JP2004352416A - 被記録媒体通過検出用レバー、記録装置 - Google Patents
被記録媒体通過検出用レバー、記録装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004352416A JP2004352416A JP2003150413A JP2003150413A JP2004352416A JP 2004352416 A JP2004352416 A JP 2004352416A JP 2003150413 A JP2003150413 A JP 2003150413A JP 2003150413 A JP2003150413 A JP 2003150413A JP 2004352416 A JP2004352416 A JP 2004352416A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording medium
- recording
- lever
- transport
- medium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Handling Of Sheets (AREA)
- Handling Of Cut Paper (AREA)
- Controlling Sheets Or Webs (AREA)
- Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
- Ink Jet (AREA)
Abstract
【解決手段】記録用紙Pを記録ヘッドへ搬送する搬送駆動ローラ21の上流側近傍には記録用紙Pの通過を検出するレバー15が設けられる。レバー15は紙案内部材18に揺動軸15aを中心に揺動可能に設けられ、記録用紙Pの通過に伴って揺動する。用紙搬送経路に突出する接触端15dの頂部が略逆L字形の形状に形成され、記録用紙Pのうら面と接触する接触面15eは平坦面によって形成されている。記録用紙Pの後端が通過する際には、記録用紙Pの後端と接触面15eとが面接触することにより、接触端15dが記録用紙P後端から外れ難くなり、記録用紙P後端の通過を正確に検出することができる。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被記録媒体に記録を行う記録装置の被記録媒体搬送経路において揺動可能に設けられる被記録媒体通過検出用レバー及び当該レバーを備えた記録装置に関する。また、本発明は、液体噴射装置に関する。
【0002】
ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンタ、複写機およびファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記インクジェット式記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録材に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体と前記被噴射媒体に付着させる装置を含む意味で用いる。
【0003】
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
【0004】
【従来の技術】
FAX、プリンタ等に代表される記録装置においては、用紙を搬送する用紙搬送経路の所定の位置に、用紙の通過を検出する用紙通過検出手段を設け、必要な紙送り制御を行う。代表的な用紙通過検出手段としては、用紙搬送経路に揺動可能に設けられるレバーと、当該レバーの揺動状態を検出する検出部とを備えたものがある。レバーは、用紙との非係合状態では、付勢手段の付勢力によって用紙と接触する接触端が用紙搬送経路に突出し、用紙の通過に伴って用紙と係合すると、揺動して接触端が用紙搬送経路から退避する。また、レバーには、用紙搬送経路の上側から下側に突出する様に設けられるもののほか、下側から上側に突出する様に設けられるものもある(例えば、特許文献1参照)。この様なレバーの利点の1つとしては、用紙のうら面と接することであり、即ち例えば銀塩写真並の高画質印刷を実行可能なプリンタにおいて印刷面にコート層を有する専用紙を用いる際に、当該コート層にダメージを与えない、といった点がある。