JP2005124329A - 電池保護装置及びこれを用いた電池パック - Google Patents
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Abstract
【課題】 小型化が可能で、製造が容易な電池保護装置及び電池パックを提供する。
【解決手段】 電池8に取付けられた際、設定温度以下ではバイメタル片4が第1及び第2の固定端子2、3間を導通させ、設定温度以上になるとバイメタル片4が反転して可動接点5と固定接点3a間を離間させる電池保護装置であって、第1の固定端子2または第2の固定端子3に、電池の外缶8aと対向する接続面を有するリード片部を設け、リード片部の接続面に、発熱することでバイメタル片4の反転を保持する正特性サーミスタ7の電極部を接続するようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】 電池8に取付けられた際、設定温度以下ではバイメタル片4が第1及び第2の固定端子2、3間を導通させ、設定温度以上になるとバイメタル片4が反転して可動接点5と固定接点3a間を離間させる電池保護装置であって、第1の固定端子2または第2の固定端子3に、電池の外缶8aと対向する接続面を有するリード片部を設け、リード片部の接続面に、発熱することでバイメタル片4の反転を保持する正特性サーミスタ7の電極部を接続するようにした。
【選択図】 図2
Description
本発明は、電池保護装置及びこれを用いた電池パックに係り、特に過電流、過熱に対する自己保持型の電池保護装置及びこれを用いた電池パックの構造に関する。
従来の自己保持型の電池保護装置の構造としては、可動接点板と固定接点板との間に通電により発熱する電子素子である正特性サーミスタ(PTC素子)を保持する構造のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、従来の自己保持型の電池保護装置の構造を図に基づいて説明する。
図6は従来の自己保持型の電池保護装置を示す縦断面図、図7は従来の自己保持型の電池保護装置の要部の構成を示す分解斜視図である。
図6は従来の自己保持型の電池保護装置を示す縦断面図、図7は従来の自己保持型の電池保護装置の要部の構成を示す分解斜視図である。
この電池保護装置は、たとえばナイロンからなる扁平な箱型ケース110を有し、ケース110の内側に装置要部(過電流または過熱に対する保護機構)を収容し、ケース110の開口より、たとえば真鍮等の導電板からなる一対の外部接続端子112,114を突出させてなる。ケース110の開口は、たとえばエポキシ等の樹脂体116で密閉または封止されている。
ケース110内において、外部接続端子112よりケース110の内壁面に沿ってケース内奥ないし底まで延在する導電板118は固定電極を形成しており、この固定電極118の先端部にはたとえば銀合金からなる固定接点120が取付されている。
ケース110内において、外部接続端子112よりケース110の内壁面に沿ってケース内奥ないし底まで延在する導電板118は固定電極を形成しており、この固定電極118の先端部にはたとえば銀合金からなる固定接点120が取付されている。
封止用樹脂体116の内側で固定電極118上には、たとえばインサート成形で固定電極118と一体に、たとえばナイロンからなる支持および断熱用の樹脂ブロック122が設けられている。この樹脂ブロック122の中間部には穴122aが形成されており、この穴122aにたとえば扁平な直方体状の正特性サーミスタ124が下半部を入れるようにして取付される。正特性サーミスタ124の下部電極端子面124aは、たとえば銀エポキシ等の導電性接着材で固定電極118に接着される。
可動電極126は、たとえば銅−黄銅合金からなり、図7に示すように、靴敷状のバイメタル部126aと、このバイメタル126aの基端に一体に接続された四角リングまたは枠状の係合部126bと、この枠状係合部126bの一端から外方へ延在する鉤状の係合部126cとを有している。バイメタル部126aの先端部には、たとえば銀合金からなる可動接点128が取付されている。
