JP2004528352A - 抗うつ作用を持つ7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレンのアザヘテロ環メチル誘導体 - Google Patents

抗うつ作用を持つ7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレンのアザヘテロ環メチル誘導体 Download PDF

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Abstract

【課題】
【解決手段】式(I)の化合物は、うつ病、および強迫性障害、パニック発作、全般性不安障害、社会不安障害、性的機能不全、摂食障害、肥満、エタノールやコカインの乱用により生じる常習的な疾患、および関連疾患などの疾患の治療に有用である。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、抗うつ作用を持つ7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレンのアザヘテロ環メチル誘導体、その調整プロセス、利用法、それらを含む医薬組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
大うつ病は重大な健康問題であり、人口の5%以上が罹患し、生涯での有病率は15〜20%である。
【0003】
選択的セロトニン再取り込み阻害剤は、うつ病や関連する疾患の治療において顕著な成功を収め、最も処方される薬物の一つとなった。それにもかかわらず、選択的セロトニン再取り込み阻害剤は作用発現までに時間がかかり、完全な治療効果を発揮するには数週間かかることも多い。さらに、その効果がみられるのは患者の2/3未満である。
【0004】
選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRIs)はうつ病などの疾患治療薬として有名である。SSRIsは神経でのセロトニン再取り込みを遮断することで、シナプス間隙のセロトニン濃度を上昇させ、シナプス後セロトニン受容体の活性化を促進して作用する。
【0005】
しかし、SSRIの単回投与により、シナプスのセロトニンを増加させると考えられる神経のセロトニントランスポーターを阻害することができるが、臨床的な改善を達成するには、長期的な投与が必要である。
【0006】
SSRIsはセロトニン作動性細胞体の近傍でセロトニンレベルを上昇させ、過剰のセロトニンが細胞体樹状突起の自己受容体である5HT1A受容体を活性化し、前脳の広範にわたりセロトニンの放出を抑制するということが指摘されてきた。この負のフィードバックが、抗うつ薬で誘導されるシナプスのセロトニン上昇を制限している。
【0007】
5HT1A拮抗薬はこの負のフィードバックを抑制し、セロトニン再取り込み機構の効果を改善すると考えられる。(Perez, V., et al., The Lancet, 349:1594−1597 (1997))。このような併用療法では、セロトニン再取り込み阻害剤の効果が促進されると予想される。
【0008】
従って、セロトニン再取り込み阻害と、5HT1A受容体拮抗作用を共に持つような改良された化合物の供給は非常に価値がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明によれば、式Iの新規化合物群であって:
【0010】
【化5】
Figure 2004528352
【0011】
式I中、
、R、R、R、R、Rは個別に水素、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2〜6のカルボアルコキシ、トリフルオロメチル、炭素原子1〜6のアルキル、炭素原子1〜6のアルコキシ、炭素原子2〜6のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1〜6のモノ−あるいはジ−アルキルアミノ、炭素原子2〜6のアルカンアミド、もしくは炭素原子1〜6のアルカンスルホンアミドでから選択され;
は水素または炭素原子1〜6のアルキルであり;
破線は任意の二重結合を表し;
ZはCRまたはNであり;
nは0、1または2の整数である;
その化合物または、薬剤として許容される前記化合物の塩形態が提供される。
【0012】
本発明の好適な実施例にでは、Rを水素、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、炭素原子1〜6のアルキル、または炭素原子1〜6のアルコキシとする。本発明のより好適な実施例では、Rが水素である。
【0013】
本発明の別の好適な実施例では、Rが水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、炭素原子1〜6のアルキル、炭素原子1〜6のアルコキシ、アミノ、または各アルキル基が炭素原子1〜6のモノ−またはジ−アルキルアミノである。本発明のより好適な実施例にでは、Rは水素または低級アルキルである。
【0014】
本発明のさらに別の実施例では、R、R、Rは個別に水素、ハロゲン、シアノ、カルボキサミド、炭素原子1〜6のアルキル、または炭素原子1〜6のアルコキシから個別に選択される。本発明のさらに別の実施例では、R、R、Rは個別に水素、シアノ、またはハロゲンから選択される。
【0015】
は好ましくは水素またはアルキルである。Rは水素であることが最も好ましい。
【0016】
Zは例えばCRとしてもよく、例えばここでRは水素、ハロ、またはシアノである。
【0017】
nの例は0または1で、例えば1である。
【0018】
さらに好ましい化合物群は、Rが水素、ハロ、シアノ、トリフルオロメチル、炭素原子1〜6のアルキル、または炭素原子1〜6のアルコキシであり、Rが水素、ハロ、トリフルオロメチル、炭素原子1〜6のアルキル、炭素原子1〜6のアルコキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1〜6のモノ−またはジ−アルキルアミノであり、R、R、およびRは個別に水素、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子1〜6のアルキル、および炭素原子1〜6のアルコキシから選択され、nは0または1の整数、Rおよび破線は上述した通りである。
【0019】
最も好ましい化合物群の例は、Rが水素、ハロ、シアノ、トリフルオロメチル、炭素原子1〜6のアルキル、炭素原子1〜6のアルコキシであり、Rが水素、トリフルオロメチル、または炭素原子1〜6のアルキル、R、R、Rは個別に水素、ハロ、シアノから個別に選択され、Rが水素、ZがCR、Rが水素、ハロ、またはシアノ、nは0で、破線は二重結合である。
【0020】
本発明は、8−アミノメチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレンのR、S立体異性体の両方、およびR、S立体異性体の混合物に関するものである。本応用中、8−アミノメチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレンの絶対配置が示されていない場合、本発明の生成物の名称はR、S鏡像異性体それぞれとその2種類の混合物を含むこととする。本発明では、S立体異性体が優先する。
【0021】
一方の立体異性体が優先する場合、実施例によっては対応する鏡像異性体が実質的にない状態と考えられる。従って、対応する鏡像異性体が実質的にない鏡像異性体とは、単離、つまり分割法により分割するか、対応する鏡像異性体を含まないように調整された化合物を指す。ここで用いる「実質的にない」とは、その化合物が非常に高い割合の立体異性体1種類で構成されることを意味する。好適な実施例では、化合物が少なくとも約90%の重量の優先する立体異性体で構成される。本発明の別の実施例では、化合物が少なくとも約99%の重量の優先する立体異性体で構成される。優先する立体異性体は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、キラル塩の生成と結晶化などの当業者に知られている方法、またはここに説明する方法でラセミ混合物から単離することができる。例えば、Jacques, et al., Enantiomers, Racemates and Resolutions (Wiley Interscience, New York, 1981); Wilen, S.H., et al., Tetrahedron 33:2725 (1977); Eliel, E.L. Stereochemistry of Carbon Compounds (McGraw−Hill, NY, 1962); Wilen, S.H. Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p. 268 (E.L. Eliel, Ed., Univ. of Notre Dame Press, Notre Dame, IN 1972)を参照していただきたい。
【0022】
ここで用いるアルキルとは、脂肪族炭化水素鎖を指し、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、neo−ペンチル、n−へキシル、イソへキシルなどの直鎖および分岐鎖を含む。低級アルキルとは、炭素原子1〜3のアルキルを指す。
【0023】
ここで用いるアルカナミドとはR−C(=O)−NH−基を指し、Rは炭素原子1〜5のアルキル基である。
