JP2005089334A - 8−ヒドロキシアデニン化合物 - Google Patents
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- WQFPLTWVIRMNJX-UHFFFAOYSA-N CCCCOc(nc1[n]2Cc3cc(C(OC)=O)ccc3)nc(N)c1nc2O Chemical compound CCCCOc(nc1[n]2Cc3cc(C(OC)=O)ccc3)nc(N)c1nc2O WQFPLTWVIRMNJX-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Abstract
Description
本発明は、ウイルス性疾患、またはアレルギー性疾患等の治療剤・予防剤として有用な、新規アデニン化合物に関するものである。
インターフェロンは、哺乳動物の免疫系において重要な役割を果たしている内在性蛋白質であり、生体の非特異的防御機構の一翼を担うのみならず特異的防御機構へも大きく関与する。実際に、インターフェロンは、B型およびC型肝炎等のウイルス性疾患等の治療剤として臨床現場で用いられている。該インターフェロンの生合成を誘導する低分子有機化合物(インターフェロン誘導剤)は、次世代のインターフェロン剤として開発されつつあり、イミダゾキノリン誘導体(特許文献1を参照)及びアデニン誘導体(特許文献2及び特許文献3を参照)等が挙げられ、例えばイミダゾキノリン誘導体であるイミキモドは性器疣を対象とした外用の抗ウイルス剤して臨床現場で使用されている。
ところで、生体内で免疫応答の中心的役割を担っているT細胞は、Th1細胞とTh2細胞の2種類に分類されるが、アレルギー疾患患者の生体内では、Th2細胞が分泌するインターロイキン-4(IL-4)およびインターロイキン-5(IL-5)などのサイトカインが過剰に分泌されており、Th2細胞の免疫応答を抑制する化合物はアレルギー性疾患の治療剤となることが期待できる。
上記イミダゾキノリン誘導体及びアデニン誘導体は、インターフェロン誘導活性と共に、インターロイキン-4(IL-4)及びインターロイキン-5(IL-5)の産生抑制活性を示すことが知られており、実際に、動物モデルでアレルギー性疾患に有効であることが知られている。
しかしながら、これらの誘導体を抗アレルギー薬として用いるには、インターフェロン誘導活性に基づく全身性の副反応(adverse-effect)が問題になることが懸念される。
米国特許出願公開第4689338号明細書
国際公開第98/01448号パンフレット
国際公開第99/28321号パンフレット
ところで、生体内で免疫応答の中心的役割を担っているT細胞は、Th1細胞とTh2細胞の2種類に分類されるが、アレルギー疾患患者の生体内では、Th2細胞が分泌するインターロイキン-4(IL-4)およびインターロイキン-5(IL-5)などのサイトカインが過剰に分泌されており、Th2細胞の免疫応答を抑制する化合物はアレルギー性疾患の治療剤となることが期待できる。
上記イミダゾキノリン誘導体及びアデニン誘導体は、インターフェロン誘導活性と共に、インターロイキン-4(IL-4)及びインターロイキン-5(IL-5)の産生抑制活性を示すことが知られており、実際に、動物モデルでアレルギー性疾患に有効であることが知られている。
しかしながら、これらの誘導体を抗アレルギー薬として用いるには、インターフェロン誘導活性に基づく全身性の副反応(adverse-effect)が問題になることが懸念される。
本発明が解決しようとする課題は、インターフェロン誘導活性に基づく全身性の副反応を抑制することを特徴とする局所投与用薬剤を提供することにある。すなわち、局所投与した場合、速やかに代謝され低活性物質に変化することを特徴とする新規な8−ヒドロキシアデニン化合物、並びにこれを有効成分とする、全身性の薬理学的活性が軽減された、ウイルス性疾患、癌もしくはアレルギー性疾患等の治療または予防に用いられる局所投与用薬剤を提供することにある。
本発明者らは、喘息等の疾患に有用な、噴霧剤等として外用に用いた場合、投与局所で強い効果を発揮し、かつ全身性の副反応を示さないアレルギー性疾患等の免疫疾患治療剤または予防剤を得るべく、鋭意検討した結果、本発明の8−ヒドロキシアデニン化合物を見出した。すなわち、本発明の化合物は、全身性の薬理学的活性が軽減された、ウイルス性疾患、癌及びアレルギー性疾患等の治療剤または予防剤として有効である。本発明は上記の知見を元に完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、
[1] 式(1):
[1] 式(1):
環Aは、ベンゼン環または5〜6員の単環性の芳香族複素環を表し、
mは、0または1を表し、
nは、0〜2の整数を表し、
Rは、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、または置換もしくは無置換のアミノ基を表し、
nが2を表す場合、Rは同一もしくは異なっていてもよく、
X1は酸素原子、硫黄原子、NR1(R1は水素原子またはアルキル基を表す。)、または単結合を表し、
Y1及びY2は、独立して、単結合またはアルキレンを表し、
Zはアルキレンを表し、
Q1は、水素原子、水酸基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基または以下の置換基群から選択される任意の置換基を表し、
Q2は、以下の置換基群から選択される任意の置換基を表し、
Q1及びQ2の少なくとも一つは、−PO(OR2)(OR3)を表す。
置換基群:−PO(OR2)(OR3);−COOR4;−COSR4;−CONR5R6(式中、R2及びR3は独立して、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、または置換もしくは無置換のアルキニル基を表すか、あるいはR2及びR3が結合して隣接する−OP(=O)O−と共に、5〜8員環を形成していてもよく、R4は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、または置換もしくは無置換のアルキニル基を表し、R5及びR6は独立して、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、または置換もしくは無置換のアルキニル基を表すか、あるいはR5及びR6が結合して、隣接する窒素原子と共に置換もしくは無置換の5〜7員の含窒素複素環を形成していてもよい。)]
で表される8−ヒドロキシアデニン化合物、またはそれらの薬学上許容される塩。
[2]式(1)において、Q1が、−PO(OR2)(OR3)を表す、[1]に記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはそれらの薬学上許容される塩、
[3] 式(1)において、mが1を表し、Q2が、−PO(OR2)(OR3)を表す、[1]に記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはそれらの薬学上許容される塩、
[4] 式(1)において、X1が、単結合を表す、[1]〜[3]のいずれかに記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはそれらの薬学上許容される塩、
[5] 式(1)において、Zがメチレンを表し、環Aがベンゼン環を表す、[1]〜[4]のいずれかに記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはそれらの薬学上許容される塩、
[6] [1]〜[5]のいずれかに記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する医薬、
[7] [1]〜[5]のいずれかに記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物、
[8] [1]〜[5]のいずれかに記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する免疫調節剤、
[9] [1]〜[5]のいずれかに記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有するウイルス性疾患治療剤または予防剤、
[10] [1]〜[5]のいずれかに記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有するアレルギー性疾患治療剤または予防剤、
[11] [1]〜[5]のいずれかに記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する癌疾患治療剤または予防剤、
[12] [1]〜[5]のいずれかに記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する局所投与用薬剤、
に関するものである。
本発明は、投与局所で薬効を示し、かつ全身性の薬理作用を示さないことを特徴とする、局所投与用薬剤として優れたアデニン化合物を提供するものである。これにより、喘息及びアトピー性皮膚炎等のアレルギー性疾患、ヘルペス等のウイルス性疾患等の治療または予防が可能になった。
以下に、本発明の態様について詳細に説明する。
「ハロゲン原子」としては、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素が挙げられる。好ましくはフッ素、または塩素が挙げられる。
「ハロゲン原子」としては、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素が挙げられる。好ましくはフッ素、または塩素が挙げられる。
「アルキル基」としては、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基が挙げられる。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、1−メチルエチル基、ブチル基、2-メチルプロピル基、1-メチルプロピル基、1,1−ジメチルエチル基、ペンチル基、3-メチルブチル基、2−メチルブチル基、2,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、ヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、1−エチルペンチル基、オクチル基、1−メチルヘプチル基、2-エチルヘキシル基、ノニル基、またはデシル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基が挙げられ、更に好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。
「シクロアルキル基」としては、3〜8員の単環性のシクロアルキル基が挙げられる。具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘプチル基、またはシクロオクチル基が挙げられる。
「アルケニル基」としては、1〜3個の2重結合を有する炭素数2〜8の直鎖状もしくは分枝状のアルケニル基が挙げられる。具体的には、エテニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−メチルエテニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、4−ペンテニル基、3−メチル−2−ブテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、または1−オクテニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数2〜4のアルケニル基が挙げられる。
「アルキニル基」としては、1または2個の3重結合を有する炭素数2〜8の直鎖状もしくは分枝状のアルキニル基が挙げられる。具体的には、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−メチル2−プロピニル基、1−ペンチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチニル基、5−ペンチニル基、1−メチル−3−ブチニル基、1−ヘキシニル基、または2−ヘキシニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数2〜4のアルキニル基が挙げられる。