樹脂ブロック122の中間角状***部122cが枠状押さえ部130の凹所130aに熱でかしめられることにより、可動電極126がバイメタル部126aの基端部126dにて正特性サーミスタ124の上部電極端子面124bに圧着される。この圧着部(126d,124b)で、正特性サーミスタ124と可動電極126との間に電気的接続が形成されると同時に、可動電極126のバイメタル部126aの変位の支点が形成される。
動作を説明すると、可動電極126のバイメタル部126aは、原状態では、図6に示すように、先端部を下方に垂らした姿勢で、可動接点128を固定接点120に対して適度な接圧で押圧している。この原状態の下で、端子114と、端子112間に電流が流れると、バイメタル部126aは、主として自己の抵抗発熱で加熱されるとともに固定電極118等の周囲の導電体の抵抗発熱によっても加熱される。接点閉状態では、両接点120,128を介して電流がほぼ短絡状態で両電極118,126間を流れるため、正特性サーミスタ124側には実質的な電流が流れず、正特性サーミスタ124はほとんど発熱しない。
しかし、過電流または負荷の加熱によって動作温度に達すると、バイメタル部126aは先端部が持ち上がるように変位する。この際、バイメタル部126aは正特性サーミスタ124に圧着されている基端部126dを支点として変位する。このバイメタル部126aの変位によって、可動接点128が固定接点120から分離し、接点開状態となり、電流が切られる。
このようにして接点開状態になると、両電極118,126間の電圧が正特性サーミスタ124に印加され、正特性サーミスタ124が動作つまり通電して発熱する。このような正特性サーミスタ124の発熱によって、バイメタル部126aが変位位置または応動位置に保持され、両接点120,128は分離したままの状態を維持する。
このように、電池パックなどに過電流や負荷の過熱などが発生して、内部の温度が異常に上昇した場合に、上記電池保護装置の接点間をオフして、この状態を自己保持するので、電池パックの爆発、破損を防止することができる。
しかしながら、上述した従来の自己保持型の電池保護装置においては、電池保護装置内部への正特性サーミスタの組み込み作業が煩雑になり、製造コストが高騰するうえ、正特性サーミスタを装置内へ内蔵しているため、装置の厚みが厚くなり、これが搭載される電池パックの幅を小型化できないという問題があった。
したがって、本発明では上述した問題点を解決し、小型化が可能で、製造が容易な電池保護装置及び電池パックを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明では第1の解決手段として、電池保護装置は、絶縁性の基台と、この基台に配設された第1及び第2の固定端子と、前記第1の固定端子に一端側が接続され他端側に可動接点が固着された反転可能なバイメタル片と、前記第2の固定端子に設けられ前記可動接点と接離する固定接点とを備え、電池に取付けられた際、設定温度以下では前記バイメタル片が前記第1及び第2の固定端子間を導通させ、設定温度以上になると前記バイメタル片が反転して前記可動接点と固定接点間を離間させる電池保護装置であって、前記第1の固定端子または第2の固定端子に、前記電池の外缶と対向する接続面を有するリード片部を設け、このリード片部の接続面に、発熱することで前記バイメタル片の反転を保持する正特性サーミスタの電極部を接続するようにした構成とした。
また、第2の解決手段として、前記リード片部は、前記第1及び第2の固定端子から導出され、前記基台の外方に延出された接続端子部で形成され、この接続端子部に前記接続面を有する前記正特性サーミスタの保持部を形成した構成とした。
また、第3の解決手段として前記リード片部は、前記第1及び第2の固定端子の一端側が屈曲されて延設され、前記基台の底部に表出して形成され、この表出部に前記正特性サーミスタと接続される接続面を形成した構成とした。
