JP2005105835A - エンジンの出力トルク制御装置 - Google Patents

エンジンの出力トルク制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】トルクコンバータ付き変速装置を備えた車両において、その減速時の停止直前から停止にかけてのエンジン回転速度の落ち込みを抑制することのできるエンジンの出力トルク制御装置を提供する。
【解決手段】自動車の減速時、タービンシャフト9の回転速度(タービン回転速度)がクランクシャフト1aの回転速度(エンジン回転速度)よりも低い状態にあっては、トルクコンバータ2の流体を通じてのクランクシャフト1aとタービンシャフト9との間の回転伝達により、クランクシャフト1aには回転方向と逆方向のトルクが作用する。このトルクは、自動車の停止直前から停止にかけて最も大きくなり、エンジン回転速度のアイドル回転速度未満への落ち込みを招くこととなる。しかし、自動車の停止直前からの所定時間、出力トルク増大制御によりエンジン1の出力トルクの増大が図られ、上記エンジン回転速度の落ち込みが抑制される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジンの出力トルク制御装置に関するものである。
トルクコンバータ付き変速装置を備えた自動車等の車両においては、エンジンがトルクコンバータを介して変速機に連結され、エンジン側と車輪側との間の回転伝達がトルクコンバータ及び変速機等を介して行われる(特許文献1参照)。
こうした車両におけるトルクコンバータは、エンジンの出力軸であるクランクシャフトに連結されるポンプ翼車と、変速機に繋がるタービンシャフトに連結されるタービン翼車とを備え、それら翼車の間に存在する流体を介してエンジン側と変速機側との間の回転伝達を行うものである。このトルクコンバータにより、車両の加速時や減速時など車輪側(変速機側)に繋がるタービンシャフトの回転速度(タービン回転速度)と、エンジン側の回転速度であるクランクシャフトの回転速度(エンジン回転速度)とに差異が生じるときにも、変速機側とエンジン側との間での回転伝達が可能となる。
例えば、車両の減速時には、タービン回転速度とエンジン回転速度とが共に低下するが、このときエンジンの出力状態や車両の減速状態等に応じてクランクシャフトとタービンシャフトとの回転速度に差が生じる。仮に、タービン回転速度がエンジン回転速度よりも低くなったとすると、クランクシャフトの回転に対しタービンシャフトの回転が遅れた状態になるが、タービン翼車とポンプ翼車との間の流体を介してクランクシャフトとタービンシャフトとの間での回転伝達が行われることとなる。
ただし、こうした回転伝達が行われるときには、クランクシャフトとタービンシャフトとの双方に上記流体を通じての回転トルクが作用し、エンジン回転速度及びタービン回転速度に影響を及ぼすこととなる。即ち、クランクシャフトの回転は上記流体を介してタービンシャフトに対しその回転方向と同方向へのトルクとして作用し、このトルクによってタービン回転速度の低下が遅らされる。一方、タービンシャフトの回転は上記流体を介してクランクシャフトに対しその回転方向とは逆方向へのトルクとして作用し、このトルクによってエンジン回転速度の低下が進むようになる。
特開平6−173729公報
ところで、車両の減速時であって、タービン回転速度がエンジン回転速度よりも低くなる場合にクランクシャフトに作用する回転方向とは逆方向の上記トルクは、タービン回転速度の低下が急なときほど大きくなる。ここで、車両の減速時において車両の停止直前から停止にかけては、タービン回転速度が所定値の状態から急激に「0」まで低下することから、それ以前の車両の減速時に比べてタービン回転速度の低下が急なものとなり、クランクシャフトに対し回転方向とは逆方向に作用する上記トルクも大きなものとなる。また、車両の停止直前にはエンジン回転速度がアイドル回転速度付近まで低下している。このような状態で、クランクシャフトに対し回転方向とは逆方向に作用する上記トルクが大きくなると、エンジン回転速度のアイドル回転速度未満への急な落ち込みが生じ、エンジン低回転に伴う振動を招いたり、最悪の場合はエンジンストールに至るおそれがある。
特に、変速機としてベルト式無段変速機(CVT)が採用される場合、上記のような車両の停止直前から停止にかけてのエンジン回転速度の落ち込みが顕著なものとなる。CVTは、エンジンによって駆動されるオイルポンプからのオイル供給を受け、これにより変速等の駆動が行われるものであるが、車両の停止直前には次回の発進及び加速に備えて変速比を大きくすべく駆動される。このCVTの駆動に必要な油圧を得るためにオイルポンプの仕事量が増え、その仕事量の増大分がエンジンのオイルポンプ駆動負荷となり、クランクシャフトに作用する回転方向とは逆方向のトルクを増大させる原因となる。このように、CVTを採用することで、車両の停止直前において上記逆方向のトルクが一層増大するため、上述したようにエンジン回転速度の落ち込みが顕著になるのである。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、トルクコンバータ付き変速装置を備えた車両において、その減速時の停止直前から停止にかけてのエンジン回転速度の落ち込みを抑制することのできるエンジンの出力トルク制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、車両の変速機に対しトルクコンバータを介して連結されるエンジンの出力トルク制御装置において、車両の減速時であって停止直前からの所定期間、エンジンの出力トルクを増大させる制御手段を備えた。
