JP2005066218A - 車両用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】 シートクッションパッドを薄肉化したものでありながら、クッション感に優れ、しかも6Hz前後の高周波数域の振動吸収性の悪化を防止することができる車両用シートを提供する。
【解決手段】 金型内部にポリウレタンフォーム原料を注入して成型されたスキン層とコア層を有するポリウレタンフォームからなるシートクッションパッド1と、このシートクッションパッドの下方に配置されて該シートクッションパッドを支持する支持フレーム2とを備える車両用シートにおいて、支持フレーム2にはシートクッションパッドの着座部11を弾性的に支持するバネ24を設け、シートクッションパッド2については着座部11の厚みを30〜50mmとし、かつ、コア密度を80〜110kg/m3にする。
【選択図】 図3
【解決手段】 金型内部にポリウレタンフォーム原料を注入して成型されたスキン層とコア層を有するポリウレタンフォームからなるシートクッションパッド1と、このシートクッションパッドの下方に配置されて該シートクッションパッドを支持する支持フレーム2とを備える車両用シートにおいて、支持フレーム2にはシートクッションパッドの着座部11を弾性的に支持するバネ24を設け、シートクッションパッド2については着座部11の厚みを30〜50mmとし、かつ、コア密度を80〜110kg/m3にする。
【選択図】 図3
Description
本発明は、ポリウレタンフォームからなるシートクッションパッドとこれを支持する支持フレームとを備える車両用シートに関する。
一般に、自動車用シートにはクッション性の高い軟質ポリウレタンフォームからなるシートクッションパッド(以下、単にパッド又はクッションパッドということがある。)が使用されており、これを支持フレーム上に載置するとともに、パッド表面に表皮を被せる等して、車両用シートとして構成されている。
このような車両用シートにおいては、ボディのデザイン性や空気抵抗値低減による燃費向上などの要請から、車高をより低くすることが要求され、そのためクッションパッドの薄肉化が求められる場合がある。また、特に最近では、原動機・燃料の多様化や、ラゲッジスペース拡大の要請から、燃料タンクをシート下に配置する場合や、また、シートアレンジの多様化から、特に後部座席においてシートを可倒式にして格納性を向上しようとする場合に、クッションパッドを薄肉化することが要求される。
しかしながら、一般に、シートクッションパッドを薄肉化すると、特に高荷重域の撓み量が低下することによりクッション感が低下し、顕著な場合には底付き感が発生するおそれがある。また、JASO B−407規定の振動伝達率特性に関して、共振点が高周波数側にシフトすることにより、特に6Hz前後の高周波数域の振動吸収性が悪化してしまう。
なお、特許文献1には、ポリウレタンフォームからなるシートクッションパッドと、バネを有する支持フレームとからなるシート構造が開示されているが、同文献のシートクッションパッドは着座部の厚みが90mmと厚く、またコア密度も50〜65kg/m3と低いものであり、薄肉化に対応したものではない。すなわち、従来、この種のシートクッションパッドは、着座部の厚みが少なくとも60mm以上であり、またコア密度もせいぜい70kg/m3までであって、本発明で規定した特性を持つシートクッションパッドは未だかつて存在していなかったのが実情である。
特開2002−253381号公報
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、シートクッションパッドを薄肉化したものでありながら、クッション感に優れ、しかも6Hz前後の高周波数域の振動吸収性の悪化を低減することができる車両用シートを提供することを目的とする。
本発明の車両用シートは、金型内部にポリウレタンフォーム原料を注入して成型されたスキン層とコア層を有するポリウレタンフォームからなるシートクッションパッドと、このシートクッションパッドの下方に配置されて該シートクッションパッドを支持する支持フレームとを備える車両用シートにおいて、前記支持フレームは、前記シートクッションパッドの着座部を弾性的に支持するバネを備え、前記シートクッションパッドは、着座部の厚みが30〜50mmであり、かつ、コア密度が80〜110kg/m3であることを特徴とするものである。