また、第3の解決手段として前記リード片部は、前記第1及び第2の固定端子の一端側が屈曲されて延設され、前記基台の底部に表出して形成され、この表出部に前記正特性サーミスタと接続される接続面を形成した構成とした。
また、第4の解決手段として、電池パックは、第1乃至第3の解決手段の何れかに記載の電池保護装置と、この電池保護装置のリード片部が接続されると共に、内部に電池セルを収容する電池缶と、前記電池缶と前記リード片部との間に配置された絶縁部材と、前記リード片部に接続された正特性サーミスタとを備え、前記絶縁部材に、前記正特性サーミスタの一方の電極部と前記電池缶との接触を許容する開口部を形成し、この開口部に前記正特性サーミスタの他方の電極部を露出させて収容すると共に、他方の電極部と前記リード片部とを接触させて前記電池保護装置と前記正特性サーミスタとを接続した構成とした。
また、第5の解決手段として、前記開口部の内壁により、前記正特性サーミスタの位置決め及び保持を行なうようにした構成とした。
また、第6の解決手段として、前記正特性サーミスタを、前記電池缶と前記リード片部との間に圧接して挟持させる保持部材を設けた構成とした。
また、第7の解決手段として、前記正特性サーミスタの電極部に、常温で硬化可能な銀ペーストを塗布した構成とした。
また、第6の解決手段として、前記正特性サーミスタを、前記電池缶と前記リード片部との間に圧接して挟持させる保持部材を設けた構成とした。
また、第7の解決手段として、前記正特性サーミスタの電極部に、常温で硬化可能な銀ペーストを塗布した構成とした。
以上説明したように、本発明の電池保護装置は、絶縁性の基台と、基台に配設された第1及び第2の固定端子と、第1の固定端子に一端側が接続され他端側に可動接点が固着された反転可能なバイメタル片と、第2の固定端子に設けられ可動接点と接離する固定接点とを備え、電池に取付けられた際、設定温度以下ではバイメタル片が第1及び第2の固定端子間を導通させ、設定温度以上になるとバイメタル片が反転して可動接点と固定接点間を離間させる電池保護装置であって、第1の固定端子または第2の固定端子に、電池の外缶と対向する接続面を有するリード片部を設け、リード片部の接続面に、発熱することでバイメタル片の反転を保持する正特性サーミスタの電極部を接続するようにしたことから、電池保護装置のリード片部に正特性サーミスタを接続して、リード片部を電池に接続する接続面と正特性サーミスタの電極部とが、同一面となるように配置したので、電池保護装置自体を大型化することなく、正特性サーミスタを組み込んだ電池保護装置の構成を簡単に形成することができる。
また、リード片部は、第1及び第2の固定端子から導出され、基台の外方に延出された接続端子部で形成され、接続端子部に接続面を有する正特性サーミスタの保持部を形成したことから、正特性サーミスタを装置の基台とは別位置に保持できるので、更に、電池保護装置自体を大型化することなく、正特性サーミスタを組み込んだ電池保護装置の構成を簡単に形成することができる。
また、リード片部は、第1及び第2の固定端子の一端側が屈曲されて延設され、基台の底部に表出して形成され、表出部に正特性サーミスタと接続される接続面を形成したことから、構成が簡単になると共に、基台に配設されたバイメタル片に近い位置に正特性サーミスタを配置することができるので、動作性能が向上される。
また、リード片部は、第1及び第2の固定端子の一端側が屈曲されて延設され、基台の底部に表出して形成され、表出部に正特性サーミスタと接続される接続面を形成したことから、構成が簡単になると共に、基台に配設されたバイメタル片に近い位置に正特性サーミスタを配置することができるので、動作性能が向上される。
