JP2004536153A - 新規遷移金属錯体及び遷移金属−触媒反応におけるその使用 - Google Patents

新規遷移金属錯体及び遷移金属−触媒反応におけるその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)及び(II)の新規遷移金属錯体、前記遷移金属錯体の製造方法、その製造のための中間生成物並びに有機反応における、特にメタセシス反応における触媒としての前記遷移金属錯体の使用に関する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、式(I)及び(II)の新規遷移金属錯体、前記遷移金属錯体の製造方法、その製造のための中間生成物並びに有機反応における、特にメタセシス反応における触媒としての前記遷移金属錯体の使用に関する。
【0002】
オレフィンメタセシスはC−C結合を結びつけるための重要な合成方法である、それというのも、この反応を用いて副生物なしにオレフィンが合成されることができるからである。この利点は、有機合成化学(閉環メタセシス(RCM)、エテノリシス(Ethenolyse)、非環状オレフィンのメタセシス、交差メタセシス(Kreuzmetathese;CM))の分野に、並びにポリマー化学(開環メタセシス重合(ROMP)、アルキン重合、非環状ジエン−メタセシス重合(ADMET))の分野に利用される。
【0003】
オレフィンメタセシスのために、多数の触媒系が提供されている。例えば、WO 99/51344 A1、WO 00/15339 A1及びWO 00/71554 A2には、好ましくは、イミダゾル−2−イリデン、イミダゾリン−2−イリデン及びホスファンの系列からの配位子を有している遷移金属錯体が記載されている。挙げられた遷移金属錯体は、オレフィンメタセシスにおける触媒として使用される。前記の文献に記載された触媒の場合に不利なのは、特に工業的用途にとって大きく不利である極めて短い触媒運転時間の形で現れる、それらの僅かな安定性である。高い初期活性の後に、触媒活性は迅速に低下する。そのうえ、これらの触媒の触媒活性は、基質に強く依存している。
【0004】
Gessler他、Tetrahedron Lett. 41, 2000, 9973-9976及びGarber他, J. Am. Chem. Soc. 122, 2000, 8168-8179には、ジヒドロイミダゾル−2−イリデン配位子に加えて、イソプロポキシベンジリデン配位子を有しているルテニウム錯体が記載されている。挙げられたルテニウム錯体は、メタセシス反応における触媒として使用され、これらは反応混合物から分離されることができ、かつ別のメタセシス反応において新たに使用可能である。これらの再使用可能な触媒系にとって、このときまで公知の系と比較して単にさほど大きくない活性は不利である。
【0005】
故に、安定でありかつ空気安定であり(luftstabil)、かつそのうえ高い活性を示す、オレフィンメタセシス用の新規触媒系の需要が存在していた。
【0006】
ところで、意外なことに、式(I)及び(II)
【0007】
【化1】
Figure 2004536153
[式中、
Mは、周期表の第8亜族の遷移金属を表し、
及びXは、同じか又は異なり、かつアニオン配位子を表し、
、R、R及びRは、同じか又は異なり、かつ水素を表す、但し、少なくとも1つの基R〜Rは水素とは異なるか、又は炭素原子1〜50個を有する環状、直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を表すか又は炭素原子6〜30個を有するアリール基を表し、その際、挙げられた基中で、場合により少なくとも1つの水素原子は、アルキル基又は官能基により置換されており、かつR及び/又はRは、さらにハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシカルボニルを表すか、又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表し、及び/又は
及びR又はR及びR又はR及びR又はR及びRは、炭素原子3〜20個[その際、式(I)及び(II)中の炭素原子を含めない]を有する炭素骨格からなる環系の一部であり、その際、場合により少なくとも1つの水素原子はアルキル基又は官能基により置換されており、及び/又は場合により環の少なくとも1つの炭素原子はS、P、O及びNの系列からのへテロ原子により置換されており、かつ
は、水素を表すか、又は炭素原子1〜20個を有する環状、直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を表すか、又は炭素原子6〜20個を有するアリール基を表し、その際、挙げられた基中で場合により少なくとも1つの水素原子はアルキル基又は官能基により置換されており、かつ
及びRは、同じか又は異なり、かつ炭素原子1〜30個を有する環状、直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を表すか、又は炭素原子6〜20個を有するアリール基を表し、その際、場合により少なくとも1つの水素原子はアルキル基又は官能基により置換されている]で示される化合物が見出された。
【0008】
好ましくは、前記の官能基は、ハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アリールオキシカルボニル及び脂肪族もしくは芳香族のC〜C−アシルオキシの系列からの基である。
【0009】
前記の式中に存在している基の好ましい範囲は、以下に定義される:
Mは、好ましくはルテニウム又はオスミウムを表す。
【0010】
及びXは、同じか又は異なり、かつ好ましくはハロゲン化物、プソイドハロゲン化物(Pseudohalogenide)、水酸化物、アルコキシド、カルボキシレート、スルホネートの系列からのアニオン配位子を表し、その際、プソイドハロゲン化物は、好ましくはシアニド、ロダン化物、シアナート、イソシアナート、チオシアナート及びイソチオシアナートであると理解される。
【0011】
、R、R及びRは、同じか又は異なり、かつ好ましくは水素を表す、但し、少なくとも1つの基R〜Rは水素とは異なるか、又は炭素原子1〜20個を有する環状、直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を表すか、又は炭素原子6〜20個を有するアリール基を表し、その際、挙げられたアルキル基又はアリール基中で、場合により少なくとも1つの水素原子は、アルキル基又は官能基により置換されているか、又はR及び/又はRは好ましくはハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシカルボニルを表すか又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表す。
【0012】
、R及びRは、好ましくは水素を表し、かつRは、好ましくは炭素原子1〜20個を有する環状、直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基又は炭素原子6〜20個を有するアリール基を表し、その際、挙げられた基中で、場合により少なくとも1つの水素原子は、アルキル基又は官能基により置換されているか、又はハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシカルボニルを表すか又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表す。
【0013】
及びRは、同じか又は異なり、かつ好ましくは水素を表すか、又は炭素原子6〜20個を有するアリール基を表し、その際、アリール基中で、場合により少なくとも1つの水素原子は、アルキル基又は官能基により置換されているか、又はハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシカルボニルを表すか、又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表し、かつR及びRは、炭素原子4〜14個[その際、式(I)及び(II)中の炭素原子を含めない]を有する環状芳香族系の一部であり、その際、場合により少なくとも1つの水素原子はアルキル基又は官能基により置換されている。
【0014】
は、好ましくは炭素原子1〜20個を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を表す。
【0015】
及びRは、同じか又は異なり、かつ好ましくは炭素原子6〜14個を有するアリール基を表し、その際、場合により少なくとも1つの水素原子はアルキル基又は官能基により置換されている。
【0016】
Mは、特に好ましくはルテニウムを表す。
【0017】
及びXは、特に好ましくは同じであり、かつハロゲン化物及びプソイドハロゲン化物の系列からのアニオン配位子を表し、その際、プソイドハロゲン化物は、好ましくはシアニド、ロダン化物、シアナート及びイソシアナートであると理解される。
【0018】
、R、R及びRは、同じか又は異なり、かつ特に好ましくは水素を表す、但し、少なくとも1つの基R〜Rは、水素とは異なるか、又は炭素原子1〜10個を有する環状、直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を表すか、又は炭素原子6〜14個を有するアリール基を表し、その際、挙げられたアルキル基又はアリール基中で、場合により少なくとも1つの水素原子は、アルキル基又は官能基により置換されているか、又はR及び/又はRは、特に好ましくはハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシカルボニルを表すか、又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表す。
【0019】
、R及びRは、特に好ましくは水素を表し、かつRは特に好ましくは炭素原子6〜14個を有するアリール基を表し、その際、場合によりアリール基中の少なくとも1つの水素原子は、アルキル基又は官能基により置換されているか、又はハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシカルボニルを表すか、又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表す。
【0020】
は特に好ましくは水素を表すか、又はハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシカルボニルを表すか、又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表し、かつRは特に好ましくは水素を表すか、又は炭素原子6〜14個を有するアリール基を表し、その際、場合によりアリール基中の少なくとも1つの水素原子は、アルキル基又は官能基により、好ましくはC〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシにより置換されているか、又はハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシカルボニルを表すか、又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表し、かつR及びRは、炭素原子4〜8個[その際、式(I)及び(II)中の炭素原子を含めない]を有する環状芳香族系の一部であり、その際、場合により少なくとも1つの水素原子は、アルキル基又は官能基により置換されている。
【0021】
は、特に好ましくは炭素原子3〜8個を有する分枝鎖状アルキル基を表す。
【0022】
及びRは、特に好ましくは炭素原子6〜10個を有する同じアリール基を表し、その際、好ましくは少なくとも1つの水素原子は、アルキル基又は官能基により置換されている。
【0023】
Mは、極めて特に好ましくはルテニウムを表す。
【0024】
及びXは、極めて特に好ましくは同じであり、かつハロゲン化物、好ましくは塩化物を表す。
【0025】
及びRは、極めて特に好ましくは同じであり、かつ水素を表し、かつRは水素を表すか、又はCl、Br、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、フェノキシ、シアノ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、アセトキシ、プロピオニルオキシ及びピバロイルオキシの系列からの基を表し、かつRは、フェニル又はナフチルを表し、その際、場合により少なくとも1つの水素は、アルキル基又は官能基により、好ましくはC〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシにより置換されているか、又はCl、Br、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、フェノキシ、シアノ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、アセトキシ、プロピオニルオキシ及びピバロイルオキシの系列からの基を表す。
【0026】
、R及びRは、極めて特に好ましくは水素を表し、かつRは、極めて特に好ましくはフェニル基又はナフチル基を表し、その際、場合により少なくとも1つの水素原子は、アルキル基又は官能基により、好ましくはC〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシにより置換されているか、又はCl、Br、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、フェノキシ、シアノ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、アセトキシ、プロピオニルオキシ及びピバロイルオキシの系列からの基を表す。
【0027】
は、極めて特に好ましくは水素を表すか、又はCl、Br、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、フェノキシ、シアノ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、アセトキシ、プロピオニルオキシ及びピバロイルオキシの系列からの基を表し、かつRは、極めて特に好ましくは水素又はフェニル又はナフチルを表し、その際、場合により少なくとも1つの水素は、アルキル基又は官能基により、好ましくはC〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシにより置換されているか、又はCl、Br、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、フェノキシ、シアノ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、アセトキシ、プロピオニルオキシ及びピバロイルオキシの系列からの基を表し、かつR及びRは、極めて特に好ましくは炭素原子4〜8個[その際、式(I)及び(II)中の炭素原子を含めない]を有する環状芳香族系の一部であり、その際、場合により少なくとも1つの水素原子は、アルキル基又は官能基により、好ましくはC〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシにより置換されている。
【0028】
は、極めて特に好ましくはイソプロピル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、分枝鎖状ペンチル、分枝鎖状ヘキシルの系列からの分枝鎖状アルキル基を表す。
【0029】
及びRは、極めて特に好ましくは炭素原子6〜10個を有する同じアリール基を表し、その際、好ましくは少なくとも1つの水素原子は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル及びt−ブチルの系列からのアルキル基により置換されている。
【0030】
極めて特に好ましくは、さらに式(III)〜(V)
【0031】
【化2】
Figure 2004536153
[式中、
Lは
【0032】
【化3】
Figure 2004536153
を表し、
及びRはメシチルを表し、
及びXは塩化物を表し、
かつMはルテニウムを表す]で示される化合物である。
【0033】
前記の一般的な又は好ましい範囲内で記載された基の定義もしくは説明は、すなわちそれぞれの範囲と好ましい範囲との間でも互いに任意に組み合わされてよい。これらは、最終生成物並びに相応して前駆体及び中間生成物に当てはまる。
【0034】
本発明による式(I)及び(II)の化合物は、官能基に対する空気安定性及び許容(Toleranz)に加えて、これまで公知の系、例えばTetrahedron Lett. 41, 2000, 9973-9976及びJ. Am. Chem. Soc. 122, 2000, 8168-8179に記載された系と比較して、メタセシス反応において明らかにより高い活性を示し、このことは、本明細書において例に基づいて証明される。本発明による式(I)及び(II)の化合物は、同様に、閉環メタセシス、開環メタセシス、交差メタセシス及び開環メタセシス重合に適している。
【0035】
本発明による式(I)及び(II)の化合物は、好ましくは式(VII)の配位子による式(VI)の化合物中のホスファン配位子PZの交換反応により製造される:
【0036】
【化4】
Figure 2004536153
[式中、
Lは
【0037】
【化5】
Figure 2004536153
を表し、かつR及びRは前記の意味の1つを表し、かつ
M、R〜R、X及びXは前記の意味の1つを表し、かつ
PZはホスファン配位子、好ましくはトリシクロヘキシルホスファンを表す]。
【0038】
式(VI)の化合物からの本発明による式(I)及び(II)の化合物の製造は、好ましくは溶剤中、特に好ましくはトルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン又はジクロロメタン、極めて特に好ましくはジクロロメタン中で行われる。反応は、好ましくはホスファンを捕捉することができる化合物の存在で、特に好ましくはCuCl及びCuClの存在で、極めて特に好ましくはCuClの存在で行われる。その際、式(VI)の化合物に対して、好ましくは等モル量もしくは過剰量のホスファンスカベンジャーの存在で操作される。ホスファンスカベンジャーとしてCuClが使用される場合には、特に好ましくは1〜1.5当量が使用される。式(VI)の化合物に対して、好ましくは0.9〜3当量、特に好ましくは1〜2当量の式(VII)の化合物が使用される。反応は好ましくは20〜80℃の温度で、特に好ましくは30〜50℃の温度で行われる。反応は好ましくは不活性ガス、例えば窒素又はアルゴン下で実施される。後処理は、好ましくはクロマトグラフィーにより、特に好ましくはシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより行われる。
【0039】
さらに本発明によれば、中間生成物として本発明による式(I)及び(II)の化合物の製造に使用されることができる式(VII)の化合物であり、その際、基R〜Rは前記の意味を表す。
【0040】
本発明による化合物(VII)の製造は、好ましくは、例えばMaryanoff他, Chem. Rev. 89, 1989, 863-927に記載されているようなウィッティヒ反応における式(XI)の化合物の反応により行われる。式(XI)の化合物に到達するために、複数の経路が考えられることができ、かつ文献中に挙げられている。好ましくは、式(VIII)のフェノール類から出発して、これは式(IX)のアルキル化試薬[式中、Rは前記の意味を表し、かつYは脱離基を表し、好ましくはハロゲン、p−トルエンスルホニル及びトリフルオロメタンスルホニルの系列からの基を表す]を用いて式(X)の化合物に変換される(スキーム参照)。これらは、引き続いて文献から公知である方法により、例えばJ. Chem. Soc., Perkin Trans. 2, 1999, 1211-1218に記載されており、相応する式(XI)の化合物に変換されることができる。
【0041】
【化6】
Figure 2004536153
【0042】
式(XI)の化合物に到達するための同様に好ましい変法は、相応するo−アルデヒドへの式(VIII)のフェノール類の反応及び式(XI)の化合物へのこれらの化合物のアルキル化である。
【0043】
本発明による式(VII)の化合物は、配位子として、遷移金属錯体の製造に、好ましくは式(I)及び(II)の遷移金属錯体の製造に使用されることができる。
【0044】
本発明による式(I)及び(II)の化合物は、化学反応における触媒として使用されてよく、好ましくは、これらはメタセシス反応における触媒として使用される。これらは、例えば閉環メタセシスにおいて使用されてよい。それらの極めて高い活性は、異なる基質の多数の例に基づいて及びまたこれまで公知の系と比較して示される。閉環メタセシスは、数分間後に既に定量変換を示す。本発明による式(I)及び(II)の化合物は、閉環メタセシス触媒としての使用の際に既に低い温度(好ましくは−10℃〜+20℃)で数時間後に事実上、定量変換をもたらし、それに反して文献から公知である触媒は比較可能な反応条件下で、明らかにより長い反応時間で変換率≦25%を示すに過ぎない。
【0045】
本発明による化合物(I)及び(II)が、交差メタセシスにおいて触媒として使用される場合には、これらは、比較可能な反応条件下で、同様に文献から公知である触媒系よりも明らかにより高い活性を示す。同じことは、開環メタセシス重合、引き続き交差メタセシスにおいて観察されており、このことは、例により証明される。
【実施例】
【0046】
例1:(R)−2,2′−ジイソプロポキシ−3−ビニル−1,1′−ビナフチルの合成
a) (R)−2,2′−ジイソプロポキシ−1,1′−ビナフチルの合成
(R)−1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオール2.0g(6.98mmol)を、ジメチルホルムアミド35mL中の水素化ナトリウム838mg(20.95mmol)の懸濁液(60%濃度)に0℃で添加した。室温で1h撹拌後、臭化イソプロピル2.6mL(27.94mmol)を添加した。この溶液を、室温でさらに86h撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液の添加後、水相をメチル−t−ブチルエーテルで抽出した。一つにまとめた有機相を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、引き続いてNaSO上で乾燥させ、ろ過し、かつ溶剤を真空中で除去した。残留物を、シリカゲル(ヘキサン/メチル−t−ブチルエーテル40:1)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製した。(R)−2,2′−ジイソプロポキシ−1,1′−ビナフチルが、収率80%で得られた。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ 1.01(d,J=6.1Hz,6H),109(d,J=6.1Hz,6H),4.44(qq,J=6.1,6.1Hz,2H),7.19−7.21(m,4H),7.33−7.36(m,2H),7.44(d,J=9.0Hz,2H),7.88(d,J=8.2Hz,2H),7.94(d,9.0Hz,2H)。
b) (R)−2,2′−ジイソプロポキシ−1,1′−ビナフチル−3−カルバルデヒドの合成
テトラヒドロフラン6mL中のテトラメチルエチレンジアミン1mL(7.45mmol)の溶液に、n−ブチルリチウム4.7mL(7.45mmol)(ヘキサン中1.6M溶液)を−78℃で滴加した。10min後、テトラヒドロフラン6mL中の(R)−2,2′−ジイソプロポキシ−1,1′−ビナフチル920mg(2.48mmol)を添加した。この反応混合物を、0℃で1h後撹拌した。−78℃に新たに冷却した後、ジメチルホルムアミド1mL(12.42mmol)をゆっくりと添加し、その後、室温に温め、この温度で1h後撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液の添加後、水相をメチル−t−ブチルエーテルで抽出した。一つにまとめた有機相を、飽和塩化アンモニウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、引き続いてNaSO上で乾燥させ、ろ過し、かつ溶剤を真空中で除去した。残留物を、シリカゲル(ヘキサン/メチル−t−ブチルエーテル(80:1−40:1)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製した。(R)−2,2′−ジイソプロポキシ−1,1′−ビナフチル−3−カルバルデヒドが、収率28%で得られた。使用された出発物質は、49%再取得された。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ 0.75(d,J=6.2Hz,3H),0.93(d,J=6.1Hz,3H)),1.01(d,J=6.0Hz,3H),1.14(d,J=6.0Hz,3H),3.89(qq,J=6.1,6.2Hz,1H),4.59(qq,J=6.0,6.0Hz,1H),7.17(d,J=8.5Hz,1H),7.23(d,J=8.5Hz,1H),7.25−7.28(m,1H),7.30−7.35(m,2H),7.40−7.43(m,2H),7.89(d,J=8.1Hz,1H),7.98−8.01(m,2H),8.54(s,1H),10.67(s,1H)。
c) (R)−2,2′−ジイソプロポキシ−3−ビニル−1,1′−ビナフチルの合成
ジエチルエーテル9mL中のPhPCHBr 974mg(2.73mmol)の懸濁液に、カリウム−t−ブチラート306mg(2.73mmol)を0℃で添加した。懸濁液を、室温で30min後撹拌した。この混合物に、その都度ジエチルエーテル3mLの3つに分けて溶解させた(R)−2,2′−ジイソプロポキシ−1,1′−ビナフチル−3−カルバルデヒド724mg(1.82mmol)を、0℃で添加した。生じた混合物を、この温度で10min後撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液の添加後、水相をメチル−t−ブチルエーテルで抽出した。一つにまとめた有機相を、飽和塩化アンモニウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、引き続いてNaSO上で乾燥させ、ろ過し、かつ溶剤を真空中で除去した。残留物を、シリカゲル(ヘキサン/メチル−t−ブチルエーテル(40:1)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製した。(R)−2,2′−ジイソプロポキシ−3−ビニル−1,1′−ビナフチルが、収率96%で得られた。
H−NMR(500MHz、CDCl)δ 0.80(d,J=6.1Hz,3H),0.94(d,J=6.1Hz,3H),1.07(d,J=6.0Hz,3H),1.20(d,J=6.0Hz,3H),3.94(qq,J=6.1,6.1Hz,1H),4.59(qq,J=6.0,6.0Hz,1H),5.44(dd,J=1.0,11.1Hz,1H),6.02(dd,J=1.0,17.7Hz,1H),7.21−7.29(m,4H),7.33−7.42(m,3H),7.45(d,J=9.3Hz,1H),7.89(d,J=8.1Hz,1H),7.92(d,J=8.2Hz,1H),7.99(d,J=9.0Hz,1H),8.19(s,1H)。
例2:配位子として(R)−2,2′−ジイソプロポキシ−3−ビニル−1,1′−ビナフチルを有するルテニウム化合物の合成
【0047】
【化7】
Figure 2004536153
【0048】
ジクロロメタン8mL中の(R)−2,2′−ジイソプロポキシ−3−ビニル−1,1′−ビナフチル83mg(0.21mmol)の溶液に、まず最初に塩化銅(I) 11mg(0.11mmol)、ついでトリシクロヘキシルホスファン[1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−4,5−ジヒドロイミダゾル−2−イリデン][ベンジリデン]ルテニウム(IV)ジクロリド88mg(0.10mmol)をジクロロメタン2mL中に溶解させて添加した。40℃で1h撹拌後、反応溶液を真空中で濃縮した。残留物を、極めて僅かにジクロロメタン中に取り、かつガラスウールを有するパスツールピペットを通してろ過した。ろ液を、再び真空中で濃縮し、かつ残留物を、シリカゲル(ヘキサン/メチル−t−ブチルエーテル4:1)上でクロマトグラフィーにかけた。所望の化合物を、収率76%で単離した。
HR−MS m/z C4852Cl 102Ru(M) 860.2443 場合により860.2451。
例3:2−イソプロポキシ−3−ビニル−ビフェニルの合成
a)2−イソプロポキシ−ビフェニル
ビフェニル−2−オール2g(11.75mmol)を、ジメチルホルムアミド20mL中の水素化ナトリウム564mg(14.1mmol)の懸濁液(60%濃度)に0℃で添加した。室温で1h撹拌後、臭化イソプロピル1.7mL(17.63mmol)を添加した。この溶液を、50℃で53h撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液の添加後、水相をメチル−t−ブチルエーテルで抽出した。一つにまとめた有機相を、5%濃度水酸化ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、引き続いて、NaSO上で乾燥させ、ろ過し、かつ溶剤を真空中で除去した。残留物を、シリカゲル(ヘキサン/メチル−t−ブチルエーテル20:1)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製した。2−イソプロポキシ−3−ビニル−ビフェニルが、収率76%で得られた。
H−NMR(500MHz、CDCl)δ 1.26(d,J=6.0Hz,3H),1.26(d,J=6.0Hz,3H),4.45(qq,J=6.0,6.0Hz,1H),7.00−7.05(m,2H),7.28−7.36(m,3H),7.41(dd,J=7.0,7.3Hz,2H),7.58(d,J=7.8Hz,2H)。
b) 2−イソプロポキシ−ビフェニル−3−カルバルデヒド
製造変法A
テトラヒドロフラン19mL中のテトラメチルエチレンジアミン3.9mL(26.28mmol)の溶液に、n−ブチルリチウム16mL(26.28mmol)(ヘキサン中1.6M溶液)を−78℃で滴加した。10min後、テトラヒドロフラン10mL中の2−イソプロポキシ−ビフェニル1.86mg(8.76mmol)を添加した。この反応混合物を、0℃で1h後撹拌した。−78℃に新たに冷却した後、ジメチルホルムアミド3.4mL(43.81mmol)をゆっくりと添加し、その後、室温に温め、かつこの温度で1.5h後撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液の添加後、水相をメチル−t−ブチルエーテルで抽出した。一つにまとめた有機相を、飽和塩化アンモニウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、引き続いてNaSO上で乾燥させ、ろ過し、かつ溶剤を真空中で除去した。残留物を、シリカゲル(最初にヘキサン、ついでヘキサン/メチル−t−ブチルエーテル(40:1)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製した。2−イソプロポキシ−ビフェニル−3−カルバルデヒドが、収率16%で得られた。使用した出発物質を76%再取得した。
製造変法B
ジメチルホルムアミド3mL中の2−ヒドロキシビフェニル−3−カルバルデヒド141.7mg(0.71mmol)を、ジメチルホルムアミド4mL中の水素化ナトリウム(60%濃度)の懸濁液34mg(0.86mmol)に0℃で滴加した。室温で撹拌30min後、臭化イソプロピル0.13mL(1.43mmol)を添加した。この溶液を、50℃で40h撹拌した。水の添加後、水相をメチル−t−ブチルエーテルで抽出した。一つにまとめた有機相を、飽和塩化アンモニウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、引き続いて、NaSO上で乾燥させ、ろ過し、かつ溶剤を真空中で除去した。残留物を、シリカゲル(ヘキサン/酢酸エチル(40:1)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製した。2−イソプロポキシ−ビフェニル−3−カルバルデヒドが、収率82%で得られた。
H−NMR(500MHz、CDCl)δ 1.03(d,J=6.1Hz,6H),3.81(qq,J=6.1,6.1Hz,1H),7.25(t,J=7.6Hz,1H),7.38(t,J=7.3Hz,1H),7.45(dd,J=7.3,7.7Hz,2H),7.56−7.58(m,3H),7.85(dd,J=1.7,7.6Hz,1H),10.52(s,1H)。
c) 2−イソプロポキシ−3−ビニル−ビフェニル
ジエチルエーテル6.5mL中のPhPCHBr 812mg(2.27mmol)の懸濁液に、カリウム−t−ブチラート255mg(2.27mmol)を0℃で添加した。懸濁液を、室温で10min後撹拌した。この混合物に、その都度ジエチルエーテル1.5mLの3つに分けて溶解させた2−イソプロポキシ−ビフェニル−3−カルバルデヒド273mg(1.14mmol)を0℃で添加した。生じた混合物を、この温度で5min後撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液の添加後、水相をメチル−t−ブチルエーテルで抽出した。一つにまとめた有機相を、飽和塩化アンモニウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、引き続いてNaSO上で乾燥させ、ろ過し、かつ溶剤を真空中で除去した。残留物を、シリカゲル(ヘキサン/−メチル−t−ブチルエーテル(80:1)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製した。2−イソプロポキシ−3−ビニル−ビフェニルが、収率89%で得られた。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ 0.97(d,J=6.1Hz,6H),3.75(qq,J=6.1,6.1Hz,1H),5.30(dd,J=0.9,11.1Hz,1H),5.75(dd,J=0.9,17.8Hz,1H),7.14(dd,J=7.4,7.7Hz,1H),7.17(dd,J=11.1,17.8Hz,1H),7.26(dd,J=1.4,7.4Hz,1H),7.33(t,J=7.3Hz,1H),7.41(t,J=7.3Hz,2H),7.54(dd,J=1.4,7.7Hz,1H),7.57(d,J=7.3Hz,2H)。
例4:配位子として2−イソプロポキシ−3−ビニル−ビフェニルを有するルテニウム化合物の合成
【0049】
【化8】
Figure 2004536153
【0050】
ジクロロメタン16mL中の2−イソプロポキシ−3−ビニル−ビフェニル94mg(0.39mmol)の溶液に、最初に塩化銅(I) 21mg(0.22mmol)、ついでトリシクロヘキシルホスファン[1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−4,5−ジヒドロ−イミダゾル−2−イリデン][ベンジリデン]ルテニウム(IV)ジクロリド168mg(0.20mmol)をジクロロメタン4mL中に溶解させて添加した。40℃で1h撹拌後、反応溶液を真空中で濃縮した。残留物を、極めて僅かにジクロロメタン中に取り、かつガラスウールを有するパスツールピペットを通してろ過した。ろ液を、再び真空中で濃縮し、かつ残留物をシリカゲル(ヘキサン/メチル−t−ブチルエーテル 4:1)上でクロマトグラフィーにかけた。所望の化合物は、収率71%で単離された。
HR−MS m/z C3742ONCl 102Ru(M) 702.1711 場合により702.1719
例5:RCM、その際、触媒として例2からの化合物を使用した
ジクロロメタン中の基質(第1表参照)0.01M溶液を、室温で例2からの化合物1mol%と混合した。記載された反応時間後に、メタセシス生成物を、シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより分離し、かつ収率を決定した。
【0051】
それと比較して、式(A)(Weskamp他, Angew. Chem., Int. Ed. Engl. 38, 1999, 2416-2419及び Scholl他, Org. Lett. 6, 1999, 953-956)
【0052】
【化9】
Figure 2004536153
[式中、Mesはメシチレンを表し、かつPCyはトリシクロヘキシルホスファン基を表す]による触媒を使用した際の変換率は、H−NMRにより決定した。完全な変換が行われた後、メタセシス生成物を、シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより分離し、かつ収率を決定した(第1表)。
【0053】
【表1】
Figure 2004536153
【0054】
【化10】
Figure 2004536153
a)シリカゲル上でのクロマトグラフィーを用いた単離による収率
b)括弧中H−NMRによる変換率。:シリカゲル上でのクロマトグラフィーを用いた単離による完全な変換及び収率。
例6:RCM、その際、触媒として例2及び4からの化合物を使用した
ジクロロメタン中のN,N−ビスアリルトシルアミド0.01M溶液を、0℃で例4からの化合物1mol%もしくは例2からの化合物1mol%と混合した。反応を、HPLCを用いて追跡した(出発物質/生成物−比)。記載された反応時間後、メタセシス生成物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより分離し、かつ収率を決定した。
【0055】
それに類似して、変換率及び収率を式(A)による触媒1mol%の使用の際に決定した。
【0056】
【表2】
Figure 2004536153
4日間後の触媒Aを用いた収率:81%
23h後の例2からの化合物を用いた収率:89%1.5h後の例4からの化合物を用いた収率:97%
例7:CM、その際、触媒として例2からの化合物を使用した
O−ベンジル−4−ペンテン−1−オール及びアクリル酸メチルエステル2当量を、ジクロロメタン中の0.05M溶液として装入し、かつ室温で例2からの化合物1mol%と混合した。20min後、所望の交差メタセシス生成物を収率95%で単離した。同じ反応条件下で2−オキソ−3−ブテンでの反応は、同様に20min後、所望の交差メタセシス生成物は収率98%で得られる。
例8:CM、その際、触媒として例4からの化合物を使用した
O−ベンジル−4−ペンテン−1−オール及びアクリル酸メチルエステル2当量を、CHCl中の0.05M溶液として装入し、かつ室温で例2からの化合物1mol%と混合した。15min後、所望の交差メタセシス生成物が収率93%で単離された。
例9:ROMP、その際、触媒として例4からの化合物を使用した
CDCl中の1,5−シクロオクタジエンの0.15モル濃度の溶液を、20℃で例4からの化合物0.3mol%と混合した。反応を、H−NMRにより追跡した(出発物質/生成物−比)。
【0057】
これに類似して、式(A)による触媒の使用の際の変換率を決定した。
【0058】
【表3】
Figure 2004536153
【0059】
【表4】
Figure 2004536153

Claims (11)

  1. 式(I)及び(II)
    Figure 2004536153
    [式中、
    Mは、周期表の第8亜族の遷移金属を表し、
    及びXは、同じか又は異なり、かつアニオン配位子を表し、
    、R、R及びRは、同じか又は異なり、かつ水素を表す、但し、少なくとも1つの基R〜Rは、水素とは異なるか、又は炭素原子1〜50個を有する環状、直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を表すか、又は炭素原子6〜30個を有するアリール基を表し、その際、挙げられた基中で、場合により少なくとも1つの水素原子は、アルキル基又は官能基により置換されており、かつR及び/又はRはさらにハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシカルボニルを表すか、又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表し、及び/又は
    及びR又はR及びR又はR及びR又はR及びRは、炭素原子3〜20個[その際、式(I)及び(II)中の炭素原子を含めない]を有する炭素骨格からなる環系の一部であり、その際、場合により少なくとも1つの水素原子は、アルキル基又は官能基により置換されており、及び/又は場合により環の少なくとも1つの炭素原子は、S、P、O及びNの系列からのへテロ原子により置換されており、かつ
    は、水素を表すか、又は炭素原子1〜20個を有する環状、直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を表すか、又は炭素原子6〜20個を有するアリール基を表し、その際、挙げられた基中で、場合により少なくとも1つの水素原子は、アルキル基又は官能基により置換されており、かつ
    及びRは、同じか又は異なり、かつ炭素原子1〜30個を有する環状、直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を表すか、又は炭素原子6〜20個を有するアリール基を表し、その際、場合により少なくとも1つの水素原子は、アルキル基又は官能基により置換されている]で示される化合物。
  2. Mが、ルテニウム又はオスミウムを表し、
    及びXが、同じか又は異なり、かつハロゲン化物、プソイドハロゲン化物、水酸化物、アルコキシド、カルボキシレート及びスルホネートの系列からのアニオン配位子を表し、その際、プソイドハロゲン化物は、好ましくはシアニド、ロダン化物、シアナート、イソシアナート、チオシアナート及びイソチオシアネートであると理解され、
    、R、R及びRが、同じか又は異なり、かつ水素を表す、但し、少なくとも1つの基R〜Rが、水素とは異なるか、又は炭素原子1〜20個を有する環状、直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を表すか、又は炭素原子6〜20個を有するアリール基を表し、その際、挙げられたアルキル基及びアリール基中で、場合により少なくとも1つの水素原子が、官能基により置換されているか、又はR及び/又はRが、ハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシカルボニルを表すか、又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表すか、又は
    、R及びRが、水素を表し、かつRが、炭素原子1〜20個を有する環状、直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基又は炭素原子6〜20個を有するアリール基を表し、その際、挙げられた基中で、場合により少なくとも1つの水素原子が、アルキル基又は官能基により置換されているか、又はハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシカルボニルを表すか、又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表すか、又は
    及びRが、同じか又は異なり、かつ水素又は炭素原子6〜20個を有するアリール基を表し、その際、アリール基中で、場合により少なくとも1つの水素原子が、アルキル基又は官能基により置換されているか、又はハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシカルボニルを表すか、又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表し、かつR及びRが、炭素原子4〜14個[その際、請求項1記載の式(I)及び(II)中の炭素原子を含めない]を有する環状芳香族系の一部であり、その際、場合により少なくとも1つの水素原子が、アルキル基又は官能基により置換されており、
    が、炭素原子1〜20個を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を表し、かつ
    及びRが、同じか又は異なり、かつ炭素原子6〜14個を有するアリール基を表し、その際、場合により少なくとも1つの水素原子が、アルキル基又は官能基により置換されている、請求項1記載の化合物。
  3. Mが、ルテニウムを表し、
    及びXが、同じであり、かつハロゲン化物及びプソイドハロゲン化物の系列からのアニオン配位子を表し、その際、プソイドハロゲン化物は、好ましくはシアニド、ロダン化物、シアナート及びイソシアナートであると理解され、
    、R、R及びRが、同じか又は異なり、かつ水素を表す、但し、少なくとも1つの基R〜Rは水素とは異なるか、又は炭素原子1〜10個を有する環状、直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を表すか、又は炭素原子6〜14個を有するアリール基を表し、その際、挙げられたアルキル基又はアリール基中で、場合により少なくとも1つの水素原子が、アルキル基又は官能基により置換されているか、又はR及び/又はRが、ハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシカルボニルを表すか、又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表すか、又は
    、R及びRが、水素を表し、かつRが、炭素原子6〜14個を有するアリール基を表し、その際、場合によりアリール基中の少なくとも1つの水素原子が、アルキル基又は官能基により置換されているか、又はハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシ−カルボニルを表すか、又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表すか、又は
    が、水素を表すか、又はハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシカルボニルを表すか、又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表し、かつRが、水素又は炭素原子6〜14個を有するアリール基を表し、その際、場合によりアリール基中の少なくとも1つの水素原子が、アルキル基又は官能基により置換されているか、又はハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシカルボニルを表すか、又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表し、かつR及びRが、炭素原子4〜8個[その際、請求項1記載の式(I)及び(II)中の炭素原子を含めない]を有する環状芳香族系の一部であり、その際、場合により少なくとも1つの水素原子が、アルキル基又は官能基により置換されており、
    が、炭素原子3〜8個を有する分枝鎖状アルキル基を表し、かつ
    及びRが、炭素原子6〜10個を有する同じアリール基を表し、その際、好ましくは少なくとも1つの水素原子が、アルキル基又は官能基により置換されている、請求項1記載の化合物。
  4. 請求項1から3までのいずれか1項記載の式(I)及び(II)の化合物を製造する方法において、式(VI)
    Figure 2004536153
    [式中、
    Lは、
    Figure 2004536153
    を表し、かつ
    及びRは、請求項1から3までのいずれか1項記載の意味を表し、かつ
    M、X及びXは、請求項1から3までのいずれか1項記載の意味を表す]で示される化合物中のホスファン配位子PZを、式(VII)
    Figure 2004536153
    [式中、R〜Rは、請求項1から3までのいずれか1項記載の意味を表す]で示される配位子により交換することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の式(I)及び(II)の化合物を製造する方法。
  5. 反応を、ホスファンを捕捉することができる化合物の存在で行う、請求項4記載の方法。
  6. 式(VII)
    Figure 2004536153
    [式中、
    、R、R及びRは、同じか又は異なり、かつ水素を表す、但し、少なくとも1つの基R〜Rは、水素とは異なるか、又は炭素原子1〜50個を有する環状、直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を表すか、又は炭素原子6〜30個を有するアリール基を表し、その際、挙げられた基中で、場合により少なくとも1つの水素原子は、アルキル基又は官能基により置換されており、かつR及び/又はRは、さらにハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシカルボニルを表すか、又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表し、及び/又は
    及びR又はR及びR又はR及びR又はR及びRは、炭素原子3〜20個[その際、式(I)及び(II)中の炭素原子は含めない]を有する炭素骨格からなる環系の一部であり、その際、場合により少なくとも1つの水素原子は、アルキル基又は官能基により置換されており、及び/又は場合により環の少なくとも1つの炭素原子は、S、P、O及びN系列からのへテロ原子により置換されており、かつ
    は、水素を表すか、又は炭素原子1〜20個を有する環状、直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を表すか、又は炭素原子6〜20個を有するアリール基を表し、その際、挙げられた基中で、場合により少なくとも1つの水素原子は、アルキル基又は官能基により置換されている]で示される化合物。
  7. 、R、R及びRが、同じか又は異なり、かつ水素を表す、但し、少なくとも1つの基R〜Rは水素とは異なるか、又は炭素原子1〜20個を有する環状、直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を表すか、又は炭素原子6〜20個を有するアリール基を表し、その際、挙げられたアルキル基及びアリール基中で、場合により少なくとも1つの水素原子が、官能基により置換されているか、又はR及び/又はRはハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシカルボニルを表すか、又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表すか、又は
    、R及びRが、水素を表し、かつRが、炭素原子1〜20個を有する環状、直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基又は炭素原子6〜20個を有するアリール基を表し、その際、挙げられた基中で、場合により少なくとも1つの水素原子が、アルキル基又は官能基により置換されているか、又はハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシカルボニルを表すか、又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表すか、又は
    及びRが、同じか又は異なり、かつ水素を表すか、又は炭素原子6〜20個を有するアリール基を表し、その際、アリール基中で、場合により少なくとも1つの水素原子が、アルキル基又は官能基により置換されているか、又はハロゲン、C〜C−アルコキシ、C〜C10−アリールオキシ、シアノ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C10−アリールオキシカルボニルを表すか、又は脂肪族もしくは芳香族のC〜C10−アシルオキシを表し、かつR及びRが、炭素原子4〜14個[その際、請求項1記載の式(I)及び(II)中の炭素原子を含めない]を有する環状芳香族系の一部であり、その際、場合により少なくとも1つの水素原子が、アルキル基又は官能基により置換されており、かつ
    が、炭素原子1〜20個を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を表す、請求項6記載の式(VII)の化合物。
  8. ウィッティヒ反応において、式(XI)
    Figure 2004536153
    で示される化合物を反応させることにより、請求項6及び7記載の式(VII)の化合物を製造する方法。
  9. 触媒としての、請求項1から3までのいずれか1項記載の式(I)及び(II)の化合物の使用。
  10. メタセシス反応における触媒としての、請求項1から3までのいずれか1項記載の式(I)及び(II)の化合物の使用。
  11. 遷移金属錯体を製造するための配位子としての、請求項6及び7記載の式(VII)の化合物の使用。
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