このようにシートクッションパッドを支持する支持フレームとして、着座部を弾性的に支持するバネを備えたものを用いることにより、パッドを薄肉化したことによる着座時のクッション感、ストローク感の低下を抑えることができ、座り心地を改善することができる。すなわち、近年、支持フレームとしてはバネのないものを用いて、シートクッションパッドの弾性のみでクッション性を確保する、いわゆるフルフォームタイプのシート構造が主流となっているが、このようなフルフォームタイプでは、パッドの薄肉化によるクッション感の低下に対応できない。そのため、本発明のようなバネ付き支持フレームの使用が有効である。
また、本発明者は、シートクッションパッドを高密度化することにより、共振点を高周波側にシフトさせることなく共振倍率を低下でき、これにより薄肉化によって悪化する6Hz前後の高周波数域の振動吸収性を改善できることを見い出した。すなわち、本発明はシートクッションパッドのコア密度を80〜110kg/m3とすることを特徴とするものであり、これにより、着座部の厚みが50mm以下と薄いものでありながら、6Hz前後の振動伝達率を下げて乗り心地性を改善することができる。また、耐久性の向上も期待できる。
本発明によると、シートクッションパッドを薄肉化したものでありながら、クッション感の低下を抑えて座り心地性を改善することができるとともに、6Hz前後の高周波数域の振動吸収性の悪化を低減して乗り心地性も改善することができる。
以下、本発明の実施形態に係る車両用シートについて詳細に説明する。
この車両用シートは、自動車の座席に用いられる自動車用シートであり、金型内部にポリウレタンフォーム原料を注入して成型されたスキン層とコア層を有するポリウレタンフォームからなるシートクッションパッド1(図1参照)と、このシートクッションパッド1の下方に配置されて該シートクッションパッド1を支持する金属製の支持フレーム2(図2参照)とを備えて構成されている。
シートクッションパッド1は、図1に示すように、幅方向中央の着座部11と、その左右両側において上方に***状に形成されたサイド部12,12とからなり、パッド上面には、着座部11とサイド部12の境界部に沿って前後方向に延びる左右一対の縦溝13,13が設けられ、また、左右の縦溝13,13の前後方向中央部同士を連結するように左右方向に延びる横溝14が設けられており、これにより、パッド上面には全体として略H字状に溝が形成されている。そして、横溝14により着座部11は前後に区画されて、横溝14の前側が着座者の腿部を受け止め支持する腿受け部15、横溝14の後側が着座者の臀部を受け止め支持する尻受け部16となっている。
本発明では、シートクッションパッド1の着座部11、より詳細には尻受け部16のヒップポイント17(JASO Z−221によるシートに着座したときの人体マネキンの胴体と大腿部の回転中心に相当するポイント)におけるパッド厚みTが50mm以下に設定されている。パッド厚みTはより好ましくは45mm以下に設定することである。パッド厚みTの下限は30mm以上であることが好ましい。
また、シートクッションパッド1は、そのコア密度(コア層について測定した密度)が80kg/m3以上に設定されている。このようにコア密度を高くすることにより、後記実施例にあるように、着座部11の厚みが50mm以下と薄いものでありながら、6Hz前後の振動伝達率を下げて乗り心地性を改善することができる。コア密度は90kg/m3以上であることがより好ましい。コア密度の上限は110kg/m3以下であることが好ましい。なお、一般に、シートクッションパッドにおけるスキン層とコア層の間は連続的に変化しており、境界が明確に形成されている訳ではないが、コア密度は明確にコア層である部分を取り出して測定する。
更に、シートクッションパッド1は、その25%硬度が250N以上であることが好ましい。25%硬度(25%ILD)は、着座部11、より詳細には尻受け部16のヒップポイント17を直径200mmの加圧板で25%圧縮したときの荷重である(JIS K6400準拠)。25%硬度を上記範囲に設定することにより、底付き感がなく、クッション感の良い快適なシートが得られる。なお、25%硬度の下限は320N以下であることが好ましい。25%硬度は、コア密度に応じてその最適値が異なり、コア密度が80〜90kg/m3では250〜300Nであることが好ましく、コア密度が90〜100kg/m3では270〜320Nであることが好ましい。
シートクッションパッド1を構成するポリウレタンフォームは、一般に、ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、発泡剤、触媒および整泡剤を含有するポリウレタンフォーム原料から成形される軟質ポリウレタンフォームであり、コア密度および25%硬度が上記範囲内に入るものであれば、ポリウレタンフォーム原料の構成は特に限定されない。
具体的には、上記ポリオール化合物としては、ポリオキシアルキレングリコールや、ポリオキシアルキレングリコールとポリマーポリオールを併用したものが好適に用いられる。ポリオキシアルキレングリコールとしては、通常、エチレングリコール等の多官能性アルコール系化合物を開始剤に、これにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加させたいわゆるポリエーテルポリオールが用いられる。また、ポリマーポリオールは、ポリオール化合物中にアクリロニトリル重合体粒子等のポリマー粒子を微粒子状にて分散させたものである。
上記ポリイソシアネート化合物としては、シートクッションパッドの製造に通常使用される、イソシアネート基を2個以上有する芳香族系、脂環族系、脂肪族系の各種のポリイソシアネート化合物、例えば、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(精製ジフェニルメタンジイソシアネート(p−MDI)やクルードMDI(c−MDI))、さらにはこれらポリイソシアネート化合物を変性して得られる変性ポリイソシアネート化合物を使用できる。
発泡剤としては水が好ましく、HCFC−141b、HFC−134a、HFC−245fa、HFC−365mfc等のハロゲン化炭化水素、シクロペンタンやn−ペンタン等の低沸点脂肪族ないし脂環式炭化水素、液化炭酸ガス等を用いることもできる。
ウレタン化触媒としては、トリエチレンジアミン(TEDA)等のアミン系触媒、酢酸カリウム等のカルボン酸金属塩、ジブチル錫ジラウレート等の有機金属化合物等があげられる。
整泡剤としては、通常のポリウレタンフォームの製造に用いられるものを使用できる。たとえば、ジメチルシロキサン系、ポリエーテルジメチルシロキサン系、フェニルメチルシロキサン系等の各種の整泡剤があげられる。好ましくは、ポリジメチルシロキサンやその誘導体からなる活性の高いシリコーン系整泡剤を用いることである。
その他、エチレングリコール等の低分子量架橋剤、乳化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、充填剤、難燃剤、可塑剤、着色剤、防黴・防菌剤等の各種添加剤を、必要に応じて添加することもできる。
上記した各成分を含んでなるポリウレタンフォーム原料は、シートクッションパッドが適用される用途に応じて、各種形状に応じた所定の金型内で、シートクッションパッドに成形される。成形方法は、通常の手段を採用できる。
シートクッションパッド1の裏面には、図3に示すように、補強布18が積層されている。補強布18は、例えばポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンまたはその発泡体からなる樹脂のサポーターやPPクロス、粗毛布、不織布等のサポーター(補強材)を、成形時に予め金型にインサートする一体成形法ないしフォーム成形後の接着により積層することができる。
支持フレーム2は、図2,3に示すように、シートクッションパッド1の下面部に対応する略矩形状をなしている。詳細には、シートクッションパッド1の前側部分(腿受け部15)の下面を受ける左右方向に延びる略水平な面状の前側受け面部21と、その左右両端からそれぞれ後方に延びる側壁部22,22と、側壁部22,22の後端部同士を連結する連結部である連結ロッド23と、前側受け面部21と連結ロッド23との間に架け渡されてシートクッションパッド1の着座部11を弾性的に支持するS字状バネ24とを備えて構成されている。
S字状バネ24は、鋼線からなり、その前端部が前側受け面部21の後縁に、後端部が連結ロッド23にそれぞれ固定されており、直線部24aと屈曲部24bとを組み合わせて略水平面内で左右に交互に振れながら前後方向に延びるように形成されている。そして、かかるS字状バネ24がシート幅方向に複数本(この実施形態では4本)所定間隔にて併設されている。これら複数のS字状バネ24は略同一平面(略水平面)上に配され、隣接するバネ24,24間では、その中間を通る前後方向に延びる線25に関して線対称な関係を持つように設けられている。S字状バネ24をこのように構成することにより、シートクッションパッド1を介して伝わる着座者の荷重をバランスよく受け止めることができ、特に薄肉パッドの支承に有利である。
また、これら4本のS字状バネ24には、その全てにかかるように補強部材26が設けられている。この補強部材26は、鋼線を略長方形の閉鎖形状に形成してなり、4本のS字状バネ24上に溶接などにより固定されている。
以上よりなる車両用シートを実際に車両に装着する際には、シートクッションパッド1に本皮、モケット、トリコット、ジャージ、織物等の表皮を被覆し、さらに支持フレーム2を取り付けてから、車両の組み立てに供される。
