JP2005128369A - 光変調ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】
光変調素子とPCBを確実に電気的に接続でき、かつ効果的な放熱性能を持つ光変調ユニットであって、さらには、光変調素子とPCB間の位置調整にかかる手間を簡略化することができる光変調ユニットを提供すること。
【解決手段】
光変調ユニットは、光変調素子が収納されるソケットと、光変調素子を駆動制御する回路基板と、ソケットと回路基板との間隔を規定する間隔規定手段と、光変調素子と回路基板との間に配設され、両者を電気的に接続させる弾性ある導電性部材と、光変調素子に対する放熱手段と、導電性部材よりも大きな厚みを有し、弾性ある熱伝導部材とを備え、導電性部材および回路基板は、それぞれ、光変調素子の放熱部に対応する位置に開口を有し、熱伝導部材は開口を介して放熱部に当接され、導電性部材と熱伝導部材は、それぞれ、固定による、両者の圧縮率比が、1:4〜3:4内であるような厚みに設定されるような構成にした。
【選択図】 図2
光変調素子とPCBを確実に電気的に接続でき、かつ効果的な放熱性能を持つ光変調ユニットであって、さらには、光変調素子とPCB間の位置調整にかかる手間を簡略化することができる光変調ユニットを提供すること。
【解決手段】
光変調ユニットは、光変調素子が収納されるソケットと、光変調素子を駆動制御する回路基板と、ソケットと回路基板との間隔を規定する間隔規定手段と、光変調素子と回路基板との間に配設され、両者を電気的に接続させる弾性ある導電性部材と、光変調素子に対する放熱手段と、導電性部材よりも大きな厚みを有し、弾性ある熱伝導部材とを備え、導電性部材および回路基板は、それぞれ、光変調素子の放熱部に対応する位置に開口を有し、熱伝導部材は開口を介して放熱部に当接され、導電性部材と熱伝導部材は、それぞれ、固定による、両者の圧縮率比が、1:4〜3:4内であるような厚みに設定されるような構成にした。
【選択図】 図2
Description
この発明は、例えばDMD(登録商標。以下、同様とする)等のLGA(Land Grid Array)構造を持つ光変調素子と該光変調素子を駆動制御するための回路基板(以下、PCB(Printed Circuit Board)という)を備えた光変調ユニットに関する。
従来、LGA構造を持つ光変調素子とPCBを電気的に接続しつつ固定する手法としていくつか知られている。例えば、両者の間にボール状の半田を配置し、該半田を加熱することによって両者を固定させる手法(BGA(Ball Grid Array))が知られている。
しかし、BGAによって光変調素子およびPCBを固着する場合、半田を加熱する際に光変調素子も加熱されてしまうおそれや該素子を交換する際に手間がかかるおそれ等が問題点として指摘されている。
これに対し、近年、プラスティック製の板状体にC型のスプリング構造の金属板(以下、単にC型スプリングという)を埋め込んだコネクタ(以下、便宜上、Cコンタクトコネクタという)を用いて光変調素子とPCBを電気的に接続する手法が提案されている。該提案は、以下の特許文献1に例示される。
上記特許文献1に記載のCコンタクトコネクタは、光変調素子とPCBの電気的接続にC型スプリングという特殊形状の導電体を用いている。そして、ネジ等を用いて光変調素子をPCBに固定することによってC型スプリングが押圧される。このとき該C型スプリングに生じる反発力によって光変調素子、PCB間の電気的接続を実現している。以上のように電気的な接続を実現する部材に弾性を持たせる構成にしたため、該コネクタは構造が非常に複雑になり、かつ製造にコストがかかるといった問題がある。また、特許文献1によれば、光変調素子におけるランド、該ランドに対応する基板のランド、そして両者の間に介在するC型スプリングがすべて一対一で対応する、つまり一つのC型スプリングが一対のランドを電気的に接続する役割を担っている。そのため該光変調素子を備える光変調ユニットを製造する際、光変調素子、PCB、そしてCコンタクトコネクタの相対的な位置調整に非常に高い精度が要求される。そのため、光変調素子とPCBを固定する際に非常に手間がかかるといった問題もあった。
