JP7058909B2 - ベルト式無段変速機の制御装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機の制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、車両に搭載されるベルト式無段変速機の制御装置に関する。
従来、プライマリプーリとセカンダリプーリとに巻きかけられるベルトとして、多数のリンクがピンによって環状に連結されたチェーンベルトを用いたチェーンベルト式無段変速機が記載されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016-200197号公報
上記従来装置は、ブレーキ踏み込み操作によるコースト減速時、エンジンからの入力トルクは一定であるが、減速に伴う変速比のロー戻り制御により変速比がロー側になるほど必要推力が高くなる。このため、コースト状態でのロー戻り制御中、変速油圧制御においてベルト滑りを抑えるようにセカンダリ油圧を高くする制御が行われる。したがって、ブレーキ踏み込み操作によるコースト減速時、チェーンベルトのピン端面とプーリシーブ面とが高い接触力により接触衝突し、この接触衝突がチェーンベルトの巻き付き移動により繰り返されることでチェーンノイズが発生する、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、ブレーキ踏み込み操作によるコースト減速時、チェーンノイズの発生を抑制することができるベルト式無段変速機の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ベルト式無段変速機と、ベルト式無段変速機のセカンダリプーリへ導くセカンダリ圧を、変速機入力トルクに基づいて制御する変速コントローラと、を備える。
ベルト式無段変速機は、走行用駆動源と駆動輪の間に配され、プライマリプーリと、セカンダリプーリと、プライマリプーリのシーブ面とセカンダリプーリのシーブ面に掛け渡されたチェーンベルトと、を有する。
変速コントローラは、ブレーキ踏み込み操作によるコースト減速時、車両減速度が大きいほど低い油圧に設定され、かつ、音振性能が許容レベルとなる上限油圧を算出し、上限油圧以下となるようにセカンダリ圧を制限するセカンダリ圧制限制御部を有する。
この結果、ブレーキ踏み込み操作によるコースト減速時、チェーンノイズの発生を抑制することができる。
実施例1のベルト式無段変速機の制御装置が適用されたエンジン車の駆動系と制御系を示す全体システム図である。 自動変速モードでの無段変速制御をバリエータにより実行する際に用いられるDレンジ無段変速スケジュールの一例を示す変速スケジュール図である。 実施例1のベルト式無段変速機とエンジンとブレーキの協調制御構成を示す概要構成図である。 実施例1のCVTコントロールユニットのセカンダリ圧制限制御部にて実行されるブレーキONコースト減速時のセカンダリ圧制限制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1においてブレーキONコースト減速時のアクセル・ブレーキ・車速・エンジン回転数Ne・タービン回転数Nt・ロックアップトルクTlu・エンジントルクTe・ブレーキトルクTb・変速比・セカンダリ圧の各特性を示すタイムチャートである。
以下、本発明のベルト式無段変速機の制御装置を実施するための形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
実施例1における制御装置は、トルクコンバータと前後進切替機構とバリエータと終減速機構により構成されるベルト式無段変速機(自動変速機の一例)を搭載したエンジン車に適用したものである。以下、実施例1の構成を、「全体システム構成」、「ベルト式無段変速機とエンジンとブレーキの協調制御構成」、「ブレーキONコースト減速時のセカンダリ圧制限制御処理構成」に分けて説明する。
[全体システム構成]
図1は、実施例1の制御装置が適用されたエンジン車の駆動系と制御系を示す。以下、図1に基づいて全体システム構成を説明する。
エンジン車の駆動系は、図1に示すように、エンジン1と、トルクコンバータ2と、前後進切替機構3と、バリエータ4と、終減速機構5と、駆動輪6,6と、を備えている。
ここで、ベルト式無段変速機CVTは、トルクコンバータ2と前後進切替機構3とバリエータ4と終減速機構5を図外の変速機ケースに内蔵することにより構成される。
エンジン1は、ドライバーによるアクセル操作による出力トルクの制御以外に、外部からのエンジン制御信号により出力トルクを制御可能である。このエンジン1には、点火時期リタード制御やスロットルバルブ開閉制御等によりトルクダウン制御を行う出力トルク制御アクチュエータ10を有する。