「アルコキシ基」としては、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分枝状のアルコキシ基が挙げられる。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、1−メチルエトキシ基、ブトキシ基、2-メチルプロポキシ基、1-メチルプロポキシ基、1,1−ジメチルエトキシ基、ペントキシ基、3-メチルブトキシ基、2−メチルブトキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基、1−エチルプロポキシ基、1,1−ジメチルプロポキシ基、ヘキシルオキシ基、4−メチルペンチルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、1−メチルペンチルオキシ基、3,3−ジメチルブトキシ基、2,2−ジメチルブトキシ基、1,1−ジメチルブトキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、ヘプチルオキシ基、1−メチルヘキシルオキシ基、1−エチルペンチルオキシ基、オクチルオキシ基、1−メチルヘプチルオキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、またはデシルオキシ基等が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられ、更に好ましくは、炭素数1〜4のアルコキシ基が挙げられる。
「ハロアルキル基」としては、1〜5個の同一または異なるハロゲン原子で置換されたアルキル基が挙げらる。具体的には、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、又はペンタフルオロエチル基等が挙げられる。
「ハロアルコキシ基」としては、1〜5個の同一または異なるハロゲン原子で置換されたアルコキシ基が挙げられる。具体的には、トリフルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、又はペンタフルオロエトキシ基等が挙げられる。
「ハロアルコキシ基」としては、1〜5個の同一または異なるハロゲン原子で置換されたアルコキシ基が挙げられる。具体的には、トリフルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、又はペンタフルオロエトキシ基等が挙げられる。
「アルキレン」としては、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝状のアルキレンが挙げられる。具体的には、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、1−メチルメチレン、1−エチルメチレン、1−プロピルメチレン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン、1−メチルトリメチレン、2−メチルトリメチレン、2−メチルテトラメチレン、または3−メチルペンタメチレン等が挙げられる。
本明細書において、置換アミノ基は、置換もしくは無置換のアルキルアミノ基又は置換もしくは無置換のジアルキルアミノ基を表すか、あるいは、置換アミノ基の2個の置換基が結合して、隣接する窒素原子と共に5〜7員の含窒素複素環を形成していてもよい。具体的には、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、またはモルホリニル基等が挙げられる。
前記「アルキルアミノ基」及び「ジアルキルアミノ基」におけるアルキルとしては、前記アルキル基と同じものが挙げられる。
前記アルキルアミノ基もしくはジアルキルアミノ基が置換されている場合の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、またはアルコキシ基等が挙げられ、同一又は異なる置換基が1〜3個結合していてもよい。具体的な置換基としては、フッ素、塩素、メトキシ基、エトキシ基、またはプロポキシ基等が挙げられる。
前記「アルキルアミノ基」及び「ジアルキルアミノ基」におけるアルキルとしては、前記アルキル基と同じものが挙げられる。
前記アルキルアミノ基もしくはジアルキルアミノ基が置換されている場合の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、またはアルコキシ基等が挙げられ、同一又は異なる置換基が1〜3個結合していてもよい。具体的な置換基としては、フッ素、塩素、メトキシ基、エトキシ基、またはプロポキシ基等が挙げられる。
本明細書において、「5〜7員の含窒素複素環」としては、1〜2個の窒素原子、0もしくは1個の酸素原子および0もしくは1個の硫黄原子から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5〜7員の飽和含窒素複素環が挙げられる。具体的には、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、またはモルホリン等が挙げられる。
環Aにおける「5〜6員の単環性の芳香族複素環」としては、0〜2個の窒素原子、0〜1個の酸素原子及び0〜1個の硫黄原子から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5〜6員の単環性の芳香族複素環が挙げられる。具体的には、ピロール環、フラン環、チオフェン環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環等が挙げられる。好ましくは、ピリジン環、フラン環、またはチオフェン環等が挙げられる。
Rにおけるアルキル基またはアルコキシ基が置換されている場合の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、またはアルコキシ基等が挙げられ、同一もしくは異なる1または複数の、好ましくは1〜3個の置換基で置換されていてもよい。具体的には、フッ素、塩素、メトキシ基、エトキシ基、またはプロポキシ基等が挙げられる。
Rとして好ましくは、フッ素、塩素、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、またはジメチルアミノ基等が挙げられる。
Rとして好ましくは、フッ素、塩素、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、またはジメチルアミノ基等が挙げられる。
Y1における「アルキレン」は好ましくは炭素数1〜4のアルキレンであり、具体的にはメチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、エチレン、1-メチルエチレン、2-メチルエチレン、またはトリメチレン等が挙げられる。
Y2における「アルキレン」は好ましくは炭素数1〜4のアルキレンであり、具体的にはメチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、エチレン、1-メチルエチレン、または2-メチルエチレンが挙げられる。
Zにおける「アルキレン」は好ましくは炭素数1〜3のアルキレンであり、具体的にはメチレン、メチルメチレン、またはエチレン等が挙げられる。
Q1における「アルコキシ基」は好ましくは炭素数1〜4の直鎖状もしくは分枝状のアルコキシ基であり、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられる。
Q1またはQ2が以下の置換基群:
−PO(OR2)(OR3);−COOR4;−COSR4;及び−CONR5R6(式中、R2、R3、R4及びR5は前記と同義である。);
から選択される置換基を表す場合、R2、R3、R4及びR5におけるアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基が置換されている場合の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアミノ基、置換もしくは無置換の芳香族炭素環基、または置換もしくは無置換の芳香族複素環基等が挙げられ、同一もしくは異なる1または複数の、好ましくは1〜3個の置換基で置換されていてもよい。
前記置換アルコキシ基における置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、またはアルコキシ基等が挙げられる。具体的には、フッ素、塩素、メトキシ基、またはエトキシ基等が挙げられる。
前記置換もしくは無置換のアミノ基として好ましくは、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基またはチオモルホリニル基等が挙げられる。
−PO(OR2)(OR3);−COOR4;−COSR4;及び−CONR5R6(式中、R2、R3、R4及びR5は前記と同義である。);
から選択される置換基を表す場合、R2、R3、R4及びR5におけるアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基が置換されている場合の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアミノ基、置換もしくは無置換の芳香族炭素環基、または置換もしくは無置換の芳香族複素環基等が挙げられ、同一もしくは異なる1または複数の、好ましくは1〜3個の置換基で置換されていてもよい。
前記置換アルコキシ基における置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、またはアルコキシ基等が挙げられる。具体的には、フッ素、塩素、メトキシ基、またはエトキシ基等が挙げられる。
前記置換もしくは無置換のアミノ基として好ましくは、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基またはチオモルホリニル基等が挙げられる。
前記芳香族炭素環基としては、フェニル基、1−ナフチル基または2−ナフチル基等が挙げられる。
前記芳香族複素環基としては、0〜4の窒素原子、0〜1の酸素原子、及び0〜1の硫黄原子から選択される1〜4のヘテロ原子を含む5〜10員の単環性もしくは二環性の芳香族複素環基が挙げられる。具体的には、ピロリル基、フリル基、チエニル基、ピラゾリル基、イソキサゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、インドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インダゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、フタラジニル基、キナゾリニル、またはキノキサリニル基等が挙げられる。ここで該芳香族複素環基における結合位置は特に限定されず、任意の窒素原子もしくは炭素原子上で結合していてもよい。
該芳香族複素環基として、好ましくは、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基等が挙げられる。
前記置換芳香族炭素環基または置換芳香族複素環基が置換されている場合の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、またはアルコキシ基等が挙げられる。具体的には、フッ素、塩素、メトキシ基、またはエトキシ基等が挙げられる。
該芳香族複素環基として、好ましくは、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基等が挙げられる。
前記置換芳香族炭素環基または置換芳香族複素環基が置換されている場合の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、またはアルコキシ基等が挙げられる。具体的には、フッ素、塩素、メトキシ基、またはエトキシ基等が挙げられる。
R2及びR3が結合して隣接する−OP(=O)O−と共に、5〜8員環を形成する場合、以下の式(5)で表される。
(式中、qは1〜3の整数を表す。)
R5及びR6が結合して、隣接する窒素原子と共に形成する5〜7員の含窒素複素環としては、1〜2の窒素原子、0〜1の酸素原子、及び0〜1の硫黄原子から選択される1〜3のヘテロ原子を含む、置換もしくは無置換の5〜7員の単環性の飽和含窒素複素環が挙げられる。具体的には、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、ヘキサメチレンイミノ基、ホモピペラジニル基、モルホリニル基、またはチオモルホリニル基等が挙げられる。
前記飽和含窒素複素環が置換されている場合の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、アルキル基またはアルコキシ基等が挙げられる。具体的には、フッ素、塩素、メチル基、エチル基、メトキシ基、またはエトキシ基等が挙げられる。
本発明のアデニン化合物は、置換基の種類によっては、全ての互変異性体、幾何異性体、立体異性体を含む概念であり、それらの混合物であってもよい。
すなわち、式(1)の化合物において不斉炭素原子がひとつ以上存在する場合には、ジアステレオマーや光学異性体が存在するが、これらジアステレオマーや光学異性体の混合物や単離されたものも本発明に含まれる。
また、式(1)で示されるアデニン化合物とその互変異性体は化学的に等価であり、本発明のアデニン化合物はその互変異性体も含む。該互変異性体は具体的には、式(1’):
すなわち、式(1)の化合物において不斉炭素原子がひとつ以上存在する場合には、ジアステレオマーや光学異性体が存在するが、これらジアステレオマーや光学異性体の混合物や単離されたものも本発明に含まれる。
また、式(1)で示されるアデニン化合物とその互変異性体は化学的に等価であり、本発明のアデニン化合物はその互変異性体も含む。該互変異性体は具体的には、式(1’):
薬学上許容される塩としては、酸付加塩及び塩基付加塩が挙げられる。例えば、酸付加塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、パラトルエンスルホン酸塩等の有機酸塩が挙げられ、塩基付加塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩等の無機塩基塩、トリエチルアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、ピリジニウム塩、ジイソプロピルアンモニウム塩等の有機塩基塩等が挙げられ、さらにはアルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸などの塩基性あるいは酸性アミノ酸といったアミノ酸塩が挙げられる。また、式(1)で表される化合物は、水和物、またはエタノール和物等の溶媒和物であってもよい。
式(1)で表される化合物は、以下の方法で製造することができる。なお、以下に記載のない出発原料化合物は、以下の方法に準じ、あるいは公知の方法またはそれに準じた方法に従い製造することができる。
製造方法1
化合物(II)は、化合物(I)と化合物(X)とを塩基存在下、反応させることにより得ることができる。
塩基としては例えば、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等の金属水酸化物、水素化ナトリウム等の金属水素化物、またはt-ブトキシカリウム等の金属アルコキシド等を用いることができる。溶媒としては例えば、四塩化炭素、クロロホルムもしくは塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドもしくはアセトニトリル等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
化合物(IV)は、化合物(II)と化合物(XI)とを反応させることにより得ることができる。
X1がNR1の場合は、塩基存在下または非存在下に反応させる。塩基としては例えば、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等の金属水酸化物、またはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンもしくは4-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基等を用いることができる。溶媒としては例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンもしくはジグライム等のエーテル系溶媒、プロパノールもしくはブタノールなどのアルコール系溶媒、またはジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒等を用いることができ、あるいは無溶媒で行ってもよい。反応温度は例えば、約50℃から200℃までの範囲から選択される。
X1が酸素原子または硫黄原子の場合は、塩基存在下に反応させる。塩基としては例えば、ナトリウムもしくはカリウム等のアルカリ金属、または水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物等を用いることができる。溶媒としては例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンもしくはジグライム等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができ、あるいは無溶媒で行ってもよい。反応温度は例えば、約50℃から200℃までの範囲から選択される。
なお、化合物(I)から化合物(IV)を製造する工程において、上記と同様の方法を用いて化合物(III)を合成し、化合物(II)の合成と同様の方法を用いて化合物(III)と化合物(X)とを反応させることにより化合物(IV)を得ることもできる。
また、化合物(IV)は下記に示した方法により得ることもできる。
化合物(XIV)は、化合物(XIII)と化合物(XVII)とを塩基存在下、反応させることにより得ることができる。
塩基としては例えば、ナトリウムメトキシドもしくはナトリウムエトキシド等の金属アルコキシド等を用いることができる。溶媒としては例えば、ジエチルエーテルもしくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミドもしくはアセトニトリル等の非プロトン性溶媒、またはメタノールもしくはエタノール等のアルコール系溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、室温から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
化合物(XV)は、化合物(XIV)をクロロ化することにより得ることができる。
クロロ化剤としては例えば、塩化チオニル、またはオキシ塩化リン等を用いることができ、反応において例えば、ジメチルアニリン等の塩基を加えてもよい。溶媒としては例えば、四塩化炭素、塩化メチレンもしくはジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテルもしくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、またはアセトニトリル等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
化合物(IV)は、化合物(XV)をアンモニアと反応させることにより得ることができる。
溶媒としては例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンもしくはジグライム等のエーテル系溶媒、プロパノールもしくはブタノールなどのアルコール系溶媒、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒、または水等を用いることができ、あるいは無溶媒で行ってもよい。反応温度は例えば、約50℃から200℃までの範囲から選択される。
化合物(V)は、化合物(IV)をブロモ化することにより得ることができる。
ブロモ化剤としては例えば、臭素、臭化水素酸ペルブロミド、またはN-ブロモサクシミド等を用いることができ、反応において例えば、酢酸ナトリウム等の反応助剤を加えてもよい。溶媒としては例えば、四塩化炭素、塩化メチレンもしくはジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、酢酸、または二硫化炭素等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
化合物(VI)は、化合物(V)とナトリウムメトキシド等の金属アルコキシド等を反応させることにより得ることができる。
溶媒としては例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒、または用いられる金属アルコキシドに対応するメタノール等のアルコール系溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、室温から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
化合物(VII)は、化合物(VI)あるいは化合物(V)を酸性条件下で処理することにより得ることができる。
酸としては例えば、塩酸、臭化水素酸もしくは硫酸等の無機酸、またはトリフルオロ酢酸等の有機酸等を用いることができる。溶媒としては例えば、水、または、水と有機溶媒との混合溶媒を用いることができる。前記有機溶媒としては、ジエチルエーテルもしくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミドもしくはアセトニトリル等の非プロトン性溶媒、またはメタノールもしくはエタノール等のアルコール系溶媒等が挙げられる。反応温度は例えば、室温から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
また、化合物(I)から化合物(VII)を製造する工程において、前述と同様の方法を用いて、順に化合物(VIII)、化合物(IX)を合成し、化合物(VII)を得ることもできる。
製造方法2
化合物(XIX)は、化合物(XVIII)と化合物(XXII)とを塩基存在下、反応させることにより得ることができる。
塩基としては例えば、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等の金属水酸化物、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンもしくは4-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基、またはナトリウムメトキシド等の金属アルコキシド等を用いることができる。溶媒としては例えば、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノールもしくはエタノール等のアルコール系溶媒、またはジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドもしくはアセトニトリル等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
化合物(XX)は、化合物(XIX)と化合物(XXIII)とを塩基存在下または非存在下、反応させることにより得ることができる。
塩基としては例えば、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等の金属水酸化物等の無機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンもしくは4-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基、またはナトリウムメトキシド等の金属アルコキシド等を用いることができる。溶媒としては例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンもしくはジグライム等のエーテル系溶媒、メタノールもしくはエタノール等のアルコール系溶媒、またはトルエン、ジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができ、あるいは無溶媒で行ってもよい。反応温度は例えば、室温から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