また、DMD等の光変調素子は駆動によりかなりの高熱を発生する。そのため、該素子およびユニット全体の安定した駆動を保証するために発生した熱をユニット外に放出する必要がある。光変調ユニットにおける放熱(冷却)構造については、例えば、以下の特許文献2に示されている。
上記特許文献2では、DMDから発生した熱を、銅またはアルミニウムの熱伝導部材を介して放熱部(ヒートシンク)へ伝えている。ここで、上述のようにDMDは、該DMD駆動制御用のPCBに電気的に接続される。従って、特許文献2の構成のように、熱伝導部材の材料として厚さが固定される金属を使用した場合、DMDとPCBの電気接続を保証しつつ、放熱効果も良好にするためには、精確な寸法の部材を用いて高精度での位置決めをしつつ固定することが要求される。そのため、より一層の人的、時間的負担が要求されてしまうという問題もあった。
以上の事情に鑑み、本発明は、LGA構造を持つ光変調素子とPCBを確実に電気的に接続でき、かつ該光変調素子から発せられる熱を効果的に外部に放出することができる光変調ユニットであって、さらには、該光変調素子とPCB相互の位置調整にかかる手間を簡略化して製造することができる光変調ユニットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の光変調ユニットは、LGA構造を持つ光変調素子と、該光変調素子が収納されるソケットと、光変調素子を駆動制御する回路基板と、ソケットと回路基板との間隔を規定する間隔規定手段と、光変調素子と回路基板との間に配設され、光変調素子と回路基板を電気的に接続させる、弾性ある導電性部材と、光変調素子から発生される熱を外部に放出する放熱手段と、導電性部材よりも大きな厚みを有し、熱を放熱手段に伝えるための、弾性ある熱伝導部材と、を備え、光変調素子は、導電性部材に対向する面に放熱部を有し、導電性部材および回路基板は、それぞれ、放熱部に対応する位置に開口を有し、熱伝導部材は、開口を介して放熱部に当接され、光変調素子から発せられる熱を放熱手段に伝え、導電性部材と熱伝導部材は、それぞれ、放熱手段とソケット間で各要素を固定することによる、該導電性部材と該熱伝導部材の圧縮率の比が、1:4〜3:4の範囲内であるような厚みに設定されることを特徴とする。
請求項1に記載の光変調ユニットによれば、弾性ある導電性部材によって光変調素子と回路基板とを確実に電気的接続することができる。同時に、弾性ある熱伝導部材によって光変調素子から発した熱を効果的に放熱手段に伝えることが可能になる。なお、上記の間隔規定手段は、光変調素子と回路基板との間に配設された導電性部材の収縮の度合いを規定する手段としても機能する。
上記構成の光変調ユニットにおいて、電気的接続と放熱効果を確保すると共により小型化、薄型化を実現するためには、間隔規定手段によって規定される間隔D1、導電性部材の厚みD2、熱伝導部材の厚みD4、回路基板の厚みD5が、以下の条件、
D1<D2<D1+D5<D4<D2+D5
を満たすように構成することが望ましい(請求項2)。なお、D1+D5よりもD4を大きく設定することにより、熱伝導部42が固定によって必ず圧縮される。また、D2+D5よりもD4を小さく設定することにより、熱伝導部42よりもコネクタ10を大きく圧縮させることができる。
D1<D2<D1+D5<D4<D2+D5
を満たすように構成することが望ましい(請求項2)。なお、D1+D5よりもD4を大きく設定することにより、熱伝導部42が固定によって必ず圧縮される。また、D2+D5よりもD4を小さく設定することにより、熱伝導部42よりもコネクタ10を大きく圧縮させることができる。
上記の光変調ユニットにおいて、光変調素子と回路基板間の電気的接続をより一層確実なものとするとともに、より効果的な放熱性能を得るためには、放熱手段とソケット間で各要素を固定することによる、該導電性部材と該熱伝導部材の圧縮率の比が、1:2であるような厚みに導電性部材と前記熱伝導部材を設定すればよい(請求項3)。
また、上記の各開口は、導電性部材および回路基板の略中央部に設けられていることが望ましい(請求項4)。このような位置に開口を設けることにより、該開口を基準として光変調素子、導電性部材、回路基板の位置決めを容易に行うことができる。詳しくは、光変調素子の放熱部が導電性部材と回路基板の開口から見えるように各部材を位置決めすれば、一対のランドは、自動的に導電性部材を介して電気的接続できるような位置に配置される。
さらには、熱伝導部材は、回路基板の面と平行な面における断面形状が開口と略同一形状であることが望ましい(請求項5)。このような構成によれば、熱伝導部材を各開口を介して光変調素子の放熱部に当接することにより、上記の位置決めを自動的に行うことができる。なお、熱伝導部材としては、両面に弾性ある熱伝導シートを貼付した金属板、例えばアルミ板を用いることが望ましい(請求項6)。
請求項7に記載の発明によれば、導電性部材は、両端を所定量突出させた直線状の弾性かつ導電性ある線条部材が複数配設される、絶縁性を持つ弾性基板を有する構成にしている。そして線条部材は、光変調素子と回路基板における一対のランドの電気的接続に複数本用いられるような所定の密度で、厚み方向に沿って配設されている。
請求項7に記載の発明によれば、複数の線条部材の両端を対となるランドに接触させることにより光変調素子と回路基板を電気的に接続することができる。つまり、半田による接続を行わないため、BGAとは異なり、光変調素子や基板が加熱によって悪影響をうけるおそれがない。また本発明は、上記のように直線状の線条部材を電気的な接続を実現する部材として使用している。従って本発明に係るコネクタは、特許文献1に例示される従来の提案とは異なり、非常に簡易な構成になっている。しかも、構成部材を特殊な形状に加工する工程が省かれるため、本発明に係るコネクタは、容易かつ安価に製造することができる。
請求項8に記載の光変調ユニットによれば、線条部材は、弾性基板における、少なくとも光変調素子が有する複数のランド全てを包含する所定領域全域にわたって配設されていることが望ましい。これにより、接続作業時において、光変調素子や回路基板上にある全てのランドが載るようにコネクタを配置するだけで、光変調素子と回路基板の電気的な接続が行われる。つまり、特許文献1のようにC型コネクタと各ランドとの相対的な位置調整を高い精度をもって行う必要が無くなる。
例えば、所定の密度としては、光変調素子と回路基板における一対のランドが、少なくとも3本の線条部材によって接続されるような密度であることが望ましい。このように、複数本、より具体的には少なくとも3本以上の針金によって一対のランド間の電気的接続が行われるようにすれば、たとえ何本かの線条部材が断線または接触不良になったとしても、他の針金によって電気的接続が保証されることになる。
上記間隔規定手段としては、ソケットと回路基板のいずれか一方に配設されるボス(請求項9)や、スペーサなどが例示される。なお、直線状の弾性ある線条部材としては、針金が好適である。
なお、LGA構造を持つ光変調素子としてはDMDが好適である(請求項10)が、他にもLCOS等を使用することもできる。
以上のように本発明によれば、所定の圧縮率を備えるように厚みを設定された弾性ある導電性部材と熱伝導部材を用いることにより、光変調素子と回路基板とを確実に電気的接続することができると同時に、光変調素子から発した熱を効果的に放熱手段に伝えることが可能になる。また、熱伝導部材が光変調素子の放熱部に当接することにより、自動的に各部材間の相対的な位置決めが行われるため、製造時における労力を軽減することができる。
以下、本発明の実施形態の光変調ユニットについて、図を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態の光変調ユニット100を側面から見た図である。また、図2は、光変調ユニット100を構成要素毎に分解して示す斜視図である。図1、図2に示すように、光変調ユニット100は、コネクタ10、反射型表示デバイス20、PCB30、放熱材40、ヒートシンク50を有する。なお、反射型表示デバイス20とは、例えばDMDやLCOSなどの光変調素子をソケットに収納することによりPCB30に取り付け可能な構成になっているものを意味する。
