JP2005096466A - 積層材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、ガスバリア層の表面の水等に対する吸着性を低下させることにより、さらにガスバリア性を向上させたガスバリアフィルムを提供することを主目的とする。
【解決手段】 本発明は、基材と、上記基材の片面または両面に形成された蒸着膜からなるガスバリア層と、上記ガスバリア層上に形成され、撥水性を有する膜からなる撥水層とを有することを特徴とするガスバリアフィルムを提供することにより上記目的を達成するものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、食品や医薬品等の包装材料や電子デバイス等のパッケージ材料として主に用いられるガスバリアフィルムに関する。
ガスバリアフィルムは、主に、内容物の品質を変化させる原因となる酸素や水蒸気等の影響を防ぐために、食品や医薬品等の包装材料として用いられたり、液晶表示パネルやEL表示パネル等に形成されている素子が、酸素や水蒸気に触れて性能劣化するのを避けるために、電子デバイス等のパッケージ材料として用いられている。また、近年においては、従来ガラス等を用いていた部分にフレキシブル性や耐衝撃性を持たせる等の理由から、ガスバリアフィルムが用いられる場合もある。
このようなガスバリアフィルムは、プラスチックフィルムを基材として、その片面または両面にガスバリア層を形成する構成をとるのが一般的である。そして、当該ガスバリアフィルムは、CVD法、PVD法、スパッタリング法等の様々な方法で形成されているが、何れの方法を用いた場合であっても、従来のガスバリアフィルムは、2cc/m/day程度の酸素透過率(OTR)や、2g/m/day程度の水蒸気透過率(WVTR)を有するにすぎず、より高いガスバリア性を必要とする用途に使用される場合には、未だ不十分なものであった。
ガスバリア性を有する膜を高分子樹脂基材上に乾式成膜する方法として、プラズマCVD法等の乾式成膜法を用いて酸化珪素膜(シリカ膜)や酸化アルミニウム膜(アルミナ膜)を形成する方法が知られている(例えば、特開平8−176326号、特開平11−309815号、特開2000−6301等)。特に、プラズマCVD法は、高分子樹脂基材に熱的ダメージを与えることなく、ガスバリア性と屈曲性に優れた酸化珪素膜や酸化アルミニウム膜を形成できるという利点がある。
しかしながら、このような酸化珪素膜や酸化アルミニウム膜は、その表面が親水性であることから、酸素透過率(OTR)や水蒸気透過率(WVTR)のさらなる向上が難しいという問題点があった。すなわち、一般に、上記酸素透過率(OTR)や水蒸気透過率(WVTR)は、ガスバリア層表面の水に対する吸着性とガスバリア層自体の拡散係数によって決定されるとされている。ここで、上記酸化珪素膜や酸化アルミニウム膜は、拡散係数の面では極めてガスバリア性に寄与するものである。しかしながら、通常酸化珪素膜等の無機酸化物の蒸着膜は親水性であり、よって表面に水が吸着し易く、したがってガスバリア性に悪影響を与えてしまうという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ガスバリア層の表面の水等に対する吸着性を低下させることにより、さらにガスバリア性を向上させたガスバリアフィルムを提供することを主目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載するように、基材と、上記基材の片面または両面に形成された蒸着膜からなるガスバリア層と、上記ガスバリア層上に形成され、撥水性を有する膜からなる撥水層とを有することを特徴とするガスバリアフィルムを提供する。
この発明によれば、ガスバリア層表面に撥水性を有する撥水層が形成されているので、ガスバリア層の表面の水等に対する吸着性を低下させることができ、これにより全体としてのガスバリア性を向上させることができる。
上記請求項1に記載された発明においては、請求項2に記載するように、前記基材と前記ガスバリア層との間に、さらに撥水性を有する膜からなる撥水層が形成されていることが好ましい。このように、ガスバリア層と基材との間に撥水層を形成することにより、基材側からの水分がガスバリア層に浸入することを防止することができる。これにより、ガスバリア層の劣化を防止し、湿熱環境下においてもガスバリア性を維持することが可能となる。
上記請求項1または請求項2に記載された発明において、請求項3に記載するように、上記撥水層表面における水との接触角が60°以上(測定温度23℃)であることが好ましい。この程度の撥水性を有するものであれば、表面に水等が吸着することによるガスバリア性の低下を防止することができるからである。
上記請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載された発明においては、請求項4に記載するように、上記撥水層が蒸着法により形成された層であることが好ましい。本発明におけるガスバリア層は蒸着法により形成されるものであるので、撥水層も蒸着法により形成することにより効率的にガスバリアフィルムを形成することができるからである。また、撥水層も蒸着膜とすることにより、全体としての膜厚を低減することが可能であり、後述するようにガスバリア層と撥水層とを積層する場合や、用途によっては薄膜の方が好ましい場合もあるからである。
上記請求項4に記載された発明においては、請求項5に記載するように、上記撥水層が、金属骨格からなりメチル基を有する有機膜、炭素および水素(CおよびH)のみから構成される有機膜、またはフッ素(F)を含む膜であることが好ましい。
具体的には、請求項6に記載するように、上記金属骨格からなりメチル基を有する有機膜が、Si(CHもしくは(SiO)(CHで示される有機シリコン系材料またはその重合膜であり、請求項7に記載するように、上記フッ素(F)を含む膜が、Siで示される有機フッ化シリコン材料またはその重合膜、Siで示されるフッ化シリコン系材料またはその重合膜、もしくはCで示されるフッ素含有炭化水素系材料またはその重合膜である。
上記請求項4から請求項7までのいずれかの請求項に記載された発明においては、請求項8に記載するように、上記撥水層の膜厚が、1nm〜1000nmの範囲内であることが好ましい。上記範囲より撥水層の膜厚が薄い場合は十分な撥水性を得ることができないことから好ましくなく、上記範囲より撥水層の膜厚が厚くしても撥水性が向上するものではなく、むしろコスト面でデメリットが生じるからである。
一方、上記請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載された発明においては、請求項9に記載するように、上記撥水層が、撥水性を有する熱可塑性樹脂を溶融して塗布した層であってもよく、また請求項10に記載するように、上記撥水層が、撥水性を有する撥水層形成材料を溶媒に溶解もしくは懸濁させた撥水層形成用塗工液を塗布した層であってもよい。上述した蒸着法により形成される撥水層よりも、撥水層の形成に際して簡便に形成することが可能であり、また従来より撥水性の材料として用いられてきた材料をそのまま用いることができるからである。
上記請求項1から請求項10までのいずれかの請求項に記載の発明においては、請求項11に記載するように、上記ガスバリア層が、無機酸化物からなる透明な層であることが好ましい。例えば包装用の用途等においては包装材にガスバリア性と共に透明性が要求される場合があり、このような用途においては無機酸化物からなる透明な層をガスバリア層とすることが好ましいからである。
上記請求項11に記載の発明においては、請求項12に記載するように、上記ガスバリア層が、CVD法により形成された酸化珪素膜であることが好ましい。CVD法を用いれば、基材に対して熱的なダメージを与えることなくガスバリア層を形成することができるからであり、さらにガスバリア性の面から酸化珪素膜とすることが好ましいからである。
上記請求項12に記載の発明においては、請求項13に記載するように、上記酸化珪素膜が、Si原子数100に対してO原子数170〜200およびC原子数30以下の成分割合からなっており、さらに1055〜1065cm−1の間にSi−O−Si伸縮振動に基づくIR吸収があることが好ましい。
ガスバリア層として作用する酸化珪素膜の成分割合とIR吸収とからなる特性を、上記の範囲内に制御したことによって、極めてガスバリア性に優れたガスバリアフィルムとすることができる。こうした特性を有する酸化珪素膜は、緻密で不純物の少ないSiOライクな膜であるといえる。
上記請求項13に記載の発明においては、請求項14に記載するように、上記酸化珪素膜は、屈折率が1.45〜1.48であることが好ましい。ガスバリア膜として作用する酸化珪素膜の屈折率を、上記の範囲内に制御することによって、ガスバリア性をより一層向上させることができるからである。
上記請求項12から請求項14までのいずれかの請求項に記載された発明においては、請求項15に記載するように、上記酸化珪素膜は、厚さが5〜300nmであることが好ましい。本発明によれば、5〜300nmという極めて薄い蒸着膜を形成した場合であっても、優れたガスバリア性を発揮することができ、蒸着膜にクラックが入りづらくすることができるからである。さらに、上記範囲の厚さで蒸着膜を形成したガスバリアフィルムは透明性や外観等を損なうことがなく、またフィルムのカールの増大を抑制することもできるため生産性においても好ましいからである。
上記請求項1から請求項15までのいずれかの請求項に記載された発明においては、請求項16に記載するように、上記ガスバリア層および撥水層が、さらに複数層積層されていることが好ましい。複数層積層することにより、さらにガスバリア性を向上させることができるからである。
上記請求項16に記載の発明においては、請求項17に記載するように、上記撥水層およびガスバリア層がこの順序で、5層積層されていることが好ましい。この順序で上記の層が5層積層されていることにより、ガスバリア性、製造効率、またはコストの面等から好ましいからである。
上記請求項1から請求項17までのいずれかの請求項に記載された発明においては、請求項18に記載するように、酸素透過率が0.5cc/m/day以下で、水蒸気透過率が0.5g/m/day以下であることが好ましい。酸素透過率および水蒸気透過率を上記の範囲内とすることにより、内容物の品質を変化させる原因となる酸素と水蒸気とを殆ど透過させないので、高いガスバリア性が要求される用途に好ましく用いることができるからである。