トルクコンバータ2は、トルク増大機能やトルク変動吸収機能を有する流体継手による発進要素である。トルク増大機能やトルク変動吸収機能を必要としないとき、エンジン出力軸11(=トルクコンバータ入力軸)とトルクコンバータ出力軸21を直結可能なロックアップクラッチ20を有する。このトルクコンバータ2は、エンジン出力軸11にコンバータハウジング22を介して連結されたポンプインペラ23と、トルクコンバータ出力軸21に連結されたタービンランナ24と、ケースにワンウェイクラッチ25を介して設けられたステータ26と、を構成要素とする。
前後進切替機構3は、バリエータ4への入力回転方向を前進走行時の正転方向と後退走行時の逆転方向で切り替える機構である。この前後進切替機構3は、ダブルピニオン式遊星歯車30と、複数枚のクラッチプレートによる前進クラッチ31と、複数枚のブレーキプレートによる後退ブレーキ32と、を有する。前進クラッチ31は、Dレンジ等の前進走行レンジ選択時に前進クラッチ圧Pfcにより油圧締結される。後退ブレーキ32は、Rレンジ等の後退走行レンジ選択時に後退ブレーキ圧Prbにより油圧締結される。なお、前進クラッチ31と後退ブレーキ32は、Nレンジ(ニュートラルレンジ)の選択時、前進クラッチ圧Pfcと後退ブレーキ圧Prbをドレーンすることで、いずれも解放される。
バリエータ4は、プライマリプーリ42と、セカンダリプーリ43と、チェーンベルト44と、を有し、ベルト接触径の変化により変速比(バリエータ入力回転とバリエータ出力回転の比)を無段階に変化させる無段変速機能を備える。プライマリプーリ42は、バリエータ入力軸40の同軸上に配された固定プーリ42aとスライドプーリ42bにより構成され、スライドプーリ42bは、オイルポンプ70からの吐出圧がプライマリ圧室45に導かれるプライマリ圧Ppriによりスライド動作する。セカンダリプーリ43は、バリエータ出力軸41の同軸上に配された固定プーリ43aとスライドプーリ43bにより構成され、スライドプーリ43bは、オイルポンプ70からの吐出圧がセカンダリ圧室46に導かれるセカンダリ圧Psecによりスライド動作する。チェーンベルト44は、プライマリプーリ42のV字形状をなすシーブ面と、セカンダリプーリ43のV字形状をなすシーブ面に掛け渡されている。このチェーンベルト44は、プーリ進行方向に多数配列したチェーンエレメントを、プーリ軸方向に貫通するピンにより結合したチェーンタイプのベルトである。
終減速機構5は、バリエータ出力軸41からのバリエータ出力回転を減速すると共に差動機能を与えて左右の駆動輪6,6に伝達する機構である。この終減速機構5は、減速ギヤ機構として、バリエータ出力軸41に設けられたアウトプットギヤ52と、アイドラ軸50に設けられたアイドラギヤ53及びリダクションギヤ54と、デフケースの外周位置に設けられたファイナルギヤ55と、を有する。そして、差動ギヤ機構として、左右のドライブ軸51,51に介装されたディファレンシャルギヤ56を有する。
エンジン車の制御系は、図1に示すように、油圧制御系を代表する油圧制御ユニット7と、電子制御系を代表するCVTコントロールユニット8と、エンジンコントロールユニット9と、を備えている。
油圧制御ユニット7は、プライマリ圧室45に導かれるプライマリ圧Ppri、セカンダリ圧室46に導かれるセカンダリ圧Psec、前進クラッチ31への前進クラッチ圧Pfc、後退ブレーキ32への後退ブレーキ圧Prb、等を調圧するユニットである。この油圧制御ユニット7は、走行用駆動源であるエンジン1により回転駆動されるオイルポンプ70と、オイルポンプ70からの吐出圧に基づいて各種の制御圧を調圧する油圧制御回路71と、を備える。油圧制御回路71には、ライン圧ソレノイド弁72と、プライマリ圧ソレノイド弁73と、セカンダリ圧ソレノイド弁74と、セレクトソレノイド弁75と、ロックアップ圧ソレノイド弁76と、を有する。なお、各ソレノイド弁72,73,74,75,76は、CVTコントロールユニット8から出力される制御指令値によって各指令圧に調圧する。
ライン圧ソレノイド弁72は、CVTコントロールユニット8から出力されるライン圧指令値に応じ、オイルポンプ70からの吐出圧を、指令されたライン圧PLに調圧する。このライン圧PLは、各種の制御圧を調圧する際の元圧であり、駆動系を伝達するトルクに対してベルト滑りやクラッチ滑りを抑える油圧とされる。
プライマリ圧ソレノイド弁73は、CVTコントロールユニット8から出力されるプライマリ圧指令値に応じ、ライン圧PLを元圧として指令されたプライマリ圧Ppriに減圧調整する。セカンダリ圧ソレノイド弁74は、CVTコントロールユニット8から出力されるセカンダリ圧指令値に応じ、ライン圧PLを元圧として指令されたセカンダリ圧Psecに減圧調整する。
セレクトソレノイド弁75は、CVTコントロールユニット8から出力される前進クラッチ圧指令値又は後退ブレーキ圧指令値に応じ、ライン圧PLを元圧として指令された前進クラッチ圧Pfc又は後退ブレーキ圧Prbに減圧調整する。
ロックアップ圧ソレノイド弁76は、CVTコントロールユニット8から出力されるロックアップ圧指令値に応じ、ロックアップクラッチ20を締結/スリップ締結/解放するロックアップ制御圧PL/Uを調整する。