反射型表示デバイス20は、図2に示すように、DMD等の光変調素子(本体21)、本体21を収納するソケット22からなる。本体21の底面(つまり、後述するコネクタ10と接合する面)には、略中央部に放熱板、放熱板の周囲に複数の第一ランド(いずれも不図示)が設けられている。また、ソケット22は、略中央部に本体21の収納部である凹部が形成されており、該凹部以外の部位は平面状になっている。本体21は、線バネ材23によって底面における対角方向(図中、太い矢印で示す方向)に付勢されることにより、該凹部に嵌合される。該平面部の四方の周辺近傍には所定高さD1分突起した略同一形状の4つのボス25が配設されている。ボス25は、反射型表示デバイス20とPCB30の間隔を規定するために設けられているだけでなく、コネクタ10の収縮の程度を規定する作用も持つ。コネクタ10の収縮については後述する。なお、ボス25は、各部材10〜50を固定するためのネジSを挿通するための中空部H1が設けられている。
図3は、本実施形態のコネクタ10を拡大して示す正面図である。図3に示すように、コネクタ10は、例えば硬度80程度のシリコンゴム等の弾性かつ絶縁性ある部材からなる基板1と、基板1の略全域にわたって所定の密度をもって基板1に配設された無数の針金2とを有する。基板1の略中央部には開口(第一開口)AP1が設けられている。第一開口AP1の大きさは、前述の放熱板と略同一に設計される。
図4は、図3に示すコネクタ10のA−A線における断面図である。図4に示すように複数の針金2は、直線形状であって、どれも略均等な長さを有する。より具体的にはどの針金2も基板1の厚みD2よりも若干量長い寸法D3を有する。そして、各針金2は、両端を所定長さ分突出させた状態で基板1に配設されている。各針金2の配設方向は、基板1の厚み方向と略一致する。
なお、本実施形態の基板1は、ボス25に対応する位置に貫通穴H2を有する凸部1Aが設けられている。貫通穴H2は、ボス25における突起方向と直交する断面での形状と略同一形状に設計される。
PCB30は、コネクタ10(さらには反射型表示デバイス20)に対向する面に、反射型表示デバイス20を駆動制御するための回路(不図示)が形成されている。なお、図2では、該回路自体は示していないが、該回路のうち、各第一ランドと電気的接続される部位(第二ランド)31のみ示す。また、本文においては、説明の便宜上、互いに電気的接続される一つの第一ランドと一つの第二ランド31を、反射型表示デバイス20とPCB30における一対のランドという。
さらに、PCB30における、反射型表示デバイス20(およびコネクタ10)の配置領域の略中央には開口(第二開口)AP2が設けられている。第二開口AP2は、第一開口AP1と同様、放熱板と略同一の大きさに設計される。
図2に示すように、放熱材40は、平面状のベース41と、熱伝導部42からなる。本実施形態の熱伝導部42は、ベース41側から順に、熱伝導シート42a、所定量の厚みを持ったアルミ板42b、熱伝導シート42cの計三つの部材が貼り合わされて構成される。各部材42a〜42cは、各開口AP1、AP2と略同一形状の断面形状を有する。なお、本実施形態の熱伝導シート42a、42cは、収縮自在で熱伝導可能な弾性部材、例えば硬度60程度のシリコンゴムを想定する。
なお、PCB30、放熱材40には、固定時にネジSを挿通させるためのネジ穴H3が設けられている。
上記の各部材10〜40は、ネジSによって相互に固定される。本実施形態では、ネジSは、ベース41側から挿入され、ネジ穴H3、貫通穴H2、中空部H1を介して各部材10〜40を螺合する。また、熱伝導部42は、開口AP1、AP2を介してベース41と本体21の底面にある放熱板に当接される。なおヒートシンク50は、ベース41においてPCB30と対向する面と反対側の面に当接された状態で固定される。ヒートシンク50の固定は、他の部材を固定するためのネジSとは異なる形状のネジS’を用いて行われる。
