JP2013504218A - 表面外形(surfacefigure)変形の少ない光学素子 - Google Patents

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Abstract

EUVリソグラフィ投影露光システムにおいて50nm未満の波長域の光を反射させるための高精度の幾何学的形態の第1反射面(750)を有する本体を備える、反射光学素子。本体は、第1非反射面(741)及び第2非反射面(742)を備える。さらに、本体は、第1非反射面に形成される単一接続区域(730)であり、該接続区域内に、光学素子全体を軸受要素の少なくとも1つの軸受面に直接的又は間接的に固定するための少なくとも1つの固定面を有する単一接続区域を備える。さらに、第2非反射面は第1非反射面に形成される単一接続区域とは異なり、第2非反射面は単一接続区域を少なくとも部分的に包囲する。さらに、少なくとも1つの応力除去凹部が本体内に形成され、応力除去凹部(793)は、第1非反射面を第2非反射面から少なくとも部分的に分離する。
【選択図】図7a

Description

本発明は、EUVリソグラフィ投影露光システムにおいて50nm未満の波長域の光を反射させるのに用いる高精度表面形態を有する反射光学素子に関する。
EUVリソグラフィ投影露光システム
光リソグラフィ技術を用いた半導体回路(例えば、集積回路、アナログ回路、デジタル回路、メモリ回路、薄膜磁気ヘッド)のような微細構造デバイスのサイズを縮小するために、光マイクロリソグラフィ投影露光システムの光分解能限界をさらに改善しなければならない。回折に起因して、一次近似での分解能限界は、例えば感光性レジスト(基板を覆う)を投影ビームの少なくとも一部で露光することにより構造をマスクから基板に投影ビームにより投影してそこに微細構造デバイスを形成する、マイクロリソグラフィ投影露光システムの投影レンズの開口数に逆比例する。このために、1つの狙いは、投影レンズの開口数を大きくすることである。別の狙いは、投影プロセスの使用波長を短縮することであり、それは光学的分解能限界がこの波長にも比例するからである。こうした理由から、光リソグラフィシステムの歴史的発展において、投影プロセスで用いる光の波長は、常に可視光から紫外光に、そして今や深紫外光(例えば先進のArFエキシマレーザにより193nm等のDUV光が生成される)に短縮されており、これは今や半導体回路の大量生産で広く用いられている。今日では、高集積回路の大量生産の大半が、上記193nmの波長の投影光を用いるマイクロリソグラフィ投影露光システムで行われているが、構造をマスク(又は構造物)から基板に投影する投影系の開口数NAは、1.0よりもはるかに大きく、1.3よりも大きいことさえある。このような高開口数は、例えば特許文献1又は特許文献2で原理がすでに説明されている浸漬系の使用によってしか達成することができない。
微細構造デバイスのサイズの縮小を進めるために、投影光の波長のさらなる短縮が必要である。深紫外波長域では、ほぼ全ての光学材料が分子励起又は原子励起に起因して不透明になるので、約157nm未満の波長に適した光学レンズ材料はない。さらに短い波長を投影光に用いることで、投影レンズは、ミラー等の反射光学素子又は回折光学素子がなければ機能することができない。ここ数年間、投影プロセスで50nm未満の波長の波長範囲(regime)で機能する光マイクロリソグラフィ投影露光システムを開発するために、多大な努力がなされてきた。10nm〜14nmの投影波長で機能するシステムは、特許文献3又は特許文献4に記載されている。このような短波長の投影光に利用可能な光源に応じて、投影光の波長は5nm以下でさえあり得る。50nm未満又はさらにより短いこのような短波長では、光マイクロリソグラフィ投影システムの投影レンズは、ミラー等の反射光学素子及び/又は反射回折構造等の回折構造のみを備える。この極紫外範囲内のこのような短い投影波長を用いた投影システムは、EUV(極紫外線)リソグラフィ投影露光システムとして知られている。
簡略化したEUVリソグラフィ投影露光システム100を図1に概略的に示す。システムはEUV光源1を備え、これは、極紫外線又はEUVスペクトル領域の、特に50nm未満、好適には5nm〜15nmの範囲の波長域の、有意のエネルギー密度を有するEUV光を生成する。EUV光源として、放電生成プラズマ光源又はレーザ生成プラズマ光源が用いられ、これは例えば、極紫外光を発生させるキセノンプラズマ、スズプラズマ、又はリチウムプラズマを利用する。このような光源は、約4πの立体角で非偏光を照射する。他の光源として、空間的な指向性がより高く及び偏向度のより高い極紫外光ビームを発生させるもの、例えばシンクロトロン放射源等がある。EUV光源1に応じて、特にEUVプラズマ光源を用いる場合、コレクタミラー2を用いて光源1のEUV光を集め、EUV放射線のエネルギー密度又は放射照度を高めて照明ビーム3を形成することができる。照明ビーム3は、照明系10を介して構造物Mを照明する。構造物Mは、例えば、少なくとも1つの構造をそこに形成するように、反射領域及び無反射領域又は少なくとも微反射領域を備える反射型マスクである。代替的に又は付加的に、構造物は、ミラーアレイ等のミラー構成体を形成するよう少なくとも1次元でほぼ並んで配置された複数のミラーを備えるか又は当該ミラーから構成される。有利には、ミラーアレイのミラーは、各ミラーに入射する(incidence on)照明ビーム3の入射角を調整するよう少なくとも1つの軸に関して調整可能である。
反射、微反射、及び無反射という用語は、照明ビーム3のEUV光に関する反射率に関するものと理解すべきである。EUV光の非常に短い波長に起因して、EUV光の入射角が約45°未満である場合、通常は反射面をコーティングする。コーティングは、所定の層厚を有する所定の層材料の多層を含むことが好ましい。このようなミラーは、45°未満又は45°よりもはるかに小さく約0°までの入射角で通常は用いられる。このようなミラーでは、多層における別個の要素層の種々の材料境界で部分的に反射される反射EUV光の強め合う干渉により、60%を超える反射率を得ることができる。このような多層コーティングされた反射ミラー又は反射面のさらに別の利点は、さらにスペクトルフィルタとして、例えばEUVリソグラフィ投影システムの照明及び/又は投影ビームの単色性をより高くするよう機能することである。このようなコーティングミラーは、EUVリソグラフィ投影露光システムにおいて垂直入射ミラーと称する場合もある。
約45°よりも大きな入射角、特に、約70°以上の角度等のはるかに大きな入射角の場合、反射面がルテニウム等の金属又は金属層を備えれば、又は反射面が例えばルテニウムを含む金属又は金属層からなれば十分である。このような高入射角では、上述のような多層を必要とせずに反射率を60%以上まで高めることができる。原則として、反射率は入射角の拡大に伴い高くなる。このようなミラーは、斜入射ミラーとも称する。EUVリソグラフィ投影露光システムは、プラズマ光源を用いる場合が多い。この場合、コレクタミラー2は、例えば特許文献5又は特許文献6に記載のような斜入射ミラーであり得る。
構造物Mは、照明ビーム3の一部を、投影ビーム4を形成する光路へ反射させる。上記構造物Mは、構造又はマスクMに応じて、照明ビーム3を反射させた後にそれを構造化する。この投影ビーム4は、構造物の構造の情報を保持しており、構造物Mの1つ又は複数の構造の少なくとも2つの回折次数の光が投影レンズ20を通過して、構造物Mの1つ又は複数の構造の一種の像を基板W上に形成するように、投影レンズ20に入射する。ケイ素等の半導体材料を含む基板W、例えばウェーハは、ウェーハステージとも称する基板ステージWSに配置される。
構造物Mの構造に関する情報に加えて、投影ビームは照明条件に関する情報も保持し、この照明条件は、構造物Mの物点OPにおける角度、偏光、及び強度(又は単位面積当たりの放射パワー)に関する構造物Mの照明の仕方、及び構造物Mの被照明面にわたるこれらのパラメータの分布の仕方についてのものである。照明の種類は、「設定」という用語で表される。これは、物点OPを構造物M上で照明する際の事前定義済みの角度及び/又は偏光及び/又は強度分布と、構造物M上の空間位置に応じたこれらの分布の変わり方とを意味する。設定は、投影レンズ20により行われる投影プロセスの光学的分解能にも影響を及ぼす。概して、光学的分解能は、設定を構造物M上の構造の外形に適合させれば高くすることができる。構造物の照明に対して適合設定を用いる先進照明技術は、例えば非特許文献1に記載されている。照明の種類、つまり設定は、複数のミラー12,13,14,15,16を備える照明系10で調整することができる。
一般性を失わず、投影レンズ20は、4つのミラー21,22,23、及び24を、構造物Mの構造の一種の像をウェーハWに形成するための反射光学素子として概略的に示している。上記EUV投影レンズ20は、4個〜8個のミラーを通常は備える。これらのミラーは、表面外形(又は幾何学的形態)及び表面粗度に関して最高の精度で作製される。所望の仕様に関する各偏差が、基板又はウェーハW上の像品質の低下を招く。通常の仕様では、例えば表面外形からの偏差が使用投影波長の1/10未満であるようになっている。使用波長に応じて、ミラー21,22,23、及び24の表面外形を1nmよりもさらに高い精度で作製しなければならず、ミラーによっては、精度要件がさらに5倍〜20倍高く、1原子層よりもはるかに小さな、又は0.1nmよりも高い精度範囲にまでなる。表面形状(表面外形又は幾何学的形態)に関するこの非常に高い精度を、10cmを超えるミラー寸法にわたり保たなければならない。最新のEUV投影レンズは、表面外形に関するこのような高い要件で直径30cm以上のミラーを備える。この非常に高い機械的精度は、基板W上の像点IPを構造物M上の被照明像点OPから、像点OPを所定の設定に従って適切に構成した照明ビームで照明することにより形成するために必要である。さらに、上記被照明像点OPを投影レンズ20で投影ビーム4の少なくとも一部により基板Wに投影するために、投影ビーム4を照明ビーム3及び構造物Mの回折特性により発生させる。基板W上に像を形成するための1つの必要条件は、構造物M上の像点OPから生じている回折波面が、基板又はウェーハW上の像点IPに干渉することである。良好な像品質を得るために、干渉波面は、投影ビーム光の1波長よりもはるかに小さな相対的な位相ずれを有さなければならない。構造物Mを照明ビーム3により照明できる方法に関して、種々の照明設定があるため、構造物M上の1つの物点OPを通過する光の光路は、投影レンズ20内で、投影ビーム4の光束が投影レンズ20のミラー21,22,23,24により異なるサイズを有する異なる表面区域で反射されるように変わり得る。この変動は、照明設定及び投影レンズ20内のミラー21,22,23,24の位置に応じて決まる。像品質が全照明設定で達成されることを確実にするために、上述の表面外形を上記高い機械的精度で達成する必要がある。