車両の減速時、変速機側の回転速度がエンジン側の回転速度よりも低い場合、トルクコンバータのポンプ翼車とタービン翼車との間の流体を介して、変速機側とエンジン側との間で回転伝達が行われる際、エンジン側には回転方向とは逆方向の上記流体を通じてのトルクが作用する。このトルクは、変速機側の回転速度の低下が急になるほど大きなものとなるため、車両の停止直前から停止にかけて変速機側の回転速度が急に「0」まで低下するときに大きくなり、エンジン回転速度の落ち込みを招くおそれがある。しかし、上記構成によれば、車両の停止直前から停止にかけてエンジンの出力トルクが増大されてエンジン側の回転速度の上昇が図られるため、エンジン側に作用する回転方向とは逆方向のトルクによる上記エンジン回転速度の落ち込みを抑制することができる。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記制御手段は、エンジン回転速度に対し前記トルクコンバータのタービン翼車の回転速度が所定量以上低いことを条件に、前記出力トルクの増大を行うものとした。
車両の減速時、エンジン側の回転速度(エンジン回転速度)に対し変速機側の回転速度、即ちタービン翼車の回転速度が高い場合、車両停止直前のエンジンの出力トルクを増大させると、エンジン回転速度が上昇してタービン翼車の回転速度を越えて大きくなってしまう。この場合、エンジン回転速度がタービン翼車の回転速度に対し小から大へと変化し、その際に変速機側とエンジン側との間の回転伝達によってエンジン側に作用するトルクがエンジンの回転方向と逆方向から同方向へと切り替わり、ショックが発生する。しかし、上記構成によれば、エンジン回転速度に対しトルクコンバータのタービン翼車の回転速度が所定量以上低いことを条件に、エンジンの出力トルクの増大が行われるため、それによってエンジン回転速度が上昇するときに上記トルクの作用する方向の切り換えが生じることはない。従って、上記トルクの作用する方向の切り換えに伴い、ショックが発生するのを防止することができる。
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の発明において、前記制御手段は、車両のエアコンディショナの作動状態に応じて、前記出力トルクの増大を行う際の出力トルク増大量を変更するものとした。
エアコンディショナの駆動時と非駆動時とでは、エンジンにおけるエアコンディショナの駆動負荷が異なるものとなり、その駆動負荷によるエンジン側に作用する回転方向とは逆方向のトルクの大きさも異なるものとなる。その結果、車両の停止直前から停止にかけてのエンジン回転速度の低下態様もエアコンディショナの作動状態に応じて異なるものとなる。上記構成によれば、車両の停止直前から停止にかけてのエンジンの出力トルクを増大させる際、出力トルク増大量がエアコンディショナの作動状況に応じて変更され、エアコンディショナの作動状況に応じて変わるエンジン回転速度の低下態様に対応してエンジン回転速度の上昇が図られる。このため、車両の停止直前から停止にかけてのエンジン回転速度の落ち込みを、エアコンディショナの作動状況に応じて適切に抑制することができるようになる。
請求項4記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記制御手段は、前記出力トルクの増大を実行した後、エンジン回転速度の低下率が所定レベル未満となったとき、或いはエンジン回転速度が上昇し始めたとき、前記出力トルクの増大を終了するものとした。
車両の停止直前から停止にかけてエンジンの出力トルクが増大されるが、それによってエンジン回転速度の低下率がさがって所定レベル未満となったり、或いはエンジン回転速度が上昇し始めたりしたときには、上記エンジンの出力トルク増大によってエンジン回転速度の落ち込みが抑制されたと判断することができる。上記構成によれば、このような状況に転じたときにエンジンの出力トルクの増大が終了されるため、その増大が不必要に続けられることはなくなる。
請求項5記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記制御手段は、前記出力トルクの増大を実行した後、前記トルクコンバータのタービン翼車の回転速度が「0」に近づいたと判断されるとき、前記出力トルクの増大を終了するものとした。
トルクコンバータのタービン翼車の回転速度が「0」に近づくということは、変速機側とエンジン側との間での回転伝達に伴いエンジン側に作用する上記逆方向のトルクが「0」に近づくということであり、エンジン回転速度の落ち込みが生じなくなる状況であると判断することができる。上記構成によれば、このような状況に転じたときにエンジンの出力トルクの増大が終了されるため、その増大が不必要に続けられることはなくなる。