このとき、コネクタ10と反射型表示デバイス20とPCB30との相対的な位置決めは、主として、各開口AP1、AP2および各開口に挿入される放熱材40の熱伝導部42によって実行される。また、本実施形態では、補助的な位置決め手段として、コネクタ10の凸部1Aにボス25をそれぞれ挿入する構成を採っている。このように二種類の位置決め手段を用いることにより、各部材10〜30に関するより精度の高い位置調整が行われる。
図5は、PCB30近傍を構成部材毎に分解して示す側面図である。本実施形態において、ボス25の厚み(つまり、ボス25によって規定される反射型表示デバイス20とPCB30の間隔)D1は1.6mm、コネクタ10の厚みD2は2.0mm、放熱材40の熱伝導部42の厚みD4は2.8mm、PCB30の厚みD5は1.0mmとして構成される。
ネジSによる固定が行われると、コネクタ10および熱伝導部42は、反射型表示デバイス20とPCB30双方から押圧される。図6は、各部材10〜50がネジSにより固定された時、換言すれば図1に示す光変調ユニット100におけるコネクタ10の状態を示す図である。上記の通り、コネクタ10を構成する基板1と針金2はいずれも弾性を備えるため、コネクタ10は、図6中矢印で示すような厚み方向に押圧されると、収縮する。また、コネクタ10(基板1)の収縮に伴って、針金2は基板内部でたわむが、折れたり、切れたりすることはない。そして、コネクタ10は、収縮すると同時に押圧された方向、つまり図6中矢印に示す方向と逆方向に反発力を生じる。そのため、基板1から突出した針金先端部は、各ランド24、31に押しつけられる状態となり、半田を使用しなくても確実に電気的な接続が実現される。
図7は、ネジSにより固定された状態にある各部材10〜40を示す側面図である。上記の通り、コネクタ10の厚みD2は、ボス25の厚みD1よりも大きく設定されている。また、熱伝導部42の厚みD4は、ボス25の厚みD1とPCB30の厚みD5の和よりも大きく設定されている。従って、ベース41と反射型表示デバイス20(ボス25)のネジ固定が行われると、熱伝導部42よりもコネクタ10の方がより大きく収縮する。
具体的には、コネクタ10はボス25の厚みD1に制限されるため、肉厚がD2からD2’(=1.6mm)になる。つまり、コネクタ10は、固定により0.4mm収縮される。これに対し、熱伝導部42は、固定により、ボス25の厚みD1およびPCB30の厚みD5の和に等しい厚みD4’(=2.6mm)に収縮される。つまり、熱伝導部42は、固定により0.2mm収縮される。なお、熱伝導部42の収縮とは、より具体的には、2枚の熱伝導シートの収縮である。以上のように、本実施形態において、熱伝導部42とコネクタ10の互いの圧縮率の比は、1:2に設定されている。
表1は、コネクタ10の厚みD2および熱伝導部42の肉厚D4を変更することにより上記圧縮率の比を変化させた場合における、本体21とPCB30の電気的接続の可否(導通状態)、およびヒートシンク50による放熱性の効果を表した表である。
表1の電気的接続の項において、○は電気的接続がなされている状態を示し、×は電気的接続されていない状態を示す。また同表の放熱効果の項において、◎は十分な放熱効果が得られていることを示し、以下、○、×の順に効果が低減することを示す。表1に示すように、熱伝導部42とコネクタ10における圧縮率の比が1:4〜3:4で規定される関係であるように両者の厚みを設定した場合に、電気的接続が確実になされつつ、かつ適度に放熱効果も得られることが分かる。また、上記圧縮率の比が1:2である場合、電気的接続が確実になされつつ、かつ光変調ユニットの安定した動作を保証できる程度に十分な放熱効果が得られていることも分かる。つまり、本実施形態の光変調ユニット100は、本体21とPCB30の電気的接続に関する性能、および反射型表示デバイス20から発せられる熱に関する放熱性能の双方が極めて良好な設計になっている。
以上より、光変調ユニット100を構成する各部材の厚みには、以下のような関係がある。
