JP2004363527A - 磁気記憶装置、データ複写装置、データ複写システム、データ複写プログラム、及びデータ複写方法 - Google Patents
磁気記憶装置、データ複写装置、データ複写システム、データ複写プログラム、及びデータ複写方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】データ複写方法は、データ複写装置31aとサーバ40とをネットワークを介して接続する工程と、サーバ40のデータベース41の中から第1のデータを選択する工程と、この第1のデータをデータ複写装置31aにダウンロードする工程と、このダウンロードした第1のデータを第1の磁気メモリ50に書き込む工程と、データ複写装置31aに第2の磁気メモリ60が設置される工程と、第1の磁気メモリ50と第2の磁気メモリ60とを近づけて第1のデータを第2の磁気メモリ60に磁気転写させることで、第2の磁気メモリ60に第2のデータを書き込む工程とを具備する。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気転写を利用してデータの複写を行う磁気記憶装置、データ複写装置、データ複写システム、データ複写プログラム、及びデータ複写方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、FeRAM等、種々の記憶媒体が提案されており、これらの記憶媒体を用いてデータ転送が行われている。
【0003】
図44は、現在考えられる記憶媒体のダウンロードに要する時間の比較表を示す。図44に示すように、消費者がコンテンツ事業者からデータをダウンロードする場合を考えると、1ギガのデータをダウンロードして記憶媒体に書き込むのに必要な時間は、1番早いとされるFeRAMやMRAM(Magnetic Random Access Memory)でも、通常の書き込み動作では、400secと大幅に時間がかかることが分かる。
【0004】
従って、例えば、駅のKiosk等で、電車の待ち時間を利用して、モバイルメモリに大容量の画像データをダウンロードすることを考えた場合、ダウンロードの待ち時間を30秒程度と仮定すると、現在の記憶媒体では使用できるものはない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の記憶媒体では、特に画像等の大容量データの場合、ダウンロードをして書き込むのに非常に時間がかかってしまう。従って、データを手軽に配信することを実現するのは、非常に困難であると考えられる。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、データの転送時間を短縮することが可能な磁気記憶装置、データ複写装置、データ複写システム、データ複写プログラム、及びデータ複写方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために以下に示す手段を用いている。
【0008】
本発明の第1の視点による磁気記憶装置は、第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、前記第1の書き込み配線の上方に配置された第1の磁気抵抗効果素子と、前記第1の磁気抵抗効果素子上に形成され、前記第1の書き込み配線よりも薄いパッシベーション膜とを具備する。
【0009】
本発明の第2の視点による磁気記憶装置は、第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、前記第1の書き込み配線の上方に配置された第1の磁気抵抗効果素子と、前記第1の磁気抵抗効果素子上にDLC膜で形成されたパッシベーション膜とを具備する。
【0010】
本発明の第3の視点による磁気記憶装置は、第1の磁気抵抗効果素子と、前記第1の磁気抵抗効果素子上に形成された第1の読み出し配線と、前記第1の読み出し配線上に形成されたパッシベーション膜と、前記第1の読み出し配線に接続され、前記第1の読み出し配線より下方に位置し、前記第1の読み出し配線よりも太い第2の読み出し配線とを具備する。
【0011】
本発明の第4の視点による磁気記憶装置は、第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、前記第1の書き込み配線の上方に配置された第1の磁気抵抗効果素子と、前記第1の磁気抵抗効果素子上に形成され、前記第1の書き込み配線よりも薄いパッシベーション膜と、前記第1の書き込み配線、前記第1の磁気抵抗効果素子及び前記パッシベーション膜を含むチップが封止され、前記チップを露出する第1の開口部が設けられた第1のパッケージと、前記第1の開口部を開閉する第1の蓋部とを具備する。
【0012】
本発明の第5の視点による磁気記憶装置は、第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、前記第1の書き込み配線の上方に配置された第1の磁気抵抗効果素子と、前記第1の磁気抵抗効果素子上に形成され、前記第1の書き込み配線よりも薄いパッシベーション膜と、前記第1の書き込み配線、記第1の磁気抵抗効果素子及び前記パッシベーション膜を含むチップが配置された平坦形状の第1の皿部と、前記チップを覆う凸形状の第1の蓋部とを具備する。
【0013】
本発明の第6の視点による磁気記憶装置は、第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、前記第1の書き込み配線の上方に配置された第1の磁気抵抗効果素子と、前記第1の磁気抵抗効果素子上に形成され、前記第1の書き込み配線よりも薄いパッシベーション膜と、前記第1の書き込み配線、記第1の磁気抵抗効果素子及び前記パッシベーション膜を含むチップが配置された凹形状の第1の皿部と、前記チップを覆う平面形状の第1の蓋部とを具備する。
【0014】
本発明の第7の視点による磁気記憶装置は、第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、前記第1の書き込み配線の上方に配置された第1の磁気抵抗効果素子と、前記第1の磁気抵抗効果素子上に形成され、前記第1の書き込み配線よりも薄いパッシベーション膜と、前記第1の書き込み配線、記第1の磁気抵抗効果素子及び前記パッシベーション膜を含むチップが配置され、前記チップを持ち上げる可動式の第1の皿部と、前記チップを覆う平面形状の第1の蓋部とを具備する。
【0015】
本発明の第8の視点によるデータ複写装置は、第1の磁気メモリの第1のデータを第2の磁気メモリに磁気転写させ、前記第2の磁気メモリに第2のデータを書き込む磁気転写処理部と、前記磁気転写処理部の命令を入出力する入出力部とを具備する。
【0016】
本発明の第9の視点によるデータ複写システムは、データ複写装置と、前記データ複写装置とネットワークを介して接続され、データベースを有するサーバとを具備するデータ複写システムであって、前記データ複写装置は、前記データ複写装置と前記サーバとを接続する通信制御部と、前記通信制御部を用いて前記データベースの中から第1のデータをダウンロードするダウンロード処理部と、前記第1のデータを第1の磁気メモリに書き込む記憶処理部と、前記第1の磁気メモリに書き込まれた前記第1のデータを第2の磁気メモリに磁気転写し、前記第2の磁気メモリに第2のデータを書き込む磁気転写処理部と、前記通信制御部、前記ダウンロード処理部、前記記憶処理部及び前記磁気転写処理部の命令を入出力する入出力部とを具備する。
【0017】
本発明の第10の視点によるデータ複写プログラムは、コンピュータに、サーバのデータベースから第1のデータを選択し、この選択した第1のデータをダウンロードするダウンロード処理手段と、前記第1のデータを第1の磁気メモリに書き込む記憶処理手段と、前記第1の磁気メモリと第2の磁気メモリとを近づける制御手段と、前記第1の磁気メモリの前記第1のデータを前記第2の磁気メモリに磁気転写させ、前記第2の磁気メモリに第2のデータを記憶する磁気転写手段として機能させる。
【0018】
本発明の第11の視点によるデータ複写プログラムは、コンピュータに、第1のデータが記憶された第1の磁気メモリと第2の磁気メモリとを近づける制御手段と、前記第1の磁気メモリの前記第1のデータを前記第2の磁気メモリに磁気転写させ、前記第2の磁気メモリに第2のデータを記憶する磁気転写手段として機能させる。
【0019】
本発明の第12の視点によるデータ複写方法は、データ複写装置とサーバとをネットワークを介して接続する工程と、前記サーバのデータベースの中から第1のデータを選択する工程と、前記第1のデータを前記データ複写装置にダウンロードする工程と、前記ダウンロードした前記第1のデータを第1の磁気メモリに書き込む工程と、前記データ複写装置に第2の磁気メモリが設置される工程と、前記第1の磁気メモリと前記第2の磁気メモリとを近づけて前記第1のデータを前記第2の磁気メモリに磁気転写させることで、前記第2の磁気メモリに第2のデータを書き込む工程とを具備する。
【0020】
本発明の第13の視点によるデータ複写方法は、データ複写装置に第1のデータが書き込まれた第1の磁気メモリが設置される工程と、前記データ複写装置に第2の磁気メモリが設置される工程と、前記第1の磁気メモリと前記第2の磁気メモリとを近づけて前記第1のデータを前記第2の磁気メモリに磁気転写させることで、前記第2の磁気メモリに第2のデータを書き込む工程とを具備する。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態は、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)を用いて磁気転写することで、データの転写時間の短縮を図るものである。
【0022】
以下に、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
【0023】
1.磁気転写の原理
まず、図1及び図2を用いて、磁気転写の原理について説明する。
【0024】
図1は、磁石を用いた場合の磁気転写の原理を示し、図2は、MTJ(Magnetic Tunnel Junction)素子を備えたMRAMを用いた場合の磁気転写の原理を示している。
【0025】
図1に示すように、磁性の向きが同方向である2つの磁石A、磁石Bを近づけた場合、磁石が反転し互いに別の方向を向こうとする。この際、例えば、磁石Aの磁性の保磁力が磁石Bの磁性の保磁力よりも強い場合は、磁石Bの磁性が反転する。
【0026】
同様に、図2に示すように、自由層(記録層)13,23の磁性が同方向であるマスター磁気メモリ(マスターMRAM)50のMTJ素子10及び顧客磁気メモリ(顧客MRAM)60のMTJ素子20を、自由層13,23同士を向かい合わせて近づけるとする。ここで、例えば、顧客磁気メモリ60のMTJ素子20の保持力がマスター磁気メモリ50のMTJ素子10の保持力よりも小さい場合は、保持力の小さい方の顧客磁気メモリ60のMTJ素子20の自由層23では、保磁力の大きい方のマスター磁気メモリ50のMTJ素子10の自由層13とは逆向きに、磁性の向きが反転する。
【0027】
一方、自由層13,23の磁性の向きが互いに逆方向であるマスター磁気メモリ50のMTJ素子10及び顧客磁気メモリ60のMTJ素子20を、自由層13,23同士を向かい合わせて近づけた場合、磁性の向きは変化しない。
【0028】
以上のような原理を用いて、本発明は、データの転送を瞬時に行うことを可能にしたものである。
【0029】
2.データ複写方法、データ複写装置及びデータ複写システム
次に、図3乃至図8を参照して、第1のデータ複写装置及びデータ複写システムを用いた第1のデータ複写方法について説明し、図9乃至図11を参照して、第2のデータ複写装置を用いた第2のデータ複写方法について説明する。
【0030】
(1)第1のデータ複写方法、第1のデータ複写装置及びデータ複写システム第1のデータ複写方法は、マスター磁気メモリに書き込んでおくデータを、サーバからダウンロードするステップがある。
【0031】
図3は、第1のデータ複写方法によるデータ複写システムの概略図を示す。図4及び図5は、データ複写システムにおける第1のデータ複写装置の構成図及び動作図を示す。以下に、データ複写システム及び第1のデータ複写装置の構成について説明する。
【0032】
図3に示すように、データ複写システム30は、第1のデータ複写装置(データ複写端末)31aと、この第1のデータ複写装置に例えばインターネットのようなネットワークを介して接続されたコンテンツ倉庫のサーバ40とを備えている。このサーバ40には、種々のコンテンツデータからなるデータベース41が格納されている。
【0033】
図4に示すように、第1のデータ複写装置31aは、通信制御装置32と、CPU33と、記憶装置34と、磁気転写装置35と、入出力装置36とを備えている。
【0034】
ここで、CPU33は、ダウンロード処理部33aと、記憶処理部33bと、磁気転写処理部33cとを有する。磁気転写装置35は、制御部35aを有する。そして、磁気転写装置35には、マスター磁気メモリ50と顧客磁気メモリ60が挿入される。
【0035】
このような第1のデータ複写装置31aの各構成要素は、以下のような機能を有している。