また、本発明の電池パックは、第1乃至第3の解決手段の何れかに記載の電池保護装置と、電池保護装置のリード片部が接続されると共に、内部に電池セルを収容する電池缶と、電池缶とリード片部との間に配置された絶縁部材と、リード片部に接続された正特性サーミスタとを備え、絶縁部材に、正特性サーミスタの一方の電極部と電池缶との接触を許容する開口部を形成し、開口部に正特性サーミスタの他方の電極部を露出させて収容すると共に、他方の電極部とリード片部とを接触させて電池保護装置と前記正特性サーミスタとを接続したことから、電池パックの絶縁部材に形成した開口部を利用して正特性サーミスタを取付けるようにしたので、電池保護装置自体を大型化することなく、正特性サーミスタを簡単に電池パックに組み込むことができる。
また、開口部の内壁により、正特性サーミスタの位置決め及び保持を行なうようにしたことから、絶縁部材に開口部を形成するだけの簡単な構造でよく、正特性サーミスタの電極部をリード片部に確実に接触させることができると共に、脱落を防止できる。
また、正特性サーミスタを、電池缶とリード片部との間に圧接して挟持させる保持部材を設けたことから、正特性サーミスタと電池缶、及び正特性サーミスタとリード片部との接触を確実に行なうことができる。
また、正特性サーミスタの電極部に、常温で硬化可能な銀ペーストを塗布したことから、電池缶とリード片部との接触が安定するので、接触信頼性を向上でき、組立が容易となる。
また、正特性サーミスタを、電池缶とリード片部との間に圧接して挟持させる保持部材を設けたことから、正特性サーミスタと電池缶、及び正特性サーミスタとリード片部との接触を確実に行なうことができる。
また、正特性サーミスタの電極部に、常温で硬化可能な銀ペーストを塗布したことから、電池缶とリード片部との接触が安定するので、接触信頼性を向上でき、組立が容易となる。
以下、本発明の電池保護装置の実施形態を図1乃至図3に示す。図1は本発明の電池保護装置の断面図、図2は本発明の電池保護装置を電池缶に取付けた状態を示す部分断面図、図3は本発明の電池保護装置を電池缶に取付けた状態の他の実施例を示す断面図である。
図1、図2において、絶縁性の基台1は、合成樹脂等の絶縁材で上面が開口された箱状に形成されており、収納部1aが設けられている。この基台1の収納部1aの内底部には、後述する各固定端子が一体的に埋設されて、その一端部が表出して配設されており、この各固定端子の他端部は前記基台1の両側面側からそれぞれ外方へ導出されたものとなっている。
第1の固定端子2は、黄銅等の導電性の金属材で平板状に形成されている。この第1の固定端子2の一端側には、プレスなどで偏肉させて突出部2aが形成されており、この突出部2aは後述するバイメタル片の一端部に固着される溶着部となっている。また、この第1の固定端子2の他端側には、前記基台1の側面部から外方へ導出されて他の電子機器などに接続される接続端子部2bが設けられている。尚、本実施例では、この接続端子部2bが、後述する電池パック8などの電池の外缶(電池缶)8aなどと接続されるリード片部を構成している。
また、接続端子部2bには、平板状の平面から円形状に突出した凹部からなる保持部2cが形成されている。この保持部2cの内面側には、後述する正特性サーミスタ7の電極部と接触される接続面2dが設けられている。
第2の固定端子3は、同じく黄銅等の導電性の金属材で平板状に形成されている。この第2の固定端子3の一端側には、後述する可動接点5と当接する固定接点3aが設けられており、この第2の固定端子3の他端側には、前記基台1の側面部から外方へ導出されて他の電子機器などに接続される接続端子部3bが設けられている。また、この接続端子部3bも、後述する電池パック8などの電池の外缶(電池缶)8aなどと接続されるリード片部を構成している。
バイメタル片4は、例えば、熱膨張率の高い材料からなる高膨張材と、熱膨張率の低い材料からなる低膨張材との、熱膨張率の異なる少なくとも2種類の金属材料を平板状に積層接合して形成されている。このバイメタル片4の一端側は、前記第1の固定端子2に設けられた前記突出部2aにレーザー溶接等の方法で固着されたものとなっている。一方、このバイメタル片4の自由端となる他端側には、前記固定接点3aと接離する、銀酸化錫等からなる可動接点5がレーザー溶接等の方法で固着されている。
この場合、前記第1の固定端子2と前記バイメタル片4の一端側との結合箇所は、第1の固定端子2に一部突出して形成した前記突出部2aとの部分的結合となるようにしてあるので、前記バイメタル片4が反転動作する場合に反転し易く、動作特性を阻害しないようになっている。
また、前記バイメタル片4の中央部には、反転作用を助長するための膨出したドーム状の反転部4aが形成されており、この反転部4aを形成することで、前記バイメタル片4の、温度特性、すなわち、温度に応じた反転動作を確実に行えるようにしている。
また、前記バイメタル片4の中央部には、反転作用を助長するための膨出したドーム状の反転部4aが形成されており、この反転部4aを形成することで、前記バイメタル片4の、温度特性、すなわち、温度に応じた反転動作を確実に行えるようにしている。
絶縁性の蓋体6は、合成樹脂などの絶縁材から下面が一部開口した矩形状に形成されている。この蓋体6が、前記基台1の収納部1aの上側に嵌着されて重合されるものとなっている。
正特性サーミスタ7は、通電により発熱する電子素子(PTC素子)で、円板状をしており、バイメタル片4が温度変化により反転した場合に、発熱してバイメタル片4の反転状態を保持する自己保持動作を行なわせるようになっている。 この正特性サーミスタ7は、前記第1の固定端子2の接続端子部2bの保持部2cに保持されて、一方の電極部が保持部2cの内面に設けられた接続面2dと接触され、他方の電極部が電池パック8の電池缶8aに接触するように、接続端子部2bと電池缶8aとの間に挟持されて配設されている。
絶縁部材9は、正特性サーミスタ7よりも厚みの薄いシート状の絶縁材からなり、前記電池パック8の電池缶8aの表面上に貼着されている。この絶縁部材9上に、前記電池保護装置が取り付けられるものとなっている。また、絶縁部材9には、接続端子部2bに設けられた正特性サーミスタ7を保持する保持部2cと対応する位置に、正特性サーミスタ7の一方の電極部と前記電池缶8aとの接触を許容する、上下に貫通した開口部9aが形成されている。
この開口部9aに、正特性サーミスタ7の他方の電極部を露出させて収容すると共に、この他方の電極部と、接続端子部2bに設けられた保持部2cの接触面2dとを接触させて、正特性サーミスタ7が、接続端子部2bと電池缶8aとの間に挟持されて配設されている。
この時、前記開口部9aの内壁により、正特性サーミスタ7の位置決め、及び保持を行なうようになっており、前記絶縁部材9に開口部9aを形成するだけの簡単な構造で、正特性サーミスタ7の他方の電極部を接続端子部2bの保持部2cに確実に接触させることができると共に、脱落を防止できるものとなっている。
また、正特性サーミスタ7の両電極部には、常温で硬化可能な銀ペースト10がそれぞれ塗布されている。この銀ペースト10を塗布することにより、正特性サーミスタと、電池缶8a及び接続端子部2bとの接触が安定するので、接触信頼性が向上できるため、組立が容易に行なえるものとなっている。
尚、図示はしないが、正特性サーミスタ7が保持されている前記接続端子部2bの保持部2cには、粘着テープなどからなる保護シート(保護部材)が被着されるものとなっており、この保護シートを設けることにより、正特性サーミスタ7と電池缶8a、及び正特性サーミスタ7と接続端子部2bとの接触を確実に行なうことができるものとなる。
このように、電池パック8の絶縁部材9に形成した開口部9aを利用して正特性サーミスタ7を取付けるようにしたので、電池保護装置自体を大型化することなく、正特性サーミスタ7を簡単に電池パック8に組み込むことができるものとなっている。
図3に示すのは、本発明の電池保護装置の他の実施例を示している。
上述した実施例の構成と相違する点は、正特性サーミスタ7の他方の電極部と接触する接続面2dは、前記第1の固定端子2の一端側が屈曲されて延設され、前記基台1の底部に表出して形成された表出部に形成されており、この表出部に設けられた接触面2dと、正特性サーミスタ7の電極部とを接続する構成とした点である。
