JP2005161838A - 液滴吐出方法、液滴吐出装置、ノズル異常判定方法、表示装置、および電子機器 - Google Patents

液滴吐出方法、液滴吐出装置、ノズル異常判定方法、表示装置、および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 ノズルの異常を早期に且つ確実に検出可能な液体吐出方法を提供すること。
【解決手段】 複数のノズルを有する吐出ヘッドは、各々のノズルについて、ノズルの内部ないし周辺部をカメラユニット24で撮像される。撮像された画像は、撮像画像処理部161において、ノズル内部のメニスカスの状態と、ノズル開口の形状と、ノズル内外に形成された表面膜の状態のうちの、少なくとも一つを認識可能な画像に変換されて、比較判定部164に送られる。比較判定部164では、当該画像処理された画像と、判定条件記憶部163に予め記憶された参照画像とが比較されて、対象とするノズルについての吐出性能の良否(ノズル異常)が判断される。
【選択図】 図6

Description

本発明は、液滴吐出方法、液滴吐出装置、ノズル異常判定方法、表示装置、および電子機器に関する。
近年、インクジェット装置(液滴吐出装置)は、インクジェットプリンタとして一般に広く使用されている。このようなインクジェット装置の特徴としては、吐出ヘッドの小型・高密度化が可能なこと、極少量のインク(液滴、液状体)を目的の位置に高精度に打つことができること、吐出させるインクの種類、性質等に左右されないこと、紙のほか、フィルム、布帛、ガラス基板、合成樹脂基板、金属基板等任意の印刷媒体に適用できること、印刷時の騒音が低いこと、低コストであることなどが挙げられる。
このようなインクジェット装置においては、吐出ヘッドのノズル形成面にインクの残存物やその他の汚染物が付着していると、液滴を吐出した際の吐出精度の低下や吐出不良等を招いてしまうために、液滴吐出前にノズル形成面を洗浄したり、ノズル内のインクを吸引したりする方法が不可欠であった。
また、近年では、ノズル部に付着したインクの異常や、泡状のインクの残存物や、インクの汚れ等をカメラで観察し、インクの吸引除去を行う方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−268127号公報
ところで、インクジェット装置における吐出不良は、上述した原因の他にも、ノズル径の巨大化、ノズル輪郭異常、ノズル周辺部および内部における撥液膜等の剥離、ノズル内部における異物詰まりなどによっても引き起こされる。特に、工業用として有機溶媒や酸、アルカリ等、腐食性の液状体を吐出する場合においては、ノズル内外が腐食性の液状体に曝されてしまうために、これらの原因を生じやすい。
このような原因による吐出不良を伴ったまま、液滴吐出方法を利用した工業製品の製造を続けてしまった場合には、大量の不良品を生産してしまうことになってしまい、結果として製品のコスト上昇を招いてしまうことになる。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、ノズルの異常を早期に且つ確実に検出可能な液体吐出方法を提供することを目的としている。特には、ノズルの異常を早期に判定することが可能となり、正常なノズルのみによって液滴を正常かつ高精度に吐出することが可能となるノズル異常判定方法、液滴吐出装置、液滴吐出方法および、ノズル内のメニスカスが良好に形成された状態で、正常かつ高精度に液滴を吐出することが可能となる液滴吐出方法、液滴吐出装置を提供することを目的としている。さらに、当該液滴吐出装置を用いて製造された表示装置、当該表示装置を備える電子機器を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用した。
即ち、本発明の液滴吐出方法は、複数のノズルを有する吐出ヘッドから、液状体を液滴として吐出させて印刷する方法、としての液滴吐出方法であって、前記ノズルの内部ないし周辺部を撮像するステップと、前記複数のノズルの各々について、前記ノズル内部のメニスカスの状態と、前記ノズル開口の形状と、前記ノズル内外に形成された表面膜の状態のうちの、少なくとも一つを認識可能な画像を取得するステップと、を含むことを特徴とする。さらにこの液滴吐出方法に付随して、前記画像情報をもとに、前記各々のノズルについての吐出性能の良否が判定されることが好ましい。
ここで、印刷とは、いわゆるインクを用いた印刷に限られず、微細粒子を溶媒中に分散させた液状体等を液滴として印刷媒体に着弾させ、当該液滴を印刷媒体上に定着させてパターンを形成する目的としての印刷等も含まれる。
メニスカスの状態とは、例えば、ノズル内部に充填された液状体の液面部(メニスカス)のノズル開口からの位置や、メニスカスとノズル内面との接触部の形状、メニスカスとノズル内面との接触角、メニスカス近傍の異物の有無などを指している。
ノズル開口の形状とは、例えば、ノズル開口(穴)の輪郭の形や、直径などのことを指している。
ノズル内外に形成された表面膜の状態とは、ノズル内部ないしノズル周辺部に形成された撥水膜や保護膜等の表面膜の膜厚分布や、当該膜の剥離の程度などのことを指している。
吐出性能の良否とは、吐出される液滴の安定性、直進性に関する程度や信頼性などに関する良否を指している。非吐出や、液滴の飛行曲がり、着弾精度の悪化、液滴量のバラツキ、ミストの発生などの吐出不良を発生している、または、発生する虞の高いノズル(以下、不良ノズルと呼ぶ)に対しては、ノズル異常であると判定される。
異常を判定する方法としては、撮像された画像を作業者が見て、正常なノズル形状と比較して判定する方法や、撮像されたノズルの周辺部の画像をコンピュータ等の演算装置に取り込んで画像処理を施し、正常なノズル形状との比較判定を自動的に行う方法がある。
この構成によれば、得られた画像をもとに、不良ノズルを早期に且つ確実に検出することができるので、吐出不良を伴ったまま液滴吐出方法を利用した工業製品の製造を続けてしまうことを未然に防ぐことができる。また、このように不良ノズルを早期に且つ確実に発見することにより、液滴吐出法を用いて形成される種種の製品の不良を大量に生産してしまう前に異常ノズルを回復させたり、吐出ヘッドを交換したりすることができる。かくして、不良コストを大幅に削減でき、製品のコストダウンを達成できる。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用した。
即ち、本発明のノズル異常判定方法は、液滴を吐出するための吐出部を備えた吐出ヘッドのノズルの異常を判定する方法であって、前記ノズルの周辺部を撮像した後に、当該ノズルの形状と正常なノズルの形状とを比較して、前記撮像したノズルの異常を判定することを特徴とする。
このようにすれば、従来のようにノズル部に付着した液状体(インク)の異常や、インクの泡状の残存物や、インクの汚れを観察する技術とは異なり、ノズルの周辺部を撮像した後に正常なノズルの形状と比較してノズルの異常を判定するので、当該異常ノズルを早期に発見することができる。従って、異常ノズルを放置した状態で液滴を吐出することがないので、異常ノズルに起因する液滴の吐出不良や、液滴の飛行曲がり、着弾精度の悪化、液滴量のバラツキ、ミストの発生等、を未然に防止することができる。
また、作業者がノズル周辺部の画像を見て判断した場合には、当該作業者の知見や経験に基づいてノズルの異常を判定することができる。
また、演算装置を用いて画像処理等を施した場合には、上記のノズル異常の判定を自動化することができる。
また、上記の異常ノズルを回復させたり、異常ノズルを有する吐出ヘッドを交換したりすることによって、吐出ヘッドにおける全ノズルを正常な吐出をするための良好な状態にすることができる。従って、吐出部に供給された駆動信号に応じた液滴を吐出することが可能となり、液滴の着弾位置の高精度化、液滴量のバラツキ低減、飛行曲がりの防止、ミスト抑制を達成できる。
また、ノズルの異常又は正常を判定することにより、正常と判定された場合はその状態で使用すればよく、また、異常と判定された場合はノズルの回復もしくは吐出ヘッドの交換をすればよい。従って、単に定期的にノズルの回復もしくは吐出ヘッドの交換を行う場合と比較して、正常なノズルに対して無駄な回復動作を行う必要がなく、正常なノズルを有する吐出ヘッドを無駄に交換する必要がない。即ち、回復工程又は交換工程を好適に行うことができる。
また、本発明は先に記載のノズル異常判定方法であり、前記ノズルの異常は、回復動作によってノズルの回復が可能な第1の異常、又は、回復動作によってノズルの回復が不可能な第2の異常、として判定されることを特徴とする。
このようにすれば、例えば、判定結果が第1の異常である場合には異常ノズルを回復させ再び液滴吐出を行うことができる。また、判定結果が第2の異常である場合には吐出ヘッド自体を交換することによって、再び液滴吐出を行うことができる。
また、第1の異常として判定されたノズルにおいては、吐出ヘッドを交換することなく回復動作によってノズルを回復させるので、例えばノズルの異常が判定された際に直ぐに吐出ヘッドを交換する場合と比較して、吐出ヘッドを交換する工程を簡略化することができ、吐出ヘッド内の液状体を節約できる。また、例えば工業用の液状体のように高価な材料を無駄にすることなく、生産コストの低減を達成できる。
また、本発明は先に記載のノズル異常判定方法であり、前記吐出ヘッドが前記液滴を所定回数吐出した後に、前記ノズルの周辺部を撮像することを特徴とする。
このようにすれば、所定回数の液滴吐出を行うことにより、腐食等によって変化したノズルの状態を撮像することができる。また、このように撮像した画像を基にノズルの異常又は正常を判定することで、所定回数の液滴吐出の間に生じた異常ノズルを発見することができる。
また、本発明は先に記載のノズル異常判定方法であり、前記ノズルの周辺部を拡大又は縮小して撮像することを特徴とする。
このようにすれば、例えば、拡大した場合にはノズルの形状を詳細に撮像することができる。また、縮小した場合には複数のノズルを同時に撮像することができる。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用した。
すなわち、本発明の液滴吐出方法は、ノズルから液滴を吐出する吐出部を備えた吐出ヘッドと、当該吐出ヘッドと対向する位置に配置された基板と、を相対移動させながら、前記吐出部に供給された駆動信号の電圧波形に応じて前記液滴を前記基板上に吐出する液滴吐出方法であって、前記ノズルの周辺部を撮像した後に、当該ノズルの形状と正常なノズルの形状とを比較して、前記撮像したノズルの異常を判定することを特徴とする。
このようにすれば、異常ノズルを早期に発見することにより、液滴吐出装置を用いて形成される種種の製品の不良を大量に生産してしまう前に異常ノズルを回復させたり、吐出ヘッドを交換したりすることができるので、不良コストを大幅に削減できる。即ち、不良製品の修正を行わずに済むこととなり、製品のコストダウンを達成できる。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用した。
即ち、本発明の液滴吐出方法は、ノズルから液滴を吐出する吐出部を備えた吐出ヘッドと、当該吐出ヘッドと対向する位置に配置された基板と、を相対移動させながら、前記吐出部に供給された駆動信号の電圧波形に応じて前記液滴を前記基板上に吐出する液滴吐出方法であって、前記吐出ヘッドにおける前記ノズル内部を撮像することを特徴とする。また、前記ノズル内部を撮像することによって取得した画像を基に、前記ノズルの良否を判定することが好ましい。
このようにすれば、従来のようにノズル部に付着した液状体(インク)の異常や、インクの泡状の残存物や、インクの汚れを観察する技術とは異なり、ノズルの内部を撮像することにより、ノズル内の液状体の状態を撮像することができる。
