JP2005213373A - 水性ビニルウレタン接着剤用共重合体ラテックス - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は特に木材の接着に好適に使用でき、接着剤の可使時間が長いとともに、低温環境での初期接着強さ及び高いアルカリ性の配合における接着剤の安定性に優れる水性高分子イソシアネ−ト系接着剤用共重合体ラテックス提供することを目的とする。
【解決手段】
A:脂肪族共役ジエン系単量体(a)20〜60重量%、(メタ)アクリル酸アルキル単量体(b)15〜70重量%、水酸基含有エチレン系不飽和単量体(c)2〜15重量%及びこれらと共重合可能な他の単量体(d)5〜40重量%(但し(a)から(d)の合計100重量%)を乳化重合させて得られる共重合体であって、B:共重合体のトルエン不溶分が85重量%以上であることを特徴とする水性ビニルウレタン接着剤用共重合体ラテックス。
【選択図】 選択図なし

Description

本発明は特に木材の接着に好適に使用でき、接着剤の可使時間(いわゆる、接着剤のポットライフ)が長いとともに、低温環境での初期接着強さ及び高いアルカリ性の配合における接着剤の安定性に優れる水性高分子イソシアネ−ト系接着剤(いわゆる、水性ビニルウレタン接着剤)用共重合体ラテックスに関する。
従来、木材の接着剤には尿素系樹脂、メラミン系樹脂、フェノ−ル系樹脂及びレゾルシノ−ル系樹脂などのホルムアルデヒト縮合型の熱硬化樹脂が主に使用されてきた。一方、約25年程前にホルムアルデヒトをほとんど含まなく、常温で比較的短時間の圧締で高い常態接着強さと耐水接着強さを有する合成ゴムラテックス,無機充填材、ポリビニルアルコ−ル及びイソシアネ−ト系化合物からなる水性ビニルウレタン接着剤が集成材用に使用され始めた(例えば、特許文献1〜4および非特許文献1参照。)。現在では、この水性ビニルウレタン接着剤は特に集成材分野においてホルムアルデヒド縮合型樹脂に代わって大量に使用されている。また、最近では家屋、特に屋内に用いられるホルムアルデヒド縮合型樹脂から放散されるホルムアルデヒドが、いわゆるシックハウスの原因物質として挙げられており、この意味でもホルムアルデヒドを含まない水性ビニルウレタン接着剤が改めて注目されている。
水性ビニルウレタン接着剤に用いられる共重合体ラテックス(いわゆる、合成樹脂ラテックス)としては合成ゴムラテックスの他、アクリル酸エステル系共重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル系共重合体ラテックスなども使用されている。ここで、水性ビニルウレタン接着剤に用いられる合成ゴムラテックスとしては種々報告されている。例えば、スチレン−ブタジエン共重合体(以下、SB共重合体)ラテックスにカルボキシル基、水酸基、アミド基、アミノ基、スルホン酸基などの官能基を付与することで、接着強度の経時変化の安定性に優れるものなどが開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
ここで、水性ビニルウレタン接着剤とは、官能基を有する共重合体ラテックス、炭酸カルシウムなどの無機充填材、ポリビニルアルコール等からなる水溶性高分子からなる主剤水溶液(ベースコンパウンド)に、各種官能基含有化合物と極めて反応し易いイソシアネ−ト系化合物を硬化剤として配合された接着剤である。
接着剤を使用する木材加工業者では、使用直前にこのベースコンパウンドに硬化剤を配合し、硬化反応の終了する接着剤の可使時間(いわゆる、接着剤のポットライフ)の間に加工を行うのが通例である。
硬化剤の配合の後、このイソシアネ−ト基の硬化反応が急激に進むことによって、接着剤塗布後の未乾燥状態での接着強さ(いわゆる、常温初期接着強さ)や接着剤塗布乾燥後の加工木材の耐水性(いわゆる、煮沸繰り返し強さ)がえられる。その反面、接着剤を配合した後、保存中の接着剤系内で複雑な硬化反応が常温で進行する。この結果、接着剤の粘度が急激に増加するため、接着剤のポットライフが短いといった操業上の不便さも有している。この接着剤のポットライフは共重合体ラテックスの性質や硬化剤の量によってある程度調整が可能である。
この点に関しては、例えば、共重合体ラテックスの粒子径を大きくすることで、硬化剤の添加後における可使時間を改良したSB共重合体ラテックスなどが開示されている(例えば、特許文献4参照。)。
しかし、このような手法では、接着剤の基本的な性能である、常温初期接着強さや煮沸繰り返し強さは逆に低下するといった欠点については解決していない。このことは、硬化反応の進行を遅らせることでポットライフの改良を行っていることに起因すると考えられている。
さらに、最近になり、木材加工製品の生産効率化の要望が高まりから、生産スピ−ドのアップが強く求められている。このため、木材加工場の接着工程における接着剤の常温初期接着強さの向上必要とされている。常温初期接着強さの向上により、木材加工品の圧締保持の時間が短縮されるためである。特に、寒冷地における冬場の接着工程においては、硬化反応が室温に大きく左右されるため、低温時の初期接着強さ(低温初期接着強さ)が充分得らず、操業時間の短縮が図れないという問題があった。接着剤に使用される共重合体ラテックスはこれらの性質に深く係わっている。よって、非常に困難ではあるが、接着剤のポットライフ、塗料安定性に優れると同時に高度の煮沸繰り返し強さ及び初期接着強さを与える共重合体ラテックスの開発が当業界にとって必要となっている。
一方、硬化剤配合前の主剤(いわゆるベースコンパウンド)は、主に、接着剤業者によって加工、生産され、ベースコンパウンドの形態で木材加工業者などへ流通する。このため、ベースコンパウンドには、流通と保存に耐えられる長期の安定性が求められる。安定性の不足するベースコンパウンドを用いた場合、ベースコンパウンドのゲル化や充填材の沈降が発生する。特に無機充填材の使用の多い場合はベースコンパウンドが高いアルカリ性(例えばpH9以上)を有する場合が多い。この高いアルカリ性におけるベースコンパウンドの安定性は、木材加工業における操業上、接着剤の重要な性能である。しかし、共重合体ラテックスは金属塩溶液に対する安定性が乏しいことから、これまで充分な高いアルカリ性での接着剤の安定性を有するベースコンパウンドは得られていなかった。このことは共重合体ラテックスの機械的、化学的な安定性がその表面の電気二重層によって構成される点に起因する。
これまで、上記の課題を解決するために種々の共重合体ラテックスが開示されている。例えば、新規なポリビニルアルコールを用いた共重合体ラテックスを用いる水性ビニルウレタン接着剤(例えば、特許文献5参照。)、新規な乳化剤を用いて乳化重合した共重合体ラテックスを用いる水性ビニルウレタン接着剤(例えば、特許文献6参照。)、あるいは、水酸基含有エチレン系不飽和単量体を用いて乳化重合した水性ビニルウレタン接着剤用共重合体ラテックス(例えば、特許文献7参照。)が公開されている。しかしながら、上記の公知の発明では、業界の要望に充分答えるほど、優れた接着剤のポットライフ、煮沸繰り返し強さ及び初期接着強さを併せもつ性能が接着剤に付与されていない。
特に低温環境での初期接着強さ及び高いアルカリ性の配合におけるベースコンパウンドの安定性にかかる課題に関しては十分な解決策は開示されていないのが現状である。
特開昭49−22431号公報 特開昭49−26345号公報 特開昭49−26347号公報 特開昭59−59768号公報 特開平5−279648号公報 特開平5−331440号公報 特開2003−82309号公報 本山卓彦監修、「機能性エマルジョンの基礎と応用」 株式会社シーエムシー、1993年11月15日、p148−150
本発明は特に木材の接着に好適に使用でき、接着剤の可使時間が長いとともに、低温環境での初期接着強さ及び高いアルカリ性の配合における接着剤の安定性に優れる水性高分子イソシアネ−ト系接着剤用共重合体ラテックス提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決するため、接着剤の可使時間が長いとともに、低温環境での初期接着強さ及び高いアルカリ性の配合における接着剤の安定性に優れる水性高分子イソシアネ−ト系接着剤用共重合体ラテックスを得るべく、これらの性能に及ぼすラテックスの共重合体組成、粒子径などの因子について鋭意検討した。この結果、特定の官能基をもつ単量体で変性された、特定組成の共重合体ラテックスで、かつ共重合体のゲル含有率が特定の高い範囲にあるものが意外にも接着剤の可使時間が長いとともに、低温環境での初期接着強さ及び高いアルカリ性の配合における接着剤の安定性に優れ、同時に接着剤のポットライフに優れるとともに高い初期接着強さ及び煮沸繰り返し強さを有することを見出し本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、下記の水性ビニルウレタン接着剤用共重合体ラテックスである。
A:脂肪族共役ジエン系単量体(a)20〜60重量%、(メタ)アクリル酸アルキル単量体(b)15〜70重量%、水酸基含有エチレン系不飽和単量体(c)2〜15重量%及びこれらと共重合可能な他の単量体(d)5〜40重量%(但し(a)から(d)の合計100重量%)を乳化重合させて得られる共重合体であって、B:共重合体のトルエン不溶分が85重量%以上であることを特徴とする水性ビニルウレタン接着剤用共重合体ラテックス。
本発明は特に木材の接着に好適に使用でき、接着剤の可使時間が長いとともに、低温環境での初期接着強さ及び高いアルカリ性の配合における接着剤の安定性に優れる水性高分子イソシアネ−ト系接着剤用共重合体ラテックス提供する。
本発明について、以下具体的に説明する。
水性ビニルウレタン接着剤に用いる本発明の共重合体ラテックスは、脂肪族共役ジエン系単量体、(メタ)アクリル酸アルキル単量体、水酸基含有エチレン系不飽和単量体及びこれらと共重合可能な他の単量体を合成することによって得られる。
共役ジエン系単量体(a)としては、例えば1、3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1、3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、クロロプレン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、シクロブタジエンなどを挙げることができ、これらを単独で、又は2種以上組み合わせて使用できる。これらの中でも1、3−ブタジエンが好適に使用できる。共役ジエン系単量体の使用割合は20〜60重量%である。20重量%以上では高アルカリでのベースコンパウンドの安定性が良好であり、60重量%を以下においては低温初期接着強さが良好である。また30〜40重量%の範囲では低温初期接着強度が強く特に良好である。
本発明で用いられる(メタ)アクリル酸アルキル単量体(b)は(メタ)アクリル酸の一級アルコールエステルの構造からなる単量体である。(メタ)アクリル酸アルキル単量体(b)としては、例えばメチル(メタ)アクリレ−ト、エチル(メタ)アクリレ−ト、プロピル(メタ)アクリレ−ト、n−ブチル(メタ)アクリレ−ト、t−ブチル(メタ)アクリレ−ト、イソブチル(メタ)アクリレ−ト、n−アミル(メタ)アクリレ−ト、イソアミルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、オクチル(メタ)アクリレ−ト、ノニル(メタ)アクリレ−ト、デシル(メタ)アクリレ−ト、ドデシル(メタ)アクリレ−ト、オクタデシル(メタ)アクリレ−ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレ−ト、フェニル(メタ)アクリレ−ト、ベンジル(メタ)アクリレ−ト、2−エルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、アリル(メタ)アクリレ−などを挙げることができ、これらを単独に、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でもメチルメタアクリレ−トが好適に使用できる。(メタ)アクリル酸アルキル単量体の使用割合は15〜70重量%である。15重量%以上では高アルカリでのベースコンパウンドの安定性が良好であり、70重量%を以下においては低温初期接着強さが良好である。また40〜60重量%の範囲では低温初期接着強度が強く特に良好である。
本発明で用いられる水酸基含有エチレン系不飽和単量体(c)は水酸基と不飽和単量体を有する単量体である。水酸基含有エチレン系不飽和単量体(c)としては例えば、(メタ)アクリル酸の多価アルコールエステル、アリルアルコ−ル、多価アルコ−ルのモノアリルエ−テルなどを挙げることができる。(メタ)アクリル酸の多価アルコールエステルとしては、例えばヒドロキシエチルアクリレ−ト、ヒドロキシメチルアクリレ−ト、ヒドロキシエチルメタクリレ−ト、ヒドロキシプロピルアクリレ−ト、ヒドロキシプロピルメタクリレ−ト、エチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1、3−ブチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1,4−ブチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、プロピレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1,5−ペンタジオ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ネオペンチルグリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1,6−ヘキサンジオ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ジエチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ポリエチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ポリプロピレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−トなどを挙げることができる。その使用量は2〜15重量%である。2重量%以上では高アルカリでのベースコンパウンドの安定性が良好であり、15重量%を以下においては低温初期接着強さが良好である。また5〜10重量%の範囲では低温初期接着強度が強く特に良好である。
これらと共重合可能な他の単量体(d)としては、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル系単量体、エチレン系不飽和カルボン酸、(メタ)アクリルアミド系単量体、その他の単量体などを挙げることができる。
