JP2005199720A - ポリアミドとevohのバリヤー層を有する加硫エラストマーのチューブ - Google Patents

ポリアミドとevohのバリヤー層を有する加硫エラストマーのチューブ Download PDF

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Abstract

【課題】空調設備用の液体、揮発性物質を含む液体、エンジンの冷却液およびオイルに対しても有用な多層チューブ。
【解決手段】 下記の(1)〜(4)の層を放射方向に外側から内部へ向かってこの順番で有し且つ隣接した層がそれぞれの接触領域で互いに接着している多層管:(1)外層となる加硫エラストマーの第1層、(2)EVOHまたはEVOHベースの混合物から成る第2層、(3)ポリアミドをマトリクスとするポリアミド(A)とポリオレフィン(B)との混合物からなる第3層、(4)任意層としての加硫エラストマーの内層。内層と第3層間に結合層があってもよい。ポリエステルまたは金属ワイヤの織物状強化層を含むことができる。
【選択図】 なし

Description

本発明はポリアミドをベースにしたEVOHのバリヤー層を有する加硫エラストマーチューブに関するものである。
本発明チューブは空調設備用の液体に対して有用であり、また、揮発性物質を含む液体に対しても有用で、この液体が揮発性物質で劣化するのを防ぐことができる。本発明チューブはエンジンの冷却液およびオイルに対しても有用である。
本発明チューブは例えば下記構造にすることができる:
ゴム(外層)/EVOHの層/ポリアミドをマトリクスとするポリアミドとポリオレフィンの混合物の層。
下記文献にはPVDF(ポリフッ化ビニリデン)の内層と、共押出しされた結合剤層と、加硫エラストマーの外層とを有するホースが開示されている。
欧州特許第683725号公報
このチューブは攻撃的(腐蝕性)化学流体に対する耐久性が良く、多くの流体、特にガソリンおよびエアコン回路用流体に対するバリヤー性に優れるという利点がある。しかし、このチューブは低温で脆くなるという欠点がある。
しかし、PVDFの衝撃強度を良くすると、PVDFの耐薬品性およびバリヤー性が損なわれる。ポリアミドの外層を有する自動車ガソリン用のチューブについては多くの文献に記載されている。
欧州特許第EP 0731308号公報
この文献にはポリアミドとEVOHとをベースにしたガソリン輸送管が記載されている。この管はPA−12の外層と、グラフトされたポリオレフィンからなるバインダ層と、EVOH層と、ガソリンと接触するポリアミドをマトリックスにしたポリアミドとポリオレフィンとの混合物とから成る内層とから成る4層構造をしている。
欧州特許第EP428833号公報
この文献にはPA−12の外層と、グラフトされたポリオレフィンからなるバインダ層と、ガソリンと接触するEVOHの内層とから成る3層管が記載されている。
欧州特許第EP 428834号公報 欧州特許第EP 477606号公報
上記文献にはPA−12の外層と、グラフトされたポリオレフィンバインダ層と、PA−6層と、EVOH層と、ガソリンと接触するPA−6の内層とから成る5層管が記載さている。
米国特許第5038833号明細書
上記文献には、PA−12の外層と、EVOHの層と、ガソリンと接触するPA−12の内層とから成る3層管が記載されている。
欧州特許第EP 1036967号公報
上記文献には、半径方向で内側から外側に向かって下記の層1)〜5)を有し、且つ隣接した層はそれぞれ互いに接着していることを特徴とするポリアミド多層管が記載されている:
1)導電性カーボンブラックで構成される分散充填剤を含み、カーボンブラックの表面抵抗率は106ル/cm2である、ポリアミドまたはポリアミドマトリクスを有するポリアミドとポリオレフィンの混合物から成る内層、
2)導電性カーボンブラックを全く有していないか、電気的に有意な量のカーボンブラックを含まない、ポリアミドまたはポリアミドマトリクスを有するポリアミドとポリオレフィンの混合物から成る中間層、
3)EVOH層、
4)結合層、
5)ポリアミド外層。
このチューブは極めて優れた機械特性を有し、ガソリンに対して不透過性である。しかし、このようなポリアミドの外層を有するチューブは空調液体用としては高価すぎる。上記チューブが高価になるのはガソリンの引火性に関して非常に厳密な機械的条件に耐えるように設計されているためであり、空調液体用にはこうした機械的性質は必要が無い。さらに、ポリアミドをベースとするチューブは剛性が強すぎるため自動車内に取付けるのが難しいが、ガソリン用のチューブは外径の8mmで十分であるので特に問題はない。しかし、空調設備のチューブ不の外径ははるかに太くなる。
本発明の目的は、EVOH層とポリアミドをマトリクスにするポリアミドとポリオレフィンの混合物の層とから成る加硫エラストマー(ゴム)製のチューブを開発することにある。
本発明の対象は、下記の(1)〜(4)の層を放射方向に外側から内部へ向かってこの順番で有し且つ隣接した層がそれぞれの接触領域で互いに接着していることを特徴とする多層管にある:
(1) 外層となる加硫エラストマーの第1層、
(2) EVOHまたはEVOHベースの混合物から成る第2層、
(3) ポリアミドをマトリクスにしたポリアミド(A)とポリオレフィン(B)の混合物からなる第3層、
(4) 任意層としての加硫エラストマーの内層。
第1層と第2層との間および任意層の内層と第3層との間に結合層を置くことができる。
本発明チューブは、例えばポリエステルまたは金属ワイヤで作られた織物強化層を含むことができる。この強化層は第1層と第2層とのと間に置く。この強化層を結合層とEVOH層との間、または、結合層と外層との間に置くか、強化層の隙間に結合層を入れてもよい。
本発明チューブの外径は8mmから25cmにすることができる。EVOH層の厚さは10〜200μm、ポリアミドをマトリクスとするポリアミド(A)とポリオレフィン(B)の混合物の層の厚さは25〜500μm、任意層としての結合層の厚さは10〜100μmにできる。
本発明チューブは共押出しヘッドを備えた共押出し機を用いて溶融状態の各層を同軸に押し出して製造することができる。この方法自体は公知である。得られたチューブは加熱トンネルまたはオーブンを通してエラストマーを加硫(架橋)する。チューブ形成前に加硫が起って押出し機を閉塞させないようにするために、共押出し中のエラストマー流の温度を十分に低い温度(一般に約80〜120℃)に維持する共押出しヘッドを用いることが好ましい。また、共押出しで第1エラストマー層を含まないチューブを作り、得られたチューブを「被覆装置」または「クロスヘッド」とよばれる装置に通してチューブ上にエラストマー層を被覆することもできる。その後は上記と同様に加熱トンネルまたはオーブンに通してエラストマーを加硫(架橋)するだけでよい。チューブが架橋エラストマーの内層を含む場合には、内層となるチューブをまず最初に製造し、このチューブを架橋し、「被覆装置」または「クロスヘッド」とよばれる装置に通して外層のエラストマー層を除く他の全ての層を被覆し、その後は上記と同じ製造過程を続ける。