投影レンズ20におけるミラー21,22,23,24の表面外形の高い機械的精度とは別に、互いに対する、構造物Mに対する、また基板Wに対するミラー21,22,23,24の位置及び向きも同じ精度範囲になければならない。これは、これらの物体(ミラー21,22,23,24、構造物M、及び基板W)の位置及び向きをナノメートル範囲で又はさらにそれ以下でも調整しなければならないことを意味する。
さらに、このような高精度のミラー表面の製造、EUVリソグラフィ投影システムの投影レンズの組み立て、投影システムへの組み立て済み投影レンズの組み込みを可能にするために、またシステムの動作中のシステムの現場監視及び制御を可能にするために、メトロロジーが必要である。
投影レンズ20の少なくとも1つのミラー21,22,23,24の位置及び向きを補正するために、このミラー21,22,23,24を最大6自由度で作動させることができる。これは、ミラー21,22,23,24の位置座標を空間内で調整できることを意味する。ミラー位置は、基準系として用いられる直交座標系等の第1座標系の座標で通常は記述される。このような基準系を、y座標を図平面に対して垂直に上から下に向けたxyz座標系として図1に示す。ミラー21,22,23,24が理想的な剛体のような挙動を示す場合、図2に示すように、ミラーの位置は例えば、ミラーの基準点、例えば基準xyz座標系におけるその重心S等の座標をR=(R,R,R)として表すことにより明確に定義される。図2は、基準xyz座標系における立方形状のミラー本体MBを概略的に示す。当然ながら、理想的な剛体の場合、ミラー本体MBの位置は、ミラーにおける1つの任意の別の基準点、例えばミラー本体MBのコーナA等を選択しても明確に定義される。
投影レンズのミラー(単数又は複数)21,22,23,24の向きは、ミラー本体MB(又は概して剛体)に対して固定してx’y’z’座標系として規定される第2座標系の相対的な向きを記述する3つの角座標α,β、及びγにより通常は説明される。例えばオイラー角として選択されるこれらの角度は、同じく図2に示す基準xyz座標系の軸に対する第2x’y’z’座標系の座標軸の相対位置を表す。1つの可能性として、図2に示すように、第2x’y’z’座標系の原点をミラー本体MBの重心Sに位置付け、この第2座標系の軸を立方形状のミラー本体MBの各対応の辺と平行にする。しかしながら、固定第2座標系の原点は、第2x’y’z’座標系がミラー本体MBに対して固定されるように空間内の任意の場所にあり得る。また、ミラー本体MBに対する第2x’y’z’座標系の軸の向きは任意であり得るが、ミラー本体MBと固定関係にあり得る。図2に例として示すように、固定第2x’y’z’座標系の重心S又は原点は、基準xyz座標系における位置R=(R,R,R)にある。さらに、ミラー本体MBの向きは、角座標α,β,及びγにより定義される。全座標R,R,R,α,β、及びγが互いに独立しており、これらの座標のそれぞれが、理想的な剛性のミラー本体MBの移動に関する1自由度を表す。ミラー本体MBの軸受により生じる移動制約に応じて、本体を空間内で最大3つの独立した並進で移動させて、例えば重心の位置R=(R,R,R)を第1点から第2点まで並進移動させるようにすることができる。さらに、同じく制約に応じて、ミラー本体MBを最大3つの独立した回転軸で回転させて、ミラー本体MBを空間内で位置合わせ開始状態(start alignment)から位置合わせ終了状態(end alignment)まで位置合わせすることができる。上記位置合わせ終了状態は、例えばオイラー角α,β、及びγにより表される。これらの角度に従って、第2x’y’z’座標系、ゆえにミラー本体MBの位置合わせ終了状態を得るには、軸z’’(ミラー本体MBの位置合わせ開始状態における軸z’と同一)を中心とした角度αの回転r1によりミラー本体MBの第1回転を行い、y’’軸(ミラー本体MBの位置合わせ開始状態における軸y’と同一)を軸y’’’へ移す(図2を参照)。この第1回転の後、軸y’’’を中心とした第2回転r2を角度βだけ行う。この第2回転r2は、z’’軸(ミラー本体MBの位置合わせ開始状態における軸z’と同一)を位置合わせ終了状態のz’軸に移している。この第2回転の後、位置合わせ終了状態におけるz’を中心とした角度γの第3回転r3を行い、軸y’’’を位置合わせ終了状態y’に移す。当然ながら、ミラー本体が2つ以下の軸を中心として回転する場合、上記角度のいずれかがゼロであってもよい。図2は、y’’’’軸として規定されるx’’y’’z’’座標系のx’’y’’平面への位置合わせ終了状態のy’軸の投影も示す。
しかしながら、現実には、ミラー本体MBは理想的な剛体ではないので、ミラー自体の本体の形状は、例えば、長期的効果、熱的効果、又はミラー本体MBに作用する力及びトルクの影響により経時的に変化し得る。この場合、ミラー本体MBの形状は、一点、例えば重心Sにおいてミラーの本体に対して固定したx’y’z’座標系で記述される。このような変形を図3に概略的に示し、図3では、図示の変形Δがミラー本体MB内の温度勾配grad(T(x’,y’,z’))により主に引き起こされる。図3において、図2と同じ参照符号は同じ要素を示す。このような変形は、ミラーの反射面を表面外形の公差限界に又はこの限界外にさえ至らせる可能性がある。これは、EUV投影レンズ20の像品質の許容できない低下を招く。EUV投影レンズ20では、このような熱変形Δは、ミラー本体MBがガラスセラミック材料、例えばZerodur(Schott AGの登録商標)又はULE(Corning Inc.の登録商標)材料等でできている場合でも、約1ナノメートルの範囲内にある。ULEは、SiO及びTiOのガラス混合物であるチタニアシリケートガラスである。いずれの材料も、±数ppb/K(十億分の一/ケルビン)の範囲の、又は特定の狭い温度範囲に関してはゼロでさえもある非常に低い線熱膨張率を有する。図3に示すミラー本体MBの僅かな変形は、投影ビーム4の一部の吸収に起因した最大10Kであり得るミラー本体内の温度勾配から主に生じる。約1nmの表面外形のこのような僅かな変形でさえも、公差限界を超え得る。
言及したように、ミラー本体MBの形状、ゆえにミラー21,22,23,24の反射面の表面外形も、材料特性及び/又は経時的に変わる力及び/又はトルク若しくはモーメントに起因して経時的に変わり得る。表面外形の精度は、EUVリソグラフィ投影露光システムの動作時にnm範囲内又はそれよりも良好に維持しなければならないので、ミラーの取り付けシステム及びミラー本体MBを保持し作動させる任意の作動システムも、機械的精度に関する極端な要求を満たさなければならない。こうした理由から、取り付けシステムは、ミラー本体MBに作用する偶発的又は寄生的な力及びモーメントを回避するか又は最大限に減らすよう構成しなければならない。
EUVミラーの位置及び表面外形に関する上述の極端な機械的精度要件を、EUVリソグラフィ投影露光システムにおいて実現しなければならない。この機械的精度を達成するために、潜在的な機械的外乱の全要因、例えば機械的振動、熱的効果、空気圧及び重力の影響、材料特性、並びにさらに多くのもの等を考慮に入れた、非常に精巧な機械設計が必要である。
各種技術分野のミラーの取り付け技術
少なくとも1つの作用光学面を有する光学素子、例えばミラーの取り付け方法が、光学素子の支持、持ち上げ、又は位置決めを単一の取り付けデバイスで行うようなものであることが知られている。多くの場合、取り付けデバイスは、光学素子の作用光学面(例えば、反射面又は回折面)の背面側に位置決めされるか、又は作用光学面の反対(opposed)側又は概ね反対側に位置決めされる。
特許文献7は、表面外形に関する要求が低い車両ミラーの取り付けアセンブリを記載している。ミラーは、ミラーの反射側とは反対側で突出ボール部により支持される。このボール部は、ミラーをミラー支持体上で支持する。
特許文献8は、ミラーを特定の姿勢で支持する複数のミラー支持デバイスを備えるミラー支持体を記載している。ミラー支持体は、重力がミラー表面の所定形状に影響を及ぼさないよう構成される。ミラー支持デバイスは、ミラーのうち各ミラー支持デバイスにより支持された部分の重心でミラーを支持している。
特許文献9は、望遠鏡用等の高精度形状の反射ミラーのための支持機構を開示している。支持機構は、ミラーを支持する2つの脚部を備えるバイポッド構造を含む。中心軸が、2つの脚部の支持方向に沿ってこれらそれぞれに関連付けられ、反射ミラーの重心の位置にその交点がある。
特許文献10には、ミラーをその中立面内で最大6自由度で作動させるミラーアクチュエータインタフェースが開示されている。さらに、このインタフェースは、アクチュエータインタフェース自体によりミラーが受ける(are subjected to the mirror)寄生力及び寄生モーメント又は寄生トルクを最小化するために特定の自由度に対応する。
特許文献11では、ミラー望遠鏡が入射光を二次ミラーに指向させる一次ミラーを備える。一次ミラーは管状取り付け凸部を備えるミラー本体により支持される。取り付け凸部は、一次ミラーの光軸に対してセンタリングされ、一次ミラーの裏側で引き出される。同様の宇宙望遠鏡が、非特許文献2に記載されている。
さらに別の宇宙望遠鏡が、非特許文献3に記載されている。当該文献には、ミラーの背面側が弧状である一次ミラーのミラーアセンブリが記載されている。さらに、ミラーの背面側は、ミラーの光軸に対して垂直な1つの平坦部を備える。ミラーは、ミラーの平坦部がミラー支持体の平坦部に押し当たるようにミラー支持体に取り付けられる。
特許文献12には、スキャンミラーが開示されている。このミラーは、ミラーの反射面の反対側に配置した軸で枢支される。軸は、ホルダ上で枢動し、ピボット軸に沿ってミラーを支持する。ピボット軸は、反射面から離れてミラーの中心領域に沿って延びる。
特許文献13には、ミラー表面形状の変形を低減するミラー固定方法及びミラーがミラー固定デバイスと共に記載されている。ミラーは、一方の側に反射面を担持したベースプレートを備える。反射面の反対側では、軸受ボス等の凸部が形成されるか又はベースプレートに取着される。ミラーは軸受ボスで固定される。
EUVリソグラフィ投影露光装置の投影レンズ用のミラーの取り付け技術
特許文献14には、EUVリソグラフィ投影露光装置に適したミラーを、その誤差を低減するよう変形させることができるように保持する、光学素子保持装置が開示されている。
図4は、例えば特許文献15に記載のような、EUVリソグラフィ投影露光システム100で用いられるミラー421を有するミラー取り付けアセンブリ400を概略的に示す。さらに、基準xyz座標系を指向用に示す。ミラー421は、例えばZerodur若しくはULEでできている、又は例えば材料としてZerodur若しくはULEの一方を含む、ミラー本体MBを備える。ミラー421は、例えば投影ビーム4(図1)の反射率を改善するために所定の層厚を有する所定の層材料の多層を含む、反射面450も備える。ミラー本体MBは、3つの取り付け点又は連結点451,452,453を有するキネマティックマウントにより取り付けられる。これらの取り付け点のそれぞれにおいて、ミラー本体MBはバイポッド構造461,462,463と接続される。これらバイポッド構造の少なくとも1つは作動デバイスを備え得る。好適には、作動デバイスはローレンツアクチュエータであり、その理由は、これらのアクチュエータが、一次近似でのアクチュエータ力が電流又は電流から得られる磁場に比例するという意味で力制御されるからである。バイポッド構造461,462,463は、3つの連結点451,452,453において連結要素471,472,473によりミラー本体MBに接続される。好適には、各バイポッド構造461,462,463は、ミラー本体MBをx座標、y座標、z座標及び3つのオイラー角で最大6自由度で作動させることができるよう2つのローレンツアクチュエータを備える。アクチュエータは、投影レンズ20のハウジング構造481に固定した支持構造480に対する機械的接触が一切ないよう構成される。ハウジング構造は、投影光学箱(POB)とも称することがある。
図4〜図6bに関連して説明する以下の課題の分析は、本明細書の発明者の研究に基づき、こうした理由から、以下の説明は技術的改善の一部として、又は本明細書に記載の発明の一部としても扱われる。特に、本発明による改良型の光学素子及びその種々の実施形態は、これらの課題を解決するための利点を有する。
図4に記載のキネマティックマウントは、重力の大きさ及びミラー本体MBに対する又はバイポッド構造461,462,463に対する重力の力線方向が当初の設計要件と比較して変わらない限り、重力によりミラー本体MB及び反射面450のごく僅かな変形Δ(図3を参照)しか引き起こさない。ミラー本体MBの重力支持点は、概略的に図示する連結点451,452,453であり、支持構造480上の重力支持は、バイポッド構造461,462,463の支持線454,455,456で近似される。実際には、連結点451,452,453は、ミラー本体MBの厚さの途中のどこかにある。好適には、連結点451,452,453は、ミラー本体MBの中立軸においてミラー本体を支持するよう配置される。通常、当初の設計要件は、支持構造の支持線とそれに対応するミラー本体MBの各連結点又は支持点とによりバイポッド構造毎に規定されるバイポッド構造の各平面が、重力の力線方向と平行になることである。この場合、バイポッド構造の支持力は、バイポッド構造の各連結点に作用するミラー本体MBの重力とも平行である。この状況を示すために、図5aは、図4に示すx軸又はc−c線に沿ったxz平面における、図4のミラー取り付けアセンブリ400の基本要素の側面又は断面図を概略的に示す。図5a、図5b、及び図5cにおいて、図4に示すものと同じ要素は同じ参照符号で示す。図5cは、バイポッド構造461,462,463及び連結点451,452,453と共にxy平面における図4のミラー本体MBの上面図を概略的に示す。図5aは、バイポッド構造461,462,463の各平面が、z方向の向きであると考えられる重力の力線方向と平行である、理想的な状態を示す。この場合、xy平面内には重力が引き起こす力成分がほとんどない。図5aからさらに分かるのは、反射面450が少なくとも一次元で湾曲した湾曲形状を有し得る一方で、一例として、ミラー本体MBが、本実施形態ではxy平面と平行に配置した平行な上面457及び下面458を備えることである。図5a、図5b、及び図5cにおいて、また後続の図においても、連結点をミラー本体MBの下面に概略的に示す。言及したように、これらはミラー本体の中立軸に配置されることが好ましい。
図5bでは、状況が図5aに示す理想的な状況とは異なり、バイポッド構造461’,462’,463’の平面が、z軸に沿った向きにある重力の力線方向とは平行でなくなっている。これは例えば、支持構造480の熱膨張とミラー本体MBの熱膨張とが異なり、温度が変化している場合に起こり得る。さらに、支持構造及びミラー本体MBの熱膨張率(CTE)が同じであっても、これらコンポーネントが同じ温度ではない場合、これらコンポーネントに異なる膨張が起こり得る。これは、ミラー本体MBの反射面450が投影ビーム4(図1)を一部吸収することで、ミラー本体MBが支持構造480とは僅かに異なる温度になることに起因して起こりやすい。このような場合、ミラー本体MBの重力Gの1/3をそれぞれが支持する各連結点451’,452’,453’(そのそれぞれで、ミラー本体MBは、その質量分布に関して対称性を有すると考えられる)は、少なくともxy平面内又はxy平面と平行な平面内の成分を有する力も受ける。これは、バイポッド構造451’,452’,453’内の反対力(counter-force)Fによるものであり(Fは、バイポッド構造の平面内にある)、反対力Fは、図示の実施形態ではG/3である重力を補償し、これらの構造が重力Gと平行ではなくなっているので重力とは異なる方向を有するものである。バイポッド構造461’が(その支持線454’に関して)x軸に対して垂直な向きにある連結点451’に関しては、図示の例における力Fはx軸に沿って外部方向に向いている。他の2つの連結点452’及び453’においても同様に、連結点451’における力Fを補償する力F’及びF’’が得られる。連結点452’,453’において、バイポッド構造462’及び463’は(各自の支持線455’,456’に関して)x軸に対して90°以外の角度で配置されるので、x方向の各力F’及びF’’と共に合力F’及びF’’を形成するy方向の力成分F’及びF’’もあり、合力F’及びF’’は、バイポッド構造462’,463’の各平面(それぞれが支持構造480上の各支持線455’,456’と各自の連結点又は支持点452’,453’とにより画定される)内の向きにあり、各連結点452’及び453’に作用する。xy平面内又はそれと平行な平面内の向きにあるこれらの寄生力は、ミラー本体MBの変形を引き起こし、当初の表面450から歪んだ表面450’への反射面の大きさΔの変形も引き起こす。比較のために、変形していない上面457及び下面458を変形した表面457’及び458’と共に図5bに示す。
連結点451’,452’,453’とバイポッド構造461’,462’,463’との間の接続剛性に応じて、バイポッドの当初の鉛直位置からの傾きは付加的な曲げモーメントも引き起こし、これがさらにミラー本体MB又は反射面450の変形を招く。一例として、右回りのモーメントMを図5bに示す。
図5に示す寄生力及び寄生モーメントは、支持構造480及びミラー本体MBが異なる熱膨張挙動を示すミラーアセンブリの実施形態で生じる。このような場合、バイポッド構造の、又は概して支持構造の平面は、ミラー本体MBの重力と平行ではなくなる。当然ながら、バイポッド構造以外の支持構造を用いてもよい。しかしながら、説明した寄生力及び寄生トルク又はモーメントは、そのような他の支持構造がミラー本体の重力Gを重力と平行ではない力成分を有する支持力により補償する場合、これらの構造にも現れる。
さらに、上述の寄生力及び寄生モーメントは、支持構造の組み立てが適切でない場合、又は組み立て公差が大きすぎる場合にも現れる。このような場合、図5bに関連して説明したのと同じ状況が起こることで、反射面450の変形Δが生じ得る。
図4のミラー取り付けアセンブリ400がハウジング構造481に完璧に取り付けられていても、ハウジング構造481自体が適切に位置合わせされていないことで、ミラー本体の重力が上述のバイポッド構造等の支持構造により生じる支持力と平行ではない場合があり得る。この状況を図6a及び図6bに示し、図6a及び図6bにおいて、図4及び図5a〜図5cに示すものと同じ要素は同じ参照符号で示す。
図6aは、図4に示すx軸又はc−c線に沿ったxz平面における、図4のミラー取り付けアセンブリ400の基本要素の側面を概略的に示す。しかしながら、ここでは、ミラー本体MBを重力G方向に対してy軸を中心に角度βだけ傾斜させてあり、これは、例えばミラー本体の質量中心Sにおいて固定した第2x’y’z’座標系を用いて示され、図2及び図3で説明した通りである。図6bは、図4のミラー取り付けアセンブリ400が図6aのように傾斜している場合の、バイポッド構造461,462,463及び連結点451,452,453と共に、xy平面における図4のミラー本体MBの上面図を示す。バイポッド構造461は、重力G/3を合成支持力−G/3により補償する支持力F及びFを発生させる。他の2つのバイポッド構造462,463についても、同様の力F’及びF’及びF’’及びF’’が反力(reaction forces)として得られ、各連結点452,453において重力G/3を補償する。しかしながら、バイポッドの剛性は、通常は接線方向及び鉛直方向のみ又は主に接線方向及び鉛直方向にあり、(例えばミラー本体の熱膨張のために若干の弾性を与えるために)半径方向では皆無であるか又は非常に低いので、残留力成分Fを連結点451においてバイポッド461により適切な反対力で完全に補償できない。このために、他の2つのバイポッド462,463の接線(剛性)方向の反力F’及びF’’は、力Fの補償に本質的に寄与する。したがって、加わった力F(ミラー本体MBで見られるような)及び反力F’及びF’’が単一の点で一致せず、異なる方向にも作用するので、これらの力が剛体平衡の平衡条件を満たすためにベクトル和により大きさ及び方向を補償し合っても、内部変形応力がこれらの力によりミラー本体MBに誘起される。同様の変形応力は、y軸を中心とした重力に対する傾斜に起因した寄生力F’及びF’’によっても誘起される。
図4、図5a〜図5c、図6a、及び図6bにおいて説明したミラー取り付けアセンブリ400は、バイポッド構造461,462,463及び461’,462’,463’にアクチュエータを必ずしも備えない。ミラー組み立てアセンブリ400においてアクチュエータを用いない場合、ミラー本体MBは、バイポッド構造461,462,463及び461’,462’,463’(又は任意の他の支持構造)により支持構造480にパッシブに取り付けられる。概して、支持構造480を基準構造として用いることができる。通常、支持構造は、反射光学素子がパッシブに取り付けられる場合に基準構造として用いられる。これらのバイポッド構造は、ミラー本体MBと共に、その固有振動数スペクトルのスペクトル下限において約300Hzの第1固有振動数を有するべきである。この固有振動数を達成するために、バイポッド構造をミラー本体MB及び支持構造480に連結する連結要素471,472,473(図4を参照)は、十分な剛性を有さなければならない。通常、これらの連結要素は、フレクシャヒンジ又は弾性継手であり、好適には、図4、図5a〜図5c、図6a、及び図6bの説明時に示したような寄生力及び寄生モーメントを招くであろう最低限の付加的制約の有無を問わず、6自由度で固定されるべきであるミラー本体MBの軸受の過剰確定性(over-determinacy)を防止するためのものである。このような寄生力及び寄生モーメントは、ミラー本体又は反射面の変形を招き得る。第一近似での最低固有振動数又は第1固有振動数は、弾性継手の剛性の平方根に比例し(ミラー本体は、弾性継手よりもはるかに高い剛性を有する)、ミラー本体の質量の平方根に反比例する(通常、ミラー本体は、バイポッド又は支持構造よりもはるかに大きな質量を有する)ので、弾性継手は、バイポッド又は支持構造及びミラー本体MBから構成されるシステムが十分に高い第1固有振動数を有するよう特定の剛性を有さなければならない。この高い第1固有振動数は、ミラー本体MBの振動励起を低減するために必要である。その理由は、物点OPが投影ビーム4により像点IPに投影される場合(図1を参照)、このような機械的励起が投影プロセス中に像品質の低下を招き得るからである。