更に、このように撮像されたノズル内部の画像を基に、ノズルの良否を判定することが可能となり、当該判定結果に基づいて不良なノズルを改善することで、吐出ヘッドにおける全ノズルを正常な吐出をするための良好な状態にすることができる。
従って、吐出部に供給された駆動信号に応じた液滴を吐出することが可能となり、また、液滴が基板上に吐出される位置の高精度化(着弾位置の高精度化)、液滴量のバラツキ低減を達成することができる。
また、正常なノズルと不良のノズルとを判定した結果に基づいて不良ノズルを改善し、正常なノズルはその状態で使用すればよいので、単に正常なノズル及び不良のノズルにおける液状体を同一に吸引する場合と比較して、正常なノズルから吸引される液状体を無駄に吸引する必要がない。即ち、液状体の節約が可能になるので、工業用の液状体のように高価な材料を無駄にすることなく、生産コストの低減を達成できる。
また、本発明は先に記載の液滴吐出方法であり、前記ノズル内部を撮像する際には、主として前記ノズル内部に充填された液状体と前記ノズルの内面との接触状態を撮像することを特徴とする。
このようにすれば、単にノズル内部を撮像するのではなく、ノズル内部に充填された液状体の液面部(メニスカス)とノズル内面との接触状態を撮像するので、正常な液滴吐出を行うために必要なメニスカスの良否を判定することが可能となり、当該判定結果に基づいて不良なメニスカスを改善することで、全てのノズルにおけるメニスカスを正常な吐出をするための良好な状態にすることができる。
従って、主にメニスカスを撮像することにより、上述の液滴吐出方法の効果を更に促進させることができる。
また、本発明は先に記載の液滴吐出方法であり、前記吐出ヘッドが前記液滴を所定回数吐出した後に、前記ノズル内部を撮像することを特徴とする。
このようにすれば、所定回数の液滴吐出を行うことにより変化したノズル内部の状態を撮像することができる。また、このように撮像した画像を基にノズルの良否を判定することで、所定回数の液滴吐出の間に生じた不良ノズルを見つけることができる。
また、本発明は先に記載の液滴吐出方法であり、前記ノズル内部を撮像する前に、前記吐出ヘッドのノズル形成面をワイピングすることを特徴とする。
このようにすれば、ノズル形成面に付着した液状体の残存物をワイピングによって除去することができるので、ノズル形成面を清浄な状態に保つことができる。
また、ノズル近傍に液状体の残存物が付着した状態で液滴を吐出すると、飛行曲がりが生じて着弾精度が低下してしまうが、上記のようにワイピングを施すことにより飛行曲がりを誘引する液状体の残存物が除去されるので、着弾精度を向上させることができる。
また、本発明は先に記載の液滴吐出方法であり、前記ノズルの良否を判定した結果に関して、当該ノズルが不良であると判定された場合には、前記吐出ヘッドのノズル形成面から前記ノズルを介して前記液状体を吸引することを特徴とする。
このようにすれば、液状体を吸引することにより、吐出ヘッド内に充填された液状体がノズルを介してノズル形成面側に流れ、不良ノズル内に強制的に液状体が流動する。従って、不良ノズル内に液状体を充填することができると共に、当該不良ノズル内にメニスカスを形成することができる。
従って、不良ノズルを正常に液滴吐出できるように改善することができる。
また、本発明は先に記載の液滴吐出方法であり、前記吐出ヘッドは複数のノズルを具備し、当該複数のノズルの良否を判定した結果に関して、少なくとも一つが不良ノズルであると判定された場合には、当該不良ノズルのみを介して前記ノズル形成面から前記液状体を吸引することを特徴とする。
このようにすれば、複数のノズルのうち、不良ノズルのみから液状体を吸引し、当該不良ノズル内に液状体を充填することができる。ここで、複数のノズルのうち、良好であると判断されたノズルから液状体を吸引しないので、液状体を無駄に吸引することがない。
従って、例えば、高価な液状体が充填された吐出ヘッドにおいては、液状体を無駄に吸引する必要がないので、当該液状体の節約ができる。
また、本発明は先に記載の液滴吐出方法であり、前記吐出ヘッドは複数のノズルを具備すると共に、当該複数のノズルが所定数のノズル毎に分割された複数のノズル領域を具備し、前記複数のノズルの良否を判定した結果に関して、少なくとも一つが不良ノズルであると判定された場合には、当該不良ノズルを有するノズル領域を介して前記ノズル形成面から前記液状体を吸引することを特徴とする。
このようにすれば、不良ノズルを有するノズル領域のみから液状体を吸引し、当該不良ノズル内に液状体を充填することができる。ここで、複数のノズルのうち、良好であると判断されたノズルを有するノズル領域から液状体を吸引しないので、液状体を無駄に吸引することがない。従って、例えば、高価な液状体が充填された吐出ヘッドにおいては、液状体を無駄に吸引する必要がないので、当該液状体の節約ができる。また、ノズルピッチが微細な場合には一つのノズルのみから液状体を吸引するための微細な吸引部を用意しなければならないので、液状体の吸引が困難であるが、本発明のようにノズル領域から液状体を吸引する場合においては、吸引部のサイズを大きくすることができるので、液状体の吸引が容易に行うことができる。また、全ノズルから液状体を吸引する場合と比較して、不良ノズルを有するノズル領域のみから液状体を吸引するので、液状体の節約ができる。
また、本発明は先に記載の液滴吐出方法であり、前記吐出ヘッドのノズル形成面上に残留した液滴や汚染物を撮像し、当該残留した液滴や汚染物が前記ノズルから所定距離内にあるか否かを判定することを特徴とする。
ここで、ノズル形成面上の液滴や汚染物を撮像する際には、上記のノズル内部を撮像する撮像機を用いることが好ましい。また、残留した液滴や汚染物がノズルから所定距離内にあるか否かを判定した結果、当該残留した液滴や汚染物がノズルから所定距離内にある場合には当該液滴や汚染物を除去することが好ましく、また、当該残留した液滴や汚染物がノズルから所定距離外にある場合には当該液滴や汚染物を放置しておくことが好ましい。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用した。
即ち、本発明の液滴吐出装置は、ノズルから液滴を吐出する吐出部を備えた吐出ヘッドと、当該吐出ヘッドと対向する位置に配置された基板と、を相対移動させながら、前記吐出部に供給された駆動信号の電圧波形に応じて前記液滴を前記基板上に吐出する液滴吐出装置であって、前記吐出ヘッドにおける前記ノズルの周辺部を撮像する撮像機と、当該撮像機が撮像したノズルの形状と、正常なノズルの形状とを比較して、当該撮像したノズルの異常を判定する判定部と、を具備することを特徴とする。
このようにすれば、異常ノズルを早期に発見することにより、液滴吐出装置を用いて形成される種種の製品の不良を大量に生産してしまう前に異常ノズルを回復させたり、吐出ヘッドを交換したりすることができるので、不良コストを大幅に削減できる。即ち、不良製品の修正を行わずに済むこととなり、製品のコストダウンを達成できる。
また、本発明は先に記載の液滴吐出装置であり、前記吐出ヘッドのノズル形成面をワイピングして前記ノズルを回復させる回復部を更に具備することを特徴とする。
このようにすれば、回復部が上記の第1の異常と判定されたノズルが形成されたノズル形成面をワイピングすることによって、ノズルを正常に回復させることができる。
従って、ノズルの回復によって、液滴の着弾位置の高精度化、液滴量のバラツキ低減、飛行曲がりの防止、ミスト抑制を達成できる。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用した。
即ち、本発明の液滴吐出装置は、ノズルから液滴を吐出する吐出部を備えた吐出ヘッドと、当該吐出ヘッドと対向する位置に配置された基板と、を相対移動させながら、前記吐出部に供給された駆動信号の電圧波形に応じて前記液滴を前記基板上に吐出する液滴吐出装置であって、前記吐出ヘッドにおける前記ノズル内部を撮像する撮像機を具備することを特徴とする。また、当該撮像機が撮像したノズル内部の画像を基に前記ノズルの良否を判定する判定部を更に備えることが好ましい。
このようにすれば、異常ノズルを早期に発見することにより、液滴吐出装置を用いて形成される種種の製品の不良を大量に生産してしまう前に異常ノズルを回復させたり、吐出ヘッドを交換したりすることができるので、不良コストを大幅に削減できる。即ち、不良製品の修正を行わずに済むこととなり、製品のコストダウンを達成できる。
また、本発明においては、前記ノズルの周辺部を撮像することによって取得した画像は、カラー画像又はモノクロ画像であることが好ましい。
このようにすれば、例えば、カラー画像の場合にはノズルの形状や周辺部の腐食状態等、ノズル近傍に付着した液状体の残存物等を確認することができるので、詳細な撮像情報を得ることができる。また、モノクロ画像の場合にはノズルの形状を白黒の画像として確認できるので、カラー画像よりも簡素な撮像情報で撮像できる。
また、本発明の表示装置は、先に記載した液滴吐出装置を用いて製造されたことを特徴としている。
このようにすれば、所定の液体材料を所定の位置に高精度に着弾させて配線や画素等のパターンを形成することができるので、公知のフォトリソグラフィ技術よりも製造工程の簡素化を図ることができ、安価の表示装置を製造することができる。
更に、上述した撮像機を有する液滴吐出装置を用いて当該表示装置が製造されるので、液滴吐出の高精度化(着弾位置の高精度化)、液滴量のバラツキ低減を達成することができる。また、不良な表示装置を生産してしまうことによる不良コストを大幅に削減でき、生産コストの低減を達成できる。
また、本発明の電子機器は、先に記載した表示装置を備えることを特徴としている。
このようにすれば、先に記載の表示装置と同様の効果が得られると共に、好適な電子機器を提供することが可能となる。
このような電子機器としては、例えば、携帯電話機、移動体情報端末、時計、ワープロ、パソコンなどの情報処理装置などを例示することができる。
以下、本発明の液滴吐出方法、液滴吐出装置、ノズル異常判定方法、液滴吐出装置を用いて製造された表示装置、および、液滴吐出装置を用いて製造された表示装置を搭載する電子機器について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の液滴吐出装置の一実施形態を示す概略斜視図である。
なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
(液滴吐出装置)
図1において、液滴吐出装置IJは、ベース12と、ベース12上で基板Pを支持するステージSTと、ベース12とステージSTとの間に介在し、ステージSTを移動可能に支持する第1移動装置14と、ステージSTに支持されている基板Pに対して所定の液状体材料を吐出可能な吐出ヘッド20と、吐出ヘッド20を移動可能に支持する第2移動装置16と、吐出ヘッド20から吐出される液状体が貯蔵されたタンク(液状体貯留部)63と、当該液状体を吐出ヘッド20に供給する液状体流路61と、吐出ヘッド20の液状体の吐出動作を制御する制御装置CONTと、ベース12上に設けられているキャッピングユニット22と、吸引・ワイプユニット(回復部)23と、カメラユニット(撮像機)24と、を具備した構成となっている。また、液滴吐出動作を行うために吐出ヘッド20へ供給する駆動信号の作成、第1移動装置14及び第2移動装置16の駆動制御、吸引・ワイプユニット23の動作制御、カメラユニット24の撮像動作及び撮像した画像の処理等、を含む液滴吐出装置IJの動作は、制御装置CONTによって制御される。