請求項6記載の発明では、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、前記制御手段は、エンジンの吸入空気量を調整することによって前記出力トルクの増大を行うものとした。
エンジンにおいては、その吸入空気量の増量に伴い燃料噴射量が増量され、出力トルクが増加されるようになる。このため、車両の停止直前から停止にかけてのエンジンの出力トルクの増大をエンジンの吸入空気量の調整によって適切に実現することができる。
請求項7記載の発明では、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、前記変速機は、エンジンによって駆動されるオイルポンプからのオイル吐出に基づき油圧駆動されるベルト式無段変速機であって、車両の減速時には減速比を大きくするように駆動されるものとした。
ベルト式無段変速機は、エンジンによって駆動されるオイルポンプからのオイル供給を受け、これにより変速等の駆動(油圧駆動)が行われるものであり、車両の停止直前には次回の発進及び加速に備えて変速比を大きくすべく駆動される。こうしたベルト式無段変速機の駆動に必要な油圧を得るためにオイルポンプの仕事量が増え、その仕事量の増大分がエンジンのオイルポンプ駆動負荷となり、エンジンの停止直前から停止にかけてクランクシャフトに作用する回転方向とは逆方向のトルクを増大させる原因となる。従って、変速機としてベルト式無段変速機の採用すると、車両の停止直前に上記逆方向のトルクが一層増大してエンジン回転速度の落ち込みが顕著なものとなるが、それを出力トルクの増大によって抑制することができる。
以下、本発明を自動車のエンジンに適用した一実施形態を図1〜図4に従って説明する。
図1は、トルクコンバータ付き変速装置を備えた自動車の駆動系を示す概略図である。この自動車に原動機として搭載されたエンジン1の回転は、トルクコンバータ2、前後進切換装置3、及びベルト式無段変速機(CVT)4等を介して自動車の車輪に伝達される。そして、トルクコンバータ2、前後進切換装置3、及びベルト式無段変速機4等によって自動車の変速装置が構成されている。
エンジン1においては、その吸気通路5に設けられたスロットルバルブ6の開度(スロットル開度)が、自動車の運転者によって操作されるアクセルペダル7の踏み込み量(アクセル踏込量)など、運転者のエンジン1に対する出力要求に応じて制御される。このスロットル開度制御によってエンジン1の吸入空気量が調整されるとともに、同吸入空気量に対応した量の燃料噴射が燃料噴射弁13を通じて行われる。そして、エンジン1の燃焼室内に充填される燃料と空気とからなる混合気の量が調整され、これによりエンジン1の出力トルクが変更される。従って、エンジン1の出力トルク制御は、スロットルバルブ6の開度制御を通じた吸入空気量の調整によって実現されることとなる。なお、エンジン出力は、自動車の走行に用いられる他に、自動車の室内の空調を行うエアコンディショナ22の駆動等にも用いられる。
トルクコンバータ2は、エンジン1の出力軸であるクランクシャフト1aに連結されたポンプ翼車8と、前後進切換装置3及びベルト式無段変速機4にタービンシャフト9を介して連結されたタービン翼車10とを備え、流体を介してポンプ翼車8とタービン翼車10との間の回転伝達を行うようになっている。ポンプ翼車8にはオイルポンプ11が連結されている。このオイルポンプ11は、ポンプ翼車8の回転(エンジン回転)に基づき駆動され、ベルト式無段変速機4を油圧駆動したり前後進切換装置3を作動させたりするためのオイルを吐出する。なお、オイルポンプ11のオイル吐出圧についてはエンジン回転速度が大となるほど高くなる。
また、トルクコンバータ2には、クランクシャフト1aとタービンシャフト9とを直接的に断接するロックアップクラッチ12が設けられている。ロックアップクラッチ12は、クランクシャフト1aとタービンシャフト9とを直接的に継合する「直結状態」と、こうした直結状態を解放する「解放状態」との間で作動状態が変化する。また、ロックアップクラッチ12は、これら「直結状態」と「解放状態」との中間の状態、即ちクランクシャフト1aとタービンシャフト9との相対回転をある程度許容し、部分的に継合する「スリップ状態」をとることもできる。
前後進切換装置3は、ベルト式無段変速機4の入力軸4aに対するタービンシャフト9からの入力回転の方向を正回転方向と逆回転方向との間で切り換えたり、当該入力軸4aへのタービンシャフト9からの回転の入力を遮断したりするものである。こうした前後進切換装置3の作動は、自動車の運転者によるシフトレバー28の操作に基づき、オイルポンプ11のオイル吐出圧を元に行われる。このシフトレバー28は、駐車用の「P」ポジション、後進走行用の「R」ポジション、エンジン側から車輪側への回転伝達を遮断する「N」ポジション、並びに、前進走行用の「D」ポジション及び「L」ポジションのいずれかに操作される。