例えば図4に関連して説明したように、支持構造又はバイポッド構造が作動デバイスを備える場合、ミラー本体の作動自由度に関するアクチュエータシステムの制御ループバンド幅を考慮しなければならない。このバンド幅は、300Hz以上の範囲のバンド幅を通常は有するパッシブ取り付けシステムの最低固有振動数と少なくともほぼ同じでなければならない。この場合、システムをバイポッドから又は支持構造及びミラー本体MBから構成した、能動制御下にあるシステムの最低固有振動数は、ミラー本体の振動又は機械的励起を防止するために、上記制御ループバンド幅限界の上限をはるかに超えなければならない。好適には、システムの最低固有振動数は、アクチュエータシステムの制御ループバンド幅の上限よりも約3倍〜5倍高くすべきである。ローレンツアクチュエータを任意の自由度の位置制御に用いる場合、位置決めのためのバンド幅は約300Hzの範囲である。したがって、ミラー本体MBと共にバイポッド又は支持構造(アクチュエータを含む)の第1固有振動数は、約1.5kHz以上とすべきである。このような高い第1固有振動数の要求から、弾性継手は、パッシブに取り付けられるミラー本体の場合よりもはるかに剛性が高くなければならない。上述のように、固有振動数は、固有振動数を約3倍〜5倍増加させるべきである場合、弾性継手の約10〜25高い剛性(about 10 to 25 higher stiffness)をもたらす剛性の平方根に一次近似で比例する。弾性継手に対する剛性要求のこの激しい増加から、通常はミラー本体のキネマティックマウントが理想的でないものとなり、これはミラー本体の少なくとも1自由度での力及び/又はモーメントの過剰確定性を有することで、図5a〜図5c、図6a、及び図6bで説明したようにミラー本体を変形させ得る寄生力及び寄生モーメントをもたらす。この問題は、ミラー本体の質量の増加に伴い、つまりEUVリソグラフィ投影露光システムの投影レンズ20の開口数NAの増加に伴い、大きくなる。この場合、弾性継手の剛性は、ミラー本体MBの質量が増加するのとほぼ同じ比率で増加しなければならない。これもやはり、寄生力及び寄生モーメントの増加につながる。同時に、反射面450の変形に対する公差限界及びこの面の位置精度に関する公差限界は狭くなる。これは、開口数NAの増加に伴い分解能限界が小さくなるからである。しかしながら、これが可能になるのは、剛性要件及び固有振動数要件の増加に反して上記機械的公差が狭くなる場合だけである。
上述のように、いくつかの実施形態では、図4に示すミラー本体MBはミラーテーブル等の支持構造として形成される。このミラーテーブルは、最大6自由度で移動可能であり且つミラー又はミラー本体を担持可能である。図4、図5a〜図5c、図6a、及び図6bに関連して本発明者が論じた課題の概要は、このようなミラーテーブルにも関連があり得る。ミラーテーブルの詳細な構成及びミラーテーブルへのミラー本体の固定次第では、ミラーテーブルの歪みがミラー本体、ゆえにミラーの反射面に伝わり得る。さらに、この場合は通常、ミラー本体はこのミラーテーブルに何らかの方法で固定される。このような実施形態では、ミラーテーブルの作動は、例えば特許文献4に記載されているように、各座標x,y,及びzに関して、またオイラー角に関して、電磁式リニアドライブにより行うこともできる。しかしながら、上述のようなミラーテーブル又はミラーの変形の問題は、ミラー本体を何らかの方法で支持する支持構造又はミラーテーブルに作用するような電磁式リニアドライブの適用に関連して説明されていない。
旧東独国審査済登録特許第221563号明細書 米国特許出願公開第2006/092533号明細書 欧州特許出願公開第1533832号明細書 米国特許出願公開第2004/0179192号明細書 国際公開第2002/065482パンフレット 米国特許出願公開2004/0130809号明細書 米国特許第6,068,380号明細書 米国特許第5,035,497号明細書 欧州特許出願公開第1 780 569号明細書 米国特許出願公開第2005/0248860号明細書 ***国特許出願公開第199 33 248号明細書 国際公開第2008/010812号パンフレット 米国特許第7,073,915号明細書 米国特許第7,443,619号明細書 国際公開第2005/026801号パンフレット
本発明の目的は、上記極端な機械的精度要件を十分に満たすための、EUVリソグラフィ投影露光システムのEUVミラー又はミラー本体等の反射光学素子の代替的な機械設計及び改良型の機械設計を提供することである。
改良型の反射光学素子は、EUVリソグラフィ投影露光システムにおいて50nm未満の波長域の光を反射する高精度の幾何学的形態の第1反射面を有する本体を備える。さらに、本体は、第1非反射面及び第2非反射面を備え、単一接続区域が第1非反射面に形成され、少なくとも1つの固定面が接続区域内にあり、この固定面を用いて、光学素子全体を直接的又は間接的に軸受要素の少なくとも1つの軸受面に固定する。さらに、第2非反射面は、第1非反射面に形成される単一接続区域とは異なり、第2非反射面は、単一接続区を少なくとも部分的に包囲する。本体は、本体に形成される凹部等の少なくとも1つの応力除去特徴部、例えば半円形凹部等をさらに備える。代替的又は付加的に、応力除去特徴部は、曲面を有し得るか、又は0.1mm〜10mmの範囲の曲率を有する曲面を備え得る。凹部及び/又は曲面等の応力除去特徴部は、第1非反射面を第2反射面から少なくとも部分的に分離する。
本発明によれば、反射光学素子は、その本体に回折構造又は回折格子構造(例えばエンコーダで用いられ、目盛を含み得る)を備えることもできる。回折構造又は回折格子構造は、非反射面の少なくとも一方に配置することができ、例えば測定目的で用いることができる。付加的又は代替的に、回折構造は、例えば投影レンズを透過する投影ビームの少なくとも一部を回折させるために、第1反射面にあり得る。さらに別の代替形態として又は付加的に、回折構造は、曲率上又は第1反射面上に重ねられて、光の特定の波長を選択的に回折させるスペクトルフィルタとして働く。
本発明による改良型の反射光学素子の1つの利点は、光学素子全体を単一又は単独接続区域で軸受要素に固定可能であることである。理想的には、この接続区域は、ミラー全体を支持するか又は軸受要素により吊下する取り付け点として、唯一の点として想像することができる。これによる利点は、少なくとも光学素子(例えば、ミラー本体MB及び支持要素480、図4を参照)の異なる熱膨張又は機械膨張に関する問題が、理想的には、図4、図5a〜図5c、図6a、及び図6bに関連して説明したような上記3つのバイポッド構造を有するマウント等のキネマティックマウントに関連して上述したような変形を招かないことであり、光学素子が3つの取り付け点451〜453により支持(又は吊下)されることで、上記異なる熱膨張又は機械膨張の場合にバイポッド構造の変位に起因して上記寄生力及び寄生トルク又は寄生モーメントが生じていた。さらに、反射光学素子とその支持要素(又は支持構造)との間の温度勾配も、図4、図5a〜図5c、図6a、及び図6bによる上述のキネマティックマウントを適用した場合のような寄生力及び寄生モーメントを引き起こさない。唯一又は単一の点に光学素子全体を取り付けることは技術的に不可能であるから、実際には、改良型の光学素子では単一の接続区域を用いる。この区域は、所与の公差内で1点又は単一点マウントと同様の挙動を示す。しかしながら、接続区域自体は、軸受要素の少なくとも1つの軸受面に接続することができる2つ以上の固定面を有し得る。接続区域の寸法又は値を(最初の推測で接続自体の剛性を考慮に入れずに)推定するために、図4、図5a〜図5c、図6a、及び図6bで説明したような3点キネマティックマウントから始めることができる。この場合、3つの取り付け点451〜453の(最短)距離が値Dkを与える。この値Dkは、通常はミラーの寸法の約半分の範囲内にある。投影プロセスにおける素子の使用時に生じる反射光学素子421及び支持構造481の熱膨張又は機械膨張が異なる場合、寄生力及び寄生モーメントは、理論的には取り付け点の距離Dkを短縮することにより低減することができる。したがって、これらの寄生効果を1/5に減らす場合、距離Dkを約Dk/5の値まで減らす必要がある。実際には、3つのバイポッド要素で必要な設置空間があるのでこれは不可能である。改良型の光学素子の使用により、約Dk/5の寸法を有する接続区域は、寄生力及び寄生トルクをほぼ同じ値で低減することができる。こうした理由から、原則として、接続区域を選択した方向で、各方向での光学素子の寸法の約1/10よりも小さくすべきである。この原則から、接続区域を光学素子の最大断面積の1/100よりも小さくすべきであることになる。この原則を用いれば、寄生力及び寄生モーメントを少なくとも有意な量だけ低減できる可能性が高い。これは、ビームの例により明らかにすることができる。単純なビームの曲げ偏差は、ビームの長さの3乗となる。ミラー本体MBにも同様の挙動があるが、ビームとは反対に、ミラー本体の複雑な幾何学的形状を考慮に入れなければならず、ミラー寸法に関しては単純な「3乗」関係から逸脱することになる。
改良型の光学素子のさらに別の利点は、第1非反射面内の単一接続区域が、第2非反射区域から本体に形成される凹部等の少なくとも1つの応力除去特徴部により少なくとも部分的に分離されることである。これは、第1非反射面から第2非反射面への力及びモーメントのさらなる切り離しを可能にする。その結果、力及びトルクは、第2非反射面で覆われた光学素子本体の材料に完全に伝わらなくなる。こうした理由から、第2非反射面は、力又はトルクが第1非反射面に作用する場合、特にこれらの力又はトルクが上述の寄生力又は寄生トルクと同様である場合、変形しないか又は小さくしか変形しないであろう。さらに、少なくとも1つの応力除去凹部は、固定面と軸受要素の軸受面との接続の老化作用も低減する。これは特に、接続が接着剤で行われる場合、通常は接着剤の収縮に起因した応力、したがって変形が経時的に変化するからである。このために、接続自体から生じる寄生的な変形も低減されるか、又は機能光学面の形態に直接影響を及ぼすことを防止される。
本発明による反射光学素子は、EUVリソグラフィ投影露光システムの投影レンズ20内に光学素子を固定して、50nm未満のスペクトル範囲、好適には5nm〜50mの範囲の波長を有する光を反射する反射面の表面変形が、0.5nm〜1nm、0.2nm〜0.5nm、0.1nm〜0.3nm、0.05nm〜0.25nm、0.1nm〜0.7nmからなる公差群から選択される公差範囲の1つに収まるようにすることを可能にする。