第1移動装置14はベース12の上に設置されており、Y軸方向に沿って位置決めされている。第2移動装置16は、支柱16A、16Aを用いてベース12に対して立てて取り付けられており、ベース12の後部12Aにおいて取り付けられている。第2移動装置16のX軸方向は、第1移動装置14のY軸方向と直交する方向である。ここで、Y軸方向はベース12の前部12Bと後部12A方向に沿った方向である。これに対してX軸方向はベース12の左右方向に沿った方向であり、各々水平である。また、Z軸方向はX軸方向及びY軸方向に垂直な方向である。
第1移動装置14は、例えばリニアモータによって構成され、ガイドレール40、40と、このガイドレール40に沿って移動可能に設けられているスライダー42とを備えている。このリニアモータ形式の第1移動装置14のスライダー42は、ガイドレール40に沿ってY軸方向に移動して位置決め可能である。
また、スライダー42はZ軸回り(θZ)用のモータ44を備えている。このモータ44は、例えばダイレクトドライブモータであり、モータ44のロータはステージSTに固定されている。これにより、モータ44に通電することでロータとステージSTとを、θZ方向に沿って回転させることができる。
ステージSTは基板Pを保持し、所定の位置に位置決めするものである。また、ステージSTは吸着保持装置50を有しており、吸着保持装置50が作動することによってステージSTの穴46Aを通して基板PをステージSTの上に吸着して保持する。
第2移動装置16はリニアモータによって構成され、支柱16A、16Aに固定されたコラム16Bと、このコラム16Bに支持されているガイドレール62Aと、ガイドレール62Aに沿ってX軸方向に移動可能に支持されているスライダー60とを備えている。
スライダー60はガイドレール62Aに沿ってX軸方向に移動して位置決め可能であり、吐出ヘッド20はスライダー60に取り付けられている。
吐出ヘッド20は、回転駆動装置としてのモータ62、64、66、68を有している。モータ62を作動すれば、吐出ヘッド20は、Z軸に沿って上下動して位置決め可能である。このZ軸はX軸とY軸に対して各々直交する方向(上下方向)である。モータ64を作動すると、吐出ヘッド20は、Y軸回りのβ方向に回転して位置決め可能である。モータ66を作動すると、吐出ヘッド20は、X軸回りのγ方向に回転して位置決め可能である。モータ68を作動すると、吐出ヘッド20は、Z軸回りのα方向に回転して位置決め可能である。すなわち、第2移動装置16は、吐出ヘッド20をX軸方向及びZ軸方向に移動可能に支持するとともに、この吐出ヘッド20をθX方向(X軸回り)、θY方向(Y軸回り)、θZ方向(Z軸回り)に回転可能に支持する。
このように、図1の吐出ヘッド20は、スライダー60において、Z軸方向に直線移動して位置決め可能で、α、β、γに沿って回転して位置決め可能であり、吐出ヘッド20のノズル形成面20Pは、ステージST側の基板Pに対して正確に位置あるいは姿勢をコントロールすることができる。なお、吐出ヘッド20のノズル形成面20Pには液状体を吐出する複数のノズルが設けられている。
次に、図2及び図3を参照して、吐出ヘッド20の構造について説明する。
図2は吐出ヘッドを示す分解斜視図であり、図3は図2の斜視図の一部を断面視した断面図である。
図2に示すように、吐出ヘッド20は、複数のノズルが設けられたノズルプレート210及び振動板230が設けられた圧力室基板220を、筐体250に嵌め込んで構成されている。この吐出ヘッド20の主要部構造は、図3に示すように、圧力室基板220をノズルプレート210と振動板230で挟み込んだ構造を備える。ノズルプレート210は、圧力室基板220と貼り合わせられたときにキャビティ221に対応する位置にノズル211が形成されている。圧力室基板220には、シリコン単結晶基板等をエッチングすることにより、各々が圧力室として機能可能にキャビティ221が複数設けられている。キャビティ221間は側壁(隔壁)222で分離されている。キャビティ221は供給口224を介して共通の流路であるリザーバ223に繋がっている。振動板230は、例えば熱酸化膜等により構成される。振動板230には液状体タンク口231が設けられ、図1のタンク63から液状体流路61を通して任意の液状体を供給可能に構成されている。振動板230上のキャビティ221に相当する位置には、圧電素子(吐出部)240が形成されている。圧電素子240は、ピエゾ素子等の圧電性セラミックスの結晶を上部電極及び下部電極(図示せず)で挟んだ構造を備える。圧電素子240は、制御装置CONTから供給される駆動信号の電圧波形に対応して体積変化を生ずることが可能に構成されている。
また、図2及び図3に示すノズルプレート210は、ステンレス等の金属材料からなり、そして、特にノズル211の内部ないし周辺部には、共析メッキ等の成膜処理によって表面膜としての薄膜が形成されており、ノズル211の周縁部を主として撥液性が確保された状態になっている。
吐出ヘッド20から液状体を吐出するには、まず、制御装置CONTが液状体を吐出するための電圧波形を吐出ヘッド20に供給する。液状体は吐出ヘッド20のキャビティ221に流入しており、吐出信号が供給された吐出ヘッド20では、その圧電素子240がその上部電極と下部電極との間に加えられた電圧により体積変化を生ずる。この体積変化は振動板230を変形させ、キャビティ221の体積を変化させる。この結果、ノズル211から液状体の液滴が吐出される。液状体が吐出されたキャビティ221には吐出によって減った液状体が新たにタンクから供給される。
なお、上記吐出ヘッドは圧電素子に体積変化を生じさせて液状体を吐出させる構成であったが、発熱体により液状体に熱を加えその膨張によって液滴を吐出させるようなヘッド構成であってもよい。また、静電気によって振動板を変形させることにより体積変化を生じさせて液滴を吐出させるようなヘッド構成であってもよい。
第2移動装置16は、吐出ヘッド20をX軸方向に移動させることで、吐出ヘッド20を吸引・ワイプユニット23あるいはキャッピングユニット22の上部に選択的に位置決めさせることができる。つまり、デバイス製造作業の途中であっても、例えば吐出ヘッド20を吸引・ワイプユニット23上に移動すれば、吐出ヘッド20のクリーニングや不良ノズルの回復を行うことができる。吐出ヘッド20をキャッピングユニット22の上に移動すれば、吐出ヘッド20のノズル形成面20Pにキャッピングを施したり、液状体をキャビティ221に充填したり、吐出不良を回復させたりすることが可能となる。つまり、吸引・ワイプユニット23、及びキャッピングユニット22は、ベース12上の後部12A側で、吐出ヘッド20の移動経路直下に、ステージSTと離間して配置されている。ステージSTに対する基板Pの搬入作業及び搬出作業はベース12の前部12B側で行われるため、これら吸引・ワイプユニット23あるいはキャッピングユニット22により作業に支障を来すことはない。
また、上述の吐出ヘッド20から吐出される液状体としては、例えば、カラーフィルタを形成する際に使用される着色材料を含有するインク、金属配線を形成する際に使用される金属微粒子等の材料を含有する分散液、有機エレクトロルミネッセンス装置を形成する際に使用されるPEDOT:PSS等の正孔注入/輸送材料や発光材料等の有機エレクトロルミネッセンス物質を含有する溶液、液晶装置を形成する際に使用される液晶材料等の高粘度の機能性液体、マイクロレンズを形成する際に使用される材料を含有する機能性液体、DNAチップのようなマイクロアレイを形成する際に使用されるたんぱく質等の生体高分子溶液等、種種の目的に応じた材料を含有する液状体が採用される。
また、基板Pは、透明性材料に代表されるガラス基板等の透明性基板、プラスチック等からなる樹脂基板、金属基板等からなるものである。
キャッピングユニット22は、液滴吐出装置IJが液滴吐出を行わない状態、例えば、液滴吐出装置IJに基板Pが搬入/搬出されている状態等の待機状態において、ノズル形成面20Pにキャップをかぶせて、吐出ヘッド20のノズル形成面20Pを乾燥しないように湿潤状態に保持する機能を有している。
(吸引・ワイプユニット)
図4は、吸引・ワイプユニットの構成を示す構成図である。吸引・ワイプユニット23は、図4に示すように吸引部80aと、ワイピング部80bとから構成されている。
吸引部80aは、キャップ81と吸引ポンプ82とを具備している。吸引部80aは、キャップ81によって吐出ヘッド20を被覆し、吸引ポンプ82によってキャップ81内を減圧させ、当該減圧作用により、吐出ヘッド20内の気泡や液状体等を吸引するようになっている。このとき、キャップ81は複数のノズルの全てを被覆するようになっているため、吸引動作を施した際には、全てのノズルから液状体が吸引される。
ワイピング部80bは、ワイパ83と駆動部84とを具備している。ワイピング部80bは、ワイパ83と吐出ヘッド20のノズル形成面20Pとを接触させた状態でワイパ83を駆動することにより、当該ノズル形成面20Pをワイピング(払拭)するようになっている。
このような吸引・ワイプユニット23は、液滴吐出装置IJの動作中や待機時において、吐出ヘッド20のノズル形成面20Pのクリーニングや異常ノズルの回復を施すようになっており、定期的に、又は所定動作時間毎に、又は随時に行うことができる。この吸引・ワイプユニット23は、制御装置CONTに記憶されたプログラムに応じて動作することも可能になっており、後述のカメラユニット24と連動して動作することもできる。
また、このようなワイピング部80bは、図2に示す複数のノズル211の配列方向に対して直角方向にワイピング動作をすることが好ましい。このようにすれば、ワイピング動作中に、ワイパ83に付着した液状体がノズル211内に侵入することを防止できる。
なお、上記の吸引・ワイプユニット23においては、ワイパ83を駆動しているが、ワイパ83を固定しておき、吐出ヘッド20を移動させ、ワイパ83にこすりつけることによってワイピングを行ってもよい。
(カメラユニット)
図5はカメラユニット24の構成を示す構成図である。
カメラユニット24は、図5に示すように撮像部91と、照明部92と、半透過ミラー93と、光ファイバケーブル94と、鏡筒95とを備え、制御装置CONTと接続された構成となっている。
撮像部91は、CCDやCMOSセンサ等からなるカメラである。照明部92は、ハロゲンランプ、タングステンランプ、LEDランプ等からなるものである。半透過ミラー93は、照明部92の照明を鏡筒95の出射口95a側に反射させると共に、撮像対象の像を透過させて撮像部91に受像させるものである。光ファイバケーブル94は、鏡筒95に入射する撮像対象の像を撮像部91に伝達するものである。鏡筒95は、不図示のレンズを備えた構成となっている。照明部92の照明量や、レンズ(図示せず)の光学倍率は、制御装置CONTの働きにより、撮像対象に合わせて制御されるようになっている。
カメラユニット24は、吐出ヘッド20のノズル内部ないし周辺部を撮像対象としている。撮像部91は、制御装置CONTの働きにより、撮像対象をモノクロ画像もしくはカラー画像として受像したり、撮像対象を所定の倍率で撮像することが可能となっており、撮像対象の詳細部分を拡大撮像したり、撮像対象の全体を見るように縮小撮像したりすることができる。例えば、ノズル形成面20P上における複数のノズルのうち、倍率を調整することにより、10個〜20個程度のノズルを見たり、2個〜5個のノズルを見たりすることができる。撮像部91が撮像した画像データは、制御装置CONTに送られる。
(制御装置)
次に、図6を参照して、制御装置について説明する。図6は液滴吐出装置の機能ブロック図である。