上述した実施例の構成と相違する点は、正特性サーミスタ7の他方の電極部と接触する接続面2dは、前記第1の固定端子2の一端側が屈曲されて延設され、前記基台1の底部に表出して形成された表出部に形成されており、この表出部に設けられた接触面2dと、正特性サーミスタ7の電極部とを接続する構成とした点である。
すなわち、正特性サーミスタ7の他方の電極部と接触するリード片部は、第1の固定端子2から外方へ導出される接続端子部2bではなく、基台1の底部に表出して形成された表出部で構成され、この表出部に接触面2dが形成されたものとなっている。
そして、図3に示すように、正特性サーミスタ7は、基台1の下面側に配置された絶縁部材9の開口部9aに保持され、この正特性サーミスタ7が、固定端子2の表出部からなるリード片部の接触面2dと電池缶8a間に挟持されて接続されるものとなっている。
このような構成とすることにより、構成が簡単になると共に、基台1に配設されたバイメタル片4に近い位置に正特性サーミスタ7を配置することができるので、発熱時のバイメタル片4の動作性能が向上されるものとなる。
図4及び図5は、本発明の電池保護装置を用いた電池パックの構成を示しており、図4は本発明の電池保護装置を電池缶に取付けた状態の電池パック全体を示す配置図、図5は本発明の電池パックの回路構成を示す回路図である。
図4に示すように、電池パック8は、電池の外缶からなる電池缶8aと、この電池缶8a内部に収容された電池セル8bと、電池缶8aの表面上に貼着されたシート状の絶縁部材9と、この絶縁部材9上に取付けられた電池保護装置としての熱応動スイッチ11と、発熱体素子からなる正特性サーミスタ7と、保護回路12とから構成されている。
また、電池セル8bは、正極と負極を有しており、本実施例では電池缶8aが正極を構成している。図4、図5に示すように、熱応動スイッチ11は、一方の接続端子部2bが保護回路12及び負荷13を介して電池セル8bの負極と接続されており、他方の接続端子部3bが電池セル8bの正極(電池缶8a)と接続されている。
また、正特性サーミスタ7は、一方の電極部が正極(電池缶8a)に接続され、他方の電極部が熱応動スイッチ11の接続端子部2bと接続され、保護回路12及び負荷13を介して負極と接続されている。
また、正特性サーミスタ7は、一方の電極部が正極(電池缶8a)に接続され、他方の電極部が熱応動スイッチ11の接続端子部2bと接続され、保護回路12及び負荷13を介して負極と接続されている。
上述したように、本発明の電池保護装置は構成されており、この状態では、第1及び第2の固定端子2、3間がバイメタル片4を介して電気的に導通状態となっており、また、正特性サーミスタ7が電池缶8aを介して、第1及び第2の固定端子2、3間にバイメタル片4と並列に接続されたものとなっている。
尚、電池保護装置は、電池パック8の電池缶8aの、どの面にでも取付けることが可能となっている。
また、電池パック8の電池缶8aは、一般的にアルミニューム材で構成されており、このアルミニューム材は酸化し易いことから、接続部の接触が不安定となることがあるため、電池セル8bの正極(電池缶8a)に接続端子部3bを接続する場合には、アルミニュームとニッケルとのクラッド材を介して接続するようにすれば接触部の安定化が図れるものとなる。
また、電池パック8の電池缶8aは、一般的にアルミニューム材で構成されており、このアルミニューム材は酸化し易いことから、接続部の接触が不安定となることがあるため、電池セル8bの正極(電池缶8a)に接続端子部3bを接続する場合には、アルミニュームとニッケルとのクラッド材を介して接続するようにすれば接触部の安定化が図れるものとなる。
次に、上記構成の電池保護装置の動作について説明する。