上記表面変形限界は、改良型の反射光学素子又はミラーの第1反射面の直径の約20%からその直径までの距離にわたって達成しなければならない。概して、反射面が回転対称ではない場合、直径を一方向のミラー寸法で置き換える。反射光学素子が制御ループにより作動される場合、少なくとも反射光学素子の反射面の位置及び/又は向き及び/又は変形は、これらの非常に厳しい公差限界内になければならず、これは、反射光学素子の反射面の誤配置をこれらの限界内にすべきであることを意味する。これらの変形限界及び位置限界は、最低次の結像誤差を補正するのに必要である。より高次の結像誤差は、通常は上記表面位置決め及び表面変形で補正できない。その理由は、それらの結像誤差が、約10mm〜約100nmで平均化したRMS値に関して100pm(ピコメートル)未満の範囲内にある反射面の表面粗度の結果だからである。
表面変形がこのような狭い公差内にあるようなEUVミラーの固定を、本発明の改良型の反射光学素子で達成することができるのは、特にミラーの質量が大きいか、又は物点を像点に投影するのに用いるミラーの有効又は使用可能反射面が大きい場合である。このようなミラーは、0.25を超える、又は0.26〜0.40の範囲、又は0.30〜0.50の範囲及び0.4〜0.7の範囲の開口数NAを有する、EUVリソグラフィ投影露光システムの投影レンズで用いられる。このような高NA投影レンズでは、少なくとも1つのミラーが、少なくとも一方向で250mmを超える有効反射面の寸法を有する必要がある。開口数NAが0.30よりも大きくなる場合、投影レンズの少なくとも1つのミラーの有効面は、少なくとも一方向で300mmを超える有効反射面の寸法を有する。これらの要件により、ミラーはますます大型になる。本発明による改良型の反射光学素子は、少なくとも一方向で800mmの有効反射面の寸法を有するミラーにまで用いることができ、それゆえ(why)、改良型の反射光学素子が次世代のEUV投影レンズにとって非常に重要である。したがって、本発明は特に、(構造物上の物体視野を基板上の像視野に投影する)投影レンズを備えるEUVリソグラフィ投影露光システムであって、像視野の投影レンズの開口数が0.26〜0.70の範囲内にあり、投影レンズが500mmを超える有効反射面寸法を有する少なくとも1つのミラーを備える、EUVリソグラフィ投影露光システムにとって有益である。一実施形態では、反射面に関して300mm〜800mmの範囲内の表面寸法を有するミラーが、支持構造にパッシブに取り付けられる。さらに、このようなパッシブに取り付けたミラーは、本発明の実施形態、特に上述の実施形態による改良型の反射光学素子の特徴を備える。
改良型の反射光学素子の一実施形態では、単一接続区域は、本体のうち第1反射面のほぼ反対にある側に配置される。これには、反射表面積を反射光学素子の本体において最大化できるという利点がある。さらに別の利点は、軸受要素との接続により生じる、又は光学素子の誤配置若しくは熱的効果により生じる、反射面の表面変形が低減されることであり、それは接続区域が反射面に対して特定の距離を有するからである。本実施形態は、光学素子が軸受要素により単一接続区域で支持又は吊下される場合にも有利であり、これはこの配置では軸受要素が反射面のほぼ反対側にあるからである。通常、軸受要素用にはるかに大きな設置空間がある。さらに、軸受要素が第1反射光学面を部分的に覆って陰らせるという問題がない。
しかしながら、最後の実施形態の代替として、本体のうち反射面を有する側に、又は反射面を備える側に、接続区域を配置することも可能である。この場合、投影レンズに入って物点を像点に結像する投影ビームに対する反射光学素子の空間位置次第では、直前に述べた利点が失われるか又は減少するのはほぼ確実である。
改良型の反射光学素子のさらに別の実施形態では、第2非反射面は単一接続区域を包囲する。これは、第1非反射区域から第2非反射区域への応力除去を効率的にする。この応力除去は、さらに別の実施形態において少なくとも1つの応力除去凹部が単一接続区域を第2非反射面から分離すれば最も効率的である。
好適な実施形態では、改良型の反射光学素子は、所定の空間位置で軸受要素に固定され、この固定は、光学素子の重心に作用する光学素子全体の重力の力線が、単一接続区域を横切るか又はその幾何学的中心における接続区域を横切るように行われる。このような実施形態では、接続区域にわたる応力分布は概ね均一であり、いずれの場合も軸対象であるため、いかなる寄生力及び寄生モーメントも低減し、また反射光学素子に生じる変形も最小限に抑えられる。
本開示における寄生力は、重力の方向とは異なる方向の力成分を有する力であり、これは上記反力(反対力)である。寄生モーメントは、寄生力により又はバイポッドのフレクシャの寄生的な剛性により引き起こされて反射光学素子の本体に作用するトルクである。少なくとも1つの固定面及び少なくとも1つの軸受面は、少なくとも部分的に直接的及び/又は間接的に相互に接触して、合成軸受力(resultant bearing force)で光学素子を所定の空間位置に固定するが、この軸受力は、光学素子全体の重心に対してトルク又はモーメントを一切発生させない。したがって、反射光学素子の変形を効率的に低減することができる。好適には、接触区域が平面区域であるが必ずしもそうとは限らない。さらに別の好適な実施形態では、単一接続区域は、投影レンズ内の反射光学素子の作動位置で、平面接続区域が±1mrad(±10−3rad)の精度内で重力の力線に対して垂直であるよう配置される。この場合、軸受要素の軸受面も接続区域と平行な平面区域である。代替的な実施形態では、単一接続区域は湾曲形状であり、当該区域は少なくとも一方向で湾曲しており、光学素子が投影レンズ内でその作動位置に位置決めされている場合に、接続区域は重力の力線に対して対称に配置される。限定はしないが、このような接続区域は、例えば円筒、球、又は円錐の一部のシェルの形状を有することができる。さらに、接続区域は、多面体の形状を有することもできる。有利には、多面体は、重力の力線に対して対称に配置され、さらにこの配置は、その頂点又はコーナの1つがこの線上に配置されるようなものである。同じく接続区域がこのような形状である場合、反射光学素子全体の質量中心に作用する重力の力線に対する接続区域の対称性により、寄生力及び寄生トルクが大幅に低減される。接続区域の形状が平面の形状とは異なる先の場合では、軸受面の形状は、接続区域の形状のネガ形状である。一例として、接続区域が円錐形の突起である場合、軸受面は、突起の少なくとも一部が嵌まり込むような円錐形の凹部である。他方の場合、接続区域が円錐形の凹部であれば、軸受面は円錐形の突起であり、この突起の少なくとも一部が凹部に嵌まり込むようになる。
さらに、好適な実施形態では、本発明による反射光学素子は軸受要素に強固に固定される。強固な固定が重要なのは、軸受要素への強固な固定又は接続の剛性度が、反射光学素子の最低固有振動数に、又は反射光学素子及び軸受要素からなるか若しくはこれらを備えるシステムの最低固有振動数に影響を及ぼすからである。剛性が低すぎれば、反射光学素子の最低固有振動数が低すぎて、素子が最低固有振動数モードの起動又は起動開始により調整不要となり得る。高い剛性は、好ましくは50Gpaを超える非常時高い弾性率又はヤング率を有する材料の選択により、及び/又は延長、捩れ、及び曲げに関する剛性を決定する各幾何学的慣性モーメントをもたらす接続区域の形状により、達成することができる。このような高い弾性率の接続は、例えば、少なくとも1つの固定面を有する接続区域を軸受要素の軸受面に例えばリンギングにより当接させた場合、また反射光学素子及び軸受要素の材料が例えばZerodur等のガラスセラミック又は例えばULE等のチタニアシリケートガラスである場合に、達成することができる。好適には、リンギング接続は、例えば米国特許出願公開第2006/0192328号明細書に記載のような接着剤接続により固定される。本発明の代替的な実施形態では、接続は、軸受面と少なくとも1つの固定面との間の接着剤により行われ、接着剤がこれらの面間の境界層を形成するようにする。用いる接着剤は、通常はヤング率が約6GPa、厚さが10μm〜100μmの範囲である。このような接続では、最低固有周波数は、接着剤接続区域のサイズ及び形態により調整できる接着剤接続の剛性によって、また接着剤層の厚さによっても主に決定される。
概して、軸受要素への反射光学素子の強固な固定は、接続区域を軸受要素の軸受面に直接的又は間接的に接触させることによる、接着結合又は金属連続性結合(metallic continuity bond)及び/又は形状嵌合(form fit)により行うことができる。圧力締め(force closure)による結合も可能だがあまり好適でない。その理由は、圧力締めに、改良型の反射光学素子の第1反射面の変形を引き起こし得る寄生力及び寄生モーメントを発生させる危険性があるからである。
本発明のさらに別の実施形態では、軸受要素は、軸受要素を少なくとも1自由度で作動させる少なくとも1つの作動デバイスを備える。付加的又は代替的に、軸受要素を作動デバイスにより変形させることができる。
本発明による改良型の光学素子のさらに別の実施形態では、単一又は単独接続区域が第1接続要素として反反射光学素子の本体に一体形成される。好適には、第1接続要素は、ピラー又はスタッド等の反射光学素子の本体上の凸部を形成する。しかしながら、第1接続要素は、本体の表面における凹部とすることもできる。凸部の場合、本体を、平面軸受面等の軸受要素の平坦な軸受面に容易に固定することができる。さらに、第1接続要素の一体形成により、本体を軸受要素と接続するために1つの接続部しか必要ない。さらに、ミラー本体が単一接続区域の範囲で機械的に劣化しないことで、この範囲内で高い剛性が得られる。代替的に、第1接続要素が本体の表面における凹部である場合、軸受要素はその表面上に凸部を備え得る。軸受面は、この凸部の遠位端又は自由端に配置される。続いて、軸受面を有するこの凸部は第1接続要素と接続され、軸受要素の凸部の少なくとも一部が本体の凹部に挿入されてそこで軸受面を接続区域に接続するようになる。本発明のさらに別の代替的な実施形態として、光学素子の本体及び軸受要素の両方が凸部を備える。固定面を有する接触区域は、本体の凸部の遠位端又は自由端にあり、また逆も同様であり、軸受面も、軸受要素の突起の遠位端又は自由端にある。各凸部の両方の遠位端は、反射光学素子が軸受要素に固定されるよう接続される。最後の2つの実施形態では、軸受面は、軸受要素の一部である凸部を形成する第2接続要素に配置される。これまでの実施形態では、凸部は各素子、本体、及び/又は軸受要素に一体形成される。これらの場合、反射光学素子は、単体要素として軸受要素に固定される。しかしながら、他の実施形態では、凸部はこれらの要素に一体形成されない。このような実施形態では、ボルト、ピラー、又はスタッドの自由遠位端の一方が反射光学素子の本体の単一接続区域にされ、他方の自由遠位端が軸受要素の軸受面に接続される。これらの実施形態では、反射光学素子の本体は、支持要素に直接固定されるのではなく、ボルト、ピラー、又はスタッドにより間接的に固定される。この接続には、ボルト、ピラー、又はスタッドの各自由遠位端に1つずつ、2つの接続が必要である。