CVTコントロールユニット8は、ライン圧制御や変速制御や前後進切替制御やロックアップ制御、等を行う。ライン圧制御では、アクセル開度等に応じた目標ライン圧を得る指令値をライン圧ソレノイド弁72に出力する。変速制御では、目標変速比(目標プライマリ回転Npri*)を決めると、決めた目標変速比(目標プライマリ回転Npri*)を得る指令値をプライマリ圧ソレノイド弁73及びセカンダリ圧ソレノイド弁74に出力する。前後進切替制御では、選択されているレンジ位置に応じて前進クラッチ31と後退ブレーキ32の締結/解放を制御する指令値をセレクトソレノイド弁75に出力する。ロックアップ制御では、ロックアップクラッチ20を締結/スリップ締結/解放するロックアップ制御圧PL/Uを制御する指令値をロックアップ圧ソレノイド弁76に出力する。
CVTコントロールユニット8には、プライマリ回転センサ80、車速センサ81、セカンダリ圧センサ82、油温センサ83、インヒビタスイッチ84、ブレーキスイッチ85、アクセル開度センサ86、プライマリ圧センサ87、セカンダリ回転センサ88、タービン回転センサ89等からのセンサ情報やスイッチ情報が入力される。又、エンジンコントロールユニット9には、エンジン回転センサ12からのエンジン回転数情報が入力される。
CVTコントロールユニット8とエンジンコントロールユニット9は、CAN通信線13により双方向通信可能に接続されている。例えば、エンジンコントロールユニット9からCVTコントロールユニット8へは、CAN通信線13を介してエンジントルク情報等を入力する。CVTコントロールユニット8からエンジンコントロールユニット9へは、CAN通信線13を介してフューエルカット要求やフューエルリカバー要求等を送信する。
図2は、Dレンジ選択時に自動変速モードでの無段変速制御をバリエータ4により実行する際に用いられるDレンジ無段変速スケジュールの一例を示す。
「Dレンジ変速モード」は、車両運転状態に応じて変速比を自動的に無段階に変更する自動変速モードである。「Dレンジ変速モード」での変速制御は、車速VSP(車速センサ81)とアクセル開度APO(アクセル開度センサ86)により特定される図2のDレンジ無段変速スケジュール上での運転点(VSP,APO)により、目標プライマリ回転数Npri*を決める。そして、プライマリ回転センサ80からのプライマリ回転数Npriを、目標プライマリ回転数Npri*に一致させるプーリ油圧制御により行われる。
即ち、「Dレンジ変速モード」で用いられるDレンジ無段変速スケジュールは、図2に示すように、運転点(VSP,APO)に応じて最Low変速比と最High変速比による変速比幅の範囲内で変速比を無段階に変更するように設定されている。例えば、車速VSPが一定のときは、アクセル踏み込み操作を行うと目標プライマリ回転数Npri*が上昇してダウンシフト方向に変速し、アクセル戻し操作を行うと目標プライマリ回転数Npri*が低下してアップシフト方向に変速する。アクセル開度APOが一定のときは、車速VSPが上昇するとアップシフト方向に変速し、車速VSPが低下するとダウンシフト方向に変速する。
なお、図2の太線で示す変速線は、アクセル開度APOがゼロであるアクセル足離し操作時のコースト変速線である。例えば、ブレーキONコースト減速時には、図2の矢印Aに示すように、車速VSPの低下に応じて最Low変速比に向かってダウンシフトするロー戻り制御が行われる。
[ベルト式無段変速機とエンジンとブレーキの協調制御構成]
以下、図3に基づいてベルト式無段変速機とエンジンとブレーキの協調制御構成を説明する。
エンジン車の駆動系は、図3に示すように、エンジン1と、トルクコンバータ2(ロックアップクラッチ20)と、前後進切替機構3(前進クラッチ31、後退ブレーキ32)と、バリエータ4と、終減速機構5と、駆動輪6と、を備えている。
エンジン車の制御系は、図3に示すように、CVTコントロールユニット8(変速コントローラ)と、エンジンコントロールユニット9と、ブレーキコントロールユニット14とを備えている。これらのコントロールユニット8,9,14は、情報交換可能なCAN通信線13により互いに接続されている。
CVTコントロールユニット8は、ブレーキONコースト減速時、車両減速度に基づいてチェーンノイズ(音振性能)が許容レベルとなる上限油圧を算出し、上限油圧以下となるようにセカンダリ圧Psecを制限するセカンダリ圧制限制御部8aを有する。セカンダリ圧制限制御部8aは、変速機入力トルクに基づいてベルト滑りを抑えるクランプ力を確保する下限油圧を算出し、上限油圧≦下限油圧のときは、セカンダリ圧Psecを下限油圧以上となるように制限する。
CVTコントロールユニット8からエンジンコントロールユニット9へは、CAN通信線13を介した送信により、アクセルOFF操作情報と、L/U ONからL/U OFFへの切り替え情報とを出力する。CVTコントロールユニット8からブレーキコントロールユニット14へは、CAN通信線13を介した送信により、ブレーキON操作情報と、L/U ONからL/U OFFへの切り替え情報と、トルクコンバータ2の速度比がカップリングポイント以下(Ne-Nt≧所定差回転)となった情報とを出力する。
