JP2005187354A - 水性外用剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】
ヒアルロン酸又はその塩及びアミノエチルスルホン酸、L−アスパラギン酸塩、イプシロン-アミノカプロン酸、コンドロイチン硫酸塩から選ばれる1種または2種以上を含有する液剤に、防腐剤としてアルコール誘導体を配合したことを特徴とする水性外用剤組成物。
【効果】
本発明によれば、ヒアルロン酸又はその塩及びアミノエチルスルホン酸、L−アスパラギン酸塩、イプシロン-アミノカプロン酸、コンドロイチン硫酸塩から選ばれる1種または2種以上を含有する水性外用剤組成物に対して、クロロブタノール、フェニルエチルアルコール等の特定のアルコール系防腐剤を使用することにより、優れた防腐力を持ち、且つ安全性が高い水性外用剤組成物を得ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0047】
【選択図】 なし

Description

本発明は、涙液成分であるヒアルロン酸類とアミノ酸類などを含有する水性外用剤組成物に関し、より詳しくは、防腐力及び外観に優れ、特に眼科用組成物として有用な水性外用剤組成物に関する。
涙液や眼組織には、ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸塩、アミノエチルスルホン酸やL-アスパラギン酸塩等の各種成分が含まれており、これらによって眼粘膜のバリア機能など眼の機能を維持している。
特に、ヒアルロン酸類は、D−グルクロン酸とN−アセチル−D−グルコサミンが相互に結合した直鎖状の高分子多糖類であり、高い粘性や保水力等の物理化学的特性を有するため化粧品や医薬品成分として使用されている。特に眼科分野においては、ヒアルロン酸又はヒアルロン酸塩の角膜上皮層の伸展を促進する作用を利用した角膜上皮層障害治療剤(例えば、特許文献1:特開平1−238530号公報)や、ヒアルロン酸又はヒアルロン酸塩が角膜乾燥症を治療する目的で利用されることが開示されている(例えば、特許文献2:特開昭60−84225号公報、特許文献3:特再平1−800044号公報、特許文献4:特開平8−169835号公報)。更に、上記ヒアルロン酸類は、ラジカル消去能を持つことから、炎症部位に対して生体防御にも作用するので、コンタクト装用者やドライアイ患者には有効な薬物である。
ところで、ヒアルロン酸類は酸性ムコ多糖類であるため、その水溶液は微生物の生育に好都合な条件が整っており、従って短時間のうちに腐敗や変質が生じやすいものである。そのために、防腐剤の添加が必須である。防腐剤としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、グルコンサンクロルヘキシジンなどのカチオン系防腐剤、ソルビン酸類などの有機酸などが知られている。
これらの中でも、カチオン系防腐剤は、幅広い抗菌スペクトルを持ち、少量の配合量でもより効果的に働く優れた防腐剤として好ましく用いられている。しかしながら、ヒアルロン酸又はその塩を含む溶液にカチオン基を有する防腐剤を添加すると、水性組成物の安定性が劣化し、白濁現象などの問題が生じていた。
白濁現象を防止するために、塩化ベンザルコニウムのなかでも特に、アルキル基の炭素数が少ないC12−塩化ベンザルコニウムを使用する工夫があるが、その反面、炭素数が減ると防腐力が弱くなるという欠点があった(例えば、特許文献5:特公平6−74212号公報)。充分な防腐力を得るためにC12−塩化ベンザルコニウムの濃度を上げる必要があるが、濃度を上げると眼刺激等の副作用を伴ってしまうため防腐力を補うために同時にキレート剤を配合し、眼刺激性を増すことなく充分な防腐力を得る工夫が点眼剤において知られている(例えば、特許文献6:特開平2−164829号公報)。また、アルキル基の炭素数がC8からC18の混合物である通常の塩化ベンザルコニウムを用いる場合には、配合禁忌を起こさない低濃度で用いて、別の防腐剤であるパラオキシ安息香酸エステルとキレート剤を組み合わせて配合することで、防腐力の低下を補い実用化できる点眼剤とする工夫が開示されている(例えば、特許文献7:特開平2−96515号公報)。また、両性防腐剤を用いる工夫もなされている(例えば、特許文献8:特開平10−25254号公報)。
しかし、ヒアルロン酸類を含有した製剤(例えば点眼剤)に、コンドロイチン硫酸塩、L-アスパラギン酸塩、イプシロン-アミノカプロン酸、アミノエチルスルホン酸などの涙液成分やアミノ酸類を配合すると、眼粘膜のバリア機能など眼の機能の正常化がより促進され、ドライアイなどの眼のトラブルに効果が期待されるが、これらが微生物の栄養成分となって組成物の防腐力が著しく損なわれるため、上記の方法では充分な防腐力を得ることは困難であった。
また、安全性の面でも、塩化ベンザルコニウムは点眼剤に0.01%以上配合すると、角膜障害をおこす可能性が報告されており(非特許文献1:Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.21.842 1981)、他の上記の防腐剤についても同様の副作用を払拭することは困難であった。
特開平1−238530号公報 特開昭60−84225号公報、 特再平1−800044号公報 特開平8−169835号公報 特公平6−74212号公報 特開平2−164829号公報 特開平2−96515号公報 特開平10−25254号公報 Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.21.842 1981
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ヒアルロン酸又はその塩と、アミノエチルスルホン酸、L-アスパラギン酸、イプシロン-アミノカプロン酸、コンドロイチン硫酸やそれらの塩から選ばれる1種または2種以上を含有した、防腐力に優れ、眼、鼻粘膜などに対する刺激がない水性外用剤組成物、特に眼科用組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために検討を加えた結果、アルコール系防腐剤を使用することで、優れた防腐力を持ち、且つ安全性・安定性が高い水性外用剤が得られることを見出し、本発明を完成した。
従って、本発明は、
〔1〕(A)ヒアルロン酸又はその塩、(B)アミノエチルスルホン酸、L-アスパラギン酸、イプシロン-アミノカプロン酸、コンドロイチン硫酸、またはそれらの塩から選ばれる1種または2種以上、(C)アルコール系防腐剤、を含有することを特徴とする水性外用剤組成物
〔2〕アルコール系防腐剤がクロロブタノール、フェニルエチルアルコール、ベンジルアルコール、エタノールから選ばれる1種または2種以上である請求項1記載の水性外用剤組成物
〔3〕更に、キレート剤を含有することを特徴とする請求項1または2記載の水生外用剤組成物
〔4〕粘膜外用組成物である請求項1〜3記載の水性外用剤組成物
〔5〕眼科用組成物である請求項1〜4記載の水性外用剤組成物
を提供する。
本発明によれば、ヒアルロン酸及び/又はその塩(ヒアルロン酸類)と、アミノエチルスルホン酸、L−アスパラギン酸、イプシロン-アミノカプロン酸、コンドロイチン硫酸、またはそれらの塩から選ばれる1種または2種以上、とを含有する水性液剤にアルコール系防腐剤を配合することによって、好ましくはさらにキレート剤を配合することによって、防腐力を高め、眼、鼻粘膜などに対する刺激がない水性外用剤組成物を得ることができる。
本発明のヒアルロン酸は、水性外用製剤として使用され得るヒアルロン酸であり、その分子量は特に制限されるものではないが、通常、重量平均分子量が約1万〜500万であるものが好ましく、より好ましくは50万〜400万、特に好ましくは80万〜200万である。また、ヒアルロン酸塩としては、前記ヒアルロン酸のアルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩など)を挙げることができるが、なかでもナトリウム塩が好適である。
上記ヒアルロン酸類として、具体的には、マルハ株式会社製ヒアルロン酸ナトリウム「マルハ」、キューピー株式会社製「ヒアルロン酸HA−AM」、「ヒアルロン酸HA−QA」、株式会社資生堂製「HASZE」などが市販されており、これらのいずれも好適に使用することができる。
上記ヒアルロン酸類の配合量の下限は、組成物全量に対して0.001w/v(質量/容量)%以上が好ましく、より好ましくは0.005w/v%以上、特に好ましくは0.01w/v%以上である。上限は2w/v%以下が好ましく、より好ましくは1w/v%以下、特に好ましくは0.5w/v%以下である。配合量が少なすぎると、ヒアルロン酸の有効性が損なわれ、多すぎると使用感が損なわれる場合がある。
本発明のアミノエチルスルホン酸、L-アスパラギン酸、イプシロン-アミノカプロン酸、コンドロイチン硫酸の塩としては、例えばアルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩など)を挙げることができるが、なかでもナトリウム塩、マグネシウム塩が好適である。
アミノエチルスルホン酸、L-アスパラギン酸、イプシロン-アミノカプロン酸、コンドロイチン硫酸、及び/又はそれらの塩の、配合量の下限は、組成物全量に対して0.001w/v(質量/容量)%以上が好ましく、より好ましくは0.005w/v%以上、特に好ましくは0.01w/v%以上である。上限としては、5w/v%以下が好ましく、より好ましくは2w/v%以下、特に好ましくは1w/v%以下である。配合量が多すぎると、防腐力が損なわれる場合がある。
本発明のアルコール系防腐剤は、分岐又は直鎖の炭化水素鎖を有する鎖状アルコール(好ましくは炭素数2〜10)の水素原子の一部が他の原子(例えば塩素や臭素などのハロゲン原子)または分子(例えばベンジル基)に置換されている構造である化合物が好ましい。具体的には、クロロブタノール、フェニルエチルアルコール、ベンジルアルコールが挙げられ、これらの中でもクロロブタノール、フェニルエチルアルコールが好ましく、特にクロロブタノールが好ましい。
これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
アルコール系防腐剤の下限は、組成物全量に対して0.01w/v(質量/容量)%以上が好ましく、より好ましくは0.05w/v%以上、特に好ましくは0.1w/v%以上である。上限は2w/v%以下が好ましく、より好ましくは1w/v%以下、特に好ましくは0.5w/v%以下である。配合量が少なすぎると、防腐力が損なわれ、多すぎると使用感が損なわれる場合がある。
