JP2004506602A - 液体ヒドロホルミル化排出物を後処理するための方法 - Google Patents

液体ヒドロホルミル化排出物を後処理するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、本質的にアルデヒド、高沸点副生成物、均一に溶解されたヒドロホルミル化触媒、未反応オレフィン、低沸点副生成物および溶解された合成ガスを有する、連続的ヒドロホルミル化の液体排出物を処理するための方法に関する。本発明の方法によれば、a)液体ヒドロホルミル化排出物を、第1減圧工程中で、反応圧を2〜20バール下廻る圧力で減圧し、これによって液相と気相への分離が生じ、かつ、b)第1減圧工程中で得られた液相を、第2減圧工程中で、第1減圧工程の圧力よりも低い圧力に減圧し、これによって、本質的にヒドロホルミル化生成物の高沸点副生成物、均一に溶解されたヒドロホルミル化触媒および少量のヒドロホルミル化生成物および未反応オレフィンを含有する液相と、本質的にヒドロホルミル化生成物の大部分、未反応オレフィンおよび低沸点副生成物を含有する気相とへの分離が生じる。

Description

【0001】
本発明は、連続的ヒドロホルミル化反応からの液体ヒドロホルミル化排出物を後処理するための方法に関し、この場合、この排出物は、ヒドロホルミル化生成物としての少なくとも一つのアルデヒド、未反応オレフィン、溶解された合成ガス、均質に溶解されたヒドロホルミル化触媒およびホルミル化反応の副生成物を含有する。
【0002】
オレフィンの相当するアルデヒドへのヒドロホルミル化は、経済的であることが著しく重要であり、それというのも、この方法で製造されたアルデヒドは、順に、多くの工業的生成物、たとえば、溶剤または可塑化アルコールのための出発材料であるためである。したがって、たとえば、方法のエネルギーバランスを改善し、選択率の増加させ、かつ、均一系ロジウム触媒へ加わる応力を減少させる、ヒドロホルミル化工程の研究は、世界的に重要な意味を持つものである。
【0003】
〜C20−オレフィンのヒドロホルミル化は、一般には、EP−A−114611、US−4148830またはEP−A−016286で公知の液体排出工程を用いて実施され、その際、本質的に、ヒドロホルミル化反応からの液体排出物は、膨張容器(expansion vessel)中で減圧される。圧力低下の結果として、排出物は、触媒、溶剤、高沸点副生成物および少量のアルデヒドおよび未反応オレフィンを含有する液相と、過剰量の合成ガスならびに形成された主要量のアルデヒドおよび主要量の未反応オレフィンを含有する気相とに分離される。液相を再循環流として反応器中に戻し、かつ気相を除去した。気相を、合成ガスおよび未反応オレフィンと、アルデヒドとに分離し、この場合、これは、未反応オレフィンから蒸留によって分離された。合成ガスおよび未反応オレフィンは、反応器中に再循環された。
【0004】
WO97/07086では、膨張溶液からの液相をカラム上部に供給し、かつ、気相をカラム下部に装入する改変された方法が記載されており、したがって、液相は、気相で向流に処理される。これは、生成物と高沸点成分との分離を改善する。この分離は、有利には可能な限り低い圧力下で実施され、その際、生成物と高沸点成分との分離は、触媒がダメージを受けない程度の温度で実施されてもよい。
【0005】
この方法の欠点は、過剰量の合成ガス、未反応オレフィンおよび低沸点副生成物を、反応圧に圧縮し、かつ、これらを反応器中に再循環するために、高いエネルギー消費量を有する大きいコンプレッサーを使用しなければならないことである。
【0006】
本発明の目的は、オレフィンのヒドロホルミル化のためのより経済的な方法を提供することであり、その際、ヒドロホルミル化反応器からの液体ヒドロホルミル化排出物の他の後処理工程中における前記欠点は回避される。
【0007】
この方法は、ヒドロホルミル化排出物の2工程フラッシュ蒸留を含む方法によって達成されることが見出された。
【0008】
したがって、本発明は、連続的ヒドロホルミル化からの液体排出物を後処理するための方法を提供し、この場合、これは、アルデヒド、高沸点副生成物、均一に溶解されたヒドロホルミル化触媒、未反応オレフィン、低沸点副生成物および溶解された合成ガスを含有し、その際、
a)液体ホルミル化排出物は、第1減圧工程で、反応圧を2〜20バール下廻る圧力で減圧し、結果として液相と気相とに分離し、かつ、
