JP2005050424A - 抵抗値変化型記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 メモリセル特性のばらつきにかかわらず、正確にデータの書込を行ない、また正確にデータの読出を行なうことのできる抵抗値可変型記憶装置を実現する。
【解決手段】 メモリセルアレイ(1)の可変抵抗素子型メモリセル(M)のデータの書込時、書込制御回路(4)の制御の下に書込データを読出した後、書込条件設定回路(5)により書込条件を変更してデータの書込を実行する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電気的抵抗値が記憶データに応じて設定される可変抵抗素子をメモリセルの構成要素として含む抵抗値変化型記憶装置に関し、特に、メモリセルの書込特性を改善するための構成に関する。
データを不揮発的に記憶するメモリとして、近年、薄膜磁性体メモリおよび相変化メモリが注目を浴びている。
薄膜磁性体メモリのメモリセルは、データ記憶部に、印加磁界によりその磁化方向が決定される自由層と、磁化方向が印加磁界に左右されず一定の磁化方向を有する固定磁気層と、これらの自由磁気層および固定磁気層の間のバリア絶縁膜とで構成される可変磁気抵抗素子を含む。
自由磁気層と固定磁気層の磁化方向が同じ場合には、このデータ記憶部の電気的抵抗値が最も低く、自由磁気層と固定磁気層の磁化方向が異なる場合には電気的抵抗値が高くなる。この磁気抵抗効果を利用すれば、メモリセルの自由磁気層および固定磁気層の経路に電流を供給し、その流れる電流量を検知することにより、メモリセルのデータの読出を行なうことができる。
データ書込時においては、このメモリセルに対応して互いに直交して配置されるデジット線および書込ビット線に電流を流し、これらのデジット線および書込ビット線を流れる電流が誘起する磁界の合成磁界により自由磁気層の磁化方向を設定する。合成磁界の磁化方向を書込データに応じて設定することにより、自由磁気層の磁化方向を、書込みデータに従って抵抗の高い状態および抵抗の低い状態に設定することができる。
相変化メモリは、データ記憶のために、その結晶状態が非晶質(非結晶性)状態および結晶性状態に記憶データに応じて設定される相変化材料が用いられる。この相変化材料は結晶性状態の場合には、非晶質状態よりも低い電気的抵抗を示す。したがって、この相変化材料近傍に配置されるヒータに電流を流し、そのジュール熱により、この相変化材料を急速加熱および急速冷却を行なうか、または急速加熱および除冷を行なうことにより、非晶質状態または結晶性状態に設定することができる。
その結晶状態に応じて電気的抵抗値が異なるため、その電気的抵抗値を、記憶データに対応させる。
データ読出時においては、相変化メモリにおいても、メモリセルに電流を流し、その電流量を検出することにより、データの読出が行なわれる。
このような相変化メモリのデータの書込および読出は、特許文献1(特表2003−502791)および非特許文献1(ISSCCダイジェストオブ・テクニカル・ペーパーズ M.ジル等の「オボニック ユニファイド メモリ:スタンドアロンメモリおよび組込み用途用の高性能不揮発性メモリ技術」と題された論文に示されている。
特表2003−502791号 2002IEEE ISSCC ダイジェストオブ・テクニカル・ペーパーズ 2月 2002 セッション12の講演番号12.4
薄膜磁性体メモリおよび相変化メモリいずれにおいても、データ書込時には、書込電流を利用する。磁性体メモリでは、通常、デジット線に一定方向にデジット線書込電流を流し、書込ビット線に書込データに応じた方向に書込ビット線電流を流す。これらのデジット線書込電流およびビット線書込電流それぞれが誘起する磁界の合成磁界強度が、メモリセルのMTJ(マグネット・トンネル・ジャンクション)素子またはTMR(トンネル・マグネット・レジスタンス)素子などの可変磁気抵抗素子のしきい値を超えると磁化反転が生じ、データの書換を行なうことができる。
ビット線書込電流およびデジット線書込電流は、隣接非選択メモリセルの磁化状態がリーク磁界により反転しないように、また選択メモリセルにおいては確実に磁化反転が生じるように、各チップ単位でその大きさが調整して設定される。
しかしながら、チップ上においては、メモリセルアレイ内においてメモリセルの動作特性は、ある範囲で変動する。したがって、チップ単位で書込電流を設定した場合、最悪ケースを想定して書込電流が設定されるため、大きなマージンを見込んで書込電流を設定することが要求される。この場合、動作特性によって磁化反転のしきい値が異なるため、磁化反転のしきい値の小さなメモリセルに対しては不必要に大きな書込電流を流すことになり、また、磁化反転のしきい値の大きなメモリセルでは、十分に磁化反転を生じさせていない状態となる場合が生じる。データ読出時においては、高抵抗状態または低抵抗状態のメモリセルに流れる電流量を基準値と比較してデータの読出を行なう。したがって、このような不十分な磁化反転を生じさせているメモリセルにおいては、このデータ読出時の基準値との差が小さく、読出マージンが小さくなり、正確にデータを読出すことができなくなる。
特に、データ書換回数が増大し、メモリセルの磁性体膜の特性が劣化した場合、このような読出マージンの小さなメモリセルでは、逆データを読出す場合が生じ、メモリセルの書換サイクル数が低減し、メモリ全体の寿命を短くしてしまうという問題が生じる。
また、相変化メモリにおいても、その相変化膜の結晶性の変化のためにジュール熱を利用するため、相変化材料の熱サイクルにより膜特性低下の問題がより顕著となる。
前述の特許文献1においては、メモリセルの状態と書込データとに従って高抵抗状態に設定するリセットパルスを印加した後にてい抵抗状態に設定するセットパルスを印加するか、またはメモリセルの状態が書込データに対応する場合にはパルス印加を行なわず状態変更を必要とするメモリセルに対してのみセットパルスまたはリセットパルスを印加する方法が示されている。メモリセルに対して連続してセットパルスが印加されるのを防止して、メモリセルの相変化膜の結晶核が成長するのを防止し、これにより相変化膜の特性劣化を防止することを図る。
しかしながら、この特許文献1においても、メモリセルに対して書込パルスとして印加されるセットパルスおよびリセットパルスは、その条件は、チップ全体で固定されており、メモリセルの相変化膜の特性のばらつきによる抵抗値のばらつきに起因する書込マージンの低下および読出マージンの低下の問題は考慮されていない。
また、前述の非特許文献1においては、データの書込/読出/逆データの書込/読出の動作サイクルを繰返し実行する際の装置内の電圧波形が示されている。しかしながら、この非特許文献1においては、内部で、低電圧でデータの書込/読出を行なうことができることが示されているだけであり、メモリアレイ内のメモリセル特性のばらつきおよびメモリセルの寿命などの特性劣化の問題は考慮されていない。
それゆえ、この発明の目的は、正確にデータの書込および読出を行なうことのできる抵抗値変化型記憶装置を提供することである。
この発明の他の目的は、データ書込および読出マージンを十分に確保することのできる抵抗値可変型記憶装置を提供することである。
この発明の第1の観点に係る抵抗値可変型記憶装置は、記憶データに応じて電気的抵抗値が設定される複数の可変抵抗素子を含む複数メモリセルと、これら複数のメモリセルの選択メモリセルへのデータ書込時、選択メモリセルへデータを書込む書込回路と、データ書込条件を格納するプログラムメモリと、データ書込時、このプログラムメモリに格納された書込条件に従って書込回路の書込条件を設定し、書込回路により書込まれたデータを選択メモリセルから読出して読出データが書込データと対応しているかを判定し、該判定結果が不良を示すときには書込条件を変更して書込回路を再活性化し、また判定結果が良を示すときにはそのときの書込条件をプログラムメモリに格納する書込制御回路を含む。
この発明の第2の観点に係る抵抗値可変型記憶装置は、各々が、記憶データに従って電気的抵抗値が設定される可変抵抗素子を含む複数のメモリセルと、内部データバスと、複数のメモリセルの選択メモリセルを内部データバスに結合する選択回路と、既知の抵抗値を有する参照抵抗素子と、選択メモリセルを流れる電流と参照抵抗素子を流れる電流とに従って内部読出データを生成する内部読出回路を備える。
プログラムメモリに書込条件を格納することにより、選択メモリセルに応じて最適またはそれに近い書込条件でデータの書込を行なうことができる。また、書込データに対して書込ベリファイ動作を行なって、ベリファイ結果に従って選択的にデータの再書込を行なうことにより正確にデータの書込を行なうことができる。また、このとき書込条件を変更することにより、必要以上に書込ストレスが選択メモリセルへ印加されるのを防止することができる。
また、参照抵抗素子と選択メモリセルの電流比較を行なって内部読出データを生成する際に、この参照抵抗素子の抵抗値をメモリセルのアレイ内のメモリセルの抵抗値分布に応じて設定することにより、十分に読出マージンを確保してデータの読出を行なうことができる。
また、この参照抵抗素子の抵抗値を、選択メモリセルに応じて変更することにより、書込ベリファイ動作時に正確にデータの読出を行なうことができ、十分読出マージンを確保して、正確に書込データについてベリファイをすることができる。
[実施の形態1]
図1は、この発明に従う抵抗値変化型記憶装置の全体の構成を概略的に示す図である。図1において、抵抗値変化型記憶装置は、行列状に配列される複数の正規メモリセルMを有するメモリセルアレイ1と、このメモリセルアレイ1の選択メモリセルのデータ書込に関連する動作を行なう書込系回路2と、データ読出時、メモリセルアレイ1の選択メモリセルのデータの読出に関連する動作を行なう読出系回路3を含む。
正規メモリセルMは、記憶データに応じて電気的抵抗が変化する可変抵抗素子で、データ記憶部が構成される。この可変抵抗素子は、TMJ素子およびMTR素子などの可変磁気抵抗素子であってもよく、またPC(相変化)素子であってもよい。
書込系回路2は、書込データDおよびアドレス信号ADに従って、メモリセルアレイ1の選択メモリセルに対し書込電流を供給する。この書込系回路2は、正規メモリセルMの構成により、その構成が異なるが、メモリセルの行および列を選択し、選択行および選択列のメモリセルに書込電流を供給する回路を含む。
読出系回路3は、データ読出時、アドレス信号ADに従って、メモリセルを選択する信号を生成するデコード回路と、このデコード回路からの選択信号に従ってメモリセルを選択して内部データバスに結合する選択回路と、この内部データバス上のデータを検知し増幅するセンスアンプを含む。
記憶装置は、さらに、データ書込時、スイッチ回路(SW)9を介して読出系回路3に結合され、選択メモリセルに対しデータが正確に書込まれたかを判定し、該判定結果に従って所定の動作制御を行なう書込制御回路4と、書込制御回路4の制御の下に、データ書込不良の場合、その書込条件を再設定する書込条件設定回路5と、データの書込および読出に必要な動作を実行する主制御回路8を含む。
書込制御回路4は、データ書込時、期待値データ(書込データ)と読出系回路3からスイッチ回路(SW)9を介して読出されたデータが不一致の場合、書込不良であると判定し、書込系回路2における書込条件を変更し、変更した書込条件を書込条件設定回路5に設定する。書込条件を再設定した後、書込制御回路4は、主制御回路8を制御して再びデータ書込動作を実行させる。
この欠きこみベリファイ結果に従って書込条件を変更することにより、メモリセルアレイ1において正規メモリセルMの特性がばらつく場合においても、正確に、データの書込を行なうことができる。特に、正規メモリセルMが可変抵抗素子を記憶部に含んでおり、この可変抵抗素子の電気的抵抗値を書込データに応じて所定の抵抗値に設定することにより、メモリセルの特性のばらつきにかかわらず、書込データに応じた電気的抵抗値を有する状態に正規メモリセルMの可変抵抗素子を状態設定することができる。これにより、データ読出時においても、正確なデータの読出を行なうことができ、読出マージンが改善される。
スイッチ回路(SW)9は、また入出力回路7へ結合される。入出力回路7はデータ読出時、この読出系回路3から読出されたデータから外部データQ(DQ)を生成し、データ書込時には外部からのデータを受けて内部書込データDを生成する。
図2は、この発明の実施の形態1において用いられる正規メモリセルMの構成の一例を示す図である。図2において正規メモリセルMは、記憶データに従ってその電気的抵抗値が設定される可変磁気抵抗素子VMRと、(読出)ワード線WL上の信号に従って可変磁気抵抗素子VMRをソース線SLに電気的に結合する読出選択トランジスタRTRを含む。
可変磁気抵抗素子VMRは、MTJ素子またはTMR素子で構成され、ビット線BLを流れるビット線書込電流IBLとデジット線DLを流れるデジット線書込電流IDLがそれぞれ誘起する磁界の合成磁界Hにより、その磁化状態が設定される。この可変磁気抵抗素子は、自由磁気層と固定磁気層の磁化方向に応じて、トンネル電流が大きい状態とトンネル電流の小さい状態、すなわち電気的抵抗の大きい状態と電気的抵抗の小さい状態のいずれかの状態を有する。
この可変磁気抵抗素子VMRは、印加磁界強度が、磁化反転のしきい値を超えたときにその磁化状態が反転する。この可変磁気抵抗素子VMRの電気的抵抗値が書込データに応じた抵抗値と異なる場合、すなわち、書込ベリファイ結果が不良を示している場合には、このビット線書込電流IBLおよびデジット線書込電流IDLの条件(電流量または電流印加時間)を変更して、合成磁界Hの強度または印加時間を変更する。この書込条件を変更して、再書込を行なうことにより、可変磁気抵抗素子VMRを書込データに応じた状態に正確に設定することができる。
図3は、図1に示す記憶装置の構成をより詳細に示す図である。図3において、メモリセルアレイ1において、正規メモリセルMの各列に対応してビット線BL0−BLmが配設され、正規メモリセルMの各行に対応してワード線WL0−WLmおよびデジット線DL0−DLmが配設される。正規メモリセルMの各行に対応してダミーメモリセルDMC0およびDMC1が交互に配設される。これらのダミーメモリセルDMC0およびDMC1に対応して共通にダミーデジット線DDLが配設され、ダミーメモリセルDMC0に対応してダミーワード線DWL0が配設され、ダミーメモリセルDMC1に対応してダミーワード線DWL1が配設される。
ダミーメモリセルDMC0はダミーワード線DWL0の選択時選択され、ダミーメモリセルDMC1は、ダミーワード線DWL1の選択時に選択される。これらの正規メモリセルMとダミーメモリセルDMC0、DMC1は、図2に示す正規メモリセルMと同様の構成を有する。図3においては、図面の煩雑さを避けるために、これらの正規メモリセルMおよびダミーメモリセルDMC0およびDMC1を、楕円で示す。これらのダミーメモリセルDMC0およびDMC1は、正規メモリセルMのデータ読出時の論理レベル判定基準データを記憶する。
図1に示す書込条件設定回路5は、書込制御回路4からの多ビット電圧ステップ制御信号STEPに従って書込電圧VPPの電圧レベルを変更する書込電圧発生回路15を含む。書込電圧VPPは、デジット線を駆動するために用いられるデジット線書込電圧VPPDと、ビット線を駆動するために用いられるビット線書込電圧VPPBを含む。
書込系回路2は、デジット線DL0−DLmおよびダミーデジット線DDLに対して設けられ、データ書込時、書込電圧発生回路15からの書込電圧VPPDを動作電源電圧として受け、選択デジット線へ電流を供給するデジット線駆動回路20と、ビット線BL0−BLnに対して設けられ、データ書込時、書込電圧発生回路15からの書込電圧VPPBを動作電源電圧として受け、選択ビット線に書込データに応じた方向に電流を流すビット線駆動回路22を含む。
デジット線DL0−DLmおよびDDLが接地ノードに結合されており、デジット線駆動回路20は、選択デジット線へ書込電圧VPPDを選択デジット線に供給することにより、書込電圧VPPD供給ノード(デジット線駆動回路の動作電源ノード)から接地ノードへデジット線書込電流が流れる。デジット線の配線抵抗は一定であり、書込電圧VPPDの電圧レベルを変更することにより、選択デジット線を流れるデジット線書込電流の大きさを変更することができ、応じてデジット線が誘起する磁界の強度を変更することができる。
ビット線駆動回路22は、書込電圧VPPB供給ノード(ビット線駆動回路の動作電源ノード)と接地ノードの間で、書込データに応じた方向に選択ビット線に電流をへ流す。ビット線の配線抵抗は固定されており、書込電圧VPPBの電圧レベルを変更することにより、ビット線書込電流の大きさを変更することができ、応じて、ビット線が誘起する磁界の強度を変更することができる。
読出系回路3は、ワード線WL0−WLmの1つとダミーワード線DWL0およびDWL1の1つを選択状態へ駆動するワード線駆動回路30と、ビット線BL0−BLnの対をなすビット線を選択して内部データバス36に結合する読出列選択回路32と、内部データバス36上のデータを検知し増幅するセンスアンプ34を含む。
後にその構成は詳細に説明するように、内部データバス36は相補データ線で構成され、ワード線駆動回路30は、データ読出時、正規メモリセルMとダミーメモリセルDMC0またはDMC1を、対をなすビット線(同時に相補内部データ線に接続される)に電流経路を形成するように同時に選択する。ダミーメモリセルDMC0およびDMC1は、高抵抗状態と低抵抗状態の正規メモリセルが駆動する電流の中間の電流を駆動する。読出列選択回路32により、この対をなすビット線を内部データバス36の相補データ線に結合し、センスアンプ34で、その電流の大小に応じて選択メモリセルの抵抗状態が高抵抗状態であるか低抵抗状態であるかを判定する。
ダミーメモリセルDMC0およびDMC1は、正規メモリセルとサイズ(断面積)が異なり、その断面積に応じて、高抵抗状態または低抵抗状態に設定されて、中間電流(基準電流)を駆動するように構成されてもよい。
データ書込モード時、スイッチ回路(SW)9により、センスアンプ34の出力データが書込制御回路4へ伝達される。書込制御回路4は、この読出されたデータと書込データ(期待値データ)とを比較し、その比較結果に基づいて多ビット電圧ステップ制御信号STEPを生成する。
データ書込時、データの書込、書込データの内部読出、一致/不一致の判定および判定結果に基く再書込の書込シーケンスを実行することにより、メモリセルの特性のばらつきが存在する場合においても、正確にメモリセルへのデータの書込を行なうことができる。
記憶データを外部へ読み出す通常のデータ読出時には、スイッチ回路(SW)9は、センスアンプ34の出力データを図1に示す入出力回路7に含まれる出力バッファへ伝達する。
書込電圧発生回路15の構成1:
図4は、図3に示す書込電圧発生回路15の構成の一例を示す図である。書込電圧発生回路15は、デジット線書込電圧VPPDとビット線書込電圧VPPBを発生する回路を含むが、これらは同一構成を有するため、図4においては、書込電圧VPPを発生する部分を代表的に示す。
図4において、書込電圧発生回路15は、基準電圧VREFを発生する基準電圧発生回路15aと、基準電圧VREFと書込電圧線15b上の書込電圧VPP(VPPD、VPPB)とを比較する比較器15bと、比較器15bの出力信号に従って電源ノードから書込電圧線15dに電流を供給する電流ドライブトランジスタ15cを含む。
基準電圧発生回路15aは、図3に示す書込制御回路4からの電圧ステップ制御信号STEPに従って、発生する基準電圧VREFの電圧レベルが設定される。この基準電圧発生回路15aの構成としては、定電流を抵抗素子により電圧に変換する回路構成の場合、この電流/電圧変換用の抵抗素子の抵抗値を電圧ステップ制御信号STEPにより調整する。単位抵抗素子とともに、ステップ制御信号STEPを受けるスイッチング素子を設け、単位抵抗素子を選択的に短絡することにより抵抗値を調整する。これに代えて、定電流発生回路をカレントミラー回路で構成し、ミラー比を電圧ステップ制御信号STEPで調整して基準電圧VREFの電圧レベルが変更されても良い。
この図4に示す書込電圧発生回路15においては、書込電圧VPPの電圧レベルが基準電圧VREFよりも高くなると、比較器15bの出力信号の電圧レベルが高くなり、電流ドライブトランジスタ15cがオフ状態となり、書込電圧線15dへの電流供給が停止される。一方、書込電圧VPPが基準電圧VREFよりも低い電圧レベルとなった場合には、この比較器15bがその差に応じた信号を出力し、電流ドライブトランジスタ15cのコンダクタンスを大きくして、書込電圧線15bへ電流ドライブトランジスタ15cが供給する電流が増加する。したがって、基準電圧VREFの電圧レベルに、書込電圧VPPの電圧レベルが維持される。電圧ステップ制御信号STEPに従って基準電圧VREFの電圧レベルを変更することにより、書込電圧VPPの電圧レベルを変更することができる。
書込電圧発生回路15の構成2:
図5は、図3に示す書込電圧発生回路15の別の構成を示す図である。図5において、書込電圧発生回路15は、基準電圧VREF0を生成する基準電圧発生回路15eと、書込電圧VPP(VPPD、VPPB)をレベルシフトしてシフト電圧VPSFを生成するレベルシフト回路15fと、基準電圧VREF0とレベルシフト電圧VPSFとを比較する比較器15gと、比較器15gの出力信号に従って書込電圧線15dに電流を供給する電流ドライブトランジスタ15hを含む。
基準電圧発生回路15eが生成する基準電圧VREF0の電圧レベルは固定されている。レベルシフト回路15fの電圧レベルシフト量が、図3に示す書込制御回路4からの電圧ステップ制御信号STEP(STEP<k:0>)に従って設定される。レベルシフト回路15fは、抵抗素子またはダイオード素子の直列体を含む、これらの抵抗素子またはダイオード素子を、電圧ステップ制御信号STEP<k:0>に従って選択的に短絡することにより、シフト電圧VPSFの電圧レベルを設定する。
この図5に示す書込電圧発生回路15の構成においては、比較器15gにより、シフト電圧VPSFと基準電圧VREF0の電圧レベルが等しくなるように、電流ドライブトランジスタ15hの導通/非導通が制御される。したがって、レベルシフト回路15fにおけるレベルシフト量を電圧ステップ制御信号STEP<k:0>により調整することにより、書込電圧VPPの電圧レベルを変更することができる(書込電圧VPPは、基準電圧VREF0よりもレベルシフト回路15fにおけるシフト電圧分高い電圧レベルに設定される)。
書込電圧発生回路15の構成3:
図6は、図3に示す書込電圧発生回路15のさらに他の構成を示す図である。図6において、書込電圧発生回路15は、活性化信号ENAの活性化時活性化され、電源電圧VCCを降圧して書込電圧線15dに書込電圧VPP(VPPD、VPPB)を生成する降圧回路40aと、活性化信号ENBの活性化時活性化され、電源電圧VCCを昇圧して書込電圧線15dに書込電圧VPP(VPPD、VPPB)を生成する昇圧回路40bを含む。
降圧回路40aは、書込制御回路4からの多ビット電圧ステップ制御信号STEPAに従ってその生成する書込電圧VPPの電圧レベルが設定される。降圧回路40aの構成としては、図4および図5に示す回路構成を利用することができる。
昇圧回路40bは、活性化時キャパシタのチャージャポンプ動作により電源電圧VCCよりも高い電圧を生成するチャージャポンプ回路41と、このチャージャポンプ回路41の生成する電圧のレベルを検出し、検出結果に従ってチャージャポンプ回路41の動作を制御するレベル検出回路42を含む。このレベル検出回路42の検出電圧レベルが、書込制御回路4からの多ビット電圧ステップ制御信号STEPBに従って設定される。レベル検出回路42は、活性化信号ENBの活性化時レベル検出動作を行ない、また、活性化信号ENBの非活性化時チャージャポンプ回路41を非活性状態に維持する。
これらの降圧回路40aおよび昇圧回路40bの出力ノードが、共通に、書込電圧線15dに結合される。
この図6に示す書込電圧発生回路15においては、電源電圧VCCよりも高い書込電圧VPPが必要な場合には昇圧回路40bにより書込電圧を生成し、電源電圧VCCよりも低い書込電圧が必要とされる場合には、降圧回路40aを活性化して書込電圧VPPを生成する。選択的に書込電圧を生成する回路を切替えることにより、書込条件を広範囲にわたって変更することができ、正確なデータ書込を保証することができる。
デジット線駆動回路20の構成1:
図7は、図3に示すデジット線駆動回路20の構成の一例を示す図である。図7においては、デジット線DLに対して設けられるデジット線ドライブ20aの構成を代表的に示す。このデジット線ドライバ20aは、図示しないデコーダからのデコード信号に従ってデジット線書込電圧VPPDを供給する電圧供給ノードからデジット線DLに電流を供給するPチャネルMOSトランジスタ20aaで構成される。
デジット線DLの他端は、接地ノードに結合される。したがって、このデジット線DLの固有の配線抵抗により、デジット線書込電圧VPPDとデジット線DLの有する配線抵抗とにより決定される電流が、デジット線書込電流としてデジット線ドライバ20aにより供給される。デジット線書込電圧VPPDの電圧レベルを変更することにより、したがって、デジット線DLを流れる電流の大きさを変更することができる。
なお、図7に示すデジット線ドライバの構成において、デコーダからの出力信号に従って、PチャネルMOSトランジスタ20aaと相補的に導通状態となるNチャネルMOSトランジスタがデジット線DLと接地ノードの間に設けられていてもよい。
デジット線駆動回路20の構成2:
図8は、図3に示すデジット線駆動回路20の他の構成を示す図である。図8においても、デジット線駆動回路20のデジット線DLに対して設けられるデジット線ドライバ20bの構成を代表的に示す。デジット線DLは、書込電圧VPPD供給ノード(書込電圧線15d)に結合される。デジット線ドライバ20bは、図示しないデコーダからの選択信号に従ってデジット線DLを接地ノードに結合するNチャネルMOSトランジスタ20bbを含む。
このデジット線ドライバ20bは、選択時、デジット線書込電圧VPPDの供給ノードから接地ノードへデジット線DLを介して電流を放電する。したがって、デジット線書込電圧VPPDの電圧レベルが変更されると、応じて、デジット線DLを流れる電流量も変更される。
ビット線駆動回路22の構成:
図9は、図3に示すビット線駆動回路22の構成をより具体的に示す図である。メモリセルアレイ1においては、正規メモリセルMとダミーメモリセルDMCa、DMCbが行列状に配置される。図9においては、2列に配列される正規メモリセルMおよびダミーメモリセルDMC0、DMC1を代表的に示す。
ビット線BLは、メインビット線MBLとサブビット線SBLの階層構造に形成される。図9においては、サブビット線SBL0およびSBL1と、これらのサブビット線SBL0およびSBL1に対応して配置されるメインビット線MBL0およびMBL1を示す。サブビット線SBL0には、列方向に整列する正規メモリセルMおよびダミーメモリセルDMC0が接続される。サブビット線SBL1には、列方向に整列する正規メモリセルMおよびダミーメモリセルDMC1が接続される。
正規メモリセルMの各行に対応してデジット線DL0−DLmおよびワード線WL0−WLmがそれぞれ配置される。ダミーメモリセルDMC0およびDMC1には共通にダミーデジット線DDLが配置され、また、ダミーメモリセルDMC0がダミーワード線DWL0に接続され、ダミーメモリセルDMC1がダミーワード線DWL1に接続される。正規メモリセルおよびダミーメモリセルは、共通に、それぞれのアクセストランジスタがソース線SLに接続される。
ビット線駆動回路22は、図示しないデコード信号に従ってメインビット線MBL0およびMBL1へビット線書込電圧VPPBを伝達するメインビット線ドライバ50eおよび50oと、書込データDと奇数列/偶数列を指定するアドレスビットA0とに従ってデコード信号SD0LおよびSD1Lを生成する書込サブデコーダ52lと、補の書込データ/DとアドレスビットA0とに従ってサブデコード信号SD0rおよびSD1rを生成する書込サブデコーダ52rと、メインビット線MBL0上の電圧とサブデコード信号SD0Lとに従ってサブビット線SBL0を充電または放電するサブビット線ドライバ54leと、サブデコード信号SD0rとメインビット線MBL0上の電圧とに従って、サブビット線ドライバ54leと相補的にサブビット線SBL0を充電または放電するサブビット線ドライバ54reと、サブデコード信号SD1lとメインビット線MB1上の電圧とに従ってサブビット線SBLを充電または放電するサブビット線ドライバ54loと、メインビット線MBL1上の電圧とサブデコード信号SD1rとに従ってサブビット線ドライバ54loと相補的にサブビット線SBL1を放電または充電するサブビット線ドライバ54roを含む。
メインビット線ドライバ50eおよび50oは、図示しないデコード信号に従ってデータ書込時、同時に選択状態となり、対応のメインビット線MBL0およびMBL1上にビット線書込電圧VPPBを選択時伝達する。
書込サブデコーダ52lおよび52rは、アドレスビットA0に従ってサブビット線SBL0およびSBL1の一方を選択しかつ書込データDおよび/Dに従って書込データDが規定する方向にサブビット線に電流が流れるようにサブデコード信号SD0l、SD1l、SD1rおよびSD0rを生成する。
非選択時においては、サブビット線SBL0およびSBL1は接地電圧レベルに維持され、メインビット線MBL0およびMBL1は、接地電圧レベルのハイインピーダンス状態に維持される。
この図9に示すビット線駆動回路22の構成において、ビット線書込電圧VPPBは、メインビット線ドライバ50eおよび50lを介して、選択されたサブビット線に伝達される。サブビット線ドライバ54le、54re、54loおよび54roにより、選択サブビット線において、ビット線書込電圧VPPBを供給する電圧源から接地ノードへ電流が駆動される。したがって、選択サブビット線SBLにおける電流は、このビット線書込電圧VPPBの電圧レベルにより変更することができ、応じて、選択サブビット線における誘起磁界強度を変更することができる。
ビット線駆動回路の詳細構成:
図10は、図9に示すメインビット線ドライバ、サブビット線ドライバおよび書込サブデコーダの構成をより具体的に示す図である。図10においては、図3に示す読出列選択回路32および書込制御回路4の構成をも併せて示す。
図10において、メインビット線ドライバ50eは、ゲート回路G1の出力信号に従って選択的にメインビット線MBL0上に書込電圧VPPを伝達するPチャネルMOSトランジスタPQ1と、ゲート回路G2の出力信号に従ってメインビット線MBL0を接地電圧レベルに放電するNチャネルMOSトランジスタNQ1を含む。ゲート回路G1およびG2は、このメインビット線ドライバ50eの前段に設けられるデコード回路の出力段回路である。
メインビット線ドライバ50oは、ゲート回路G3の出力信号に従ってメインビット線MBL1に書込電圧VPPを伝達するPチャネルMOSトランジスタPQ2と、ゲート回路G4の出力信号に従って、メインビット線MBL1を接地ノードに結合するNチャネルMOSトランジスタNQ2を含む。ゲート回路G3およびG4は、このメインビット線ドライバ50oの前段に設けられるデコード回路の出力段回路である。
ゲート回路G1およびG3は、デコード信号に従って、選択時、対応のメインビット線にビット線書込電流(書込電圧)を供給し、ゲート回路G2およびG4は、書込動作完了時に、ワンショットの形態で対応のメインビット線を接地電圧レベルに駆動する信号を生成する。これらのゲート回路G2およびG4は、デコード信号と独立に、タイミング信号に従って対応のメインビット線を接地電圧に駆動するように信号を生成しても良い。ゲート回路G1−G4は、データ書込時、対応のメインビット線をハイインピーダンス状態に設定する信号を生成する。
メインビット線ドライバ50eおよび50oへは、同じ選択信号がゲート回路G1からG4により与えられ、メインビット線MBL0およびMBL1は、データ書込時、同時に選択状態へ駆動される。サブビット線SBL0およびSBL1それぞれに対してメインビット線MBL0およびMBL1を配置しているのは、後に説明する様に、データ読出時、これらのメインビット線MBL0およびMBL1が内部データバス36の相補データ線30aおよび30bにそれぞれ結合されるためである。
書込サブデコーダ52lは、アドレスビットA0と書込データDとを受けてサブデコード信号SD0lを生成するゲート回路GA0と、データDと補のアドレスビット/A0とを受けてサブデコード信号SD1lを生成するゲート回路GA1を含む。ゲート回路GA0は、アドレスビットA0が“0”(Lレベル)でありかつデータDが“1”(Hレベル)のときに、サブデコード信号SD0lを、Lレベルに駆動する。ゲート回路GA1は、アドレスビット/A0およびデータDがともに“1”のときにサブデコード信号SD1lをLレベルに駆動する。
書込サブデコーダ52rは、補のアドレスビット/A0と補の書込データ/Dを受けてサブデコード信号SD0rを生成するゲート回路GB0と、アドレスビットA0と補の書込データ/Dとを受け、サブデコード信号SD1rを生成するゲート回路GB1を含む。ゲート回路GB0は、補のアドレスビット/A0補の書込データ/Dがともに“1”のときに、サブデコード信号SD0rをLレベルに駆動する。ゲート回路GB1は、アドレスビットA0および補の書込データ/Dがともに“1”のときに、サブデコード信号SD1rをLレベルに駆動する。
サブビット線ドライバ54leは、サブデコード信号SD0lがLレベルのときにメインビット線MBL0をサブビット線SBL0に結合するPチャネルMOSトランジスタPQ3と、サブデコード信号SD0lがHレベルのときにサブビット線SBL0を接地ノードに結合するNチャネルMOSトランジスタNQ3とを含む。
サブビット線ドライバ54loは、サブデコード信号SD1lがLレベルのときにメインビット線MBL1をサブビット線SBL1に結合するPチャネルMOSトランジスタPQ4と、サブデコード信号SD1lがHレベルのときにサブビット線SBL1を接地ノードに結合するNチャネルMOSトランジスタNQ4を含む。
サブビット線ドライバ54reは、サブデコード信号SD1rに従ってメインメインビット線MBL0をサブビット線SBL0に結合するPチャネルMOSトランジスタPQ5と、サブデコード信号SD1rに従ってサブビット線SBL0を接地ノードに結合するNチャネルMOSトランジスタNQ5を含む。
サブビット線ドライバ54roは、サブデコード信号SD1rに従ってメインメインビット線MBL1をサブビット線SBL1に結合するPチャネルMOSトランジスタPQ6と、サブデコード信号SD1rに従ってサブビット線SBL1を接地ノードに結合するNチャネルMOSトランジスタNQ6を含む。
アドレスビットA0により、サブビット線SBL0およびSBL1の一方が指定される。今、データDおよびアドレスビットA0がともに“1”の状態を考える。この場合、書込サブデコーダ52lにおいては、ゲート回路GA1からのサブデコード信号SD1lがLレベルとなり、ゲート回路GA0からのサブデコード信号SD0lはHレベルである。したがって、サブビット線ドライバ54loにおいて、PチャネルMOSトランジスタPQ4が導通し、メインビット線MBL1からの書込電圧VPPをサブビット線SBL1に伝達する。サブビット線ドライバ54leにおいては、MOSトランジスタPQ3がオフ状態、MOSトランジスタNQ3がオン状態であり、サブビット線SBL0は、接地電圧レベルに維持される。
一方、書込サブデコーダ52rにおいては、補の書込データ/Dが“0”であり、サブデコード信号SD0rおよびSD1rは、ともにHレベルとなる。したがって、サブビット線SBL0およびSBL1はサブビット線ドライバ54reおよび54roにより接地ノードに結合される。サブビット線SBL1においては、メインビット線MBL1からPチャネルMOSトランジスタPQ4を介して書込電圧VPPが供給され、この供給電圧が、サブビット線ドライバ54roのNチャネルMOSトランジスタNQ6により放電され、サブビット線SBL1に、サブビット線ドライバ54L0からサブビット線ドライバ54r0に向かってビット線書込電流が流れる。
逆に、アドレスビットA0が“1”であり、データDが“0”のときには、サブビット線ドライバ54leおよび50loそれぞれにおいて、MOSトランジスタNQ3およびNQ4がともにオン状態となり(サブデコード信号SD0lおよびSD1lがともにHレベル)、サブビット線SBL0およびSBL1が接地ノードに結合される。サブビット線ドライバ54reおよび54roについては、補の書込みデータ/Dが“1”となるため、サブデコード信号SD1rがLレベル、サブデコード信号SD0rがHレベルであり、サブビット線ドライバ54roにおいてPチャネルMOSトランジスタPQ6がオン状態となり、メインビット線MBL1上の書込電圧VPPがサブビット線SBL1に伝達される。サブビット線ドライバ54reにおいては、MOSトランジスタNQ5がオン状態、MOSトランジスタPQ5がオフ状態であり、サブビット線SBL0は接地電圧レベルに維持され、書込電流は流れない。サブビット線SBL1は、サブビット線ドライバ54roから電流を供給されて、サブビット線ドライバ54loによりその供給電流が放電され、データDが“1”のときと、逆の方向にビット線書込電流を流すことができる。
このサブビット線書込電流の大きさは、選択メインビット線上に伝達されるビット線書込電圧VPPBの電圧レベルにより決定され、ビット線書込電圧VPPBの電圧レベルを変更することにより、サブビット線を流れる書込電流の大きさを変更することができ、応じて、サブビット線誘起磁界郷土を変更することができる。
なお、メインビット線MBL0およびMBL1が非選択状態であり、接地電圧レベルのときには、例えばサブデコード信号SD0lがLレベルとなっても、サブビット線ドライバ54leにおいてPチャネルMOSトランジスタPQ3のゲートおよびソースがともに接地電圧レベルとなり、オフ状態となる。このときには、サブデコード信号SD0rがHレベルであり、サブビット線ドライバ54reにおけるNチャネルMOSトランジスタNQ5によりサブビット線SBR0は、接地電圧レベルに維持される。他のサブビット線ドライバにおいても同様である。したがって、サブビット線SBL0およびSBL1が、フローティング状態となるのは、防止することができる。
なお、メインビット線ドライバ50eおよび50oは、データ読出時、出力ハイインピーダンス状態に設定される。また、データ読出時、サブデコード信号SD1r、SD0r、SD0lおよびSD1lは、すべてLレベルに設定され、サブビット線ドライバ54le、54re、54loおよび54roにおいて、PチャネルMOSトランジスタPQ3、PQ5P、Q4およびPQ6がオン状態となり、サブビット線SBL0およびSBL1がそれぞれメインビット線MBL0およびMBL1に結合される。
メインビット線ドライバ50bおよび50oにおいて、ゲート回路G1およびG3の出力信号をアドレス信号に従って変化させ、一方、ゲート回路G2およびG4の出力信号は、データ書込動作完了時にワンショットの形態でHレベルに設定する。ゲート回路G1およびG3の出力信号は、データ書込サイクル完了後Lレベルである。したがって、書込ベリファイ動作およびデータアクセス両者を含むデータ読出時、メインビット線MBL0およびMBL1を、フローティング状態に設定することができる。
また、データ読出時、書込サブデコーダ52lにおいては、ゲート回路GA1へ与えられるデータDおよびアドレスビットA0をともにHレベルに強制的に設定し、ゲート回路GA0へ与えられる書込データDおよび補のアドレスビット/A0を共にHレベルに強制的に設定する。同様、書込サブデコーダ52rにおいても、ゲート回路GB0へ与えられる補のアドレスビット/A0および補の書込データ/DをHレベルに設定し、ゲート回路GB1に対しては補のデータ/DおよびアドレスビットA0をともにHレベルに設定する。アドレスビットA0およびデータDをそれぞれ反転して補のアドレスビット/A0および補の書込データ/Dを生成する回路として、データ書込モード以外のときにはLレベルとなるデータ書込制御信号を第1の入力に受けるNAND回路を利用することにより容易に実現することができる。
データ書込完了後、書込データを読出し、期待値データと一致しているかの判定を行ない、不一致判定時に、再度、書込を書込電圧VPPBを変更して実行する。以下、この書込シーケンスを実践する部分の構成について説明する。
読出列選択回路32は、メインビット線MBL0およびMBL1それぞれに対して設けられ、読出列選択信号RSEL0およびRSEL1に従って選択的に導通し、導通時、メインビット線MBL0およびMBL1を内部データ線36aおよび36bに結合する読出列選択ゲートCG0およびCG1を含む。
正規メモリセルMへのデータの書込を実行する場合におけるベリファイ動作時のデータ読出時および通常のデータアクセスのためのデータ読出時には、読出列選択ゲートCG0およびCG1は同時に導通し、内部データ線36a36bの一方にメインメモリセルが結合され、他方にダミーメモリセルが結合される。データ読出時のワード線アドレスが偶数であるか奇数であるかに基づいて、ダミーワード線を選択的に選択状態へ駆動する。すなわち偶数ワード線の選択時、奇数ダミーワード線を選択状態へ駆動し、奇数ワード線選択時には、偶数ダミーワード線を選択状態へ駆動する。ダミーメモリセルDMC0およびDMC1には、正規メモリセルMの記憶データ(抵抗値)の参照データ(参照抵抗値)が設定されている。したがって内部データ線36aおよび36bには、図示しない読出電流供給回路からの読出電流により、相補電流/電圧状態が現われる。センスアンプ34は、この内部データ線36aおよび36bを流れる電流を差動増幅する。センスアンプ34は、電流センス型差動増幅回路で構成されてもよく、また、電圧検知型差動増幅回路で構成されてもよい。
スイッチ回路9は、モード設定信号TMに従って、センスアンプ34の出力信号を出力バッファまたは書込制御回路4へ与える。
モード設定信号TMは、データアクセスが行われる通常データ読出モード時、スイッチ回路9をセンスアンプ34の出力信号を出力バッファへ伝達する状態に設定し、書込ベリファイを含むデータ書込モード時には、このセンスアンプ34の出力信号を書込制御回路4へ伝達するように設定する。
書込制御回路4は、スイッチ回路9から与えられるデータを期待値データEXPと比較する比較回路50と、その比較回路50の出力信号に基づいて、データが正確に書込まれたかを判定し、その判定結果に従って書込条件を制御する電圧ステップ制御信号STEPを生成するBIST(ビルトイン・セルフ・テスト)制御回路52と、起動時およびボードレベルでのテストを行うためのテストシーケンスおよび固定値データを格納する(プログラム可能)読出専用メモリ(ROM)54を含む。この比較回路50へ与えられる期待値データEXPは、データ書込時与えられる書込データである。ROM54には、電圧ステップ制御信号STEPの変更ステップを示すデータが格納され、その格納データに従って書込電圧条件の変更が行われる。このROM54は、プログラム可能であり、BIST制御回路52によりデータの書込および書換を行う事ができる。
このBIST制御回路52を、データ書込時のベリファイ動作に利用することにより、チップレベルでのテスト工程で、データの書込/読出が正確に行なわれるかの判定を行なうテストシーケンスを利用して、通常動作モード時のデータ書込時における書込ベリファイを行なうことができる。
この記憶装置においては、さらに、内部データ線36aおよび36bが、それぞれ、スイッチング素子TGaおよびTGbを介して参照抵抗素子RVRaおよびRVRbが結合される。これらの参照抵抗素子RVRaおよびRVRbの抵抗値は、書込制御回路4(BIST制御回路52)の制御の下にその抵抗値を変更することができる。これらの参照抵抗素子RVRaおよびRVRbは、ダミーメモリセルDMC0およびDMC1にデータを書込むときに利用される。ダミーメモリセルの基準抵抗値は、ROM54に格納されている。参照抵抗素子RVRaおよびRVRbを選択的に内部データ線36aおよび36bに接続して、選択ダミーメモリセルに対する参照抵抗として利用する。ダミーメモリセルに対するデータの書込については、後に詳細に説明する。
図11は、正規メモリセルおよびダミーメモリセルの磁化特性を示す図である。図11において、メモリセル(正規メモリセルおよびダミーメモリセル)は、磁化困難軸および磁化容易軸を有している。デジット線DLおよびダミーデジット線DDLを流れる電流が誘起する磁界H(DL)を、この磁化容易軸方向の磁界H(E)に設定する。一方、ビット線BL(サブビット線SBL)を流れる電流が誘起する磁界H(BL)は、磁化困難軸方向に沿った磁界H(H)に設定する。ビット線BLを流れる電流が誘起する磁界H(BL)とデジット線DLを流れる電流が誘起する磁界H(DL)の合成磁界Hが、図11の曲線(アステロイド特性線)の外側にまで延在するとき、そのメモリセルの磁化状態が印加磁界Hの磁化方向に設定される。したがって、このメモリセルに印加される磁界強度が図11に示すアステロイド特性線の外部に存在するときに、メモリセルの磁化状態が反転する。アステロイド特性線の内部に、その印加合成磁界強度が存在する場合には、磁化状態は反転しない。このアステロイド特性線が、従って、磁化反転のしきい値を示す。
磁化状態が反転しても、メモリセルのサイズまたは特性のばらつきにより、電気的抵抗値が、十分高抵抗状態または低抵抗状態とならない場合が存在する。この書込不良が存在する場合、固定磁気層の磁化方向との位相差を変更することにより、確実に、低抵抗状態または高抵抗状態に設定することができる。また、磁化反転が生じていない場合には、確実に、磁化反転を生じさせて、書込データに応じた磁化状態に設定することができる。以下、メモリセルのデータ書込シーケンスについて説明する。
正規メモリセルに対する書込シーケンス1:
図12は、この発明の実施の形態1に従うデータ書込シーケンスを示すフロー図である。以下、図12を参照して、この発明の実施の形態1の記憶装置のデータ書込シーケンスについて説明する。
まず、図1に示す書込制御回路4は、外部からのコマンドCMDに従ってデータ書込が指示されたかを判定する(ステップS1)。データ書込が指定されない場合には、書込制御回路4は、データ書込指示が与えられるのを待つ。この場合、データ読出が指定されている場合には、図1に示す主制御回路8は、そのコマンドCMDのデータ読出指示に従って、データの読出を行なうための動作制御を行う。
ステップS1においてデータ書込が指定されたと判定すると、まず、図1に示す書込制御回路4は、入出力回路7から与えられる書込データDをラッチし(ステップS2)、次いで、図3に示す書込電圧発生回路15の発生する電圧VPPDおよびVPPBの電圧レベルを初期設定する(ステップS3)。
デジット線書込電圧VPPDおよびビット線書込電圧VPPBの電圧レベルの初期設定の後、図1に示す書込制御回路4は、図1に示す主制御回路8を起動してデータ書込を行なう。このデータ書込時、書込データdおよびアドレス信号に従って、図9に示すメインビット線ドライバ50eおよび50oが、ビット線書込電圧VPPBを、選択メインビット線(たとえばMBL0、MBL1)ヘ伝達する。このときまた、サブビット線ドライバ54le、54re、54lo、54roにより、選択サブビット線に、書込データDに応じた方向に電流が流れる。このときのビット線書込電流は、ビット線書込電圧VPPBにより設定されている。また、デジット線DLには、図3に示すデジット線駆動回路20により、デジット線書込電圧VPPDに応じた電流が流れる。これらのサブビット線書込電流およびデジット線書込電流により、選択メモリセルに対し、誘起磁界の合成磁界が印加され、その磁化状態が設定され、データの書込が完了する(ステップS4)。
このデータ書込完了後、図10に示すメインビット線ドライバ50eおよび50oは、そのゲート回路G2およびG4の出力信号に従ってMOSトランジスタNQ1およびNQ2により、選択メインビット線MBL0およびMBL1を接地電圧レベルにリセットした後、出力ハイインピーダンス状態となる。
次いで、書込制御回路4により、図9に示すスイッチ回路9の経路が、センスアンプ34の出力信号を比較回路50へ転送する経路に設定され、また期待値データEXPとして書込データD(ラッチされている)が比較回路50へ与えられる。この状態で選択メモリセルからの込データの読出が行なわれる(ステップS5)。データ読出時においては、サブビット線ドライバを介してサブビット線SBL0およびSBL1が、メインビット線MBL0およびMBL1に結合される。この状態で、読出列選択信号RSEL0およびRSEL1を選択状態へ駆動し、メインビット線MBL0およびMBL1を内部データ線36aおよび36bに結合する。また、データ読出時においては、ワード線WLとダミーワード線DWLが選択され、メインビット線MBL0およびMBL1一方および他方には、データが書込まれた正規メモリセルおよびダミーメモリセルがそれぞれ接続される。センスアンプ34が正規メモリセルおよびダミーメモリセルの抵抗状態に応じた信号を生成して、スイッチ回路9を介して比較回路50へ与える。
比較回路50は、このセンスアンプ34からのデータと期待値データ(ラッチデータ)EXPとを比較し、その一致/不一致判定結果を、書込制御回路4のBIST制御回路52へ与える(ステップS6)。
BIST制御回路52は、読出データと期待値データ(ラッチデータ)とが不一致の場合には、ビット線書込電圧VPPBを初期値に固定したまま、デジット線書込電圧VPPDを、所定電圧幅のステップ増分する。次いで、主制御回路8(図1参照)の制御の下に再び同じメモリセルへのデータ書込が行なわれ、ステップS2以降の動作が繰返される。
ステップS6において、読出データがラッチデータ(期待値データ)と一致していると判定された場合には、ステップS8において次の書込データがあるかの判定が行われ、次の書込データが存在する場合には、新たな書込データを期待値データとしてラッチしてステップS3以降の動作が再び実行される。書込データがステップS8において存在しないと判定されると、データ書込シーケンスを終了し、次の動作に備える。
図12に示すステップS7において、ビット線書込電圧VPPBを初期値に固定し、デジット線書込データVPPDをステップ単位で増分するのは、以下の理由による。デジット線は、そのデジット線書込電流により、磁化容易軸方向の磁場を誘起する。このデジット線とメモリセルの可変磁気抵抗素子との距離が、ビット線と可変磁気抵抗素子との間の距離に比べて大きい場合、このデジット線が誘起する磁場が、近傍のメモリセルの可変磁気抵抗素子に影響を及ぼし、近傍の非選択メモリセルの磁化状態が反転する磁気ディスターブの問題が生じる可能性がある。この場合、ビット線を流れる電流が誘起する磁界は、磁化困難軸方向の磁界であり、この磁化困難軸方向のビット線誘起磁界(図11のH(BL))が大きくなるように、ビット線書込電圧VPPBの電圧を初期設定する。デジット線を流れる電流が誘起する磁界(図11のH(DL))の強度が徐々に増大するように、デジット線書込電圧VPPDを徐々に増分する。これにより、デジット線誘起磁界を近傍の非選択メモリセルへの影響を抑制しつつ選択メモリセルへのデータの書込を行なうことができる。
また、デジット線に対しては配線による磁気シールドが設けられ、近傍の非選択メモリセルの磁気ディスターブの問題が生じない構成の場合には、ビット線書込電圧VPPBおよびディジット書込電圧VPPDを以下のように変更する。すなわち、ビット線書込電流が最小値となるようにビット線書込電圧VPPBを初期設定する。この状態で、書込が十分に行なわれるようにデジット線を流れる電流を大きくするように、デジット線書込電圧VPPDを順次増分する。
なお、ステップS8において次の書込データの有無を判定している。ここで、たとえばページ書込などのように連続してデータの書込が行なわれる場合、まず書込データを内部の図示しないレジスタなどにラッチし、レジスタのデータを順次書込む。
図13および図14は、データ書込シーケンスでの誘起磁界の変化を示す図である。図13および図14において、横軸に、磁化容易軸方向の磁界を示し、縦軸に磁化困難軸方向の磁界を示す。図13に示す曲線において、±0の誘起磁界で、アステロイド特性線と合成磁界強度が重なる状態を考える。
これらの図13および図14に示すように、磁化困難軸方向の磁界強度を、デジット線書込電圧に応じて順次増大させることにより、ビット線書込電流が誘起する磁化容易軸方向の磁界を一定の値に維持してデータ書込を行なうことにより、アステロイド特性線を超えた時点でデータの書換(磁化反転)を行なうことができる。また、図14に示すように、メモリセルの特性のバラツキなどにより、このアステロイド特性線が、図13に示す推定アステロイド特性線と異なる特性を有する場合においても、磁化困難軸方向の磁界を順次増大させることにより、このアステロイド特性線を合成磁界強度が超えた時点で、データの書換を行なうことができ、正確なデータの書込をメモリセル特性にかかわらず行なうことができ、書込マージンを増大させることができる。
正規メモリセルへの書込シーケンス2:
図15は、この発明の実施の形態1のデータ書込シーケンスの変更例を示す図である。この図15に示すデータ書込シーケンスにおいては、読出データとラッチデータ(期待値データ)との一致を検出する比較するステップS6に続いて行なわれる書込電圧の変更を行なうステップSP7の動作内容が、図12に示すデータ書込シーケンスと異なる。このステップSP7においては、書込電圧の変更時、ビット線書込電圧VPPBおよびデジット線書込電圧VPPDの両者の電圧レベルを上昇させる。図15に示す書込データシーケンスの残りのステップは、図12に示す書込シーケンスの各ステップと同じであり、対応する部分には同一ステップ番号を付し、その詳細説明は省略する。
この図15に示すデータ書込シーケンスの場合、図16に示すように、磁化容易軸方向の磁界H(E)および磁化困難軸方向の磁界H(H)が、最小初期設定値から予め定められた電圧幅のステップずつ増大する。図16に示す評価磁化特性においては、±0の誘起磁界でアステロイド特性線と合成磁界強度が重なる状態を考える。この場合、初期設定値から順次ビット線書込電流およびデジット線書込電流を、それぞれビット線書込電圧VPPBおよびデジット線書込電圧VPPDを増分して増大させる。誘起磁界の合成磁界強度が、アステロイド特性線を超えた時点で、このメモリセルの磁化状態を設定することができる。
一方、図17に示すように、アステロイド特性線が、評価値よりもずれた場合においても、最小初期値から磁化容易軸方向のデジット線磁界および磁化困難軸方向のビット線磁界を予め定められた電圧幅のステップずつ増分することにより、アステロイド特性線を超えた時点でデータの書換を行なうことができる。
特に、アステロイド特性線について、磁化容易軸方向および磁化困難軸方向両者が、ともに同程度評価特性線(図16に示す特性線)からずれる場合、ビット線書込電圧VPPBおよびデジタル線書込電圧VPPDの両者を変更して、ビット線書込電流およびデジット線書込電流を変更することにより、正確なデータの書込を行なうことができる。特に、データ“0”および“1”の磁化方向を、十分角度差の大きい方向に設定することができ、抵抗値のマージンを十分に大きくすることができ、応じて、データ読出時のマージンの大きい状態で書換を行なうことができる。
ダミーメモリセルのデータ書込シーケンス:
図18は、ダミーメモリセルの抵抗状態を示す図である。今、一例として、ダミーメモリセルが正規メモリセルよりもそのサイズが大きくされ、高抵抗状態に設定されたときに、正規メモリセルの高抵抗状態および低抵抗状態の抵抗値の中間値の抵抗値を与える状態に設定される場合を考える。すなわち、図18に示すように、正規メモリセルが高抵抗状態で抵抗値Rhnを有し、低抵抗状態のときに電気的抵抗値Rlnを有するときに、ダミーメモリセルは、高抵抗状態で電気的抵抗値Rhdを示す。この電気的抵抗値Rhdは、電気的抵抗値RhnおよびRlnの中間値である。このダミーメモリセルが低抵抗状態に設定された場合には、そのときの電気的抵抗値Rldは、正規メモリセルの低抵抗状態の電気的抵抗値Rlnよりもさらに低い抵抗値となる。この場合、たとえばダミーメモリセルのサイズを、正規メモリセルのサイズの2・Rh/(Rhn+Rln)倍に設定することにより、ダミーメモリセルの電流経路の面積が正規メモリセルよりも大きくなり、その電気的抵抗値を所定値に設定することができる。
図19は、この発明の実施の形態1に従うダミーメモリセルのデータ書込シーケンスを示すフロー図である。以下、図10および図19を参照して、ダミーメモリセルへのデータ書込シーケンスについて説明する。
このダミーメモリセルのデータ書込は、製品出荷前のテストシーケンスにおいてBIST制御回路52(図10参照)を用いて実行されてもよく、またシステムに組込まれた後、システムの初期設定時にこのデータ書込シーケンスが実行されてもよい。
また、図10に示すダミーメモリセルDMC0およびDMC1に対して高抵抗状態に設定するための書込データの設定が行なわれる(ステップS10)。この場合、ダミーメモリセルを全て低抵抗状態に初期設定する必要はない。高抵抗状態にあり、所定の中間抵抗値を有するダミーメモリセルに対しては、データ書込後のベリファイ動作により書込完了判定がなされるため、以後の再書込が行われないだけである。
図9に示すダミーデジット線DDLを選択状態へ駆動し、その後、図3に示すビット線駆動回路22を利用して、順次、ダミーメモリセルDMC0およびDMC1を低抵抗状態に設定する。
次いで、図10に示す参照抵抗素子RVRaおよびRVRbの抵抗値を、正規メモリセルの低抵抗状態の抵抗値Rlnに対応する抵抗値に設定し(ステップS11)、ついでアドレスADを初期アドレス“0”に設定する(ステップS12)。これらの動作は、図10に示すBIST制御回路52により実行される。参照抵抗素子RVRaおよびRVRbの抵抗値は、ダミーメモリセルの目標抵抗値よりも少し小さい値に、書込制御回路4内のROM54に格納されたコードを用いて設定されてもよい。
この後、図10に示すBIST制御回路52の制御の下に、ダミーメモリセルDMC0およびDMC1に対するデータの書込を行なう(ステップS13)。
この書込が完了すると、図10に示すBIST制御回路52により、参照抵抗素子RVRaおよびRVRbの一方をアドレス信号に従って内部データバス36の内部データ線に接続し、データの読出を行なう。このとき、内部データ線36aおよび36bの一方に、ダミーメモリセルが接続され、他方に、参照抵抗素子RVRaまたはRVRbが接続される(ステップS14)。この後、センスアンプ34を用いてデータの読出を行ない、スイッチ回路9を介して比較回路50へセンスアンプ34の出力信号を与える。
比較回路50へは、期待値EXPとして、ダミーメモリセルが高抵抗状態にある状態に対応するデータが与えられる。この場合、図10に示すように、ダミーメモリセルDMC0およびDMC1は、それぞれ、選択時、内部データ線36aおよび36bに接続され、これらの内部データ線36aおよび36bはセンスアンプ34に接続される。したがって、ダミーメモリセルDMC0およびDMC1のいずれが選択されるかに応じて期待値データEXPの論理レベルは、選択的に反転される。これは、アドレスビットA0を利用する事により、容易に実現される。
選択ダミーメモリセルが、まだ高抵抗状態に設定されていないと判定され、電気的抵抗値が正規メモリセルの低抵抗状態の抵抗値Rlnよりも低いと判定された場合には、書込条件を変更して(ステップS16)、再び、ステップS13から始まるデータ書込シーケンスを実行する。
一方、ステップS15においてダミーメモリセルが高抵抗状態に設定されていると判定され、その電気的抵抗が、抵抗値Rlnよりも高い状態にあると判定されると、ついで参照抵抗素子RVRaおよびRVRbの一方の抵抗値を、正規メモリセルの高抵抗状態の抵抗値Rhnの下限値に設定する(ステップS17)。この状態で、再びデータの読出を行ない、センスアンプ34の出力信号に従って比較回路50において期待値EXPと比較し、ダミーメモリセルが正規メモリセルの高抵抗状態の下限抵抗値よりも低い電気的抵抗値を有するかが判定される(ステップS19)。
ステップS19において、ダミーメモリセルの電気的抵抗値が、正規メモリセルの高抵抗状態の電気的抵抗値Rhlの下限値よりも高いと判定されると、ダミーメモリセルを低抵抗状態に設定する逆データの書込が行なわれる(ステップS20)。この逆データ書込時においては、初期化シーケンスのデータ書込条件が用いられてもよく、またこの初期化時の書込条件と異なる再書込条件が用いられてもよい。この後、再び、ステップS13に戻り、ダミーメモリセルを高抵抗状態に設定するためのステップS13以降のシーケンスが実行される。
ステップS19において、比較回路50の出力信号が、ダミーメモリセルが低抵抗状態にあると判定すると、ダミーメモリセルの電気的抵抗値Rhdは、所定値に設定されたと判定され、そのダミーメモリセルに対するデータの書込が完了する。
次いでアドレスADは最終ダミーメモリセルが指定されたかの判定が行なわれる(ステップS21)。また書込を行なうダミーメモリセルが存在する場合にはアドレスを1増分し(S22)、再びステップS13からのデータ書込シーケンスを実行する。一方、ステップS21においてアドレスADが最終アドレスと判定されると、全てのダミーメモリセルについてのデータ書込シーケンスが完了する。
この図19に示すデータ書込シーケンスを利用することにより、確実に、ダミーメモリセルを、高抵抗状態に設定することができる。
なお、参照抵抗素子RVRaおよびRVRbの抵抗値はコード化して、図10に示すROM54に格納されており、各動作ステップにおいて、BIST制御回路52が読出し、これらの参照抵抗素子RVRaおよびRVRbの抵抗値を設定する。また、BIST制御回路52は、ダミーメモリセル選択時のアドレス信号を発生するため、そのアドレスに応じて、期待値データEXPの論理レベルを反転する。
また、ダミーメモリセルDMC0およびDMC1のサイズが、正規メモリセルのサイズよりも小さくされ。その低抵抗状態のときに、参照電気抵抗値を与える構成の場合、ダミーメモリセルをすべて高抵抗に初期設定した後に、これらのダミーメモリセルを低抵抗状態に設定するデータ書込シーケンスが実行されればよい。この場合には、図19に示すフロー図における高抵抗状態および低抵抗状態を置換えることにより、その動作フローが得られる。
また、データを書込前に、まず、ダミーメモリセルと参照抵抗素子との比較を行っても良い。既に、所定の抵抗状態に設定されているダミーメモリセルに対してさらにデータの書込を行う必要がなく、書込に要する時間および消費電流を低減することができる。
また、ダミーメモリセルの特性が、製造パラメータのバラツキなどにより、設計値よりずれていることが予めテスト工程などにおいて検出されている場合には、その特性のバラツキに応じて参照抵抗素子の抵抗値を変更する(ROMの格納データを変更する)。
ダミーメモリセルの抵抗検出シーケンス(参照抵抗素子の抵抗値決定シーケンス):
図20は、図10に示すダミーメモリセルDMC0およびDMC1のデータ書込後の抵抗値分布を検出するシーケンスを示す図である。この図20に示す検出シーケンスにおいては、ダミメモリセルへの書込データは、高抵抗状態に設定するデータおよび低抵抗状態に設定するデータのいずれであってもよい。ダミーメモリセルの抵抗値分布を参照抵抗素子RVRaおよびRVRbの抵抗値に反映させる。以下、図10および図20を参照して、ダミーメモリセルへの抵抗分布検出シーケンスについて説明する。
まず、ダミーメモリセルDMC0およびDMC1への書込データの設定が行なわれる(ステップS30)。この書込データの設定は、ダミーメモリセルDMC0およびDMC1が高抵抗状態に設定されるかまたは低抵抗状態に設定されるかに応じて決定される。
なお、全ダミーメモリセルは、全て高抵抗状態に初期設定する初期化シーケンスは特に要求されない。
次いで、先頭アドレス(AD=0)を設定し(ステップS31)、また、参照抵抗上記RVRaおよびRVRbの抵抗値を設定し(ステップS32)、選択ダミーメモリセルに対して、設定されたデータを書き込む(ステップS33)。
図10に示す参照抵抗素子RVRaおよびRVRbの一方をアドレス信号に従って選択しかつダミーメモリセルを選択して、これらを内部データ線に接続してデータの読出を行なう(ステップS34)。このステップS34においては、内部データ線36aおよび36bの一方に、ダミーメモリセルDMC0またはDMC1が接続され、他方に、参照抵抗素子RVRbまたはRVRaが接続される。センスアンプ34がこのデータを検知し、書込制御回路4へ与える。この書込制御回路4においては、図示しないラッチ回路により、前のサイクルのセンスアンプ34からのデータが期待値データEXPとしてラッチされている。比較回路50においてこのセンスアンプ34からのデータと前サイクルの読出データ(期待値データ)とを比較する(ステップS36)。最初の比較ステップにおいて、期待値データと内部読出データとが一致することがないように、参照抵抗素子RVRaおよびRVRbの抵抗値が初期設定される。または、最初のサイクルに読み出されたデータを初期設定される期待値データとして利用する。この最初のサイクルにおいては、比較動作が行われないようにされても良い。
前サイクルと現サイクルの読出データの論理レベルが一致している場合には、参照抵抗素子RVRaおよびRVRbは、ダミーメモリセル電気的抵抗状態に対応する抵抗値に設定されていないと判断され、参照抵抗素子RVRaおよびRVRbの抵抗値を変更して、再びステップS34に戻り、データのの読出を行なう。一方、ステップS36において、前サイクルおよび現サイクルで読出されたデータの論理レベルが不一致の場合には、参照抵抗素子RVRaおよびRVRbの抵抗値が、この現サイクルにおいて、選択ダミーメモリセルの電気的抵抗値を超えたと判定されるため、この前サイクルと現サイクルの参照抵抗素子RVRaおよびRVRbの抵抗値の平均値を図10に示すROM52に登録する。ここで、ROM54は、電気的にプログラム可能である。
次いで、ステップS39において、最終のダミーメモリセルに対する電気的抵抗値の測定が行なわれたかの判定が行なわれ、最終ダミーメモリセルの電気的抵抗が測定されていない場合には、ステップS40においてアドレスを1増分して、再びステップS32に戻る。
したがって、この場合、ダミーメモリセルにデータを書込み、その書込データにより設定されたダミーメモリセルの電気的抵抗値に対して、参照抵抗素子RVRaまたはRVRbの抵抗値を変化させて、ダミーメモリセルの電気的抵抗値の存在範囲を検出する。たとえば、参照抵抗素子RVRaおよびRVRbの抵抗値を、ダミーメモリセルの電気的抵抗値の下限値よりも小さい値に設定した後、順次その抵抗値を増分してデータの読出を行ない、論理レベルの変化時点を検出することにより、ダミーメモリセルの電気的抵抗を測定することができる。
このROM54に格納された参照抵抗素子の抵抗値は、メモリアレイのセクタ単位またはワード線単位またはビット線単位または所定のサイズのブロック単位で格納されてもよい。また、全ダミーメモリセルに対して参照抵抗素子の抵抗値を格納することは、特に要求されない。代表的なダミーメモリセルに対する参照抵抗素子の抵抗値をROM54に格納することにより、抵抗値データ格納領域を削減する。
システム初期化時において、ダミーメモリセルのデータ書込を行なう場合、このROM54に登録された抵抗値を利用することにより、正確に、ダミーメモリセルのデータ書込を行なうことができる。システム再起動時などにおいて、登録された抵抗値よりも所定値小さい電気的抵抗値または所定値大きい電気的抵抗値に設定することにより、ダミーメモリセルの状態を正確に判定することができる。
なお、この図20に示すフロー図における動作においても、偶数列(偶数ビット線)および奇数列(奇数ビット線)に接続されるダミーメモリセルのデータ読出時においては、センスアンプ34へ与えられる出力データの論理レベルが逆となる。しかしながら、参照抵抗素子RVRaまたはRVRbの抵抗値を一方方向に変化させることにより、1つのダミーメモリセルについては、センスアンプの出力信号の論理レベルは、参照抵抗素子の電気的抵抗値がダミーメモリセルの電気的抵抗値を超えたときに変化するため、正確に、ダミーメモリセルの電気的抵抗を測定することができる。
なお、この図20に示す動作フローは、図10に示すBIST制御回路52の制御の下に実行され、アドレスの発生、書込データの設定がBIST制御回路52により実行され、データの書込および読出が、BIST制御回路からの制御信号に従って図1に示す主制御回路8により実行される。
[変更例1]
図21は、この発明の実施の形態1の変更例の動作を示すフロー図である。この変更例1においては、正規メモリセルの電気的抵抗値の分布を検出し、その検出結果に従って、参照抵抗素子の抵抗値を設定する。以下、図10および図21を参照して、この発明の実施の形態1の変更例の動作について説明する。
まず、書込データをHレベルまたはLレベルにセットし(ステップS40)、次いで、セットされたデータをすべての正規メモリセルに対して書込む(ステップS41)。このセットされたデータに応じて、参照抵抗素子RVRaおよびRVRbの抵抗値を設定する(ステップS42)。次いで、BIST制御回路52により、先頭アドレスADをセットし(ステップS43)、参照抵抗素子RVRaまたはRVRbを内部データ線に接続してデータを読出す(ステップS44)。
このデータ読出時、図10に示すスイッチ回路9は、センスアンプ34の出力信号を比較回路50へ与える。この比較回路50において、センスアンプ34から与えられたデータが期待値データEXPと一致するかを判定する(ステップS45)。この期待値EXPは、正規メモリセルが、内部データ線36aおよび36bのいずれに接続されるかに応じて設定される。この期待値データEXPとセンスアンプ34からの読出データとが一致しない場合、参照抵抗素子RVRaまたはRVRbの抵抗値を変更する(ステップS46)。たとえば、正規メモリセルが高抵抗状態に設定されている場合には、参照抵抗素子RVRaまたはRVRbの抵抗値を初期設定値よりも低くする。次いで、再び、ステップS44、S45が実行される。
ステップS45において期待値データとセンスアンプ35からの読出データの一致が検出されると、参照抵抗素子RVRaまたはRVRbの抵抗値は変更せず、その状態を維持する。次いで、ステップS47において選択正規メモリセルのアドレスADが最終アドレスであるかの判定が行なわれ、最終アドレスと異なる場合にはアドレスを1増分して(ステップS49)、再びステップS44からの動作を実行する。
ステップS47において、アドレスADが最終アドレスであると判定されると、この参照抵抗素子RVRaおよびRVRbの値がラッチされ、ROM54に登録される。
この図21に示すシーケンスが、正規メモリセルの高抵抗状態に対応するデータおよび低抵抗状態に対応するデータそれぞれに対して実行される。最終的に、ステップS48においてラッチされた参照抵抗素子RVRaおよびRVRbの値として、正規メモリセルの高抵抗状態の電気的抵抗値の抵抗分布の下限値および低抵抗状態の電気的抵抗値の上限値がラッチされる。したがって、図22に示すように、これらの高抵抗抵抗状態の電気的抵抗値の下限値Rhminと低抵抗状態の電気的抵抗値の上限値Rlmaxの平均値の抵抗値を、参照抵抗素子RVRaおよびRVRbの抵抗値として設定することにより、データ読出時、この高抵抗状態のメモリセルおよび低抵抗状態のメモリセルに対し十分マージンを持った読出基準値を生成することができる。
この場合、データ読出時にダミーメモリセルを用いる必要がなく、データ読出時、ワード線およびダミーワード線を同時に選択する必要がなく、消費電流を低減することができる。
図23は、この変更例1におけるデータ読出部の構成の一例を示す図である。図23において、内部データ線36aには、偶数メインビット線MBLeが、偶数列選択ゲートCGeを介して結合され、内部データ線36bには、奇数メインビット線MBLoが、奇数列選択ゲートCGoを介して結合される。列選択ゲートCGeおよびCGoが、それぞれ読出列選択信号RSELeおよびRSELoに従って選択的に導通状態に設定される。読出列選択信号RSELeは、アドレスビットA0が“0”のときに残りのアドレス信号に基づいて活性化され、また読出列選択信号RSELoは、アドレスビットA0が“1”のときに、残りのアドレスビットに基づいて活性化される。
この内部データ線36aおよび36bには、また、トランスファーゲートTGaおよびTGbを介して参照抵抗素子RVRaおよびRVRbが結合される。参照抵抗素子RVRaおよびRVRbは、それぞれの他端が、接地ノードに接続される。トランスファーゲートTGaは、アドレスビットA0と読出指示信号RAEDとを受けるゲート回路AG0に従って選択的に導通し、トランスファーゲートTGbは、読出指示信号READと補のアドレスビット/A0を受けるゲート回路AG1に従って選択的に導通状態となる。ゲート回路AG0およびAG1は、それぞれの両入力に与えられる信号がともにHレベルとなったときに、Hレベルの信号を出力し、対応のトランスファーゲートTGaおよびTGbを導通状態に設定する。読出指示信号READは、図10に示すセンスアンプ34の動作時に活性化される。
偶数メインビット線MBLeが選択されて内部データ線36aに接続されるときには、アドレスビットA0が“0”であるため、ゲート回路AG1の出力信号がHレベルとなり、トランスファーゲートTGBが導通し、内部データ線36bに、参照抵抗素子RVRbが接続される。
奇数メインビット線MBLoが内部データ線36bに接続されるときには、アドレスビットA0が“1”であるため、ゲート回路AG0の出力信号に従ってトランスファーゲートTGaが導通し、参照抵抗素子RVRaが、内部データ線36aに接続される。
したがって、これらの参照抵抗素子RVRaおよびRVRbの抵抗値を参照抵抗値として用いて、正規メモリセルのデータの読出を行なうことができる。
この変更例1の他の構成は、図10に示す構成と同じである。
以上のように、この発明の実施の形態1に従えば、データ書込時、書込データを読出して正確にデータの書込が行なわれたかを判定しており、正確のデータの書込を行なうことができ、書込マージンを増大させることができる。特に、書込条件を変更してデータの再書込を実行することにより、正確に、データの書込をメモリセル特性のバラツキにかかわらず実行することができる。
また、メモリセルの特性を反映した抵抗値を有する参照抵抗素子を、データ読出時に利用することにより、読出マージンを増大させることができ、正確にデータの読出を行うことができる。
なお、データ書込時に、データ書込前に選択メモリセルのデータを読出し、記憶データが期待値と一致している場合には、選択メモリセルに対するデータの書込を停止し、次のデータの書込を行なうまたはデータの書込を完了するステップが追加されても良い。書込データによるデータ書換の必要なメモリセルに対してのみデータの書込を行う事ができ、書込時間を短縮することができ、また、消費電流を低減することができる。
[実施の形態2]
図24は、この発明の実施の形態2において利用される抵抗値変化型メモリセルの電気的等価回路を示す図である。図24において、メモリセルは、記憶データに応じて結晶状態が変化する相変化素子CPEと、ワード線WL上の信号に従って選択的に導通し、相変化素子PCEを介してビット線BLからコラム線CLに電流が流れる経路を形成するアクセストランジスタATRとを含む。
相変化素子PCEは、供給される電流に従ってジュール熱を発生するヒータHETと、ヒータHETからの熱により加熱されてその結晶状態が、非晶質状態および結晶状態のいずれかに設定されるカルコゲナイド層CALCHを含む。
アクセストランジスタATRは、そのエミッタがヒータに接続されるPNPバイポーラトランジスタで構成され、そのベース−エミッタ間電圧Vbeに従って、ヒータHETからコレクタ線CLに電流を流す。
この相変化素子PCEをデータ記憶のために利用する相変化メモリにおいては、データの書込時には電流を、ヒータHETに供給し、その発熱を利用して相変化素子PCEの結晶状態を熱の印加態様に応じて設定する。この相変化素子PCEに特性のバラツキが生じた場合、同じ熱印加サイクルを行っても、その電気的抵抗値が異なる。このデータ書込時においても、実施の形態1と同様、書込ベリファイ動作を行い、書込条件を変更してデータの再書込を実行してデータを正確に書き込む。
図25は、この発明の実施の形態2に従う抵抗値変化型記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。図25において、メモリセルアレイ1において、正規メモリセルMCとダミーメモリセルDMXおよびDMCが行列状に配列される。正規メモリセルおよびダミーメモリセルDMXおよびDMCは、図24に示す構成と同様、相変化素子PCEと、アクセストランジスタATRとを含む。このメモリセルの構成要素については、1つの正規メモリセルMCに対してのみ相変化素子PCEおよびアクセストランジスタATRの参照符号を付す。
ダミーメモリセルDMXは、高抵抗状態Rmaxに設定され、ダミーメモリセルDMCは、低抵抗状態Rminに設定される。これらのダミーメモリセルDMXおよびDMCは、正規メモリセルMCの各行に整列して配置される。
正規メモリセルMCおよびダミーメモリセルDMXおよびDMCの各行に対応して、ワード線WL0−WLmおよびコレクタ線CL0−CLmが配置される。ワード線WL0−WLmは、それぞれ、対応の行のアクセストランジスタATRのベースに結合される。コレクタ線CL0−CLmは、それぞれ対応の行のアクセストランジスタATRのコレクタに結合され、かつ接地ノードに結合される。
正規メモリセルMCの各列に対応してビット線BL0、BL1、…が配設され、ダミーメモリセルDMXに対応してダミービット線DBL0が配設され、ダミーメモリセルDMCの列に対応してダミービット線DBL1が配設される。これらのビット線BL0、BL1、…およびダミービット線DBL0およびDBL1は、対応の列の正規メモリセルMCまたはダミーメモリセルの相変化素子PCEに接続される。
ワード線WL0−WLmそれぞれに対応して、ワード線デコーダ108の出力信号に従って対応のワード線を選択状態へ駆動するワード線ドライバWD0−WDmが配設され、また、ビット線BL0、BL1、…に対応してビット線ドライバBDR0、BDR1…が配設され、ダミービット線DB0およびDBL1に対応してダミービット線ドライバDBDR0およびDBDR1がそれぞれ配設される。ワード線ドライバWD0−WDmは、選択時、対応のワード線をLレベルに駆動し、非選択時対応のワード線をHレベルに維持し、アクセストランジスタATRを非選択状態に維持する。
ビット線ドライバBDR0,BDR1、…およびダミービット線ドライバDBDR0およびDBDR1は、ライトドライバデコーダ106の出力信号に従って、選択時、対応のビット線に電圧発生回路104からの電圧VPPを伝達する。
この電圧発生回路104の発生する電圧VPPのデータ書込時の電圧レベルを制御するために、実施の形態1と同様、書込制御回路4からの電圧ステップ制御信号STEPに従って書込電圧VPPのレベルを設定する電圧設定回路102が設けられる。この電圧設定回路102は、図1に示す書込条件設定回路5に含まれる。書込電圧VPPは、データ書込時にビット線に伝達され、実施の形態1におけるビット線書込電圧VPPBに対応するが、本実施の形態2においては、データ書込時に電圧レベルが調整される電圧であることを示すために、符号VPPで、ビット線ドライバに伝達される書込電圧を示す。
ビット線BL0およびBL1に対応して、読出列選択信号RSEL0およびRSEL1に従って対応のビット線BL0およびBL1を内部データ線136aおよび136bに接続する読出列選択ゲートCSG0およびCSG1が設けられる。これらの読出列選択信号RSEL0およびRSEL1は、データ読出時、同時に選択状態に駆動される。
ダミービット線DBL0およびDBL1に対応して、ダミー読出列選択信号DRSELxおよびDRSELnにそれぞれ従ってダミービット線DBL0およびDBL1を、内部データ線140bおよび140aにそれぞれ接続するダミー列選択ゲートDSG0およびDSG1が設けられる。ダミー読出列選択信号DRSELxおよびDRSELnは、データアクセスを行う通常のデータ読出時、選択メモリセル列にかかわらず選択状態へ駆動される。書込ベリファイ時の内部データ読出時においては、これらのダミー列選択信号DRSELxおよびDRSELnは、選択列に係らず非選択状態に設定される。ダミーメモリセルDMXおよびDMCへのデータ書込時のベリファイ時に、これらのダミー列選択信号DRSELxおよびDRSELnは、選択ダミーメモリセルに従って、個々に選択状態に駆動される。
ダミービット線DBL0およびDBL1の間には、イコライズ指示信号EQに従って導通するイコライズトランジスタ146が設けられる。このイコライズ指示信号EQは、通常データ読出モード時活性化され、ダミービット線DBL0およびDBL1が電気的に短絡される。高抵抗状態Rmaxおよび低抵抗状態Rminのダミーメモリセルが接続するダミービット線を短絡することにより、データ読出時、これらの高抵抗状態Rmaxおよび低抵抗状態Rminのダミーメモリセルを流れる電流を平均化し、高抵抗状態および低抵抗状態の中間抵抗状態の素子を等価的に形成する。
内部データ線136aおよび136bには、それぞれダイオード接続されたNチャネルMOSトランジスタで構成される電流源トランジスタ142aおよび142bが接続され、ダミー内部データ線140aおよび140bにも、同様、ダイオード接続されたNチャネルMOSトランジスタで構成される電流源トランジスタ144aおよび144bが設けられる。
内部データ線136aおよび140aは、センスアンプ110に結合され、内部データ線136bおよび140bが、センスアンプ112に結合される。これらのセンスアンプ110および112の出力信号はインタリーブアンプ114を介してラッチ116に伝達される。このインタリーブアンプ114は、センスアンプ110および112の出力信号を順次増幅してラッチ116に転送する。ラッチ116のラッチデータは、スイッチ回路118を介して出力バッファ120または書込制御回路4へ与えられる。従って、通常データ読出モード時においては、2ビットのメモリセルが内部で並行して選択されて、インターリーブアンプ114により直列データに変換されて、順次出力される。
さらに、内部データ線136aに対し、その抵抗値が書込制御回路4からの抵抗値制御信号に従って設定される可変高抵抗素子RHaおよび可変低抵抗素子RLaと、抵抗選択信号LSaおよびHSaに従ってこれらの抵抗素子RLaおよびRHaを選択的に124alおよび124ahを内部データ線136aに結合する抵抗選択トランジスタ124alおよび124ahが設けられる。
内部データ線136bに対しては、可変高抵抗素子RHbおよび可変低抵抗素子RLb、抵抗選択信号HSbおよびLSbに従って抵抗素子RHbおよびRLbを内部データ線136bに選択的に結合する抵抗選択トランジスタ124bhおよび124blが設けられる。これらの可変抵抗素子RHa、RHb、RLaおよびRLbは、ダミーメモリセルDMXおよびDMCに対するデータ書込時に利用される。
内部データ線136a、140bの間および内部データ線136b、140aの間にはベリファイ指示信号VRFY従って選択的に導通するトランスファーゲート145aおよび145bが設けられる。書込ベリファイ動作時においては、可変抵抗素子を参照抵抗素子として利用して、内部データの読出を行う。
相変化素子PCEを有するメモリセルにおいては、図24に示すように、加熱状況に応じてその結晶状態が変化するカルコゲナイド層と、このカルコゲナイド層直下に形成されるヒータとが設けられる。カルコゲナイド層、ヒータおよびアクセストランジスタがシリアルに接続される。データ書込時においては、このアクセストランジスタATRのベース−エミッタ間電圧Vbeが大きくなるように、ビット線およびワード線電位を調整して大電流をビット線から供給してヒータを発熱させる。この後急冷すれば、カルコゲナイド層が非晶質状態となり、一方、徐冷することにより、結晶質状態となる。この非晶質状態と結晶質状態とでは電気的抵抗が異なるため、データ読出時、このメモリセルを流れる電流を検知することにより、データを読出す。
通常データ読出動作:
データを外部へ読出す場合には、スイッチ回路118は、ラッチ回路116の出力信号を出力バッファ120へ伝達する状態に設定される。ライトドライバデコーダ106は、その出力信号をLレベルに設定し、ビット線ドライバBDR0、BDR1、…およびダミービット線ドライバDBDR0およびDBDR1のMOSトランジスタNT0およびNT1はオフ状態にある。
この状態で、アドレス信号に従ってワード線デコーダ108がデコード動作を行ない、ワード線ドライバWD0−WDmのいずれかを選択状態へ駆動する。このワード線ドライバWD0−WDmの出力信号に従って選択行のワード線がLレベルに駆動される。今、ワード線WL0が選択された状態を考える。この場合、正規メモリセルMCおよびダミーメモリセルDMXおよびDMCにおいてアクセストランジスタATRがオン状態となる。
一方、列選択デコーダ(図示せず)からのデコード信号に従って対をなす列選択信号(RSEL0、RSEL1)が選択状態へ駆動され、同時に、ダミーメモリセルに対する列選択信号DRSELxおよびDRSELnが選択状態へ駆動される。ビット線BL0およびBL1が、内部データ線136aおよび136bに、読出列選択ゲートCSG0およびCSG1を介して結合され、またダミービット線DBL0およびDBL1が、それぞれダミー内部データ線140bおよび140aにダミー列選択ゲートDSG0およびDSG1を介して結合される。
内部データ線136aおよび136bには、電流源トランジスタ142aおよび142bから電流が供給され、またダミー内部データ線140aおよび140bには、電流源トランジスタ144aおよび144bから電流が供給される。このデータ読出時において、また、イコライズ指示信号EQがオン状態となり、ダミービット線DBL0およびDBL1が電気的に短絡される。したがって、ダミー内部データ線140aおよび140bには、高抵抗状態のダミーメモリセルDMXと低抵抗状態のダミーメモリセルDMCが並列に接続されており、また、電流源トランジスタ144aおよび144bから読出電流が供給され、ダミー内部データ線140aおよび140bには、高抵抗状態Rmaxと低抵抗状態Rminの中間状態の抵抗値に対応する電流が流れる。
一方、正規メモリセルは、ビット線BL0およびBL1を介して電流源トランジスタ142aおよび142bからそれぞれ供給される電流を、相変化素子PCEの抵抗状態に応じて駆動する。センスアンプ110は、内部データ線136aとダミー内部データ線140aの電流差を増幅し、またセンスアンプ112が、内部データ線136bとダミー内部データ線140bの電流差を増幅する。これらのセンスアンプ110および112の出力信号を、インタリーブアンプ114で順次増幅してラッチ回路116へ転送し、出力バッファ120を介して同時に読出された2ビットデータを1ビットずつ順次出力する。
なお、センスアンプ111および112は、電流検知型差動増幅回路であってもよく、また、電圧検知型差動増幅回路であってもよい。
正規メモリセルへのデータ書込シーケンス:
図26は、この発明の実施の形態2に従う記憶装置の正規メモリセルへのデータ書込シーケンスを示すフロー図である。以下、図26を参照して、図25に示す記憶装置のデータ書込シーケンスについて説明する。
まず、データ書込指示が与えられたか否かの判定が行なわれる(ステップS50)。このデータ書込指示印加の判定は、書込制御回路4において行なわれる。ステップS50においてデータ書込指示が与えられていない場合には、データ書込指示が与えられるのを待ち受ける。
ステップS50においてデータ書込が指示されたと判定されると、書込データがラッチされ(ステップS51)、次いで、ラッチデータが、高抵抗状態Rmaxに対応するデータであるかの判定が行なわれる(ステップS52)。高抵抗状態Rmaxに対応するデータであると判定されると、高抵抗状態に選択メモリセルを設定するために、書込電流(書込電圧VPP)を初期設定し、また、高抵抗素子RHaおよびRHbの抵抗値が書込制御回路4によりセットされる。この高抵抗素子RHaおよびRHbの抵抗値は、高抵抗状態の下限値にセットされる(ステップS53)。
この初期設定の後、ラッチデータを、選択メモリセルへ書込む(ステップS54)。高抵抗状態へ選択メモリセルを設定する場合、電圧発生回路104からの書込電圧VPPがビット線ドライバを介して選択ビット線上に伝達される。選択メモリセルにおいて、対応のワード線が選択状態にあり、アクセストランジスタATRがオン状態である。書込電圧VPPの電圧レベルに応じて、このアクセストランジスタATRのベース−エミッタ間電圧Vbeを設定することができ、応じて、この選択正規メモリセルにおいてヒータを介して流れる電流量を調整することができる。
データの正規メモリセルへの書込の完了後、選択メモリセルが接続されるビット線に応じて、高抵抗素子RHaおよびRHbの一方を選択する。内部データ読出時(ベリファイ動作のためのデータ読出)、正規メモリセルおよび高抵抗素子RHaまたはRHbが、内部データバス136に接続される。内部データバス136において、内部データ線136aおよび136bの一方に、正規メモリセルが結合され、他方に、高抵抗素子が結合される。
短絡トランジスタ145aおよび145bが、このベリファイ動作時、ベリファイ指示信号VRFYに従って導通し、ダミー内部データ線140aを内部データ線136bに結合し、また内部データ線136aをダミー内部データ線140bに結合している。したがって、センスアンプ110および112においては、この内部データ線136aおよび136bの電流を検知し、選択正規メモリセルの抵抗値と選択高抵抗抵抗素子RHaまたはRHbの抵抗値とを比較した結果を示す信号を出力する。インタリーブアンプ114が、このベリファイ動作時においても、センスアンプ110および112の出力信号を順次増幅してラッチ回路116へ転送する。
スイッチ回路118が、書込モード時、このラッチ回路116のラッチデータLATDを書込制御回路4へ転送する。書込制御回路4においては、この転送されたラッチデータLATDに従って、選択正規メモリセルの抵抗値が、設定した高抵抗抵抗素子RHaおよびRHbの抵抗値よりも高い状態にあるかを判定する。ラッチデータLATDが、選択正規メモリセルが高抵抗状態にある状態を示している場合には、この正規選択メモリセルは、高抵抗素子RHaおよびRHbよりも高抵抗状態にあると判定される(ステップS57)。この抵抗状態の判定においても、正規メモリセルおよび高抵抗素子のセンスアンプ111および112に対する接続が逆となるため、選択列に応じて、センスアンプの出力信号に対する判定動作を調整する(偶数列および奇数列で期待値を反転する)。
このステップS57において、正規選択メモリセルがまだ高抵抗状態に設定されていないと判定されると、書込電流(書込電圧VPP)を所定幅のステップ増分するために、書込制御回路4から電圧ステップ制御信号SETPが電圧設定回路102へ与えられる。応じて、電圧発生回路104が、この書込電圧VPPの電圧レベルを所定幅のステップだけ増分する。
次いでステップD51へ戻り、再び、データの書込が、書込条件を変更して行なわれ、また書込データの読出を行なって、選択正規メモリセルが高抵抗状態にあるかの判定が行なわれる。
ステップS57において、この選択正規メモリセルが高抵抗状態に設定されたと判定されると、次の書込データがあるかの判定が行なわれ(ステップS59)、次の書込データが存在しない場合には書込シーケンスが終了する。
一方、ステップS52において、ラッチデータが、低抵抗状態Rminに対応するデータであると判定された場合には、ステップS60において、書込電流および徐冷期間の初期設定が行なわれ、また低抵抗素子RLa、RLbの抵抗値がセットされる(低抵抗状態の抵抗値の上限値にセットされる)。
次いで、この初期設定された書込電流および徐冷期間に従ってデータの書込が行なわれる(ステップS61)。
データの書込を行なった後、次いで低抵抗素子RLaおよびRLbを選択し(ステップS62)、この選択正規メモリセルのデータを読出す(ステップS63)。このステップS62における低抵抗素子の選択およびデータ読出時においても、内部データ線136aおよび136bには、アドレス信号に従って、一方に、選択正規メモリセルが結合され、他方に低抵抗素子が結合される。
この内部データ線136aおよび136bには、データ読出を行なうことにより、選択正規メモリセルの抵抗値と低抵抗素子RLa、RLbの抵抗値の差に応じた電位差が生じ、センスアンプ110および112により、これらが検知され増幅される(センスアンプが電圧検知型差動増幅回路の場合)。書込制御回路4において、このスイッチ回路118から転送されるラッチデータLATDに従って、選択正規メモリセルが、低抵抗素子RLa、RLbよりも低抵抗状態にあるか否かの判定を行なう(ステップS64)。選択正規メモリセルが、まだ低抵抗素子の抵抗値よりも低抵抗状態に設定されていないと判定されると、ステップS65において書込条件の変更が行なわれる。すなわち、書込電流量を所定幅のステップ減分し、また相変化素子PCEを結晶状態とするための徐冷期間を所定時間幅のステップ増分する。
このステップS65において書込条件が変更されると、再び、ステップS61へ戻り、データの書込ならびにデータの内部読出および判定動作のベリファイシーケンスが実行される。
ステップS64において、選択正規メモリセルが、低抵抗素子RLaおよびRLbの抵抗値よりも低い抵抗値を示す状態に設定された判定されると、再びステップS59へ移り、次の書込データがあるかの判定が行なわれる。次の書込データがある場合には、再びステップS51へ戻り、新たなデータの書込が実行される。次の書込データが存在しない場合には、データの書込シーケンスが終了する。
図27は、図26に示すフロー図の高抵抗状態に対応するデータ書込時における書込条件変更の態様を示す図である。図27において、横軸に時間を示し、縦軸に電流を示す。図27に示すように、図26に示すステップS58を実行することにより、図25に示す電圧発生回路104からの書込電圧VPPの電圧レベルを所定幅のステップずつ増分する。書込電圧VPPの増分に従って、アクセストランジスタATRのベース−エミッタ間電圧Vbeを変化させて、応じて、ビット線から選択メモリセルを流れる電流を所定幅のステップずつ増分することができる。これにより、確実に、高抵抗状態のデータを書込むメモリセルを非晶質性の高抵抗状態に設定することができる。またこの書込電流を、順次増分することにより、必要以上の書込電流が、メモリセルへ供給されるのを防止することができ、相変化素子の膜特性劣化を防止することができる。
図28は、図26に示すステップS65における書込電流の変更態様を示す図である。図28において、横軸に時間を示し、縦軸に電流を示す。この図28に示すように、低抵抗状態に対応するデータを書込む場合には、書込電流は、その電流量が順次増分され、また徐冷時間も順次増分される。書込電流を増分し、またその徐冷時間も順次増分することにより、メモリセルの相粗変化素子PCEを、規則性の高い結晶状態(結晶質状態)に設定することができる。
なお、このステップS65における書込条件変更時においては、徐冷時間が順次増分されている。この徐冷時間を順次増分することにより、データ書込時間が必要以上に長くなるのを防止する。しかしながら、逆のこれと異なる書込電流変更シーケンスが用いられてもよく、たとえば徐冷時間が、順次短くされてもよい。
この徐冷期間を変更するための構成としては、図25に示す電圧発生回路104からの書込電圧VPPの降下時間を長くする、ビット線ドライバBDRのゲート電位を徐々に低下させる、および選択メモリセルのアクセストランジスタATRのゲート電位、すなわち選択ワード線の電位を徐々に上昇させるなどの構成を用いることができる。書込終了時にこれらのゲート電位を非選択状態へ駆動するドライブトランジスタの電流駆動力を、電圧設定回路102からの制御信号により変更することにより、この構成は容易に実現することができる(並列に設けられた単位ドライブトランジスタを、電圧ステップ制御信号に従って選択的にイネーブル状態に設定する)。
なお、図26に示すデータ書込シーケンスにおいて、データ書込を行なう前に、選択正規メモリセルの記憶データを読出し、読出したデータとステップS51においてラッチしたデータを比較し、論理レベルが同じ場合には、データ書込を省略するステップが追加されてもよい。不必要なデータ書込を省略することができ、データ書込に要する時間および消費電力を低減することができる。
ダミーメモリセルへのデータ書込シーケンス:
図29は、この発明の実施の形態2の記憶装置のダミーメモリセルへのデータ書込シーケンスを示すタイミング図である。以下、図29を参照して、図25に示す記憶装置へのダミーメモリセルDMXおよびDMCへのデータ書込動作について説明する。
ダミーメモリセルDMXおよびDMCへのデータ書込は、書込制御回路4に含まれるBIST制御回路の制御の下に、電源投入後の初期化シーケンスにおいて実行される。図29において、電源電圧VCCが投入され、その電圧レベルが所定電圧レベル以上に到達すると、電源投入検出信号PORがHレベルとなり、内部回路の動作が禁止され、また、内部ノードの初期化(リセット)が実行される。電源電圧VCCが安定化すると、電源投入検出信号PORがLレベルとなり、内部回路動作が可能になる。
書込制御回路4は、この電源投入検出信号PORの立下がりに応答してダミーメモリセルへの書込を示すダミーライト開始指示を発生し、ダミーライトモード指示信号DMMYが活性化される。ダミーメモリセルDMXおよびDMCへのクロック信号CLKのクロックサイクルに応じてデータの書込およびベリファイが実行される。すべてのダミーメモリセルDMXおよびDMCに対するデータ書込が完了すると、ダミーライトモード指示信号DMMYが非活性化される。応じて、ダミーライト終了指示が生成され、チップイネーブル信号CEが活性化され、通常のデータアクセス動作が許可される。
通常のデータアクセスを行なう場合には、チップセレクト信号CSとデータ書込を示すライトコマンドおよびデータ読出を示すリードコマンドが印加され、与えられたコマンドに従ってデータアクセスが実行される。図29においては、チップセレクト信号CSが与えられて、データ読出が指定されると、クロック信号CLKに同期してリードサイクルが始まり、内部でワード線が選択状態へ駆動され、ビット線に選択メモリセルのデータが読出される。ビット線の電位とリファレンス電位との差が選択メモリセルの結晶状態に応じて生じ、この差がセンスアンプにより検知されて、内部読出データが生成され、メモリセルデータは、出力バッファを介して外部へ読出される。
次のサイクルにおいて、チップセレクト信号CSとともにライトコマンドが与えられると、ライトサイクルが始まり、データ書込動作が実行される。この場合、ワード線が選択状態へ駆動され、ビット線へ書込電力が供給される(図26参照)。
次にサイクルにおいて、このデータ書込を行なったとき、書込まれたデータが正確に書込まれたかのライトベリファイ動作が行なわれ、データの内部読出が行なわれ、期待値との比較が実行される。このライトベリファイ時において、図29においては、選択メモリセルが高抵抗状態に設定される場合の状態が一例として示される。書込データが高抵抗状態に設定するデータであれば、このライトベリファイにより正確にデータが書込まれたと判定され、次のデータアクセスを受ける状態となる。このライトベリファイでデータ書込が正確に行なわれていないと判定されると、再びデータの書込が、書込み条件を変更して実行される。
この電源投入後の初期化シーケンスにおいてダミーメモリセルのデータを正確に、高抵抗状態および低抵抗状態に設定することにより、通常データアクセスモード時において正確にデータの書込および読出を実行することができる。
図30は、図29に示すダミーライトモードにおけるダミーメモリセルへのデータ書込動作を示すフロー図である。以下、図30を参照して、図25に示す記憶装置のダミーメモリセルDMXおよびDMCへのデータ書込動作について説明する。
また、電源投入後、電源投入検出信号PORが発生され、HレベルからLレベルに立下がったかの判定が行なわれる(ステップS70)。電源投入検出信号PORが発生されないかまたはHレベルに維持されている場合には、電源投入検出信号PORの発生または立下りを待ち受ける。
電源投入検出信号PORが発生されて、Lレベルに立下がると、書込み制御回路4においてダミーライト開始指示が発生される(ステップS71)。このダミーライト開始指示により、書込制御回路4に含まれるBIST制御回路は、所定のシーケンスで、ダミーメモリセルDMXおよびDMCへデータを書込む動作を実行する。このダミーライト開始指示は、電源投入検出信号PORを受ける専用の回路により生成されてBIST制御回路へ与えられてもよく、BIST制御回路が電源投入検出信号PORをモニタして、内部でダミーライト開始指示を生成してもよい。
ダミーライト開始指示に従ってダミーライトモード指示信号が活性状態となると、まず、書込制御回路4において、データおよびアドレスADの設定が行なわれる(ステップS72)。ダミーメモリセルDMXおよびDMCは、それぞれ高抵抗状態および低抵抗状態であり、その設定されるデータに応じて、先の図26に示すフロー図と同様、その処理シーケンスが異なる。まず、ステップS73において、設定データが、高抵抗状態Rmaxに対応するデータであるかの判定が行なわれる。
設定データが、高抵抗状態Rmaxに対応するデータであり、図25に示すダミーメモリセルDMXに対するデータの書込を行なうと判定された場合には、まず書込電圧が初期設定され、また高抵抗素子RHbの抵抗値がセットされる(ステップS74)。図25に示すように、高抵抗状態に書込まれるダミーメモリセルDMXは、ダミー内部データ線140bを介してセンスアンプ112に結合される。したがって、内部データ読出時においては内部データ線136bにこの高抵抗状態に対応する抵抗素子RHbを接続することが要求され、抵抗素子RHbの抵抗値の設定が行われる。この初期設定の後、データの書込が実行される(ステップS75)。
次いで、抵抗素子RHbを選択し、ダミーメモリセルDMXの記憶データを読出す(ステップS77)。センスアンプ112においてセンス動作を行なった後、インタリーブアンプ114およびラッチ回路116を介してラッチデータLATDを書込制御回路4へ転送する。書込制御回路4(BIST制御回路)においては、この転送されたラッチデータLATDが、抵抗素子RHbよりも高い抵抗値にダミーメモリセルが設定されている状態に対応するデータであるかを判定する(ステップS78)。この抵抗素子RHbの抵抗値は、先の図26に示すフローの場合と同様、高抵抗状態の電気的抵抗値の下限許容値に設定される。
このステップS78における判定において、高抵抗状態にダミーメモリセルが設定されていないと判定されると、書込制御回路4が、書込電流を増分するように、電圧設定回路102へ電圧ステップ制御信号STEPを与える(ステップS79)。この増分された書込電流(書込電圧)に従って、再びステップS75以降の処理が実行される。
ステップS78において、ダミーメモリセルは、抵抗素子RHbよりも高抵抗状態に設定されたと判定されると、このダミーメモリセルへは、データが正確に書込まれたと判定され、次いで、アドレスADが最終アドレスであるかの判定が行なわれる(ステップS86)。アドレスADが最終アドレスと異なる場合にはアドレスADを1増分し(ステップS87)、再びステップS73からの処理が実行される。
一方、ステップS73において、設定データが、低抵抗状態に対応するデータであると判定されると、書込電流および徐冷期間の初期設定が行なわれ、また低抵抗の抵抗素子RLaの抵抗値がセットされる(ステップS80)。ダミーメモリセルDMCが低抵抗状態に設定されるため、このダミーメモリセルDMCへの書込時には、センスアンプ110を用いて、データのベリファイを行なう必要がある。したがって、内部データ線136aに、低抵抗素子RLaを結合する。この抵抗素子RLaの抵抗値は、低抵抗状態の抵抗値の許容上限値に設定される。
次いでデータの書込を行ない(ステップS81)、低抵抗素子RLaを選択し、この抵抗素子RLaと選択ダミーメモリセルDMCをそれぞれ、内部データ線136aおよびダミー内部データ線140aを介してセンスアンプ110に結合し、データの内部読出を実行する(ステップS82、S83)。
センスアンプ110の出力信号が、インタリーブアンプ114およびラッチ回路116を介して再び、書込制御回路4へデータLATDとして伝達される。書込制御回路4は、この転送データLATDに従って、ダミーメモリセルDMCが低抵抗素子RLaよりも抵抗値が低い状態に設定されたかを判定する(ステップS84)。ステップS84において、ダミーメモリセルDMCの電気的抵抗値が抵抗素子RLaの抵抗値よりも高いと判定されると、書込電流を減分し、また徐冷期間を増分する(ステップS85)。このステップS85により、書込条件を変更した後、再びステップS81からのデータ書込シーケンスが実行される。
ステップS84において、ダミーメモリセルDMCの電気的抵抗値が、抵抗素子RLaよりも低抵抗であると判定されると、続いてステップS86において最終アドレスのメモリセルに対する書込が行なわれたかの判定が行なわれ、最終アドレスと異なるダミーメモリセルへのデータ書込が行なわれた場合には、アドレスADを1増分して(ステップS87)、再びステップS73に戻る。
一方、ステップS86において、最終アドレスであると判定されたとき、次の書込ダミーデータが存在するかの判定が行なわれる(ステップS88)。次のダミーメモリセルへの書込データが存在する場合には、再び、ステップS72へ戻り、高抵抗状態または低抵抗状態へ設定するための書込動作が実行される。
一方、ステップS88において、すべてのダミーメモリセルDMXおよびDMCに対するデータ書込が完了したと判定されると、ダミーメモリセルへのデータ書込を行なうダミーライトが完了する。
抵抗素子RLaおよびRHbの抵抗値を用いることにより、確実に、ダミーメモリセルDMXおよびDMCを、高抵抗状態および低抵抗状態に設定することができる。
なお、この抵抗素子RHa、RHb、RLbおよびRLaの抵抗値は、テストシーケンスにおいて、実際にダミーメモリセルの書込を行ない、そのダミーメモリセルの高抵抗状態および低抵抗状態の下限値および上限値を測定する(図21のフロー参照)ことにより、その抵抗値が設定されてもよく、また、仕様上の値に設定されてもよい。
図31は、図25に示すダミービット線選択信号DRSELxおよびDRSELnを発生する部分の構成の一例を示す図である。この図31に示す構成においては、“1”(Hレベル)のデータDに従って、高抵抗状態Rmaxにメモリセルが設定されると仮定する。
図31において、ダミービット線選択信号発生部は、読出指示信号READとデータDを受けるANDゲートAG10と、読出指示信号READと補のデータ/Dを受けるANDゲートAG11と、ダミーライトモード指示信号DMMYとANDゲートAG10の出力信号を受けるANDゲートAD12と、ダミーライトモード指示信号DMMYとANDゲートAG11の出力信号を受けるANDゲートAG13と、ダミーライトモード指示信号DMMYを反転するインバータIV1と、インバータIV1の出力信号と読出指示信号READを受けるANDゲートAG14と、ANDゲートAG14の出力信号とANDゲートAG12の出力信号とを受けてダミービット線選択信号DRSELxを生成するORゲートOG10と、ANDゲートAG14の出力信号とANDゲートAG13の出力信号とを受けてダミービット線選択信号DRSELnを生成するORゲートOG11を含む。
ダミーメモリセルへのデータ書込時においてはダミーライトモード指示信号DMMYは、Hレベルに設定され、ANDゲートAG12およびAG13がバッファ回路として動作し、一方、ANDゲートAG14は、インバータIV1の出力信号に従ってその出力信号がLレベルに固定される。したがって、書込データDが“1”(Hレベル)であり、高抵抗状態に設定する状態を示すときには、ANDゲートAG10の出力信号に従って、OR回路OG10のダミービット線選択信号DRSELxが選択状態となり、ダミービット線DBL0が、ダミー内部データ線140aに結合される。
一方、データDが“0”(Lレベル)のときには、補の書込データ/DがHレベルであり、OR回路OG11からのダミービット線選択信号DRSELnが選択状態へ駆動される。
読出指示信号READが、センスアンプ110および112におけるセンス動作を行なうときに活性化され、列選択期間を決定する。
一方、通常動作サイクル時においては、ダミーライトモード指示信号DMMYは、Lレベルであり、インバータIV1の出力信号がHレベルとなる。この場合には、ANDゲートAG12およびAG13の出力信号はLレベルとなり、読出指示信号READに従って、ダミービット線選択信号DRSELxおよびDRSELnが選択状態へ駆動される。
なお、図25に示すイコライズ指示信号EQは、ダミーメモリセルへのデータ書込時には、Lレベルに固定され、またベリファイ指示信号VRFYも、ダミーメモリセルへの書込時には、非活性状態に維持される。ダミーライトモード指示信号DMMYに従って、これらのイコライズ指示信号EQおよびベリファイ指示信号VRFIの発生を制御する。
図32は、図25に示す抵抗素子選択信号LSa、HSa、HSbおよびLSbを生成する部分の構成の一例を示す図である。図32に示す構成においても、書込データDがHレベル(“1”)のときに、高抵抗状態にメモリセルが設定される場合を想定する。
図32において、抵抗素子選択信号発生部は、ダミーライトモード指示信号DMMYと読出指示信号READを受けるANDゲートAG20と、ANDゲートAG20の出力信号と補の書込データ/Dを受けて抵抗素子選択信号LSaを生成するANDゲートAG21と、ANDゲートAG20の出力信号と接地電圧とを受けて抵抗素子選択信号HSaを生成するANDゲートAG22と、ANDゲートAG20の出力信号と書込データDを受けて抵抗素子選択信号HSbを生成するANDゲートAG23と、ANDゲートAG20の出力信号と接地電圧とを受けて抵抗素子選択信号LSbを生成するANDゲートAG24を含む。
ダミーメモリセルへのデータ書込時において、書込データDがHレベルにあり、高抵抗状態Rmaxの状態にダミーメモリセルを書込む場合には、ANDゲートAG23からの抵抗素子選択信号HSbが選択状態へ駆動される。内部データ線136bに高抵抗素子を接続し、また、ダミー内部データ線140bに高抵抗状態に書込まれるダミーメモリセルDMXのデータを読出して、センスアンプ112でセンスすることができる。
データDが、Lレベルであり、低抵抗状態を指定する場合には、ダミーメモリセルDMCへのデータ書込が実行される。この場合、データ読出時、ANDゲートAG21からの抵抗素子選択信号LSaが選択状態へ駆動される。
この図32に示す構成では、ANDゲートAG22およびAG24からの抵抗素子選択信号HSaおよびLSbは特に利用されない。また、ダミービット線DBL0およびDBL1に、高抵抗状態および低抵抗状態のいずれのダミーメモリセルが接続されてもよい状態を許容するために、これらの4つの抵抗素子が設けられる。ダミービット線DBL0およびDBL1のダミーメモリセルを高抵抗状態および低抵抗状態のいずれの状態をも許容する場合には、この図32に示す構成において、ダミービット線DBL0およびDBL1を特定するアドレスビットをANDゲートAG21−AG24に与える。また、ANDゲートAG22およびAG24へ、それぞれ、データDおよび補の書込データ/Dを与える。低抵抗状態に設定されるダミービット線と対応する内部データ線に、低抵抗の抵抗素子を結合し、高抵抗状態に結合されるダミービット線に対応する内部データ線に、高抵抗の抵抗素子を接続することができる。
[変更例1]
図33は、この発明の実施の形態2の変更例の抵抗素子選択信号発生部の構成を示す図である。この図33に示す抵抗素子選択信号発生部は、図32に示す抵抗素子選択信号発生部の構成に加えて、さらに、ダミーライトモード指示信号DMMYを受けるインバータIV2と、インバータIV2の出力信号と読出指示信号READとアドレスビットA0とを受けるANDゲートAG25と、インバータIV2の出力信号と読出指示信号READと補のアドレスビット/A0とを受けるANDゲートAG26と、ANDゲートAG21およびAG25の出力信号を受けて抵抗素子選択信号LSaを生成するOR回路OG15と、ANDゲートAG22およびAG25の出力信号を受けて抵抗素子選択信号HSaを生成するORゲートOG16と、ANDゲートAG23およびAG26の出力信号を受けて抵抗素子選択信号HSbを生成するORゲートOG17と、ANDゲートAG24およびAG26の出力信号を受けて抵抗素子選択信号LSbを生成するORゲートOG18を含む。
この図33に示す抵抗素子選択信号発生部の構成の場合、ダミーメモリセルへのデータ書込時においては、ANDゲートAG20からAG24の出力信号に従って抵抗素子選択信号が生成される。ダミーメモリセルへのデータ書込時において、高抵抗状態に対応する「H」レベルのデータDの書込時、高抵抗素子を選択する抵抗素子選択信号HSbが活性化される。また低抵抗状態のデータをダミーメモリセルに書込むときには、ANDゲートAG21の出力信号に従って抵抗素子選択信号LSaが生成される。
一方、通常動作モード時においては、アドレスビットA0および/A0と読出指示信号READとに従って、ANDゲートAG25およびAG26の出力信号に基づいて抵抗素子選択信号が生成される。この場合、アドレスビットA0が偶数列を指定し、補のアドレスビット/A0が、奇数列を指定する(“1”のとき)。この場合には、偶数列選択時には、抵抗素子選択信号HSbおよびLSbが選択状態へ駆動され、図25に示す内部データ線に、高抵抗素子および低抵抗素子が並列に結合される。このときには、ダミーメモリセルは利用されず、ダミービット線選択信号は非選択状態にある。
一方、奇数列選択時においては、アドレスビットA0は、抵抗素子選択信号LSaおよびHSaが選択状態へ駆動されて、高抵抗素子および低抵抗素子が並列に、基準電位を供給する内部データ線(136a)に結合される。
高抵抗素子および低抵抗素子を並列に対応の内部データ線と接地ノードとの間に結合して、中間状態の抵抗値を有する抵抗素子を等価的に生成して、参照抵抗値として利用する。この場合、データは1ビットずつ読出されるため、図25に示すセンスアンプ110および112も、アドレスビットA0に応じて選択的に活性化する。図25に示す抵抗素子RHa、RHb、RLaおよびRLbの抵抗値が、メモリセルの特性を考慮した抵抗値を有する場合(テスト工程時において設定される)、メモリセルの特性に応じた参照抵抗値を生成して正確なデータの読出およびベリファイを行なうことができる。
[変更例2]
図34は、この発明の実施の形態2の変更例2の抵抗値設定シーケンスを示す図である。参照抵抗素子の抵抗値をメモリセルの抵抗値を考慮して設定する。
回路構成としては、図25に示す記憶装置が用いられる。以下、図34を参照して、図25に示す記憶装置の抵抗素子の抵抗値の最適化のための動作シーケンスについて説明する。
まず、所定の正規のメモリセルに対しデータの書込を行なう(ステップS90)。この場合、書込データとアドレスの対応関係は、書込制御回路4のBIST制御回路に設定される。
データの書込を行なった後、抵抗素子RHa、RHb、RLa、RLbを用いたデータの読出モードを設定する(ステップS91)。このとき、抵抗素子RHa、RHb、RLaおよびRLbの抵抗値も初期設定する。この初期設定時において、高抵抗状態および低抵抗状態のメモリセルの抵抗値のそれぞれの推定分布の中央値が、初期抵抗値として設定されてもよい。高抵抗状態の抵抗値の下限値および低抵抗状態の上限抵抗値を求めるため、この探索時間等を考慮して適当な値に抵抗値が初期設定される。
次いで、読出データとして対象データが、高抵抗状態Rmaxのデータであるかが判定される(ステップS92)。
高抵抗状態のメモリセルのデータを読出す場合、高抵抗素子RHaおよびRHbを選択する(ステップS93)。それらの高抵抗の抵抗素子RHaおよびRHbを用いてデータの読出を行なう(ステップS94)。この場合、選択ビット線と高抵抗抵抗素子が接続される内部データ線が衝突しないように、アドレスビットに基づいて、抵抗素子の選択が行なわれる。この内部データ読出モード時においては、図25に示すベリファイ指示信号VRFYは、活性状態に設定し、ダミー内部データ線140aおよび140bを、それぞれ内部データ線136bおよび136aに接続する。センスアンプ110および112によるセンス動作時、選択ビット線の位置にかかわらず、選択ビット線が接続される内部データ線に結合されるセンスアンプを用いて正確にセンス動作を行なうことができる(アドレスビットA0により選択センスアンプを決定する)。
期待値と一致しているかの判定がセンスアンプの読出データに基づいて行なわれる(ステップS95)。読出したメモリセルデータが、この高抵抗素子の抵抗値よりも低い抵抗値の状態にあると判定されると、この高抵抗抵抗素子の抵抗値を減分して、高抵抗抵抗素子の抵抗値を変更する(ステップS96)。次いで、再び、ステップS94からのデータ読出動作を実行する。これらの動作により、メモリセルデータが、正確に読出されるまで、抵抗値の減分が繰返し実行される。
ステップS95において、期待値と一致していると判定されると、アドレスADが最終であるかの判定が行なわれ(ステップS97)、最終アドレスでない場合には、アドレスを1増分し(ステップS98)、再び、ステップS94からの動作を実行する。このとき、高抵抗抵抗素子の抵抗値は変更せず、ステップS96において減分された状態に維持する。
ステップS97において、アドレスADが最終であると判定されると、この高抵抗抵抗素子の抵抗値を、書込み制御回路内のROMに登録する(ステップS99)。これにより、高抵抗抵抗状態のメモリセルの電気的抵抗値の下限値を検出することができる。
一方、ステップS92において、対象データが、低抵抗状態Rminに対応するデータであると判定されると、低抵抗素子が選択される(ステップS100)。次いで、低抵抗素子を選択してデータの読出を行ない(ステップS101)、期待値と一致するかの判定が行なわれる(ステップS102)。このステップS102において、メモリセルデータが、低抵抗の抵抗素子の抵抗値よりも高い状態にあると判定されると、抵抗値を増分し(ステップS103)、再びステップS101からの動作を繰返す。このメモリセルデータが正しく読出されるまで抵抗値を増分することにより、低抵抗状態のメモリセルの電気的抵抗の上限値を検出することができる。
ステップS102において正確に期待値と一致している判定されると、アドレスADが最終であるかの判定が行なわれ、メモリセルがまだ残っており最終アドレスでない場合にはアドレス1を増分し(ステップS105)、再びステップS101からの動作を実行する。
ステップS104においてアドレスADが最終であると判定されると、このときの低抵抗素子の抵抗値が書込み制御回路4内のROMに登録される(ステップS99)。
この一連の動作により、メモリセルの抵抗値分布における高抵抗状態の電気的抵抗値の下限値および低抵抗状態の電気的抵抗値の上限値を検出することができる。この通常のデータ読出時(ベリファイ動作を含む)において、この高抵抗の抵抗素子および低抵抗の抵抗素子を並列に内部データ線に結合することにより、HレベルデータおよびLレベルデータに対して十分マージンを持った正確な参照抵抗値を、メモリセル特性に応じて設定することができる。
したがって、図35に示すように、この測定高抵抗下限値と測定低抵抗上限値に設定された高抵抗素子RHおよび低抵抗素子RLを、並列に内部データ線に接続することにより、これらの平均値を参照抵抗値として利用することができ、高抵抗状態および低抵抗状態のメモリセルに対し十分マージンを持った正確なデータの読出およびベリファイを行なうことができる。
なお、メモリセルの抵抗値の分布測定時において、すべてのメモリセルについて抵抗値の測定を行なうことは特に要求されない。高抵抗状態Rmaxと低抵抗状態Rminに設定されているメモリセルの領域を一部の領域に限定し、この領域のメモリセルを、メモリセルアレイ内のメモリセルを代表する母集団として選択して、抵抗値分布を測定してもよい。またこれに代えて、ダミーメモリセルが、このメモリセルアレイの正規メモリセルの特性を代表するとして、ダミーメモリセルについてのみ、この抵抗値の分布測定が行なわれてもよい。
この抵抗素子の抵抗値の設定を、初期化シーケンスにおいて実行することにより、メモリセルごとに特性がばらつく場合においても、また、各チップごとに、電気的抵抗値の特性がばらつき、予め設定される参照抵抗素子の有する抵抗値では十分な読出マージンが得られない場合でも、実際のメモリセルの抵抗値分布に応じて参照抵抗素子の抵抗値を設定することができ、読出マージンを十分に確保することができる。
なお、各メモリセルについて、抵抗値を各アドレスごとにBIST制御回路において記憶し、この各メモリセルごとの抵抗値の分布に基づいて、実際の高抵抗下限値および低抵抗上限値が検出されてもよい。この場合、常に、各測定サイクルにおいて、抵抗値を初期設定値から変化させる必要があり、少し時間がかかるものの、正確な、抵抗値の分布を得ることができる。
以上のように、この発明の実施の形態2に従えば、相変化メモリにおいても、データ書込後、書込データが正確に書込まれたかを検証するベリファイ動作を行ない、このベリファイ動作に基づいて書込条件を変更してデータの再書込を行なっており、正確なデータの書込を行なうことができる。
また、参照抵抗素子の抵抗値をメモリセルの実際の特性に応じて設定しており、データ読出(ベリファイ動作を含む)に対して十分マージンを持ってデータの読出を行なうことができる。
また、高抵抗の抵抗素子および低抵抗の抵抗素子を並列に接続して参照抵抗として利用する事により、正確に、高抵抗と低抵抗の中間値を有する抵抗を参照抵抗として用いてデータの読出を行う事ができる。
[実施の形態3]
図36は、この発明の実施の形態3に従う抵抗値変化型記憶素子の要部の構成を概略的に示す図である。図36に示す記憶装置は、以下の点が、図25に示す実施の形態2に従う記憶装置とその構成が異なる。すなわち、書込制御回路140により、書込ベリファイ動作が行なわれたときの書込条件を記憶する現書込条件記憶回路142が設けられる。データ書込時の書込動作を制御する書込制御回路140は、図25に示す書込制御回路4に対応し、書込条件設定回路5に対する書込条件を、現書込条件記憶回路142に格納された書込条件に基づいて初期設定する。この図36に示す記憶装置の他の構成は、図25に示す記憶装置の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
図37は、図36に示す記憶装置のデータ書込時の動作を示すフロー図である。この図37に示すデータ書込時の処理動作フローは、図26に示す処理動作フローと以下の処理ステップが異なる。書込データが高抵抗状態Rmaxであるかの判定を行なうステップS52の後、書込条件の初期設定が行なわれる。この書込条件の初期設定時において、書込データが高抵抗状態に対応する場合には、ステップS110において、現書込条件記憶回路142に記憶された書込条件に従って、書込電流の初期設定が行なわれ、また高抵抗抵抗素子RHa、RHbの抵抗値がセットされる。一方、低抵抗状態に対応する書込データの場合には、ステップS112において、現書込条件記憶回路142の記憶する書込条件に従って書込電流および徐冷期間の初期設定が行なわれ、また低抵抗素子RLaまたはRLbの抵抗値が初期設定される。
この書込条件の初期設定の後、データの書込および書込ベリファイを行なう処理ステップは、図26に示す処理ステップと同じであり、対応するステップには同一ステップ番号を付し、その詳細説明は省略する。
判定ステップS57またはS64において、メモリセルに対し正確にデータの書込が行なわれたと判定されると、そのときの抵抗素子の抵抗値に加えて、書込条件、書込電流値徐冷期間幅のデータが現書込条件記憶回路142に格納される(ステップS114)。この後、次のデータが書込データであるかの判定を行なうステップS59の処理が実行される。
相変化メモリにおいては、データ書込時、ヒータに電流を流し、そのヒータが発生するジュール熱により、相変化材料を溶融させる。その後急冷することにより、相変化材料を非晶質状態に設定し、また徐冷することにより、相変化材料を結晶質状態へ設定し、これらの非晶質状態および結晶質状態の抵抗値の相違を利用して、データを記憶する。したがってデータ書込時の電流の設定においてベリファイ動作を行ない、データ書込動作を繰返し実行した場合、この相変化材料のエンデュアランス(寿命)特性が損なわれ、相変化素子の劣化が加速される。
書込条件を変化させた場合、データ書込完了後、その時点における書込条件を現書込条件記憶回路142に格納させ、次回のデータ書込時には、この現書込条件記憶回路142に格納された書込条件により書込電流の条件設定を行なってデータの書込を行なう。
したがって、毎回、前回の書込条件と無関係に初期値に設定した場合、M回データの再書込を実行する必要がある場合、データ書込がN回実行された場合、M・N回、この相変化材料のエンデュアランス特性の損失が生じる。メモリセル特性のばらつきが小さい場合、最初に、書込条件を設定するために、M回データの再書込を行なうことが要求されるだけの場合、N回データ書込を行なう場合、M+N回エンデュアランス特性が損傷するだけであり、データの書換回数の制限を大幅に増大させることができる。
なお、この書込条件において、高抵抗状態のデータ書込時、書込電流を増分している。しかしながら、書込電流の供給時間を変化するように構成されてもよい。また、低抵抗状態に対応するデータの書込時においても、書込電流を一定とし徐冷期間のみ増分するように構成されてもよい。
以上のように、この発明の実施の形態3に従えば、データ書込の書込条件を、前回のデータ書込完了時の書込条件を出発書込条件としてデータの書込およびベリファイ動作を実行しており、データ書込における再書込の回数を低減することができ、素子特性の劣化を防止でき、またデータ書込に要する時間を短縮することができる。
抵抗値変化型記憶装置は、様々なデータ記憶用途に利用することができ、本発明は、このような抵抗値変化型記憶装置のデータ書込系およびデータ読出系に適用することができる。
この発明に従う抵抗値変化型記憶装置の全体の構成を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態1において用いられるメモリセルの構成を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態1に従う記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。 図3に示す書込電圧発生回路の構成の一例を示す図である。 図3に示す書込電圧発生回路の変更例を示す図である。 図3に示す書込電圧発生回路の他の構成を示す図である。 図3に示すデジット線駆動回路の構成の一例を示す図である。 図3に示すデジット線駆動回路の他の構成を示す図である。 図3に示すメモリセルアレイ1の構成をより具体的に示す図である。 図9に示すデジット線周辺回路部の構成をより具体的に示す図である。 メモリセルの磁化特性を示す図である。 この発明の実施の形態1におけるデータ書込シーケンスを示すフロー図である。 この発明の実施の形態1におけるデータ書込時の書込条件の変化を示す図である。 この発明の実施の形態1におけるデータ書込条件の変更例の他の例を示す図である。 この発明の実施の形態1の変更例のデータ書込シーケンスを示す図である。 図15に示す動作フローにおけるデータ書込条件の変更態様を示す図である。 図16に示す動作シーケンスにおける書込条件の変更シーケンスを示す図である。 この発明の実施の形態1のダミーメモリセルの電気的抵抗値と正規メモリセルの電気的抵抗値の関係を示す図である。 この発明の実施の形態1におけるダミーメモリセルへのデータ書込シーケンスを示すフロー図である。 この発明の実施の形態1におけるダミーメモリセルへのデータ書込シーケンスの他の例を示すフロー図である。 この発明の実施の形態1の変更例1の動作を示すフロー図である。 この発明の実施の形態1の変更例1におけるメモリセルの電気的抵抗値の分布および参照抵抗素子の抵抗値の関係を示す図である。 この発明の実施の形態1の変更例1における抵抗素子選択時の構成の一例を示す図である。 この発明の実施の形態2における記憶装置の構成を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態2に従う記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態2におけるデータ書込シーケンスを示すフロー図である。 図26における書込電流増分時の変更シーケンスを示す図である。 図26に示す書込電流減分徐冷期間増分時の変更シーケンスを示す図である。 この発明の実施の形態2におけるダミーメモリセルへのデータ書込サイクルを示す図である。 この発明の実施の形態2におけるダミーメモリセルへのデータ書込シーケンスを示すフロー図である。 この発明の実施の形態2におけるダミービット線選択信号を発生する部分の構成の一例を示す図である。 この発明の実施の形態2における抵抗素子選択信号を発生する部分の構成を示す図である。 この発明の実施の形態2の変更例1における抵抗素子選択信号を発生する部分の構成の一例を示す図である。 この発明の実施の形態2の参照抵抗値測定動作を示すフロー図である。 図34に示すフロー図におけるメモリセルの電気的抵抗値と参照抵抗値の関係を示す図である。 この発明の実施の形態3に従う記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態3の記憶装置のデータ書換シーケンスを示すフロー図である。
符号の説明
1 メモリセルアレイ、2 書込系回路、3 読出系回路、4 書込制御回路、5 書込条件設定回路、8 主制御回路、15 書込電圧発生回路、20 デジット線駆動回路、22 ビット線駆動回路、30 ワード線駆動回路、52 BIST制御回路、54 ROM、RVRa,RVRb 参照抵抗素子、50 比較回路、M 正規メモリセル、DMC0,DMC1 ダミーメモリセル、102 電圧設定回路、104 電圧発生回路、RHa,RHb,RLa,RLb 参照抵抗素子、140 書込制御回路、142 現書込条件記憶回路、DMX,DMC ダミーメモリセル。

Claims (11)

  1. 記憶データに応じて電気的抵抗値が設定される複数の可変抵抗素子を含む複数メモリセルと、
    前記複数のメモリセルの選択メモリセルへのデータ書込時、前記選択メモリセルへデータを書込む書込回路、
    データ書込条件を格納するプログラムメモリ、および
    前記データ書込時、前記プログラムメモリに格納された書込条件に従って前記書込回路の書込条件を設定し、前記書込回路により書込まれたデータを前記選択メモリセルから読出し、該読出データが書込データと対応しているかを判定し、該判定結果が不良を示すとき前記書込条件を変更して前記書込回路を再活性化し、前記判定結果が良を示すとき該書込条件を前記プログラムメモリに格納する書込制御回路を備える、抵抗値変化型記憶装置。
  2. 前記メモリセルは、データ書込時、前記書込回路から供給される書込電流に従ってその電気的抵抗値が設定され、
    前記書込制御回路は、前記書込電流量を変更する、請求項1記載の抵抗値変化型記憶装置。
  3. 前記メモリセルは、データ書込時、前記書込回路から供給される書込電流に従ってその電気的抵抗値が設定され、
    前記書込制御回路は、前記書込回路による前記選択メモリセルに対する書込電流の印加時間を変更する、請求項1記載の抵抗値変化型記憶装置。
  4. 各々が、記憶データに従って電気的抵抗値が設定される可変抵抗素子を含む複数のメモリセル、
    内部データバス、
    前記複数のメモリセルの選択メモリセルを前記内部データバスに結合する選択回路、
    既知の抵抗値を有する参照抵抗素子、および
    前記選択メモリセルを流れる電流と前記参照抵抗素子を流れる電流とを比較して内部読出データを生成する内部読出回路を備える、抵抗値変化型記憶装置。
  5. 前記参照抵抗素子は、
    第1の抵抗値を有する第1の抵抗素子と、
    前記第1の抵抗値よりも高い第2の抵抗値を有する第2の抵抗素子とを含み、
    前記抵抗値変化型記憶装置は、さらに、
    データ書込モード時、前記選択メモリセルの書込データに応じて前記第1および第2の抵抗素子の一方を選択する回路を備える、請求項4記載の抵抗値変化型記憶装置。
  6. 前記内部データバスは、第1および第2の内部データ線を含み、
    前記複数のメモリセルは、データを記憶する複数の正規メモリセルと、前記正規メモリセルのデータ読出時のデータの判定基準となるデータを記憶する複数のダミーセルとを有し、
    前記選択回路は、
    データ読出時、前記選択メモリセルとして、正規メモリセルとダミーセルを選択して前記第1および第2の内部データ線にそれぞれ結合し、前記参照抵抗を前記内部データ線から分離する、請求項4記載の抵抗値変化型記憶装置。
  7. 前記内部読出データと期待値データとの比較結果に従って、前記抵抗素子の抵抗値を変更する制御回路をさらに備える、請求項4記載の抵抗値変化型記憶装置。
  8. 前記複数のメモリセルは、データを記憶する正規メモリセルと、前記正規メモリセルのデータ読出時の判定基準データを格納するダミーセルとを含み、
    前記抵抗値変化型記憶装置は、さらに、
    前記ダミーセルへのデータ書込時、前記ダミーセルへのデータ書込後、前記ダミーセルおよび前記抵抗素子の抵抗値の比較結果に従って前記ダミーセルに対してデータが正確に書込まれたかを判定する書込制御回路をさらに備える、請求項4記載の抵抗値変化型記憶装置。
  9. 前記書込制御回路は、前記データが正確に書込まれていないと判定すると、前記ダミーセルに対して書込条件を変更して再度データの書込を行なう、請求項8記載の抵抗値変化型記憶装置。
  10. 前記複数のメモリセルのデータを読出し、異なる論理レベルのデータの記憶状態に対応する抵抗値の分布に従って、前記抵抗素子の抵抗値を設定する回路をさらに備える、請求項4記載の抵抗値変化型記憶装置。
  11. 前記複数のメモリセルは、記憶データに従って少なくとも低抵抗状態および高抵抗状態のいずれかの状態に設定され、
    前記参照抵抗素子は、
    前記複数のメモリセルの高抵抗状態の抵抗値に対応する抵抗値を有する高抵抗素子と、
    前記複数のメモリセルの低抵抗状態の抵抗値に対応する抵抗値を有する低抵抗素子とを含み、
    前記高抵抗素子および前記低抵抗素子が、データ読出モード時に並列に前記内部読出回路に結合される、請求項4記載の抵抗値変化型記憶装置。
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