JP2008024856A - 衝撃緩衝材 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な衝撃緩衝性を発揮し、かつ揮発性成分の放出が少なく、放出ガスや振動及び衝撃によって破損するおそれがあるハードディスクドライブ等の精密OA機器等に好適な衝撃緩衝材の提供を目的とする。
【解決手段】ポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤、触媒、整泡剤を含む発泡原料から形成された軟質ポリウレタンフォームよりなる衝撃緩衝材において、発泡剤を水とし、触媒には官能基を有する反応性触媒を含み、整泡剤が活性水素を有するシリコン化合物からなると共に、発泡剤としての水の量をポリオール100重量部に対して0.8〜1.2重量部にし、またイソシアネートインデックスを100〜110とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、衝撃緩衝材に関し、特には軟質ポリウレタンフォームからなる衝撃緩衝材に関する。
従来、衝撃によって破損しやすい装置には、衝撃緩衝材が用いられている。例えば、ハードディスクドライブにおいては、筐体内部の上下の四隅に発泡樹脂よりなる柱状の衝撃緩衝材を配置し、また側面に発泡樹脂よりなる板状の衝撃緩衝材を配置することが提案されている(特許文献1参照)。
また、低分子量のポリオールを使用し、イソシアネートインデックスを100より低くした軟質低反発ポリウレタンフォームを精密OA機器等の制振材として用いることが提案されている(特許文献2参照)。なお、イソシアネートインデックスを100より低くすることは、エネルギー吸収軟質ポリウレタンフォームにおいて一般的に行われていることである(例えば、特許文献3の実施例参照)。
ところで、精密OA機器、特にハードディスクドライブにおいては、その筐体等の構成部品から揮発性成分が放出されることがあると、ディスク面等に付着して誤動作を起こすおそれがあるため、筐体等の構成部品から揮発性成分が放出されないことが求められる。
しかし、従来の軟質ポリウレタンフォームからなる衝撃緩衝材は、放出ガスの対策(揮発性成分の放出対策)が充分とは言い難く、前記ハードディスクドライブ等の精密OA機器に対する放出ガスの問題がある。特に、軟質ポリウレタンフォームは、原料中のイソシアネート基と活性水素が反応して形成されているため、イソシアネートインデックスを低くした場合、軟質ポリウレタンフォーム中に未反応成分が残留した状態になりやすい。したがって、イソシアネートインデックスを100よりも低くした軟質ポリウレタンフォームからなる衝撃緩衝材にあっては、軟質ポリウレタンフォーム中に残留している未反応成分から揮発性成分が放出され、その放出ガスによってハードディスクドライブ等に誤動作を生じさせるおそれがある。
さらに、通常、軟質ポリウレタンフォームは、触媒にアミン触媒が含まれているが、前記アミン触媒は、常に全量が反応に使用されるとは限られず、一部が軟質ポリウレタンフォーム中に残留することがある。そのため、従来における軟質ポリウレタンフォームからなる衝撃緩衝材は、前記残留アミン触媒からガスが放出され、前記ハードディスクドライブに誤作動を生じさせるおそれがある。
特開2005−256982号公報 特開2001−288240号公報 特開2000−290344号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、良好な衝撃緩衝性を発揮し、かつ揮発性成分の放出ガスが少なく、ハードディスクドライブに使用した場合には放出ガスによる悪影響を低減することができる衝撃緩衝材の提供を目的とする。
請求項1の発明は、ポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤、触媒、整泡剤を含む発泡原料から形成された軟質ポリウレタンフォームよりなる衝撃緩衝材において、前記発泡剤は水からなり、前記触媒は官能基を有する反応性触媒を少なくとも含み、前記整泡剤は活性水素を有するシリコン化合物からなり、前記発泡剤としての水の量が前記ポリオール100重量部に対して0.8〜1.2重量部、イソシアネートインデックスが100〜110であることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記ポリイソシアネートが2,4−トルエンジイソシアネート/2,6−トルエンジイソシアネート=65/35であることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記整泡剤が活性水素を有する直鎖のシリコン化合物からなることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1から3の何れか一項において、前記軟質ポリウレタンフォームの密度が80kg/m以上であることを特徴とする。