本発明の改良型の反射光学素子の大半の実施形態では、光学素子の第1反射面は、少なくとも一方向に沿って湾曲した湾曲区域を備える。湾曲区域は凹状又は凸状であり得る。湾曲区域は回転対称性も有し得る。しかしながら、対称軸は反射区域内に必ずしもなく、外部にあることもでき、ミラー本体外にあることさえできる。第1反射面の湾曲区域は、例えば、球状、円筒状、又は非球状の形態であり得る。さらに、湾曲区域は、自由曲面形状を有することができる。
本発明による改良型の反射光学素子のさらに他の実施形態は、本体又は第1接続要素上に第2反射面及び/又は回折格子を備える。この第2反射面及び/又は回折格子を、例えばメトロロジーに用いて、例えば少なくとも1自由度での光学素子の第1反射面の位置及び/又は向きを求め、且つ/又は本体及び/又は第1反射面の変形を求める。代替的又は付加的に、本発明による反射光学素子は、第3反射面及び/又は回折格子を備える軸受要素に固定される。第3反射面及び/又は回折格子は、支持要素又は第2接続要素に配置される。この第3反射面及び/又はこの回折格子も、例えばメトロロジーに用いて、例えば少なくとも1自由度での支持要素の位置及び/又は向きを求め、且つ/又は支持要素の変形を求める。さらに、第2反射光学面及び/又は第3反射光学面及び/又は回折格子が適切に配置されている場合、第1接続要素及び/又は第2接続要素の変形又は反射光学素子の本体及び支持要素の相対位置の変化を測定することができる。当然ながら、反射光学素子が支持要素に間接的に接続される実施形態でも、ボルト、ピラー、又はスタッドは、メトロロジー用途のための付加的な(第2又は第3)反射面及び/又は回折格子も備えることができる。
本発明のさらに他の特徴及び利点並びにさらに他の改良点は、添付図面を参照して以下の例示的な実施形態の詳細な説明から明らかとなるであろう。しかしながら、例示的な実施形態による本発明の以下の説明は、説明的なものにすぎず、本発明及びその用途を限定する意図は一切ない。上記で示したように、種々の実施形態の特徴の交換及び/又は組み合わせを行って本発明による反射光学素子のさらに他の実施形態を得ることができ、これは以下の例示的な実施形態にも当てはまる。
簡略化したEUVリソグラフィ投影露光システムを概略的に示す。 ミラー本体に対して固定された座標系を有するミラー本体を基準座標系において概略的に示す。 変形した反射面を有する図2のミラーを示す。 例えば国際公開第2005/025801号パンフレットに記載のEUVリソグラフィ投影露光システムで用いられるミラーを有するミラー取り付けアセンブリを概略的に示す。 図4に示すx軸又はc−c線に沿ったxz平面における図4のミラー取り付けアセンブリの基本要素の側面図を概略的に示す。 ミラー本体がバイポッドの誤配置により僅かに歪んでいる、図4に示すx軸又はc−c線に沿ったxz平面における図4のミラー取り付けアセンブリの基本要素の側面図を概略的に示す。 xy平面における図4のミラー取り付けアセンブリの基本要素の上面図を概略的に示す。 図4に示すx軸又はc−c線に沿ったxz平面における図4のミラー取り付けアセンブリの基本要素の、但しミラー本体MBを重力方向に対してy軸を中心に角度βだけ傾斜させた側面図を概略的に示す。 図6aに示すミラー取り付けアセンブリの基本要素の上面図を概略的に示す。 本発明の第1実施形態によるEUVミラー等の反射光学素子の側面図を概略的に示す。 本発明の第1実施形態によるEUVミラー等の反射光学素子の底面図を概略的に示す。 図7a及び図7bの単一接続区域の断面をより詳細に概略的に示す。 図7a及び図7bの単一接続区域の断面をより詳細に概略的に示す。 図7a及び図7bの単一接続区域の断面をより詳細に概略的に示す。 反射光学素子の反射面に対する接続区域の種々の配置の1つでの、本発明の一実施形態を概略的に示す。 反射光学素子の反射面に対する接続区域の種々の配置の1つでの、本発明の一実施形態を概略的に示す。 反射光学素子の反射面に対する接続区域の種々の配置の1つでの、本発明の一実施形態を概略的に示す。 反射光学素子の反射面に対する接続区域の種々の配置の1つでの、本発明の一実施形態を概略的に示す。 反射光学素子の反射面に対する接続区域の種々の配置の1つでの、本発明の一実施形態を概略的に示す。 本発明による反射光学素子の接続区域の種々の形状の1つを概略的に示す。 本発明による反射光学素子の接続区域の種々の形状の1つを概略的に示す。 本発明による反射光学素子の接続区域の種々の形状の1つを概略的に示す。 本発明による種々の接続要素の1つにより接続される、反射光学素子の接続区域及び軸受面の一実施形態の概略的に示す。 本発明による種々の接続要素の1つにより接続される、反射光学素子の接続区域及び軸受面の一実施形態の概略的に示す。 本発明による種々の接続要素の1つにより接続される、反射光学素子の接続区域及び軸受面の一実施形態の概略的に示す。 ミラー本体及び軸受要素が単体から形成される本発明の一実施形態を概略的に示す。組み合わせて又は代替形態として用いることができる応力除去特徴部の種々の例を示す。
図7aは、本発明の第1実施形態によるEUVミラー等の反射光学素子の側面図を概略的に示す。図7bは、反射面750の反対にある裏側からの線A−Aに沿った断面図で反射光学素子を示す。図7aおよび図7bにおいて、図4、図5a〜図5c、図6a、及び図6bに示すものと同じ要素は、同じ参照符号に300を足して示す。
光学素子は、先行の図4、図5a〜図5c、図6a、及び図6bに関連して説明した精度要件で、本体、例えばミラー本体MBと、少なくとも1つの第1反射面750とを備える。反射面750は、その幾何学的形態又は表面外形に関して且つ/又はその粗度に関して高い機械的精度を有する。さらに、反射面750は任意のコーティングを備え得る。反射面750は、上記のようになっており、EUVリソグラフィ投影露光システムの投影光ビーム4に対して、例えば50nm未満のスペクトル範囲の波長を有する反射光が50%を超える反射率で通常反射されるような向きにされる。さらに、ミラー本体MBは、第1非反射面741及び第2非反射面742を備える。ミラー本体MBは、第1非反射面741上に形成される単一又は単独接続区域730をさらに備える。接続区域730は、反射光学素子の本体MB全体を軸受要素790の少なくとも1つの軸受面791に直接的又は間接的に固定するために、接続区域730内に少なくとも1つの固定面731を備える。軸受要素790は、投影レンズ20(図1)のハウジング構造781に直接的に機械的に接続されるか、又は図7aに示すようにさらに別の支持構造780によりハウジング構造781に間接的に接続される、ミラーテーブル等の支持構造であり得る。
反射光学素子の本体MBは、本体MBに形成される少なくとも1つの応力除去特徴部793をさらに備える。図示の実施形態では、応力除去特徴部は凹部である。凹部は、半円形であり得るか又は半円形の凹部を備え得る。代替的又は付加的に、応力除去特徴部は、図9cに参照符号793で概略的に示すように、0.1mm〜10mmの範囲の曲率を有する曲面であり得るか又は曲面を備え得る。さらに、応力除去特徴部793は、図7bで一例として見ることができるように、第1非反射面741を第2非反射面742から少なくとも部分的に分離する。
すでに上述したように、単一接続区域730により、軸受要素790及び反射光学素子のミラー本体MBの膨張が異なることから生じる寄生力又は寄生モーメントが大幅に低減される。さらに、軸受要素790及び/又はミラー本体MBの変位がある場合でも、生じる寄生力及び寄生モーメントが反射面750の変形に対するそれらの作用に関してさらに低減される。これは、応力除去凹部793により、これらの力及びモーメントが単一接続区域及び/又は第1非反射面の領域に主に作用するからである。この応力除去凹部は、第1非反射面741を第2非反射面742から少なくとも部分的に分離し、第2非反射面は、本体MBのうち、接続区域730を備える表面領域を除いて反射面750のほぼ反対側の表面を主に構成する。したがって、寄生力及び寄生モーメントは、第2非反射面742と比較して通常は小さい第1非反射面741の領域内にしか作用を及ぼすことができない。すでに述べたように、第1非反射面区域は、反射光学素子の最大断面積の約1/100よりも小さい。妥当な概算では、第1非反射区域741は、第2非反射区域742の1/100よりも小さい。これは、ミラー本体MBの最大部分が寄生力及び/又は寄生モーメントの影響を受けないことにつながる。したがって、ミラーの反射面750にも歪みがほぼ生じない。一般性を失わず、図7a及び図7bにおいて、ミラーの本体MBは、概ね円筒の形状及び円形の断面を有する。さらに、接続区域730及び第1非反射面741の大部分は、ピラー又はスタッド等の突起状の第1接続要素732を形成する。さらに、図示の実施形態では、この第1接続要素732は、ミラー本体MBと一体形成される。図示の例の応力除去凹部793は、第1接続要素732を包囲し、リング状の溝路として形成される。
単一接続区域730は、図7a及び図7bに示すように平面状の表面とすることができ、接続区域730内の少なくとも1つの固定面でこの区域をほぼ覆って、ミラー本体が1つの面、つまり固定面731のみで軸受要素790に固定されるようにすることができる。軸受面790に対するミラー本体MBの固定のために、接着剤を用いることができる。この場合、ミラー本体MBは、固定面731と軸受要素790の軸受面791との間の接着剤層により軸受要素790に間接的に固定される。
代替的に、単一接続区域730は、図7bに点線で示すように、2つ以上の固定面、例えば3つの固定面731a,731b,731c等を備えることができる。これらの固定面は、接着剤で覆われた表面領域により形成することもできる。この場合、接続区域730は接着剤により完全に覆われない。
すでに述べたように、接着剤により覆われ軸受要素790においてミラー本体MBを固定する区域は、ミラー本体MB、接着剤、及び軸受要素790からなるシステムの最低固有振動数にも影響を及ぼす。こうした理由から、本発明のいくつかの実施形態では、システムの最低固有振動数を、接着剤で覆われる表面積及び接着剤の厚さ等の接着剤パラメータを用いて調整することができる。このような実施形態では、接続区域730内の2つ以上の固定面731a,731b,731cを有利に用いて、システムの最低固有振動数を調整することができる。