そして、シフトレバー28が「D」ポジション又は「L」ポジションに操作されると、前後進切換装置3の作動によってベルト式無段変速機4の入力軸4aが正回転方向に回転する。また、シフトレバー28が「R」ポジションに操作されると、前後進切換装置3によってベルト式無段変速機4の入力軸4aが逆回転方向に回転する。更に、シフトレバー28が「P」ポジション又は「N」ポジションに操作されると、前後進切換装置3の作動によって入力軸4aへのタービンシャフト9からの回転の入力が遮断され、同入力軸4aが回転することはなくなる。
ベルト式無段変速機4は、入力軸4aに設けられたプライマリプーリ18と、出力軸4bに設けられたセカンダリプーリ19と、それらプーリ18,19に巻き掛けられたベルト20とを備えている。プライマリプーリ18は、その回転中心からベルト20までの距離を変更してベルト式無段変速機4の変速比を変更すべく、入力軸4aの軸方向に所定の可動力でもって変位させられる。このプライマリプーリ18の変位による変速比の調整は、油圧制御回路21を通じてプライマリプーリ18に作用する油圧を調整することで実現される。また、セカンダリプーリ19は、プーリ18,19に対するベルト20の滑りが生じないようベルト挟圧力を調整すべく出力軸4bの軸方向に変位させられる。このセカンダリプーリ19の変位によるベルト挟圧力の調整は、油圧制御回路21を通じてセカンダリプーリ19に作用する油圧を調整することで実現される。
上記油圧制御回路21は、オイルポンプ11のオイル吐出圧をベルト式無段変速機4や前後進切換装置3の駆動に用いられる油圧であるライン圧へと調圧し、更に当該ライン圧を元にしてプライマリプーリ18及びセカンダリプーリ19に作用する油圧を調圧するものである。なお、プライマリプーリ18に作用する油圧の調圧によってベルト式無段変速機4の変速比が変更されることは上述したが、こうした変速比の変更の一例としては自動車の減速中であって停止直前での変更があげられる。即ち、自動車の減速中であって停止直前では、次回の自動車の発進及び加速に備えて変速比を大きくしておく必要があることから、同変速比を大きくすべくプライマリプーリ18に作用する油圧が調圧される。
次に、本実施形態におけるエンジン1の出力トルク制御装置の電気的構成について説明する。
この出力トルク制御装置は、エンジン1の運転制御を行うエンジンコントロールコンピュータ25を備えている。このエンジンコントロールコンピュータ25には、前後進切換装置3の制御を行うとともに油圧制御回路21を制御してベルト式無段変速機4を油圧駆動するトランスミッションコントロールコンピュータ26が互いに通信可能に接続されている。
エンジンコントロールコンピュータ25には、アクセルペダル7の踏み込み量(アクセル踏込量)を検出するアクセルポジションセンサ27からの検出信号が入力される。エンジンコントロールコンピュータ25は、アクセル踏込量等に基づきスロットルバルブ6を開度制御することによってエンジン1の吸入空気量を調整するとともに、吸入空気量に対応した量の燃料が噴射されるよう燃料噴射弁13を駆動して燃料噴射量制御を行う。
また、エンジンコントロールコンピュータ25には、クランクシャフト1aの回転に対応した信号を出力するクランクポジションセンサ14、エンジン1の冷却水温を検出する水温センサ15、及び運転者によって踏み込み操作されるブレーキペダル16の踏み込みの有無を検出するブレーキスイッチ17といった各種センサからの検出信号が入力される。更に、エンジンコントロールコンピュータ25には、エアコンディショナの駆動状態(オン・オフ)に対応した信号も入力される。
一方、トランスミッションコントロールコンピュータ26には、シフトレバー28の操作位置に対応した位置情報、自動車の車速を検出する車速センサ29からの検出信号、及びタービンシャフト9(タービン翼車10)の回転速度を検出するタービン回転速度センサ30からの検出信号等が入力される。トランスミッションコントロールコンピュータ26は、油圧制御回路21の制御を通じて、ベルト式無段変速機4の変速及び前後進切換装置3の駆動を行う。
ところで、トルクコンバータ付き変速装置を備えた自動車においては、ロックアップクラッチ12が解放状態であるとき、エンジン1のクランクシャフト1aと車輪側(変速機4側)に繋がるタービンシャフト9との間の回転伝達がトルクコンバータ2のポンプ翼車8とタービン翼車10との間に存在する流体を通じて行われる。こうしたトルクコンバータ2の流体を通じての回転伝達により、クランクシャフト1aの回転速度(エンジン回転速度)とタービンシャフト9の回転速度(タービン回転速度)との間に差異が生じたとしても、クランクシャフト1aとタービンシャフト9との間での回転伝達が可能になる。
ここで、自動車の減速時にタービン回転速度とエンジン回転速度とが共に低下するとき、タービン回転速度がエンジン回転速度よりも低い場合のクランクシャフト1aとタービンシャフト9との間の回転伝達について、図3のタイムチャートを併せ参照して考察する。