電池パック8が常温及び通常の使用温度においては、熱応動スイッチ11の互いに対向されて配置されている可動接点5と固定接点3aは、互いに接触して接点がオン状態となっている。この時、第1及び第2の固定端子2、3間には、バイメタル片4と、正特性サーミスタ7が並列に接続されているが、正特性サーミスタ7の有する内部抵抗値に対してバイメタル片4の抵抗値の方が極端に小さいため、正特性サーミスタ7には電流が流れず、第1及び第2の固定端子2、3間に印加された電流はバイメタル片ン4を流れるものとなる。
したがって、正特性サーミスタ7側には実質的な電流が流れず、正特性サーミスタ7はほとんど発熱しない。
電池パック8が常温及び通常の使用温度においては、熱応動スイッチ11の互いに対向されて配置されている可動接点5と固定接点3aは、互いに接触して接点がオン状態となっている。この時、第1及び第2の固定端子2、3間には、バイメタル片4と、正特性サーミスタ7が並列に接続されているが、正特性サーミスタ7の有する内部抵抗値に対してバイメタル片4の抵抗値の方が極端に小さいため、正特性サーミスタ7には電流が流れず、第1及び第2の固定端子2、3間に印加された電流はバイメタル片ン4を流れるものとなる。
したがって、正特性サーミスタ7側には実質的な電流が流れず、正特性サーミスタ7はほとんど発熱しない。
この状態から何らかの原因で温度が上昇すると、可動接点5が固着されているバイメタル片4に設けられた反転部4aが、温度の上昇に応じて反転動作を行う。この時、バイメタル片4に固着されている可動接点5は、バイメタル片4と共に駆動され、固定接点3aから離間することとなり、接点がオフ状態となる。この場合、反転したバイメタル片4の反転部4aは、その膨出部が反転し、固定接点3aの方向、即ち、基台1の内底面の方向へ突出する。
このようにして接点がオフ状態になると、第1及び第2の固定端子2、3間の電圧が正特性サーミスタ7に印加され、正特性サーミスタ7が動作つまり通電して発熱するものとなる。このような正特性サーミスタ7の発熱によって、バイメタル片4は反転位置に保持され、可動接点5と固定接点3aはオフしたままの状態を維持するものとなる。すなわち、自己保持状態となる。
この自己保持された接点のオフ状態を解除するには、第1及び第2の固定端子2、3間の印加電圧を切ればよい。このようにして、この状態から温度が下降して元の常温に戻ると、バイメタル片4の反転部4aは温度の下降に応じて反転復帰し、固定接点3aの方向とは反対の方向へ突出することから、可動接点5が固定接点3にa接触して接点がオン状態となり、初期の状態に復帰するものとなる。
保護回路12は、もし万が一熱応動スイッチ11が故障して、温度が上昇しても、バイメタル片4が反転動作せずに回路がオフにならなかった時、内部の保護回路が働いて回路をオフ状態とするために設けられているもので、電池セル8aの正極と負極の間に熱応動スイッチ11と直列に接続されたものとなっている。 尚、保護回路12は欧州規格などの安全規格に対応するもので必ずしも設ける必要はなく、欧州規格などへの対応が必要なければ設けなくても良い。
上述した、本発明の電池保護装置の構造においては、リード片部を構成する第1の固定端子2の接続端子部2bに、電池パック8の外缶である電池缶8aと対向する接続面2dを有する保持部2cを設け、この保持部2cの接続面2dに、発熱することでバイメタル片4の反転を保持する正特性サーミスタ7の電極部を接続するようにしたことから、電池保護装置の接続端子部2bに正特性サーミスタ7を接続して、この接続端子部2bを電池パック8に接続する接続面と、正特性サーミスタ7の電極部とが同一面となるように配置したので、電池保護装置自体を大型化することなく、正特性サーミスタ7を組み込んだ電池保護装置の構成を簡単に形成することができるものとなっている。
また、正特性サーミスタ7を電池保護装置装置の基台1とは別位置に保持できるので、更に、電池保護装置自体を大型化することなく、正特性サーミスタ7を組み込んだ電池保護装置の構成を簡単に形成することができるものとなる。
1:基台
1a:収納部
2:第1の固定端子
