JP2005146156A - 軟質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

軟質ポリウレタンフォームの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】振動、音、衝撃吸収体、又は、マットレス、枕、クッションなどに有用な優れた粘弾性性能を有し、従来の軟質ポリウレタンフォームに比べ、人体の圧力をより均一に分散し、疲労感や床ずれ軽減に有効な人間工学的に優れた粘弾性軟質ポリウレタンフォームを提供する。
【解決手段】有機ポリイソシアネート(A)とポリオール(B)とを触媒(E)、整泡剤(F)、発泡剤(G)、並びに任意の添加剤の存在下で反応させることにより、復元時間が3〜30秒である粘弾性ポリウレタンフォームを製造する方法において、(B)に、単官能活性水素含有化合物(C)を(B)と(C)の合計モル数を基準として、30モル%以上配合し、それらの成分を発泡硬化させる際のイソシアネートインデックスを80〜120とする、軟質ポリウレタンフォームの製造方法によって解決する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、振動、音、衝撃吸収体、又は、マットレス、枕、クッション等に有用な優れた粘弾性性能を有する軟質ポリウレタンフォームに関する。更に詳しくは、従来の軟質ポリウレタンフォームに比べ、人体の圧力をより均一に分散し、疲労感や床ずれ軽減に有効な人間工学的に優れた粘弾性軟質ポリウレタンフォームの製造方法に関する。
従来より軟質ポリウレタンフォームは、反発弾性特性、軽量性等の性能に優れていることから、自動車のクッション材、家具、寝具、カーペット等の様々な分野で使用されている。
しかし、近年の研究により弾性の高い軟質ポリウレタンフォームを使用したマットレス、枕、クッション等においては、人の体重によるフォームの変形が、人体の形状に十分追従できず、人体に対して局部的な応力を与え、長時間の使用により、使用者に疲労感を与える等の問題点があることが判ってきた。また更に、医療、介護用のマットレスや枕等にこれらフォームを使用した場合、褥痩(床ずれ)が誘発されるという問題があり、近年このような用途には体圧の分散性能が良い粘弾性軟質ポリウレタンフォームが求められている。
従来の技術による粘弾性ポリウレタンフォームは、室温付近にガラス転移点(Tg)が存在するように設計され、半溶融状態のソフトセグメント(ポリオール部分)により粘弾性が付与されている。たとえば、特許文献1には、フォームを構成する樹脂のTgを高めるため、常温付近に凝固点を有するポリオールを特定量以上用いることを特徴とした粘弾性フォームが開示されている。しかし、このようなフォームでは、室温付近の粘弾性性能は優れているが、ソフトセグメントが凝固する領域、例えば0℃以下の低温では著しく硬度が上昇すると共に粘弾性性能が失われるという問題がある。この問題点の解決策として、特許文献2には、上記凝固点の高いポリオールに凝固点の低いポリオールを併用することで、低温での硬度上昇を抑えることが提案されている。しかし、この方法によっても、ソフトセグメント凝固によるフォームの硬度上昇は十分抑えることが出来ず、冬季等で低温状態に放置されたこれらフォーム成形品は、体温等によって十分温められるまで殆ど柔軟性感、粘弾性感を与えない。また、これら特許記載の方法におけるイソシアネートインデックスは、事実上90以下、最も汎用な領域は80前後であり、フォーム表面に未反応の水酸基やアミノ基等が存在することにより、成形後の経過時間に関わらず、成形品表面に強い粘着性が認められる。成形品表面の強い粘着性は、時として成形品同士、又は、成形品と他の物品との接着を引き起こし、著しい場合は、これらを引き離す際に成形品が変形、破損、汚損するという問題が発生する。
特許第2587290号 特開平11−286566号公報
本発明により、十分な粘弾性性能を有すると共に、低温でも硬度上昇が非常に小さく、振動、音、衝撃吸収体、又は、マットレス、枕、クッション用として優れた粘弾性ポリウレタンフォームの製造方法を提供することが可能となる。
本発明は、特定の単官能活性水素含有化合物を用いることにより、十分な粘弾性性能を有すると共に、低温でも硬度上昇が非常に小さく、振動、音、衝撃吸収体、又は、マットレス、枕、クッション用として優れた粘弾性ポリウレタンフォームの製造方法を提供することにある。
本発明は、前述の課題を解決するため検討されたものであり、特定の単官能活性水素含有化合物を用いることにより、前記課題が解決できることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、以下の(1)〜(6)に示されるものである。
(1)有機ポリイソシアネート(A)とポリオール(B)とを触媒(E)、整泡剤(F)、発泡剤(G)、並びに任意の添加剤の存在下で反応させることにより、復元時間が3〜30秒である粘弾性ポリウレタンフォームを製造する方法において、(B)に、単官能活性水素含有化合物(C)を(B)と(C)の合計モル数を基準として、30モル%以上配合し、それらの成分を発泡硬化させる際、イソシアネート基(モル)/活性水素基(モル)×100で表されるイソシアネートインデックスが、80〜120であることを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
(2)(A)を最終的な発泡硬化反応前に(B)の一部(B′)と反応させて得られる有機イソシアネートプレポリマー(D)と、(B)の残り一部(B”)とを(E)、(F)、(G)、並びに任意の添加剤の存在下で反応させることにより、復元時間が3〜30秒である粘弾性ポリウレタンフォームを製造する方法において、(B′)に、(C)を(B′)と(B”)と(C)の合計モル数を基準として、30モル%以上配合し、それらの成分を発泡硬化させる際のイソシアネートインデックスが、80〜120であることを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
(3)(A)がジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートとポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネートとの混合物、から選ばれるイソシアネートであることを特徴とする前記(1)、(2)の製造方法。
(4)(A)がジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートとポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネートとの混合物から選ばれるイソシアネートに、これら以外のイソシアネートを50質量%以下混合した混合物であることを特徴とする前記(1)、(2)の製造方法。
(5)(B)が、公称官能基数2以上、数平均分子量1,000から10,000、オキシエチレン基含有率30質量%以下のポリオキシアルキレンポリオール、又は、平均した公称官能基数2以上、数平均分子量1,000から10,000、平均したオキシエチレン基含有率30質量%以下の2種類以上のポリオール混合物、である前記(1)〜(4)のいずれかの製造方法。
(6)(C)が数平均分子量30〜1,000以下の単官能活性水素含有化合物であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかの製造方法。
本発明に用いられるイソシアネート(A)は、ジフェニルメタンジイソシアネート(以後MDIと略称する)、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート(以後P−MDIと略称する)、MDIとP−MDIとの混合物(以後ポリメリックMDIと略称する)、又は、これらの内の一つとその他のイソシアネートとの混合物が特に好ましい。その他のイソシアネートとしては、ウレタンフォームの製造に通常使用される公知のポリイソシアネートを用いることができる。例えば、トリレンジイソシアネート(以後TDIと略称する)、キシレンジイソシアネート、ニトロジフェニルジイソシアネート、ジフェニルプロパンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、ジメトキシジフェニルジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、メチルペンタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加TDI、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加MDI、テトラメチルキシレンジイソシアネート、これらのポリメリック体、これらのウレタン変生体、ウレア変性体、アロファネート変性体、ビウレット変性体、カルボジイミド変性体、ウレトンイミン変性体、ウレトジオン変性体、イソシアヌレート変性体、更に、これら2種以上の混合物等が挙げられる。これらイソシアネートは、上記MDI、P−MDI、ポリメリックMDI、と混合して使用することが好ましいが、混合せずに使用しても類似の効果を得ることが出来る。
本発明に用いられるポリオール(B)は、ポリ(オキシアルキレン)ポリオール(以後PPG系ポリオールと略称する)単独又は、PPG系ポリオールを含む2種以上のポリオール混合物が好ましい。PPG系ポリオールは公知の方法で得られるものであり、活性水素を2個以上含有する化合物を開始剤として、プロピレンオキサイド(以下POと略称する)やエチレンオキサイド(以下EOと略称する)を有するアルキレンオキサイドをランダムに付加させたポリエーテルポリオールである。PPG系ポリオールの開始剤の官能基数は、2以上であることが好ましく、2〜6が更に好ましい。開始剤の官能基数が下限未満の場合、得られる軟質ポリウレタンフォームは架橋密度低下のために強度や硬度が低下し、上限を超える場合、フォームの柔軟性が損なわれる。
PPG系ポリオールを得るのに用いられる開始剤としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−n−ヘキサデカン−1,2−エチレングリコール、2−n−エイコサン−1,2−エチレングリコール、2−n−オクタコサン−1,2−エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、あるいはビスフェノールAのEO又はPO付加物、水素添加ビスフェノールA、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル−3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピオネート、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリストール等の低分子ポリオール類、アニリン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トルエンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、キシリレンジアミン等の低分子アミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等の低分子アミノアルコール類等が挙げられる。
PPG系ポリオール中のオキシエチレン基の含有量は30質量%以下が好ましく、更に25質量%以下であることが望ましい。オキシエチレン基含有量が上限を超える場合、得られるフォームの表面にベトツキ感が出やすく、また、フォーム硬度の温度依存性が非常に高くなる。
PPG系ポリオールの数平均分子量は、1,000〜10,000であることが好ましく、1,200〜9,500が更に好ましい。最も好ましくは、1,500〜9,000の範囲である。数平均分子量が下限未満の場合、得られるフォームの柔軟性が失われ、また、機械物性が悪化するという問題点がある。
また、本発明では、必要に応じて、PPG系ポリオールにそれ以外のポリオールや架橋剤を併用し、混合物として使用することができる。併用できるポリオールとして、例えば、EO含有量の多いポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等が挙げられる。また、架橋剤として、前述のPPG系ポリオールを得るのに用いられる低分子ポリオールや、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン等の低分子ポリアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン等のアミノアルコール等が挙げられる。但し、このような多種ポリオールの併用系とした場合でも、系全体としての数平均分子量は、1,000〜10,000であることが好ましく、1,200〜9,500が更に好ましい。最も好ましくは、1,500〜9,000の範囲である。また、系全体としてのオキシエチレン基の含有量は30質量%以下が好ましく、更に好ましくは25質量%以下である。これらは、PPG系ポリオールに記載のものと同様の理由による。
単官能活性水素含有化合物(C)としては、メタノール、エタノール、プロパノール、及びその異性体、ブタノール及びその異性体、ペンタノール及びその異性体、ヘキサノール及びその異性体、カプリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の飽和脂肪族モノオール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール等の不飽和脂肪族モノオール、シクロヘキサノール、シクロヘキサンメタノール等の脂環族モノオール、ベンジルアルコール等の芳香族モノオール等の非重合系モノオール、前記モノオールや、フェノール系化合物を開始剤として、ε−カプロラクトン等の環状エステルや、EOやPO、テトラヒドロフラン等の環状エーテルを開環付加させて得られる重合系モノオール等のモノオール類、また、本来はポリオール化合物であるが、エーテル化やエステル化等により官能基数を低下させて得られるモノオール、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジフェニルアミン等の二級アミン類、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルヘキサノールアミン、N,N−ジメチル−3−メチルペンタノールアミン、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール、等のアミノアルコール類等が挙げられる。本発明で好ましい単官能活性水素含有化合物(C)は、ポリオール(B)との相溶性、低揮発性、等の点から、炭素数1〜5の飽和脂肪族モノオールを開始剤とし、EO及び/又はPOを開環付加させて得られる、数平均分子量200〜1,000のポリエーテルモノオールが好ましい。更には、(C)は三級アミノ基を1以上含有する、数平均分子量75〜1,000のモノオールと、炭素数1〜5の飽和脂肪族モノオールを開始剤とし、EO及び/又はPOを開環付加させて得られる、数平均分子量200〜1,000のポリエーテルモノオールとのモル比が1〜100:99〜0の混合物であることが好ましく、特に20〜100:80〜0であることが好ましい。
(C)の好ましい添加量は、単官能活性水素含有化合物(C)がポリオール(B)、及びモノオール(C)の総和量を基準として、30モル%以上、特に好ましくは30〜60モル%である。添加量が下限未満の場合では粘弾性性能が不十分であり、また、上限を超える場合は架橋密度低下のため、フォームの陥没や、機械物性の低下等が発生する。