図3(a)は、このような状況下でのタービン回転速度及びエンジン回転速度の推移を示している。また、図3(b)は、自動車の減速時における車速の低下態様を示している。自動車の減速時には、アクセル踏込量が「0」となることでスロットル開度が最小とされるため、自動車の停止までの間にエンジン1の吸入空気量が減少してエンジン回転速度がアイドル回転速度に向けて低下するようになる。また、タービン回転速度については、その低下態様が運転者によるブレーキペダル16の踏み込み量等に応じて変わってくるが、自動車の停止時には「0」に達することとなる。
図3(a)からわかるように、タービン回転速度がエンジン回転速度よりも低い場合、クランクシャフト1aの回転に対しタービンシャフト9の回転が遅れた状態になる。このとき、ポンプ翼車8とタービン翼車10との間に存在する流体を介して、クランクシャフト1aとタービンシャフト9との間で回転伝達が行われる。ただし、こうした回転伝達が行われるときには、クランクシャフト1aとタービンシャフト9との双方に上記流体を通じてのトルクが作用し、エンジン回転速度及びタービン回転速度に影響を及ぼすこととなる。
即ち、クランクシャフト1aの回転は上記流体を介してタービンシャフト9に対しその回転方向と同方向へのトルクとして作用し、一方でタービンシャフト9の回転は上記流体を介してクランクシャフト1aに対しその回転方向とは逆方向へのトルクとして作用する。このため、上記のように回転伝達が行われる際には、タービン回転速度の低下が遅らされるとともに、エンジン回転速度の低下が進むようになる。ところで、クランクシャフト1aに作用する回転方向とは逆方向の上記トルクは、タービン回転速度の低下が急(減速度大)になるほど大きくなるものである。このため、上記の場合のエンジン回転速度の低下態様は、タービン回転速度の減速度が大となるほど急なものとなる。
自動車の減速時におけるタービン回転速度の低下については、ブレーキペダル16の踏み込み量が一定である条件のもとでは自動車の停止直前(タイミングT1)から停止にかけてが最も急になる。これは、自動車の停止直前(タイミングT1)から停止にかけては、タービン回転速度が所定値の状態から急激に「0」まで低下するためである。従って、自動車の減速過程でのクランクシャフト1aに作用する上記逆方向のトルクは、自動車の停止直前から停止に至る期間において、その停止直前よりも前の期間に比べて急に大きくなる。このため、自動車の停止直前から停止にかけては、エンジン回転速度が図3(a)に破線で示されるように大きく落ち込むこととなる。
また、自動車の停止直前には、エンジン回転速度がアイドル回転速度付近まで低下している。このような状態で、クランクシャフト1aに作用する回転方向とは逆方向のトルクが大きくなると、エンジン回転速度のアイドル回転速度未満への急な落ち込みが生じ、エンジン低回転に伴う振動を招いたり、最悪の場合はエンジンストールに至るおそれがある。
特に、ベルト式無段変速機4を搭載した自動車では、減速時における停止直前から停止にかけてのエンジン回転速度の落ち込みが顕著なものになる。これは、ベルト式無段変速機4を搭載した自動車においては、減速からの停止直前に次回の発進及び加速に備えて変速比を大きくすべくベルト式無段変速機4が油圧駆動されるためである。即ち、この油圧を得るためにオイルポンプ11の仕事量が増え、その仕事量の増大分がエンジン1のオイルポンプ駆動負荷となり、クランクシャフト1aに作用する回転方向とは逆方向のトルクが一層増大することから、上記エンジン回転速度の落ち込みが顕著になるのである。
このような実情を鑑み、本実施形態では、自動車の減速時であって同自動車の停止直前からの所定期間、エンジン1の出力トルクを増大させる出力トルク増大制御を実行する。即ち、エンジン1の吸入空気量を図3(c)に示される補正量Hの分だけ増量補正し、燃料噴射量を増量することで、エンジン1の出力トルク増大を図る。こうした出力トルク増大制御を行うことで、上述したエンジン回転速度の落ち込みが図3(a)に実線で示されるように抑制され、エンジン1の振動やストールが抑制されるようになる。
次に、上記出力トルク増大制御の実行手順について、出力トルク増大ルーチンを示す図2のフローチャートを参照して説明する。この出力トルク増大ルーチンは、エンジンコントロールコンピュータ25を通じて例えば所定時間毎の時間割り込みにて実行される。
出力トルク増大ルーチンにおいては、補正量Hが0であるか否か、即ち出力トルク増大制御が既に実行されていないかどうかが判断される(S101)。ここで肯定判定であって、出力トルク増大制御が未実行である旨判断されると、ステップS102以降の処理が実行される。出力トルク増大ルーチンにおいて、ステップS102〜S106は出力トルク増大制御の開始にあたって補正量Hを「0」よりも大きい値として算出するための補正量算出処理であり、ステップS107,S108は出力トルク増大制御の終了にあたって補正量Hを「0」に向けて減衰させるための補正量減衰処理である。
また、ステップS109は、補正量H分だけ吸入空気量を増量するための処理である。即ち、補正量Hに対応する分だけスロットルバルブ6が開き側に制御されて吸入空気量が補正量H分だけ増量され、これにより上述したエンジン回転速度の落ち込みを抑制するためのエンジン1の出力トルク増大が図られる。従って、出力トルク増大制御は、補正量Hが「0」である間は行われることがなく、補正量Hが「0」よりも大きい値であるときに行われることとなる。
