JP2005090644A - 変速機の潤滑装置 - Google Patents

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    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
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Abstract

【課題】 リバースシャフトから変速機の摺動部に潤滑油を供給し、摺動部の潤滑性を向上し得る変速機の潤滑装置を提供する。
【解決手段】 変速機は、駆動歯車51a〜55a,57aが装着されるメインシャフト41と、被駆動歯車51b〜55b,57bが装着されるカウンタシャフト42とを有しており、それぞれのシャフト41,42はケース10に設けられている。ケース10に設けられるリバースシャフト56には油通路62が形成され、この油通路62にはオイルポンプから吐出される潤滑油が給油ポート76を介して供給される。リバースシャフト56には後退用のアイドラ歯車つまりリバースアイドラギヤ57cが回転自在に装着されるとともに油通路62に連通する吐出口62a,62bが形成されており、変速機の摺動部にリバースシャフト56から潤滑油が供給される。
【選択図】 図4

Description

本発明は車両後退用のアイドラ歯車つまりリバースアイドラギヤを支持するためのリバースシャフトを有する変速機の潤滑装置に関する。
バギー車とも言われる不整地走行車ないし全地形走行車つまりATV(All Terrain Vehicle)は、四輪の一人乗り用のオフロード車であり、ハンティングやトレールツーリングなどのレジャー用のほか一部では農業用実用車としても利用されている。このような全地形走行車のエンジン動力を駆動輪に伝達するための動力伝達装置に組み込まれる変速機としては、運転者のシフトペダルの操作によって変速操作を行うようにしたマニュアル式のものが使用されている。
マニュアル式の変速機は、エンジンのクランク軸に入力クラッチを介して連結されエンジンにより駆動されるとともに複数の駆動歯車が装着された変速機入力軸つまりメインシャフトと、駆動歯車と常時噛み合ってそれぞれ変速歯車列を構成する複数の被駆動歯車が装着された変速機出力軸つまりカウンタシャフトとを有し、シフトペダルの操作により駆動されるドッグクラッチ式の切換スリーブによって動力伝達を行う変速歯車列を選択するようにしている。このようなマニュアル式の変速機にあっては、車両を後退移動させるためにメインシャフトに装着される後退用の駆動歯車と、カウンタシャフトに装着される後退用の被駆動歯車とに噛み合う後退用のアイドラ歯車が設けられており、このアイドラ歯車はメインシャフトとカウンタシャフトを収容するケースに設けられたリバースシャフトに装着されている。
変速歯車列を構成する駆動歯車と被駆動歯車は歯面の部分が摺動部となり、切換スリーブはメインシャフトやカウンタシャフトの外周面と摺動する摺動部を有し、それぞれのシャフトに対して回転自在に装着される歯車の内周面はシャフトの外周面と摺動する摺動部となる。これらの摺動部には金属面同士が直接接触しないように潤滑油が供給される。動力伝達装置の摺動部にはオイルポンプから吐出された潤滑油が供給されるようになっている。
特許文献1には、中空孔のアイドラシャフトの端部に形成された切り欠き部から中空孔の中にギヤにより跳ね上げられた潤滑油を注入し、注入された潤滑油をアイドラシャフトに形成された連通孔からアイドラギヤの内周面に供給するようにした技術が開示されている。
特開平5−164217号公報
しかしながら、このアイドラシャフトの中空孔内には歯車により跳ね上げられた潤滑油を注入するようにしているので、アイドラギヤの摺動面を十分に潤滑することができずに潤滑性に劣るだけでなく、アイドラシャフトに装着されたアイドラギヤを潤滑するだけであり、メインシャフトなどの他のシャフトに装着される歯車や切換スリーブの摺動面を潤滑することができない。このため、変速歯車列の摺動部を潤滑するためにさらに他の潤滑油路を設ける必要がある。