エンジンコントロールユニット9は、CVTコントロールユニット8からCAN通信線13を介した送信によりアクセルOFF操作情報を入力すると、フューエルカット制御(燃料カット制御)を開始する。そして、CVTコントロールユニット8からCAN通信線13を介した送信によりロックアップクラッチ20のL/U ONからL/U OFFへの切り替え情報を入力すると、フューエルカットリカバー制御を開始する。なお、フューエルカットリカバー制御は、その後、停車するとフューエルカット制御に切り替える。
ブレーキコントロールユニット14は、CVTコントロールユニット8からCAN通信線13を介した送信によりブレーキOFFからブレーキONへのブレーキON操作情報を入力すると、ブレーキトルクを増大補正するL/U ON時ブレーキトルク補正制御を開始する。そして、CVTコントロールユニット8からCAN通信線13を介した送信によりロックアップクラッチ20のL/U ONからL/U OFFへの切り替え情報を入力すると、ブレーキトルクの補正量を減少するL/U OFF時ブレーキトルク補正制御を開始する。さらに、CVTコントロールユニット8からCAN通信線13を介した送信によりトルクコンバータ2の速度比がカップリングポイント以下となった情報を入力すると、L/U OFF時ブレーキトルク補正制御を終了する。
ここで、ブレーキトルク補正制御は、ブレーキペダル15への踏み込み操作によりマスタシリンダ16で作り出されたマスタシリンダ圧を入力し、これを増圧・減圧・保持するブレーキ液圧アクチュエータ17に対する制御指令により行われる。ブレーキ液圧アクチュエータ17により作り出された制御液圧は、駆動輪6及び図外の従動輪に設けられたホイールシリンダ18に供給される。
[ブレーキONコースト減速時のセカンダリ圧制限制御処理構成]
図4は、実施例1のCVTコントロールユニット8のセカンダリ圧制限制御部8aにて実行されるブレーキONコースト減速時のセカンダリ圧制限制御処理の流れを示す。以下、図4の各ステップについて説明する。
ステップS1では、スタートに続き、ブレーキONコースト減速時であるか否かを判断する。YES(ブレーキONコースト減速時)の場合はステップS2へ進み、NO(ブレーキONコースト減速時ではない)の場合はステップS11へ進む。
ここで、「ブレーキONコースト減速時」は、アクセル足離し操作が検出された後、ブレーキ踏み込み操作が検出されることで判断する。そして、ブレーキONコースト減速時であるとの判断を、セカンダリ圧制限制御の開始条件とする。
ステップS2では、ステップS1でのブレーキONコースト減速時であるとの判断、或いは、ステップS10でのセカンダリ圧制限制御の終了条件不成立であるとの判断に続き、変速機入力トルクに基づいてセカンダリ圧Psecの目標油圧を算出し、ステップS3へ進む。
ここで、「セカンダリ圧Psecの目標油圧」は、変速機入力トルクに基づいて所定の安全率(安全率=セカンダリ圧Psecでチェーンベルト44をクランプした場合の伝達可能トルク/変速機入力トルク、例えば、安全率=1.5程度)を担保するのに必要な油圧として算出される。変速機入力トルクは、アクセル踏み込み操作によるドライブ状態では、エンジン1からトルクコンバータ2を経由した駆動トルクになる。アクセル足離し操作によるコースト状態では、エンジンブレーキトルクになる。ブレーキ踏み込操作によるコースト減速状態では、エンジンブレーキトルクにブレーキトルクを加えたトルクになる。
ステップS3では、ステップS2での目標油圧の算出に続き、車両減速度に基づいて上限油圧を算出し、ステップS4へ進む。
ここで、「車両減速度」の情報は、車速VSPの微分演算や前後Gセンサのセンサ値等から取得する。「上限油圧」は、チェーンノイズ(音振性能)が乗員にとって許容レベル(違和感を与えない大きさ)となるセカンダリ圧Psecに設定される。そして、セカンダリ圧Psecを一定圧にすると車両減速度が大きいほどチェーンノイズが高くなることから、車両減速度が大きいほど上限油圧は低い油圧に設定される。
ステップS4では、ステップS3での上限油圧の算出に続き、目標油圧が上限油圧未満であるか否かを判断する。YES(目標油圧<上限油圧)の場合はステップS5へ進み、NO(目標油圧≧上限油圧)の場合はステップS6へ進む。
ステップS5では、ステップS4での目標油圧<上限油圧であるとの判断に続き、目標セカンダリ圧を、目標油圧に変速フィードバック油圧を加算することで算出し、ステップS9へ進む。
ここで、「変速フィードバック油圧」とは、セカンダリ圧Psecのフィードバック制御を行う場合の目標セカンダリ圧と実セカンダリ圧との偏差による油圧分をいう。つまり、セカンダリ圧Psecは、目標セカンダリ圧と、セカンダリ圧センサ82により検出される実セカンダリ圧との偏差を無くすようにフィードバック制御される。
ステップS6では、ステップS4での目標油圧≧上限油圧であるとの判断に続き、下限油圧が上限油圧未満であるか否かを判断する。YES(下限油圧<上限油圧)の場合はステップS7へ進み、NO(下限油圧≧上限油圧)の場合はステップS8へ進む。
ここで、「下限油圧」は、変速機入力トルクに基づいてベルト滑りを抑えるクランプ力を確保する油圧として算出される。つまり、下限油圧は、変速機入力トルクに基づいて目標油圧より低い安全率(例えば、安全率=1.2程度)を担保するのに必要なベルト滑り防止対策の油圧として算出される。
ステップS7では、ステップS6での下限油圧<上限油圧であるとの判断に続き、目標セカンダリ圧を、上限油圧に変速フィードバック油圧を加算することで算出し、ステップS9へ進む。
ステップS8では、ステップS6での下限油圧≧上限油圧であるとの判断に続き、目標セカンダリ圧を、下限油圧に変速フィードバック油圧を加算することで算出し、ステップS9へ進む。
ステップS9では、ステップS5、S7、S8での目標セカンダリ圧の算出に続き、算出された目標セカンダリ圧を、制御指令であるセカンダリ指示圧に換算して算出し、ステップS10へ進む。
ステップS10では、ステップS9でのセカンダリ指示圧の算出に続き、セカンダリ圧制限制御終了条件が成立したか否かを判断する。YES(セカンダリ圧制限制御終了条件成立)の場合はエンドへ進み、NO(セカンダリ圧制限制御終了条件不成立)の場合はステップS2へ戻る。
ここで、「セカンダリ圧制限制御終了条件」とは、セカンダリ圧制限制御を必要としない状況になったか否かを判断する条件であり、例えば、ブレーキトルク補正制御の終了条件であるトルクコンバータ2の速度比がカップリングポイント以下となった条件等により与える。
ステップS11では、ステップS1でのブレーキONコースト減速時ではないとの判断に続き、セカンダリ圧の通常制御を実行し、エンドへ進む。
ここで、「セカンダリ圧の通常制御」とは、変速機入力トルクに基づいてセカンダリ圧Psecの目標油圧を算出し、目標油圧に変速フィードバック油圧を加えて目標セカンダリ圧とする制御をいう。
次に、実施例1の作用を、「ブレーキONコースト減速時のセカンダリ圧制限制御処理作用」、「ブレーキONコースト減速時の音振対策制御作用」に分けて説明する。
[ブレーキONコースト減速時のセカンダリ圧制限制御処理作用]
図4のフローチャートに基づいてブレーキONコースト減速時のセカンダリ圧制限制御処理作用を説明する。
ドライブ走行シーン等のように、ブレーキONコースト減速時ではないシーンの場合、図4のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS11→エンドへと進む。ステップS11では、変速機入力トルクに基づいてセカンダリ圧Psecの目標油圧を算出し、目標油圧に変速フィードバック油圧を加えて目標セカンダリ圧とするセカンダリ圧の通常制御が実行される。
ブレーキONコースト減速時であり、セカンダリ圧制限制御の開始域において目標油圧<上限油圧である場合は、図4のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS9へと進む。ステップS5では、目標セカンダリ圧が、目標油圧に変速フィードバック油圧を加算することで算出される。次のステップS9では、算出された目標セカンダリ圧がセカンダリ指示圧に換算され、セカンダリ圧制御指令として出力される。
その後、セカンダリ圧制限制御中に目標油圧が上昇し、目標油圧<上限油圧から目標油圧≧上限油圧へと移行した場合、下限油圧<上限油圧であると、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS6→ステップS7→ステップS9へと進む。ステップS7では、目標セカンダリ圧が、上限油圧に変速フィードバック油圧を加算することで算出される。次のステップS9では、算出された目標セカンダリ圧がセカンダリ指示圧に換算され、セカンダリ圧制御指令として出力される。この目標セカンダリ圧の上昇を上限油圧により制限するセカンダリ圧制限制御は、目標油圧が低下し、目標油圧≧上限油圧から目標油圧<上限油圧へと移行するまで維持される。
その後、目標油圧が低下し、目標油圧≧上限油圧から目標油圧<上限油圧へと移行すると、再度、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS9へと進む。つまり、目標セカンダリ圧を目標油圧に基づいて制御するセカンダリ圧制御に復帰する。
さらに、セカンダリ圧制限制御中に車両減速度が大きく上限油圧が低くなり、目標油圧<上限油圧から目標油圧≧上限油圧へと移行し、かつ、下限油圧≧上限油圧になったとする。この場合、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS6→ステップS8→ステップS9へと進む。ステップS8では、目標セカンダリ圧が、下限油圧に変速フィードバック油圧を加算することで算出される。次のステップS9では、算出された目標セカンダリ圧がセカンダリ指示圧に換算され、セカンダリ圧制御指令として出力される。この目標セカンダリ圧の低下を下限油圧以上となるように制限するセカンダリ圧制限制御は、車両減速度が小さくなって上限油圧が高くなり、下限油圧≧上限油圧から下限油圧<上限油圧へと移行するまで維持される。