図6において、制御装置CONTは、液滴吐出装置IJの動作制御全般を統括する中央制御部150を備えている。制御装置CONTはさらに、吸引・ワイプユニット23(図4参照)の動作制御を行うための吸引部制御部153およびワイピング部制御部154と、パターン印刷の走査制御および吐出制御を統括して行うための走査制御部155と、カメラユニット24の撮像制御を行うための撮像制御部160と、撮像されたノズルの吐出性能の良否を判定するための判定部162と、を備えている。
走査制御部155は、吐出ヘッド20の吐出制御を行う吐出制御部156と、第1移動装置14(図1参照)の駆動制御を行う第1移動装置制御部157(図1参照)と、第2移動装置16(図1参照)の駆動制御を行う第2移動装置制御部158とを、同期させて制御することが可能である。そして、走査制御部155の制御により、後述するパターン印刷が行われる。また、走査制御部155は、上述したカメラユニット24による、吐出ヘッドの撮像位置を制御する役割も果たしている。
撮像制御部160は、上述したように、照明部92の照明量やモノクロ画像/カラー画像の選択、撮像対象の倍率の制御などを行っている。また、第1移動装置制御部157および第2移動装置制御部158を制御することにより、カメラユニット24と吐出ヘッド20との相対位置を変化させ、撮像対象の位置を制御している。
撮像制御部160の働きにより、対象とする各々のノズルについて、ノズル内部のメニスカスの状態と、ノズル開口の形状と、ノズル内外に形成された表面膜(薄膜)の状態のうちの、少なくとも一つが認識可能な画像が取得され、取得された当該画像は、判定部162に送られる。
判定部162は、ノズルの輪郭形状や薄膜の状態に関して、正常な状態におけるノズルの画像情報(以下、参照画像と呼ぶ)を予め記憶した、判定条件記憶部163を備えている。また、撮像部91から送られてきた画像と参照画像とを比較して、ノズル異常を判定する比較判定部164を備えている。尚、参照画像は、作業者の入力によって、又は電気通信回線を介して記憶される。
参照画像は、例えば、正常なノズル形状の画像データであり、当該正常なノズル形状と、カメラユニット24が撮像したノズル形状とを比較して、撮像したノズルが異常であるか、正常であるか判定するようになっている。また、単にノズルの異常又は正常を判断するだけでなく、異常ノズルの程度を判定するようになっており、例えば、吸引・ワイプユニット(回復部)23によってノズルが回復できる程度(第1の異常)か、又は吐出ヘッド20の交換が必須である程度(第2の異常)か、を判定する。判定部162で判定された判定結果は、中央制御部150に伝達される。
(液滴吐出方法)
ここからは、基板P上にパターンを印刷する方法としての液滴吐出方法について説明する。最初に吐出ヘッド20の液滴吐出動作を説明し、続いて、液滴吐出装置IJの動作を説明し、最後にノズルの吐出性能判定について説明する。
(吐出ヘッドの液滴吐出動作)
最初に、図7及び図8を参照して吐出ヘッド20における液滴吐出動作を具体的に説明する。
図7は吐出ヘッドに供給される駆動信号の電圧波形の一例を示す図である。また、図8はノズルの要部を示す断面図であり、電圧波形の変化に伴う当該ノズルの液状体の状態を示した図である。
吐出制御部156(図6参照)において生成された図7に示す電圧波形V(t)は、吐出ヘッド20の圧電素子240に供給され、吐出ヘッド20は、液状体を液滴化して吐出する。
具体的な液滴吐出の過程について説明すると、圧電素子240に電位V1を供給して安定状態を維持する期間t0〜t1と、圧電素子240に電位V2を供給して吐出ヘッド20のキャビティ221を膨張させる期間t1〜t2と、吐出ヘッド20の空間15の膨張を維持する期間t2〜t3と、圧電素子240に電位V3を供給して吐出ヘッド20のキャビティ221を収縮させる期間t3〜t4と、吐出ヘッド20のキャビティ221の収縮を維持する期間t4〜t5、圧電素子240に電位V1を供給して吐出ヘッド20のキャビティ221の収縮を解放する期間t5〜t6とによって、ノズルから1滴の液滴が吐出される。
なお、吐出ヘッドの液滴吐出動作において、ノズルから吐出される液滴数(液滴吐出回数)は、中央制御部150(図6参照)においてカウントされる。
このような図7に示す電圧波形に対し、ノズル211の近傍における液状体が変動する状態について図8を参照して説明する。
期間t0〜t1においては、ノズル211内の液状体Qの液面部(メニスカス)がノズル211内で安定した状態となっている。ノズル211の内部においては、後述するように、メニスカスがノズル形成面20P側から見て凹面形状になっている。当該メニスカスがノズル211内において凹面形状に形成されることで、ノズル211から液滴が正常に吐出される。また、ノズル形成面20P側から見たノズル211の形状は正常になっている。ノズル211の形状が異常である場合には、液滴の吐出不良、液滴の飛行曲がり、液滴量の誤差等が生じてしまい、正常な液滴吐出を行うことができない。また、当該メニスカスが凹面形状に形成されていない場合には、液滴の吐出不良、液滴の飛行曲がり、液滴量の誤差等が生じてしまい、正常な液滴吐出を行うことができない。
期間t1〜t2においては、圧電素子240に電位V2が供給されることによって、キャビティ221が膨張し、ノズル211近傍の液状体Qがキャビティ221側に引き寄せられる。
期間t3〜t4においては、圧電素子240に電位供給されることによって、膨張しているキャビティが次第に収縮し、液状体Qがノズル211の外部に押し出される。
期間t4〜t6においては、圧電素子240に完全に電位V3が供給されたところで、ノズル211から液状体Qが液滴化し、ノズル211が液滴Q'を吐出する。当該液滴Q'が吐出されると、その瞬間にノズル211内の液状体Qは振動して不安定な状態となるが、期間t5〜t6において圧電素子240の電位がV3からV1に戻ることにより、キャビティ221が若干膨張することによりノズル211における液状体Qの振動が制振される。このように液滴Q'を吐出した後の液状体Qは、ノズル211内で安定な状態に維持されるので、再びメニスカスが凹面形状に形成されて、次の液滴吐出の準備がなされる。
以上、説明したように、吐出ヘッド20においては圧電素子240に供給される電圧波形V(t)に応じてノズル211から液状体Qが液滴化され、液滴Q'が吐出される。
そして、特にノズル211内における液状体Qのメニスカスが良好な凹面形状に形成されることにより、また、ノズル211の形状が正常であることにより、当該液滴Q'の吐出状態は正常となり、吐出不良が生じることなく、液滴Q'の飛行曲がりが抑制され、液滴量が均一になり、好適な着弾精度が得られる。
(液滴吐出装置IJの動作)
次に、図1および図6を参照して液滴吐出装置IJの動作について具体的に説明する。
まず、図1において、搬送装置(不図示)は、基板PをステージSTの前部12BからこのステージSTに搬入する。更に、ステージSTは基板Pを吸着保持し、位置決めする。そして、モータ44が作動して、基板Pの端面がY軸方向に並行になるように設定される。
次に、液状体を吐出ヘッド20に充填し、パターン印刷を行う。パターン印刷は、吐出ヘッド20と基板PとをX軸方向/Y軸方向に相対移動(走査)させつつ、基板P上に対して吐出ヘッド20の所定のノズルから所定幅で液状体を吐出させて行う。
具体的には、まず、吐出ヘッド20が基板Pに対して+X方向に移動しつつ吐出動作する。吐出ヘッド20と基板Pとの1回目の相対移動(走査)が終了すると、基板Pを支持するステージSTが吐出ヘッド20に対してY軸方向に所定量ステップ移動させ、吐出ヘッド20を基板Pに対して、例えば−X方向に2回目の相対移動(走査)しつつ吐出動作を行う。この動作を複数回繰り返すことにより、吐出ヘッド20は走査制御部155の制御に基づいて液状体を吐出し、基板P上に所定のパターンを形成する。その後、ステージSTによる吸着保持が解除され、搬送装置が基板PをステージSTから搬出する。
このような走査制御は、図6における走査制御部155が、吐出制御部156、第1移動装置制御部157、第2移動装置制御部158の各制御部を同期制御することで行われる。
このような液滴吐出装置IJによる一連の液滴吐出方法においては、腐食性の液状体を吐出するために、ノズルは当該腐食性の液状体に曝されてしまう。これによって、ノズルの輪郭が歪むように腐食したり、その径が大きくなってしまったり、薄膜の剥離が生じてしまい、液滴の吐出不良、液滴の飛行曲がり、液滴量の誤差等を招く場合がある。この状態では、正常な液滴吐出を行うことができない。
また、液滴吐出に伴ってノズル内のメニスカスが壊れてしまい、液滴の吐出不良、液滴の飛行曲がり、液滴量の誤差等を招く場合もある。この状態では、正常な液滴吐出を行うことができない。
このように、液滴吐出装置IJの動作履歴によって、ノズルについての吐出性能が低下してしまう場合があり、その対策として、吐出ヘッド20のノズルを撮像し、撮像されたノズルの画像と、判定条件記憶部163に予め記憶された参照画像とを比較して、撮像されたノズルが異常か正常かどうかを判定する必要がある。
具体的には、撮像されたノズルの形状と、判定条件記憶部163に予め記憶された正常なノズル形状とを比較して、撮像されたノズルが異常か正常かどうか、また、吸引・ワイプユニット23によって回復可能な程度の異常か、吐出ヘッド20の交換を要する程度の異常なのかどうかを判定する必要がある。また、吸引・ワイプユニット23によって回復可能な程度の異常か、吐出ヘッド20の交換を要する程度の異常なのかどうかを判定する必要がある。
あるいは、吐出ヘッド20のノズルを撮像し、メニスカスが壊れた不良ノズルの有無を確認し、当該不良ノズルがある場合には吸引・ワイプユニット23によって不良ノズルを回復する必要がある。
(ノズルの吐出性能判定の第1の実施例)
次に、ノズルの吐出性能判定の第1の実施例について、図6、図9、図10、図11を参照して説明する。
図9は、ノズル異常判定の処理の一例を示すフローチャート図である。このフローチャートにおいて、フローの全体を統括管理するのは、図6の中央制御部150である。
まず、上記の「吐出ヘッドの液滴吐出動作」で説明したように、中央制御部150によってカウントされた吐出ヘッド20の吐出回数のデータ(吐出回数データメモリー)が確認される(ステップ1)。なお、ここで言う吐出回数とは、各ノズルについての平均値を指す。
次に、吐出ヘッド20から吐出された液滴の吐出回数が所定回数よりも多いか少ないかが判定される(ステップ2)。ここで、所定回数とは、中央制御部150に予め設定された回数である。
そして、吐出回数が所定回数よりも少ない場合(NOの場合)には、ノズルの形状を撮像する必要がないと判定され、液滴吐出動作等の次の処理に移る(ステップ3)。
また、吐出回数が所定回数よりも多い場合(YESの場合)には、ノズルの形状を撮像する必要があると判定され、後述する一連のノズル異常判定方法が行われる。
次に、吐出ヘッド20のノズル形成面20Pを撮像するためのノズル面の撮像が行われる(ステップ4)。図1および、図5を参照して具体的な動作について説明する。まず、図1において、第1移動装置14および第2移動装置16を駆動して、カメラユニット24の鏡筒95の出射口95aに対向する位置に、吐出ヘッド20を移動させる。次に、図5における照明部92が照明光を出射すると、半透過ミラー93が出射口95a側に照明光を反射させる。そして、照明光によって照らし出されたノズル形成面20Pの像は、半透過ミラー93を透過し、光ファイバケーブル94を経て撮像部91によって受像される。
このようなノズル面の撮像は、図6の撮像制御部160の制御によってなされる。この結果、撮像部91では、ノズル周辺部の画像、特に本実施例では、ノズルの輪郭およびノズル近傍の薄膜の状態を認識可能な画像が取得され、取得された画像は、判定部162に送られる。