本発明のキレート剤は、水性外用剤に配合可能なものであれば、その種類は特に制限されるものではなく、例えば、エデト酸、エデト酸ナトリウム等のエデト酸及び/又はその塩やシクロヘキサンジアミン4酢酸等のポリザミノカルボン酸及び/又はその塩、クエン酸等のポリカルボン酸及び/又はその塩などが挙げられ、これらの中でもエデト酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウムが好ましく、特にエデト酸ナトリウムが好ましい。
これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
キレート剤の下限は、組成物全量に対して0.0001w/v(質量/容量)%以上が好ましく、より好ましくは0.001w/v%以上、特に好ましくは0.05w/v%以上である。上限は0.5w/v%以下が好ましく、より好ましくは0.2w/v%以下、特に好ましくは0.1w/v%以下である。この範囲で、特に防腐力向上効果が高く、眼に対する刺激がない。
本発明の水性外用剤組成物には、上述した必須成分の他、本発明の効果を損なわない範囲で任意の各種成分を配合することができる。それらの成分としては、例えば眼科用組成物・耳鼻科用組成物などの粘膜外用剤の場合、各種薬物、緩衝剤、安定化剤、清涼化剤、滞留性向上剤、溶解補助剤、等張化剤等が挙げられる。
薬物としては、例えば、充血除去剤(塩酸ナファゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸フェニレフリン等)、消炎・収斂剤(メチル硫酸ネオスチグミン、アラントイン、塩化ベルベリン、硫酸亜鉛、塩化リゾチーム等)、抗ヒスタミン剤(塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸イソチペンジル、マレイン酸クロルフェニラミン等)、水溶性ビタミン類(活性型ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12)、脂溶性ビタミン類(ビタミンA類(例えば酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール)、ビタミンE類(酢酸トコフェロール(例えば、酢酸d−α−トコフェロール)、サルファ剤、殺菌剤(イオウ、イソプロピルメチルフェノール、ヒノキチオール等)、局所麻酔剤(リドカイン、塩酸リドカイン、塩酸プロカイン、塩酸ジブカイン等)を適宜配合することができる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
本発明の水性外用組成物における上記薬物の含有量は、特に制限されるものではないが、上記ヒアルロン酸類と安定に配合できる量に限られる。通常、組成物全量に対して、0.001〜10w/v%、好ましくは0.003〜5w/v%、より好ましくは0.005〜4w/v%であると好適である。
緩衝剤としては、例えば、ホウ酸又はその塩(ホウ砂等)、リン酸又はその塩(リン酸一水素ナトリウム等)、酒石酸又はその塩(酒石酸ナトリウム等)、炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等)、グルタミン酸又はその塩(グルタミン酸ナトリウム等)、酢酸又はその塩(酢酸ナトリウム等)、各種アミノ酸等またはそれらの組合せが挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
安定化剤としては、例えば、シクロデキストリン、亜硫酸塩、ジブチルヒドロキシトルエンが挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
清涼化剤としては、例えば、メントール、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール等が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
薬物の眼、鼻、喉粘膜などへの滞留性向上剤としては、水溶性高分子化合物を用いることが好ましい。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。水溶性高分子化合物としては、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、コンドロイチン硫酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー等が挙げられる。好ましい滞留性向上剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコールである。これらの配合量は、組成物中、0.001〜20w/v%、より好ましくは0.01〜10w/v%であることが好ましい。
溶解補助剤としては、例えば、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール、ポリオキシエチレン(p=60)硬化ヒマシ油などのポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(p=20)ソルビタンモノオレエートなどのポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステルなどのノニオン界面活性剤、が挙げられる。
等張化剤としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。
本発明の外用剤組成物の好ましい粘度は、20℃における円すい―平板回転粘度計による測定で、1〜200mPa・sが好ましく、より好ましくは 1〜50mPa・sである。
本発明の水性外用剤組成物は、外用剤として許容されるpH範囲であれば、そのpHが特に制限されるものではなく、通常pH3〜10の範囲が好適であり、より好ましくはpH4〜9であり、さらに好ましくはpH5〜8である。また水性外用剤組成物が眼科用組成物であるときには、通常pH4〜9の範囲が好適であり、より好ましくはpH4.5〜8であり、さらに好ましくはpH5〜7.8である。
本発明の水性外用剤組成物は、その浸透圧が制限されるものではないが、眼科用組成物である場合は、通常、必要であれば等張化剤などを用いて、0.1〜5圧比に調整すると好適であり、0.2〜2圧比に調整すると、より好適である。
本発明の水性外用剤組成物はその剤型、形態が特に制限されるものではなく、眼科用組成物(例えば点眼剤、洗眼剤、コンタクトレンズ装着液)、耳鼻咽喉科用組成物(例えば点鼻剤、洗鼻剤、喉治療剤)などの粘膜外用剤として好ましく使用され、特に点眼剤、洗眼剤などの眼科用組成物として好適である。
本発明の水性外用剤組成物は、その調製方法が特に制限されるものではなく、その剤型、形態に応じて、常法により調製することができる。
本発明の水性外用剤組成物が眼科用組成物の場合、眼科的に許容される範囲であれば投与量が特に制限されるものではなく、例えば点眼剤として用いる場合、通常、1回量1〜3滴を1日4〜6回投与することが好ましい。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
表1に示す組成で点眼剤を常法により調製し(配合量:g/100mL)、以下に示す試験1、2を行った。
<試験1>保存効力試験
表1に示す組成に対して、第14改正日本薬局方・参考情報の保存効力試験法を参考にし、一部変更を加えて実施した。被検菌株は以下に示す細菌及び真菌の5種を用い各実施例及び比較例の試料1mLあたり105〜106個になるように加え、25℃に静置し、1日後に菌を接種した溶液1mLのそれぞれを培養した後、生菌数を測定し、接種菌数に対する生存率を算出した。
細菌 Pseudomonas aeruginosa ATCC 9027
Escherichia coli ATCC 8739
Staphylococcus aureus ATCC 6538
真菌 Candida albicans ATCC 10231
Aspergillus niger ATCC 16404
なお、1日後の菌の残存率を下記の評価基準に基づいて評価した。
<評価基準>
細菌
◎:接種菌数の0.1%未満
○:同0.1〜1%未満
△:同1〜10%未満
×:同10%以上
真菌
◎:接種菌数の1%未満
○:同1〜10%未満
△:同10〜100%未満
×:同100以上
<試験2>眼刺激性試験
表1に示す組成の点眼剤をウサギ眼に対してそれぞれ連続点眼し(点眼量:50μL/回、5分間隔、15回)、その後1%フルオレセインナトリウム液を1滴点眼、損傷により染色された部位の面積を下記の基準に基づき評価した。
◎:ほとんど染色されない(投与前とほとんど変わらない)
○:染色が投与前と比べわずかに増加
△:角膜全体の面積の1/3未満に染色を認める
×:角膜全体の面積の1/3以上に染色を認める

Figure 2005187354
比較例1(防腐剤がアルキル基の炭素数が12の塩化ベンザルコニウム)、比較例2(防腐剤がパラオキシ安息香酸)、比較例3(防腐剤が両性活性剤(アルキルジアミノエチルグリシン))に対し、防腐剤がクロロブタノールである実施例1〜3は、試験1において保存効力がより高く、さらに試験2において眼刺激性が低かった。また、実施例2、3のようにキレート剤(エデト酸ナトリウム)を配合することで、低眼刺激性のまま保存効力が高まることが明らかとなった。
表2〜3に示す組成の点眼剤を調製し、上記試験1、2の評価を行ったところ、いずれも良好な結果が得られた。
Figure 2005187354
Figure 2005187354

Claims (5)

  1. (A)ヒアルロン酸及び/又はその塩、(B)アミノエチルスルホン酸、L−アスパラギン酸、イプシロン-アミノカプロン酸、コンドロイチン硫酸、またはそれらの塩から選ばれる1種または2種以上、(C)アルコール系防腐剤、を含有することを特徴とする水性外用剤組成物
  2. アルコール系防腐剤がクロロブタノール、フェニルエチルアルコール、ベンジルアルコール、エタノールから選ばれる1種または2種以上である請求項1記載の水性外用剤組成物
  3. 更に、キレート剤を含有することを特徴とする請求項1または2記載の水性外用剤組成物
  4. 粘膜外用剤組成物である請求項1〜3記載の水性外用剤組成物
  5. 眼科用組成物である、請求項1〜4記載の水性外用剤組成物
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