そして、ステップS2~ステップS10を繰り返すことで実行されるブレーキONコースト減速時のセカンダリ圧制限制御は、ステップS10において、セカンダリ圧制限制御終了条件が成立するとエンドへ進んで終了する。
このように、ブレーキONコースト減速時のセカンダリ圧制限制御では、開始条件が成立してから終了条件が成立するまでのブレーキONコースト減速中に限って、セカンダリ圧Psecが上限油圧と下限油圧の範囲内に収まるように制御されることになる。
[ブレーキONコースト減速時の音振対策制御作用]
背景として、ブレーキONコースト減速時にチェーンノイズが感性評価においてNGであるとの指摘があった。この原因は、ブレーキONコースト減速時、仮に入力トルクが一定であっても、変速比がLow変速比側に移行するほど必要推力が高くなる特性があるためであると判断した。
これに対し、現状において、ブレーキONコースト減速時にブレーキトルク補正を、ロックアップクラッチのON/OFFで切り替えている。即ち、ロックアップクラッチを解放することで、フューエルリカバー制御をすると、入力トルク絶対値が小さくなる。よって、ロックアップクラッチの締結→解放のタイミングでセカンダリ圧はピークになる。
本発明者等は、セカンダリ圧のピークを下げるための方策として、ロックアップ解放、かつ、タービン回転数Ntとエンジン回転数Neの回転差≦所定回転数(例えば、100rpm)というロックアップ解放判定条件を変更することで音振対策を試みた。
しかし、ロックアップ解放判定条件を変更する方法では、低車速急ブレーキ(ABS非作動)においてリスクがある、という課題がある。特に、ロックアップのスムーズオフ中の急減速が弱くなることが考えられる。加えて、回転差が出ていなく、ロックアップクラッチが容量を持っている状態で切り替えてしまうのがリスクになる、という課題がある。
課題解決方策を考えるとき、そもそも変速比のロー戻り制御で、セカンダリ圧が高いのは、入力トルク(コースト)が一定でも変速比がロー変速比側に移行するほど必要推力が高くなるためである。これに加え、ロー戻り対策の油圧上昇や変速差推力分が上乗せされてセカンダリ圧となる。
そこで、本発明者等は、上記課題とセカンダリ圧制御に着目し、ブレーキONコースト減速時にチェーンノイズを抑えたいという音振要求に対し、セカンダリ圧Psecを上限油圧以下となるように制限した音振対策セカンダリ圧とするセカンダリ圧制限手法を採用した。具体的には、ロックアップ解放判定条件を変更することなく、セカンダリ圧がピークとなるタイミングの前後領域でロー戻り対策の油圧上昇や変速差推力分が上乗せされたセカンダリ圧に上限を設ける。但し、上限油圧が最小限確保しておきたい油圧を切ることでベルト容量が低下するリスクもあるので、ベルト滑り防止(崖落ち防止)として下記の前提条件を設ける。
・セカンダリ圧制限制御を、音振対策領域(ブレーキONコースト減速時)に限定して作動させる。
・セカンダリ圧制限制御では、常に、セカンダリ圧≧下限油圧を保つようにする。
次に、図5に基づいてブレーキONコースト減速時の音振対策制御作用を説明する。
時刻t1においてアクセル足離し操作が行われると、エンジン1で燃料噴射を停止するフューエルカット制御が開始され、エンジントルクTeが負の値によるエンジンブレーキトルクになる。このエンジンブレーキトルクは、ロックアップ解放判定条件が成立する時刻t4まで維持される。
時刻t2においてブレーキ踏み込み操作が行われると、ブレーキ液圧系統でブレーキトルクを増大補正するロックアップON時のブレーキトルク補正制御が開始され、ブレーキトルクが負の値による大きなブレーキトルクになる。このブレーキトルクは、ロックアップ解放判定条件が成立する時刻t4まで維持される(図5の右上がりハッチング領域)。
時刻t2においてブレーキ踏み込み操作が行われると、ブレーキONコースト減速時という開始条件が成立し、セカンダリ圧制限制御が開始される。そして、目標油圧≦上限油圧である時刻t2~時刻t3までの間は、目標油圧によるセカンダリ圧制御となる。
時刻t3においてロックアップ解除車速になると、ロックアップクラッチ20のスムーズオフ制御が開始される。このタイミングに符合、或いは、前後して目標油圧>上限油圧になると、上限油圧によるセカンダリ圧の制限が開始される。この上限油圧によるセカンダリ圧の制限は、目標油圧>上限油圧から目標油圧≦上限油圧へと移行する時刻t5まで維持される。
時刻t4においてロックアップ解放、かつ、回転差(Nt-Ne)≦所定回転数(例えば、100rpm)というロックアップ解放判定条件が成立すると、エンジン1で燃料噴射を再開するフューエルカットリカバー制御が開始される。同時に、ブレーキ液圧系統でブレーキトルク補正制御がロックアップON時ブレーキトルク補正制御からロックアップOFF時ブレーキトルク補正制御へと切り替えられる。よって、時刻t2から時刻t4までは、エンジンブレーキトルクに増大補正によるブレーキトルクを足し合わせた変速機入力トルクになるが、時刻t4から時刻t7までは、減少補正によるブレーキトルクのみによる変速機入力トルクになる。