再び図9に戻って、次に、撮像されたノズルの画像から当該ノズルが異常であるか否かが判定される(ステップ5)。
当該判定は、撮像されたノズルの周辺部の画像と、判定条件記憶部163に予め記憶された参照画像とを、比較判定部164にて比較することで行われる。
具体的には、例えば、当該ノズルの形状と、判定基準となる正常ノズルの形状とを比較してノズルが異常であるか正常であるか、即ち、ノズルが巨径化しているか否か、ノズルの輪郭が不良であるかどうか、ノズル近傍の薄膜(共析メッキ等)が剥離しているか否か、が判定される。当該判定結果は、中央制御部150に伝達される。
そして、撮像されたノズルが正常であると判定された場合(「良」の場合)には、当該ノズルを回復させる必要や吐出ヘッド20を交換する必要がないので、液滴吐出動作等の次の処理に移る(ステップ3)。
また、ノズルが異常であると判定された場合(「不良」の場合)には、次のステップ6に移る。
ここで、図10を参照してノズル形成面20Pにおけるノズルの形状の異常を判定した結果の一例について説明する。当該図10は撮像部91が撮像した画像を示している。
図10(a)は判定基準の正常ノズルの形状を示す図であり、図10(b)〜図10(d)は異常と判定されたノズルの形状を示す図である。
図10(a)に示すように、正常なノズルはノズル形成面20P上に腐食が見られず、ノズル形成面上の薄膜(共析メッキ等)も剥離していない状態となっている。
これに対して、図10(b)〜図10(d)に示すように、異常と判定されたノズルはノズル形成面20P上において、その輪郭が歪になり、薄膜の腐食箇所である腐食部V,W,Xが見られる。この腐食は、腐食性の液状体に晒されることによって形成された部位である。このような部位が存在する状態で液滴吐出を行った場合には、吐出不良や着弾精度低下、ミスト発生等の不具合を招く。
このように図10(b)〜図10(d)に示した腐食部V、W、Xが見られるノズルは、判定部162が図10(a)の正常ノズルと比較することによって、異常と判定される。
再び図9に戻って、ステップ6においては、ステップ5で異常と判定されたノズルがどの程度異常であるかが詳細に判定される。この判定もまた、ステップ5と同様に、判定部162で行われ、判定結果は中央制御部150へ伝達される。
具体的には、吸引・ワイプユニット23によってノズルが回復できる程度(第1の異常)か、又は吐出ヘッド20の交換が必須である程度(第2の異常)か、が判定される。そして、正常ノズルとの差が大きい場合(YESの場合)には、吐出ヘッド20の不良と判定され、中央制御部150は、ディスプレイ等の表示部(ヘッド異常表示部165)にノズル面の異常を示す旨と、吐出ヘッド20の交換を促すメッセージとを表示(ステップ7)するように命令し、ノズル異常判定方法が終了となる。
また、正常ノズルとの差が小さい場合(NOの場合)には、次のステップ8に移る。
ステップ7で、ノズル面の異常が表示された場合においては、ディスプレイの表示を基に、作業者は吐出ヘッドを交換し、液滴吐出装置IJを再起動させることで、当該液滴吐出装置IJは良好に稼動する。
なお、吐出ヘッド20の交換については、液滴吐出装置IJが吐出ヘッドの交換を行う交換部を備えることで、自動的に行われるようにしてもよい。
ここで、図11を参照して、吸引・ワイプユニット23によってノズルが回復できる程度の異常であるノズルと、吐出ヘッド20の交換が必須である程度の異常であるノズルの一例について説明する。
図11(a)は、ワイピングによって回復可能な程度のノズルを示す図であり、図11(b)は吐出ヘッド20の交換が必要な程度のノズルを示す図である。
図11(a)においては、ノズル形成面20Pにはノズル211の近傍に符号Z1〜Z3に示す薄膜の腐食部が見られる。また、ノズル211の近傍の薄膜が剥離していない状態となっている。このようなノズル形成面20Pにおいては、ノズル211の周縁部に腐食部Z3が形成されているが、判定部162が正常ノズルの形状と比較した結果、吐出不良、着弾精度低下、ミスト発生を招く腐食ではないと判定し、また、ワイピングによって回復可能であると判定する。
また、図11(b)においては、ノズル211の近傍の薄膜が完全に剥離してしまい、剥離部Z4が露出している。このようなノズル形成面20Pにおいては、判定部162が正常ノズルの形状と比較した結果、吐出不良、着弾精度低下、ミスト発生を招くと判定し、また、吐出ヘッド20の交換が必要であると判定する。
再び図9に戻って、ステップ8においては、ノズル形成面20Pのワイピング回数が所定回数以上であるかどうかが判定される。具体的には、中央制御部150がカウントしたワイピング回数と中央制御部150に予め設定された設定回数とが比較され、ワイピング回数が所定回数以上であるか否かが判定される。
そして、ワイピング回数が所定回数よりも多い場合(YESの場合)には、ステップ7に移り、既に説明したように処理される。
また、ワイピング回数が所定回数よりも少ない場合(NOの場合)にはステップ9に移り、中央制御部150は、ノズル面をワイピングするようにワイピング部制御部154に命令を出す。そして、吸引・ワイプユニット23のワイピング部80bによってノズル形成面20Pのワイピングが行われ、ステップ4に戻る。
上述したように、本実施例においては、従来のようにノズル周辺に付着した液状体(インク)の異常や、インクの泡状の残存物や、インクの汚れを観察する技術とは異なり、ノズルの周辺部を撮像した後に正常なノズルの形状と比較してノズルの異常が判定されるので、当該異常ノズルを早期に発見することができる。従って、異常ノズルを放置した状態で液滴を吐出することがないので、異常ノズルに起因する液滴の吐出不良や、液滴の飛行曲がり、着弾精度の悪化、液滴量のバラツキ、ミストの発生等、を未然に防止することができる。
また、このように異常ノズルを早期に発見することにより、液滴吐出法を用いて形成される種種の製品の不良を大量に生産してしまう前に異常ノズルを回復させたり、吐出ヘッドを交換したりすることができるので、不良コストを大幅に削減できる。即ち、不良製品の修正を行わずに済むこととなり、製品のコストダウンを達成できる。
また、作業者がノズル周辺部の画像を見て判断した場合には、当該作業者の知見や経験に基づいてノズルの異常を判定することができる。
また、制御装置CONTを用いて画像処理等を施した場合には、上記のノズル異常の判定を自動化することができる。
また、上記の異常ノズルを回復させたり、異常ノズルを有する吐出ヘッド20を交換することによって、吐出ヘッド20における全ノズルを正常な吐出をするための良好な状態にすることができる。従って、圧電素子240に供給された電圧波形V(t)に応じた液滴を吐出することが可能となり、液滴の着弾位置の高精度化、液滴量のバラツキ低減、飛行曲がりの防止、ミスト抑制を達成できる。
また、ノズルの異常又は正常が判定されることにより、正常と判定された場合はその状態で使用すればよく、また、異常と判定された場合はノズルの回復もしくは吐出ヘッドの交換をすればよい。従って、単に定期的にノズルの回復もしくは吐出ヘッドの交換を行う場合と比較して、正常なノズルに対して無駄な回復動作を行う必要がなく、正常なノズルを有する吐出ヘッド20を無駄に交換する必要がない。即ち、回復工程又は交換工程を好適に行うことができる。
また、制御装置CONTにおける判定結果が、ワイピングによってノズルの回復可能な程度である場合には異常ノズルを回復させ再び液滴吐出を行うことができる。また、判定結果が吐出ヘッドの交換が必要である場合には吐出ヘッド自体を交換することによって、再び液滴吐出を行うことができる。
また、上記の回復可能な程度として判定されたノズルにおいては、吐出ヘッドを交換することなく回復動作によってノズルが回復されるので、例えばノズルの異常が判定された際に直ぐに吐出ヘッド20を交換する場合と比較して、吐出ヘッド20を交換する工程を簡略化することができ、吐出ヘッド20内の液状体を節約できる。また、例えば工業用の液状体のように高価な材料を無駄にすることなく、生産コストの低減を達成できる。
また、吐出ヘッド20が液滴を所定回数吐出した後に、ノズルの周辺部を撮像することにより、薄膜(共析メッキ等)の腐食等によって変化したノズルの状態を撮像することができる。また、このように撮像した画像を基にノズルの異常又は正常を判定することで、所定回数の液滴吐出の間に生じた異常ノズルを発見することができる。
また、前記ノズルの周辺部を拡大して撮像した場合にはノズルの形状を詳細に撮像することができる。また、縮小した場合には複数のノズルを同時に撮像することができる。
また、撮像した画像はカラー画像又はモノクロ画像であるので、カラー画像の場合にはノズルの形状や周辺部の薄膜(共析メッキ等)の腐食状態等、ノズル近傍に付着した液状体の残存物等を確認することができるので、詳細な撮像情報を得ることができる。また、モノクロ画像の場合にはノズルの形状を白黒の画像として確認できるので、カラー画像よりも簡素な撮像情報で撮像できる。
(ノズルの吐出性能判定の第2の実施例)
次に、ノズルの吐出性能判定の第2の実施例について、図6、図12、図13、図14を参照して説明する。
図12は、ノズルの吐出性能判定の処理の一例を示すフローチャート図である。このフローチャートにおいて、フローの全体を統括管理するのは、図6の中央制御部150である。
まず、図12に示すように吐出ヘッド20から吐出された液滴の吐出回数が所定回数よりも多いか少ないかが判定される(ステップ1)。
ここで、液滴の吐出回数は、上記の「吐出ヘッドの液滴吐出動作」で説明したように、中央制御部150によってカウントされた吐出ヘッド20から吐出される液滴数である。また、所定回数とは、中央制御部150に予め設定された回数である。なお、ここで言う吐出回数とは、各ノズルについての平均値を指す。
そして、吐出回数が所定回数よりも少ない場合(NOの場合)には、ノズル観察を行う必要がないと判定され、液滴吐出動作等の次の処理に移る(ステップ2)。また、吐出回数が所定回数よりも多い場合(YESの場合)には、ノズル観察を行う必要があると判定され、後述の一連のノズル観察が行われる。
次に、吐出ヘッド20のノズル形成面20Pにおける吸引動作が行われる(ステップ3)。当該吸引動作は、上述の図1及び図4に示した吸引・ワイプユニット23において行われる。
図4を参照して具体的な動作について説明する。まず、キャップ81を吐出ヘッド20のノズル形成面20Pに接続する。次に、この状態で吸引ポンプ82が吐出ヘッド20とキャップ81とで形成された空間の空気を吸引する。この空間が吸引されることで吐出ヘッド20のノズル面の付着物や、流路内の気泡などが液状体と共に吸引される。このような吸引が行われることにより、例えば吐出抜けや、不良ノズルが回復する。
このような吸引動作は、図6の中央制御部150が吸引部制御部153に吸引の命令を出し、吸引部制御部153が吸引部80aを駆動制御することで行われる。なお、このような吸引動作を行った実施回数は、中央制御部150でカウントされて記憶され、後述するように吐出ヘッド20の不良を判定するために必要な情報となる。
また、吸引ポンプ82によって吸引される吸引量は、予め吸引部制御部153に設定された値となっている。
再び図12に戻って、次に、吐出ヘッド20のノズル形成面20Pにおけるワイピング動作が行われる(ステップ4)。当該ワイピング動作は、上述の図1及び図4に示したワイプユニット23において行われる。ワイピング動作の詳細については、既に説明したので省略する。
このようなワイピング動作は、図6の中央制御部150がワイピング部制御部154にワイピングの命令を出し、ワイピング部制御部154がワイピング部80bを駆動制御することで行われる。なお、このようなワイピング動作を行った実施回数は、中央制御部150でカウントされて記憶され、後述するようにワイパ83の良否を判定するために必要な情報となる。
