JP2010270870A - インラインタンデム型終減速機のサードディファレンシャルギヤの潤滑構造 - Google Patents
インラインタンデム型終減速機のサードディファレンシャルギヤの潤滑構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010270870A JP2010270870A JP2009124822A JP2009124822A JP2010270870A JP 2010270870 A JP2010270870 A JP 2010270870A JP 2009124822 A JP2009124822 A JP 2009124822A JP 2009124822 A JP2009124822 A JP 2009124822A JP 2010270870 A JP2010270870 A JP 2010270870A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gear
- differential
- lubricating oil
- differential gear
- oil passage
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- General Details Of Gearings (AREA)
Abstract
【解決手段】ディファレンシャルギヤキャリア(1)及びキャリアカバー(2)の天井部に潤滑用油路(1g、2g)を設け、該潤滑用油路(1g)の一端(1ge)はリングギヤ(16)の外縁部の近傍に開口し、該潤滑用油路(2g)の他端はサードディファレンシャルギヤ(3)の近傍に開口している。
【選択図】図1
Description
後前軸Arfには、サードディファレンシャルギヤを備えたインラインタンデム型終減速機(以下、「後前軸の減速機」、或いは、「減速機」と記載する)100Dが搭載されている。
一方、後後軸Arrには、いわゆる「シングルリダクションタイプ」の減速機200Dが搭載されている。ここで、シングルリダクションタイプの減速機(以下、「後後軸の減速機」と記載する)は、後2軸車両ではあるが後前軸のみが駆動する車両にも用いられている。
後前軸の減速機100Dに入力されたエンジンEの回転力は、後前軸Arf側と後後軸Arr側に分割される。
図3において、減速機100Dは、ディファレンシャルギヤキャリア(以下、「デフキャリア」と記載する)1、キャリアカバー2、サードディファレンシャルギヤ(以下、「サードデフ」と記載する)3を有している。
さらに、減速機100Dは、インプットシャフト4、スルーシャフト5、デバイダギヤ6、ピニオンギヤ7、ピニオン8を備えている。スルーシャフト5は、デバイダギヤ6の円筒状の軸部61を貫通している。
インプットシャフト4はキャリア部分40を有しており、キャリア部分40は、サードデフ3の上記ギヤ31〜34を回動自在に収容する。
フロントデフギヤ31は、セレーションによってスルーシャフト5の前端部51と常時噛み合っている。
リヤデフギヤ32は、セレーションによってデバイダギヤ6の軸部61の前端と常時噛み合っている。
スルーシャフト5の後端部52には出力用のフランジヨーク10が取り付けられ、図示しない後後軸に駆動力が伝達されるように構成されている。
1対のローラベアリング11は、第1の軸受支持部材12を介して、キャリアカバー2の前端近傍に取り付けられている。
ピニオン8は、1対のローラベアリング(第2の軸受)13によって回転自在に軸支されている。
1対のローラベアリング13は、第2の軸受支持部材14を介してデフキャリア1の前端(図3では左側端部)近傍に取り付けられている。
ピニオン8のピニオン本体81は、リングギヤ16と噛み合っている。
より詳細には、デフキャリア1の底部1bに溜まったオイルが、ピニオンギヤ7、デバイダギヤ6により掻き上げられて、キャリアカバー2の天井部に形成された油路21に達する。
油路21に達したオイルは第1の軸受支持部材12に形成された油路12gを経由して、サードデフ3を収容している入力軸4のキャリア部40内に導入され、サードデフ3の潤滑が行われる。
係る潤滑用オイルの流れは、図3においては、矢印Fo1で示されている。
そして、潤滑用オイルが油路21には到達しないと、サードデフ3まで到達する潤滑用オイルの量が少なくなってしまう。
或いは、ピニオンギヤ7、デバイダギヤ6によって掻き上げられた潤滑用オイルが、キャリアカバー2の内壁で跳ね返って、(ピニオンギヤ7、デバイダギヤ6によって掻き上げられて)上方へ移動している潤滑用オイルと衝突して、潤滑用オイルが油路21に到達すること、すなわちサードデフ3へ潤滑オイルが供給されることを阻害している。
そして、サードデフ3に潤滑用オイルが十分に供給されないという現象は、特に、低速で且つ高出力で走行しなければならない場合には顕著であり、最悪の場合にはサードデフ3が焼き付いてしまう恐れがある。
リングギヤ16は、ピニオンギヤ7に対して、アクスルハウジング20の底部に溜まった潤滑オイルに浸されている面積が広い。したがって、リングギヤ16で掻き上げられるオイルの量も多い。