加硫エラストマーの組成物の外層は本発明に適した加硫可能な合成エラストマーまたは天然エラストマーで、当業者に周知のものである。「エラストマー」という用語は複数のエラストマーの混合物でもよい。このエラストマーまたはエラストマー混合物の100℃での圧縮変形率(CS)は50%以下、一般には5%〜40%、好ましくは30%以下である。
エラストマーとしては天然ゴム、シス2重結合の含有率が高いポリイソプレン、スチレン/ブタジエンコポリマーをベースにした乳化重合物、ニッケル、コバルト、チタニウムまたはネオジム触媒を用いて得られるシス2重結合の含有率が高いポリブタジエン、ハロゲン化エチレン/プロピレン/ジエンターポリマー、ハロゲン化ブチルゴム、スチレン/ブタジエンブロックコポリマー、スチレン/イソプロペンブロックコポリマー、上記ポリマーのハロゲン化物、アクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、アクリルエラストマー、フルオロエラストマー、クロロプレンおよびエピクロロヒドリンゴムが特に挙げられる。
本発明チューブに結合層が無い場合には、エラストマーを官能化エラストマー、アクリレート基を有するエラストマー、ハロゲン化エラストマーおよびエピクロロヒドリンゴムの中から選択することが推奨される。官能化エラストマーの官能基はカルボン酸または無水カルボン酸基が有利である。エラストマーがカルボン酸基または酸無水物基を含まない場合(大抵の場合含まれていない)には、公知の方法でエラストマーに前記の基をグラフトするか、エラストマー混合物を例えばアクリル酸等のアクリル基を含むエラストマーと混合して前記の基を入れることができる。加硫エラストマーのカルボン酸または無水カルボン酸の含有率はエラストマーに対して0.3〜10重量%であるのが好ましい。
同様に、アクリレート基や官能基を有さず、ハロゲン化されておらず、エピクロロヒドリンゴムではないエラストマーを、官能化エラストマー、アクリレート基を含むエラストマー、ハロゲン化エラストマーおよびエピクロロヒドリンゴムから選択される少なくとも1つのエラストマーと混合することもできる。
前記エラストマーは下記の群の中から選択することができる:カルボキシル化ニトリルエラストマー、アクリルエラストマー、カルボキシル化ポリブタジエン、グラフト化エチレン/プロピレン/ジエンターポリマー、またはこれらのポリマーと、同じエラストマーでグラフトされていないもの、例えば単独または混合物のニトリルゴム、ポリブタジエンおよびエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーとの混合物。
本発明に適した加硫系は当業者に周知であり、1つの特定の形式の加硫系に限定されるものではない。
エラストマーが不飽和モノマー(ブタジエン、イソプレン、ビニリデン−ノルボルネン等)をベースにする場合には下記の4種の加硫系が挙げられる:
1) 硫黄と一般的な加硫促進剤とを組み合せた硫黄系。加硫促進剤としてはジチオカーバメートの金属塩(亜鉛ジメチルジチオカーバメート、テルルジメチルジチオカーバメート等)、スルフェンアミド等がある。この系はステアリン酸と組み合わされた酸化亜鉛を含むことができる。
2) 硫黄供与体系。架橋で用いられる硫黄の大部分は上記で挙げた有機硫黄化合物等の硫黄含有分子から来る。
3) フェノール樹脂系。塩化第1錫または酸化亜鉛等の加硫促進剤と組み合わされ、ハロゲン化可能な2官能化ホルムアルデヒド−フェノール樹脂から成る。
4) ペルオキシド系。任意のフリーラジカル供与体(ジクミルペルオキシド等)が酸化亜鉛およびステアリン酸と組み合わせて用いられる。
アクリル系エラストマー(酸、エポキシ基または架橋可能な任意の他の反応性官能基を有するポリブチルアクリレート)の場合には、一般的なジアミンベースの架橋剤(オルトトルイジルグアニジン、ジフェニルグアニジン等)か、ブロックジアミン(ヘキサメチレンジアミンカーバメート等)が用いられる。
カーボンブラック、シリカ、カオリン、アルミナ、クレー、タルク、チョーク等の充填剤を添加してエラストマー配合物の所定の特性(例えば機械特性)を改良、変質させてもよい。これらの充填剤はシラン、ポリエチレングリコール、その他の任意の結合分子で表面処理されていてもよい。一般に、充填剤の含有率はエラストマー100部につき5〜100重量部である。
さらに、ガソリン由来の鉱油、フタル酸エステルまたはセバシン酸エステル等の可塑剤、低質量のポリブタジエン(場合によってはカルボキシ化されていてもよい)等の液状の重合性可塑剤および当業者に周知の他の可塑剤を用いて配合物を柔軟にすることもできる。
エラストマー層の第1層または結合層に対する分離抵抗力が良くなるような速度でエラストマーの架橋が完する加硫剤の組み合せを用いるのが好ましい。
第2層のEVOHは鹸化エチレン/酢酸ビニルコポリマーともよばれる。本発明で使用される鹸化エチレン/酢酸ビニルコポリマーはエチレン含有量が20〜70モル%、好ましくは25〜70モル%のコポリマーで、酢酸ビニル成分の鹸化度が95モル%以上のコポリマーである。エチレン含有量が20モル%未満では高湿分条件下で所望の高いバリヤー性が得られず、また、エチレン含有量が70モル%を越えてもバリヤー特性が低下する。鹸化度すなわち加水分解度が95モル%未満ではバリヤー特性が犠牲にされる。
「バリヤー特性」とは気体および液体、自動車用ガソリンの場合には特に酸素に対する不浸透性を意味する。
上記の鹸化共重合体の溶融流動指数は0.5〜100g/10分であるのが好ましい。このMFIは5〜30g/10分(230℃/2.16kg)であるのが好ましい。
上記の鹸化共重合体は他のコモノマ成分を少量含むことができる。コモノマ成分としてはα−オレフィン、例えばプロピレン、イソブテン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等、不飽和カルボン酸またはその塩、部分的アルキルエステル、完全アルキルエステル、ニトリル、アミド、上記の酸の無水物、不飽和スルホン酸とその塩を挙げることができる。
EVOHをベースにした混合物はEVOHがマトリックスを構成するものであり、EVOHが混合物の重量の少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%であるものである。混合物の他の成分はポリオレフィン、ポリアミド、さらには機能性高分子から選択することができる。
第2層のEVOHをベースにした混合物の最初の例としては下記組成物(重量)を挙げることができる:
1) 55〜99.5部のEVOHコポリマー、
2) 0.5〜45部のポリプロピレンおよび相溶化剤(相溶化剤の量に対するポリプロピレンの量の比率は1〜5)。
