JP2005064740A - 伝送データ再生装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 OFDM復調されたビット系列から、例えばトランスポートストリーム等のパケット系列を再生する際に、効率よくヌルパケットの挿入をする。
【解決手段】 OFDM受信装置は、RS復号回路の後段に、ヌルパケットの挿入を行うとともにスムージングしたトランスポートストリームを生成して出力するTS再生回路17を備えている。TS再生回路17は、多重フレーム内での有効パケット及びヌルパケットの配列を示したテーブルメモリ27を有している。セレクタ29は、バッファメモリ21から有効パケットを読み出し、ヌルパケット発生回路28からヌルパケットを読み出す。さらに、セレクタ29は、多重フレームの出力開始タイミングから当該テーブルメモリ27に示された配列に従って、有効パケット及びヌルパケットの多重化して出力する。
【選択図】 図3
【解決手段】 OFDM受信装置は、RS復号回路の後段に、ヌルパケットの挿入を行うとともにスムージングしたトランスポートストリームを生成して出力するTS再生回路17を備えている。TS再生回路17は、多重フレーム内での有効パケット及びヌルパケットの配列を示したテーブルメモリ27を有している。セレクタ29は、バッファメモリ21から有効パケットを読み出し、ヌルパケット発生回路28からヌルパケットを読み出す。さらに、セレクタ29は、多重フレームの出力開始タイミングから当該テーブルメモリ27に示された配列に従って、有効パケット及びヌルパケットの多重化して出力する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、例えばデジタル地上波放送の受信機等に適用され、直交周波数分割多重(OFDM)信号からビット系列を復調し、復調したビット列を例えば誤り訂正等の伝送路復号してデータストリームとして出力する伝送データ再生装置及び方法に関するものである。
デジタルデータを変調する方式として、直交周波数分割多重方式(以下、OFDM方式と呼ぶ。OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)と呼ばれる変調方式が知られている。
OFDM変調方式とは、伝送帯域内に多数の直交する副搬送波(サブキャリア)を設け、各サブキャリアの振幅及び位相にPSK(Phase Shift Keying)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)によりデータを割り当てて、デジタル変調する方式である。OFDM方式は、多数のサブキャリアで伝送帯域を分割するため、サブキャリア1波あたりの帯域は狭くなり変調速度は遅くなるが、トータルの伝送速度は、従来の変調方式と変わらないという特徴を有している。また、OFDM方式は、多数のサブキャリアが並列に伝送されるのでシンボル速度が遅くなり、シンボルの時間長に対する相対的なマルチパスの時間長を短くすることができ、マルチパス妨害を受けにくくなるという特徴を有している。また、OFDM方式は、複数のサブキャリアに対してデータの割り当てが行われることから、変調時には逆フーリエ変換を行うIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)演算回路、復調時にはフーリエ変換を行うFFT(Fast Fourier Transform)演算回路を用いることにより、送受信回路を構成することができるという特徴を有している。
OFDM方式は、マルチパス妨害の影響を強く受ける地上波デジタル放送に適用されることが多い。OFDM方式を採用した地上波デジタル放送としては、例えば、DVB-T( Digital Video Broadcasting-Terrestrial )やISDB-TSB(Integrated Services Digital Broadcasting -Terrestrial Sound Broadcasting)といった規格がある(非特許文献1、非特許文献2参照。)。
非特許文献1にはOFDM受信装置の一形態が示されている。この非特許文献1に基づき作製されたOFDM受信装置について図14を参照して説明をする。
OFDM受信装置100は、図14に示すように、アンテナ101と、チューナ102と、バンドパスフィルタ(BPF)103と、A/D変換回路104と、DCキャンセル回路105と、デジタル直交復調回路106と、FFT演算回路107と、フレーム抽出回路108と、同期回路109と、キャリア復調回路110と、周波数デインタリーブ回路111と、時間デインタリーブ回路112と、デマッピング回路113と、ビットデインタリーブ回路114と、デパンクチャ回路115と、ビタビ回路116と、バイトデインタリーブ回路117と、拡散信号除去回路118と、トランスポートストリーム生成回路119と、RS復号回路120と、伝送制御情報復号回路121と、CPUチャンネル選択回路122とを備えている。
放送局から放送されたデジタル放送の放送波は、OFDM受信装置100のアンテナ101により受信され、RF信号としてチューナ102に供給される。
アンテナ101により受信されたRF信号は、乗算器102a及び局部発振器102bからなるチューナ102によりIF信号に周波数変換され、BPF103に供給される。局部発振器102bから発振される受信キャリア信号の発振周波数は、CPUチャンネル選択回路122から供給されるチャンネル選択信号に応じて切り換えられる。
チューナ102から出力されたIF信号は、BPF103によりフィルタリングされた後、A/D変換回路104によりデジタル化される。デジタル化されたIF信号は、DCキャンセル回路105によりDC成分が除去され、デジタル直交復調回路106に供給される。
デジタル直交復調回路106は、所定の周波数(キャリア周波数)のキャリア信号を用いて、デジタル化されたIF信号を直交復調し、ベースバンドのOFDM信号を出力する。ベースバンドのOFDM信号は、直交復調された結果、実軸成分(Iチャネル信号)と、虚軸成分(Qチャネル信号)とから構成される複素信号となる。デジタル直交復調回路106から出力されるベースバンドのOFDM信号は、FFT演算回路107及び同期回路109に供給される。
FFT演算回路107は、ベースバンドのOFDM信号に対してFFT演算を行い、各サブキャリアに直交変調されている信号を抽出して出力する。
FFT演算回路107は、1つのOFDMシンボルから有効シンボル長分の信号を抜き出し、抜き出した信号に対してFFT演算を行う。すなわち、FFT演算回路107は、1つのOFDMシンボルからガードインターバル長分の信号を除き、残った信号に対してFFT演算を行う。FFT演算を行うために抜き出される信号の範囲は、その抜き出した信号点が連続していれば、1つのOFDMシンボルの任意の位置でよい。つまり、その抜き出す信号の範囲の開始位置は、OFDMシンボルの先頭の境界位置から、ガードインターバルの終了位置までの間のいずれかの位置となる。
FFT演算回路107により抽出された各サブキャリアに変調されていた信号は、実軸成分(Iチャネル信号)と虚軸成分(Qチャネル信号)とから構成される複素信号である。FFT演算回路107により抽出された信号は、フレーム抽出回路108、同期回路109及びキャリア復調回路110に供給される。
フレーム抽出回路108は、FFT演算回路107により復調された信号に基づき、OFDM伝送フレームの境界を抽出するとともに、OFDM伝送フレーム内に含まれているCP,SP等のパイロット信号,TMCC等の伝送制御情報を復調し、同期回路109及び伝送制御情報復号回路121に供給する。
同期回路109は、ベースバンドのOFDM信号、FFT演算回路107により復調された後の各サブキャリアに変調されていた信号、フレーム抽出回路108により検出されたCP,SP等のパイロット信号、及び、CPUチャンネル選択回路122から供給されるチャンネル選択信号を用いて、OFDMシンボルの境界を算出し、FFT回路107に対してFFT演算の演算開始タイミングを設定する。
キャリア復調回路110は、FFT演算回路107から出力された各サブキャリアから復調された後の信号が供給され、その信号に対してキャリア復調を行う。例えばISDB-TSB規格のOFDM信号を復調する場合であれば、キャリア復調回路110は、例えば、DQPSKの差動復調又はQPSK、16QAM、64QAMの同期復調を行う。
キャリア復調された信号は、周波数デインタリーブ回路111によって周波数方向のデインタリーブ処理がされ、続いて、時間デインタリーブ回路112によって時間方向のデインタリーブ処理がされた後、デマッピング回路113に供給される。
デマッピング回路113は、キャリア復調された信号(複素信号)に対してデータの再割付処理(デマッピング処理)を行い、伝送データ系列を復元する。例えばISDB-TSB規格のOFDM信号を復調する場合であれば、デマッピング回路113は、QPSK、16QAM又は64QAMに対応したデマッピング処理を行う。
デマッピング回路113から出力され伝送データ系列は、ビットデインタリーブ回路114、デパンクチャ回路115、ビタビ回路116、バイトデインタリーブ回路117、拡散信号除去回路118を通過することにより、多値シンボルの誤り分散のためのビットインタリーブに対応したデインタリーブ処理、伝送ビットの削減のためのパンクチャリング処理に対応したデパンクチャリング処理、畳み込み符号化されたビット列の復号のためのビタビ復号処理、バイト単位でのデインタリーブ処理、エネルギ拡散処理に対応したエネルギ逆拡散処理が行われ、トランスポートストリーム再生回路119に入力される。
トランスポートストリーム再生回路119は、例えばヌルパケット等の各放送方式で規定されるデータを、ストリームの所定の位置に挿入する。また、トランスポートストリーム再生回路119は、断続的に供給されてくるストリームのビット間隔を平滑化して時間的に連続したストリームとする、いわゆるスムージング処理を行う。スムージング処理がされた伝送データ系列は、RS復号回路120に供給される。
RS復号回路120は、入力された伝送データ系列に対してリードソロモン復号処理を行い、MPEG-2システムズで規定されたトランスポートストリームとして出力する。
伝送制御情報復号回路121は、OFDM伝送フレームの所定の位置に変調されているTMCC等といった伝送制御情報を復号する。復号された伝送制御情報は、キャリア復調回路110、時間デインタリーブ回路112、デマッピング回路113、ビットデインタリーブ回路114、及び、トランスポートストリーム再生回路119に供給され、各回路の復調や再生等の制御に用いられる。
また、非特許文献2では、トランスポートストリーム(TS)は、N個のパケット(TSP)からなる多重フレームから構成されていると規定し、さらに、伝送パラメータ(セグメント形式、モード、ガードインターバル比)に応じて多重フレーム内のTSPの数を規定している(非特許文献2 P14参照)。なお、TSPは、MPEG2システムズで定めるTSパケット(188バイト)に16バイトの冗長データが付加されて構成されたパケットである。
さらに、非特許文献2では、図15に示すような、モデル受信機300を定めることにより、多重フレーム内における有効パケットとヌルパケットとの配列を定めている。すなわち、このモデル受信機300で復調されるパケット列と同じ配列となるように、多重フレームを生成しなければならない。非特許文献2に記載されているモデル受信機について図15を参照して説明をする。
モデル受信機300は、図15に示すように、ベースバンドのOFDM信号に対してFFT演算を行うFFT演算回路301と、FFT演算した信号に対して差動復調及び同期復調を行う差動復調同期復調回路302と、差動復調又は同期復調をした信号に対して周波数デインターリーブ回路及び時間デインターリーブを行う周波数/時間デインターリーブ回路303とを備えている。
周波数/時間デインターリーブ回路303からは、階層伝送した場合におけるA階層に変調されているデータと、階層伝送した場合におけるB階層に変調されているデータと、無効信号とから構成された復調信号が出力される。2階層の階層伝送(DQPSK1/2、1セグメント使用、16QAM、2セグメント使用)、ガードインターバル比1/8、モード1の場合、周波数/時間デインターリーブ回路303からは、例えば図16に示すような、信号が出力される。
ここで、階層伝送とは、例えば、図17に示すように、ISDB-TSBの規格では、帯域幅が狭いOFDM信号のみ受信可能な受信機(1セグメント受信機)と、帯域幅が広いOFDM信号も受信可能な受信機(3セグメント受信機)とが存在するが、3セグメント受信機に対して送信した広帯域のOFDM信号であっても、その一部分を1セグメント受信機でも受信可能とするという伝送方法である。例えば、3セグメント受信機では静止画データ及び音楽データを受信可能であり、1セグメント受信機では音楽データのみが受信可能である場合、3セグメント受信機に対して送信した静止画及び音楽データのうち、音楽データのみは1セグメント受信機でも部分受信を可能とするようにした伝送方式である。
階層伝送を行う場合には、3セグメント受信機で受信可能な帯域をA階層とB階層との2つの階層に分ける。A階層は、1セグメント受信機により部分受信が可能なトランスポートストリームが変調された帯域であり、全帯域中の中心帯域に位置する。B階層は、A階層の周波数帯域を除いた帯域であり、全帯域中の両端部分の帯域に位置する。階層伝送を行った場合、RF信号の中心周波数にチューニングすることにより、3セグメント受信機ではA階層及びB階層の両者の信号が復調でき、1セグメント受信機はA階層の信号のみが復調できる。
周波数/時間デインターリーブ回路303から出力される無効信号は、OFDMシンボルのガードインターバル部分をサンプルするために生じた信号、実際の帯域幅よりも広い帯域を復調した場合の帯域外部分をサンプルするために生じる信号、及び、パイロット信号が変調されていた周波数部分に生じる信号等である。
さらに、モデル受信機300は、図15に示すように、階層分割回路304と、A階層用デパンクチュアード回路305と、B階層用デパンクチュアード回路306と、A階層用階層バッファ307と、B階層用階層バッファ308と、階層合成回路309と、第1及び第2のTS再生回路310,311とを備えている。
階層分割回路304には、周波数/時間デインターリーブ回路303からA階層,B階層及び無効信号が含まれた信号が入力される。階層分割回路304は、A階層のデータをA階層用デパンクチュアード回路305に供給し、B階層のデータをB階層用デパンクチュアード回路306に供給し、無効信号を除去する。A階層用デパンクチュアード回路305は、入力されたデータに対してデパンクチュアード処理を行い、A階層用バッファ307に格納する。B階層用デパンクチュアード回路306は、入力されたデータに対してデパンクチュアード処理を行い、B階層用バッファ308に格納する。
階層合成回路309は、A階層バッファ307又はB階層バッファ308に1TSP分のデータが蓄積された時点で、瞬間的にスイッチS1をそのバッファ307又は308へ切り換えて、第1のTS再生回路310又は第2のTS再生回路311にその蓄積されているTSPを転送する。第1のTS再生回路310及び第2のTS再生回路311のどちらに転送するかは、スイッチS3により切り換えられる。
第1のTS再生回路310又は第2のTS再生回路311は、それぞれ、階層合成回路309から転送されてきたTSPが格納されるTSバッファ、ヌルパケットを発生するヌルTSP発生部、スイッチS2を切り換えてTSバッファ又はヌルTSP発生部から発生されたいずれか一方のTSPを選択して出力するTS再生部を内臓している。
第1のTS再生回路310又は第2のTS再生回路311では、スイッチS4が自分に切り換えられているときに、1TSPの時間間隔毎にTSバッファ内にデータが蓄積されているか否かをチェックし、TSバッファに1TSP以上のデータが蓄積されていればTSバッファからデータを送出し、TSバッファ内にデータが蓄積されていなければヌルパケットを送出する。
スイッチS3及びスイッチS4の切り換えタイミングは次のようになる。モード1の場合、スイッチS3は、OFDMフレームの先頭位置のタイミングで第1のTS再生回路310と第2のTS再生回路311とが交互に切り換えられ、スイッチS4は、スイッチS3の切り換えタイミングより(つまり、OFDMフレームの先頭位置のタイミングより)3TSP分遅れて、同じ側に切り換えられる。モード2の場合、スイッチS3及びスイッチS4は、OFDMフレームの1/2の周期で第1のTS再生回路310と第2のTS再生回路311とが切り換えられる。モード3の場合、スイッチS3及びスイッチS4は、OFDMフレームの1/4の周期で第1のTS再生回路310と第2のTS再生回路311とが切り換えられる。
このようにモデル受信機300から出力されたトランスポートストリームは、ビタビ復号回路312に供給される。
非特許文献2では、多重フレームのパケット配列(有効パケット及びヌルパケットの配列。)を、以上のモデル受信機300によりOFDM信号を復調した場合に生成される配列にするもの、と規定している。なお、多重フレーム内のパケット配列は、以上のモデル受信機300を規定することにより、各伝送パラメータ(セグメント形式、モード、ガードインターバル比、キャリア変調方式、畳み込み符号の符号化率)の組み合わせ毎に一義的に定められる。
「地上デジタル音声放送用受信装置 標準規格(望ましい仕様) ARIB STD-B30 1.1版」,社団法人電波産業界,平成13年5月31日 策定,平成14年3月28日 1.1改定
「地上デジタル音声放送の伝送方式 ARIB STD-B29 1.1版」,社団法人電波産業界,平成13年5月31日 策定,平成14年3月28日 1.1改定
ところで、非特許文献2に示されたモデル受信機300は、このまま実装するとバッファ量が多いため装置規模が非常に大きくなってしまう。また、モデル受信機300では、TS再生部310及びTS再生部311の後段にビタビ復号回路312がある。そのため、挿入されたヌルパケットに対しても、ビタビ復号処理並びにその後のリードソロモン復号処理も行わなければならなく、このまま実装した場合には非常に効率が悪い。
一方、非特許文献1に示されたOFDM受信装置100は、トランスポートストリーム再生回路119が設けられている。トランスポートストリーム再生回路119では、充分な大きさのスムージングバッファを用いてバースト的に供給されてくるデータストリームを平均化したクロックレートのデータストリームに変換し、さらに、OFDM信号で伝送されないヌルパケットをデータストリーム中に適宜挿入することによりトランスポートストリームが生成される。このトランスポートストリーム再生回路119は、ビタビ復号処理の後に以上の処理を行っているので、上記のモデル受信機300よりも多少は処理効率はよい。
しかしながら、非特許文献1では、トランスポートストリーム再生回路119の説明として、階層伝送される場合を含め、TSPの順番が送信時と同じあること、およびPCRの時間的位置が送信時と同じに保たれなければならない、と述べられているのみで、具体的な処理回路やアルゴリズムはなんら述べられていない。そのため、どのような回路によりどのようなタイミングでヌルパケットを挿入するのかは解決されていない。
さらに、非特許文献1に示されたOFDM受信装置100も、RS復号処理の前にトランスポートストリーム再生回路119があるので、ヌルパケットに対してもリードソロモン復号処理を行わなければならなく非効率である。
本発明は、以上のような課題を解決するものであり、OFDM復調されたビット系列から、例えばトランスポートストリーム等のパケット系列を再生する際に、効率よくヌルパケットの挿入をする伝送データ再生装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明に係る伝送データ再生装置は、ビット系列が時分割されて複数のサブキャリアに直交変調されることにより生成された有効シンボルと、この有効シンボルの端部の信号波形が巡回的に他方の端部に複写されることにより生成されたガードインターバルとから構成された伝送シンボルを伝送単位とする直交周波数分割多重(OFDM)信号から、上記ビット系列を復調するOFDM復調手段と、OFDM復調手段により復調された上記ビット系列に対して上記OFDM信号が伝送された伝送路の規格に対応した少なくとも誤り訂正処理を含む復号処理を行い、パケット単位で復号データを出力する伝送路復号手段と、上記伝送路復号手段から出力されたパケット(有効パケット)と特定の内容が記述されたヌルパケットとを時分割多重化することによりパケット系列であるデータストリームを生成し、当該データストリームを出力するストリーム生成手段とを備え、上記ストリーム生成手段は、所定のパケット数から構成された多重フレーム内での有効パケット及びヌルパケットの配列を示したテーブルを有し、上記多重フレームの出力開始タイミングから当該テーブルに示された配列に従って上記有効パケット及び上記ヌルパケットを多重化することを特徴とする。
この伝送データ再生装置では、有効パケット及びヌルパケットの時分割多重化する際に、所定のパケット数から構成された多重フレーム内での有効パケット及びヌルパケットの配列を示したテーブルを用いて、上記多重フレームの出力開始タイミングから当該テーブルに示された配列に従って多重化する。
本発明に係る伝送データ再生方法は、ビット系列が時分割されて複数のサブキャリアに直交変調されることにより生成された有効シンボルと、この有効シンボルの端部の信号波形が巡回的に他方の端部に複写されることにより生成されたガードインターバルとから構成された伝送シンボルを伝送単位とする直交周波数分割多重(OFDM)信号から、上記ビット系列を復調し、復調された上記ビット系列に対して上記OFDM信号が伝送された伝送路の規格に対応した少なくとも誤り訂正処理を含む復号処理を行い、パケット単位で復号データを生成し、上記復号処理を行って生成された上記パケット(有効パケット)と特定の内容が記述されたヌルパケットとを時分割多重化することによりパケット系列であるデータストリームを生成し、当該データストリームを出力し、さらに、上記時分割多重化する際には、所定のパケット数から構成された多重フレーム内での有効パケット及びヌルパケットの配列を示したテーブルを用いて、上記多重フレームの出力開始タイミングから当該テーブルに示された配列に従って上記有効パケット及び上記ヌルパケットを多重化する。
この伝送データ再生方法では、有効パケット及びヌルパケットの時分割多重化する際に、所定のパケット数から構成された多重フレーム内での有効パケット及びヌルパケットの配列を示したテーブルを用いて、上記多重フレームの出力開始タイミングから当該テーブルに示された配列に従って多重化する。
本発明に係る伝送データ再生装置及び方法では、有効パケット及びヌルパケットの時分割多重化する際に、所定のパケット数から構成された多重フレーム内での有効パケット及びヌルパケットの配列を示したテーブルを用いて、上記多重フレームの出力開始タイミングから当該テーブルに示された配列に従って多重化する。
このことにより本発明では、OFDM復調されたビット系列から、例えばトランスポートストリーム等のパケット系列を再生する際に、効率よくヌルパケットの挿入をすることができる。
本発明を実施するための最良の形態として、本発明を適用した直交周波数分割多重受信装置(OFDM受信装置)について説明をする。
本発明を実施するための最良の形態のOFDM受信装置は、ISDB-TSB規格に対応した受信装置である。すなわち、OFDM受信装置10は、電波に変調された送信されたOFDM信号を受信し、受信したOFDM信号に対して復調及び復号処理を行ってトランスポートストリーム(TS)を出力する装置である。
OFDM信号
OFDM受信装置について説明をする前に、まず、OFDM信号の信号構成及びトランスポートストリームについて簡単に説明をする。
OFDM受信装置について説明をする前に、まず、OFDM信号の信号構成及びトランスポートストリームについて簡単に説明をする。
OFDM信号のシンボル(以下、OFDMシンボルと呼ぶ。)は、図1に示すように、送信時にIFFTが行われる信号期間である有効シンボルと、この有効シンボルの後半の一部分の波形がそのままコピーされたガードインターバルとから構成されている。ガードインターバルは、OFDMシンボルの前半部分に設けられている。そのため、FFT演算時に抜き出す信号の範囲の開始位置は、OFDMシンボルの先頭の境界位置(図1中のAの位置)から、ガードインターバルの終了位置(図1中のBの位置)までの間のいずれかの位置となる。このようなガードインターバルが設けられることにより、マルチパスによるシンボル間干渉を許容し、マルチパス耐性を向上させている。
ISDB-TSB規格では、有効シンボルの時間長が異なる3つのモード(モード1、モード2、モード3)がある。モード1の有効シンボルの時間長は252μ秒、モード2の有効シンボルの時間長は504μ秒、モード3の有効シンボルの時間長は1.008m秒である。ガードインターバルの時間長は、各モードとも、有効シンボルの時間長の1/4,1/8,1/16,1/32のいずれかとなる。また、ISDB-TSB規格の1セグメント方式(階層伝送をした場合における狭い帯域部分のみの伝送を行う方式)のサブキャリア本数は、モード1では108本、モード2では192本、モード3では384本である。3セグメント方式(階層伝送をした場合における広帯域の伝送を行う方式)は、1セグメント方式の3倍となる。
また、OFDM信号では、各サブキャリアに対して差動変調又は同期変調が行われる。例えばISDB-TSB規格のOFDM信号であれば、DQPSKの差動変調又はQPSK、16QAM、64QAMの同期変調が行われている。また、OFDM信号では、変調されるビット系列に対してパンクチャリングを用いた畳み込み符号化が行われるのが一般的である。例えばISDB-TSB規格であれば、畳み込み符号化の符号化率は、1/2、2/3、3/4、5/6又は7/8が採用されている。
また、OFDM信号は、連続した複数のOFDMシンボルによりOFDMフレームと呼ばれる伝送単位を構成している。OFDM信号では、OFDMフレーム単位でそのOFDM信号の伝送制御情報と呼ばれる復調や復号に必要な各種の伝送パラメータの送信を行い、また、このOFDMフレーム毎に伝送パラメータの変更を行っている。
例えば、ISDB-TSB規格では、204個のOFDMシンボルで、1つのOFDMフレームが構成される規定されている。ISDB-TSB規格では、OFDMシンボルの所定のサブキャリア位置に、TMCC( Transmission and Multiplexing Configuration Control )信号をDBPSK変調している。TMCC信号は、1OFDMフレームで1単位(204ビット)の情報とされており、同期ワードや伝送パラメータ(セグメント形式(1セグメント方式又は3セグメント方式)、モード識別(モード1、モード2又はモード3の識別)、キャリア変調方式、時間方向インタリーブパターン及び畳み込み符号の符号化率)等が含まれている。
OFDM受信装置から出力されるトランスポートストリームは、204バイトのパケット(TSP)の系列である。TSPは、188バイトのMPEG2システムズのTSパケットに16バイトの冗長データを付加したデータである。また、OFDM受信装置から出力されるトランスポートストリームは、複数のTSPから構成される多重フレームが、基本の送出単位となっている。ISDB-TSB規格の場合、トランスポートストリームが理想的な伝送クロック( 1セグメント形式であれば1.0158MHz ×2、3セグメント形式であれば2.0317MHz×4)で送出された場合、多重フレームの時間長はOFDMフレームの時間長と一致する。また、1つの多重フレーム内に含まれるTSPの総数は、OFDM信号のセグメント形式、モードの区別、ガードインターバル比に応じて異なる。ISDB-TSB規格の場合における、1つの多重フレームに含まれるTSPの数(有効パケット及びヌルパケットの総数)を下記表1に示す。
多重フレーム中に含まれるTSPは、OFDM信号のA階層で伝送された有効パケット(TSPA)若しくはB階層で伝送された有効パケット(TSPB)、又は、OFDM信号で伝送されないヌルパケット(TSPnull)のいずれかに属する。ヌルパケットとは、パケット内に情報が存在しないパケットである。
多重フレーム中に含まれる、ヌルパケットを除く有効なパケット数は、モードの区別、キャリア変調方式及び畳み込み符号化率によって異なる。ISDB-TSB規格の場合における、1つの多重フレームに含まれる有効パケットの数を下記表2,表3に示す。
さらに、多重フレーム中のTSPの配列は、上記表1〜表3に示した伝送パラメータ(セグメント形式、モードの区別、ガードインターバル比の組み合わせ、キャリア変調方式、畳み込み符号化率)毎に異なっているが、伝送パラメータが定まればTSPの配列は、従来例に示したモデル受信機(非特許文献2参照。)に基づき一義的に定まる。
OFDM受信装置
つぎに、本発明を実施するための最良の形態のOFDM受信装置について説明をする。図2に上記OFMD受信装置10のブロック構成図を示す。
つぎに、本発明を実施するための最良の形態のOFDM受信装置について説明をする。図2に上記OFMD受信装置10のブロック構成図を示す。
OFDM受信装置10は、図2に示すように、チューナ11と、OFDM復調回路12と、フレーム検出回路13と、伝送路復号回路14と、遅延回路15と、伝送パラメータ復号回路16と、トランスポートストリーム再生(TS再生)回路17とから構成されている。
OFDM受信装置10は、内部クロック(WCK)及び出力クロック(RCK)の2つの基本クロックに基づき動作している。内部クロック(WCK)は、OFDM復調処理やエラー訂正処理等のクロックとして用いられる。出力クロック(RCK)は、出力するトランスポートストリームをスムージングして送出するためのクロックである。内部クロック(WCK)から出力クロック(RCK)への乗り換えは、TS再生回路17により行われる。また、内部クロック(WCK)の周波数は変動せず固定であるが、出力クロック(RCK)は、受信状態や復調及び復号状態等に応じて適宜最適な値に変動する。ただし、出力クロック(RCK)は、トランスポートストリームを受信する後段の装置のプリバッファが破綻させないために、安定的及び平均的な周波数に保たれるように、例えば図示しないクロック制御回路等により制御されている。
放送局から放送されたデジタル放送の放送波は、OFDM受信装置10のアンテナにより受信され、RF信号としてチューナ11に供給される。
チューナ11は、アンテナにより受信されたRF信号に対して、周波数変換及びバンドパスフィルタリングを行い、IF信号を生成する。チューナ11から出力されたIF信号は、OFDM復調回路12に供給される。
OFDM復調回路12は、入力されたIF信号に対して直交復調をしてベースバンドのOFDM信号を生成し、ベースバンドのOFDM信号に対して各種同期処理を取りながらFFT演算処理を行って各サブキャリアに変調されている信号を復調する。続いて、OFDM復調回路12は、FFT演算処理により抽出した各サブキャリアに変調されていた信号に対して、キャリア復調(DQPSKの差動復調又はQPSK、16QAM、64QAMの同期復調)、周波数デインタリーブ処理、時間デインタリーブ処理及びデータの再割付処理(デマッピング処理)を行い、ビット系列のデータを復調する。OFDM復調回路12から出力されたデータ(ビット系列)はデータ伝送路復号回路14に供給される。また、FFT演算後の信号のうち、所定のサブキャリア(TMCCキャリア)に変調されている信号は、OFDMフレーム検出回路13に供給される。
OFDMフレーム検出回路13は、TMCCキャリアに変調されている信号をDBPSK復調し、TMCC信号を生成する。OFDMフレーム検出回路13は、TMCC信号から同期ワードを検出し、検出した同期ワードのタイミングに基づきOFDMフレームの開始タイミングを検出する。OFDMフレーム検出回路13は、OFDMフレームの開始タイミングを示すフラグ(OFDMフレームスタートフラグ)を出力する。OFDMフレームスタートフラグは、OFDM復調回路12、伝送路復号回路14及び遅延回路15に供給される。OFDM復調回路12はOFDMフレームスタートフラグに基づき同期処理の制御や等化処理タイミング等を制御する。また、OFDMフレーム検出回路13は、同期ワードを検出するとともに、同期ワードを含んだ204ビットのTMCC信号を抽出して、抽出したTMCC信号を伝送パラメータ復号回路16に供給する。
伝送路復号回路14は、OFDM復調がされた後のデータ(ビット列)が入力され、当該データに対してISDB-TSB規格に規定されている各種の復号処理を行う。具体的には、伝送路復号回路14は、多値シンボルの誤り分散のためのビットインタリーブに対応したデインタリーブ処理、伝送ビットの削減のためのパンクチャリング処理に対応したデパンクチャリング処理、畳み込み符号化されたビット列の復号のためのビタビ復号処理、バイト単位でのデインタリーブ処理、エネルギ拡散処理に対応したエネルギ逆拡散処理を行い、最後に、204バイト(204バイトのうちの16バイトはエラー訂正コード)のパケット単位でリードソロモン復号によるエラー訂正処理を行う。
伝送路復号回路14は、リードソロモン復号が終了したデータをTSP単位(204ビットのパケット単位)でTS再生回路17に出力する。伝送路復号回路14から出力されるデータ(パケット)は、バースト的にTS再生回路17に転送される。また、伝送路復号回路14は、転送するデータ(パケット)が有効であるか否かを示すイネーブル信号、転送するパケットのスタートタイミングを示すパケットスタートフラグも、TS再生回路17に転送する。また、伝送路復号回路14は、OFDMフレームスタートフラグを、当該フラグと同時に入力されたデータの処理とともに遅延させ、当該フラグと同時に入力されたデータの出力タイミングと同期して、出力する。このフラグをFECフレームスタートフラグと呼ぶ。伝送路復号回路14は、FECフレームスタートフラグもTS再生回路17に転送する。
遅延回路15は、OFDMフレーム検出回路13から出力されたOFDMフレームスタートフラグを所定時間分遅延させる。遅延回路15により遅延されたフラグを、以下、多重フレームスタートフラグと呼ぶ。遅延回路15によるOFDMフレームスタートフラグの遅延量は、伝送路復号回路14の処理遅延時間に対応した遅延量(例えば、伝送路復号回路14の処理時間の平均値)である。なお、伝送路復号回路14による処理遅延時間は、伝送パラメータに応じて異なるため、遅延回路15は、伝送パラメータが変更された場合には併せて遅延時間も変更する。遅延回路15は、多重フレームスタートフラグをTS再生回路17に転送する。
伝送パラメータ復号回路16は、OFDMフレーム検出回路13から供給されたTMCC信号を復号して、セグメント形式の識別、キャリア変調方式及び畳み込み符号の符号化率等のパラメータを抽出し、さらに、OFDM復調部から12から供給されるモード、ガードインターバル比推定用情報からモードの区別、およびガードインターバル比を推定するか、もしくは、設定されるモードの区別、およびガードインターバル比を選択して伝送パラメータを出力する。伝送パラメータ復号回路16は、これらの情報をOFDM復調回路12及び伝送路復号回路13に供給して、復調及び復号に必要な各種の設定を行う。また、伝送パラメータ復号回路16は、伝送パラメータをTS再生回路17に供給する。
以上のようにTS再生回路17では、断続的に供給されてくる有効パケット(TSPA又はTSPB)のビット間隔を平滑化して時間的に連続したトランスポートストリームとする、いわゆるスムージング処理を行うとともに、OFDM信号には含まれていなかったヌルパケット(TSPnull)をストリームの所定の位置に挿入するヌルパケット挿入処理を行う。このことによりTS再生回路17では、ヌルパケット(TSPnull)が挿入されたトランスポートストリームを、出力クロック(RCK)に同期させて外部に出力することができる。
TS再生回路
つぎに、TS再生回路17の内部構成について詳細に説明をする。
つぎに、TS再生回路17の内部構成について詳細に説明をする。
(スムージング処理)
TS再生回路17は、図3に示すように、データを格納するバッファメモリ21と、書き込みアドレスカウンタ22と、読み出しアドレスカウンタ23とを備えている。
TS再生回路17は、図3に示すように、データを格納するバッファメモリ21と、書き込みアドレスカウンタ22と、読み出しアドレスカウンタ23とを備えている。
バッファメモリ21は、書き込み及び読み出しが同時に可能な2ポートタイプのメモリである。以下の説明では、バッファメモリは、バイト単位で書き込み、読み出し処理されるものと仮定する。
バッファメモリ21には、伝送路復号回路14から出力されたデータが入力される。バッファメモリ21は、書き込みイネーブルポートWENがアサ−ト(1)となっている時に、データ書き込みポートWDTに入力されたデータが書き込まれる。データの書き込みは、1バイト単位で行われる。データの書き込みアドレスは、書き込みアドレスカウンタ22によって1バイト単位で指定される。なお、バッファメモリ21へのデータの書き込みは、内部クロック(WCK)に同期して行われる。
バッファメモリ21には、データ読み出しポートRDTから後述するセレクタ29へデータが出力される。データはデータ読み出しポートRDTから読み出される。データの読み出しは、1バイト単位で行われる。データの読み出しアドレスは、読み出しアドレスカウンタ23によって1バイト単位で指定される。なお、バッファメモリ21からのデータの読み出しは、出力クロック(RCK)に同期して行われる。
書き込みアドレスカウンタ22は、バッファメモリ21に対して書き込みアドレスを1バイト単位で指定する回路である。ただし、書き込みアドレスカウンタ22は、書き込みデータのイネーブル信号(en)が有効(1)のときにのみ書き込みアドレスのカウントアップを行う。つまり、有効な書き込みデータが転送されてきた時にのみカウントアップを行う。また、書き込みアドレスのカウントアップは、バッファメモリ21内のアドレス範囲内で巡回的に行われる。つまり、書き込みアドレスをカウントアップしていって、アドレスが最大値となった場合(すなわち、バッファメモリ21の容量一杯になった場合)には、次のカウントアップによりアドレスを最小値に戻す(すなわち、最初に戻り上書きを行っていく)。このことにより、バッファメモリ21は、データ書き込みポートWDTに入力された1パケット分のデータを1バイト単位で断続的に、内部クロック(WCK)に同期したタイミングで、書き込みアドレスカウンタ22から発生されたアドレス位置に書き込みを行う。
読み出しアドレスカウンタ23は、バッファメモリ21に対して読み出しアドレスを1バイト単位で指定する回路である。ただし、読み出しアドレスカウンタ23は、パケット識別フラグ(詳細後述)が有効(1)の時にのみ(すなわち、有効データが送出される時)に読み出しアドレスのカウントアップを行う。また、読み出しアドレスのカウントアップは、バッファメモリ21内のアドレス範囲内で巡回的に行われる。つまり、読み出しアドレスをカウントアップしていって、アドレスが最大値となった場合には、次のカウントアップによりアドレスを最小値に戻す。
以上のようにTS再生回路17では、伝送路復号回路14から出力されたデータを内部クロック(WCK)に同期してバッファメモリ21に書き込み、一時的に蓄積してから、出力クロック(RCK)に同期して出力する。このことにより、TS再生回路17では、伝送路復号回路14から出力されたデータのクロックレートを、内部クロック(WCK)から出力クロック(RCK)に変換することができ、さらに、バースト転送されてきるパケットをスムージングすることができる。
(パケットの多重化)
また、TS再生回路17は、図3に示すように、バイトカウンタ25と、パケットカウンタ26と、テーブルメモリ27と、ヌルパケット発生回路28と、セレクタ29とを備えている。
また、TS再生回路17は、図3に示すように、バイトカウンタ25と、パケットカウンタ26と、テーブルメモリ27と、ヌルパケット発生回路28と、セレクタ29とを備えている。
バイトカウンタ25は、出力クロック(RCK)をカウントすることにより、当該TS再生回路17から出力されているTSのバイト量をカウントするカウンタである。バイトカウンタ25のカウント値N1は、0から203までの値をとり、203を超えると0に戻る。つまり、バイトカウンタ25は、1パケット内でのバイト位置を巡回的にカウントする回路である。バイトカウンタ25のカウント値N1が1回巡回すると、当該TS再生回路17から1パケット分(204バイト分)のデータが送出されたこととなる。バイトカウンタ25は、そのカウント値N1及びその桁上がりフラグ(N1が203から0に変化した時のタイミングで発生されるフラグ)CO1を外部に出力する。
パケットカウンタ26は、バイトカウンタ25の桁上がりフラグCO1をカウントすることにより、当該TS再生回路17から出力されているTSのパケット数をカウントするカウンタである。パケットカウンタ26のカウント値N2は、0から(M−1)までの値をとり、(M−1)を超えると0に戻る。ここで、Mは、1つの多重フレーム内の総TPS数である(表1参照。)。Mの値は、伝送パラメータ復号回路16から供給される伝送パラメータに基づき設定される。つまり、パケットカウンタ26は、1多重フレーム内でのパケット位置を巡回的にカウントする回路である。パケットカウンタ26のカウント値N2が1回巡回すると、当該TS再生回路17から1多重フレーム分のパケット(M個のパケット)が送出されたこととなる。パケットカウンタ26は、そのカウント値N2及びその桁上がりフラグ(N2が(M−1)から0に変化した時のタイミングで発生されるフラグ)CO2を外部に出力する。
テーブルメモリ27には、1多重フレーム内の各パケット位置のTSPが、有効パケットであるかヌルパケットであるかを表すパケット配列を示した配列情報テーブル27-1が格納されている。具体的には、図4に示すように、配列情報テーブル27-1は、0から(M−1)まで1ステップ毎に増加するアドレスと、1又は0で表されたパケット識別フラグとから構成されている。アドレスは、多重フレーム内におけるパケットの位置を示している。パケット識別フラグは、そのアドレスのパケットが有効パケットであるかヌルパケットであるかを識別するフラグである。ここでは、パケット識別フラグが1の場合には有効フラグ、0の場合にはヌルパケットを示している。テーブルメモリ27は、パケットカウンタ26から出力されたカウント値N2がアドレスとして入力され、そのカウント値N2に対応したパケット識別フラグを発生する。つまり、カウント値N2は、出力する多重フレーム内のパケット位置を示しているので、パケット識別フラグには、現在出力するパケットが有効パケットであるか無効パケットであるかが示されることとなる。
なお、多重フレーム中のTSPの配列は、そのOFDM信号の伝送パラメータ(セグメント形式、モードの区別、ガードインターバル比、変調方式及び符号化率の組み合わせ)毎に異なっているが、テーブルメモリ27にはそれぞれの伝送パラメータの組み合わせのパケット配列に対応した複数の配列情報テーブルが格納されている。テーブルメモリ27では、複数の配列情報テーブルのうちのいずれが一つの配列情報テーブル27-1が、伝送パラメータ復号回路16から供給される伝送パラメータに基づき選択される。
ヌルパケット発生回路28は、ヌルパケットを格納している回路である。
セレクタ29は、バッファメモリ21又はヌルパケット発生回路28のいずれか一方を選択し、選択した回路から1パケット分のデータをバイト単位で読み出し、読み出したデータを出力クロック(RCK)に同期させて外部に出力する回路である。セレクタ29は、テーブルメモリ27から発生されたパケット識別フラグに応じて切り換えを行う。セレクタ29は、パケット識別フラグに有効パケットが示されていた場合(つまりパケット識別フラグが1である場合)には、バッファメモリ21を選択して、バッファメモリ21から有効なパケットをバイト単位で読み出して外部に出力する。また、セレクタ29は、パケット識別フラグにヌルパケットが示されていた場合(つまり、パケット識別フラグが0である場合)には、ヌルパケット発生回路28を選択して、ヌルパケット発生回路28内に格納されているヌルパケットを1パケット分(204バイト)読み出して外部に出力する。
なお、セレクタ29は、後述する読み出しアドレスカウンタ23により指定されているバッファメモリ21上のアドレスから1パケット分データを読み出す。読み出しアドレスカウンタ23のアドレスは、有効パケットが1パケット読み出される毎にインクリメントされ、次のパケットの読み出し位置に移動する。
以上のようにTS再生回路17では、有効パケット及びヌルパケットをセレクタ29により時分割多重化することによってTSを生成している。さらに、TS再生回路17では、多重化をする際に、多重フレーム内のパケット位置に対するパケット識別(有効パケットであるかヌルパケットであるかの識別)の配列を示した配列情報テーブルを参照して、パケットの多重化をしている。そのため、TS再生回路17では、モデル受信機と同一の構成を取らなくても規格に準拠したTSを生成することができる。従って、OFDM受信装置10では、ビタビ復号処理やリードソロモン復号処理の後段でTSを生成する処理ができ、ヌルパケットのような情報内容に意味のないデータに対してビタビ復号処理やリードソロモン復号処理を行わなくてもよくなり、処理の高速化や消費電力の軽減を図ることができる。
(同期状態の判定)
また、TS再生回路17は、図3に示すように、内部状態判定回路30と、第1のリセット回路31と、第2のリセット回路32とを備えている。
また、TS再生回路17は、図3に示すように、内部状態判定回路30と、第1のリセット回路31と、第2のリセット回路32とを備えている。
内部状態判定回路30には、多重フレームスタートフラグ、並びに、バイトカウンタ25及びパケットカウンタ26のカウント値N1、N2が入力される。
多重フレームスタートフラグは、OFDM信号のOFDMフレームのスタートフラグを、伝送路復号回路14の処理遅延時間分だけ、遅延させたフラグである。そのため、バッファメモリ21に対してパケットがバースト的に入力したとしても、平均的には多重フレームスタートフラグに同期して入力されているとみなすことができる。内部状態判定回路30は、実際に出力されるTSの多重フレームの境界と、多重フレームスタートフラグとの時間差が、バッファメモリ21の容量分を考慮してオーバーフロー又はアンダーフローしない程度の時間差であるかどうかを検出している。さらに、内部状態判定回路30では、その検出した時間差に基づき、バッファメモリ21がオーバーフロー又はアンダーフローしてしまう状態であるのか、オーバーフロー又はアンダーフローをしない状態であるのかを判別し、バッファメモリ21が破綻してしまう状態であれば、一旦書き込みアドレスカウンタ22、読み出しアドレスカウンタ23、バイトカウンタ25及びパケットカウンタ26をリセットして、実際に出力されるTSの多重フレームの境界を多重フレームスタートフラグに同期させる処理を行う。
カウント値N1及びカウント値N2は、この値に基づき有効パケット及びヌルパケットの多重化制御を行っていることから、実際に出力されるTSの多重フレーム内の位置を示していることとなる。従って、多重フレームスタートフラグの発生タイミングにおけるカウント値N1及びカウント値N2を検出すれば、その値が実際に出力されるTSの多重フレームの境界と、多重フレームスタートフラグとの時間差とみなすことができる。
このことから、内部状態判定回路30では、多重フレームスタートフラグの発生タイミングにおけるカウント値N1及びカウント値N2を検出し、これらに基づき時間差一定量の範囲に入っていれば図5(A)に示すように同期が確立している状態(同期確立状態)、入っていなければ図5(B)に示すように一旦上記のリセット動作を行って再度同期の捕捉を行う状態(同期捕捉状態)としている。
図6に、具体的な内部状態判定回路30の回路構成図を示す。
内部状態判定回路30は、第1のレジスタ回路41と、第2のレジスタ回路42と、時間差算出回路43と、比較器44とから構成されている。
第1のレジスタ回路41及び第2のレジスタ回路42には、クロック信号として内部クロック(WCK)が入力され、イネーブル信号として多重フレームスタートフラグが入力される。そして、第1のレジスタ回路41にはバイトカウンタ25のカウント値N1が入力され、第2のレジスタ回路42にはパケットカウンタ26のカウント値N2が入力される。従って、第1のレジスタ回路41の内部には、多重フレームスタートフラグの発生タイミングでのバイトカウンタ25のカウント値N1が保持され、第2のレジスタ回路42の内部には、多重フレームスタートフラグの発生タイミングでのパケットカウンタ26のカウント値N2が保持される。
時間差算出回路43は、第2のレジスタ回路42に保持されているカウント値N2の値(パケット数)に1パケットのバイト数(204)を乗算し、その乗算値を第1のレジスタ回路41に保持されているカウント値N1に加算して、時間差Nを求める。つまり、N=(N2×204)+N1 を算出する。このバイトNは、実際に出力されるTSの多重フレームの境界と、多重フレームスタートフラグとの時間差となる。時間差算出回路43は、求めた時間差Nを比較器44に出力する。
比較器44は、時間差算出回路43により求められた時間差Nが、最小値NMIN以上最大値NMAX以下の範囲にあるか否かを比較判断する。比較判断した結果、時間差Nが最小値NMIN以上最大値NMAX以下の範囲にある場合(NMIN≦N≦NMAXの場合)には、同期確立状態とし、時間差Nが最小値NMIN以上最大値NMAX以下の範囲にある場合(N<NMIN又はNMAX<Nの場合)には、同期捕捉状態とする。なお、最小値NMIN以上最大値NMAXについては詳細を後述する。
第1のリセット回路31は、内部状態判定回路30から出力される同期判定結果が、同期捕捉状態に遷移したタイミング(同期確立状態から同期捕捉状態に遷移したタイミング、又は、同期捕捉状態から続けて同期捕捉状態となったタイミング)に第1のリセット信号を1出力クロック(RCK)分だけアクティブにし、その他の時にはノンアクティブにする。このような第1のリセット信号は、バイトカウンタ25、パケットカウンタ26及び読み出しアドレスカウンタ23に供給される。
バイトカウンタ25は、第1のリセット信号がアクティブとなると、そのタイミングで内部のカウント値N1を0にリセットし、その他のときにはカウント値N1をカウントアップする。
パケットカウンタ26は、第1のリセット信号がアクティブとなると、そのタイミングで内部のカウント値N2を所定の初期値にリセットし、その他のときにはカウント値N2をカウントアップする。なお、所定の初期値は、少なくとも上記最小値NMIN以上最大値NMAX以下の範囲に入っている値である。従って、次の多重フレームスタートフラグが発生したタイミングで、実際に出力されるTSの多重フレーム境界が多重フレームスタートタイミングに一致していれば、同期確立状態に遷移する。
読み出しアドレスカウンタ23は、第1のリセット信号がアクティブとなると、そのタイミングで内部のアドレスを初期値(読み出し初期値)にリセットし、その他のときには内部のアドレスをカウントアップする。このため、同期確立状態から同期捕捉状態に遷移したタイミングでアドレスが読み出し初期値にリセットされ、以後同期確立状態が継続する限りカウントアップを続行する。
第2のリセット回路32は、内部状態判定回路30から出力される同期判定結果が、同期捕捉状態に遷移したタイミング(同期確立状態から同期捕捉状態に遷移したタイミング、又は、同期捕捉状態から続けて同期捕捉状態となったタイミング)を検出すると、その次のFECフレームスタートタイミングで第2のリセット信号を1内部クロック(WCK)分だけアクティブにする。FECフレームスタートタイミングで第2のリセット信号をアクティブとするのは、バースト的にパケットが入力されるので入力タイミングにずれが生じているからである。また、第2のリセット回路32は、その他のときには第2のリセット信号をノンアクティブにする。このような第2のリセット信号は、書き込みアドレスカウンタ22に供給される。
書き込みアドレスカウンタ22は、第2のリセット信号がアクティブとなると、そのタイミングで内部のアドレスを初期値(書き込み初期値)にリセットし、その他のときには内部のアドレスをカウントアップする。このため、同期確立状態から同期捕捉状態に遷移したタイミングでアドレスが書き込み初期値にリセットされ、続く同期確立状態が継続する限りカウントアップを続行する。
なお、読み出しアドレスカウンタ23の読み出し初期値は、書き込みアドレスカウンタ22の書き込み初期値と比較した場合、所定量のマイナスの値になっているように設定されている。つまり、書き込みアドレスカウンタ22及び読み出しアドレスカウンタ23のカウント方向は同じであり、さらに、同時にリセットが解除された場合(カウントアップがスタートした場合)、読み出しアドレスの方が所定量のマイナスの値からスタートするように設定されている。パケットが書き込まれてから、そのパケットが読み出されるまでの最大時間を考慮して定められる。
また、そのマイナスの量はどれだけであるのか望ましいかは、最もレートの遅いパラメータを対象に、入出力のパケットタイミングを満足するように決定される。もっとも、O多重フレームスタートフラグは、ジッタをもってしまうので、そのジッタを考慮するために遅延プロファイル、上記のマイナス量にはそのジッタも考慮に入れているのが望ましい。
以上のようにTS再生回路17では、多重フレームスタートタイミングと実際に出力されるTSの多重フレーム境界との同期がずれている場合には、書き込みアドレスカウンタ23及び読み出しアドレスカウンタ24のアドレス位置をリセットしている。そのため、バッファメモリ21がデータをバッファメモリ21に書き込んでからバッファメモリ21からデータが読み出されるまでのワーストケース(最長時間のケース)を短くすることができ、バッファメモリ21の容量を小さくすることができる。
(同期確立の範囲及びバッファ容量)
つぎに、最小値NMIN及び最大値NMAXの設定値並びにバッファメモリ21の容量について説明をする。
つぎに、最小値NMIN及び最大値NMAXの設定値並びにバッファメモリ21の容量について説明をする。
OFDMスタートフラグの発生タイミングは、理想的には有効シンボル境界位置と一致する。そのため、常に有効シンボル境界位置で多重フレームスタートフラグ(遅延されたOFDMスタートフラグ)が発生することが期待される。しかしながら、実際には、FFT演算の切り出しタイミングのずれを考慮しなければならないので、最悪の場合、OFDMスタートフラグの発生タイミングは、前のOFDMフレームから次のOFDMフレームに移った際に、ガードインターバル期間分だけ前に進む可能性がある。つまり、同期捕捉状態(フレーム番号n)の時に捕らえた多重フレームスタートフラグ(遅延されたOFDMスタートフラグ)の発生タイミングが、最悪の場合、次のOFDMフレーム期間(フレーム番号n+1)ではガードインターバル分発生タイミングが遅れる場合がある。
バッファメモリ12の最低容量は、このような場合にもアンダーフローしないように、ガードインターバル期間分の容量とする。
また、同様に、OFDMスタートフラグの発生タイミングは、前のOFDMフレームから次のOFDMフレームに移った際に、ガードインターバル期間分だけ後ろに遅れる可能性もある。
このようなガードインターバル期間分のずれが生じた場合でも同期確立状態であると判断できるように、上記最小値NMIN乃至最大値NMAXの範囲をガードインターバル期間に対応した値に設定する。
なお、ガードインターバル期間は、伝送パラメータによって時間長が異なるので、最長のガードインターバル期間で上記の設定を行う。
また、上述のOFDMスタートフラグの変動は、マルチパス伝送路で発生する可能性が高い。つまり、基本波から遅延波へ同期タイミングが移動した場合に、FFT演算の切り出しウィンドウが変動するために発生する可能性が高い。従って、受信信号の遅延プロファイルを生成し、当該遅延プロファイルに基づきOFDMスタートフラグのずれの最悪値を算出し、この最悪値を最小値NMIN及び最大値NMAXに反映させてもよい。このように遅延プロファイルを用いれば、最小値NMINから最大値NMAXの範囲を短くすることができる。
(配列情報テーブルの変形例)
つぎに、テーブルメモリ27に格納されている配列情報テーブルの記述の変形例について説明をする。
つぎに、テーブルメモリ27に格納されている配列情報テーブルの記述の変形例について説明をする。
テーブルメモリ27には、多重フレーム内の各パケット位置のTSPが、有効パケットであるかヌルパケットであるかを表すパケット配列を示した配列情報テーブルが格納されているが、配列情報テーブルの記述方法は、図4に示した方法でなくてもよい。例えば、図7に示すように、有効パケットのパケット番号のみを記述した配列情報テーブル27-2としてもよい。
ただし、有効パケットのパケット番号のみを記述した配列情報テーブル27-2の場合には、パケットカウンタ26のカウント値N2をそのままテーブルメモリ27のアドレスとすることができない。そのため、図8に示すように、TS再生回路17に、さらに、パケット識別フラグをカウントしてテーブルメモリ27のアドレスを発生するアドレスカウンタ51と、テーブルメモリ27から出力されたパケット番号とパケットカウンタ26から出力されたカウント値N2とを比較する比較回路52とを設ければよい。
このようなTS再生回路17では、アドレスカウンタ51がパケット識別フラグをカウントしている。従って、アドレスカウンタ51は、一回、有効パケットが発生されるとカウント値を1カウントアップすることができる。テーブルメモリ27は、アドレスカウンタ51から発生されたアドレス値に基づき、有効パケット番号を発生する。比較回路52は、テーブルメモリ27から発生されたパケット番号と、パケットカウンタ51から発生されたカウント値N2とが一致したときに、パケット識別フラグを有効(1)とし、一致しないときにはパケット識別フラグを無効(0)とする。
TS再生回路17をこのような回路構成とすることにより、有効パケット番号のみを記述した配列情報テーブル27-2を用いることができる。なお、配列情報テーブル27-2は、有効パケット番号のみを記述するのではなく、ヌルパケット番号のみを記述するようにしてもよい。
また、図9に示すように、アドレスカウンタ51に代えて、パケットカウンタ26のカウント値N2からテーブルメモリ27のアドレスを計算により算出するアドレス計算回路53を設けても、有効パケット番号のみを記述した配列情報テーブル27-2を用いることができる。
また、伝送パラメータがモード2及びモード3の場合、図10及び図11に示すように、1多重フレーム内のパケット配列が、所定の配列パターン(サブフレーム)の繰り返しとなっている。モード2の場合には、1多重フレームが2つのサブフレームで構成されており、モード3の場合には、1多重フレームが4のサブフレームで構成されている。このため、モード2及びモード3の場合には、テーブルメモリ27内に格納する配列情報テーブル27-1及び27-2に、図10及び図11に示すように、1つのサブフレーム内のパケット配列のみを記述すればよい。
また、3セグメント方式で送信されたOFDM信号の部分受信を行う場合には、A階層のみのTSPのみをトランスポートストリームに含め、B階層のTSPはトランスポートストリームに含めない。
このため、部分受信を行う場合、図12に示すように、B階層に伝送されているTSPをヌルパケットとみなして配列情報テーブルの記述を行えばよい。すなわち、有効パケットであるかヌルパケットであるかの識別を1多重フレームにわたり記述する配列情報テーブル27-1の場合には、A階層のTSPを1と記述し、B階層及びヌルパケットのTSPを0と記述すればよい。また、有効パケットのパケット番号のみを記述する配列情報テーブル27-2の場合には、A階層のTSPの番号のみを記述すればよい。
(内部状態判定回路の変形例)
図13に内部状態判定回路30の変形例である内部状態判定回路60の回路構成を示し、この回路について説明をする。なお、内部状態判定回路30と同一の構成要素については同一の符号を付け、その詳細な説明を省略する。
図13に内部状態判定回路30の変形例である内部状態判定回路60の回路構成を示し、この回路について説明をする。なお、内部状態判定回路30と同一の構成要素については同一の符号を付け、その詳細な説明を省略する。
内部状態判定回路60は、第1のレジスタ回路41と、第2のレジスタ回路42と、第1の比較器(A)61と、第2の比較器(B)62と、第3の比較器(C)63と、判定器64とから構成されている。
第1のレジスタ回路41及び第2のレジスタ回路42には、クロック信号として内部クロック(WCK)が入力され、イネーブル信号として多重フレームスタートフラグが入力される。そして、第1のレジスタ回路41にはバイトカウンタ25のカウント値N1が入力され、第2のレジスタ回路42にはパケットカウンタ26のカウント値N2が入力される。従って、第1のレジスタ回路41の内部には、多重フレームスタートフラグの発生タイミングでのバイトカウンタ25のカウント値N1が保持され、第2のレジスタ回路42の内部には、多重フレームスタートフラグの発生タイミングでのパケットカウンタ26のカウント値N2が保持される。
第1の比較器(A)61及び第3の比較器(C)63には、第1のレジスタ回路41及び第2のレジスタ回路42が保持している値(カウント値N1及びカウント値N2)が入力される。第2の比較器(B)62には、第2のレジスタ回路42が保持している値(カウント値N2)が入力される。
ここで、内部状態判定回路30で用いた最小値NMIN及び最大値NMAXがそれぞれ次のような値であるとする。
NMIN=PMIN×204 + BMIN
NMAX=PMAX×204 + BMAX
このとき、第1の比較器(A)61、第2の比較器(B)62及び第3の比較器(C)63は、次のような比較を行う。
NMIN=PMIN×204 + BMIN
NMAX=PMAX×204 + BMAX
このとき、第1の比較器(A)61、第2の比較器(B)62及び第3の比較器(C)63は、次のような比較を行う。
第1の比較器(A)61は、パケットカウンタ26のカウント値N2がPMAXに等しく、且つ、バイトカウンタ25のカウンタ値N1がBMAX以下であれば、有効(1)を出力し、それ以外であれば無効(0)を出力する。
第2の比較器(B)62は、パケットカウンタ26のカウント値N2がPMAXより小であり、且つ、パケットカウンタ26のカウント値N2がPMINより大であれば、有効(1)を出力し、それ以外であれば無効(0)を出力する。
第3の比較器(C)63は、パケットカウンタ26のカウント値N2がPMINに等しく、且つ、バイトカウンタ25のカウンタ値N1がBMAX以上であれば、有効(1)を出力し、それ以外であれば無効(0)を出力する。
第1の比較器(A)61、第2の比較器(B)62及び第3の比較器(C)63の出力結果は、判定器64に出力される。
判定器64は、3つの入力のうち、いずれか一つでも有効(1)であれば同期確立状態と判断し、全て無効(0)であれば同期捕捉状態にする。
以上のような構成の内部状態判定回路60を用いても、内部状態判定回路30と同様に内部状態の判断処理を行うことができる。なお、PMAX=PMIN+1の関係がある場合には、第2の比較器(B)62は設けなくてもよい。
10 OFDM受信装置、11 チューナ、12 OFDM復調回路、13 OFDMフレーム検出回路、14 伝送路復号回路、15 遅延回路、16 伝送パラメータ復号回路、17 TS再生回路
Claims (20)
- ビット系列が時分割されて複数のサブキャリアに直交変調されることにより生成された有効シンボルと、この有効シンボルの端部の信号波形が巡回的に他方の端部に複写されることにより生成されたガードインターバルとから構成された伝送シンボルを伝送単位とする直交周波数分割多重(OFDM)信号から、上記ビット系列を復調するOFDM復調手段と、
OFDM復調手段により復調された上記ビット系列に対して上記OFDM信号が伝送された伝送路の規格に対応した少なくとも誤り訂正処理を含む復号処理を行い、パケット単位で復号データを出力する伝送路復号手段と、
上記伝送路復号手段から出力されたパケット(有効パケット)と所定の内容が記述されたヌルパケットとを時分割多重化することによりパケット系列であるデータストリームを生成し、当該データストリームを出力するストリーム生成手段とを備え、
上記ストリーム生成手段は、所定のパケット数から構成された多重フレーム内での有効パケット及びヌルパケットの配列を示したテーブルを有し、上記多重フレームの出力開始タイミングから当該テーブルに示された配列に従って上記有効パケット及び上記ヌルパケットを多重化すること
を特徴とする伝送データ再生装置。 - 上記ストリーム生成手段は、
データの書き込みと読み出しとを同時に行うことが可能なバッファと、
上記バッファに対して上記伝送路復号手段から出力された有効パケットを書き込む書込部と、
上記バッファから有効パケットを読み出す読出部と、
上記ヌルパケットを出力するヌルパケット出力部と、
上記テーブルが格納されたメモリと、
上記読出部から読み出される有効パケットと上記ヌルパケット出力部から出力されるヌルパケットとの一方のパケットを選択して出力するセレクタとを有し、
上記セレクタは、上記多重フレームの出力開始タイミングに基づき上記メモリのテーブルに示された配列に従って上記有効パケット又は上記ヌルパケットを選択することにより時分割多重化を行い、時分割多重化して生成されたデータストリームを周波数が安定化されたクロックに同期させて出力すること
を特徴とする請求項1記載の伝送データ再生装置。 - 上記ストリーム生成手段は、
上記データストリームのクロックをカウントすることにより、上記多重フレームの総パケット数の範囲で巡回的に出力パケット数をカウントするカウント部をさらに有し、
上記カウント部のカウント値に基づき上記配列から有効パケット又はヌルパケットの識別を検出し、検出した識別に応じて出力するパケットの種別を切り換えること
を特徴とする請求項1記載の伝送データ再生装置。 - 上記テーブルには、上記1多重フレームにおけるパケット順位と、そのパケットが有効パケット又はヌルパケットのいずれであるかを示す識別とが記述されていること
を特徴とする請求項1記載の伝送データ再生装置。 - 上記テーブルには、上記1多重フレームにおける全ての有効パケットのパケットの順位、又は、多重フレームの1区間内の全てのヌルパケットの多重フレーム内におけるパケットの順位のいずれか一方が記述されていること
を特徴とする請求項1記載の伝送データ再生装置。 - 多重フレーム内におけるパケットの配列が任意のパターンの繰り返しである場合、上記テーブルには、上記任意のパターン内での上記有効パケット及び上記ヌルパケットの配列が記述されていること
を特徴とする請求項1記載の伝送データ再生装置。 - 上記伝送シンボル内に複数のデータストリームのビット系列が変調されている場合、上記テーブルには、1本のデータストリームのみの配列も格納され、
さらに、上記1本のデータストリームに対するパケットの配置は、そのデータストリーム以外に含まれる有効パケットがヌルパケットに置き換えて記述されていること
を特徴とする請求項1記載の伝送データ再生装置。 - 上記ストリーム生成手段は、任意の1本のデータストリームに対するパケットの配列の記述に従って、上記有効パケットと上記ヌルパケットとを多重化すること
を特徴とする請求項7記載の伝送データ再生装置。 - 所定数個の伝送シンボルから構成された伝送単位であるOFDMフレームの開始タイミングを検出するOFDMフレーム検出手段と、
上記ストリーム生成手段は、上記OFDMフレームの開始タイミングを所定時間遅延して上記多重フレームの出力開始タイミングを生成すること
を特徴とする請求項1記載の伝送データ再生装置。 - 上記テーブルには、上記OFDM信号の伝送規格に対応した複数のパケットの配列が格納され、
上記OFDM復調手段は、受信したOFDM信号の制御情報を受信した当該OFDM信号から検出し、
上記ストリーム生成手段は、上記制御情報に応じて上記テーブル内から1つの配列を選択し、選択した配列に基づき多重化を行うこと
を特徴とする請求項1記載の伝送データ再生装置。 - ビット系列が時分割されて複数のサブキャリアに直交変調されることにより生成された有効シンボルと、この有効シンボルの端部の信号波形が巡回的に他方の端部に複写されることにより生成されたガードインターバルとから構成された伝送シンボルを伝送単位とする直交周波数分割多重(OFDM)信号から、上記ビット系列を復調し、
復調された上記ビット系列に対して上記OFDM信号が伝送された伝送路の規格に対応した少なくとも誤り訂正処理を含む復号処理を行い、パケット単位で復号データを生成し、
上記復号処理を行って生成された上記パケット(有効パケット)と特定の内容が記述されたヌルパケットとを時分割多重化することによりパケット系列であるデータストリームを生成し、当該データストリームを出力し、
さらに、上記時分割多重化する際には、所定のパケット数から構成された多重フレーム内での有効パケット及びヌルパケットの配列を示したテーブルを用いて、上記多重フレームの出力開始タイミングから当該テーブルに示された配列に従って上記有効パケット及び上記ヌルパケットを多重化すること
を特徴とする伝送データ再生方法。 - 上記復号処理により生成された有効パケットをバッファに格納し、
上記多重フレームの出力開始タイミングに基づきテーブルに示された配列に従って、上記ヌルパケット又は上記バッファに格納された上記有効パケットを選択することにより時分割多重化を行い、時分割多重化して生成されたデータストリームを周波数が安定化されたクロックに同期させて出力すること
を特徴とする請求項11記載の伝送データ再生方法。 - 上記データストリームのクロックをカウントすることにより、上記多重フレームの総パケット数の範囲で巡回的に出力パケット数をカウントしたカウント値を生成し、
上記カウント値に基づき上記配列から有効パケット又はヌルパケットの識別を検出し、検出した識別に応じて出力するパケットの種別を切り換えること
を特徴とする請求項11記載の伝送データ再生方法。 - 上記テーブルには、上記1多重フレームにおけるパケット順位と、そのパケットが有効パケット又はヌルパケットのいずれであるかを示す識別とが記述されていること
を特徴とする請求項11記載の伝送データ再生方法。 - 上記テーブルには、上記1多重フレーム内における有効パケットのパケットの順位、又は、多重フレームの1区間内の全てのヌルパケットの多重フレーム内におけるパケットの順位のいずれか一方が記述されていること
を特徴とする請求項11記載の伝送データ再生方法。 - 多重フレーム内におけるパケットの配列が任意のパターンの繰り返しである場合、上記テーブルには、上記任意のパターン内での上記有効パケット及び上記ヌルパケットの配列が記述されていること
を特徴とする請求項11記載の伝送データ再生方法。 - 上記伝送シンボル内に複数のデータストリームのビット系列が変調されている場合、上記テーブルには、1本のデータストリームのみの配列も格納され、
さらに、上記1本のデータストリームに対するパケットの配置は、そのデータストリーム以外に含まれる有効パケットがヌルパケットに置き換えて記述されていること
を特徴とする請求項11記載の伝送データ再生方法。 - 任意の1本のデータストリームに対するパケットの配列の記述に従って、上記有効パケットと上記ヌルパケットとを多重化すること
を特徴とする請求項17記載の伝送データ再生方法。 - 所定数個の伝送シンボルから構成された伝送単位であるOFDMフレームの開始タイミングを検出し、
上記OFDMフレームの開始タイミングを所定時間遅延して上記多重フレームの出力開始タイミングを生成すること
を特徴とする請求項11記載の伝送データ再生方法。 - 上記テーブルには、上記OFDM信号の伝送規格に対応した複数のパケットの配列が格納され、
受信したOFDM信号の制御情報を受信した当該OFDM信号から検出し、
上記制御情報に応じて上記テーブル内から1つの配列を選択し、選択した配列に基づき多重化を行うこと
を特徴とする請求項11記載の伝送データ再生方法。
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