JP2005262696A

JP2005262696A - 積層包装材料

Info

Publication number: JP2005262696A
Application number: JP2004079713A
Authority: JP
Inventors: Junichi Yoshida; 潤一吉田
Original assignee: Toppan Printing Co Ltd
Current assignee: Toppan Inc
Priority date: 2004-03-19
Filing date: 2004-03-19
Publication date: 2005-09-29

Abstract

【課題】優れたガスバリア性と遮光性、隠蔽性を有し、かつ、絵柄などの印刷層が鮮明に見える積層包装材料を提供することにある。
【解決手段】紙基材層（１）の両面に耐水コート層（２ａ、２ｂ）、クレーコート層（３ａ、３ｂ）が順次積層されてなる耐水性紙（４）の一方の面に印刷層（６）、高分子フィルム層（７）を順次積層し、他方の面に遮光コート層（８）、ガスバリアフィルム層（９）、シーラント層（１０）を順次積層した積層体からなり、前記クレーコート層（３ａ、３ｂ）がカオリン系填料と高分子樹脂の混合物を主成分とするものからなることを特徴とする。
【選択図】図１

Description

本発明は、食品や医薬・医療品等の包装分野で用いられ、ガスバリア性及び遮光性を兼ね備えた包装材料に関するものである。

食品や医薬・医薬品等の包装に用いられる積層包装材料には、種々の機能が要求され、それらの機能の中で内容物の変質を抑制する為のガスバリア性、可視光線などの遮光性、内容物の隠蔽性等の機能を付与させる為に、従来アルミニウム箔やアルミニウム蒸着フィルムを積層したものが多く使用されている。しかし、アルミニウム箔やアルミニウム蒸着フィルムを積層した包装材料は廃棄され、焼却する際に焼却炉を傷める等の弊害があり、代替えの包装材料の要望が高まっている。代替え包装材料として、基材フィルムに酸化珪素などの無機酸化物の蒸着薄膜層を積層し、さらにその上にガスバリア性被膜層を積層したガスバリア性フィルムにシーラント層を積層した包装材料が提案されている（例えば、特許文献１参照。）。
特許第２７９００５４号公報

前記提案されている包装材料に、さらに遮光性、隠蔽性を付与させる為に遮光性インキ層を中間に積層する方法が多く実施されているが、前記遮光性インキ層の上に絵柄などの印刷層を積層した場合に前記印刷層が沈んだ状態に見え、商品価値などを損ねていた。

本発明の課題は、優れたガスバリア性と遮光性、隠蔽性を有し、かつ、絵柄などの印刷層が鮮明に見える積層包装材料を提供することにある。

本発明の請求項１に係る発明は、紙基材層の両面に耐水コート層、クレーコート層が順次積層されてなる耐水性紙の一方の面に印刷層、高分子フィルム層を順次積層し、他方の面に遮光コート層、ガスバリアフィルム層、シーラント層を順次積層した積層体からなることを特徴とする積層包装材料である。

本発明の請求項２に係る発明は、上記請求項１に係る発明において、前記クレーコート層がカオリン系填料と高分子樹脂の混合物を主成分とするものからなることを特徴とする積層包装材料である。

本発明の積層包装材料は、紙基材層の両面に耐水コート層、クレーコート層が順次積層されてなる耐水性紙の一方の面に印刷層、高分子フィルム層を順次積層し、他方の面に遮光コート層、ガスバリアフィルム層、シーラント層を順次積層した積層体からなっているので、優れたガスバリア性、遮光性及び隠蔽性を有し、高分子フィルム層側から見た場合も印刷層が鮮明に見え、商品価値を損ねない。また、クレーコート層にカオリン系填料と高分子樹脂の混合物を主成分とするものを使用すれば、印刷層の積層時に使用された印刷インキの有機溶剤の吸着が少なく、積層包装材料の残留溶剤臭が少なくなり、良好である。

本発明の積層包装材料を、実施の形態に沿って以下に詳細に説明する。

図１は本発明の積層包装材料の一実施形態を示す側断面図であり、紙基材層（１）の両面に耐水コート層（２ａ，２ｂ）及びクレーコート層（３ａ，３ｂ）が順次積層されてなる耐水性紙（４）の一方の面に接着剤層（５ａ）、印刷層（６）、高分子フィルム層（７）を積層し、他方の面に遮光コート層（８）、接着剤層（５ｂ）、ガスバリアフィルム層（９）、接着剤層（５ｃ）、シーラント層（１０）を積層した構成になっている。

前記紙基材層（１）は、坪量６０〜１３０ｇ／ｍ²の紙からなっており、紙の種類としては、上質紙が好ましい。

前記耐水コート層（２ａ、２ｂ）は、天然ゴムを主成分とするものからなっており、優れた耐水性を有している。積層方法は天然ゴムが分散したラテックスを公知のロールコート法、グラビアコート層等で形成する。塗布量は０．５〜１０ｇ／ｍ²（乾燥状態）である。

前記クレーコート層（３ａ、３ｂ）は、カオリン系填料と高分子樹脂の混合物を主成分とするものからなっており、前記高分子樹脂としてはアクリル酸エステル樹脂若しくはスチレン・ブタジエン樹脂が好ましい。積層方法は前記混合物を主成分とするコート液を公知のロールコート法、エアーナイフ法等で形成する。塗布量は０．５〜１．０ｇ／ｍ²（乾燥状態）である。クレーコート層（３ａ，３ｂ）がカオリン系填料と高分子樹脂を主成分とするものからなっているので、従来の炭酸カルシウムと高分子樹脂を主成分とするものに比べて、印刷層のインキに使用されている有機溶剤などの吸着量が少なく、残留溶剤臭が少なくなり、良好である。

前記接着剤層（５ａ、５ｂ、５ｃ）には、ポリウレタン系接着剤を使用する。通常、水酸基を持った主剤とイソシアネート基を持った硬化剤とを２液混合して使用する２液型が使用される。その積層方法は公知のグラビアコート方式で積層し、塗布量は１〜５ｇ／ｍ²（乾燥状態）が良い。

前記印刷層（６）は、顔料、バインダー樹脂、添加剤及び有機溶剤を混合した一般的に使用される印刷用インキを用いて形成させる。バインダー樹脂としては、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース／ポリアミド混合系樹脂、塩化ビニル／酢酸ビニル共重合体樹脂、変性ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ゴム樹脂、環化ゴム樹脂、ウレタン系樹脂又は塩素化ポリプロピレン樹脂が使用可能である。

前記高分子フィルム層（７）に使用するフィルムは、普通セロファン、防湿セロファン、厚み６〜１２μｍの二軸延伸ポリエステルフィルム（ＰＥＴフィルム）、厚さ２０〜３０μｍの二軸延伸ポリプロピレンフィルム（ＯＰＰフィルム）、厚さ１５〜２５μｍの二軸延伸ナイロンフィルム（ＯＮｙフィルム）等を使用する。

前記遮光コート層（８）は、活性炭若しくはカーボンブラックとアクリル系樹脂の混合物を主成分とするものからなっており、優れた遮光性、隠蔽性を有している。積層方法は活性炭若しくはカーボンブラックとアクリル系樹脂の混合物を主成分とする塗布液を、公知のロールコート法やグラビアコート法で塗布、乾燥し、形成させる。塗布量は０．５〜１０ｇ／ｍ²（乾燥状態）である。

前記ガスバリアフィルム層（９）は、厚さ１５〜２５μｍの二軸延伸ナイロンフィルムの片面に無機酸化物の蒸着薄膜層、ガスバリア性被膜層を積層した蒸着ナイロンフィルム
からなっている。二軸延伸ナイロンフィルムを使用することにより、優れた耐突き刺し性と耐ピンホール性が得られ、無機酸化物に酸化アルミニウム若しくは酸化珪素を使用することにより、透明で、優れたガスバリア性が得られる。

前記シーラント層（１０）はポリオレフィン系樹脂からなっており、例えば、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂などのエチレン系樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体、ポリプロピレン・α−オレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂などが使用できる。厚みは８０〜１５０μｍである。

本発明の積層包装材料の一実施形態を示す側断面図である。

符号の説明

１…紙基材層
２ａ，２ｂ…耐水コート層
３ａ，３ｂ…クレーコート層
４…耐水性紙
５ａ，５ｂ，５ｃ…接着剤層
６…印刷層
７…高分子フィルム層
８…遮光コート層
９…ガスバリアフィルム層
１０…シーラント層

Claims

紙基材層の両面に耐水コート層、クレーコート層が順次積層されてなる耐水性紙の一方の面に印刷層、高分子フィルム層を順次積層し、他方の面に遮光コート層、ガスバリアフィルム層、シーラント層を順次積層した積層体からなることを特徴とする積層包装材料。
前記クレーコート層がカオリン系填料と高分子樹脂の混合物を主成分とするものからなることを特徴とする請求項１記載の積層包装材料。