本発明の目的は、後退用のアイドラ歯車を支持するためのリバースシャフトから変速機の摺動部に潤滑油を供給し、摺動部の潤滑性を向上し得る変速機の潤滑装置を提供することにある。
本発明の変速機の潤滑装置は、エンジンにより駆動されるメインシャフトと、駆動輪に連結されるカウンタシャフトとが相互に平行となってケース内に装着され、前記メインシャフトに装着された複数の駆動歯車と前記カウンタシャフトに装着された複数の被駆動歯車とにより構成される複数の変速歯車列を有する車両用動力伝達装置であって、前記メインシャフトに装着される後退用の駆動歯車と前記カウンタシャフトに装着される後退用の被駆動歯車とに噛み合う後退用のアイドラ歯車が回転自在に装着され、前記ケースに取り付けられるリバースシャフトと、前記リバースシャフトに形成された油通路に油供給路を介して潤滑油を供給するオイルポンプとを有し、前記後退用のアイドラ歯車の内周面とそれぞれの前記複数の変速歯車列とに対向させて前記リバースシャフトに吐出口を軸方向に所定の間隔毎に複数形成し、前記リバースシャフトから吐出される潤滑油により変速機の摺動部を潤滑することを特徴とする。
本発明にあっては、後退用のアイドラ歯車を回転自在に支持するリバースシャフトの油通路にオイルポンプから供給された潤滑油は、リバースシャフトに形成された吐出口から後退用のアイドラ歯車のみならず、変速歯車列および切換スリーブを有する変速機にも供給されるので、変速機の潤滑性が向上する。リバースシャフトに集中的に供給された潤滑油を変速機に分散して供給するので、簡単な構造の油路により変速機の複数の摺動部に潤滑油を供給することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は変速機が組み込まれる車両を示す斜視図であり、この車両はバギー車とも言われるATVつまり不整地走行車である。図1に示すように車体1には前輪2a,2bと後輪3a,3bが設けられており、鞍乗り型の座席4が車体1の中央部に設けられている。乗員は座席4に跨って車両に乗り込み、ハンドル5を操作して走行する。
図2は図1の車両に搭載される変速機を示す概略図であり、図3は図2のA−A線に沿う断面図である。図2に示すように、2つのケース半体10a,10bにより形成されるクランクケース10内には、クランク軸11が軸受9a,9bを介して回転自在に収容されており、図3に示すように、クランクケース10の上部に形成される開口部にはシリンダ12が取り付けられ、シリンダ12にはシリンダヘッド13が搭載される。シリンダ12のシリンダボア内には、ピストン14が往復動自在に組み込まれている。クランク軸11にその回転中心から偏心した位置に固定された中空のクランクピン15aとピストン14に固定されたピストンピン15bとの間にはコネクティングロッド16が連結され、クランクピン15aとコネクティングロッド16との間にはニードル軸受16aが組み込まれ、ピストン14によりクランク軸11は回転駆動される。シリンダ12およびシリンダヘッド13などにより形成されるエンジンは、単気筒の4サイクル水冷エンジンである。
シリンダヘッド13とシリンダ12とにより形成される燃焼室17に開口してシリンダヘッド13には吸気ポート18と、排気ポート19とがそれぞれ2つずつ独立して形成されており、それぞれの吸気ポート18を開閉するための吸気弁21がシリンダヘッド13に装着され、それぞれの排気ポート19を開閉するための排気弁22がシリンダヘッド13に装着されている。吸気ポート18には空気と燃料の混合気を生成する気化器つまりキャブレター20が接続されており、キャブレター20から吸気ポート18を介して燃焼室17に混合気が供給される。シリンダヘッド13には、吸気弁用と排気弁用の2本のカムシャフト23,24が回転自在に装着されており、カムシャフト23には動弁カム25が固定され、カムシャフト24には動弁カム26が固定されており、それぞれの動弁カム25,26はカムシャフト23,24の基端部に接触している。このように、図示する動弁機構は直動式のDOHC型となっている。ただし、動弁機構としては、ロッカアームを介して動弁カムにより吸気弁21と排気弁22を開閉駆動するようにしたロッカアーム式のDOHC型やSOHC型としても良い。なお、それぞれのカムシャフト23,24には、2つの吸気ポート18と2つの排気ポート19のそれぞれに対応して2本ずつ吸気弁21と排気弁22が設けられるので、それぞれのカムシャフト23,24には動弁カム25,26が2つずつ固定されており、このエンジンは4バルブ式となっている。なお、図3には2つずつ設けられた吸気ポート18と排気ポート19のうちの一方のみが示されている。
図2に示すように、クランク軸11にはスプロケット27が固定され、このスプロケット27とそれぞれのカムシャフト23,24に固定された図示しないスプロケットとの間にタイミングチェーン(図示省略)が掛けわたされており、カムシャフト23,24はクランク軸11の回転に同期して回転駆動される。
図2に示すように、クランクケース10にはバランサ軸31が回転自在に装着され、バランサ軸31にはクランク軸11に固定された歯車32aと噛み合う歯車32bが固定され、バランサ軸31はクランク軸11によりこれと同期して回転駆動される。バランサ軸31にはクランク軸11の回転を円滑にするために図3に示すようにバランス重り33が設けられている。さらに、バランサ軸31には図2に示すようにポンプインペラ34が取り付けられており、このポンプインペラ34は、クランクケース10の一部とこれに取り付けられるポンプカバー35とにより形成されるポンプハウジング内に組み込まれてウォータポンプを構成しており、シリンダ12に形成されたウォータジャケット12aにウォータポンプからエンジン冷却液が供給される。
クランク軸11には図2に示すように、これに回転自在にスタータ歯車36が装着され、スタータ歯車36に隣接させてクランク軸11には永久磁石を備えたロータ37aが固定されている。クランクケース10に固定される発電体カバー10cにはコイルを備えたステータ37bが取り付けられており、ロータ37aとステータ37bとにより発電体37が構成されている。ロータ37aとスタータ歯車36との間には一方向クラッチ38が組み込まれ、スタータ歯車36は図示しないスタータモータの歯車に連結されている。エンジンを始動させるときには、スタータモータにより回転駆動されるスタータ歯車36の回転は一方向クラッチ38を介してクランク軸11に伝達される。一方、エンジンが駆動された状態のもとでは、クランク軸11により駆動されるロータ37aの回転は一方向クラッチ38によりスタータ歯車36に伝達されることが防止される。
図2に示すように、クランクケース10には変速機入力軸としての中空のメインシャフト41と、変速機出力軸としてのカウンタシャフト42とがそれぞれ回転自在に装着され、相互に平行となっている。クランク軸11に固定された駆動歯車43aは、メインシャフト41に対して回転自在に装着された被駆動歯車43bと噛合っており、この被駆動歯車43bはこれに組み込まれた防振ダンパー44を介してクラッチドラム45に連結されている。一方、メインシャフト41にはクラッチハブ46が固定され、クラッチハブ46とクラッチドラム45との間には、クラッチドラム45の内側に装着された複数枚のクラッチディスク45aと、クラッチハブ46の外側に装着された複数枚のクラッチディスク46aとが組み込まれている。このようにそれぞれのクラッチディスク45a,46aにより入力クラッチ47が構成され、クラッチディスク45a,46aを係合状態とするとクランク軸11の回転は入力クラッチ47を介してメインシャフト41に伝達され、係合を解いて解放状態とするとクランク軸11のメインシャフト41に対する動力伝達が解除される。ケース10には入力クラッチ47を覆うクラッチカバー10dが取り付けられている。
入力クラッチ47を係合状態と解放状態とに切り換えるために、入力クラッチ47には作動プレート48が設けられ、この作動プレート48には図示しないばね部材によりクラッチディスク45a,46aを密着させる方向のばね力が加えられている。メインシャフト41の中空孔内には、プッシュロッド49が軸方向に摺動自在に組み込まれており、このプッシュロッド49は軸受を介して作動プレート48に取り付けられている。プッシュロッド49は、図1に示すように、ハンドル5に設けられたクラッチレバー6にワイヤを介して連結されており、クラッチレバー6の操作によりプッシュロッド49が図2において左方向に移動すると、クランク軸11のメインシャフト41に対する動力伝達は遮断され、クラッチレバー6を離すとばね力により入力クラッチ47は係合状態になる。
メインシャフト41には、図2に示すように、第1速用の駆動歯車51aが一体に設けられ、第2速用と第3速用の駆動歯車52a,53aが相互にドッグクラッチD1に設けられており、切換スリーブを構成するドッグクラッチD1はメインシャフト41に形成されたスプラインに係合してメインシャフト41と一体回転するとともに軸方向に移動自在となっている。さらに、メインシャフト41にはこれに回転自在に第4速用と第5速用の2つの歯車54a,55aがドッグクラッチD1の両側に位置させて回転自在に装着されている。一方、カウンタシャフト42には、駆動歯車51aに常時噛み合って変速歯車列を形成する第1速用の被駆動歯車51bと、駆動歯車52a,53aに常時噛み合ってそれぞれ変速歯車列を形成する第2速と第3速の被駆動歯車52b,53bがそれぞれ回転自在に装着されている。さらに、駆動歯車54aに常時噛み合って変速歯車列を形成する第4速用の被駆動歯車54bが設けられたドッグクラッチD2と、駆動歯車55aと常時噛み合って変速歯車列を形成する第5速用の被駆動歯車55bが設けられたドッグクラッチD3とがカウンタシャフト42に設けられている。それぞれのドッグクラッチD2,D3は、切換スリーブを構成しており、カウンタシャフト42と一体回転するとともに軸方向に移動自在となっている。
それぞれのドッグクラッチD1〜D3の両端面には、図4に示すように、円周方向に所定の間隔毎に突起50が設けられており、軸方向に移動させてそれぞれの突起50に対応させて歯車に形成された凹部に噛み合わせると、噛み合った歯車はそれぞれのドッグクラッチD1〜D3を介して動力を伝達する状態となる。たとえば、ドッグクラッチD3を第1速の被駆動歯車51bに噛み合わせるとこの被駆動歯車51bがドッグクラッチD3によりカウンタシャフト42と一体に回転するので、第1速の変速歯車列を介してメインシャフト41の動力がカウンタシャフト42に伝達される。同様に、ドッグクラッチD1を第4速の駆動歯車54aに噛み合わせると第4速の変速歯車列を介して動力が伝達され、ドッグクラッチD1を第5速の駆動歯車55aに噛み合わせると第5速の変速歯車列を介して動力が伝達される。
図4は図3におけるB−B線に沿う断面図であり、図5は図3におけるC−C線に沿う断面図であり、図6は図5の左側面図である。図4は断面が平面状に展開された状態となって示されているので、第1速から第5速の変速歯車列は離れた状態となって示されている。
図4に示すように、クランクケース10にはリバースシャフト56が取り付けられており、メインシャフト41に固定されてこれと一体に回転する後退用の駆動歯車57aと、カウンタシャフト42に回転自在に装着された後退用の被駆動歯車57bとに常時噛み合って後退用の変速歯車列を形成する後退用のアイドラ歯車つまりリバースアイドラギヤ57cがリバースシャフト56に装着されている。後退用の被駆動歯車57bにはドッグクラッチD2が噛み合うようになっており、これらが噛み合うとメインシャフト41の動力はリバースアイドラギヤ57cによって回転方向が逆転されてカウンタシャフト42に伝達される。
カウンタシャフト42は図示しないチェーンなどの動力伝達部材を介して図1に示した駆動輪としての前輪2a,2bおよび後輪3a,3bに連結されており、エンジン動力はカウンタシャフト42によりそれぞれの駆動輪に伝達される。
リバースシャフト56には、リバースアイドラギヤ57cを軸方向にずれないように回転自在に支持するために、環状の突起部58が一体に設けられており、この突起部58に対してリバースシャフト56の端部側にはリバースアイドラギヤ57cの軸方向のずれ移動を突起部58とにより規制するためにワッシャ59が装着されている。ワッシャ59はリバースアイドラギヤ57cとケース10との間に配置されているので、リバースシャフト56に段差を形成することなく、ワッシャ59をリバースシャフト56に固定することができる。なお、リバースシャフト56にはピン60が取り付けられており、このピン60をケース10に形成されたスリット内60aに挿入することによってリバースシャフト56の回転が規制されている。
それぞれのドッグクラッチD1〜D3には係合溝61a〜61cが形成されており、それぞれの係合溝61a〜61cには図示しないシフトフォークが係合している。それぞれのシフトフォークを作動することによって、いずれかのドッグクラッチD1〜D3をいずれかの歯車に噛み合わせることにより、変速機の変速段は第1速〜第5速および後退段のいずれかに切り換えられる。
リバースシャフト56は内部に油通路62を有する中空のシャフトにより形成され、この油通路62には潤滑油が供給されるようになっている。潤滑油をリバースアイドラギヤ57cの内周部に供給するために油通路62に連通させてリバースシャフト56には吐出口62aが形成され、さらに潤滑油をメインシャフト41に設けられた駆動歯車51a〜55a,57aと、カウンタシャフト42に設けられた被駆動歯車51b〜55b,57bとの外周部に供給するために油通路62に連通させてリバースシャフト56には複数の吐出口62bが軸方向に所定の間隔毎に形成されている。
油通路62に潤滑油を供給するために、図5に示すようにクランクケース10にはオイルポンプ63が装着されている。このオイルポンプ63は2つのポンプケーシング63a,63bを有し、これらのケーシング63a,63bの中には回転自在にポンプロータ64が組み込まれ、このポンプロータ64はこれに取り付けられたロータシャフト65を介してクランク軸11により駆動されるようになっている。
クランクケース10に取り付けられるクラッチカバー10dには、図5に示すようにフィルタケース部66が一体に形成されている。このフィルタケース部66にはフィルタカバー67が取り付けられており、フィルタケース部66とフィルタカバー67とにより形成される空間内にはフィルタエレメント68が組み込まれている。フィルタケース部66は図示しない油路を介してオイルポンプ63の吐出口に接続されており、オイルポンプ63から吐出した潤滑油はフィルタケース部66内に供給される。フィルタケース部66内に供給された潤滑油は、フィルタエレメント68を外側から内側に向けて透過して異物が除去された後に、フィルタカバー67に形成された油供給路69に吐出される。
図5および図6に示すように、クラッチカバー10dには油供給路69に連通する油供給路71を備えた分配管72が一体に形成され、この分配管72の先端に取り付けられる接続プラグ73には油供給管74が接続されている。この油供給管74は図6に示すように動弁カム用の油供給管74aと変速機用の油供給管74bとに分岐しており、動弁カム用の油供給管74aは動弁機構を構成するカムシャフト23,24および動弁カム25,26などの摺動部に潤滑油を供給する。一方、変速機用の油供給管74bはクランクケース10に取り付けられた接続プラグ75に接続され、この接続プラグ75により油供給管74bは図4に示す給油ポート76に連通している。この給油ポート76はリバースシャフト56の油通路62に連通しており、オイルポンプ63から吐出した潤滑油は給油ポート76を介して油通路62に供給され、吐出口62a,62bからリバースアイドラギヤ57cの内周の摺動部と、メインシャフト41とカウンタシャフト42に装着された歯車との噛み合い摺動部と、ドッグクラッチD1〜D3の摺動部とに潤滑油が供給される。
このように、リバースアイドラギヤ57cを回転自在に支持するリバースシャフト56の油通路62にオイルポンプ63から供給された潤滑油は、油通路62に連通してリバースシャフト56に所定間隔毎に複数形成された吐出口62a,62bからリバースアイドラギヤ57cのみならず、変速歯車列、および切換スリーブを構成するドッグクラッチD1〜D3の摺動部にも供給される。これにより、変速機の潤滑性が向上すると共に、リバースシャフト56に集中的に供給された潤滑油が変速機の必要とする潤滑各部に分散して供給されるため、簡単な構造の油路により変速機の複数の摺動部に潤滑油を供給することができる。
図4に示すように、カウンタシャフト42には内部に油通路77が形成されており、この油通路77にも油供給管74を介して潤滑油が供給されるようになっている。カウンタシャフト42に装着されたそれぞれの被駆動歯車51b,52b,53b,57bの内周面には、油通路77に連通させてカウンタシャフト42に形成された複数の吐出口77aから潤滑油が供給される。さらに、メインシャフト41とプッシュロッド49との間の隙間により形成される油通路80にも油供給管74を介して潤滑油が供給されるようになっており、メインシャフト41に装着されたそれぞれの駆動歯車54a,55aの内周面には、油通路80に連通させてメインシャフト41に形成された複数の吐出口80aから潤滑油が供給される。
図5に示すように、クラッチカバー10dには油供給路71に連通する連通孔78を有する接続部79が一体に形成され、クランクケース10にはこれに形成されたチェーン室81を跨ぐようにオイルジェットシャフト82が固定されており、このオイルジェットシャフト82には接続部79の連通孔78に連通する連通孔83が形成されている。チェーン室81には図5において二点鎖線で示すように、スプロケット27に掛けわたされるタイミングチェーン84が収容されるようになっており、このタイミングチェーン84は図3に示したカムシャフト23,24に取り付けられたスプロケットに掛けわたされている。クランクケース10には、吐出口85を有するノズル86が取り付けられており、ノズル86の吐出口85は連通孔83に連通するとともに、ピストンピン15bとコネクティングロッド16との摺動部に向けて開口している。したがって、オイルポンプ63から吐出された潤滑油は、図5において破線の矢印で示されるようにピストンピン15bとコネクティングロッド16とが嵌合し合う摺動部、およびピストン14とシリンダボアとの摺動面に向けて供給される。
クランクピン15aは内部に油供給路87を有する中空ピンにより形成されており、クランクピン15aの両端部に固定されるキャップ88a,88bにより油供給路87は閉じられている。一方のキャップ88aには軸受9aに向けて開口する吐出口89が形成され、クランク軸11には油供給路87に連通する油供給路91がクランク軸11の端面に開口して形成されている。クラッチカバー10dには油供給路91に連通する連通孔92が形成されており、連通孔92を囲むように、クラッチカバー10dに形成された円筒形状の接続部93がクランク軸11の端部に嵌合し、接続部93には回転するクランク軸11との間をシールするためのシール材94が組み込まれている。したがって、オイルポンプ63から吐出された潤滑油は、油供給路91,87を介して軸受9aに供給される。さらに、クランク軸11には、図5に示すように、油供給路91に連通させて分岐通路95が形成されており、この分岐通路95から吐出される潤滑油がニードル軸受16aの端面に向けて吐出される。
図5に示すように、クラッチカバー10dにはクランクケース10に形成された取付面96bに取り付けられる取付面96aが形成されており、クラッチカバー10dはクランクケース10の端面に形成された取付面96bにボルトにより締結される。クラッチカバー10dに設けられた接続部79には、クランクケース10の突き合わせ面96dに接触するように突き合わせ面96cが形成され、突き合わせ面96cは取付面96aと同一面となり、突き合わせ面96dは取付面96bと同一面となっている。クラッチカバー10dの突き合わせ面96cにはオイルジェットシャフト82を囲むようにシール溝が形成され、クランクケース10の突き合わせ面96dには同様にしてオイルジェットシャフト82を囲むようにシール溝が形成され、両方のシール溝に入り込むようにクラッチカバー10dとクランクケース10との間にはシール材97が組み込まれ、接続部79とクランクケース10との間からの潤滑油の漏れが防止されている。なお、突き合わせ面96cと突き合わせ面96dの一方にシール溝を形成し、そのシール溝にシール材97を組み込むようにしても良い。