さらに、本発明においては、請求項19に記載するように、上記請求項1から請求項18までのいずれかの請求項に記載のガスバリアフィルムにおける少なくとも一方側の表面にヒートシール性樹脂層を設けたことを特徴とする積層材を提供する。このような積層材を用いると、請求項20に記載するように、上記積層材のヒートシール性樹脂層を熱融着して製袋または製函することにより包装容器を得ることができ、この包装容器はガスバリア性に優れていることから、食品や医薬品、さらには電子デバイス等の包装材料として好適に用いることができる。
また、本発明においては、請求項21に記載するように、上記請求項1から請求項18までのいずれかの請求項に記載のガスバリアフィルムにおける少なくとも一方側の表面に導電性層が形成されていることを特徴とする積層材を提供する。このような積層材を用いると、請求項22に記載するように、上記導電性層上に画像表示層を形成することにより画像表示媒体とすることができる。この画像表示媒体は、基材がガスバリア性に優れたものであるので、耐候性等に優れたものとすることができる。
以上説明したように、本発明によれば、ガスバリア層表面に撥水性を有する撥水層が形成されているので、ガスバリア層の表面の水等に対する吸着性を低下させることができ、これにより全体としてのガスバリア性を向上させることができる。したがって、極めて高いガスバリア性が要求される用途、例えば、食品や医薬品等の包装材料や電子デバイス等のパッケージ材料に好ましく用いることができる。
以下に、本発明のガスバリアフィルムについて図面を用いて具体的に説明する。
図1は、本発明のガスバリアフィルムの構成の一例を示す概略断面図である。図1に示すように、この例のガスバリアフィルム1は、基材2と、当該基材2の両面または片面に形成されたガスバリア層3と、このガスバリア層3上に形成された撥水層4とから構成されている。また、本発明のガスバリアフィルムにおいては、例えば図2に示すように、さらに基材2とガスバリア層3との間にも撥水層4を設けてもよい。以下、この撥水層4、ガスバリア層3、および基材2、さらには、このガスバリアフィルムの製造方法に分けて、それぞれ説明する。
A.撥水層
本発明に用いられる撥水層は、ガスバリア層上に形成され、かつ撥水性を有する層であれば特に限定されるものではない。撥水性を有することにより、表面に吸着する水や酸素の量を低下させることができ、その結果、ガスバリア性を向上させることができる。
本発明に用いられる撥水層は、その表面の撥水性が、撥水層表面における水との接触角が、測定温度23℃において、60°以上、特に80°以上となるような撥水性であることが好ましい。水との接触角がこの程度以上あれば、表面に水等が吸着することによるガスバリア性の低下を防止することができるからである。
本発明において接触角とは、図14に示すように、液体−気体界面が固体表面と接する点においてなす角度、すなわち固体表面上に置かれた液滴がとる安定な状態における角度θのことである。
この接触角θの物理的意味を説明する。図14の安定状態において、固体−液体、固体−気体、気体−液体の3つの界面が交わる点(接触点0)における界面張力の力学的釣り合いを考えると、接触点0に3つの界面張力α12、α13、α23、が作用しているが、接触点0が左右に動かないためには、3つの界面張力の合力の作用方向成分がゼロでなければならない。したがって
α13=α12+α23cosθ (式1)
すなわち
cosθ = (α13−α12)/α23 (式2)
が得られる。式2はヤングの式あるいはヤングーデュプレの式と呼ばれており、接触角θと固体−液体界面張力α12、固体−液体界面張力α13、気体−液体界面張力α23の関係を表している。
式2は
−1<(α13−α12)/α23<1
のときにのみ適用でき、1≦(α13−α12)/α23のときはθ=0となり、液体は固体表面上に無限に広がって固体表面を完全にぬらす状態である。一方、(α13−α12)/α23≦−1のときは、θ=180°となり液体は完全にはじかれた状態となる。
ここで、この水との接触角の測定方法は、協和界面化学社の接触角測定装置(型番CA−Z)を用いて求めた値である。すなわち、被測定対象物の表面上に、純水を一滴(一定量)滴下させ、一定時間経過後、顕微鏡やCCDカメラを用い水滴形状を観察し、物理的に接触角を求める方法を用い、この方法により測定された水との接触角を本発明における水との接触角とすることとする。
このような撥水層は、上述したような撥水性を有する層であればどのような方法により形成されたものであってもよい。具体的には、蒸着法により形成されたものであってもよいし、撥水層形成材料を溶媒に溶解もしくは懸濁させた撥水層形成用塗工液を塗布することにより形成したものであってもよい。また熱可塑性樹脂を用い、この樹脂を溶融させて塗布することにより形成したものや、ドライフィルムを貼り合せる方法等により形成されたものであってもよい。
本発明においては、後述するガスバリア層が蒸着法により形成されるものであり、同一の真空装置内で連続してガスバリア層と撥水層とを形成することができる点を考慮すると、蒸着法により形成された撥水層が好ましい。さらに、基材に対して熱的なダメージを与えずに形成できる点からCVD法により形成された撥水層であることが特に好ましいといえる。
一方、従来の撥水性材料をそのまま用いることができる点、また蒸着法に適用できない材料であっても用いることができる点等を考慮すると、上述したような撥水層形成用塗工液を塗布する方法、もしくは熱可塑性樹脂を溶融塗布する方法により形成された撥水層であることが好ましい。
このような撥水層を構成する物質としては、上述したような撥水層の形成方法により大きく異なるものである。具体的には、蒸着法により撥水層を形成する場合の撥水層を構成する材料としては、金属骨格からなりメチル基を有する有機膜、炭素および水素(CおよびH)のみから構成される有機膜、およびフッ素(F)を含む膜を挙げることができる。以下、それぞれの膜について説明する。
1.金属骨格からなりメチル基を有する有機膜
このような有機膜の金属骨格としては、SiおよびAl等を上げることができる。具体的な材料としては、Si(CHもしくは(SiO)(CHで示される有機シリコン系材料、またはプラズマCVD法、プラズマ重合法を用いたこれら重合膜を挙げることができる。
2.炭素および水素(CおよびH)のみから構成される有機膜
具体的には、炭化水素系材料またはその重合膜を挙げることができる。このような膜の製造方法としては、プラズマCVD法(プラズマ重合法)を用いてもよく、またポリエチレン等のポリオレフィン材料をPVD法により蒸着するようにしたものであってもよい。
3.フッ素(F)を含む膜
Fを含む膜としては、例えばSiで示される有機フッ化シリコン材料またはその重合膜、Siで示されるフッ化シリコン系材料またはその重合膜、もしくはCで示されるフッ素含有炭化水素系材料またはその重合膜、SiO膜またはSiO(CH)z膜等を挙げることができる。
また、上述したような撥水層形成用塗工液を塗布して形成する場合の撥水層を構成する材料としては、フッ素系有機材料、ポリオレフィン系有機材料、メチル基含有珪素材料等を挙げることができる。
さらに、熱可塑性樹脂を溶融させて塗布することにより撥水層を形成する場合の撥水層を構成する材料としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂等のオレフィン系樹脂等を挙げることができる。
その他、例えばフッ素樹脂フィルムやポリエチレンフィルム等ポリオレフィンフィルムを接着剤を用いたドライラミネーション法による貼り合わせ等を挙げることができる。
本発明においては、上述した撥水層を構成する材料の中でも、蒸着法により形成される場合に用いられる材料が好ましく、特に好ましい材料としては、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO;(CH3)3SiOSi(CH3)3)、テトラメチルジシロキサン(TMDSO;(CH3)2HSiOSiH(CH3)2)、テトラメチルシラン(TMS;Si(CH3)4)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PVDF(ポリビニリデンフルオロエチレン)、PVF(ポリビニルフルオリド)、ETFE(エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体)、C、C、CH、C、CF、C、C、C、ポリエチレン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂等を挙げることができる。
このような撥水層における好適な膜厚は、その製造方法により大きく異なる。具体的には、蒸着法により撥水層が形成された場合の好ましい膜厚としては、1nm〜1000nmの範囲内、特に5nm〜100nmの範囲内が好ましい。一方、他の方法、すなわち撥水層形成用塗工液を塗布することにより形成する方法や、熱可塑性樹脂を溶融させて塗布する方法等の蒸着法以外の方法における好ましい膜厚は、1μm〜100μmの範囲内であり、特に1μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。
撥水層の膜厚が、上記範囲より薄い場合は、例えば撥水層が形成されない部分が生じる等の撥水層としての機能を発揮できない可能性が生じることから好ましくなく、上記範囲より膜厚を厚くしても、撥水性に影響を与えないことからコスト面で問題となる可能性があるため好ましくない。
また、本発明のガスバリアフィルムは、用途によって透明性を要求される場合がある。したがって、上述した撥水層も透明であることが好ましい。
B.ガスバリア層
本発明に用いられるガスバリア層は、ガスバリア性を付与するために基材上に形成された蒸着膜であれば特に限定されるものはなく、透明膜であっても、不透明膜であってもよい。
蒸着膜を透明膜とする場合の膜種としては、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化セリウム、酸化カルシウム、酸化カドミウム、酸化銀、酸化金、酸化クロム、酸化珪素、酸化コバルト、酸化ジルコニウム、酸化スズ,酸化チタン、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、酸化白金、酸化パラジウム、酸化ビスマス、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化バリウム等が挙げられる。また、これら無機酸化膜が窒化された無機窒化酸化化合物、例えば、酸窒化珪素化合物(SiON)、酸窒化アルミニウム化合物(AlON)等を用いることも可能である。さらにITO膜なども本発明の蒸着膜として用いることができる。