以下に実施例について説明する。なお、実施例等における物性等の評価方法は次の通りである。
〔シートクッションパッドの物理物性〕
a)コア密度(kg/m3):シートクッションパッドのコア部について測定した密度であり、パッドの中央部からスキン層を排除した試験片を切り出し、その密度を測定した。
a)コア密度(kg/m3):シートクッションパッドのコア部について測定した密度であり、パッドの中央部からスキン層を排除した試験片を切り出し、その密度を測定した。
b)25%硬度(N):シートクッションパッドを直径200mmの加圧板で25%圧縮したときの荷重である(JIS K6400準拠)。測定位置は、ヒップポイント17(図1,3参照)とした。
〔静たわみ特性〕
c)直径200mmの円形加圧板を用いて、50mm/分の速度で初期厚みの75%まで圧縮し、そのときのたわみ−荷重の関係を測定して、ヒステリシスロス、196N時のたわみ量およびバネ定数、392N時のたわみ量およびバネ定数を求めた。測定には、上島製たわみ試験機を用いた。
c)直径200mmの円形加圧板を用いて、50mm/分の速度で初期厚みの75%まで圧縮し、そのときのたわみ−荷重の関係を測定して、ヒステリシスロス、196N時のたわみ量およびバネ定数、392N時のたわみ量およびバネ定数を求めた。測定には、上島製たわみ試験機を用いた。
〔動特性〕
d)自由振動:50kgの鉄研形加圧板を試験片の上、0mmの高さから自由落下させ、その減衰波形を測定して、反撥率、対数減衰率、ストローク量I、ストローク量IIを求めた。ここで、ストローク量Iは自由振動時の最大たわみ量であり、ストローク量IIは最大たわみ量と振動減衰後のたわみ量との差である。
d)自由振動:50kgの鉄研形加圧板を試験片の上、0mmの高さから自由落下させ、その減衰波形を測定して、反撥率、対数減衰率、ストローク量I、ストローク量IIを求めた。ここで、ストローク量Iは自由振動時の最大たわみ量であり、ストローク量IIは最大たわみ量と振動減衰後のたわみ量との差である。
e)強制振動:JASO B−407に準拠して、50kgの鉄研形加圧板を負荷し振幅±2.5mmで強制振動試験を行うことにより得られた振動伝達率曲線から、共振周波数(Hz)、共振倍率、6Hz時振動伝達率を計測した。振動特性の計測には、シートクッション振動試験機C−1002DL(伊藤精機(株)製)を使用した。
〔湿熱圧縮永久歪〕
f)縦50×横50×厚み30mmの試験片を、金属製の圧縮板で試験片の厚さの50%まで圧縮固定し、温度50℃、湿度95%の恒温槽中で22時間放置した。その後、圧縮板から試験片を外し、30分間放置後に厚みを測定し、厚みの低下率を算出し、湿熱圧縮永久歪とした。
f)縦50×横50×厚み30mmの試験片を、金属製の圧縮板で試験片の厚さの50%まで圧縮固定し、温度50℃、湿度95%の恒温槽中で22時間放置した。その後、圧縮板から試験片を外し、30分間放置後に厚みを測定し、厚みの低下率を算出し、湿熱圧縮永久歪とした。
(実施例1および比較例1)
下記表1に記載の各成分を同表記載の重量比率で常法にて配合し、均一に混合した後、金型に注入し、発泡硬化させて図1に示すシートクッションパッドを作製した。その際、上型に補強布18として三井化学社製「タフネル」(目付140g/m2)を取り付けておいて一体に発泡成形した。パッドのヒップポイント17における厚みTは48mmとした。
下記表1に記載の各成分を同表記載の重量比率で常法にて配合し、均一に混合した後、金型に注入し、発泡硬化させて図1に示すシートクッションパッドを作製した。その際、上型に補強布18として三井化学社製「タフネル」(目付140g/m2)を取り付けておいて一体に発泡成形した。パッドのヒップポイント17における厚みTは48mmとした。
得られたシートクッションパッドについてコア密度と25%硬度を測定した。そして、実施例1では、このシートクッションパッドを図2に示す支持フレーム2上にセットして、静たわみ特性を評価した。一方、比較例1ではこのシートクッションパッド単独で静たわみ特性を評価した。それぞれ結果を表2に示すとともに、図4に荷重−撓み曲線を示す。
表2および図4から明らかなように、比較例1では高荷重域の撓み量(ストローク量)が小さく、従ってクッション感が不十分なものであったが、S字状バネ24を備える支持フレーム2で支持した実施例1では、高荷重域でも十分な撓み量を確保することができ、クッション感が大幅に改善されていた。
(実施例2,3および比較例2〜4)
