JP2005126469A - 樹脂組成物およびその熱収縮性フィルム - Google Patents

樹脂組成物およびその熱収縮性フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、保管時の自然収縮が小さく、加熱時の収縮率が大きく、皮脂白化性に優れ、さらに耐熱性に優れた熱収縮フィルムを提供することを目的としている。
【解決手段】本発明は、(A)分子内に脂環構造を有する樹脂50重量%以上98重量%以下と、(B)密度0.95g/cm以上、MFR(ASTM−D−1238、190℃、2.16kg荷重)が2g/10分以下であるポリエチレン系樹脂2重量%以上50重量%以下とを含有する樹脂組成物を提供する。
また本発明は、前記樹脂組成物からなる熱収縮フィルムを提供する。
また本発明は、前記樹脂組成物からなる層を最外層とする多層の熱収縮フィルムを提供する。

Description

本発明は、熱収縮フィルムの素材として好適な樹脂組成物およびそれを用いてなる熱収縮フィルムに関する。
熱収縮フィルムは、食品包装、パレット包装、収縮ラベル、キャップシール、電気絶縁フィルムなどの各種包装に幅広く使用されている。素材としては、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、6ナイロンや66ナイロンなどのポリアミド等非常に多岐にわたっており、このような素材からなるフィルムまたはシートを延伸加工することにより得られる。
このようにして得られたポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロンなどの結晶性樹脂からなる熱収縮フィルムは、保管温度での後収縮(自然収縮)が比較的大きいため、例えばラベル用に円筒状に加工したフィルムがラベルを施すべき製品の外形より小さくなり、包装が出来なくなる、あるいは包装後に製品の形状が変化するなどのトラブルが発生する場合があった。また、フィルムを延伸した後に熱固定を行うと、フィルムの結晶化度が高まるため自然収縮が抑制されるが、熱収縮を行うべき温度における収縮率(熱収縮率)が低下する問題があった。
一方、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートのような非晶性もしくは実用上非晶性と見なせる樹脂の熱収縮フィルムは、ガラス転移点が室温より十分高いため、比較的自然収縮が小さいという利点がある。しかし、これらの樹脂は、比較的密度が大きいため、ポリオレフィンのような低密度材料に比べ廃棄コストが高くなったり、またリサイクルのため熱収縮フィルムと被包装材を水で分離するようなプロセスでは使用できないといった問題がある。
従って、低自然収縮、高熱収縮、低密度、衛生性の全て満足する熱収縮フィルムの出現が望まれていた。特許文献1には分子内に脂環構造を有する樹脂(環状オレフィン系樹脂)は、上述の特性を満足し熱収縮フィルムとして優れた材料であることが記載されている。
ところで、フィルムまたはシートを成形した後に延伸する工程では、人の手作業が必然的に入るため、皮脂がフィルムまたはシートに付着する。付着した皮脂によりフィルム・シートが白色化することを皮脂白化性という。 皮脂白化性が悪いほど(即ち皮脂による白色化が顕著であるほど)外観、厚薄精度、延伸精度、印刷制度が損なわれ、製品価値が低下するという問題がある。
熱収縮フィルムは、皮脂白化性が優れていることが望ましい。特許文献1記載の環状オレフィン系樹脂からなる熱収縮性フィルムは、皮脂白化性が良いことが確認されているが、常温あるいは低温領域での使用に限られており、高温では耐熱性の不足のため使用できない。 近年、熱収縮フィルムは低温、常温、高温と使用領域が広がってきている。特に高温使用での要求がますます高くなってきており、耐熱性を満足する熱収縮フィルム、即ち高温使用時にもフィルム同士がブロッキングしにくい熱収縮フィルムが必要となってきている。
特開平2001−310952号
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、保管時の自然収縮が小さく、加熱時の収縮率が大きく、皮脂白化性に優れ、さらに耐熱性に優れた熱収縮フィルムを提供することを目的としている。
本発明は、(A)分子内に脂環構造を有する樹脂50重量%以上98重量%以下と、(B)密度0.95g/cm以上、MFR(ASTM−D−1238、190℃、2.16kg荷重)が2g/10分以下であるポリエチレン系樹脂2重量%以上50重量%以下とを含有する樹脂組成物(C)を提供する。((A)と(B)の合計を100重量%とする。)
また本発明は、前記樹脂組成物(C)からなる熱収縮フィルムを提供する。
また本発明は、前記樹脂組成物(C)からなる層を最外層とする熱収縮フィルムを提供する。
本発明の熱収縮フィルムは、保管時の自然収縮が小さく、加熱時の収縮率が大きく、皮脂白化性に優れているので、加熱収縮包装に好適に使用できる。さらに、本発明の熱収縮フィルムは、高温で使用する場合も、フィルム同士がブロッキングしにくいので、例えばホットコーヒー、お茶等の高温の内容物を充填した容器のシュリンクラベルとしても好適に使用できる。 また、本発明の樹脂組成物から、上記の優れた性質を有する熱収縮フィルムを得ることが可能である。
本発明の実施態様を以下に詳細に説明する。
分子内に脂環構造を有する樹脂(A)
本発明の分子内に脂環構造を有する樹脂(A)は、炭素−炭素飽和結合よりなる環状構造(脂環構造)を有している。このような樹脂であれば、適宜選択して使用することができるが、好ましいものとして下記の樹脂を例示することが出来る。
(A-1)α−オレフィンと環状オレフィンの付加共重合体
(A-2)環状オレフィンの開環重合体、またはその水素添加物
(A-3)ビニル脂環族炭化水素系重合体
(A-4)ビニル芳香族炭化水素系重合体の水素添加物
(A-5)単環環状共役ジエン系化合物の重合体、またはその水素添加物
上記(A-1)〜(A-5)についてより詳しく説明する。
α-オレフィンと環状オレフィンの付加重合体(A-1)
本発明のα-オレフィンと環状オレフィンの付加共重合体は、α-オレフィンに由来する繰返し構成単位と、環状オレフィンに由来する繰返し構成単位を主たる構成成分とする共重合体である。これらの共重合体は、α-オレフィンと環状オレフィンを付加共重合させることにより得ることができる。
本発明のα-オレフィンは、直鎖状でも分岐状でもよい。好ましくは炭素原子数が2〜20のα-オレフィンである。具体的な例としては、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどの炭素原子数が2〜20の直鎖状α-オレフィン;3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル-1-ヘキセンなどの炭素原子数が4〜20の分岐状α-オレフィンなどが挙げることができる。これらの中では、炭素原子数が2〜4の直鎖状α-オレフィンが好ましく、エチレンが特に好ましい。
このような直鎖状または分岐状のα-オレフィンは、1種単独でまたは2種以上組合わせて用いることができる。
本発明の環状オレフィンの代表的例は下記の式(I)または(II)で表される
化合物である。
Figure 2005126469
上記式(I)中、nは0または1であり、mは0または1以上の整数であり、
qは0または1である。なお、qが1の場合には、RおよびRは、それぞれ独立に、下記に示す原子または炭化水素基であり、qが0の場合には、R、Rの結合はなくなり、両側の炭素原子が結合して5員環を形成する。
〜R18ならびにRおよびRは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基である。ここでハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子があげられる。
また、炭化水素基としては、それぞれ独立に、通常、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基、芳香族炭化水素基が挙げられる。
より具体的には、アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基およびオクタデシル基が挙げられ、シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基が例示される。これらの炭化水素基は、その水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。
さらに上記式(I)において、R15〜R18がそれぞれ結合して(互いに共同して)単環または多環を形成していてもよく、しかも、このようにして形成された単環または多環は二重結合を有していてもよい。ここで、形成される単環または多環の具体例を下記に示す。
Figure 2005126469