なお、化合物(XIX)から化合物(XX)を製造する工程において、化合物(XXI)を合成し、化合物(XX)を得ることもできる。
X2がアミノ基の場合、化合物(XXI)は、化合物(XIX)とグアニジンとを塩基存在下または非存在下、反応させることにより得ることができる。
塩基としては例えば、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等の金属水酸化物、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンもしくは4-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基、またはナトリウムメトキシド等の金属アルコキシド等を用いることができる。溶媒としては例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンもしくはジグライム等のエーテル系溶媒、メタノールもしくはエタノール等のアルコール系溶媒、またはトルエン、ジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができ、あるいは無溶媒で行ってもよい。反応温度は例えば、室温から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
X2が水酸基の場合、化合物(XXI)は、化合物(XIX)と尿素とを塩基存在下または非存在下、反応させることにより得ることができる。塩基としては例えば、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等の金属水酸化物、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンもしくは4-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基、またはナトリウムメトキシド等の金属アルコキシド等を用いることができる。溶媒としては例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンもしくはジグライム等のエーテル系溶媒、メタノールもしくはエタノール等のアルコール系溶媒、または、トルエン、ジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができ、あるいは無溶媒で行ってもよい。反応温度は例えば、室温から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
X2がメルカプト基の場合、化合物(XXI)は、化合物(XIX)とベンゾイルイソチオシアネートを塩基存在下または非存在下反応させてチオウレアとし、次いで環化反応を行うことにより得ることができる。
化合物(XIX)とベンゾイルイソチオシアネートとの縮合反応では、塩基としては例えば、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、またはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンもしくは4-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基等を用いることができる。溶媒としては例えば、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
上記で得られるチオウレアを環化反応に供することによりピリミジン骨格を構築できる。すなわち、環化反応では、塩基としては例えば、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、またはナトリウムメトキシドもしくはt-ブトキシカリウム等の金属アルコキシド等を用いることができる。溶媒としては例えば、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、エタノールもしくは2−プロパノール等のアルコール系溶媒、またはジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン系溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約室温から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
化合物(XX)は、化合物(XXI)と化合物(XVIV)とを塩基存在下、反応させることにより得ることができる。
塩基としては例えば、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等の金属水酸化物、水素化ナトリウム等の金属水素化物、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、もしくは4-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基、またはt-ブトキシカリウム等の金属アルコキシド等を用いることができる。溶媒としては例えば、四塩化炭素、クロロホルムもしくは塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドもしくはアセトニトリル等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
製造方法3
上記式(II)〜式(XXIV)において、Q3またはQ4がホスホン酸基、カルボキシ基、または水酸基である場合、当業者にとって公知の方法またはそれに準じた方法に従い、それぞれQ1またはQ2に変換できる。該方法については、例えば、「コンプリヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーション、R.C.ラロック著、(VCH パブリッシャーズ,Inc、1989)」に記載されている。以下、具体的に説明する。
(1)Q 1 またはQ 2 が−PO(OR 2 )(OR 3 )で表される場合、
本発明化合物の製造中間体であるホスホン酸とR2XまたはR3X(Xはハロゲン原子を表す。)とを塩基存在下、反応させることによりホスホン酸エステルを得ることができる。塩基としては例えば、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等の金属水酸化物、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、もしくは4-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基等を用いることができる。溶媒としては例えば、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテルもしくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
また、本発明化合物の製造中間体である水酸基をハロゲン化した後、塩基存在下、HPO(OR2)(OR3)を反応させることによりホスホン酸エステルを得ることができる。ハロゲン化剤としては例えば、塩化チオニル、臭化チオニル、またはオキシ塩化リン等を用いることができる。溶媒としては例えば、四塩化炭素、クロロホルムもしくは塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、またはトルエンもしくはキシレン等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。HPO(OR2)(OR3)との反応において、塩基としては例えば、水素化ナトリウム等の金属水素化物、またはt-ブトキシカリウム等の金属アルコキシド等を用いることができる。溶媒としては例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドもしくはアセトニトリル等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
R2及びR3が結合して隣接する−OP(=O)O−と共に、5〜8員環を形成している場合、例えば、本発明化合物の製造中間体であるホスホン酸とX(CH2)nX(Xはハロゲン原子を表す。nは2〜5を表す。)とを、塩基存在下、反応させることにより環状ホスホン酸エステルを得ることができる。塩基としては例えば、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等の金属水酸化物、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、もしくは4-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基等を用いることができる。溶媒としては例えば、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテルもしくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
また、Q3が水酸基である製造中間体の水酸基をハロゲン化した後、塩基存在下、HPO(OR2)(OR3)を反応させることによりホスホン酸エステルを得ることができる。ハロゲン化剤としては例えば、塩化チオニル、臭化チオニル、またはオキシ塩化リン等を用いることができる。溶媒としては例えば、四塩化炭素、クロロホルムもしくは塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、またはトルエンもしくはキシレン等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。HPO(OR2)(OR3)との反応において、塩基としては例えば、水素化ナトリウム等の金属水素化物、またはt-ブトキシカリウム等の金属アルコキシド等を用いることができる。溶媒としては例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドもしくはアセトニトリル等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
上記式(II)〜式(XXIV)において、Q3またはQ4がホスホン酸基、カルボキシ基、または水酸基である場合、当業者にとって公知の方法またはそれに準じた方法に従い、それぞれQ1またはQ2に変換できる。該方法については、例えば、「コンプリヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーション、R.C.ラロック著、(VCH パブリッシャーズ,Inc、1989)」に記載されている。以下、具体的に説明する。
(1)Q 1 またはQ 2 が−PO(OR 2 )(OR 3 )で表される場合、
本発明化合物の製造中間体であるホスホン酸とR2XまたはR3X(Xはハロゲン原子を表す。)とを塩基存在下、反応させることによりホスホン酸エステルを得ることができる。塩基としては例えば、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等の金属水酸化物、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、もしくは4-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基等を用いることができる。溶媒としては例えば、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテルもしくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
また、本発明化合物の製造中間体である水酸基をハロゲン化した後、塩基存在下、HPO(OR2)(OR3)を反応させることによりホスホン酸エステルを得ることができる。ハロゲン化剤としては例えば、塩化チオニル、臭化チオニル、またはオキシ塩化リン等を用いることができる。溶媒としては例えば、四塩化炭素、クロロホルムもしくは塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、またはトルエンもしくはキシレン等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。HPO(OR2)(OR3)との反応において、塩基としては例えば、水素化ナトリウム等の金属水素化物、またはt-ブトキシカリウム等の金属アルコキシド等を用いることができる。溶媒としては例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドもしくはアセトニトリル等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
R2及びR3が結合して隣接する−OP(=O)O−と共に、5〜8員環を形成している場合、例えば、本発明化合物の製造中間体であるホスホン酸とX(CH2)nX(Xはハロゲン原子を表す。nは2〜5を表す。)とを、塩基存在下、反応させることにより環状ホスホン酸エステルを得ることができる。塩基としては例えば、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等の金属水酸化物、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、もしくは4-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基等を用いることができる。溶媒としては例えば、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテルもしくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
また、Q3が水酸基である製造中間体の水酸基をハロゲン化した後、塩基存在下、HPO(OR2)(OR3)を反応させることによりホスホン酸エステルを得ることができる。ハロゲン化剤としては例えば、塩化チオニル、臭化チオニル、またはオキシ塩化リン等を用いることができる。溶媒としては例えば、四塩化炭素、クロロホルムもしくは塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、またはトルエンもしくはキシレン等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。HPO(OR2)(OR3)との反応において、塩基としては例えば、水素化ナトリウム等の金属水素化物、またはt-ブトキシカリウム等の金属アルコキシド等を用いることができる。溶媒としては例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドもしくはアセトニトリル等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
(2)Q 1 またはQ 2 が−COOR 4 で表される場合、
本発明化合物の製造中間体であるカルボン酸とR4OHとを酸触媒下、脱水縮合することによりエステルを得ることができる。酸としては例えば、塩酸、臭化水素酸もしくは硫酸等の無機酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、またはフッ化ホウ素エーテラート等のルイス酸等を用いることができる。反応温度は例えば、室温からR4OHの沸点付近までの範囲から選択される。
また、本発明化合物の製造中間体であるカルボン酸を酸ハロゲン化物とした後、塩基存在下または非存在下、R4OHを反応させることによりエステルを得ることができる。ハロゲン化剤としては例えば、塩化チオニル、オキシ塩化リン、五塩化リン、または三塩化リン等を用いることができる。溶媒としては例えば、四塩化炭素、クロロホルムもしくは塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、またはトルエンもしくはキシレン等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。R4OHとの反応において、塩基としては例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、もしくは4-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基等を用いることができる。溶媒としては例えば、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテルもしくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
本発明化合物の製造中間体であるカルボン酸とR4OHとを酸触媒下、脱水縮合することによりエステルを得ることができる。酸としては例えば、塩酸、臭化水素酸もしくは硫酸等の無機酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、またはフッ化ホウ素エーテラート等のルイス酸等を用いることができる。反応温度は例えば、室温からR4OHの沸点付近までの範囲から選択される。
また、本発明化合物の製造中間体であるカルボン酸を酸ハロゲン化物とした後、塩基存在下または非存在下、R4OHを反応させることによりエステルを得ることができる。ハロゲン化剤としては例えば、塩化チオニル、オキシ塩化リン、五塩化リン、または三塩化リン等を用いることができる。溶媒としては例えば、四塩化炭素、クロロホルムもしくは塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、またはトルエンもしくはキシレン等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。R4OHとの反応において、塩基としては例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、もしくは4-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基等を用いることができる。溶媒としては例えば、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテルもしくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
(3)Q 1 またはQ 2 が−COSR 4 で表される場合、
本発明化合物の製造中間体であるカルボン酸とR4SHとを縮合剤を用いて脱水縮合することによりチオエステルを得ることができる。縮合剤としては例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド等のカルボジイミド類等を用いることができる。溶媒としては例えば、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテルもしくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約室温から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
また、本発明化合物の製造中間体であるカルボン酸を酸ハロゲン化物とした後、塩基存在下、R4SHを反応させることによりチオエステルを得ることができる。R4SHとの反応において、塩基としては例えば、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、もしくは4-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基等を用いることができる。溶媒としては例えば、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテルもしくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
本発明化合物の製造中間体であるカルボン酸とR4SHとを縮合剤を用いて脱水縮合することによりチオエステルを得ることができる。縮合剤としては例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド等のカルボジイミド類等を用いることができる。溶媒としては例えば、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテルもしくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約室温から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
また、本発明化合物の製造中間体であるカルボン酸を酸ハロゲン化物とした後、塩基存在下、R4SHを反応させることによりチオエステルを得ることができる。R4SHとの反応において、塩基としては例えば、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、もしくは4-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基等を用いることができる。溶媒としては例えば、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテルもしくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
(4)Q 1 またはQ 2 が−CONR 5 R 6 で表される場合、
本発明化合物の製造中間体であるカルボン酸とR5R6NHとを活性エステル化試薬存在下または非存在下、縮合剤を用いて脱水縮合することによりアミドを得ることができる。縮合剤としては例えば、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩もしくはジシクロヘキシルカルボジイミド等のカルボジイミド類等を用いることができる。活性エステル化試薬としては例えば、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール、またはN−ヒドロキシコハク酸イミド等を用いることができる。溶媒としては例えば、クロロホルムもしくは塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテルもしくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
また、本発明化合物の製造中間体であるカルボン酸を酸ハロゲン化物とした後、塩基存在下、R5R6NHを反応させることによりアミドを得ることができる。R5R6NHとの反応において、塩基としては例えば、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、もしくは4-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基等を用いることができる。溶媒としては例えば、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテルもしくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
なお、製造方法3に記載された各製造工程は、本製造工程以降に行う反応に支障が無い限り、製造方法1または2におけるいずれの化合物を原料としてもよく、製造方法1または2に記載された反応式中のいずれの工程で行ってもよい。
本発明化合物の製造中間体であるカルボン酸とR5R6NHとを活性エステル化試薬存在下または非存在下、縮合剤を用いて脱水縮合することによりアミドを得ることができる。縮合剤としては例えば、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩もしくはジシクロヘキシルカルボジイミド等のカルボジイミド類等を用いることができる。活性エステル化試薬としては例えば、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール、またはN−ヒドロキシコハク酸イミド等を用いることができる。溶媒としては例えば、クロロホルムもしくは塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテルもしくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