芳香族ビニル化合物としては、単量体としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、エチルスチレン、ビニルキシレン、ブロモスチレン、ビニルベンジルクロリド、p−t−ブチルスチレン、クロロスチレン、アルキルスチレン、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼンなどを挙げることができ、これらを単独に、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
シアン化ビニル系単量体としては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリルなどを挙げることができ、これらを単独に、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
エチレン系不飽和カルボン酸単量体としてはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などを挙げることができ、これらを単独に、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
(メタ)アクリルアミド系単量体としては、例えば(メタ)アクリルアミド、N−メチロ−ル(メタ)アクリルアミドやN−メチル(メタ)アクリルアミドなどのN−モノアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドなどのN,Nジアルキル(メタ)アクリルアミド、グリシジルメタアクリルアミド、N−アルコキシ(メタ)アクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などをあげることができ、これらを単独に、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
その他の単量体としては、例えばトグリシジル(メタ)アクリレ−ト、ペンタエリスリト−ルトリ(メタ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリ(メタ)アクリレ−ト、テトラメチロ−ルメタンテトラ(メタ)アクリレ−ト、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、フェノキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、イソボルニル(メタ)アクリレ−トアミノエチル(メタ)アクリレ−トやジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ−ト及び2−ビニルピリジンなどのアミノ基含有エチレン性単量体、酢酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル類、塩化ビニルや塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニル、スチレンスルホン酸塩や2−(メタ)アクリロイルオキシエチルスルホン酸及び(メタ)アリルスルホン酸塩などのスルホン酸基含有単量体、燐酸エチレン(メタ)アクリレ−トや燐酸プロピレン(メタ)アクリレ−ト及び2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェ−トなどの燐酸基含有単量体などを挙げることができ、これらを単独に、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
その他の単量体の使用量は5〜40重量%である。40重量%以下では高アルカリでのベースコンパウンドの安定性が良好である。また5〜15重量%の範囲では低温初期接着強度が強く特に良好である。
本願発明の共重合体ラテックスは水性媒体中で単量体、連鎖移動剤などを乳化剤、ラジカル重合開始剤,及び必要に応じてその他の添加剤成分を用いて重合する従来公知の乳化重合方法によって得られる。
連鎖移動剤としては、例えばα−メチルスチレンダイマ−などの核置換α−メチルスチレンの二量体、n−ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン, n−ラウリルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン及びt−ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン類、テトラメチルチウラムジスルフィド及びテトラエチルチウラムジスルフィドなどのジスルフィド類、2−エチルヘキシルチオグリコレ−ト、タ−ピノ−レン、シクロペンテン、シクロヘキセンなどの公知の全てのものを単独、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
乳化剤としては、例えば脂肪族石鹸、ロジン酸石鹸、アルキルスルホン酸塩、ジアルキルアリ−ルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩及びポリオキシエチレンアルキルアリ−ル硫酸塩などのアニオン性乳化剤、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルアリ−ルエ−テル及びポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマ−などのノニオン性乳化剤など公知のものを単独、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。又これらの他に親水基と親油基を有する界面活性剤の化学構造式の中にエチレン性二重結合を導入した反応性乳化剤も好適に使用でき、更に、ベタイン型などの両性乳化剤及びポリビニルアルコ−ル、変性ポリビニルアルコ−ル(末端にメルカプト基を有するものなど)、カルボキシメチルセルロ−ス、メチルセルロ−ス、ポリビニルピロリドンなどの水溶性高分子の保護コロイド乳化剤なども必要に応じて用いることができる。
ラジカル重合開始剤は、熱又は還元性物質の存在下ラジカル分解して単量体の付加重合を開始させるものであり、無機系開始剤及び有機系開始剤のいずれも使用できる。このようなものとしては、例えば水溶性及び油溶性のペルオキソ二硫酸塩、過酸化物、アゾビス化合物などで、具体的にはペルオキソ二硫酸カリウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化ベンゾイル、2,2−アゾビスブチロニトリル、クメンハイドロパ−オキサイドを挙げることができ、又他に、POLYMER HANDBOOK(3rd.edition)、J.Brandrup及びE.H.Immergut著、John Willy&Sons刊(1989)に記載されている化合物も用いることができる。又、酸性亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸やその塩、エリソルビン酸やその塩、ロンガリットなどの還元剤を重合開始剤に組み合わせて用いる、いわゆるレドックス重合法を採用することもできる。この重合開始剤の使用量は全単量体の重量に基づき、通常0.1〜5.0重量%、好ましくは0.2〜3.0重量%使用する。
本発明の共重合体ラテックスを重合する際、重合中及び重合後に、必要に応じて各種調整剤を添加することができる。例えば、pH調整剤として水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムなどを添加することができる。又、エチレンジアミン四酢酸ナトリウムなどの各種キレ−ト剤なども重合調整剤として添加することができる。
本発明の共重合体ラテックスを乳化重合で得る際の重合温度は通常5〜120℃であり、工業的な生産効率等から40〜100℃が好適である。
本発明の共重合体ラテックスは一段重合以外に多段重合でも製造することができ、単量体混合物の重合系への添加は一括添加法、連続的にあるいは断続的に添加する方法、これらの方法を組み合わせた方法(例えば、単量体混合物の一部添加した後に重合の進行に従って連続的もしくは断続的に添加する方法)などいずれでも良い。
また、重合にあたってシ−ド重合方法もとることができる。シ−ド用ラテックスの組成は特に限定されず、共重合体ラテックスの組成と同じであっても異なってもよく、シ−ド用ラテックスも同一反応容器で製造したもの、異なる他の反応容器で製造したものを用いてもよい。
乳化重合における単量体の重合転化率工業的生産性から、通常60%以上、好ましくは80%以上であることが好ましい。
本発明の共重合体は、その共重合組成が極めて特定であることに加えて共重合体の架橋割合の目安となるトルエン不溶分が85重量%以上有することが必要である。トルエン不溶分が85重量%以上の場合、高アルカリでのベースコンパウンドの安定性が良好であり、低温初期接着強さが良好である。この場合、初期接着強度、煮沸繰り返し強度も良好であり好ましい。また90〜99重量%の範囲では低温初期接着強度が強く特に良好である。
共重合体のトルエン不溶分は用いる単量体組成、重合処方、重合条件などによってコントロ−ルすることもできるが、連鎖移動剤量によってより容易にコントロ−ルすることができ、連鎖移動剤を増量することによりトルエン不溶分は減少する。
本発明の共重合体ラテックスの平均粒子径は、約100〜600nmが好ましい。粒子径が大きいとポットライフが長く、操業性が良好となる。しかし、粒子の沈降に対する安定性から粒子径は600nm以下が好ましい。
本発明の共重合体は、重合後にスチームストリッピング法による水蒸気蒸留によって未反応単量体の除去を行って調整される。ラテックス中のスチレン残留量が0.05重量%(50ppm)以下の場合、木材加工品等での臭気発生の面で好ましい。
ラテックスの固形分及びpHについては、40〜65重量%の範囲の固形分、4.0〜12.0の範囲のpHが好ましい。
水性ビニルウレタン接着剤は、本発明の共重合体ラテックスにビニルアルコ−ル系重合体及び充填剤などを配合してベ−スコンパウンドを作成し、これに架橋剤としてイソシアネ−ト化合物を加えることによって得られる。
ビニルアルコ−ル系重合体は、部分ケン化ポリビニルアルコ−ル、完全ケン化ポリビニルアルコ−ル、ポリビニルアルコ−ルの誘導体、酢酸ビニルなどのビニルエステル系単量体とエチレン系不飽和単量体を共重合し、それをケン化したもの(スルホン酸変性、カルボキシ変性、シラノ−ル基変性、アセトアセチル化変性ポリビニルアルコ−ルなど)やチオ−ル酢酸などのチオ−ル化合物の存在下でビニルエステル系単量体を共重合し、それをケン化したものなどの変性ポリビニルアルコ−ルなどを用いることができる。これらのビニルアルコ−ル系重合体の重合度、ケン化度は特に限定されるものではないが、300〜3000の重合度、75モル%以上のケン化度のものが好ましい。
ビニルアルコ−ル系重合体の使用割合は、本発明の共重合体ラテックス100重量部(固形分)に対して5〜200重量部が好ましい。5重量部以上では接着強度が良好であり、また、200重量部以下の場合は接着剤作成直後の粘度が良好であり、ポットライフも長くなるため好ましい。
イソシアネ−ト化合物は、イソシアネ−ト基を分子中に2個以上有する化合物又は重合物であれば良く、例えばトリレンジイソシアネ−ト及びその水素化物、トリフェニルメタントリイソシアネ−ト、トリメチロ−ルプロパン−トリレンジイソシアネ−トアダクト、ジフェニルメタンジイソシアネ−ト(MDI、クル−ドMDI含む)及びその水素化物、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、キシレンジイソシアネ−ト、イソホロンジイソシアネ−ト、4、4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ−トなどを挙げることができ、これらに高沸点溶剤などを配合したものも使用できる。また、ポリエステルなどのポリオ−ルに上記イソシアネ−ト系化合物を過剰に混合したもの、ポリオ−ルと過剰のポリイソシアネ−トで予めポリマ−化したOH基末端プレポリマ−、過剰のポリオ−ルで予めポリマ−化したOH基末端プレポリマ−にポリイソシアネ−ト化合物を過剰に加えたもの、ノニオン界面活性剤を含有するポリイソシアネ−トなども使用できる。
イソシアネ−ト化合物の使用割合は、本発明の共重合体ラテックス100重量部(固形分)に対して10〜500重量部の範囲が好ましい。10重量部以上では煮沸接着強さや初期接着力が良好であり好ましい、500重量部以下ではポットライフが良好であり好ましい。
充填剤としては炭酸カルシウム、クレ−、カオリン、タルク、水酸化アルミニウム、やし殻紛、木紛などの無機及び有機の充填剤を挙げることができる。
充填剤は、接着剤製造と常態接着強さの点から、本発明の共重合体ラテックス100重量部(固形分)に対して10〜500重量部の範囲で使用することが好ましい。
本発明の共重合体ラテックスを用いた水性ビニルウレタン接着剤には、ビニルアルコ−ル系重合体、イソシアネート化合物、充填剤以外に小麦粉、澱粉類(小麦、馬鈴薯、米、タピオカなどの澱粉及びエステル化澱粉、エ−テル化澱粉、カチオン澱粉などの澱粉誘導体並びに酸化澱粉、デキストリンなど)、脱脂大豆紛、血紛などの増量剤、塩化カルシウムや塩化マグネシウムなどの潮解性化合物、ホウ酸、ホウ酸塩、硫酸アルミニウム、明礬、ホウ酸クロムなどの反応促進剤、エチレングリコ−ルやプロピレングリコ−ルなどの凍結防止剤、ポリエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドの共重合体やポリエチレンオキサイド・アルキルフェノ−ルエ−テル及びポリエチレンオキサイド・アルキルエ−テルなどのノニオン界面活性剤、各種アニオン性界面活性剤、グルコ−ス、トレハロ−スなどの糖類、多糖類及びカルボキシメチルセルロ−ス、メチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロ−スなどのセルロ−ス誘導体並びに無水マレイン酸−イソブテン共重合体、無水マレイン酸−スチレン共重合体、無水マレイン酸−メチルビニルエ−テル共重合体、アルギン酸ソ−ダ、ポリアクリル酸ソ−ダなどの水溶性高分子保水剤、尿素−ホルマリン樹脂、尿素−メラミン樹脂、フェノ−ル−ホルマリン樹脂などの熱硬化性樹脂、ロジン及びロジンエステル系、テルペンフェノ−ル樹脂やテルペン重合体などの粘着付与剤、各種防腐剤などを必要に応じて添加することができる。
本発明の共重合体ラテックスを用いた水性ビニルウレタン接着剤は、集成材、合板、LVL、パ−ティクルボ−ド、家具など木材の接着に好適に使用できるが、木質材と紙、繊維製品類、無機質板、フィルムなどとの接着にも使用できる。接着剤の濃度、塗布量は用途によって適宜調整する必要があるが、通常35〜70重量%の濃度(固形分)、50〜500g/mの塗布量である。
本発明の共重合体ラテックスを用いた水性ビニルウレタン接着剤は、ハケ、ロ−ルコ−タ−、スプレ−、カ−テンコ−タ−などで被着材に塗布し、堆積、圧締、乾燥(熱プレスなど)することによって接着製品を得ることができる。圧締及び乾燥の温度は常温から高温(約200℃)まで任意に選択できるが、通常常温で、60分以内の圧締でも十分接着する。
次に実施例および比較例によって本発明を説明する。
ラテックスの粒子径及びトルエン不溶分の測定、残留スチレン量、水性ビニルウレタン接着剤の調整並びにポットライフ、ベースコンパウンドの安定性、高アルカリでのベースコンパウンドの安定性、常温初期接着強さ、低温初期接着強さ、常態接着強さ、煮沸繰り返し接着強さの測定は以下の方法に従った。
(1)粒子径
ブラウン運動している微粒子に光を当て、粒子から戻ってくる光(後方散乱光)の振動数(光の周波数)の変化量から、微粒子の粒子径を求める方法で体積平均粒子径(nm)を測定した。測定装置はマイクロトラックUPA150(日機装株式会社)を用いた。
(2)トルエン不溶分(重量%)
テフロン(登録商標)シ−ト上で50%に調整したラテックスサンプル約1gを130℃で30分乾燥する。乾燥したサンプルを約0.5g精秤し、30mlのトルエンが入った容器に入れ、振とう器で3時間振とうする。振とう後のトルエン分散液を325メッシュのステンレス金網で濾過し、濾過残さ量を130℃で1時間乾燥して測定する。トルエン不溶分は乾燥サンプル重量に対する濾過残さ乾燥重量の割合(重量%)から求めた。
(3)スチレン量の測定
ラテックス10gをイソオクタン20g、メタノール5g中に混ぜ、60分しんとう後、上澄み液をとりガスクロマトグラフィー(島津GC14A、ガラスカラム)で測定し、ラテックス実液(固形分50%水分散体)中のスチレン量(ppm)を測定した。
測定値(重量標準)の校正はスチレンの1ppm、50ppm、200ppm、400ppm、1000ppmの標準液(イソオクタン80重量%、メタノール20重量%混合溶媒使用)の測定値から求めた。
(4)水性ビニルウレタン接着剤の調整
15重量%濃度に調整したポリビニルアルコ−ル(株式会社クラレ製、ポバ−ル217)水溶液40重量部、分散剤(ヘキサメタリン酸ソ−ダ)0.1重量部、水6重量部、炭酸カルシウム(日東紛化株式会社製、NS100)21重量部及び共重合体ラテックス(固形分濃度50重量%)33重量部を混合撹拌し、ベ−スコンパウンドを作成した。次いで、このベ−スコンパウンドに架橋剤としてジフェニルメタン−4、4’−ジイソシアネ−ト系化合物を15重量部配合し、撹拌して、水性ビニルウレタン接着剤を作成した。
(5)ポットライフ
上記(4)で作成した水性ビニルウレタン接着剤の作成直後の粘度及び25℃で60分放置後の粘度をBH型粘度計で測定し、作成直後の粘度に対して60分放置後の粘度の比が低い程ポットライフが良好と判定した。
なお判定基準は×(3倍以上)、△(2倍以上〜3倍未満)、○(2倍未満)で判定した。
(6)ベースコンパウンドの安定性
上記(4)で作成したベースコンパウンドを25%苛性ソーダ水溶液を用いてpH7に調整し作成直後の粘度及び25℃で7日間放置後の粘度をBH型粘度計で測定し、作成直後の粘度に対して7日間放置後の粘度の比が低い程塗料安定性が良好と判定した。
なお判定基準は×(3倍以上)、△(2倍以上〜3倍未満)、○(2倍未満)で判定した。
(7)高アルカリでのベースコンパウンドの安定性
上記(4)で作成したベースコンパウンドを25%苛性ソーダ水溶液を用いてpH10に調整し、高アルカリ性のベースコンパウンドを作成した。作成直後の粘度及び25℃で7日間放置後の粘度をBH型粘度計で測定し、作成直後の粘度に対して7日間放置後の粘度の比が低い程、塗料アルカリ安定性が良好と判定した。
なお判定基準は×(3倍以上)、△(2倍以上〜3倍未満)、○(2倍未満)で判定した。
(8)常温初期接着強度
厚さ11mm、縦25mm、横30mmの大きさのカバ材サンプルの表面(25mm×25mm)に水性ビニルウレタン接着剤を塗布し、その上に同一のカバ材サンプルを重ね、圧締した。初期接着強さは20℃で30分圧締した後直ちにJIS K 6852に基づいて圧縮せん断強さを測定した。
塗布量:250g/m
圧締条件:圧力0.15MPa、時間30分、温度20℃
(9)低温初期接着強度
常温初期接着強さ測定試験(8)と同様に圧締したサンプルを5℃で30分圧締した後直ちにJIS K 6852に基づいて圧縮せん断強さを測定した。
塗布量:250g/m
圧締条件:圧力0.15MPa、時間30分、温度5℃
(10)常態接着強度
初期接着強さ測定試験(8)と同様に圧締したサンプルを20℃、7日間養生した後JIS K 6852に基づき圧縮せん断強さを測定した。
(11)煮沸繰り返し接着強度
常態接着強さ(10)の測定用に作成した接着したサンプルについてJIS K 6852の煮沸繰り返し試験に基づいて測定した。
[実施例1]
撹拌装置と温度調節用ジャケットを備えた耐圧反応容器に、窒素置換後真空脱気した後イオン交換水70部、平均粒子径約86nmを有するシ−ドラテックスの水分散体(固形分)2.0重量部、ラウリル硫酸ナトリウム0.1重量部、イタコン酸1.5重量部を入れ、内温を85℃に昇温する。その後、1,3−ブタジエン36重量部、メチルメタアクリレート56重量部、ヒドロキシエチルメタクリレ−ト8重量部、αメチルスチレンダイマー0.05、t−ドデシルメルカプタン0.2重量部からなる単量体混合物を7時間かけてし込んだ。単量体混合物を添加し始めるとほぼ同時に、水15重量部、ラウリル硫酸ナトリウム0.1重量部、水酸化ナトリウム0.25重量部、ペルオキソ二硫酸カリウム1.0重量部からなる水溶液を8時間かけて添加した。添加終了後、反応系の温度を85℃で約2時間維持し重合を終了した。単量体の重合添加率は98重量%であった。次いで、水酸化ナトリウムを加えて反応系のpHを約6.0に調整し、スチ−ムストリッピングで残留単量体を除去し、加熱減圧濃縮し、冷却後、80メッシュの濾布で濾過し、固形分濃度を50重量%に調整して、実施例1の共重合体ラテックスを得た。この共重合ラテックスについて、平均粒子径を測定したところ、320nmであった。又、この共重合体のトルエン不溶分は90重量%であった。またスチレン量は0ppmであった。
この共重合体ラテックスを前述した配合処方で混合し、ベ−スコンパウンドを作成し、次いでイソシアネ−ト系化合物を前述の配合処方に基づいて加えて水性ビニルウレタン接着剤を得た。
得られた水性ビニルウレタン接着剤についてポットライフ、ベースコンパウンドの安定性、高アルカリでのベースコンパウンドの安定性、常温初期接着強さ、低温初期接着強さ、常態接着強さ、煮沸繰り返し接着強さを測定した。これらの結果を表1に示す。
[実施例2〜9]
表1の実施例2〜9に該当する単量体配合組成及び連鎖移動剤量を用いて実施例1と同様の重合処方及び重合条件で重合し、実施例2〜9の共重合体ラテックスを得た。得られたこれらの共重合体ラテックスについて実施例1と同様に行った測定結果を表1に示す。
[比較例1〜10]
表2の比較例1〜10に該当する単量体配合組成及び連鎖移動剤量を用いて実施例1と同様の重合処方及び重合条件で重合し、比較例1〜10の共重合体ラテックスを得た。得られたこれらの共重合体ラテックスについて実施例1と同様に行った測定結果を表2に示す。
以上の実施例及び比較例の結果(表1、表2)から、特定の単量体組成からなり、特定の高ゲル含有率を有する本発明の共重合体ラテックスを用いて作成した水性ビニルウレタン接着剤はポットライフに優れることに加えて高度の初期接着強さ及び煮沸繰り返し強さを有することがわかる。
実施例1〜3および比較例1〜3の結果から1,3−ブタジエンが18重量%を超えると高アルカリでのベースコンパウンドの安定性が良好であり、1,3−ブタジエンが62重量%未満で低温初期接着強さが良好である。
実施例1、4〜5および比較例4〜5の結果からメチルメタアクリレートが13重量%を超えると高アルカリでのベースコンパウンドの安定性が良好であり、メチルメタアクリレートが72重量%未満で低温初期接着強さが良好である。
実施例1、6〜7および比較例6〜7の結果から2−ヒドロキシエチルアクリレートが1重量%を超えると高アルカリでのベースコンパウンドの安定性が良好であり、2−ヒドロキシエチルアクリレートが18重量%未満で低温初期接着強さが良好である。
実施例1、3〜4および比較例8〜9の結果からその他の共重合体が3重量%を超えると、低温初期接着強さが良好であり。40重量%以下では高アルカリでのベースコンパウンドの安定性が良好であり、
実施例1、8〜9および比較例10の結果からトルエン不溶分が80重量%を超えると、高アルカリでのベースコンパウンドの安定性が良好であり、低温初期接着強さが良好である。
Figure 2005213373
Figure 2005213373
本発明は特に木材の接着に好適に使用でき、接着剤の可使時間が長いとともに、低温環境での初期接着強さ及び高いアルカリ性の配合における接着剤の安定性に優れる水性高分子イソシアネ−ト系接着剤用共重合体ラテックスに関する。

Claims (1)

  1. A:脂肪族共役ジエン系単量体(a)20〜60重量%、(メタ)アクリル酸アルキル単量体(b)15〜70重量%、水酸基含有エチレン系不飽和単量体(c)2〜15重量%及びこれらと共重合可能な他の単量体(d)5〜40重量%(但し(a)から(d)の合計100重量%)を乳化重合させて得られる共重合体であって、B:共重合体のトルエン不溶分が85重量%以上であることを特徴とする水性ビニルウレタン接着剤用共重合体ラテックス。
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