上記例示において、1または2の番号が付された炭素原子は、式(I)においてそれぞれR15(R16)またはR17(R18)が結合している炭素原子を示している。またR15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデン基を形成していてもよい。このようなアルキリデン基は、通常は炭素原子数2〜20のアルキリデン基であり、このようなアルキリデン基の具体的な例としては、エチリデン基、プロピリデン基およびイソプロピリデン基を挙げることができる。
Figure 2005126469

上記式(II)中、pおよびqは0または1以上の整数であり、mおよびnは0、1または2である。またR〜R19は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基またはアルコキシ基である。
ハロゲン原子は、前記式(I)におけるハロゲン原子と同じ意味である。
炭化水素基としては、それぞれ独立に炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基または芳香族炭化水素基が挙げられる。
より具体的には、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基およびオクタデシル基が挙げられ、シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基としては、アリール基およびアラルキル基、具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ベンジル基およびフェニルエチル基が例示される。
また、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基およびプロポキシ基などを例示することができる。これらの炭化水素基およびアルコキシ基は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子で置換されていてもよい。
ここで、RおよびR10が結合している炭素原子と、R13が結合している炭素原子またはR11が結合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよい。すなわち上記二個の炭素原子がアルキレン基を介して結合している場合には、RおよびR13で表される基が、またはR10およびR11で表される基が、互いに共同して、メチレン基(−CH−)、エチレン基(−CHCH−)またはプロピレン基(−CHCHCH−)のうちのいずれかのアルキレン基を形成している。
さらに、n=m=0のとき、R15とR12またはR15とR19とは互いに結合して単環または多環の芳香族環を形成していてもよい。この場合の単環または多環の芳香族環として、たとえば下記のようなR15とR12がさらに芳香族環を形成している基が挙げられる。
Figure 2005126469

ここでqは、式(II)におけるqと同じ意味である。
上記のような式(I)または式(II)で示される環状オレフィンを、より具体的に次に例示する。一例として、
Figure 2005126469

で示されるビシクロ[2.2.1]-2-ヘプテン(別名ノルボルネン。上記式中において、1〜7の数字は炭素の位置番号を示す。)および該化合物に炭化水素基が置換した誘導体が挙げられる。
この置換炭化水素基として、5-メチル、5,6-ジメチル、1-メチル、5-エチル、5-n-ブチル、5-イソブチル、7-メチル、5-フェニル、5-メチル-5-フェニル、5-ベンジル、5-トリル、5-(エチルフェニル)、5-(イソプロピルフェニル)、5-(ビフェニル)、5-(β-ナフチル)、5-(α-ナフチル)、5-(アントラセニル)、5,6-ジフェニルを例示することができる。
さらに他の誘導体として、シクロペンタジエン−アセナフチレン付加物、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン、1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセンなどのビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン誘導体を例示することができる。
この他、トリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン、2−メチルトリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン、5−メチルトリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセンなどのトリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン誘導体、トリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン、10−メチルトリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセンなどのトリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン誘導体、
Figure 2005126469

で示されるテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン(以後単にテトラシクロドデセンという。上記式中において、1〜12の数字は炭素の位置番号を示す。)、およびこれに炭化水素基が置換した誘導体が挙げられる。
その置換基の炭化水素基としては、8-メチル、8-エチル、8-プロピル、8-ブチル、8-イソブチル、8-ヘキシル、8-シクロヘキシル、8-ステアリル、5,10-ジメチル、2,10-ジメチル、8,9-ジメチル、8-エチル-9-メチル、11,12-ジメチル、2,7,9-トリメチル、2,7-ジメチル-9-エチル、9-イソブチル-2,7-ジメチル、9,11,12-トリメチル、9-エチル-11,12-ジメチル、9-イソブチル-11,12-ジメチル、5,8,9,10-テトラメチル、8-エチリデン、8-エチリデン-9-メチル、8-エチリデン-9-エチル、8-エチリデン-9-イソプロピル、8-エチリデン-9-ブチル、8-n-プロピリデン、8-n-プロピリデン-9-メチル、8-n-プロピリデン-9-エチル、8-n-プロピリデン-9-イソプロピル、8-n-プロピリデン-9-ブチル、8-イソプロピリデン、8-イソプロピリデン-9-メチル、8-イソプロピリデン-9-エチル、8-イソプロピリデン-9-イソプロピル、8-イソプロピリデン-9-ブチル、8-クロロ、8-ブロモ、8-フルオロ、8,9-ジクロロ、8-フェニル、8-メチル-8-フェニル、8-ベンジル、8-トリル、8-(エチルフェニル)、8-(イソプロピルフェニル)、8,9-ジフェニル、8-(ビフェニル)、8-(β-ナフチル)、8-(α-ナフチル)、8-(アントラセニル)、5,6-ジフェニルを例示することができる。
さらに他の誘導体として、(シクロペンタジエン-アセナフチレン付加物)とシクロペンタジエンとの付加物などが挙げられる。
また、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン誘導体、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセンおよびその誘導体、ペンタシクロ[7.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−ペンタデセンおよびその誘導体、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4,10−ペンタデカジエン化合物、ペンタシクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−ヘキサデセンおよびその誘導体、ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセンおよびその誘導体、ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]−4−ヘプタデセンおよびその誘導体、ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7.111,17.03,8.012,16]−5−エイコセンおよびその誘導体、ヘプタシクロ[8.7.0.13,6.110,17.112,15.02,7.011,16]−4−エイコセンおよびその誘導体、ヘプタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.03,8.012,17]−5−ヘンエイコセンおよびその誘導体、オクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ドコセンおよびその誘導体、ノナシクロ[10.9.1.14,7.113,20.115,18.02,10.03,8.012,21.014,19]−5−ペンタコセンおよびその誘導体、ノナシクロ[10.10.1.15,8.114,21.116,19.02,11.04,9.013,22.015,20]−6−ヘキサコセンおよびその誘導体などが挙げられる。
本発明で使用することのできる前記式(I)または(II)で表される環状オレフィンの具体例は、上記した通りであるが、より具体的なこれらの化合物の構造については、特開平7-145213号公報明細書の段落番号[0032]〜[0054]に示されており、本発明においても、該明細書に例示されるものを環状オレフィンとして使用することができる。
上記のような式(I)または(II)で表される環状オレフィンの製造方法としては、例えば、シクロペンタジエンと、対応する構造を有するオレフィン類とのディールス・アルダー反応を挙げることが出来る。
これらの環状オレフィンは、単独でも、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明で用いられるα-オレフィン・環状オレフィン付加共重合体(A-1)は、上記のような式(I)または式(II)で表される環状オレフィンを用いて、たとえば特開昭60-168708号、同61-120816号、同61-115912号、同61-115916号、同61-271308号、同61-272216号、同62-252406号および同62-252407号などの公報において提案された方法に従い、適宜、条件を選択することにより製造することができる。
α-オレフィン・環状オレフィン付加共重合体(A-1)は、α-オレフィンから誘導される構成単位を、通常は5〜95モル%、好ましくは20〜80モル%の量で、環状オレフィンから誘導される構成単位を、通常は5〜95モル%、好ましくは20〜80モル%の量で含有している。なおα-オレフィンおよび環状オレフィンの組成比は、13C−NMRによって測定される。
このα-オレフィン・環状オレフィン付加共重合体(A-1)では、上記のような炭素原子数が2〜20のα-オレフィンから誘導される構成単位と環状オレフィンから誘導される構成単位とが、ランダムに配列して結合し、実質的に線状構造を有している。この共重合体が実質的に線状であって、実質的にゲル状架橋構造を有していないことは、たとえば、極限粘度[η]を測定する際に、この共重合体が135℃のデカリンに完全に溶解することにより確認することができる。
本発明で用いられるα-オレフィン・環状オレフィン付加共重合体(A-1)において、上記式(I)または(II)で表される環状オレフィンの少なくとも一部は、下記式(III)または(IV)で示される繰り返し単位を構成していると考えられる。
Figure 2005126469
上記式(III)において、n、m、q、R〜R18ならびにRおよびRは、式(I)におけるものと同じ意味である。
Figure 2005126469

上記式(IV)において、n、m、p、qおよびR〜R19は、式(II)におけるものと同じ意味である。
また本発明で用いられるα-オレフィン・環状オレフィン付加共重合体(A-1)は、必要に応じ、本発明の目的を損なわない範囲内で、他の共重合可能なモノマーから誘導される構成単位を有していてもよい。
このような他のモノマーとしては、例えば1,4-ヘキサジエン、4-メチル-1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1,4-ヘキサジエン、1,7-オクタジエン、ジシクロペンタジエンおよび5-ビニル-2-ノルボルネンなどの非共役ジエン類を挙げることができる。
これらの他のモノマーは、単独でも、あるいは組み合わせても用いることができる。
α-オレフィン・環状オレフィン付加共重合体(A-1)において、上記のような他のモノマーから誘導される構成単位を含有させる場合には、通常20モル%以下、さらには10モル%以下の量とすることが好ましい。
本発明で用いられるα-オレフィン・環状オレフィン付加共重合体(A-1)は、炭素原子数が2〜20のα-オレフィンと式(I)または(II)で表される環状オレフィンとを用いて、前記公報に開示された製造方法により製造することができる。これらのうちでも、この共重合反応を、炭化水素溶媒中で行い、該炭化水素溶媒に可溶性のバナジウム化合物および有機アルミニウム化合物から形成される触媒を用いる製造方法が好ましい。
また、この共重合反応では固体状の周期律表IV族のメタロセン系触媒を用いることもできる。ここで固体状の周期律表IV族のメタロセン系触媒とは、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む遷移金属化合物と、有機アルミニウムオキシ化合物と、必要により配合される有機アルミニウム化合物とからなる触媒である。ここで周期律表IV族の遷移金属としては、ジルコニウム、チタンまたはハフニウムがあげられる
シクロペンタジエニル骨格を含む配位子の例としては、アルキル基が置換していてもよいシクロペンタジエニル基またはインデニル基、テトラヒドロインデニル基、フロオレニル基を挙げることができる。これらの基は、アルキレン基などの他の基を介して結合していてもよい。また、シクロペンタジエニル骨格を含む配位子以外の配位子の例としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基等があげられる。
また、有機アルミニウムオキシ化合物および有機アルミニウム化合物は、通常ポリオレフィン類の製造に使用されるものを用いることができる。このような固体状の周期律表IV族のメタロセン系触媒については、例えば特開昭61-221206号、特開昭64-106号および特開平2-173112号公報等に記載されているものを使用することができる。

環状オレフィンの開環重合体またはその水素添加物(A-2)
環状オレフィンの開環重合体は、前記式(I)または(II)で表される環状オレフィンの開環重合体、または前記式(III)または(IV)で表される環状オレフィンの開環重合単位を含む共重合体である。共重合体の場合、2種以上の異なる環状オレフィンを組み合わせて用いる。
環状オレフィンの開環重合体または開環共重合体(A-2)において、前記式(I)または(II)で表される環状オレフィンの少なくとも一部は、下記式(V)または(VI)で表される繰り返し単位を構成していると考えられる。
Figure 2005126469

上記式(V)において、n、m、qおよびR〜R18ならびにRおよびRは、式(I)におけるものと同じ意味である。
Figure 2005126469

上記式(VI)において、n、m、p、qおよびR〜R19は、式(II)におけるものと同じ意味である。
このような開環重合体または開環共重合体は、公知の技術より製造することができる。例えば、前記式(II)で表される環状オレフィンを開環重合触媒の存在下に、重合または共重合させることにより製造することができる。開環重合触媒としては、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、インジウムまたは白金などから選ばれる金属のハロゲン化物、硝酸塩またはアセチルアセトン化合物と、還元剤とからなる触媒、あるいは、チタン、パラジウム、ジルコニウムまたはモリブテンなどから選ばれる金属のハロゲン化物またはアセチルアセトン化合物と、有機アルミニウム化合物とからなる触媒を用いることができる。
開環重合体の水素化物は、上記のようにして得られる開環重合体または共重合体を、従来公知の水素添加触媒の存在下に水素化して得られる。
この開環重合体または共重合体の水素化物においては、式(I)または(II)で表される環状オレフィンのうち少なくとも一部は、下記式(VII)または(VIII)で表される繰り返し単位を構成していると考えられる。
Figure 2005126469

上記式(VII)において、n、m、qおよびR〜R18ならびにRおよびRは、式(I)におけるものと同じ意味である。
Figure 2005126469

上記式(VIII)においてn、m、p、q、R〜R19は、式(II)におけるものとと同じ意味である。
上記のエチレン・環状オレフィンランダム共重合体(A-1)、環状オレフィンの開環重合体またはその水素化物(A-2)はグラフト変性されていてもよい。
グラフト変性に用いられる変性剤としては、通常不飽和カルボン酸類があげられ、具体的には、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、エンドシス-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボン酸(ナジック酸TM)などの不飽和カルボン酸、さらにこれら不飽和カルボン酸の誘導体たとえば不飽和カルボン酸無水物、不飽和カルボン酸ハライド、不飽和カルボン酸アミド、不飽和カルボン酸イミド、不飽和カルボン酸のエステル化合物などが例示される。
不飽和カルボン酸の誘導体としては、より具体的に、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、塩化マレイル、マレイミド、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、グリシジルマレエートなどが挙げられる。
これらのなかでは、α,β-不飽和ジカルボン酸およびα,β-不飽和ジカルボン酸無水物たとえばマレイン酸、ナジック酸TMおよびこれら酸の無水物が好ましく用いられる。これらの変性剤は、単独でも2種以上組合わせて用いることもできる。
このようなグラフト変性物は、所望の変性率になるように変性剤を未変性の重合体に配合してグラフト重合させ製造することもできるし、予め高変性率の変性物を調製し、次いでこの変性物と未変性の重合体とを所望の変性率になるように混合することにより製造することもできる。
グラフト変性物を得るには、従来公知のポリマー変性方法を広く適用することができる。たとえば溶融状態にある未変性の重合体に変性剤を添加してグラフト重合(反応)させる方法、あるいは未変性の重合体の溶媒溶液に変性剤を添加してグラフト反応させる方法などによりグラフト変性物を得ることができる。
このようなグラフト反応は、通常60〜350℃の温度で行われる。またグラフト反応は、有機過酸化物およびアゾ化合物などのラジカル開始剤の共存下に行うことができる。
ビニル脂環族炭化水素系重合体(A-3)
ビニル脂環族炭化水素系重合体(A-3)の単量体であるビニル脂環族炭化水素系化合物とは、ビニル基またはα−アルキル置換ビニル基に、単環のシクロアルキル基、アルキル置換シクロアルキル基などが結合した構造を有する化合物である。
このような化合物としては、ビニルシクロブタン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘプタン、ビニルシクロオクタン、およびこれらの化合物のビニル基のα位が、メチル、エチル、プロピルなどのアルキル基で置換された化合物などが例示できる。上記の化合物は、単独で重合することもできるし、2種以上を組み合わせて共重合することも可能である。また、上記の化合物と共重合可能な他の単量体を本発明の趣旨を損なわない範囲で組み合わせ共重合することもできる。
ビニル脂環族炭化水素系化合物と共重合可能な他の単量体としては、プロピレン、ブテン、アクリロニトリル、アクリル酸、メタアクリル酸、無水マレイン酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイミド、酢酸ビニル、塩化ビニル等が例示できる。なかでもα−オレフィンを用いるのが好ましく、特にプロピレン、ブテンのような単量体と組み合わせると柔軟性や耐衝撃性を付与できるので好ましい。
このようなビニル脂環族炭化水素系化合物と共重合可能な他の単量体は、単量体総量に対して0〜95モル%、より好ましくは0〜90モル%となる割合で用いられるのが望ましい。ビニル脂環族炭化水素系重合体(A-3)を得るための重合方法に特に制限はなく、公知のラジカル重合、配位アニオン重合(チーグラー重合)、カチオン重合、アニオン重合などの重合方法が適用できる。
ビニル芳香族炭化水素系重合体の水素添加物(A-4)
ビニル芳香族炭化水素系重合体の単量体としてのビニル芳香族炭化水素系化合物とは、ビニル基またはα−アルキル置換ビニル基に、芳香族炭化水素置換基が結合した化合物である。このような化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、α−プロピルスチレン、α−イソプロピルスチレン、α−t-ブチルスチレン、2-メチルスチレン、3-メチルスチレン、4-メチルスチレン、2,4-ジイソプロピルスチレン、2,4-ジメチルスチレン、4-t-ブチルスチレン、5-t-ブチル-2-メチルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モノフロオロスチレン、4-フェニルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等を例示することができる。
上記の化合物は、単独で重合することもできるし、2種以上を組み合わせて共重合することも可能である。また、上記の化合物と共重合可能な他の単量体を本発明の趣旨を損なわない範囲で組み合わせ共重合することもできる。
ビニル脂環族炭化水素系化合物と共重合可能な他の単量体としては、プロピレン、ブテン、アクリロニトリル、アクリル酸、メタアクリル酸、無水マレイン酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイミド、酢酸ビニル、塩化ビニル等が例示できる。なかでもα−オレフィンを用いるのが好ましく、特にプロピレン、ブテンのような単量体と組み合わせると柔軟性や耐衝撃性を付与できるので好ましい。
このようなビニル脂環族炭化水素系化合物と共重合可能な他の単量体は、単量体総量に対して0〜95モル%、より好ましくは0〜90モル%となる割合で用いられるのが望ましい。重合方法は、前記(A-3)の重合法と同様の方法が適用できる。
このようにして得られた重合体は、公知の方法で芳香環を水素添加することにより所望のビニル芳香族炭化水素系重合体の水素添加物(A-4)を得ることができる。
水素添加の方法は、例えば、特開平7−247321号公報、米国特許5,612,422号公報等に記載されている方法などを例示できる。重合体中の芳香環の水素添加率(NMRにより測定)は、好ましくは30%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは90%以上である。
単環環状共役ジエン系重合体またはその水素添加物(A-5)
単環環状共役ジエン系重合体またはその水素添加物(A-5)の単量体としての単環環状共役ジエン系化合物は、置換基を有していてもよい単環環状共役ジエンであって、例えばシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエンなどを挙げることができる。 上記の化合物は、単独で重合することもできるし、2種以上を組み合わせて共重合することも可能である。
また、上記の化合物と共重合可能な他の単量体を本発明の趣旨を損なわない範囲で組み合わせ共重合することもできる。 単環環状共役ジエン系化合物と共重合可能な他の単量体としては、エチレン、プロピレン、ブテン、アクリロニトリル、アクリル酸、メタアクリル酸、無水マレイン酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイミド、酢酸ビニル、塩化ビニル等が例示できる。このような、単環環状共役ジエン系化合物と共重合可能な他の単量体は、単量体総量に対して0〜95モル%、より好ましくは0〜90モル%となる割合で用いられるのが望ましい。
重合方法には特に制限はなく、環状共役ジエン系化合物を含む単量体を付加重合する公知の方法が採用できる。
このようにして得られた重合体は、公知の方法で水素添加することにより所望の単環環状共役ジエン系重合体またはその水素添加物(A-5)を得ることができる。
具体的には、例えばポリシクロヘキサジエンとそれからなる水素添加物は、特開平11-106571号公報に開示されている方法を用いて得ることができる。
(共)重合体に含まれる炭化水素環中の二重結合の水素添加率(NMRにより測定)は、好ましくは30%以上、より好ましくは60%以上、より好ましくは90%以上であることが望ましい。
本発明に用いられる、前記分子内に脂環構造を有する樹脂(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)は、ポリスチレン分子量換算で好ましくは5,000〜1,000,000、より好ましくは10,000〜500,000、より好ましくは50,000〜300,000である。また、分子量分布(Mw/Mn;MnはGPCにより測定した数平均分子量)は、好ましくは10以下、より好ましくは5.0以下、より好ましくは3.0以下である。
密度は好ましくは1.5g/cm以下、より好ましくは1.1g/cm以下、より好ましくは0.98g/cm以下、さらに好ましくは0.95g/cm以下である。結晶化度は好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下である。
ガラス転移温度(Tg;DSCにより測定)は好ましくは50〜300℃、より好ましくは60〜280℃、より好ましくは70〜250℃の範囲にある。
なお、ガラス転移温度は、可塑剤を添加することによって調節することができる。前記重合体のガラス転移温度を調整する目的で添加する可塑剤としては、該重合体に添加してガラス転移温度を下げ得る化合物が制限なく全て使用できる。
このような化合物としては、流動パラフィン、スピンドル油、ナフテン系油などのプロセスオイル、スクアラン、リモネンのようなテルペン系化合物を例示することができる。
ポリエチレン系樹脂(B)
本発明のポリエチレン系樹脂としては、エチレンの単独重合体または共重合体を挙げることができる。中でも好ましいのは、エチレンの単独重合体である。
エチレンと共重合するα−オレフィンは、炭素数3〜20のものを用いるのが好ましい。具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセンなどが用いられる。
α−オレフィンの共重合量は、特に制限はないが、一般的には、0〜5モル%、好ましくは0〜2モル%の範囲にある。
本発明のポリエチレン系樹脂(B)の密度は0.95g/cm以上であり、好ましくは、0.95〜0.98g/cm、より好ましくは0.95〜0.97g/cmである。また、本発明のポリエチレン系樹脂(B)のMFRは、2g/10分以下であり、好ましくは、0.005〜2g/10分、より好ましくは0.01〜1g/10分である。
本発明のポリエチレン系樹脂(B)のMFRは、ASTM D1238、190℃、2.16kg荷重で測定した値である。
本発明の樹脂(A)および/または(B)には、必要に応じ、本発明の目的を損なわない範囲内で、樹脂、添加剤を配合することができる。この様な樹脂、添加剤としては、ゴム成分、他の樹脂成分、耐熱安定剤、耐候安定剤、耐光安定剤、帯従来公知の耐熱安定剤、耐候(光)安定剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、耐電防止剤、核剤、石油樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等を挙げることができる。
樹脂組成物(C)
本発明に関わる樹脂組成物(C)は、(A)分子内に脂環構造を有する樹脂を50重量%以上98重量%以下、好ましくは60重量%以上95重量%以下、より好ましくは70重量%以上90重量%以下含有し、(B)密度0.95g/cm以上、MFR2g/10分以下であるポリエチレン系樹脂を2重量%以上50重量%以下、好ましくは5重量%以上40重量%以下、より好ましくは10重量%以上30重量%以下含有している。((A)と(B)の合計を100重量%とする。)
熱収縮フィルム
本発明に関わる熱収縮フィルムは、
(A)分子内に脂環構造を有する樹脂50重量%以上98重量%以下と、(B)密度0.95g/cm以上、MFRが2g/10分以下であるポリエチレン系樹脂2重量%以上50重量%以下を含有する前述の樹脂組成物(C)からなる。
本発明の熱収縮フィルムは前記樹脂組成物(C)からなる単層のフィルムでもよく、また、(A)分子内に脂環構造を有する樹脂50重量%以上98重量%以下と、(B)密度0.95g/cm以上、MFRが2g/10分以下であるポリエチレン系樹脂2重量%以上50重量%以下とを含有する前述の樹脂組成物(C)からなる層を最外層とする多層の熱収縮フィルムであってもよい。
分子内に脂環構造を有する樹脂(A)とポリエチレン系樹脂(B)の組成物の製法としては、特に制限がなく両者を溶融混練するのが一般的であるが、共通の溶媒に溶解した後、析出することにより得ることもできる。溶融混練は、バンバリミキサー、ロール等従来公知の装置で行うことができ、これらの装置でペレットやベール状とした後、フィルム成形装置に供給することができる。
また、フィルム成形装置の押出機に分子内に脂環構造を有する樹脂(A)とポリエチレン系樹脂(B)、さらに必要に応じて添加剤等の副資材を供給し直接フィルム成形を行ってもよい。また、両者を溶媒に溶かした後、ベルトなどの表面に広げて乾燥する方法などを採用してもよい。このようなフィルム成形法として、流延法、Tダイ押出法、インフレーション法、カレンダー成形法、チューブラー延伸法などがある。
流延法、Tダイ押出法で製造されたフィルムは、ほとんど延伸されていないので、縦一軸延伸装置及び/または横一軸延伸(テンター)装置、同時二軸延伸装置(テンター)等を用いて一軸または二軸延伸するのが好ましい。延伸倍率は、用途に合わせて任意に設定できるが、一般的には1.5倍以上、好ましくは2倍以上である。
熱収縮フィルムの厚みは、用途によって任意の設定が可能であるが、一般的には、5〜500μm、好ましくは、10〜300μmの範囲、さらに好ましくは10〜100μmである。
本発明に関わる多層熱収縮フィルムは、最外層の内の片方のみが前記樹脂組成物(C)層であってもよいが、両方の最外層とも前記樹脂組成物(C)の層であることが好ましい。
中間層に用いる樹脂は、熱可塑性樹脂であればよく、特に制限はないが、例えばポリオレフィン系樹脂、石油樹脂等が好ましい。また、前記分子内に脂環構造を有する樹脂(A)とのポリエチレン系樹脂(B)よりなる樹脂組成物(C)を積層構造中に中間層として用いても構わない。なお中間層は、一層でもよいし、二層以上でもよい。
各層の積層法は、従来公知の方法で行うことが出来る。具体的には、Tダイ押出機、インフレーション成形装置などを用いた多層押出法、各層のフィルムまたはシートをあらかじめ製造しておき、接着材で張り合わせる方法(ドライラミネーション、ウェットラミネーション、ノンソルベントラミネーションなど)、一方の層を形成するフィルムまたはシート上に溶融した他方の層を塗工する押出ラミネーション法などが挙げられる。延伸の方法や条件は、前記熱収縮フィルムを製造する際の条件と同様である。
本発明の熱収縮フィルムは、ケーシング、食品プリパック、蓋、シュリンクラベル、シュリンクフィルム、キャップシール、乾電池包装、電池の絶縁包装、コンデンサー包装、台所用品、トイレタリー用品、パレット、工業用品の包装、スリーブ包装、オーバーラップ、トレイ、即席カップ食品やワンカップ酒包装、菓子、冷凍・冷蔵食品の包装などに好適に使用することができる。
(実施例)
本発明を以下に実施例を用いてより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら制限されるものではない。本発明において、各物性は以下の方法で測定された。
(1)自然収縮率
自然収縮率はできる限り小さい方が望ましく、TD方向に延伸したフィルムにおいて40℃、7日間の条件下でTD方向の収縮率が2.0%未満であれば実用面で問題が起こることはない。
延伸フィルムから、長手方向が延伸方向と一致するように15mm×120mmの長さに試験用の試料を切り出した。次いで、熱風循環式オーブンを用いて40℃で7日間加熱処理を行った。加熱前後で収縮変化がおこるので、この変化率を収縮率として下記式を使って算出した。
収縮率=(試料の初期長さ−収縮後長さ)×100/試料の初期長さ
(長さはいずれも延伸方向の長さである。)
(2)加熱収縮率
加熱収縮率についてはできる限り大きい方が望ましく、TD方向に延伸したフィルムにおいて80℃、10秒間の条件下でTD方向の加熱収縮率が25%以上あれば実用面で十分に機能が発揮できる。
延伸フィルムから、長手方向が延伸方向と一致するように15mm×120mmの長さに試験用の試料を切り出した。次いで、循環式ウオーターバスを用いて80℃で10秒間加熱処理を行った。加熱前後で収縮変化がおこるので、この変化率を収縮率として下記式を使って算出した。
収縮率=(試料の初期長さ−収縮後長さ)×100/試料の初期長さ
(長さはいずれも延伸方向の長さである。)
(3)皮脂白化性
皮脂白化性では、皮脂によるフィルムの外観変化が無いことが望ましい。一般的に皮脂白化性が良いとは、皮脂による外観変化が少ないことを言う。下記の皮脂による外観レベルを判断基準とした。実用面においてレベル3では改善を必要とするが使用できるレベルであるため、ここではレベル3以上を合格と判断する。
皮脂白化性基準
レベル5:外観変化無し
レベル4:外観が若干変化する。
レベル3:外観が変化して若干白濁する。
レベル2:外観が変化して白色化する。
レベル1:外観が変化して顕著に白色化する。
延伸フィルムから、40mm×40mmの長さに試験片の試料を切り出した。次いで、その試験片に皮脂を付着させた。付着後即座にその試験片を温度95℃以上の温水に浸漬させ、浸漬前後でのフィルムの外観変化を観察した。
(4)耐熱性
高温条件下でフィルム同士のブロッキングが無いことが望ましい。下記の2種類のブロッキング性によるフィルム同士の粘着レベルを判断基準とした。
[1]ブロッキング性(剥離性)
延伸フィルムから、長手方向が延伸方向と一致するように45mm×140mmの長さに試験片を切り出した。次いで、その試験片を2枚重ねて、温度75℃、荷重500gの雰囲気中で24時間、熱風式循環オーブン中に置いた。24時間経過後に試験片を取り出して、手でブロッキング性(剥離性)を評価した。実用面においてレベル3ではやむなく使用されているが改善を必要とするレベルであるため、ここではレベル4以上を合格と判断する。
ブロッキング性基準
レベル5:ブロッキング無し
レベル4:少しブロッキングはあるが、容易に剥離できる。
レベル3:ブロッキングがあり、剥離後に跡が残る場合がある。(一部層間剥離もある)
レベル2:ブロッキングが強くて、剥離するとフィルムが破ける。
レベル1:ブロッキングが顕著に強くて、全くフィルム同士が剥離しない。
[2]ブロッキング係数(mN/cm)
延伸フィルムから、長手方向が延伸方向と一致するように100mm×150mmの長さに試験片を切り出した。次いで、その試験片を2枚重ねて、温度75℃、荷重500gの雰囲気中で24時間、熱風式循環オーブン中に置いた。24時間経過後に試験片を取り出して、引張試験機を用いてフィルム同士の剥離強度を測定した。測定は、引張試験速度200mm/min、荷重レンジ1kg、試験片幅100mmの条件で行った。ブロッキング係数(mN/cm)は、下記式を使って算出した。
ブロッキング係数=剥離強度(mN)/試験片幅(cm)
実用面においてブロッキング係数が、100mN/cm以下であれば問題ないと考え、ここでは100mN/cm以下を合格と判断する。前記評価法は、ASTM D 1893−67に準拠して実施した。
フィルム成形に用いた材料
・ ETCD:ガラス転移温度70℃のエチレンとテトラシクロ[4.4.0.12.57.10]−3−ドデセンのランダム共重合体。
・ PS:200℃、5000gの条件で測定したMFRが4.0g/10分のホモポリスチレン。
・ PE−1:密度0.964g/cm、MFRが0.3g/10分の高密度ポリエチレン。
・ PE−2:密度0.953g/cm、MFRが1.1g/10分の高密度ポリエチレン。
・ PE−3:密度0.968g/cm、MFRが5.2g/10分の高密度ポリエチレン。
・ PE−4:密度0.923g/cm、MFRが2.0g/10分の直鎖状低密度ポリエチレン。
・ PE−5:密度0.916g/cm、MFRが1.6g/10分の低密度ポリエチレン。
・ PP:エチレン含量4.5モル%、ASTM D−1238 230℃、2.16kg荷重の条件で測定したMFRが2.5g/10分、密度0.90g/cmのプロピレンエチレンランダム共重合体。
・ 石油樹脂:石油樹脂(商品名アルコンP140:荒川化学(株)社製)
ポリエチレン(PE−1〜PE−5)の密度は、ASTM D−1238 190℃、2.16kg荷重の条件で測定した。
20mmφ単軸押出機2台(以下押出機A、Bという。)を装備した2種3層T−ダイ成形機を使用し、前記ETCDを90重量%と前記PE−1を10重量%ドライブレンドしたものを押出機Aで溶融混練して、前記PPを70重量%と前記石油樹脂30重量%を予め二軸押出機で溶融混練して得られたペレットを押出機Bで溶融混練して、押出機Aから押し出された樹脂層が最外層となり、押出機Bから押し出された樹脂層が中間層となるように共押出して、厚み200μm、幅120mmの2種3層フィルムを成形した。このときの厚み比率を外:中:外=1:4:1とした。押出機Aの成形時の設定温度は、C1/C2/C3/C4/D1=210/220/230/230/230℃、スクリュー回転数は20rpmであり、押出機Bの成形時の設定温度は、C1/C2/C3/C4/D1/D2=210/220/230/230/230/230℃、スクリュー回転数は60rpmであった。
次いで、成形した多層フィルムを90mm×90mmに切り出し、バッチ式の延伸装置を用い、90℃で2分間余熱した後、押出方向に対し直角の方向(TD)に3倍の一軸延伸を行った。得られた延伸フィルムを用いて収縮率、皮脂白化性、ブロッキング性を評価した。その結果を表1に示す。
前記ETCDを70重量%と前記PE−1を30重量%とをドライブレンドしたものを押出機Aで溶融混練した以外は、実施例1と同様にして、延伸フィルムを得た。得られた一軸延伸フィルムを用いて収縮率、皮脂白化性、ブロッキング性を評価した。結果を表1に示す。
前記ETCDを70重量%と前記PE−2を30重量%とをドライブレンドしたものを押出機Aで溶融混練した以外は、実施例1と同様にして、延伸フィルムを得た。得られた一軸延伸フィルムを用いて収縮率、皮脂白化性、ブロッキング性を評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、2種3層T−ダイ成形機の押出機Bを使用せず、前記ETCDを90重量%と前記PE−1を10重量%のドライブレンド物を押出機Aで溶融混練して押出し、厚み100μmの単層フィルムを成形した。なお押出機Aの成形時の設定温度は、C1/C2/C3/C4/D1=210/220/230/230/230℃、スクリュー回転数は40rpmであった。それ以外は、実施例1と同様にして、延伸フィルムを得た。得られた一軸延伸フィルムを用いて収縮率、皮脂白化性、ブロッキング性を評価した。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1のETCDの代わりにPSを用いた以外は、実施例1と同様にして、延伸フィルムを得た。得られた一軸延伸フィルムを用いて収縮率、皮脂白化性、ブロッキング性を評価した。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1のETCDを90重量%から70重量%に変更し、PE−1を10重量%の代わりにPE−3を30重量%用いた以外は、実施例1と同様にして、延伸フィルムを得た。得られた一軸延伸フィルムを用いて収縮率、皮脂白化性、ブロッキング性を評価した。結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1のETCDを90重量%から70重量%に変更し、PE−1を10重量%の代わりにPE−4を30重量%用いた以外は、実施例1と同様にして、延伸フィルムを得た。得られた一軸延伸フィルムを用いて収縮率、皮脂白化性、ブロッキング性を評価した。結果を表1に示す。
(比較例4)
実施例1のETCDを90重量%から100重量%に変更した以外は、実施例1と同様にして、延伸フィルムを得た。得られた一軸延伸フィルムを用いて収縮率、皮脂白化性、ブロッキング性を評価した。結果を表1に示す。
(比較例5)
実施例4のETCDを90重量%から40重量%に変更し、PE−1を10重量%の代わりにPE−2を60重量%用いて、厚み100μmの単層フィルムを成形した以外は、実施例4と同様にして、延伸フィルムを得た。得られた一軸延伸フィルムを用いて収縮率、皮脂白化性、ブロッキング性を評価した。結果を表1に示す。
(比較例6)
PE−5を押出機Aで溶融混練し、PPを押出機Bで溶融混練して共押出した以外は、実施例1と同様にして、延伸フィルムを得た。得られた一軸延伸フィルムを用いて収縮率、皮脂白化性、ブロッキング性を評価した。結果を表1に示す。

Figure 2005126469

Claims (4)

  1. (A)分子内に脂環構造を有する樹脂50重量%以上98重量%以下と、(B)密度0.95g/cm以上、MFR(ASTM D 1238 190℃、2.16kg荷重)が2g/10分以下であるポリエチレン系樹脂2重量%以上50重量%以下を含有する樹脂組成物。
    ((A)と(B)の合計を100重量%とする。)
  2. 前記分子内に脂環構造を有する樹脂(A)が、下記(A-1)(A-2)(A-3)(A-4)(A-5)から選ばれる少なくとも1種の重合体であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
    (A-1)α−オレフィンと環状オレフィンの付加共重合体
    (A-2)環状オレフィンの開環重合体またはその水素添加物
    (A-3)ビニル脂環族炭化水素系重合体
    (A-4)ビニル芳香族炭化水素系重合体の水素添加物
    (A-5)単環環状共役ジエン系化合物の重合体、またはその水素添加物
  3. 請求項1または2に記載の樹脂組成物から得られる熱収縮性フィルム。
  4. 請求項1または2記載の樹脂組成物からなる層を最外層とする多層の熱収縮フィルム。
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JP2009132849A (ja) * 2007-12-03 2009-06-18 Daicel Novafoam Ltd オレフィン系樹脂組成物
JP2014070173A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Sekisui Plastics Co Ltd ポリスチレン系樹脂フィルム、積層発泡シート、及び、発泡樹脂製容器

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