また、本発明化合物の製造中間体であるカルボン酸を酸ハロゲン化物とした後、塩基存在下、R5R6NHを反応させることによりアミドを得ることができる。R5R6NHとの反応において、塩基としては例えば、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、もしくは4-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基等を用いることができる。溶媒としては例えば、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテルもしくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、またはジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
なお、製造方法3に記載された各製造工程は、本製造工程以降に行う反応に支障が無い限り、製造方法1または2におけるいずれの化合物を原料としてもよく、製造方法1または2に記載された反応式中のいずれの工程で行ってもよい。
本発明の8−ヒドロキシアデニン化合物、その中間体、またはその原料化合物が官能基を有している場合、必要に応じて、適当な工程、すなわち製造法1または2で示された各製造方法の途中の段階等で、当業者の常法に従い、置換基導入反応、または官能基変換反応等を行うことができる。これらについては「実験化学講座(日本化学会編、丸善)」、または「コンプリヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーション、R.C.ラロック著、(VCH パブリッシャーズ,Inc、1989)」等に記載された方法等を用いることができる。例えば、官能基変換反応としては、酸ハライド、スルホニルハライド等を用いて、アシル化、またはスルホニル化を行う反応、ハロゲン化アルキル等のアルキル化剤を反応させる反応、加水分解反応、Friedel-Crafts反応やWittig反応等の炭素-炭素結合形成反応、酸化もしくは還元反応等が挙げられる。
また、本発明の化合物、またはその中間体がアミノ基、カルボキシ基、水酸基、またはオキソ基等の官能基を有している場合、必要に応じて保護、脱保護の技術を用いることができる。好適な保護基、保護する方法、および脱保護する方法としては、「Protective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.;1990)」等に詳細に記載されている。
また、本発明の化合物、またはその中間体がアミノ基、カルボキシ基、水酸基、またはオキソ基等の官能基を有している場合、必要に応じて保護、脱保護の技術を用いることができる。好適な保護基、保護する方法、および脱保護する方法としては、「Protective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.;1990)」等に詳細に記載されている。
本発明の式(1)の化合物、またはそれを製造するための中間体は当業者に公知の方法で精製することができる。例えば、カラムクロマトグラフィー(例えば、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、もしくはイオン交換カラムクロマトグラフィー)、または再結晶等で精製することができる。例えば、再結晶溶媒としては、メタノール、エタノールもしくは2−プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒、ベンゼンもしくはトルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン等のケトン系溶媒、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジメチルホルムアミドもしくはアセトニトリル等の非プロトン系溶媒、水、またはこれらの混合溶媒等を用いることができる。その他精製方法としては、実験化学講座(日本化学会編、丸善)1巻等に記載された方法等を用いることができる。
本発明の式(1)の化合物において、1つ以上の不斉点がある場合、通常の方法に従って、その不斉点を有する原料を用いるか、または途中の段階で不斉を導入することにより製造することができる。例えば、光学異性体の場合、光学活性な原料を用いるか、製造工程の適当な段階で光学分割などを行うことで得ることができる。光学分割法として例えば、式(1)の化合物もしくはその中間体を不活性溶媒中(例えばメタノール、エタノール、もしくは2−プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒、トルエン等の炭化水素系溶媒、またはアセトニトリル等の非プロトン系溶媒、及びこれらの混合溶媒)、光学活性な酸(例えば、マンデル酸、N−ベンジルオキシアラニン、もしくは乳酸等のモノカルボン酸、酒石酸、o−ジイソプロピリデン酒石酸もしくはリンゴ酸等のジカルボン酸、またはカンファースルフォン酸もしくはブロモカンファースルフォン酸等のスルフォン酸)と塩を形成させるジアステレオマー法により行うことができる。
式(1)の化合物もしくはその中間体がカルボキシ基等の酸性官能基を有する場合は、光学活性なアミン(例えばα−フェネチルアミン、キニン、キニジン、シンコニジン、シンコニン、ストリキニーネ等の有機アミン)と塩を形成させることにより行うこともできる。
式(1)の化合物もしくはその中間体がカルボキシ基等の酸性官能基を有する場合は、光学活性なアミン(例えばα−フェネチルアミン、キニン、キニジン、シンコニジン、シンコニン、ストリキニーネ等の有機アミン)と塩を形成させることにより行うこともできる。
塩を形成させる温度としては、室温から溶媒の沸点までの範囲から選択される。光学純度を向上させるためには、一旦、溶媒の沸点付近まで温度を上げることが望ましい。析出した塩を濾取する際、必要に応じて冷却し収率を向上させることができる。光学活性な酸、またはアミンの使用量は、基質に対し約0.5〜約2.0当量の範囲、好ましくは1当量前後の範囲が適当である。必要に応じ結晶を不活性溶媒中(例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒、トルエン等の炭化水素系溶媒、アセトニトリル等の非プロトン系溶媒及びこれらの混合溶媒)で再結晶し、高純度の光学活性な塩を得ることもできる。また、必要に応じて光学分割した塩を通常の方法で酸または塩基で処理しフリー体として得ることもできる。
本発明の8−ヒドロキシアデニン化合物、それらの互変異性体、またはその薬学上許容される塩は、インターフェロン誘導活性、及び/またはIL−4及びIL−5産生抑制活性を示し、ウイルス性疾患、アレルギー性疾患、皮膚疾患等の治療剤もしくは予防剤として有効である。また、本発明の8−ヒドロキシアデニン化合物、それらの互変異性体、またはその薬学上許容される塩は、局所投与された場合、投与組織で薬効を示すが、生体内の酵素により、実質的に薬効が減弱した別の化合物(分解物)に変換され、全身性の薬理学的活性を示さないことを特徴とする局所投与用薬剤として有用である。ここで薬効とは、化合物の薬理学的活性を表し、具体的には、インターフェロン誘導活性、IL-4産生阻害活性、及び/またはIL-5産生阻害活性等が挙げられる。
好ましくは、分解物は親化合物よりも10倍、より好ましくは100倍、さらに好ましくは1000倍薬効が減弱している。
好ましくは、分解物は親化合物よりも10倍、より好ましくは100倍、さらに好ましくは1000倍薬効が減弱している。
該薬理学的活性は、当業者に公知の任意の評価試験で測定することができ、好ましくは、in vitro評価試験で測定することができる。具体的な測定方法としては、Method in ENZYMOLOGY(アカデミックプレス)等に記載されている方法、市販のELISAキット(例えば、AN'ALYSA(Immunoassay System)等)を用いる方法、または本明細書実施例に記載されている方法等が挙げられる。
例えば、インターフェロン誘導活性を、ラット脾細胞を用いたバイオアッセイで測定し、親化合物(本発明の化合物)とその分解物について同一濃度でのインターフェロン産生量(IU/ml)を比較することができる。また、一定のインターフェロン産生能力を示す親化合物及びその分解物の薬物濃度を比較することもできる。
例えば、インターフェロン誘導活性を、ラット脾細胞を用いたバイオアッセイで測定し、親化合物(本発明の化合物)とその分解物について同一濃度でのインターフェロン産生量(IU/ml)を比較することができる。また、一定のインターフェロン産生能力を示す親化合物及びその分解物の薬物濃度を比較することもできる。
また、薬理学的活性として、インターフェロン誘導活性等に基づく生体内における生体内作用が挙げられる。該生体内作用としては、免疫賦活作用、インフルエンザ様症状等が挙げられる。免疫賦活作用としては、ナチュラルキラー(NK)細胞等の細胞障害活性を誘導すること等が挙げられ、インフルエンザ様症状としては、発熱等が挙げられる。発熱とは、哺乳動物における体温の上昇を表し、例えば、ヒトでは平熱以上に体温が上昇することを表す。
局所投与の方法としては特に限定は無いが、鼻腔、肺胞もしくは気道に対して投与する場合には通気または吸入による投与方法、皮膚に対して投与する場合には皮膚への塗布による投与、経眼的に投与する場合には点眼による投与等が挙げられる。好ましくは、通気または吸入による投与方法が挙げられる。
本明細書の化合物が、局所投与された場合、ヒトまたは動物の血中等で分解されて分解物となることは、例えば、in vitro評価試験において、血清中、または肝S9中での半減期によっても確認することができる。in vitro評価試験において本発明の化合物の半減期を決定する試験法については公知である。
本発明の化合物は、in vitro評価試験において、肝S9中で代謝され、その半減期が好ましくは60分以内、より好ましくは30分以内、さらに好ましくは10分以内である。また、本発明の化合物は、血清中で代謝され、その半減期が好ましくは60分以内、より好ましくは30分以内、さらに好ましくは10分以内である。
本発明の化合物は、in vitro評価試験において、肝S9中で代謝され、その半減期が好ましくは60分以内、より好ましくは30分以内、さらに好ましくは10分以内である。また、本発明の化合物は、血清中で代謝され、その半減期が好ましくは60分以内、より好ましくは30分以内、さらに好ましくは10分以内である。
上記「分解物」とは、式(1)においてQ1及び/またはQ2における置換基に含まれるホスホン酸エステル結合、エステル結合、チオエステル結合、またはアミド結合が、加水分解されて生成するホスホン酸基、またはカルボキシ基を有する化合物を表す。
本発明の化合物の、肝S9中の半減期の測定方法は以下のとおりである。すなわち、本発明の化合物を肝S9溶液に添加し、37±0.5℃で、5分〜2時間インキュベートする。一定時間ごとに、肝S9溶液中に残存する本発明の化合物量をHPLC(高速液体クロマトグラフィー)等で定量することにより消失速度定数を求め、半減期を算出する。具体的には実施例に記載された方法が挙げられる。
ここで肝S9とは、哺乳動物の肝臓を生理食塩水、シュークロース溶液、KCl溶液等の水溶液中でホモジネートした後、9000xgで遠心分離しその上清画分を集めたものを表す。ここで水溶液は、通常肝臓に対して2〜4倍量用いる。哺乳動物としては、ヒト、イヌ、ウサギ、モルモット、マウス、またはラット等が挙げられる。肝S9は、適宜緩衝液等で希釈して用いることができる。
ここで肝S9とは、哺乳動物の肝臓を生理食塩水、シュークロース溶液、KCl溶液等の水溶液中でホモジネートした後、9000xgで遠心分離しその上清画分を集めたものを表す。ここで水溶液は、通常肝臓に対して2〜4倍量用いる。哺乳動物としては、ヒト、イヌ、ウサギ、モルモット、マウス、またはラット等が挙げられる。肝S9は、適宜緩衝液等で希釈して用いることができる。
