JP2005245155A - 電動機冷却構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率よく固定子を冷却する電動機冷却構造を提供すること。
【解決手段】一般に、電動機は、本体1、筐体2、回転子3、鉄心4に巻線5が巻かれた固定子6とからなる。本発明では、固定子6と回転子3との間を遮りつつ、固定子6を一定空間と共に取り囲み、密封するように仕切板7が設けられる。より厳密には、仕切板7は、筐体2の内側面とで固定子6を含む一定空間を取り囲むように設けられる。仕切板7は周りで発生している磁界を妨げることが無いように非磁性体である必要がある。仕切板7で仕切られた空間8には、熱容量の大きい気体や液体である冷却媒体が充填される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電動機冷却構造に関し、更に詳しくは、モータ、発電機等の電動機、またはこれらを有する回転機械等における電動機の内部構造を工夫して固定子を冷却する電動機冷却構造に関する。なお、モータと発電機とは表裏一体の関係であることから、この明細書および別紙の特許請求の範囲では、電動機をモータおよび発電機の総称として記載する。
発電機・モータ等の電動機では、電流が流れることに起因する銅損や磁界が回転する(モータの種類によっては固定磁界を鉄心が横切る)ことで生じる渦電流損・鉄損が存在する。これらの損失により発生する熱を効率よく冷却しなければ、モータの出力低下や最悪の場合は温度上昇による巻線被覆の溶解に伴う絶縁破壊などによって運転不能に陥る。
そこで、従来の冷却方法または冷却装置は、ハウジングや鉄心に穴を開けて冷却媒体を流す方法(たとえば、特許文献1)や、固定子・回転子に冷却気体・液体などを直接吹き付ける方法を取っていた(たとえば、特許文献2)。また、モータのハウジングの外側外周に空間をあけて密閉する容器を設け、当該空間に冷媒を流して熱を奪うと共に、当該冷媒を凝縮器との間で循環させる装置もある(たとえば、特許文献3)。
特開2003―293785号公報 特開2000―179498号公報 特開平9―23614号公報
しかしながら、上記従来の冷却方法または冷却装置は、熱源である巻線を直接かつ効率よく冷却できないという問題点があった。電動機のハウジング内で軸受、回転子、および固定子に冷却用液体を流す装置は、高速で回転する回転子に冷却用液体をかけても遠心力によってすぐに当該冷却液体が吹き飛び、効率的に熱を奪うことができない。
そこで、本発明は上記に鑑みてなされたものであって、モータや発電機等の電動機における固定子を効率的に冷却する電動機冷却構造を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、請求項1に係る電動機冷却構造は、電動機筐体に固定される固定子と、前記固定子との間に発生する電磁力により回転する回転子と、前記固定子と前記回転子との間を遮りつつ、前記固定子を一定空間と共に取り囲み、密封するように設けられる非磁性体からなる仕切板と、を有し、前記空間に冷却媒体が充填されるようにしたものである。
いわゆるモータや発電機、それらを組み込んだ機器等の電動機では、使用に伴い当該電動機の固定子が発熱する。この発明では、仕切板で固定子を取り囲み密閉し、その中に冷却媒体を充填することで、固定子そのものの冷却を図る。仕切板は非磁性体であるから回転子の回転磁界には影響を与えない。冷却媒体には熱容量の大きい気体、液体が用いられるのが好ましい。
また、請求項2に係る電動機冷却構造は、前記電動機冷却構造において、前記仕切板は、前記筐体の内側面とで密封するように設けられるようにしたものである。
インナーロータ形式の電動機では、ケーシングやシャーシ等の筐体に固定子が固定される。仕切板は固定子を取り囲み、当該筐体の内側面とで、その内側の空間を密閉する。これにより、固定子は一定空間の中で冷却媒体によって冷却される。
また、請求項3に係る電動機冷却構造は、前記電動機冷却構造において、前記仕切板は、前記固定子が前記電動機本体の中心部から突設される中心体の外側面とで密封するように設けられるようにしたものである。
アウターロータ形式の電動機では、固定子が前記電動機本体の中心部にある中心体から突設される。仕切板は固定子を取り囲み、当該中心体の外側面とで、その内側の空間を密閉する。これにより、固定子は一定空間の中で冷却媒体によって冷却される。
また、請求項4に係る電動機冷却構造は、電動機本体に固定される固定子と、前記固定子との間に発生する電磁力により回転する回転子と、前記固定子と前記回転子との間を遮りつつ、前記固定子を一定空間と共に取り囲むように設けられる仕切板と、を有し、前記仕切板が仕切る空間に冷却媒体が流入する流入口と流出する流出口が設けられ、前記冷却媒体が前記空間内を流動するようにしたものである。