一方、不透明膜とする場合の膜種としては、アルミニウム、シリコン、窒化珪素(SiN4)、窒化アルミニウム(AlN)等を挙げることができ、また金属は全て、本発明の蒸着膜として用いることができる。
本発明においては、例えば包装材として用いる場合等のようにガスバリアフィルムに透明性が要求される用途が多い。したがって、本発明においてはガスバリア層が透明層であることが好ましく、具体的には上述したような金属酸化物の蒸着層であることが好ましい。
本発明においては、中でもCVD法により形成された酸化珪素膜であることが好ましい。CVD法により形成することにより、基材に熱的なダメージを与えること無く形成することができるからであり、基材の選択の幅が広がるからである。また、酸化珪素膜は製造の容易性および用途の汎用性等の観点から好ましい材料であるといえる。
このような酸化珪素膜において、本発明においては特に、Si原子数100に対してO原子数170〜200およびC原子数30以下の成分割合からなり、1055〜1065cm−1の間にSi−O−Si伸縮振動に基づくIR吸収がある酸化珪素膜であることが好ましい。このような特徴を有することにより、ガスバリア性が向上し、表面に撥水層を形成した際のガスバリアフィルムとしてのガスバリア性を極めて高いものとすることができるからである。
さらに、このとき、1.45〜1.48の屈折率を有するように形成することがより好ましい。このような特性の酸化珪素膜を備えるガスバリアフィルムは、極めて優れたガスバリア性を発揮することができるからである。
Si、O、Cの各成分割合を、Si原子数100に対してO原子数170〜200およびC原子数30以下にするには、有機珪素化合物ガスと酸素ガスの流量比や有機珪素化合物ガスの単位流量当たりの投入電力の大きさ等を調節して上記の範囲内に制御することができる。特に、Cの混入を抑制するように制御することが好ましい。例えば、(酸素ガス/有機珪素化合物ガス)の流量比を3〜50程度の範囲で調整することによって、SiO ライクな膜にしてCの混入を抑制したり、有機珪素化合物ガスの単位流量当たりの投入電力を大きくすることによって、Si−C結合の切断を容易にして膜中へのCの混入を抑制することができる。なお、流量比の上限は便宜上規定したものであり、50を超えても特に問題はない。
この範囲の成分組成を有する酸化珪素膜は、Si−C結合が少ないので、SiOライクな均質膜となり、極めて優れたガスバリア性を発揮する。こうした成分割合は、Si、O、Cの各成分を定量的に測定できる装置であればよく、代表的な測定装置としては、ESCA(Electron spectroscopy for chemical analysis)や、RBS(Rutherford back scattering)、オージェ電子分光法によって測定された結果によって評価される。
Oの成分割合が170未満となる場合は、(酸素ガス/有機珪素化合物ガス)の流量比が小さい場合(酸素ガス流量が相対的に少ない場合)や有機珪素化合物ガスの単位流量当たりの投入電力が小さい場合にしばしば見られ、結果的にCの成分割合が大きくなる。その結果、膜中に多くのSi−C結合を有し、SiOライクな均質膜ではなくなって、酸素透過率と水蒸気透過率が大きくなり十分なガスバリア性を発揮することができない。なお、O原子数は化学量論的に200を超えにくい。また、Cの成分割合が30を超える場合は、Oの成分割合が170未満となる場合と同じ条件、すなわち(酸素ガス/有機珪素化合物ガス)の流量比が小さい場合(酸素ガス流量が相対的に少ない場合)や有機珪素化合物ガスの単位流量当たりの投入電力が小さい場合にしばしば見られ、膜中にSi−C結合がそのまま残る。その結果、SiO ライクな均質膜ではなくなって、酸素透過率と水蒸気透過率が大きくなり十分なガスバリア性を発揮することができない。一方、Cの成分割合の下限は特に規定しないが、実際の成膜工程上の下限値として10に規定することができる。なお、Cの成分割合を10未満とすることは現実問題として容易ではないが、Cの成分割合が10未満であってもよく、SiO ライクな均質膜が得られる。
IR測定において、1055〜1065cm−1の間にSi−O−Si伸縮振動に基づく吸収があるようにするには、酸化珪素膜をできるだけSiOライクな均質膜とするように、有機珪素化合物ガスと酸素ガスの流量比や有機珪素化合物ガスの単位流量当たりの投入電力の大きさ等を調節して上記の範囲内に制御することができる。例えば、(酸素ガス/有機珪素化合物ガス)の流量比を3〜50程度の範囲で調整したり、有機珪素化合物ガスの単位流量当たりの投入電力を大きくしてSi−C結合の切断を容易にすることによって、SiOライクな膜とすることができる。なお、流量比の上限は便宜上規定したものであり、50を超えても特に問題はない。こうしたIR吸収が現れる酸化珪素膜は、SiO ライクな均質膜特有のSi−O結合を有するので、極めて優れたガスバリア性を発揮する。
IR吸収は、IR測定用の赤外分光光度計で測定して評価される。好ましくは、赤外分光光度計にATR(多重反射)測定装置を取り付けて赤外吸収スペクトルを測定する。このとき、プリズムにはゲルマニウム結晶を用い、入射角45度で測定することが好ましい。
この範囲にIR吸収がない場合は、(酸素ガス/有機珪素化合物ガス)の流量比が小さい場合(酸素ガス流量が相対的に少ない場合)や有機珪素化合物ガスの単位流量当たりの投入電力が小さい場合にしばしば見られ、結果的にCの成分割合が大きくなる。その結果、膜中にSi−C結合を有することとなって、SiOライクな均質膜特有のSi−O結合が相対的に少なくなり、上記範囲内にIR吸収が現れない。そうして得られた酸化珪素膜は、酸素透過率と水蒸気透過率が大きく、十分なガスバリア性を発揮することができない。
酸化珪素膜の屈折率を1.45〜1.48にするには、有機珪素化合物ガスと酸素ガスの流量比や、有機珪素化合物ガスの単位流量当たりの投入電力の大きさ等を調節することによって上記範囲内に制御することができる。例えば、(酸素ガス/有機珪素化合物ガス)の流量比を3〜50程度の範囲で調整して制御することができる。なお、流量比の上限は便宜上規定したものであり、50を超えても特に問題はない。この範囲の屈折率を有する酸化珪素膜は、緻密で不純物の少ないSiOライクな膜となり、極めて優れたガスバリア性を発揮する。こうした屈折率は、光学分光器によって測定された透過率と反射率とを測定し、光学干渉法を用いて633nmでの屈折率で評価したものである。
屈折率が1.45未満となる場合は、有機珪素化合物ガスと酸素ガスの流量比が上記の範囲外となる場合や、有機珪素化合物ガスの単位流量当たりの投入電力が小さく、低密度で疎な酸化珪素膜が得られる場合にしばしば見られ、成膜された酸化珪素膜が疎になって、酸素透過率と水蒸気透過率が大きくなり十分なガスバリア性を発揮することができない。一方、屈折率が1.48を超える場合は、有機珪素化合物ガスと酸素ガスの流量比が上記の範囲外となる場合や、C(炭素)等の不純物質が混入した場合にしばしば見られ、成膜された酸化珪素膜が疎になって、酸素透過率と水蒸気透過率が大きくなり十分なガスバリア性を発揮することができない。
上述した各特性を有する酸化珪素膜を、5〜300nmの厚さという薄い厚さで形成したガスバリアフィルムは、優れたガスバリア性を発揮することができ、酸化珪素膜にクラックが入りづらい。酸化珪素膜の厚さが5nm未満の場合は、酸化珪素膜が基材の全面を覆うことができないことがあり、ガスバリア性を向上させることができない。一方、酸化珪素膜の厚さが300nmを超えると、クラックが入り易くなること、透明性や外観が低下すること、フィルムのカールが増大すること、さらに、量産し難く生産性が低下してコストが増大すること、等の不具合が起こり易くなる。
また、本発明のガスバリアフィルムを包装材料等、フレキシブル性が要求される用途として用いる場合には、形成される酸化珪素膜の機械的特性や用途を勘案し、その厚さを5〜30nmとすることがより好ましい。酸化珪素膜の厚さを5〜30nmとすることによって、軟包装材料としてのフレキシブル性を持たせることができ、フィルムを曲げた際のクラックの発生を防ぐことができる。また、本発明のガスバリアフィルムが比較的薄さを要求されない用途、例えば、フィルム液晶ディスプレイ用ガスバリア膜、フィルム有機ELディスプレイ用ガスバリア膜またはフィルム太陽電池用ガスバリア膜等の用途、に用いられる場合には、ガスバリア性が優先して要求されるので、前述の5〜30nmの範囲よりも厚めにすることが好ましく、その厚さを30〜200nmとすることが生産性等も考慮した場合により好ましい。
本発明のガスバリアフィルムを上記の用途に用いることにより、同程度のガスバリア性を有する従来品よりもさらに薄膜化が可能となる。
上記ガスバリア層に用いられる酸化珪素膜は、上述したようにCVD法により形成されることが好ましいのであるが、特にプラズマCVD法によって形成されることが好ましい。
プラズマCVD法は、一定圧力の原料ガスを放電させてプラズマ状態にし、そのプラズマ中で生成された活性粒子によって基材表面での化学反応を促進して形成する方法である。このプラズマCVD法は、高分子樹脂に熱的ダメージが加わらない程度の低温(およそ−10〜200℃程度の範囲)で所望の材料を成膜でき、さらに原料ガスの種類・流量、成膜圧力、投入電力等によって得られる膜の種類や物性を制御できるという利点がある。
上記酸化珪素膜は、プラズマCVD装置の反応室内に、有機珪素化合物ガスと酸素ガスとの混合ガスを所定の流量で供給すると共に、電極に直流電力または低周波から高周波の範囲内での一定周波数を持つ電力を印加してプラズマを発生させ、そのプラズマ中で有機珪素化合物ガスと、酸素原子を有するガス、中でも酸素ガスとが反応することによって基材上に形成される。使用されるプラズマCVD装置のタイプは特に限定されず、種々のタイプのプラズマCVD装置を用いることができる。通常は、長尺の高分子樹脂フィルムを基材として用い、それを搬送させながら連続的に酸化珪素膜を形成することができる連続成膜可能な装置が好ましく用いられる。
なお、本発明において、酸化珪素膜は透明であることが好ましいが、各種の用途に供するために、基材やその他積層材料のうち、透明性が劣る層を任意に積層させることは自由であり、最終製品として求められるガスバリアフィルムの透明性およびその程度は、各種の用途によって異なる。例えば、本発明の酸化珪素膜を用いたガスバリアフィルムを包装材料として用いる場合には、内容物を光線から保護するために、有色インキ等で印刷して遮光性を出してもかまわない。その他帯電防止剤やフィラー等、ガスバリアフィルム全体の透明性を悪くする要因がある添加物を練り混んだ層を積層したり、透明性がない金属箔等を積層したりすることができる。ただし、フィルム液晶ディスプレイ用ガスバリア膜、フィルム有機ELディスプレイ用ガスバリア膜またはフィルム太陽電池用ガスバリア膜等の用途に用いられる場合には、ガスバリアフィルム全体の透明性が要求されるので、本発明における酸化珪素膜の透明性による効果が大である。
C.基材
次に、本発明のガスバリアフィルムを構成する基材について説明する。
本発明のガスバリアフィルムにおける基材は、上述したバリア性を有する蒸着膜を保持することができるフィルムであれば特に限定されるものではなく、いかなるフィルムをも用いることができる。
具体的には、
・エチレン、ポリプロピレン、ブテン等の単独重合体または共重合体または共重合体等のポリオレフィン(PO)樹脂、
・環状ポリオレフィン等の非晶質ポリオレフィン樹脂(APO)、
・ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、
・ナイロン6、ナイロン12、共重合ナイロン等のポリアミド系(PA)樹脂、
ポリビニルアルコール(PVA)樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等のポリビニルアルコール系樹脂、
・ポリイミド(PI)樹脂、
・ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、
・ポリサルホン(PS)樹脂、
・ポリエーテルサルホン(PES)樹脂、
・ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、
・ポリカーボネート(PC)樹脂、
・ポリビニルブチラート(PVB)樹脂、
・ポリアリレート(PAR)樹脂、
・エチレン−四フッ化エチレン共重合体(ETFE)、三フッ化塩化エチレン(PFA)、四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(FEP)、フッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニル(PVF)、パーフルオロエチレン−パーフロロプロピレン−パーフロロビニルエーテル−共重合体(EPA)等のフッ素系樹脂、
等を用いることができる。
また、上記に挙げた樹脂以外にも、ラジカル反応性不飽和化合物を有するアクリレート化合物によりなる樹脂組成物や、上記アクリルレート化合物とチオール基を有するメルカプト化合物よりなる樹脂組成物、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート等のオリゴマーを多官能アクリレートモノマーに溶解せしめた樹脂組成物等の光硬化性樹脂およびこれらの混合物等を用いることも可能である。さらに、これらの樹脂の1または2種以上をラミネート、コーティング等の手段によって積層させたものを基材フィルムとして用いることも可能である。
上記に挙げた樹脂等を用いた本発明の基材は、未延伸フィルムでもよく、延伸フィルムでもよい。
本発明の基材は、従来公知の一般的な方法により製造することが可能である。例えば、材料となる樹脂を押し出し機により溶融し、環状ダイやTダイにより押し出して急冷することにより、実質的に無定形で配向していない未延伸の基材を製造することができる。また、未延伸の基材を一軸延伸、テンター式逐次二軸延伸、テンター式同時二軸延伸、チューブラー式同時二軸延伸などの公知の方法により、基材の流れ(縦軸)方向、または基材の流れ方向と直角(横軸)方向に延伸することにより延伸基材を製造することができる。この場合の延伸倍率は、基材の原料となる樹脂に合わせて適宜選択することできるが、縦軸方向および横軸方向にそれぞれ2〜10倍が好ましい。
また、本発明の基材においては、蒸着膜を形成する前にコロナ処理、火炎処理、プラズマ処理、グロー放電処理、粗面化処理、薬品処理などの表面処理を行ってもよい。
さらに、本発明の基材の表面には、蒸着膜との密着性の向上を目的としてアンカーコート剤層を形成してもよい。このアンカーコート剤層に用いられるアンカーコート剤としては、ポリエステル樹脂、イソシアネート樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂、ビニル変性樹脂、エポキシ樹脂、変性スチレン樹脂、変性シリコン樹脂、およびアルキルチタネート等を、1または2種以上併せて使用することができる。これらのアンカーコート剤には、従来公知の添加剤を加えることもできる。そして、上記のアンカーコート剤は、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、ディップコート、スプレーコート等の公知の方法により基材上にコーティングし、溶剤、希釈剤等を乾燥除去することによりアンカーコーティングすることができる。上記のアンカーコート剤の塗布量としては、0.1〜5g/m(乾燥状態)程度が好ましい。
基材は、ロール状に巻き上げられた長尺品が便利である。基材の厚さは、得られるガスバリアフィルムの用途によって異なるので一概には規定できないが、一般的な包装材料やパッケージ材料用の基材として用いる場合には、3〜188μmが好ましい。
D.製造方法
本発明のガスバリアフィルムは、上述したように基材と、基材上の蒸着層からなるガスバリア層と、このガスバリア層上に形成された撥水層とからなるものであり、必要に応じて基材とガスバリア層との間にも撥水層を形成してもよいものである。このような本発明のガスバリアフィルムにおいては、上述したように上記ガスバリア層と撥水層とが共にプラズマCVD法により形成されていることが好ましい。
まず、ガスバリア層を形成する際のプラズマCVD法の好ましい成膜条件としては、まず成膜時の基材の温度が−20〜100℃の範囲内、好ましくは−10〜30℃の範囲内であることである。
次に、原料ガスとして有機珪素ガスおよび酸素原子を含むガスを用い、この有機珪素化合物ガスと酸素原子を含むガスとの流量比を、有機珪素化合物ガスを1とした場合に、3〜50の範囲内、好ましくは3〜10の範囲内とすることである。
そして、プラズマCVD装置のプラズマ発生手段における単位面積当たりの投入電力を大きく設定したり、マグネット等プラズマの閉じ込め空間を形成しその反応性を高めることにより、その効果がより高く得られる。
また、本発明においては、上記原料ガスの内、有機珪素化合物ガスとしては、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(TMDSO)、テトラメチルシラン(TMS)、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、テトラメトキシシラン(TMOS)、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、テトラエトキシシラン(TEOS)、ジメチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザンを好ましく用いることができる他、テトラメチルジシロキサン、ノルマルメチルトリメトキシシラン等の従来公知のものを、一種または二種以上用いることができる。
しかしながら、本発明においては、SiOライクな膜を形成する目的から、特に分子内に炭素−珪素結合を有さない有機珪素化合物が好適に用いられる。具体的には、テトラメトキシシラン(TMOS)、メチルトリメトキシシラン、メチルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン(TEOS)、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン等を挙げることができ、中でも分子内に炭素−珪素結合が存在しないテトラメトキシシラン(TMOS)およびテトラエトキシシラン(TEOS)を用いることが好ましい。
また、酸素原子を含むガスとしては、NO、酸素、CO、CO等を挙げることができるが、中でも酸素ガスが好適に用いられる。
このように、原料ガスのうち有機珪素化合物ガスとして炭素−珪素結合を有さない有機化合物を用い、さらに上述したような開始時の基材の温度、原料ガスの流量比、さらにはプラズマ発生手段における投入電力を上述した範囲内とすることにより、よりガスバリア性の良好なガスバリアフィルムが得られるのは、有機珪素化合物ガスの分解性が高くなり、膜の中に酸素原子が取り込まれやすくなり結果としてSiOライクな膜が形成されるためと考えられる。
次に、撥水層を形成する際のプラズマCVD法(プラズマ重合法)の好ましい成膜条件としては、まず成膜時の基材の温度が−20〜100℃の範囲内、好ましくは−10〜30℃の範囲内であることである。
次に、原料ガスとして有機珪素ガス、炭化水素ガス、炭化フッ化ガスのいずれかを用い、プラズマCVD装置のプラズマ発生手段における単位面積当たりの投入電力を有機薄膜が形成可能な大きさで設定したり、成膜圧力をパーティクルの発生がない程度の高い圧力(50〜300mTorr)の範囲で設定したり、マグネット等プラズマの閉じ込め空間を形成しその反応性を高めることにより、その効果がより高く得られる。
また、本発明においては、上記原料ガスの内、
aメチル基のリッチな薄膜を形成する
b炭素および水素のみで構成される炭化水素膜を形成する
cフッ素を含む薄膜を形成する
のいずれかの方法で撥水性の高い膜を形成できる。以下、これらに用いられる原料ガスについて説明する。
aメチルリッチ有機膜形成の場合
有機珪素化合物ガスとしては、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(TMDSO)、テトラメチルシラン(TMS)、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、テトラメトキシシラン(TMOS)、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、テトラエトキシシラン(TEOS)、ジメチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザンを好ましく用いることができる他、テトラメチルジシロキサン、ノルマルメチルトリメトキシシラン等の従来公知のものを、一種または二種以上用いることができる。
しかしながら、この場合は、メチルリッチな膜を形成する目的から、特に分子内に炭素−珪素結合を多くもつ有機珪素化合物が好適に用いられる。具体的には、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(TMDSO)、テトラメチルシラン(TMS)、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等を挙げることができ、中でも分子内に炭素−珪素結合を多く有するヘキサメチルジシロキサン(HMDSO;(CH3)3SiOSi(CH3)3)、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(TMDSO;(CH3)2HSiOSiH(CH3)2)、テトラメチルシラン(TMS;Si(CH3)4)が好ましいといえる。
b炭化水素系材料の場合
炭化水素系材料として、好ましい材料は、CH、C、C、およびCを挙げることができ、特に好ましくは、C、およびCを挙げることができる。
cフッ素含有有機材料の場合
フッ素含有有機材料としては、CF、C、C、C,C,C、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PVDF(ポリビニリデンフルオロエチレン)、PVF(ポリビニルフルオリド)、ETFE(エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体)等を挙げることができ、特に、C、CおよびPTFEが特に好ましい。
このように、原料ガスのうち有機珪素化合物ガスとして炭素−珪素結合を多く有する有機化合物を用い、さらに上述したような開始時の基材の温度、原料ガスの流量比、さらにはプラズマ発生手段における投入電力、成膜圧力を上述した範囲内とすることにより、より優れた撥水性膜が得られるのは、有機珪素化合物ガスの分解性が低く、膜の中にメチル基またはフッ素が取り込まれやすくなるから(a、cの場合)、もしくは膜がCH結合のみで構成される結果として撥水効果の高い膜が得られるから(bの場合)と考えられる。
E.ガスバリアフィルムの層構成
本発明においては、上述した図1に示すように、基材2上にガスバリア層3を形成し、その上に撥水層4を設けてガスバリアフィルムとしてもよいが、この場合は、高湿熱環境下で長時間使用した場合に、ガスバリア性が劣化する可能性がある。
また、ガスバリアフィルムの用途によっては、耐湿熱性を要求される場合がある。具体的には、例えばフレキシブルディスプレイ部材の場合は、65℃、90%Rh(相対湿度)、500時間の耐湿熱試験を行った場合でもガスバリア性を維持する必要があり、また太陽電池用カバー等の場合には、85℃、93%Rh、1000時間の耐湿熱試験後においても、ガスバリア性が要求される。さらに、食品包装材においては、レトルトもしくはボイル等の後でもガスバリア性が要求される。
本発明においては、このような耐湿熱性を向上させるガスバリアフィルムの層構成として、図1に示すようなガスバリアフィルムにおいて、上記基材とガスバリア層との間に撥水層を有するものが好ましい。
例えば、図2に示すように、基材2上に撥水層4を形成し、この撥水層4上にガスバリア層3を形成し、さらにその表面に撥水層4を形成した例を挙げることができる。
このように、基材上に撥水層を形成することにより、高湿熱環境において、基材側からガスバリア層内に侵入する水分をこの撥水層により遮断することが可能であり、その結果、ガスバリアフィルムとして高湿熱環境下で長時間用いた場合でも、ガスバリア層が水分により劣化する可能性が少なく、高いガスバリア性を維持することが可能となるのである。
また、本発明のガスバリアフィルムは、基材上に上記ガスバリア層と撥水層とが複数層積層されてなるものであってもよい。この場合、ガスバリア層と撥水層の順序は特に限定されるものではない。図3は、基材2上にガスバリア層3および撥水層4がこの順序にそれぞれ4層づつ積層されて形成されたガスバリアフィルム1を示すものである。このようにガスバリア層と撥水層とを複数層積層することにより、さらにガスバリア性を向上させることができる。
さらに、この場合も、基材上に撥水層を形成し、その上にガスバリア層と撥水層とをこの順序で複数層積層されてなるものであってもよい。図4は、その一例を示すものであり、基材2上に撥水層4が形成され、その上にガスバリア層3および撥水層4がこの順序にそれぞれ4層づつ積層されて形成されたガスバリアフィルム1を示すものである。このような構成とすることにより、より高いガスバリア性を高湿熱環境下でも維持することが可能となる。
本発明においては、このようなガスバリア層および撥水層の積層が、それぞれ少なくとも2層以上20層以下であることが好ましく、特に2層以上10層以下であることがガスバリア性および製造効率等の観点から好ましいといえる。
特には、基材上に撥水層およびガスバリア層がこの順序で5層積層されていることがより好ましい。上記の順序で撥水層およびガスバリア層が積層されることにより、高いガスバリア性を付与することが可能であり、また製造効率やコストの面からも好ましいからである。
このような本発明のガスバリアフィルムは、酸素透過率が0.5cc/m/day以下で水蒸気透過率が0.5g/m/day以下、より好ましくは酸素透過率が0.1cc/m/day以下で水蒸気透過率が0.1g/m/day以下の極めて優れたガスバリア性を発揮する。本発明のガスバリアフィルムは、内容物の品質を変化させる原因となる酸素と水蒸気をほとんど透過させないので、高いガスバリア性が要求される用途、例えば食品や医薬品等の包装材料や電子デバイス等のパッケージ材料用に好ましく用いることができる。また、その高度なガスバリア性および耐衝撃性を共に有する点から、例えば各種ディスプレイ用の基材として用いることが可能である。また、太陽電池のカバーフィルム等にも用いることができる。
F.積層材
上述したガスバリアフィルムに、さらに他の層を積層して積層材とすることにより、上述したような種々の用途にガスバリアフィルムを展開することが可能となる。ここに積層される他の層は、用いられる用途に応じて種々のものを用いることが可能であり特に限定されるものではないが、上述したガスバリアフィルムの特性を有効に活かすことができる積層材として、上記ガスバリアフィルムにヒートシール性樹脂層を積層した第1実施態様、および導電性層を積層した第2実施態様について、以下説明する。
1.第1実施態様
(積層材)
図5は、本発明の第1実施態様を示す概略断面図である。図5において積層材11は、基材2の一方の面にガスバリア層3を備え、さらにその表面に撥水層4を有するガスバリアフィルム1と、このガスバリアフィルム1のは撥水層4上にアンカーコート剤層および/または接着剤層12を介して形成したヒートシール性樹脂層13とを備えている。
積層材11を構成するアンカーコート剤層12は、例えば、アルキルチタネート等の有機チタン系アンカーコート剤、イソシアネート系アンカーコート剤、ポリエチレンイミン系アンカーコート剤、ポリブタジエン系アンカーコート剤等を使用して形成することができる。アンカーコート剤層12の形成は、上記のようなアンカーコート剤を、例えば、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、ディップコート、スプレイコート等の公知のコーティング法でコーティングし、溶剤、希釈剤等を乾燥除去して行うことができる。上記のアンカーコート剤の塗布量としては、0.1〜5g/m(乾燥状態)程度が好ましい。
また、積層材11を構成する接着剤層12は、例えば、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、エポキシ系、ポリ(メタ)アクリル系、ポリ酢酸ビニル系、ポリオレフィン系、カゼイン、ワックス、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ポリブタジエン系等のビヒクルを主成分とする溶剤型、水性型、無溶剤型、あるいは、熱溶融型等の各種のラミネート用接着剤を使用して形成することができる。接着剤層12の形成は、上記のようなラミネート用接着剤を、例えば、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、デッブコート、スプレイコート、その他のコーティング法でコーティングし、溶剤、希釈剤等を乾燥除去して行うことができる。上記のラミネート用接着剤の塗布量としては0.1〜5g/m(乾燥状態)程度が好ましい。
積層材11を構成するヒートシール性樹脂層13に用いるヒートシール性樹脂としては、熱によって溶融し相互に融着し得る樹脂を挙げることができる。具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ) アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等を使用することができる。ヒートシール性樹脂層13は、上述のようなヒートシール性樹脂を塗布して形成してもよく、また、上述のようなヒートシール性樹脂からなるフィルムないしシートをラミネートして形成してもよい。このようなヒートシール性樹脂層13の厚みは、5〜300μm、好ましくは10〜100μmの範囲内で設定することができる。
図6は、本実施態様における積層材の他の例を示す概略断面図である。図6において積層材21は、基材2の一方の面にガスバリア層3を備え、さらにその表面に撥水層4を有するガスバリアフィルム1と、このガスバリアフィルム1の撥水層4上にアンカーコート剤層および/または接着剤層22を介して形成したヒートシール性樹脂層23と、ガスバリアフィルム1の基材2の他方の面(ガスバリア層非形成面)に設けられた基材層24とを備えている。
積層材21を構成するアンカーコート剤層、接着剤層22およびヒートシール性樹脂層23は、上述の積層材11を構成するアンカーコート剤層、接着剤層12およびヒートシール性樹脂層13と同様とすることができ、ここでの説明は省略する。
積層材21を構成する基材層24としては、例えば、積層材21が包装用容器を構成する場合、基材層24が基本素材となることから、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を有し、特に、強度を有して強靭であり、かつ耐熱性を有する樹脂のフィルムないしシートを使用することができる。具体的には、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアセタール系樹脂、フッ素系樹脂等の強籾な樹脂の延伸(一軸ないし二軸)または未延伸のフィルムないしシートを挙げることができる。この基材層24の厚みは、5〜100μm、好ましくは10〜50μm程度が望ましい。