【0036】
通信制御装置32は、第1のデータ複写装置31aをサーバ40に接続する機能を有する(図5の命令A)。このような通信制御装置32は、例えば、モデム、ルータ、ネットワークスイッチなどからなる。
【0037】
ダウンロード処理部33aは、第1のデータ複写装置31aの管理者からの注文を受け付け、この注文に応じたデータをサーバ40のデータベースから選択し、この選択したデータをダウンロード処理部33aにダウンロードする機能を有し(図5の命令B)、さらに、このダウンロードしたデータを記憶装置34に書き込む機能を有する(図5の命令C)。
【0038】
記憶処理部33bは、記憶装置34に書き込まれたデータを読み出す機能を有し(図5の命令D)、さらに、この読み出したデータをマスター磁気メモリ50に書き込むための命令を制御部35aに送る機能を有する(図5の命令E)。
【0039】
磁気転写処理部33cは、顧客からの注文を受け付け、この注文に応じて顧客磁気メモリ60を所定のコピー位置に移動させるための命令を制御部35aに送る機能を有し(図5の命令G)、さらに、マスター磁気メモリ50のデータを顧客磁気メモリ60にコピーするための命令を制御部35aに送る機能を有する(図5の命令I)。
【0040】
制御部35aは、命令Eに従って記憶装置34に書き込まれたデータをマスター磁気メモリ50に書き込む機能を有し(図5の命令F)、命令Gに従って顧客磁気メモリ60をコピー位置に移動させる機能を有し(図5の命令H)、さらに、命令Iに従ってマスター磁気メモリ50のデータを顧客磁気メモリ60にコピーする機能を有する(図5の命令J)。尚、制御部35aは省略することも可能である。
【0041】
記憶装置34は、例えばハードディスクからなり、命令Cに従ってダウンロードしたデータを一旦記憶する機能を有する。
【0042】
入出力装置36は、例えばタッチパネルからなり、ディスプレイ画面上に表示されたボタンやマークを指先で触れてデータを入力したり、入力結果を出力したりする機能を有する。尚、入出力装置36は、例えばディスプレイのような入力装置と、例えばキーボードのような出力装置とに、分けられていてもよい。
【0043】
図6は、第1のデータ複写方法のフロー図を示す。以下に、第1のデータ複写方法について説明する。
【0044】
まず、第1のデータ複写装置31aの管理者が、例えばインターネット等のネットワークを介して、第1のデータ複写装置31aからコンテンツ倉庫のサーバ40にアクセスし、第1のデータ複写装置31aとサーバ40とを接続する(ST1)。
【0045】
ここで、管理者は、ID及びパスワードを入力し、データ複写装置31aとサーバ40との接続を試みる。つまり、ID及びパスワードを予め登録しておくことで、契約関係にある特定の利用者のみが、サーバ40に接続できるようにしてある。
【0046】
次に、管理者は、サーバ40に格納されたデータベース41内の種々のコンテンツデータから必要な複数のコンテンツデータを選択する(ST2)。
【0047】
そして、選択されたコンテンツデータは入出力装置36に一覧表示され、選択したコンテンツデータが正しいかを確認する(ST3)。その結果、選択したコンテンツデータの一覧が正しければ「OK」、間違いがあれば「訂正」の画面ボタンを選択する。
【0048】
ここで、「OK」であれば、管理者は、選択したコンテンツデータを、サーバ40からデータ複写装置31aにダウンロードするために、「ダウンロード開始」の画面ボタンを選択する(ST4)。一方、「訂正」であれば、管理者は、再度、種々のコンテンツデータから必要なデータを選びなおす(ST2)。
【0049】
次に、ダウンロードが完了すると、「ダウンロード完了」の画面が表示される。この際、ダウンロードしたコンテンツデータは、データ複写装置31aの記憶装置34に一旦記憶される(ST5)。
【0050】
次に、ダウンロードしたコンテンツデータをマスター磁気メモリ50に書き込む(ST6)。そして、書き込みが完了すると、「書き込み完了」の画面が表示される。
【0051】
このようなST1〜ST6の工程を行うことで、顧客がデータ複写装置31aを利用するための準備が完了する。
【0052】
次に、顧客が、データのコピーを行うために、顧客磁気メモリ60を第1のデータ複写装置31aの磁気転写装置35に差し込む(ST7)。
【0053】
次に、顧客は、種々のコンテンツデータから、コピーしたいデータを選択する(ST8)。この際、種々のコンテンツデータは既にダウンロードしてあるため、サーバ40にアクセスする必要はない。
【0054】
そして、選択されたコンテンツデータは入出力装置36に一覧表示され、選択したコンテンツデータが正しいかを確認する(ST9)。その結果、選択したコンテンツデータの一覧が正しければ「OK」、間違いがあれば「訂正」の画面ボタンを選択する。
【0055】
ここで、「OK」であれば、選択したデータが記憶されたマスター磁気メモリ50に顧客磁気メモリ60が近づけられ、マスター磁気メモリ50と顧客磁気メモリ60の位置合わせが行われる(ST10)。この際、マスター磁気メモリ50のMTJ素子の自由層と顧客磁気メモリ60のMTJ素子の自由層とが対向するように、両者が近づけられる。また、位置合わせには、光学的な手法や磁気的な手法などが用いられる。そして、位置合わせが完了すると、「位置合わせ完了」の画面が表示される。
【0056】
一方、「訂正」であれば、顧客は、再度、種々のコンテンツデータからコピーしたいデータを選びなおす(ST8)。
【0057】
次に、位置合わせが完了した後、顧客は、「コピー開始」の画面ボタンを選択する。これにより、マスター磁気メモリ50のデータが顧客磁気メモリ60に一括して磁気転写される(ST11)。そして、磁気転写が完了すると、「コピー完了」の画面が表示される。
【0058】
ここで、磁気転写前にESD(Electro Static Destruction)対策を施すのが望ましい。また、磁気転写は、マスター磁気メモリ50と顧客磁気メモリ60とを押し当てて行われるのが望ましい。
【0059】
尚、上記ST5の工程(図5の命令C、D)は省略することも可能である。すなわち、ダウンロードしたコンテンツデータは、データ複写装置31aの記憶部32に一旦記憶せずに、マスター磁気メモリ50に直接書き込んでもよい。この場合、ダウンロード処理部33aは、サーバ40からデータをダウンロードした後、このデータをマスター磁気メモリ50に書き込むための命令を記憶処理部33bに送る(図5の命令K)。
【0060】
また、上記ST6の工程(図5の命令E、F)において、マスター磁気メモリ50へデータを書き込む装置は、磁気転写装置35に限定されない。例えば、図7に示すように、データ書き込み用の書き込み装置38を新たに設けてもよい。この場合、マスター磁気メモリ50は、まず書き込み装置38に搬入され、この書き込み装置38でデータの書き込みが完了した後、磁気転写装置35に搬入される。ここで、上述した命令Eは、書き込み装置38の制御部38aに送られる。
【0061】
また、上記ST11の工程において、マスター磁気メモリ50から顧客磁気メモリ60へデータをコピーすると、磁気転写の性質上、データが反転する。従って、顧客磁気メモリ60にコピーしたいデータを「基準データ」とすると、マスター磁気メモリ50には、基準データと逆の「反転データ(ネガデータ)」を書き込んでおく必要がある。これを実現するには、サーバ40のデータベース41をはじめから反転データにしておいてもよいし、あるいは、サーバ40のデータベース41には基準データを格納し、データ複写装置31aの各構成部(例えば記憶処理部33b)で基準データを反転させてマスター磁気メモリ50に反転データが書き込まれるようにしてもよい。
【0062】
また、上記ST11の工程において、マスター磁気メモリ50から顧客磁気メモリ60へデータをコピーする際に、マスター磁気メモリ50のデータが書き変わらないように、マスター磁気メモリ50の保持力を顧客磁気メモリ60の保磁力よりも高く設定しておく必要がある。
【0063】
以上のように、上記第1のデータ複写装置を用いて第1のデータ複写方法による磁気転写を行えば、マスター磁気メモリと顧客磁気メモリのメモリ部同士を近づけることで、磁気転写が起こり、マスター磁気メモリのデータを顧客磁気メモリに書き込むことができる。このように、記憶情報のコピーを行うことで、コピー作成時間を大幅に短縮できる。従って、画像等の大容量データを簡便に配信することができるため、大容量記憶メモリとして期待されるMRAMでの短時間の情報配信、そしてこの情報配信に使用する装置の実現が可能となる。
【0064】
(2)第2のデータ複写方法及び第2のデータ複写装置
第2のデータ複写方法において、第1のデータ複写方法と異なる点は、ネットワークを介してマスター磁気メモリにデータをダウンロードする工程が省略されている点である。このため、第2のデータ複写装置には、通信制御装置、ダウンロード処理部及び記憶処理部が設けられていない。そして、第2のデータ複写方法で使用されるマスター磁気メモリは、ROM形式で作製されたものを用いることが可能である。
【0065】
図8及び図9は、第2のデータ複写装置の構成図及び動作図を示す。以下に、第2のデータ複写装置の構成について説明する。
【0066】
図8に示すように、第2のデータ複写装置31bは、CPU33と、磁気転写装置35と、入出力装置36とを備えている。
【0067】
ここで、CPU33は、磁気転写処理部33cを有する。磁気転写装置35は、制御部35aを有する。そして、磁気転写装置35には、マスター磁気メモリ50及び顧客磁気メモリ60がそれぞれ挿入される。
【0068】
このような第2のデータ複写装置31bの各構成要素は、以下のような機能を有している。
【0069】
磁気転写処理部33cは、顧客からの注文を受け付け、この注文に応じてマスター磁気メモリ50を所定のコピー位置に移動させるための命令を制御部35aに送る機能を有し(図9の命令A)、顧客磁気メモリ60を決められたコピー位置に移動させるための命令を制御部35aに送る機能を有し(図9の命令C)、さらに、マスター磁気メモリ50のデータを顧客磁気メモリ60にコピーするための命令を制御部35aに送る機能を有する(図9の命令E)。
【0070】
制御部35aは、命令Aに従ってマスター磁気メモリ50をコピー位置に移動させる機能を有し(図9の命令B)、命令Cに従って顧客磁気メモリ60をコピー位置に移動させる機能を有し(図9の命令D)、さらに、命令Eに従ってマスター磁気メモリ50のデータを顧客磁気メモリ60にコピーする機能を有する(図9の命令F)。尚、制御部35aは省略することも可能である。
【0071】
入出力装置36は、例えばタッチパネルからなり、ディスプレイ画面上に表示されたボタンやマークを指先で触れてデータを入力したり、入力結果を出力したりする機能を有する。尚、入出力装置36は、例えばディスプレイのような入力装置と、例えばキーボードのような出力装置とに、分けられていてもよい。
【0072】
尚、第2のデータ複写装置31bにおいても、第1のデータ複写装置31aと同様に、通信制御装置32、ダウンロード処理部33a、記憶処理部33b及び記憶装置34がそれぞれ存在していても構わない。
【0073】
図10は、第2のデータ複写方法のフロー図を示す。以下に、第2のデータ複写方法について説明する。
【0074】
まず、第2のデータ複写装置30bの管理者が、種々のコンテンツデータから必要な複数のコンテンツデータを選択する(ST1)。
【0075】
次に、選択されたコンテンツデータが書き込まれたマスター磁気メモリ50を、コンテンツ倉庫から第2のデータ複写装置30bに搬入し(ST2)、所定のコピー位置に配置する。
【0076】
このように、ST1〜ST2の工程により、顧客がデータ複写装置31aを利用するための準備が完了する。
【0077】
次に、顧客が、データのコピーを行うために、顧客磁気メモリ60を第2のデータ複写装置31bの磁気転写装置35に差し込む(ST3)。
【0078】
次に、顧客は、種々のコンテンツデータから、コピーしたいデータを選択する(ST4)。
【0079】
そして、選択されたコンテンツデータは入出力装置36に一覧表示され、選択したコンテンツデータが正しいかを確認する(ST5)。その結果、選択したコンテンツデータの一覧が正しければ「OK」、間違いがあれば「訂正」の画面ボタンを選択する。
【0080】
ここで、「OK」であれば、選択したデータが記憶されたマスター磁気メモリ50に顧客磁気メモリ60が近づけられ、マスター磁気メモリ50と顧客磁気メモリ60の位置合わせが行われる(ST6)。この際、マスター磁気メモリ50のMTJ素子の自由層と顧客磁気メモリ60のMTJ素子の自由層とが対向するように、両者が近づけられる。また、位置合わせには、光学的な手法や磁気的な手法などが用いられる。そして、顧客磁気メモリ60の位置合わせが完了すると、「位置合わせ完了」の画面が表示される。
【0081】
一方、「訂正」であれば、顧客は、再度、種々のコンテンツデータからコピーしたいデータを選びなおす(ST4)。
【0082】
次に、位置合わせが完了した後、顧客は、「コピー開始」の画面ボタンを選択する。これにより、マスター磁気メモリ50のデータが顧客磁気メモリ60に一括して磁気転写される(ST7)。そして、磁気転写が完了すると、「コピー完了」の画面が表示される。
【0083】
ここで、磁気転写前にESD対策を施すのが望ましい。また、磁気転写は、マスター磁気メモリ50と顧客磁気メモリ60とを押し当てて行われるのが望ましい。
【0084】
尚、上記ST7の工程において、磁気転写の性質上データが反転するため、マスター磁気メモリ50には、基準データと逆の「反転データ」を書き込んでおく必要がある。従って、磁気転写装置35には、反転データが書き込まれたマスター磁気メモリ50が搬入される。
【0085】
また、上記ST7の工程において、マスター磁気メモリ50から顧客磁気メモリ60へデータをコピーする際に、マスター磁気メモリ50のデータが書き変わらないように、マスター磁気メモリ50の保持力を顧客磁気メモリ60の保磁力よりも高く設定しておく必要がある。
【0086】
以上のように、上記第2のデータ複写装置を用いて第2のデータ複写方法による磁気転写を行えば、第1のデータ複写方法による場合と同様の効果を得ることができる。
【0087】
さらに、第2のデータ転写方法によれば、データをダウンロードしマスター磁気メモリ50に書き込む必要がないため、管理者の作業負担を軽減できる。
【0088】
3.データ複写プログラム及び記録媒体
図11及び図12に示すように、上記第1及び第2のデータ複写装置31a、30bは、例えば磁気ディスク等の記録媒体37に記録されたプログラムを読み込み、このプログラムによって動作が制御されるコンピュータによっても実現可能である。
【0089】
すなわち、上述した第1及び第2のデータ複写方法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、例えば磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記録媒体37に書き込んで各種装置に適用したり、通信媒体により伝送して各種装置に適用したりすることが可能である。
【0090】
そして、上記第1及び第2のデータ複写方法を実現するコンピュータは、記録媒体37に記録されたプログラムを読み込み、このプログラムによって動作が制御されることにより、上述した第1及び第2のデータ複写方法の各処理を実行することが可能である。
【0091】
尚、記録媒体37に記録されたプログラムは、上述した第1及び第2のデータ複写方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであるが、必ずしもこの記録媒体37に記録されている必要はない。
【0092】
4.パッケージ磁気メモリ
磁気メモリのチップは、従来からある他の半導体メモリと同様に、パッケージに封入されることが予想される。そこで、ここでは、マスター磁気メモリ50及び顧客磁気メモリ60をパッケージングした構造について説明する。
【0093】
(1)基本構造
図13は、パッケージされた磁気メモリの磁気転写の基本構造図を示す。
【0094】
図13に示すように、マスター磁気メモリ50がパッケージ71に封止され、マスターモジュール70が形成されている。このマスターモジュール70のパッケージ71の表面には磁気転写を行うための開口部72が設けられ、この開口部72にはスライド式に開閉する蓋部73が設けられている。
【0095】
同様に、顧客磁気メモリ60がパッケージ81に封止され、顧客モジュール80が形成されている。この顧客モジュール80のパッケージ81の表面には磁気転写を行うための開口部82が設けられ、この開口部82にはスライド式に開閉する蓋部83が設けられている。
【0096】
このようなマスターモジュール70及び顧客モジュール80において、パッケージ71,81の開口部72,82は、図14に示すように、少なくともマスター磁気メモリ50及び顧客磁気メモリ60のメモリ部(MTJ素子部)よりも大きく形成されている。また、パッケージ71,81の開口部72,82は、マスター磁気メモリ50及び顧客磁気メモリ60の表面積よりも小さく形成することが望ましい。
【0097】
また、パッケージ71,81及び蓋部73,83は、データの信頼性確保のために、磁気に対するシールドの役割を備えるとよい。従って、パッケージ71,81及び蓋部73,83は、例えば磁性体金属合金のような磁気シールド材で形成されている。
【0098】
尚、パッケージ71,81は、図15に示すように、ドア式に開閉する蓋部73’,83’であってもよい。
【0099】
また、マスター磁気メモリ50及び顧客磁気メモリ60は、図16に示すように、カード式のパッケージ71’,81’に封止されてもよい。
【0100】
また、パッケージ71,81の開口部72,82の形状や、蓋部73,83の形状は、図示した形状に限定されず、種々変更することが可能である。
【0101】
上述した第1及び第2のデータ複写方法における磁気転写は、このようにパッケージされたマスター磁気メモリ50及び顧客磁気メモリ60を用いて、次のように行われる。
【0102】
まず、データ複写装置31a,30bには、マスター磁気メモリ50がパッケージングされたマスターモジュール70が納められている。そして、データ複写装置31a,30bに、顧客磁気メモリ60がパッケージングされた顧客モジュール80が挿入される。
【0103】
そして、この顧客モジュール80の蓋部83とマスターモジュール70の蓋部73とが開けられ、顧客磁気メモリ60のメモリ部(MTJ素子部)とマスター磁気メモリ50のメモリ部(MTJ素子部)とがそれぞれ露出される。
【0104】
そして、顧客磁気メモリ60のメモリ部とマスター磁気メモリ50のメモリ部とが近づけられ、これらメモリ部同士を合わせることで磁気転写が起こり、マスター磁気メモリ50から顧客磁気メモリ60へデータが転送される。
【0105】
また、磁気転写後は、顧客モジュール80の蓋部83及びマスターモジュール70の蓋部73は、開口部72,82を覆うように閉じられる。
【0106】
ここで、上述したように磁気転写を行うと、データ転送時にデータが反転するため、マスター磁気メモリ50に書き込んでおくデータは、反転データにしておく必要がある。さらに、磁気転写時にマスター磁気メモリ50側の磁化が反転しないように、マスター磁気メモリ50の保磁力を顧客磁気メモリ60よりも高くしておく必要もある。
【0107】
尚、磁気転写では、マスターモジュール70のパッケージ71と顧客モジュール80のパッケージ81との位置を合わせてデータを転写するため、この位置合わせの精度を高める必要がある。従って、マスターモジュール70及び顧客モジュール80のパッケージ71,81に、位置合わせ用のマークなどをそれぞれ設けておくとよい。
【0108】
また、マスターモジュール70は、顧客モジュール80と違って、指定区域内(例えばデータ複写装置内)に固定されて持ち歩かれる機会が無い場合が多い。このような場合、マスター磁気メモリ50は、パッケージ71に封止されている必要はない。
【0109】
(2)変形例1
上記4(1)のモジュールの基本構造では、磁気転写時にパッケージの蓋を開け、顧客磁気メモリ60のメモリ部とマスター磁気メモリ50のメモリ部とを近づけるだけであったが、磁気転写の精度を高めるには両者のメモリ部をできるだけ近づけた方がよい。
【0110】
そこで、変形例1では、磁気転写時に、顧客磁気メモリ60のメモリ部とマスター磁気メモリ50のメモリ部とをできるだけ近づけるために、マスター磁気メモリ50と顧客磁気メモリ60のパッケージ構造に凹凸を設けている。
【0111】
つまり、図17(a)に示すように、マスターモジュール70において、マスター磁気メモリ50は、平坦な皿部74に搭載され、かつ凸形状の蓋部75で封止されている。従って、マスター磁気メモリ50は、蓋部75を開けた際には、皿部74よりも突出することになる。
【0112】
一方、図17(b)に示すように、顧客磁気メモリ60は、凹形状の皿部84に搭載され、かつ平坦な蓋部85で封止されている。従って、顧客磁気メモリ60は、蓋部85を開けた際には、皿部84内に入り込んでいることになる。
【0113】
このようなパッケージ構造では、図18に示すように、磁気転写時に、皿部74の表面よりも突出したマスター磁気メモリ50が、皿部84の表面よりも窪んだ顧客磁気メモリ60の窪みに入り込むため、顧客磁気メモリ60のメモリ部とマスター磁気メモリ50のメモリ部とを非常に近づけることができる。
【0114】
尚、マスター磁気メモリ50と顧客磁気メモリ60のパッケージ構造を入れ替えてもよい。つまり、マスター磁気メモリ50では、皿部74を凹形状にし、蓋部75を平坦形状にした構造を採用し、顧客磁気メモリ60では、皿部84を平坦形状にし、蓋部85を凸形状にした構造を採用してもよい。
【0115】
(3)変形例2
変形例2は、磁気転写時に、顧客磁気メモリ60のメモリ部とマスター磁気メモリ50のメモリ部とをできるだけ近づけるために、マスター磁気メモリ50及び顧客磁気メモリ60の少なくとも一方がパッケージから突出するように、皿部が上下に可動するようになっている。
【0116】
図19(a)に示すように、顧客モジュール80において、顧客磁気メモリ60は、凹形状の皿部84’に搭載され、かつ平坦な蓋部85で封止されている。従って、蓋部85を閉めた平常時、顧客磁気メモリ60は、皿部84’内に入り込んでいる。
【0117】
そして、蓋部85を開けた磁気転写時は、図19(b)に示すように、顧客磁気メモリ60が皿部84’から突出するように、皿部84’が上に動くように可動式になっている。
【0118】
尚、蓋部85を閉める磁気転写後には、顧客磁気メモリ60が皿部84’に入り込んで蓋部85が閉められるように、皿部84’が下にも動くようになっている。
【0119】
このような顧客モジュール80にデータ転送を行う場合、例えば、凹形状の皿部74と平坦な蓋部75とを有するマスターモジュール70を用いたときは、図20に示すように、顧客モジュール80の皿部84’が持ち上げられ、この皿部84’の周囲よりも顧客磁気メモリ60が突出され、この突出した顧客磁気メモリ60が皿部74の表面よりも窪んだマスターモジュール70の空間に入り込む。このため、顧客磁気メモリ60のメモリ部とマスター磁気メモリ50のメモリ部とを非常に近づけることができる。
【0120】
尚、顧客モジュール80の皿部84’を可動式にする代わりに、マスターモジュール70の皿部74を可動式にしてもよい。
【0121】
また、図21に示すように、顧客モジュール80とマスターモジュール70との両方の皿部74’,84’を可動式にしてもよい。
【0122】
5.マスター磁気メモリ
ここでは、磁気転写を行うためのマスター磁気メモリ50の具体的な4つの構造例について説明する。
【0123】
(1)第1の構造
第1の構造は、上記第1のデータ複写方法を用いて磁気転写を行う場合に使用されるマスター磁気メモリ50の構造である。
【0124】
つまり、上記第1のデータ複写方法では、データをインターネット等でダウンロードし、このダウンロードしたデータをマスター磁気メモリ50に書き込まなければならない。従って、マスター磁気メモリ50は書き込み可能な構造にしておく必要がある。
【0125】
そこで、第1の構造では、従来と同様に書き込み配線は備え、かつ、最上層のパッシベーション膜や上層の書き込み配線を薄くすることで、磁気転写がし易い構造となっている。
【0126】
具体的には、図22に示すように、第1の書き込み配線(書き込みワード線)WL1と第2の書き込み配線(読み出し/書き込みビット線)WL2とが互いに直交するように延在され、これら第1の書き込み配線WL1と第2の書き込み配線WL2の交点にMTJ素子10が配置されている。このMTJ素子10は、下部金属層51a、コンタクト52a、52b、52c及び配線51b、51cを介して、読み出し用のスイッチング素子であるMOSFETに接続されている。このMOSFETのゲート電極が読み出し配線RL(読み出しワード線)となる。また、第2の書き込み配線WL2上にはパッシベーション膜53が形成されている。
【0127】
ここで、上層の書き込み配線である第2の書き込み配線WL2は、通常の書き込み配線(例えば第1の書き込み配線WL1)よりも薄く形成されている。ここで、第1の書き込み配線WL1は、例えば、400nm程度である。
【0128】
また、チップの最上層に位置するパッシベーション膜53は、例えば、DLC(Diamond Like Carbon)膜や、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜とからなる薄い積層膜で形成されている。このパッシベーション膜53は、第1の書き込み配線WL1より薄くなっている。
【0129】
また、MTJ素子10は、固着層11と、自由層(記録層)13と、トンネル絶縁膜12とからなる。ここで、磁気転写し易くなるように、自由層13をチップの表面側に配置するとよい。
【0130】
このような第1の構造では、書き込み配線WL1,WL2に電流を流し、この電流によって発生した合成磁場により、MTJ素子10の自由層13の磁化を反転させるか、又は反転させない。これにより、MTJ素子10にデータが書き込まれる。ここで、MTJ素子10に書き込まれるデータは、顧客磁気メモリ60に記憶させたいデータの反転データとなっている。
【0131】
以上のように、マスター磁気メモリ50の第1の構造によれば、次のような効果を得ることができる。
【0132】
従来のMRAM構造では、図45に示すように、書き込み配線WL2上にパッシベーション膜94が形成された場合、パッシベーション膜94の膜厚Yは、6000Åのシリコン窒化膜と3000ÅのTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)膜と下地とで構成されるため、9000Å程度になる。また、書き込み電流を流すために、書き込み配線WL2は、書き込み配線WL1と同じ程度の厚い配線となっている。従って、MTJ素子90上に厚いパッシベーション膜94と厚い書き込み配線WL2が形成されているため、この状態で他のMRAMを近づけたとしても、磁気転写を行うことは困難である。
【0133】
これに対し、第1の構造では、第2の書き込み配線WL2やパッシベーション膜53が薄くなっているため、チップの表面から下部金属層51aの表面までの距離X、すなわちMTJ素子10、第2の書き込み配線WL2及びパッシベーション膜53の合計膜厚は50nm以下になっている。従って、通常のMRAMよりもMTJ素子10がチップ表面に近づいた構造となっているため、磁気転写が可能な構造になっている。
【0134】
尚、第1の構造における第2の書き込み配線WL2は、マスター磁気メモリ50のMTJ素子10に書き込みができる程度の薄さになっている。また、マスター磁気メモリ50は、顧客磁気メモリ60より保磁力を大きくしてある。
【0135】
(2)第2の構造
第2の構造は、第1の構造と同様で、上記第1のデータ複写方法を用いて磁気転写を行う場合に使用されるマスター磁気メモリ50の構造である。また、第2の構造は、マスター磁気メモリ50がパッケージに封止される場合の構造である。
【0136】
この第2の構造は、第1の構造よりもさらに磁気転写がし易くなるように、上層の書き込み配線WL2を、マスター磁気メモリ50側ではなくパッケージの蓋部側に形成している。
【0137】
具体的には、図23に示すように、マスター磁気メモリ50は開口部72を備えたパッケージ71に封止され、開口部72にはスライド式の蓋部73が設けられている。この蓋部73には書き込み配線WL2が形成されている。
【0138】
この書き込み配線WL2は、図24に示すように、MTJ素子10の上方に位置するように形成されており、MTJ素子10の下方には書き込み配線WL1が配置されている。また、MTJ素子10上には、第1の構造と同様に、書き込み配線WL1よりも薄いパッシベーション膜(例えばDLC膜)53が形成されている。従って、チップの表面から下部金属層51aの表面までの距離X、すなわちMTJ素子10及びパッシベーション膜53の合計膜厚は50nm以下になっている。
【0139】
ここで、パッケージ71の開口部72は、図14に示すように、少なくともマスター磁気メモリ50のメモリ部(MTJ素子10部)よりも大きく形成されている。また、パッケージ71の開口部72は、マスター磁気メモリ50の表面積よりも小さく形成することが望ましい。
【0140】
また、パッケージ71及び蓋部73は、データの信頼性確保のために、磁気に対するシールドの役割を備えるとよい。従って、パッケージ71及び蓋部73は、例えば磁性体金属合金のような磁気シールド材で形成されている。
【0141】
尚、パッケージ71は、図15に示すように、ドア式に開閉する蓋部73’であってもよい。
【0142】
このような第2の構造では、例えばダウンロードしてきたデータをマスター磁気メモリ50に書き込む場合は、パッケージ71の蓋部73を閉め、2本の書き込み配線WL1、WL2でMTJ素子10を挟み込んだ構造にする。そして、書き込み配線WL1,WL2に電流を流し、この電流によって発生した合成磁場により、MTJ素子10の自由層13の磁化を反転させるか、又は反転させない。これにより、MTJ素子10にデータが書き込まれる。ここで、MTJ素子10に書き込まれるデータは、顧客磁気メモリ60に記憶させたいデータの反転データとなっている。
【0143】
一方、MTJ素子10に書き込まれたデータを顧客磁気メモリ60に磁気転写する場合は、パッケージ71の蓋部73を開け、書き込み配線WL2をMTJ素子10の上方から無くし、磁気転写をし易い構造にする。
【0144】
以上のように、第2の構造によれば、書き込み配線WL2をパッケージ71の蓋部73に形成することで、マスター磁気メモリ50のMTJ素子10上に書き込み配線を形成する必要がなくなる。このため、第1の構造よりも、書き込み配線WL2分だけ、さらにMTJ素子10がチップ表面に近づいた構造となっているため、磁気転写の効率をさらに向上させることができる。
【0145】
さらに、磁気転写時には書き込み配線WL2を備えた蓋部73を開くため、磁気転写時にMTJ素子10の上方に書き込み配線WL2は存在しない。従って、書き込み配線WL2は、第1の構造のように薄く形成する必要がなく、書き込み配線WL1と同じ程度太く形成してもよい。このため、マスター磁気メモリ50へのデータの書き込みの際、第1の構造よりも、書き込み配線WL2に書き込み電流を多く流すことができる。
【0146】
尚、第2の構造では、書き込み配線WL2とMTJ素子10との位置合わせが正確に行えるように、パッケージに位置合わせ用のマークを設けるなど、デバイス設計に注意する必要がある。
【0147】
(3)第3の構造
第3の構造は、上記第2のデータ複写方法を用いて磁気転写を行う場合に使用されるマスター磁気メモリ50の構造である。
【0148】
つまり、上記第2のデータ複写方法では、データをインターネット等でダウンロードせずに、マスター磁気メモリ50の作製時に予めデータが書き込まれている。このため、データ複写装置に備える際、マスター磁気メモリ50には、書き込み時に必要な書き込み配線などを備えておく必要はない。
【0149】
そこで、第3の構造では、マスター磁気メモリ50の作製時には通常のMRAMを作製し、このマスター磁気メモリ50にデータが書き込まれた後、最上層の書き込み配線WL2を削除して、ROM形式に加工されている。ここで、MTJ素子10に書き込まれるデータは、顧客磁気メモリ60に記憶させたいデータの反転データとなっている。
【0150】
具体的には、図25に示すように、最上層の書き込み配線WL2を除去した後、MTJ素子10上に書き込み配線WL1よりも薄いパッシベーション膜(例えばDLC膜)53が形成されるだけであるため、MTJ素子10上にはパッシベーション膜53しか存在しない。また、MTJ素子10の下方には書き込み配線WL1は残ったままである。
【0151】
そして、パッシベーション膜53が薄くなっているため、チップの表面から下部金属層51aの表面までの距離X、すなわちMTJ素子10及びパッシベーション膜53の合計膜厚は50nm以下になっている。
【0152】
以上のように、第3の構造によれば、マスター磁気メモリ50にデータを書き込んだ後に上層の書き込み配線WL2を削除することで、磁気転写時に書き込み配線WL2が存在しない。このため、第1の構造よりも、さらにMTJ素子10がチップ表面に近づいた構造となっているため、磁気転写の効率をさらに向上させることができる。
【0153】
さらに、書き込み配線WL2は、磁気転写前には削除するため、第1の構造のように薄く形成する必要がなく、書き込み配線WL1と同じ程度太く形成してもよい。このため、マスター磁気メモリ50へのデータの書き込みの際、第1の構造よりも、書き込み配線WL2に書き込み電流を多く流すことができる。
【0154】
(4)第4の構造
第4の構造は、第3の構造と同様で、上記第2のデータ複写方法を用いて磁気転写を行う場合に使用されるマスター磁気メモリ50の構造である。
【0155】
つまり、第4の構造では、ROM形式のマスター磁気メモリ50でよく、書き込み及び読み出しに必要な配線や素子などは設けられずに、データの書き込まれた磁性膜が並べられただけの構造になっている。
【0156】
具体的には、図26に示すように、例えばTEOS膜やFSG(Fluorine Spin Glass)膜等のような層間絶縁膜54内に複数の磁性膜55が配置され、この磁性膜55上には薄いパッシベーション膜(例えばDLC膜)53が形成されている。そして、磁性膜55に磁性をかけることで、データが書き込まれている。この書き込みは、マスクによる光励起又は直描の励起により、磁性膜55に直接行われる。そして、MTJ素子10に書き込まれるデータは、顧客磁気メモリ60に記憶させたいデータの反転データとなっている。
【0157】
ここで、磁性膜55は、MTJ素子10の固定層11及び自由層13と同様、例えばNiFeなどの磁性材で形成される。尚、MTJ素子10の材料等については後に説明する。
【0158】
以上のように、第4の構造によれば、データの書き込まれた磁性膜55を用いて磁気転写するため、書き込み配線などが磁性膜55上に存在しない。このため、第1の構造よりも、さらにMTJ素子10がチップ表面に近づいた構造となっているため、磁気転写の効率をさらに向上させることができる。
【0159】
尚、上記のような磁性膜55への書き込みは、MRAMの電流磁界による書き込みなどと比べて、長時間かかる可能性があるが、顧客側が行う作業ではないため、転送時間の短縮に悪影響を及ぼすことはない。
【0160】
6.顧客磁気メモリ
(1)顧客磁気メモリの構造
ここでは、磁気転写を行うための顧客磁気メモリ60の具体的な構造例について説明する。
【0161】
顧客磁気メモリ60では、データの書き込みは、マスター磁気メモリ50からの磁気転写によって行われる。従って、顧客磁気メモリ60には書き込み配線等を設ける必要がない。従って、顧客磁気メモリ60は、少なくともデータの読み出しが可能な構造になっていればよい。
【0162】
具体的には、図27に示すように、MTJ素子20が、コンタクト52a、52b、52cや配線51b、51cを介して、読み出し用のスイッチング素子であるMOSFETに接続されている。このMOSFETのゲート電極は読み出し配線RL1となる。また、MTJ素子20上には読み出し配線RL2が一層形成され、この読み出し配線RL2上にはパッシベーション(例えばDLC膜)膜53が形成されている。読み出し配線RL2の下にはコンタクト52d、52e及び配線51dが設けられ、配線51dにはセンスアンプ(図示せず)等が接続され、データ読み出しが可能になっている。
【0163】
ここで、MTJ素子20の下面からパッシベーション膜の表面までの距離、すなわちMTJ素子20、読み出し配線RL2及びパッシベーション膜53の合計膜厚Xは、非常に薄くなっている。これは、磁気転写を行う場合、この距離Xが近くないと転写が行われないからである。現在の状況では、この距離Xは50nm以下が望ましい。
【0164】
また、読み出し配線RL2より下方に位置する配線51dは、通常の配線の太さで形成されており、読み出し配線RL2より太くなっている。
【0165】
以上のように、顧客磁気メモリ60の構造では、MTJ素子20の上下に書き込み配線が存在せず、読み出し配線RLのみとなっており、通常のMRAMよりも、MTJ素子20がチップ表面に近づけてある。従って、磁気転写が可能な構造となっている。そして、顧客磁気メモリ60のMTJ素子20には、マスター磁気メモリ50のMTJ素子10の反転データが磁気転写される。
【0166】
尚、顧客磁気メモリ60では、磁気転写が可能であれば、書き込み配線が存在しても構わない。
【0167】
また、顧客磁気メモリ60は、図27に示す構造に限定されない。例えば、上述したマスター磁気メモリ50の第1乃至第3の構造は、マスター磁気メモリ50だけでなく、顧客磁気メモリ60にも使用することができる。但し、この場合、顧客磁気メモリ60よりもマスター磁気メモリ50の保持力が大きくなるように、両者の保磁力の差を調整する必要がある。
【0168】
(2)顧客磁気メモリへの磁気転写時期の応用
上述するように、マスター磁気メモリ50から顧客磁気メモリ60への磁気転写は、図4に示す第1のデータ複写装置31a又は図8に示す第2のデータ複写装置30bを用いて行われる。このような磁気転写においては、最終構造まで完成して例えばパッケージングされた状態の顧客磁気メモリ60が使用されている。
【0169】
しかし、マスター磁気メモリ50から顧客磁気メモリ60への磁気転写は、顧客磁気メモリ60の製造工程中に行われてもよい。
【0170】
つまり、顧客磁気メモリ60において、MTJ素子20をパターンニングし、このMTJ素子20の周囲を絶縁膜で埋め込んだ後の状態で、マスター磁気メモリ50を近づけて磁気転写を行ってもよい。そして、磁気転写により顧客磁気メモリ60へのデータの書き込みが終了した後、コンタクト52d、読み出し配線RL2及びパッシベーション膜52等を形成し、データの書き込まれた顧客磁気メモリ60を顧客へ販売する。
【0171】
以上のように、顧客磁気メモリ60の製造途中(MTJ素子形成後)に磁気転写を行う場合は、MTJ素子20をマスター磁気メモリ50により近づけることができるため、最終構造まで完成した後に磁気転写する場合と比べて、顧客磁気メモリ60への磁気転写がし易くなる。
【0172】
尚、このように顧客磁気メモリ60の製造途中に磁気転写を行う場合は、上記第1及び第2のデータ複写装置31a,31bは使用されない。
【0173】
7.MTJ素子
次に、MTJ素子の構造について説明する。
【0174】
MTJ素子10は、磁化の向きが固定された固定層(磁性層)11と、トンネル絶縁膜(非磁性層)12と、磁化の向きが反転する自由層(磁性層)13との3層で構成されている。
【0175】
MTJ素子10は、例えば長方形状となっている。そして、長方形状の長手方向が磁化容易軸方向となり、長手方向に垂直な方向が磁化困難軸方向となる。MTJ素子10の磁化容易軸は、データ書き込み時に磁化を反転させるために、書き込むデータに応じて電流の向きを変えられるように両方向に電流が流れる書き込み配線の延在方向に対して垂直な方向に向けられている。
【0176】
例えば、図22のマスター磁気メモリ50において、書き込み電流を両方向に流すことができるのは第2の書き込み配線WL2であるとすると、MTJ素子10の磁化容易軸は、第2の書き込み配線WL2の延在方向に対して垂直な方向、即ち第1の書き込み配線WL1の延在方向に向けられている。
【0177】
尚、MTJ素子10は、1層のトンネル絶縁膜12からなる1重トンネル接合構造であっても、2層のトンネル絶縁膜12からなる2重トンネル接合構造であってもよい。
【0178】
以下、1重トンネル接合構造や2重トンネル接合構造のMTJ素子10の例について説明する。
【0179】
(1)1重トンネル接合構造
図28(a)に示す1重トンネル接合構造のMTJ素子10は、下地接点層(下地電極層)101、バッファ層(例えば強磁性層)102、反強磁性層103、強磁性層104が順に積層された固定層11と、この固定層11上に形成されたトンネル絶縁膜12と、このトンネル絶縁膜12上に自由強磁性層105、接点層106が順に積層された自由層13とからなる。
【0180】
図28(b)に示す1重トンネル接合構造のMTJ素子10は、下地接点層101、バッファ層102、反強磁性層103、強磁性層104’、非磁性層107、強磁性層104”が順に積層された固定層11と、この固定層11上に形成されたトンネル絶縁膜12と、このトンネル絶縁膜12上に強磁性層105’、非磁性層107、強磁性層105”、接点層106が順に積層された自由層13とからなる。
【0181】
尚、図28(b)に示すMTJ素子10では、固定層11内の強磁性層104’、非磁性層107、強磁性層104”からなる3層構造と、自由層13内の強磁性層105’、非磁性層107、強磁性層105”からなる3層構造とを導入することで、図28(a)に示すMTJ素子10よりも、強磁性内部の磁極の発生を抑制し、より微細化に適したセル構造が提供できる。
【0182】
(2)2重トンネル接合構造
図29(a)に示す2重トンネル接合構造のMTJ素子10は、下地接点層101、バッファ層102、反強磁性層103、強磁性層104が順に積層された第1の固定層11aと、この第1の固定層11a上に形成された第1のトンネル絶縁膜12aと、この第1のトンネル絶縁膜12a上に形成された自由層13と、この自由層13上に形成された第2のトンネル絶縁膜12bと、この第2のトンネル絶縁膜12b上に強磁性層104、反強磁性層103、バッファ層102、接点層106が順に積層された第2の固定層11bとからなる。
【0183】
図29(b)に示す2重トンネル接合構造のMTJ素子10は、下地接点層101、バッファ層102、反強磁性層103、強磁性層104が順に積層され第1の固定層11aと、この第1の固定層11a上に形成された第1のトンネル絶縁膜12aと、この第1のトンネル絶縁膜12a上に強磁性層13’、非磁性層107、強磁性層13”の3層構造によって順に積層された自由層13と、この自由層13上に形成された第2のトンネル絶縁膜12bと、この第2のトンネル絶縁膜12b上に強磁性層104’、非磁性層107、強磁性層104”、反強磁性層103、バッファ層102、接点層106が順に積層された第2の固定層11bとからなる。
【0184】
尚、図29(b)に示すMTJ素子10では、自由層13を構成する強磁性層13’、非磁性層107、強磁性層13”の3層構造と、第2の固定層11b内の強磁性層104’、非磁性層107、強磁性層104”からなる3層構造とを導入することで、図29(a)に示すMTJ素子10よりも、強磁性内部の磁極の発生を抑制し、より微細化に適したセル構造が提供できる。
【0185】
このような2重トンネル接合構造のMTJ素子10は、1重トンネル接合構造のMTJ素子10よりも、同じ外部バイアスを印加したときのMR(Magneto Resistive)比(“1”状態、“0”状態の抵抗の変化率)の劣化が少なく、より高いバイアスで動作できる。すなわち、2重トンネル接合構造は、セル内の情報を読み出す際に有利となる。
【0186】
(3)MTJ素子の材料
上記1重トンネル接合構造又は2重トンネル接合構造のMTJ素子10は、例えば以下の材料を用いて形成される。
【0187】
固定層11、11a、11b及び自由層13の材料には、例えば、Fe,Co,Ni又はそれらの合金、スピン分極率の大きいマグネタイト、CrO2 ,RXMnO3−y (R;希土類、X;Ca,Ba,Sr)などの酸化物の他、NiMnSb,PtMnSbなどのホイスラー合金などを用いることが好ましい。また、これら磁性体には、強磁性を失わないかぎり、Ag,Cu,Au,Al,Mg,Si,Bi,Ta,B,C,O,N,Pd,Pt,Zr,Ir,W,Mo,Nbなどの非磁性元素が多少含まれていてもよい。
【0188】
固定層11、11a、11bの一部を構成する反強磁性層103の材料には、Fe−Mn,Pt−Mn,Pt−Cr−Mn,Ni−Mn,Ir−Mn,NiO,Fe2 O3 などを用いることが好ましい。
【0189】
トンネル絶縁膜12、12a、12bの材料には、Al2 O3 ,SiO2 ,MgO,AlN,Bi2 O3 ,MgF2 ,CaF2 ,SrTiO2 ,AlLaO3 などの様々な誘電体を使用することができる。これらの誘電体には、酸素、窒素、フッ素欠損が存在していてもよい。
【0190】
尚、以上のようなMTJ素子10の固定層11及び自由層13の材料は、マスター磁気メモリ50の第4の構造(図24参照)で説明した磁性膜55の材料としても使用できる。
【0191】
(4)マスター磁気メモリと顧客磁気メモリのMTJ素子の違い
上記7(1)乃至(3)では、マスター磁気メモリ50のMTJ素子10を例にあげて説明したが、顧客磁気メモリ60のMTJ素子20にも適用することは可能である。
【0192】
但し、マスター磁気メモリ50は、顧客磁気メモリ60よりも保持力が大きくなくてはならない。これは、上記磁気転写の原理でも述べたように、マスター磁気メモリ50の保持力を、顧客磁気メモリ60の保持力よりも大きくすることで、顧客磁気メモリ60のMTJ素子20の自由層23の磁性を、マスター磁気メモリ50のMTJ素子10の自由層13の磁性とは逆向きに反転でき、磁気転写、すなわちデータの書き込みが実現できるからである。
【0193】
従って、マスター磁気メモリ50の保持力を顧客磁気メモリ60の保持力よりも大きくするために、マスター磁気メモリ50と顧客磁気メモリ60のMTJ素子10,20の構造には、例えば次のような違いを持たせるとよい。
【0194】
例えば、マスター磁気メモリ50のMTJ素子10の表面積を、顧客磁気メモリ60のMTJ素子20の表面積よりも大きくするとよい。
【0195】
また、マスター磁気メモリ50のMTJ素子10の表面積のアスペクト比を、顧客磁気メモリ60のMTJ素子20のアスペクト比よりも大きくするとよい。ここで、アスペクト比は、MTJ素子10,20の容易軸方向と困難軸方向との比である。
【0196】
また、マスター磁気メモリ50のMTJ素子10における自由層13の膜厚を、顧客磁気メモリ60のMTJ素子20における自由層23の膜厚よりも厚くするとよい。
【0197】
(5)マスター磁気メモリと顧客磁気メモリのMTJ素子の位置関係
ここでは、磁気転写の際、マスター磁気メモリ50のMTJ素子10と顧客磁気メモリ60のMTJ素子20a,20b,20cとの位置関係を説明する。
【0198】
図30に示すように、例えば、マスター磁気メモリ50内にMTJ素子10が設けられ、顧客磁気メモリ60内にMTJ素子20a,20b,20cが設けられているとする。そして、マスター磁気メモリ50のMTJ素子10のデータを、顧客磁気メモリ60のMTJ素子20bに転写する場合、以下の式(1)の関係を満たすような位置関係が望ましい。
【0199】
X≦1/2Y…(1)
ここで、「X」は、MTJ素子10とMTJ素子20bとの距離を表している。また、「Y」は、MTJ素子20aとMTJ素子20bとの距離、及びMTJ素子20aとMTJ素子20cとの距離をそれぞれ表している。
【0200】
このように、顧客磁気メモリ60のMTJ素子20a,20b,20cは、MTJ素子10との距離Xよりも2倍以上離間させるとよい。これは、MTJ素子20bにデータを磁気転写する際、このMTJ素子20bに隣り合うMTJ素子20a,20cに誤ってデータ転写が起こることを抑制するためである。
【0201】
8.マスター磁気メモリ及び顧客磁気メモリの合わせマーク
上述するように、マスター磁気メモリ50のデータを顧客磁気メモリ60に磁気転写する前には、位置合わせが行われる。この位置合わせでは、マスター磁気メモリ50のMTJ素子10の自由層13と顧客磁気メモリ60のMTJ素子20の自由層23とが対向するように、両者が近づけられる。ここで、精度よく位置合わせを行うためには、以下のような合わせマーク技術を用いるとよい。
【0202】
尚、ここでは、マスター磁気メモリ50及び顧客磁気メモリ60をカード式のパッケージに収納された場合を例にあげるが、勿論、このカード式のパッケージに限定されない。
【0203】
(1)第1の合わせマーク例
第1の合わせマーク例は、マスター磁気メモリ50及び顧客磁気メモリ60を収納するパッケージに合わせマークをいれるものである。
【0204】
図31に示すように、マスター磁気メモリ50が封止されたパッケージ71’の外枠のコーナー部には、リソグラフィ用のマークのような合わせマーク77が入れられている。この合わせマーク77は、XY方向のマークがあり、パッケージ71’の外枠で入れられる領域があれば、どの領域に設けてもよいし、またいくつ設けてもよい。尚、顧客磁気メモリ60を収納するパッケージにも、同様に、合わせマークを入れる(図32参照)。
【0205】
この第1の合わせマーク例の場合、図32に示すように、マスターモジュール70のパッケージ71’及び顧客モジュール80のパッケージ81’の一方を透明にすることで、重なりの合わせずれを検査する。
【0206】
上記第1の合わせマーク例によれば、広い面積で合わせが検査でき、蓋部73の閉時でも合わせ検査が可能である。但し、磁気メモリとパッケージマークが間接的な合わせになるため、後述する第2の合わせマーク例に比べて精度的には多少劣る。
【0207】
(2)第2の合わせマーク例
第2の合わせマーク例は、マスター磁気メモリ50及び顧客磁気メモリ60のチップ上に合わせマークをいれるものである。尚、ここでは、マスターモジュール70を例にあげるが、顧客モジュール80も同様の構造になっている。
【0208】
図33に示すように、マスター磁気メモリ50のメモリ部(MTJ素子10)のコーナー部には、磁性センサーの合わせマーク78が入れられている。この合わせマーク78は、メモリ部の外周で入れられる領域があれば、どの領域に設けてもよいし、またいくつ設けてもよい。また、合わせマーク78は、MTJ素子10と同じ階層に同時に形成され、MTJ素子と同じ材料からなる。
【0209】
この第2の合わせマーク例の場合、マスター磁気メモリ50及び顧客磁気メモリ60において、互いの磁性の向きを感知し、合わせ検査が行われる。
【0210】
上記第2の合わせマーク例によれば、合わせマーク78とチップ内のMTJ素子10を同工程で形成することで、合わせマーク78とMTJ素子10が直接的な位置合わせが可能あるため、合わせ精度が非常に高い。但し、合わせ検査の時期がチップの蓋部の開時及び密着時に限られ、上記第1の合わせマーク例に比べて利便性が多少劣る。
【0211】
(3)第3の合わせマーク例
第3の合わせマーク例は、第1の合わせマーク例と第2の合わせマーク例とを組み合わせたものであり、マスター磁気メモリ50及び顧客磁気メモリ60を収納するパッケージとマスター磁気メモリ50及び顧客磁気メモリ60のチップとに合わせマークをいれるものである。尚、ここでは、マスターモジュール70を例にあげるが、顧客モジュール80も同様の構造になっている。
【0212】
図34に示すように、マスター磁気メモリ50が封止されたパッケージ71’の外枠のコーナー部には、リソグラフィ用のマークのような合わせマーク77が入れられている。また、マスター磁気メモリ50のメモリ部(MTJ素子10)のコーナー部には、磁性センサーの合わせマーク78が入れられている。詳細は、上記第1及び第2の合わせマーク例と同様である。
【0213】
この第3の合わせマーク例の場合、まず、パッケージ上の合わせマーク77で大まかな合わせが行われ、その後、チップ上の合わせマーク78で精密な合わせが行われる。
【0214】
上記第3の合わせマーク例によれば、大まかな合わせと精密な合わせの両方の検査を行うことができる。但し、合わせの工程が増えてしまうという難点はある。
【0215】
(4)合わせマークと蓋部との関係
上述する第1乃至第3の合わせマーク例において、合わせマークと蓋部とは次のような関係になる。尚、ここでは、第3の合わせマーク例を用いて説明するが、この例に限定されない。
【0216】
蓋部73が閉じた状態の場合は、図35(a)に示すように、蓋部73によって合わせマーク77,78が覆われる。一方、蓋部73が開いた状態の場合は、図35(b)に示すように、合わせマーク77,78は外部に露出される。
【0217】
尚、蓋部73の閉時、メモリ部(MTJ素子10)及びチップ上の合わせマーク78は蓋部73で覆われている方が望ましいが、パッケージ71’上の合わせマーク77は必ずしも蓋部73で覆われている必要はない。
【0218】
9.磁気転写装置の構造
ここでは、上記データ複写装置31a,31b内の磁気転写装置35の構造について説明する。
【0219】
尚、ここでは、顧客モジュール80が、磁気転写装置35に挿入、はめ込み、スライド挿入される場合の磁気転写装置35の構造を説明するが、これと同様に、マスターモジュール70が、磁気転写装置35に挿入、はめ込み、スライド挿等されるような構造に磁気転写装置35を変形することも可能である。
【0220】
(1)挿入型
図36,37は、挿入型の磁気転写装置35を示す。図36,37に示すように、磁気転写装置35には、顧客モジュール80を挿入するための挿入部111と、位置合わせのために顧客モジュール80を指定位置に収納するためのストッパ部112とが設けられている。そして、磁気転写装置35内にはマスターモジュール70が設けられ、このマスターモジュール70のデータは外部端子76,113を介して書き換えられるようになっている。
【0221】
挿入型の場合、挿入部111から磁気転写装置35内に顧客モジュール80が挿入され、この顧客モジュール80がストッパ部112で止まるまで押し込まれる。そして、顧客モジュール80が指定位置に配置されると、マスターモジュール70に記憶されたデータが顧客モジュール80に転写される。
【0222】
(2)はめ込み型
図38は、はめ込み型の磁気転写装置35を示す。図38に示すように、磁気転写装置35には、顧客モジュール80をはめ込むためのはめ込み部114と、位置合わせのために顧客モジュール80を指定位置に収納するためのストッパ部112とが設けられている。
【0223】
はめ込み型の場合、ストッパ部112を目標に、はめ込み部114に顧客モジュール80がはめ込まれる。そして、顧客モジュール80が指定位置に配置されると、マスターモジュール70に記憶されたデータが顧客モジュール80に転写される。
【0224】
(3)スライド挿入型
図39は、スライド挿入型の磁気転写装置35を示す。図39に示すように、CD−ROMドライブやDVDドライブ等と同様に、磁気転写装置35にスライド式の受け皿部115が設けられており、このスライド式の受け皿部115が図の矢印で示すように挿入部111から出し入れできるよう動作する。
【0225】
スライド挿入型の場合、受け皿部115をスライドさせて挿入部111から外に出し、この受け皿部115に顧客モジュール80を載置する。その後、挿入部111から磁気転写装置35内に顧客モジュール80が挿入され、この顧客モジュール80がストッパ部112で止まるまでスライドされる。そして、顧客モジュール80が指定位置に配置されると、マスターモジュール70に記憶されたデータが顧客モジュール80に転写される。
【0226】
10.磁気メモリカートリッジ及び駆動装置
ここでは、顧客磁気メモリ60がカートリッジに収納された磁気メモリカートリッジと駆動装置について説明する。
【0227】
図40は、磁気メモリカードカートリッジを示す。図40に示すように、磁気メモリカートリッジ120は、画像、音楽等のコンテンツ情報を記憶する顧客磁気メモリ60を収納するものである。この磁気メモリカートリッジ120は、ケース130と、シャッター140とを有する。
【0228】
ここで、ケース130は、顧客磁気メモリ60を載置するための凹部130aと、シャッター140が開閉する際のガイドとなるシャッターガイド130bと、シャッター140が閉じた状態の位置を決定するストッパ130cとからなる。また、ケース130は、例えばエポキシ系のモールド樹脂に磁性材料、例えば、MFe2O4(M=Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mg、等)を混合させたもので形成されている。
【0229】
また、シャッター140は、ケース130に取り付けられる際に凹部130aを選択的に開閉する。このシャッター140は、係止片140aである凸部を有している。また、シャッター140の内部には図示せぬ弾性体(例えばバネ)が設けられ、この弾性体により、ケース130に取り付けた際、開状態から閉状態に自動的に復帰するようになっている。また、シャッター140は磁気シールド効果を有する材料で形成されている。
【0230】
尚、マスター磁気メモリ50も、顧客磁気メモリ60と同様に、カートリッジに収納することも可能である。
【0231】
図41は、駆動装置を示している。図41に示すように、駆動装置150は、トレイ本体部151と、このトレイ本体部151に収納するようにスライドするトレイスライド部152と、トレイ本体部151を蓋するトレイ蓋部153とからなる。
【0232】
ここで、トレイ本体部151には、マスター磁気メモリ50を載置する。また、トレイスライド部152には、顧客磁気メモリ60が収納された磁気メモリカートリッジ120を搭載する。また、トレイ蓋部153の内面には、開放レバー153aとバネ153bとが設けられている。
【0233】
このような駆動装置150を用いて、次のように磁気転写が行われる。まず、磁気メモリカートリッジ120をトレイスライド部152に搭載し、このトレイスライド部152をトレイ本体部151内に挿入する。これにより、トレイ蓋部153の開放レバー153aの一端部がシャッター140の係止片140aに引っかかり(図42参照)、磁気メモリカートリッジ120のシャッター140を開放させる(図43参照)。
【0234】
尚、バネ153bは、磁気メモリカートリッジ120を駆動装置150から取り出す時、開放レバー153aを元の位置に復帰させる機能も有する。
【0235】
11.その他
その他、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で、種々に変形することが可能である。
【0236】
(1)読み出し用のスイッチング素子は、MOSFETに限定されない。例えば、読み出し用のスイッチング素子は、MIS(Metal Insulator Semiconductor)トランジスタ(MOSトランジスタを含む)、MES(Metal Semiconductor)トランジスタ、接合(Junction)トランジスタ、バイポーラトランジスタ、ダイオード等でもよい。
【0237】
(2)マスター磁気メモリ及び顧客磁気メモリは、上記構造には限定されない。つまり、MTJ素子がチップ最上面に近づくような構造であれば、書き込み配線及び読み出し配線の配置は種々変更してもよく、読み出し用のスイッチング素子をなくしてもよい。
【0238】
(3)磁気抵抗効果素子は、MTJ素子に限定されない。例えば、磁気抵抗効果素子として、2つの磁性層とこれら磁性層に挟まれた導体層とからなるGMR(Giant Magneto−Resistance)素子や、ペロブスカイト形Mn酸化物などによるCMR(Colossal Magneto−Resistance)素子などを用いることも可能である。
【0239】
さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0240】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、データの転送時間を短縮することが可能な磁気記憶装置、データ複写装置、データ複写システム、データ複写プログラム、及びデータ複写方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる磁石を用いた磁気転写の原理を示す図。
【図2】本発明の一実施形態に係わる磁気メモリ(MRAM)を用いた磁気転写の原理を示す図。
【図3】本発明の一実施形態に係わるデータ複写システムを示す概略図。
【図4】本発明の一実施形態に係わる第1のデータ複写装置を示す構成図。
【図5】本発明の一実施形態に係わる第1のデータ複写装置の機能を示す図。
【図6】本発明の一実施形態に係わる第1のデータ複写方法を示すフロー図。
【図7】本発明の一実施形態に係わる第1のデータ複写装置を示す他の構成図。
【図8】本発明の一実施形態に係わる第2のデータ複写装置を示す構成図。
【図9】本発明の一実施形態に係わる第2のデータ複写装置の機能を示す図。
【図10】本発明の一実施形態に係わる第2のデータ複写方法を示す図。
【図11】本発明の一実施形態に係わる第1のデータ複写方法を実現するためのプログラムが記憶された記憶媒体を示す図。
【図12】本発明の一実施形態に係わる第2のデータ複写方法を実現するためのプログラムが記憶された記憶媒体を示す図。
【図13】本発明の一実施形態に係わるパッケージングされた磁気メモリの基本構造を示す図。
【図14】本発明の一実施形態に係わるパッケージングされた磁気メモリを示す上面図。
【図15】本発明の一実施形態に係わるドア式蓋部を備えた磁気メモリを示す図。
【図16】本発明の一実施形態に係わるカード式のパッケージングされた磁気メモリを示す図。
【図17】本発明の一実施形態に係わるパッケージングされた変形例1の磁気メモリを示す図。
【図18】図17の変形例1の磁気メモリの磁気転写時の様子を示す図。
【図19】本発明の一実施形態に係わるパッケージングされた変形例2の磁気メモリを示す図。
【図20】図19の変形例2の磁気メモリの磁気転写時の様子を示す図。
【図21】本発明の一実施形態に係わるパッケージングされた変形例2の他の磁気メモリを示す図。
【図22】本発明の一実施形態に係わるマスター磁気メモリの第1の構造を示す断面図。
【図23】本発明の一実施形態に係わるマスター磁気メモリの第2の構造を示す斜視図。
【図24】本発明の一実施形態に係わるマスター磁気メモリの第2の構造を示す断面図。
【図25】本発明の一実施形態に係わるマスター磁気メモリの第3の構造を示す断面図。
【図26】本発明の一実施形態に係わるマスター磁気メモリの第4の構造を示す断面図。
【図27】本発明の一実施形態に係わる顧客磁気メモリの構造を示す断面図。
【図28】本発明の一実施形態に係わる1重トンネル接合構造のMTJ素子を示す断面図。
【図29】本発明の一実施形態に係わる2重トンネル接合構造のMTJ素子を示す断面図。
【図30】本発明の一実施形態に係わるマスター磁気メモリ及び顧客磁気メモリのMTJ素子の位置関係を示す図。
【図31】本発明の一実施形態に係わる第1の合わせマーク例を示す図。
【図32】本発明の一実施形態に係わる第1の合わせマーク例による位置合わせを示す図。
【図33】本発明の一実施形態に係わる第2の合わせマーク例を示す図。
【図34】本発明の一実施形態に係わる第3の合わせマーク例を示す図。
【図35】本発明の一実施形態に係わる合わせマークと蓋部との関係を示す図。
【図36】本発明の一実施形態に係わる挿入型の磁気転写装置の平面図。
【図37】本発明の一実施形態に係わる挿入型の磁気転写装置の断面図。
【図38】本発明の一実施形態に係わるはめ込み型の磁気転写装置の断面図。
【図39】本発明の一実施形態に係わるスライド挿入型の磁気転写装置の断面図。
【図40】本発明の一実施形態に係わる磁気メモリカードカートリッジを示す図。
【図41】本発明の一実施形態に係わる駆動装置を示す図。
【図42】本発明の一実施形態に係わる駆動装置を用いて、磁気メモリカートリッジのシャッターが開く前の状態を示す図。
【図43】本発明の一実施形態に係わる駆動装置を用いて磁気メモリカートリッジのシャッターが開いた後の状態を示す図。
【図44】従来技術による記憶媒体のダウンロードに要する時間の比較表を示す図。
【図45】従来技術による1トランジスタ+1MTJ素子のMRAMの構造を示す断面図。
【符号の説明】
10…マスター磁気メモリのMTJ素子、11,11a,11b,21…固定層、12,12a,12b,22…トンネル接合層、13,23…自由層、20,20a,20b,20c…顧客磁気メモリのMTJ素子、30…データ複写システム、31a…第1のデータ複写装置、31b…第2のデータ複写装置、32…通信制御装置、33…CPU、33a…ダウンロード処理部、33b…記憶処理部、33c…磁気転写処理部、34…記憶装置、35…磁気転写装置、35a,38a…制御部、36…入出力装置、37…記録媒体、38…書き込み装置、40…サーバ、41…データベース、50…マスター磁気メモリ、51a…下部金属層、51b,51c,51d…配線、52a,52b,52c,52d,52e…コンタクト、53…パッシベーション膜、54…層間絶縁膜、55…磁性膜、60…顧客磁気メモリ、70…マスターモジュール、71,81…パッケージ、71’,81’…カード式パッケージ、72,82…開口部、73,83…スライド式の蓋部、73’,83’…ドア式の蓋部、74,84…皿部、75,85…蓋部、74’,84’…可動式皿部、76,86,113…外部端子、77,78,87,88…合わせマーク、101…下地接点層(下地電極層)、102…バッファ層、103…反強磁性層、13’,13”,104,104’,104”…強磁性層、105,105’,105”…自由記録層、106…接点層、107…非磁性層、111…挿入部、112…ストッパ部、114…はめ込み部、115…スライド式の受け皿部、120…磁気メモリカートリッジ、130…ケース、130a…凹部、130b…シャッターガイド、130c…ストッパ、140…シャッター、140a…係止片、150…駆動装置、151…トレイ本体部、152…トレイスライド部、153…トレイ蓋部、153a…開放レバー、153b…バネ、WL1…第1の書き込み配線、WL2…第2の書き込み配線、RL…読み出し配線、RL1…第1の読み出し配線、RL2…第2の読み出し配線。
Claims (77)
- 第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、
前記第1の書き込み配線の上方に配置された第1の磁気抵抗効果素子と、
前記第1の磁気抵抗効果素子上に形成され、前記第1の書き込み配線よりも薄いパッシベーション膜と
を具備することを特徴とする磁気記憶装置。 - 前記パッシベーション膜は、DLC(Diamond Like Carbon)膜であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1の磁気抵抗効果素子及び前記パッシベーション膜の合計膜厚は50nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1の磁気抵抗効果素子は、少なくとも第1の固定層と、第1の自由層と、前記第1の固定層及び前記第1の自由層に挟まれた第1のトンネル絶縁膜とで形成されたMTJ素子であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1の自由層は前記パッシベーション膜に接していることを特徴とする請求項4に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1の磁気抵抗効果素子と前記パッシベーション膜との間に形成され、前記第1の方向と異なる第2の方向に延在された第2の書き込み配線をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の磁気記憶装置。
- 前記パッシベーション膜は、DLC膜であることを特徴とする請求項6に記載の磁気記憶装置。
- 前記第2の書き込み配線は、前記第1の書き込み配線よりも薄いことを特徴とする請求項6に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1の磁気抵抗効果素子、前記第2の書き込み配線及び前記パッシベーション膜の合計膜厚が50nm以下であることを特徴とする請求項6に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1の磁気抵抗効果素子の上方に位置する第1の開口部が設けられた第1のパッケージと、
前記第1の開口部を開閉する第1の蓋部と、
前記第1の蓋部内に設けられ、前記第1の蓋部を閉じた状態で前記第1の磁気抵抗効果素子の上方に配置される第2の書き込み配線と
をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の磁気記憶装置。 - 前記パッシベーション膜は、DLC膜であることを特徴とする請求項10に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1の磁気抵抗効果素子及び前記パッシベーション膜の合計膜厚は、50nm以下であることを特徴とする請求項10に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1の蓋部は、スライド式に開閉することを特徴とする請求項10に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1の蓋部は、ドア式に開閉することを特徴とする請求項10に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1のパッケージは、磁気シールド材で形成されることを特徴とする請求項10に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1の蓋部は、磁気シールド材で形成されることを特徴とする請求項10に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1のパッケージに設けられた位置合わせ用の第1のマーク部をさらに具備することを特徴とする請求項10に記載の磁気記憶装置。
- 磁気転写時に前記第1の蓋部を開けることを特徴とする請求項10に記載の磁気記憶装置。
- 第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、
前記第1の書き込み配線の上方に配置された第1の磁気抵抗効果素子と、
前記第1の磁気抵抗効果素子上にDLC膜で形成されたパッシベーション膜と
を具備することを特徴とする磁気記憶装置。 - 前記第1の磁気抵抗効果素子及び前記パッシベーション膜の合計膜厚は50nm以下であることを特徴とする請求項19に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1の磁気抵抗効果素子は、少なくとも第1の固定層と、第1の自由層と、前記第1の固定層及び前記第1の自由層に挟まれた第1のトンネル絶縁膜とで形成されたMTJ素子であることを特徴とする請求項19に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1の自由層は前記パッシベーション膜に接していることを特徴とする請求項21に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1の磁気抵抗効果素子と前記パッシベーション膜との間に形成され、前記第1の方向と異なる第2の方向に延在された第2の書き込み配線をさらに具備することを特徴とする請求項19に記載の磁気記憶装置。
- 前記第2の書き込み配線は、前記第1の書き込み配線よりも薄いことを特徴とする請求項23に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1の磁気抵抗効果素子、前記第2の書き込み配線及び前記パッシベーション膜の合計膜厚が50nm以下であることを特徴とする請求項23に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1の磁気抵抗効果素子の上方に位置する第1の開口部が設けられた第1のパッケージと、
前記第1の開口部を開閉する第1の蓋部と、
前記第1の蓋部内に設けられ、前記第1の蓋部を閉じた状態で前記第1の磁気抵抗効果素子の上方に配置される第2の書き込み配線と
をさらに具備することを特徴とする請求項19に記載の磁気記憶装置。 - 前記第1の磁気抵抗効果素子及び前記パッシベーション膜の合計膜厚は、50nm以下であることを特徴とする請求項26に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1の蓋部は、スライド式に開閉することを特徴とする請求項26に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1の蓋部は、ドア式に開閉することを特徴とする請求項26に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1のパッケージは、磁気シールド材で形成されることを特徴とする請求項26に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1の蓋部は、磁気シールド材で形成されることを特徴とする請求項26に記載の磁気記憶装置。
- 前記第1のパッケージに設けられた位置合わせ用の第1のマーク部をさらに具備することを特徴とする請求項26に記載の磁気記憶装置。
- 磁気転写時に前記第1の蓋部を開けることを特徴とする請求項26に記載の磁気記憶装置。
- 第1の磁気抵抗効果素子と、
前記第1の磁気抵抗効果素子上に形成された第1の読み出し配線と、
前記第1の読み出し配線上に形成されたパッシベーション膜と、
前記第1の読み出し配線に接続され、前記第1の読み出し配線より下方に位置し、前記第1の読み出し配線よりも太い第2の読み出し配線と
を具備することを特徴とする磁気記憶装置。 - 前記第1の磁気抵抗効果素子、前記第1の読み出し配線及び前記パッシベーション膜の合計膜厚が50nm以下であることを特徴とする請求項34に記載の磁気記憶装置。
- 前記パッシベーション膜はDLC膜であることを特徴とする請求項34に記載の磁気記憶装置。
- 第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、
前記第1の書き込み配線の上方に配置された第1の磁気抵抗効果素子と、
前記第1の磁気抵抗効果素子上に形成され、前記第1の書き込み配線よりも薄いパッシベーション膜と、
前記第1の書き込み配線、前記第1の磁気抵抗効果素子及び前記パッシベーション膜を含むチップが封止され、前記チップを露出する第1の開口部が設けられた第1のパッケージと、
前記第1の開口部を開閉する第1の蓋部と
を具備することを特徴とする磁気記憶装置。 - 第1の磁気抵抗効果素子と、
前記第1の磁気抵抗効果素子上に形成された第1の読み出し配線と、
前記第1の読み出し配線上に形成されたパッシベーション膜と、
前記第1の読み出し配線に接続され、前記第1の読み出し配線より下方に位置し、前記第1の読み出し配線よりも太い第2の読み出し配線と、
前記第1の磁気抵抗効果素子、前記第1及び第2の読み出し配線及び前記パッシベーション膜を含むチップが封止され、前記チップを露出する第1の開口部が設けられた第1のパッケージと、
前記第1の開口部を開閉する第1の蓋部と
を具備することを特徴とする磁気記憶装置。 - 第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、
前記第1の書き込み配線の上方に配置された第1の磁気抵抗効果素子と、
前記第1の磁気抵抗効果素子上に形成され、前記第1の書き込み配線よりも薄いパッシベーション膜と、
前記第1の書き込み配線、記第1の磁気抵抗効果素子及び前記パッシベーション膜を含むチップが配置された平坦形状の第1の皿部と、
前記チップを覆う凸形状の第1の蓋部と
を具備することを特徴とする磁気記憶装置。 - 第1の磁気抵抗効果素子と、
前記第1の磁気抵抗効果素子上に形成された第1の読み出し配線と、
前記第1の読み出し配線上に形成されたパッシベーション膜と、
前記第1の読み出し配線に接続され、前記第1の読み出し配線より下方に位置し、前記第1の読み出し配線よりも太い第2の読み出し配線と、
前記第1の磁気抵抗効果素子、前記第1及び第2の読み出し配線及び前記パッシベーション膜を含むチップが配置された平坦形状の第1の皿部と、
前記チップを覆う凸形状の第1の蓋部と
を具備することを特徴とする磁気記憶装置。 - 第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、
前記第1の書き込み配線の上方に配置された第1の磁気抵抗効果素子と、
前記第1の磁気抵抗効果素子上に形成され、前記第1の書き込み配線よりも薄いパッシベーション膜と、
前記第1の書き込み配線、記第1の磁気抵抗効果素子及び前記パッシベーション膜を含むチップが配置された凹形状の第1の皿部と、
前記チップを覆う平面形状の第1の蓋部と
を具備することを特徴とする磁気記憶装置。 - 第1の磁気抵抗効果素子と、
前記第1の磁気抵抗効果素子上に形成された第1の読み出し配線と、
前記第1の読み出し配線上に形成されたパッシベーション膜と、
前記第1の読み出し配線に接続され、前記第1の読み出し配線より下方に位置し、前記第1の読み出し配線よりも太い第2の読み出し配線と、
前記第1の磁気抵抗効果素子、前記第1及び第2の読み出し配線及び前記パッシベーション膜を含むチップが配置された凹形状の第1の皿部と、
前記チップを覆う平面形状の第1の蓋部と
を具備することを特徴とする磁気記憶装置。 - 第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、
前記第1の書き込み配線の上方に配置された第1の磁気抵抗効果素子と、
前記第1の磁気抵抗効果素子上に形成され、前記第1の書き込み配線よりも薄いパッシベーション膜と、
前記第1の書き込み配線、記第1の磁気抵抗効果素子及び前記パッシベーション膜を含むチップが配置され、前記チップを持ち上げる可動式の第1の皿部と、
前記チップを覆う平面形状の第1の蓋部と
を具備することを特徴とする磁気記憶装置。 - 第1の磁気抵抗効果素子と、
前記第1の磁気抵抗効果素子上に形成された第1の読み出し配線と、
前記第1の読み出し配線上に形成されたパッシベーション膜と、
前記第1の読み出し配線に接続され、前記第1の読み出し配線より下方に位置し、前記第1の読み出し配線よりも太い第2の読み出し配線と、
前記第1の磁気抵抗効果素子、前記第1及び第2の読み出し配線及び前記パッシベーション膜を含むチップが配置され、前記チップを持ち上げる可動式の第1の皿部と、
前記チップを覆う平面形状の第1の蓋部と
を具備することを特徴とする磁気記憶装置。 - 第1の磁気メモリの第1のデータを第2の磁気メモリに磁気転写させ、前記第2の磁気メモリに第2のデータを書き込む磁気転写処理部と、
前記磁気転写処理部の命令を入出力する入出力部と
を具備することを特徴とするデータ複写装置。 - 前記命令に応じて前記第1及び第2の磁気メモリを制御する制御部をさらに具備することを特徴とする請求項45に記載のデータ複写装置。
- 前記データ複写装置をネットワークに接続する通信制御部と、
前記通信制御部を用いて前記第1のデータをダウンロードするダウンロード処理部と、
ダウンロードした前記第1のデータを前記第1の磁気メモリに書き込む記憶処理部と
をさらに具備することを特徴とする請求項45に記載のデータ複写装置。 - 前記第1の磁気メモリに前記ダウンロードした前記第1のデータを書き込む前に、ダウンロードした前記第1のデータが書き込まれる記憶部をさらに具備することを特徴とする請求項47に記載のデータ複写装置。
- 前記第1のデータは、前記第2のデータの反転データであることを特徴とする請求項45又は47に記載のデータ複写装置。
- 前記第1の磁気メモリは、前記第2の磁気メモリよりも保磁力が大きいことを特徴とする請求項45又は47に記載のデータ複写装置。
- 前記第1の磁気メモリは、第1の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第2の磁気メモリは、第2の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第1の磁気抵抗効果素子の表面積は、前記第2の磁気抵抗効果素子の表面積よりも大きいことを特徴とする請求項50に記載のデータ複写装置。 - 前記第1の磁気メモリは、第1の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第2の磁気メモリは、第2の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第1の磁気抵抗効果素子のアスペクト比は、前記第2の磁気抵抗効果素子のアスペクト比よりも大きいことを特徴とする請求項50に記載のデータ複写装置。 - 前記第1の磁気メモリは、少なくとも第1の固定層と第1の自由層とこれら第1の固定層及び第1の自由層に挟まれた第1のトンネル絶縁膜とを備えた第1の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第2の磁気メモリは、少なくとも第2の固定層と第2の自由層とこれら第2の固定層及び第2の自由層に挟まれた第2のトンネル絶縁膜とを備えた第2の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第1の自由層の膜厚は、前記第2の自由層の膜厚よりも厚いことを特徴とする請求項50に記載のデータ複写装置。 - 前記第1の磁気メモリは、少なくとも第1の固定層と第1の自由層とこれら第1の固定層及び第1の自由層に挟まれた第1のトンネル絶縁膜とを備えた第1の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第2の磁気メモリは、少なくとも第2の固定層と第2の自由層とこれら第2の固定層及び第2の自由層に挟まれた第2のトンネル絶縁膜とを備えた第2の磁気抵抗効果素子を含み、
磁気転写の際、前記制御部によって、前記第1の自由層と前記第2の自由層とを向かい合わせて近づけられることを特徴とする請求項45又は47に記載のデータ複写装置。 - データ複写装置と、
前記データ複写装置とネットワークを介して接続され、データベースを有するサーバと
を具備するデータ複写システムであって、
前記データ複写装置は、
前記データ複写装置と前記サーバとを接続する通信制御部と、
前記通信制御部を用いて前記データベースの中から第1のデータをダウンロードするダウンロード処理部と、
前記第1のデータを第1の磁気メモリに書き込む記憶処理部と、
前記第1の磁気メモリに書き込まれた前記第1のデータを第2の磁気メモリに磁気転写し、前記第2の磁気メモリに第2のデータを書き込む磁気転写処理部と、
前記通信制御部、前記ダウンロード処理部、前記記憶処理部及び前記磁気転写処理部の命令を入出力する入出力部と
を具備することを特徴とするデータ複写システム。 - 前記記憶処理部の命令に従って、前記第1のデータを前記第1の磁気メモリに書き込み、前記磁気転写処理部の命令に従って、磁気転写により前記第2のデータを前記第2の磁気メモリに書き込む制御部と
をさらに具備することを特徴とする請求項55に記載のデータ複写システム。 - 前記データ複写装置は、
前記第1の磁気メモリにダウンロードした前記第1のデータを書き込む前に、ダウンロードした前記第1のデータが書き込まれる記憶部と
をさらに具備することを特徴とする請求項55に記載のデータ複写システム。 - 前記第1のデータは、前記第2のデータの反転データであることを特徴とする請求項55に記載のデータ複写システム。
- 前記第1の磁気メモリは、前記第2の磁気メモリよりも保磁力が大きいことを特徴とする請求55記載のデータ複写システム。
- 前記第1の磁気メモリは、第1の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第2の磁気メモリは、第2の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第1の磁気抵抗効果素子の表面積は、前記第2の磁気抵抗効果素子の表面積よりも大きいことを特徴とする請求項59に記載のデータ複写システム。 - 前記第1の磁気メモリは、第1の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第2の磁気メモリは、第2の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第1の磁気抵抗効果素子のアスペクト比は、前記第2の磁気抵抗効果素子のアスペクト比よりも大きいことを特徴とする請求項59に記載のデータ複写システム。 - 前記第1の磁気メモリは、少なくとも第1の固定層と第1の自由層とこれら第1の固定層及び第1の自由層に挟まれた第1のトンネル絶縁膜とを備えた第1の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第2の磁気メモリは、少なくとも第2の固定層と第2の自由層とこれら第2の固定層及び第2の自由層に挟まれた第2のトンネル絶縁膜とを備えた第2の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第1の自由層の膜厚は、前記第2の自由層の膜厚よりも厚いことを特徴とする請求項59に記載のデータ複写システム。 - 前記第1の磁気メモリは、少なくとも第1の固定層と第1の自由層とこれら第1の固定層及び第1の自由層に挟まれた第1のトンネル絶縁膜とを備えた第1の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第2の磁気メモリは、少なくとも第2の固定層と第2の自由層とこれら第2の固定層及び第2の自由層に挟まれた第2のトンネル絶縁膜とを備えた第2の磁気抵抗効果素子を含み、
磁気転写の際、前記制御部によって、前記第1の自由層と前記第2の自由層とを向かい合わせて近づけられることを特徴とする請求項55に記載のデータ複写システム。 - コンピュータに、
サーバのデータベースから第1のデータを選択し、この選択した第1のデータをダウンロードするダウンロード処理手段と、
前記第1のデータを第1の磁気メモリに書き込む記憶処理手段と、
前記第1の磁気メモリと第2の磁気メモリとを近づける制御手段と、
前記第1の磁気メモリの前記第1のデータを前記第2の磁気メモリに磁気転写させ、前記第2の磁気メモリに第2のデータを記憶する磁気転写手段
として機能させるためのデータ複写プログラム。 - コンピュータに、
第1のデータが記憶された第1の磁気メモリと第2の磁気メモリとを近づける制御手段と、
前記第1の磁気メモリの前記第1のデータを前記第2の磁気メモリに磁気転写させ、前記第2の磁気メモリに第2のデータを記憶する磁気転写手段
として機能させるためのデータ複写プログラム。 - 前記第1のデータは、前記第2のデータの反転データであることを特徴とする請求項64又は65に記載のデータ複写プログラム。
- 前記第1の磁気メモリは、前記第2の磁気メモリよりも保磁力が大きいことを特徴とする請求項64又は65に記載のデータ複写プログラム。
- 前記第1の磁気メモリは、少なくとも第1の固定層と第1の自由層とこれら第1の固定層及び第1の自由層に挟まれた第1のトンネル絶縁膜とを備えた第1の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第2の磁気メモリは、少なくとも第2の固定層と第2の自由層とこれら第2の固定層及び第2の自由層に挟まれた第2のトンネル絶縁膜とを備えた第2の磁気抵抗効果素子を含み、
前記制御手段において、前記第1の自由層と前記第2の自由層とを向かい合わせて近づけられることを特徴とする請求項64又は65に記載のデータ複写プログラム。 - データ複写装置とサーバとをネットワークを介して接続する工程と、
前記サーバのデータベースの中から第1のデータを選択する工程と、
前記第1のデータを前記データ複写装置にダウンロードする工程と、
前記ダウンロードした前記第1のデータを第1の磁気メモリに書き込む工程と、
前記データ複写装置に第2の磁気メモリが設置される工程と、
前記第1の磁気メモリと前記第2の磁気メモリとを近づけて前記第1のデータを前記第2の磁気メモリに磁気転写させることで、前記第2の磁気メモリに第2のデータを書き込む工程と
を具備することを特徴とするデータ複写方法。 - 前記第1の磁気メモリに前記第1のデータを書き込む前に、前記データ複写装置の記憶部に前記第1のデータを書き込む工程と
をさらに具備することを特徴とする請求項69に記載のデータ複写方法。 - データ複写装置に第1のデータが書き込まれた第1の磁気メモリが設置される工程と、
前記データ複写装置に第2の磁気メモリが設置される工程と、
前記第1の磁気メモリと前記第2の磁気メモリとを近づけて前記第1のデータを前記第2の磁気メモリに磁気転写させることで、前記第2の磁気メモリに第2のデータを書き込む工程と
を具備することを特徴とするデータ複写方法。 - 前記第1のデータは、前記第2のデータの反転データであることを特徴とする請求項69又は71に記載のデータ複写方法。
- 前記第1の磁気メモリは、前記第2の磁気メモリよりも保磁力が大きいことを特徴とする請求項69又は71に記載のデータ複写方法。
- 前記第1の磁気メモリは、第1の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第2の磁気メモリは、第2の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第1の磁気抵抗効果素子の表面積は、前記第2の磁気抵抗効果素子の表面積よりも大きいことを特徴とする請求項73に記載のデータ複写方法。 - 前記第1の磁気メモリは、第1の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第2の磁気メモリは、第2の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第1の磁気抵抗効果素子のアスペクト比は、前記第2の磁気抵抗効果素子のアスペクト比よりも大きいことを特徴とする請求項73に記載のデータ複写方法。 - 前記第1の磁気メモリは、少なくとも第1の固定層と第1の自由層とこれら第1の固定層及び第1の自由層に挟まれた第1のトンネル絶縁膜とを備えた第1の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第2の磁気メモリは、少なくとも第2の固定層と第2の自由層とこれら第2の固定層及び第2の自由層に挟まれた第2のトンネル絶縁膜とを備えた第2の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第1の自由層の膜厚は、前記第2の自由層の膜厚よりも厚いことを特徴とする請求項73に記載のデータ複写方法。 - 前記第1の磁気メモリは、少なくとも第1の固定層と第1の自由層とこれら第1の固定層及び第1の自由層に挟まれた第1のトンネル絶縁膜とを備えた第1の磁気抵抗効果素子を含み、
前記第2の磁気メモリは、少なくとも第2の固定層と第2の自由層とこれら第2の固定層及び第2の自由層に挟まれた第2のトンネル絶縁膜とを備えた第2の磁気抵抗効果素子を含み、
前記磁気転写は、前記第1の自由層と前記第2の自由層とを向かい合わせて近づけて行うことを特徴とする請求項69又は71に記載のデータ複写方法。
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