JP2005038581A - 光学素子及び光ピックアップ装置 - Google Patents
光学素子及び光ピックアップ装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005038581A JP2005038581A JP2004184933A JP2004184933A JP2005038581A JP 2005038581 A JP2005038581 A JP 2005038581A JP 2004184933 A JP2004184933 A JP 2004184933A JP 2004184933 A JP2004184933 A JP 2004184933A JP 2005038581 A JP2005038581 A JP 2005038581A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wavelength
- optical
- optical element
- reflectance
- antireflection film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
- Optical Head (AREA)
Abstract
【解決手段】 情報の記録及び/または再生を行う光ピックアップ装置1には、対物レンズ5が備えられている。対物レンズ5は、波長λ1(390[nm]≦λ1≦430[nm])及び波長λ2(630[nm]≦λ2≦800[nm])を含む複数の波長の光束をAOD100,DVD200に集光させるものである。この対物レンズ5は、レンズ本体50と、レンズ本体50の両面に設けられて光学機能面52,53を形成した反射防止膜51とを備えている。光学機能面52,53に垂直に入射する光束の反射率は、波長λ1と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すようになっている。
【選択図】図1
Description
1つ以上の光学素子本体と、前記光学素子本体の表面に設けられて少なくとも1つの光学機能面を形成した反射防止膜とを備え、
前記光学機能面に垂直に入射する光束の反射率は、前記波長λ1と前記波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すことを特徴とする。
また、光学素子本体が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜の応力によって反射防止膜にクラックが発生したり、反射防止膜と光学素子本体との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
前記複数の波長は、波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記波長λ2は、630[nm]≦λ2≦670[nm]であることを特徴とする。
前記光学機能面における前記波長λ1の光束の最大入出射角度θmaxは、0[°]≦θmax≦40[°]であることを特徴とする。
前記光学素子本体の屈折率n0は、1.45≦n0≦1.65であり、
前記反射防止膜に含まれる層のうち、最も前記光学素子本体側に位置する第1層は、屈折率n1が1.7≦n1≦2.5、光学膜厚nd1が225[nm]≦nd1≦275[nm]であり、
2番目に前記光学素子本体側に位置する第2層は、屈折率n2が1.3≦n2≦1.55、光学膜厚nd2が100[nm]≦nd2≦150[nm]であることを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、第1層及び第2層によって各波長の光束の反射を防止することができるので、反射防止機能を損なうことなく反射防止膜の層数を少なくすることができる。
前記光学素子本体の屈折率n0は、1.45≦n0≦1.65であり、
前記反射防止膜に含まれる層のうち、最も前記光学素子本体側に位置する第1層は、屈折率n1が1.7≦n1≦2.5、光学膜厚nd1が125[nm]≦nd1≦175[nm]であり、
2番目に前記光学素子本体側に位置する第2層は、屈折率n2が1.55≦n2<1.7、光学膜厚nd2が75[nm]≦nd2≦125[nm]であり、
3番目に前記光学素子本体側に位置する第3層は、屈折率n3が1.3≦n3<1.55、光学膜厚nd3が100[nm]≦nd3≦150[nm]であることを特徴とする。
前記光学素子本体の屈折率n0は、1.45≦n0≦1.65であり、
前記反射防止膜に含まれる層のうち、最も前記光学素子本体側に位置する第1層は、屈折率n1が1.7≦n1≦2.5、光学膜厚nd1が25[nm]≦nd1≦75[nm]であり、
2番目に前記光学素子本体側に位置する第2層は、屈折率n2が1.3≦n2≦1.55、光学膜厚nd2が25[nm]≦nd2≦75[nm]であり、
3番目に前記光学素子本体側に位置する第3層は、屈折率n3が1.7≦n3≦2.5、光学膜厚nd3が225[nm]≦nd3≦275[nm]であり、
4番目に前記光学素子本体側に位置する第4層は、屈折率n4が1.3≦n4≦1.55、光学膜厚nd4が135[nm]≦nd4≦185[nm]であることを特徴とする。
1つ以上の光学素子本体と、前記光学素子本体の表面に設けられた反射防止膜とを備え、
前記反射防止膜は、
{(前記波長λ1の光束に対する有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値が5[%]以下となるように成膜されて、前記有効径内での最大入出射角度θmaxが0[°]≦θmax≦40[°]である少なくとも2つの光学機能面を形成し、
これら光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すことを特徴とする。
また、光学素子本体が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜の応力によって反射防止膜にクラックが発生したり、反射防止膜と光学素子本体との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記光学機能面は、
前記波長λがλ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であることを特徴とする。
1つ以上の光学素子本体と、前記光学素子本体の表面に設けられた反射防止膜とを備え、
前記反射防止膜は、
{(前記波長λ1の光束に対する有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値が5[%]以下となるように成膜されて、前記有効径内での最大入出射角度θmaxが40[°]<θmax<90[°]である少なくとも2つの光学機能面を形成し、
これら光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すことを特徴とする。
また、光学素子本体が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜の応力によって反射防止膜にクラックが発生したり、反射防止膜と光学素子本体との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記光学機能面は、
前記波長λがλ3≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であることを特徴とする。
1つ以上の光学素子本体と、前記光学素子本体の表面に設けられた反射防止膜とを備え、
前記反射防止膜は、
{(前記波長λ1の光束に対する有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値が5[%]以下となるように成膜されて、前記有効径内での最大入出射角度θmaxが0[°]≦θmax≦40[°]である第1光学機能面と、前記有効径内での最大入出射角度θmaxが40[°]<θmax<90[°]である第2光学機能面とを、それぞれ少なくとも1つ形成し、
前記第1光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示し、
前記第2光学機能面は、
前記波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すことを特徴とする。
また、光学素子本体が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜の応力によって反射防止膜にクラックが発生したり、反射防止膜と光学素子本体との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記第1光学機能面は、前記波長λがλ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であり、
前記第2光学機能面は、前記波長λがλ3≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であることを特徴とする。
1つ以上の光学素子本体と、前記光学素子本体の表面に設けられた反射防止膜とを備え、
前記反射防止膜は、
{(前記波長λ1の光束に対する有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値が5[%]より大きくなるように成膜されて、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが
0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]である少なくとも2つの光学機能面を形成し、
これら光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すことを特徴とする。
請求項13記載の発明によれば、光学機能面に垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、光学機能面における反射率が1[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示す、つまり反射防止機能が低下するので、波長λ1〜λ2の広い波長域の光束全体に対して反射を防止する従来の反射防止膜と異なり、波長λ1の光束と波長2の光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜の層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜の層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、光学素子本体が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜の応力によって反射防止膜にクラックが発生したり、反射防止膜と光学素子本体との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記光学機能面は、前記波長λがλ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であることを特徴とする。
1つ以上の光学素子本体と、前記光学素子本体の表面に設けられた反射防止膜とを備え、
前記反射防止膜は、
{(前記波長λ1の光束に対する有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値が5[%]より大きくなるように成膜されて、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが
0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]
または40[°]<θmax<90[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]である少なくとも2つの光学機能面を形成し、
これら光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すことを特徴とする。
また、光学素子本体が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜の応力によって反射防止膜にクラックが発生したり、反射防止膜と光学素子本体との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記光学機能面は、前記波長λがλ3≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であることを特徴とする。
1つ以上の光学素子本体と、前記光学素子本体の表面に設けられた反射防止膜とを備え、
前記反射防止膜は、
{(前記波長λ1の光束に対する有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値が5[%]より大きくなるように成膜されて、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが
0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]である少なくとも1つの第1光学機能面と、
0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]
または40[°]<θmax<90[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]である少なくとも1つの第2光学機能面とを形成し、
前記第1光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示し、
前記第2光学機能面は、
前記波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すことを特徴とする。
また、光学素子本体が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜の応力によって反射防止膜にクラックが発生したり、反射防止膜と光学素子本体との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記第1光学機能面は、前記波長λがλ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であり、
前記第2光学機能面は、前記波長λがλ3≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であることを特徴とする。
1つ以上の光学素子本体と、前記光学素子本体の表面に設けられた反射防止膜とを備え、
前記反射防止膜は、
{(前記波長λ1の光束に対する有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値が5[%]より大きくなるように成膜されて、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが
0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]である少なくとも1つの第1光学機能面と、
40[°]<θmax<90[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]である少なくとも1つの第2光学機能面とを形成し
前記第1光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示し、
前記第2光学機能面は、
前記波長λがλ1≦λ≦λ2+130[nm]である場合には、反射率が1.5[%]以下であることを特徴とする。
また、光学素子本体が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜の応力によって反射防止膜にクラックが発生したり、反射防止膜と光学素子本体との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記第1光学機能面は、前記波長λがλ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であり、
前記第2光学機能面は、前記波長λがλ1≦λ≦λ3+120[nm]である場合には、反射率が1.5[%]以下であることを特徴とする。
1つ以上の光学素子本体と、前記光学素子本体の表面に設けられた反射防止膜とを備え、
前記反射防止膜は、
{(前記波長λ1の光束に対する有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値が5[%]より大きくなるように成膜されて、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが
0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]
または40[°]<θmax<90[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]である少なくとも1つの第1光学機能面と、
40[°]<θmax<90[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]である少なくとも1つの第2光学機能面とを形成し、
前記第1光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示し、
前記第2光学機能面は、
前記波長λがλ1≦λ≦λ2+130[nm]である場合には、反射率が1.5[%]以下であることを特徴とする。
また、光学素子本体が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜の応力によって反射防止膜にクラックが発生したり、反射防止膜と光学素子本体との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記第1光学機能面は、前記波長λがλ3≦λ≦λ3+30 [nm]である場合には、反射率が1[%]以下であり、
前記第2光学機能面は、前記波長λがλ1≦λ≦λ3+120[nm]である場合には、反射率が1.5[%]以下であることを特徴とする。
光学素子本体と、前記光学素子本体の両面に設けられて、前記光ピックアップ装置のレーザー光源側の第1光学機能面及び前記情報記録媒体側の第2光学機能面を形成した反射防止膜とを備え、
前記第1光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ2+40[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であり、
前記第2光学機能面は、
前記波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すことを特徴とする。
請求項23記載の発明によれば、第1光学機能面に垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ2+40[nm]である場合には、第1光学機能面における反射率が1[%]以下であり、第2光学機能面に垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、第2光学機能面における反射率が1[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、第2光学機能面における反射率が1[%]よりも大きい極大値を示す、つまり反射防止機能が低下するので、波長λ1〜λ2の広い波長域の光束全体に対して反射を防止する従来の反射防止膜と異なり、波長λ1の光束と波長2の光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜の層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜の層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、光学素子本体が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜の応力によって反射防止膜にクラックが発生したり、反射防止膜と光学素子本体との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記第1光学機能面は、
前記波長λがλ1≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であり、
前記第2光学機能面は、
前記波長λがλ2≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であることを特徴とする。
前記光ピックアップ装置のレーザー光源側に配設された第1光学素子本体と、
前記情報記録媒体側に配設された第2光学素子本体と、
前記第1光学素子本体の両面に設けられて、前記レーザー光源側の第1光学機能面及び前記情報記録媒体側の第2光学機能面を形成し、かつ
前記第2光学素子本体の両面に設けられて、前記レーザー光源側の第3光学機能面及び前記情報記録媒体側の第4光学機能面を形成した反射防止膜とを備え、
前記第1光学機能面及び前記第2光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ=λ1である場合と、λ=λ2である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示し、
前記第3光学機能面は、
前記波長λがλ1≦λ≦λ2+40[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であり、
前記第4光学機能面は、
前記波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すことを特徴とする。
また、光学素子本体が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜の応力によって反射防止膜にクラックが発生したり、反射防止膜と光学素子本体との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記第1光学機能面及び前記第2光学機能面は、
前記波長λがλ=λ3である場合には、反射率が1[%]以下であり、
前記第3光学機能面は、
前記波長λがλ1≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であり、
前記第4光学機能面は、
前記波長λがλ2≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であることを特徴とする。
開口数が0.65以上の対物レンズであることを特徴とする。
前記反射防止膜は、波長500[nm]の光束に対する屈折率nが
1.3≦n≦1.55である低屈折率材料と、
1.7≦n≦2.5である高屈折率材料とのうち、少なくとも2種類の材料から形成されていることを特徴とする。
前記低屈折率材料は、MgF2またはSiO2を主成分とする材料であり、
前記高屈折率材料は、TiO2、Ta2O5、CeO2、ZrO2、HfO2またはCeF3を主成分とする材料であることを特徴とする。
前記反射防止膜は、波長500[nm]の光束に対する屈折率nが
1.3≦n<1.55である低屈折率材料と、
1.55≦n<1.7である中屈折率材料と、
1.7≦n<2.5である高屈折率材料とのうち、少なくとも3種類の材料から形成されていることを特徴とする。
前記低屈折率材料は、MgF2またはSiO2を主成分とする材料であり、
前記中屈折率材料は、Al2O3を主成分とする材料であり、
前記高屈折率材料は、TiO2、Ta2O5、CeO2、ZrO2、HfO2またはCeF3を主成分とする材料であることを特徴とする。
前記光学素子本体はプラスチックで形成されていることを特徴とする。
請求項32記載の発明によれば、請求項1〜31の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
前記光学素子本体はガラスで形成されていることを特徴とする。
請求項33記載の発明によれば、請求項1〜31の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
前記光学素子本体と前記反射防止膜との間には下地層が介在し、
前記下地層の屈折率n0’は、前記光学素子本体の屈折率をn0とした場合に、|n0’−n0|≦0.1であることを特徴とする。
また、下地層の屈折率n0’は、光学素子本体の屈折率n0に対して|n0’−n0|≦0.1を満たすので、下地層を設けることによる光学機能の劣化を防止することができる。
請求項1〜34の何れか一項に記載の光学素子と、レーザー光源とを備え、
前記レーザー光源から出射された光束を前記光学素子によって光記録媒体上に集光することにより、この光記録媒体への情報の記録と、前記光記録媒体に記録された情報の再生と、の少なくとも一方を実行可能であることを特徴とする。
請求項29,31記載の発明によれば、請求項28,30記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項32,33記載の発明によれば、請求項1〜31の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
まず、本発明に係る光ピックアップ装置の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態における光ピックアップ装置1の概略構成図である。
この図に示すように、光ピックアップ装置1は、レーザー光を出射する第1光源2aと第2光源2bとを備えている。
第2光源2bは波長λ2の第2光束を出射するものであり、波長λ2は640[nm]≦λ2≦680[nm]、本実施の形態においてはλ2=650[nm]となっている。この波長λ2は、DVD(情報記録媒体)200に対する使用波長である。なお、DVD200の保護基板201の厚さt2は、0.5[mm]≦t2≦0.7[mm]となっている。
集光光学系3は、第1,第2コリメートレンズ30a,30bと、第1〜第3ビームスプリッタ31a〜31cと、対物レンズ(光学素子)5とを有している。
第1,第2コリメートレンズ30a,30bは、第1,第2光源2a,2bから出射される光束を平行光とするようになっている。
ビームスプリッタ31bは、第2光源2bから出射される第2光束をビームスプリッタ31cの方向へ透過させるとともに、DVD200からの反射光を第2光検出器4bに導くようになっている。ビームスプリッタ31bと第2光検出器4bとの間には、センサーレンズ群33bが配設されている。
ビームスプリッタ31cは第1光源2aからの第1光束と、第2光源2bからの第2光束とを同一の光路にのせるようになっている。
ここで、レンズ本体50に用いられるプラスチックとしては、ポリカーボネート樹脂やポリメチルメタクリレート樹脂、ノルボルネン系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂などの光学プラスチックを用いることができる。なお、ノルボルネン系樹脂としては、ポリオレフィン系のものを用いることが好ましい。また、レンズ本体50に用いられるガラスとしては、低融点ガラスモールド用硝材を用いることができ、具体的にはM−BaCD5(商品名、HOYA製)などを用いることができる。
この反射防止膜51は、波長500[nm]の光束に対する屈折率nが
1.3≦n≦1.55である低屈折率材料と、
1.7≦n≦2.5である高屈折率材料とのうち、少なくとも2種類の材料から2層以上30層以下で構成されている。ここで、低屈折率材料としては、MgF2またはSiO2を主成分とする材料を用いることができる。また、高屈折率材料としては、TiO2、Ta2O5、CeO2、ZrO2、HfO2またはCeF3を主成分とする材料を用いることができる。また、反射防止膜51の形成には、蒸着やスパッタリング、CVD、塗布などの方法が用いられている。
1.7≦n1≦2.5、225[nm]≦nd1≦275[nm]
1.3≦n2≦1.55、100[nm]≦nd2≦150[nm]
となっている。
次に、第1光束は第3ビームスプリッタ31c、第1コリメートレンズ30aを通過して、第1ビームスプリッタ31aで反射して分岐される。
そして、分岐された第1光束はセンサーレンズ群33aを経て第1光検出器4aに入射する。第1光検出器4aは入射光のスポットを検出して信号を出力し、その出力された信号を用いてAOD100に記録された情報の読み取り信号を得る。
次に、第2光束は第3ビームスプリッタ31cで反射して分岐される。
そして、分岐された第2光束は第2コリメートレンズ30bを通過して、第2ビームスプリッタ31bで反射して分岐され、センサーレンズ群33aを経て第2光検出器4bに入射する。以下は第1光束の場合と同様である。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51の応力によって反射防止膜51にクラックが発生したり、反射防止膜51とレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
次に、本発明に係る光ピックアップ装置の第2の実施の形態について説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
反射防止膜51Aは、レンズ本体50の少なくとも一方の面、本実施の形態においては両面に設けられ、光学機能面52A,53Aを形成している。光学機能面52A,53Aに垂直に入射する光束の反射率は、波長λ1と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示し、波長λ1及び波長λ2で相対的に低くなっている。従って、第1光束及び第2光束に対しては光学機能面52A,53Aでの反射が防止された状態となっている。
この反射防止膜51Aは、波長500[nm]の光束に対する屈折率nが
1.3≦n<1.55である低屈折率材料と、
1.55≦n<1.7である中屈折率材料と、
1.7≦n<2.5である高屈折率材料とのうち、少なくとも3種類の材料から3層以上30層以下で形成されている。ここで、低屈折率材料としては、MgF2またはSiO2を主成分とする材料を用いることができる。また、中屈折率材料としては、Al2O3を主成分とする材料を用いることができる。また、高屈折率材料としては、TiO2、Ta2O5、CeO2、ZrO2、HfO2またはCeF3を主成分とする材料を用いることができる。
1.7≦n1≦2.5、125[nm]≦nd1≦175[nm]、
1.55≦n2<1.7、75[nm]≦nd2≦125[nm]、
1.3≦n3<1.55、100[nm]≦nd3≦150[nm]、
となっている。
この光ピックアップ装置1Aによっても、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明に係る光ピックアップ装置の第3の実施の形態について説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
この図に示すように、光ピックアップ装置1Bは、上記第1の実施の形態における光ピックアップ装置1と異なり、更に第3光源2c、コリメータレンズ30c、ビームスプリッタ31d及び回折板6を備え、かつ、前記対物レンズ5の代わりに対物レンズ5Bを備えている。
第3コリメートレンズ30cは、第3光源2cから出射される光束を平行光とするようになっている。
ビームスプリッタ31dは、第3光源2cからの第3光束と、ビームスプリッタ31cを透過した第1光束及び第2光束とを同一の光路にのせるようになっている。ビームスプリッタ31dと第3光源2cとの間には、CD300からの反射光を第3光検出器4cに導く回折板6が配設されている。
反射防止膜51Bは、レンズ本体50の少なくとも一方の面、本実施の形態においては両面に設けられ、光学機能面52B,53Bを形成している。光学機能面52B,53Bに垂直に入射する光束の反射率は、波長λ1と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示し、波長λ1及び波長λ2で相対的に低くなっている。従って、第1光束及び第2光束に対しては光学機能面52B,53Bでの反射が防止された状態となっている。
この反射防止膜51Bは、波長500[nm]の光束に対する屈折率nが
1.3≦n≦1.55である低屈折率材料と、
1.7≦n≦2.5である高屈折率材料とのうち、少なくとも2種類の材料から4層以上30層以下で形成されている。
1.7≦n1≦2.5、25[nm]≦nd1≦75[nm]、
1.3≦n2≦1.55、25[nm]≦nd2≦75[nm]、
1.7≦n3≦2.5、225[nm]≦nd3≦275[nm]、
1.3≦n4≦1.55、135[nm]≦nd4≦185[nm]
となっている。
また、光ピックアップ装置1Bの動作のうち、CD300を用いた記録及び/または再生においては、まず、第3光源2cから出射された第3光束は、回折板6を通過した後、第3コリメートレンズ30cにおいて平行光化され、第4ビームスプリッタ31dで反射され、対物レンズ5に至る。
次に、第3光束は、第4ビームスプリッタ31dで反射して分岐される。
そして、分岐された第3光束は第3コリメートレンズ30cを通過して、回折板6を通過する際に進路を変更され、第3光検出器4cに入射する。以下は第1光束の場合と同様である。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Bの応力によって反射防止膜51Bにクラックが発生したり、反射防止膜51Bとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第4の実施の形態における光ピックアップ装置1Cは、上記第1の光ピックアップ装置1と異なり、対物レンズ5の代わりに対物レンズ5Cを備えている。
対物レンズ5Cは、図2に示すように、レンズ本体50と、反射防止膜51Cとを備えている。
光学機能面52C,53Cは、前記有効径内での最大入出射角度θmaxが0[°]≦θmax≦40[°]となっている。また、光学機能面52C,53Cは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面52C,53Cは、前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Cによれば、光学機能面52C,53Cに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、光学機能面52C,53Cにおける反射率が1[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示す、つまり反射防止機能が低下するので、波長λ1〜λ2の広い波長域の光束全体に対して反射を防止する従来の反射防止膜と異なり、第1光束と第2光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Cの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Cの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Cの応力によって反射防止膜51Cにクラックが発生したり、反射防止膜51Cとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第5の実施の形態における光ピックアップ装置1Dは、上記第1の光ピックアップ装置1と異なり、対物レンズ5の代わりに対物レンズ5Dを備えている。
対物レンズ5Dは、図2に示すように、レンズ本体50と、反射防止膜51Dとを備えている。
光学機能面52D,53Dは、前記有効径内での最大入出射角度θmaxが40[°]<θmax<90[°]となっている。また、光学機能面52D,53Dは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面52D,53Dは、前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Dによれば、光学機能面52D,53Dに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、光学機能面52D,53Dにおける反射率が1[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示す、つまり反射防止機能が低下するので、波長λ1〜λ2の広い波長域の光束全体に対して反射を防止する従来の反射防止膜と異なり、第1光束と第2光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Dの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Dの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Dの応力によって反射防止膜51Dにクラックが発生したり、反射防止膜51Dとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第6の実施の形態における光ピックアップ装置1Eは、上記第1の光ピックアップ装置1と異なり、対物レンズ5の代わりに対物レンズ5Eを備えている。
対物レンズ5Eは、図2に示すように、レンズ本体50と、反射防止膜51Eとを備えている。
光学機能面52Eは、前記有効径内での最大入出射角度θmaxが40[°]<θmax<90[°]となっている。また、光学機能面52Eは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面52Eは、前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
光学機能面53Eは、前記有効径内での最大入出射角度θmaxが0[°]≦θmax≦40[°]となっている。また、光学機能面53Eは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面53Eは、前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Eによれば、光学機能面53Eに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、光学機能面53Eにおける反射率が1[%]以下であり、光学機能面52Eに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、光学機能面52Eにおける反射率が1[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、光学機能面53Eにおいては、波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に反射率が1[%]よりも大きい極大値を示し、光学機能面52Eにおいては、波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に反射率が1[%]よりも大きい極大値を示す、つまり反射防止機能が低下するので、波長λ1〜λ2の広い波長域の光束全体に対して反射を防止する従来の反射防止膜と異なり、第1光束と第2光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Eの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Eの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Eの応力によって反射防止膜51Eにクラックが発生したり、反射防止膜51Eとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第7の実施の形態における光ピックアップ装置1Fは、上記第1の光ピックアップ装置1と異なり、対物レンズ5の代わりに対物レンズ5Fを備えている。
対物レンズ5Fは、図2に示すように、レンズ本体50と、反射防止膜51Fとを備えている。
光学機能面52F,53Fは、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]となっている。また、光学機能面52F,53Fは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面52F,53Fは、前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Fによれば、光学機能面52F,53Fに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、光学機能面52F,53Fにおける反射率が1[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示す、つまり反射防止機能が低下するので、波長λ1〜λ2の広い波長域の光束全体に対して反射を防止する従来の反射防止膜と異なり、第1光束と第2光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Fの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Fの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Fの応力によって反射防止膜51Fにクラックが発生したり、反射防止膜51Fとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第8の実施の形態における光ピックアップ装置1Gは、上記第1の光ピックアップ装置1と異なり、対物レンズ5の代わりに対物レンズ5Gを備えている。
対物レンズ5Gは、図2に示すように、レンズ本体50と、反射防止膜51Gとを備えている。
光学機能面52G,53Gは、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが
0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]
または40[°]<θmax<90[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]となっている。また、光学機能面52G,53Gは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面52G,53Gは、前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Gによれば、光学機能面52G,53Gに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、光学機能面52G,53Gにおける反射率が1[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示す、つまり反射防止機能が低下するので、波長λ1〜λ2の広い波長域の光束全体に対して反射を防止する従来の反射防止膜と異なり、第1光束と第2光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Gの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Gの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Gの応力によって反射防止膜51Gにクラックが発生したり、反射防止膜51Gとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第9の実施の形態における光ピックアップ装置1Iは、上記第1の光ピックアップ装置1と異なり、対物レンズ5の代わりに対物レンズ5Iを備えている。
対物レンズ5Iは、図2に示すように、レンズ本体50と、反射防止膜51Iとを備えている。
光学機能面52Iは、有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが
0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]
または40[°]<θmax<90[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]となっている。また、光学機能面52Iは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面52Iは、前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
光学機能面53Iは、有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]となっている。また、光学機能面53Iは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面53Iは、前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Iによれば、光学機能面53Iに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、光学機能面53Iにおける反射率が1[%]以下であり、光学機能面52Iに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、光学機能面52Iにおける反射率が1[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、光学機能面53Iにおいては、波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に反射率が1[%]よりも大きい極大値を示し、光学機能面52Iにおいては、波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に反射率が1[%]よりも大きい極大値を示す、つまり反射防止機能が低下するので、波長λ1〜λ2の広い波長域の光束全体に対して反射を防止する従来の反射防止膜と異なり、第1光束と第2光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Iの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Iの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Iの応力によって反射防止膜51Iにクラックが発生したり、反射防止膜51Iとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第10の実施の形態における光ピックアップ装置1Jは、上記第1の光ピックアップ装置1と異なり、対物レンズ5の代わりに対物レンズ5Jを備えている。
対物レンズ5Jは、図2に示すように、レンズ本体50と、反射防止膜51Jとを備えている。
光学機能面52Jは、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが40[°]<θmax<90[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]となっている。また、光学機能面52Jは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ2+130[nm]である場合には、反射率を1.5[%]以下に抑えるようになっている。
光学機能面53Jは、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]となっている。また、光学機能面53Jは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面53Jは、前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Jによれば、光学機能面53Jに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、光学機能面53Jにおける反射率が1[%]以下であり、光学機能面52Jに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ2+130[nm]である場合には、光学機能面52Jにおける反射率が1.5[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、光学機能面53Jにおいては、波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すので、従来と異なり、第1光束と第2光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Jの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Jの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Jの応力によって反射防止膜Jにクラックが発生したり、反射防止膜51Jとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第11実施の形態における光ピックアップ装置1Kは、上記第1の光ピックアップ装置1と異なり、対物レンズ5の代わりに対物レンズ5Kを備えている。
対物レンズ5Kは、図2に示すように、レンズ本体50と、反射防止膜51Kとを備えている。
光学機能面52Kは、有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが40[°]<θmax<90[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]となっている。また、光学機能面52Kは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ2+130[nm]である場合には、反射率を1.5[%]以下に抑えるようになっている。
光学機能面53Kは、有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが
0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]
または40[°]<θmax<90[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]となっている。また、光学機能面53Kは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面53Kは、前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Kによれば、光学機能面53Kに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、光学機能面53Kにおける反射率が1[%]以下であり、光学機能面52Kに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ2+130[nm]である場合には、光学機能面52Kにおける反射率が1.5[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、光学機能面53Kにおいては、波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すので、従来と異なり、第1光束と第2光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Kの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Kの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Kの応力によって反射防止膜Kにクラックが発生したり、反射防止膜51Kとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第12の実施の形態における光ピックアップ装置1Lは、上記第1の光ピックアップ装置1と異なり、対物レンズ5の代わりに対物レンズ5Lを備えている。
対物レンズ5Lは、図2に示すように、レンズ本体50と、反射防止膜51Lとを備えている。
光学機能面52Lは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ2+40[nm]である場合には、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。
光学機能面53Lは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面53Lは、前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Lによれば、光学機能面52Lに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ2+40[nm]である場合には、光学機能面52Lにおける反射率が1[%]以下であり、光学機能面53Lに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、光学機能面53Lにおける反射率が1[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、光学機能面53Lにおいては、波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示す、つまり反射防止機能が低下するので、従来と異なり、第1光束と第2光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Lの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Lの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Lの応力によって反射防止膜51Lにクラックが発生したり、反射防止膜51Lとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第13の実施の形態における光ピックアップ装置1Mは、上記第1の光ピックアップ装置1と異なり、対物レンズ5の代わりに対物レンズ5Mを備えている。
対物レンズ5Mは、図4に示すように、2つのレンズ本体501,502と、反射防止膜51Mとを備えている。
レンズ本体501はレーザー光源2a,2b側に配設されており、レンズ本体502はAOD100等の情報記録媒体側に配設されている。
レンズ本体501に対しレーザー光源2a,2b側の光学機能面54と、情報記録媒体側の光学機能面55とは、垂直に入射する光束の波長λがλ=λ1である場合と、λ=λ2である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。
レンズ本体502に対しレーザー光源2a,2b側の光学機能面56は、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ2+40[nm]である場合には、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。
レンズ本体502に対し情報記録媒体側の光学機能面57は、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面57は、前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Mによれば、光学機能面54,55に垂直に入射する光束の波長λがλ=λ1である場合と、λ=λ2である場合とには、光学機能面54,55における反射率が1[%]以下であり、光学機能面56に垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ2+40[nm]である場合には、光学機能面56における反射率が1[%]以下であり、光学機能面57に垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、光学機能面57における反射率が1[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、光学機能面57においては、波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示す、つまり反射防止機能が低下するので、従来と異なり、第1光束と第2光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Mの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Mの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Mの応力によって反射防止膜51Mにクラックが発生したり、反射防止膜51Mとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第14の実施の形態における光ピックアップ装置1Nは、上記第3の光ピックアップ装置1Bと異なり、対物レンズ5Bの代わりに対物レンズ5Nを備えている。
対物レンズ5Nは、図2に示すように、レンズ本体50と、反射防止膜51Nとを備えている。
光学機能面52N,53Nは、前記有効径内での最大入出射角度θmaxが0[°]≦θmax≦40[°]となっている。また、光学機能面52N,53Nは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面52N,53Nは、前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Nによれば、光学機能面52N,53Nに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合とには、光学機能面52N,53Nにおける反射率が1[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示す、つまり反射防止機能が低下するので、波長λ1〜λ3の広い波長域の光束全体に対して反射を防止する従来の反射防止膜と異なり、第1光束と第2光束と第3光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Nの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Nの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Nの応力によって反射防止膜51Nにクラックが発生したり、反射防止膜51Nとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第15の実施の形態における光ピックアップ装置1Oは、上記第3の光ピックアップ装置1Bと異なり、対物レンズ5Bの代わりに対物レンズ5Oを備えている。
対物レンズ5Oは、図2に示すように、レンズ本体50と、反射防止膜51Oとを備えている。
光学機能面52O,53Oは、前記有効径内での最大入出射角度θmaxが40[°]<θmax<90[°]となっている。また、光学機能面52O,53Oは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+30[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面52O,53Oは、前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Oによれば、光学機能面52O,53Oに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+30[nm]である場合とには、光学機能面52O,53Oにおける反射率が1[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示す、つまり反射防止機能が低下するので、波長λ1〜λ3の広い波長域の光束全体に対して反射を防止する従来の反射防止膜と異なり、第1光束と第2光束と第3光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Oの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Oの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Oの応力によって反射防止膜51Oにクラックが発生したり、反射防止膜51Oとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第16の実施の形態における光ピックアップ装置1Pは、上記第3の光ピックアップ装置1Bと異なり、対物レンズ5Bの代わりに対物レンズ5Pを備えている。
対物レンズ5Pは、図2に示すように、レンズ本体50と、反射防止膜51Pとを備えている。
光学機能面52Pは、前記有効径内での最大入出射角度θmaxが40[°]<θmax<90[°]となっている。また、光学機能面52Pは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+30[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面52Pは、前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
光学機能面53Pは、前記有効径内での最大入出射角度θmaxが0[°]≦θmax≦40[°]となっている。また、光学機能面53Pは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面53Pは、前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Pによれば、光学機能面53Pに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+15[nm]場合とには、光学機能面53Pにおける反射率が1[%]以下であり、光学機能面52Pに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+30[nm]である場合とには、光学機能面52Pにおける反射率が1[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、光学機能面53Pにおいては、波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に反射率が1[%]よりも大きい極大値を示し、光学機能面52Pにおいては、波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に反射率が1[%]よりも大きい極大値を示す、つまり反射防止機能が低下するので、波長λ1〜λ3の広い波長域の光束全体に対して反射を防止する従来の反射防止膜と異なり、第1光束と第2光束と第3光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Pの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Pの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Pの応力によって反射防止膜51Pにクラックが発生したり、反射防止膜51Pとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第17の実施の形態における光ピックアップ装置1Qは、上記第3の光ピックアップ装置1Bと異なり、対物レンズ5Bの代わりに対物レンズ5Qを備えている。
対物レンズ5Qは、図2に示すように、レンズ本体50と、反射防止膜51Qとを備えている。
光学機能面52Q,53Qは、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]となっている。また、光学機能面52Q,53Qは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面52Q,53Qは、前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Qによれば、光学機能面52Q,53Qに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合とには、光学機能面52Q,53Qにおける反射率が1[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示す、つまり反射防止機能が低下するので、波長λ1〜λ3の広い波長域の光束全体に対して反射を防止する従来の反射防止膜と異なり、第1光束と第2光束と第3光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Qの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Qの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Qの応力によって反射防止膜51Qにクラックが発生したり、反射防止膜51Qとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第18の実施の形態における光ピックアップ装置1Rは、上記第3の光ピックアップ装置1Bと異なり、対物レンズ5Bの代わりに対物レンズ5Rを備えている。
対物レンズ5Rは、図2に示すように、レンズ本体50と、反射防止膜51Rとを備えている。
光学機能面52R,53Rは、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが
0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]
または40[°]<θmax<90[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]となっている。また、光学機能面52R,53Rは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+30[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面52R,53Rは、前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Rによれば、光学機能面52R,53Rに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合とには、光学機能面52R,53Rにおける反射率が1[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示す、つまり反射防止機能が低下するので、波長λ1〜λ3の広い波長域の光束全体に対して反射を防止する従来の反射防止膜と異なり、第1光束と第2光束と第3光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Rの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Rの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Rの応力によって反射防止膜51Rにクラックが発生したり、反射防止膜51Rとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第19の実施の形態における光ピックアップ装置1Tは、上記第3の光ピックアップ装置1Bと異なり、対物レンズ5Bの代わりに対物レンズ5Tを備えている。
対物レンズ5Tは、図2に示すように、レンズ本体50と、反射防止膜51Tとを備えている。
光学機能面52Gは、有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが
0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]
または40[°]<θmax<90[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]となっている。また、光学機能面52Gは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+30[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面52Gは、前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
光学機能面53Gは、有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]となっている。また、光学機能面53Gは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面53Gは、前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Tによれば、光学機能面53Tに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+15[nm]場合とには、光学機能面53Tにおける反射率が1[%]以下であり、光学機能面52Tに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+30[nm]である場合とには、光学機能面52Tにおける反射率が1[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、光学機能面53Tにおいては、波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に反射率が1[%]よりも大きい極大値を示し、光学機能面52Tにおいては、波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に反射率が1[%]よりも大きい極大値を示す、つまり反射防止機能が低下するので、波長λ1〜λ3の広い波長域の光束全体に対して反射を防止する従来の反射防止膜と異なり、第1光束と第2光束と第3光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Tの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Tの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Tの応力によって反射防止膜51Tにクラックが発生したり、反射防止膜51Tとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第20の実施の形態における光ピックアップ装置1Uは、上記第3の光ピックアップ装置1Bと異なり、対物レンズ5Bの代わりに対物レンズ5Uを備えている。
対物レンズ5Uは、図2に示すように、レンズ本体50と、反射防止膜51Uとを備えている。
光学機能面52Uは、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが40[°]<θmax<90[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]となっている。また、光学機能面52Uは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ3+120[nm]である場合には、反射率を1.5[%]以下に抑えるようになっている。
光学機能面53Uは、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]となっている。また、光学機能面53Uは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面53Uは、前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Uによれば、光学機能面53Uに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合とには、光学機能面53Uにおける反射率が1[%]以下であり、光学機能面52Uに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ3+120[nm]である場合には、光学機能面52Uにおける反射率が1.5[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、光学機能面53Uにおいては、波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すので、従来と異なり、第1光束と第2光束と第3光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Uの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Uの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Uの応力によって反射防止膜51Uにクラックが発生したり、反射防止膜51Uとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第21の実施の形態における光ピックアップ装置1Vは、上記第3の光ピックアップ装置1Bと異なり、対物レンズ5Bの代わりに対物レンズ5Vを備えている。
対物レンズ5Vは、図2に示すように、レンズ本体50と、反射防止膜51Vとを備えている。
光学機能面52Vは、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが40[°]<θmax<90[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]となっている。また、光学機能面52Vは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ3+120[nm]である場合には、反射率を1.5[%]以下に抑えるようになっている。
光学機能面53Vは、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが
0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]
または40[°]<θmax<90[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]となっている。また、光学機能面53Vは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+30 [nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面53Vは、前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Vによれば、光学機能面53Vに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合と、λ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合とには、光学機能面53Vにおける反射率が1[%]以下であり、光学機能面52Vに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ3+120[nm]である場合には、光学機能面52Vにおける反射率が1.5[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、光学機能面53Vにおいては、波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すので、従来と異なり、第1光束と第2光束と第3光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Vの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Vの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Vの応力によって反射防止膜51Vにクラックが発生したり、反射防止膜51Vとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第22の実施の形態における光ピックアップ装置1Wは、上記第3の光ピックアップ装置1Bと異なり、対物レンズ5Bの代わりに対物レンズ5Wを備えている。
対物レンズ5Wは、図2に示すように、レンズ本体50と、反射防止膜51Wとを備えている。
光学機能面52Wは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。
光学機能面53Wは、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ3+30[nm]である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面53Wは、前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Wによれば、光学機能面52Wに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、光学機能面52Wにおける反射率が1[%]以下であり、光学機能面53Wに垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ3+30[nm]である場合とには、光学機能面53Wにおける反射率が1[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、光学機能面53Wにおいては、波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示す、つまり反射防止機能が低下するので、従来と異なり、第1光束と第2光束と第3光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Wの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Wの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Wの応力によって反射防止膜51Wにクラックが発生したり、反射防止膜51Wとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
本第23の実施の形態における光ピックアップ装置1Xは、上記第3の光ピックアップ装置1Bと異なり、対物レンズ5Bの代わりに対物レンズ5Xを備えている。
対物レンズ5Xは、図4に示すように、2つのレンズ本体501,502と、反射防止膜51Xとを備えている。
レンズ本体501はレーザー光源2a〜2c側に配設されており、レンズ本体502はAOD100等の情報記録媒体側に配設されている。
レンズ本体501に対してレーザー光源2a〜2c側の光学機能面54と、情報記録媒体側の光学機能面55とは、垂直に入射する光束の波長λがλ=λ1である場合と、λ=λ2である場合と、λ=λ3である場合とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。
レンズ本体502に対してレーザー光源2a,2b側の光学機能面56は、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。
レンズ本体502に対して情報記録媒体側の光学機能面57は、垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ3+30[nm]とには、反射率を1[%]以下に抑えるようになっている。また、光学機能面57は、前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すようになっている。
この光ピックアップ装置1Xによれば、光学機能面54,55に垂直に入射する光束の波長λがλ=λ1である場合と、λ=λ2である場合と、λ=λ3である場合とには、光学機能面54,55における反射率が1[%]以下であり、光学機能面56に垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、光学機能面56における反射率が1[%]以下であり、光学機能面57に垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ3+30[nm]である場合とには、光学機能面57における反射率が1[%]以下であるので、これらの帯域内の波長に対しては反射を防止することができる。また、光学機能面57においては、波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示す、つまり反射防止機能が低下するので、従来と異なり、第1光束と第2光束と第3光束とに対する反射防止機能を損なうことなく、反射防止膜51Xの層数を少なくすることができる。従って、生産コストを低廉化することができるとともに、反射防止膜51Xの層と層との間に水分が浸透することによる分光特性の変化を抑えることができる。
また、レンズ本体50が光学プラスチック製である場合であっても、反射防止膜51Xの応力によって反射防止膜51Xにクラックが発生したり、反射防止膜51Xとレンズ本体50との密着性が低下したりすることを防ぐことができる、つまり耐環境性を向上させることができる。
また、上記第1〜第12,第14〜第22の実施の形態においては、対物レンズは1つのレンズ本体と、レンズ本体の両面に設けられた反射防止膜とを備えるものとして説明したが、2つ以上のレンズ本体と、各レンズ本体の表面に設けられた反射防止膜とを備えるものとしても良い。
また、上記第1〜23の実施の形態においては、光学素子を対物レンズ5として説明したが、ビームシュリンカーやビームエキスパンダーとしても良い。
実施例1では、上記第1の実施の形態における対物レンズ5の反射防止膜51を、表1に示すように2層で構成した。なお、レンズ本体はBK7(商品名:ショットグラス社製)で形成した。
実施例2では、上記第2の実施の形態における対物レンズ5Aの反射防止膜51Aを、表2に示すように3層で構成した。
測定の結果、対物レンズ5Aの光学機能面52A,53Aにおける反射率は、図6に示すように、前記波長λ1と波長λ2との間で2[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2を含む広帯域の波長範囲で1[%]以下となっていた。
このことから、本実施例2の対物レンズ5Aは波長λ1の第1光束と波長λ2の第2光束とに対して反射防止機能を有しており、透過光量の低下を防ぐことによって記録再生の確実性を高められることが分かる。
実施例3では、上記第3の実施の形態における対物レンズ5Bの反射防止膜51Bを、表3に示すように4層で構成した。
実施例4では、上記第3の実施の形態における対物レンズ5Bの反射防止膜51Bを、表4に示すように6層で構成した。
このことから、本実施例4の対物レンズ5Bは波長λ1の第1光束と、波長λ2の第2光束と、波長λ3の第3光束とに対して反射防止機能を有しており、透過光量の低下を防ぐことによって記録再生の確実性を高められることが分かる。
実施例5では、上記第4,5,6の実施の形態における対物レンズ5Cを、いわゆる2枚玉構成のレンズとして表5に示すように構成した。なお、2枚玉構成のレンズとは、2つのレンズ本体を備えるものである。この対物レンズ5Cの焦点距離は、波長408[nm]の光束に対して2.2[mm]となっていた。
また、この対物レンズ5Cの光学機能面S1,S2における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S1,S2の反射率は、図5に示すように、波長λ1+15[nm]と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2の付近で1[%]以下となっていた。
また、この対物レンズ5Cの光学機能面S3,S4における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S3,S4の反射率は、図9に示すように、波長λ1+50[nm]と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2の付近で1[%]以下となっていた。
このことから、本実施例5における対物レンズ5Cは、少ない層数の反射防止膜51Cによって第1、第2光束に対して反射防止機能を有しており、透過光量の低下を防ぐことによって記録再生の確実性を高められることが分かる。
実施例6では、上記第14,15,16の実施の形態における対物レンズ5Oを、いわゆる2枚玉構成のレンズとして上記表5に示すように構成した。
また、この対物レンズ5Oの光学機能面S1,S2における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S1,S2の反射率は、図8に示すように、波長λ1+15[nm]と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2,λ3の付近で1[%]以下となっていた。
また、この対物レンズ5Oの光学機能面S3,S4における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S3,S4の反射率は、図9に示すように、波長λ1+50[nm]と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2,λ3の付近で1[%]以下となっていた。
このことから、本実施例6における対物レンズ5Oは、少ない層数の反射防止膜51Oによって第1〜第3光束に対して反射防止機能を有しており、透過光量の低下を防ぐことによって記録再生の確実性を高められることが分かる。
実施例7では、上記第7,9,10,11,13の実施の形態における対物レンズ5F,5I,5J,5Kを、いわゆる2枚玉構成のレンズとして上記表5に示すように構成した。
また、この対物レンズ5F,5I,5J,5Kの光学機能面S1,S2における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S1,S2の反射率は、図5に示すように、波長λ1+15[nm]と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、前記波長λ1,λ2付近で1[%]以下となり、極小値を示していた。
また、光学機能面S3における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S3の反射率は、図10に示すように、波長λ1,λ2の付近で1.5[%]以下となっていた。
また、光学機能面S4における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S4の反射率は、図9に示すように、波長λ1+50[nm]と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2の付近で1[%]以下となっていた。
このことから、本実施例7における対物レンズは、少ない層数の反射防止膜によって第1、第2光束に対して反射防止機能を有しており、透過光量の低下を防ぐことによって記録再生の確実性を高められることが分かる。
実施例8では、上記第17,19,20,21,23の実施の形態における対物レンズ5Q,5T,5U,5Wを、いわゆる2枚玉構成のレンズとして上記表5に示すように構成した。
また、この対物レンズ5Q,5T,5U,5Wの光学機能面S1,S2における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S1,S2の反射率は、図8に示すように、波長λ1+15[nm]と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2,λ3の付近で1[%]以下となっていた。
また、光学機能面S3における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S3の反射率は、図11に示すように、波長λ1,λ2,λ3の付近で1.5[%]以下となっていた。
また、光学機能面S4における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S4の反射率は、図9に示すように、波長λ1+50[nm]と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2,λ3の付近で1[%]以下となっていた。
このことから、本実施例8における対物レンズ5Q,5T,5U,5Wは、少ない層数の反射防止膜51Q,51T,51U,51Wによって第1〜第3光束に対して反射防止機能を有しており、透過光量の低下を防ぐことによって記録再生の確実性を高められることが分かる。
実施例9では、上記第5の実施の形態における対物レンズ5Dを、いわゆる1枚玉レンズとして表9に示すように構成した。この対物レンズ5Eの焦点距離は、波長405[nm]の光束に対して2.0[mm]となっていた。
また、この対物レンズ5Dの光学機能面S1,S2における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S1,S2の反射率は、図9に示すように、波長λ1+50[nm]と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2の付近で1[%]以下となっていた。
このことから、本実施例9における対物レンズ5Dは、少ない層数の反射防止膜51Dによって第1、第2光束に対して反射防止機能を有しており、透過光量の低下を防ぐことによって記録再生の確実性を高められることが分かる。
実施例10では、上記第15の実施の形態における対物レンズ5Oを、いわゆる1枚玉レンズとして上記表9に示すように構成した。
また、この対物レンズ5Oの光学機能面S1,S2における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S1,S2の反射率は、図9に示すように、波長λ1+50[nm]と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2,λ3の付近で1[%]以下となっていた。
このことから、本実施例10における対物レンズ5Oは、少ない層数の反射防止膜51Oによって第1〜第3光束に対して反射防止機能を有しており、透過光量の低下を防ぐことによって記録再生の確実性を高められることが分かる。
実施例11では、上記第11,12の実施の形態における対物レンズ5Kを、いわゆる1枚玉レンズとして上記表9に示すように構成した。
また、この対物レンズ5Kの光学機能面S1における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S1の反射率は、図10に示すように、波長λ1+15[nm]と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2の付近で1[%]以下となっていた。
また、光学機能面S2における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S2の反射率は、図9に示すように、波長λ1+15[nm]と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2の付近で1[%]以下となっていた。
このことから、本実施例11における対物レンズ5Kは、少ない層数の反射防止膜51Kによって第1、第2光束に対して反射防止機能を有しており、透過光量の低下を防ぐことによって記録再生の確実性を高められることが分かる。
実施例12では、上記第21,22の実施の形態における対物レンズ5Vを、いわゆる1枚玉レンズとして上記表9に示すように構成した。
また、この対物レンズ5Vの光学機能面S1における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S1の反射率は、図11に示すように、波長λ1,λ2,λ3の付近で1[%]以下となっていた。
また、光学機能面S2における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S2の反射率は、図9に示すように、波長λ1+15[nm]と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2,λ3の付近で1[%]以下となっていた。
このことから、本実施例12における対物レンズ5Vは、少ない層数の反射防止膜51Vによって第1〜第3光束に対して反射防止機能を有しており、透過光量の低下を防ぐことによって記録再生の確実性を高められることが分かる。
実施例13では、上記第15の実施の形態における対物レンズ5Wをいわゆる1枚玉レンズとし、光学機能面S1,S2は表11に示す10層構成の反射防止膜によって形成した。反射防止膜の{(前記有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値は5[%]以下とし、膜厚分布を均一とした。
実施例14では、上記第22の実施の形態における対物レンズ5Wをいわゆる1枚玉レンズとし、光学機能面S1は表12に示す9層構成の反射防止膜によって形成し、光学機能面S2は表13に示す9層構成の反射防止膜によって形成した。反射防止膜の{(前記有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値は5[%]以下とし、膜厚分布を均一とした。
また、この対物レンズ5Wの光学機能面S1における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S1の反射率は、図13に示すように、波長λ1+50[nm]と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2,λ3の付近で1[%]以下となっていた。
また、光学機能面S2における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S2の反射率は、図14に示すように、波長λ1+50[nm]と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2,λ3の付近で1[%]以下となっていた。
実施例15では、上記第22の実施の形態における対物レンズ5Wをいわゆる1枚玉レンズとし、光学機能面S1は上記表12に示す9層構成の反射防止膜によって形成し、光学機能面S2は上記表13に示す9層構成の反射防止膜によって形成した。反射防止膜の{(前記有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値は5[%]より大きくし、膜厚分布を不均一とした。
実施例16では、上記第14,15,16の実施の形態における対物レンズ5Xをいわゆる2枚玉レンズとし、光学機能面S1,S2は上記表4に示す6層構成の反射防止膜によって形成し、光学機能面S3,S4は上記表11に示す10層構成の反射防止膜によって形成した。反射防止膜の{(前記有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値は5[%]以下とし、膜厚分布を均一とした。
また、光学機能面S3,S4における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S3,S4の反射率は、図12に示すように、波長λ1+50[nm]と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2,λ3の付近で1[%]以下となっていた。
実施例17では、上記第23の実施の形態における対物レンズ5Xをいわゆる2枚玉レンズとし、光学機能面S1,S2は上記表4に示す6層構成の反射防止膜によって形成し、光学機能面S3は上記表12に示す9層構成の反射防止膜によって形成し、光学機能面S4は上記表13に示す9層構成の反射防止膜によって形成した。反射防止膜の{(前記有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値は5[%]以下とし、膜厚分布を均一とした。
また、この対物レンズ5Xの光学機能面S1,S2における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S1,S2の反射率は、図8に示すように、波長λ1と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2,λ3の付近で1[%]以下となっていた。
また、光学機能面S3における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S3の反射率は、図13に示すように、波長λ1,λ2,λ3の付近で1[%]以下となっていた。
また、光学機能面S4における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S4の反射率は、図14に示すように、波長λ1+50[nm]と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2,λ3の付近で1[%]以下となっていた。
実施例18では、上記第23の実施の形態における対物レンズ5Xをいわゆる2枚玉レンズとし、光学機能面S1,S2は上記表4に示す6層構成の反射防止膜によって形成し、光学機能面S3は上記表12に示す9層構成の反射防止膜によって形成し、光学機能面S4は上記表13に示す9層構成の反射防止膜によって形成した。反射防止膜の{(前記有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値は5[%]より大きくし、膜厚分布を不均一とした。
また、この対物レンズ5Xの光学機能面S1,S2における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S1,S2の反射率は、図8に示すように、波長λ1と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2,λ3の付近で1[%]以下となっていた。
また、光学機能面S3における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S3の反射率は、図13に示すように、波長λ1,λ2,λ3の付近で1[%]以下となっていた。
また、光学機能面S4における反射率と入射光線の波長との関係を測定した結果、光学機能面S4の反射率は、図14に示すように、波長λ1+50[nm]と波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すものの、波長λ1,λ2,λ3の付近で1[%]以下となっていた。
2a〜2c レーザー光源
5,5A〜5X 対物レンズ(光学素子)
50 レンズ本体
51,51A〜51X 反射防止膜
52,52A〜52X,53,53A〜53X 光学機能面
501 レンズ本体(第1光学素子本体)
502 レンズ本体(第2光学素子本体)
Claims (35)
- 情報の記録及び/または再生を行う光ピックアップ装置に備えられ、波長λ1(390[nm]≦λ1≦430[nm])及び波長λ2(630[nm]≦λ2≦800[nm])を含む複数の波長の光束を情報記録媒体に集光させる光学素子であって、
1つ以上の光学素子本体と、前記光学素子本体の表面に設けられて少なくとも1つの光学機能面を形成した反射防止膜とを備え、
前記光学機能面に垂直に入射する光束の反射率は、前記波長λ1と前記波長λ2との間で1[%]以上の極大値を示すことを特徴とする光学素子。 - 請求項1記載の光学素子において、
前記複数の波長は、波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記波長λ2は、630[nm]≦λ2≦670[nm]であることを特徴とする光学素子。 - 請求項1または2記載の光学素子において、
前記光学機能面における前記波長λ1の光束の最大入出射角度θmaxは、0[°]≦θmax≦40[°]であることを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜3の何れか一項に記載の光学素子において、
前記光学素子本体の屈折率n0は、1.45≦n0≦1.65であり、
前記反射防止膜に含まれる層のうち、最も前記光学素子本体側に位置する第1層は、屈折率n1が1.7≦n1≦2.5、光学膜厚nd1が225[nm]≦nd1≦275[nm]であり、
2番目に前記光学素子本体側に位置する第2層は、屈折率n2が1.3≦n2≦1.55、光学膜厚nd2が100[nm]≦nd2≦150[nm]であることを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜3の何れか一項に記載の光学素子において、
前記光学素子本体の屈折率n0は、1.45≦n0≦1.65であり、
前記反射防止膜に含まれる層のうち、最も前記光学素子本体側に位置する第1層は、屈折率n1が1.7≦n1≦2.5、光学膜厚nd1が125[nm]≦nd1≦175[nm]であり、
2番目に前記光学素子本体側に位置する第2層は、屈折率n2が1.55≦n2<1.7、光学膜厚nd2が75[nm]≦nd2≦125[nm]であり、
3番目に前記光学素子本体側に位置する第3層は、屈折率n3が1.3≦n3<1.55、光学膜厚nd3が100[nm]≦nd3≦150[nm]であることを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜3の何れか一項に記載の光学素子において、
前記光学素子本体の屈折率n0は、1.45≦n0≦1.65であり、
前記反射防止膜に含まれる層のうち、最も前記光学素子本体側に位置する第1層は、屈折率n1が1.7≦n1≦2.5、光学膜厚nd1が25[nm]≦nd1≦75[nm]であり、
2番目に前記光学素子本体側に位置する第2層は、屈折率n2が1.3≦n2≦1.55、光学膜厚nd2が25[nm]≦nd2≦75[nm]であり、
3番目に前記光学素子本体側に位置する第3層は、屈折率n3が1.7≦n3≦2.5、光学膜厚nd3が225[nm]≦nd3≦275[nm]であり、
4番目に前記光学素子本体側に位置する第4層は、屈折率n4が1.3≦n4≦1.55、光学膜厚nd4が135[nm]≦nd4≦185[nm]であることを特徴とする光学素子。 - 情報の記録及び/または再生を行う光ピックアップ装置に備えられ、波長λ1(390[nm]≦λ1≦430[nm])及び波長λ2(630[nm]≦λ2≦670[nm])を含む複数の波長の光束を情報記録媒体に集光させる光学素子であって、
1つ以上の光学素子本体と、前記光学素子本体の表面に設けられた反射防止膜とを備え、
前記反射防止膜は、
{(前記波長λ1の光束に対する有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値が5[%]以下となるように成膜されて、前記有効径内での最大入出射角度θmaxが0[°]≦θmax≦40[°]である少なくとも2つの光学機能面を形成し、
これら光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すことを特徴とする光学素子。 - 請求項7記載の光学素子において、
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記光学機能面は、
前記波長λがλ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であることを特徴とする光学素子。 - 情報の記録及び/または再生を行う光ピックアップ装置に備えられ、波長λ1(390[nm]≦λ1≦430[nm])及び波長λ2(630[nm]≦λ2≦670[nm])を含む複数の波長の光束を情報記録媒体に集光させる光学素子であって、
1つ以上の光学素子本体と、前記光学素子本体の表面に設けられた反射防止膜とを備え、
前記反射防止膜は、
{(前記波長λ1の光束に対する有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値が5[%]以下となるように成膜されて、前記有効径内での最大入出射角度θmaxが40[°]<θmax<90[°]である少なくとも2つの光学機能面を形成し、
これら光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すことを特徴とする光学素子。 - 請求項9記載の光学素子において、
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記光学機能面は、
前記波長λがλ3≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であることを特徴とする光学素子。 - 情報の記録及び/または再生を行う光ピックアップ装置に備えられ、波長λ1(390[nm]≦λ1≦430[nm])及び波長λ2(630[nm]≦λ2≦670[nm])を含む複数の波長の光束を情報記録媒体に集光させる光学素子であって、
1つ以上の光学素子本体と、前記光学素子本体の表面に設けられた反射防止膜とを備え、
前記反射防止膜は、
{(前記波長λ1の光束に対する有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値が5[%]以下となるように成膜されて、前記有効径内での最大入出射角度θmaxが0[°]≦θmax≦40[°]である第1光学機能面と、前記有効径内での最大入出射角度θmaxが40[°]<θmax<90[°]である第2光学機能面とを、それぞれ少なくとも1つ形成し、
前記第1光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示し、
前記第2光学機能面は、
前記波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すことを特徴とする光学素子。 - 請求項11記載の光学素子において、
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記第1光学機能面は、前記波長λがλ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であり、
前記第2光学機能面は、前記波長λがλ3≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であることを特徴とする光学素子。 - 情報の記録及び/または再生を行う光ピックアップ装置に備えられ、波長λ1(390[nm]≦λ1≦430[nm])及び波長λ2(630[nm]≦λ2≦670[nm])を含む複数の波長の光束を情報記録媒体に集光させる光学素子であって、
1つ以上の光学素子本体と、前記光学素子本体の表面に設けられた反射防止膜とを備え、
前記反射防止膜は、
{(前記波長λ1の光束に対する有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値が5[%]より大きくなるように成膜されて、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが
0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]である少なくとも2つの光学機能面を形成し、
これら光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すことを特徴とする光学素子。 - 請求項13記載の光学素子において、
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記光学機能面は、前記波長λがλ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であることを特徴とする光学素子。 - 情報の記録及び/または再生を行う光ピックアップ装置に備えられ、波長λ1(390[nm]≦λ1≦430[nm])及び波長λ2(630[nm]≦λ2≦670[nm])を含む複数の波長の光束を情報記録媒体に集光させる光学素子であって、
1つ以上の光学素子本体と、前記光学素子本体の表面に設けられた反射防止膜とを備え、
前記反射防止膜は、
{(前記波長λ1の光束に対する有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値が5[%]より大きくなるように成膜されて、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが
0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]
または40[°]<θmax<90[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]である少なくとも2つの光学機能面を形成し、
これら光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すことを特徴とする光学素子。 - 請求項15記載の光学素子において、
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記光学機能面は、前記波長λがλ3≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であることを特徴とする光学素子。 - 情報の記録及び/または再生を行う光ピックアップ装置に備えられ、波長λ1(390[nm]≦λ1≦430[nm])及び波長λ2(630[nm]≦λ2≦670[nm])を含む複数の波長の光束を情報記録媒体に集光させる光学素子であって、
1つ以上の光学素子本体と、前記光学素子本体の表面に設けられた反射防止膜とを備え、
前記反射防止膜は、
{(前記波長λ1の光束に対する有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値が5[%]より大きくなるように成膜されて、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが
0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]である少なくとも1つの第1光学機能面と、
0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]
または40[°]<θmax<90[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]である少なくとも1つの第2光学機能面とを形成し、
前記第1光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示し、
前記第2光学機能面は、
前記波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すことを特徴とする光学素子。 - 請求項17記載の光学素子において、
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記第1光学機能面は、前記波長λがλ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であり、
前記第2光学機能面は、前記波長λがλ3≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であることを特徴とする光学素子。 - 情報の記録及び/または再生を行う光ピックアップ装置に備えられ、波長λ1(390[nm]≦λ1≦430[nm])及び波長λ2(630[nm]≦λ2≦670[nm])を含む複数の波長の光束を情報記録媒体に集光させる光学素子であって、
1つ以上の光学素子本体と、前記光学素子本体の表面に設けられた反射防止膜とを備え、
前記反射防止膜は、
{(前記波長λ1の光束に対する有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値が5[%]より大きくなるように成膜されて、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが
0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]である少なくとも1つの第1光学機能面と、
40[°]<θmax<90[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]である少なくとも1つの第2光学機能面とを形成し
前記第1光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+15[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+15[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+15[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示し、
前記第2光学機能面は、
前記波長λがλ1≦λ≦λ2+130[nm]である場合には、反射率が1.5[%]以下であることを特徴とする光学素子。 - 請求項19記載の光学素子において、
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記第1光学機能面は、前記波長λがλ3≦λ≦λ3+15[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であり、
前記第2光学機能面は、前記波長λがλ1≦λ≦λ3+120[nm]である場合には、反射率が1.5[%]以下であることを特徴とする光学素子。 - 情報の記録及び/または再生を行う光ピックアップ装置に備えられ、波長λ1(390[nm]≦λ1≦430[nm])及び波長λ2(630[nm]≦λ2≦670[nm])を含む複数の波長の光束を情報記録媒体に集光させる光学素子であって、
1つ以上の光学素子本体と、前記光学素子本体の表面に設けられた反射防止膜とを備え、
前記反射防止膜は、
{(前記波長λ1の光束に対する有効径内での最大膜厚)−(前記有効径内での最小膜厚)}/平均膜厚の値が5[%]より大きくなるように成膜されて、前記有効径内での最大入出射角度θmaxと、前記有効径内における最大面角度θ⊥maxとが
0[°]≦θmax≦40[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]
または40[°]<θmax<90[°]、かつ、0[°]≦θ⊥max≦40[°]である少なくとも1つの第1光学機能面と、
40[°]<θmax<90[°]、かつ、40[°]<θ⊥max<90[°]である少なくとも1つの第2光学機能面とを形成し、
前記第1光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示し、
前記第2光学機能面は、
前記波長λがλ1≦λ≦λ2+130[nm]である場合には、反射率が1.5[%]以下であることを特徴とする光学素子。 - 請求項21記載の光学素子において、
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記第1光学機能面は、前記波長λがλ3≦λ≦λ3+30 [nm]である場合には、反射率が1[%]以下であり、
前記第2光学機能面は、前記波長λがλ1≦λ≦λ3+120[nm]である場合には、反射率が1.5[%]以下であることを特徴とする光学素子。 - 情報の記録及び/または再生を行う光ピックアップ装置に備えられ、波長λ1(390[nm]≦λ1≦430[nm])及び波長λ2(630[nm]≦λ2≦670[nm])を含む複数の波長の光束を情報記録媒体に集光させる光学素子であって、
光学素子本体と、前記光学素子本体の両面に設けられて、前記光ピックアップ装置のレーザー光源側の第1光学機能面及び前記情報記録媒体側の第2光学機能面を形成した反射防止膜とを備え、
前記第1光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ1≦λ≦λ2+40[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であり、
前記第2光学機能面は、
前記波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すことを特徴とする光学素子。 - 請求項23記載の光学素子において、
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記第1光学機能面は、
前記波長λがλ1≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であり、
前記第2光学機能面は、
前記波長λがλ2≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であることを特徴とする光学素子。 - 情報の記録及び/または再生を行う光ピックアップ装置に備えられ、波長λ1(390[nm]≦λ1≦430[nm])及び波長λ2(630[nm]≦λ2≦670[nm])を含む複数の波長の光束を情報記録媒体に集光させる光学素子であって、
前記光ピックアップ装置のレーザー光源側に配設された第1光学素子本体と、
前記情報記録媒体側に配設された第2光学素子本体と、
前記第1光学素子本体の両面に設けられて、前記レーザー光源側の第1光学機能面及び前記情報記録媒体側の第2光学機能面を形成し、かつ
前記第2光学素子本体の両面に設けられて、前記レーザー光源側の第3光学機能面及び前記情報記録媒体側の第4光学機能面を形成した反射防止膜とを備え、
前記第1光学機能面及び前記第2光学機能面は、
垂直に入射する光束の波長λがλ=λ1である場合と、λ=λ2である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示し、
前記第3光学機能面は、
前記波長λがλ1≦λ≦λ2+40[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であり、
前記第4光学機能面は、
前記波長λがλ1≦λ≦λ1+50[nm]である場合と、λ2≦λ≦λ2+40[nm]である場合とには、反射率が1[%]以下であり、
前記波長λがλ1+50[nm]<λ<λ2の範囲内の或る波長である場合に、反射率が1[%]よりも大きい極大値を示すことを特徴とする光学素子。 - 請求項25記載の光学素子において、
前記複数の波長は波長λ3(760[nm]≦λ3≦800[nm])を含み、
前記第1光学機能面及び前記第2光学機能面は、
前記波長λがλ=λ3である場合には、反射率が1[%]以下であり、
前記第3光学機能面は、
前記波長λがλ1≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であり、
前記第4光学機能面は、
前記波長λがλ2≦λ≦λ3+30[nm]である場合には、反射率が1[%]以下であることを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜26の何れか一項に記載の光学素子において、
開口数が0.65以上の対物レンズであることを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜27の何れか一項に記載の光学素子において、
前記反射防止膜は、波長500[nm]の光束に対する屈折率nが
1.3≦n≦1.55である低屈折率材料と、
1.7≦n≦2.5である高屈折率材料とのうち、少なくとも2種類の材料から形成されていることを特徴とする光学素子。 - 請求項28記載の光学素子において、
前記低屈折率材料は、MgF2またはSiO2を主成分とする材料であり、
前記高屈折率材料は、TiO2、Ta2O5、CeO2、ZrO2、HfO2またはCeF3を主成分とする材料であることを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜27の何れか一項に記載の光学素子において、
前記反射防止膜は、波長500[nm]の光束に対する屈折率nが
1.3≦n<1.55である低屈折率材料と、
1.55≦n<1.7である中屈折率材料と、
1.7≦n<2.5である高屈折率材料とのうち、少なくとも3種類の材料から形成されていることを特徴とする光学素子。 - 請求項30記載の光学素子において、
前記低屈折率材料は、MgF2またはSiO2を主成分とする材料であり、
前記中屈折率材料は、Al2O3を主成分とする材料であり、
前記高屈折率材料は、TiO2、Ta2O5、CeO2、ZrO2、HfO2またはCeF3を主成分とする材料であることを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜31の何れか一項に記載の光学素子において、
前記光学素子本体はプラスチック成形されていることを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜31の何れか一項に記載の光学素子において、
前記光学素子本体はガラスモールド成形されていることを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜33の何れか一項に記載の光学素子において、
前記光学素子本体と前記反射防止膜との間には下地層が介在し、
前記下地層の屈折率n0’は、前記光学素子本体の屈折率をn0とした場合に、|n0’−n0|≦0.1であることを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜34の何れか一項に記載の光学素子と、レーザー光源とを備え、
前記レーザー光源から出射された光束を前記光学素子によって光記録媒体上に集光することにより、この光記録媒体への情報の記録と、前記光記録媒体に記録された情報の再生と、の少なくとも一方を実行可能であることを特徴とする光ピックアップ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004184933A JP2005038581A (ja) | 2003-06-30 | 2004-06-23 | 光学素子及び光ピックアップ装置 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003187042 | 2003-06-30 | ||
JP2004184933A JP2005038581A (ja) | 2003-06-30 | 2004-06-23 | 光学素子及び光ピックアップ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005038581A true JP2005038581A (ja) | 2005-02-10 |
JP2005038581A5 JP2005038581A5 (ja) | 2007-08-09 |
Family
ID=34220460
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004184933A Pending JP2005038581A (ja) | 2003-06-30 | 2004-06-23 | 光学素子及び光ピックアップ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005038581A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006171332A (ja) * | 2004-12-15 | 2006-06-29 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 反射防止膜 |
JP2007034030A (ja) * | 2005-07-28 | 2007-02-08 | Citizen Watch Co Ltd | 液晶装置 |
JP2009054244A (ja) * | 2007-08-28 | 2009-03-12 | Konica Minolta Opto Inc | 対物レンズ及び光ピックアップ装置 |
US7755998B2 (en) | 2004-07-22 | 2010-07-13 | Hitachi Maxell, Ltd. | Optical pickup system, optical head, optical disk apparatus, and objective lens |
JP2011008280A (ja) * | 2010-08-17 | 2011-01-13 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 反射防止膜 |
WO2023054420A1 (ja) * | 2021-10-01 | 2023-04-06 | デクセリアルズ株式会社 | 光学積層体、及び反射防止膜 |
-
2004
- 2004-06-23 JP JP2004184933A patent/JP2005038581A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7755998B2 (en) | 2004-07-22 | 2010-07-13 | Hitachi Maxell, Ltd. | Optical pickup system, optical head, optical disk apparatus, and objective lens |
JP2006171332A (ja) * | 2004-12-15 | 2006-06-29 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 反射防止膜 |
JP2007034030A (ja) * | 2005-07-28 | 2007-02-08 | Citizen Watch Co Ltd | 液晶装置 |
JP2009054244A (ja) * | 2007-08-28 | 2009-03-12 | Konica Minolta Opto Inc | 対物レンズ及び光ピックアップ装置 |
US8154979B2 (en) | 2007-08-28 | 2012-04-10 | Konica Minolta Opto, Inc. | Objective lens and optical pickup apparatus |
JP2011008280A (ja) * | 2010-08-17 | 2011-01-13 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 反射防止膜 |
WO2023054420A1 (ja) * | 2021-10-01 | 2023-04-06 | デクセリアルズ株式会社 | 光学積層体、及び反射防止膜 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101258921B1 (ko) | 광픽업용 광학부품, 대물렌즈, 반사방지막 및 광픽업용광학부품의 제조방법 | |
RU2491660C2 (ru) | Оптический носитель записи информации и устройство записи и воспроизведения | |
US20050152036A1 (en) | Diffractive optical element and optical head using the same | |
JP2008262704A5 (ja) | ||
US8085646B2 (en) | Optical pickup lens capable of detecting the tilt state | |
US7986604B2 (en) | Optical element and optical pickup device | |
JP2005031361A (ja) | 光学レンズ及び情報記録再生装置 | |
JP2002006210A (ja) | 光記録媒体用対物レンズおよびこれを用いた光ピックアップ装置 | |
JP2005038581A (ja) | 光学素子及び光ピックアップ装置 | |
US8320044B2 (en) | Optical element and production method of the same | |
JP2006286109A (ja) | 光ピックアップ用コリメータレンズ | |
JP4531649B2 (ja) | 反射防止膜、光ピックアップ用光学部品、対物レンズ及び光ピックアップ用光学部品の製造方法 | |
US7286464B2 (en) | Optical element and optical pick-up device | |
JP4852271B2 (ja) | 光ピックアップ光学系、光ヘッド及び光ディスク装置 | |
JP5056271B2 (ja) | 対物レンズ及び光ピックアップ装置 | |
JP2005535063A (ja) | 2種類の材料で形成された対物レンズを含むスキャン装置 | |
US6870694B2 (en) | Method for fabricating a prism and method for fabricating an optical system | |
JP2005038583A (ja) | 光学素子及び光ピックアップ装置 | |
US7920455B2 (en) | Complex optical element and optical pickup | |
JP2006114081A (ja) | 対物レンズ及び光ピックアップ装置 | |
JP2002203333A (ja) | 対物レンズ、集光光学系及び光ピックアップ装置 | |
US20130003192A1 (en) | Method for designing objective lens and objective lens | |
JP2006260746A (ja) | 光ピックアップ光学系、光ピックアップ装置、光ディスク記録再生装置及びリレーレンズ群 | |
JP2001013406A (ja) | 対物レンズ及びこれを用いた光ピックアップ装置 | |
KR20070098558A (ko) | 회절소자, 광픽업 및 광디스크 장치 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070620 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070620 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090626 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090630 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20091027 |