2a:突出部
2b:接続端子部
2c:保持部
2d:接続面
3:第2の固定端子
3a:固定接点
3b:接続端子部
4:バイメタル片
4a:反転部
5:可動接点
6:蓋体
7:正特性サーミスタ
8:電池パック
8a:電池缶
8b:電池セル
9:絶縁部材
9a:開口部
10:銀ペースト
11:熱応動スイッチ
12:保護回路
13:負荷
1a:収納部
2:第1の固定端子
2a:突出部
2b:接続端子部
2c:保持部
2d:接続面
3:第2の固定端子
3a:固定接点
3b:接続端子部
4:バイメタル片
4a:反転部
5:可動接点
6:蓋体
7:正特性サーミスタ
8:電池パック
8a:電池缶
8b:電池セル
9:絶縁部材
9a:開口部
10:銀ペースト
11:熱応動スイッチ
12:保護回路
13:負荷
Claims (7)
- 絶縁性の基台と、この基台に配設された第1及び第2の固定端子と、前記第1の固定端子に一端側が接続され他端側に可動接点が固着された反転可能なバイメタル片と、前記第2の固定端子に設けられ前記可動接点と接離する固定接点とを備え、電池に取付けられた際、設定温度以下では前記バイメタル片が前記第1及び第2の固定端子間を導通させ、設定温度以上になると前記バイメタル片が反転して前記可動接点と固定接点間を離間させる電池保護装置であって、前記第1の固定端子または第2の固定端子に、前記電池の外缶と対向する接続面を有するリード片部を設け、このリード片部の接続面に、発熱することで前記バイメタル片の反転を保持する正特性サーミスタの電極部を接続するようにしたことを特徴とする電池保護装置。
- 前記リード片部は、前記第1及び第2の固定端子から導出され、前記基台の外方に延出された接続端子部で形成され、この接続端子部に前記接続面を有する前記正特性サーミスタの保持部を形成したことを特徴とする請求項1記載の電池保護装置。
- 前記リード片部は、前記第1及び第2の固定端子の一端側が屈曲されて延設され、前記基台の底部に表出して形成され、この表出部に前記正特性サーミスタと接続される接続面を形成したことを特徴とする請求項1記載の電池保護装置。
- 請求項1乃至3の何れかに記載の電池保護装置と、この電池保護装置のリード片部が接続されると共に、内部に電池セルを収容する電池缶と、前記電池缶と前記リード片部との間に配置された絶縁部材と、前記リード片部に接続された正特性サーミスタとを備え、前記絶縁部材に、前記正特性サーミスタの一方の電極部と前記電池缶との接触を許容する開口部を形成し、この開口部に前記正特性サーミスタの他方の電極部を露出させて収容すると共に、他方の電極部と前記リード片部とを接触させて前記電池保護装置と前記正特性サーミスタとを接続したことを特徴とする電池パック。
- 前記開口部の内壁により、前記正特性サーミスタの位置決め及び保持を行なうようにしたことを特徴とする請求項4記載の電池パック。
- 前記正特性サーミスタを、前記電池缶と前記リード片部との間に圧接して挟持させる保持部材を設けたことを特徴とする請求項4、又は5記載の電池パック。
- 前記正特性サーミスタの電極部に、常温で硬化可能な銀ペーストを塗布したことを特徴とする請求項4乃至6の何れかに記載の電池パック。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11223076B2 (en) | 2017-01-26 | 2022-01-11 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Battery pack |
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-
2003
- 2003-10-17 JP JP2003357846A patent/JP2005124329A/ja not_active Withdrawn
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