しかし、図3で示す従来技術においては、リングギヤ16で掻き上げられるオイルは、サードデフ3の潤滑には全く寄与しない。
しかし、係る従来技術(特許文献1)は、いわゆる「サードデフ」の潤滑については言及されておらず、上述した問題を解決するものではない。
なお、潤滑用油路(1g、2g)は、リングギヤ(16)の外縁で、リングギヤ(16)の接線と平行な方向に延在する様に構成されているのが好ましい。
ここで、リングギヤ(16)は潤滑オイルに浸っている表面積が大きいため、リングギヤ(16)で掻き上げられたオイル量は極めて多い。そのため、サードデフ(3)には、十分な量の潤滑オイルが供給されることになる。
したがって、サードデフ(3)には、常に十分な量の潤滑オイルが供給され、当該潤滑オイルの供給が滞って、サードデフ(3)が高温に曝されることや、焼き付きが発生することは確実に防止される。
そして、前記潤滑用油路(1g)の一端(1ge)を端部に近づくにつれて流路面積が増加するようにテーパー状に形成すれば、油路(1g、2g)に導入される潤滑オイルの量が増加し、サードデフ(3)を潤滑する潤滑性能がさらに高まる。
そして、サードデフ(3)への潤滑オイル供給量が、サードデフ(3)における必要量を上回れば、後前軸に充填する潤滑オイルの量を減少することができるため、イニシャルコスト及びランニングコストを削減することが可能となる。
なお、図1で示す実施形態に係るインラインタンデム型終減速機のサードデフの潤滑構造は、図3で示す潤滑構造に対して、潤滑油の流路に係る部分のみが異なっている。換言すれば、それ以外の構成は、図1と図3では同様である。
したがって、図1を参照して行う以下の説明では、主として、図3で示す従来技術とは異なる構成について説明する。以下で特記しない構成については、図3を参照して説明した従来技術と同様である。
図1において、図3と同様の部材については、図3と同様な符号を付している。
油路1g、2gはデフキャリア1とキャリアカバー2において、共通した断面形状の流路を構成している。図1では、油路1g、2gは、全域に亘って直線状に構成されている。
なお、図1において、符号15はディファレンシャルアッセンブリを示しており、ディファレンシャルアッセンブリ15は、リングギヤ16、サードデフ3、スルーシャフト5、デバイダギヤ6、ピニオンギヤ7、ピニオン8を有している。
ここで、潤滑用油路1g、2gは、リングギヤ16の接線と平行な方向に延在する様に構成されているので、リングギヤ16が回転すると、その回転力によって、リングギヤ16で掻き上げられた潤滑用オイルが、サードデフ3側(図1では左側)に搬送される。すなわち、リングギヤ16の回転力が、潤滑用油路1g、2g内で、潤滑用オイルをサードデフ3側へ搬送する力として作用する。
そのため、図1で示す実施形態では、オイルポンプ循環用のポンプを別途設ける必要がない。
図1において、矢印Fo2は、リングギヤ16によって掻き上げられた潤滑用オイルの移動する軌跡(或いは流れ)を示している。矢印Fo3は、油路1g、2g内を移動する潤滑用オイルの軌跡(或いは流れ)を示している。
そのため、潤滑用油路1gのリングギヤ16側の端部1geは、その断面積が大きく構成されており、リングギヤ16で掻き上げられた潤滑用オイルが、潤滑用油路1gに導入され易くなっている。これにより、潤滑用油路1gに導入される潤滑オイルの量が増加し、サードデフ3へ供給される潤滑用オイル量が増加し、潤滑性能が向上する。
この油路12gは、図1において、右側から左側に向かって、すなわちキャリアカバー2からサードデフ3を収容するキャリア部40に向かって、斜めに下るように形成されている。
油路12gの一端は、キャリアカバー2に形成された油路2gに連通しており、油路12gの他端は、キャリア部40に形成された油路40gと対向した位置に設けられている。
すなわち、油路1g、2gは、油路12g、油路40gを介してキャリア部40内に連通しており、リングギヤ16で掻き上げられた潤滑用オイルは、油路1g、2g、12g、40gを介して、サードデフ3に供給されるのである。
図1では、分岐孔1bは、第1の軸受11の車両後方側(図1における右方)のローラベアリングの近傍に形成されている。
分岐孔1bを形成することにより、油路1gを流れる潤滑用オイルの一部が、ローラベアリング11に滴下され、ローラベアリング11の潤滑を確実に行っている。
また、油路2gのサードデフ3側の端部は、支持部材12に形成された油路12gを経由して、サードデフ3の近傍に達している。
デバイダギヤ6、ピニオンギヤ7で掻き上げられた潤滑用オイルがキャリアカバー2内部で落下しても、油路1g、2gを流れる潤滑用オイルは、何等影響を受けることなく、サードデフ3に到達する。
また、油路1gは、リングギヤ16側の端部1geに近づくに連れて、流路断面積が増加するようにテーパー状に形成されており、端部1geの開口面積が大きくなるので、リングギヤ16で掻き上げられた潤滑用オイルは油路1gに導入され易くなり、サードデフ3へ供給される潤滑用オイルの量が増加し、潤滑性能はさらに向上する。