以下、ステップS102〜S106の補正量算出処理、及びステップS107,S108の補正量減衰処理について、その各処理の詳細を個別に説明する。
[補正量算出処理]
出力トルク制御の開始にあたって補正量Hを「0」よりも大きい値として算出するステップS102〜S106の一連の処理において、ステップS102では補正量Hの算出前提条件が成立しているか否かが判断され、ステップS103では補正量Hの算出条件が成立しているか否かが判断される。なお、ステップS102の算出前提条件としては例えば以下の[1]〜[5]の条件があげられ、ステップS103の算出条件としては例えば以下の[6]〜[8]の条件があげられる。
[1]エンジン1の冷却水温が所定値(例えば80℃)以上。
[2]ロックアップクラッチ12が解放状態での自動車の減速中。
[3]アイドル状態(アクセル踏込量=「0」、スロットル開度が最小など)であること。
[4]ブレーキペダル16の踏み込み中。
[5]車速が所定値(例えば8km/h)以下。
[6]タービン回転速度がエンジン回転速度よりも所定量(例えば20rpm)以上低いこと。
[7]エンジン回転速度の低下率が大。
[8]タービン回転速度の低下率が大。
そして、[1]〜[5]の条件が全て成立したことに基づき、算出前提条件が成立した旨判断され、ステップS102で肯定判定がなされてステップS103に進む。更に、ステップS103では、[6]〜[8]の条件が全て成立したことに基づき、算出条件が成立した旨判断され、肯定判定がなされることとなる。このステップS103で肯定判定がなされた後、補正量Hが「0」よりも大きい値として算出され(S104〜S106)、出力トルク増大制御が開始される。
算出前提条件にかかる上記[2]〜[5]の条件は、減速する自動車が停止直前であるか否かを判断するためのものである。従って、算出前提条件の成立時には、自動車の減速時であって停止直前(図3のタイミングT1)であると判断することができる。このため、出力トルク増大制御は、自動車の減速時であって停止直前となってから開始されることとなる。
また、算出条件にかかる上記[6]の条件は、出力トルク増大制御の実行に伴いエンジン1にショックが生じない状況であるか否かを判断するためのものである。仮に、この条件が算出条件に含まれていないとすると、例えばタービン回転速度がエンジン回転速度よりも高いという状況下で出力トルク制御が実行される可能性がある。このような状況下での出力トルク増加制御が実行されたとき、エンジン回転速度及びタービン回転速度がどのように推移するかを図4に示す。図4(a)に示されるようにタービン回転速度がエンジン回転速度よりも高い状態で、図4(b)に示されるように補正量Hが「0」よりも大きい値となって出力トルク増大制御が行われると(タイミングT3)、エンジン回転速度が上昇してタービン回転速度を越えて大きくなってしまう。この場合、エンジン回転速度がタービン回転速度に対し小から大へと変化し(タイミングT4)、その際にトルクコンバータ2の流体を介してのクランクシャフト1aとタービンシャフト9との間の回転伝達によってクランクシャフト1aに作用するトルクが同シャフト1aの回転方向と逆方向から同方向へと切り替わり、ショックが発生する。しかし、算出条件には上記[6]の条件が含まれており、当該算出条件の成立時には、出力トルク増大制御の実行によって上記のようなショックが生じない状況であると判断することができる。このため、出力トルク増大制御は、上記ショックを生じさせることのない状況で開始されることとなる。
上記ステップS102,S103で共に肯定判定がなされたときにはステップS104に進むが、このステップS104ではエアコンディショナ22が非駆動状態(オフ)であるか否かが判断される。ここで肯定判定であれば補正量Hとしてエンジン回転速度換算で500rpm相当の値が設定され(S105)、否定判定であれば補正量Hとしてエンジン回転速度換算で800rpm相当の値が設定される(S106)。このため、エアコンディショナ22がオンとなっているときの出力トルク制御では、オフとなっているときの出力トルク制御と比較して、補正量Hに対応する分のスロットルバルブ6の開き側への制御が大きくされ、それに伴い出力トルク制御の出力トルク増大量も大きくされる。
エアコンディショナ22がオンになっているときとオフになっているときとでは、エンジン1におけるエアコンディショナ22の駆動負荷が異なるものとなり、その駆動負荷によってクランクシャフト1aのに作用する回転方向と逆方向のトルクも異なるものとなる。その結果、自動車の停止直前から停止にかけてのエンジン回転速度の落ち込みも、エアコンディショナ22がオンとなっているときにはオフとなっているときに比べ、大きなものとなる。このことを考慮し、上記のようにエアコンディショナ22の駆動状態(オン・オフ)に応じて出力トルク制御時の補正量Hを変更することで、上記エンジン回転速度の落ち込みをエアコンディショナ22のオン・オフに応じて適切に抑制することができる。
[補正量減衰処理]