EVOHのMFIに対するポリプロピレンのMFIの比は5以上、好ましくは5〜25であるのが好ましい。ポリプロピレンのMFIは0.5〜3(g/10分、230℃、2.16kg)であるのが好ましい。好ましい実施例では相溶化剤はグラフトされたポリアミドを有するポリエチレンであり、これは(i)エチレンとグラフトまたは共重合された不飽和モノマーXとのコポリマーと、(ii)ポリアミドとの反応で得られる。エチレンとグラフトまたは共重合された不飽和モノマーXとのコポリマーはエチレン/無水マレイン酸コポリマーおよびエチレン/アルキル(メタ)アクリレート/無水マレイン酸コポリマーから選択することができる。無水マレイン酸は0.2〜10重量%、アルキル(メタ)アクリレートは0〜40重量%にする。他の有利な実施例では、相溶化剤は(i) グラフトまたは共重合された不飽和モノマーXを有するプロピレンのホモポリマーまたはプロピレンのコポリマーと(ii)ポリアミドとの反応で得られるグラフトしたポリアミドを有するポリプロピレンである。Xはグラフトされるのが好ましい。このモノマーXは不飽和カルボン酸の無水物、例えば無水マレイン酸であるのが好ましい。
第2層のEVOHをベースにした混合物の第2の例としては下記の組成物を挙げることができる:
1) 50〜98重量%のEVOHコポリマー、
2) 1〜50重量%のポリエチレン、
3) 1〜15重量%の相溶化剤(LLDPEまたはメタロセンポリエチレンと、エラストマー、超低密度ポリエチレンおよびメタロセンポリエチレンの中から選択されるポリマーとの混合物から成り、この混合物に不飽和カルボン酸またはその官能誘導体が共グラフトされている)。
相溶化剤はMFI10/MFI2の比が5〜20となるものが好ましい。MFI2
はASTM D1238に従って2.16kgの負荷で、190℃で測定したメルトフローインデックスであり、MFI10はASTM D1238に従って10kgの負荷で、190℃で測定したメルトフローインックスである。
EVOHをベースにした本発明混合物の第3の例としては下記の組成物を挙げることができる:
1) 50〜98重量%のEVOHコポリマー、
2) 1〜50重量%のエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマー、
3) 1〜15重量%の相溶化剤((i)エチレンコポリマーと(ii)不飽和のモノマーXがグラフトまたは共重合されたコポリアミドとの反応で得られる)。
不飽和モノマーXがグラフトまたは共重合されたコポリアミドは、不飽和モノマーXが共重合されたもの、すなわち、エチレン/無水マレイン酸コポリマーまたはエチレン/アルキル(メタ)アクリレート/無水マレイン酸コポリマーであるのが好ましい。これらのコポリマーは0.2〜10重量%の無水マレイン酸と、0〜40重量%のアルキル(メタ)アクリレートを含むのが好ましい。
第3層のポリアミド(A)とポリオレフィン(B)の混合物において「ポリアミド」という用語は下記(a)、(b)の縮合生成物を意味する:
(a) アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸および12−アミノドデカン酸のような1種または複数のアミノ酸またはカプロラクタム、エナントラクタムおよびラウリラクタムのような1種または複数のラクタム;
(b) ヘキサメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、トリメチルヘキサメチレンジアミン等のジアミンと、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸およびドデカンジカルボキシル酸等のジアシッドとの1種または複数の塩または混合物。
ポリアミドの例としてPA−6、PA−6,6およびPA−12が挙げられる。
コポリアミドを用いるが有利である。例えば少なくとも2種のα、ω−アミノカルボン酸または2種のラクタムまたはラクタムとα、ω−アミノカルボン酸との縮合から生じるコポリアミドにすることができる。また、例えば少なくとも1種のα、ω−アミノカルボン酸(または1種のラクタム)または少なくとも1種のジアミンと少なくとも1種のジカルボン酸との縮合から生じるコポリアミドにすることができる。
ラクタムの例としては、3〜12個の炭素原子を主環に有し、必要に応じて置換されているものが挙げられる。例えばβ,β−ジメチルプロプリオラクタム、α,α−ジメチルプロプリオラクタム、アミロラクタム,カプロラクタム,カプリロラクタムおよびラウリルラクタムが挙げられる。
α、ω−アミノカルボン酸の例としてはアミノウンデカン酸とアミノドデカン酸が挙げられる。ジカルボン酸の例としてはアジピン酸、セバシン酸、イソフタル酸、ブタン二酸、1,4ッシクロヘキシルジカルボン酸、テレフタル酸、スルホイソフタル酸のナトリウム塩またはリチウム塩、二量化脂肪酸(この二量化脂肪酸は二量体の含有量が少なくとも98%であり、好ましくは水素化されている)、およびドデカン二酸HOOC−(CH210−COOHが挙げられる。
ジアミンは分岐、直鎖または環式の6〜12個の炭素原子を有する脂肪族ジアミンにすることができ、アリールのジアミンおよび/または飽和環式ジアミンでもよい。例としてはヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、テトラメチレンジアミン、1,5−ジアミノヘキサン、2,2,4−トリメチル−1,6−ジアミノヘキサン、ジアミンポリオール、イソホロンジアミン(IPD)、メチルペンタメチレンジアミン(MPDM)、ビス(アミノシクロヘキシル)メタン(BACM)およびビス(3-メチル-4-アミノシクロヘキシル)メタン(BMACM)を挙げることができる。
コポリアミドの例として下記を挙げることができる:カプロラクタムとラウリルラクタムのコポリマー(PA−6/12)、カプロラクタムとアジピン酸とヘキサメチレンジアミンのコポリマー(PA−6/6,6)、カプロラクタム、ラウリルラクタム、11-アミノウンデカン酸、アゼライン酸とヘキサメチレンジアミンのコポリマー(PA−6/6,9/11/12)、カプロラクタム、ラウリルラクタム、11-アミノウンデカン酸、アジピン酸とヘキサメチレンジアミンのコポリマー(PA−6/6,6/11/12)、ラウリルラクタム、アゼライン酸とヘキサメチレンジアミンのコポリマー(PA−6,9/12)。
コポリアミドはPA−6/12とPA−6/6,6から選択するのが有利である。このコポリアミドの利点は融点がPA−6より低いことである。
また融点の無い非晶質のポリアミドを用いることもできる。
本発明のポリアミドおよびポリアミド/ポリオレフィン混合物のMFIは、ポリアミドの融点より15℃〜20℃上の温度で従来法に従って測定する。PA−6をベースとする混合物は23℃/2.16kgでMFIを測定し、PA−6,6をベースとする混合物は275℃/1kgでMFIを測定する。
ポリアミド混合物を用いることもできる。ポリアミドのMFIは1〜50g/10分であるのが有利である。
ポリアミド(A)の1部をポリアミドブロックとポリエーテルブロックを有するコポリマーと置換する、すなわち上記ポリアミドと、ポリアミドブロックおよびポリエーテルブロックを有する少なくとも1種のコポリマーとの混合物を用いても本発明から逸脱するものではない。
ポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを有するコポリマーは反応端を有するポリエーテルブロックと反応端を有するポリアミドブロックとの共重縮合で得られる。例としては下記のものを挙げることができる:
1) ジアミン鎖端を有するポリアミドブロックと、ジカルボキシル鎖端を有するポリオキシアルキレンブロック、
2) ジカルボキシル鎖端を有するポリアミドブロックと、ポリエーテルジオールと呼ばれる脂肪族ジヒドロキシ化されたα、ω−ポリオキシアルキレンブロックのシアノエチル化および水素化で得られるジアミン鎖を有するポリオキシアルキレンブロック、
3) ジカルボキシル鎖端を有するポリアミドブロックと、ポリエーテルジオール、この場合に得られるものを特にポリエーケルエステルアミドという。好ましくはこのコポリマーを使う。
ジカルボキシル鎖端を有するポリアミドブロックは例えばα、ω−アミノカルボン酸縮合、ラクタムの縮合または連鎖停止剤のカルボン酸の存在下でのジカルボン酸とジアミンの縮合で得られる。
ジアミン鎖端を有するポリアミドブロックは例えばα、ω−アミノカルボン酸、ラクタムまたは連鎖停止剤のジアミンの存在下でのジカルボン酸とジアミンの縮合で得られる。
ポリエーテルは例えばポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)またはポリテトラメチレングリコール(PTMG)にすることができる。最後の化合物はポリテトラヒドロフラン(PTHF)ともよばれる。
ポリアミドブロックの数平均分子量Mnは300〜15000、好ましくは600〜5000にする。ポリエーテルブロックの数平均分子量Mnは100〜6000、好ましくは200〜3000にする。
ポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを有するポリマーはランダムに分布した単位を含んでいてもよい。これらのポリマーはポリエーテルとポリアミドブロックの先駆体との同時反応で作ることができる。
例えば、ポリエーテルジオールと、ラクタム(またはα、ω−アミノ酸)と、
連鎖停止剤の二酸とを少量の水の存在下で反応させることができる。得られるポリマーは本質的にポリエーテルブロックとポリアミドブロックとからなるが、ポリマー鎖に沿ってランダムに分布した各種の反応物を有している。
例えばポリアミドブロックとポリエーテルブロックとの一段反応で製造される共重縮合で得られるポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを有するポリマーは20〜75、好ましくは30〜70のショーアD強度を有し、0.8〜2.5の固有粘度(初期濃度を0.8g/100mlにし、25℃でメタクレゾール中で測定)を有する。MFIは5〜50(負荷1kg、235℃)である。
ポリエーテルジオールブロックはそのまま使用するか、カルボキシル基末端を有するポリアミドブロックと共重合するか、アミノ化してポリエーテルジアミンに変え、それをカルボキシル末端を有するポリアミドブロックと縮合する。また、ポリアミドの先駆体および連鎖停止剤と混合して、ランダムに分布した単位を有するポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを有するポリマーにすることができる。
ポリアミドブロックとポリエーテルブロックを有するポリマーは下記文献にに記載されている。
米国特許第4331786号明細書 米国特許第4115475号明細書 米国特許第4195015号明細書 米国特許第4839441号明細書 米国特許第 4864014号明細書 米国特許第 4230838号明細書 米国特許第 4332920号明細書
ポリアミドの量に対するポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを有するコポリマーの重量比は10/90〜60/40にするのが好ましい。例としては(i)PA−6ブロックと(ii) PA−6ブロックとPTMGブロックとを有するコポリマーとの混合物および(i)PA−6ブロックと(ii)PA−12ブロックとPTMGブロックとの混合物を有するコポリマーを挙げることができる。
第3層のポリアミド(A)とポリオレフィン(B)での混合物のポリオレフィン(B)は官能化されていてもいなくてもよく、少なくとも1種の官能化ポリオレフィンおよび/または少なくとも1種の非官能化ポリオレフィンの混合物でもよい。単純にするため、以下に官能化ポリオレフィンを(B1)、非官能化ポリオレフィンを(B2)と記載する。
非官能化ポリオレフィン(B2)は一般的に、α−オレフィンまたはジオレフィン、例えばエチレン、プロピレン、1ッブテン、1−オクテンおよびブタジエンのホモポリマーまたはコポリマーである。例としては下記が挙げられる:
1)エチレンホモポリマーおよびコポリマー、特にLDPE、HDPE、LLDPE(線形低密度ポリエチレン)またはVLDPE(超低密度ポリエチレン)とメタロセンポリエチレン;
2)プロピレンホモポリマーおよびコポリマー;
3)エチレン/プロピレンコポリマー等のエチレン/α−オレフィンコポリマー;EPR(エチレン−プロピレンゴムの略称);およびエチレン/プロピレン/ジエンコポリマー(EPDM);
4)スチレン/エチレン−ブチレン/スチレンブロックコポリマー(SEBS)、スチレン/ブタジエン/スチレンブロックコポリマー(SBS)、スチレン/イソプレン/スチレンブロックコポリマー(SIS)、スチレン/エチレン−プロピレン/スチレンブロックコポリマー(SEPS);
5)エチレンと、アルキル(メタ)アクリレート(例えばメチルアクリレート)等、不飽和カルボン酸の塩またはエステル、または酢酸ビニル等の飽和カルボン酸のビニルエステルから選択される少なくとも1種の生成物とのコポリマー(コポリマーの比率は必要に応じて40重量%となる)。
官能化ポリオレフィン(B1)は、反応基(官能基)を有するα−オレフィンポリマーにすることができる。反応基は酸、無水物またはエポキシ官能基である。
例えば、不飽和エポキシド、例えばグリシジル(メタ)アクリレートを用いて、
またはカルボン酸またはこれに相当する塩またはエステル、例えば(メタ)アクリル酸(これは必要に応じて完全にまたは部分的にZn等の金属で中和されていてもよい)によって、或いは無水マレイン酸等の無水カルボン酸を用いてグラフト化または共重合または3元共重合した上記ポリオレフィン(B2)が挙げられる。官能化ポリオレフィンの例としては、例えばPE/EPR混合物が挙げられ、その重量比は広範囲、例えば40/60〜90/10で変えることができ、この混合物は無水物、特にマレイン酸無水物で共グラフト化され、そのグラフト率は例えば0.01〜5重量%である。
官能化ポリオレフィン(B1)は、マレイン酸無水物またはグリシジルメタクリレートがグラフト化された下記コポリマーから選択できる。グラフト率は例えば例えば0.01〜5重量%にする。
1)PEPP、エチレンとプロピレン、ブテン、ヘキセンまたはオクテンとのコポリマーで、例えば35〜80重量%のエチレンを含むもの;
2)エチレン/プロピレンコポリマー等のエチレン/α−オレフィンコポリマー;EPR(エチレン−プロピレンゴムの略称);およびエチレン/プロピレン/ジエンコポリマー(EPDM);
3)スチレン/エチレン−ブチレン/スチレンブロックコポリマー(SEBS)、スチレン/ブタジエン/スチレンブロックコポリマー(SBS)、スチレン/イソプレン/スチレンブロックコポリマー(SIS)、スチレン/エチレン−プロピレン/スチレンブロックコポリマー(SEPS);
4)40重量%以下の酢酸ビニルを含むエチレン/酢酸ビニルコポリマー(EVA);
5)40重量%以下のアルキル(メタ)アクリレートを含むエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマー;
6)40重量%以下のコモノマを含むエチレン/酢酸ビニル(EVA)/アルキル(メタ)アクリレートターポリマー。
官能化ポリオレフィン(B1)は主としてプロピレンを含むエチレン/プロピレンコポリマーから選択してもよく、このコポリマーは無水マレイン酸でグラフト化し、モノアミン化したポリアミド(またはポリアミドオリゴマー)(欧州特許第A-0342066号)を用いて縮合する。
官能化ポリオレフィン(B1)は少なくとも1種の下記ユニットのコポリマーまたはターポリマーにすることもできる:(1)エチレン、(2)アルキル(メタ)アクリレートまたは飽和カルボン酸のビニルエステル、および(3)マレイン酸無水物等の無水物または(メタ)アクリル酸またはグリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ。この最後のタイプの官能化ポリオレフィンの例としては下記コポリマーが挙げられる。このコポリマーではエチレンが少なくとも60重量%となり、ターモノマー(官能基)がコポリマーの例えば0.1〜10重量%となる:
1) エチレン/アルキル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸またはマレイン酸無水物またはグリシジルメタクリレートのコポリマー;
2)エチレン/酢酸ビニル/マレイン酸無水物またはグリシジルメタクリレートのコポリマー;
3)エチレン/酢酸ビニルまたはアルキル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸またはマレイン酸無水物またはグリシジルメタクリレートのコポリマー。
上記コポリマーでは、(メタ)アクリル酸をZnまたはLiで塩化してもよい。
(B1)または(B2)中の「アルキル(メタ)アクリレート」とはC1〜C8アルキルメタクリレートおよびアクリレートのことであり、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、シクロへキシルアクリレート、メチルメタクリレートおよびエチルメタクリレートから選択できる。
さらに、前記ポリオレフィン(B1)を任意の適切な方法または薬剤(ジエポキシ基、二酸、ペルオキシド等)で架橋することもできる。官能化ポリオレフィンには前記ポリオレフィンと二官能性反応剤、例えば二酸、二無水物、ジエポキシ基等との混合物が含まれ、これらの反応剤はポリオレフィンまたは互いに反応することができる少なくとも2種の官能化ポリオレフィンの混合物と反応させることができる。
上記に挙げたコポリマー(B1)と(B2)は共重合して、ランダムコポリマーまたはブロックコポリマーを生成することができ、線形構造または分岐構造を有することができる。
これらのポリオレフィンの分子量、MFI指数および密度も当業者に周知のように広範囲で変化する。MFIは「溶融流れ指数」の略語であり、ASTM 1238規格に従って測定する。
非官能化ポリオレフィン(B2)をプロピレンホモポリマーまたはコポリマーおよび任意のエチレンホモポリマーまたはエチレンのコポリマーおよび高α-オレフィン型のコモノマー、例えばブテン、ヘキセン、オクテンまたは4−メチル−1−ペンテンから選択するのが好ましい。例えば高密度PPおよびPE、中密度PPおよびPE、線形低密度PE、低密度PEおよび超低密度PEが挙げられる。これらのポリエチレンは当業者に周知のように「チーグラー」型触媒、最近ではいわゆる「メタロセン」触媒を用いた「ラジカル」法で作られる。
官能化ポリオレフィン(B1)はα−オレフィン基と極性反応官能基、例えばエポキシ、カルボン酸またはカルボン酸無水物の官能基を担持する基とを有する任意のポリマーから選択するのが好ましい。こうしたポリマーの例としてはエチレン/アルキルアクリレート/(メタ)アクリル酸ターポリマーだけでなく、エチレン/アルキルアクリレート/マレイン酸無水物またはエチレン/アルキルアクリレート/グリシジルメタクリレートのターポリマー、例えば本件出願人によるLOTADER(登録商標)ポリマーまたはマレイン酸無水物でグラフトしたポリマー、例えば本件出願人によるOrevac(登録商標)ポリマーが挙げられる。さらに、無水カルボン酸がグラフトし、ポリアミドまたはモノアミノ化したポリアミドオリゴマーで縮合したプロピレンホモポリマーおよびコポリマーを挙げることもできる。
(A)のMFIと(B1)および(B2)のMFIは広範囲の中から選択できるが、(B)の分散を容易にするために(A)のMFIを(B)のMFIより大きくするのが好ましい。
少量、例えば10〜15部の(B)の場合には、非官能化ポリオレフィン(B2)を用いれば十分である。(B)相における(B2)と(B1)の比率は(B1)中の官能基の量とその反応度によって異なる。有利には、5/35〜15/25の(B1)/(B2)重量比が用いられる。また低比率の(B)ではポリオレフィン(B1)の混合物のみを用いて架橋させることもできる。
本発明の最初の好ましい実施例では、ポリオレフィン(B)が(i)高密度ポリエチレン(HDPE)および(ii)ポリエチレン(C1)と、エラストマー、超低密度ポリエチレンおよびエチレンコポリマーから選択されるポリマー(C2)との混合物で、(C1)+(C2)の混合物が不飽和カルボン酸で共グラフト化されたものである。
本発明の最初の実施例の変形例では、ポリオレフィン(B)が(i)高密度ポリエチレン(HDPE)、(ii)エラストマー、超低密度ポリエチレンおよびエチレンコポリマーから選択されるポリマー(C2)で、(C2)が不飽和カルボン酸でグラフト化されたものと、(iii)エラストマー、超低密度ポリエチレンおよびエチレンコポリマーから選択されるポリマー(C2)とからなる。
本発明の第2の好ましい実施例では、ポリオレフィン(B)が(i)ポリプロピレンと、(ii)ポリアミド(C4)とプロピレンとグラフトまたは共重合された不飽和モノマーXを有するコポリマー(C3)とを反応させて得られるポリオレフィンとからなる。
本発明の第3の好ましい実施例では、ポリオレフィン(B)が(i)LLDPE、VLDPEまたはメタロセン型のポリエチレンと、(ii)エチレン/アルキル(メタ)アクリレート/マレイン酸無水物コポリマーである。
本発明の第4の好ましい実施例では、ポリアミド(A)が、i)ポリアミドと(ii)PA−6ブロックとPTMGブロックとを有するコポリマーとの混合物、および、(i)ポリアミドと(ii)PA−12ブロックとPTMGブロックとの混合物から選択され、コポリマーとポリアミドの量比は10/90〜60/40にする。最初の変形例では、ポリオレフィン(B)が(i)LLDPE、VLDPEまたはメタロセン型のポリエチレンと(ii)エチレン/アルキル(メタ)アクリレート/マレイン酸無水物コポリマーからなる。第2の変形例ではポリオレフィン(B)が、50モル%のエチレン単位を含む反応して架橋相を生成できる2種の官能化ポリマーからなる。
第1の実施例では下記比率(重量)が有利である:
ポリアミド 60〜70%、
共グラフト化された(C1)と(C2)の混合物 5〜15%、
残部は高密度ポリエチレンにする。
高密度ポリエチレンは密度が0.940〜0.965g/cm3、MFIが0.1〜5g/分(190℃、2.16kg)であるのが有利である。
ポリエチレン(C1)は上記のポリエチレンから選択する。(C1)は密度が0.940〜0.965g/cm3の高密度ポリエチレン(HDPE)であるのが有利である。(C1)のMFIは0.1〜3g/分(190℃、2.16kg)にする。
コポリマー(C2)は例えばエチレン−プロピレンエラストマー(EPR)またはエチレン/プロピレン/ジエンエラストマー(EPDM)にすることができる。(C2)をエチレンホモポリマーまたはエチレン/α−オレフィンコポリマーのいずれかである超低密度ポリエチレン(VLDPE)にすることもできる。(C2)をエチレンと、 (i)不飽和カルボン酸、その塩およびエステル、(ii)飽和カルボン酸のビニルエステルと(iii)不飽和ジカルボン酸、その塩およびエステル、半エステルと無水物から選択される少なくとも1種の化合物とのコポリマーにすることもできる。(C2)はEPRにするのが有利である。
40〜5部の(C2)に対して60〜95部の(C1)を用いるのが有利である。
(C1)と(C2)の混合物に不飽和カルボン酸をグラフトする。すなわち(C1)と(C2)を共グラフト化する。不飽和カルボン酸の官能誘導体を用いても本発明から逸脱することにはならない。不飽和カルボン酸の例としては2〜20個の炭素原子を有するアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸およびイタコン酸が挙げられる。これらの酸の官能性誘導体には例えば不飽和カルボン酸の無水物、エステル誘導体、アミド誘導体、イミド誘導体および金属塩(アルカリ金属塩等)がある。
特に好ましいグラフトモノマーは4〜10個の炭素原子を含む不飽和ジカルボン酸とその誘導体、特にその無水物である。これらのグラフトモノマーは例えばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、アーリル琥珀酸、4−シクロヘキシ−1,2−ジカルボン酸、4−メチル−4−シクロヘキシ−1,2−ジカルボン酸、ビシクロ(2,2,1)ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸、X−メチルビシクロ(2,2,1)ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、アリール琥珀酸、4−シクロヘキシン−1,2−ジカルボン酸、4−メチレン−4−シクロヘキシン−1,2−ジカルボン酸、ビシクロ(2,2,1)ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸およびx−メチルビシクロ(2,2,1)ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸から成る。無水マレイン酸を用いるのが有利である。
(C1)と(C2)の混合物には種々の方法でグラフトモノマーをグラフトさせることができる。例えば、ポリマー(C1)と(C2)をラジカル発生剤を含むまたは含まない溶媒の存在下または不存在下で約150〜300℃の高温度に加熱してグラフトすることができる。
前記方法で得られるグラフト化された(C1)と(C2)との混合物のグラフトモノマーの量は適当に選択できるが、グラフト化された(C1)と(C2)の重量に対して0.01〜10%、好ましくは600ppm〜2%にするのが好ましい。グラフト化モノマーの量は琥珀酸基をFTIR分光分析法で定量して求めることができる。共グラフト化された(C1)と(C2)との混合物のMFIは5〜30g/10分(190℃、2.16kg)、好ましくは13〜20g/10分である。
共グラフト化された(C1)+(C2)の混合物はMFI10/MFI2比が18.5以上であるのが有利である(MFI10は10kg荷重下での190℃での溶融流れ指数である、MFI2は2.16kg荷重下での溶融流れ指数である)。共グラフト化した(C1)と(C2)のポリマー混合物のMFI20は24以下であるのが有利である(MFI20は190℃における2.16kg荷重下での溶融流れ指数の負荷である)。
第1実施例の変形例では下記比率(重量)が有利である:
ポリアミド 60〜70%、
共グラフト化された(C2) 5〜15%、
(C'2) 5〜15%、
残部を高密度ポリエチレンにする。
(C2)をEPRまたはEPDMにするのが有利である。(C'2)は70〜75重量%のエチレンを含むEPRにするのが有利である。
第2の実施例では下記比率(重量%)が有利である:
ポリアミド 60〜70%
ポリプロピレン 20〜30%
ポリアミド(C4)と、プロピレンとグラフト化または共重合化された不飽和モノマーXともコポリマー(C3)との反応で得られるポリオレフィン 3〜10%。
ポリプロピレンのMFI(190℃、2.16kg)は0.5g/10分以下、好ましくは0.1〜0.5g/10分であるのが有利である。そのようなポリプロピレンは下記文献に記載されている。
欧州特許第647,681号公報
以下、本発明の第2実施例のグラフト化物を説明する。先ず(C3)を作る。
(C3)はプロピレンと不飽和モノマーXとのコポリマーまたは不飽和モノマーXをグラフトしたポリプロピレンにすることができる。Xはプロピレンと共重合できるか、ポリプロピレンにグラフトでき、ポリアミドと反応可能な官能基(こ
の官能基は例えばカルボン酸、ジカルボン酸無水物またはエポキシド等にすることができる)を有する任意の不飽和モノマーである。モノマーXの例としては(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸およびグリシジル(メタ)アクリレート等の不飽和エポキシドが挙げられる。無水マレイン酸を用いるのが有利である。グラフトされたポリプロピレンではポリプロピレンのホモポリマーまたは主としてピロピレンからなるエチレン−プロピレンコポリマー等のコポリマーにXをグラフトすることができる。(C3)ではXがグラフトされているのが有利である。グラフト操作自体は公知のものである。
(C4)はポリアミドまたはポリアミドオリゴマーにすることができる。ポリアミドオリゴマーは下記文献に記載されている。
欧州特許第342,066号公報 フランス国特許第2,291,225号公報
ポリアミド(またはオリゴマー)(C4)は、上記モノマーの縮合生成物である。ポリアミドの混合物を用いることもができる。PA−6、PA−11、PA12、6単位と12単位とのコポリアミド(PA−6/12)およびカプロラクタム、ヘキサメチレンジアミンおよびアジピン酸(PA−6/6.6)をベースとするコポリアミドを用いるのが有利である。ポリアミドまたはオリゴマー(C4)は酸、アミン、またはモノアミン末端を含むことができる。ポリアミドがモノアミン末端を有するようにするには下記の連鎖制限剤を用いればよい:
Figure 2005199720
(ここで、R1は水素または20個以下の炭素原子を含む線形または分岐したアルキル基であり、R2は20個以下の炭素原子を含む線形または分岐したアルキルまたはアルケニル基、飽和または不飽和脂環基、芳香基またはこれらを組み合わせた基である)
この連鎖制限剤は例えばラウリルアミンまたはオレイルアミンにすることができる。
(C4)はPA−6、PA−11またはPA12にするのが好ましい。(C3+C4)の(C4)の重量比は0.1〜60%であるのが好ましい。(C3)と(C4)との反応は溶融状態で行うのが好ましく、例えば(C3)と(C4)を押出し機で一般に230〜250℃の温度で混合して反応させることができる。溶融材料の押出し機中の平均滞留時間は10秒〜3分、好ましくは1〜2分にする。
第3の実施例では下記比率(重量%)が有利である:
ポリアミド 60〜70%
エチレン/アルキル(メタ)アクリレート/無水マレイン酸コポリマー 5〜15% 残部はLLDPE,VLDPEまたはメタロセンタイプのポリエチレン(ポリエチレンの密度は0.870〜0.925、MFIは0.1〜5g/10分(190℃、2.16kg)であるのが有利である)。
エチレン/アルキル(メタ)アクリレート無水マレイン酸コポリマーは0.2〜10重量%の無水マレイン酸と、40重量%以下、好ましくは5〜40重量%のアルキル(メタ)アクリレートとを含むのが有利である。MFIは2〜100g/10分(190℃、2.16kg)である。「アルキル(メタ)アクリレート」については上記で説明されている。融点は80〜120℃である。これらのコポリマーは市販されている。これらのコポリマーは200〜2500バールの圧力でラジカル重合で製造される。
第4の実施例では下記比率(重量%)が有利である:
第1の変形例:
ポリアミドと、ポリアミドブロックおよびポリエーテルブロックを有するコポリマーとの混合物 60〜70%、
エチレン/アルキル(メタ)アクリレート/無水マレイン酸コポリマー 5〜15% 残部はLLDPE,VLDPEまたはメタロセンタイプのポリエチレン(ポリエチレンの密度は0.870〜0.925、MFIは0.1〜5g/10分(190℃、2.16kg)であるのが有利である)。
エチレン/アルキル(メタ)アクリレート無水マレイン酸コポリマーは0.2〜10重量%の無水マレイン酸と、40重量%以下、好ましくは5〜40重量%のアルキル(メタ)アクリレートとを含むのが有利である。MFIは2〜100g/10分(190℃、2.16kg)である。「アルキル(メタ)アクリレート」については上記で説明されている。融点は80〜120℃である。これらのコポリマーは市販されている。これらのコポリマーは200〜2500バールの圧力でラジカル重合で製造される。
第2の変形例:
ポリアミドと、ポリアミドブロックおよびポリエーテルブロックを有するコポリマーとの混合物 40〜95%
エチレン/アルキル(メタ)アクリレート/無水マレイン酸コポリマーとエチレン/アルキル(メタ)アクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマーとの混合物 60〜5%。
無水物ベースのコポリマーは第1の変形例で定義した。エチレン/アルキル(メタ)アクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマーには40重量%以下、有利には5〜40重量%のアルキル(メタ)アクリレートと10重量%以下、好ましくは0.1〜8重量%以下の不飽和エポキシドが含まれる。アルキル(メタ)アクリレートを(メタ)アクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレートおよび2−エチルへキシルアクリレートから選択するのが有利である。(メタ)アクリレートの量は20〜35%にするのが好ましい。MFIは5〜100g/10分(190℃、2.16kg)、融点が60〜110℃であるのが有利である。このコポリマーはモノマーをラジカル重合して得ることができる。
エポキシ官能基と無水物官能基との反応を促進する触媒を加えることもできる。エポキシ官能基と無水物官能基との反応を促進できる化合物の内、特に下記が挙げられる:
(1)第三アミン、例えばジメチルラウリルアミン、ジメチルステアリルアミン、N−ブチルモルホリン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ベンジルジメチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノ−4−ピリジン、メチル−l−イミダゾル、テトラメチルエチル−ヒドラジン、N,N−ジメチルピペラジン、N,N,N,N−テトラメチル−l,6−ヘキサン−ジアミンと、16〜18個の炭素原子を有し、ジメチルタローアミン(dimethyltallowamine)として知られる第三アミンの混合物、
(2)第三ホスフィン、例えばトリフェニルホスフィン;
(3)亜鉛アルキルジチオカーバメート;および
(4)酸。
第3層の混合物は種々の成分を、熱可塑性ポリマー業界で一般的な装置で溶融混合して調製する。
任意の加硫エラストマーの内層に関して、エラストマーは内層用に挙げられたエラストマーから選択する。外層のエラストマーと同じエラストマー、または違うエラストマーを選択できる。
結合層は、該当する層の間、すなわち加硫エラストマーの外層とEVOH層、
およびポリアミドマトリクスを有するポリアミドとポリオレフィンの混合物層と加硫エラストマーでできた内層とを接着できる任意の化合物である。結合剤はコポリアミドおよび官能化ポリオレフィンから選択するのが有利である。
官能化ポリオレフィンをベースとする結合剤の例としては下記が挙げられる:
(a) 無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸無水物がグラフトされたポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンと少なくとも一種のα−オレフィンとのコポリマーおよびこれらポリマーの混合物。これらのグラフトポリマーとその非グラフトポリマーとの混合物を使用してもよい。
(b) エチレンと、(i)不飽和カルボン酸、その塩およびエステル、(ii)飽和カルボン酸のビニルエステル、(iii)不飽和ジカルボン酸、その塩、エステル、半エステルおよび無水物および(iv)不飽和エポキシドの中から選択される少なくとも一種とのコポリマー。これらのコポリマーには無水マレイン酸等の不飽和ジカルボン酸無水物またはグリシジルメタクリレート等の不飽和エポキシドをグラフト化することができる。
コポリアミドタイプの結合剤に関して、本発明で使用可能なコポリアミドは溶融点(DIN 53736B規格)が60〜200℃、比溶融粘度が1.3〜2.2(DIN 53727;m−クレゾール溶媒、0.5g/100mlの密度、25℃の温度、ウッベローデ粘度計)である。これらの溶融時のレオロジーは外層および内層の材料で類似しているのが好ましい。
このコポリアミドはα、ω−アミノカルボン酸とラクタムの縮合またはジカルボン酸とジアミンの縮合で得られる。
本発明の第1のタイプでは、例えばモノアミンまたはジアミンまたはモノカルボン酸無水物またはジカルボン酸等の連鎖停止剤の存在下で、例えば6〜12個の炭素原子を有する少なくとも2種のα、ω−アミノカルボン酸または少なくとも2種のラクタムまたは炭素原子が同じでないラクタムおよびアミノカルボン酸の縮合からコポリアミドが得られる。連鎖制限剤の例としては特にアジピン酸、アゼライン酸、ステアリン酸およびドデカンジアミンが挙げられる。最初のタイプのコポリアミドにはまたジアミンとジカルボン酸の残基が含まれる。
ジカルボン酸の例としてはアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸およびドデカンジオン酸が挙げられる。
α、ω−アミノカルボン酸の例としてはアミノカプロン酸、アミノウンデカノン酸およびアミノドデカノン酸が挙げられる。
ラクタムの例としてはカプロラクタムおよびラウロラクタム(2−アザシクロトリデカノン)が挙げられる。
本発明の第2のタイプでは、コポリアミドは少なくとも1種のα、ω−アミノカルボン酸(またはラクタム)、少なくとも一種のジアミンおよび少なくとも一種のジカルボン酸の縮合から得られる。α、ω−アミノカルボン酸、ラクタムおよびジカルボン酸は上記の中から選択できる。
ジアミンは分岐形、線形または環状の脂肪族ジアミンまたはアリールタイプのジアミンにすることができる。例としてはヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、イソホロンジアミン(IPD)、メチルペンタメチレンジアミン(MPDM)、ビス(アミノ−シクロヘキシル)メタン(BACM)およびビス(3−メチル−4−アミノ−シクロヘキシル)メタン(BMACM)が挙げられる。
コポリアミドの例として下記(a)および(b)が挙げられる:
(a) 6/12/IPD.6
(ここで、6はカプロラクタムの縮合で得られる単位を表し、12はラウロラクタム(2−アザシクロトリデカノン)の縮合で得られる単位を表し、IPD.6はイソホロンジアミンとアジピン酸の縮合で得られる単位を表す)
重量比はそれぞれ20/65/15で、溶融点は125〜135℃である。
(b) 6/6,6/12
(ここで、6はカプロラクタムの縮合で得られる単位を表し、6,6はヘキサメチレンジアミド(アジピン酸で縮合したヘキサ−メチレン)を示し、12はラウロラクタム(2−アザシクロトリデカノン)の縮合で得られる単位を表す)
重量比はそれぞれ40/20/40で、溶融点は115〜127℃である。
(c) pip.12/pip.9/11 (ここで、pip.12はピペラジンとC12二酸との縮合で得られる単位を表し、pip.9はピペラジンとC9二酸との縮合で得られる単位を表し、11はアミノウンデカノン酸の縮合で得られる単位を表す)
重量比はそれぞれ35/35/30である。
これらコポリアミドの製造方法は従来技術から知られており、こうしたコポリアミドは例えばオートクレーヴ内で重縮合して製造できる。
結合層を含む、本発明チューブの各層は下記から選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含んでいてもよい:
充填剤(無機物、防火材)
繊維
染料
顔料
蛍光材
抗酸化剤
紫外線防止剤。

Claims (16)

  1. 下記の(1)〜(4)の層を放射方向に外側から内部へ向かってこの順番で有し且つ隣接した層がそれぞれの接触領域で互いに接着していることを特徴とする多層管:
    (1) 外層となる加硫エラストマーの第1層、
    (2) EVOHまたはEVOHベースの混合物から成る第2層、
    (3) ポリアミドをマトリクスとしたポリアミド(A)とポリオレフィン(B)の混合物からなる第3層、
    (4) 任意層としての加硫エラストマーの内層。
  2. 第1層と第2層との間に結合層を有する請求項1に記載の多層管。
  3. 結合材料が官能化ポリオレフィンをベースとしたものである請求項2に記載の多層管。
  4. 結合層がコポリアミドをベースとしたものである請求項2に記載の多層管。
  5. 第3層と加硫エラストマーの内層との間に結合層を有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の多層管。
  6. 結合層が官能化ポリオレフィンをベースととしたものである請求項5に記載の多層管。
  7. 結合材料がコポリアミドをベースにしたものである請求項5に記載の多層管。
  8. コポリアミドが6〜12個の炭素原子を有する少なくとも2種のα、ω−アミノカルボン酸または少なくとも2種のラクタムの縮合または炭素原子が同じでないラクタムとアミノカルボン酸との縮合で得られる請求項4または7に記載の多層管。
  9. コポリアミドが少なくとも1種のα、ω−アミノカルボン酸(またはラクタム)と、少なくとも1種のジアミンと、少なくとも1種のジカルボン酸の縮合で得られる請求項4または7に記載の多層管。
  10. 第3層のポリオレフィン(B)が、(i)高密度ポリエチレン(HDPE)と、(ii)ポリエチレン(C1)と、エラストマー、超低密度ポリエチレンおよびエチレンコポリマーの中から選択されるポリマー(C2)との混合物で、この(C1)+(C2)の混合物に不飽和カルボン酸が共グラフト化されている請求項1〜9のいずれか一項に記載の多層管。
  11. 第3層のポリオレフィン(B)が、(i)高密度ポリエチレン(HDPE)と、(ii)エラストマー、超低密度ポリエチレンおよびエチレンコポリマーの中から選択される、不飽和カルボン酸がグラフト化されたポリマー(C2)と、(iii)エラストマー、超低密度ポリエチレンおよびエチレンコポリマーの中から選択されるポリマー(C'2)とからなる請求項1〜9のいずれか一項に記載の多層管。
  12. 第3層のポリオレフィン(B)が、(i)ポリプロピレンと、(ii)ポリアミド(C4)とプロピレンとグラフトまたは共重合された不飽和モノマーXとのコポリマー(C3)との反応で得られるポリオレフィンとからなる請求項1〜9のいずれか一項に記載の多層管。
  13. 第3層のポリオレフィン(B)が、(i)LLDPE、VLDPEまたはメタロセン型のポリエチレンと、(ii)エチレン/アルキル(メタ)アクリレート/マレイン酸無水物コポリマーとからなる請求項1〜9のいずれか一項に記載の多層管。
  14. 第3層のポリアミド(A)が、(i)ポリアミドと(ii)PA−6ブロックとPTMGブロックとを有するコポリマーとの混合物、および、(i)ポリアミドと(ii)PA−12ブロックとPTMGブロックとの混合物の中から選択され、ポリアミド量に対するコポリマー量が10/90〜60/40である請求項1〜9のいずれか一項に記載の多層管。
  15. 第3層のポリオレフィン(B)が、(i)LLDPE、VLDPEまたはメタロセン型のポリエチレンと、(ii)エチレン/アルキル(メタ)アクリレート/マレイン酸無水物コポリマーとからなる請求項14に記載の多層管。
  16. 第3層のポリオレフィン(B)が、少なくとも50モル%のエチレン単位を含み且つ反応して架橋相を生成する2種の官能化ポリマーからなる請求項14に記載の多層管。
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