図1の例では、油路1g、2gを傾斜させているが、油路1g、2gは水平に形成しても良い。或いは、油路1g、2gにおいて、水平部と傾斜部を混在させることが出来る。
但し、流路の断面積の変化は出来るだけ避けて、極端に断面積が変化する部分を設けないことが、効果的な潤滑を行うためには好適である。
2・・・キャリアカバー
3・・・サードディファレンシャルギヤ/サードデフ
4・・・インプットシャフト
5・・・スルーシャフト
6・・・デバイダギヤ
7・・・ピニオンギヤ
8・・・ピニオン
10・・・フランジヨーク
11・・・1対のローラベアリング/第1の軸受11
12・・・第1の軸受支持部材
13・・・1対のローラベアリング/第2の軸受11
14・・・第2の軸受支持部材
15・・・ディファレンシャルアッセンブリ
16・・・リングギヤ
20・・・アクスルハウジング
31・・・フロントディファレンシャルギヤ/フロントデフギヤ
32・・・リヤディファレンシャルギヤ/リヤデフギヤ
33、34・・・ディファレンシャルピニオン/デフピニオン
40・・・キャリア部
51・・・前端部
52・・・後端部
61・・・軸部
81・・・ピニオン本体
82・・・軸部
1g、2g・・・油路
100・・・終減速機
Claims (4)
- ディファレンシャルギヤキャリア、キャリアカバー及びサードディファレンシャルギヤを有するインラインタンデム型終減速機のサードディファレンシャルギヤの潤滑構造において、ディファレンシャルギヤキャリア及びキャリアカバーの天井部に潤滑用油路を設け、該潤滑用油路の一端はリングギヤの外縁部の近傍に開口し、該潤滑用油路の他端はサードディファレンシャルギヤの近傍に開口していることを特徴としたインラインタンデム型終減速機のサードディファレンシャルギヤの潤滑構造。
- 前記潤滑用油路は、全長に亘って直線に形成されていることを特徴とした請求項1のインラインタンデム型終減速機のサードディファレンシャルギヤの潤滑構造。
- 前記潤滑用油路の一端は端部に近づくにつれて流路面積が増加するようにテーパー状に形成されていることを特徴とした請求項1、2の何れかのインラインタンデム型終減速機のサードディファレンシャルギヤの潤滑構造。
- 前記潤滑用油路は、油路の途中に分岐孔を設け、ディファレンシャルギヤキャリア内及び/又はキャリアカバー内の潤滑必要個所に潤滑オイルを滴下するように構成されたことを特徴とした請求項1〜3の何れかのインラインタンデム型終減速機のサードディファレンシャルギヤの潤滑構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009124822A JP2010270870A (ja) | 2009-05-25 | 2009-05-25 | インラインタンデム型終減速機のサードディファレンシャルギヤの潤滑構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009124822A JP2010270870A (ja) | 2009-05-25 | 2009-05-25 | インラインタンデム型終減速機のサードディファレンシャルギヤの潤滑構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010270870A true JP2010270870A (ja) | 2010-12-02 |
Family
ID=43419061
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009124822A Pending JP2010270870A (ja) | 2009-05-25 | 2009-05-25 | インラインタンデム型終減速機のサードディファレンシャルギヤの潤滑構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010270870A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102017211379A1 (de) * | 2017-07-04 | 2019-01-10 | Zf Friedrichshafen Ag | Anordnung mit einem in ein Achstriebgehäuse integriertes Achsverteilergetriebegehäuse mit gemeinsamen Ölversorgungskreislauf |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4722376U (ja) * | 1971-03-31 | 1972-11-13 | ||
JPH03219159A (ja) * | 1990-01-20 | 1991-09-26 | Suzuki Motor Corp | 減速ギア機構の潤滑装置 |
JPH0436155U (ja) * | 1990-07-23 | 1992-03-26 | ||
