JP2005247662A - 接合体とこれを用いたウェハ保持部材及びその製造方法 - Google Patents

接合体とこれを用いたウェハ保持部材及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】AlとSiCとの2成分からなる複合材とセラミックス体を金属で接合する場合には、Alと金属接合層との濡れ性が好ましくなく、金属接合して2成分複合材とセラミックス体を一体化する事はできても、どうしても金属接合材とAlの濡れ性の悪さから接合界面に空洞が発生した。
【解決手段】セラミックス体と、SiCとAlとSiを含む複合材とを有し、上記セラミックス体及び上記複合材の表面に金属層を備え、該金属層を形成する金属を0.1〜10質量%含有するAl接合材で接合する。
【選択図】図1

Description

セラミックス体と金属とセラミックスとからなる複合体をロウ材で接合する接合体に関するもので、特に、半導体の製造に使用するCVD、PVD、スパッタリング、SOD、SOG、等の成膜装置やエッチング装置において、半導体ウェハを保持するウェハ保持部材に関する。
半導体デバイスを製造する半導体ウェハ(以下、ウェハという)の処理工程であるCVD、PVD、スパッタリング、SOD、SOG等の成膜工程やエッチング工程では、被処理物であるウェハに均一な厚みで均質な膜を成膜することや、成膜した膜に均一な深さでエッチングを施すことが重要である。
このため、ウェハを保持するウェハ保持部材が使われている。ウェハ保持部材には発熱体電極を内蔵したり静電吸着用電極を内蔵し、大きな吸着力や、ウェハを均一に加熱することが要求されてきた。
しかしながら近年、半導体デバイスの内部配線は従来のアルミニウム配線から銅配線へと移行が進み、銅配線ではウェハを高温に加熱する必要はなくなり、室温付近でウェハを吸着する静電吸着機能を備えたウェハ保持部材が必要となっている。
上記ウェハ保持部材の載置面に載せられたウェハは、CuやArなどのプラズマに曝されることから、温度が上昇する。この温度上昇を抑える為にウェハ保持部材には熱伝導率が150W/(m・K)以上と大きなアルミニウムとSiCとからなる複合材プレートがロウ材またはハンダなどで接合されている。そして前記の複合材プレートに水冷または空冷を施してCuまたはArプラズマに曝されて加熱されたウェハから熱を取り除き冷却する方法が考案されている。
特許文献1には図2に示すように静電吸着用の電極20を埋設した板状セラミックス体24と、セラミックとアルミニウムとからなる複合材プレート23とを接合した静電チャックが提案されている。前記の複合材プレート23に含まれるセラミックス成分としてSiCが提案され、更に該複合材プレート中のセラミックス成分の割合に応じて接合温度を150〜630℃の範囲で選択して一体に接合する方法が提案されている。
また、図3に示すように特許文献2には、基台34の上面に絶縁層36を形成し、その上に電極37が形成され、該電極を覆うように誘電体層38を形成してなる静電チャックにおいて、該基台34の表面に金属層35が形成され、基体34は金属にセラミックス粉末を複合させた金属―セラミックス複合材料からなり、前記誘電体層38は1×10〜5×1013Ω・cmの体積固有抵抗値を有することを特徴とする静電チャックが提案されている。
また、特許文献3には金属部材とセラミックス部材を金属層を介して接合したウェハ保持部材が開示されている。
更に、特許文献4にはアルミニウムとSiCからなる複合部材の表面にメッキ層を設けて他の物体と接合する方法が示されてる。
更に特許文献5には、Al合金をマトリックスとする金属−セラミックス複合材料とセラミックスとがMgを含むAl合金からなるロウ材を介して接合されていることを特徴とする金属−セラミックス複合材料とセラミックスとの接合体が開示されている。