触媒(E)としては、当該分野において公知である各種ウレタン化触媒が使用できる。例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルフォリン、N−エチルモルフォリン、ジメチルベンジルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,N’,N''−ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス−(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、トリエチレンジアミン、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,2−ジメチルイミダゾール、1−ブチル−2−メチルイミダゾール等の三級アミン及びこれらの有機酸塩、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミノアルコール類、及びこれらの有機酸塩、スタナスオクトエート、ジブチルチンジラウレート、ナフテン酸亜鉛等の有機金属化合物類等が挙げられる。これら触媒は、必要に応じて2種類以上を混合して使用する。また、これら触媒を低粘度化、液状化、成形機械のための増容、等の理由で各種溶媒、ポリオール、可塑剤、等に溶解して使用することも可能である。
本発明は、整泡剤(F)を使用せずに実施することも可能であるが、より均一なセルを得ようとする場合、又は、より低いフォーム密度を求める場合、整泡剤を使用することも可能である。本発明に使用できる整泡剤としては、ポリシロキサン、ポリシロキサンとポリオキシアルキレンのブロック共重合体、及びこれらの溶媒、可塑剤、による希釈品等を挙げることができる。
発泡剤(G)としては主に水を用いる。水は、イソシアネート基との反応で炭酸ガスを発生する。また、付加的に少量のシクロペンタンやノルマルペンタン、イソペンタン、HFC−245fa等の低沸点有機化合物の併用、及び/又は、ガスローディング装置を用いて、原液中に空気、窒素ガス、液化二酸化炭素等を混入溶解させて成形することもできる。
更に、必要に応じて、難燃剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、各種充填剤、内部離型剤、その他の加工助剤を加えて用いることができる。なお、これらの助剤の中でイソシアネートと反応しうる活性水素基を有さないものについては、ポリイソシアネートにあらかじめ混合して使用することもできる。
本発明における粘弾性ポリウレタンフォームは、スラブフォーム、又はモールドフォームとして製造される。両製造方法共、有機ポリイソシアネート(A)又は有機ポリイソシアネートプレポリマー(D)以外の、ポリオール(B)、単官能活性水素含有化合物(C)、触媒(E)、整泡剤(F)、発泡剤(G)及び必要に応じ用いられる助剤をあらかじめ混合してポリオールプレミックスを準備し、これと(A)又は(D)との2成分を混合発泡させるという方法、又は全ての成分を一度に混合し、発泡する方法が可能である。
各製造方法を詳細に説明すると、スラブフォームの製造方法としては、原料混合用として当業界で公知のローター回転式又は、高圧衝突混合式の混合ヘッドを有する多成分型の発泡機を用い、ヘッドにて全ての成分を混合した後、混合液を発泡用容器又は連続的にベルトコンベア上に供給して発泡する方法、又はバッチ式の混合槽で全ての成分を混合した後、発泡用容器にこれを流し込んで発泡する、バッチブロックと呼ばれる方法が挙げられる。モールドフォームの製造方法としては、公知のメカニカル撹拌装置を備えた低圧発泡機や、高圧衝突混合方式を利用した高圧注入機で原料液を混合した後、所定の金型に注入する方法が挙げられる。この方法では、金型は30〜100℃の範囲で調節されていることが望ましい。また、脱型後の製品はそのままでも使用できるが、従来公知の方法で圧縮又は、減圧下でセルを破壊し、製品の外観、寸法を安定化させることもできる。
以下、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例及び、比較例中において、特に断りのない限り、比率は質量比であり、「%」は「質量%」である。
〔ポリウレタンフォームの製造、評価〕
実施例1〜13、比較例1〜2
表1、2に示す配合で、ポリウレタンスラブフォームを製造した。得られたポリウレタンフォームは製造後一昼夜放置した後、各物性を測定した。結果を表1、2に示す。なお、発泡条件は以下の通り。
〔発泡条件〕
原料温度:25±2℃
撹拌速度:3,000rpm
撹拌時間:10秒
Figure 2005146156
Figure 2005146156
〔使用原料の詳細〕
・有機ポリイソシアネート(A)
A−1:MDI含有ポリメリックMDI
NCO含有量=32%
D−1:ポリメリックMDIとポリオール(B−1)からなるプレポリマー
NCO含有量=26%
・ポリオール(B)
B−1:グリセリンのPO付加体
数平均分子量=3,000
EO含有量=0%
B−2:グリセリンのPO/EO付加体
数平均分子量=3,000
EO含有量=8%
B−3:トリメチロールプロパンのPO付加体
数平均分子量=400
EO含有量=0%
B−4:グリセリンのPO付加体
数平均分子量=400
EO含有量=0%
B−5:グリセリンのEO/PO付加体
数平均分子量=3,400
EO含有量=70%
B−6:ジエタノールアミン
・単官能活性水素含有化合物(C)
C−1:アルカノールのEO/PO付加体
数平均分子量=240
C−2:n−ヘキサノール
C−3:N,N−ジメチルエタノールアミン
C−4:N,N−ジメチル−3−メチルペンタノールアミン
C−5:N,N−ジメチルヘキサノールアミン
・触媒(E)
E−1:トリエチレンジアミン/33%DPG溶液
E−2:ビス−N,N−ジメチルアミノエチルエーテル/70%DPG溶液
E−3:トリエチレンジアミンの有機酸塩/33%DPG溶液
E−4:ビス−N,N−ジメチルアミノエチルエーテルの有機酸塩/70%DPG溶液
E−5:1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7
・整泡剤(F)
F−1:シリコーン系整泡剤
商品名TEGOSTAB B−4113LF
ゴールドシュミット社製
F−2:シリコーン系整泡剤
商品名L−3601
日本ユニカー社製
F−3:シリコーン系整泡剤
商品名BY10−540
東レダウコーニングシリコーン社製
F−4:シリコーン系整泡剤
商品名SZ−1105
日本ユニカー社製
・発泡剤(G)
G−1:水
復元時間は以下に示す手順で測定した。
1.測定環境:温度23±2℃、相対湿度50±5%
2.サンプルサイズ:縦100mm×横100mm×厚40mmのフォームの中心を、直径30mmの加圧子で20mm押し込む。
3.この状態で10秒間保持する。
4.加圧子を取り除いた瞬間から、元の形に復元する(凹みがなくなる)までの時間を測定する。
応力緩和以外の物性はJIS K−6400(1997)に準じて測定した。なお、応力緩和率の測定方法は以下の通りである。
1)当初の厚みの75%押し込んだ後、ただちに荷重を除く。
2)1分間放置する。
3)当初の厚みの25%押し込み、このときの応力(緩和前応力)を測定する。
4)この状態で、20秒間放置した後の応力(緩和後応力)を測定する。
5)以下の測定式で応力緩和率を算出する。
応力緩和率(%)=(緩和前応力−緩和後応力)/緩和前応力×100
なお、測定条件は以下の通り。
フォーム厚 :50mm
クロスヘッドスピード:100mm/分
表1、2より、実施例のフォームは、復元時間が適度にあり、反発弾性が小さく、応力緩和率やヒステリシスロスが大きく、粘弾性フォームとして必要十分な特性を備えていた。一方、比較例のフォームは復元時間が測定できないほど短く、反発弾性が大きいため、粘弾性フォームといえるものではなかった。

Claims (7)

  1. 有機ポリイソシアネート(A)とポリオール(B)とを触媒(E)、整泡剤(F)、発泡剤(G)、並びに任意の添加剤の存在下で反応させることにより、復元時間が3〜30秒である粘弾性ポリウレタンフォームを製造する方法において、(B)に、単官能活性水素含有化合物(C)を(B)と(C)の合計モル数を基準として、30モル%以上配合し、それらの成分を発泡硬化させる際、イソシアネート基(モル)/活性水素基(モル)×100で表されるイソシアネートインデックスが、80〜120であることを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  2. (A)を最終的な発泡硬化反応前に(B)の一部(B′)と反応させて得られる有機イソシアネートプレポリマー(D)と、(B)の残り一部(B”)とを(E)、(F)、(G)、並びに任意の添加剤の存在下で反応させることにより、復元時間が3〜30秒である粘弾性ポリウレタンフォームを製造する方法において、(B′)に、(C)を(B′)と(B”)と(C)の合計モル数を基準として、30モル%以上配合し、それらの成分を発泡硬化させる際のイソシアネートインデックスが、80〜120であることを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  3. (A)がジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートとポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネートとの混合物、から選ばれるイソシアネートであることを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. (A)がジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートとポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネートとの混合物から選ばれるイソシアネートに、これら以外のイソシアネートを50質量%以下混合した混合物であることを特徴とする請求項1また2に記載の製造方法。
  5. (B)が、公称官能基数2以上、数平均分子量1,000〜10,000、オキシエチレン基含有率30質量%以下のポリオキシアルキレンポリオール、又は、平均した公称官能基数2以上、数平均分子量1,000から10,000、平均したオキシエチレン基含有率30質量%以下の2種類以上のポリオール混合物、である請求項1から4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. (C)が数平均分子量30〜1,000の単官能活性水素含有化合物であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の製造方法。
  7. (C)が三級アミノ基を1以上含有する、数平均分子量75〜1,000のモノアルコールと、数平均分子量30〜1,000の単官能活性水素含有化合物とのとのモル比が1〜100:99〜0の混合物であることを特徴とする請求項6記載の製造方法。
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