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−259037号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えばインクジェットプリンタにおいては、インクジェット記録ヘッドへ用紙を搬送する搬送ローラと、記録の行われた用紙を排出する排出ローラとで、下に凸となる様な湾曲姿勢を用紙に与え、これにより、プラテンからの用紙の浮きを防止して用紙とインクジェット記録ヘッドとの距離を均一に保持する様に構成されるものがある。この様なインクジェットプリンタにおいて、搬送ローラの上流側に、レバーを用紙搬送経路の下側から上側に突出する様に設けると、用紙後端が通過する際に、上方に反り返った状態となる用紙後端と、付勢手段によって用紙搬送経路に突出しようとするレバーとの相乗効果により、用紙後端が通過しないにもかかわらずレバーが用紙後端から外れ、用紙後端の通過が検出されてしまうといった問題が生じる虞がある。
そこで本発明はこの様な問題に鑑みなされたものであり、その課題は、用紙後端の通過を正確に検出することのできる用紙通過検出用レバーを得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、被記録媒体に記録を行う記録装置における被記録媒体搬送経路に設けられるとともに、被記録媒体との非係合状態では付勢手段の付勢力を受けて被記録媒体と接触する接触端が被記録媒体搬送経路に突出し、被記録媒体と係合すると、前記接触端が被記録媒体搬送経路から退避する様に揺動可能に設けられる被記録媒体通過検出用レバーであって、前記接触端の頂部が、被記録媒体のおもて面又はうら面と面接触する様に平坦部を備えて成されていることを特徴とする。
【0008】
上記第1の態様によれば、被記録媒体通過検出用レバー(以下「レバー」と略称する)は、被記録媒体と接触する接触端の頂部が被記録媒体のおもて面またはうら面と面接触する様に平坦部を備えて成されているので、被記録媒体と面接触することにより、レバーの状態が安定し、被記録媒体後端が通過する際に、不適切な位置でレバーが被記録媒体後端から外れることがなく、被記録媒体後端の通過を正確に検出することが可能となる。
【0009】
本発明の第2の態様は、上記第1の態様において、前記頂部が、被記録媒体搬送経路を側視して、その先端が被記録媒体搬送経路の下流側を向く様な略逆L字形の形状に形成されていることを特徴とする。
上記第2の態様によれば、レバーの頂部が、被記録媒体搬送経路を側視して、被記録媒体搬送経路の下流側を向く様な略逆L字形の形状に形成されているので、レバーの頂部が被記録媒体へ与える力の成分がより一層被記録媒体の搬送経路と直交する方向に向かい、被記録媒体後端の通過に際してレバーが外れ難くなり、より一層被記録媒体後端の通過を正確に検出することが可能となる。
【0010】
本発明の第3の態様は、上記第1のまたは第2の態様において、前記平坦部が、被記録媒体との非係合状態において、当該被記録媒体通過検出用レバーの揺動支点に対して被記録媒体の搬送方向下流側に位置する様に形成されていることを特徴とする。
上記第3の態様によれば、被記録媒体との非係合状態において、前記平坦部が、レバーの揺動支点に対して被記録媒体の搬送方向下流側に位置する様に形成されているので、被記録媒体と係合してレバーが揺動する際の、当該揺動角度を最小限に抑えることができ、レバーの設置スペースを最小限に抑えることができる。
【0011】
本発明の第4の態様は、被記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、前記記録ヘッドへ被記録媒体を搬送する、回転駆動される搬送駆動ローラ及び当該搬送駆動ローラに圧接して従動回転する搬送従動ローラを備えて構成された搬送ローラと、を有する記録装置であって、請求項1から3のいずれか1項に記載された前記被記録媒体通過検出用レバーを備えていることを特徴とする。
上記第4の態様によれば、記録装置は上述した第1から第3の態様のレバーを備えているので、上述した第1から第3の態様と同様な作用効果を得ることができる。
【0012】
本発明の第5の態様は、上記第4の態様において、前記搬送駆動ローラに上から圧接する前記搬送従動ローラの回転中心が、前記搬送駆動ローラの回転中心に対して被記録媒体搬送経路の下流側に配置され、前記被記録媒体通過検出用レバーが、前記搬送駆動ローラの上流側において、被記録媒体搬送経路の下側から上側に突出する様に設けられていることを特徴とする。
