JP2001013406A - 対物レンズ及びこれを用いた光ピックアップ装置 - Google Patents

対物レンズ及びこれを用いた光ピックアップ装置

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JP2001013406A
JP2001013406A JP11186959A JP18695999A JP2001013406A JP 2001013406 A JP2001013406 A JP 2001013406A JP 11186959 A JP11186959 A JP 11186959A JP 18695999 A JP18695999 A JP 18695999A JP 2001013406 A JP2001013406 A JP 2001013406A
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objective lens
wavelength
lens
aspherical
aberration
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Makoto Itonaga
誠 糸長
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば波長300〜540nmの波長領域に
おいても、シンプルな形状で色収差の小さな対物レンズ
を提供する。 【解決手段】 光ディスク用の1群2枚の貼り合わせ型
の対物レンズであって、両端の面8,12の内の少なく
とも1面を非球面とし、貼り合わせ面6を球面とする。
これにより、例えば波長300〜540nmの波長領域
においても、シンプルな形状で色収差を小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シンプルな形状で
色収差の小さな対物レンズ及びこの対物レンズを用いて
構成された光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光学記録媒体である光ディスク
は、動画、音声、コンピューター用データなどの情報信
号(データ)保存のために用いられている。また、この
光ディスクは、良好な量産性と低コスト性のため、広く
普及している。この光ディスクに対しては、記録される
情報信号の高密度化、大容量化の要望が強く、近年にお
いてもこの要望はますます強くなっている。光ディスク
において記録される情報信号の記録密度を上げるには、
この情報信号の読み出しに用いる光束の短波長化するこ
と、該光束を光ディスク上に集光させる対物レンズとし
て高い開口数(NA)のレンズを使うことの2つが有効
である。このため、CD(Compact Disc)
からDVD(DigitalVersatile Di
sc)へ移行するに際しては、波長が780nmから、
650nmになり、NAが0.45から0.6にされ、
記録密度の向上が成されている。
【0003】また、記録型のディスクシステムは各種あ
るが、波長とNAはほぼ前記の値に近いものが使われて
いる。これらのシステムにおいては、現在は、ガラスあ
るいは樹脂を成形した、単玉型の対物レンズが使われて
いる。これは、レンズの両面を非球面形状として収差の
補正を行ったレンズであり、成形加工で容易に製造でき
ることから、コストと量産性に優れているため、もっと
も普及している。ここで、より容量の大きな記録密度の
高いシステムのためには、波長がより短い、例えば青色
レーザ光と、よりNAの高い対物レンズとの組み合わせ
のシステムが期待されている。これらについても、当然
非球面単レンズの使用が期待されている。
【0004】<色収差の説明>ところで、現行の光ディ
スクにおける記録用の光ピックアップ装置の光学的な課
題の一つに、対物レンズの色収差にまつわる問題があ
る。これは、レーザ光の出力変化による波長変化により
生じる。光ディスクでは、通常、記録する場合は、レー
ザ光出力を再生パワーから、記録パワーへ変化させて記
録するが、この出力変化に伴いレーザ光の波長が変化す
る。一方、単玉型の対物レンズの焦点距離には波長依存
性がある。これは、レンズの材質(ガラスまたは樹脂)
の屈折率が波長により変化する性質(分散という)があ
るため生じている。図5はこの時の様子を示しており、
レンズの材質にもよるが例えば波長が500nmよりも
小さくなると、レンズの屈折率は急激に大きくなってい
る。このため、前記の波長変化により、焦点位置が移動
する。ここでディスクが常に波長に応じた焦点の位置に
あれば、焦点誤差(デフォーカス)は発生しない。しか
し、再生パワーから記録パワーへの変化は非常に短時間
(nsecオーダー)で生じるため、フォーカスサーボ
の動作(数msecかかる)がおいつかず、フォーカス
サーボが応答して、ディスクが波長に応じた焦点位置へ
来るまでの間、デフォーカスが生じて書き込み不良、再
生不良、トラッキング不良等の不具合が生じる。これ
が、上述した色収差にまつわる問題である。更に、再生
時或いは再生専用の光ピックアップにおいては、一般に
レーザ光をマルチモード化して波長(スペクトラム)に
拡がりを持たせて、低ノイズ化することが行われてい
る。この場合にも、後述するように色収差での影響が有
り得る。
【0005】<色収差の具体的な数値の例>具体的な数
字をあげて、この現象を説明する。まず、従来多く用い
られている両面非球面レンズの例を示す。図6は、計算
に用いた対物レンズ2である。レンズの焦点距離は、
2.857mm、NA=0.7、設計中心波長λ=40
0nm、光ディスクDの厚さH=0.12mmである。
ここで、設計中心波長を400nmとしたのは、350
〜500nmの波長のレーザ光のうちで実用化が最も近
いものであるためである。波長が変化した場合の収差の
変動の様子を図7に示す。図7は、実際の使用状態に合
わせ、像面を400nmでの最良像面(収差が最小にな
る面)に固定して、その面で他の波長の収差を計算した
ものである。この図から明らかなように、わずか2nm
波長が変化しただけで、約0.26λ(rms)程度の
巨大な収差が発生する。この収差量は、一般的に収差の
限界とされるマレシャルの基準値0.07λの5倍以上
の値であり、全く記録再生が出来ないどころか、トラッ
キングエラーさえ検出できなくなるほどの大きな影響を
受けてしまう。なお、前記した記録時の波長変化は使用
するレーザ素子にもよるが、実測によれば400nmの
レーザ素子の場合、多くても2nm程度の波長変化であ
った。また、この波長の範囲では各波長で、収差が最小
になるように像面を設定すれば(ディスクをその位置へ
持っていけば)、収差は無視できるほど小さくなってい
る。
【0006】<色収差を補正すべき波長の範囲と収差の
許容量>ここでは、350〜500nmの波長のレーザ
光を用いた場合の、色収差を補正すべき波長の範囲と収
差の許容量を明らかにする。まず、前記した記録時の波
長変化であるが、400nmの波長で発振するレーザ素
子の出力変化を測定したところ、2nm程度以下の波長
変化であった。さらに、再生時には、レーザ光のノイズ
を低減するために、高周波重畳等の手法を用いてレーザ
素子をマルチモード化することが、一般に行われる。図
8は波長400nmを中心としてマルチモード化された
レーザ光のスペクトルの一例を示している。400nm
のレーザ素子での典型的な高周波重畳による波長の拡が
りは、発明者の測定によれば、スペクトルの半値全幅
で、0.8nm程度であった。従って、対物レンズは、
同一の像面で、この波長の拡がりの内で、収差が低い必
要がある。ここにおいて、650nm乃至780nmの
レーザ素子では、典型的には、この拡がりは1nm乃至
1.5nm程度であるが、色収差の小ささより、これに
関しては、通常の非球面単レンズで全く問題のない収差
レベルである。しかし、このレンズを波長が350〜5
00nmの領域で使う場合は、大きな色収差が発生する
ため、無視することが出来ない。したがって、記録用の
光ピックアップ装置のみならず再生専用の光ピックアッ
プ装置でも、後述するような本発明で述べる色収差の補
正が必要である。収差の目標値は、上記した量の波長変
化による収差の変化を、一般に無収差と見なせる収差の
限界値である、マレシャルの基準値0.07λ以下に押
さえることが必要である。すなわち、任意に設定した中
心波長の前後2nmで0.07λ以下に収差変化が押さ
えられていれば良い。
【0007】<従来例>このような色収差に対する対策
として、回折型レンズを単レンズの片側の面へ一体に成
形して色収差を補正する試みが報告されている。従来例
1として米国特許5349471号の[ハイブリッド・
リフラクティブ・ディフラクティブ・アクロマティック
・レンズ・フォー・オプティカル・データ・ストレージ
・システム]("HYBRID REFRACTIVE/DIFFRACTIVE ACHRO
MATIC LENS FOROPTICAL DATA STORAGE SYSTEM" G.Micae
l Morris et al. U.S.Patent Number 5,349,471)、従
来例2としてDiffractive-Refractive achromats for s
emiconductor laser, Kouichi Maruyama and Junji Kam
ikubo, ODF'98 Tokyo 予稿集P45、及び、従来例3とし
てDiffractive-Refractive achromats for OpticalDisk
System by Glass Molding, Yasuhiro Tanaka et al.,
Optical Review Vol. 5, No.6 (1998) p.334がそれぞれ
挙げられる。
【0008】上記3例は、単レンズの片面に、回折型レ
ンズを色収差の補正を目的として形成しているものであ
り、830nmから635nm程度の波長で、開口数が
0.55程度のレンズに関するものである。これらは、
レンズの片側を回折型レンズとするか、両面非球面レン
ズの片側の非球面の上に、さらに回折型のレンズを構成
した形態をしている。他の方策としては、Microoptics
News Vol.6 No3 [光ディスク用プレスガラスレンズ]
(田中康弘)にあるように、完全補正でなく、ガラスの
材料に低分散なものを用いて、影響を軽減する試みもあ
る(従来例4)。これもまた、NA=0.55程度のレ
ンズに関するものである。さらに、特開平9−3112
71号公報にあるように、より高いNA(0.7以上)
に対応するため、両面非球面である単玉レンズであっ
て、その両面上にそれぞれ位相型回折型レンズを組み込
むことで色収差の補正を成したものが報告されている
(従来例5)。また、1枚構成のレンズで無い、色収差
を補正した従来例は、特開平6−250081号公報に
開示されている。これは、2群3枚レンズであり、非球
面単レンズに貼り合わせ構造の補正レンズを組み合わせ
た形態のレンズである(従来例6)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】いわゆる青色レーザ光
で代表される、350〜500nmのレーザ光の波長領
域では、レンズ材料の屈折率の変化は、従来の650乃
至780nmの波長に比べて飛躍的に大きくなる。この
ため、わずかな波長の変化でも発生する色収差は、格段
に大きなものとなり、このため、より大きな色収差の補
正が必要になる。ところで、より詳しく色収差に関する
問題を詳細に解析すると、問題は、次の2点に分解でき
る。それは、軸上色収差の変化と、色収差を補正した場
合に付随的に生じる倍率誤差による球面収差である。上
記軸上色収差は、多くの場合に言われている色収差であ
り、屈折率の変化により生じる焦点位置の変化である。
波長変化による軸上色収差を補正するためには、波長変
化により焦点位置が変化しないように、波長変化により
レンズへの入射光束の平行度を変化させればよい。この
作用を回折型レンズで与えることが出来るわけだが、こ
れは、対物レンズにしてみれば、結像倍率が変化したこ
ととほぼ等価な作用である。このため収差が発生する
が、これが倍率誤差による球面収差である。
【0010】従来の650nmから780nm付近の波
長では、色収差の発生は比較的緩やかであり、軸上色収
差補正のみで十分であったが、波長350〜500nm
で、とりわけNAが0.6以上になると、倍率誤差によ
り球面収差の寄与が大きくなって、軸上色収差のみの補
正では不十分であり、両者を合わせた収差が目標値以下
になるように補正を行わなければならない。以上の点を
考慮すると、片面を回折型レンズとした従来例1,2,
3のタイプのものは、大きな色収差を補正するために回
折格子の本数が増大し、レンズの周辺部分でその格子ピ
ッチが狭くなりすぎてしまい、設計は可能であっても、
実際に高NAのレンズを作成することは難しい。ちなみ
に、本発明者の設計によれば、設計中心波長=400n
mで、NA=0.7の対物レンズの場合、格子の本数が
約178本で、最外周で、約2.5μmピッチの回折格
子を非球面の上に形成すれば、補正が可能との結果が出
ている。NAが高いために、形状誤差がほとんど許され
ない非球面形状の上に、このように多数の細かなピッチ
の格子を形成することの困難度は高い。また、従来例1
と3のものは、基本的には、軸上色収差の補正を行うこ
とが出来るだけであり、倍率誤差による球面収差の補正
が出来ないため、青色領域での応用には適さない。
【0011】次に、低分散ガラスを利用した従来例4で
あるが、これは本質的に完全補正は不可能であるが、青
色領域では、屈折率の変化が大きくなるので、十分な補
正をすることは出来ない。さらに従来例5の両面に回折
格子を形成したレンズであるが、これはその記載にもあ
るように、格子ピッチは加工可能なように広げられてい
るが、加工精度上の問題が残っている。この点につい
て、まず通常のレンズで説明する。レンズの加工時に
は、この収差はレンズの形状測定では精度不足で測定で
きず、光学的な干渉計による収差測定ではじめて測定で
きる。したがって、各面の形状誤差を独立に測定するこ
とが出来ない。従って、レンズの形状誤差の修正は、ど
の面が誤差を持っているかの追求はせず、どちらかの面
の形状を修正して行われる。
【0012】ここにおいて、両面回折型のレンズは、第
1面の特定の位置を出た光が、第2面の特定の位置を通
ったときに収差が補正されるが、この各々の位置に対し
て、適切な位相が回折格子により与えられているので、
前述の方法で、非球面形状を修正したら、光線が希望の
場所を通らず、その結果回折格子により与えられる位相
が不適切になり、十分な特性が得られなくなってしま
う。すなわち、製造公差の著しく低いレンズと言え、実
用上の困難が大きい。更に、この従来例も、基本的に
は、軸上色収差の補正を行う構成になっており、倍率誤
差による球面収差の補正が出来ないため、波長350〜
500nmの青色領域での応用には適さない。最後に、
従来例6であるが、これは、2群3枚構成のレンズであ
るので、形状が大きくなり、かつ重量も重くなり、高精
度なフォーカスと、トラッキングのサーボ動作さらには
高速アクセスに適さず、次世代用の光ピックアップ装置
にて適するレンズとは言えない。また、波長500nm
以下では補正すべき色収差が大きくなるため、大きな非
球面を貼り合わせることになり、設計はさておき、量産
の上での困難が大きい。本発明の目的は、例えば波長3
50〜500nmの波長領域においても、シンプルな形
状で色収差の小さな対物レンズ及びこれを用いた光ピッ
クアップ装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、請求項1に規定する発明は、光記録媒体
にレーザ光を照射することにより前記光記録媒体の記録
又は再生を行なう光ピックアップ装置に用いられ、且つ
1群2枚の貼り合わせ型の対物レンズであって、前記レ
ーザ光が照射される第1面を非球面とし、前記光記録媒
体に対向する第3面を非球面又は球面又は平面とし、貼
り合わせ面である第2面を球面としたものである。この
ように構成することによって、NAが高いことによる球
面収差は、非球面で補正されると同時に、貼り合わせ面
の持つ発散作用により、色収差が補正され、波長変化に
対して焦点位置と収差の少ないスポットがディスク上に
形成されることになる。
【0014】この場合、請求項2に規定するように、例
えば、前記レーザ光の中心波長は、300〜540nm
のうちのいずれか1の波長であり、前記対物レンズの開
口数は、0.5〜0.8とする。更には、請求項3に規
定するように、例えば前記レーザ光として、波長300
〜540nmのうちのいずれか1の波長を中心波長と
し、且つ前記中心波長の前後2nmの波長範囲におい
て、前記中心波長における最良像面での収差量が、0.
07λ(rms)以下とする。また、請求項4に規定す
る発明は、光記録媒体にレーザ光を照射することにより
前記光記録媒体の記録又は再生を行なう光ピックアップ
装置であって、前記レーザ光が照射される第1面を非球
面とし、且つ前記光記録媒体に対向する第3面を非球面
又は球面又は平面とし、且つ貼り合わせ面である第2面
を球面とした構造の1群2枚の貼り合わせ型の対物レン
ズを備えるようにする。これにより、波長変化に対して
焦点位置と収差の変化の少ない光ピックアップ装置とす
ることができ、高密度記録再生に際しても、書き込み不
良、再生不良、トラッキング不良等の不具合が発生する
ことを防止することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る対物レンズ
及びこれを用いた光ピックアップ装置の一実施例を添付
図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係る対物レン
ズを示す断面図、図2は図1に示す対物レンズにおいて
波長が変化した時の収差の変動を示すグラフ、図3は本
発明の対物レンズの変形例を示す断面図、図4は本発明
の光ピックアップ装置を示す構成図である。図1におい
て、この対物レンズ4は、1群2枚の貼り合わせレンズ
として構成されており、この対物レンズ4の両端の面の
内、少なくとも1面を非球面とし(図示例では2面が非
球面となっている)、貼り合わせ面6を球面としてい
る。すなわち、この対物レンズ4では、第1面8及び第
3面12は共に非球面になされ、貼り合わせ面6である
第2面10は球面となっている。読み書き用のレーザ光
LAは、図中左側より進行してくる。
【0016】この対物レンズ4の基本的な仕様は、図6
に示した非球面単玉レンズの場合と同じに設定してあ
る。すなわち、レンズの焦点距離は、2.857mm、
NA=0.7、設計中心波長=400nm、光ディスク
Dの厚さH=0.12mmである。レンズの設計データ
は下記の通りである。なお、非球面に関しては次の定義
を用いる。 x : 光軸14からの高さがhの非球面上の点Pの非
球面頂点からの距離 c : 非球面頂点の曲率 (=1/R) k : 円錐常数 A : 第4次の非球面係数 B : 第6次の非球面係数 C : 第8次の非球面係数 D : 第10次の非球面係数 としたとき、次の数1で表される。
【0017】 x=ch2 /(1+(1−(1+k)c221/2 )+Ah4 +Bh6 +Ch8 +Dh10 … 数1
【0018】また、レンズ設計例は以下のようになる。 面番号 曲率半径 面間隔 硝材 OBJ ∞ 第1面 2.152203 2.102756 SK5 第2面 -6.106663 2.628625 FDS9 第3面 -2.638016 0.7482 ディスク ∞ 0.12 BK7 像面 ∞ 絞り直径 4 mm <第2面の非球面係数> k -1.380203 A 0.012194361 B 0.00021326 C 4.78×10-5 D 2.97×10-6 <第3面の非球面係数> k -26.70233 A 0.012976044 B -0.009737938 C 0.001336625 D 0.000818162 <屈折率> SK5 1.60603509 FDS9 1.91716098 BK7 1.53084854
【0019】このように両端の2面8,12が非球面と
されていて、貼り合わせ面10は球面とされている。分
散の異なるガラスの張り合わせの効果と各面の形状と厚
さを例えば上記のように適切に設定することにより、波
長変動が存在した場合にも適切に軸上色収差と倍率誤差
による球面収差を補正して低い収差値を実現している。
なお、貼り合わせ面10を球面にするのは、非球面形状
で、貼り合わせる2つの面を完全に、凹凸反対の形状で
作るより容易だからである。成形の精度が向上した時に
は、この面を非球面とすることで、設計自由度が増えよ
り高度な補正が可能である。
【0020】図2は、上記対物レンズ4において中心波
長を400nmとして、波長が変化した場合の収差の変
化を示すグラフである。この図は、実際の使用状態に合
わせ、像面を波長400nmでの最良像面(収差が最小
になる面)に固定して、その面で他の波長の収差を計算
したものである。この図2から明らかなように、2nm
の波長の変化で、約0.018λ(rms)の収差量の
変化であり、マレシャルの基準値である0.07λより
充分小さな量に収まっており、良好な特性を示してい
る。尚、上記実施例では、第3面12を非球面とした場
合を例にとって説明したが、図3に示すようにこの第3
面12をフラットな平面として構成してもよい。また、
ここでは図示しないが、第3面12を球面としてもよ
い。
【0021】図4は、本発明の光ピックアップ装置20
の実施例である。ここでは対物レンズとして、先に示し
た形態の対物レンズ4を用いた以外は、この光ピックア
ップ装置20の基本構成は、通常の記録再生用光ピック
アップ装置と大きく変わるところはない。すなわち、図
中、LDはレーザ光を出力するレーザ素子、22はビー
ムスプリッタ、24はコリメータレンズ、26は立上げ
ミラー、28はシリンドリカルレンズ、30は光検出器
である。対物レンズとして、本発明の図1の対物レンズ
4を使用することで、中心波長400nmの前後2nm
の波長範囲において、同一の像面で収差の変化がマレシ
ャル基準値である0.07λ以下になっており、良好な
特性を示していた。尚、光ピックアップ装置の構成につ
いては、上述したものに限定されず、本発明の対物レン
ズを用いるものならば、どのような構成でもよい。ま
た、本発明の対物レンズは設計中心波長を400nmと
して作成したが、これに限ることはなく、設計中心波長
を300〜540nmの範囲のなかのいずれのものとし
ても、同様な効果が得られることは勿論である。また、
本発明の対物レンズを用いた光ピックアップで記録また
は再生される光記録媒体は、光ディスクに限定される必
要はなく、光カード、光テープであっても良く、唯その
厚みHが規定の厚さ(例えば0.12mm)であれば良
い。また、本発明の対物レンズの開口数(NA)は、
0.5〜0.8であっても良い。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば次の
ように優れた作用効果を発揮することができる。本発明
の対物レンズによれば、例えば波長300〜540nm
の波長領域においてもシンプルな形状で色収差を抑制す
ることができる。また、レーザ光の中心波長の前後2n
mの波長範囲において、中心波長における最良像面での
収差量を0.07λ以下に抑制することができる。更
に、この対物レンズを用いれば、小型軽量で安価な色収
差の発生の少ない光ピックアップ装置を構成することが
できる。また、本発明の光ピックアップ装置によれば、
例えば波長300〜540nmのレーザ光を用いても、
レーザ光の波長の拡がりがあっても、或いは周波数の急
激な変化が発生しても、焦点誤差の発生が少なく、安定
的に記録再生を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る対物レンズを示す断面図である。
【図2】図1に示す対物レンズにおいて波長が変化した
時の収差の変動を示すグラフである。
【図3】本発明の対物レンズの変形例を示す断面図であ
る。
【図4】本発明の光ピックアップ装置を示す構成図であ
る。
【図5】レンズの材質の屈折率が波長により変化する性
質を示す図である。
【図6】計算に用いた対物レンズを示す図である。
【図7】波長が変化した場合の収差の変動の様子を示す
図である。
【図8】波長400nmを中心としてマルチモード化さ
れたレーザ光のスペクトルの一例を示す図である。
【符号の説明】
4…対物レンズ、6…貼り合わせ面、8…第1面、10
…第2面、12…第3面、20…光ピックアップ装置、
22…ビームスプリッタ、24…コリメータレンズ、2
8…シリンドリカルレンズ、30…光検出器、D…光デ
ィスク。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光記録媒体にレーザ光を照射することに
    より前記光記録媒体の記録又は再生を行なう光ピックア
    ップ装置に用いられ、且つ1群2枚の貼り合わせ型の対
    物レンズであって、 前記レーザ光が照射される第1面を非球面とし、 前記光記録媒体に対向する第3面を非球面又は球面又は
    平面とし、 貼り合わせ面である第2面を球面としたことを特徴とす
    る対物レンズ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の対物レンズであって、 前記レーザ光の中心波長は、300〜540nmのうち
    のいずれか1の波長であり、 前記対物レンズの開口数は、0.5〜0.8であること
    を特徴とする対物レンズ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の対物レンズであっ
    て、 前記レーザ光として、波長300〜540nmのうちの
    いずれか1の波長を中心波長とし、且つ前記中心波長の
    前後2nmの波長範囲において、前記中心波長における
    最良像面での収差量が、0.07λ(rms)以下であ
    ることを特徴とする対物レンズ。
  4. 【請求項4】 光記録媒体にレーザ光を照射することに
    より前記光記録媒体の記録又は再生を行なう光ピックア
    ップ装置であって、 前記レーザ光が照射される第1面を非球面とし、且つ前
    記光記録媒体に対向する第3面を非球面又は球面又は平
    面とし、且つ貼り合わせ面である第2面を球面とした構
    造の1群2枚の貼り合わせ型の対物レンズを備えたこと
    を特徴とする光ピックアップ装置。
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