冷却媒体が流入口から流入し、流出口から流出するように流動すると、熱伝達率の向上に加え、冷却媒体の温度上昇を低減でき、冷却効果が向上する。冷却媒体を流入、流出させるには、様々なアクチュエータが利用可能であるが、たとえば、電動機を組み込んだ機器が圧縮機を構成するような機器である場合、その吐出圧力の一部を利用して、流出口と流入口との間の管に連結するようにしてもよい。
また、請求項5に係る電動機冷却構造は、前記電動機冷却構造において、前記冷却媒体は軸受潤滑油であり、当該軸受潤滑油は潤滑油供給手段から分岐して供給されるようにしたものである。
一般に高速回転用の電動機には軸受潤滑用に潤滑油供給手段を有している。この発明では、もともと有している潤滑油供給手段、たとえば、電動機外部から潤滑油を循環させる管が分岐されることによって、仕切板で仕切られた空間に潤滑油が流動するようになる。
また、請求項6に係る電動機冷却構造は、前記電動機冷却構造において、前記仕切板は、耐圧樹脂で形成されるようにしたものである。
仕切板で仕切られる空間に冷却媒体が流動させられると、当該空間の圧力が上がる。仕切板が非磁性体である耐圧樹脂、たとえば繊維強化プラスティックやエンジニアリングプラスティックで形成されると、上記圧力に耐え、長年の電動機運用が可能になる。
また、請求項7に係る電動機冷却構造は、前記電動機冷却構造において、前記仕切板は、固定子の鉄心との間に隙間が設けられるようにしたものである。
鉄心と仕切板との間に隙間が設けられると、当該隙間に冷却媒体が流れ込み、固定子の冷却効果が上がると共に、仕切板をはさんだ向かい側にある回転子の熱も取り除きやすくなる。
また、請求項8に係る電動機冷却構造は、前記電動機冷却構造において、電動機本体の筐体外側にフィンを有するようにしたものである。
電動機本体の筐体外側にフィンを有すると外気との放熱面積が増え、冷却効果がより向上する。
また、請求項9に係る電動機冷却構造は、前記電動機冷却構造において、電動機本体の筐体外側にサーマルアンカーが付設されるようにしたものである。
電動機本体が設置される場所が高温になりやすい場所である等、熱伝達に不利な場所である場合、できるだけ温度の低い場所や高温でない流体が流れる場所等に伝熱・放熱媒体であるサーマルアンカーを付設すれば、電動機の冷却効果が向上する。
また、請求項10に係る電動機冷却構造は、前記電動機冷却構造において、前記固定子の巻線に絶縁体を介してサーマルアンカーが付設されるようにしたものである。
固定子の巻線にエポキシ等の絶縁材料が塗布または盛られ、その上にサーマルアンカーが付設されると、巻線に対する冷却効果が向上する。サーマルアンカーは、仕切板で仕切られた空間に収めてもよいし、電動機本体の筐体を貫通して電動機外部に設けるようにしてもよい。
本発明にかかる電動機冷却構造によれば、固定子を直接冷却するので、発電機・モータによる損失のうち、巻線での銅損・鉄心での鉄損を効率的に冷却可能であり、巻線に流すことが可能な電流を増加させることができる。この結果、大電流(低電圧)の発電機・モータの冷却が簡単に行える。また、温度上昇に伴う出力低下を防止することが出来る。さらに、従来の冷却方法にくらべ、製作が容易であり使用条件によっては、冷却媒体を流す必要もないという利点がある。
以下に、本発明にかかる軸管内径計測装置および軸管内径自動計測装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、この発明の実施例1にかかる電動機冷却構造を示す断面図である。ここでは、図のようなインナーロータ形式の電動機を例として説明する。アウターロータ形式のものについては後述する。なお、モータ・発電機等の電動機が組み込まれる機器の場合、たとえば、電動コンプレッサ、電動ターボチャージャー等の機器の場合、電動機本体とは当該機器の電動機を構成する部分のことをいう。
同図に示すように、一般に、電動機は、本体1、筐体2、回転子3、鉄心4に巻線5が巻かれた固定子6とからなる。固定子6は電動機本体1に固定されている。回転子3は、
固定子6との間に発生する電磁力により回転する。本発明では、固定子6と回転子3との間を遮りつつ、固定子6を一定空間と共に取り囲み、密封するように仕切板7が設けられる。より厳密には、仕切板7は、筐体2の内側面とで固定子6を含む一定空間を取り囲むように設けられる。仕切板7は周りで発生している磁界を妨げることが無いように非磁性体である必要がある。
仕切板7で仕切られた空間8には、熱容量の大きい気体、たとえば、水素等や、取り扱い上好ましい絶縁性の液体、たとえば、グリースや絶縁油等の冷却媒体が充填される。これら冷却媒体は、仕切板7により回転子3と隔離されている。これは、液体がより熱伝導率が大きく、熱交換量が大きくなるためである。なお、本発明では、仕切板7によって冷却媒体が密封されるから、回転子と冷却媒体が接触することによる攪拌損失が生じない。
また、仕切板7の材料としては、回転子3と固定子6間の隙間は狭いため、ある程度の強度を保てるよう繊維強化プラスティックや、エンジニアリングプラスティック等の耐圧樹脂などが好ましい。冷却媒体は、網掛けで示した空間8を充満しつつ、常に外部流路との間で導通していることが望ましいが、過渡的な使用条件(連続運転時間が短いときなど)に限っては、必ずしも流れている必要はない。これは液体の熱容量が大きく、急激な温度変化を妨げるためである。
仕切板7により隔離された回転子3の冷却に、気体(例えば、空気・水素など)を用いる場合は、仕切り板により、回転子周りの気体の流れは偏流することなく供給することが可能である。永久磁石型発電機・電動機の場合、高回転時(高周波数)の渦電流損失を低減するため、回転子・固定子間の隙間を大きくすることがある。本発明はとりわけ、これら発電機・モータに有効である。これは、隙間が大きく仕切り板を設置しやすいこと、発電(モータ)損失の大部分が、巻線(銅損)、鉄心(鉄損)つまり、冷却媒体に浸かっている部分で発生することによる。
図2は、別形式の電動機の冷却構造を示す断面図である。この形式の電動機は、アウターロータ形式と呼ばれるものである。この電動機10は、中心部に中心体11があり、そこから巻線の巻かれる固定子12が突設される。中心体11と固定子12が区別しにくい電動機もあるが、その場合は巻線が巻かれている部分を固定子12と考えればよい。
アウターロータ形式の電動機10の回転子13は、中心部の固定子12の周りを、当該回転子13に埋設された磁石14と固定子12との電磁力で回転する。精密に高回転するために回転子13は中心体11との間には軸受15が設けられる。
この形式の電動機においても、本発明では、固定子12と回転子13との間を遮りつつ、固定子12を一定空間と共に取り囲み、密封するように仕切板16が設けられる。より厳密には、仕切板16は、中心体11の外側面とで固定子12を含む一定空間を取り囲むように設けられる。仕切板16が非磁性体で形成される点はインナーロータ形式と同様である。
また、仕切板16で仕切られた空間17には熱容量の大きい気体やグリース、絶縁油等の冷却媒体が充填される点、仕切板16の材料として、繊維強化プラスティックや、エンジニアリングプラスティックなどが好ましい点、仕切板16により隔離された回転子13の冷却に、気体(例えば、空気・水素など)を用いる場合、仕切り板16により、回転子周りの気体の流れは偏流することなく供給することが可能である点、永久磁石型発電機・電動機の場合、高回転時(高周波数)の渦電流損失を低減するため、回転子・固定子間の隙間を大きくする発電機・モータに有効である点等はインナーロータ形式と全く同様である。
インナーロータ形式、 アウターロータ形式を問わず、固定子側に仕切板を設けて、仕切られた空間に冷却媒体を充填すれば、固定子から直接伝熱による熱交換がされるようになり、冷却されるので、発電機・モータによる損失のうち、巻線での銅損・鉄心での鉄損を効率的に冷却可能となり、巻線に流すことが可能な電流を増加させることができる。この結果、大電流(低電圧)の発電機・モータの冷却が簡単に行える。
また、温度上昇に伴う出力低下を防止することが出来る。さらに、従来の冷却方法にくらべ、製作が容易であり使用条件によっては、冷却媒体を流す必要もないという利点がある。さらに、冷却できる部分は、局所的ではなく、仕切板で仕切られた空間の中であればどこで発熱しても効果がある。この発明を実施するにあたり、仕切り板を設置することで、回転子と固定子の電機ギャップが大きくなる。このようにすると、回転磁界に起因する渦電流損失を小さくすることができる。このことは、1万rpm以上のDCブラシレスモータで有用となる。
図3は、この発明の実施例2に係る電動機冷却構造を示す断面図である。この発明では、実施例1で説明した仕切板7に仕切られた空間8内の何処かに冷却媒体流入口21と流出口22が設けられるのが特徴である。当該流入口21と流出口22は筐体2に設けるのが好ましい。また、流出口22は、流入口21と離れたところに設けるのが効果的である。筐体2に流入口21と流出口とが設けられると、充填された冷却媒体が上記空間8内を流動し、熱をうばって流出するようになるので、冷却媒体の実質的な熱伝達率が大きくなり、また冷却媒体の温度上昇を低減でき、冷却効果が向上する。
また、図4に示すように、仕切板7は、固定子6の鉄心4との間に隙間が設けられることが好ましい。鉄心4と仕切板7との間に隙間が設けられると、当該隙間に冷却媒体が流れ込み、固定子の冷却効果が上がると共に、仕切板をはさんだ向かい側にある回転子の熱も取り除きやすくなる。鉄心4と回転子3との距離は一定に設定されるのが一般的であるから、鉄心4と仕切板7とのギャップをa、回転子3と仕切板のギャップをb、冷却媒体のギャップaでの流量をGとすると、伝熱の促進という観点から、aは広くすれば良いが、そうするとbが狭くなり、回転子3の風損が増えてしまう。したがって、上記a、b、Gは伝熱(吸熱)の促進と風損の低減を考えて最適な値に設定される。
回転子3が回転する空間24には、冷却空気を流すようにしてもよい。このようにすれば、流動する冷却媒体や仕切板7自体の熱が放熱される面積が増え、全体として電動機の冷却能力が向上する。なお、実施例1で説明した冷却媒体を密封するタイプの冷却構造においても冷却空気を流すようにしても冷却能力が向上する。また、本発明では、冷却媒体の圧力上昇(流量増加)や、仕切り板設置の隙間が小さいことから、熱伝導率が高く、強度の大きな、たとえば繊維強化プラスティックやエンジニアリングプラスティックで仕切板7が形成されるのが望ましい。
冷却媒体を流入、流出させるには、様々なアクチュエータが利用可能であるが、たとえば、電動機を組み込んだ機器が電動ターボチャージャーのように圧縮機を構成するような機器である場合、その吐出圧力の一部を利用して、流出口と流入口との間の管に連結するようにしてもよい。また、一般に高速回転用の電動機には軸受潤滑用に潤滑油供給手段を有している。そのような場合は、もともと有している潤滑油供給手段、たとえば、電動機外部から潤滑油を循環させる管を分岐することによって、仕切板7で仕切られた空間に潤滑油を流動させることができる。
この他、冷却媒体には、本発明に係る電動機と同時に使用される機器の冷却媒体が使用できる。例えば、電動機がエンジンと同時に使用される場合は、エンジン冷却に用いられるラジエータ液、車両用エアコンの冷却媒体が使用できる。ただし、この場合、冷却媒体が導電体であれば、巻き線部分を十分に絶縁する必要がある。
このようにすれば、本発明に係る電動機冷却構造は、実施例1、2に記載した効果に加え、固定子から熱を奪う能力が向上する。また、もともとある潤滑油供給手段を利用することにより、安価で本電動機冷却構造を構築することができる。
図5は、本発明の実施例3に係る電動機冷却構造を示す断面図である。本発明では、電動機本体1の筐体2の外側にフィン25を有する。フィン25を有すると外気との放熱面積が増え、冷却能力がより向上する。これにより、仕切板7で仕切られた空間における冷却能力も向上する。
図6は、本発明の実施例4に係る電動機冷却構造を示す断面図である。本発明は、電動機本体1の筐体2外側にサーマルアンカー29が付設されることが特徴である。サーマルアンカー29は、電動機本体1から離れた場所に放熱目的で付設される物である。電動機本体1が設置される場所が高温になりやすい場所である等、熱伝達に不利な場所である場合、できるだけ温度の低い場所や高温でない流体が流れる場所等に伝熱・放熱媒体であるサーマルアンカー29を付設すれば、気体冷却により電動機の冷却能力が向上する。
たとえば、車両用に用いられる電動機や電動圧縮機であれば、走行風があたる部分やエアクリーナボックスなどに設置するとよい。エアクリーナボックスはエンジンが吸気している場合に空気が流れるからである。サーマルアンカー29の材料としては、アルミニウム、銅等の熱伝導率の大きい物質が好ましい。また、サーマルアンカー29の形状は、できるだけ伝熱面積を大きくするために櫛状、フィン状にすることが好ましい。
図7は、本発明の実施例5に係る電動機冷却構造を示す断面図である。本発明は、固定子6の巻線5に絶縁体31を介してサーマルアンカー30が付設される点が特徴である。固定子6の巻線5にエポキシ等の絶縁体31が塗布、含浸または盛られ、その上にサーマルアンカー30が付設されると、巻線に対する冷却効果が向上する。絶縁材料31があることで巻線5の短絡も心配ない。サーマルアンカー30は、仕切板7で仕切られた空間に収めてもよいし、電動機本体の筐体2を貫通して電動機外部に設けるようにしてもよい。この構成は、実施例1で説明した冷却媒体を密封するタイプの冷却構造において適用できる。実質的に巻線5の伝熱面積が増加するからである。
以上説明したように、この発明に係る電動機冷却構造によれば、固定子を直接冷却するので、発電機・電動機による損失のうち、巻線での銅損・鉄心での鉄損を効率的に冷却可能であり、巻線に流すことが可能な電流を増加させることができる。この結果、大電流(低電圧)の発電機・電動機の冷却が簡単に行える。また、温度上昇に伴う出力低下を防止することが出来る。さらに、従来の冷却方法にくらべ、製作が容易であり使用条件によっては、冷却媒体を流す必要もないという利点がある。
また、大電流(低電圧)を流すタイプの電動機や渦電流損失低減のため、回転子・固定子間の隙間(ギャップ)を広げた電動機(永久磁石型高速発電機・電動機に良く見られる構造)
に対し、本発明はとりわけ有効である。なお、本発明は、発電機、電動機および、これらを有する回転機械、たとえば電動駆動コンプレッサ、電動駆動装置を有するターボチャージャー、タービン発電機などに適用可能である。また、電動機の種類は、永久磁石型・リラクタンスモータ・誘導モータなどすべての種類に適用可能である。
本発明は、実施例1または2の構成を基本として、それと実施例3〜実施例5までの構成を組み合わせることも可能である。循環しない密閉型(実施例1)は、冷却媒体の放熱が問題となるが、実施例3〜実施例5とを併用することで放熱を促し、連続運転時間を伸ばし、電動機の安全な運転が可能となる。
以上のように、本発明にかかる電動機冷却構造は、電動機や発電機に適用することができる。したがって、電機産業におけるモータや発電機の生産に係る物といえる。
この発明の実施例1にかかる電動機冷却構造を示す断面図である。 図1とは別形式の電動機の冷却構造を示す断面図である。 この発明の実施例2に係る電動機冷却構造を示す断面図である。 拡大した電動機冷却構造を示す断面図である。 本発明の実施例3に係る電動機冷却構造を示す断面図である。 本発明の実施例4に係る電動機冷却構造を示す断面図である。 本発明の実施例5に係る電動機冷却構造を示す断面図である。
符号の説明
1 電動機本体
2 筐体
3、13 回転子
4 鉄心
5 巻線
6、12 固定子
7 仕切板
10 電動機
11 中心体
15 軸受
16 仕切板
21 流入口
22 流出口
25 フィン
29 サーマルアンカー
30、39 サーマルアンカー
31 絶縁材料

Claims (10)

  1. 電動機筐体に固定される固定子と、
    前記固定子との間に発生する電磁力により回転する回転子と、
    前記固定子と前記回転子との間を遮りつつ、前記固定子を一定空間と共に取り囲み、密封するように設けられる非磁性体からなる仕切板と、
    を有し、
    前記空間に冷却媒体が充填されることを特徴とする電動機冷却構造。
  2. 前記仕切板は、前記筐体の内側面とで密封するように設けられることを特徴とする請求項1に記載の電動機冷却構造。
  3. 前記仕切板は、前記固定子が前記電動機本体の中心部から突設される中心体の外側面とで密封するように設けられることを特徴とする請求項1に記載の電動機冷却構造。
  4. 電動機本体に固定される固定子と、
    前記固定子との間に発生する電磁力により回転する回転子と、
    前記固定子と前記回転子との間を遮りつつ、前記固定子を一定空間と共に取り囲むように設けられる仕切板と、
    を有し、
    前記仕切板が仕切る空間に冷却媒体が流入する流入口と流出する流出口が設けられ、前記冷却媒体が前記空間内を流動することを特徴とする電動機冷却構造。
  5. 前記冷却媒体は軸受潤滑油であり、当該軸受潤滑油は潤滑油供給手段から分岐して供給されることを特徴とする請求項4に記載の電動機冷却構造。
  6. 前記仕切板は、耐圧樹脂で形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の電動機冷却構造。
  7. 前記仕切板は、固定子の鉄心との間に隙間が設けられることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の電動機冷却構造。
  8. 電動機本体の筐体外側にフィンを有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の電動機冷却構造。
  9. 電動機本体の筐体外側にサーマルアンカーが付設されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の電動機冷却構造。
  10. 前記固定子の巻線に絶縁体を介してサーマルアンカーが付設されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の電動機冷却構造。
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