また、本実施態様においては、基材層24に、例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄を通常の印刷法で表刷り印刷あるいは裏刷り印刷が施されていてもよい。このような文字等は、積層材21を構成するガスバリアフィルム1が優れた透明性を有するので、このガスバリアフィルム1を介して極めて良好に視認することができる。
さらに、本実施態様では、基材層24として、例えば、紙層を構成する各種の紙基材を使用することができる。具体的には、賦形性、耐屈曲性、剛性等をもたせた紙基材であり、例えば、強サイズ性の晒または未晒の紙基材、あるいは純白ロール紙、クラフト紙、板紙、加工紙等の紙基材を使用することができる。このような紙基材としては、坪量約80〜600g/m程度のもの、好ましくは、坪量約100〜450g/m程度のものを使用することが望ましい。
また、本実施態様では、基材層24として、上述の樹脂のフィルムないしシートと上述の紙基材とを併用して使用することもできる。
図7は、本実施態様の積層材における他の例を示す概略断面図である。図7において積層材31は、基材2の一方の面にガスバリア層3を備え、さらにその表面に撥水層4を有するガスバリアフィルム1と、このガスバリアフィルム1の撥水層4上にアンカーコート剤層および/または接着剤層32を介して形成したヒートシール性樹脂層33と、ガスバリアフィルム1の基材2の他方の面(ガスバリア層非形成面)に設けられた基材層34と、この基材層34上に形成したヒートシール性樹脂層35とを備えている。
積層材31を構成するアンカーコート剤層、接着剤層32およびヒートシール性樹脂層33,35は、上述の積層材11を構成するアンカーコート剤層、接着剤層12およびヒートシール性樹脂層13と同様とすることができ、また、積層材31を構成する基材層34は、上述の積層材21を構成する基材層24と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
なお、本実施態様における積層材には、さらに、例えば、水蒸気、水等のバリア性を有する低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等の樹脂のフィルムないしシート、あるいは、酸素、水蒸気等に対するバリア性を有するポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物等の樹脂のフィルムないしシート、樹脂に顔料等の着色剤、その他、所望の添加剤を加えて混練してフィルム化してなる遮光性を有する各種の着色樹脂のフィルムないしシート等を使用することができる。
これらの材料は、1種または2種以上を組み合わせて使用することができ、厚みは任意であるが、通常、5〜300μm、好ましくは10〜100μm程度である。
さらに、包装用容器の用途に本実施態様の積層材が使用される場合、通常、包装用容器は物理的にも化学的にも過酷な条件におかれることから、積層材にも厳しい包装適性が要求される。具体的には、変形防止強度、落下衝撃強度、耐ピンホール性、耐熱性、密封性、品質保全性、作業性、衛生性、その他等の種々の条件が要求され、このため、本実施態様の積層材には、上記のような諸条件を充足する材料を任意に選択して、基材2、基材層24,34、あるいは、他の構成部材として使用することができる。具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ一樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロース等の公知の樹脂のフィルムないしシートから任意に選択して使用することができる。その他、例えば、セロハン等のフィルム、合成紙等も使用することができる。
上記のフィルムないしシートは、未延伸、一軸ないし二軸方向に延伸されたもの等のいずれも使用することができる。また、その厚さは、任意であるが、数μmから300μm程度の範囲から選択して使用することができ、積層位置は特に制限はない。また、本発明においては、フィルムないしシートは、押し出し成膜、インフレーション成膜、コーティング膜等のいずれの性状の膜でもよい。
上述の積層材11,21,31のような本実施態様における積層材は、通常の包装材料をラミネートする方法、例えば、ウエットラミネーション法、ドライラミネーション法、無溶剤型ドライラミネーション法、押し出しラミネーション法、Tダイ押し出し成形法、共押し出しラミネーション法、インフレーション法、共押し出しインフレーション法等を用いて製造することができる。
なお、上記の積層を行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理をフィルムに施すことができ、また、例えば、イソシアネート系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、有機チタン系等のアンカーコーティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロース系等のラミネート用接着剤等の公知の接着剤等を使用することができる。
(包装用容器)
次に、上記積層材を用いた包装用容器について説明する。この包装用容器は、上記第1実施態様の積層材を用いて熱融着により製袋または製函したものである。
具体的には、包装用容器が軟包装袋の場合、第1実施態様の積層材のヒートシール性樹脂層の面を対向させて折り重ねるか、あるいは、本発明の積層材二枚を重ね合わせ、その周辺端部を、例えば、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型、その他等のヒートシール形態により熱融着してシール部を形成することにより、本発明にかかる種々の形態の包装用容器を製造することができる。
上記において、熱融着は、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
図8は、上記のような包装用容器の一例を示す斜視図である。図8において包装用容器51は、1組の本発明の積層材11を、そのヒートシール性樹脂層13が対向するように重ね合わせ、この状態で周辺部の三方において熱融着を行ってシール部52を形成したものである。この包装用容器51は、周辺部の残りの一方に形成された開口部53から内容物を充填することができる。そして、内容物を充填した後に、上記開口部53を熱融着してシール部を形成することにより、内容物を充填包装した包装用容器とすることができる。
本発明の包装用容器は、上記の他に、例えば、自立性包装袋(スタンデイングパウチ)等も可能であり、さらに、本発明の積層材を使用してチューブ容器等も製造することができる。
なお、本発明においては、上記のような包装用容器に、例えば、ワンピースタイプ、ツーピースタイプ、その他の注出口、あるいは開閉用ジッパー等を任意に取り付けることができる。
また、本発明の包装用容器が紙基材を含む液体充填用紙容器の場合、紙基材を積層した本発明の積層材を使用して、所望の紙容器を製造するためのブランク板を作製し、このブランク板を使用して胴部、底部、頭部等を形成することにより、例えば、ブリックタイプ、フラットタイプあるいはゲーベルトップタイプの液体用紙容器等を製造することができる。また、その形状は、角形容器、丸形等の円筒状の紙缶等のいずれのものでも製造することができる。
図9は、本発明の包装用容器である上記の液体充填用紙容器の一例を示す斜視図であり、図10は、図9に示される包容用容器に用いるブランク板の平面図である。ブランク板70は、例えば、図7に示される本発明の積層材31を使用し、容器形成における折り曲げ加工用の押圧線m,m・・・と、容器61の胴部62を構成する胴部パネル71,72,73,74と、容器61の頂部63を構成する頂部パネル71a,72a,73a,74aと、容器61の底部64を構成する底部パネル71b,72b,73b,74bと、筒体形成用の熱融着用パネル75とを備えるように打ち抜き加工して作製されたものである。このブランク板70を押圧線m,m・・・で折り曲げ、胴部パネル71の端部内側と熱融着用パネル75の外側とを熱融着して筒体を形成し、その後、底部パネル71b,72b,73b,74bを押圧線m,m・・・で折り曲げ熱融着し、頂部の開口から液体を充填した後に、頂部パネル71a,72a,73a,74aを押圧線m,m・・・で折り曲げ熱融着することにより、液体を充填包装した包装用容器61とすることができる。
本発明の包装用容器は、種々の飲食品、接着剤、粘着剤等の化学品、化粧品、医薬品、ケミカルカイロ等の雑貨品、その他等の種々の物品の充填包装に使用されるものである。
2.第2実施態様
(積層材)
本発明における第2実施態様は、上記ガスバリアフィルムの少なくとも一方側の表面に導電性層が形成されていることを特徴とする積層材である。図11は、本実施態様の一例を示すものである。本実施態様における積層材は、基材2と基材2上に形成されたガスバリア層(酸化珪素膜)3と、さらにその表面に形成された撥水層4とからなるガスバリアフィルム1上に導電性層41が形成されてなるものであるが、図11に示すようにガスバリア層3と基材2との間に上述したようにガスバリア層3の密着性を向上させるためのアンカーコート剤層42が形成されていてもよい。また、撥水層4上にオーバーコート層43が形成されていてもよい。
本実施態様に用いられるガスバリアフィルム1は、上述したガスバリアフィルムと同様であるので、ここでの説明は省略する。
本実施態様に用いられる導電性層41は、例えばITO膜が用いられ、これらはスパッタリング法、PVD法、イオンプレーティング法により形成される。本実施態様においては、中でも導電性の面内均一性を得るためにスパッタ法で得られたITO膜が好ましい。
この導電性層41の膜厚は組成および用途等により大幅に変化するものであるが、通常100nm〜200nmの範囲内で形成される。
この導電性層41は、抵抗値が0〜50Ω/□、全光線透過率が85%以上といった特性を有するものであることが好ましい。
このような導電性層41は、例えば液晶表示装置であれば液晶駆動用の透明電極として用いることができる。
さらに、本発明に用いられるオーバーコート層43としては、融点50℃以上のエポキシアクリレートプレポリマーあるいは融点50℃以上のウレタンアクリレートプレポリマーの紫外線硬化膜等を用いることができ、液晶等の表示媒体用途としての特性を満足出来れば、熱的により安定な熱硬化型を用いても良い。しかしながら、生産性に優れた紫外線硬化型樹脂がより好ましい。当然ながら、高分子フィルムや無機層との密着力は不可欠であり、可撓性、耐薬品性が優れている事が必要である。この目的のためには、通常行われているプライマー層を設けても良い。
