JP2005247628A - ダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
陶磁器等の工芸品2面の一部又は全部に厚さ0.05〜0.8μmのダイアモンドライクカーボン(DLC)焼き付け層を備えてなるダイアモンドライクカーボン焼付け工芸品。
その製造は、陶磁器製工芸品を炭化水素プラズマで満たされたチャンバー内に配置し、その陶磁器工芸品の表面に1.0〜5kV、周波数10Hz〜10kHzの高圧のパルス電圧を印加することにより、陶磁器工芸品の表面の一部又は全部に厚みが0.05〜5μmのダイアモンドライクカーボン層を焼き付ける。
【選択図】 図1
Description
例えば、陶磁器上絵の絵具の剥離防止及び酸やアルカリ溶液による鉛含有絵具の溶出防止、陶磁器表面保護のため、陶磁器表面にアルミナゾルを塗着した後、焼成して強固で緻密なアルミナ薄膜を陶磁器表面に形成させる方法が提案されている。
(1)工芸品面の一部又は全部にダイアモンドライクカーボン(DLC)焼き付け層を備えてなることを特徴とするダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品。
(2)ダイアモンドライクカーボン(DLC)焼き付け層の厚みが0.05〜0.8μmであることを特徴とする前記(1)記載のダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品。
(3)ダイアモンドライクカーボン(DLC)焼き付け層の厚みが0.8〜5μmであることを特徴とする前記(1)記載のダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品。
(4)工芸品が陶磁器であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品。
(5)工芸品が七宝焼であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品。
(6)工芸品が漆器であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品。
(7)工芸品が鍵であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品。
(8)工芸品が銅器、銀器、白金器等の金属器であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品。
(10)陶磁器製工芸品を炭化水素プラズマで満たされたチャンバー内に配置し、その陶磁器工芸品の表面に1.0〜5kV、周波数10Hz〜10kHzの高圧のパルス電圧を印加することにより、陶磁器工芸品の表面の一部又は全部に厚みが0.05〜5μmのダイアモンドライクカーボン層を焼き付けることを特徴とするダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品の製造方法。
そのダイアモンドライクカーボン(DLC)焼き付け層の厚みは耐衝撃性、耐摺動力対抗性の観点から0.05〜5μmであることが好ましく、特に厚みが0.05〜0.8μmであるものは虹色の光沢色調を呈するため、観者に幻想的な美観を看取させるものである。
膜厚が0.8〜5.0μmの場合は、黒みがかった光沢を有する色調に看取される。
特に表面に着色釉薬層や絵模様等を有するものに対して、本発明のDLC焼き付け層2aを被着せしめると、下面の釉薬や絵模様とその上面のDLC焼き付け層2aの光彩とが相俟って、従来に例を見ない独特の美麗な色調が現出できる。
工芸品としては、陶磁器、七宝焼、銅器、銀器、白金器等の金属器、鍵等の耐火性のものや漆器、木工品であってもよい。
その際の作業条件としては、例えば陶磁器製工芸品を炭化水素プラズマで満たされたチャンバー内に配置し、その陶磁器工芸品の表面に1.0〜5kV、周波数10Hz〜10kHzの高圧のパルス電圧を印加することにより、陶磁器工芸品の表面に厚みが0.05〜5μmのダイアモンドライクカーボン層を焼き付けることである。
例えば、図2に示すパルス放電型DLC成膜装置1を用いて、陶磁器工芸品2の表面にダイアモンドライクカーボン焼き付け層2aを形成することができる。
なお、同図中の符号8は、真空チャンバー4内を減圧するための真空ポンプを示しており、当該真空ポンプ8と真空チャンバー4とは所定の配管9によって接続されている。また、同図中の符号10は、真空チャンバー4に設けられている窓11を通してDLC薄膜の成膜状態を測定するための分光器を示しており、符号12は前記の分光器10用の集光レンズを示している。
そして、同図中の符号13は質量分析器を、符号14はプラズマモニターを、符号15は真空ゲージを示している。分光器10、質量分析器13、プラズマモニター14及び真空ゲージ15それぞれによる測定結果は、電子計算機16へ送られ、ここで処理されて表示装置17に表示される。
原料ガスをプラズマ化することによって生じたプラスイオンは、負電位にあるホルダー3もしくは当該ホルダー3によって保持されている陶磁器工芸品2に電気的に吸引され、ホルダー3及び陶磁器工芸品2に衝突付着してDLC薄膜を形成する。
本発明のパルス放電型DLC成膜装置によってDLC薄膜を成膜した場合には、従来のDLC成膜装置を用いた場合に比べて、陶磁器工芸品2の表面により高い密着力の下にDLC薄膜を成膜することができる。
ホルダーもしくは該ホルダー3によって保持された陶磁器工芸品2に、パルス電圧1.5kV、パルス幅150n秒の負の直流パルス電圧を周波数2kHzで印加することが好ましい。
実施例1:
まず、被コーテイング物の工芸品として陶磁器工芸品2を用意し、また、原料ガスとしてベンゼン(C6H6)ガスをそれぞれ用意した。次いで、上記の陶磁器工芸品2を図2に示したパルス放電型DLC成膜装置1におけるホルダー(回転テーブル)3上に装置し、当該陶磁器工芸品2の表面にDLC薄膜を成膜した。
一方、パルス電源7による負の直流パルス電圧のパルス電圧は1.5kV(基板電流は40mA)に、そのパルス幅は150n秒に、当該負の直流パルス電圧の周波数は2kHzにそれぞれ設定した。また、成膜時間は30分とした。
得られた陶磁器工芸品2のダイアモンドライクカーボン焼き付け層2aの厚みは0.2〜0.4μmであり、観者には幻想的な虹色の色調が看取された。
2:工芸品
2a:ダイアモンドライクカーボン焼き付け層
3:ホルダー(回転テーブル)
4:真空チャンバー
5:原料ガス供給手段
6:原料ガスを直流放電によってプラズマ化するためのイオン源
7:直流パルス電圧を印加するためのパルス電源
8:真空ポンプ
9:配管
10:分光器
11:窓
12:集光レンズ
13:質量分析器
14:プラズマモニター
15:真空ゲージ
16:電子計算機
17:表示装置
Claims (10)
- 工芸品面の一部又は全部にダイアモンドライクカーボン(DLC)焼き付け層を備えてなることを特徴とするダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品。
- ダイアモンドライクカーボン(DLC)焼き付け層の厚みが0.05〜0.8μmであることを特徴とする請求項1記載のダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品。
- ダイアモンドライクカーボン(DLC)焼き付け層の厚みが0.8〜5μmであることを特徴とする請求項1記載のダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品。
- 工芸品が陶磁器であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品。
- 工芸品が七宝焼であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品。
- 工芸品が漆器であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品。
- 工芸品が鍵であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品。
- 工芸品が銅器、銀器、白金器等の金属器であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品。
- 工芸品を炭化水素プラズマで満たされたチャンバー内に配置し、その同工芸品の表面に高圧のパルス電圧を印加することにより、工芸品の表面の一部又は全部にダイアモンドライクカーボン層を焼き付けることを特徴とするダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品の製造方法。
- 陶磁器製工芸品を炭化水素プラズマで満たされたチャンバー内に配置し、その陶磁器工芸品の表面に1.0〜5kV、周波数10Hz〜10kHzの高圧のパルス電圧を印加することにより、陶磁器工芸品の表面の一部又は全部に厚みが0.05〜5μmのダイアモンドライクカーボン層を焼き付けることを特徴とするダイアモンドライクカーボン焼き付け工芸品の製造方法。
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2004
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