D1<D2<D1+D5<D4<D2+D5
ここで、D1+D5よりもD4が大きいのは、熱伝導部42が圧縮されることを意味する。また、D2+D5よりもD4が小さいのは、熱伝導部42よりもコネクタ10の方が大きく圧縮されることを意味する。
D1<D2<D1+D5<D4<D2+D5
ここで、D1+D5よりもD4が大きいのは、熱伝導部42が圧縮されることを意味する。また、D2+D5よりもD4が小さいのは、熱伝導部42よりもコネクタ10の方が大きく圧縮されることを意味する。
なお、熱伝導部42の厚さを過大にすることにより、熱伝導部42とベース41または本体21との接触を確実にする構成も想定される。しかし、該構成によるとベース41とソケット22によりコネクタ10とPCB30および熱伝導部42を固定保持しているため、厚さを過大にする分、熱伝導シート42a、42cの固定前の表面積や硬度を小さく設定して、本体の放熱板全域に該シートが隙間無く広がりつつ当接するようにしなければならない。また押圧によって無用にシートが広がり、開口AP1から部材間(例えばコネクタ10と本体21間)へ該シート端部が流入することにより、本体21とPCB30の電気的接続が不安定になるおそれもある。よって、上記の想定される構成は、設計や組み立て時においてより高い精度での作業が要求される。以上より、本発明の構成としては適さない。
なお、本実施形態のコネクタ10における針金2の配置密度は、一対のランドに少なくとも3本の針金が当接するような密度に設定されている。このように、複数本の針金が一対のランドの電気的接続に寄与するような密度で、針金2を基板1に配置することにより、より確実な電気的接続を保証している。
以上より、本実施形態の光変調ユニット100は、各部材10〜50をネジSにより固定すると、相互の部材間の位置決め、およびコネクタ10を介した反射型表示デバイス20とPCB30の電気的接続が、自動的に行われることになる。加えて、該固定により、本体21の底面に設けられた放熱板と、放熱材40と、ヒートシンク50とが互いに当接した状態で堅固に固定されるため、反射型表示デバイス20で発生した熱は、ヒートシンク50から光変調ユニット100外部に効果的に放出される。
以上が本発明の実施形態である。なお、上記の実施形態はあくまでも本発明に係るコネクタおよび該コネクタを用いた光変調ユニットの一例である。つまり本発明に係るコネクタおよび光変調ユニットは、上記実施形態の構成に限定されるものではない。
例えば、光変調ユニット100において、ボス25は、必ずしもソケット22に設ける必要はなく、いくつかまたは全てPCB30に設けても上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、コネクタ10において、導電部材である針金2は、必ずしも基板1の略全域に配設されなくてもよい。針金2は、少なくとも全ての第一および第二ランドを覆う範囲に設けられていればよい。また、基板1に配設される導電部材は、針金でなくても、弾性と導電性を持つ線条部材であれば本発明を実施することができる。
さらに上記実施形態のコネクタ10は、補助的位置決め手段として機能する凸部1A(および貫通穴H2)を有すると説明した。凸部1Aは、従来のコネクタの形状にならって設けただけのものである。既述の通り、光変調ユニット100の各部材10〜50は、開口AP1、AP2や放熱材40の熱伝導部42によって、かなりの高精度をもって位置決めされている。従って、より一層のコストダウンや組み立て工程の簡略化を図るのであれば、凸部1Aは、必ずしも設けるに及ばない。つまり、ネジSを貫通穴H2と中空部H1に挿通させることによって行う位置決めは必ずしも行わなくても良い。
1 基板
2 針金
10 コネクタ
20 反射型表示デバイス
24 第一ランド
25 ボス
30 PCB
31 第二ランド
40 放熱材
50 ヒートシンク
100 光変調ユニット
AP1、AP2 開口
2 針金
10 コネクタ
20 反射型表示デバイス
24 第一ランド
25 ボス
30 PCB
31 第二ランド
40 放熱材