(画像表示媒体)
本発明の画像表示媒体は、上記第2実施態様に示す積層材を基材として用い、上記導電性層上に画像表示層が形成されてなるものである。
このような画像表示装置としては、液晶表示装置のようなバックライトの明るさをシャッターすることにより階調をつけて表示を行う非発光型ディスプレイと、プラズマディスプレイ(PDP)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(EL)のように蛍光体を何らかのエネルギーによって光らせて表示を行う自己発光型ディスプレイとを挙げることができる。
上記画像表示媒体が液晶表示装置である場合、上記画像表示層は液晶層を示すものであり、また上記画像表示媒体が上述したような自己発光型のディスプレイの場合は、蛍光体を有する蛍光体層が上記画像表示層に該当する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、上記「F.積層材」の欄における説明において、ガスバリアフィルムが、基材上に直接ガスバリア層を形成し、その上に撥水層が形成された構成のものを用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、基材上に撥水層を形成し、その上にガスバリア層を形成し、さらにその表面に撥水層が形成されたガスバリアフィルムを用いたものも含まれるものである。
以下に実施例および比較例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。
A.ガスバリア性に関する実施例
[実施例1〜5]
(ガスバリア層の形成)
図12に示すように、基材20としてシート状(30cm×21cm)の2軸延伸ポリエステルフィルム(東洋紡績社製、E5101、厚さ100μm)を準備し、プラズマCVD装置101のチャンバー102内の下部電極114にコロナ未処理面を上側(成膜面側)として装着した。
次に、CVD装置101のチャンバー内102内を、油回転ポンプおよびターボ分子ポンプにより到達真空度3.0×10−5Torr(4.0×10−3Pa)まで減圧した。
材料としてテトラメトキシシラン(TMOS)ガス(信越化学工業(株)製、KBM−04)と酸素ガス(太陽東洋酸素(株)、純度99.9999%以上)、ヘリウムガス(太陽東洋酸素(株)、純度99.999%以上)を準備した。
次に下部電極114に90kHzの周波数を有する電力(投入電力150W)を印加した。そしてチャンバー102内の電極近傍に設けられたガス導入口109から、テトラメトキシシラン10sccm、酸素10sccm、ヘリウム30sccmを導入し、真空ポンプ108とチャンバー102との間にあるバルブ113の開閉度を制御することにより、成膜チャンバー内圧力を0.25Torr(33.25Pa)に保ち、バリア層付き基材フィルム3の上に撥水層4の成膜を行った。ここでsccmとはstandard cubic centimeter per minuteの略である。膜厚が50nmとなるまで成膜を行い、基材上のガスバリア層を形成した。
(撥水層の形成)
ガスバリア層を形成した基材をプラズマCVD装置101(図12)のチャンバー内の下部電極に装着した。
次にCVD装置101のチャンバー内102を、油回転ポンプおよびターボ分子ポンプにより到達真空度3.0×10−5Torr(4.0×10−3Pa)まで減圧した。
以下の材料をそれぞれ準備した。
aHMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)ガス、ヘリウムガス
bHMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)ガス、酸素ガス、ヘリウムガス
cC(テトラフロロエチレン)ガス
dC(アセチレン)ガス
ePTFE(ポリテトラフルオロエチレン)ガス
次に、下部電極114に90kHzの周波数を有する電力(投入電力150W)を印加した。そして、チャンバー102内の電極近傍に設けられたガス導入口109から、上記a〜eのいずれかのガスを、表1に示す条件で導入し、真空ポンプ108とチャンバー102との間にあるバルブ113の開閉度を制御することにより、成膜チャンバー内圧力を0.25Torr(33.25Pa)に保ち、ガスバリア層が形成された基材上に撥水層の成膜を行った。ここでsccmとはstandard cubic centimeter per minuteの略である。膜厚が5nmとなるまで成膜を行い、実施例1〜5のガスバリアフィルムを得た。
[実施例6]
実施例1〜実施例5と同様にガスバリア層を形成し、撥水層としてポリエチレン樹脂(三井化学社製、ミラソン11P)を樹脂押し出し塗工機を用い、リップ内温度350度に溶融させてコーティングした層とした以外は、上記実施例1と同様にして実施例5のガスバリアフィルムを形成した。
[実施例7]
実施例1〜実施例5と同様にガスバリア層を形成し、撥水層として環状ポリオレフィン樹脂(日本ゼオン製、ゼオネックス)をシクロヘキサン溶媒に3wt%の濃度で溶解させ、コーティング用バーを用いて塗布した後、80℃30分間乾燥させコーティング層とした以外は、上記実施例1と同様にして実施例6のガスバリアフィルムを形成した。
[実施例8]
(ガスバリア層の形成)
実施例1と同様にしてガスバリア層を成膜した。
(撥水層の形成)
図13に示すような蒸着装置を用いて撥水層を通常の蒸着法により形成した。すなわち、まずガスバリア層を形成した基材を蒸着装置201の基板ホルダー210に装着した。次いで、材料としてPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を蒸着材料セル211に充填した。そして、蒸着装置201のチャンバー205内を、油回転ポンプおよび油拡散ポンプを用いて到達真空度1.0×10−6Torr(1.33×10−4Pa)以下まで減圧した。次いで、蒸着材料セル211を、230℃まで加熱し、材料加熱を行った後、シャッター212を開け、PTFEの膜厚が10nmとなるまで蒸着を行った。
[比較例1]
撥水層形成時のHMDSOガスおよび酸素ガスの流量を下記の表1のように変更した以外は、実施例2と同様にしてガスバリアフィルムを形成した。
[比較例2]
撥水層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてガスバリアフィルムを形成した。
(評価方法)
1.成分割合の測定
酸化珪素膜の成分は、ESCA(英国、VG Scientific社製、ESCA LAB220i−XL)によって測定した。X線源としては、Ag−3d−5/2ピーク強度、300K〜1McpsとなるモノクロAlX線源、および直径約1mmφのスリットを使用した。測定は、測定に供した試料面に対して法線上に検出器をセットした状態で行い、適正な帯電補正を行った。測定後の解析は、上述のESCA装置に付属されたソフトウエアEclipseバージョン2.1(英国、VG Scientific社製)を使用し、Si:2p、C:1s、O:1sのバインディングエネルギー(Binding Energy)に相当するピークを用いて行った。このとき、各ピークに対し、シャーリーのバックグラウンド除去を行い、ピーク面積に各元素の感度係数補正(C=1に対して、Si=0.817、O=2.930)を行い、原子数比を求めた。得られた原子数比について、Si原子数を100とし、他の成分であるOとCの原子数を算出して成分割合として評価した。
2.IR測定
IR測定は、ATR(多重反射)測定装置(日本分光製、ATR−300/H)を備えたフーリエ変換型赤外分光光度計(日本分光製、Herschel FT/IR−610)によって測定した。赤外吸収スペクトルは、プリズムとしてゲルマニウム結晶を用い、入射角45度で測定した。
3.屈折率の測定
酸化珪素膜の屈折率は、光学分光器(島津製作所製、UV−3100PC)によって測定した。得られた透過率と反射率との測定結果から、光学干渉法を用いて633nmにおける屈折率で評価した。
4.ガス透過試験
酸素ガス透過率は、酸素ガス透過率測定装置(MOCON社製、OX−TRAN 2/20)を用い、23℃、ドライ(0%Rh)の条件で測定した。水蒸気透過率は、水蒸気透過率測定装置(MOCON社製、PERMATRAN−W 3/31)を用い、37.8℃、100%Rhの条件で測定した。
5.水との接触角の測定
協和界面化学社の接触角測定装置(型番CA−Z)を用いて求めて測定した。すなわち、被測定対象物の表面上に、純水を一滴(一定量)滴下させ、一定時間(10秒)経過後、顕微鏡やCCDカメラを用い水滴形状を観察し、物理的に接触角を求めた。
(評価結果)
結果を表1にまとめる。なお、いずれの例においてもガスバリア層の膜質は以下の通りである。
・Si:O:C 100:190:20
・IR測定におけるSi−O−Siピーク位置 1060cm−1
・屈折率 1.48
Figure 2005096466
B.湿熱劣化後のガスバリア性に関する実施例
[実施例9]
(基材側撥水層の形成)
図12に示すように、基材20としてシート状(30cm×21cm)の2軸延伸ポリエステルフィルム(東洋紡績社製、E5101、厚さ100μm)を準備し、プラズマCVD装置101のチャンバー102内の下部電極114にコロナ未処理面を上側(成膜面側)として装着した。
次にCVD装置101のチャンバー内102を、油回転ポンプおよびターボ分子ポンプにより到達真空度3.0×10−5Torr(4.0×10−3Pa)まで減圧した。
HMDSO(ヘキサメチルジシロキサン、東レダウコーニングシリコーン(株)SH200−0.65CSt)ガス、ヘリウムガス(太陽東洋酸素(株)、純度99.999%以上)を準備した。
次に、下部電極114に90kHzの周波数を有する電力(投入電力150W)を印加した。そして、チャンバー102内の電極近傍に設けられたガス導入口109から、HMDSOを10sccm、ヘリウムガスを30sccm導入し、真空ポンプ108とチャンバー102との間にあるバルブ113の開閉度を制御することにより、成膜チャンバー内圧力を0.25Torr(33.25Pa)に保ち、基材上に撥水層の成膜を行った。ここでsccmとはstandard cubic centimeter per minuteの略である。膜厚が5nmとなるまで成膜を行い、撥水層1を形成した。
なおこの膜(基材側撥水膜)について、以下の通りに水の接触角測定を行った。協和界面化学社の接触角測定装置(型番CA-Z)を用いて測定した。被測定対象物の表面上に、純水を一滴(一定量)滴下させ、一定時間(10秒間)経過後顕微鏡またはCCDカメラを用いて水滴形状を観察し、物理的に接触角を求めた。実施例9(基材側撥水膜)の水の接触角は90°であった。
(ガスバリア層の形成)
撥水層を形成した基材をプラズマCVD装置101(図12)のチャンバー内の下部電極に装着した。
次に、CVD装置101のチャンバー内102内を、油回転ポンプおよびターボ分子ポンプにより到達真空度3.0×10−5Torr(4.0×10−3Pa)まで減圧した。
材料としてテトラメトキシシラン(TMOS)ガス(信越化学工業(株)製、KBM−04)と酸素ガス(太陽東洋酸素(株)、純度99.9999%以上)、ヘリウムガス(太陽東洋酸素(株)、純度99.999%以上)を準備した。
次に下部電極114に90kHzの周波数を有する電力(投入電力150W)を印加した。そしてチャンバー102内の電極近傍に設けられたガス導入口109から、テトラメトキシシラン10sccm、酸素10sccm、ヘリウム30sccmを導入し、真空ポンプ108とチャンバー102との間にあるバルブ113の開閉度を制御することにより、成膜チャンバー内圧力を0.25Torr(33.25Pa)に保ち、基材上に製膜された撥水層上にガスバリア層の成膜を行った。ここでsccmとはstandard cubic centimeter per minuteの略である。膜厚が50nmとなるまで成膜を行い、撥水層上のガスバリア層を形成した。
(表面側撥水層の形成)
上記ガスバリア層上に、上記「基材側撥水層の形成」と同様にして、表面側撥水層を形成し、ガスバリアフィルムとした。なおこの膜(表面側撥水膜)についても同様に接触角測定を行った。すなわち、協和界面化学社の接触角測定装置(型番CA-Z)を用い、被測定対象物の表面上に、純水を一滴(一定量)滴下させ、一定時間(10秒間)経過後顕微鏡またはCCDカメラを用いて水滴形状を観察し、物理的に接触角を求めた。実施例9(表面側撥水膜)の水の接触角は90°であった。
[実施例10]
基材側撥水層および表面側撥水層を下記の方法により形成したPTFE撥水層とした以外は、実施例9と同様にしてガスバリアフィルムを製造した。
(PTFE撥水層の形成)
図13に示すような蒸着装置を用いて撥水層を通常の蒸着法により形成した。すなわち、まずガスバリア層を形成した基材を蒸着装置201の基板ホルダー210に装着した。次いで、材料としてPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を蒸着材料セル211に充填した。そして、蒸着装置201のチャンバー205内を油回転ポンプおよび油拡散ポンプを用いて到達真空度1.0×10−6Torr(1.33×10−4Pa)以下まで減圧した。次いで、蒸着材料セル211を、230℃まで加熱し、材料加熱を行った後、シャッター212を開け、PTFEの膜厚が10nmとなるまで蒸着を行った。
なお、この膜についても、実施例9と同様に水の接触角測定を行った。
[実施例11]
基材側撥水層を形成しなかった点を除いては、実施例9と同様にしてガスバリアフィルムを形成し、上記と同様に水の接触角測定を行った。
[実施例12]
基材側撥水層を形成しなかった点を除いては、実施例10と同様にしてガスバリアフィルムを形成し、上記と同様に水の接触角測定を行った。
[比較例3]
いずれの撥水層も形成しなかった点を除いては、実施例7と同様にしてガスバリアフィルムを形成し、上記と同様に水の接触角測定を行った。
[評価]
(環境負荷試験)
作製したサンプルを、65℃、相対湿度90%Rhの環境試験機(湿熱オーブン)に保管し、経過時間を変えて測定した。
(ガス透過試験)
酸素ガス透過率は、酸素ガス透過率測定装置(MOCON社製、OX−TRAN 2/20)を用い、23℃、90%Rhの条件で測定した。水蒸気透過率は、水蒸気透過率測定装置(MOCON社製、PERMATRAN−W 3/31)を用い、37.8℃、100%Rhの条件で測定した。
(評価結果)
結果を表2および表3にまとめる。なお、いずれの例においてもガスバリア層の膜質は「A.ガスバリア性に関する実施例」のものと同様である。
Figure 2005096466
Figure 2005096466
基材側撥液層が設けられた実施例9および実施例10で形成した試料ではいずれもほぼ初期のガスバリア性が維持されており、かつ酸素透過率で0.5cc、水蒸気透過率で0.5gを維持している。一方、基材側撥液層が形成されていない実施例11および実施例12で形成した試料ではいずれの場合も維持できていなかった。さらに、撥水層が全く形成されていない比較例3ではさらに悪い結果であった。
本発明のガスバリアフィルムの構成の一例を示す概略断面図である。 本発明のガスバリアフィルムの他の例を示す概略断面図である。 本発明のガスバリアフィルムの他の例を示す概略断面図である。 本発明のガスバリアフィルムの他の例を示す概略断面図である。 本発明のガスバリアフィルムを用いた積層材(第1実施態様)の一例を示す概略断面図である。 本発明のガスバリアフィルムを用いた積層材(第1実施態様)の他の例を示す概略断面図である。 本発明のガスバリアフィルムを用いた積層材(第1実施態様)の他の例を示す概略断面図である。 本発明のガスバリアフィルムを用いた包装用容器の一例を示す概略平面図である。 本発明のガスバリアフィルムを用いた包装用容器の他の例を示す概略斜視図である。 図6に示される包装用容器の製造に使用するブランク板の平面図である。 本発明のガスバリアフィルムを用いた積層材(第2実施態様)の一例を示す概略断面図である。 プラズマCVD装置の一例を示す構成図である。 蒸着装置の一例を示す構成図である。 接触角を説明するための説明図である。
符号の説明
1…ガスバリアフィルム
2…基材
3…ガスバリア層
4…撥水層
11,21,31…積層材
13,23,33…ヒートシール性樹脂層

Claims (22)

  1. 基材と、前記基材の片面または両面に形成された蒸着膜からなるガスバリア層と、前記ガスバリア層上に形成され、撥水性を有する膜からなる撥水層とを有することを特徴とするガスバリアフィルム。
  2. 前記基材と前記ガスバリア層との間に、さらに撥水性を有する膜からなる撥水層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のガスバリアフィルム。
  3. 前記撥水層表面における水との接触角が60°以上(測定温度23℃)であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガスバリアフィルム。
  4. 前記撥水層が蒸着法により形成された層であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のガスバリアフィルム。
  5. 前記撥水層が、金属骨格からなりメチル基を有する有機膜、炭素および水素(CおよびH)のみから構成される有機膜、またはフッ素(F)を含む膜であることを特徴とする請求項4に記載のガスバリアフィルム。
  6. 前記金属骨格からなりメチル基を有する有機膜が、Si(CHもしくは(SiO)(CHで示される有機シリコン系材料またはその重合膜であることを特徴とする請求項5に記載のガスバリアフィルム。
  7. 前記フッ素(F)を含む膜が、Siで示される有機フッ化シリコン材料またはその重合膜、Siで示されるフッ化シリコン系材料またはその重合膜、もしくはCで示されるフッ素含有炭化水素系材料またはその重合膜であることを特徴とする請求項5記載のガスバリアフィルム。
  8. 前記撥水層の膜厚が、1nm〜1000nmの範囲内であることを特徴とする請求項4から請求項7までのいずれかの請求項に記載のガスバリアフィルム。
  9. 前記撥水層が、撥水性を有する熱可塑性樹脂を溶融して塗布した層であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のガスバリアフィルム。
  10. 前記撥水層が、撥水性を有する撥水層形成材料を溶媒に溶解もしくは懸濁させた撥水層形成用塗工液を塗布した層であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のガスバリアフィルム。
  11. 前記ガスバリア層が、無機酸化物からなる透明な層であることを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれかの請求項に記載のガスバリアフィルム。
  12. 前記ガスバリア層が、CVD法により形成された酸化珪素膜であることを特徴とする請求項11に記載のガスバリアフィルム。
  13. 前記酸化珪素膜が、Si原子数100に対してO原子数170〜200およびC原子数30以下の成分割合からなっており、さらに1055〜1065cm−1の間にSi−O−Si伸縮振動に基づくIR吸収があることを特徴とする請求項12に記載のガスバリアフィルム。
  14. 前記酸化珪素膜は、屈折率が1.45〜1.48であることを特徴とする請求項13に記載のガスバリアフィルム。
  15. 前記酸化珪素膜は、厚さが5〜300nmであることを特徴とする請求項12から請求項14までのいずれかの請求項に記載のガスバリアフィルム。
  16. 前記ガスバリア層および撥水層が、複数層積層されていることを特徴とする請求項1から請求項15までのいずれかの請求項に記載のガスバリアフィルム。
  17. 前記撥水層およびガスバリア層がこの順序で、5層積層されていることを特徴とする請求項16に記載のガスバリアフィルム。
  18. 酸素透過率が0.5cc/m/day以下で、水蒸気透過率が0.5g/m/day以下であることを特徴とする請求項1から請求項17までのいずれかの請求項に記載のガスバリアフィルム。
  19. 前記請求項1から請求項18までのいずれかの請求項に記載のガスバリアフィルムにおける少なくとも一方側の表面にヒートシール性樹脂層を設けたことを特徴とする積層材。
  20. 請求項19に記載の積層材を用い、前記ヒートシール性樹脂層を熱融着して製袋または製函したことを特徴とする包装容器。
  21. 前記請求項1から請求項18までのいずれかの請求項に記載のガスバリアフィルムにおける少なくとも一方側の表面に導電性層が形成されていることを特徴とする積層材。
  22. 請求項21に記載した積層材を基材として用い、前記導電性層上に画像表示層が形成されてなることを特徴とする画像表示媒体。
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