JP2005229751A - インバータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 交流電流から位相差を検出する場合に比べて簡単な構成で、位相差制御を行える二相変調PWM制御方式のインバータ装置を実現する。
【解決手段】 所定のPWMキャリア周期の搬送波の上限または下限の時点において、直流電流検出アンプ部6により、インバータ回路2を流れる直流電流を検出する。位相差検出部8により、検出された直流電流に基づいて交流電圧と交流電流との位相差を検出する。PI演算部11により、検出された交流電圧/電流位相差情報と目標とする位相差情報との誤差に応じたデューティ基準値を算出する。PWM作成部15により、モータ回転数に対応する正弦波データと前記デューティ基準値とに基づいて二相変調PWM信号を算出し、このPWM信号をインバータ回路2に出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、冷凍装置、空調装置の圧縮機等に使用されるモータを駆動するためのインバータ装置に関する。
同期モータをインバータ制御によって駆動する場合、回転しているロータ位置に同期させて適切なタイミングでモータのコイル端子に通電する必要がある。冷蔵庫や空気調和機等に使用される圧縮機では、内部が高温状態になり、ホールICのようなロータ位置センサを設けることが困難である。そこで、ロータ位置センサを用いることなく、通電タイミングの基準を検出して、モータを駆動制御するセンサレス駆動が行われている。
センサレス駆動において、正弦波通電等の180度通電が行われる。180度通電を行うために、交流電圧と交流電流の位相差を検出して、この位相差情報に基づきインバータ装置を駆動制御する。
特許文献1では、交流電流ゼロクロス時における交流電圧の位相を検出することにより、交流電圧/電流位相差を検出している。また、特許文献2では、2ヶ所の交流電圧の位相期間ごとに各交流電流検出値を積算して交流電流信号面積とし、両交流電流信号面積の面積比を交流電圧/電流位相差情報として検出する。
例えば、図13に示すように、交流電圧位相における第1の位相期間の交流電圧位相θ0を0〜90度、第2の位相期間θ1を90〜180度としている。また、各サンプリングタイミングがすべてtsという等間隔の位相間隔でn回、ここでは3回ずつの計6回、サンプリングするように設定している。そして、交流電圧/電流位相差情報は、θ0での交流電流信号面積をS0としてI0+I1+I2を積算し、θ1での交流電流信号面積をS1としてI3+I4+I5を積算し、2つの交流電流信号面積の比(S0/S1)を算出する。図13の場合、S0=S1となるため、位相差情報は1である。この方法は、特許文献1の方法に比べ、交流電流の変動による交流電圧/電流位相差情報検出精度の低下を抑制するのに効果的な方法である。
上記の方法では、交流電流を検出して、交流電圧と交流電流の位相差を検出するが、交流電流を検出するための電流検出手段、例えば巻線とホール素子で構成された、いわゆる電流センサあるいはカレントトランスなどが必要となる。そのため、電流検出手段が複雑で大きくかつ高コストとなる。一般に、家庭用電化製品などに搭載されるインバータ装置は小型化、低コスト化が望まれており、可能な限り簡単な構成にすることが望ましい。
ここで、交流電流を検出する代わりに、インバータ回路の入力直流電流から相別の交流電流を演算検出する方法が、例えば特許文献3に記載されている。これによって、交流電流検出のセンサレス化を図れる。
また、二相分のスイッチング素子をスイッチングする二相変調PWM制御により、スイッチング素子をスイッチングして、直流電力を三相交流電力に変換するインバータ装置が、例えば特許文献4に記載されている。三相分のスイッチング素子をスイッチングする三相変調PWM制御に対して、二相変調PWM制御では、PWM周期中に二相分のスイッチング素子をスイッチングするだけなので、その分、インバータ装置のスイッチング損失を低減でき、高効率なインバータ装置を実現できる。
特開平5−236789号公報 特開2001−112287号公報 特開平8−19263号公報 特開2003−209976号公報
特許文献3の方法では、ゲート状態が変化する毎にすべてのゲート状態で直流電流を検出しており、3相全ての電流を検出することになる。また、特許文献4の方法では、電圧ベクトル持続時間を最小設定時間以上に設定して、電圧ベクトルを出力した場合に必ず電流検出を可能としているが、3相全ての電流を検出していることには変わりない。そのため、非常に高速なA/D変換器やマイクロコンピュータが必要となる。また、3相全ての電流を検出するため、マイクロコンピュータの演算量も多くなり、演算に時間がかかりすぎる。例えば、同期モータを高回転で駆動するほど、演算に必要な時間が長くなるため、駆動が困難になる。
本発明は、上記に鑑み、3相全ての電流を検出しなくても、直流電流から交流電圧と交流電流の位相差を検出できるようにして、この交流電圧/電流位相差に応じてインバータ制御を行うインバータ装置の提供を目的とする。
本発明は、二相分のスイッチング素子を二相変調PWM制御によりスイッチングして、直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、位相差制御方式によって前記インバータ回路を制御する制御装置とを備え、該制御装置は、前記インバータ回路を流れる直流電流を検出する直流電流検出手段と、前記直流電流に基づいて交流電圧と交流電流との位相差を検出する位相差検出手段とを有し、交流電圧/電流位相差情報に応じて二相変調PWM信号を前記インバータ回路に出力するものである。
具体的には、制御装置は、前記インバータ回路を流れる直流電流を検出する直流電流検出手段と、前記直流電流に基づいて交流電圧と交流電流との位相差を検出する位相差検出手段と、交流電圧/電流位相差情報と目標とする位相差情報との誤差に応じたデューティ基準値を算出する演算手段と、交流電圧周波数に対応する正弦波データと前記デューティ基準値とに基づいて二相変調PWM信号を算出するPWM作成手段とを有する。制御装置から前記二相変調PWM信号がインバータ回路に出力され、インバータ回路の出力側に接続されたモータがインバータ制御される。
直流電流検出手段は、所定のPWMキャリア周期を有する搬送波の上限または下限の時点での直流電流を検出する。そして、制御装置は、直流電流検出手段によって検出された電流値を読み込むためのA/D変換器を備えており、該A/D変換器は、搬送波の上限または下限の時点での電流値をサンプルホールドし、A/D変換を行う。
電流値の測定タイミングとしては、インバータ回路の三相分のスイッチング素子のうち、所定の一相分の上アームスイッチング素子をオフし、所定の一相分の下アームスイッチング素子をオンしている期間中、あるいは所定の一相分のスイッチング素子を固定状態にした交流電圧位相期間中とされる。ここで、固定状態とは、例えば、PWMキャリア周期中、常に上アームスイッチング素子への出力がオフ、下アームスイッチング素子への出力がオンに固定されている状態を指す。
二相変調方式によるPWM制御では、所定の周期の三角波、鋸波等の搬送波を発生させる。この搬送波の周期に合わせて所定の一相分のスイッチング素子が固定状態にされ、他のスイッチング素子が動作して、インバータ回路に直流電流が流れる。このとき、搬送波の上限または下限における期間は、電流の変動がない安定した状態であるので、確実に正確な直流電流を検出することが可能となる。
本発明によると、交流電流を検出するための構造が複雑かつ大型の電流センサが不要となる。また、直流電流の検出については、所定の交流電圧位相範囲内において、二相変調PWM制御における搬送波の上限または下限の時点のみの電流値を検出すればよいので、従来に比べはるかに検出回数が少なくてすむ。しかも、二相変調PWM制御を行うことにより、検出した直流電流から三相全ての交流電流を推定演算する必要がなく、所定の一相分の交流電流情報が得られればよいので、マイクロコンピュータの処理の負担を少なくできる。
したがって、マイクロコンピュータの演算量も少なく、A/D変換器やマイクロコンピュータの処理速度も従来の方式に比べ低くても、十分に対応でき、低コスト化を図れる。このように、簡単な構成で信頼性の高いインバータ装置を得ることができる。そして、モータ電流センサを設けなくても、正弦波駆動をはじめとする180度通電駆動が可能となり、モータ効率の向上、低騒音および低振動を実現できる。これにより、小型で信頼性の高いインバータ装置を提供することができる。