時刻t6においてロックアップトルクTluがゼロになり、バリエータ4の変速比が最Low変速比に到達すると、タービン回転数Ntが低下を開始する。
時刻t7においてタービン回転数Nt>エンジン回転数Neであり、かつ、トルクコンバータ2の速度比がカップリングポイント以下になると、ロックアップOFF時ブレーキトルク補正制御を終了する。同時に、セカンダリ圧制限制御も終了し、時刻t8にて車両が停止する。
このように、ブレーキONコースト減速時には、図5の矢印Bで囲まれる枠内特性に示すように、実線のピークを持つ通常時SEC圧が、破線の音振対策SEC圧(上限油圧)まで制限される。そして、上限油圧は、チェーンノイズが許容レベルとなるセカンダリ圧に設定されている。このため、ブレーキ踏み込み操作によるコースト減速時、ロックアップ解放判定条件を変更することなく、チェーンノイズの発生が抑制される。
実施例1のベルト式無段変速機CVTの制御装置にあっては、下記に列挙する効果を奏する。
(1) ベルト式無段変速機CVTと、ベルト式無段変速機CVTのセカンダリプーリ43へ導くセカンダリ圧Psecを、変速機入力トルクに基づいて制御する変速コントローラ(CVTコントロールユニット8)と、を備える。
ベルト式無段変速機CVTは、走行用駆動源(エンジン1)と駆動輪6の間に配され、プライマリプーリ42と、セカンダリプーリ43と、プライマリプーリ42のシーブ面とセカンダリプーリ43のシーブ面に掛け渡されたチェーンベルト44と、を有する。
変速コントローラ8(CVTコントロールユニット8)は、ブレーキ踏み込み操作によるコースト減速時、車両減速度に基づいて音振性能が許容レベルとなる上限油圧を算出し、上限油圧以下となるようにセカンダリ圧Psecを制限するセカンダリ圧制限制御部8aを有する。
このため、ブレーキ踏み込み操作によるコースト減速時、チェーンノイズの発生を抑制することができる。
(2) セカンダリ圧制限制御部8aは、変速機入力トルクに基づいてベルト滑りを抑えるクランプ力を確保する下限油圧を算出し、下限油圧が上限油圧以上の場合、下限油圧以上となるようにセカンダリ圧Psecを制限する。
このため、ブレーキ踏み込み操作によるコースト減速時、チェーンベルト44のベルト滑り防止を確保することができる。即ち、ブレーキ踏み込み操作によるコースト減速時、セカンダリ圧Psecが下限油圧を下回らないように制限されることによる。
(3) セカンダリ圧制限制御部8aは、変速機入力トルクに基づいて所定の安全率を担保する目標油圧を算出する。
ブレーキ踏み込み操作によるコースト減速時、目標油圧が上限油圧未満である場合は目標油圧に変速フィードバック油圧を加算した油圧によりセカンダリ指示圧を算出する。
下限油圧が上限油圧未満である場合は上限油圧に変速フィードバック油圧を加算した油圧によりセカンダリ指示圧を算出する。
下限油圧が上限油圧以上である場合は下限油圧に変速フィードバック油圧を加算した油圧によりセカンダリ指示圧を算出する。
このため、ブレーキ踏み込み操作によるコースト減速時、チェーンノイズの発生抑制と、ベルト滑り防止との両立を図ることができる。即ち、ブレーキ踏み込み操作によるコースト減速時、セカンダリ圧Psecが上限油圧と下限油圧以上となるように制限された範囲内の油圧に制御されることによる。
(4) 走行用駆動源がエンジン1であり、トルクコンバータ2と、エンジンコントローラ(エンジンコントロールユニット9)と、ブレーキコントローラ(ブレーキコントロールユニット14)と、を備える。
トルクコンバータ2は、エンジン1とベルト式無段変速機CVTの間に配され、ロックアップクラッチ20を有する。
エンジンコントローラ(エンジンコントロールユニット9)は、アクセル足離し操作情報を入力すると、フューエルカット制御を開始する。
ブレーキコントローラ(ブレーキコントロールユニット14)は、ブレーキ踏み込み操作情報を入力すると、ブレーキトルクを増大補正するロックアップ締結時補正制御を開始する。
エンジンコントローラ(エンジンコントロールユニット9)は、ロックアップクラッチ20が締結からスムーズロックアップオフ制御を介して解放への切り替え情報を入力すると、フューエルカットリカバー制御を開始する。
ブレーキコントローラ(ブレーキコントロールユニット14)は、ロックアップクラッチ20が締結からスムーズロックアップオフ制御を介して解放への切り替え情報を入力すると、ブレーキトルクの補正量を減少するロックアップ解放時補正制御に切り替える。
このため、ブレーキ踏み込み操作によるコースト減速時、ロックアップ解放判定のタイミングを変えることなく、ロックアップクラッチ20が締結から解放への切り替え判定領域にて上限油圧以下となるようにセカンダリ圧Psecを制限することができる。即ち、ロックアップ解放判定タイミングを頂点とし、ロックアップ解放判定まで上昇し、ロックアップ解放判定後低下するセカンダリ圧Psecの油圧特性の上乗せ分が上限油圧により制限されることによる。