【0024】
ここで用いるアルカノイルオキシとはR−C(=O)−O−基を指し、Rは炭素原子1〜5のアルキル基である。
【0025】
ここで用いるアルカンスルホンアミドとはR−S(O)−NH−基を指し、Rは炭素原子1〜6のアルキル基である。
【0026】
ここで用いるアルコキシとはR−O−基を指し、Rは炭素原子1〜6のアルキル基である。
【0027】
ここで用いるカルボキサミドとは−CO−NH基を指す。
【0028】
ここで用いるカルボアルコキシとはR−O−C(=O)−基を指し、Rは炭素原子1〜5のアルキル基である。
【0029】
ここで用いるハロゲン(またはハロ)とは塩素、臭素、フッ素、ヨウ素を指す。
【0030】
薬剤として許容される塩とは、有機酸または無機酸の誘導体であり、酢酸、乳酸、クエン酸、桂皮酸、酒石酸、琥珀酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、マンデル酸、リンゴ酸、シュウ酸、プロピオン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、グリコール酸、ピルビン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、サリチル酸、安息香酸、また同様に既知の許容される酸などである。
【0031】
本発明の具体的な化合物は、
8−[4−(1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレン;
8−[4−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−2−メチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレン;
8−[4−(1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−2−メチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレン;
3−[1−(2−メチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−8−イルメチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−1H−インドール−5−カルボニトリル;
8−[4−(7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−2−メチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレン;
8−[4−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−2−メチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレン;
8−[4−(5−クロロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−2−メチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレン;およびその薬剤として許容される塩形態である。
【0032】
本発明のいくつかの実施例では、新規の中間体が合成された。この中間体の化学式は以下の通りである:
【0033】
【化6】
Figure 2004528352
【0034】
式II中、
、Rは個別に水素、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2〜6のカルボアルコキシ、トリフルオロメチル、炭素原子1〜6のアルキル、炭素原子1〜6のアルコキシ、炭素原子2〜6のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1〜6のモノ−あるいはジ−アルキルアミノ、炭素原子2〜6のアルカンアミド、もしくは炭素原子1〜6のアルカンスルホンアミドでから選択され;
Xはヒドロキシ、ハロゲン、炭素原子1〜6のアルキルスルホナート、トリフルオロメタンスルホナート、またはベンゼンスルホナートであり、ベンゼン環は任意にハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、炭素原子1〜6のアルキル、炭素原子1〜6のアルコキシで置換される。
【0035】
本発明では、以下の方法のいずれかで構成される、式(I)の化合物の調整法も示す。
a)下記式の化合物を反応させる方法
【0036】
【化7】
Figure 2004528352
【0037】
式II中、
、Rは個別に水素、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2〜6のカルボアルコキシ、トリフルオロメチル、炭素原子1〜6のアルキル、炭素原子1〜6のアルコキシ、炭素原子2〜6のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1〜6のモノ−あるいはジ−アルキルアミノ、炭素原子2〜6のアルカンアミド、炭素原子1〜6のアルカンスルホンアミドであり;
Xはヒドロキシ、ハロゲン、炭素原子1〜6のアルキルスルホナート、トリフルオロメタンスルホナート、またはベンゼンスルホナートであり、ベンゼン環は任意にハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、炭素原子1〜6のアルキル、炭素原子1〜6のアルコキシで置換される;
式(II)は、式(III)と反応する:
【0038】
【化8】
Figure 2004528352
【0039】
式(III)中、破線、n、Z、R、R、R、Rはここで定義した通りとし、反応の結果、式(I)の化合物を与える。
または
(b)式(I)の基本化合物から薬剤として許容される酸を付加した塩に変換する方法。
または
(c)式(I)の化合物の異性体混合物を分離し、式(I)の化合物またはその薬剤として許容される塩形態の鏡像異性体を単離する方法。
【0040】
ここに説明した反応では常に、活性な置換基/置換部位を反応前に保護し、その後外すこともできる。
【0041】
本発明の8−アザヘテロシクリルメチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]−ナフタレンはスキームI、II、IIに示すように調整される。具体的には、スキームIに示す通り、適切に置換されたニトログアヤコール(1)を水素化ナトリウムなどの適切な塩基存在下、アリルブロマイドによりアルキル化すると(2)が生成し、次にこれを水酸化ナトリウムなどの試薬で脱メチル化する。得られた4−ニトロ−2−アリルオキシフェノール(3)を水素化ナトリウムなどの塩基存在下、トシル酸グリシジルあるいはエピハロヒドリンを用いてアルキル化すると(4)が生じ、メシチレン、キシレンなどの高沸点溶媒中で加熱するとアリル基の転移とジオキサン環の環化が同時に起こる。得られた第1級アルコール(5)は、第3級アミンあるいはピリジンの存在下、p−トルエンスルホニルクロライドと反応させることでトシレート(6)に変換するか、四臭化炭素または四塩化炭素とトリフェニルホスフィンを同時に反応させてハライドに変換する。
【0042】
【化9】
Figure 2004528352
【0043】
次に、塩化メチレンまたはベンゼンを還流させて触媒量のビス−アセトニトリルパラジウム(II)クロライドを用いて側鎖のアリル基を異性化し、塩化スズ(II)など、適切な還元剤を用いてニトロ基をアニリンに還元する。このアニリンを適当なアシルハライドまたはその無水物でアシル化すると(7)が生成し、そのオレフィンを、過ヨウ素酸ナトリウム存在下、触媒量の四酸化オスミウムを処理して、対応するo−アミドベンズアルデヒド(8)に開裂する。このアルデヒドは、バイヤービリガー反応にてメタ−クロロペルオキシ安息香酸を処理することでフェノール(9)に変換し、新規中間体である7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリアザ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレン(式II)への環化は、還流にてオルトエステルなどの適切な脱水試薬を処理することで行う。ジメチルスルホキシドなどの高沸点溶媒中、トシレートまたはハライドを適切に置換したアザへテロ環(特に断らない限り、式中、水素、ハロ、シアノ、カルボキシアド、炭素原子2〜6のカルボアルコキシ、トリフルオロメチル、炭素原子1〜6のアルキル、炭素原子1〜6のアルコキシ、炭素原子2〜6のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1〜6のモノ−またはジ−アルキルアミノ、炭素原子2〜6のアルカンアミド、または炭素原子1〜6のアルカンスルホンアミドであり、Rが水素または炭素原子1〜6のアルキルであり、破線は任意の二重結合を表し、nは整数0、1、または2である)と置換すると、本発明の表題化合物が得られる。
【0044】
代わりに、スキームIで説明し、塩化スズ(II)の還元によって生成したオレフィン(7)をカルボベンゾキシ(Cbz)などの適当な保護基で保護して(10)を生成させてから、そのオレフィンを四酸化オスミウム/過ヨウ素酸ナトリウムで処理してアルデヒド(11)に開裂し、そのアルデヒドをバイヤービリガーの手順でフェノール(12)に変換してもよい。パラジウム−炭素を用いて水素処理により脱保護するとo−アミノフェノール(13)が得られ、これは適当なオルトエステル、カルボン酸、またはカルボン酸無水物で処理すると、式IIの新規7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレンに環化する。
【0045】
【化10】
Figure 2004528352
【0046】
このo−アミノフェノールと臭化シアンまたは塩化シアン、あるいは適切に置換したカルバモイルクロライドを処理すると、Rがアミノである本発明の化合物となる。このo−アミノフェノールをカルボニルジイミダゾールと処理するとオキサゾロンが得られ、これは、ホスホリルクロライドまたはブロマイドなどの無機無水物と処理する工程を経るとRがハロゲンである本発明の化合物となり、適当なアルキル化試薬で処理する工程を経るとRがアルコキシである本発明の化合物となる。このトシレートを上述の適切に置換したアザへテロ環で置換すると、本発明の表題化合物が得られる。
【0047】
が水素であり、Rがアルキルである。本発明の化合物は、スキームIIIに沿って最も簡便に調整することができる。適当な2’,3’,4’−トリヒドロキシアシルフェノン(14)は、炭酸ナトリウムなどの塩基存在下、トシル酸グリシジルまたはエピハロヒドリンで位置選択的にアルキル化すると、対応する7−アシル−8−ヒドロキシベンゾジオキサン−2−メタノール(15)が得られる。塩酸ヒドロキシアミンと酢酸ナトリウムを反応させてケトンをオキシムに変換し、(16)を得た後、適当なジメチル脂肪酸アミド(dimethylalkanoic acid amide)存在下でホスホリルクロライドと処理してオキサゾール(17)へ環化する。得られた7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−8−メタノールをピリジン中、p−トルエンスルホニルクロライドと処理してトシレート(II)に変換し、記述の適当なアザへテロ環と結合させると、本発明の表題化合物が得られる。
【0048】
【化11】
Figure 2004528352
【0049】
上述の化学に適したグアヤコール、2’,3’,4’−トリヒドロキシアシルフェノン、およびアザへテロ環は、既知の化合物であるか、本分野で知られた方法より調整できる。本発明の化合物は、従来の方法で鏡像異性体に分割してもよく、好ましくは、上述の方法におけるエピハロヒドリンまたはラセミ体のトシル酸グリシジルの代わりに、(2R)−(−)−3−ニトロベンゼンスルホン酸グリシジルまたは(2R)−(−)−3−ニトロベンゼントシル酸グリシジル(Sベンゾジオキサンメタンアミンを合成する場合)、あるいは(2S)−(+)−3−ニトロベンゼンスルホン酸グリシジルまたは(2S)−(+)−3−ニトロベンゼントシル酸グリシジル(R鏡像異性体を合成する場合)を置換することで、個々の鏡像異性体を直接調整してもよい。
【0050】
Cheethamら(Neuropharmacol. 32:737, 1993)と同様のプロトコールを用い、セロトニントランスポーターに対する本発明の化合物の親和性を決定した。遊離体のH−パロキセチンから結合体を分離するTom Techろ過装置、および結合体の放射活性を定量化するWallac 1205 Beta Plate(登録商標)カウンターを用いて、雄ラットの前頭皮質膜(frontal cortical membranes)からの本化合物のH−パロキセチンを置換活性を測定した。従って、標準的な臨床抗うつ薬に対して求められたKは、フルオキセチンで1.96nM、イミプラミンで14.2nM、ジメリジンで67.6nMであった。ラット前頭葉(frontal cortex)におけるH−パロキセチン結合とH−セロトニンの取り込み阻害の間には、強い関連性が見出された。
【0051】
セロトニン5−HT1A受容体に対する高親和性は、ヒト5−HT1A受容体と安定に形質転換したCHO細胞を利用した、Hallら、J. Neurochem. 44, 1685 (1985)の手順を修正したものに従い、5−HT1Aセロトニン受容体から[H]8−OHDPAT(ジプロピルアミノテトラリン)を置き換える、本発明の化合物の活性を検討することで確立した。本発明の化合物に対する5−HT1Aの親和性は、Kとして以下に報告する。
【0052】
5−HT1A受容体での拮抗活性は、LazarenoおよびBirdsall(Br. J. Pharmacol. 109: 1120, 1993)が用いた方法と同様の35S−GTPγS結合アッセイを利用して確立し、この方法により、クローニングしたヒト5−HT1A受容体を含む膜への35S−GTPγS結合に作用する、被検化合物の活性を測定した。アゴニスト(agonist)は結合を促進させるが、アンタゴニストは促進させず、むしろ標準的なアゴニスト8−OHDPATの作用を弱める。被検化合物の最大阻害作用は max として表し、その力価はIC 50 とした。
【0053】
前述の3パラグラフで説明した3つの標準的な試験方法の結果は、以下の通りである。
【0054】
【表1】
Figure 2004528352
【0055】
フルオキセチン、パロキセチン、セルトラリンなどの抗うつ薬と同様、本発明の化合物は脳の神経伝達物質セロトニンの再取り込みを強力に遮断する能力を有する。従って本発明の化合物は、うつ病(大うつ病性障害、小児期のうつ病と気分変調を含むがこれだけに限らない)、不安(anxiety)、パニック障害、外傷後ストレス障害、月経前不快気分障害(月経前症候群としても知られる)、(多動の有無に関わらず)注意欠陥障害、強迫性障害(抜毛癖を含む)、社会不安障害、全般性不安障害、肥満、拒食症や過食症などの摂食障害、血管運動障害による紅潮、コカインおよびアルコール依存症、性的機能不全(早漏を含む)、および関連する疾患など、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)の抗うつ薬の投与により一般的に治療される疾患の治療に有用である。さらに、本発明の化合物は、脳の5−HT1Aセロトニン受容体に対し強い親和性があり、またこの受容体で拮抗活性を示す。複数の薬物(例えば、フルオキセチンとピンドロール)を用いた最近の臨床試験では、SSRI活性と5−HT1A拮抗作用を組み合わせた治療により、抗うつ作用の発現が速くなることが証明された(Blier and Bergeron, 1995; F. Artigas et. al., 1996; M. B. Tome et. al., 1997)。従って、本発明の化合物は非常に興味深く、うつ病の治療に有用である。
【0056】
従って本発明は、哺乳類、好ましくはヒトにおいて、上記に挙げた各疾患を治療、予防、阻害、または緩和する方法、つまり、薬学的に効果的な量の本発明の化合物を、それを必要とする哺乳類に与える方法を示している。
【0057】
本発明に含まれる事項として、中枢神経系の疾患状態や病状を治療あるいは制御する医薬組成物もあり、これには式Iの化合物の少なくとも1つ、その混合物、その薬学的な塩、およびその薬学的に許容されるキャリアを含む。そのような化合物は、Remingtons Pharmaceutical Sciences, 17th edition, ed. Alfonoso R. Gennaro, Mack Publishing Company, Easton, PA (1985)で述べられているような、許容される薬学的手順に沿って調整することができる。薬学的に許容されるキャリアとは、製剤中の他の成分と適合し、生物学的に許容されるキャリアである。
【0058】
本発明の化合物は、そのまま、もしくは従来の医薬品キャリアと合わせて経口、非経口投与することができる。適切な固体キャリアとは、香料添加剤、潤滑剤、可溶化剤、懸濁剤、充填剤、流動促進剤、圧縮補助剤、結合剤、錠剤粉砕試薬、カプセル物質などとしても作用する、1つ以上の物質を含む。散剤では、キャリアは細かく粉砕した固体であり、細かく粉砕した有効成分との混合物となっている。錠剤では、有効成分を必要な圧縮性を持つキャリアと適当な割合で混合し、望みの形と大きさに固形化される。散剤と錠剤には最高99%の有効成分を含んでいることが望ましい。適切な固体キャリアには、例えばリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、デキストリン、でんぷん、ゼラチン、セルロース、メチルセルロース、カルボキシルメチル・セルロース・ナトリウム、ポリビニルピロリジン、低融点ワックス、イオン交換樹脂などがある。
【0059】
液体キャリアは、調整した液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、エリキシル剤において用いることができる。本発明の有効成分は、水、有機溶媒、その両方の混合物、薬学的に許容される油または脂肪など、薬学的に許容される液体キャリアに溶解、懸濁することができる。液体キャリアには、可溶化剤、乳化剤、緩衝液、保存料、甘味料、香料添加剤、懸濁剤、増粘剤、着色料、粘性調節剤、安定剤、浸透圧調節剤など、他の適切な薬学添加物を含めることができる。経口、非経口投与に用いる適切な液体基材の例としては、水(特に、セルロース誘導体、好ましくはカルボキシルメチル・セルロース・ナトリウム溶液など、上記の添加剤を含む)、アルコール(一価アルコール、グリコールなどの多価アルコールを含む)、その誘導体、油(ヤシ油やラッカセイ油など)などがある。非経口投与では、基材をオレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピルなど、油状のエステルとすることもできる。無菌液体基材は、非経口投与製剤の無菌液として用いる。
【0060】
無菌溶液または懸濁液の液体医薬組成物は、例えば筋肉内、腹腔内、皮下注射により利用できる。無菌溶液は静脈内投与することもできる。経口投与は液体または固体の組成とすることができる。
【0061】
医薬組成物は、錠剤、カプセル剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤、坐剤などの単位剤形であることが望ましい。このような剤形では、その配合をさらに適切な量の有効成分を含んだ単位量に分ける;単位剤形は、例えば分包した散剤、バイヤール、アンプル剤、事前に注入されたシリンジ、液体を含む小袋などとして、包装することができる。単位剤形は、例えば、カプセル剤または錠剤自体であってもよく、そのような配合の適当数を包装することもできる。
【0062】
患者に与えられる量は、投与されるもの、予防か、治療かなどの投与目的、患者の状態、投与法などによって変わる。治療への応用では、すでに疾患に罹患している患者に、疾患の症状とその合併症を治癒あるいは少なくとも部分的に改善するのに十分な量の本発明の化合物が与えられる。これを達成するのに十分適切な量を「治療学的に有効な量」と定義する。特定の症例の治療に用いる用量は、主治医により主観的に決定される必要がある。関与する評価項目には、患者の特定の病状とサイズ、年齢、反応パターンを含む。一般に、開始用量は1日約5mgであり、1日量を1日約150mgまで漸増すると、ヒトにおいて望ましい用量を与える。
【0063】
ここで用いた「与える」とは、本発明の化合物あるいはある化合物を直接投与するか、体内で同等量の活性な化合物または物質となるプロドラッグ、誘導体、またはアナローグ(analog)を投与することを意味する。
【0064】
本発明には式Iの化合物のプロドラッグを含む。ここで用いる「プロドラッグ」とは、in vivoで代謝(加水分解など)により、式Iの化合物に変換される化合物を意味する。本分野では、例えばBundgaard, (ed.), Design of Prodrugs, Elsevier (1985); Widder, et al. (ed.), Methods in Enzymology, vol. 4, Academic Press (1985); Krogsgaard−Larsen, et al., (ed). "Design and Application of Prodrugs, Textbook of Drug Design and Development, Chapter 5, 113−191 (1991), Bundgaard, et al., Journal of Drug Deliver Reviews, 8:1−38(1992), Bundgaard, J. of Pharmaceutical Sciences, 77:285 et seq. (1988); Higuchi and Stella (eds.) Prodrugs as Novel Drug Delivery Systems, American Chemical Society (1975)で考察されている通り、様々な形態のプロドラッグが知られている。
【0065】
以下の例では、本発明の代表化合物の合成法を示す。
【0066】
中間体1
3−アリルオキシ−4−メトキシニトロベンゼン
5−ニトログアヤコールのナトリウム塩97.5g(0.51mole)をDMF1リットルに溶解し、1.5当量のアリルブロマイドを加えた。65℃で2時間加熱した後、濃い色はほとんどなくなり、TLC(1:1のCHCl/ヘキサン)では出発物質がなくなったことが示された。溶媒を減圧濃縮し、残渣を水で洗った。生成物をろ過により単離し、減圧乾燥した。これにより淡黄色の固体112gが得られた。メタノールから再結晶したサンプルの融点は93−94℃であった。
【0067】
中間体2
2−アリルオキシ−4−ニトロフェノール
ジメチルスルホキシド1リットルに2N水酸化ナトリウム750mLを加え、この混合液を65℃に加熱した。上記で調整した淡黄色固体の3−アリルオキシ−4−メトキシニトロベンゼンを30分かけて数回に分けて加え、温度を95℃に上げて3時間維持すると出発原料が消費された。混合液を冷却し、1Lの氷と1Lの2N HClの混合液に注いだ。ろ過により淡褐色の固体として、粗成生物であるが(1:1CHCl/ヘキサンによるTLCで)均質な、望みの生成物73グラムが単離された。その後、この物質を1:1のヘキサン/塩化メチレンに溶解し、シリカゲルでろ過すると淡黄色の固体68gが得られ、酢酸エチル/ヘキサンで再結晶すると融点61−62℃であった。上記の最初の結晶化で得られた母液の水層を酢酸エチル2Lで抽出した。これを硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過、留去すると濃い油状物質となった。1:1の塩化メチレン/ヘキサンを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行うと、黄色の固体として表題化合物がさらに12gが得られた。2%メタノール/クロロホルムで溶出すると12gの濃い油状物質が得られ、これは減圧するとゆっくりと結晶化した。これはクライゼン生成物の3−アリル−4−ニトロカテコールであることが証明された。
【0068】
中間体3
2−(2−アリルオキシ−4−ニトロフェノキシメチル)−オキシラン
20g(0.50mole)の60%NaH/鉱油を2リットルのフラスコに入れ、500mLのヘキサンで洗った。1LのDMFを加え、次に前の工程で調整した77g(0.40mole)の2−アリルオキシ−4−ニトロフェノールを加えた。アルゴン雰囲気下で数回に分けてフェノールを加えた。アルゴン雰囲気下、室温で30分混合液を撹拌した後、108g(0.48moles)の(R)−トシル酸グリシジルを加え、窒素雰囲気下、70−75℃で一晩混合液を加熱した。冷却後、DMFを減圧除去し、塩化メチレン1Lで置き換えた。これを2N HCl、飽和炭酸水素ナトリウム、飽和食塩水500mLずつで洗い、硫酸ナトリウムで乾燥した。混合液をろ過、減圧濃縮すると油状物質が得られ、溶出液として1:1のヘキサン/塩化メチレンを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行った。微量の出発物質2種類が混入した生成物43gが得られ、次に淡黄色固体として純粋な生成物が21g得られた。この不純な物質を1.2Lの10%酢酸エチル/ヘキサンで再結晶すると、純粋な(1:1ヘキサン/塩化メチレンを用いたシリカゲルTLCで均質な)(R)−2−(2−アリルオキシ−4−ニトロフェノキシメチル)−オキシラン(融点64℃)34gが得られた。
元素分析:1213NO
計算値:C,57.37;H,5.21;N,5.58
実測値:C,57.50;H,5.21;N,5.43
【0069】
中間体4
(8−アリル−7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ(1,4)ジオキシン−2−イル)−メタノール
上述の通り調整した(R)−2−(2−アリルオキシ−4−ニトロフェノキシメチル)−オキシラン(20g、80mmoles)を窒素雰囲気下、155℃でメシチレン中24時間加熱した。生成した黒色固体をろ過すると、非常に極性の高い物質が1.5g得られた。溶媒を減圧留去し、溶出液として塩化メチレンを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行うと、出発物質10gが回収でき、望みの転位した(S)−(8−アリル−7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ(1,4)ジオキシン−2−イル)−メタノール7.5gが得られ、これは減圧で放置するとゆっくりと結晶化した(融点67℃)。回収した出発物質をもとに計算した収率は75%である。
元素分析:1213NO
計算値:C,57.37;H,5.21;N,5.58
実測値:C,57.26;H,5.20;N,5.35
【0070】
中間体5
トルエン−4−スルホン酸8−アリル−7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ(1,4)ジオキシン−2−イルメチルエステル
9.55g(38.0mmole)の(S)−(8−アリル−7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ(1,4)ジオキシン−2−イル)−メタノールを465mLのピリジンに溶解し、29.0g(152mmole)のp−トルエンスルホニルクロライドを加え、混合液を窒素雰囲気下、室温で一晩撹拌した。水を加えて過剰のトシルクロライドをクエンチし、溶媒を減圧除去して塩化メチレンで置き換えた。この溶液を2N HCl、飽和炭酸水素ナトリウム、飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過、減圧留去、溶出液として1:1のヘキサン/塩化メチレンを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行うと、トルエン−4−スルホン酸(R)−アリル−7−ニトロ−2,3−ベンゾ(1,4)ジオキシン−2−イルメチルエステルが12.6g(92%)得られ、これを放置すると黄褐色の固体(融点60−62℃)にゆっくりと結晶化した。
元素分析:1919NO
計算値:C,56.29;H,4.72;N,3.45
実測値:C,56.13;H,4.58;N,3.44
【0071】
中間体6
{7−ニトロ−8−[1−プロペニル]−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル}メチル4−メチルベンゼンスルホナート
(R)−[8−アリル−7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル]メチル4−メチルベンゼンスルホナート10.0g(24.0mmole)をベンゼン700mLに溶解し、この溶液に1.03gのビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(II)を加え、この混合液を窒素雰囲気下で48時間還流した。触媒をろ過により除去し、ろ液を減圧濃縮すると褐色の油状物質が得られた。溶出液として塩化メチレンを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行うと、E、Z異性体の混合物として表題化合物7.2gが得られた。純粋なE異性体を含むフラクションを留去すると、{(2R)−7−ニトロ−8[(E)−1−プロペニル]−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾ−ジオキシン−2−イル}メチル4−メチルベンゼンスルホナートが黄色の固体(融点105−106℃)として得られた。
元素分析:1919NO
計算値:C,56.29;H,4.72;N,3.45
実測値:C,56.45;H,4.64;N,3.39
【0072】
中間体7
{7−アミノ−8−[1−プロペニル]−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル}メチル4−メチルベンゼンスルホナート
10.0g(24.0mmole)の{(2R)−7−ニトロ−8−[1−プロペニル]−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル}メチル4−メチルベンゼンスルホナートおよび28.0g(123mmole)の塩化スズ二水和物を合わせ、窒素雰囲気下、酢酸エチル(250mL)中、70℃で6時間加熱した。室温に冷却後、反応混合液を氷に注ぎ、炭酸水素ナトリウムで塩基性とした。次に酢酸エチルで抽出、食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、留去すると、褐色の油状物質が得られた。50%ヘキサン/塩化メチレンを用い、粗成生物の油状物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通して不純物を除き、望みの生成物を0.5%メタノール/CHClで溶出させると、黄色の油状物質として、表題化合物の(R)−鏡像異性体8.16g(91%)が得られた。分析を行うため、フマル酸を加えて黄色の油状物質50mgをエタノールから結晶化すると、表題化合物のフマル酸塩が得られた。MS(ESI)m/z375(M+H)
元素分析:1921NOS・1.00C
計算値:C,56.20;H,5.13;N,2.85
実測値:C,56.40;H,4.99;N,2.91
【0073】
中間体8
{7−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−8−[1−プロペニル]−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル}メチル4−メチルベンゼンスルホナート
{(2R)−7−アミノ−8−[1−プロペニル]−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル}メチル4−メチルベンゼンスルホナート(4.20g、11.2mmole)を酢酸エチル(150mL)に溶解し、この溶液にクロロ蟻酸ベンジル(8.00mL、56.0mmole)を加えた。この反応混合液を窒素雰囲気下で0.5時間撹拌し、酢酸エチル(75mL)中にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(9.75mL、56mmole)を加えた溶液を0.5時間かけて1滴ずつ加えた。混合液を窒素雰囲気下、室温で一晩撹拌した。反応液を350mlの容積に希釈し、次に2N HCl(2×100mL)、飽和炭酸水素ナトリウム(150mL)、そして食塩水(100mL)で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、留去すると油状物質が得られた。10%酢酸エチル/ヘキサンを用い、粗成生物の油状物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通して不純物を除き、生成物を60%酢酸エチル/ヘキサンで溶出すると、黄色の油状物質として、表題化合物の(R)−鏡像異性体が得られた(4.5g,79%)。H(CDCl)ダブレット7.8δ(2);マルチプレット7.4δ(7H);ダブレット6.7δ(2H);マルチプレット6.0−6.2δ(2H);シングレット5.2δ(2H);マルチプレット4.4δ(1H);マルチプレット4.2δ(3H);マルチプレット4.0δ(1H);シングレット2.4δ(3H);ダブレット1.9δ(3H)。
【0074】
中間体9
{7−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−8−ホルミル−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル}メチル4−メチルベンゼンスルホナート
{(2R)−7−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−8−[1−プロペニル]−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル}メチル4−メチルベンゼンスルホナート(4.5g、8.84mmole)のテトラヒドロフラン(225mL)溶液にOsO(1.65mL、0.270mmole)を加えた。次に、NaIO(9.45g、44.2mmole)を水(100mL)に溶解た溶液を1滴ずつ加えた。反応液を窒素雰囲気下、室温で一晩撹拌した。水(250mL)をこの混合液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、留去すると、黄色の固体として表題化合物の(R)−鏡像異性体4.45g(>95%)が得られた。H(CDCl)ブロードシングレット10.8δ(1H);シングレット10.1δ(1H);ダブレット7.9δ(1H);ダブレット7.8δ(2H);マルチプレット7.4δ(7H);ダブレット7.0δ(1H);シングレット5.2δ(2H);マルチプレット4.5δ(1H);マルチプレット4.2δ(3H);マルチプレット4.1δ(1H);シングレット2.4δ(3H)。
【0075】
中間体10
{7−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−8−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル}メチル4−メチルベンゼンスルホナート
{(2R)−7−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−8−ホルミル−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル}メチル4−メチルベンゼンスルホナート(4.45g、8.95mmole)を塩化メチレン(50mL)に溶解し、これをm−クロロペルオキシ安息香酸(6.45g、22.4mmole)の塩化メチレン(120mL)溶液に1滴ずつ加えた。反応液を窒素雰囲気下で一晩撹拌した。容積で300mLに希釈した後、飽和炭酸水素ナトリウム(2×200mL)、食塩水(100mL)で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、蒸発乾固させた。粗成生物のH NMRスペクトルをとり、これはギ酸エステルであることが判明した。塩基性アルミナを用いてメタノール中、一晩撹拌することで開裂を行った。ろ過および留去後、ヘキサンを用い、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通して不純物を除き、生成物を塩化メチレンで溶出すると、黄色の油状物質として、表題化合物の(R)−鏡像異性体が得られた(1.80g、40%)。H(CDCl)ダブレット7.8δ(2H);マルチプレット7.2−7.4δ(7H);ブロードシングレット7.0δ(1H);ダブレット6.4δ(1H);シングレット5.2δ(2H);マルチプレット4.4δ(1H);マルチプレット4.2δ(3H);マルチプレット4.0δ(1H);シングレット2.4δ(3H)。
【0076】
中間体11
[7−アミノ−8−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル]メチル4−メチルベンゼンスルホナート
(2R)−7−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−8−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル}メチル4−メチルベンゼンスルホナート(1.8g、3.7mmole)と0.25gの10%パラジウム−炭素を200mLのメタノールに混合し、Parrシェーカー(Parr shaker)を用いて、この混合液に40psiの水素を3時間処理した。触媒をろ過し、さらにメタノールで洗った。溶媒を減圧留去すると、ベージュ色の泡状物質として、表題化合物の塩酸塩半水和物の(R)−鏡像異性体1.25g(87%)が得られた。
元素分析:1617NOS・1.00HCl・0.5H
計算値:C,48.43;H,4.83;N,3.53
実測値:C,48.21;H,4.34;N,3.58
【0077】
中間体12
7,8−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−g][1,3]ベンゾキサゾール−8−イルメチル4−メチルベンゼンスルホナート
0.20gのp−トルエンスルホン酸存在下、[(2R)−7−アミノ−8−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル]メチル4−メチル−ベンゼンスルホナート塩酸塩(1.05g、2.99mmole)をオルト蟻酸トリメチル(7mL)中で3時間加熱還流した。溶媒を高真空で除去すると、ベージュ色の固体が得られた。この粗生成物をエタノールから再結晶すると、表題化合物の(R)−鏡像異性体0.81g(75%)が得られた。MS(ESI)m/z361(M+H)+。
元素分析:1717NO
計算値:C,56.50;H,4.18;N,3.88
実測値:C,56.10;H,4.37;N,3.69
【0078】
例1
8−[4−(1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレン
(8R)−7,8−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−g][1,3]ベンゾキサゾール−8−イルメチル4−メチル−ベンゼンスルホナート(0.81g、2.24mmole)と3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジニル)−1H−インドール(0.97g、4.92mmole)を窒素雰囲気下、20mLのDMSO中で合わせた。この溶液を窒素雰囲気下、75−80℃で4時間加熱した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に分配した。有機層を食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮した。粗生成物の油状物質のシリカゲルカラムクロマトグラフィーは、まず塩化メチレンで不純物を除去し、次に1%メタノール/塩化メチレンで表題化合物の(S)−鏡像異性体を溶出した。これは溶媒を留去すると白色の固体となり(0.05g、10%)、融点223−224℃、MS(ESI)m/z387(M+H)+であった。
元素分析:2321・0.25H
計算値:C,70.48;H,5.53;N,10.72
実測値:C,70.05;H,5.12;N,10.55
【0079】
中間体13
1−[5−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル]−1−エタノン
2’,3’,4’−トリヒドロキシアセトフェノン(10.6g、63.0mmole)のDMF(75mL)溶液に炭酸カリウム(17.4g、126mmole)を加えた。5分後、(R)−トシル酸グリシジル(9.67g、42.3mmole)を加え、この均一な混合液を70℃で3時間加熱した。溶媒を減圧除去した後、残渣を水(800mL)に注ぎ、酢酸エチル(4×300mL)で抽出した。有機層を合わせて硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過、減圧で蒸発乾固させた。このようにして得られた粗生成物の褐色油状物質は、溶出液として40%ヘキサン/酢酸エチルを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行うと、黄色の油状物質として表題化合物の(S)−鏡像異性体が得られ、これは放置すると凝固した(7.5g、78%)。MS(ESI)m/z223(M−H)−。
元素分析:1112・0.10H
計算値:C,58.46;H,5.44
実測値:C,58.02;H,5.09
【0080】
中間体14
1−[5−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル]−1−エタノンオキシム
塩酸ヒドロキシルアミン(2.38g、34.2mmole)を1:1エタノール/ピリジン(100mL)に溶解し、この溶液を1−[(3S)−5−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル]−1−エタノン(1.92g、8.57mmole)のエタノール(200mL)溶液に加えた。次にこれを窒素雰囲気下で5時間加熱還流した。冷却後、溶媒を除去し、酢酸エチルで置き換えた。この溶液を水(200mL)および2N HCl水溶液(100mL)で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、減圧留去すると、融点162℃の灰色固体として表題化合物の(S)−鏡像異性体1.89g(93%)が得られた。MS(ESI)m/z240(M+H)+。
元素分析:1113NO・0.35H
計算値:C,53.81;H,5.62;N,5.71
実測値:C,53.51;H,5.30;N,5.58
【0081】
中間体15
[2−メチル−7,8−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−g][1,3]ベンゾキサゾール−8−イル]メタノール
3.03g(12.6mmole)の1−[(3S)−5−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル]−1−エタノンオキシムを、1:3のN,N−ジメチルアセトアミド/アセトニトリル(100mL)混合液に溶解した。溶液を氷/水浴で冷却し、オキシ塩化リン(1.26mL、35mmole)の1:3N,N−ジメチルアセトニトリル/アセトニトリル(30mL)溶液を加えた。反応混合液を窒素雰囲気下で48時間撹拌した。これを次に氷冷した酢酸ナトリウムの飽和溶液に加え、酢酸エチルで抽出、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、減圧留去した。得られた粗生成物の油状物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通し、60%ヘキサン/酢酸エチルで不純物を除去、40%ヘキサン/酢酸エチルで生成物を溶出した。溶媒を減圧留去した後、融点120℃の白色固体として、表題化合物の(S)−鏡像異性体2.08g(75%)が得られた。MS(ESI)m/z222(M+H)+。
元素分析:1111NO・0.20H
計算値:C,58.77;H,5.11;N,6.23
実測値:C,58.93;H,4.91;N,6.14
【0082】
中間体16
[2−メチル−7,8−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−g][1,3]ベンゾキサゾール−8−イル]メチル4−メチルベンゼンスルホナート
[(8S)−2−メチル−7,8−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−g][1,3]−ベンゾキサゾール−8−イル]メタノール(1.80g、8.14mmole)の塩化メチレン(100mL)溶液にp−トルエンスルホニルクロライド(3.90g、20.4mmole)を加えた。混合液を氷浴で冷却し、ジイソプロピルエチルアミン(3.55mL、20.4mmole)の塩化メチレン(20mL)溶液を1滴ずつ加え、次に4−ジメチルアミノピリジン(0.65g、5.30mmole)を加えた。溶液を室温まで上昇させ、窒素雰囲気下で一晩撹拌した。反応液を塩化メチレンで500mLの容積に希釈し、2N HCl水溶液(200mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)、食塩水(150mL)で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、減圧留去すると黄色の油状物質が得られた。粗生成油状物質のシリカゲルカラムクロマトグラフィーでは、塩化メチレンを用いて不純物を除去し、そして3%メタノール/塩化メチレンを用いて表題化合物の(R)−鏡像異性体を溶出した。これは減圧下で白色の固体となり(2.56g、84%)、融点123℃であった。MS(ESI)m/z376(M+H)+。
元素分析:1817NOS・0.20H
計算値:C,57.04;H,4.63;N,3.70
実測値:C,56.75;H,4.62;N,3.51
【0083】
例2
8−[4−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−2−メチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレン
[(8R)−2−メチル−7,8−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−g][1,3]ベンゾキサゾール−8−イル]メチル4−メチルベンゼンスルホナート(0.50g、1.31mmole)と5−フルオロ−3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジニル)−1H−インドール(0.86g、3.98mmole)を窒素雰囲気下、30mLのDMSO中で合わせた。この溶液を窒素雰囲気下、75−80℃で加熱した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に分配した。有機層を食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮した。粗生成物の残渣のシリカゲルカラムクロマトグラフィーでは、まず塩化メチレンで不純物を除去し、次に4%メタノール/塩化メチレンで表題化合物の(S)−鏡像異性体0.16g(30%)を溶出した。これは溶媒を留去すると黄色の固体となった(融点95℃)。MS(ESI)m/z420(M+H)
元素分析:2422FN・0.25H
計算値:C,67.99;H,5.35;N,9.91
実測値:C,67.83;H,5.30;N,9.60
【0084】
例3
8−[4−(1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−2−メチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレン
[(8R)−2−メチル−7,8−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−g][1,3]ベンゾキサゾール−8−イル]メチル4−メチルベンゼンスルホナート(0.50g、1.31mmole)と3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジニル)−1H−インドール(0.97g、4.92mmole)を窒素雰囲気下、30mLのDMSO中で合わせた。この溶液を窒素雰囲気下、75−80℃で加熱した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に分配した。有機層を食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮した。粗生成物の残渣のシリカゲルカラムクロマトグラフィーでは、85%ヘキサン/塩化メチレンで不純物を除去し、塩化メチレンで生成物である表題化合物の(S)−鏡像異性体を溶出した。これは溶媒を留去すると黄色の固体(融点196℃)となった(0.21g、40%)。MS(ESI)m/z402(M+H)
元素分析:2423・H
計算値:C,68.72;H,6.01;N,10.02
実測値:C,68.48;H,5.53;N,9.68
【0085】
例4
3−[1−(2−メチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シ クロペンタ[a]ナフタレン−8−イルメチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−1H−インドール−5−カルボニトリル
[(8R)−2−メチル−7,8−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−g][1,3]ベンゾキサゾール−8−イル]メチル4−メチルベンゼンスルホナート(0.60g、1.6mmole)と3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジニル)−1H−インドール−5−カルボニトリル(0.85g、3.8mmole)を窒素雰囲気下、70mLのDMSO中で合わせた。この溶液を窒素雰囲気下、75−80℃で加熱した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に分配した。有機層を食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮した。粗生成物の残渣のシリカゲルカラムクロマトグラフィーでは、30%ヘキサン/酢酸エチルを用いて不純物を除去した。酢酸エチルで生成物を溶出し、これは黄色の油状物質であった(0.24g、42%)。温エタノール中フマル酸(0.12g,1.02mmole)溶液を加えて、この油状物質をエタノールから結晶化すると、融点119℃の黄色固体のジフマル酸塩0.50水和物として、表題化合物の(S)−鏡像異性体0.20gが得られた。MS(ESI)m/z427(M+H)+。
元素分析:2522・2C・0.50H
計算値:C,59.37;H,4.68;N,8.39
実測値:C,58.91;H,4.71;N,8.02
【0086】
例5
8−[4−(7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−2−メチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレン
[(8R)−2−メチル−7,8−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−g][1,3]ベンゾキサゾール−8−イル]メチル4−メチルベンゼンスルホナート(0.50g、1.31mmole)と7−フルオロ−3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジニル)−1H−インドール(1.0g、4.6mmole)を窒素雰囲気下、10mLのDMSO中で合わせた。この溶液を窒素雰囲気下、80℃で6時間加熱した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルで400mLに希釈した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水400mLずつで洗い、減圧濃縮した。1%メタノール/クロロホルムを用いて粗生成物残渣のシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行うと、表題化合物の(S)−鏡像異性体0.50gが得られ、これは溶媒を留去すると黄色の固体となった(融点208−210℃)。
元素分析:2422FN・0.5H
計算値:C,67.28;H,5.41;N,9.81
実測値:C,67.14;H,5.17;N,9.59
【0087】
例6
8−[4−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−2−メチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレン
[(8R)−2−メチル−7,8−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−g][1,3]ベンゾキサゾール−8−イル]メチル4−メチルベンゼンスルホナート(0.50g、1.31mmole)と6−フルオロ−3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジニル)−1H−インドール(1.0g、4.6mmole)を窒素雰囲気下、10mLのDMSO中で合わせた。この溶液を窒素雰囲気下、80℃で加熱した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、酢酸エチル400mLで希釈した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水400mLずつで洗い、減圧濃縮した。1%メタノール/塩化メチレンを用いて粗生成物残渣のシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行うと、表題化合物の(S)−鏡像異性体0.52gが得られ、これは溶媒を留去すると黄色の固体となった(融点188−190℃)。
元素分析:2422FN
計算値:C,68.72;H,5.29;N,10.02
実測値:C,68.63;H,4.94;N,10.12
【0088】
例7
8−[4−(5−クロロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−2−メチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレン
[(8R)−2−メチル−7,8−ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3−g][1,3]ベンゾキサゾール−8−イル]メチル4−メチルベンゼンスルホナート(0.50g、1.3mmole)と5−クロロ−3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジニル)−1H−インドール(1.0g、4.3mmole)を窒素雰囲気下、10mLのDMSO中で合わせた。この溶液を窒素雰囲気下、80℃で加熱した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルで400mLに希釈した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水400mLずつで洗い、減圧濃縮した。1%メタノール/クロロホルムを用いて粗生成物残渣のシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行い、生成物を溶出すると、赤褐色の油状物質が得られた(0.42g)。1当量のフマル酸溶液を加えてエタノール40mLからこの油状物質を結晶化すると、融点144−145℃の黄色固体である半フマル酸塩として、表題化合物の(S)−鏡像異性体が0.07g得られた。
元素分析:2522・0.5C・0.75COH・0.5H
計算値:C,61.45;H,5.53;N,7.82
実測値:C,61.43;H,5.27;N,7.68

Claims (20)

  1. 式Iの化合物であって
    Figure 2004528352
    式I中、
    、R、R、R、R、Rは個別に水素、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2〜6のカルボアルコキシ、トリフルオロメチル、炭素原子1〜6のアルキル、炭素原子1〜6のアルコキシ、炭素原子2〜6のアルカノイルオキシ(alkanoyloxy)、アミノ、各アルキル基が炭素原子1〜6のモノあるいはジ−アルキルアミノ、炭素原子2〜6のアルカンアミド、もしくは炭素原子1〜6のアルカンスルホンアミドから選択され;
    は水素または炭素原子1〜6のアルキルであり;
    破線は任意の二重結合を表し;
    ZはCRまたはNであり;
    nは0、1または2の整数である;
    その化合物または、薬剤として許容される前記化合物の塩形態。
  2. が水素、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、炭素原子1〜6のアルキル、または炭素原子1〜6のアルコキシである請求項1の化合物。
  3. が水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、炭素原子1〜6のアルキル、炭素原子1〜6のアルコキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1〜6のモノまたはジ−アルキルアミノである、請求項1または請求項2の化合物。
  4. 、R、Rは個別に水素、ハロゲン、シアノ、カルボキサミド、炭素原子1〜6のアルキル、または炭素原子1〜6のアルコキシから選択された、請求項1〜3のいずれかの化合物。
  5. が水素あるいはアルキルである請求項1〜4のいずれかの化合物。
  6. が水素、ハロ、シアノ、トリフルオロメチル、炭素原子1〜6のアルキル、または炭素原子1〜6のアルコキシであり、Rが水素、ハロ、トリフルオロメチル、炭素原子1〜6のアルキル、炭素原子1〜6のアルコキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1〜6のモノ−またはジ−アルキルアミノであり、R、R、およびRは個別に水素、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子1〜6のアルキル、炭素原子1〜6のアルコキシから選択され、ZがCR、Rは水素、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子1〜6のアルキル、または炭素原子1〜6のアルコキシであり、nは0または1の整数である、請求項1の化合物。
  7. が水素、ハロ、シアノ、トリフルオロメチル、炭素原子1〜6のアルキル、または炭素原子1〜6のアルコキシであり、Rが水素、トリフルオロメチル、または炭素原子1〜6のアルキルであり、R、R、Rは個別に水素、ハロ、シアノから選択され、ZがCR、Rは水素、ハロ、またはシアノであり、Rが水素、nは0で、破線は二重結合を表す請求項1の化合物。
  8. 8−[4−(1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレンである請求項1の化合物、またはその薬剤として許容される塩形態。
  9. 8−[4−(5−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−2−メチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレンである請求項1の化合物、またはその薬剤として許容される塩形態。
  10. 8−[4−(1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−2−メチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレンである請求項1の化合物、またはその薬剤として許容される塩形態。
  11. 3−[1−(2−メチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−8−イルメチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−1H−インドール−5−カルボニトリルである請求項1の化合物、またはその薬剤として許容される塩形態。
  12. 8−[4−(7−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−2−メチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレンである請求項1の化合物。
  13. 8−[4−(6−フルオロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−2−メチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレンである請求項1の化合物。
  14. 8−[4−(5−クロロ−1H−インドール−3−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル]−2−メチル−7,8−ジヒドロ−1,6,9−トリオキサ−3−アザ−シクロペンタ[a]ナフタレンである請求項1の化合物。
  15. 式(II)の化合物であって:
    Figure 2004528352
    式II中、
    、Rは個別に水素、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2〜6のカルボアルコキシ、トリフルオロメチル、炭素原子1〜6のアルキル、炭素原子1〜6のアルコキシ、炭素原子2〜6のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1〜6のモノ−あるいはジ−アルキルアミノ、炭素原子2〜6のアルカンアミド、もしくは炭素原子1〜6のアルカンスルホンアミドから選択され;
    Xはヒドロキシ、ハロゲン、炭素原子1〜6のアルキルスルホナート、トリフルオロメタンスルホナート、またはベンゼンスルホナートであり、ベンゼン環は任意にハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、炭素原子1〜6のアルキル、もしくは炭素原子1〜6のアルコキシで置換される。
  16. うつ病、不安(anxiety)、パニック障害、外傷後ストレス障害、月経前不快気分障害、注意欠陥障害、強迫性障害、社会不安障害、全般性不安障害、肥満、摂食障害、血管運動障害による紅潮(vasomotor flushing)、コカインおよびアルコール依存症、および性的機能不全から成る群から選択された疾患に罹患した被験者を治療する方法であって、治療学的に効果的な量の、請求項1〜14のいずれかで請求した化学式Iの化合物、または薬剤として許容されるその化合物の塩形態を上記疾患に罹患した被験者に与える工程を有する。
  17. 疾患がうつ病である請求項16の方法。
  18. 被験者がヒトである請求項16あるいは請求項17の方法。
  19. 医薬組成物であって、請求項1〜14のいずれか1つで請求した化学式Iの化合物、または薬剤として許容されるその化合物の塩形態と、薬剤として許容されるキャリアあるいは充填剤を有する医薬組成物。
  20. 以下の方法のいずれか1つを有する、請求項1の化合物を調整する工程:
    a)下記式の化合物を反応させる方法
    Figure 2004528352
    式(II)中、
    、Rは個別に水素、ハロ、シアノ、カルボキサミド、炭素原子2〜6のカルボアルコキシ、トリフルオロメチル、炭素原子1〜6のアルキル、炭素原子1〜6のアルコキシ、炭素原子2〜6のアルカノイルオキシ、アミノ、各アルキル基が炭素原子1〜6のモノ−あるいはジ−アルキルアミノ、炭素原子2〜6のアルカンアミド、炭素原子1〜6のアルカンスルホンアミドから選択され;
    Xはヒドロキシ、ハロゲン、炭素原子1〜6のアルキルスルホナート、トリフルオロメタンスルホナート、またはベンゼンスルホナートであり、ベンゼン環は任意にハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、炭素原子1〜6のアルキル、もしくは炭素原子1〜6のアルコキシで置換される。
    式(II)は、式(III)の化合物と反応する:
    Figure 2004528352
    式(III)中、破線、n、Z、R、R、R、Rは請求項1で定義した通りとし、反応の結果、式(I)の化合物を与える;
    または
    (b)式(I)の基本化合物を薬剤として許容される酸を付加した塩に変換する方法。
    または
    (c)式(I)の化合物の異性体混合物を分離し、式(I)の化合物または薬剤として許容されるその化合物の塩形態の鏡像異性体を単離する方法。
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