50 ヒートシンク
100 光変調ユニット
AP1、AP2 開口
Claims (10)
- LGA構造を持つ光変調素子と、
該光変調素子が収納されるソケットと、
前記光変調素子を駆動制御する回路基板と、
前記ソケットと前記回路基板との間隔を規定する間隔規定手段と、
前記光変調素子と前記回路基板との間に配設され、前記光変調素子と前記回路基板を電気的に接続させる、弾性ある導電性部材と、
前記光変調素子から発生される熱を外部に放出する放熱手段と、
前記導電性部材よりも大きな厚みを有し、前記熱を前記放熱手段に伝えるための、弾性ある熱伝導部材と、を備え、
前記光変調素子は、前記導電性部材に対向する面に放熱部を有し、
前記導電性部材および前記回路基板は、それぞれ、前記放熱部に対応する位置に開口を有し、
前記熱伝導部材は、前記開口を介して前記放熱部に当接され、前記光変調素子から発せられる熱を前記放熱手段に伝え、
前記導電性部材と前記熱伝導部材は、それぞれ、前記放熱手段と前記ソケット間で各要素を固定することによる、該導電性部材と該熱伝導部材の圧縮率の比が、1:4〜3:4の範囲内であるような厚みに設定されることを特徴とする光変調ユニット。 - 請求項1に記載の光変調ユニットにおいて、
前記間隔規定手段によって規定される間隔をD1、前記導電性部材の厚みをD2、前記熱伝導部材の厚みをD4、前記回路基板の厚みをD5とすると、以下の関係、
D1<D2<D1+D5<D4<D2+D5
を満たすことを特徴とする光変調ユニット。 - 請求項1または請求項2に記載の光変調ユニットにおいて、
前記導電性部材と前記熱伝導部材は、それぞれ、前記放熱手段と前記ソケット間で各要素を固定することによる、該導電性部材と該熱伝導部材の圧縮率の比が、1:2であるような厚みに設定されることを特徴とする光変調ユニット。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の光変調ユニットにおいて、
前記導電性部材の開口は、前記導電性部材の略中央部に設けられ、
前記回路基板の開口は、前記回路基板において、前記光変調素子の配置領域における略中央部に設けられることを特徴とする光変調ユニット。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の光変調ユニットにおいて、
前記熱伝導部材は、前記回路基板の面と平行な面における断面形状が前記開口と略同一形状であることを特徴とする光変調ユニット。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載の光変調ユニットにおいて、
前記熱伝導部材は、両面に弾性ある熱伝導シートを貼付した金属板であることを特徴とする光変調ユニット。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載の光変調ユニットにおいて、
前記導電性部材は、両端を所定量突出させた直線状の弾性かつ導電性ある線条部材が複数配設される、絶縁性を持つ弾性基板を有し、
前記線条部材は、前記光変調素子と前記回路基板における一対のランドの電気的接続に複数本用いられるような所定の密度で、前記厚み方向に沿って配設されていることを特徴とする光変調ユニット。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載の光変調ユニットにおいて、
前記線条部材は、前記弾性基板における、少なくとも前記光変調素子が有する複数のランド全てを包含する所定領域全域にわたって配設されていることを特徴とする光変調ユニット。 - 請求項1から請求項8のいずれかに記載の光変調ユニットにおいて、
前記間隔規定手段は、前記ソケットと前記回路基板のいずれか一方に配設されるボスであることを特徴とする光変調ユニット。 - 請求項1から請求項9のいずれかに記載の光変調ユニットにおいて、
前記光変調素子は、DMD(登録商標)であることを特徴とする光変調ユニット。
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