以上、本発明のベルト式無段変速機の制御装置を実施例1に基づき説明してきた。しかし、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、ベルト式無段変速機とエンジンとブレーキの協調制御構成とする例を示した。しかし、ベルト式無段変速機とエンジンとの協調制御構成としても良いし、ベルト式無段変速機とブレーキとの協調制御構成としても良い。さらに、ベルト式無段変速機だけの単独によるセカンダリ圧制限制御としても良い。
実施例1では、本発明の制御装置を、トルクコンバータと前後進切替機構とバリエータと終減速機構により構成されるベルト式無段変速機を搭載したエンジン車に適用する例を示した。しかし、本発明の制御装置は、副変速機付きベルト式無段変速機を搭載した車両に対しても適用することができる。さらに、車両としても、エンジン車に限らず、走行用駆動源としてエンジンとモータを搭載したハイブリッド車や走行用駆動源としてモータを搭載した電気自動車や燃料電池車等であっても適用できる。
CVT ベルト式無段変速機
1 エンジン(走行用駆動源)
2 トルクコンバータ
20 ロックアップクラッチ
3 前後進切替機構
4 バリエータ
42 プライマリプーリ
43 セカンダリプーリ
44 チェーンベルト
5 終減速機構
6 駆動輪
8 CVTコントロールユニット(変速機コントローラ)
9 エンジンコントロールユニット(走行用駆動源コントローラ)
13 CAN通信線
14 ブレーキコントロールユニット(ブレーキコントローラ)

Claims (4)

  1. 走行用駆動源と駆動輪の間に配され、プライマリプーリと、セカンダリプーリと、前記プライマリプーリのシーブ面と前記セカンダリプーリのシーブ面に掛け渡されたチェーンベルトと、を有するベルト式無段変速機と、
    前記ベルト式無段変速機のセカンダリプーリへ導くセカンダリ圧を、変速機入力トルクに基づいて制御する変速コントローラと、を備え、
    前記変速コントローラは、ブレーキ踏み込み操作によるコースト減速時、車両減速度が大きいほど低い油圧に設定され、かつ、音振性能が許容レベルとなる上限油圧を算出し、前記上限油圧以下となるように前記セカンダリ圧を制限するセカンダリ圧制限制御部を有する
    ことを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
  2. 請求項1に記載されたベルト式無段変速機の制御装置において、
    前記セカンダリ圧制限制御部は、変速機入力トルクに基づいてベルト滑りを抑えるクランプ力を確保する下限油圧を算出し、前記下限油圧が上限油圧以上の場合、前記下限油圧以上となるように前記セカンダリ圧を制限する
    ことを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
  3. 請求項2に記載されたベルト式無段変速機の制御装置において、
    前記セカンダリ圧制限制御部は、変速機入力トルクに基づいて所定の安全率を担保する目標油圧を算出し、
    ブレーキ踏み込み操作によるコースト減速時、前記下限油圧より大きい前記目標油圧が前記上限油圧未満である場合は前記目標油圧に変速フィードバック油圧を加算した油圧によりセカンダリ指示圧を算出し、
    前記目標油圧が前記上限油圧以上であって、前記下限油圧が前記上限油圧未満である場合は前記上限油圧に変速フィードバック油圧を加算した油圧によりセカンダリ指示圧を算出し、
    前記目標油圧が前記上限油圧以上であって、前記下限油圧が前記上限油圧以上である場合は前記下限油圧に変速フィードバック油圧を加算した油圧によりセカンダリ指示圧を算出する
    ことを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載されたベルト式無段変速機の制御装置において、
    前記走行用駆動源がエンジンであり、
    前記エンジンと前記ベルト式無段変速機の間に配され、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータと、
    アクセル足離し操作情報を入力すると、フューエルカット制御を開始するエンジンコントローラと、
    ブレーキ踏み込み操作情報を入力すると、ブレーキトルクを増大補正するロックアップ締結時補正制御を開始するブレーキコントローラと、を備え、
    前記エンジンコントローラは、前記ロックアップクラッチが締結からスムーズロックアップオフ制御を介して解放への切り替え情報を入力すると、フューエルカットリカバー制御を開始し、
    前記ブレーキコントローラは、前記ロックアップクラッチが締結からスムーズロックアップオフ制御を介して解放への切り替え情報を入力すると、前記ブレーキトルクの補正量を減少するロックアップ解放時補正制御に切り替える
    ことを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
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