本実施形態のモータ駆動用のインバータ装置を図1に示す。IPMSM(Interior Parmanent Magnet Synchronous Motor)等の3相の同期モータであるモータ1は、インバータ回路2の出力側に接続され、インバータ制御によって駆動される。インバータ回路2には、コンバータ回路3によってAC電源4からの交流電圧が直流電圧に変換されて供給される。
そして、コンバータ回路3とインバータ回路2とを結ぶ直流回路の負極側に、電流検出抵抗5が設けられる。電流検出抵抗5の両端に発生する電圧に基づいて、直流電流検出アンプ部6がインバータ回路2を流れる直流電流を検出する。直流電流検出アンプ部6は、制御装置としてのマイクロコンピュータ7に接続され、検出した直流電流を増幅して直流電流信号にしてマイクロコンピュータ7に出力する。電流検出抵抗5と直流電流検出アンプ部6とによって、インバータ回路2に流れる直流電流を検出する直流電流検出手段が構成される。
マイクロコンピュータ7は、位相差検出部8と目標位相差情報格納部9と加算器10とPI演算部11と回転数設定部12と正弦波データテーブル13と正弦波データ作成部14とPWM作成部15とを有する。マイクロコンピュータ7は、直流電力を三相交流電力に変換するために、インバータ回路2の三相のスイッチング素子のうち二相分のスイッチング素子をスイッチングする二相変調PWM制御における各処理をプログラムに従ってソフト的に行う。二相変調PWM制御は、PWM周期中に二相分のスイッチング素子をスイッチングするだけなので、三相分のスイッチング素子をスイッチングする三相変調PWM制御に対して、スイッチング素子の動作が減り、その分インバータ回路のスイッチング損失を低減できる。
位相差検出部8は、検出された直流電流を用いてモータ電圧/電流位相差情報を検出する。目標位相差情報格納部9は、目標とする位相差情報を格納し、加算器10は、その目標位相差情報と位相差検出部8から出力された位相差情報との誤差データを算出し、その算出結果をPI演算部11に出力する。PI演算部11は、算出された誤差データに対して比例誤差データ(P)および積分誤差データ(I)を算出し、デューティ基準値をPWM作成部15に出力する。
回転数設定部12は、モータ1の回転数指令を設定する。正弦波データテーブル13は、所定のデータ個数で構成された正弦波データを予め記憶しており、正弦波データを正弦波データ作成部14に出力する。正弦波データ作成部14は、回転数指令と正弦波データテーブル13とからモータ巻線端子U,V,Wの各相に対応した正弦波データを読出して、PWM作成部15に出力するとともに、例えばU相の正弦波データからU相のモータ駆動電圧位相情報を位相差検出部8に出力する。PWM作成部15は、正弦波データとデューティ基準値とから各相ごとにインバータ回路2の各スイッチング素子にモータ駆動電圧であるPWM波形信号を出力する。なお、正弦波データの作成は、正弦波データテーブル13を元に作成せずに、演算によって作成しても構わない。
加算器10は、位相差検出部8によって検出されたモータ電圧/電流位相差情報と目標位相差情報との誤差量を求める。PI演算部11では、P制御によって誤差量に対して所定の増幅を行い比例誤差量を算出し、I制御によって誤差量を積算して、その値を増幅して積分誤差量を算出し、両者を加算してデューティ基準値を算出する。このデューティ基準値と別途回転数指令から求まる正弦波データとに基づいてPWM作成部15がその都度の出力デューティを計算し、インバータ部2を介してモータ巻線に印加することによってモータ1が駆動される。
すなわち、モータ駆動電圧(出力デューティ)に対するモータ巻線電流位相差を一定に制御するための位相差制御フィードバックループによって、駆動電圧の大きさ(PWMデューティのデューティ幅)が決定される。また、モータ1を所望の回転数で回転させるために、所望の周波数で出力される正弦波データによって回転数が決定される。これによって、所望の位相差、所望の回転数でモータ1を駆動制御できる。
次に、回転数の設定およびPWM出力について説明する。本発明による位相差制御方式は、逆起電圧パルスなどを検出して速度制御を行う方式とは異なる。すなわち、モータ1の回転数は、モータ巻線に通電するPWM波からなる正弦波電圧の周波数で決定される、いわゆる強制励磁駆動である。
正弦波データテーブル13には、連続的にアナログ値を出力すると正弦波波形が出力されるデータ列が格納されている。このデータ列の参照アドレスがPWMキャリア周期ごとに所定数ずつ更新される。この所定数が大きければ高回転数となる。つまり、モータ回転数は、モータ1の構造的なものを除外すると、PWMキャリア周波数と正弦波データテーブル13の参照データとの更新間隔で決まる。例えば巻線相数が3相であれば、それぞれの相のデータは、電気角で120度ずつずらした正弦波データを参照すればよい。なお、その都度、正弦波演算を行って正弦波データを作成してもよい。ちなみに、前記参照アドレスはモータ駆動電圧の位相情報そのものである。
PWM波形発生器などのPWM作成部15において、これら求まった各相の正弦波データと位相差制御によって算出されたデューティ基準値とが乗算される。これが、三相変調データである。図2に三相変調データの一例を示す。
二相変調PWM制御では、三相変調データを所定の演算式にしたがって二相変調データに変換する。この変換の方法を図3に示す。そして、二相変調データに変換した結果を図4に示す。例えば、角度90〜210度の区間では、二相変調W相データを0に固定する。このとき、二相変調U相データは、三相変調U相データから三相変調W相データを減算した演算結果となる。二相変調V相データは、三相変調V相データから三相変調W相データを減算した演算結果となる。同様に、角度210〜330度の区間、角度330〜90度の区間も図3に示す方法により演算を行う。図5は、図2に示した三相変調データの相間データを示したものであり、図6は、図4に示した二相変調データの相間データを示したものである。このように、三相変調方式の場合と二相変調方式の場合とにおいて、各相の相間データの関係、つまり各相データの差の関係は維持される。
この二相変調データに基づいてPWMデューティのデューティ幅が決定され、PWM波形信号がインバータ回路2の各スイッチング素子に出力される。このPWM波形発生器は、PWMキャリア周期で三角波を発生し、この三角波の波高値と前記乗算された値とを比較し、比較結果に基づいてHigh/Low信号を出力する。
図7に、二相変調方式でW相データが0に固定されている第1の通電期間に相当する区間におけるインバータ回路2のスイッチング波形と直流電流の関係を示す。この区間では、W相上アームスイッチング素子への出力はLowに固定され、W相下アームスイッチング素子への出力はHighに固定され、残りの4個のスイッチング素子がスイッチングを行っている。PWM周期中に6個のスイッチング素子のスイッチングを行う三相変調方式に対して、二相変調方式では、PWM周期中に4個のスイッチング素子のスイッチングを行うだけである。二相変調方式による制御によって、インバータ回路2のスイッチング素子の動作が減るので、スイッチング損失や発熱を低減でき、高効率なインバータ装置を実現できる。
また、図7に示すようにインバータスイッチング波形信号は、PWMキャリア周期で三角波を繰り返す搬送波とU、V、W相指令値との比較結果から作成される。ここで、搬送波の山の頂点を搬送波の上限、搬送波の谷の頂点を搬送波の下限とする。
マイクロコンピュータ7は、直流電流検出アンプ部6から出力された電流値を読み込むためのA/D変換器を備えている。A/D変換器では、搬送波の下限の時点に入力された電流値をサンプルホールドし、A/D変換を行う。なお、マイクロコンピュータのPWM出力機能の仕様により、搬送波の上限の時点において、インバータ回路2の上アームスイッチング素子が2つ、下アームスイッチング素子が1つ通電する状態になる場合もある。この場合は、搬送波の上限の時点での電流値をサンプルホールドし、A/D変換を実行する。このように、搬送波の下限あるいは上限の時点では、確実にインバータ回路2の上アームスイッチング素子が2つ、下アームスイッチング素子が1つ通電している通電期間となっている。したがって、この時点で直流電流をサンプルホールドすることによって、確実かつ正確に直流電流を測定することができる。
図8は、第1の通電期間における直流電流とモータ電流の関係を示す図である。図中、図1と同一の要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。インバータ回路2は、3対のスイッチング素子であるトランジスタを有している。図中では簡略化し、スイッチとして示している。第1の通電期間では、インバータ回路2の下アームスイッチング素子のうちスイッチZのみが通電している。そのため、電流検出抵抗5に流れる直流電流の値は、直流電流(Idc1)=−W相電流(−Iw)となる。
同様に考えて、スイッチング素子のPWMパルスパターンに応じて、電流検出抵抗5に流れる直流電流Idcに、U相、V相、W相の各相の交流電流Iu、Iv、Iwが現れる。その関係は図9に示すようになる。
また、交流電圧データに応じて、直流電流Idcに現れる各相の交流電流Iu、Iv、Iwの関係は図10に示すようになる。つまり、所定相の二相変調データが0に固定となり、所定相の上アームスイッチング素子がオフ、所定相の下アームスイッチング素子がオンとなる期間において、直流電流の測定を行えば、その期間の所定相の電流が得られる。
例えば、U相の二相変調データが0に固定となる電流検出モード4、5においては、直流電流Idc1を検出すれば、その期間のU相電流Iuを検出することが可能である。同様に、V相の二相変調データが0に固定となる電流検出モード0、1において、直流電流Idc1を検出すれば、その期間のV相電流Ivを検出することが可能であり、W相の二相変調データが0に固定となる電流検出モード2、3においては、直流電流Idc1を検出すれば、その期間のW相電流Iwを検出することが可能である。
また、上記の検出方法では、二相変調データ、つまり所定相の上下アームスイッチング素子の状態により、直流電流測定を行うか否かを判定している。これの代わりに交流電圧位相を用いて、測定タイミングの判定を行ってもよい。例えば、U相電流Iuを検出する場合、マイクロコンピュータ7は、交流電圧位相期間がU相電圧位相に対応する210〜330度の区間であるか否かを判定する。真の場合のみ、直流電流の測定を行う。
続いて、この検出したU相電流Iuを用いて、交流電圧/電流位相差情報を演算する方法について説明する。図11に示すように、U相電流の面積比から交流電圧/電流位相差情報を演算する。つまり、図12に示すように、U相電圧位相における第1の位相期間のU相電圧位相θ0をほぼ210〜ほぼ270度、第2の位相期間θ1をほぼ270〜ほぼ330度とする。また、各サンプリングタイミングがすべてtsという等間隔の位相間隔でn回、ここでは3回ずつ計6回、サンプリングするように設定している。そして、θ0でのU相電流信号面積をS0としてI0+I1+I2を積算し、θ1でのU相電流信号面積をS1としてI3+I4+I5を積算し、2つのU相電流信号面積の比(S0/S1)を算出すると、交流電圧/電流位相差情報が得られる。図12の場合、S0=S1となるため、位相差情報は1である。
また、図10に示した電流検出モード0、1においては、Idc1を検出すれば、Ivを検出することが可能である。このIvを用いて、交流電流の面積比から交流電圧/電流位相差情報を演算してもよい。電流検出モード2、3においては、Idc1を検出すれば、Iwを検出することが可能である。このIwを用いて、交流電流の面積比から交流電圧/電流位相差情報を演算してもよい。
さらには、Iu、Iv、Iwを用いて演算した各々の交流電圧/電流位相差情報の平均化処理を行って、これを交流電圧/電流位相差情報としてもよい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。上記のインバータ装置を圧縮機駆動装置のモータを駆動するために使用することができる。これによって、コイルおよびホール素子で構成された電流センサ、カレントトランスといった交流電流を検出するための電流センサが不要となるとともに、位置センサも不要となる。そして、このインバータ装置を備えた圧縮機駆動装置を冷凍装置、空調装置に搭載する。したがって、冷蔵庫、冷凍庫、空気調和機といった冷凍装置、空調装置を効率よく運転することが可能となる。
本発明のインバータ装置の概略構成を示すブロック図 三相変調時のU、V、W相データを示す図 三相変調データから二相変調データへの変換方法を示す図 二相変調時のU、V、W相データを示す図 三相変調時のU、V、W相の相間データを示す図 二相変調時のU、V、W相の相間データを示す図 インバータ回路のスイッチング波形と直流電流の関係を示す図 第1の通電期間における直流電流とモータ電流の関係を示す図 U、V、W相のPWMパルスパターンに応じて直流電流Idcに現れる各相の交流電流Iu、Iv、Iwを示す図 交流電圧データに応じて直流電流Idcに現れる各相の交流電流Iu、Iv、Iwを示す図 第1の通電期間における交流電圧/電流位相差情報の演算に用いる交流電流の面積比を説明するための図 U相電圧位相期間とU相電流のサンプリングタイミングの関係と示す図 従来の交流電圧位相期間と交流電流のサンプリングタイミングの関係と示す図
符号の説明
1 モータ
2 インバータ回路
3 コンバータ回路
4 AC電源
5 電流検出抵抗
6 直流電流検出アンプ部
7 マイクロコンピュータ
8 位相差検出部
9 目標位相差情報格納部
10 加算器
11 PI演算部
12 回転数設定部
13 正弦波データテーブル
14 正弦波データ作成部
15 PWM作成部

Claims (7)

  1. 二相分のスイッチング素子を二相変調PWM制御によりスイッチングして、直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、位相差制御方式によって前記インバータ回路を制御する制御装置とを備え、該制御装置は、前記インバータ回路を流れる直流電流を検出する直流電流検出手段と、前記直流電流に基づいて交流電圧と交流電流との位相差を検出する位相差検出手段とを有し、交流電圧/電流位相差情報に応じて二相変調PWM信号を前記インバータ回路に出力することを特徴とするインバータ装置。
  2. 二相分のスイッチング素子を所定のPWMキャリア周期で二相変調PWM制御によりスイッチングして、直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、位相差制御方式によって前記インバータ回路を制御する制御装置とを備え、該制御装置は、前記インバータ回路を流れる直流電流を検出する直流電流検出手段と、前記直流電流に基づいて交流電圧と交流電流との位相差を検出する位相差検出手段と、交流電圧/電流位相差情報と目標とする位相差情報との誤差に応じたデューティ基準値を算出する演算手段と、交流電圧周波数に対応する正弦波データと前記デューティ基準値とに基づいて二相変調PWM信号を算出するPWM作成手段とを有し、前記制御装置は、前記二相変調PWM信号を前記インバータ回路に出力することを特徴とするインバータ装置。
  3. 直流電流検出手段は、所定のPWMキャリア周期を有する搬送波の上限または下限の時点での直流電流を検出することを特徴とする請求項1または2記載のインバータ装置。
  4. 制御装置は、直流電流検出手段によって検出された電流値を読み込むためのA/D変換器を備え、該A/D変換器は、搬送波の上限または下限の時点での電流値をサンプルホールドし、A/D変換を行うことを特徴とする請求項3記載のインバータ装置。
  5. インバータ回路の三相分のスイッチング素子のうち、所定の一相分の上アームスイッチング素子をオフし、所定の一相分の下アームスイッチング素子をオンしている期間中に直流電流の測定を行うことを特徴とする請求項3または4記載のインバータ装置。
  6. 所定の一相分のスイッチング素子を固定状態にした交流電圧位相期間中に直流電流の測定を行うことを特徴とする請求項3または4記載のインバータ装置。
  7. インバータ回路の出力側にモータを接続して駆動するようにしたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインバータ装置。
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