本発明の化合物の、血清中半減期の測定方法は以下のとおりである。すなわち、本発明の化合物を血清溶液に添加し、37±0.5℃で、5分〜2時間インキュベートする。一定時間ごとに、血清溶液中に残存する本発明の化合物量をHPLC(高速液体クロマトグラフィー)等で定量することにより消失速度定数を求め、半減期を算出する。
ここで血清とは、血液から血球や血液凝固因子を遠心分離等により除去した上清画分を表し、適宜緩衝液等で希釈して用いることができる。
ここで血清とは、血液から血球や血液凝固因子を遠心分離等により除去した上清画分を表し、適宜緩衝液等で希釈して用いることができる。
本発明の化合物は、局所投与のために使用される製剤であれば、如何なる製剤で処方してもよい。該製剤は、従来公知の技術を用いて調製され、許容される通常の担体、賦形剤、結合剤、安定剤、緩衝剤、溶解補助剤、等張剤等を含有することができる。
局所投与用薬剤の製剤例としては、軟膏、ローション剤、クリーム剤、ゲル剤、テープ剤、経皮パッチ製剤、湿布剤、スプレー剤、エアゾル剤、または吸入器もしくは通気器用カートリッジ噴霧用の水剤/懸濁剤、点眼剤、点鼻剤、外用散剤等が含まれる。
軟膏、クリーム剤およびゲル剤には通常0.01〜10w/w%の本発明の化合物が含まれ、水性または油性基剤に好適な増粘剤及び/またはゲル化剤及び/または溶媒を添加してもよい。例えば、該基剤としては、水及び/または液体パラフィンなどの油または落花生油もしくはヒマシ油などの植物油、またはポリエチレングリコールなどの溶媒が挙げられる。増粘剤及びゲル化剤としては、軟パラフィン、ステアリン酸アルミニウム、セトステアリルアルコール、ポリエチレングリコール、羊毛脂、蜜蝋、カルボキシポリメチレン及びセルロース誘導体及び/またはモノステアリン酸グリセリル及び/または非イオン性乳化剤が挙げられる。
ローション剤には通常0.01〜10w/w%の本発明の化合物が含まれ、水性または油性基剤で処方してもよく、一般に乳化剤、安定剤、分散剤、沈殿防止剤、または増粘剤を含んでいてもよい。
外用散剤には通常0.01〜10w/w%の本発明の化合物が含まれ、好適な粉末基剤、例えば、タルク、乳糖、またはデンプンによって形成してもよい。
点滴薬は水性または非水性基剤で処方してもよく、分散剤、可溶化剤、沈殿防止剤または防腐剤を含んでいてもよい。
スプレー剤は、例えば好適な液化噴射剤を使用して、水溶液もしくは懸濁液として、または計量用量吸入器のような加圧パックから送達されるエアゾルとして処方してもよい。
吸入に適したエアゾル剤は、懸濁液または溶液のいずれかであってよく、一般に本発明の化合物およびフルオロカーボンもしくは水素含有クロロフルオロカーボンまたはそれらの混合物などの適切な噴射剤、特にヒドロフルオロアルカン、特に1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロ−n−プロパンまたはそれらの混合物を含む。エアゾル剤は所望により界面活性剤、例えばオレイン酸またはレシチンおよび共溶媒、例えばエタノールなどの当技術分野で十分公知のさらなる調剤賦形剤を含んでもよい。
吸入器もしくは通気器で用いられる、例えばゼラチンのカプセルまたはカートリッジは、本発明で用いられる化合物を吸入するための粉末混合物および乳糖またはデンプンなどの好適な粉末基剤を含有して処方してもよい。それぞれのカプセルまたはカートリッジには通常20μg〜10mgの本発明の化合物が含まれる。または別法として、本発明で用いられる化合物は乳糖などの賦形剤を伴わずに提供してもよい。
発明の局所投与用薬剤中、本発明に用いられる有効化合物の割合は、製造される製剤の形態にもよるが、一般に0.001〜10重量%であり、好ましくは0.005〜1%である。また、吸入または通気用散剤において用いられる割合は、0.1〜5%の範囲内である。
エアゾル剤は好ましくは、それぞれの計量用量またはエアゾルの「ひと吹きの量」には、本発明で用いられる化合物が20μg〜2000μg、好ましくは約20μg〜500μg含まれる。投与は1日に1回または1日に数回、例えば2、3、4または8回でよく、例えば各回1、2または3用量を与える。
局所投与用薬剤の製剤例としては、軟膏、ローション剤、クリーム剤、ゲル剤、テープ剤、経皮パッチ製剤、湿布剤、スプレー剤、エアゾル剤、または吸入器もしくは通気器用カートリッジ噴霧用の水剤/懸濁剤、点眼剤、点鼻剤、外用散剤等が含まれる。
軟膏、クリーム剤およびゲル剤には通常0.01〜10w/w%の本発明の化合物が含まれ、水性または油性基剤に好適な増粘剤及び/またはゲル化剤及び/または溶媒を添加してもよい。例えば、該基剤としては、水及び/または液体パラフィンなどの油または落花生油もしくはヒマシ油などの植物油、またはポリエチレングリコールなどの溶媒が挙げられる。増粘剤及びゲル化剤としては、軟パラフィン、ステアリン酸アルミニウム、セトステアリルアルコール、ポリエチレングリコール、羊毛脂、蜜蝋、カルボキシポリメチレン及びセルロース誘導体及び/またはモノステアリン酸グリセリル及び/または非イオン性乳化剤が挙げられる。
ローション剤には通常0.01〜10w/w%の本発明の化合物が含まれ、水性または油性基剤で処方してもよく、一般に乳化剤、安定剤、分散剤、沈殿防止剤、または増粘剤を含んでいてもよい。
外用散剤には通常0.01〜10w/w%の本発明の化合物が含まれ、好適な粉末基剤、例えば、タルク、乳糖、またはデンプンによって形成してもよい。
点滴薬は水性または非水性基剤で処方してもよく、分散剤、可溶化剤、沈殿防止剤または防腐剤を含んでいてもよい。
スプレー剤は、例えば好適な液化噴射剤を使用して、水溶液もしくは懸濁液として、または計量用量吸入器のような加圧パックから送達されるエアゾルとして処方してもよい。
吸入に適したエアゾル剤は、懸濁液または溶液のいずれかであってよく、一般に本発明の化合物およびフルオロカーボンもしくは水素含有クロロフルオロカーボンまたはそれらの混合物などの適切な噴射剤、特にヒドロフルオロアルカン、特に1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロ−n−プロパンまたはそれらの混合物を含む。エアゾル剤は所望により界面活性剤、例えばオレイン酸またはレシチンおよび共溶媒、例えばエタノールなどの当技術分野で十分公知のさらなる調剤賦形剤を含んでもよい。
吸入器もしくは通気器で用いられる、例えばゼラチンのカプセルまたはカートリッジは、本発明で用いられる化合物を吸入するための粉末混合物および乳糖またはデンプンなどの好適な粉末基剤を含有して処方してもよい。それぞれのカプセルまたはカートリッジには通常20μg〜10mgの本発明の化合物が含まれる。または別法として、本発明で用いられる化合物は乳糖などの賦形剤を伴わずに提供してもよい。
発明の局所投与用薬剤中、本発明に用いられる有効化合物の割合は、製造される製剤の形態にもよるが、一般に0.001〜10重量%であり、好ましくは0.005〜1%である。また、吸入または通気用散剤において用いられる割合は、0.1〜5%の範囲内である。
エアゾル剤は好ましくは、それぞれの計量用量またはエアゾルの「ひと吹きの量」には、本発明で用いられる化合物が20μg〜2000μg、好ましくは約20μg〜500μg含まれる。投与は1日に1回または1日に数回、例えば2、3、4または8回でよく、例えば各回1、2または3用量を与える。
本発明の医薬組成物は、他の治療上有効な薬剤と組み合わせて使用してもよい。例えば、抗喘息薬として用いられる場合は、これをβ2−アドレナリン受容体アゴニスト、抗ヒスタミンまたは抗アレルギー性の、特にβ2−アドレナリン受容体アゴニスト等と組み合わせて使用することができる。かかる組合せの個々の化合物は、医薬製剤を個別にまたは組み合わせて、逐次または同時のいずれかで投与してもよい。
以下の表1〜表17に本発明の化合物を例示するが、本発明はこれに限定されるものではない。
9-ベンジル-2-ジメトキシホスホリルメチル-8-ヒドロキシアデニン(9-Benzyl-2-dimethoxyphosphorylmethyl-8-hydroxyadenine)の合成
1H NMR (DMSO-d6) δ10.22 (1H, brs), 7.29 (5H, m), 6.50 (2H, s), 4.90 (2H, s), 3.61 (3H, s), 3.58 (3H, s), 3.25 (2H, d, J = 18.4 Hz).
9-ベンジル-2-ジエトキシホスホリルメチル-8-ヒドロキシアデニン(9-Benzyl-2-diethoxyphosphorylmethyl-8-hydroxyadenine)の合成
9-ベンジル-2-ジベンジルオキシホスホリルメチル-8-ヒドロキシアデニン(9-Benzyl-2-dibenzyloxyphosphorylmethyl-8-hydroxyadenine)の合成
2-ブトキシ-9-[3-(ジメトキシホスホリルメチル)ベンジル] -8-ヒドロキシアデニン(2-Butoxy-9-[3-(dimethoxyphosphorylmethyl)benzyl]-8-hydroxyadenine)の合成
2-ブトキシ-9-[3-(ジベンジルオキシホスホリルメチル)ベンジル]-8-ヒドロキシアデニン(2-Butoxy-9-[3-(dibenzyloxyphosphorylmethyl)benzyl]-8-hydroxyadenine)の合成
ラット脾臓細胞におけるインターフェロン誘導作用(in vitro)
SD系ラット(雄性;8-10週齢)から脾臓を摘出し、無血性MEM培地を用いて1×107 cells/mlの脾細胞懸濁液を調製し、24穴マイクロプレートの各ウエルに0.5 mlずつ分注した。そして、同培地で希釈した被験化合物(0.2% DMSOを含む)を各ウエルに0.5 mlずつ添加し、5% CO2インキュベーター内で37℃、24時間培養した後、培養液を0.2マイクロメーターのフィルターで無菌濾過して培養上清を得た。培養上清中のインターフェロン力価はJ. A. Armstrong, Methods in Enzymology 78, 381-7に記載のバイオアッセイにより定量した。すなわち1×104 cells/50μlのマウス繊維芽細胞 L929を96穴の培養プレートで24時間培養後、50μlの希釈培養上清を添加し、更に24時間培養した。続いて水泡性口内炎ウイルスを 100μl ずつ添加し、ウイルス感染後44時間での細胞変性効果をニュートラルレッド染色により確認した。定量は、色素を50%エタノール/PBS水溶液で抽出し、540nmの吸収を測定することで行った。表18に各化合物のインターフェロン誘導活性(最小有効濃度)を示す。
SD系ラット(雄性;8-10週齢)から脾臓を摘出し、無血性MEM培地を用いて1×107 cells/mlの脾細胞懸濁液を調製し、24穴マイクロプレートの各ウエルに0.5 mlずつ分注した。そして、同培地で希釈した被験化合物(0.2% DMSOを含む)を各ウエルに0.5 mlずつ添加し、5% CO2インキュベーター内で37℃、24時間培養した後、培養液を0.2マイクロメーターのフィルターで無菌濾過して培養上清を得た。培養上清中のインターフェロン力価はJ. A. Armstrong, Methods in Enzymology 78, 381-7に記載のバイオアッセイにより定量した。すなわち1×104 cells/50μlのマウス繊維芽細胞 L929を96穴の培養プレートで24時間培養後、50μlの希釈培養上清を添加し、更に24時間培養した。続いて水泡性口内炎ウイルスを 100μl ずつ添加し、ウイルス感染後44時間での細胞変性効果をニュートラルレッド染色により確認した。定量は、色素を50%エタノール/PBS水溶液で抽出し、540nmの吸収を測定することで行った。表18に各化合物のインターフェロン誘導活性(最小有効濃度)を示す。
ラット肝S9を用いた代謝安定性試験