上記第5の態様によれば、搬送駆動ローラに上から圧接する搬送従動ローラの回転中心が、搬送駆動ローラの回転中心に対して下流側に配置されていることから、搬送ローラの上流側では、被記録媒体が上方に反り返る様な状態となり、レバーが被記録媒体後端から外れ易い状態となるが、上述した第1の態様の作用効果により、この様な状態でもレバーが被記録媒体後端から安易に外れることがなく、被記録媒体後端の通過を正確に検出することが可能となる。
【0013】
本発明の第6の態様は、上記第4のまたは第5の態様において、前記被記録媒体通過検出用レバーにおいて被記録媒体先端と当接する当接部が、被記録媒体搬送経路を略垂直に横切る様に成されていることを特徴とする。
上記第6の態様によれば、前記被記録媒体通過検出用レバーにおいて被記録媒体先端と当接する当接部が、被記録媒体搬送経路を略垂直に横切る様に成されているので、被記録媒体先端がレバーのどの部分に当接しても、殆ど同じタイミングで揺動し、従って被記録媒体先端の通過タイミングにばらつきが生じることなく、被記録媒体先端の通過を正確に検出することができる。
【0014】
本発明の第7の態様は、被噴射媒体に液体噴射を行う液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドへ被噴射媒体を搬送する、回転駆動される搬送駆動ローラ及び当該搬送駆動ローラに圧接して従動回転する搬送従動ローラを備えて構成された搬送ローラと、被噴射媒体搬送経路に設けられるとともに、被噴射媒体との非係合状態では付勢手段の付勢力を受けて被噴射媒体と接触する接触端が被噴射媒体搬送経路に突出し、被噴射媒体と係合すると、前記接触端が被噴射媒体搬送経路から退避する様に揺動可能に設けられる被噴射媒体通過検出用レバーと、を有する液体噴射装置であって、前記接触端の頂部が、被噴射媒体のおもて面又はうら面と面接触する様に平坦部を備えて成されていることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図4を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。ここで、図1は本発明に係る「記録装置」、「液体噴射装置」の一例としてのインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)1の装置本体の外観斜視図、図2は同側断面概略図、図3は紙検出器の側面図、図4はレバー15の動作を示す説明図である。尚、以下では、用紙搬送経路の上流側(図2の右側)を単に「上流側」と言い、用紙搬送経路の下流側(図2の左側)を単に「下流側」と言うこととする。
【0016】
先ず、図1及び図2を参照しながらプリンタ1の構成について概説する。プリンタ1は、「被記録媒体、「被噴射媒体」の一例としてのハガキ、L判サイズ等の記録用紙Pへの記録に適した小型サイズに構成され、A4サイズの記録に好適である一般的なインクジェットプリンタと同様に、装置後部に記録用紙Pを傾斜姿勢で複数枚セット可能な給紙装置2を、装置中程に主走査方向に往復動可能に設けられるキャリッジ25を、装置前部には記録の行われた記録用紙Pをスタックするスタッカ(図示せず)を備えている。
【0017】
給紙装置2は、ホッパ10と、可動ガイド9と、固定ガイド8と、給送ローラ11と、摩擦分離材13と、紙戻しレバー12と、を備えている。ホッパ10は揺動支点10aを中心に図示しない駆動手段によって揺動駆動される様に設けられ、記録用紙Pを傾斜姿勢に支持するとともに、記録用紙Pの給送時には、給送ローラ11に記録用紙Pを圧接させる。ホッパ10に設けられた固定ガイド8と可動ガイド9とは記録用紙Pの側端位置を規制し、また、可動ガイド9は、記録用紙Pの各サイズに対応する様に、記録用紙Pの幅方向にスライド可能に設けられている。
【0018】
給送ローラ11は側面視略D形の形状をなし、外周にはゴム材が巻回され、図示しない駆動モータによって用紙給送時に選択的に回転駆動される。用紙給送時には、その円弧部分によって給送ローラ11に圧接した記録用紙Pの最上位のものを下流側へ給送し、用紙給送が終了すると、下流側の搬送駆動ローラ21による搬送動作の際に搬送負荷を生じさせない様、図示する様に側面視略D形の形状における平坦部が摩擦分離材13と対向する様に制御される。尚、符号14で示すローラは自由回転可能なアイドルローラであり、搬送中の記録用紙Pが給送ローラ11に接して搬送負荷を生じさせない様、搬送中の記録用紙Pと接して従動回転する。このアイドルローラ14は、本実施形態では給送ローラ11を挟む様に給送ローラ11の両側に設けられている。
【0019】
給送ローラ11と対向する位置には摩擦分離材13が設けられている。摩擦分離材13は用紙給送時に給送ローラ11の円弧部分と圧接して圧接点を形成し、これにより、給送されるべき最上位の記録用紙Pと、重送されようとする次位以降の記録用紙Pとを分離する。また、給送ローラ11と対向する位置には紙戻しレバー12が設けられている。紙戻しレバー12は揺動支点12aを中心に揺動可能に設けられ、給送ローラ11の1回転動作中に、図2に示す待機状態から記録用紙Pの給送経路を開放する様に一旦倒れ、そして再び図2に示す様に起き上がることにより、重送されようとした次位以降の記録用紙Pをホッパ10上に戻す。
【0020】
以上が給紙装置2であり、給紙装置2の下流側には、給送ローラ11と搬送駆動ローラ21との間に「被記録媒体通過検出用レバー」としてのレバー15と検出部16とを備えて成る紙検出器17が設けられている。レバー15は揺動軸15aを中心に揺動可能に設けられ、且つ、揺動軸15aから上側部分が、「接触端」として、給送される記録用紙Pと接触可能に構成されている。検出部16は光学センサであり、レバー15の揺動軸15aから下側部分が図示する様に検出部16に入り込むことにより、発光部から受光部へ向かう光が遮断され、記録用紙Pの未通過状態が検出される。そして、レバー15が、記録用紙Pの通過に伴って揺動すると、レバー15の揺動軸15aから下側部分が検出部16から外れ、これにより、記録用紙P先端の通過を検出することができる様になっている。また、記録用紙P後端が通過すると、再びレバー15の下端部が検出部16に入り込み、これにより、記録用紙P後端の通過を検出可能となる。
【0021】
次に、紙検出器17の下流側には、搬送駆動ローラ21と搬送従動ローラ22とが設けられている(以下当該ローラ対を適宜「搬送ローラ」と言う)。搬送駆動ローラ21は図示しない駆動モータによって回転駆動され、搬送従動ローラ22は、搬送駆動ローラ21に圧接して従動回転する。搬送駆動ローラ21は回転軸芯線方向に長い金属棒体の外周に塗装膜が付着されることによって成され、搬送従動ローラ22は、搬送駆動ローラ21の軸方向に、所定の間隔で複数個設けられる。そして、給送ローラ11によって給送された記録用紙Pは搬送ローラにニップされ、記録ヘッド26へと搬送される。
【0022】
また、搬送従動ローラ22を軸支する搬送従動ローラホルダ20の下流側端部には、自由回転可能なガイドローラ23が設けられている。ガイドローラ23は、記録用紙Pのプラテン28からの浮き上がりを防止する為のローラであり、これにより、記録用紙Pと記録ヘッド14との距離が一定に保たれる。
【0023】
次に、搬送ローラの下流側には、記録ヘッド26とプラテン28とが対向する様に設けられている。記録ヘッド26はキャリッジ25の底部に設けられ、液体の一例としてのインク滴を記録用紙Pに向けて吐出(噴射)することにより、記録を実行する。キャリッジ25には主走査方向に延びるキャリッジガイド軸27が挿通し、また、主走査方向に延びる無端ベルト24(図1)の一部に固定されている。そして、キャリッジモータ19(図1)の動力を受けて、キャリッジガイド軸27にガイドされながら、主走査方向に往復駆動される。尚、本実施形態では、キャリッジ25はインクカートリッジを搭載せず、プリンタ1の装置本体底部に固設されるインクカートリッジ(図示せず)から、図示を省略するインクチューブを介して記録ヘッド26へとインクが供給される様に構成されている。
【0024】
プラテン28は、記録用紙Pを下から支持することにより、記録用紙Pと記録ヘッド25との間のギャップを規定するが、記録ヘッド25と対向する面には、凹部28aが形成されている。これは、記録用紙Pに余白無く印刷を行う為のものであり、記録用紙Pの端部にインク滴を吐出する際に、記録用紙P端部から外れた部分にもインク滴を吐出し、そして凹部28aへと打ち捨てることにより、所謂縁無し印刷が実行される。尚、凹部28aには、インク滴を吸収するインク吸収材36(図1)が配設されている。
凹部28aに打ち捨てられたインク滴は図示しない排出孔から下部へ排出され、そしてプラテン28の下部には、この排出されたインク滴を受ける廃液トレイ31が設けられている。廃液トレイ31の内部には廃液吸収材34が設けられ、廃液トレイ31内のインク廃液を確実に保持する。
【0025】
続いて、記録ヘッド26の下流側には、排出駆動ローラ29と、排出従動ローラ30とが設けられている(以下当該ローラ対を適宜「排出ローラ」と言う)。排出駆動ローラ29は図示しない駆動モータによって回転駆動され、排出従動ローラ30は、排出駆動ローラ29に接して従動回転する。そして、記録が行われた記録用紙Pは、これらローラにニップされることにより、図示しないスタッカへ向けて排出される。
【0026】
排出駆動ローラ29の下流側には、排出補助ローラ37が設けられている。排出補助ローラ37は、その回転軸37aと、排出駆動ローラ29の回転軸29aとに係回されたベルト38によって、排出駆動ローラ29の回転に従って回転する。この排出補助ローラ37は、排出駆動ローラ29及び排出従動ローラ30にニップされて排出される記録用紙Pの後端を、スタッカに向けて確実に落とす機能を果たすものである。
【0027】
ところで、搬送ローラと排出ローラとは、記録用紙Pをプラテン28に向けて押さえ付けることにより、記録用紙Pと記録ヘッド26との距離を一定に保つ様に構成されている。即ち、搬送ローラにおいては、搬送駆動ローラ21に上から圧接する搬送従動ローラ22の回転軸芯が、搬送駆動ローラ21の回転軸芯に対して下流側に位置するように構成され、排出ローラにおいては、排出駆動ローラ29に上から接する排出従動ローラ30の回転軸芯が、排出駆動ローラ29の回転軸芯に対して上流側に位置する様に構成されている。従ってこれにより、搬送ローラと排出ローラとの間で記録用紙Pが僅かに下に凸となる様に湾曲姿勢が与えられ、プラテン28に押さえ付けられて、記録ヘッド26との距離が一定に保たれる。
【0028】
続いて、図3及び図4を参照しながら、紙検出器17を構成するレバー15について詳説する。レバー15は、その揺動軸15aが用紙搬送経路の下側に設けられた紙案内部材18(図2)に軸支されることにより、紙案内部材18に取り付けられている。図3において、レバー15は、揺動軸15aから上側の接触端15dと、揺動軸15aから下側の検出端15bと、引っ張りコイルばね7を掛止する掛止部15cとを備えて成る。検出端15bは、レバー15が記録用紙Pと係合しない状態において、揺動軸15aからほぼ真っ直ぐ下に延び、その下端部が、レバー15の揺動に伴って検出部16に入り込み、又は検出部16から外れる。
【0029】
掛止部15cはフック形状を成し、一端が図示しない掛止部に掛止する引っ張りコイルばね7の他端が掛止することで、レバー15を図3に示すような立位姿勢に保持する。この様な立位姿勢では、接触端15dが、図2に示す様に記録用紙Pの搬送経路(以下「用紙搬送経路」と言う)の下側から上側に向けて、用紙搬送経路をほぼ垂直に横切る様に突出した状態となる。
【0030】
接触端15dは、記録用紙Pの先端が当接する当接面15fと、記録用紙Pのうら面と接する接触面(平坦面)15eとを備え、図示する様に略逆L字形の形状を成す様に形成されている。ここで、接触端15dは、記録用紙Pと係合しない状態を示す図3(実線)において、揺動軸15aから真っ直ぐに上方に延びるのではなく、一旦下流側に向けて斜め上方に延びた後に、ほぼ真っ直ぐ上方に延び、そしてその先端が下流側に向けて折れ曲がることで、略逆L字形の形状を成す様に形成されている。つまり、記録用紙Pとの非係合状態において、接触面15eが、揺動軸15aに対して下流側に位置する様に形成されている。
【0031】
この様に構成されたレバー15の作用効果について図4を参照して説明する。図4(A)は、用紙Pが当接面15fに当接した瞬間を示している。図示する様に、当接面15fが、用紙搬送経路をほぼ垂直に横切る様に設けられていることから、記録用紙Pの先端が当接面15fのどの部分に当接しても、レバー15は殆ど同じタイミングで揺動し、従って記録用紙P先端の通過タイミングにばらつきが生じることがなく、記録用紙Pの通過を正確に検出することができる。
【0032】
続いて、記録用紙Pが更に下流側に進むことにより、図4(B)に示す様にレバー15が揺動軸15aを中心に揺動し、接触端15dが、用紙搬送経路から退避する。ここで、上述の通り接触面15eが揺動軸15aに対して下流側に位置するように接触端15dが形成されていることから、レバー15の揺動角度を小さく抑えることができ、以て省スペース化に資すことができる。つまり、図4(A)の仮想線及び符号Aで示す様に、もし、接触面15eが揺動軸15aのほぼ真上から下流側に延びる様に成されていると、図4(B)から明かな様に、記録用紙Pと係合して揺動する際の揺動角度が大きくなり、これにより、レバー15は図4(B)に示す状態から更に反時計回りに所定角度揺動することになる。すると、反対側の検出端15bが、更に図4の右側に突出する為、図4におけるレバー15の右側のスペースをより多く必要とする。しかし、上述のようにレバー15の揺動角度が小さく抑えられているので、省スペース化に資すことができる。
【0033】
次に、図4(C)に示す様に、記録用紙Pの後端が搬送ローラの上流側近傍に到達した状態では、上述した様に搬送従動ローラ22の回転軸芯が搬送駆動ローラ21の回転軸芯よりも下流側に位置しているので、記録用紙Pの後端が、上方に反り返る様な状態となる。この様な状態の記録用紙P後端に、接触端15dが下から接触し、しかも引っ張りコイルばね7の付勢力によって記録用紙P後端を上方に持ち上げる様な力Fを記録用紙P後端に付与することから、接触端15dが記録用紙P後端から外れ易い状態となっている。しかし、接触端15dの頂部が、平坦面から成る接触面15eによって成されているので、記録用紙Pと面接触することにより、レバー15の状態が安定し、記録用紙P後端が通過する際にも、不適切な位置で接触端15dが外れることがなく、記録用紙P後端の通過を正確に検出することができる。
【0034】
また、接触端15dの頂部が、その先端が下流側を向くような略逆L字形の形状に形成されている為、記録用紙Pへ与える力の成分(符号Fで示す力)がより一層用紙搬送経路と直交する方向に向かい、これによって接触端15dが更に記録用紙P後端から外れ難くなり、この様な作用効果により、記録用紙P後端の通過をより一層正確に検出することが可能となる。
【0035】
加えて、本実施形態においては、レバー15を用紙搬送経路の下から上に突出する様に設けていることから、接触端15dは記録用紙Pのうら面と接触し、これにより、記録面にダメージを与えることがなく、特におもて面とうら面との両面にコート層を有する高画質記録用の記録用紙Pを用いて銀塩写真並の高画質記録を行う場合に良好な記録結果を得ることができる。
【0036】
尚、本実施形態ではレバー15を用紙搬送経路の下から上に突出する様に設けているが、逆に用紙搬送経路の上から下に突出する様に設けても、この様な記録面にダメージを与えないといった作用効果を得ることができることは言うまでもない。加えて、用紙搬送経路の上から下に突出する様に設けた場合に、記録用紙Pの後端が、本実施形態とは逆に下に反り返る様な状態となる場合には、接触面15eにより、接触端15dが記録用紙Pの後端から外れ難いといった作用効果を得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプリンタの装置本体の外観斜視図である。
【図2】本発明に係るプリンタの側断面概略図である。
【図3】紙検出器の側面図である。
【図4】レバーの動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ、2 給紙装置、7 付勢ばね、8 固定ガイド、9 可動ガイド、10 ホッパ、11 給送ローラ、12 紙戻しレバー、13摩擦分離材、14 アイドルローラ、15 レバー、15a 揺動軸、15b検出端、15c 掛止部、15d 接触端、15e 接触面、15f 当接面、16 検出部、17 紙検出器、18 紙案内部材、19 キャリッジモータ、20 搬送従動ローラホルダ、21 搬送駆動ローラ、22 搬送従動ローラ、23 ガイドローラ、24 キャリッジベルト、25 キャリッジ、26 記録ヘッド、27 キャリッジガイド軸、28 プラテン、28a 凹部、29 排出駆動ローラ、30 排出従動ローラ、31 廃液トレイ、34 廃液吸収材、36 インク吸収材、37 排出補助ローラ、P 記録用紙
Claims (7)
- 被記録媒体に記録を行う記録装置における被記録媒体搬送経路に設けられるとともに、被記録媒体との非係合状態では付勢手段の付勢力を受けて被記録媒体と接触する接触端が被記録媒体搬送経路に突出し、被記録媒体と係合すると、前記接触端が被記録媒体搬送経路から退避する様に揺動可能に設けられる被記録媒体通過検出用レバーであって、
前記接触端の頂部が、被記録媒体のおもて面又はうら面と面接触する様に平坦部を備えて成されている、
ことを特徴とする被記録媒体通過検出用レバー。 - 請求項1において、前記頂部が、被記録媒体搬送経路を側視して、その先端が被記録媒体搬送経路の下流側を向く様な略逆L字形の形状に形成されている、
ことを特徴とする被記録媒体通過検出用レバー。 - 請求項1または2において、前記平坦部が、被記録媒体との非係合状態において、当該被記録媒体通過検出用レバーの揺動支点に対して被記録媒体の搬送方向下流側に位置する様に形成されている、
ことを特徴とする被記録媒体通過検出用レバー。 - 被記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、
前記記録ヘッドへ被記録媒体を搬送する、回転駆動される搬送駆動ローラ及び当該搬送駆動ローラに圧接して従動回転する搬送従動ローラを備えて構成された搬送ローラと、を有する記録装置であって、
請求項1から3のいずれか1項に記載された前記被記録媒体通過検出用レバーを備えている、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項4において、前記搬送駆動ローラに上から圧接する前記搬送従動ローラの回転中心が、前記搬送駆動ローラの回転中心に対して被記録媒体搬送経路の下流側に配置され、
前記被記録媒体通過検出用レバーが、前記搬送駆動ローラの上流側において、被記録媒体搬送経路の下側から上側に突出する様に設けられている、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項4または5において、前記被記録媒体通過検出用レバーにおいて被記録媒体先端と当接する当接部が、被記録媒体搬送経路を略垂直に横切る様に成されている、
ことを特徴とする記録装置。 - 被噴射媒体に液体噴射を行う液体噴射ヘッドと、
前記液体噴射ヘッドへ被噴射媒体を搬送する、回転駆動される搬送駆動ローラ及び当該搬送駆動ローラに圧接して従動回転する搬送従動ローラを備えて構成された搬送ローラと、
被噴射媒体搬送経路に設けられるとともに、被噴射媒体との非係合状態では付勢手段の付勢力を受けて被噴射媒体と接触する接触端が被噴射媒体搬送経路に突出し、被噴射媒体と係合すると、前記接触端が被噴射媒体搬送経路から退避する様に揺動可能に設けられる被噴射媒体通過検出用レバーと、を有する液体噴射装置であって、
前記接触端の頂部が、被噴射媒体のおもて面又はうら面と面接触する様に平坦部を備えて成されている、
ことを特徴とする液体噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003150413A JP4292384B2 (ja) | 2003-05-28 | 2003-05-28 | 記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003150413A JP4292384B2 (ja) | 2003-05-28 | 2003-05-28 | 記録装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004352416A true JP2004352416A (ja) | 2004-12-16 |
JP4292384B2 JP4292384B2 (ja) | 2009-07-08 |
Family
ID=34046219
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003150413A Expired - Fee Related JP4292384B2 (ja) | 2003-05-28 | 2003-05-28 | 記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4292384B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006273486A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Seiko Epson Corp | 被記録媒体検出装置、記録装置、液体噴射装置 |
CN103448384A (zh) * | 2012-06-04 | 2013-12-18 | 精工爱普生株式会社 | 记录装置以及记录装置中的检测构造 |
-
2003
- 2003-05-28 JP JP2003150413A patent/JP4292384B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006273486A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Seiko Epson Corp | 被記録媒体検出装置、記録装置、液体噴射装置 |
JP4640584B2 (ja) * | 2005-03-29 | 2011-03-02 | セイコーエプソン株式会社 | 被記録媒体検出装置、記録装置 |
CN103448384A (zh) * | 2012-06-04 | 2013-12-18 | 精工爱普生株式会社 | 记录装置以及记录装置中的检测构造 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4292384B2 (ja) | 2009-07-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2003095501A (ja) | シート材搬送装置及び画像形成装置 | |
US8781385B2 (en) | Medium-feeding device and recording device | |
KR100855154B1 (ko) | 공급 수단 | |
JP2006198875A (ja) | 記録装置及び液体噴射装置 | |
JP4692763B2 (ja) | 被記録媒体支持装置、記録装置、液体噴射装置 | |
JP2007084224A (ja) | 記録装置及び液体噴射装置 | |
JP4292384B2 (ja) | 記録装置 | |
JP4182353B2 (ja) | 被記録媒体給送装置、記録装置 | |
JP2005144931A (ja) | 記録装置及び液体噴射装置 | |
JP2006247932A (ja) | 被記録媒体搬送装置、記録装置、液体噴射装置 | |
JP4640584B2 (ja) | 被記録媒体検出装置、記録装置 | |
JP2008074612A (ja) | 被記録媒体搬送装置、記録装置、液体噴射装置 | |
JP4147416B2 (ja) | 被記録材の検出装置、記録装置及び液体噴射装置 | |
JP4193047B2 (ja) | 記録装置 | |
JP4258626B2 (ja) | インクジェット式記録装置 | |
JP4141969B2 (ja) | 被記録媒体給送装置、記録装置、液体噴射装置 | |
JP2010202305A (ja) | 記録紙ガイド機構およびロール紙プリンター | |
JP2003334976A (ja) | インクジェット式記録装置 | |
JP4923878B2 (ja) | 記録装置、液体噴射装置 | |
JP2004269124A (ja) | 給送装置、記録装置及び液体噴射装置 | |
JP2007261155A (ja) | 従動ローラ取付装置、記録装置、液体噴射装置 | |
JP2004269084A (ja) | 被記録材給送装置、記録装置、液体噴射装置 | |
JP2006247984A (ja) | 被記録媒体排出装置、記録装置、液体噴射装置 | |
JP4788817B2 (ja) | 記録装置及び液体噴射装置 | |
JP4788818B2 (ja) | 記録装置及び液体噴射装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060301 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20081216 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081224 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090213 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090311 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090324 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120417 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4292384 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120417 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130417 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130417 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140417 Year of fee payment: 5 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |