JP2005055553A - ミラー、温度調整機構付きミラー及び露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ミラーの剛性を確保しつつミラー全体を軽量化・コンパクト化できる、あるいは、ミラーの保持変形・熱変形を抑制できる等の利点を有するミラー等を提供する。
【解決手段】ミラー11の反射面12には、ミラー使用時に光の照射される有効領域12A、及び、ミラー使用時に光の照射されない非有効領域12Bが設けられている。非有効領域12Bの部分の基板の厚さの最小値TBは、有効領域12Aの部分の基板の厚さの最小値TAよりも薄い。そして、反射面12とは反対側の面(裏面)には、ミラーの光学鏡筒への保持部16a〜16cから有効領域12Aの部分を結ぶように梁15a〜15cが形成されている。このミラー11によれば、有効領域12Aの剛性を確保しつつ、ミラー全体の軽量化を実現でき、ミラーの変形を抑制することもできる。
【選択図】 図2
【解決手段】ミラー11の反射面12には、ミラー使用時に光の照射される有効領域12A、及び、ミラー使用時に光の照射されない非有効領域12Bが設けられている。非有効領域12Bの部分の基板の厚さの最小値TBは、有効領域12Aの部分の基板の厚さの最小値TAよりも薄い。そして、反射面12とは反対側の面(裏面)には、ミラーの光学鏡筒への保持部16a〜16cから有効領域12Aの部分を結ぶように梁15a〜15cが形成されている。このミラー11によれば、有効領域12Aの剛性を確保しつつ、ミラー全体の軽量化を実現でき、ミラーの変形を抑制することもできる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光装置の光学系などに用いられるミラー、ならびに、温度調整機構付きミラーに関する。さらに、それらのようなミラーを備える露光装置に関する。
【0002】
【背景技術】
近年のリソグラフィ技術においては、デバイスパターンの微細化に伴い、光の回折限界によって制限される投影光学系の解像力をさらに向上させることが望まれている。そのため、次世代露光技術の一つとして、軟X線又はEUV光(Extreme Ultra Violet光:極端紫外光)と呼ばれる数nm〜数10nm(例えば13nm程度)の波長のX線を使用したリソグラフィ技術の開発が進められている。
【0003】
この技術は、光露光の延長上にある波長190nm程度の紫外線を用いた光リソグラフィでは実現不可能な、70nm以下の解像力を得られる技術として期待されている。このEUV光は、ほとんどの物質に吸収されるため、EUVL露光装置の光学系では、透過型投影レンズ系を用いる光ステッパー等とは異なり、反射型投影レンズ系が用いられる。
【0004】
図7は、EUVL露光装置の投影光学系に用いられる凹面型の反射ミラーの代表的な例を示す図である。(A)は模式的な側面図であり、(B)は平面図である。
図7に示す反射ミラー100は、側面の3箇所の保持部103、104、105を介して投影光学系鏡筒(図示されず)内に保持される。この反射ミラー100は、低熱膨張ガラス等から成形されている。反射ミラー100の反射面101には、ミラー使用時にEUV光の照射される有効領域101A、及び、ミラー使用時にEUV光の照射されない非有効領域101Bが設けられている。この反射ミラー100では、有効領域101Aはミラー中心側に設けられており、非有効領域101Bは有効領域101Aを囲んで外側に設けられている。
【0005】
反射ミラー100では、保持部103〜105の保持力が加わることに伴い、反射面101の形状精度が悪化する場合がある。そこで、この形状精度の悪化を極力低減するため、ミラー100の外形を大きくしたり厚さを厚くしたりし、ミラー自身の剛性を高めるようにしている。さらに、ミラー100の変形は、保持部103〜105の保持力が加わる個所で顕著に現れるため、保持部103〜105をミラー100の側面に設けている。つまり、ミラー100の外形を大きくして非有効領域101Bを広くし、保持部103〜105をミラー100の側面に設けることで、ミラー100の有効領域101Aと保持部103〜105との距離を長くし、保持部103〜105における変形の影響が反射面101の有効領域101Aに極力伝わらないようにしている。
【0006】
ところで、反射ミラー100の反射面101には、EUV光の反射率を向上するためのMo/Si多層膜(一例)がコートされている。しかしながら、現状では、反射面101に多層膜をコートしたとしても100%近い反射率は得られず(例えば反射率約65%)、EUV光100のエネルギの一部(残りの約35%)はミラー100自身に吸収される。そして、その際に吸収される熱量によってミラー100の温度が上昇して熱変形し、反射面101の形状精度が悪化(熱変形)するおそれがある。そこで、ミラー100の裏面あるいは側面に冷却機構を設け、ミラー100の温度上昇を抑制することが行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、ミラー100の外形や板厚を大きくすることは、剛性を高める上では有効であるが、ミラー100全体の重量が大きくなるという欠点がある。これに対し、ミラー100を軽量化するため、ミラー100の一部を薄肉化したとすると、ミラー100の剛性が低下してしまう。そして、ミラー100の剛性が低下すると、ミラー100にEUV光が照射された際の熱の吸収により、ミラー100が変形し易くなるという問題が起こる。
【0008】