ラット肝S9を用いた反応は96ウェルプレート上でTecan社製スクリーニングロボットを用いて行った。S9溶液はラット肝S9 10mlに 250mM Kpi(ph 7.4) 20 mlと脱イオン水 20 mlを加えて調整し、Cofactor液をNADPH 220 mgを脱イオン水40.5 mlに溶解(Final 6mM)して調整し、IS(Internal Standard)溶液はアセトニトリル30 mlに IS溶液(1mM DMSO溶液)300μlを添加(100倍希釈)し調整した。被験化合物(1mM DMSO溶液) を37℃のインキュベーター中で溶解し、各35μLずつを96wellプレートに分注(24サンプル/プレート)した後、プレート類(サンプルプレート、希釈用96wellプレート、反応用及び回収用の各Deep wellプレート、固相抽出プレート)と試薬類(S9溶液、Cofactor液、IS(Internal Standard)溶液、Stop solution、溶出用アセトニトリル)をロボットブース内の決められた位置にセットし、反応をスタートした(被験化合物の濃度1μM)。振とうしながら37℃でインキュベート後、固相抽出(同時に分析用の内部標準を添加する)し、回収された200μ L/wellのサンプルに対し、各well 50μLのアセトニトリルを添加し、FALCON Deep wellプレート2枚に100μL/wellずつ分注後、LC/MS分析を行い、被検物質及び内部標準のクロマトグラムを描き、ピーク面積を求めた後、内部標準法で安定性(反応後の残存率)を算出した。結果を表19に示した。
ラット肝S9を用いた反応は96ウェルプレート上でTecan社製スクリーニングロボットを用いて行った。S9溶液はラット肝S9 10mlに 250mM Kpi(ph 7.4) 20 mlと脱イオン水 20 mlを加えて調整し、Cofactor液をNADPH 220 mgを脱イオン水40.5 mlに溶解(Final 6mM)して調整し、IS(Internal Standard)溶液はアセトニトリル30 mlに IS溶液(1mM DMSO溶液)300μlを添加(100倍希釈)し調整した。被験化合物(1mM DMSO溶液) を37℃のインキュベーター中で溶解し、各35μLずつを96wellプレートに分注(24サンプル/プレート)した後、プレート類(サンプルプレート、希釈用96wellプレート、反応用及び回収用の各Deep wellプレート、固相抽出プレート)と試薬類(S9溶液、Cofactor液、IS(Internal Standard)溶液、Stop solution、溶出用アセトニトリル)をロボットブース内の決められた位置にセットし、反応をスタートした(被験化合物の濃度1μM)。振とうしながら37℃でインキュベート後、固相抽出(同時に分析用の内部標準を添加する)し、回収された200μ L/wellのサンプルに対し、各well 50μLのアセトニトリルを添加し、FALCON Deep wellプレート2枚に100μL/wellずつ分注後、LC/MS分析を行い、被検物質及び内部標準のクロマトグラムを描き、ピーク面積を求めた後、内部標準法で安定性(反応後の残存率)を算出した。結果を表19に示した。
製剤の処方例
エアゾル剤1g中、
実施例1の化合物:0.641mg(0.06%)
エタノール :26.816mg(2.68%)
1,1,1,2-テトラフルオロエタン :972.543mg(97.25%)
上記成分を含有するエアゾル溶液を調製する。
エアゾル剤1g中、
実施例1の化合物:0.641mg(0.06%)
エタノール :26.816mg(2.68%)
1,1,1,2-テトラフルオロエタン :972.543mg(97.25%)
上記成分を含有するエアゾル溶液を調製する。
製剤の処方例
エアゾル剤1g中、
実施例4の化合物:0.641mg(0.06%)
エタノール :26.816mg(2.68%)
1,1,1,2-テトラフルオロエタン :972.543mg(97.25%)
上記成分を含有するエアゾル溶液を調製する。
エアゾル剤1g中、
実施例4の化合物:0.641mg(0.06%)
エタノール :26.816mg(2.68%)
1,1,1,2-テトラフルオロエタン :972.543mg(97.25%)
上記成分を含有するエアゾル溶液を調製する。
比較例1:9-ベンジル-8-ヒドロキシ-2-ホスホノメチルアデニン(9-Benzyl-8-hydroxy-2-phosphonomethyladenine)の合成
比較例2:2-ブトキシ-8-ヒドロキシ-9-[3-(ホスホノメチル)ベンジル]アデニン(2-Butoxy-8-hydroxy-9-[3-(phosphonomethyl)benzy]adenine)の合成
参考例1:2-ブトキシアデニン(2-Butoxyadenine)の合成
1H NMR (DMSO-d6) δ12.53 (1H, brs), 7.88 (1H, s), 7.06 (2H, brs), 4.16 (2H, t, J = 6.6 Hz), 1.63 (2H, 5, J = 6.6 Hz), 1.40 (2H, 6, J = 7.4 Hz), 0.92 (3H, t, J = 7.4 Hz).
参考例2:2-ブトキシ-9-(3-メトキシカルボニルベンジル)アデニン(2-Butoxy-9-(3-methoxycarbonylbenzyl)adenine)の合成
参考例3:8-ブロモ-2-ブトキシ-9-(3-メトキシカルボニルベンジル)アデニン(8-Bromo-2-Butoxy-9-(3-methoxycarbonylbenzyl)adenine)の合成
1H NMR (DMSO-d6) δ7.89 (2H, m), 7.51 (2H, m), 7.45 (2H, brs), 5.33 (2H, s), 4.21 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.83 (3H, s), 1.64 (2H, 5, J = 7.8 Hz), 1.38 (2H, 6, J = 7.6 Hz), 0.90 (3H, t, J = 7.3 Hz).
参考例4:2-ブトキシ-9-(3-カルボキシベンジル)-8-メトキシアデニン(2-Butoxy-9-(3-carboxybenzyl)-8-methoxyadenine)の合成
参考例5:2-ブトキシ-8-ヒドロキシ-9-(3-メトキシカルボニルベンジル)アデニン(2-Butoxy-8-hydroxy-9-(3-methoxycarbonylbenzyl)adenine)の合成
1H NMR (DMSO-d6) δ10.02 (1H, brs), 7.93 (1H, s), 7.87 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.59 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.49 (1H, t, J = 7.6 Hz), 6.48 (2H, brs), 4.93 (2H, s), 4.14 (2H, t, J = 6.5 Hz), 3.84 (3H, s), 1.63 (2H, 5, J = 7.0 Hz), 1.36 (2H, 6, J = 7.0 Hz), 0.90 (3H, t, J = 7.3 Hz).
参考例6:2-ブトキシ-8-ヒドロキシ-9-(3-ヒドロキシメチルベンジル)アデニン(2-Butoxy-8-hydroxy-9-(3-hydroxymethylbenzyl)adenine)の合成
1H NMR (DMSO-d6) δ9.94 (1H, s), 7.93 (2H, m), 7.87 (1H, s), 7.59 (1H, t, J = 7.6 Hz), 6.44 (2H, brs), 5.17 (1H, t, J = 5.7 Hz), 4.84 (2H, s), 4.44 (2H, d, J = 5.7 Hz), 4.14 (2H, t, J = 6.6 Hz), 1.62 (2H, 5, J = 6.6 Hz), 1.38 (2H, 6, J = 7.4 Hz), 0.90 (3H, t, J = 7.3 Hz).
参考例7:2-ブトキシ-9-(3-クロロメチルベンジル)-8-ヒドロキシアデニン(2-Butoxy-9-(3-chloromethylbenzyl)-8-hydroxyadenine)の合成
1H NMR (DMSO-d6) δ9.69 (1H, s), 7.93 (3H, m), 7.87 (1H, m), 6.46 (2H, brs), 4.86 (2H, s), 4.73 (2H, s), 4.14 (2H, t, J = 6.6 Hz), 1.62 (2H, 5, J = 6.6 Hz), 1.37 (2H, 6, J = 7.3 Hz), 0.90 (3H, t, J = 7.4 Hz).
参考例8:9-ベンジル-2-クロロメチル-8-ヒドロキシアデニン(9-Benzyl-2-chloromethyl-8-hydroxyadenine)の合成
Claims (12)
- 式(1):
環Aは、ベンゼン環または5〜6員の単環性の芳香族複素環を表し、
mは、0または1を表し、
nは、0〜2の整数を表し、
Rは、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、または置換もしくは無置換のアミノ基を表し、
nが2を表す場合、Rは同一もしくは異なっていてもよく、
X1は酸素原子、硫黄原子、NR1(R1は水素原子またはアルキル基を表す。)、または単結合を表し、
Y1及びY2は、独立して、単結合またはアルキレンを表し、
Zはアルキレンを表し、
Q1は、水素原子、水酸基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基または以下の置換基群から選択される任意の置換基を表し、
Q2は、以下の置換基群から選択される任意の置換基を表し、
Q1及びQ2の少なくとも一つは、−PO(OR2)(OR3)を表す。
置換基群:−PO(OR2)(OR3);−COOR4;−COSR4;−CONR5R6(式中、R2及びR3は独立して、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、または置換もしくは無置換のアルキニル基を表すか、あるいはR2及びR3が結合して隣接する−OP(=O)O−と共に、5〜8員環を形成していてもよく、R4は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、または置換もしくは無置換のアルキニル基を表し、R5及びR6は独立して、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、または置換もしくは無置換のアルキニル基を表すか、あるいはR5及びR6が結合して、隣接する窒素原子と共に置換もしくは無置換の5〜7員の含窒素複素環を形成していてもよい。)]
で表される8−ヒドロキシアデニン化合物、またはそれらの薬学上許容される塩。 - 式(1)において、Q1が、−PO(OR2)(OR3)を表す、請求項1に記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはそれらの薬学上許容される塩。
- 式(1)において、mが1を表し、Q2が、−PO(OR2)(OR3)を表す、請求項1に記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはそれらの薬学上許容される塩。
- 式(1)において、X1が、単結合を表す、請求項1〜3のいずれかに記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはそれらの薬学上許容される塩。
- 式(1)において、Zがメチレンを表し、環Aがベンゼン環を表す、請求項1〜4のいずれかに記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはそれらの薬学上許容される塩。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する免疫調節剤。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有するウイルス性疾患治療剤または予防剤。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有するアレルギー性疾患治療剤または予防剤。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する癌疾患治療剤または予防剤。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の8−ヒドロキシアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する局所投与用薬剤。
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