JPH10268127A - カラーフィルタ製造方法及びカラーフィルタ製造装置 - Google Patents

カラーフィルタ製造方法及びカラーフィルタ製造装置

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JPH10268127A
JPH10268127A JP7581197A JP7581197A JPH10268127A JP H10268127 A JPH10268127 A JP H10268127A JP 7581197 A JP7581197 A JP 7581197A JP 7581197 A JP7581197 A JP 7581197A JP H10268127 A JPH10268127 A JP H10268127A
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JP
Japan
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ink
jet head
color filter
ink jet
nozzle
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JP7581197A
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Inventor
Naohiko Ishimaru
直彦 石丸
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インクジェット法によるカラーフィルタの製造
における生産性を向上させる。 【解決手段】インク吐出開始時にインクをインクジェッ
トヘッド1内に吸引し、その後インクジェットヘッドの
ノズル部分をカメラ3で監視し、ノズル部分に付着した
インクに異常が見られた場合には、インクを再度インク
ジェットヘッド1内に吸引した後、インクを吐出してカ
ラーフィルタを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット法
によるカラーフィルタ製造方法及びカラーフィルタ製造
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルタは、最近液晶表示素子へ
の応用でその生産が大きく伸びている。その代表的な製
造方法としては、感光性の顔料インクを用いた顔料分散
法や電着インクを用いた電着法がある。しかし、これら
はRGB3色のカラーフィルタを製造するには、RGB
のフォトリソ工程が必要であり、生産性が低かった。
【0003】そこで、生産性が良いカラーフィルタ製造
方法として、最近インクジェット法が見直されている。
インクジェット法は、近年紙への印刷を目的として高性
能なプリンタが安価で提供されるようになり、同じカラ
ー印刷という点で大きく期待されている。
【0004】しかし、液晶表示素子等に用いられるカラ
ーフィルタは、紙への印刷とは異なり、その上への電極
の形成や液晶表示素子の製造工程での洗浄、電極パター
ニング、配向膜の形成、シール等の厳しい熱、薬品、紫
外線等に対する耐久性が要求され、紙への印刷に用いら
れるような染料インクは使用できず、顔料インクを使用
せざるを得ない。
【0005】さらに、このような顔料インクを吐出する
のはインクの吸収性のよい紙ではなく、ガラス等の吸収
性がないかあっても小さい基板である。このようなこと
から、カラーフィルタの製造工程に用いる場合には、イ
ンクジェット装置の性能に厳しい要求がなされていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このため、カラーフィ
ルタ製造に用いるインクジェット装置においては、イン
クジェットヘッドから吐出されるインクの目詰まりや飛
滴方向ずれ、液量の変化、吐出速度の変化等、吐出状態
に関することが最重要課題であった。つまり従来の紙用
のプリンタでなされてきたような経験的に定期的なイン
クジェットヘッドのメンテナンスを施しても、インク吐
出に関し不具合が生じることが多かった。
【0007】さらに、実際に基板上にインクを吐出して
カラーフィルタを形成し、その後の検査で上記の不具合
がわかることが多い。このカラーフィルタの形成から検
査までにはある程度の時間を要する。このため、カラー
フィルタの形成工程へのフィードバックには時間を要
し、その間不良品が製造され続ける問題があった。
【0008】さらに、カラーフィルタ製造中にカラーフ
ィルタ自体を監視することもあるが、細かなカラーフィ
ルタの検査は製造中には難しいものであった。また、簡
便な検査で異常を発見した際には、正確な検査では不良
となるカラーフィルタをすでにかなりの量製造してしま
っていることが多く、歩留りを低下させやすい。また、
インクジェットヘッドをオフライン状態で設置し、ノズ
ルからのインクの吐出速度等を測定しても、これをカラ
ーフィルタ製造装置に取り付けた状態でのそれはわから
ず、多くのトラブルが発生していた。
【0009】このため、カラーフィルタ製造装置に搭載
した状態で、インクジェットヘッドのインク吐出状況を
事前に予測して、不良を生じそうな場合には、不良を防
ぐような処理ができるインクジェット装置が望まれてい
た。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決すべくなされたものであり、インクジェットヘッド
内にインクを吸引した後、基板上にインクを吐出してカ
ラーフィルタを製造する方法において、インク吐出開始
時にインクをインクジェットヘッド内に吸引し、その後
インクジェットヘッドのノズル部分をカメラで監視し、
ノズル部分に付着したインクに異常が見られた場合に
は、インクを再度インクジェットヘッド内に吸引した
後、インクを吐出してカラーフィルタを製造することを
特徴とするカラーフィルタ製造方法を提供する。
【0011】また、インクジェットヘッド内にインクを
吸引した後、基板上にインクを吐出してカラーフィルタ
を製造する方法において、インク吐出開始時にインクを
インクジェットヘッド内に吸引し、その後インクジェッ
トヘッドのノズル部分をカメラで監視し、ノズル部分に
インクの泡状の残存物を検知した場合には、インクを再
度インクジェットヘッド内に吸引した後、インクを吐出
してカラーフィルタを製造することを特徴とするカラー
フィルタ製造方法を提供する。
【0012】また、インクジェットヘッドにインクを供
給し、基板上にインクを吐出してカラーフィルタを製造
する方法において、インク吐出開始前にインクジェット
ヘッドのノズル部分をカメラで監視し、ノズル部分にイ
ンクの汚れを検知した場合には、インクジェットヘッド
内へのインクの吸引又はノズルの清掃を行い、その後イ
ンクを吐出してカラーフィルタを製造することを特徴と
するカラーフィルタ製造方法を提供する。
【0013】また、インクジェットヘッドと、インクジ
ェットヘッドにインクを供給するインク供給機構と、イ
ンクジェットヘッドにインク供給機構からインクを吸引
するインク吸引機構と、インクジェットヘッドを基板に
対して走査する走査機構とを有するインクジェット法に
よるカラーフィルタ製造装置において、インクジェット
ヘッドのノズルを監視するCCDカメラを有し、ノズル
部分に付着したインクの状態を監視して、インクジェッ
トヘッド内へのインクの吸引又はノズルの清掃を行うこ
とを特徴とするカラーフィルタ製造装置を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明では、インクジェットヘッ
ドのノズル部分をCCDカメラにより監視し、ノズル部
分に付着しているインクに異常が見られた場合に、イン
クの再吸引又はノズルの清掃を行う。
【0015】本発明では、まずインクジェットヘッド内
にインクを吸引した際にチェックを行う。このインクの
インクジェットヘッド内への吸引は、インクジェットヘ
ッドの使用開始時、インクの入れ替え時、ヘッド内のク
リーニング時等があり、通常空のヘッド内にインクを吸
引する。
【0016】このインクジェットヘッド内にインクを吸
引した際に、インクが充分吸引されていないと、ヘッド
内に空気が残り、これが問題を生じるのを抑制する。す
なわち、ヘッド内に空気が残っているとインク吐出時に
インクが吐出しなかったり、ノズル外側にインクが漏れ
出る。ここで1回不吐出となり、カラーフィルタに色抜
けを生じる。さらに、次の吐出の際にノズル外側に漏れ
出たインクが吐出時に影響を及ぼし、インク量が多い液
滴が飛び出したり、液滴の吐出方向が変わったりして、
隣接画素へのインクの付着等を生じやすい。
【0017】そこで、本発明ではインクジェットヘッド
内にインクを吸引した際に、インクが充分吸引されてい
ないことをノズルを監視することにより判別する。すな
わち、インク吸引直後にノズルを監視し、ノズル部分に
付着したインクに異常が見られた場合には、インクを再
度インクジェットヘッド内に吸引する。
【0018】この異常の代表的なものは、ノズルの周辺
にインクの泡が残存している状態であり、ヘッド内の空
気が残っているので泡が生成していることが多い。この
ため、泡が見られた場合には、インクの再吸引を行い、
再度泡のチェックを行う。そして、ノズル部分に泡が見
られなくなったら、カラーフィルタの製造に入る。
【0019】もう1つの本発明では、カラーフィルタ製
造中にノズル部分を監視して、汚れがひどくなったらノ
ズルを清掃する。インクの吐出を継続していると、イン
クがノズルの外側に付着してくることがある。この量が
多くなると、上記の場合と同様に、次の吐出の際にノズ
ル外側に付着したインクが吐出時に影響を及ぼし、イン
ク量が多い液滴が飛び出したり、液滴の吐出方向が変わ
ったりして、隣接画素へのインクの付着等を生じやす
い。
【0020】そこで、本発明ではインクジェットヘッド
のノズル部分に悪影響を与える可能性がある量のインク
が付着していないかを、ノズルを監視することにより判
別する。すなわち、インク吐出開始前にノズルを監視
し、ノズル部分に付着したインクの状態を判別して、汚
れとみなされる状態の場合には、インクジェットヘッド
のノズルを清掃する。
【0021】この清掃は、ノズル部分についたインク液
滴を布等でふき取ればよい。具体的には、ノズルの表面
を清掃用の布、紙、刷毛等でふき取るようにすればよ
い。なお、これは、洗浄剤でノズルを洗浄してその後乾
燥させたりふき取ったりしてもよい。
【0022】インクジェットヘッド法によりカラーフィ
ルタを製造する装置は、インクジェットヘッドと、イン
クジェットヘッドにインクを供給するインク供給機構
と、インクジェットヘッドにインク供給機構からインク
を吸引するインク吸引機構と、インクジェットヘッドを
基板に対して走査する走査機構とを有する。本発明で
は、これにさらにインクジェットヘッドのノズルを監視
するカメラを有しており、ノズル部分に付着したインク
の状態を監視して、インクのインクジェットヘッド内へ
のインクの再吸引又はノズルの清掃を行う。
【0023】図1は、本発明に用いる代表的なカラーフ
ィルタ製造装置の例を示す正面図である。図1におい
て、1はインクジェットヘッド、2は光源、3はカメ
ラ、4はインクジェットヘッドが動くガイドレール、5
は基板、6は基板を載せて動かすスライドテーブル、7
はスライドテーブルが載っている基台を示す。
【0024】光源2とカメラ3は、インクジェットヘッ
ド1がカラーフィルタの製造を行っていない位置に配置
される。具体的には、インクジェットヘッド1の待機位
置に配置されることが好ましい。
【0025】なお、この図ではインク供給機構、インク
吸引機構、清掃機構については省略してある。インク供
給機構は、インクをインク槽から供給する機構であり、
インクジェットヘッドとインク槽とをつないでいる。吸
引機構は、吸引時にノズルに密着してインクを負圧によ
りインクジェットヘッド内に吸引する機構であり、吸引
後は待機位置に戻る。清掃機構は上記したような清掃用
の布、紙、刷毛等でノズル表面をふき取ったり、洗浄し
たりする機構である。
【0026】この例では、インクジェットヘッド1はガ
イドレール4に沿って図の横方向(以下X方向という)
に移動し、基板5はスライドテーブル6によって図の奥
行き方向(以下Y方向という)に移動するようにされて
いる。この例ではそのような動きをするということで説
明するが、基本的にはインクジェットヘッド1と基板5
とが相対的に移動して、基板の所定の領域にインクが吐
出できればよい。
【0027】具体的には、たとえば、インクジェットヘ
ッドがXYの両方向に移動するようにされていたり、必
要数のノズルが設けられたインクジェットヘッドを用
い、X方向にのみ移動させるというような構成も採用で
きる。
【0028】また、この例では光学的検知装置の光源2
とカメラ3とは、図の左側の位置に配置されている。こ
の光源2とカメラ3の配置位置は、インクジェットヘッ
ド1が基板にインクを吐出している位置とは異なる位置
であればよい。すなわち、ノズルを監視するので、ノズ
ルの斜め下方向から照明を当て、斜め下方向又は真下方
向から監視するようにされていればよい。
【0029】本発明では、インクの吸引時又はインクの
吐出開始時にノズルを監視するので、異常を早期に検知
でき、ただちにフィードバックすることにより、不良品
がでても直前の1枚にとどまる。この不良品は、機械的
に判定した不良品であるので、実際のカラーフィルタ製
品として判定して、その許容範囲に入っていれば、その
まま使用できるし、一部修正した良品とすることもでき
る。
【0030】図2は、ノズル11の周辺に泡12がつい
た状態を示す正面図である。インク吸引時にノズル11
の周辺に泡12が付着している場合には、インクジェッ
トヘッド内にも空気が残っている可能性があり、そのま
まカラーフィルタの製造に入ると、不良品を製造するこ
とになる可能性がある。このため、このような泡等の異
常を見いだした場合には、再度インクの吸引を行う。
【0031】この場合の異常の判断、たとえば泡の大き
さは、インクジェットヘッドの機構及び構造、ノズル
径、インク組成等により異なるので、実験的に吐出不良
が生じるか否かで確かめて許容限度を定めればよい。
【0032】新品のインクジェットヘッドを用いる場
合、又は、新たにインクをインクジェットヘッド内に吸
引する際、吸引直後はノズルの周辺にインクがたまる。
その後インク槽との負圧によってノズルを通してインク
ジェットヘッド内のインク室に徐々に吸い込まれる。吸
い込まれるインクとともに、泡があった場合には泡もヘ
ッドのインク室内に引き込まれてしまう場合が往々にし
て生じる。
【0033】その場合、吐出動作時に圧電素子の圧力が
泡で吸収されて、吐出不良になることがある。このた
め、吸引直後のノズル部分に存在するインクの状態を観
察することによって、吐出しなくても吐出状態を推定す
ることが可能となる。
【0034】また、インクの吸引時ではなく、カラーフ
ィルタ形成開始時の監視は、図2の泡も含めてインク
(汚れ)が付着している状態を判別する。この場合に
も、インク吸引又は清掃を行うか否かの判別は、インク
ジェットヘッドの機構及び構造、ノズル径、インク組成
等により異なるので、実験的に吐出不良が生じるか否か
で確かめて許容限度を定めればよい。
【0035】具体的に本発明のカラーフィルタ製造方法
の工程を追いながら説明する。図3はその判定を行うフ
ローチャートである。このフローチャートによれば、イ
ンクの吸引開始から始まり、カラーフィルタ形成を繰り
返す度に監視を行っている。
【0036】このフローチャートによれば、まずインク
ジェットヘッド1にインク吸引21を行う。その後ノズ
ルの監視22を行い、泡の判定23を行う。ここで、泡
が許容限度内であれば、カラーフィルタ形成25に入
る。もし、泡が許容限度外であれば、インクの吸引21
に戻り再度インクの吸引を行い、次いでノズルの監視2
2を行う。ここまでが、インク吸引時の監視工程とな
る。
【0037】次いで、カラーフィルタ形成開始時の監視
工程を説明する。このフローチャートでは、最初のイン
ク吸引時にはカラーフィルタ形成開始時の監視を行って
いないが、行うようにしてもよい。前のカラーフィルタ
形成25が終わり、次のカラーフィルタ形成の印刷直前
に、ノズルの監視26を行い、汚れの判定27を行う。
ここで、ノズル部分の汚れが許容限度内であれば、カラ
ーフィルタ形成25に入る。もし、泡が許容限度外であ
れば、ノズルの清掃28を行い、カラーフィルタ形成2
5に入る。
【0038】なお、この場合、ノズルの清掃28後に、
再度ノズルの監視26に戻るようにしてもよい。また、
この汚れが泡であった場合には、インクジェットヘッド
内に空気が引き込まれている可能性があるので、ノズル
の清掃28ではなく、インク吸引21に行くようにされ
てもよい。
【0039】このノズルの監視は、カラーフィルタ1枚
製造毎に監視する例で説明したが、1枚の基板に複数の
カラーフィルタを形成する場合には、1個のカラーフィ
ルタ毎、1枚の基板毎、又は複数枚の基板毎に行うよう
にしてもよい。
【0040】また、これらの説明では、カメラによるノ
ズルの監視について説明したが、これらにさらにインク
のダミー吐出、その吐出状況の監視等を組合せて判別す
るようにしてもよい。特に、インクジェットヘッドのイ
ンク吸引やノズル清掃を行った直後には、インクをダミ
ー吐出して異状吐出がないかを確認し、その後本発明の
ノズルの監視を行うようにすることが好ましい。
【0041】また、実際の生産工程では、このような監
視を行っても、一旦停止した製造工程を再開する場合に
は、1回乃至複数回の試し製造を行って、カラーフィル
タとして良品の許容範囲内かの確認することが好まし
い。
【0042】このカメラの画像の判別は、コンピュータ
で画像処理すればよい。具体的には、たとえばあらかじ
めきれいなノズルの画像を記憶しておき、カメラから取
り込んだ画像と記憶しておいた画像との比較により異常
や汚れを検出するようにすればよい。
【0043】本発明によるカラーフィルタは、STNL
CD、強誘電LCD等用のストライプ状のカラーフィル
タ、TFTLCD等用のモザイク状のカラーフィルタ等
各種のカラーフィルタとして用いられる。
【0044】LCD用のカラーフィルタの場合には、こ
の上に平坦化等のための透明な樹脂コート層や無機材料
のコート層を形成し、さらにITO等の電極を積層して
カラーフィルタ付き電極基板として用いる。この電極は
必要に応じて、パターニングする。
【0045】このようにして形成されたカラーフィルタ
付き電極基板ともう1枚の電極基板とを対向させ、その
間に液晶を挟持することによりLCDを形成する。な
お、プラズマにより駆動するLCDの場合には、片側の
基板の内面には電極を形成しない場合もある。
【0046】
【実施例】インクジェットヘッドとしては、1ヘッドあ
たり12ノズルの吐出するヘッドを使用し、RGB用に
3ヘッド同時に吐出させる構成とした。吐出するインク
は、水系顔料インクとし、顔料と樹脂と有機溶剤を水に
混ぜたものを3色夫々準備し用いた。
【0047】カラーフィルタ製造装置としては、図1に
示すようなインクジェットヘッドがガイドレールに従っ
てX方向に移動し、ガラス基板がスライドテーブルによ
ってY方向に移動するようにした。光学的な検知装置と
しては、光ファイバを用いたファイバスコープ光源とC
CDカメラの組合せを用いた。この光学的な検知装置
は、待機位置でインク吸引時、インクダミー吐出時及び
清掃時には、ノズル部分から離れた位置に置かれている
が、監視時にはノズルのすぐそばに移動するようにされ
ている。
【0048】まず、ガラス基板上に、黒色顔料入りフォ
トポリマーによる遮光膜をフォトリソ工程によりストラ
イプ状に形成し、その遮光膜の上にフッ素樹脂系撥イン
ク剤を付与した。その遮光膜により囲まれた部分に、上
記インクとインクジェットヘッドを用いてインクを吐出
することによってカラーフィルタを作製した。カラーフ
ィルタは12.1インチのSVGAタイプのものを1面
取りで製造した。この場合34往復にて1面描画可能で
ある。
【0049】インク吐出周波数は1kHzとした。描画
中は基本的には、図1のX方向(左向きに)に移動して
各色12本のラインの印刷を行い、Y方向に36本のラ
イン分スライドさせ、X方向(右向きに)移動して各色
12本のラインの印刷を行う。これにより、往復で各色
24本のラインのカラーフィルタが形成される。これを
34往復繰り返して1個のカラーフィルタが形成され
る。
【0050】この例では、1枚の基板に1個のカラーフ
ィルタ(画素:800×600×3色)が形成されてい
る。このカラーフィルタ形成の最初に、インクジェット
ヘッド1内にインクを吸引した。その直後に、インクジ
ェットヘッド1を待機位置において、そのノズル部分を
カメラ3で監視して判別するようにした。ノズル部分に
泡が付着していた場合には、インクの再吸引を行った。
なお、この判別は、あらかじめ設定された泡のない画像
と比較することにより行った。
【0051】その後のカラーフィルタ製造では、まず、
ロボットがカラーフィルタ作成用のガラス製の基板5を
製造装置のスライドテーブル6の位置に自動で搬送し
た。その後真空吸着によって基板5がスライドテーブル
6に吸着され固定した。次に基板5のアライメントを行
った。
【0052】次にインクジェットヘッド1は待機位置に
てインクのダミー吐出を約2秒行った。このダミー吐出
直後に、ノズル部分をカメラで監視して判別した。ノズ
ル部分に泡が付着していた場合には、インクの吸引を行
い、インクの付着が多く見られた場合には、布によりワ
イプ動作を施した。なお、この判別は、あらかじめ設定
された泡や汚れのない画像と比較することにより行っ
た。
【0053】新品のヘッドを装置に装着した後、描画試
験を連続で行った。吐出状態は、上記の光学的な検知装
置によって監視チェックした。カラーフィルタの形成を
開始してから10時間目に端から3番目のノズルの周辺
に吐出曲がりの影響で若干インク汚れが発生した。
【0054】そこでそのままノズルの清掃を行わないで
放置したところ、その後12時間目に同ノズルにおいて
インク汚れが拡大した後、すぐに吐出速度の劣化がみら
れ着弾位置及び吐出液量においても許容範囲を超え、そ
の作成中のカラーフィルタは不良品となった。また、そ
の後短時間の処理である布によるワイプだけの動作では
吐出状態が復活できず、再開までに時間がかかった。
【0055】これに対して、本発明の手順にしたがって
再度新品のインクジェットヘッドを用いて、同一の顔料
インクにてテストを行った。開始してから7時間目に端
から2番目のノズル周辺でインク汚れが発生した。カメ
ラからの画像をコンピュータで処理して自動で不良であ
ると判断したためメンテナンス装置によるワイプ動作を
施し汚れを取り去った。
【0056】その後、待機位置でインクの吐出(ダミー
吐出)を行い、全ノズルに異状がないことを確認した
後、ダミー基板に吐出して体積測定を行って許容範囲内
であることを確認、描画動作を再開した。その後、14
時間目に異なるノズルにおいて汚れが発生したが、ワイ
プ動作で汚れを拭き取り再開した。その後、20時間
目、24時間目、29時間目と汚れが発生してワイプ動
作を行った後、描画を開始した。
【0057】しかし、33時間目には、ワイプ動作を施
しても吐出液量が少なく、顔料インクの増粘固着がノズ
ルの外だけでなく内部にわたって発生したため、もはや
ワイプだけでは回復できず再度吸引を行うことにより描
画可能となった。結局40時間にわたって描画における
歩留りは100%を達成できた。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、インクジェットヘッド
のノズルをカメラにより監視し、ノズル部分に付着した
インクの状態からインクの吐出を予測し、不良を生じそ
うな場合には、インク吸引又はノズルの清掃を行うこと
により、カラーフィルタの生産性の良い連続生産が可能
になる。特に、後の検査工程で不良の確認をするのでな
く、製造工程で確認を行うので、フィードバックが速く
歩留りが向上する。
【0059】また、カラーフィルタ製造工程の段階で、
吐出を予測して対応するので、吐出中に監視をし続けな
くても不良を生じにくく、光学的な検知装置が簡便な装
置ですむので、製造装置自体も小型で安価になる。本発
明は、本発明の効果を損しない範囲内で、種々の応用が
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる代表的なカラーフィルタ製造装
置の例を示す正面図。
【図2】ノズルの周辺に泡がついた状態を示す正面図。
【図3】本発明のカラーフィルタ製造方法のフローチャ
ート図。
【符号の説明】
1:インクジェットヘッド 2:光源 3:カメラ 4:ガイドレール 5:基板 6:スライドテーブル 7:基台

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクジェットヘッド内にインクを吸引し
    た後、基板上にインクを吐出してカラーフィルタを製造
    する方法において、インク吐出開始時にインクをインク
    ジェットヘッド内に吸引し、その後インクジェットヘッ
    ドのノズル部分をカメラで監視し、ノズル部分に付着し
    たインクに異常が見られた場合には、インクを再度イン
    クジェットヘッド内に吸引した後、インクを吐出してカ
    ラーフィルタを製造することを特徴とするカラーフィル
    タ製造方法。
  2. 【請求項2】インクジェットヘッド内にインクを吸引し
    た後、基板上にインクを吐出してカラーフィルタを製造
    する方法において、インク吐出開始時にインクをインク
    ジェットヘッド内に吸引し、その後インクジェットヘッ
    ドのノズル部分をカメラで監視し、ノズル部分にインク
    の泡状の残存物を検知した場合には、インクを再度イン
    クジェットヘッド内に吸引した後、インクを吐出してカ
    ラーフィルタを製造することを特徴とするカラーフィル
    タ製造方法。
  3. 【請求項3】インクジェットヘッドにインクを供給し、
    基板上にインクを吐出してカラーフィルタを製造する方
    法において、インク吐出開始前にインクジェットヘッド
    のノズル部分をカメラで監視し、ノズル部分にインクの
    汚れを検知した場合には、インクジェットヘッド内への
    インクの吸引又はノズルの清掃を行い、その後インクを
    吐出してカラーフィルタを製造することを特徴とするカ
    ラーフィルタ製造方法。
  4. 【請求項4】インクジェットヘッドと、インクジェット
    ヘッドにインクを供給するインク供給機構と、インクジ
    ェットヘッドにインク供給機構からインクを吸引するイ
    ンク吸引機構と、インクジェットヘッドを基板に対して
    走査する走査機構とを有するインクジェット法によるカ
    ラーフィルタ製造装置において、インクジェットヘッド
    のノズルを監視するCCDカメラを有し、ノズル部分に
    付着したインクの状態を監視して、インクジェットヘッ
    ド内へのインクの吸引又はノズルの清掃を行うことを特
    徴とするカラーフィルタ製造装置。
JP7581197A 1997-03-27 1997-03-27 カラーフィルタ製造方法及びカラーフィルタ製造装置 Pending JPH10268127A (ja)

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