図7cは、図7a及び図7bの単一接続区域730の断面を第1接続要素732及び応力除去凹部793と共により詳細に示し、単一接続空域730は構造を備える。この構造は、少なくとも1つの凹部733を単一接続区域730に形成しており、凹部733が配置される区域では軸受要素790の軸受面791に直接接触しないようになっている。凹部733には、接着剤734を少なくとも部分的に充填することができる。しかしながら、凹部733付近では、少なくとも1つの固定面731が接続区域730内に形成される。少なくとも1つの固定面731は、軸受面791に直接接触する。凹部733内の接着剤734は、軸受要素790の軸受面791と接続区域730とを接着結合により接続する。任意に、固定面731及び軸受面791をリンギングにより繋ぎ合わせてもよく、凹部733内の接着剤734は、リンギング接続が緩んだ場合に両方の要素をまとめておくようにリンギング接続を固定するにすぎない。リンギング接続を用いるこのような実施形態では、反射光学素子及び軸受要素790の第1固有振動数は、接着剤及び上記接着剤パラメータの影響を受けない。
付加的及び/又は代替的に、さらに別の実施形態では、図7d及び図7eに示すように、接続区域730における上述の凹部733と同様の少なくとも1つの凹部733’を、軸受要素790の軸受面791に形成することができる。凹部733’も、反射光学素子の接続区域730と軸受要素790との間に接着接続を形成するための接着剤を備え得る。
本発明のさらに他の実施形態では、接着剤を用いたリンギング接続及び/又は接着結合を、はんだ接続又は溶接接続等の他の接着接続により置き換えるか又は補ってもよい。好適には、レーザ溶接またはレーザはんだ付けが各接着結合を形成するために適用される。
図7a〜図7eに示す実施形態では、単一接続区域730は、反射光学素子の本体MBのうち第1反射面750のほぼ反対側にある側に配置される。これには、反射面区域750を反射光学素子の本体MB上で最大化できると言う利点がある。さらに、接続区域730が反射面750に対して特定の距離を有するので、軸受要素790との接続により生じる、又は光学素子の誤配置若しくは熱的効果により生じる、反射面750の表面変形が低減される。さらに別の利点は、光学素子が軸受790により単一接続区域730で支持又は吊下される場合、これらの配置にある軸受要素790が反射面750のほぼ反対側にあり、ここでは、通常ははるかに大きな設置空間が軸受要素790用に利用可能であることである。さらに、軸受要素が第1反射光学面を部分的に覆って陰らせることがない。
しかしながら、図8a〜図8cには、単一接続区域730が第1反射区域750のほぼ反対側に配置されない本発明の代替的な実施形態を示す。図7a〜図7eと同じ要素は同じ参照符号で示す。図8aに、単一接続区域730がミラー本体MBの側部に配置される代替的な実施形態を概略的に示す。本実施形態では、反射光学素子は、重力Gが反射光学素子の反射面750の頂点Aを通る接線Tとほぼ平行であるように配置される。単一接続区域730は、反射光学素子の質量中心Sも横切る重力Gの力線Lがこれを横切るよう配置される。
図8bでは、単一接続区域730は、同じく反射光学素子の側部に配置される。しかしながら、反射光学素子の反射面750の頂点Aを通る接線Tは、光学素子の質量中心Sも横切る重力Gの力線Lと角度を形成する。この場合も、単一接続区域730は、重力Gの力線Lがこれを横切るよう配置される。
図8cは、単一接続区域730が本体MBのうち反射面750を配置した側に配置される、本発明の反射光学素子のさらに別の実施形態を概略的に示す。先の実施形態と同様に、単一接続区域730は、反射光学素子の質量中心Sも横切る重力Gの力線Lがこれを横切るよう配置される。本発明の本実施形態では、反射光学素子は、EUVリソグラフィ投影露光システムにおいて50nm未満の波長域の光を反射させるための高精度の幾何学的形態の第1反射面750を有する本体MBを備える。さらに、本体MBは、第1非反射面741及び第1非反射面741に形成される単一接続領域730を備え、接続区域730内には、光学素子全体を直接的又は間接的に軸受要素790の少なくとも1つの軸受面791(図8cには図示せず)に固定するための少なくとも1つの固定面がある。さらに、少なくとも1つの応力除去凹部793が本体MBに形成され、応力除去凹部は、第1非反射面741を第1反射面750から少なくとも部分的に分離する。
図8dは、図7a〜図7eに示すように、ミラー本体MBが第1反射面750のほぼ反対側にある接続区域を備える本発明のさらに別の実施形態を概略的に示す。しかしながら、反射光学素子の反射面750の頂点を通る接線Tは、光学素子の質量中心Sも横切る重力Gの力線Lと90°又は0°以外の角度を形成する。また、この場合、単一接続区域730は、重力Gの力線Lがこれを横切るよう配置される。平面接続区域730の場合、接続区域730は、力線Lに対して90°の角度で配置されることが好ましい。図8dに示す例では、反射光学素子は、図示されていない支持又は軸受要素に接続区域730が接続されている場合にこの区域により支持される。
図8eは、図8dに示すのと同様の実施形態を概略的に示すが、この図において反射光学素子は、重力Gの方向から見ることができる各軸受要素(図示せず)に接続区域が接続されている場合にこの区域により吊下されるよう配置される。
図7a〜図7e及び図8a〜図8eに示す本発明による反射光学素子では、反射光学素子は、所定の空間位置で軸受要素790に固定される。この位置では、光学素子の重心Sに作用する光学素子全体の重力Gの力線Lは、単一接続区域730を横切る。したがって、反射光学素子の重力により生じる、又は軸受要素が発生させて単一接続区域730に作用する各反対力若しくはカウンターモーメントにより生じる、寄生力及び寄生トルク又は寄生モーメントが低減されることが有利である。好適には、接続区域730は、図7a〜図7e及び図8a〜図8eの実施形態に示すような平面区域である。さらに、単一接続区域730は、投影レンズ内の光学素子の動作位置において、軸受要素790の軸受面791への平面接続区域730の接続が±1mrad(±10−3rad)の精度内で重力の力線Lに対して垂直であるよう配置される。
代替的な実施形態では、図7aの代替的な第1接続要素732の断面を示す図9aに概略的に示すように、単一接続区域730は湾曲状区域を備え、この区域は少なくとも一方向で湾曲しており、接続区域730は、光学素子が投影レンズ内のその作動又は動作位置に位置決めされている場合に重力Gの力線Lに対して対称に配置される。限定はしないが、このような接続区域730は、例えば円筒、球、又は円錐の一部のシェルの形状を有することができる。
さらに、接続区域730は、図7aの代替的な第1接続要素732の断面を示す図9bに概略的に示すように、多面体の形状を有することもできる。有利には、多面体は、重力Gの力線Lに対して対称に配置され、さらにこの配置は、その頂点又はコーナの1つがこの線L上に配置されるようなものである。
接続区域730及び各固定面731のこのような代替的な形状でも、寄生力及び寄生トルクが大幅に低減される。これは、投影レンズ内のその作動位置における反射光学素子全体の質量中心Sに作用する重力Gの力線Lに対する、接続領域730の対称性によるものである。接続区域の形状が平面の形状とは異なる先の場合では、軸受面791の形状は、図9a及び図9bに示すように、接続区域730の形状のネガ形状であることが有利である。一例として、接続区域730が円錐形の突起である場合、軸受面は、突起の少なくとも一部が嵌まり込むような円錐形の凹部791である。他方の場合、接続区域730が(例えば第1接続要素732にある)円錐形の凹部であれば、軸受面791は円錐形の突起であり、この突起の少なくとも一部が凹部に嵌まり込むようになる。これを図9cに概略的に示す。図9a、図9b、及び図9cでは、図7a〜図7e及び図8a〜図8eに示すものと同じ要素は同じ参照符号で示す。
概して、図7a〜図7e、図8a〜図8e、及び図9a〜図9cの実施形態に示すような反射光学素子は、接着結合及び/又は金属連続性結合及び/又は形状嵌合により軸受要素790に少なくとも部分的に固定される。この場合、接着結合はリンギング接続も含み得る。少なくとも1つの固定面731及び少なくとも1つの軸受面791は、少なくとも部分的に直接的及び/又は間接的に相互に接触して、反射光学素子の重力Gとほぼ平行な合成軸受力で光学素子を所定の空間位置に固定する。反射光学素子に作用する寄生力及び寄生モーメントを防止又は最小化するために、重力の力線Lに対する合成軸受力の平行度は、±1mrad(±10−3rad)の精度内である。
さらに、本発明によれば、図7aに概略的に示すように、軸受要素790は少なくとも1つの作動デバイス761,762,763を備える。少なくとも1つの作動デバイスは、少なくとも1自由度で軸受要素を作動させることができ、且つ/又は軸受要素を変形させることができる。図7aには、例えば図4に関連して説明したようなバイポッド構造として構成される3つの作動デバイスが示されている。この場合、軸受要素790は、最大6自由度で作動させることができるので、反射光学素子も最大6自由度で空間内において位置決めされる。
図7a〜図7e、図8a〜図8e、及び図9a〜図9cに関連して説明したような反射光学素子の実施形態では、単一接続区域30は第1接続要素732上に形成される。この第1接続要素732は、ミラー本体MBにピラー又はスタンド等の突起要素として一体形成される。代替的又は付加的に、軸受要素790は、軸受面791が配置される第2接続要素732’を形成する突起要素を備え得る。このような実施形態を図10aに示し、図10a中、図7a〜図7e、図8a〜図8e、及び図9a〜図9cと同じ要素は同じ参照符号で示す。突起した第1要素732及び第2要素732’は、光学素子及び軸受要素790に一体形成されて各単体要素を形成する。
さらに別の実施形態では、図10bに概略的に示すように、接続区域730は本体MBから突起する区域ではない。接続区域は、第2非反射面と同じ平面に形成されるか、又は反射光学素子の本体MBの凹部内にさえ形成される。これには、接続要素732の突起がないことにより反射光学素子の形成材料を少なくできることで、費用効果がより高くなるという利点がある。さらに、突起732’を、より安価な材料で作ることができる軸受要素790に形成してもよい。
代替形態として、軸受要素790に突起が一体形成されていなくてもよい。この場合、ピラー又はスタッドの形態を有する別個の要素732’’が、軸受要素790と反射光学素子の接続区域730とに配置される。このような実施形態を図10cに概略的に示す。別個の要素732’’は、例えば、リンギング接続及び/又は接着結合部791’’により軸受要素790に接続される。さらに、接着剤による接着接続を、はんだ接続又は溶接接続等の他の接着接続により置き換えるか又は補ってもよい。同様に、別個の要素932’’は、接続部791’により接続区域730の固定面731で反射光学素子に接続される。接続部791’として、本発明について説明したいかなる接続を用いてもよい。さらに、図10cに示すように、別個の要素732’’を、軸受要素790に形成される凹部に挿入することができる。同様に、反射光学素子は、接続区域を含み別個の要素732’’が挿入される凹部を備えることができる。さらに、別個の要素732’’は、必ずしも角柱体とは限らない。別個の要素732’’の断面、長さ、材料と、軸受要素790及び反射光学素子に対する各接続とを用いて、反射光学素子、別個の要素732’’、軸受790、及び任意の接着剤又は接着接続からなるシステムの最低固有振動数を調整することができる。
本発明のさらに別の実施形態では、本体MB及び/又は、第1接続要素732は第2反射面752及び/又は回折格子を備える。付加的又は代替的に、軸受要素790及び/又は第2接続要素732’及び/又は別個の要素732’’は、第3反射面753及び/又は回折格子を備える。図10cに、このような付加的な第2反射面又は回折格子及び第3反射面又は回折格子を概略的に示す。このような反射面752,753又は回折格子は、付加的な反射面752,753又は回折格子を有する各素子の空間位置を判定するセンサシステム又は測定システムに関連して用いることができる。
本発明のさらに別の実施形態では、図7aに概略的に示すように、反射光学素子は熱シールド760により熱遮蔽される。好適には、熱シールド760は、反射光学素子の第2非反射面742と軸受要素790との間に配置される。熱シールド760は、反射光学素子と軸受要素790との間に配置されることが好ましく、その空間は、第1接続要素732、第2接続要素732’、又は別個の接続要素732’’により形成される。好適には、接続要素732,732’,732’’の材料は、接続要素による熱伝導がごく僅かであるようなものである。したがって、接続要素自体も、その断面が比較的小さいことから熱シールドを形成する。さらに、熱シールド760は、支持構造内に配置され得るアクチュエータ761,762,763が発生させる熱的影響からも反射光学素子を保護する。
先行の図7a〜図7e、図8a〜図8e、図9a〜図9c、及び図10a〜図10cと同じ要素を同じ参照符号で示す図11に概略的に示すような、本発明のさらに別の代替的な実施形態では、反射光学素子は、EUVリソグラフィ投影露光システムにおいて50nm未満の波長域の光を反射させるための高精度の幾何学的形態の第1反射面750を有する本体MBを備える。さらに、本体MBは、第1非反射面741及び第2非反射面742を備える。しかしながら、本実施形態の第1非反射面741は、単一接続要素732’’’の表面に主に形成され、単一接続要素732’’’は、本体MBに一体形成され(且つ本体MBの一部となり)突起要素を形成し、軸受要素790を本体MBに接続する。さらに、第2非反射面742は、第1非反射面741とは異なり、第2非反射面742は、言及したように第1非反射面741を主に形成する単一接続要素732’’’を少なくとも部分的に包囲する。本体MBは、少なくとも1つの応力除去特徴部793をさらに備える。概して、本発明の先の実施形態に関連して説明したように、応力除去特徴部793は、本体内に形成されるか又は本体上に形成される。図11では、応力除去特徴部793は、単一接続要素732’’’に形成される曲面である。さらに、応力除去特徴部793は、第1非反射面741を第2非反射面742から少なくとも部分的に分離する。好適には、接続要素732’’’を有する本体MBと軸受面790とは、図11から見ることができるように単体から作製される。図11に、ミラー本体MBの一部の重力Gを示す。この例におけるミラー本体の部分は、光学素子の体積が突起要素を一切有さないようその体積を制限する物体として定義される。ミラー本体のこのような部分は、単一接続要素732’’’が形成される境界区域730aにより制限される。さらに、接続要素732’’’は、第1非反射面を形成するその表面に形成される凹部793’等の付加的な応力除去特徴部を備え得る。さらに、軸受要素790も、図11に示すような凹部又は曲面等の応力除去特徴部793’’,793’’’を備え得る。突起した単一接続要素732’’は、反射光学素子の作動又は動作位置において、ミラー本体の上記部分の重力Gの力線が境界区域730aを横切るような形状である。好適には、この力線は境界区域730aを90°で横切る。さらに、単一接続要素732’’’は、上記力線に対して対称に配置されることが好ましい。

Claims (24)

  1. EUVリソグラフィ投影露光システムにおいて50nm未満の波長域の光を反射させるための高精度の幾何学的形態の第1反射面を有する本体を備え、
    前記本体は、第1非反射面及び第2非反射面と、前記第1非反射面に形成される単一接続区域であり、該接続区域内に、前記光学素子全体を軸受要素の少なくとも1つの軸受面に直接的又は間接的に固定するための少なくとも1つの固定面を有し、前記第2非反射面は前記第1非反射面に形成される該単一接続区域とは異なり、前記第2非反射面は該単一接続区域を少なくとも部分的に包囲する単一接続区域と、前記本体内又は該本体上に形成され、前記第1非反射面を前記第2非反射面から少なくとも部分的に分離する少なくとも1つの応力除去特徴部とを有する
    反射光学素子。
  2. 請求項1に記載の反射光学素子において、前記応力除去特徴部は凹部又は曲面を備える反射光学素子。
  3. 請求項1又は2に記載の反射光学素子において、前記単一接続区域は前記本体のうち前記第1反射面のほぼ反対側に配置される反射光学素子。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の反射光学素子において、前記第2非反射面は前記単一接続区域を包囲する反射光学素子。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の反射光学素子において、前記少なくとも1つの応力除去特徴部は前記単一接続区域を前記第2非反射面から分離する反射光学素子。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の反射光学素子において、該反射光学素子は、所定の空間位置で前記軸受要素に固定され、前記光学素子の重心に作用する該光学素子全体の重力の力線は、前記単一接続区域を横切る反射光学素子。
  7. 請求項6に記載の反射光学素子において、前記単一接続区域は平面区域であり、該平面区域は前記力線に対して垂直に配置される反射光学素子。
  8. 請求項6に記載の反射光学素子において、前記単一接続区域は前記力線に対して対称に配置される反射光学素子。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載の反射光学素子において、該光学素子は前記軸受要素に強固に固定される反射光学素子。
  10. 請求項9に記載の反射光学素子において、該光学素子は、接着結合又は金属連続性結合及び/又は形状嵌合結合により前記軸受要素に固定される反射光学素子。
  11. 請求項6〜10のいずれか1項に記載の反射光学素子において、前記少なくとも1つの固定面及び前記少なくとも1つの軸受面は、少なくとも部分的に直接的及び/又は間接的に相互に接触して、合成軸受力で前記光学素子を所定の空間位置に固定し、該光学素子全体の重心に対してモーメントを発生させない反射光学素子。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の反射光学素子において、前記軸受要素は、少なくとも1自由度で該軸受要素を作動させ且つ/又は該軸受要素を変形させる少なくとも1つの作動デバイスを備える反射光学素子。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の反射光学素子において、前記接続区域は第1接続要素として前記本体に一体形成される反射光学素子。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の反射光学素子において、前記軸受面は前記軸受要素の一部である第2接続要素に配置される反射光学素子。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の反射光学素子において、該光学素子は1つの単体要素として前記軸受要素に固定される反射光学素子。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の反射光学素子において、前記第1反射面は少なくとも一方向に沿って湾曲した湾曲区域を備える反射光学素子。
  17. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の反射光学素子において、前記本体又は前記第1接続要素は第2反射面及び/又は回折格子を備える反射光学素子。
  18. 請求項14〜17のいずれか1項に記載の反射光学素子において、前記軸受要素又は前記第2接続要素は第3反射面及び/又は回折格子を備える反射光学素子。
  19. EUVリソグラフィ投影露光システムにおいて50nm未満の波長域の光を反射させるための高精度の幾何学的形態の第1反射面を有する本体を備え、
    前記本体は、第1非反射面と、該第1非反射面に形成される単一接続区域であり、該接続区域内に、前記光学素子全体を軸受要素の少なくとも1つの軸受面に直接的又は間接的に固定するための少なくとも1つの固定面を有する単一接続区域とを有し、
    少なくとも1つの応力除去特徴部が前記本体内に形成され、前記応力除去特徴部は前記第1反射面を前記第1非反射面から少なくとも部分的に分離する
    反射光学素子。
  20. 構造物上の物体視野を基板上の像視野に投影する投影レンズを備え、
    前記像視野側における前記投影レンズの開口数は、0.26〜0.40の範囲、又は0.30〜〜0.70の範囲にあり、
    前記投影レンズは、300mm〜500mmの範囲、又は300mm〜800mmの範囲の有効反射面寸法を有する少なくとも1つのミラーを有する
    EUVリソグラフィ投影露光システム。
  21. 請求項20に記載のEUVリソグラフィ投影露光システムにおいて、300mm〜800mmの範囲の前記表面寸法を有する前記ミラーは、支持構造にパッシブに取り付けられるEUVリソグラフィ投影露光システム。
  22. 請求項21に記載のEUVリソグラフィ投影露光システムにおいて、前記パッシブに取り付けられたミラーは請求項1〜19のいずれか1項に記載の反射光学素子であるEUVリソグラフィ投影露光システム。
  23. EUVリソグラフィ投影露光システムにおいて50nm未満の波長域の光を反射させるための高精度の幾何学的形態の第1反射面を有する本体を備え、
    前記本体は、第1非反射面及び第2非反射面と、前記本体に形成され軸受要素に接続し、前記第1非反射面を形成する単一接続要素であり、前記第2非反射面は前記第1非反射面とは異なり、前記第2非反射面は該単一接続要素を少なくとも部分的に包囲する単一接続要素と、該本体内又は該本体上に形成され前記第1非反射面を前記第2非反射面から少なくとも部分的に分離する少なくとも1つの応力除去特徴部とを有する
    反射光学素子。
  24. 請求項23に記載の反射光学素子において、前記本体、前記接続要素、及び前記軸受要素は単体から作製される反射光学素子。
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