下記表3に記載の各成分を同表記載の重量比率で常法にて配合し、均一に混合した後、金型に注入し、発泡硬化させて実施例2,3および比較例2〜4のシートクッションパッド1(図1)をそれぞれ作製した。その際、上型に補強布18として三井化学社製「タフネル」(目付140g/m2)を取り付けておいて一体に発泡成形した。実施例2,3および比較例2,3については、パッドのヒップポイント17における厚みTを48mmとした。比較例4はコントロール(従来例)であり、ヒップポイントでの厚みTは78mmである。
下記表3に記載の各成分を同表記載の重量比率で常法にて配合し、均一に混合した後、金型に注入し、発泡硬化させて実施例2,3および比較例2〜4のシートクッションパッド1(図1)をそれぞれ作製した。その際、上型に補強布18として三井化学社製「タフネル」(目付140g/m2)を取り付けておいて一体に発泡成形した。実施例2,3および比較例2,3については、パッドのヒップポイント17における厚みTを48mmとした。比較例4はコントロール(従来例)であり、ヒップポイントでの厚みTは78mmである。
得られた各シートクッションパッドについてコア密度と25%硬度を測定した。また、シートクッションパッドを図2に示す支持フレーム2上にセットして、動特性を評価した。結果を表3に示すとともに、図5に振動伝達率曲線を示す。
表3および図5から明らかなように、シートクッションパッドを高密度化することにより、共振点を高周波側にシフトさせることなく、むしろ低周波数側にシフトさせながら、共振倍率を下げることができた。また、高密度化により6Hzの振動伝達率も下がり、コア密度を80kg/m3以上とすることで、6Hz時振動伝達率をパッド厚みの大きい比較例4と同等の値にすることができた。また、高密度化により反撥率も低下していた。このような高密度化による反撥率と共振倍率の低下は、密度アップによってパッドの通気性が低下したことによるものと推測される。
実施例2のシートクッションパッド(コア密度=80.5kg/m3)と比較例2のシートクッションパッド(コア密度=60.8kg/m3)につき、湿熱圧縮永久歪を測定したところ、比較例2では10%であったのに対して、実施例2では7%であり、耐久性に優れていた。
(実施例4および比較例5)
下記表4に記載の各成分を同表記載の重量比率で常法にて配合し、均一に混合した後、金型に注入し、発泡硬化させて実施例4および比較例5のシートクッションパッド1(図1)をそれぞれ作製した。その際、上型に補強布18として三井化学社製「タフネル」(目付140g/m2)を取り付けておいて一体に発泡成形した。パッドのヒップポイント17における厚みTは40mmとした。
下記表4に記載の各成分を同表記載の重量比率で常法にて配合し、均一に混合した後、金型に注入し、発泡硬化させて実施例4および比較例5のシートクッションパッド1(図1)をそれぞれ作製した。その際、上型に補強布18として三井化学社製「タフネル」(目付140g/m2)を取り付けておいて一体に発泡成形した。パッドのヒップポイント17における厚みTは40mmとした。
1……シートクッションパッド
11……着座部
17……ヒップポイント
2……支持フレーム
24……S字状バネ
11……着座部
17……ヒップポイント
2……支持フレーム
24……S字状バネ
Claims (2)
- 金型内部にポリウレタンフォーム原料を注入して成型されたスキン層とコア層を有するポリウレタンフォームからなるシートクッションパッドと、このシートクッションパッドの下方に配置されて該シートクッションパッドを支持する支持フレームとを備える車両用シートにおいて、
前記支持フレームは、前記シートクッションパッドの着座部を弾性的に支持するバネを備え、前記シートクッションパッドは、着座部の厚みが30〜50mmであり、かつ、コア密度が80〜110kg/m3であることを特徴とする車両用シート。 - 前記シートクッションパッドの25%硬度が250〜320Nであることを特徴とする請求項1記載の車両用シート。
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Cited By (1)
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JP2013023140A (ja) * | 2011-07-25 | 2013-02-04 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 車両用シート |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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