本発明によれば、触媒が官能基を有する反応性触媒を含み、整泡剤が活性水素を有するシリコン化合物からなり、しかもイソシアネートインデックスが100〜110からなるため、軟質ポリウレタンフォーム中の揮発性成分を少なくすることができ、本発明の衝撃緩衝材をハードディスクドライブに使用した場合には、揮発性成分の放出ガスによる悪影響を低減することができる。さらに、発泡剤としての水の量を、ポリオール100重量部に対して0.8〜1.2重量部としたことにより、衝撃緩衝材の制振制を良好なものにできたのである。
以下本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明の衝撃緩衝材は、特にハードディスクドライブのように衝撃や振動及び放出ガスに弱いOA機器に対する衝撃緩衝材として好適なものであって、ポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤、触媒、整泡剤を含む発泡原料から形成された軟質ポリウレタンフォームよりなる。
本発明において使用されるポリオールとしては、軟質ポリウレタンフォームに用いられる公知のエーテル系ポリオールまたはエステル系ポリオールの何れか一方又は両方を用いることができる。エーテル系ポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコール、またはその多価アルコールにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオールを挙げることができる。また、エステル系ポリオールとしては、マロン酸、コハク酸、アジピン酸等の脂肪族カルボン酸やフタル酸等の芳香族カルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等の脂肪族グリコール等とから重縮合して得られたポリエステルポリオールを挙げることできる。
特に前記ポリオールには、低反発性を発現するポリオールを含むのが好ましい。前記低反発性を発現するポリオール(すなわち低反発性ポリオール)は、分子量の異なるポリオール(低分子量のポリオールと高分子量のポリオール)を物理的に混合したブレンドポリオールからなる。低分子量ポリオールは分子量700〜3000、平均官能基数1.5〜4.5のものが好ましく、一方、高分子量ポリオールは分子量4000〜12000、平均官能基数1.5〜4.5のものが好ましい。また、前記低分子量ポリオールと高分子量ポリオールの割合は、前記低分子量ポリオールを50〜80重量%、残りを前記高分子量ポリオールとするのが好ましい。前記低分子量ポリオールの割合が少ない場合、架橋密度が低くなって低反発性を発現しなくなり、一方、前記低分子量ポリオールの割合が多い場合には架橋密度が高くなり、得られる軟質ポリウレタンフォームが硬くなって衝撃緩衝性が悪くなる。
前記低分子量ポリオール及び高分子量ポリオールとしては、ポリオキシアルキレンポリオール、ビニル重合体含有ポリオキシアルキレンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリオキシアルキレンポリエステルブロック共重合体ポリオールから選択される1種または2種以上のものが好ましい。
前記低反発性を発現するポリオールは、単独で使用してもよいが、全ポリオール100重量部中、低反発性を発現するポリオールの量を30〜90重量部とするのがより好ましい。
本発明において使用されるポリイソシアネートは、トルエンジイソシアネート(TDIと称される)が好ましい。より好ましくは、2,4−トルエンジイソシアネート/2,6−トルエンジイソシアネート=65/35のもの(通称T−65)である。ポリイソシアネートをT−65とすることにより、剛性の高い軟質ポリウレタンフォームが得られることから、優れた制振性を示すようになる。
本発明において使用される発泡剤は水からなる。水の配合量はポリオール100重量部に対して1.2重量部以下とされる。水の配合量がポリオール100重量部に対して1.2重量部を超えると、密度が低くなって制振性に劣るようになる。水の配合量の下限値は、軟質ポリウレタンフォームの発泡性等を考慮して決定される。水の配合量のより好ましい範囲は、ポリオール100重量部に対して0.8〜1.2重量部である。
本発明において使用される触媒としては、官能基を有する反応性触媒が単独または他の触媒と共に用いられる。官能基を有する反応性触媒とは、水酸基を有する触媒を言う。官能基を有する反応性触媒として、ジメチルアミノエタノール、トリメチルアミノエタノールアミン、トリメチルアミノプロパノールアミン、ヒドロキシエチルモルフォリン、ヒドロキシプロピルイミダゾール、トリスジメチルアミノメチルフェノール、トリエタノールアミン等を挙げることができる。前記官能基を有する反応性触媒と共に併用される触媒としては、スタナスオクトエートやジブチルチンジラウレート等の錫触媒やフェニル水銀プロピオン酸塩あるいはオクテン酸鉛等の金属触媒(有機金属触媒とも称される。)を挙げることができる。なお、前記官能基を有する反応性触媒の配合量は、触媒の種類によって適宜決定されるが、ポリオール100重量部に対して0.2〜1.0重量部程度が好ましい。また、前記金属触媒の配合量は、触媒の種類によって適宜決定されるが、ポリオール100重量部に対して0.01〜0.1重量部程度が好ましい。
本発明において使用される整泡剤は、活性水素を有するシリコン化合物(すなわち反応性シリコン化合物)とされる。活性水素を有するシリコン化合物を整泡剤として用いることにより、揮発性成分を少なくすることができる。特に活性水素を有するシリコン化合物は直鎖のものが好ましい。直鎖とすることにより、軟質ポリウレタンフォームの発泡時におけるガス抜けが良好となって連通化程度が向上することから、軟質ポリウレタンフォームが弾性変形しやすくなり、制振性に優れた衝撃緩衝材が得られる。活性水素を有する直鎖のシリコン化合物としては、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマー等を挙げることができる。前記活性水素を有するシリコン化合物の配合量は、シリコン化合物の種類によって適宜決定されるが、通常、ポリオール100重量部に対し0.5〜1.5重量部程度が好ましい。
その他、適宜助剤が配合される。例えば、架橋剤、難燃剤、着色剤等を挙げることができる。架橋剤としては、通常の軟質ポリウレタンフォームにおいて架橋剤として使用されている多価アルコール等を使用することができる。例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等を挙げることができる。架橋剤の配合量は、架橋剤の種類によって適宜決定されるが、通常、ポリオール100重量部に対し0.5〜2.0重量部が好ましい。また、難燃剤としては、ノンハロゲンタイプのものが好ましい。例えば、膨張性黒鉛、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ポリリン酸アンモニウム、赤リン等のリン系、シリコーンパウダー等を挙げることができる。難燃剤の配合量は、難燃剤の種類によって適宜決定されるが、通常、ポリオール100重量部に対し1.0〜10.0重量部が好ましい。また、着色剤は、本発明の衝撃緩衝材に求められる色に応じたものが用いられ、求められる色等に応じて着色剤の配合量が決定される。
本発明において、イソシアネートインデックスは100以上とされる。イソシアネートインデックスは、[(発泡原料中のイソシアネート当量/発泡原料中の活性水素の当量)×100]で計算される。イソシアネートインデックスが100未満の場合、軟質ポリウレタンフォームは揮発性成分が増え、反発弾性及び圧縮歪みの悪いものとなって衝撃緩衝材として好ましくないものになる。なお、本発明においてイソシアネートインデックスの好ましい上限は110である。イソシアネートインデックスが110を超えると、高硬度化し、衝撃吸収性が低下する。
前記緩衝材を構成する軟質ポリウレタンフォームの密度は、80kg/m以上が好ましい。密度が80kg/m未満の場合、制振性が低下する。密度の好ましい上限値は100kg/mである。密度が100kg/mを超えると高硬度化し、衝撃吸収性が低下する。より好ましい密度の範囲は、80kg/m〜90kg/mである。
前記衝撃緩衝材を構成する軟質ポリウレタンフォームの製造は、前記ポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤、触媒、整泡剤及び適宜の添加助剤から発泡原料を調製した後、発泡原料を常温大気圧下で反応させる公知のスラブ発泡により行われるのが好ましい。具体的には、ポリオール、発泡剤、触媒、整泡剤、適宜の添加剤を混合し、この混合物にポリイソシアネートを公知のポリウレタン注入機で混合して得た発泡原料を、ベルトコンベア上に吐出し、ベルトコンベアが移動する間に、前記発泡原料を常温大気圧下で反応させて自然発泡させ、硬化させることで軟質ポリウレタンフォームを連続的に製造することができる。このようにして得られた軟質ポリウレタンフォームは、使用される対象の機器等に応じて、適宜所要の寸法に裁断されて衝撃緩衝材とされる。
以下、本発明の実施例について、比較例とともに具体的に説明する。表1に示す各成分を同表中の割合で配合して発泡原料を調製し、この調製により得られた発泡原料を用いてスラブ発泡させ、得られた軟質ポリウレタンフォームを200×200×30mmに裁断して実施例及び比較例の衝撃緩衝材を得た。
Figure 2008024856
表1において、ポリオール1は品番:G700、ポリエーテルポリオール、MW700、官能基数f=3、OH価=240、旭電化株式会社製、ポリオール2は低反発性ポリオール、品番:アクトコールLR00、MW1600、官能基数f=3のポリエーテルポリオール65%とMW5000、官能基数f=3のポリエーテルポリオール35%のブレンド品、OH価=106、三井武田ケミカル株式会社製、官能基を有する反応性触媒は、官能基として水酸基を有するアミン触媒、品番:KL No81、花王株式会社製、非反応性触媒は、トリエチレンジアミン33%プロピレングリコール、品番:33LV、中京油脂株式会社製、金属触媒はオクチル酸第一錫、品番:MRH110、城北化学工業株式会社製、活性水素を有するシリコン化合物(整泡剤)は活性水素を有する直鎖のシリコン化合物からなる整泡剤、品番:L626、GE東芝シリコーン株式会社製、活性水素を持たないシリコン化合物(整泡剤)は活性水素を持たない非直鎖のシリコン化合物からなる整泡剤、品番:F650、信越化学工業株式会社製、架橋剤は1,4−ブタンジオール、難燃剤はリン酸エステル化合物、ポリイソシアネートは2,4−トルエンジイソシアネート/2,6−トルエンジイソシアネート=65/35、品番:T−65、日本ポリウレタン工業株式会社製である。
なお、実施例1と実施例2はイソシアネートインデックスを100と110にした例、実施例1と実施例3〜4は、イソシアネートインデックスを100にしてポリオール2の量を変化させることにより軟質ポリウレタンフォームの密度を変化させた例である。一方、比較例1はイソシアネートインデックスを実施例1の100に対して本発明の範囲外である90にした例、比較例2は水を実施例1の1重量部に対して本発明の範囲より多い1.5重量部とした例である。比較例3は、実施例3における官能基を有する反応性触媒に代えて非反応性触媒を用いた例である。また、比較例4は活性水素を有する直鎖のシリコン化合物に代えて活性水素を待たない非直鎖のシリコン化合物を用いた例である。比較例5は水の量を本発明の範囲より少ない0.7重量部とした例である。
このようにして得られた実施例及び比較例に対して密度(JIS K 7222:1999準拠)、圧縮歪み(JIS K 6400−4:2004 A法準拠)、反発弾性(JIS K 6400−3:2004準拠)、難燃性(UL−94準拠)、VOC(揮発性有機化合物、VDA278準拠)について測定した。測定結果を表1の下欄に示す。なお、水の量を本発明の範囲より少ない0.7重量部とした比較例5は、軟質ポリウレタンフォームがシュリンク(収縮)して良好なフォームとならず、密度、圧縮歪み、反発弾性、難燃性、VOCの何れも測定できなかった。
表1に示す測定結果から理解されるように、実施例1〜4の衝撃緩衝材は、密度が85.0〜91.7kg/mであって、しかも圧縮歪み及び反発弾性が充分に小さく、また、揮発性成分の放出が少なく、難燃性を有するものである。このことから、本発明の衝撃緩衝材は、衝撃や放出ガスにより破損のおそれがある精密OA機器、特にハードディスクドライブにおける衝撃緩衝材として好適なものであることがわかる。
一方、比較例1(イソシアネートインデックスを本発明の範囲より低い90とした例)は、反発弾性が実施例と比べて非常に大きく、衝撃吸収性に劣るものであり、衝撃により破損しやすいハードディスクドライブ等には好ましくないものである。また、比較例3(官能基を有する反応性触媒に代えて非反応性触媒を用いた例)及び比較例4(活性水素を有する直鎖のシリコン化合物に代えて活性水素を待たない非直鎖のシリコン化合物を用いた例)は、放出ガスの量(VOCの値)が実施例と比べて非常に大きく、放出ガスによる悪影響を受けやすいハードディスクドライブ等に好ましくないものである。
なお、比較例2(水を本発明の範囲より多い1.5重量部とした例)は、圧縮歪み、反発弾性、難燃性、及び放出ガス(VOC)の測定結果について実施例1と同等であった。そこで、前記実施例1と比較例2については、制振性に違いが有るか否かを調べた。制振性の測定は、JIS G 0602、制振鋼板の振動減衰特性試験法に準拠し、中央支持定常加振法で行った。その際、実施例1と比較例1の衝撃緩衝材を30×300×厚み10mmにして、厚み1.0mmの鉄板に両面接着テープで貼り付けて測定試験体とした。試験温度は20℃、試験回数n=3である。また、加振点の機械インピーダンス(F/V)の共振点半値幅から損失係数を計算した。その結果を図1に示す。図1から理解されるように、水の配合量が本発明の範囲より多い1.5重量部とした比較例2は、実施例1と比べて損失係数が小さく、制振性に劣っている。このことから、水を本発明の範囲より多くした場合、衝撃緩衝材が制振性に劣るようになり、振動による悪影響を受けやすいハードディスクドライブ等には好ましくなくないことがわかる。
実施例1と比較例2の制振性測定結果を示すグラフである。

Claims (4)

  1. ポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤、触媒、整泡剤を含む発泡原料から形成された軟質ポリウレタンフォームよりなる衝撃緩衝材において、
    前記発泡剤は水からなり、
    前記触媒は官能基を有する反応性触媒を含み、
    前記整泡剤は活性水素を有するシリコン化合物からなり、
    前記発泡剤としての水の量が前記ポリオール100重量部に対して0.8〜1.2重量部、イソシアネートインデックスが100〜110であることを特徴とする衝撃緩衝材。
  2. 前記ポリイソシアネートが2,4−トルエンジイソシアネート/2,6−トルエンジイソシアネート=65/35であることを特徴とする請求項1に記載の衝撃緩衝材。
  3. 前記整泡剤が活性水素を有する直鎖のシリコン化合物からなることを特徴とする請求項1または2に記載の衝撃緩衝材。
  4. 前記軟質ポリウレタンフォームの密度が80kg/m以上であることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の衝撃緩衝材。
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