b)第1減圧工程で得られた液相を、第2減圧工程で、第1減圧工程を下廻る圧力に減圧し、結果として、本質的にヒドロホルミル化の高沸点副生成物、均質に溶解されたヒドロホルミル化触媒および少量のヒドロホルミル化生成物および未反応オレフィンを含有する液相と、本質的に、主要量のヒドロホルミル化生成物、未反応オレフィンおよび低沸点副生成物を含有する気相とに分離する。
【0009】
本発明の方法は、オレフィンのロジウム接触ヒドロホルミル化からの液体排出物の後処理に適している。使用されるオレフィンは、一般には、2〜20個の原子、特に2〜10個の炭素原子および特に好ましくは2〜5個の炭素原子を有するか、またはこれらの混合物を有する。使用されるオレフィンは、非置換であってもよいか、またはヒドロホルミル化条件下で不活性の置換基、たとえば、エステル基、ニトリル基、アルコキシ基またはヒドロキシ基を1個または2個有する。
【0010】
使用されるロジウム触媒は、一般には、リガンドとして一つまたはそれ以上のオルガノリン化合物を有する錯体であり、かつヒドロホルミル化反応の反応媒体中で均質に可溶である。このようなリガンドの例は、トリアリールホスフィン、特にトリフェニルホスフィン、C〜C−アルキルジアリールホスフィンまたはアリールアルキルジホスフィンから成る群から選択されたホスフィンリガンドである。使用されてもよい触媒は、たとえば、WO97/07086およびこの中で引用された特許明細書中に記載されている。
【0011】
ヒドロホルミル化は、一般には、50〜150℃および5〜50バールの圧力で実施される。
【0012】
特別な温度および特別な圧力において、ヒドロホルミル化のために過剰量で使用される合成ガス、すなわち、一般的に、20/80〜80/20、好ましくは40/60〜60/40のCO/Hモル比を有する一酸化炭素/水素混合物は、液体ヒドロホルミル化排出物中で、その溶解度に相当する範囲内で溶解される。合成ガスの一部分は、ヒドロホルミル化排出物中で、小さい気泡の形で懸濁することができる。
【0013】
ヒドロホルミル化反応からの排出物の液体部分は、有意成分として、ロジウム触媒、ヒドロホルミル化生成物、すなわち、使用されたオレフィンまたはオレフィン混合物から製造された1個または複数個のアルデヒド、さらにはこれらのアルデヒドの凝縮生成物、この場合、これらは、たとえば、ヒドロホルミル化中において副生成物として形成されてもよい、ヒドロホルミル化生成物よりも高い沸点を有するものであり、かつ、たとえば、US4158830中に記載されており、さらには、低沸点成分、たとえばオレフィンに相当するアルカンを含有する。液体排出物は、さらに、高沸点の不活性溶剤、たとえばトルエンまたはキシレンを含有していてもよい。
【0014】
前記に示した、ヒドロホルミル化方法および使用されたロジウム触媒の詳細は、本発明の方法を、その技術的状況に置き換えるのに適している。この点において、本発明の方法を実施するためのホルミル化は、従来技術から公知の通常の液体排出ヒドロホルミル化法によって実施されてもよく、たとえば、これは、EP−A−016286、EP−A−188246またはUS4148830に記載されている。
【0015】
液体ホルミル化排出物は、好ましくは、第1に、反応温度を5〜50℃、好ましくは10〜30℃上廻る温度で加熱される。この加熱は、通常の方法で、一般には、熱交換器を用いて実施される。
【0016】
加熱されたかまたは非加熱のホルミル化排出物は、その後に、第1減圧工程で、反応圧を2〜20バール、好ましくは5〜15バール下廻る温度に、容器(膨張容器)中で減圧する。膨張容器中の圧力は、一般には、2〜40バール、好ましくは2〜20バールである。
【0017】
第1減圧工程において、ヒドロホルミル化排出物は、液相および気相に分離される。気相は、本質的に過剰量の合成ガス、未反応オレフィンおよび場合によってはオレフィンに相当するアルカンを含有する。気相は一般には、通常は反応圧への圧縮後に、反応器中に再循環される。液相は、本質的にはヒドロホルミル化生成物、高沸点を有するヒドロホルミル化生成物の凝縮生成物、触媒および場合によっては溶剤、たとえば、トルエンまたはキシレンを含有する。
【0018】
第1減圧工程で分離された液相は、その後に、液体流として膨張容器から排出され、かつ、第2減圧工程で、他の膨張容器中で、第1減圧工程の圧力を下廻る圧力に減圧する。第2減圧工程中の減圧は、好ましくは0〜10バール、特に好ましくは1〜5バールである。第2減圧工程中の圧力は、一般には、第1減圧工程中の圧力を2〜20バール、特に3〜50バール下廻る。
【0019】
第1減圧工程中で得られた液相は、第2減圧工程中で、液相および気相に分離される。液相は、ヒドロホルミル化生成物の高沸点凝縮生成物、触媒およびおそらくは溶剤および少量のヒドロホルミル化生成物を含有する。気相は、ヒドロホルミル化生成物の大部分ならびに合成ガスの残量および低沸点成分(未反応オレフィンおよびオレフィンに相当するアルカン)を含有する。
【0020】
驚くべことに、過剰量の合成ガスおよび未反応オレフィンを圧縮するために必要なエネルギー消費量および圧縮能力が、本発明によって提供されるようなヒドロホルミル化排出物の2工程による減圧が実施される場合に、減少可能であるが見出された。
【0021】
第2減圧工程中で得られる液相および気相は、さらに、通常の方法によって後処理されていてもよい。たとえば、気相は、コンデンサーに通過させてもよく、この場合、ヒドロホルミル化生成物、なおも存在する未反応オレフィンおよび低沸点成分(第1の、主流であるのは、オレフィンに相当するアルカンである)が、液体の形で分離され、かつ他の精製、たとえば蒸留を通過させる。コンデンサーから得られる気相は、本質的に未反応合成ガス、未反応オレフィンおよび低沸点2次成分を含有し、全てかまたは一部分が反応器中に再循環されてもよい。
【0022】
第2減圧工程中で得られた液相は、直接的にかまたはなおも存在するヒドロホルミル化生成物を、たとえば蒸留による除去後に、反応器に再循環させてもよい。
【0023】
第2減圧工程中で得られた気相および液相は、好ましくは、WO97/07086中で記載された方法によって後処理される。この目的のために、気相をカラム塔底部から装入しながら、液相をカラムの上部領域に装入した。したがって、液相および気相は、向流で処理される。液相および気相間の接触を増加させるために、好ましくは、大きい表面積を作るために、任意の充填要素、たとえば、ラシヒリング(Rasching rings)、渦巻き線またはサドル、または定められた充填物または内部構造物、たとえば細流トレイ(trickle tray)を備えたカラムを用いて、大きい表面積をつくる。気相と液相とを密接させた結果として、ヒドロホルミル化生成物の残余量および液相中に存在する未反応オレフィンを、気相に移し、したがって、塔頂部でカラムから排出される気相は、カラムの塔底で装入された気相と比較して、ヒドロホルミル化生成物および未反応オレフィンに富んでいる。カラムから排出された気相およびカラムから排出された液相の後処理は、その後に、たとえば前記に示したような通常の方法で行われてもよい。
【0024】
本発明の好ましい方法は、明細書中に記載された数字を引用し、付属する図面を用いて以下に記載される。図面は、本発明の方法を例証するのに役立つ、単に流れ図である。明瞭化のために、方法を説明するために必要な装置のみが記載されており、その一方で、方法を実施するための他の自明の装置、たとえば、ポンプ、付加的な容器、計測器等は、図面中では省略されている。本発明の方法は、図面中に示された実施態様に対して制限されるものではない。
【0025】
ヒドロホルミル化排出物(1)は、熱交換器(A)中で、50℃を上廻らない程度の温度に加熱される。反応器排出物の加熱は好ましいが、しかしながら、方法はまたこの加熱工程なしで実施することができる。加熱されたヒドロホルミル化排出物(2)は、バルブ(B)を介して容器(C)(第1膨張容器)中で減圧される。容器(C)中に広まった圧力は、一般にはヒドロホルミル化排出物(1)の圧力を2〜20バール下廻る。容器(C)中で、ヒドロホルミル化排出物は、過剰量の合成ガス、未反応オレフィンおよび低沸点副生成物を含有する気相と液相とに分離される。容器(C)中で得られた液相(4)を、調整バルブ(D)を介して容器(E)(第2膨張容器)に運搬し、かつ減圧した。容器(E)中での減圧によって、液相および気相への分離を生じる。液相は、本質的に触媒、ヒドロホルミル化反応のかなり高沸点の副生成物、オレフィンの残余量およびホルミル化生成物の残余量、および場合によってはホルミル化中で使用された高沸点溶剤を含有する。気相は、本質的に、主要量のホルミル化生成物および未反応オレフィンの残余量、低沸点成分および未反応合成ガスを含有する。
【0026】
容器(E)中で分離された液相(6)は除去され、かつフローヒーターまたは熱交換器(F)を用いて、容器(E)中での液相の温度を10〜80℃上廻る温度に加熱された。
【0027】
容器(E)からの加熱された液相(7)を管路を介してカラム(G)の塔頂部または塔頂部領域に運搬する。容器(E)中で得られた気相(5)をカラム塔底部(G)に装入する。カラム(G)は、たとえば、任意の充填物、定められた充填物または集中的な気/液交換のための内部構造物を備えた常用のカラムである。カラム(G)から塔底部で排出された液相(9)は、この場合、本質的に触媒およびヒドロホルミル化生成物よりも高い沸点を有するホルミル化反応副生成物、場合によっては付加的にホルミル化に使用される高沸点溶剤およびアルデヒドの残余量を含有し、ヒドロホルミル化反応器に返送される(図面には示されていない)。カラム(G)の塔頂部から取り除かれた気体流(8)は、この場合、低沸点成分の残余量を含むヒドロホルミル化生成物および未反応オレフィンおよび合成ガスを含み、コンデンサー(H)に運搬し、冷却され、かつ液相(11)および気相(10)に分離される。液相(11)は、ヒドロホルミル化生成物および少量の未反応オレフィンおよび低沸点成分を含有し、かつ通常は、他の精製のための蒸留工程に通過させる。気相(10)は、残留する合成ガスおよび未反応オレフィンおよび低沸点2次成分を含有する。気相は、ヒドロホルミル化反応の圧力に圧縮した後に、ヒドロホルミル化反応器に戻す。流(9)および(10)の一部分は、有利には、障害となる2次成分の蓄積を回避するために排出させる。
【0028】
以下の例は、本発明を、その目的を制限することなく例証する。
【0029】

比較例
プロペン、一酸化炭素、水素およびロジウム−トリフェニルホスフィン触媒からのブチルアルデヒド 10kg/hを製造するための反応器を、90℃で、かつ20バールの圧力で操作した。液体の反応器内容物量 24kg/hを、反応器から排出させ、かつさらに排出系で、WO97/07086に記載されたように処理した。本発明の方法と比較して、この方法は、熱交換器および他の膨張容器によっておこなわれず、すなわち、液体排出物(1)は直接的に容器(E)で圧抜きされる。WO97/07086の方法にしたがって、液体排出物は、容器中で1.5バールの圧力に減圧される。
【0030】
液体ヒドロホルミル化排出物の膨張容器(E)中での減圧は、結果として、本質的に液体のヒドロホルミル化排出物を、液相と気相とに分離する。液相は、本質的に触媒およびかなり高沸点のヒドロホルミル化反応副生成物、オレフィンの残余量およびヒドロホルミル化生成物を含有する。気相は、本質的に、ヒドロホルミル化生成物の大部分、未反応オレフィンの大部分、低沸点2次成分および未反応合成ガスを含有する。
【0031】
膨張容器(E)中で分離された液相は、液体流(6)として膨張容器から管路を介して取り除かれ、かつフローヒーターまたは熱交換器(F)を用いて、膨張容器(E)の液相の温度を25℃上廻る温度に加熱される。この方法で加熱された液体流(7)は、管路を介してカラム(G)の塔頂部領域に運搬される。カラム(G)はパールリング(Pall ring)を含有する充填カラムであり、かつ5理論段を有する。膨張容器(E)からの気相は、流(5)としてカラム(G)の塔底部に運搬され、したがってカラム中を液体流(7)に対して向流で通過させる。カラム(G)の塔底部で、管路を介して放出される液体流(9)は、この場合、少ないヒドロホルミル化生成物および未反応オレフィンを有し、かつ本質的に触媒およびヒドロホルミル化生成物よりも高い沸点を有するヒドロホルミル化反応の副生成物を含有しており、全部または一部分がヒドロホルミル化反応器中に戻される(図面中には示されていない)。カラム(G)の塔頂部で管路を介して排気される気体流(8)は、この場合、ヒドロホルミル化生成物および未反応オレフィンに富んでおり、かつ、付加的な有意成分として、飽和炭化水素および未反応合成ガスを含有し、さらなる後処理でコンデンサー(H)に運搬され、その際、かなり高沸点の成分、すなわちヒドロホルミル化生成物および少量の未反応オレフィンおよび低沸点成分を、凝縮によって未反応合成ガスから分離した。この方法で分離された合成ガスは、ヒドロホルミル化反応の圧力に圧縮され、かつヒドロホルミル化反応器に戻される。
【0032】
この排出物の変法において、気体 1.0 m(標準)が、熱交換器(H)中での凝縮後に得られた。この気体は未反応合成ガス、プロパンおよびプロペンを含有し、この場合、これらは、反応器排出物中に溶解されている。このガスは、コンプレッサーを介して反応圧に圧縮され、かつ反応器中に返送される。
【0033】
例1
反応器排出物(1)を図に示された工程によって後処理するが、しかしながら、熱交換器(A)を使用することはない。溶解されたガス(合成ガス、プロペンおよびプロパン)の大部分(約40体積%)を気相に移した。これらの液層を、直接的に反応器に返送した。残留する液相を容器(C)から取り出し、かつ、管路および調節バルブ(D)を介して膨張容器(E)中に運搬し、かつ比較例で示したようにさらに処理する。
【0034】
熱交換器(H)下流で再度圧縮すべきガス量は、1時間当たり1.0m(標準)から0.6m(標準)に減少した。
【0035】
例2
例1を、熱交換器(A)を用いて繰り返し、この場合、液体反応器排出物を、90〜110℃に加熱した。これは、約6バールへの減圧後に得られたガス(3)の量を増加させ(溶解されたガスの約60%体積)、かつ直接的に容器(C)から反応器に再循環させた。
【0036】
熱交換器(H)下流で再度圧縮すべきガス量は、1時間当たり1.0から0.4m(標準)に減少した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液体ヒドロホルミル化排出物の処理工程を示す流れ図。
【符号の説明】
1 反応排出物、 2 加熱されたヒドロホルミル化排出物、 3 気体流、 4 液体流、 5 気体流、 6 液体流、 7 液体流、 8 気体流、 9 液体流、 10 気体流、 11 液体流、 A 熱交換器、 B 調節バルブ、 C 第1膨張容器、 D 調節バルブ、 E 第2膨張容器、 F 熱交換器、 G カラム、 H コンデンザー

Claims (11)

  1. 本質的にアルデヒド、高沸点副生成物、均一に溶解されたヒドロホルミル化触媒、未反応オレフィン、低沸点副生成物および溶解された合成ガスを含有する、連続的ヒドロホルミル化からの液体排出物を後処理するための方法において、
    a)液体ヒドロホルミル化排出物を、第1減圧工程で、反応圧を2〜20バール下廻る圧力に減圧し、その結果、液相と気相との分離が生じ、かつ、
    b)第1減圧工程中で得られた液相を、第2減圧工程において、第1減圧工程の圧力を下廻る圧力に減圧し、その際、本質的に、高沸点のヒドロホルミル化副生成物、均一に溶解されたヒドロホルミル化触媒および少量のヒドロホルミル化生成物および未反応オレフィンを含有する液相と、本質的に、主要量のヒドロホルミル化生成物、未反応オレフィンおよび低沸点副生成物を含有する気相とに分離することを特徴とする、連続的ヒドロホルミル化からの液体排出物を後処理するための方法。
  2. ヒドロホルミル化排出物を、第1減圧工程前に、ヒドロホルミル化反応温度を5〜50℃上廻る温度に加熱する、請求項1に記載の方法。
  3. 第1減圧工程で、3〜40バールの圧力に減圧する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 第1減圧工程中で得られた液相を、第2減圧工程で、0〜10バールの圧力に減圧する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 第2減圧工程中で得られた液相をカラムの上部に装入し、かつ、第2減圧工程中で得られた気相をカラム塔底部に装入し、したがって、気相および液相を向流で処理する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. カラム塔頂部で生じる気相を、凝縮によって、本質的に、未反応合成ガスおよび未反応オレフィンならびにオレフィンに相当するアルカンを含有する気相と、本質的に、ヒドロホルミル化生成物および少量の未反応オレフィンおよび飽和炭化水素を含有する液相とに分離する、請求項5に記載の方法。
  7. 第1減圧工程中で生じる気相を、反応器に再循環させる、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. カラム塔底部で得られた液相を、全部かまたは部分的に反応器に返送する、請求項5または6に記載の方法。
  9. 凝縮後に得られた気相を、全部かまたは部分的に反応器に返送する、請求項7に記載の方法。
  10. 連続したヒドロホルミル化反応を、C〜C20−オレフィンまたはこれらの混合物を用いて実施する、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. オレフィンとしてプロペンを使用する、請求項10に記載の方法。
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