JP2005148057A - 高速引張試験機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 フィルム試験片の一端を荷重測定装置に取付け、他端をリニア走行用固定子に取付け、リニア走行用固定子をリニア走行用二次導板に沿って直線的に所定の速度で走行させ、試験片を高速度で引張り、連続的に伸びと荷重を測定するようにした高速引張試験機。
【選択図】 図2
Description
更に詳しくは、試料をこれまでの万能引張試験機等では制御不可能な速い速度域で、且つ少ない助走距離で高速歪みを与えた時の応力−歪み曲線を得ることにより試料が示すより実用的な力学特性が評価可能となる評価装置に関する。
これにより、既存の万能引張試験機のような低速歪みではなく、より実用に近い高速歪みを加えることにより実用的特性と相関のある評価が可能となる。
例えばフィルム用途では一般にその引張強伸度、弾性率、および引裂強度などの機械的強度等を評価し、JIS(日本工業規格)等によりその評価方法が標準化されているが、これらはあくまでも一般的な物性を評価、比較するための方法であるため、実用上の特定の評価とは相関の取れない場合が多い。一般的な物性では差はないが、特定の評価では、一方は合格であるが他方は不合格である場合がある。
例えば、プラスチック(フィルム、棒などを除く)の引張試験はJIS K7113に、プラスチックフィルム及びシートの引張試験はJIS K7127に、同引裂試験はJIS K7128に、それぞれ規定された方法が一般的であるが、ここで規定される試験速度は1000mm/分以下、特にフィルムでは500mm/分以下と非常に低速である(非特許文献1および2参照)。
従って、地面に張られたフィルムの端を足で踏んだ時“破れずに伸びるもの”と“伸びずに割れる”ものがある場合、これらの引張伸度を上記JIS試験方法に従って評価するとほぼ同等の伸度を示し、JIS試験結果と実用時の試験結果とに相関が取れない場合も多くある。
試験片(1)の他端(12)を、引張手段(3)に取付けられた保持手段(31)により保持し、
引張手段(3)により試験片(1)を引張る試験機であって、
(i)引張速度が0.1〜1500mm/秒で制御可能、
(ii)引張手段(3)の位置が経時的に検出可能、且つ
(iii)引張荷重が1gf(9.8mN)〜100kgf(980N)の範囲で経時的に検出可能
であり、
引張手段(3)はリニア走行用固定子(3a)およびリニア走行用二次導板(3b)からなり、保持手段(31)が、リニア走行用固定子(3a)上に設けられ、リニア走行用固定子(3a)がリニア走行用二次導板(3b)により直線的に走行し、
引張伸びが、リニア走行用二次導板(3b)に沿って設けられたストローク検出器(4)により測定される
ことを特徴とする高速引張試験機を提供する。
本発明の第2は、ストローク検出器(4)が、リニア走行用二次導板(3b)に沿って設けられた直線状の電気抵抗体(4c)、その一端に設けられた検出基部(4a)、及びリニア走行用固定子(3a)に併設された移動検出端(4b)からなり、検出基部(4a)、及び移動検出端(4b)間の電気抵抗体(4c)の抵抗の変化により、引張手段(3)の位置が経時的に検出される本発明の第1に記載の高速引張試験機を提供する。
本発明の第3は、引張速度が等速又は加速度的に変化可能である本発明の第1又は2に記載の高速引張試験機を提供する。
本発明の第4は、所定の引張速度に到達するまでの保持手段(31)の移動距離が、引張速度1000mm/秒において、30mm以内である本発明の第1〜3のいずれか1項に記載の高速試験機を提供する。
本発明の第5は、試験片(1)が樹脂製フィルムである本発明の第1〜4のいずれか1項に記載の高速引張試験機を提供する。
本発明の第6は、引張試験、引裂試験、剥離試験、摩擦試験、突刺試験、又は打抜試験、に使用する本発明の第1〜5のいずれか1項に記載の高速引張試験機を提供する。
本発明の第7は、さらに、試験片用恒温槽(6)及び/又は画像撮影手段(7)を備えた本発明の第1〜6のいずれか1項に記載の高速引張試験機を提供する。
試験片
本発明の高速引張試験機の測定対象となる試験片1は、樹脂製又は紙等の非樹脂製のものである。
上記樹脂としては、特に限定はなく、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、結晶性樹脂、非結晶性樹脂、生分解性樹脂、非生分解性樹脂、合成樹脂、天然産製樹脂、汎用樹脂、エンジニアリング樹脂、ポリマーアロイ等、いずれの種類の樹脂でもよい。樹脂製品は、可塑剤、各種安定剤、滑剤、着色剤などの樹脂添加剤や強化繊維、タルクなどの強化材や充填剤が配合されていたり、積層構造を有していてもよい。
上記非樹脂製のものとしては、木材、紙、繊維、ゴムなどが挙げられる。
試験片の形状としては、フィルム状、板状、繊維状などが挙げられ、発泡体であってもよく、好ましくはフィルム状(本発明では、フィルム状、シート状、テープ状を含む)である。
試験片の寸法としては、伸ばす、引裂く、剥離する、摩擦する、突刺す、打抜く等の試験に適したものであれば、特に制限はないが、下記のものなど(図1参照)が挙げられる。
(i)引張等した時、特定の部分に応力が集中し、その部分で選択的に伸び等が確認できる形状の試験片
(ii)JIS K7113記載の1〜4号試験片、好ましくは2号ダンベル状試験片
(iii)JIS K7127に示される1〜5号試験片
(iv)JIS K7128−A法記載のノッチが入った短冊状試験片
(v)2/5≦上底の長さ/下底の長さ<4/5の条件を満たす等脚台形の2つの上底を合わせた線対称形状試験片
引裂試験の場合には、トラウザー引裂試験法で使用する試験片、エルメンドルフ引裂試験法で使用する1号又は2号試験片、直角形引裂試験法で使用する試験片などが使用できる。
剥離試験の場合には、JIS K6854(接着剤の剥離試験法)に記載の180度剥離試験、T型剥離試験で使用する試験片が使用できる。
上記項目を、以下、(イ)「引張試験、引裂試験、剥離試験」と、(ロ)「打抜試験、摩擦試験、突刺試験」とに分けて、説明する。
引張試験、引裂試験又は剥離試験は、試験片の引張る両端部と引裂く両端部あるいは剥離する両端部の位置等が異なる以外は、共通している点が多いので、これらに関しては、以下説明を簡潔にするために引張試験により説明する。
荷重計測部で用いられる荷重測定手段2としては、特に限定されるものではないが、1gf(9.8mN)〜100kgf(980N)、好ましくは1gf(9.8mN)〜10kgf(98N)までの広い荷重範囲を検出できるものが望ましい。引張荷重の検出精度は±1%以下のものが好ましい。
具体的には、弾性体の変形を電気抵抗等の変化で表すロードセル型、バネ秤型、圧力計型、電磁力平衡型、弦又は音叉振動型など、又はこれらの組み合わせが挙げられるが、好ましくはロードセル型である。
荷重測定手段2は、一端が高速引張試験機の基部に固定され、他端には試験片の端部を保持するつかみ具のような保持手段21が取付けられ、保持手段21により試験片1の一端11を保持する。
保持手段21としては、試験片が確実に保持できるものであれば特に制限はないが、具体的には、JIS K7127などに示されるつかみ具が挙げられる。
駆動部で用いられる引張手段3としては、試験片1を引張るための速度が0.1〜1500mm/秒、さらに好ましくは0.5〜1200mm/秒の範囲であり、出来るだけ助走距離の短いものが好ましい。
試験速度は、上記範囲内で等速又は変化可能な速度であり、等速度でも加速度的に変化する速度であってもよい。加速度としては、0.1〜2.0m/秒/秒が挙げられる。またその加速度は一定でも、一度の試験中に多段階もしくは連続的に変化してもよいし、試験中一部等速区間を含んでいてもよい。
引張手段3を高速引張試験機の基部に対して直線的に駆動して試験片を引っ張るものとしては、助走機構を備えたアクチュエータを用いて、保持手段21に対して保持手段31を急速に引き離す向きに移動させることができる。
アクチュエータは、具体的には、リニア走行用固定子3aおよびリニア走行用二次導板3bからなるリニアモータである。リニアモータの型式としてはリニア誘導電動型、リニア同期電動型、リニア直流電動型のいずれでもよい。
試験片の保持手段31は、リニア走行用固定子3a上に直接設けられてもよいが、好ましくは、保持手段31が取付テーブル9上に設けられ、取付テーブル9が慣性の大きなリニア走行用固定子3aに突掛けられて搬送され、直線走行するようにする。
図4に、取付テーブル9とリニア走行用固定子3aの関係を示す。このようにすることによって、リニア走行用固定子3aが所定の速度になった状態で取付テーブル9を突掛けて搬送し、保持手段31が所定の速度で試験片を引張ることができる。
リニア走行用固定子3aが移動を開始して所定の速度になり、取付テーブル9を突掛けるまでの距離が助走距離になる。
本発明によれば、試験片を高速で引張ることが可能であると共に、引張距離が長く取れ、伸びの大きな試験片を測定することが可能であり、それにより駆動開始から設定速度に達するまでのタイムラグが少なくなるため、初期歪みに重点を置いた場合の特性評価も信頼性高く実施可能となる。
後述する駆動部の移動距離は、ストローク検出器4によって得られる。ストローク検出器4としては、検出基部4aと移動検出端4bとの間の電気抵抗変化を測定する装置、目盛り、光学的距離計等が挙げられる。
検出基部4aと移動検出端4bとの間の電気抵抗変化を測定するには、リニア走行用二次導板3b自体の長さ方向の電気抵抗の変化を測定してもよいし、リニア走行用二次導板3bと沿って平行に設けられた直線状の電気抵抗体4c、その一端に検出基部4aを設け、移動検出端4bをリニア走行用固定子3aに併設し、検出基部4a、及び移動検出端4b間の電気抵抗体4cの抵抗の変化により、引張手段3の位置を経時的に検出するようにしてもよい(図3参照)。
移動距離の検出精度は引張速度が10m/分以下の場合には±1mm、10m/分超の場合には±5mmである。
経過時間は、試験片に荷重が掛かり始めた時間から、試験終了までの時間であり、経過時間には助走距離に要する時間は含まれない。
制御・データ処理部は、必要に応じて設けられるものであるが、これを設けることにより、試験機の操作やデータ処理の自動化、精度の向上を図ることができる。制御・データ処理部としては特に限定されるものではないが、リニア走行用二次導板3bを通じたリニア走行用固定子3aの制御、駆動部の移動の時間、及び、荷重計測手段2で検出された荷重あるいは応力のデータを、設定及び経時的に収集、処理できるものが望ましい。具体的にはコンピュータ5、特にパーソナルコンピュータが使用される。コンピュータ5から、リニア走行用固定子3aを所定の速度で移動させるための指令信号が出され、必要に応じてコントローラを介して、リニア走行用二次導板3bに送られる。
荷重測定手段2から得られた荷重データは電気出力として必要に応じて増幅器を介してコンピュータ5に経時的に入力される。
駆動部の移動から得られた時間データは電気出力として必要に応じて増幅器を介してコンピュータ5に経時的に入力される。
コンピュータ5に入力されるデータは、荷重測定手段2から得られた荷重データ、移動距離、経過時間、サンプリング時間である。荷重データと移動距離との結合は、サンプリング時間で換算即ち補正することで行う。これにより、荷重または応力に対する伸びまたは歪みの関係が得られる。
上記データを経時時間を合わせて処理し、移動距離即ち試料片の変位量と引張荷重の関係をグラフ又は表で示すことができる。
その他、必要に応じて試験環境を広く評価可能な恒温槽6、高速試験時の外観挙動が観察できる画像撮影装置7(図示せず)などを設置することが出来る。
恒温槽6としては特殊なものが必要なわけではなく、高速試験前から終了まで試料を所定温度環境下におけるものであればよい。恒温槽の使用温度範囲としては−30℃〜100℃、好ましくは−15℃〜60℃のものである。試験環境は実際の様々な地域での気候を考慮し出来るだけ広い地域の気候環境を含んだものが望ましい。
画像撮影装置7としては特殊なものが必要なわけではなく既存の撮影装置が使用可能であるが、高速試験機としての特性上、試料状態の初期変化挙動を細かく観察可能なものが好ましい。例えば1500mm/秒の試験速度で試験を実施した場合、1mmの変位は1/1500秒で到達してしまう。この1mmの変位をさらに細かく観察するためにはこれを最低1/10に分割、さらに好ましくは1/100に分割して観察できることが望ましく、従ってマイクロ秒(μs)のオーダーの取り込み速度を有する画像撮影装置が望ましい。画像撮影装置としては銀塩フィルム撮影装置、アナログ式電子撮影装置、デジタル式電子撮影装置などが挙げられる。
2は荷重測定手段、3は引張手段であり、両者は高速引張試験機の基部に対して、試験時に両者の間隔が不変であるように固定される。
荷重測定手段2には保持手段21が取付けられ、試験片1の一端11を保持する。
引張手段3は、リニア走行用固定子3aおよびリニア走行用二次導板3bからなり、リニア走行用固定子3a上に取付けテーブル9が設けられ、取付けテーブル9上に保持手段31が設けられ、固定子3aがリニア走行用二次導板3bにより直線的に走行して、試験片1を所定の速度で引張ることにより、試験片1は伸長される。
走行用固定子3aを移動し始めるとともに、又は所定時間経過後に、計時が開始され、つかみ具間の距離が、移動距離即ち試料片1の伸びとして計測される。助走距離の補正は、予め予想される助走距離以上に試験片1を弛ませておき、試験片1に荷重が掛かった時には設定速度に到達しているようにして行われる。
試験片1が伸長される際に、引張応力が荷重測定手段2に加わり、ロードセルのような荷重測定手段2から電気信号として、必要に応じて増幅器を経て、コンピュータ5に出力される。
この結果、移動距離と引張荷重の経時変化データがコンピュータ5の中で処理され、伸びと引張荷重の関係がグラフとして表示される。
また、必要に応じて画像撮影装置7を設けて、試験片1の伸びの開始する様子、伸び続ける様子、降伏する様子、破断の様子などを経時的に画像で観察することができる。
荷重測定手段2と引張手段3の間隔は試験片の物性に応じて、広く変更することが可能である。
本発明の高速引張試験機と従来の高速引張試験機とを比較すると下記のような相違がある。
本発明 従来
(1)試験片全長 無制限(二次導板の長さ内) 200mm以下
(2)引張速度 0.1〜1500mm/秒 0.01〜1.0m/分
(3)引張伸び 無制限 0〜1mm
(4)引張荷重 1gf〜100kgf 1gf〜1000kgf
(9.8mN〜980N) (9.8mN〜9800N)
なお、引張時の一端11と他端12は、位置や形状は異なるが、引裂時の一端11'と他端12'、又は剥離時の一端11"と他端12"と見なし、それぞれの場合に適当な保持手段を介して荷重測定手段2や引張手段3に取付けられる。
本発明の高速引張試験機は、取付けテーブル9及び保持手段21に摩耗輪又は研磨材を取り付ければ前後に高速に移動可能なので、高速の摩擦試験に適用可能であり(JIS K7204、同7205等参照)、突刺試験又は打抜試験では、突刺錐又は打抜ポンチを高速で移動させることが可能なので、摩耗度や剪断強さ等を測定することができる(JIS K7214等参照)。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
試験片
図1-1は、応用例に係る2号ダンベル状の試験片を示す図である。
ビオノーレ1001:ポリブチレンサクシネート系(昭和高分子(株)製)
ビオノーレ3001:ポリブチレンサクシネートアジペート系(昭和高分子(株)製)
セルグリーンPH7:ポリカプロラクトン系(ダイセル化学工業(株)製)
ラクティー9400:ポリ乳酸系((株)島津製作所製)
タンブラーを用い、下記処方にブレンドした樹脂を二軸押出機を用いてコンパウンド・ペレット化した樹脂を、インフレーション成形装置によりフィルム化した。
上記のペレットをインフレーション成形を用いてフィルム化した。この時、ペレットもインフレーション成形前に、乾燥(50℃×10時間以上)を施したものを使用した。
得られたフィルムを使用し、引張試験を行った結果を表2に示した。
なお、試験片は、23℃×50%RHの恒温恒湿機にて24時間調湿した後、測定に供した。
図1-1に示すJIS K7113に記載の2号ダンベルにより打ち抜いた試験片を使用し、各フィルムの割れ性評価を行なった。
試験片は、23℃×50%RHの恒温恒湿機にて24時間調湿した後、測定に供した。
前述のインフレーション成形により得られたフィルムを、上記形状にカットして、高速引張評価装置でフィルムの割れ性評価を行なった。
評価基準としては破断伸度を基準とした。なお、伸度は実際の伸びの長さ(つかみ具の移動距離、単位:cm)で示した。
フィルムが割れない場合、破断伸度は数cm以上を示すが、フィルムが割れるとその破断伸度はほとんど0に近いものとなる。
割れ性の評価基準は下記の通りである。
○:引張速度が速くても、伸度(破断伸度)を良く保つもの。
△:引張速度が速くなるにつれて、割れないが伸度が低下する傾向にあるもの。
×:引張速度が遅いときにはよく伸びるが、引張速度が速くなると割れるもの。
なお、引張測定条件は以下の通りである。
使用機器:高速引張試験機
引張条件:等速引張
リニア駆動装置:(株)ソディック社製リニア駆動装置
ストローク検出器:(株)キーエンス社製、NR−2000(400kHz)
ロードセル:10kgf,10%
試験スピード:0.5m/分、3m/分、20m/分、40m/分、60m/分、但し最大ストロークは600mmである。
つかみ具間距離:8cm
試験回数:n=5
以上の測定結果を表2に示した。
畑に試験的に畝を形成し、上記フィルムをフィルム展張機で展張した。その後、故意に畝の端を足で踏んでいき、その時フィルムが実際に割れるか割れないかを評価した。各サンプルフィルムについて試験回数n=20としてその時の割れない割合を%で示した。
足踏み割れ性試験の評価基準は下記の通りである。
○:割れない割合が90%以上のもの。
△:割れない割合が80超90%未満のもの。
×:割れない割合が80%以下のもの
以上の結果を表2に示した。
一方、従来の引張試験機を用いて引張速度0.5m/分で行った結果では、どれも良く伸び、かつ破断するときは同じくらいで破断するため優位差が付けられなかった。
以上のことから、本発明で示す評価方法を使用すれば実用状態とより相関の取れたフィルムの割れ性を評価することが可能である。
フィルム材料の組成が変わっても、本発明の範囲内で試験速度、サンプル形状を選択することで同様な効果が得られる。
2 荷重測定手段
3 引張手段
3a リニア走行用固定子
3b リニア走行用二次導板
4 ストローク検出器
4a 検出基部
4b 移動検出端
4c 電気抵抗体
5 コンピュータ
9 取付テーブル
11 試験片1の一端
12 試験片1の他端
21 保持手段
31 保持手段
Claims (7)
- 試験片(1)の一端(11)を、荷重測定手段(2)に取付けられた保持手段(21)により保持し、
試験片(1)の他端(12)を、引張手段(3)に取付けられた保持手段(31)により保持し、
引張手段(3)により試験片(1)を引張る試験機であって、
(i)引張速度が0.1〜1500mm/秒で制御可能、
(ii)引張手段(3)の位置が経時的に検出可能、且つ
(iii)引張荷重が1gf(9.8mN)〜100kgf(980N)の範囲で経時的に検出可能
であり、
引張手段(3)はリニア走行用固定子(3a)およびリニア走行用二次導板(3b)からなり、保持手段(31)が、リニア走行用固定子(3a)上に設けられ、リニア走行用固定子(3a)がリニア走行用二次導板(3b)により直線的に走行し、
引張伸びが、リニア走行用二次導板(3b)に沿って設けられたストローク検出器(4)により測定される
ことを特徴とする高速引張試験機。 - ストローク検出器(4)が、リニア走行用二次導板(3b)に沿って設けられた直線状の電気抵抗体(4c)、その一端に設けられた検出基部(4a)、及びリニア走行用固定子(3a)に併設された移動検出端(4b)からなり、検出基部(4a)、及び移動検出端(4b)間の電気抵抗体(4c)の抵抗の変化により、引張手段(3)の位置が経時的に検出される請求項1に記載の高速引張試験機。
- 引張速度が等速又は変化可能である請求項1又は2に記載の高速引張試験機。
- 所定の引張速度に到達するまでの保持手段(31)の移動距離が、引張速度1000mm/秒において、30mm以内である請求項1〜3のいずれか1項に記載の高速試験機。
- 試験片(1)が樹脂製フィルムである請求項1〜4のいずれか1項に記載の高速引張試験機。
- 引張試験、引裂試験、剥離試験、摩擦試験、突刺試験、又は打抜試験、に使用する請求項1〜5のいずれか1項に記載の高速引張試験機。
- さらに、試験片用恒温槽(6)及び/又は画像撮影手段(7)を備えた請求項1〜6のいずれか1項に記載の高速引張試験機。
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