出力トルク増大制御を終了させるにあたって補正量Hを「0」に向けて減衰させるためのステップS107,S108(図2)の処理において、ステップS107では減衰条件が成立しているか否かが判断される。なお、この減衰条件としては例えば以下の[9]〜[11]の条件があげられる。
[9]エンジン回転速度が低下から上昇に転じたこと。
[10]タービン回転速度が「0」に達したこと。
[11]出力トルク増大制御の開始から所定時間tが経過したこと。
そして、[9]〜[11]の条件のうちのいずれか一つでも成立したことに基づき、減衰条件が成立した旨判断され、ステップS107で肯定判定がなされてステップS108に進む。ステップS108では、出力トルク増大制御のために「0」よりも大きい値に設定された補正量Hが、図3(c)のタイミングT2以降で示されるように徐々に「0」に向けて小さくされる。そして、補正量Hが「0」に達することによって出力トルク増大制御が終了する。
減衰条件にかかる上記[9]の条件は、出力トルク増大制御によって、自動車の停止直前から停止にかけてのエンジン回転速度の落ち込みが抑制されたか否かを判断するためのものである。従って、上記[9]の条件の成立時には、出力トルク増大制御によって上記エンジン回転速度の落ち込みが抑制されたと判断することができ、この判断に基づき出力トルク増大制御が終了することになる。
減衰条件にかかる上記[10]の条件は、自動車が停止したと判断できるほどタービン回転速度が「0」に近づいたか否かを判断するためのものである。自動車が停止したと判断できるほどタービン回転速度が「0」に近づいたときには、クランクシャフト1aとタービンシャフト9との間の回転伝達に伴いクランクシャフト1aに作用する回転方向とは逆方向のトルクがほぼ「0」になったということであり、上記エンジン回転速度の落ち込みが生じなくなる状況であると判断することができる。従って、上記[10]の条件の成立時には、上記エンジン回転速度の落ち込みが生じなくなる状況である旨判断され、この判断に基づき出力トルク増大制御が終了することになる。
減衰条件にかかる上記[11]の条件は、出力トルク増大制御の実行時間を上限ガードするためのものである。即ち、出力トルク増大制御の開始後、[9]及び[10]の条件成立によって出力トルク増大制御が終了されない場合、出力トルク増大制御を適当なタイミングで終了させるべく、[11]の条件が成立して出力トルク増大制御が終了することとなる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)自動車の減速時、タービン回転速度がエンジン回転速度よりも低い状態にあっては、トルクコンバータ2の流体を通じてのクランクシャフト1aとタービンシャフト9との間の回転伝達により、クランクシャフト1aには回転方向と逆方向のトルクが作用する。このトルクは、自動車の停止直前から停止にかけて最も大きくなり、エンジン回転速度のアイドル回転速度未満への落ち込みを招くこととなる。しかし、自動車の停止直前からの所定時間、出力トルク増大制御によりエンジン1の出力トルクの増大が図られ、上記エンジン回転速度の落ち込みが抑制されるため、その落ち込みに伴うエンジン1の振動やストールを抑制することができる。
(2)上記出力トルク制御は、タービン回転速度がエンジン回転速度よりも所定量以上低いという、同制御による出力トルク増大時のエンジン回転速度の上昇に伴いエンジン1にショックが生じない状況であることを条件に開始される。このため、タービン回転速度がエンジン回転速度よりも高いとき等に、出力トルク増大制御による出力トルクの増大が図られ、それよるエンジン回転速度の上昇に伴いショックが生じるのを防止することができる。
(3)上記出力トルク制御での出力トルクの増大量は、補正量Hの大きさによって変わってくるが、この補正量Hの大きさはエアコンディショナ22がオンのときにはオフのときよりも大きい値に設定される。自動車の停止直前から停止にかけてのエンジン回転速度の落ち込みは、エンジン1におけるエアコンディショナ22の駆動負荷が大きいほど大となるが、上記のように補正量Hを設定することでエアコンディショナ22のオン・オフに応じて適切にエンジン回転速度の落ち込みを抑制することができる。
(4)出力トルク制御の開始後、エンジン回転速度の変化が低下から上昇に転じたときには、当該制御での出力トルクの増大によってエンジン回転速度の落ち込みが抑制されたと判断することができる。そして、この判断がなされることに基づき、出力トルク制御が終了することとなる。従って、出力トルク制御が不必要に続けられることはなくなる。
(5)また、出力トルク制御の開始後、タービン回転速度が「0」に達して自動車が停止したと判断できるときには、上記エンジン回転速度の落ち込みが生じなくなる状況でり、このときにも出力トルク制御が終了される。従って、出力トルク制御が不必要に続けられることはなくなる。
(6)エンジン1においては、吸入空気量の増量に伴い燃料噴射量が増量され、出力トルクが増加されるようになる。このため、出力トルク増大制御において、補正量Hに対応する分だけスロットルバルブ6を開き側に制御し、エンジン1の吸入空気量を増量することで、エンジン回転速度の落ち込みを抑制するための出力トルクの増大を適切に実現することができる。
(7)ベルト式無段変速機4を搭載した自動車では、停止直前から停止にかけての上記エンジン回転速度の落ち込みが顕著なものとなるが、それを出力トルク増大制御によるエンジン1の出力トルクの増大によって抑制することができる。
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・自動車の変速機としてベルト式無段変速機を例示したが、これに変えて遊星歯車機構を備えた自動変速機を採用してもよい。
・減衰条件にかかる上記[9]の条件を、「エンジン回転速度の低下率が所定レベル未満となったこと」という条件に変更してもよい。この場合でも、当該条件の成立によって、出力トルク増大制御によってエンジン回転速度の落ち込みが抑制されたと判断することができる。
・減衰条件にかかる上記[10]の条件を、「タービン回転速度が「0」よりも若干大きい所定値に達した」という条件に変更してもよい。この場合でも、当該条件の成立によって、タービン回転速度が「0」に近づいたと判断することができる。
・上記[10]の条件を、「車速が「0」に到達したこと」、或いは「車速が「0」よりも若干大きい所定値に到達したこと」という条件に変更してもよい。このような変更が可能なのは、車速がタービン回転速度に対応して変化するためである。
・エアコンディショナ22のオン・オフに応じて出力トルク増大制御に用いられる補正量Hを可変設定したが、こうした可変設定については必ずしも行う必要はない。
・算出条件にかかる上記[6]の条件に関し、所定量(上記実施形態では20rpm)を、20rpmよりも大きい値や小さい値に適宜変更してもよい。なお、上記所定量を20rpmよりも小さい値に変更する場合には、例えば当該所定量を0rpmとすることも可能である。
本実施形態の出力トルク制御装置が適用されるエンジンを搭載した自動車の駆動系を示す概略図。 出力トルク増大制御の実行手順を示すフローチャート。 (a)〜(c)は、自動車の減速時におけるエンジン回転速度及びタービン回転速度、車速、並びに補正量Hの推移を示すタイムチャート。 (a)及び(b)は、自動車の減速時におけるエンジン回転速度及びタービン回転速度、並びに補正量Hの推移を示すタイムチャート。
符号の説明
1…エンジン、1a…クランクシャフト、2…トルクコンバータ、3…前後進切換装置、4…ベルト式無段変速機、4a…入力軸、4b…出力軸、5…吸気通路、6…スロットルバルブ、7…アクセルペダル、8…ポンプ翼車、9…タービンシャフト、10…タービン翼車、11…オイルポンプ、12…ロックアップクラッチ、13…燃料噴射弁、14…クランクポジションセンサ、15…水温センサ、16…ブレーキペダル、17…ブレーキスイッチ、18…プライマリプーリ、19…セカンダリプーリ、20…ベルト、21…油圧制御回路、22…エアコンディショナ、25…エンジンコントロールコンピュータ(制御手段)、26…トランスミッションコントロールコンピュータ、27…アクセルポジションセンサ、28…シフトレバー、29…車速センサ、30…タービン回転速度センサ。

Claims (7)

  1. 車両の変速機に対しトルクコンバータを介して連結されるエンジンの出力トルク制御装置において、
    車両の減速時であって停止直前からの所定期間、エンジンの出力トルクを増大させる制御手段を備える
    ことを特徴とするエンジンの出力トルク制御装置。
  2. 前記制御手段は、エンジン回転速度に対し前記トルクコンバータのタービン翼車の回転速度が所定量以上低いことを条件に、前記出力トルクの増大を行う
    請求項1記載のエンジンの出力トルク制御装置。
  3. 前記制御手段は、車両のエアコンディショナの作動状態に応じて、前記出力トルクの増大を行う際の出力トルク増大量を変更する
    請求項1又は2記載のエンジンの出力トルク制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記出力トルクの増大を実行した後、エンジン回転速度の低下率が所定レベル未満となったとき、或いはエンジン回転速度が上昇し始めたとき、前記出力トルクの増大を終了する
    請求項1〜3のいずれかに記載のエンジンの出力トルク制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記出力トルクの増大を実行した後、前記トルクコンバータのタービン翼車の回転速度が「0」に近づいたと判断されるとき、前記出力トルクの増大を終了する
    請求項1〜3のいずれかに記載のエンジンの出力トルク制御装置。
  6. 前記制御手段は、エンジンの吸入空気量を調整することによって前記出力トルクの増大を行う
    請求項1〜5のいずれかに記載のエンジンの出力トルク制御装置。
  7. 前記変速機は、エンジンによって駆動されるオイルポンプからのオイル吐出に基づき油圧駆動されるベルト式無段変速機であって、車両の減速時には減速比を大きくするように駆動されるものである
    請求項1〜6のいずれかに記載のエンジンの出力トルク制御装置。
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