このようにオイルジェットシャフト82を介してノズル86に供給される潤滑油を、相互に対向するようにしてクラッチカバー10dとクランクケース10との双方あるいは一方に形成されたシール溝に組み込まれるシール材97によりシールするようにしたことから潤滑油のシール性が向上する。また、シール面はクラッチカバー10dの内面に形成されたフラットな突き合わせ面96cと、これが接触するクランクケース10側の突き合わせ面96dとにより形成されており、それぞれの突き合わせ面96c,96dは取付面96a,96bと同一面となっているので、クラッチカバー10dをクランクケース10にボルトを用いて取り付けることにより容易に取り付けることができ、クラッチカバー10dの組み付け性が向上する。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、切換スリーブとしては図示する場合にはドッグクラッチ式の切換スリーブが使用されているが、シンクロメッシュ式の切換スリーブを使用するようにしても良い。
変速機が組み込まれる車両を示す斜視図である。 図1の車両に搭載される変速機を示す概略図である。 図2のA−A線に沿う断面図である。 図3におけるB−B線に沿う断面を展開状態で示す断面図である。 図3におけるC−C線に沿う断面図である。 図5の左側面図である。
符号の説明
10 クランクケース
10d クラッチカバー
11 クランク軸
41 メインシャフト
42 カウンタシャフト
51a〜55a,57a 駆動歯車
51b〜55b,57b 被駆動歯車
56 リバースシャフト
57c リバースアイドラギヤ(後退用のアイドラ歯車)
62a,62b 吐出口
63 オイルポンプ
76 給油ポート
96a,96b 取付面
96c,96d 突き合わせ面
97 シール材
D1〜D3 ドッグクラッチ(切換スリーブ)

Claims (1)

  1. エンジンにより駆動されるメインシャフトと、駆動輪に連結されるカウンタシャフトとが相互に平行となってケース内に装着され、前記メインシャフトに装着された複数の駆動歯車と前記カウンタシャフトに装着された複数の被駆動歯車とにより構成される複数の変速歯車列を有する変速機の潤滑装置であって、
    前記メインシャフトに装着される後退用の駆動歯車と前記カウンタシャフトに装着される後退用の被駆動歯車とに噛み合う後退用のアイドラ歯車が回転自在に装着され、前記ケースに取り付けられるリバースシャフトと、
    前記リバースシャフトに形成された油通路に油供給路を介して潤滑油を供給するオイルポンプとを有し、
    前記後退用のアイドラ歯車の内周面とそれぞれの前記複数の変速歯車列とに対向させて前記リバースシャフトに吐出口を軸方向に所定の間隔毎に複数形成し、
    前記リバースシャフトから吐出される潤滑油により変速機の摺動部を潤滑することを特徴とする変速機の潤滑装置。

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007315518A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Honda Motor Co Ltd 車両の潤滑装置
JP2010270870A (ja) * 2009-05-25 2010-12-02 Ud Trucks Corp インラインタンデム型終減速機のサードディファレンシャルギヤの潤滑構造
US9441613B2 (en) 2011-08-30 2016-09-13 Stephania Holdings Inc. Methods of controlling a lubricator apparatus, methods of communication, and apparatuses and systems
CN109490584A (zh) * 2018-10-16 2019-03-19 闽江学院 盘状旋开机构及局部放电检测装置

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