特開平10−32239号公報 特開2003―37158号公報 特開2003−80375号公報 特開2003―155575号公報 特開2001−48669号公報
しかし、AlとSiCからなる2成分複合材プレートと板状セラミックス体を金属で接合する場合には、上記Alと金属接合層との濡れ性が好ましくなく、金属接合して前記2成分複合材プレートと板状セラミックス体を一体化する事はできても、どうしても金属接合層とAlの濡れ性の悪さから接合界面に空洞が発生した。この空洞を通過して、プラズマを形成するためのチャンバー内に大気が侵入することから特許文献1〜5に提案されるような従来の製造方法では、CVD、PVD、スパッタリング、SOD、SOG、等の成膜装置やエッチング装置において要求される真空度低下率を5000nTorr/min以下に確保できないという問題があった。
本発明は、セラミックス体の表面に金属層を備え、SiCとAlとSiを含む複合材の表面に金属層を備え、これら二つの金属層の間にAlを主成分とする接合材を介して上記セラミックス体と上記複合材とが接合され、上記接合材が少なくとも一方の上記金属層の成分を0.1〜10質量%含有することを特徴とする。
また、少なくとも一方の上記金属層がNi、Au、Ag、Mg、Cuから選ばれる一種以上を主成分とする金属層であることを特徴とする。
また、セラミックス体と、SiCとAlとSiを含む複合材とが、Alを主成分とする接合材で接合され、該Alを主成分とする接合材の上記複合材側にNi、Au、Ag、Mg、Cuから選ばれる一種以上の金属が偏析していることを特徴とする。
また、板状セラミックス体の一方の主面をウェハの載置面とし、上記板状セラミックス体の他方の主面または内部に電極を備えたウェハ保持部と、SiCとAlとSiを含む複合材プレートとを有し、上記ウェハ保持部の載置面と反対側の表面に金属層を備え、上記複合材プレートの表面に金属層を備え、これら二つの金属層の間にAlを主成分とする接合材を介して上記ウェハ保持部と上記複合材プレートが接合され、上記接合材が上記金属層の成分を0.1〜10質量%含有することを特徴とする。
また、上記複合材プレートの表面の金属層がNi、Au、Ag、Mg、Cuから選ばれる一種以上を主成分とする金属層であることを特徴とする。
また、板状セラミックス体と、SiCとAlとSiを含む複合材プレートとが、Alを主成分とする接合材で接合され、該Alを主成分とする接合材の複合材プレート側にNi、Au、Ag、Mg、Cuから選ばれる一種以上の金属が偏析していることを特徴とする。
また、板状セラミックス体の一方の主面をウェハの載置面とし、上記板状セラミックス体の他方の主面または内部に電極を備えたウェハ保持部と、SiCとAlとSiを含む複合材プレートとを有し、上記ウェハ保持部の載置面と反対側の表面に金属層を備え、上記複合材プレートの表面に金属層を備え、これら二つの金属層の間に少なくとも一方の上記金属層の成分を0.1〜10質量%含有するAlを主成分とするロウ材を介して上記ウェハ保持部と上記複合材プレートを接合することを特徴とする。
本発明によれば、CVD、PVD、スパッタリング、SOD、SOG、等の成膜装置やエッチング装置において要求される真空度低下率が5000nTorr/min以下を確保できる板状セラミックス体と複合材プレートとをAlロウ材で一体化したウェハ保持部材を提供できる。
図1は本発明のウェハ保持部材1の一例である静電チャックの概略の構造を示す。
板状セラミックス体7の一方の主面をウェハWを載せる載置面7aとし、上記板状セラミックス体7の他方の主面または内部に電極10を備えたウェハ保持部2と、SiCとAlとSiを含む複合材プレート4とを備え、上記ウェハ保持部2の載置面7aと反対側の表面に金属化面からなる金属層8を備え、上記複合材プレート4の表面に金属層9を備え、前記2つの金属層8,9とAlロウ材層3を介して上記ウェハ保持部2と上記複合材プレート4が一体に接合されている。
板状セラミックス体7はアルミナ等の酸化物セラミックスやAlNといった窒化物または炭化物等のセラミックスからなることが好ましく、載置面7aには凹部(不図示)が形成されウェハ保持部材1を貫通するガス導入孔6からArガス等が供給されウェハWと凹部で形成された空間にガスが充填され、ウェハWと載置面7aの間の熱伝導を高め、ウェハWの熱を逃がすようになっている。
また、複合材プレート4は、金属とセラミックの複合材からなり、三次元編目構造の多孔質セラミック体を骨格とし、その気孔部に隙間なくAl−Si合金を充填した複合材料を使うことが好ましい。このような構造とすることで、板状セラミックス体7と複合部材プレート4の熱膨張係数を近づけることができる。
更に、上記の複合材プレート4の熱伝導率が約160W/(m・K)と大きな材料が得られ、プラズマ等の雰囲気からウェハWに伝わった熱を複合材プレート4を通して取り除くことが容易となり好ましい。
そして、複合材プレート4には冷却媒体を通す流路4aが備えられ、冷却媒体を介して、ウェハWの熱をウェハ保持部材1の外部に取り除くことができることからウェハWの温度を冷却媒体の温度でコントロールすることが容易となる。
そして、載置面7aの上にウェハWを載せ、吸着用電極10の間に数百Vの吸着電圧を給電端子5a、5bから印加して、吸着用電極10とウェハWの間に静電吸着力を発現させ、ウェハWを載置面7aに吸着することができる。また、複合材プレート4と対向電極(不図示)との間にRF電圧を印加するとウェハWの上方にプラズマを効率的に発生することができる。
本発明の接合体であるウェハ保持部材1は、AlとSiCからなる2成分複合材ではなく、SiCとAlとSiを含む複合材プレート4に金属層9を備え、Alを主成分とする接合材3(以下Al接合材3と略す。)が金属層9を成す成分を0.1〜10質量%含有することが重要である。これは金属層9を複合材プレート4に形成する際に複合材プレート4がAlとSiCのみで形成されている場合には、金属化面とAlの接合性が悪いため、金属層9と複合材プレート4との界面に欠陥を発生させてしまう為、半導体製造装置において必要な5000nTorr/min以下の真空度低下率が得られないからである。
本発明の様に複合材プレート4をSiCとAlとSiからなる複合材で形成した場合は、Siと金属層9との接合性が良いだけでなく、SiがAlとの共晶合金を形成するため、共晶合金と金属層9との良好な接合性が得られ、金属層9と複合材プレート4との界面に欠陥の発生はなく、半導体製造装置において重要な真空度低下率を大きくすることもない。
更にAl接合材3に金属層9を成す成分を0.1〜10質量%含有させることにより、金属層9とAl接合材3との強固な接合力が得られる。Al接合材3に金属層9を成す成分を含有しない場合には、Al接合材3自体の濡れ性が悪いため、金属層9とAl接合材3との接合はアンカー効果による接合が主となり、Al接合材3で500〜600℃の温度で接合した後に常温まで冷却する過程で金属層9とAl接合材3との剥離が発生し、真空度低下率を大きくする虞がある。
これに対し、Al接合材3に金属層9を成す成分を0.1〜10質量%含有させた場合には、金属層9とAl接合材3との接合はアンカー効果だけではなく、金属層9とAl接合材中の金属が相互に拡散するため、非常に強固な接合が得られる。このため、Al接合材3で500〜600℃の温度で接合した後に常温まで冷却する過程においても金属層9とAl接合材3との剥離が発生することはなく、真空度低下率を悪化させることは無い。
また、本発明の接合体であるウェハ保持部材1は、板状セラミックス体7に金属層8を形成していると更に好ましい。そして、Al接合材3中に金属層8を成す主成分を0.1〜10質量%含有することが重要である。板状セラミックス体7に金属層8が形成されていない場合には、Al接合材3と板状セラミックス体7の濡れ性の悪さから欠陥が発生する虞があり、一体化すること自体ができない虞がある。これに対し、板状セラミックス体7に金属層8が形成されているとAl接合材3との接合は少なくともアンカー効果によって接合して一体化することが可能となる。
しかしながら、金属層8と純Al接合材とはアンカー効果のみの接合であるため、純Al接合材で500〜600℃の温度で接合した後に常温まで冷却する過程においても金属層8と純Al接合材との剥離が発生し、真空度低下率を悪化させる。これに対し、Al接合材3に金属層8を形成する金属を0.1〜10質量%含有させた場合には、金属層8とAl接合材3との接合はアンカー効果だけではなく、金属層8とAl接合材中の金属が相互に拡散するため、非常に強固な接合が得られる。このため、Al接合材3で500〜600℃の温度で接合した後に常温まで冷却する過程においても金属層8とAl接合材3との剥離が発生することはなく、真空度低下率を悪化させることは無い。
このように、Al接合材3中に金属層8、9を構成する金属成分を含有させることは本発明において大変重要な役割を持つが、Al接合材3中の金属層8、9を形成する金属の量は0.1〜10質量%であることが望ましい。0.1質量%以下では、金属層8、9とAl接合材との相互拡散効果が得られないため、Al接合材で500〜600℃の温度で接合した後に常温まで冷却する過程において金属化面とAl接合材3との剥離が発生し、真空度低下率を悪化させる。
また、Al接合材3中の金属層8、9を構成する金属成分の量が10質量%以上では、Al接合材が硬くなりすぎて、板状セラミックス体7にクラックを発生させるため、やはり真空度低下率を悪化させる虞がある。
以上のように、板状セラミックス体7の一方の主面をウェハの載置面7aとし、上記板状セラミックス体7の他方の主面または内部に電極10を備えたウェハ保持部2と、SiCとAlとSiを含む複合材プレート4とを有し、上記ウェハ保持部2及び上記複合材プレート4は金属層8、9を有し、該金属層8、9を成す金属成分を0.1〜10質量%含有するAlロウ材で接合したことにより、特許文献1、2、3、4、5に示す前記従来の接合方法に比べて、Al接合材3と板状セラミックス体7及び複合材プレート4との接合が大幅に改善され、板状セラミックス体7またはSiCとAlとSiからなる複合材プレート4とAl接合材3との間に欠陥を発生することがなく、これによって半導体製造装置で要求される5000nTorr/minの真空度低下率を確保する事ができる。
尚、特許文献3は比較的接合が容易なウェハ保持部と金属部材を接合した構成であり、上記金属部材と異なる複合材プレート4を接合する点で全く異なるものである。
また、特許文献4の複合部材の組成はAlとSiCを主成分とするのに対し本発明はこれにSiを含ませる点から大きく異なるとともに、金属拡散層を複合部材プレート側と板状セラミックス体側の両方に備えることで、相乗効果を際立たせて本発明に至るもので、全くその発明思想が異なるものである。
また、特許文献5では、Mgを含むAlロウ材で接合するとあるが、板状セラミックス体7と複合材プレート4に金属化面を形成していないことから、全くその発明思想が異なるものである。
また、金属層8、9としてはNi、Au、Ag、Mg、Cuから選ばれる一種以上を主成分とすることが好ましい。その理由は、Al接合材3中のAlあるいはSiとの合金を作りやすく、反応性に優れ、より強固な接合が得られるため、真空度低下率を5000nTorr/min以下とすることが可能となるからである。
また、金属層8、9の厚みが1〜20μmであると接合強度が大きくなり好ましく、更に好ましくは3〜10μmである。
また、接合材3の厚みは100〜500μmであると接合強度が大きく好ましい、更に好ましくは200〜400μmである。
尚、金属層8、9や接合材3は、接合面に直角な面で切断した切断面を鏡面研磨して走査電子顕微鏡で観察することができる。そして、それぞれの厚みは断面写真から5点の厚みを求めその平均値として求めることができる。
次に本発明の接合体であるウェハ保持部材1の製造方法について静電チャックを例に説明する。
静電チャックを構成する板状セラミックス体7としては、AlN質焼結体を用いることができる。AlN質焼結体の製造に当たっては、AlN粉末に重量換算で10質量%程度の第3a族酸化物を添加し、IPAとウレタンボールを用いてボールミルにより48時間混合し、得られたAlNのスラリーを200メッシュに通し、ウレタンボールやボールミル壁の屑を取り除いた後、防爆乾燥機にて120℃で24時間乾燥して、均質なAlN質混合粉末を得る。そして、該混合粉末にアクリル系のバインダーと溶媒を混合してAlN質のスリップを作成し、ドクターブレード法にてテープを成形する。得られたAlNのテープを複数枚積層し、その上に静電吸着用の電極10としてWをスクリーン印刷法で形成し、無地のテープに所望の密着液を塗り、テープを複数枚重ねてプレス成形して成形体を得る。
得られた成形体を非酸化性ガス気流中にて500℃で5時間程度の脱脂を行い、更に非酸化性雰囲気にて1900℃で5時間程度の焼成を行い、電極4を埋設したAlN質焼結体を得る。
こうして得られたAlN質焼結体に所望の形状、所望の絶縁層厚みが得られるように機械加工を施し、ウェハ保持部2とする。
一方、複合材プレート4はセラミックス粒子に溶融した金属を含浸させ、含浸中はセラミックス粒子と溶融金属に熱だけを加え、1気圧以上の圧力を加えない。含浸が終了した時点で、10〜100rpmの回転数の撹拌ブレードにより溶融金属が含浸されたセラミックス粒子を加熱しながら1〜10時間混合する。その後、鋳込み成型により所望の形状に成型し、複合材プレート4とする。
得られたSiCとAlとSiを含む複合材プレート4とウェハ保持部2に金属層8、9をそれぞれ形成するが、形成の方法としては、メッキ法、スパッタ法などの方法を用いることができる。
そして、SiCとAlとSiを含む複合材プレート4とウェハ保持部2とをAl接合材3で接合する。この際、Al接合材3には、金属層8、9を成す金属をあらかじめ0.1〜10質量%含有しておくことが重要である。
そして、所望の荷重、温度加えながら非酸化性雰囲気中にて接合するか、あるいはホットプレス法で加圧しながら、所望の温度、所望の圧力下にて接合するウェハ保持部材1を得ることができる。
この際、Mgを金属化面に選択する場合には、以下の方法を採ることもできる。Alロウ材3に0.1〜10質量%のMgを含有させ、金属化面を形成していない板状セラミックス体7及び複合材プレート4との間に配置し、980kPa以上の圧力をかけながら、10−1Torr以下の真空中にて、500℃以上で600℃以下の温度で3時間以上接合する。この方法を採ることによって、Mgは蒸気圧が低く、飛散しやすいことから、Alロウ材3と板状セラミックス体7及び複合材プレート4との界面に偏析/偏在し、Alロウ材3中にも残留するため、前記の本発明と同様にウェハ保持部2と複合材プレート4を強固に接合するとの効果が得られる。
尚、上記の偏析/偏在した相は複合材プレート4との界面に沿って連続して存在する場合と一部不連続に存在する場合がある。またこの場合の金属層の厚みは前もって金属層8、9を形成した場合と比べ、厚みが小さく50%程小さくても接合強度が大きく効果があることが分かった。
AlN粉末に重量換算で10質量%の第3a族酸化物を添加し、IPAとウレタンボールを用いてボールミルにより48時間混合し、得られたAlNのスラリーを200メッシュに通し、ウレタンボールやボールミル壁の屑を取り除いた後、防爆乾燥機にて120℃で24時間乾燥して、均質なAlN質混合粉末を得る。得られたAlN質混合粉末にアクリル系のバインダーと溶媒を混合してAlN質のスリップを作成し、ドクターブレード法にてテープ成形を行った。
得られたAlNのテープを複数枚積層し、その上に電極としてWを印刷法で形成し、無地のテープに所望の密着液を塗り、テープを複数枚重ねてプレス成形を行った。
得られたAlNテープにW電極を埋設した成形体を非酸化性ガス気流中にて500℃で5時間程度の脱脂を行い、更に非酸化性雰囲気にて1900℃で5時間程度の焼成を行い、誘電体からなるAlN質焼結体を得た。
こうして得られたAlN質焼結体に所望の形状で、載置面と電極の間の絶縁膜が所望の厚みが得られるように機械加工を施し、ウェハ保持部とした。更に所望のガス溝をウェハの載置面にサンドブラストなどの方法で形成した。
得られたウェハ保持部材とSiCとAlとSiを含む複合材プレートの表面にメッキ法でCrの金属層を形成した。
あらかじめ、Crを0.1〜10質量%含有したAlロウ材を準備しておき1×10−6Pa程度の真空炉中で行い、500〜600℃で98〜9800kPa(1〜100kg/cm)の荷重をかけて接合した。
得られたウェハ保持部材をあらかじめ超音波検査して接合面にクラックや剥がれの発生していないことを確認した。
その後、測定用のチャンバ(容積0.15m)にウェハ保持部材をセットしない状態で、真空度を5×10−9Torrとした後、真空バルブを閉としてチャンバ内を密閉して1時間後のチャンバ内の真空度V2を測定した。また、上記ウェハ支持部材をチャンバにセットして、5×10−9Paまで真空引きを行い、その後真空引きを停止して、一時間後の真空度V3を測定した。そして、真空度低下率RvはRv=(V3−V2)/60で算出した。
表1にその結果を示す。
Figure 2005247662
本発明の範囲内である接合材の金属層の主成分の含有量が0.1〜10質量%の試料No.2〜10は、いずれも5000nTorr/min以下の真空度低下率が得られ好ましいことが分った。
一方、本発明の範囲外である試料No.1、11は真空度低下率が5100、5200nTorr/minと大きく好ましくないことが分った。
実施例1でウェハ保持部材とSiCとAlとSiを含む複合材プレートに形成する金属層をNi、Au、Ag、Cu、Mgから選ばれる1種または2種以上をメッキ法を用いて形成した後に、金属層を形成する金属と同じ金属を0.1〜10質量%含有させたAlロウ材で接合し、ウェハ保持部材に実施例1と同様の方法で真空度低下率の測定を行った。表2にその結果を示す。
Figure 2005247662
実施例1の試料No.2の金属層をAu、Ag、Cu、Ni、Mgから選ばれる一種以上を施した試料No.12〜18を作成し、真空度低下率を測定したところ、全て1800nTorr/min以下の真空度低下率となった。
従って、金属層はNi,Au,Ag、Mg、Cuから選ばれる1種以上を主成分とすると真空度低下率が1800nTorr/min以下と小さくなり好ましいことが分った。
実施例1でウェハ保持部材とSiCとAlとSiを含む複合材プレートに形成する金属層を省き、Ni、Au、Ag、Cu、Mgから選ばれる1種または2種以上の金属を0.1〜10質量%含有させたAlロウ材で接合したウェハ保持部材試料No.20〜27と上記の金属を添加しないAlロウ材で接合したウェハ保持部材試料No.19に実施例1と同様の方法で真空度低下率を測定した。
尚、接合条件は1×10−6Paの真空中で540〜570℃で980kPaの荷重を接合面に加えロウ付けした。
その結果を表3に示す。
Figure 2005247662
Alロウ材にAu、Ag、Cu、Ni、Mgから選ばれる一種以上を添加しロウ材層にAu、Ag、Cu、Ni、Mgの偏析層が見られる試料No.20〜27の真空度低下率は4000nTorr/min以下と小さく更に好ましいことが判明した。
しかし、上記金属を含まない試料No.19は真空度低下率が6000nTorr/minと大きく好ましくなかった。
本発明によれば、セラミックス体と複合材を金属接合した接合体でその接合部からのガス通過量が極めて小さく、5000nTorr/minの真空度低下率を確保できるため、CVD、PVD、スパッタリング、SOD、SOG、等の成膜装置やエッチング装置といった半導体製造装置分野にて画期的な静電チャックを提供できる。
本発明のウェハ保持部材の断面図である。 従来のウェハ保持部材の断面図である。 従来のウェハ保持部材の断面図である。
符号の説明
1:ウェハ保持部材
2:ウェハ保持部
3:Al接合材
4:複合材プレート
4a:流路
5a:給電端子
5b:給電端子
6:ガス導入孔
7:板状セラミックス体
7a:載置面
8:金属層
9:金属層
10:電極
20a:吸着面
21:スルーホール
22:接合材
23:複合材プレート
34:基台
35:電極
36:絶縁層
37:金属層

Claims (7)

  1. セラミックス体の表面に金属層を備え、SiCとAlとSiを含む複合材の表面に金属層を備え、これら二つの金属層の間にAlを主成分とする接合材を介して上記セラミックス体と上記複合材とが接合され、上記接合材が少なくとも一方の上記金属層の成分を0.1〜10質量%含有することを特徴とする接合体。
  2. 少なくとも一方の上記金属層がNi、Au、Ag、Mg、Cuから選ばれる一種以上を主成分とすることを特徴とする請求項1に記載の接合体。
  3. セラミックス体と、SiCとAlとSiを含む複合材とが、これらの間に介在するAlを主成分とする接合材で接合され、該Alを主成分とする接合材の上記複合材側にNi、Au、Ag、Mg、Cuから選ばれる一種以上の金属が偏析していることを特徴とする接合体。
  4. 板状セラミックス体の一方の主面をウェハの載置面とし、上記板状セラミックス体の他方の主面または内部に電極を備えたウェハ保持部と、SiCとAlとSiを含む複合材プレートとを有し、上記ウェハ保持部の載置面と反対側の表面に金属層を備え、上記複合材プレートの表面に金属層を備え、これら二つの金属層の間にAlを主成分とする接合材を介して上記ウェハ保持部と上記複合材プレートが接合され、上記接合材が少なくとも一方の上記金属層の成分を0.1〜10質量%含有することを特徴とするウェハ保持部材。
  5. 上記複合材プレートの表面の金属層がNi、Au、Ag、Mg、Cuから選ばれる一種以上を主成分とすることを特徴とする請求項4に記載のウェハ保持部材。
  6. 板状セラミックス体と、SiCとAlとSiを含む複合材プレートとが、これらの間に介在するAlを主成分とする接合材で接合され、該Alを主成分とする接合材の上記複合材プレート側にNi、Au、Ag、Mg、Cuから選ばれる一種以上の金属が偏析していることを特徴とするウェハ保持部材。
  7. 板状セラミックス体の一方の主面をウェハの載置面とし、上記板状セラミックス体の他方の主面または内部に電極を備えたウェハ保持部と、SiCとAlとSiを含む複合材プレートとを有し、上記ウェハ保持部の載置面と反対側の表面に金属層を備え、上記複合材プレートの表面に金属層を備え、これら二つの金属層の間に、少なくとも一方の上記金属層の成分を0.1〜10質量%含有するAlを主成分とするロウ材を介して上記ウェハ保持部と上記複合材プレートを接合することを特徴とするウェハ保持部材の製造方法。
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