次に、吐出ヘッド20のノズル形成面20Pを撮像するためのノズル面観察が行われる(ステップ5)。当該ノズル面観察は、カメラユニット24において行われる。ノズル面観察動作の詳細については、既に説明したので省略する。
このようなノズル面観察は、図6の撮像制御部160の制御によってなされる。この結果、撮像部91では、ノズル周辺部の画像、特に本実施例においては、ノズル内におけるメニスカスの状態を認識可能な画像が取得され、取得された画像は、判定部162に送られる。
次に、ノズル形成面20Pを撮像したうち、ノズル内部を拡大して撮像した画像を基に、当該ノズル内におけるメニスカスの状態の判定が行われる(ステップ6)。具体的には、メニスカスがノズル内部において良好に形成されているかどうか、言い換えれば、メニスカスの有無(良否)についての判定が行われる。
メニスカスの有無(良否)は、照射光のメニスカスに対する反射光を反映した、ノズル内部の輝度によって判定している。また、当該判定は、メニスカスの液状体の色によって行ってもよい。どちらの判定方法を用いるかは、撮像画像がモノクロ画像であるかカラー画像であるかによって選択可能であり、また、両方法を併用して行ってもよい。
このようなメニスカスの状態の判定は、図6の判定部162によって行われ、判定結果は中央制御部150に送られる。そして、メニスカスがない場合(NOの場合)には、ノズル不良と判断されて次のステップ7に移る。また、メニスカスがある場合(YESの場合)には、ノズルが良好であると判定され、次のステップ8に移る。
ここで、図13を参照して、ノズル形成面20Pにおけるノズル内部のメニスカスの有無(良否)を判定した結果の一例について説明する。当該図13は撮像部91が撮像した画像を示している。また、図13(a)は、メニスカスが有る、もしくは正常であると判定されたノズルの状態を示す図であり、図13(b)メニスカスが無いもしくは不良であると判定されたノズルの状態を示す図である。
図13(a)に示すように、メニスカスが有る、もしくは正常であると判定されたノズルにおいては、ノズル内部には照明光の反射部Xが見られる。これに対して、図13(b)に示すように、メニスカスが無い、もしくは不良であると判定されたノズルにおいては、ノズル内部には、黒色部Yが見られる。この黒色部Yは照明光が反射していない部分であり、メニスカスとなる液状体が形成されていないことを意味する。
再び図12に戻って、ステップ7においては、中央制御部150に記憶された吸引動作の実施回数と、予め設定された所定回数とを比較して、吸引動作の実施回数が所定回数よりも多いか少ないかが判定される。
そして、実施回数が所定回数よりも多い場合(YESの場合)には、吐出ヘッド20の不良と判定され(ステップ7A)、中央制御部150は、ディスプレイ等の表示部(ヘッド異常表示部165)に、吐出ヘッド20の交換を促すメッセージを表示するように命令し、フローが終了する(ステップ7B)。また、実施回数が所定回数よりも少ない場合(NOの場合)には、ステップ3に戻って吸引動作が行われ、その後は上記の各ステップの基づいて処理が行われる。
ステップ8においては、ノズル形成面20Pを撮像したうち、ノズルの近傍を撮像した画像を基に、当該ノズルの周囲における汚染物の有無の判定が行われる。
汚染物の有無は、照射光の汚染物に対する反射光を反映した、輝度の差異によって判定している。また、当該判定は、ノズル形成面20Pにおける色の差異によって行ってもよい。どちらの判定方法を用いるかは、撮像画像がモノクロ画像であるかカラー画像であるかによって選択可能であり、また、両方法を併用して行ってもよい。
このような汚染物の有無の判定もまた、図6の判定部162によって行われる。そして、ノズルの周囲に汚染物がある場合(YESの場合)には、次のステップ9に移る。また、ノズルの周囲に汚染物がない場合(NOの場合)には、判定結果を図6の中央制御部150に返して、次のステップ10に移る。
ステップ9においては、ノズルの周囲に付着した汚染物がノズルから所定の距離内にあるかないかの判定が行われる。当該判定は、制御装置CONTにおいて行われる。そして、汚染物が所定の距離内にある場合(YESの場合)には、その旨の判定結果を図6の中央制御部150に返して、次のステップ11に移る。また、汚染物が所定の距離内にない場合(NOの場合)にはその旨の判定結果を図6の中央制御部150に返して、次のステップ10に移る。
ここで、図14を参照して、ノズル形成面20Pの汚染物がノズル211から所定の距離内にあるかないかを判定した結果の一例について説明する。当該図14は撮像部91が撮像した画像を示している。また、図14(a)は、汚染物がノズル211から所定の距離内にないと判定された図であり、図14(b)は、汚染物が所定の距離内にあると判定された図である。
図14(a)に示すように、汚染物がノズル211から所定の距離内にないと判定された場合においては、ノズル211から距離Lの範囲の外に汚染物Zが見られる。これに対して、図14(b)に示すように、汚染物が所定の距離内にあると判定されたノズルにおいては、ノズル211から距離Lの範囲内に汚染物Zが見られる。
このように汚染物Zがノズル211よりも遠い位置、即ち、距離Lよりも長い距離に存在した場合においては、当該汚染物Zは液滴の吐出に影響を与えることがない。これに対して、汚染物Zがノズル211の近傍、即ち、距離Lよりも短い距離に存在すると、当該汚染物Zが液滴の飛行曲がりや着弾精度の低下を招いてしまう。
再び図12に戻って、ステップ10においては、液滴吐出動作等の次の処理が行われる。このようなステップ10においては、上述のノズル面観察を経てノズルのメニスカスの状態が良好であるので、図7及び図8を参照して説明したように、電圧波形V(t)に応じた良好な液滴の吐出ができる。また、ノズルから所定距離内に汚染物がないと判断されているので、当該汚染物に起因する飛行曲がりや、着弾精度の低下が生じることがなく、液滴の吐出ができる。
ステップ11においては、中央制御部150に記憶されたワイピング動作の実施回数と、予め設定された所定回数とを比較して、ワイピング動作の実施回数が所定回数よりも多いか少ないかが判定される。
そして、実施回数が所定回数よりも多い場合(YESの場合)には、ワイパ83の不良と判定され(ステップ11A)、中央制御部150は、ディスプレイ等の表示部(ヘッド異常表示部165)に、吐出ヘッド20の交換を促すメッセージを表示するように命令し、フローが終了する(ステップ11B)。また、実施回数が所定回数よりも少ない場合(NOの場合)には、ワイパ83がノズル形成面20Pに押し付ける量を増加したり減少したり、もしくは、駆動部84の調整等を行う(ステップ11C)。更に、ステップ4に戻ってワイピング動作が行われ、その後は上記の各ステップの基づいて処理が行われる。
上述したように、本実施例においては、従来のようにノズル近傍に付着した液状体の異常や、液状体の泡状の残存物や、液状体の汚れを観察する技術とは異なり、ノズルの内部が撮像されて、ノズル内のメニスカスの状態を認識可能な画像を取得することができる。
更に、撮像されたノズル内部の画像を基に、ノズルの良否を判定することが可能となり、当該判定結果に基づいて不良なノズルを改善することで、吐出ヘッド20における全てのノズルを正常な吐出をするための良好な状態にすることができる。従って、圧電素子240に供給された電圧波形V(t)に応じた液滴Q'を吐出することが可能となり、また、液滴Q'が基板P上に吐出される位置の高精度化(着弾位置の高精度化)、液滴量のバラツキ低減を達成することができる。
また、正常なノズルと不良のノズルとを判定した結果に基づいて不良ノズルを改善し、正常なノズルはその状態で使用すればよいので、単に正常なノズル及び不良のノズルにおける液状体を同一に吸引する場合と比較して、正常なノズルから吸引される液状体を無駄に吸引する必要がない。即ち、液状体の節約が可能になるので、工業用の液状体のように高価な材料を無駄にすることなく、生産コストの低減を達成できる。
また、単にノズルの内部を撮像するのではなく、ノズルの内部に充填された液状体のメニスカスの状態が撮像されるので、正常な液滴吐出を行うために必要なメニスカスの良否を判定することが可能となり、当該判定結果に基づいて不良なメニスカスを改善することで、全てのノズルにおけるメニスカスを正常な吐出をするための良好な状態にすることができる。
また、所定回数の液滴吐出を行った後に、上述のノズル観察を行うので、所定回数の液滴吐出の間に生じた不良ノズルを見つけることができる。
なお、所定回数毎にノズル観察を行う方法に限定することなく、所定時間が経過した後にノズル観察を行う方法を採用してもよい。
また、ノズル形成面20Pに付着した液状体の残存物をワイピングによって除去するので、ノズル形成面20Pを清浄な状態に保つことができる。従って、飛行曲がりを誘引する液状体の残存物が除去されるので、着弾精度を向上させることができる。
また、ノズル形成面20Pから液状体を吸引するので、不良ノズル内に液状体を充填することができると共に、当該不良ノズル内にメニスカスを形成することができる。従って、不良ノズルを正常に液滴吐出できるように改善することができる。
また、ノズルから所定距離内に汚染物があるか否かを判定した結果、汚染物が所定距離内であると判定された場合に、当該汚染物が除去されるので、ノズル形成面20P上の汚染物の残留に起因する飛行曲がりや着弾精度の低下を抑制することができる。また、汚染物が所定距離外であると判定された場合に、汚染物は液滴吐出の際の飛行曲がりや着弾精度に影響を与えることがない。従って、汚染物を残留させることにより、当該汚染物を除去する工程が不要になり、工程の簡素化を図ることができる。
また、ノズル形成面20Pを無駄にワイピングする必要がなく、吐出を最適に行うことができる。
また、正常なノズルと不良のノズルとを判定した結果に基づいて不良ノズルを改善し、正常なノズルはその状態で使用すればよいので、単に正常なノズル及び不良のノズルにおける液状体を同一に吸引する場合と比較して、正常なノズルから吸引される液状体を無駄に吸引する必要がない。即ち、液状体の節約が可能になるので、工業用の液状体のように高価な材料を無駄にすることなく、生産コストの低減を達成できる。
なお、上記の実施形態においては、吸引・ワイプユニット23が複数のノズルの全てを吸引しているが、吸引・ワイプユニット23の変形例として、吐出ヘッド20に形成された複数のノズルのうち、選択的に一つのノズルのみを吸引するような構成を採用してもよい。
このようにすれば、不良ノズルから選択的に液状体を吸引して、当該不良ノズル内に液状体を充填してメニスカスを形成することができる。また、複数のノズルのうち、良好であると判断されたノズルから液状体を吸引しないので、液状体を無駄に吸引することがない。従って、例えば、高価な液状体が充填された吐出ヘッドにおいては、液状体を無駄に吸引する必要がないので、当該液状体の節約ができる。
また、吸引・ワイプユニット23の別の変形例として、複数のノズルのうち、所定数のノズル毎に分割されたノズル領域毎に吸引するような構成を採用してもよい。
このようにすれば、不良ノズルを有するノズル領域のみから液状体を吸引して、当該不良ノズル内に液状体を充填してメニスカスを形成することができる。ここで、複数のノズルのうち、良好であると判断されたノズルを有するノズル領域から液状体を吸引しないので、液状体を無駄に吸引することがない。従って、例えば、高価な液状体が充填された吐出ヘッドにおいては、液状体を無駄に吸引する必要がないので、当該液状体の節約ができる。また、ノズルピッチが微細な場合には一つのノズルのみから液状体を吸引するための微細な吸引部を用意しなければならないので液状体の吸引が困難であるが、ノズル領域から液状体を吸引する場合においては、吸引部のサイズを大きくすることができるので、液状体の吸引が容易に行うことができる。また、全ノズルから液状体を吸引する場合と比較して、不良ノズルを有するノズル領域のみから液状体を吸引するので、液状体の節約ができる。
(表示装置)
次に、上記の液滴吐出装置、液滴吐出方法を用いることにより製造された表示装置について説明する。
(プラズマ型表示装置)
図15は本実施形態のプラズマ型表示装置500の分解斜視図を示している。
プラズマ型表示装置500は、互いに対向して配置された基板501、502、及びこれらの間に形成される放電表示部510を含んで構成される。
放電表示部510は、複数の放電室516が集合されたものである。複数の放電室516のうち、赤色放電室516(R)、緑色放電室516(G)、青色放電室516(B)の3つの放電室516が対になって1画素を構成するように配置されている。
基板501の上面には所定の間隔でストライプ状にアドレス電極511が形成され、アドレス電極511と基板501の上面とを覆うように誘電体層519が形成されている。
誘電体層519上には、アドレス電極511、511間に位置しかつ各アドレス電極511に沿うように隔壁515が形成されている。隔壁515は、アドレス電極511の幅方向左右両側に隣接する隔壁と、アドレス電極511と直交する方向に延設された隔壁とを含む。また、隔壁515によって仕切られた長方形状の領域に対応して放電室516が形成されている。
また、隔壁515によって区画される長方形状の領域の内側には蛍光体517が配置されている。蛍光体517は、赤、緑、青の何れかの蛍光を発光するもので、赤色放電室516(R)の底部には赤色蛍光体517(R)が、緑色放電室516(G)の底部には緑色蛍光体517(G)が、青色放電室516(B)の底部には青色蛍光体517(B)が各々配置されている。
一方、基板502には、先のアドレス電極511と直交する方向に複数の表示電極512がストライプ状に所定の間隔で形成されている。さらに、これらを覆うように誘電体層513、及びMgOなどからなる保護膜514が形成されている。
基板501と基板502とは、前記アドレス電極511…と表示電極512…を互いに直交させるように対向させて相互に貼り合わされている。
上記アドレス電極511と表示電極512は図示略の交流電源に接続されている。各電極に通電することにより、放電表示部510において蛍光体517が励起発光し、カラー表示が可能となる。
このようなプラズマ型表示装置500においては、上記アドレス電極511、及び表示電極512がそれぞれ、先の図1に示した液滴吐出装置IJを用いて、そして、上述の液滴吐出方法、ノズル異常判定方法に基づいて形成されている。このようなアドレス電極511、及び表示電極512は、金属微粒子をキシレン等の溶剤に分散させた分散液を液滴吐出装置IJの吐出ヘッド20に充填し、所定のパターンで液滴吐出動作をすることで形成される。また、溶剤を除去する工程と、金属微粒子を焼結する工程が適宜用いられる。
(液晶表示装置)
図16は、液晶表示装置を説明するための図であって、図16(a)は液晶表示装置の画像表示領域を構成する、スイッチング素子等の各種素子及び配線等の等価回路であり、図16(b)は液晶表示装置の要部を示し、各画素が備えるスイッチング素子と画素電極との構造を説明するための断面拡大図である。
図16(a)に示すように液晶表示装置100は、マトリクス状に配置された走査線101及びデータ線102と、画素電極130と、当該画素電極130を制御するための画素スイッチング用TFT(以下、TFTと称す。)110が複数形成されている。走査線101においては、パルス的に走査信号Q1、Q2、…、Qmが供給されるようになっており、データ線102においては、画像信号P1、P2、…、Pnが供給されるようになっている。更に、走査線101及びデータ線102は後述するようにTFT110と接続されており、走査信号Q1、Q2、…、Qm及び画像信号P1、P2、…、Pnによって、TFT110が駆動するようになっている。更に、所定レベルの画像信号P1、P2、…、Pnを一定期間保持する蓄積容量120が形成され、当該蓄積容量120には容量線103が接続されている。
次に、図16(b)を参照し、TFT110の構造について説明する。
図16(b)に示すようにTFT110は、所謂ボトムゲート型(逆スタガ型)構造のTFTである。具体的な構造としては、液晶表示装置100の基材となる絶縁基板100aと、絶縁基板100aの表面に形成された下地保護膜100Iと、ゲート電極110Gと、ゲート絶縁膜110Iと、チャネル領域110Cと、チャネル保護用の絶縁膜112Iとがこの順序で積層されている。絶縁膜112Iの両側には高濃度N型のアモルファスシリコン膜のソース領域110S及びドレイン領域110Dが形成され、これらの表面にはソース電極111S及びドレイン電極111Dが形成されている。
更に、それらの表面側には絶縁膜112Iと、ITO等の透明電極からなる画素電極130とが形成され、画素電極130は絶縁膜112Iのコンタクトホールを介してドレイン電極111Dに電気的に接続されている。
ここで、ゲート電極110Gは走査線101の一部分であり、また、ソース電極111Sはデータ線102の一部分である。更に、ゲート電極110G及び走査線101は、先に記載したパターン形成方法によって形成されている。
このような液晶表示装置100においては、走査信号Q1、Q2、…、Qmに応じて走査線101からゲート電極110Gに電流が供給され、ゲート電極110Gの近傍に電界が生じ、当該電界の作用によりチャネル領域110Cが導通状態となる。更に、当該導通状態において、画像信号P1、P2、…、Pnに応じてデータ線102からソース電極111Sに電流が供給され、画素電極130に導通し、画素電極130と対向電極間に電圧が付与される。即ち、走査信号Q1、Q2、…、Qm及び画像信号P1、P2、…、Pnを制御することにより、液晶表示装置を所望に駆動することができる。
このような液晶表示装置においては、ゲート電極110G及び走査線101がそれぞれ、先の図1に示した液滴吐出装置IJを用いて、そして、上述の液滴吐出方法、ノズル異常判定方法に基づいて形成されている。このようなゲート電極110G及び走査線101は、金属微粒子をキシレン等の溶剤に分散させた分散液を液滴吐出装置IJの吐出ヘッド20に充填し、所定のパターンで液滴吐出動作をすることで形成される。また、溶剤を除去する工程と、金属微粒子を焼結する工程が適宜用いられる。
(電界放出ディスプレイ)
図17は、電界放出ディスプレイ(以下、FEDと称する)を説明するための図であって、図17(a)はFEDを構成するカソード基板とアノード基板の配置を示した概略構成図、図17(b)はFEDのうちカソード基板が具備する駆動回路の模式図、図17(c)はカソード基板の要部を示した斜視図である。
図17(a)に示すようにFED400は、カソード基板400aとアノード基板400bとを対向配置された構成となっている。カソード基板400aは、図17(b)に示すようにゲート線401と、エミッタ線402と、当該ゲート線401とエミッタ線402とに接続された電界放出素子403とを具備しており、即ち、所謂単純マトリクス駆動回路となっている。ゲート線401においては、ゲート信号V1、V2、…、Vmが供給されるようになっており、エミッタ線402においては、エミッタ信号W1、W2、…、Wnが供給されるようになっている。また、アノード基板400bは、RGBからなる蛍光体を備えており、当該蛍光体は電子が当ることにより発光する性質を有する。
図17(c)に示すように、電界放出素子403はエミッタ線402に接続されたエミッタ電極403aと、ゲート線401に接続されたゲート電極403bとを備えた構成となっている。更に、エミッタ電極403aは、エミッタ電極403a側からゲート電極403bに向かって小径化するエミッタティップ405と呼ばれる突起部を備えており、当該エミッタティップ405と対応した位置にゲート電極403bに孔部404が形成され、当該孔部404内にエミッタティップ405の先端が配置されている。
このようなFED400においては、ゲート線401のゲート信号V1、V2、…、Vm、及びエミッタ線402のエミッタ信号W1、W2、…、Wnを制御することにより、エミッタ電極403aとゲート電極403bとの間に電圧が供給され、電解の作用によってエミッタティップ405から孔部404に向かって電子410が移動し、エミッタティップ405の先端から電子410が放出される。ここで、当該電子410とアノード基板400bの蛍光体とが当ることにより発光するので、所望にFED400を駆動することが可能になる。
また、このようなFED400においては、上記エミッタ電極403a及びエミッタ線402がそれぞれ、先の図1に示した液滴吐出装置IJを用いて、そして、上述の液滴吐出方法、ノズル異常判定方法に基づいて形成されている。
このようなエミッタ電極403a及びエミッタ線402は、金属微粒子をキシレン等の溶剤に分散させた分散液を液滴吐出装置IJの吐出ヘッド20に充填し、所定のパターンで液滴吐出動作をすることで形成される。また、溶剤を除去する工程と、金属微粒子を焼結する工程が適宜用いられる。
なお、本実施形態のパターン形成方法は、エミッタ電極403a及びエミッタ線402に限定せずに、ゲート電極403b及びゲート線401等、他の配線の形成方法においても適用可能である。
(有機エレクトロルミネッセンス表示装置)
図18は、有機エレクトロルミネッセンス表示装置(以下、有機EL装置と称する)を説明するための図である。
図18に示すようにこの有機EL装置301は、基板311、回路素子部321、画素電極331、バンク部341、発光素子351、陰極361(対向電極)、および封止用基板371から構成された有機EL素子302に、フレキシブル基板(図示略)の配線および駆動IC(図示略)を接続したものである。回路素子部321は基板311上に形成され、複数の画素電極331が回路素子部321上に整列している。そして、各画素電極331間にはバンク部341が格子状に形成されており、バンク部341により生じた凹部開口344に、発光素子351が形成されている。陰極361は、バンク部341および発光素子351の上部全面に形成され、陰極361の上には封止用基板371が積層されている。
回路素子部321は、ボトムゲート型構造のTFT321aと、第1層間絶縁膜321bと、第2層間絶縁膜321cとを備えた構成となっている。TFT321aの主構成は液晶表示装置のところで述べたものと同様であり、説明を省略する。また、第1層間絶縁膜321b及び第2層間絶縁膜321cは、本発明の層間絶縁膜の製造方法により形成される部位である。即ち、各層間絶縁膜の上面が平坦になるように、当該層間絶縁膜が形成される絶縁膜形成領域の凹凸部の形状に応じて膜厚を変化させて形成されたものである。
発光素子351は、液体吐出法により形成される部位であり、また、上記平坦化された第1層間絶縁膜321b及び第2層間絶縁膜321cの上部に形成されるものである。
このような有機EL装置301は、液体吐出法を用いて形成された発光素子351を備える所謂高分子型有機EL装置である。
有機EL素子を含む有機EL装置301の製造プロセスは、バンク部341を形成するバンク部形成工程と、発光素子351を適切に形成するためのプラズマ処理工程と、発光素子351を形成する発光素子形成工程と、陰極361を形成する対向電極形成工程と、封止用基板371を陰極361上に積層して封止する封止工程とを備えている。
発光素子形成工程は、凹部開口344、すなわち画素電極331上に正孔注入層352および発光層353を形成することにより発光素子351を形成するもので、正孔注入層形成工程と発光層形成工程とを具備している。そして、正孔注入層形成工程は、正孔注入層352を形成するための第1組成物(液状体)を各画素電極331上に吐出する第1吐出工程と、吐出された第1組成物を乾燥させて正孔注入層352を形成する第1乾燥工程とを有し、発光層形成工程は、発光層353を形成するための第2組成物(液状体)を正孔注入層352の上に吐出する第2吐出工程と、吐出された第2組成物を乾燥させて発光層353を形成する第2乾燥工程とを有している。
このような有機EL装置においては、先の図1に示した液滴吐出装置IJを用いて、そして、上述の液滴吐出方法、ノズル異常判定方法に基づいて、正孔注入層形成工程、発光層形成工程が施されている。
なお、上記の有機EL装置は、高分子型に限らずに低分子型であってもよい。
上述したように、図15〜図18に示した各種表示装置は、先に記載した液滴吐出装置、液滴吐出方法を用いて製造されているので、所定の液体材料を所定の位置に高精度に着弾させて配線や画素等のパターンを形成することが可能となり、公知のフォトリソグラフィ技術よりも製造工程の簡素化を図ることができ、安価の表示装置を製造することができる。更に、上記のカメラユニット24(撮像部)を有する液滴吐出装置を用いて各種表示装置が製造されるので、液滴吐出の高精度、液滴量のバラツキ低減を達成することができる。また、液状体を無駄にすることなく、生産コストの低減を達成できる。
なお、本発明の製造方法が適用されるデバイスとしては、配線パターンを備えた他のデバイスにおいても適用が可能である。例えば、電気泳動装置内に形成される配線パターンの製造等に対しても、もちろん適用可能である。
(電子機器)
次に、上記実施形態の表示装置を備えた電子機器の例について説明する。
図19は、電子機器の一例として示した携帯電話の斜視図である。図19において、符号1000は携帯電話本体を示し、上記実施形態の製造方法で製造された多層配線基板が用いられると共に、先に記載した液晶表示装置を備えた液晶表示部1001を示している。
図19に示す電子機器は、上記実施形態の液滴吐出装置を用いて、液滴吐出方法、ノズル異常判定方法に基づいて製造された液晶表示装置を備えているので従来のものよりも簡素な製造工程で精密に製造されると共に、低コストで製造することができる。
なお、本実施形態の電子機器は液晶表示装置を備えるものとしたが、プラズマ型表示装置、電界放出ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス表示装置等、他の電気光学装置を備えた電子機器とすることもできる。
また、携帯電話に限定することなく、腕時計型電子機器や、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置においても適用可能である。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能であり、実施形態で挙げた具体的な材料や層構成及び製造方法などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
例えば、本発明に係る製造方法は、多層プリント配線の製造に限定されるものではなく、大型ディスプレイ装置などの多層配線の製造方法に適用することができる。
本発明の液滴吐出装置の一実施形態を示す概略斜視図。 吐出ヘッドの分解斜視図。 吐出ヘッドの主要部の斜視図。 吸引・ワイプユニットの構成を示す構成図。 カメラユニットの構成を示す構成図。 液滴吐出装置の機能ブロック図。 吐出ヘッドに供給される駆動信号の電圧波形の一例を示す図。 (a)は、ノズルの要部を示す断面図であり、電圧波形の期間t0〜t1におけるメニスカスの状態を示した図。(b)は、ノズルの要部を示す断面図であり、電圧波形の期間t1〜t2におけるメニスカスの状態を示した図。(c)は、ノズルの要部を示す断面図であり、電圧波形の期間t3〜t4におけるメニスカスの状態を示した図。(d)は、ノズルの要部を示す断面図であり、電圧波形の期間t4〜t6におけるメニスカスの状態を示した図。 ノズル異常判定の処理の一例を示すフローチャート図。 (a)は、正常なノズルの状態を示す図。(b)は、異常と判定されたノズルの状態の一例を示す図。(c)は、異常と判定されたノズルの状態の一例を示す図。(d)は、異常と判定されたノズルの状態の一例を示す図。 (a)は、ワイピングによって回復可能な程度のノズルの状態の一例を示す図。(b)は吐出ヘッド20の交換が必要な程度のノズルの状態の一例を示す図。 ノズルの吐出性能判定の処理の一例を示すフローチャート図。 (a)は、メニスカスが有る、もしくは正常であると判定された撮像画像の一例を示す図。(b)は、メニスカスが無い、もしくは不良であると判定された撮像画像の一例を示す図。 (a)は、汚染物がノズルから所定の距離内にないと判定された撮像画像の一例を示す図。(b)は、汚染物がノズルから所定の距離内にあると判定された撮像画像の一例を示す図。 プラズマ型表示装置の一例を示す構成図。 (a)は液晶表示装置の画像表示領域を構成する、各種素子及び配線の一例を示す回路図。(b)は液晶表示装置の要部を示す断面拡大図。 (a)は電界放出ディスプレイを構成するカソード基板とアノード基板の配置を示した概略構成図。(b)は電界放出ディスプレイのカソード基板が具備する駆動回路図。(c)は電界放出ディスプレイのカソード基板の要部を示した斜視図。 有機エレクトロルミネッセンス表示装置の一例を示す概略断面図。 電子機器の一例を示す斜視図。
符号の説明
20…吐出ヘッド、20P…ノズル形成面、23…吸引…ワイプユニット(回復部)、24…カメラユニット(撮像部)、100…液晶表示装置(表示装置)、211…ノズル、240…圧電素子(吐出部)、301…有機EL装置(表示装置)、400…電界放出ディスプレイ(表示装置)、500…プラズマ型表示装置(表示装置)、1000…携帯電話(電子機器)、P…基板、V(t)…電圧波形、IJ…液滴吐出装置、CONT…制御装置、150…中央制御部、153…吸引部制御部、154…ワイピング部制御部、155…走査制御部、156…吐出制御部、157…第1移動装置制御部、158…第2移動装置制御部、160…撮像制御部、161…撮像画像処理部、162…判定部、163…判定条件記憶部、164…比較判定部、165…ヘッド異常表示部。

Claims (19)

  1. 液滴を吐出するための吐出部を備えた吐出ヘッドのノズルの異常を判定する方法であって、
    前記ノズルの周辺部を撮像した後に、当該ノズルの形状と正常なノズルの形状とを比較して、
    前記撮像したノズルの異常を判定することを特徴とするノズル異常判定方法。
  2. 前記ノズルの異常は、回復動作によってノズルの回復が可能な第1の異常、又は、回復動作によってノズルの回復が不可能な第2の異常、として判定されることを特徴とする請求項1に記載のノズル異常判定方法。
  3. 前記吐出ヘッドが前記液滴を所定回数吐出した後に、前記ノズルの周辺部を撮像することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のノズル異常判定方法。
  4. 前記ノズルの周辺部を拡大又は縮小して撮像することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のノズル異常判定方法。
  5. ノズルから液滴を吐出する吐出部を備えた吐出ヘッドと、当該吐出ヘッドと対向する位置に配置された基板と、を相対移動させながら、前記吐出部に供給された駆動信号の電圧波形に応じて前記液滴を前記基板上に吐出する液滴吐出方法であって、
    前記ノズルの周辺部を撮像した後に、当該ノズルの形状と正常なノズルの形状とを比較して、
    前記撮像したノズルの異常を判定することを特徴とする液滴吐出方法。
  6. ノズルから液滴を吐出する吐出部を備えた吐出ヘッドと、当該吐出ヘッドと対向する位置に配置された基板と、を相対移動させながら、前記吐出部に供給された駆動信号の電圧波形に応じて前記液滴を前記基板上に吐出する液滴吐出方法であって、
    前記吐出ヘッドにおける前記ノズル内部を撮像することを特徴とする液滴吐出方法。
  7. 前記ノズル内部を撮像することによって取得した画像を基に、前記ノズルの良否を判定することを特徴とする請求項6に記載の液滴吐出方法。
  8. 前記ノズル内部を撮像する際には、主として前記ノズル内部に充填された液状体と前記ノズルの内面との接触状態を撮像することを特徴とする請求項6又は7に記載の液滴吐出方法。
  9. 前記吐出ヘッドが前記液滴を所定回数吐出した後に、前記ノズル内部を撮像することを特徴とする請求項6ないし8のいずれか一項に記載の液滴吐出方法。
  10. 前記ノズル内部を撮像する前に、前記吐出ヘッドのノズル形成面をワイピングすることを特徴とする請求項6ないし9のいずれか一項に記載の液滴吐出方法。
  11. 前記ノズルの良否を判定した結果に関して、当該ノズルが不良であると判定された場合には、前記吐出ヘッドのノズル形成面から前記ノズルを介して前記液状体を吸引することを特徴とする請求項6ないし10のいずれか一項に記載の液滴吐出方法。
  12. 前記吐出ヘッドは複数のノズルを具備し、
    当該複数のノズルの良否を判定した結果に関して、少なくとも一つが不良ノズルであると判定された場合には、当該不良ノズルのみを介して前記ノズル形成面から前記液状体を吸引することを特徴とする請求項11に記載の液滴吐出方法。
  13. 前記吐出ヘッドは複数のノズルを具備すると共に、当該複数のノズルが所定数のノズル毎に分割された複数のノズル領域を具備し、
    前記複数のノズルの良否を判定した結果に関して、少なくとも一つが不良ノズルであると判定された場合には、当該不良ノズルを有するノズル領域を介して前記ノズル形成面から前記液状体を吸引することを特徴とする請求項11に記載の液滴吐出方法。
  14. 前記吐出ヘッドのノズル形成面上に残留した液滴や汚染物を撮像し、当該残留した液滴や汚染物が前記ノズルから所定距離内にあるか否かを判定することを特徴とする請求項6ないし13のいずれか一項に記載の液滴吐出方法。
  15. ノズルから液滴を吐出する吐出部を備えた吐出ヘッドと、当該吐出ヘッドと対向する位置に配置された基板と、を相対移動させながら、前記吐出部に供給された駆動信号の電圧波形に応じて前記液滴を前記基板上に吐出する液滴吐出装置であって、
    前記吐出ヘッドにおける前記ノズルの周辺部を撮像する撮像機と、
    当該撮像機が撮像したノズルの形状と、正常なノズルの形状とを比較して、当該撮像したノズルの異常を判定する判定部と、
    を具備することを特徴とする液滴吐出装置。
  16. 前記吐出ヘッドのノズル形成面をワイピングして前記ノズルを回復させる回復部を更に具備することを特徴とする請求項15に記載の液滴吐出装置。
  17. ノズルから液滴を吐出する吐出部を備えた吐出ヘッドと、当該吐出ヘッドと対向する位置に配置された基板と、を相対移動させながら、前記吐出部に供給された駆動信号の電圧波形に応じて前記液滴を前記基板上に吐出する液滴吐出装置であって、
    前記吐出ヘッドにおける前記ノズル内部を撮像する撮像機を具備することを特徴とする液滴吐出装置。
  18. 請求項15ないし請求項17のいずれか一項に記載の液滴吐出装置を用いて製造されたことを特徴とする表示装置。
  19. 請求項18に記載の表示装置を備えることを特徴とする電子機器。
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