JPH04105252U (ja) * | 1991-02-15 | 1992-09-10 | 愛知機械工業株式会社 | 手動変速機の潤滑構造 |
JP2005090644A (ja) * | 2003-09-18 | 2005-04-07 | Fuji Heavy Ind Ltd | 変速機の潤滑装置 |
-
2009
- 2009-05-25 JP JP2009124822A patent/JP2010270870A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4722376U (ja) * | 1971-03-31 | 1972-11-13 | ||
JPH03219159A (ja) * | 1990-01-20 | 1991-09-26 | Suzuki Motor Corp | 減速ギア機構の潤滑装置 |
JPH0436155U (ja) * | 1990-07-23 | 1992-03-26 | ||
JPH04105252U (ja) * | 1991-02-15 | 1992-09-10 | 愛知機械工業株式会社 | 手動変速機の潤滑構造 |
JP2005090644A (ja) * | 2003-09-18 | 2005-04-07 | Fuji Heavy Ind Ltd | 変速機の潤滑装置 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102017211379A1 (de) * | 2017-07-04 | 2019-01-10 | Zf Friedrichshafen Ag | Anordnung mit einem in ein Achstriebgehäuse integriertes Achsverteilergetriebegehäuse mit gemeinsamen Ölversorgungskreislauf |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2083197B1 (en) | Power transmission apparatus | |
US20160153546A1 (en) | Lubricating structure for speed reducer | |
JP5966563B2 (ja) | 動力伝達装置の潤滑構造 | |
JP5697344B2 (ja) | 差動装置 | |
JP5273411B2 (ja) | ディファレンシャルギヤ装置の潤滑構造 | |
JP4771517B2 (ja) | 車両用動力伝達装置における潤滑装置 | |
EP2270364B1 (en) | An axle | |
JP2015171874A (ja) | 車両用駆動装置 | |
JP2001180313A (ja) | 終減速装置の潤滑構造 | |
JP2006342890A (ja) | デファレンシャル装置 | |
JP2009127772A (ja) | 貯油構造 | |
JP2010270870A (ja) | インラインタンデム型終減速機のサードディファレンシャルギヤの潤滑構造 | |
JP2006292086A (ja) | 車両用動力伝達装置における潤滑装置 | |
JP6384466B2 (ja) | 差動装置 | |
JP2018031447A (ja) | 動力伝達装置 | |
JP2005024072A (ja) | 車両用伝動機構の潤滑装置 | |
JP6730680B2 (ja) | 駆動機械用ケース | |
JP2013087888A (ja) | デフ装置 | |
JP6630619B2 (ja) | デファレンシャル装置 | |
JPH04272561A (ja) | 動力伝達装置 | |
EP1731800A1 (fr) | Boîte de vitesses avec pompe de lubrification des pignons | |
JP2011214640A (ja) | ディファレンシャル装置 | |
JP5493622B2 (ja) | 駆動力伝達装置の潤滑構造 | |
JPS5891964A (ja) | 車輛用動力伝達装置の潤滑油誘導装置 | |
JP2002323115A (ja) | 動力伝達装置を備えた車両 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20110929 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20120927 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20121001 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121115 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20130115 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |