JP2009533374A - 新規のRu−錯体、その製造及び使用 - Google Patents

新規のRu−錯体、その製造及び使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、その配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子及び1個のシリル−配位子を有するルテニウム−錯体;その配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子を有し、それに直接又はスペーサーを介して1個のシリル−又はシロキシ−基が結合されているルテニウム−錯体及びその配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子及び少なくとも1個の他の配位子を有し、それに直接又はスペーサーを介して1個のシリル−又はシロキシ−基が結合しているルテニウム−錯体を含む群から選択されるルテニウム−化合物、その製造及びヒドロシリル化での触媒としての使用に関する。

Description

本発明は、珪素親和性配位子を有するRu−錯−化合物及び遷移金属−触媒化のヒドロシリル化における触媒としてのその使用に関する。
脂肪族不飽和結合、殊に、C=C−二重結合を有する化合物へのSi−H−官能性化合物の付加(ヒドロシリル化)は、既に長いこと公知である。
Si−含有有機化合物、オルガノシラン及びオルガノポリシロキサンは、ヒドロキシル化を経て製造され得る。これは、殊に、シリコーン工業におけるオルガノポリシロキサンの付加架橋結合硬化で、例えば、エラストマー、歯科業界での歯型物質又は紙−及びシート工業における抗−付着被覆物の製造において使用される。
ヒドロシリル化用の触媒として、最も頻繁に、白金及びその化合物が使用され、この際、白金は、金属形で、又は無機担体上に固定された金属として、白金塩として又は場合により溶解性の白金錯体の形で使用される。
今日まで、工業的に実施されるヒドロシリル化反応の大部分には、US3715334及びUS3775452から公知の、いわゆる、"カールシュテット(Karstedt)−触媒"が使用され、これは、主に、式 [Pt(TMDVS)](TMDVS=テトラメチル−ジビニル−ジシロキサン)によって記載可能な、二量体の白金−テトラメチル−ジビニル−シロキサン−錯体から成り立っている。カールシュテット−触媒は、ヘキサクロロ白金酸HPtClから出発して製造され、これは、アルコール性溶液として、ヒドロシリル化触媒として同様によく使用される。
白金は極めて高価な貴金属の1つであるので、しばしば既に、他の金属及びその化合物をヒドロシリル化における触媒として使用する傾向がある。即ち、公知技術水準から既に、ヒドロシリル化における他の白金族金属、Pd、Rh、Ir、Ruの使用が公知である。しかしこれらは、Ptに対する選択として、従来特に、特異的基質における使用のための触媒として記載された。
即ち、例えば、US2004/0092759A1及びUS5559264に、Ru−触媒、例えば、RuCl、RuBr、Ru(acac)、Ru/C、Ru(CO)12、[RuCl(CO)、[Ru(COD)Cl(COD=1,5−シクロオクタジエン)、Ru(PPh(CO)Cl及びRu(PPh(CO)Hが、HSi(R)(OR)3−x(x=0〜2)を、オレフィン系ハロゲニドでヒドロシリル化させるために記載されている。
EP0403706A2に、アリルアミンをSiH−官能性シランでヒドロシリル化させるための触媒として、少なくとも1種の三級ホスフィン−配位子を有するRu−錯体、例えば、Ru(CO)(PPh、RuCl(PPh、Ru(H)(Cl)(PPh、RU(PPh及びRu(CH=CH)(PPhの使用が記載されている。
US5248802は、Ru−ハロゲン−又はRu−ホスフィン−化合物、例えば、RuCl、RuBr、RuI、Ru(CO)(PPh、RuCl(PPh、Ru(H)(Cl)(PPh、RuH(PPh、Ru(CH=CH)(PPh及びRuCl(CO)(PPHが存在する、オレフィン系ニトリル、例えば、アクリルニトリルでのトリクロルシランのヒドロシリル化を記載している。
最後に、DE2810032に、Ru−錯体、例えば、RuCl(PPh、Ru(H)(Cl)(PPh、RuH(PPh[Si(OMe)]、RuH(PPh[Si(OMe)Ph]及びRuH(PPhが存在する、オレフィンでのジクロルシランのヒドロシリル化が記載されている。
しかし、ヒドロシリル化用の触媒として、遷移金属、例えば、Ni、Co又はFeを有する他の化合物の使用も既に記載されている。
しかし、通例、これらの触媒は、反応性及び選択性に関して、慣例のPt−触媒に明らかに劣り、殊に、ヒドロシリル化反応を経るポリシロキサンの架橋結合については、従来ヒドロシリル化のために記載された非−Pt−触媒の反応速度及び選択性は通例十分ではない。経済的な観点からも、これらの系は大抵必ずしも有利ではなく、それというのも、非−白金触媒ではより高い触媒濃度を使用しなければならず、又はロジウムの場合には、白金の場合よりももっと高い経費を計算しなければならないからである。
従って、選択的なヒドロシリル化触媒を製造するという課題があった。殊に、経済的な観点からも、反応性及び選択性に関しても、従来、公知技術水準で記載された非−白金−ヒドロシリル化触媒を凌駕し、かつ従って公知技術水準から公知のPt−触媒に対する選択である触媒を製造するという課題があった。
意外にもこの課題は、一定群のRu−錯化合物によって解明され得ることが判明し、この錯化合物は、その配位子球に、1個以上の珪素親和性配位子及び1個のη−結合のアレーン配位子を有する。この際、η−結合アレーン配位子自体も、珪素親和性配位子を形成し得る。
珪素親和性配位子とは、次のように解される:
(a)直接ルテニウム中心に結合される又は配位されるシリル−配位子;又は
(b)再びシリル−及び/又はシロキシ−置換基を有する、ルテニウム中心に結合される又は配位される他の配位子。
群(b)珪素親和性配位子中に存在する、ルテニウムに配位される配位子でのシリル−又はシロキシ−置換基は、この際、配位子の配位位置に対してα−位で存在し、又はスペーサーを介してこれに結合していてよい。この際、特に、炭素−π−結合(オレフィン系、不飽和系)配位子が重要である。珪素親和性配位子の群(b)とは、殊に、シリル−又はシロキシ−置換基で置換されるη−結合アレーン配位子を強調すべきであり、この際、シリル−又はシロキシ−置換基は、直接又は付加的なスペーサーを介してアレーンに結合されていてよい。そのような置換基は、ルテニウムの配位子球において1配位子に合一された、本発明によるη−結合アレーン配位子及び珪素親和性配位子である。
それにもかかわらず、本発明により存在するη−結合アレーン配位子の、群(a)の珪素親和性配位子が存在する場合には、任意に、同時に群(b)の配位子であってもよい。
本発明の目的は、ルテニウム−触媒が存在するヒドロシリル化のための方法(ヒドロシリル化法)であり、この方法は、ルテニウム−触媒が、その配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子及び1個のシリル−配位子を有するルテニウム−錯体;その配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子を有し、それに直接又はスペーサーを介して1個のシリル−又はシロキシ−基が結合されているルテニウム−錯体及びその配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子及び少なくとも1個の他の配位子を有し、それに直接又はスペーサーを介して1個のシリル−又はシロキシ−基が結合しているルテニウム−錯体を含む群から選択されることを特徴とする。
本発明のもう1つの目的は、ヒドロシリル化触媒として、その配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子及び1個のシリル−配位子を有するルテニウム−錯体;その配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子を有し、それに直接又はスペーサーを介して1個のシリル−又はシロキシ−基が結合されているルテニウム−錯体及びその配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子及び少なくとも1個の他の配位子を有し、それに直接又はスペーサーを介して1個のシリル−又はシロキシ−基が結合しているルテニウム−錯体を含む群から選択される、ルテニウム−化合物の使用である。
ルテニウム中心は、この錯体中で、原則的に、ルテニウム−有機金属−錯体に慣例的な全ての酸化段階で、殊に、酸化段階0、+II、+III、+IVで存在し得る。ルテニウムの酸化段階0、+II及び+IVを有する錯体が有利である。
ヒドロシリル化における触媒としての本発明による化合物の使用は、殊に、極めて活性な、選択性のかつ全般的に使用可能な、しかも白金を含まない触媒が問題とされることを特徴とする。
触媒の珪素親和性配位子は、化合物をシリコーン状にさせ、要するに、触媒が、通例、ヒドロシリル化すべきシラン、シロキサン又はポリシロキサンに完全に混合加入可能であり、従って、完全に均一な反応混合物が生じるということに通じる。このことは、化合物の高い活性に通じる。通例、更に、高いヒドロシリル化選択性も、比較的少ない副反応、例えば、水素添加又は脱水素シリル化の意において、同時に中庸の必要な触媒濃度で、この高い活性と結び付いている。
直接ルテニウム中心に結合される又は配位されるシリル−配位子を有する本発明による使用のためのRu−錯体の可能な1実施態様は、一般式(1):
Figure 2009533374
[式中、
2つの基SiRSi は、同じ又は異なっていてよく、RSi は、全部、トリアルキル、トリアリール、ジアルキルハロゲン、ジアリールハロゲン、アルキル(アリール)ハロゲン、アルキルジハロゲン、アリールジハロゲン、トリハロゲン、ジアルキル(アルコキシ)、ジアリール(アルコキシ)、アルキル(アリール)アルコキシ、アルキル(ジアルコキシ)、アリール(ジアルコキシ)、トリアルコキシ、Me(OSiMe、Ph(OSiMe、(OSiMe、(ジアルキルシロキシ)−SiMe、(ジアリールシロキシ)−SiMe及び[アルキル(アリール)シロキシ]−SiMeを含む群から選択される基を表わし、この際、nは、各々1〜500の数を表わす;及び
基R〜Rは、相互に無関係で、水素(H)、アルキル、アリール及びアルコキシ、SiRSi 及びOSiRSi を含む群から選択されるが、条件として、アルキル−、アリール−及びアルコキシ−基は、任意に再び、SiRSi 及びOSiRSi −基で置換されていてよく、かつこの際、RSi は前記の意味を有するべきである;かつ
2つの隣接基R〜Rは、任意にもう1つの環、例えば、ナフチル−基を形成することができる]の化合物である。
一般式(1)の化合物中のR〜Rが、SiRSi 基及びOSiRSi −基で置換された基を表わす場合には、これらは、有利に、−(CH−SiRSi 、−O−SiRSi 、−O(CH−SiRSi 、−(CH−OSiRSi 及び−O(CH−SiRSi を含む群から選択され、この際、mは、1〜3の整数を表わし、かつRSi は前記の意味を有するべきである。
式中のRSi が、全部、トリアルキル−基を表わす一般式(1)の化合物は、すでに公知技術水準、Berry et al., Organometallics 1994, 13, 2551-2553から、(η−アレーン)Ru(H)(SiRSi として公知であり、この際、η−アレーン=C、CMe、p−Me−C−iPr及びR=Me又はη−アレーン=C及びR=Etである。
本発明のもう1つの目的は、一般式(1a):
Figure 2009533374
[式中、この際、
2つの基SiRSi は、同じ又は異なっていてよく、RSi は、全部、トリアリール、ジアルキルハロゲン、ジアリールハロゲン、アルキル(アリール)ハロゲン、アルキルジハロゲン、アリールジハロゲン、トリハロゲン、ジアルキル(アルコキシ)、ジアリール(アルコキシ)、アルキル(アリール)アルコキシ、アルキル(ジアルコキシ)、アリール(ジアルコキシ)、トリアルコキシ、Me(OSiMe、Ph(OSiMe、(OSiMe、(ジアルキルシロキシ)−SiMe、(ジアリールシロキシ)−SiMe及び[アルキル(アリール)シロキシ]−SiMeを含む群から選択される基を表わし、この際、nは、各々1〜500の数を表わす;及び
基R〜Rは、相互に無関係で、水素(H)、アルキル、アリール及びアルコキシ、SiRSi 及びOSiRSi を含む群から選択されるが、条件として、アルキル−、アリール−及びアルコキシ−基は、任意に再び、SiRSi 及びOSiRSi −基で置換されていてよく、かつこの際、RSi は前記の群及び付加的にトリアルキルから選択される;かつ
2つの隣接基R〜Rは、任意にもう1つの環、例えば、ナフチル−基を形成することができる]の化合物である。
一般式(1a)の化合物中のR〜Rが、SiRSi 及びOSiRSi −基で置換された基を表わす場合には、これらは、有利に、−(CH−SiRSi 、−O−SiRSi 、−O(CH−SiRSi 、−(CH−OSiRSi 及び−O(CH−SiRSi を含む群から選択され、この際、mは、1〜3の整数を表わし、かつRSi は、この際、一般式(1a)に挙げられた意味を有するべきである。
この際、SiRSi の有利な基は、Me(OSiMe、(ジアルキルシロキシ)−SiMe、(ジアリールシロキシ)−SiMe及び[アルキル(アリール)シロキシ]−SiMeを含む群から選択され、この際、nは、各々1〜500の数を表わす。基R〜Rは、水素(H)及びアルキルから選択されることが有利である。
本発明による使用又は本発明による化合物の具体的な、特に有利な実施態様は、次の式(1b)、(1c)及び(1d)の化合物である:
Figure 2009533374
[式中、nは、各々、1〜500の数である]。
直接ルテニウム中心に結合される又は配位されるシリル−配位子を有する、本発明による使用のためのRu−錯体の選択的な可能な1実施態様は、一般式(2)
Figure 2009533374
[式中、この際、
2つの基SiRSi は、同じ又は異なっていてよく、RSi は、全部、トリアルキル、トリアリール、ジアルキルハロゲン、ジアリールハロゲン、アルキル(アリール)ハロゲン、アルキルジハロゲン、アリールジハロゲン、トリハロゲン、ジアルキル(アルコキシ)、ジアリール(アルコキシ)、アルキル(アリール)アルコキシ、アルキル(ジアルコキシ)、アリール(ジアルコキシ)、トリアルコキシ、Me(OSiMe、Ph(OSiMe、(OSiMe、(ジアルキルシロキシ)−SiMe、(ジアリールシロキシ)−SiMe及び[アルキル(アリール)シロキシ]−SiMeを含む群から選択される基を表わし、この際、nは、各々1〜500の数を表わす;及び
基R〜Rは、相互に無関係で、水素(H)、アルキル、アリール及びアルコキシ、SiRSi 及びOSiRSi を含む群から選択されるが、条件として、アルキル−、アリール−及びアルコキシ−基は、任意に再び、SiRSi 及びOSiRSi −基で置換されていてよく、かつこの際、RSi は前記の意味を有するべきである;かつ
2つの隣接基R〜Rは、任意にもう1つの環、例えば、ナフチル−基を形成することができる;及び
Lは、中性の2−電子−供与体−配位子を表わす]の化合物である。
この際、中性の2−電子−供与体−配位子Lの有利な実施態様は、CO及びホスファン、殊に、トリアルキル−又はトリアリール−ホスファンである。
一般式(2)の化合物中のR〜Rが、SiRSi 及びOSiRSi −基で置換された基を表わす場合には、これらは、有利に、−(CH−SiRSi 、−O−SiRSi 、−O(CH−SiRSi 、−(CH−OSiRSi 及び−O(CH−SiRSi を含む群から選択され、この際、mは、1〜3の整数を表わし、かつRSi は前記の意味を有するべきである。
式中のRSi が、全部、トリハロゲン−基を表わし、かつL=COである一般式(2)の化合物は、すでに公知技術水準、Pomeroy et al., J. Organomet. Chem. 1979, 177, C27-C28; Chemical Communications 1980, 661-663 から、(η−アレーン)Ru(CO)(SiCl−)として公知であり、この際、η−アレーン=CMe、CMe、CMe、CMe、CMe、CtBu、p−C−tBu、CClである。
本発明のもう1つの目的は、一般式(2a):
Figure 2009533374
[式中、この際、
2つの基SiRSi は、同じ又は異なっていてよく、RSi は、全部、トリアルキル、トリアリール、ジアルキルハロゲン、ジアリールハロゲン、アルキル(アリール)ハロゲン、アルキルジハロゲン、アリールジハロゲン、ジアルキル(アルコキシ)、ジアリール(アルコキシ)、アルキル(アリール)アルコキシ、アルキル(ジアルコキシ)、アリール(ジアルコキシ)、トリアルコキシ、Me(OSiMe、Ph(OSiMe、(OSiMe、(ジアルキルシロキシ)−SiMe、(ジアリールシロキシ)−SiMe及び[アルキル(アリール)シロキシ]−SiMeを含む群から選択される基を表わし、この際、nは、各々1〜500の数を表わす;及び
基R〜Rは、相互に無関係で、水素(H)、アルキル、アリール及びアルコキシ、SiRSi 及びOSiRSi を含む群から選択されるが、条件として、アルキル−、アリール−及びアルコキシ−基は、任意に再び、SiRSi 及びOSiRSi −基で置換されていてよく、かつこの際、RSi は前記の群及び付加的にトリハロゲンから選択される;かつ
2つの隣接基R〜Rは、任意にもう1つの環、例えば、ナフチル−基を形成することができる;及び
Lは、中性の2−電子−供与体−配位子を表わす]の化合物である。
この際、2−電子−供与体−配位子Lの有利な実施態様は、CO及びホスファン、殊に、トリアルキル−又はトリアリール−ホスファンである。
一般式(2a)の化合物中のR〜Rが、SiRSi 及びOSiRSi −基で置換された基を表わす場合には、これらは、有利に、−(CH−SiRSi 、−O−SiRSi 、−O(CH−SiRSi 、−(CH−OSiRSi 及び−O(CH−OSiRSi を含む群から選択され、この際、mは、1〜3の整数を表わし、かつRSi は、一般式(2a)の化合物について挙げられた意味を有するべきである。
この際、SiRSi の有利な基は、Me(OSiMe、(ジアルキルシロキシ)−SiMe、(ジアリールシロキシ)−SiMe及び[アルキル(アリール)シロキシ]−SiMeを含む群から選択され、この際、nは、各々1〜500の数を表わす。基R〜Rは、水素(H)及びアルキルから選択されることが有利である。Lは、CO、PPh及びPMeを含む群から選択されることが有利である。
本発明による使用又は本発明による化合物の具体的な、特に有利な実施態様は、次の式(2b)、(2c)及び(2d)の化合物である:
Figure 2009533374
[式中、nは、各々、1〜500の数である]。
直接ルテニウム中心に結合される又は配位されるシリル−配位子が存在しない場合には、本発明によるシリル−及び/又はシロキシ−置換基は、原則的に、公知技術水準から当業者に公知の、ルテニウムの全配位子に置換基として結合されていてよい。本発明によるη−結合アレーン配位子に直接シリル−及び/又はシロキシ−置換基が存在することが特に有利である。そのようなRu−錯体の可能な実施態様は、一般式(3a)、(3b)、(3c)及び(3d):
Figure 2009533374
[式中、
Xは、殊に、ヒドリド(H)、ハロゲニド、アルコキシ、シロキシ、アセテート及びトリフルオロアセテートを含む群から選択される陰イオン配位子を表わす;かつ
Lは、有利に、N−官能性配位子、殊に、ニトリル及びピリジン;P−官能性配位子、殊に、三級ホスフィン、例えば、トリアルキル−及びトリアリールホスフィン、ジ三級ホスフィン、例えば、ビス−ジフェニルホスフィノメタン(dppm)及びビス−ジフェニルホスフィノエタン(dppe);三級アルシン;三級スチビン;O−配位子、例えば、アセトン;S−配位子、例えば、DMSO及びC−配位子、例えば、CO及びイソニトリルを含む群から選択される中性の2−電子−給与体−配位子を表す;及び
L及びXは、任意に互いに結合してかつそれらが結合しているルテニウム原子と一緒に、場合により他の原子を含有する環を形成することができ、
基R〜Rは、相互に無関係で、水素(H)、アルキル、アリール、アルコキシ、ハロゲン、SiRSi 及びOSiRSi を含む群から選択され、この際、アルキル−、アリール−及びアルコキシ−基は、任意に再び、SiRSi 及びOSiRSi −基で置換されていてよく、かつ基R〜Rの少なくとも1基は、SiRSi 、OSiRSi 又はSiRSi 3、OSiRSi で置換されたアルキル−、アリール−及びアルコキシ−基を表わすという条件と結び付いている;及び
存在するSiRSi 及び/又はOSiRSi −基は、同じ又は異なっていてよく、この際、RSi は、全部、トリアルキル、トリアリール、ジアルキルハロゲン、ジアリールハロゲン、アルキル(アリール)ハロゲン、アルキルジハロゲン、アリールジハロゲン、トリハロゲン、ジアルキル(アルコキシ)、ジアリール(アルコキシ)、アルキル(アリール)アルコキシ、アルキル(ジアルコキシ)、アリール(ジアルコキシ)、トリアルコキシ、Me(OSiMe、Ph(OSiMe、(OSiMe、(ジアルキルシロキシ)−SiMe、(ジアリールシロキシ)−SiMe及び[アルキル(アリール)シロキシ]−SiMeを含む群から選択される基を表わし、この際、nは、各々1〜500の数を表わす]の化合物である。
一般式(3a)、(3b)、(3c)及び(3d)の化合物中のR〜Rが、SiRSi 及びOSiRSi −基で置換された基を表わす場合には、これらは、有利に、−(CH−SiRSi 、−O−SiRSi 、−O(CH−SiRSi 、−(CH−OSiRSi 及び−O(CH−OSiRSi を含む群から選択され、この際、mは、1〜3の整数を表わし、かつRSi は前記の意味を有するべきである。
一般式(3a)、(3b)、(3c)及び(3d)の化合物において、基R〜R(一般式(3a)の化合物の場合には、アレーン配位子1個当たり、各々1個の基R〜R)は、殊に、前記の有利な実施態様の、SiRSi 、OSiRSi 又はSiRSi 、OSiRSi で置換されたアルキル−、アリール−及びアルコキシ−基であることが有利である。
陽イオン錯体、例えば、一般式(3c)及び(3d)のそれの場合には、ハロゲニドのほかに、殊に、BF 、PF 、BPh を含む群から選択される、非−又は弱配位性陰イオンを使用することができる。
L及びXが、互いに結合して、かつそれらが結合しているルテニウム原子と一緒に1つの環を形成する可能な1実施態様は、アセチルアセトネート−配位子である。
一般式(3a)の化合物の可能な特に有利な1実施態様は、式(3e):
Figure 2009533374
[式中、xは、0〜3の数である;及び
nは、1〜500の数である]の化合物である。
直接ルテニウム中心に結合される又は配位されるシリル−配位子が存在しない、本発明によるRu−錯体のもう1つの有利な実施態様は、一般式(4):
Figure 2009533374
[式中、
2つの基SiRSi −基は、同じ又は異なっていてよく、かつこの際、RSi は、全部、トリアルキル、トリアリール、ジアルキルハロゲン、ジアリールハロゲン、アルキル(アリール)ハロゲン、アルキルジハロゲン、アリールジハロゲン、トリハロゲン、ジアルキル(アルコキシ)、ジアリール(アルコキシ)、アルキル(アリール)アルコキシ、アルキル(ジアルコキシ)、アリール(ジアルコキシ)、トリアルコキシ、Me(OSiMe、Ph(OSiMe、(OSiMe、(ジアルキルシロキシ)−SiMe、(ジアリールシロキシ)−SiMe及び[アルキル(アリール)シロキシ]−SiMeを含む群から選択される基を表わし、この際、nは、各々1〜500の数を表わす;
及び2つのSiRSi −基は、任意に1個の置換基RSiを介して相互に結合していてよい;及び
基R〜Rは、相互に無関係で、水素(H)、アルキル、アリール及びアルコキシ、SiRSi 及びOSiRSi を含む群から選択されるが、条件として、アルキル−、アリール−及びアルコキシ−基は、任意に再び、SiRSi 及びOSiRSi −基で置換されていてよく、かつこの際、RSi は前記の意味を有するべきである;かつ
2つの隣接基R〜Rは、任意にもう1つの環、例えば、ナフチル−基を形成することができる]のシリル−置換基を有するη−結合オレフィン配位子である。
可能な有利な実施態様は、一般式(4a)、(4b)及び(4c):
Figure 2009533374
[式中、nは、1〜500の数である]の化合物である。
2つのSiRSi −基において、任意に各々1個の置換基RSiを介して、1個の酸素原子を介して相互に結合していて、かつそうして2座のジビニル−シロキサン−配位子を形成する特に有利な1実施態様は、一般式(5):
Figure 2009533374
[式中、
基R〜Rは、相互に無関係で、水素(H)、アルキル、アリール、アルコキシ、SiRSi 及びOSiRSi を含む群から選択され、この際、アルキル−、アリール−及びアルコキシ−基は、任意に再び、SiRSi 及びOSiRSi −基で置換されていてよい;及び
この際、RSi は、全部、トリアルキル、トリアリール、ジアルキルハロゲン、ジアリールハロゲン、アルキル(アリール)ハロゲン、アルキルジハロゲン、アリールジハロゲン、トリハロゲン、ジアルキル(アルコキシ)、ジアリール(アルコキシ)、アルキル(アリール)アルコキシ、アルキル(ジアルコキシ)、アリール(ジアルコキシ)、トリアルコキシ、Me(OSiMe、Ph(OSiMe、(OSiMe、(ジアルキルシロキシ)−SiMe、(ジアリールシロキシ)−SiMe及び[アルキル(アリール)シロキシ]−SiMeを含む群から選択される基を表わし、この際、nは、各々1〜500の数を表わす;及び
2つの隣接基R〜Rは、任意にもう1つの環、例えば、ナフチル−基を形成することができる]の化合物である。
一般式(4)及び(5)の化合物中のR〜Rが、SiRSi 及びOSiRSi −基で置換された基を表わす場合には、これらは、有利に、−(CH−SiRSi 、−O−SiRSi 、−O(CH−SiRSi 、−(CH−OSiRSi 及び−O(CH−OSiRSi を含む群から選択され、この際、mは、1〜3の整数を表わし、かつRSi は前記の意味を有するべきである。
可能な有利な実施態様は、式(5a)、(5b)及び(5c):
Figure 2009533374
の化合物である。
次の表示は、全てのここで挙げられた実施態様、殊に、一般式(1)、(1a)、(1b)、(1c)、(1d)、(2)、(2a)、(2b)、(2c)、(2d)、(3a)、(3b)、(3c)、(3d)、(3e)、(4)、(4a)、(4b)、(4c)、(5)、(5a)、(5b)及び(5c)の化合物について当てはまる。
本発明による使用又は本発明による方法での使用のために、中性錯体が特に有利である。
式中のRSi が、Me(OSiMe−、Ph(OSiMe−、(OSiMe−、(ジアルキルシロキシ)−SiMe−、(ジアリールシロキシ)−SiMe−及び[アルキル(アリール)シロキシ]−SiMe−基を含む群から選択される基を表わし、この際、nは、各々1〜500の数である錯体が特に有利であり、それというのも、これらの錯体は、シロキサンに対して高い類似性を有するからである。そのようなRu−化合物の特別な利点は、シリコーンの架橋結合反応で使用されるような、ポリシロキサン中でのその良好な溶解性である。
nは、一般に1〜500の数である。nは、有利に1〜250の数、特に有利に10〜200の数である。
基R〜Rは、有利に、水素(H)、アルキル及びSiRSi −基で置換されたアルキル−基を含む群から選択され、この際、RSi は、再び、前記の有利な基から選択される。
本発明によるRu−錯体の合成は、公知技術水準から当業者に基本的に公知の標準法によって行なわれ得る。
その配位子球中で直接的にシリル−配位子を有する(直接的Ru−Si−結合)本発明による化合物、殊に、一般式(1)及び(2)の化合物は、
(a)好適なアレーンRu−前駆体へのSiH−官能性シラン及びシロキサンの酸化的付加を介して得られる(例えば、J. Y. Corey, J. Braddock-Wilking, Chem. Rev. 1999, 99, 175-292により);又は
(b)好適なRu−前駆体へのSiH−官能性シラン及びシロキサンの酸化的付加及び後続の配位子/アレーン交換を介して、Science of Synthesis, 2001, Georg Thieme Verlag, Stuttgart, New York, Band 1, S. 931-936 に記載されているように得られ得る。
その配位子球中に、再びシリル−及び/又はシロキシ−置換基を持つ配位子を有する本発明による化合物、殊に、一般式(3)〜(5)の化合物は(場合により、好適な還元剤、殊に、亜鉛、マグネシウム及びエタノール(NaCOと共に)によるRu−前駆体の同時還元下に)、慣例的なルテニウム−前駆体と、珪素有機化学の標準法を介して、殊に、グリニャール−試薬、有機リチウムの使用下での複分解反応を介して、相応する置換基がそれに導入されている相応する配位子との反応、ヒドロシリル化又はビルケ(Birch)−還元によって得られることができる。一般式(4)及び(5)のルテニウム−ビニル−シラン−又はシロキサン−化合物の製造は、同様に、相応するビニル−シラン及び−シロキサンでの配位子交換法を介して、場合により、好適な還元剤、殊に、亜鉛、マグネシウム及びエタノール(NaCOと共に)でのRu−前駆体の還元下に行なわれ得る。
本発明による触媒、殊に、一般式(1)〜(5)のそれは、反応基質の総質量に対して、一般に、Ru−含量10〜1000ppm、有利に50〜500ppmであるような量で使用される。
本発明による触媒の使用下でのヒドロシリル化反応は、一般に、室温、殊に20℃〜200℃、有利に50℃〜160℃の温度で、及び900〜1100hPaの圧力で行なわれる。しかし、より高い又はより低い温度及び圧力を適用することもできる。
ヒドロシリル化反応は、空気中又は不活性ガス雰囲気(窒素、アルゴン)下に実施され得て、不活性ガス雰囲気下での反応が有利である。
本発明による方法又はルテニウム−触媒の本発明による使用は、一般に、公知技術水準から当業者に公知であり、例えば、Walter Noll "Chemie und Technologie der Silicone", Verlag Chemie GmbH, Weinheim/Bergstr. 1968; Bogdan Marciniec, "Comprehensive Handbook on Hydrosilylation", Oxford: Pergamon Press, 1992 に記載されている、全てのヒドロシリル化反応で行なわれ得て、かつ一般に公知技術水準から公知のヒドロシリル化可能な、殊に、架橋結合可能な全ての組成物で使用され得る。
触媒の本発明による使用又は本発明による方法は、低分子化合物の合成にも、高分子化合物、殊に、不飽和基、殊に、炭素−炭素−二重結合を有するポリマーの硬化にも好適である。
殊に、C=C−官能性ポリシロキサンをSiH−官能性ポリシロキサンと、又はC=C−官能性オルガノシランをSiH−官能性オルガノシランと反応させるヒドロシリル化反応が触媒される。
特に、ビニル−末端ポリジメチルシロキサンと、一般式 MeSiO−[Si(H)(Me)O]−SiMe [式中、xは、1〜500、殊に1〜100の数を表わす]のSiH−官能性ポリシロキサンとの、及びSi−ビニル−官能性オルガノシランとSi−H−官能性オルガノシランとの反応が有利である。
本発明による方法により又は触媒の本発明による使用下にヒドロシリル化され得るSi−ビニル−官能性オルガノシランの具体例として、ビニルトリメチル−シラン、ビニル−トリエトキシシラン、ビニル−メチル−ジエトキシシラン、ビニル−メチル−ジメトキシシラン、ビニルトリクロルシランが挙げられる。
SiH−官能性オルガノシランの具体例として、HSi(OR’) [式中、R’は、この際、アルキル−基を表わす]、HSi(Me)3−xCl [式中、xは、この際、1〜3の数を表わす]及びHSiR" [式中、R"は、この際、アルキル又はアリール−基を表わす]が挙げられる。
本発明は、更に、
(A)少なくとも1個の脂肪族不飽和炭素−炭素−結合を有する化合物、
(B)少なくとも1個の珪素−水素−結合を有する化合物及び
(D)ルテニウム−化合物は、その配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子及び1個のシリル−配位子を有するルテニウム−錯体;その配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子を有し、それに直接又はスペーサーを介してシリル−又はシロキシ−基が結合しているルテニウム−錯体及びその配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子及び少なくとも1個の他の配位子を有し、それに直接又はスペーサーを介してシリル−又はシロキシ−基が結合しているルテニウム−錯体を含む群から選択されることを特徴とするルテニウム−化合物
を含むヒドロシリル化可能な組成物に関する。
ヒドロシリル化可能な組成物の有利な実施態様は、
(A)脂肪族炭素−炭素−多重結合を有する基を有するポリオルガノシロキサン、
(B)Si−結合の水素原子を有するポリオルガノシロキサン又は(A)及び(B)の代わりに、
(C)脂肪族炭素−炭素−多重結合及びSi−結合水素原子を有するSiC−結合基を有するポリオルガノシロキサン、及び
(D)ルテニウム−化合物が、その配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子及び1個のシリル−配位子を有するルテニウム−錯体;その配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子を有し、それに直接又はスペーサーを介してシリル−又はシロキシ−基が結合しているルテニウム−錯体及びその配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子及び少なくとももう1つの、それに直接又はスペーサーを介してシリル−又はシロキシ−基が結合している配位子を有するルテニウム−錯体を含む群から選択されることを特徴とするルテニウム−化合物
を含むポリオルガノシロキサン組成物が重要である。
この際、成分(D)のルテニウム−化合物は、各々、ヒドロシリル化触媒(ルテニウム−触媒)として作用する。一般式(1)〜(5)の化合物、殊に、前記の具体的な1以上の実施態様を使用することが有利である。
この際、ヒドロシリル化可能な組成物は、殊に、架橋結合可能な組成物を意味する。
ヒドロシリル化可能な組成物について記載された成分(A)、(B)又は(C)は、本発明による方法で反応すべき化合物(反応体)に相応する。本発明による組成物及び本発明による方法及び使用の基礎には、同じ本発明によるルテニウム−触媒がある。
本発明によるヒドロシリル化法は、エネルギー供給、殊に、熱供給によって実施される。同様のことは、本発明によるヒドロシリル化可能な組成物にも当てはまる。
本発明によるヒドロシリル化可能な組成物は、有利に、ビニル−官能性オルガノシロキサン及びビニル−末端のポリジメチルシロキサンを含む群から選択される、少なくとも1種の脂肪族不飽和炭素−炭素−結合を有する化合物及びSiH−官能性ポリシロキサン及びSi−H−官能性オルガノシランを含む群から選択される少なくとも1種の珪素−水素−結合を有する化合物を含有する。
本発明は、同様に、前記の本発明によるヒドロシリル化可能な組成物、殊に、前記のポリオルガノシロキサン組成物の架橋結合によって得られるシリコーンエラストマーに関する。
本発明は、同様に、例えば、前記の本発明によるヒドロシリル化可能な組成物、殊に、前記のポリオルガノシロキサン組成物の架橋結合により得られるバリヤー紙、被覆紙及び付随紙の製造のための被覆物、殊に、抗−付着性被覆物に関する。
本発明は、同様に、例えば、歯型、接着剤、剥離−ライナー、フラットガスケット、ガスケット剤及び被覆物の製造のために使用可能である、本発明による方法で製造されるポリシロキサン−又はオルガノシラン−組成物に関する。
本発明による組成物中で使用される化合物(A)及び(B)又は(C)は、周知のように、架橋結合が可能であるように選択される。即ち、例えば、化合物(A)は、少なくとも2個の脂肪族不飽和基を有し、かつシロキサン(B)は、少なくとも3個のSi−結合水素原子を有し、又は化合物(A)は、少なくとも3個の脂肪族不飽和基を有し、かつシロキサン(B)は、少なくとも2個のSi−結合水素原子を有し、しかし又は化合物(A)及び(B)の代わりに、脂肪族不飽和基及びSi−結合水素原子を前記の比率で有するシロキサン(C)を使用する。
本発明により使用される化合物(A)とは、有利に少なくとも2個の脂肪族不飽和基を有する珪素不含の有機化合物、及び有利に少なくとも2個の脂肪族不飽和基を有する有機珪素化合物のことである。本発明による組成物中で成分(A)として使用され得る有機化合物の例は、1,3,5−トリビニル−シクロヘキサン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、7−メチル−3−メチレン−1,6−オクタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、4,7−メチレン−4,7,8,9−テトラヒドロインデン、メチルシクロペンタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジエン、1,3−ジイソプロペニルベンゾール、ビニル基含有のポリブタジエン、1,4−ジビニルシクロヘキサン、1,3,5−トリアリルベンゾール、1,3,5−トリビニルベンゾール、1,2,4−トリビニルシクロヘキサン、1,3,5−トリイソプロペニルベンゾール、1,4−ジビニルベンゾール、3−メチル−ヘプタジエン−(1,5)、3−フェニル−ヘキサジエン−(1,5)、3−ビニル−ヘキサジエン−(1,5)及び4,5−ジメチル−4,5−ジエチル−オクタジエン−(1,7)、N,N’−メチレン−ビス−(アクリル酸アミド)、1,1,1−トリス(ヒドロキシ−メチル)−プロパン−トリアクリレート、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)−プロパン−トリメタクリレート、トリプロピレングリコール−ジアクリレート、ジアリルエーテル、ジ−アリルアミン、ジアリルカルボネート、N,N’−ジアリル尿素、トリアリル−アミン、トリス(2−メチルアリル)アミン、2,4,6−トリアリルオキシ−1,3,5−トリアジン、トリアリル−s−トリアジン−2,4,6(1H、3H、5H)−トリオン、ジアリルマロン酸エステル、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリ−(プロピレングリコール)メタクリレートである。
しかし、本発明によるシリコーン組成物は、成分(A)として、有利に、脂肪族不飽和有機珪素化合物を含有するが、この際、付加架橋結合組成物中で従来使用される全ての脂肪族不飽和有機珪素化合物、例えば、尿素セグメントを有するシリコーン−ブロックコポリマー、アミド−セグメント及び/又はイミド−セグメント及び/又はエステル−アミド−セグメント及び/又はポリスチロール−セグメント及び/又はシラリーレン−セグメント及び/又はカルボラン−セグメントを有するシリコーン−ブロックコポリマー及びエーテル基を有するシリコーン−グラフトコポリマーを使用することができる。
脂肪族炭素−炭素−多重結合を有するSiC−結合基を有する有機珪素化合物(A)として、有利に、平均的一般式(X):
SiO(4−a−b)/2 式(X)
[式中、この際、
Rは、同じ又は異なっていてよく、脂肪族炭素−炭素−多重結合を含まない有機基を表わし、
は、同じ又は異なっていてよく、脂肪族炭素−炭素−多重結合を有する一価の、場合により置換された、SiC−結合炭化水素基を表わし、
aは、0、1、2又は3であり、かつ
bは、0、1又は2であり、
条件として、a+bの合計は、3以下であり、かつ1分子当たり、平均して少なくとも2個の基Rが存在する]の単位を含む直鎖又は分枝鎖のオルガノポリシロキサンが使用される。
一般式(X)中の基Rとは、一価又は多価の基であり、この際、多価の基、例えば、二価、三価及び四価の基は、その場合、一般式(X)の多数、例えば、2個、3個又は4個のシロキシ−単位を相互に結合させる。
Rは、殊に、一価の基、−F、−Cl、−Br、−OR、−CN、−SCN、−NCO及びSiC−結合の、場合により置換された、酸素原子又は基−C(O)−で遮断されていてよい炭化水素基、及び二価の、一般式(X)により両側でSi−結合された基を包含する。この際、Rは、一般に、水素又は一価の、場合により置換された、1〜20個の炭素原子を有する炭化水素基、有利に水素、アルキル基及びアリール基を表わす。
基Rの例は、アルキル基、例えば、メチル−、エチル−、n−プロピル、イソ−プロピル、1−n−ブチル−、2−n−ブチル−、イソ−ブチル−、t−ブチル−、n−ペンチル−、イソ−ペンチル−、ネオ−ペンチル−、t−ペンチル基、ヘキシル基、例えば、n−ヘキシル基、ヘプチル基、例えば、n−ヘプチル基、オクチル基、例えば、n−オクチル基及びイソ−オクチル基、例えば、2,2,4−トリメチルペンチル基、ノニル基、例えば、n−ノニル基、デシル基、例えば、n−デシル基、シクロアルキル基、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル−、シクロヘプチル基及びメチルシクロヘキシル基、不飽和基、例えば、アリル−、5−ヘキセニル−、7−オクテニル−、シクロヘキセニル−及びスチリル基、アリール基、例えば、フェニル基、o−、m−、p−トリル基、キシリル基及びエチルフェニル基、アルアルキル基、例えば、ベンジル基及びα−及びβ−フェニルエチル基である。
ハロゲン化基Rの例は、ハロゲンアルキル基、例えば、3,3,3−トリフルオル−n−プロピル基、2,2,2,2’,2’,2’−ヘキサフルオル−イソプロピル基、ヘプタフルオルイソプロピル基及びハロゲンアリール基、例えば、o−、m−、及びp−クロルフェニル基である。
とは、水素、アルキル基及びアリール基のことであり、この際、水素、メチル−及びエチル基が特に有利である。
基RがSiC−結合の置換された炭化水素基である場合には、置換基として、ハロゲン原子、燐含有基、シアノ基、−OR、−NR−、−NR 、−NR−C(O)−NR 、−C(O)−NR 、−C(O)−R、−C(O)OR−、−SO−Ph及び−Cであり、ここで、Rは、有利に、前記の意味と同じであり、かつPhはフェニル基と同じである。
基Rの例は、アルキル基、例えば、メチル−、エチル−、n−プロピル−、イソ−プロピル−、n−ブチル−、イソ−ブチル−、t−ブチル−、n−ペンチル−、イソ−ペンチル−、ネオ−ペンチル−、t−ペンチル基、ヘキシル基、例えば、n−ヘキシル基、ヘプチル基、例えば、n−ヘプチル基、オクチル基、例えば、n−オクチル基及びイソ−オクチル基、例えば、2,2,4−トリメチルペンチル基、ノニル基、例えば、n−ノニル基、デシル基、例えば、n−デシル基、ドデシル基、例えば、n−ドデシル基、及びオクタデシル基、例えば、n−オクタデシル基、シクロアルキル基、例えば、シクロペンチル−、シクロヘキシル−、シクロヘプチル−及びメチル−シクロヘキシル基、アリール基、例えば、フェニル−、ナフチル−、アントリル−及びフェナントリル基、アルカリール基、例えば、o−、m−、p−トリル基、キシリル基及びエチルフェニル基、及びアルアルキル基、例えば、ベンジル基、α−及びβ−フェニルエチル基である。
置換された基Rの例は、ハロゲンアルキル基、例えば、3,3,3−トリフルオル−n−プロピル基、2,2,2,2’,2’,2’−ヘキサフルオル−イソプロピル基、ヘプタフルオルイソプロピル基、ハロゲンアリール基、例えば、o−、m−及びp−クロルフェニル基、−(CH−N(R)C(O)NR 、−(CH−C(O)NR 、−(CH−C(O)R、−(CH−C(O)OR、−(CH−C(O)NR 、−(CH−C(O)−(CH−C(O)CH、−(CH−NR−(CH−NR 、−(CH−O−CO−R、−(CH−O−(CH−CH(OH)−CHOH、−(CH−(OCHCH−OR、−(CH−SO−Ph及び−(CH−O−Cであり、ここで、Rは、前記でそれについて挙げられた意味を有し、n及びmは、この際、同じ又は異なる0〜10の整数であり、かつPhは、フェニル基を表わす。
同じ二価の、両側で一般式(X)によりSi−結合される基Rの例は、基Rについて前記された一価の例から、水素原子の置換による付加的な結合が行なわれることによって誘導されるものである。そのような基の例は、−(CH−、−CH(CH)−、−C(CH−、−CH(CH)−CH−、−C−、CH(Ph)−CH−、C(CF−、−(CH−C−CH−、−(CH−C−C−(CH−、−(CHO)−、−(CHCHO)−、−(CH−O−C−SO−C−O−(CH−であり、ここで、xは、0又は1であり、m及びnは、前記の意味を有し、かつPhは、フェニル基と同じである。
基Rは、有利に、脂肪族炭素−炭素−多重結合を含まない、一価のSiC−結合の、場合により置換された、1〜18個の炭素原子を有する炭化水素基、特に有利に、脂肪族炭素−炭素−多重結合を含まない、一価のSiC−結合の、1〜6個の炭素原子を有する炭化水素基、殊に、メチル−又はフェニル基である。
基Rは、任意の、SiH−官能性化合物での付加反応(ヒドロシリル化)で得られる基であってよい。
基Rが、SiC−結合の置換された炭化水素基である場合には、置換基として、ハロゲン原子、シアノ基及び−ORが有利であり、この際、Rは、前記の意味を有する。
基Rは、有利に、2〜16個の炭素原子を有するアルケニル−及びアルキニル基、例えば、ビニル−、アリル−、メタリル−、1−プロペニル−、5−ヘキセニル−、エチニル−、ブタジエニル−、ヘキサジエニル−、シクロペンテニル−、シクロペンタジエニル−、シクロヘキセニル−、ビニルシクロヘキシルエチル−、ジビニルシクロヘキシルエチル−、ノルボルネニル−、ビニルフェニル−及びスチリル基であり、この際、ビニル−、アリル−及びヘキセニル基が、特に有利に使用される。
成分(A)の分子量は、広い範囲で、例えば、10〜10g/モルで変化し得る。即ち、成分(A)とは、例えば、比較的低分子のアルケニル官能性オリゴシロキサン、例えば、1,3−ジビニル−テトラメチルジシロキサンであるが、同様に、連鎖位又は末端位のSi−結合ビニル基を介して結合する、例えば、分子量10g/モル(NMRで測定した数平均)を有する高ポリマーのポリジメチルシロキサンである。成分(A)を形成する分子の構造は、同様に、確定されていない;殊に、高分子の、要するに、オリゴマー又はポリマーのシロキサンの構造は、直鎖、環状、分枝鎖又は樹脂状でも、架橋結合状であってもよい。直鎖及び環状のポリシロキサンは、有利に、式 RSiO1/2、RSiO1/2、RRSiO2/2及びRSiO2/2 の単位から組成されていて、この際、R及びRは、前記の意味を有する。分枝鎖及び架橋結合状のポリシロキサンは、付加的に、三官能性及び/又は四官能性の単位を含有し、この際、式 RSiO3/2、RSiO3/2及びSiO4/2 のものが有利である。成分(A)の基準を満たす、異なったシロキサンの混合物を使用することも当然可能である。
成分(A)として、各々20℃で、粘度0.01〜500000Pa・s、特に有利に0.1〜100000Pa・sを有する、ビニル官能性の、実際に直鎖状のポリジオルガノシロキサンを使用することが特に有利である。
有機珪素化合物(B)として、従来、付加架橋結合可能な組成物中でも使用されてきた、全ての水素官能性有機珪素化合物を使用することができる。
Si−結合の水素原子を有するオルガノポリシロキサン(B)として、有利に、平均的一般式(XI):
SiO(4−c−d)/2 式(XI)
[式中、この際、
Rは、同じ又は異なっていてよく、前記の意味を有し、
cは、0、1、2又は3であり、かつ
dは、0、1又は2であり、
条件として、c+dの合計は、3以下であり、かつ1分子当たり、平均して少なくとも2個のSi−結合水素原子が存在する]の単位を含む、直鎖状、環状又は分枝鎖状のオルガノポリシロキサンが使用される。
本発明により使用されるオルガノポリシロキサン(B)は、有利にオルガノポリシロキサン(B)の全質量に対して0.04〜1.7質量%の範囲でSi−結合水素を含有する。
成分(B)の分子量は、同様に広い範囲で、例えば、10〜10g/モルで変化し得る。即ち、成分(B)とは、比較的低分子のSiH−官能性オリゴシロキサン、例えば、テトラメチルジシロキサンであってよいが、連鎖位又は末端位のSiH−基を経て結合する高ポリマーのポリジメチルシロキサン又はSiH−基を有するシリコーン樹脂であってもよい。成分(B)を形成する分子の構造も、確定されていない;殊に、高分子の、要するに、オリゴマー又はポリマーのSiH−含有シロキサンの構造は、直鎖状、環状、分枝鎖状又は同様に樹脂状、架橋結合状であってよい。直鎖状又は環状のポリシロキサンは、有利に、式 RSiO1/2、HRSiO1/2、HRSiO2/2及びRSiO2/2の単位から組成され、この際、Rは、前記の意味を有する。分枝鎖状及び架橋結合状のポリシロキサンは、付加的に、三官能性及び/又は四官能性の単位を含有し、この際、式 RSiO3/2、HRSiO3/2及びSiO4/2のものが有利である。成分(B)の基準を満たす、異なったシロキサンの混合物を使用することも当然可能である。殊に、成分(B)を形成する分子は、必須のSiH−基に付加的に、場合により同時に、脂肪族不飽和基を含有することができる。低分子のSiH−官能性化合物、例えば、テトラキス(ジメチル−シロキシ)シラン及びテトラメチルシクロテトラシロキサン、及び高分子のSiH−含有シロキサン、例えば、25℃で10〜10000mPa・sの粘度を有するポリ(水素メチル)シロキサン及びポリ(ジメチル水素メチル)シロキサン、又はメチル基の一部分が3,3,3−トリフルオルプロピル−又はフェニル基によって代えられている、類似のSiH−含有化合物の使用が特に有利である。
成分(B)は、有利に、本発明による架橋結合可能なシリコーン全組成物中で、SiH−基対脂肪族不飽和基のモル比が、0.1〜20、特に有利に1.0〜5.0であるような量で含有されている。
本発明により使用される成分(A)及び(B)は、商慣習の製品であり、又は化学で慣例の方法により製造可能である。
本発明による組成物は、成分(A)及び(B)の代わりに、脂肪族炭素−炭素−多重結合及びSi−結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン(C)を含有することができる。
シロキサン(C)が使用される場合には、有利に、式:
SiO4−g/2、RSiO3−h/2及びRHSiO3−i/2
[式中、この際、
R及びRは、前記の意味を有し、
gは、0、1、2又は3であり、
hは、0、1又は2であり、かつ
iは、0、1又は2であり、
条件として、1分子当たり、少なくとも2個の基R及び少なくとも2個のSi−結合水素原子が存在する]の単位を含むものが重要である。
オルガノポリシロキサン(C)の例は、SiO4/2−、RSiO1/2−、RSiO1/2−及びRHSiO1/2−単位を含むもの、いわゆる、MQ−樹脂(この際、この樹脂は、付加的に、RSiO3/2−及びRSiO−単位を含有することができる)及び実際に、R及びRが同様に前記の意味を有する、RSiO1/2−、RSiO−及びRHSiO−単位を含む直鎖状のオルガノポリシロキサンである。
オルガノポリシロキサン(C)は、各々25℃で、有利に、平均粘度0.01〜500000Pa・s、特に有利に0.1〜100000Pa・sを有する。
オルガノポリシロキサン(C)は、化学で慣例の方法により製造可能である。
本発明による硬化可能な組成物は、成分(A)〜(D)の他に、更に、従来、付加架橋結合可能な組成物の製造のために使用された、全ての他の物質を含有することができる。
本発明による組成物中で成分(E)として使用され得る強化充填剤の例は、少なくとも50m/gのBET−表面積を有する高熱製造又は沈降珪酸及びカーボンブラック及び活性炭、例えば、ファーネス−ブラック及びアセチレン−ブラックであり、この際、少なくとも50m/gのBET−表面積を有する高熱製造又は沈降珪酸が有利である。
前記の珪酸充填剤は、親水性を有するか、又は公知方法により疎水性にされ得る。親水性充填剤の混合加入の場合には、疎水化剤の添加が必要である。
本発明による架橋結合可能な組成物の活性的強化充填剤(E)の含量は、0〜70質量%、有利に0〜50質量%の範囲である。
本発明による組成物、殊に、ポリオルガノシロキサン組成物は、選択的に、成分(F)として、他の添加剤を70質量%まで、有利に0.0001〜40質量%の割合で含有することができる。これらの添加剤は、例えば、不活性充填剤、シロキサン(A)、(B)及び(C)とは異なる樹脂状ポリオルガノシロキサン、分散助剤、溶剤、付着助剤、顔料、色料、軟化剤、有機ポリマー、熱安定剤等であってよい。これらには、添加剤、例えば、石英粉末、珪藻土、粘土、白亜、リトポン、カーボンブラック、グラファイト、金属酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、カルボン酸の金属塩、金属粉末、繊維、例えば、ガラス繊維、プラスチック繊維、プラスチック粉末、染料、顔料等が挙げられる。本発明による組成物、殊に、オルガノポリシロキサン組成物の製造は、公知方法、例えば、単一成分の均一な混合によって行なわれ得る。この際、順序は任意であるが、本発明によるルテニウム−触媒(D)と(A)及び(B)又は(C)、場合により(E)及び(F)を含む混合物との均一な混合が優先されるべきである。この際、本発明により使用されるルテニウム−触媒(D)は、固形物質として、又はいわゆる、バッチとして(少量の(A)と均一に又は(A)を)E)と混合させて)加えることができる。この際、混合は、(A)の粘度に依存して、例えば、攪拌器を用いて、溶解機中で、ローラー上で、又は捏和機中で行なわれる。
次の例は、本発明による使用、本発明による方法及び本発明による組成物の例証に用いられ、決して限定されるものではない。

触媒の製造
例1:(p−シモール)Ru(H)[(SiMeO)SiMe (x≒14)の合成
Figure 2009533374
テトラヒドロフラン10ml中の[(p−シモール)RuCl50mg(0.08ミリモル)を含む混合物に、HMeSi−[O−SiMe−OSiMe 740mg(約0.67ミリモル)を混合させ、15時間(h)80℃に加熱する。冷却後に、全ての揮発性成分を真空中で除去させる。残渣をn−ペンタン20ml中に入れ、フロリジル(Florisil)を介して濾過し、濾液を真空中で濃縮蒸発させる。褐色油状物が残留する。収量243mg(62%)。
Figure 2009533374
例2:(p−シモール)Ru(h−TMDVS)の合成
Figure 2009533374
エタノール50ml中の[(p−シモール)RuCl995mg(1.63ミリモル)、NaCO(無水)958mg(9.03ミリモル)及びジビニルテトラメチルジシロキサン5.75g(30.8ミリモル)を含む混合物を、90℃で4時間(h)還流加熱する。冷却後に、全ての揮発性成分を真空中で除去させる。残渣にn−ヘプタン50mlを加え、40℃で1時間抽出させ、かつ予備加熱させた濾過器上でセライト(Celite)を介して熱時濾過する。濾液を5mlの容量に濃縮させ、Al(中性、活性段階I、流動剤n−ペンタン)を介してカラムクロマトグラフィーにかける。溶離した黄色帯域の蒸発濃縮により、黄−橙色油状物を得る。収量346mg(25%)。
Figure 2009533374
触媒特性の検査
例3:HMeSiO−[SiMeO]−SiMeH(x≒13)(H−ポリマー13)の、3−ビニルヘプタメチルトリシロキサン及び触媒(p−シモール)Ru(H)[(SiMeO)−SiMe(例1から)を用いた、160℃でのヒドロシリル化
H−ポリマー13 2.5g(約2.63ミリモル)及び3−ビニルヘプタメチルトリシロキサン1.44g(5.78ミリモル)を含む混合物に、(p−シモール)Ru(H)[(SiMeO)−SiMe(Ru約300ppm)28.4mgを加え(例1による方法によって得られる)、かつ160℃で攪拌する。ヒドロシリル化反応の分析(変換率、選択率、収率)を、H−NMRにより行なう。
Figure 2009533374
比較例1:Si−置換配位子を含まないRu−アレーン−触媒;HMeSiO−[SiMeO]−SiMeH(x≒13)(H−ポリマー13)の、3−ビニルヘプタメチルトリシロキサン及び触媒[(p−シモール)RuClを用いた、160℃でのヒドロシリル化
H−ポリマー13 2.51g(約2.63ミリモル)及び3−ビニルヘプタメチルトリシロキサン1.44g(5.78ミリモル)を含む混合物に、[(p−シモール)RuCl(Ru384ppm)4.6mgを加え、かつ160℃で攪拌する。ヒドロシリル化反応の分析(変換率、選択率、収率)を、H−NMRにより行なう。
Figure 2009533374
比較例2:Pt−触媒;HMeSiO−[SiMeO]−SiMeH(x≒13)(H−ポリマー13)の、3−ビニルヘプタメチルトリシロキサン及びカールシュテット−触媒Pt(TVDMS)を用いる、120℃でのヒドロシリル化。
H−ポリマー13 2.51g(約2.63ミリモル)及び3−ビニルヘプタメチルトリシロキサン1.44g(5.78ミリモル)を含む混合物に、キシロール中のカールシュテット−触媒の溶液19μl(Pt2%)(Pt96ppm)を加え、120℃で攪拌する。ヒドロシリル化反応の分析(変換率、選択率、収率)を、H−NMRにより行なう。
Figure 2009533374
例4:HMeSiO−[SiMeO]−SiMeH(x≒13)(H−ポリマー13)の、3−ビニルヘプタメチルトリシロキサン及び触媒(p−シモール)Ru(h−TMDVS)(例2から)を用いる、120℃でのヒドロシリル化
H−ポリマー13 2.5g(約2.63ミリモル)及び3−ビニルヘプタメチルトリシロキサン1.44g(5.78ミリモル)を含む混合物に、(p−シモール)Ru(h−TMDVS)(例2による方法によって得られる)(Ru約300ppm)5.1mgを加え、120℃で攪拌する。ヒドロシリル化反応の分析(変換率、選択率、収率)を、H−NMRにより行なう。
Figure 2009533374
例5:α,ω−ジビニル−ポリジメチルシロキサンと、SiH−官能性ポリシロキサンとの120℃での架橋結合
α,ω−ジビニル−ポリジメチルシロキサン、粘度η=500mPa・s(Wacker-interner Name VIPO 500)10gに、Ru−触媒(成分の全質量に対して、Ru300ppm)を加え、丸底フラスコ中で強力に混合させ、かつ式 MeSiO−[Si(H)Me−O]48−SiMeのSiH−官能性ポリシロキサン(Wacker-interner Name Vernetzer V24)250mgを加え、再度、強力に混合させる。
成分を、予備温度調整した油浴中で120℃及び500U/分で攪拌する。"磁気攪拌魚形子(Magnetruehrfisch)"で攪拌がもはや全範囲で不可能になるまでゲル化段階が進行するまでの時間を測定する。
Figure 2009533374
例6:α,ω−ジビニル−ポリジメチルシロキサンと、SiH−官能性ポリシロキサンとの薄層で120℃での架橋結合
例3からの成分を、針金ドクター(60μ)で層としてスライドガラス上に載せ、加熱台上120℃で温度処理する。
架橋結合の品質を、一定時間後に実施される、摩擦落ち(rub-off)−試験により測定し、この際、評価は、次の基準により行なわれる:
6:液状系
5:架橋結合し始めた帯域を有する液状系
4:架橋結合層、1回の指摩擦後に崩壊
3:架橋結合層、2〜4回の指摩擦後に崩壊
2:架橋結合層、>4回の指摩擦後に崩壊
1:架橋結合層、指摩擦によってもはや崩壊することができない。
Figure 2009533374

Claims (14)

  1. 一般式(1a):
    Figure 2009533374
    [式中、この際、
    2つの基SiRSi は、同じ又は異なっていてよく、RSi は、全部、トリアリール、ジアルキルハロゲン、ジアリールハロゲン、アルキル(アリール)ハロゲン、アルキルジハロゲン、アリールジハロゲン、トリハロゲン、ジアルキル(アルコキシ)、ジアリール(アルコキシ)、アルキル(アリール)アルコキシ、アルキル(ジアルコキシ)、アリール(ジアルコキシ)、トリアルコキシ、Me(OSiMe、Ph(OSiMe、(OSiMe、(ジアルキルシロキシ)−SiMe、(ジアリールシロキシ)−SiMe及び[アルキル(アリール)シロキシ]−SiMeを含む群から選択される基を表わし、この際、nは、各々1〜500の数を表わす;及び
    基R〜Rは、相互に無関係で、水素(H)、アルキル、アリール及びアルコキシ、SiRSi 及びOSiRSi を含む群から選択されるが、条件として、アルキル−、アリール−及びアルコキシ−基は、任意に再び、SiRSi 及びOSiRSi −基で置換されていてよく、かつこの際、RSi は前記の基及び付加的にトリアルキルから選択される;かつ
    2つの隣接基R〜Rは、任意にもう1つの環を形成することができる]の化合物。
  2. 一般式(2a):
    Figure 2009533374
    [式中、この際、
    2つの基SiRSi は、同じ又は異なっていてよく、RSi は、全部、トリアルキル、トリアリール、ジアルキルハロゲン、ジアリールハロゲン、アルキル(アリール)ハロゲン、アルキルジハロゲン、アリールジハロゲン、ジアルキル(アルコキシ)、ジアリール(アルコキシ)、アルキル(アリール)アルコキシ、アルキル(ジアルコキシ)、アリール(ジアルコキシ)、トリアルコキシ、Me(OSiMe、Ph(OSiMe、(OSiMe、(ジアルキルシロキシ)−SiMe、(ジアリールシロキシ)−SiMe及び[アルキル(アリール)シロキシ]−SiMeを含む群から選択される基を表わし、この際、nは、各々1〜500の数を表わす;及び
    基R〜Rは、相互に無関係で、水素(H)、アルキル、アリール及びアルコキシ、SiRSi 及びOSiRSi を含む群から選択されるが、条件として、アルキル−、アリール−及びアルコキシ−基は、任意に再び、SiRSi 及びOSiRSi −基で置換されていてよく、かつこの際、RSi は前記の基及び付加的にトリハロゲンから選択される;かつ
    2つの隣接基R〜Rは、任意にもう1つの環を形成することができる;及び
    Lは、中性の2−電子−供与体−配位子を表わす]の化合物。
  3. 一般式(3a)、(3b)、(3c)及び(3d):
    Figure 2009533374
    [式中、
    Xは、任意の陰イオン配位子を表わす;かつ
    Lは、任意の中性の2−電子−給与体−配位子を表す;及び
    L及びXは、任意に互いに結合し、かつそれらが結合しているルテニウム原子と一緒に、場合により他の原子を含有する環を形成することができ、
    基R〜Rは、相互に無関係で、水素(H)、アルキル、アリール、アルコキシ、ハロゲン、SiRSi 及びOSiRSi を含む群から選択され、この際、アルキル−、アリール−及びアルコキシ−基は、任意に再び、SiRSi 及びOSiRSi −基で置換されていてよく、かつ基R〜Rの少なくとも1基は、SiRSi 、OSiRSi 又はSiRSi 3、OSiRSi で置換されたアルキル−、アリール−及びアルコキシ−基を表わすという条件と結び付いている;及び
    存在するSiRSi 及び/又はOSiRSi −基は、同じ又は異なっていてよく、この際、RSi は、全部、トリアルキル、トリアリール、ジアルキルハロゲン、ジアリールハロゲン、アルキル(アリール)ハロゲン、アルキルジハロゲン、アリールジハロゲン、トリハロゲン、ジアルキル(アルコキシ)、ジアリール(アルコキシ)、アルキル(アリール)アルコキシ、アルキル(ジアルコキシ)、アリール(ジアルコキシ)、トリアルコキシ、Me(OSiMe、Ph(OSiMe、(OSiMe、(ジアルキルシロキシ)−SiMe、(ジアリールシロキシ)−SiMe及び[アルキル(アリール)シロキシ]−SiMeを含む群から選択される基を表わし、この際、nは、各々1〜500の数を表わす]の化合物。
  4. 一般式(4):
    Figure 2009533374
    [式中、
    2つの基SiRSi は、同じ又は異なっていてよく、この際、RSi は、全部、トリアルキル、トリアリール、ジアルキルハロゲン、ジアリールハロゲン、アルキル(アリール)ハロゲン、アルキルジハロゲン、アリールジハロゲン、トリハロゲン、ジアルキル(アルコキシ)、ジアリール(アルコキシ)、アルキル(アリール)アルコキシ、アルキル(ジアルコキシ)、アリール(ジアルコキシ)、トリアルコキシ、Me(OSiMe、Ph(OSiMe、(OSiMe、(ジアルキルシロキシ)−SiMe、(ジアリールシロキシ)−SiMe及び[アルキル(アリール)シロキシ]−SiMeを含む群から選択される基を表わし、この際、nは、各々1〜500の数を表わす;
    及び2つのSiRSi −基は、任意に各々1個の置換基RSiを介して相互に結合していてよい;及び
    基R〜Rは、相互に無関係で、水素(H)、アルキル、アリール及びアルコキシ、SiRSi 及びOSiRSi を含む群から選択されるが、条件として、アルキル−、アリール−及びアルコキシ−基は、任意に再び、SiRSi 及びOSiRSi −基で置換されていてよく、かつこの際、RSi は前記の意味を有するべきである;かつ
    2つの隣接基R〜Rは、任意にもう1つの環を形成することができる]の化合物。
  5. 一般式(5):
    Figure 2009533374
    [式中、
    基R〜Rは、相互に無関係で、水素(H)、アルキル、アリール、アルコキシ、SiRSi 及びOSiRSi を含む群から選択され、この際、アルキル−、アリール−及びアルコキシ−基は、任意に再び、SiRSi 及びOSiRSi −基で置換されていてよい;及び
    この際、RSi は、全部、トリアルキル、トリアリール、ジアルキルハロゲン、ジアリールハロゲン、アルキル(アリール)ハロゲン、アルキルジハロゲン、アリールジハロゲン、トリハロゲン、ジアルキル(アルコキシ)、ジアリール(アルコキシ)、アルキル(アリール)アルコキシ、アルキル(ジアルコキシ)、アリール(ジアルコキシ)、トリアルコキシ、Me(OSiMe、Ph(OSiMe、(OSiMe、(ジアルキルシロキシ)−SiMe、(ジアリールシロキシ)−SiMe及び[アルキル(アリール)シロキシ]−SiMeを含む群から選択される基を表わし、この際、nは、各々1〜500の数を表わす;及び
    2つの隣接基R〜Rは、任意にもう1つの環を形成することができる]の化合物。
  6. 〜Rが、SiRSi 及びOSiRSi −基で置換された基を表わす場合には、これらは、−(CH−SiRSi 、−O−SiRSi 、−O(CH−SiRSi 、−(CH−OSiRSi 及び−O(CH−OSiRSi を含む群から選択され、この際、mは、1〜3の整数であり、かつRSi は、そうでなければ、各々、請求項1、2、3、4又は5のいずれか1項に記載の意味を有するべきであることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の化合物。
  7. ルテニウム−触媒の存在下でのヒドロシリル化法において、該ルテニウム−触媒が、その配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子及び1個のシリル−配位子を有するルテニウム−錯体;その配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子を有し、それに直接又はスペーサーを介して1個のシリル−又はシロキシ−基が結合されているルテニウム−錯体及びその配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子及び少なくとも1個の他の配位子を有し、それに直接又はスペーサーを介して1個のシリル−又はシロキシ−基が結合しているルテニウム−錯体を含む群から選択されることを特徴とする方法。
  8. 請求項1から6までのいずれか1項に記載の化合物を使用し、かつ請求項1に記載の化合物中のRSi は、付加的にトリアルキルを表わし、かつ請求項2に記載の化合物中のそれは付加的にトリハロゲンを表わすことができる、請求項7に記載の方法。
  9. ヒドロシリル化触媒として、その配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子及び1個のシリル−配位子を有するルテニウム−錯体;その配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子を有し、それに直接又はスペーサーを介して1個のシリル−又はシロキシ−基が結合されているルテニウム−錯体及びその配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子及び少なくとも1個の他の配位子を有し、それに直接又はスペーサーを介して1個のシリル−又はシロキシ−基が結合しているルテニウム−錯体を含む群から選択されるルテニウム−化合物の使用。
  10. 請求項1から6までのいずれか1項に記載の化合物を使用し、かつ請求項1に記載の化合物中のRSi は、付加的にトリアルキルを表わし、かつ請求項2に記載の化合物中のそれは付加的にトリハロゲンを表わすことができる、請求項9に記載の使用。
  11. (A)少なくとも1個の脂肪族不飽和炭素−炭素−結合を有する化合物、
    (B)少なくとも1個の珪素−水素−結合を有する化合物及び
    (D)ルテニウム−化合物は、その配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子及び1個のシリル−配位子を有するルテニウム−錯体;その配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子を有し、それに直接又はスペーサーを介して1個のシリル−又はシロキシ−基が結合しているルテニウム−錯体及びその配位子球中に少なくとも1個のη−結合アレーン配位子及び少なくとも1個の他の配位子を有し、それに直接又はスペーサーを介してシリル−又はシロキシ−基が結合しているルテニウム−錯体を含む群から選択されることを特徴とするルテニウム−化合物
    を含むヒドロシリル化可能な組成物。
  12. 成分(D)中のルテニウム−化合物として、請求項1から6までのいずれか1項に記載のルテニウム−化合物を使用し、かつ請求項1に記載の化合物中のRSi は、付加的に、トリアルキルを表わし、かつ請求項2に記載の化合物中のそれは付加的にトリハロゲンを表わし得る、請求項11に記載のヒドロシリル化可能な組成物。
  13. 請求項11又は12に記載のヒドロシリル化可能な組成物の架橋結合によって得られるシリコーンエラストマー。
  14. 請求項11又は12に記載のヒドロシリル化可能な組成物の架橋結合によって得られる被覆物。
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