JPH05177785A - ガスバリアー積層体 - Google Patents

ガスバリアー積層体

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JPH05177785A
JPH05177785A JP3360713A JP36071391A JPH05177785A JP H05177785 A JPH05177785 A JP H05177785A JP 3360713 A JP3360713 A JP 3360713A JP 36071391 A JP36071391 A JP 36071391A JP H05177785 A JPH05177785 A JP H05177785A
Authority
JP
Japan
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layer
gas barrier
polyamide resin
elastic
evoh
Prior art date
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Pending
Application number
JP3360713A
Other languages
English (en)
Inventor
Naruaki Takamatsu
成亮 高松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP3360713A priority Critical patent/JPH05177785A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 エチレン−ビニルアルコール共重合体からな
る中心層1の上下両面に、ポリアミド樹脂を主体とする
弾性層2が、直接一体化されてなる複合層を含んでい
る。 【効果】 EVOHからなる中心層の上下両面に、ポリ
アミド樹脂を主体とする弾性層が、直接一体化されてな
る複合層を含んでいる。したがって、ゴム層等とEVO
Hとの曲げ弾性の差が、両者の中間の曲げ弾性を有する
ポリアミド樹脂弾性層によって緩和される。その結果、
屈曲を繰り返しても、EVOHからなる中心層に亀裂等
が生じなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はアキュムレータ等に用
いられ、ガスバリアー性が要求されるダイヤフラム,ブ
ラダ等に用いられるガスバリアー積層体に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、流体圧力を伝達するアキュムレ
ータ等に用いられ、流体を透過させることなく流体の圧
力に応じて変形するように形成されているダイヤフラ
ム,ブラダ等は、ゴム材料を所定の形状の薄膜状に形成
して製造されている。このようなゴム製薄膜からなるブ
ラダ等は、アキュムレータ等の内部に配設され、その内
部空間を2室に区画する。そして、その一方の部屋に、
窒素ガス等のガスが封入されて圧力伝達流体となり、他
方の部屋に、液体供給源の圧力に応じて液体が供給され
る。この場合、一方の部屋に封入されたガスが、使用期
間の経過とともに徐々にゴム製薄膜を透過するため、ガ
スの封入圧力が低下し、数年でその機能を果たさなくな
るという問題が生じていた。
【0003】そこで、ゴム製薄膜を構成するゴム材料に
添加剤を加えて耐ガス透過性を向上させる試みがなされ
ている。しかし、このようにすると、耐ガス透過性は向
上するものの、ゴム製薄膜の柔軟性が乏しくなり、長期
間の使用において亀裂等が入りやすいという新たな問題
が生じている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような新たな問
題を解決するため、ゴム製薄膜の間にエチレン−ビニル
アルコール樹脂膜を、接着剤層を介在して設けたゴム樹
脂複合膜が提案されている(特開平2−165948号
公報)。このように構成する場合には、上記エチレン−
ビニルアルコール樹脂膜が、耐ガス透過性に富んでいる
ことから、ガスの封入圧力を長期に渡って保持すること
が可能となる。しかしながら、上記ゴム樹脂複合膜は、
使用期間が長くなる(屈曲繰り返し回数が多くなる)
と、そのエチレン−ビニルアルコール共重合体(以下
「EVOH」と略す)膜に割れ,剥離を生じる。したが
って、ダイヤフラムやブラダの耐久性が低下するという
問題が生じる。
【0005】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、耐久性が高く、しかも耐ガス透過性に富んだ
ガスバリアー積層体の提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明のガスバリアー積層体は、エチレン−ビニ
ルアルコール共重合体からなる中心層の上下両面に、ポ
リアミド樹脂を主体とする弾性層が、直接一体化されて
なる複合層を含んでいるという構成をとる。
【0007】
【作用】この発明者は、上記EVOHの優れた耐ガス透
過性(ガスバリアー性)に着目し、上記問題点を解決す
るために一連の研究を重ねた。その結果、EVOHの上
下両面にポリアミド樹脂を主体とする弾性層を直接形成
すると、ポリアミド樹脂を主体とする弾性層が、ゴム製
薄膜とEVOHとの中間の弾性を有していることから緩
衝層となり、使用期間が長く(屈曲繰り返し回数が多
く)なってもEVOHからなる中心層に、割れや剥離が
生じなくなることを見出した。この場合、弾性層の主体
となるポリアミド樹脂は、EVOHと融点が近似してい
ることから共押し出して一体化することができ、かつこ
の押し出しの際に、ポリアミド樹脂とEVOHとが、両
者の接合界面で反応接着するようになることから、両者
を接着する接着剤は不要となり、接着剤の使用にもとづ
く、前記複合層の弾性の低下も生じなくなる。
【0008】つぎに、この発明を詳しく説明する。
【0009】この発明のガスバリアー積層体は、中心層
を形成するEVOHと、弾性層を形成するポリアミド樹
脂と、場合によってゴム層を形成するためのゴムとを用
いて構成される。
【0010】上記EVOHとしては、特に制限するもの
ではないが、エチレン含有量が20〜65重量%(以下
「%」と略す)で、残りがビニルアルコールからなるも
のを用いることが好ましい。好適には、エチレン含有量
が32%のものである。すなわち、エチレン含有量が2
0%を下回る(ビニルアルコール含有量が80%を超え
る)とガスバリアー性は向上するが、EVOH自体が固
くなり柔軟性が低下し、屈曲運動を有する用途に適さな
くなる傾向がみられる。逆に、エチレン含有量が65%
を上回ると、これと逆の現象が生ずる傾向がみられるか
らである。
【0011】上記ポリアミド樹脂としては、ナイロン
6,ナイロン66,ナイロン66−10,ナイロン6−
12等があげられ、単独でもしくは併せて用いられる。
このようなポリアミド樹脂は、上記ナイロン6もしくは
ナイロン66がベースに入っていれば、EVOHの融点
と近似するようになることから、ナイロン6と他のナイ
ロン樹脂等との各種の混合物を使用することが可能であ
る。特に、上記ポリアミド樹脂と、ポリオレフィン樹脂
とをブレンドして用いることが好ましい。このようにす
ると、ポリオレフィン樹脂が、吸水性に乏しいことか
ら、EVOHに対する吸水を防止するようになる。すな
わち、EVOHは吸水すると、耐ガスバリアー性が低下
するのであり、ポリオレフィン樹脂はこれを防止する。
このような、ポリアミド樹脂を主体とする弾性層は、ゴ
ム層を形成するゴムと、中心層を形成するEVOHとの
中間の曲げ弾性率を有するものであり、これを曲げ弾性
率の高い順に式で表すと下記の式(1)のようになる。
また、中心層と弾性層との相互の曲げ強度は、中心層の
曲げ強度をMvとし、弾性層の曲げ強度をMとすると、
下記の式(2)を満たすようにすることが、効果の点で
好ましい。
【0012】 EVOH>ポリアミド樹脂>ゴム …… (1) Mv/M≦3 …… (2)
【0013】なお、上記MvとMは下記の式(3),
(4)から求められる。
【0014】Mv=16EvL3 …(3) 〔上記式(3)において、Evは中心層1形成材料の有
する曲げ弾性率であり、Lは中心層1の厚みである。〕
【0015】M=16EL3 …(4) 〔上記式(4)において、Eは弾性層2形成材料の有す
る曲げ弾性率であり、Lは弾性層2の厚みである。〕
【0016】上記ゴム層を形成するゴムとしては特に制
限するものではなく、アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム(NBR)等の従来公知のゴムが用いられる。
【0017】この発明のガスバリアー積層体は、例えば
つぎのようにして製造される。すなわち、EVOHとポ
リアミド樹脂とを押出成形機を用い、共押し出ししてE
VOHを中心層に、その上下両面にポリアミド樹脂から
なる弾性層を一体形成し複合層化する。この場合、EV
OHとポリアミド樹脂からなる弾性層との接合界面は、
両者の反応によって接着することから、接着剤は不要と
なる。つぎに、この複合層の上下両面に、従来公知の接
着剤を塗布してゴム層を押出機によって押出成形し、加
硫接着する。このようにして、図1に示すような層構造
のガスバリアー積層体が得られる。図において、1はE
VOHからなる中心層、2はその上下両面に一体形成さ
れたポリアミド樹脂からなる弾性層、3はゴム層であ
る。
【0018】このようにして得られたガスバリアー積層
体は、先に述べたようにアキュムレータ等のダイヤフラ
ム,ブラダ等として用いられる。
【0019】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0020】
【実施例1〜3、比較例1,2】まず、中心層形成材料
としてEVOH(エチレン含有量32%,クラレ社製F
−101)を準備するとともに、弾性層形成材料として
ポリアミド樹脂(デュポン社製,スーパータフナイロン
ST811HS)を準備した。また、ゴム層形成用材料
としてNBRを準備した。つぎに、上記EVOHおよび
ポリアミド樹脂を、後記の表1に示す厚みに押出成形機
から共押出して、図2に示す三層構造の複合層を作製し
た。図2において、1はEVOHからなる中心層、2は
ポリアミド樹脂からなる弾性層である。
【0021】つぎに、上記複合層の各上下両表面に従来
公知の接着剤を塗布し、さらに、押出機を用い、NBR
を後記の表1に示す厚みに層状に押出したのち、加硫接
着した。このようにして、目的とする五層構造のガスバ
リアー積層体(図1参照)を得た。
【0022】なお、比較例では、EVOHからなる中心
層を、後記の表1に示す厚みに押出成形し、これの上下
両面に従来公知の接着剤を塗布したのち、NBRからな
るゴム層を、後記の表1に示す厚みに押出成形し加硫し
てガスバリアー積層体を製造した。
【0023】
【表1】
【0024】つぎに、上記のようにして得られたガスバ
リアー積層体4を屈曲試験機にかけ、図3(A)および
(B)に示す状態に交互に変化させ、ガスバリアー積層
体4の中心層のEVOHに生じた亀裂の発生を測定し
た。また、上記ガスバリアー積層体4の窒素ガス透過性
を測定した。この場合、窒素ガスを透過させなかったも
のを○、透過させたものを×として評価した。これらの
試験結果を表2に示した。表2から、実施例では、EV
OHに亀裂が全く生じていないことがわかる。
【0025】
【表2】
【0026】上記屈曲試験での測定条件は、室温で30
万回のサイクルで変化させ、5Hzとした。なお、図3
(A)において、T1 =76mmに設定し、図3(B)
において、T2 =31mmに設定した。
【0027】なお、上記の実施例では、中心層と弾性層
とからなる複合層の上下両面にゴム層を設けているが、
場合によっては、上記複合層のみでガスバリアー積層体
を構成するようにしてもよい。また、図4に示すよう
に、EVOHから中心層1を、弾性層2を介した二層構
造にし、この二層構造体をさらに弾性層2でサンドイッ
チ状に挟んで複合層を形成し、これをそのままもしく
は、これの上下にゴム層を設けてガスバリアー積層体を
構成してもよい。このように、多層構造にすると、全体
の厚みが同じでも耐ガス透過性(ガスバリアー性)が大
幅に向上するようになる。
【0028】
【発明の効果】以上のように、この発明のガスバリアー
積層体は、EVOHからなる中心層の上下両面に、ポリ
アミド樹脂を主体とする弾性層が、直接一体化されてな
る複合層を含んでいる。したがって、ゴム層等とEVO
Hとの曲げ弾性の差が、両者の中間の曲げ弾性を有する
ポリアミド樹脂弾性層によって緩和される。その結果、
屈曲を繰り返しても、EVOHからなる中心層に亀裂等
が生じなくなり、これを用いたアキュムレータのダイヤ
フラムやブラダの耐久性が大幅に向上するようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の構成を示す断面図であ
る。
【図2】中心層と弾性層との層構造を示す断面図であ
る。
【図3】(A)および(B)はいずれもガスバリアー積
層体の屈曲試験説明図である。
【図4】中心層と弾性層の他の層構造を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 中心層 2 弾性層 3 ゴム層 4 ガスバリアー積層体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年4月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−ビニルアルコール共重合体か
    らなる中心層の上下両面に、ポリアミド樹脂を主体とす
    る弾性層が、直接一体化されてなる複合層を含んでいる
    ことを特徴とするガスバリアー積層体。
  2. 【請求項2】 ポリアミド樹脂を主体とする弾性層が、
    ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂との混合物で構成
    されている請求項1記載のガスバリアー積層体。
  3. 【請求項3】 上記中心層(A)の厚みと、その上下に
    位置する各弾性層(B)との厚みの比(B)/(A)
    が、1.0以上に設定されている請求項1記載のガスバ
    リアー積層体。
  4. 【請求項4】 上記各弾性層に、さらにゴム層が接着剤
    層を介して積層形成されている請求項1記載のガスバリ
    アー積層体。
JP3360713A 1991-12-27 1991-12-27 ガスバリアー積層体 Pending JPH05177785A (ja)

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JP3360713A JPH05177785A (ja) 1991-12-27 1991-12-27 ガスバリアー積層体

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100563794B1 (ko) * 2001-11-23 2006-03-27 아르끄마 폴리아미드 및 evoh 배리어층을 포함하는 가황탄성중합체로 구성된 튜브

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100563794B1 (ko) * 2001-11-23 2006-03-27 아르끄마 폴리아미드 및 evoh 배리어층을 포함하는 가황탄성중합체로 구성된 튜브

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