あるいは、ガラス製のミラーは熱伝導率が低いため、冷却機構でミラーの側面や裏面を冷却しても、EUV光が直接照射される反射面の温度上昇を充分に抑制しきれず、冷却効率を高めにくいという問題もある。特に、ミラーの外形や板厚を大きくする場合には、ミラー側面・裏面(冷却面)とミラー反射面(温度上昇面)との距離が長くなるため、冷却効率が一層悪化するという問題が起こる。そして、ミラーの冷却効率が低く、熱変形が生じ易いとなると、投影光学系の波面収差の劣化等が引き起こされるという問題がある。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、ミラーの剛性を確保しつつミラー全体を軽量化・コンパクト化できる、あるいは、ミラーの保持変形・熱変形を抑制できる等の利点を有するミラー等を提供することを目的とする。さらに、そのようなミラーを備える露光装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明のミラーは、基板及びその一方の面に形成された反射面を有するミラーであって、 該反射面には、ミラー使用時に光の照射される有効領域、及び、ミラー使用時に光の照射されない非有効領域が設けられており、 該非有効領域の部分の基板の厚さの最小値が、前記有効領域の部分の基板の厚さの最小値よりも薄くなるよう構成されており、 ミラー外周域には、該ミラーを光学鏡筒に保持する部分が設けられており、 前記基板の反射面とは反対側の面(裏面)に、前記保持部分から前記有効領域の部分を結ぶように梁が形成されていることを特徴とする。
【0011】
このミラーによれば、非有効領域の部分の基板の厚さの最小値が、有効領域の部分の基板の厚さの最小値よりも薄くなるよう構成されているので、ミラーの有効領域の剛性を確保しつつ、ミラー全体の軽量化を実現できる。それでいて、保持部分から有効領域の部分を結ぶ梁の部分ではミラーの厚さが大きくなるので、ミラーの変形を抑制することもできる。
なお、前記梁は、その中心線がミラーの有効領域の重心位置附近を通過するように形成することが好ましい。こうすることにより、ミラーの保持変形を抑制し易くなる利点がある。
【0012】
本発明の温度調整機構付きミラーは、基板及びその一方の面に形成された反射面を有するミラーであって、 該反射面には、ミラー使用時に光の照射される有効領域、及び、ミラー使用時に光の照射されない非有効領域が設けられており、
該非有効領域の部分の基板の厚さの最小値が、前記有効領域の部分の基板の厚さの最小値よりも薄くなるよう構成されており、 ミラー外周域には、該ミラーを光学鏡筒に保持する部分が設けられており、 前記有効領域の部分の基板の裏面及び側面に、温度調整機構が設けられていることを特徴とする。
【0013】
この温度調整機構付きミラーによれば、非有効領域の部分の基板の厚さの最小値が、有効領域の部分の基板の厚さの最小値よりも薄くなっているので(つまり、非有効領域の部分の厚さが薄いので)、非有効領域の部分では、温度調整機構の設けられる裏面と反射面の距離が短い。また、有効領域の部分の裏面に段部ができる場合には、その段部の側面を冷やすこともできる。そのため、温度調整機構によるミラーの冷却効率を向上することができる。あるいは、非有効領域の部分の板厚を薄くすることによって生じたスペースに温度調整機構の一部を配置することができるので、ミラー全体をコンパクト化できる利点もある。
【0014】
本発明の温度調整機構付きミラーにおいては、前記反射面の有効領域の温度をT1、前記有効領域の部分の基板の側面の温度をT2、前記有効領域の部分の基板の裏面の温度をT3とすると、
T1≧T3>T2
となるように前記温度調整機構が作動することができる。
この場合、ミラー内部において、等温線がミラー軸(基板の厚さ方向)と平行に近くなるような温度分布を生じさせることができる。その結果、ミラー厚さ方向の温度分布が小さくなるので、ミラーが厚さ方向に開く形態の変形を抑制できる(詳しくは図5を参照しつつ後述する)。なお、ミラーの半径方向の温度勾配によって生じる変形は、横方向への膨張にしかならないので、ミラー面形状の誤差に与える影響は比較的少なくて済む。このようにして、ミラーの熱変形を抑制できることで、光学系の波面収差の劣化等を抑制できる。
【0015】
本発明の温度調整機構付きミラーにおいては、前記温度調整機構により、前記有効領域の部分の基板内に、基板厚さ方向に等温線が延び、その直角方向に温度勾配が生じる温度分布が形成されるものとすることができる。
このような温度分布によれば、ミラーの変形をより一層抑制できるので、光学系の波面収差の劣化等を一層抑制できる。
【0016】
本発明の温度調整機構付きミラーにおいては、前記温度調整機構が、前記有効領域の部分の基板の裏面及び側面近傍に配置される複数の輻射板を有し、これら輻射板がそれぞれ個別に制御可能となっていることも好ましい。
この場合、ミラーの細部ごとに応じた温度制御が可能となる。
【0017】
本発明の露光装置は、光学鏡筒と、 該鏡筒の外面に固定されるミラーと、を具備し、 前記ミラーが、前記請求項1記載のミラー、あるいは、前記請求項2〜5いずれか1項記載の温度調整機構付きミラーからなることを特徴とする。
なお、本発明における光学系に用いられるエネルギ線は特に限定されない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る凹面ミラーを示す図である。(A)は模式的な側面図であり、(B)は裏面図である。
図2は、本発明の他の実施の形態に係るミラー(回転非対称型)を示す図である。(A)は上面図であり、(B)は模式的な側面図であり、(C)は裏面図である。
図3は、本発明の他の実施の形態に係る温度調整機構付きミラー(回転非対称型)を示す図である。(A)は側面断面図であり、(B)は裏面図である。
図4は、本発明に係る温度調整機構付きミラーを用いたEUVL露光装置の6枚投影系の構成を示す模式図である。
【0019】
図1に示すミラー1の本体(基板)は低熱膨張ガラス製であり、凹面状の反射面2を備えている。このミラー1の反射面2には、ミラー使用時にEUV光の照射される有効領域2A、及び、ミラー使用時にEUV光の照射されない非有効領域2Bが設けられている。このミラー1では、有効領域2Aはミラー中心側に設けられており、非有効領域2Bは有効領域の外側に設けられている。反射面2には、EUV光の反射率を向上するためのMo/Si多層膜がコートされている。
【0020】
ミラー1の裏面側(反射面2と反対側)において、有効領域2Aの部分に対応する箇所には、円柱状の突部3が一体形成されている。このミラー1においては、非有効領域2Bの部分の基板の厚さの最小値TBが、有効領域2Aの部分の基板の厚さの最小値TAよりも薄くなるよう構成されている(図1(A)参照)。
ミラー1の非有効領域2Bの裏側2′及び突部3の側面3′間には、この例での側面3′からミラー1外周に向けて放射状に張り出した梁5a〜5cが形成されている。各梁5a〜5cの先端において、ミラー1側面には保持部6a〜6cが形成されている。これらの保持部6a〜6cは、ミラー1を露光装置の光学鏡筒に保持する際に用いられる。
【0021】
図2に示すミラー11も低熱膨張ガラス製である。このミラー11は、回転非対称ミラーであって、側面の一部に切り欠き部11aが形成されており、非球面軸に対して反射面12の有効領域12Aが偏心している点で、図1のミラー1と大きく異なる。ミラー11の裏面側の突部13は、有効領域12Aの偏心形状に対応した断面を有する形状となっている(図2(C)参照)。
【0022】
図2(B)に示すように、このミラー11の有効領域12Aの最小厚さはTA=45mmに設定されており、非有効領域12Bの最小厚さはTB=15mmに設定されている。このミラー11にも、前述と同様に3つの梁15a〜15cが設けられている。各梁15a〜15cの厚さTCは、それぞれ15mmとなっている。図2(C)に示すように、各梁15a〜15cの中心線は、反射面12の有効領域12Aの重心Cを通過するように設定されている。こうすることにより、ミラー11側面の保持部16a〜16c附近に生じるミラー11の保持変形を抑制し易くなる。
【0023】
図3に示す温度調整機構付きミラーは、図2を用いて前述したミラー11において、突部13の側面及び裏面の近傍に、複数枚に分割された輻射板28S(側面側)、28B(裏面側)が配置されたものである。各輻射板28S、28Bは、厚さ3mm程度の、輻射率の高い石英板からなる。各輻射板28S、28Bには、それぞれ個別に液冷ジャケット、ヒートパイプ、ペルチエ素子等の温度調整部材29S、29Bに接続されており、個別に温度制御可能となっている。これら輻射板28S、28Bと液冷ジャケット等により、温度調整機構が構成される。
なお、この温度調整機構を用いた温度制御の具体例は、後に図5及び図6を用いて詳細に説明する。
【0024】
図4には、本発明に係るミラーを用いたEUVL露光装置の投影光学系鏡筒40の内部構成が模式的に描かれている。
図4に示す投影光学系鏡筒40内には、計6枚のミラーM1〜M6が配置されている。各ミラーは、上流側から順に、第1ミラーM1(凹球面ミラー)、第2ミラーM2(凸球面ミラー)、第3ミラーM3(回転非対称凹面ミラー)、第4ミラーM4(回転非対称凹面ミラー)、第5ミラーM5(回転非対称凸面ミラー)、第6ミラーM6(回転非対称凹面ミラー)からなる。各ミラーM1〜M6には、図3を用いて前述したような輻射板(+液冷ジャケット等)からなる温度調整機構C1S〜C6S(側面側)、及び、C1B〜C6B(裏面側)が設けられている。
【0025】
この投影光学系鏡筒40の上流側にはレチクル(パターン原版)Rが配置されており、下流側にはウェハ(感応基板)Wが配置されている。レチクルRには、図示せぬ照明光学系からEUV光eが照射される。このEUV光eは、レチクルRのパターン面で反射して投影光学系鏡筒40内に入射し、各ミラーM1〜M6の反射面で反射した後、ウェハW上面に導かれる。
なお、本実施の形態では投影光学系鏡筒40のみについて説明しているが、照明光学系鏡筒内においても同様に行うことができる。
【0026】
次に、本発明に係るミラーの温度制御例について説明する。
図5は、本発明に係る温度調整機構付きミラーの温度制御例を説明するための説明図である。(A)は本発明に係る温度調整機構付きミラーの断面図であり、(B)及び(C)はミラーの温度と距離との関係を示すグラフ(縦軸:温度、横軸:距離)であり、(D)はミラーの変形の形態を模式的に示す図である。
図6は、現状の温度調整機構付きミラーの温度制御例を説明するための説明図である。(A)は現状の温度調整機構付きミラーの断面図であり、(B)及び(C)はミラーの温度と距離との関係を示すグラフ(縦軸:温度、横軸:距離)であり、(D)はミラーの変形の形態を模式的に示す図である。
なお、以下の説明におけるX方向及びY方向は、図5(A)あるいは図6(A)に示す矢印方向を指すものとする。
【0027】
図5(A)に示す本発明に係るミラー51は、図1〜図3を用いて前述したように、裏面側の有効領域52Aの部分に対応する箇所に突部53が一体形成されており、非有効領域52Bの部分の基板の厚さの最小値が、有効領域52Aの部分の基板の厚さの最小値TAよりも薄くなっている。そして、突部53の側面及び裏面の近傍には、輻射板(+液冷ジャケット等)の温度調整機構58S、58Bが配置されている。突部53と温度調整機構58S、58Bとの間には若干の隙間が存在する。この隙間により、温度冷却機構58S、58Bから突部53に力が加わらないようになっている。
【0028】
このミラー51において、反射面の有効領域52Aの温度をT1とし、突部53の側面の温度をT2とし、突部53の裏面の温度をT3とする。反射面の有効領域52Aの温度T1は、光の入射によって上昇する。一方、突部53の側面の温度T2、及び、突部53の裏面の温度T3は、それぞれ温度調整機構58S、58Bによって個別に温度制御可能である。そこで、これらの各温度T1、T2、T3が、
T1≧T3>T2
を満たすように、各温度調整機構58S、58Bを作動させる。例えば、突部53の裏面の温度調整機構58Bを加熱作動して、突部53の裏面の温度T3が反射面の有効領域52Aの温度T1近くになるようにし、突部53の側面の温度調整機構T2を冷却作動して、突部53の側面の温度T2が突部53の裏面の温度T3よりも低くなるようにする。
【0029】
このような温度制御を行うと、ミラー51内部において、等温線(図中点線で示す)がミラー軸(一点鎖線で示す:基板の厚さ方向)と平行になるような温度分布を生じさせることができる。その結果、ミラー厚さ方向(Y方向)の温度分布が小さくなるので、図5(C)に示すように、Y方向の変形量はほとんど変化しない。一方、ミラー半径方向(X方向)には、図5(B)に示す温度勾配によって変形が生じるが、これはX方向への膨張にしかならない。したがって、ミラー51には、図5(D)に2点差線で示すような形態の熱変形(径方向に単に大きくなる形態)しか起こらず、ミラー51が厚さ方向に開く形態の変形を抑制できる。
【0030】
これに対し、図6(A)に示す現状のミラー61は、ミラー本体の厚さを設定せず、側面及び裏面のそれぞれに単に温度調整機構68S、68Bを配置したのみの構成である。このような構成において温度調整機構68S、68Bを作動させてミラー61の側面や裏面を冷却しても、有効領域62Aの温度上昇を充分に抑制しきれず、冷却効率を高めにくい。そのため、ミラー61の内部では、反射面側が高温で且つ側面・裏面が低温の、ミラー軸(基板の厚さ方向)に弧状に広がった温度分布が生じることとなる(図6(A)参照)。その結果、ミラー厚さ方向(Y方向)には図6(C)に示すような温度勾配に伴う変形が生じ、ミラー半径方向(X方向)には図6(B)に示す温度勾配に伴う変形が生じる。したがって、ミラー61には、図6(D)に示すような、厚さ方向に開く形態の変形が生じてしまう。
【0031】
前述した図4の投影光学系鏡筒40内の各ミラーM1〜M6についても、図5を参照しつつ述べた通り、
T1≧T3>T2
の関係を満たすように各温度調整機構C1S〜C6S、C1B〜C6Bを作動させる。具体的には、例えば第1ミラーM1について、裏面側の温度調整機構C1Bの温度を温度T3よりも約5度高く設定し、側面側の温度調整機構C1Sの温度を温度T2よりも約8度低く設定した場合、露光時の第1ミラーM1の反射面の温度上昇を最大で約0.5度に抑えることができた。
【0032】
さらに、温度T3が温度T1と概ね同じ温度となるように温度調整機構C1B〜C6Bを作動させて、ミラー表裏の温度差が概ね0となるように維持し、温度T2が約0・3度低下するように温度調整機構C1S〜C6Sを作動させて、ミラー内部の平均温度上昇量が約0度となるように制御すると、ミラーの熱変形に伴う波面収差の悪化等を最小限に抑えることができた。
【0033】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ミラーの剛性を確保しつつミラー全体を軽量化・コンパクト化できる、あるいは、ミラーの保持変形・熱変形を抑制できる等の利点を有するミラー、温度調整機構付きミラー等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る凹面ミラーを示す図である。(A)は模式的な側面図であり、(B)は裏面図である。
【図2】本発明の他の実施の形態に係るミラー(回転非対称型)を示す図である。(A)は上面図であり、(B)は模式的な側面図であり、(C)は裏面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態に係る温度調整機構付きミラー(回転非対称型)を示す図である。(A)は側面断面図であり、(B)は裏面図である。
【図4】本発明に係る温度調整機構付きミラーを用いたEUVL露光装置の6枚投影系の構成を示す模式図である。
【図5】本発明に係る温度調整機構付きミラーの温度制御例を説明するための説明図である。(A)は本発明に係る温度調整機構付きミラーの断面図であり、(B)及び(C)はミラーの温度と距離との関係を示すグラフ(縦軸:温度、横軸:距離)であり、(D)はミラーの変形の形態を模式的に示す図である。
【図6】現状の温度調整機構付きミラーの温度制御例を説明するための説明図である。(A)は現状の温度調整機構付きミラーの断面図であり、(B)及び(C)はミラーの温度と距離との関係を示すグラフ(縦軸:温度、横軸:距離)であり、(D)はミラーの変形の形態を模式的に示す図である。
【図7】EUVL露光装置の投影光学系に用いられる凹面型の反射ミラーの代表的な例を示す図である。(A)は模式的な側面図であり、(B)は平面図である。
【符号の説明】
1 ミラー 2 反射面
2A 有効領域 2B 非有効領域
3 突部 5a〜5c 梁
6a〜6c 保持部
11 ミラー 12 反射面
12A 有効領域 12B 非有効領域
13 突部 15a〜15c 梁
16a〜16c 保持部 28S、28B 輻射板
29S、29B 温度調整部材
40 投影光学系鏡筒 M1〜M6 ミラー
C1S〜C6S、C1B〜C6B 温度調整機構
R レチクル(パターン原版) W ウェハ(感応基板)
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光装置の光学系などに用いられるミラー、ならびに、温度調整機構付きミラーに関する。さらに、それらのようなミラーを備える露光装置に関する。
【0002】
【背景技術】
近年のリソグラフィ技術においては、デバイスパターンの微細化に伴い、光の回折限界によって制限される投影光学系の解像力をさらに向上させることが望まれている。そのため、次世代露光技術の一つとして、軟X線又はEUV光(Extreme Ultra Violet光:極端紫外光)と呼ばれる数nm〜数10nm(例えば13nm程度)の波長のX線を使用したリソグラフィ技術の開発が進められている。
【0003】
この技術は、光露光の延長上にある波長190nm程度の紫外線を用いた光リソグラフィでは実現不可能な、70nm以下の解像力を得られる技術として期待されている。このEUV光は、ほとんどの物質に吸収されるため、EUVL露光装置の光学系では、透過型投影レンズ系を用いる光ステッパー等とは異なり、反射型投影レンズ系が用いられる。
【0004】
図7は、EUVL露光装置の投影光学系に用いられる凹面型の反射ミラーの代表的な例を示す図である。(A)は模式的な側面図であり、(B)は平面図である。
図7に示す反射ミラー100は、側面の3箇所の保持部103、104、105を介して投影光学系鏡筒(図示されず)内に保持される。この反射ミラー100は、低熱膨張ガラス等から成形されている。反射ミラー100の反射面101には、ミラー使用時にEUV光の照射される有効領域101A、及び、ミラー使用時にEUV光の照射されない非有効領域101Bが設けられている。この反射ミラー100では、有効領域101Aはミラー中心側に設けられており、非有効領域101Bは有効領域101Aを囲んで外側に設けられている。
【0005】
反射ミラー100では、保持部103〜105の保持力が加わることに伴い、反射面101の形状精度が悪化する場合がある。そこで、この形状精度の悪化を極力低減するため、ミラー100の外形を大きくしたり厚さを厚くしたりし、ミラー自身の剛性を高めるようにしている。さらに、ミラー100の変形は、保持部103〜105の保持力が加わる個所で顕著に現れるため、保持部103〜105をミラー100の側面に設けている。つまり、ミラー100の外形を大きくして非有効領域101Bを広くし、保持部103〜105をミラー100の側面に設けることで、ミラー100の有効領域101Aと保持部103〜105との距離を長くし、保持部103〜105における変形の影響が反射面101の有効領域101Aに極力伝わらないようにしている。
【0006】
ところで、反射ミラー100の反射面101には、EUV光の反射率を向上するためのMo/Si多層膜(一例)がコートされている。しかしながら、現状では、反射面101に多層膜をコートしたとしても100%近い反射率は得られず(例えば反射率約65%)、EUV光100のエネルギの一部(残りの約35%)はミラー100自身に吸収される。そして、その際に吸収される熱量によってミラー100の温度が上昇して熱変形し、反射面101の形状精度が悪化(熱変形)するおそれがある。そこで、ミラー100の裏面あるいは側面に冷却機構を設け、ミラー100の温度上昇を抑制することが行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、ミラー100の外形や板厚を大きくすることは、剛性を高める上では有効であるが、ミラー100全体の重量が大きくなるという欠点がある。これに対し、ミラー100を軽量化するため、ミラー100の一部を薄肉化したとすると、ミラー100の剛性が低下してしまう。そして、ミラー100の剛性が低下すると、ミラー100にEUV光が照射された際の熱の吸収により、ミラー100が変形し易くなるという問題が起こる。
【0008】
あるいは、ガラス製のミラーは熱伝導率が低いため、冷却機構でミラーの側面や裏面を冷却しても、EUV光が直接照射される反射面の温度上昇を充分に抑制しきれず、冷却効率を高めにくいという問題もある。特に、ミラーの外形や板厚を大きくする場合には、ミラー側面・裏面(冷却面)とミラー反射面(温度上昇面)との距離が長くなるため、冷却効率が一層悪化するという問題が起こる。そして、ミラーの冷却効率が低く、熱変形が生じ易いとなると、投影光学系の波面収差の劣化等が引き起こされるという問題がある。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、ミラーの剛性を確保しつつミラー全体を軽量化・コンパクト化できる、あるいは、ミラーの保持変形・熱変形を抑制できる等の利点を有するミラー等を提供することを目的とする。さらに、そのようなミラーを備える露光装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明のミラーは、基板及びその一方の面に形成された反射面を有するミラーであって、 該反射面には、ミラー使用時に光の照射される有効領域、及び、ミラー使用時に光の照射されない非有効領域が設けられており、 該非有効領域の部分の基板の厚さの最小値が、前記有効領域の部分の基板の厚さの最小値よりも薄くなるよう構成されており、 ミラー外周域には、該ミラーを光学鏡筒に保持する部分が設けられており、 前記基板の反射面とは反対側の面(裏面)に、前記保持部分から前記有効領域の部分を結ぶように梁が形成されていることを特徴とする。
【0011】
このミラーによれば、非有効領域の部分の基板の厚さの最小値が、有効領域の部分の基板の厚さの最小値よりも薄くなるよう構成されているので、ミラーの有効領域の剛性を確保しつつ、ミラー全体の軽量化を実現できる。それでいて、保持部分から有効領域の部分を結ぶ梁の部分ではミラーの厚さが大きくなるので、ミラーの変形を抑制することもできる。
なお、前記梁は、その中心線がミラーの有効領域の重心位置附近を通過するように形成することが好ましい。こうすることにより、ミラーの保持変形を抑制し易くなる利点がある。
【0012】
本発明の温度調整機構付きミラーは、基板及びその一方の面に形成された反射面を有するミラーであって、 該反射面には、ミラー使用時に光の照射される有効領域、及び、ミラー使用時に光の照射されない非有効領域が設けられており、
該非有効領域の部分の基板の厚さの最小値が、前記有効領域の部分の基板の厚さの最小値よりも薄くなるよう構成されており、 ミラー外周域には、該ミラーを光学鏡筒に保持する部分が設けられており、 前記有効領域の部分の基板の裏面及び側面に、温度調整機構が設けられていることを特徴とする。
【0013】
この温度調整機構付きミラーによれば、非有効領域の部分の基板の厚さの最小値が、有効領域の部分の基板の厚さの最小値よりも薄くなっているので(つまり、非有効領域の部分の厚さが薄いので)、非有効領域の部分では、温度調整機構の設けられる裏面と反射面の距離が短い。また、有効領域の部分の裏面に段部ができる場合には、その段部の側面を冷やすこともできる。そのため、温度調整機構によるミラーの冷却効率を向上することができる。あるいは、非有効領域の部分の板厚を薄くすることによって生じたスペースに温度調整機構の一部を配置することができるので、ミラー全体をコンパクト化できる利点もある。
【0014】
本発明の温度調整機構付きミラーにおいては、前記反射面の有効領域の温度をT1、前記有効領域の部分の基板の側面の温度をT2、前記有効領域の部分の基板の裏面の温度をT3とすると、
T1≧T3>T2
となるように前記温度調整機構が作動することができる。
この場合、ミラー内部において、等温線がミラー軸(基板の厚さ方向)と平行に近くなるような温度分布を生じさせることができる。その結果、ミラー厚さ方向の温度分布が小さくなるので、ミラーが厚さ方向に開く形態の変形を抑制できる(詳しくは図5を参照しつつ後述する)。なお、ミラーの半径方向の温度勾配によって生じる変形は、横方向への膨張にしかならないので、ミラー面形状の誤差に与える影響は比較的少なくて済む。このようにして、ミラーの熱変形を抑制できることで、光学系の波面収差の劣化等を抑制できる。
【0015】
本発明の温度調整機構付きミラーにおいては、前記温度調整機構により、前記有効領域の部分の基板内に、基板厚さ方向に等温線が延び、その直角方向に温度勾配が生じる温度分布が形成されるものとすることができる。
このような温度分布によれば、ミラーの変形をより一層抑制できるので、光学系の波面収差の劣化等を一層抑制できる。
【0016】
本発明の温度調整機構付きミラーにおいては、前記温度調整機構が、前記有効領域の部分の基板の裏面及び側面近傍に配置される複数の輻射板を有し、これら輻射板がそれぞれ個別に制御可能となっていることも好ましい。
この場合、ミラーの細部ごとに応じた温度制御が可能となる。
【0017】
本発明の露光装置は、光学鏡筒と、 該鏡筒の外面に固定されるミラーと、を具備し、 前記ミラーが、前記請求項1記載のミラー、あるいは、前記請求項2〜5いずれか1項記載の温度調整機構付きミラーからなることを特徴とする。
なお、本発明における光学系に用いられるエネルギ線は特に限定されない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る凹面ミラーを示す図である。(A)は模式的な側面図であり、(B)は裏面図である。
図2は、本発明の他の実施の形態に係るミラー(回転非対称型)を示す図である。(A)は上面図であり、(B)は模式的な側面図であり、(C)は裏面図である。
図3は、本発明の他の実施の形態に係る温度調整機構付きミラー(回転非対称型)を示す図である。(A)は側面断面図であり、(B)は裏面図である。
図4は、本発明に係る温度調整機構付きミラーを用いたEUVL露光装置の6枚投影系の構成を示す模式図である。
【0019】
図1に示すミラー1の本体(基板)は低熱膨張ガラス製であり、凹面状の反射面2を備えている。このミラー1の反射面2には、ミラー使用時にEUV光の照射される有効領域2A、及び、ミラー使用時にEUV光の照射されない非有効領域2Bが設けられている。このミラー1では、有効領域2Aはミラー中心側に設けられており、非有効領域2Bは有効領域の外側に設けられている。反射面2には、EUV光の反射率を向上するためのMo/Si多層膜がコートされている。
【0020】
ミラー1の裏面側(反射面2と反対側)において、有効領域2Aの部分に対応する箇所には、円柱状の突部3が一体形成されている。このミラー1においては、非有効領域2Bの部分の基板の厚さの最小値TBが、有効領域2Aの部分の基板の厚さの最小値TAよりも薄くなるよう構成されている(図1(A)参照)。
ミラー1の非有効領域2Bの裏側2′及び突部3の側面3′間には、この例での側面3′からミラー1外周に向けて放射状に張り出した梁5a〜5cが形成されている。各梁5a〜5cの先端において、ミラー1側面には保持部6a〜6cが形成されている。これらの保持部6a〜6cは、ミラー1を露光装置の光学鏡筒に保持する際に用いられる。
【0021】
図2に示すミラー11も低熱膨張ガラス製である。このミラー11は、回転非対称ミラーであって、側面の一部に切り欠き部11aが形成されており、非球面軸に対して反射面12の有効領域12Aが偏心している点で、図1のミラー1と大きく異なる。ミラー11の裏面側の突部13は、有効領域12Aの偏心形状に対応した断面を有する形状となっている(図2(C)参照)。
【0022】
図2(B)に示すように、このミラー11の有効領域12Aの最小厚さはTA=45mmに設定されており、非有効領域12Bの最小厚さはTB=15mmに設定されている。このミラー11にも、前述と同様に3つの梁15a〜15cが設けられている。各梁15a〜15cの厚さTCは、それぞれ15mmとなっている。図2(C)に示すように、各梁15a〜15cの中心線は、反射面12の有効領域12Aの重心Cを通過するように設定されている。こうすることにより、ミラー11側面の保持部16a〜16c附近に生じるミラー11の保持変形を抑制し易くなる。
【0023】
図3に示す温度調整機構付きミラーは、図2を用いて前述したミラー11において、突部13の側面及び裏面の近傍に、複数枚に分割された輻射板28S(側面側)、28B(裏面側)が配置されたものである。各輻射板28S、28Bは、厚さ3mm程度の、輻射率の高い石英板からなる。各輻射板28S、28Bには、それぞれ個別に液冷ジャケット、ヒートパイプ、ペルチエ素子等の温度調整部材29S、29Bに接続されており、個別に温度制御可能となっている。これら輻射板28S、28Bと液冷ジャケット等により、温度調整機構が構成される。
なお、この温度調整機構を用いた温度制御の具体例は、後に図5及び図6を用いて詳細に説明する。
【0024】
図4には、本発明に係るミラーを用いたEUVL露光装置の投影光学系鏡筒40の内部構成が模式的に描かれている。
図4に示す投影光学系鏡筒40内には、計6枚のミラーM1〜M6が配置されている。各ミラーは、上流側から順に、第1ミラーM1(凹球面ミラー)、第2ミラーM2(凸球面ミラー)、第3ミラーM3(回転非対称凹面ミラー)、第4ミラーM4(回転非対称凹面ミラー)、第5ミラーM5(回転非対称凸面ミラー)、第6ミラーM6(回転非対称凹面ミラー)からなる。各ミラーM1〜M6には、図3を用いて前述したような輻射板(+液冷ジャケット等)からなる温度調整機構C1S〜C6S(側面側)、及び、C1B〜C6B(裏面側)が設けられている。
【0025】
この投影光学系鏡筒40の上流側にはレチクル(パターン原版)Rが配置されており、下流側にはウェハ(感応基板)Wが配置されている。レチクルRには、図示せぬ照明光学系からEUV光eが照射される。このEUV光eは、レチクルRのパターン面で反射して投影光学系鏡筒40内に入射し、各ミラーM1〜M6の反射面で反射した後、ウェハW上面に導かれる。
なお、本実施の形態では投影光学系鏡筒40のみについて説明しているが、照明光学系鏡筒内においても同様に行うことができる。
【0026】
次に、本発明に係るミラーの温度制御例について説明する。
図5は、本発明に係る温度調整機構付きミラーの温度制御例を説明するための説明図である。(A)は本発明に係る温度調整機構付きミラーの断面図であり、(B)及び(C)はミラーの温度と距離との関係を示すグラフ(縦軸:温度、横軸:距離)であり、(D)はミラーの変形の形態を模式的に示す図である。
図6は、現状の温度調整機構付きミラーの温度制御例を説明するための説明図である。(A)は現状の温度調整機構付きミラーの断面図であり、(B)及び(C)はミラーの温度と距離との関係を示すグラフ(縦軸:温度、横軸:距離)であり、(D)はミラーの変形の形態を模式的に示す図である。
なお、以下の説明におけるX方向及びY方向は、図5(A)あるいは図6(A)に示す矢印方向を指すものとする。
【0027】
図5(A)に示す本発明に係るミラー51は、図1〜図3を用いて前述したように、裏面側の有効領域52Aの部分に対応する箇所に突部53が一体形成されており、非有効領域52Bの部分の基板の厚さの最小値が、有効領域52Aの部分の基板の厚さの最小値TAよりも薄くなっている。そして、突部53の側面及び裏面の近傍には、輻射板(+液冷ジャケット等)の温度調整機構58S、58Bが配置されている。突部53と温度調整機構58S、58Bとの間には若干の隙間が存在する。この隙間により、温度冷却機構58S、58Bから突部53に力が加わらないようになっている。
【0028】
このミラー51において、反射面の有効領域52Aの温度をT1とし、突部53の側面の温度をT2とし、突部53の裏面の温度をT3とする。反射面の有効領域52Aの温度T1は、光の入射によって上昇する。一方、突部53の側面の温度T2、及び、突部53の裏面の温度T3は、それぞれ温度調整機構58S、58Bによって個別に温度制御可能である。そこで、これらの各温度T1、T2、T3が、
T1≧T3>T2
を満たすように、各温度調整機構58S、58Bを作動させる。例えば、突部53の裏面の温度調整機構58Bを加熱作動して、突部53の裏面の温度T3が反射面の有効領域52Aの温度T1近くになるようにし、突部53の側面の温度調整機構T2を冷却作動して、突部53の側面の温度T2が突部53の裏面の温度T3よりも低くなるようにする。
【0029】
このような温度制御を行うと、ミラー51内部において、等温線(図中点線で示す)がミラー軸(一点鎖線で示す:基板の厚さ方向)と平行になるような温度分布を生じさせることができる。その結果、ミラー厚さ方向(Y方向)の温度分布が小さくなるので、図5(C)に示すように、Y方向の変形量はほとんど変化しない。一方、ミラー半径方向(X方向)には、図5(B)に示す温度勾配によって変形が生じるが、これはX方向への膨張にしかならない。したがって、ミラー51には、図5(D)に2点差線で示すような形態の熱変形(径方向に単に大きくなる形態)しか起こらず、ミラー51が厚さ方向に開く形態の変形を抑制できる。
【0030】
これに対し、図6(A)に示す現状のミラー61は、ミラー本体の厚さを設定せず、側面及び裏面のそれぞれに単に温度調整機構68S、68Bを配置したのみの構成である。このような構成において温度調整機構68S、68Bを作動させてミラー61の側面や裏面を冷却しても、有効領域62Aの温度上昇を充分に抑制しきれず、冷却効率を高めにくい。そのため、ミラー61の内部では、反射面側が高温で且つ側面・裏面が低温の、ミラー軸(基板の厚さ方向)に弧状に広がった温度分布が生じることとなる(図6(A)参照)。その結果、ミラー厚さ方向(Y方向)には図6(C)に示すような温度勾配に伴う変形が生じ、ミラー半径方向(X方向)には図6(B)に示す温度勾配に伴う変形が生じる。したがって、ミラー61には、図6(D)に示すような、厚さ方向に開く形態の変形が生じてしまう。
【0031】
前述した図4の投影光学系鏡筒40内の各ミラーM1〜M6についても、図5を参照しつつ述べた通り、
T1≧T3>T2
の関係を満たすように各温度調整機構C1S〜C6S、C1B〜C6Bを作動させる。具体的には、例えば第1ミラーM1について、裏面側の温度調整機構C1Bの温度を温度T3よりも約5度高く設定し、側面側の温度調整機構C1Sの温度を温度T2よりも約8度低く設定した場合、露光時の第1ミラーM1の反射面の温度上昇を最大で約0.5度に抑えることができた。
【0032】
さらに、温度T3が温度T1と概ね同じ温度となるように温度調整機構C1B〜C6Bを作動させて、ミラー表裏の温度差が概ね0となるように維持し、温度T2が約0・3度低下するように温度調整機構C1S〜C6Sを作動させて、ミラー内部の平均温度上昇量が約0度となるように制御すると、ミラーの熱変形に伴う波面収差の悪化等を最小限に抑えることができた。
【0033】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ミラーの剛性を確保しつつミラー全体を軽量化・コンパクト化できる、あるいは、ミラーの保持変形・熱変形を抑制できる等の利点を有するミラー、温度調整機構付きミラー等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る凹面ミラーを示す図である。(A)は模式的な側面図であり、(B)は裏面図である。
【図2】本発明の他の実施の形態に係るミラー(回転非対称型)を示す図である。(A)は上面図であり、(B)は模式的な側面図であり、(C)は裏面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態に係る温度調整機構付きミラー(回転非対称型)を示す図である。(A)は側面断面図であり、(B)は裏面図である。
【図4】本発明に係る温度調整機構付きミラーを用いたEUVL露光装置の6枚投影系の構成を示す模式図である。
【図5】本発明に係る温度調整機構付きミラーの温度制御例を説明するための説明図である。(A)は本発明に係る温度調整機構付きミラーの断面図であり、(B)及び(C)はミラーの温度と距離との関係を示すグラフ(縦軸:温度、横軸:距離)であり、(D)はミラーの変形の形態を模式的に示す図である。
【図6】現状の温度調整機構付きミラーの温度制御例を説明するための説明図である。(A)は現状の温度調整機構付きミラーの断面図であり、(B)及び(C)はミラーの温度と距離との関係を示すグラフ(縦軸:温度、横軸:距離)であり、(D)はミラーの変形の形態を模式的に示す図である。
【図7】EUVL露光装置の投影光学系に用いられる凹面型の反射ミラーの代表的な例を示す図である。(A)は模式的な側面図であり、(B)は平面図である。
【符号の説明】
1 ミラー 2 反射面
2A 有効領域 2B 非有効領域
3 突部 5a〜5c 梁
6a〜6c 保持部
11 ミラー 12 反射面
12A 有効領域 12B 非有効領域
13 突部 15a〜15c 梁
16a〜16c 保持部 28S、28B 輻射板
29S、29B 温度調整部材
40 投影光学系鏡筒 M1〜M6 ミラー
C1S〜C6S、C1B〜C6B 温度調整機構
R レチクル(パターン原版) W ウェハ(感応基板)
Claims (6)
- 基板及びその一方の面に形成された反射面を有するミラーであって、
該反射面には、ミラー使用時に光の照射される有効領域、及び、ミラー使用時に光の照射されない非有効領域が設けられており、
該非有効領域の部分の基板の厚さの最小値が、前記有効領域の部分の基板の厚さの最小値よりも薄くなるよう構成されており、
ミラー外周域には、該ミラーを光学鏡筒に保持する部分が設けられており、
前記基板の反射面とは反対側の面(裏面)に、前記保持部分から前記有効領域の部分を結ぶように梁が形成されていることを特徴とするミラー。 - 基板及びその一方の面に形成された反射面を有するミラーであって、
該反射面には、ミラー使用時に光の照射される有効領域、及び、ミラー使用時に光の照射されない非有効領域が設けられており、
該非有効領域の部分の基板の厚さの最小値が、前記有効領域の部分の基板の厚さの最小値よりも薄くなるよう構成されており、
ミラー外周域には、該ミラーを光学鏡筒に保持する部分が設けられており、
前記有効領域の部分の基板の裏面及び側面に、温度調整機構が設けられていることを特徴とする温度調整機構付きミラー。 - 前記反射面の有効領域の温度をT1、前記有効領域の部分の基板の側面の温度をT2、前記有効領域の部分の基板の裏面の温度をT3とすると、
T1≧T3>T2
となるように前記温度調整機構が作動することを特徴とする請求項2記載の温度調整機構付きミラー。 - 前記温度調整機構により、前記有効領域の部分の基板内に、基板厚さ方向に等温線が延び、その直角方向に温度勾配が生じる温度分布が形成されることを特徴とする請求項2又は3記載の温度調整機構付きミラー。
- 前記温度調整機構が、前記有効領域の部分の基板の裏面及び側面近傍に配置される複数の輻射板を有し、これら輻射板がそれぞれ個別に制御可能となっていることを特徴とする請求項2〜4いずれか1項記載の温度調整機構付きミラー。
- 光学鏡筒と、
該鏡筒の外面に固定されるミラーと、
を具備し、
前記ミラーが、前記請求項1記載のミラー、あるいは、前記請求項2〜5いずれか1項記載の温度調整機構付きミラーからなることを特徴とする露光装置。
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