JP2004320552A - トランスコンダクタンスアンプ - Google Patents

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Toshio Adachi
敏男 安達
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Abstract

【課題】入力動作範囲が広くて線形性能に優れ、かつ入力信号が大きな場合でも安定な動作を実現できるトランスコンダクタンスアンプの提供。
【解決手段】増幅部本体1の出力電圧Vout1,Vout2は、第1バッファ回路2a,2bは経て、平均値算出回路3でその平均値Vaveが求められ、この平均値Vaveは、出力電圧Vout1,Vout2のレベルの如何にかかわらずいつも同じ電圧になる。同相制御アンプ4は、その平均値Vaveを基準電圧Vrefと比較し、その比較結果に応じた同相レベル制御信号を生成する。この生成した同相レベル制御信号は、MOSトランジスタM3,M4の各ゲートに供給され、MOSトランジスタM3,M4の同相レベル制御、すなわちMOSトランジスタM3,M4に流れる直流電流のレベル制御が行なわれる。この結果、出力電圧Vout1、Vout2のうちの同相レベルが制御される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トランスコンダクタンスアンプに関し、特に、良好な線形性を有してかつ安定に動作するものである。
【0002】
【従来の技術】
トランスコンダクタンスアンプは、Gm−Cフィルタなどに用いられ、近年、注目されている。従来のトランスコンダクタンスアンプの回路の一例を、図5に示す。
このトランスコンダクタンスアンプは、図5に示すように、N型のMOSトランジスタM21,M22からなる差動対と、その負荷として動作する2つのP型のMOSトランジスタM23,M24と、定電流源として機能するMOSトランジスタM25と、を備えている。
【0003】
入力端子20、21は、MOSトランジスタM21,M22のゲートに接続されている。出力端子22、23は、MOSトランジスタM21、M22のドレインに接続されている。また、バイアス端子24は、同相レベル制御信号が供給されるとともに、MOSトランジスタM23、M24のゲートに接続されている。さらに、バイアス端子25は、MOSトランジスタ25に流れる電流を制御するバイアス電圧が供給されるとともに、MOSトランジスタM25のゲートと接続されている。
このような構成からなるトランスコンダクタンスアンプの出力電流Ioutは、非特許文献1の1097頁に示すように、次の(1)式で表される。
【0004】
【数1】
Figure 2004320552
【0005】
(1)式において、W,L,μ,Coxは、それぞれMOSトランジスタのチャネル幅、チャネル長、移動度、ゲート容量である。また、Vinは入力電圧、IB はVin=0のときにMOSトランジスタに流れる電流である。
このように、(1)式によれば、出力電流Ioutは入力電圧Vinに比例しないので、特に入力電圧Vinが大きな場合には線形歪を生ずるという不具合がある。
【0006】
このような不具合を解消するためのトランスコンダクタンスアンプが、図6に示すような回路として知られている。
このトランスコンダクタンスアンプは、図6に示すように、トランスコンダクタンスアンプ本体42と、同相制御アンプ43とから構成される。
トランスコンダクタンスアンプ本体42は、図示のように、4個のMOSトランジスタM30〜M33から構成されている。また、同相制御アンプ43は、図示のように、8個のMOSトランジスタM34〜M41から構成されている。
【0007】
入力端子44、45は、差動対を構成するMOSトランジスタM30,M31の各ゲートに接続されている。出力端子46、47は、MOSトランジスタM30,M31の各ドレインに接続されている。バイアス端子48は、同相レベル制御信号が供給されるとともに、MOSトランジスタM32,M33のゲートに接続されている。バイアス端子49は、同相制御アンプ43に供給する電流を決めるバイアス電圧が供給されるとともに、MOSトランジスタM40,M41のゲートに接続されている。基準信号入力端子50は、トランスコンダクタンスアンプの出力レベルを決めるための同相基準信号が供給されるとともに、MOSトランジスタM35,M36に接続されている。
【0008】
このような構成からなるトランスコンダクタンスアンプの出力信号Ioutは、次の(2)式で表すことができる。
Iout=2(W/L)×μ×Cox×Vin・・・・(2)
(2)式によれば、出力電流Ioutは入力電圧Vinに比例するので、線形性能において優れている。このため、図6に示すトランスコンダクタンスアンプは、線形性能を重視する分野で使用することができる。
【0009】
【非特許文献1】
R.R.TORRANCE,IEEE Circuits and systems 1985年 32巻 11月号 1097ページ
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、トランスコンダクタンスアンプに入力される入力信号は、予期しない過大なレベルの場合があり、この場合には出力信号が大きくなる。また、この場合には、同相制御アンプ43の入力のMOSトランジスタM34〜M37のいずれかの1つの電流がゼロになることがある。
【0011】
これは、(3)式のように、互いに対を形成しているMOSトランジスタM34,M35(またはMOSトランジスタM36,M37)のうちの一方のMOSトランジスタに流れる電流I2から計算できる。
I2=(W/L)×μ×Cox×(Vin−Vth)・・・・(3)
ここで、VthはMOSトランジスタのしきい値電圧である。
【0012】
(3)式によれば、同相制御アンプ43の入力電圧Vinが大きくなり、電流I2が同相制御アンプ43に流れる電流を決めている電流源用のMOSトランジスタM40(またはMOSトランジスタM41)に流れる電流と同じになったときに、MOSトランジスタM34,M35のいずれか一方(またはMOSトランジスタM36,M37のいずれか一方)のMOSトランジスタの電流はゼロになる。
【0013】
従って、トランスコンダクタンスアンプに、そのようにMOSトランジスタの電流がゼロになる過大な入力信号が入力されても線形動作はしないので、同相制御アンプ43による同相レベル制御は正常に機能しなくなる。このため、線形性能が突然劣化するという不具合がある。
さらに、同相制御アンプ43の入力のMOSトランジスタがオフ状態になるような非線形領域においては、定量的に計算できない位相遅れが発生する。この位相遅れによって回路が不安定になり、場合によっては発振することがある。この現象は非線形領域に係わるため、設計段階での検証が容易ではない
そこで、本発明の目的は、入力動作範囲が広くて線形性能に優れ、かつ入力信号が大きな場合でも安定な動作を実現できるトランスコンダクタンスアンプを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決して本発明の目的を達成するために、請求項1〜請求項5に記載の発明は以下のように構成した。
すなわち、請求項1に記載の発明は、入力信号の差動増幅を行う差動対からなる第1のMOSトランジスタと、その負荷として動作するとともに同相レベル制御信号で制御される2つの第2のMOSトランジスタと、を有する増幅部本体と、前記増幅部本体の各出力信号をそれぞれ入力する2つのバッファ回路と、前記2つのバッファ回路の両出力の平均値を求める平均値算出回路と、前記平均値算出回路が求めた平均値を前記増幅部本体のトランスコンダクタンス値を決めるための基準値と比較し、この比較結果に応じて前記同相レベル制御信号を生成し、この生成した同相レベル制御信号を前記2つの第2のMOSトランジスタにそれぞれ供給する同相制御アンプと、を備えている。
【0015】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のトランスコンダクタンスアンプにおいて、前記2つのバッファ回路は、それぞれソースフォロワ回路またはボルテージフォロワ回路からなる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のトランスコンダクタンスアンプにおいて、前記平均値算出回路は、同一抵抗値からなる第1抵抗および第2抵抗から構成するようにし、前記第1抵抗および第2抵抗の各一端を前記2つのバッファ回路の各出力側にそれぞれ接続するとともに、前記第1抵抗および第2抵抗の各他端を共通接続し、その共通接続部を出力端子とした。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項1、請求項2または請求項3に記載のトランスコンダクタンスアンプにおいて、前記増幅部本体は、前記各第2のMOSトランジスタに直列に接続される第3のMOSトランジスタを、さらに含むようにしている。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項1、請求項2または請求項3に記載のトランスコンダクタンスアンプにおいて、前記増幅部本体は、2つの所定のMOSトランジスタを直列に接続した第1の直列回路と、2つの所定のMOSトランジスタを直列に接続した第2の直列回路とをさらに含み、前記第1の直列回路を前記差動対のうちの一方のMOSトランジスタに並列に接続し、かつ前記第2の直列回路を前記差動対のうちの他方のMOSトランジスタに並列に接続するようにしている。
このような構成からなる本発明によれば、出力動作範囲、換言すれば入力動作範囲が広くて線形性能に優れ、かつ入力信号が大きな場合でも安定な動作を実現できるトランスコンダクタンスアンプを得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
本発明の実施形態の回路の構成について、図1を参照して説明する。
この実施形態に係るトランスコンダクタンスアンプは、図1に示すように、トランスコンダクタンスアンプ本体(以下、増幅部本体)1と、ユニティゲインバッファ回路2と、平均値算出回路3と、同相制御アンプ4と、を備えている。
【0019】
増幅部本体1は、入力信号の差動増幅を行う差動対からなるN型のMOSトランジスタM1,M2と、その負荷として動作するとともに同相レベル制御信号により制御される2つのP型のMOSトランジスタM3,M4とを備えている。
具体的には、MOSトランジスタM1,M2の各ソースは共通接続され、その共通接続部がグランドに接続されている。MOSトランジスタM1,M2の各ゲートは入力端子5、6に接続され、その入力端子5、6には入力信号Vin1,Vin2が供給されるようになっている。MOSトランジスタM1,M2の各ドレインは出力端子7、8に接続され、その出力端子7、8から出力信号Vout1、Vout2を取り出すようになっている。
【0020】
また、MOSトランジスタM1,M2の各ドレインは、MOSトランジスタM3,M4の各ドレインに接続されている。MOSトランジスタM3,M4の各ゲートは、同相レベルの制御に使用される同相レベル制御信号が供給されるバイアス端子9に接続されている。MOSトランジスタM3,M4の各ソースには、電源電圧VDDが供給されるようになっている。
【0021】
ユニティゲインバッファ回路2は、増幅部本体1と平均値算出回路3との間に設けられてバッファとして機能するものであり、第1バッファ回路2aと第2バッファ回路2bからなる。
第1バッファ回路2aは、図1に示すように、MOSトランジスタM5とMOSトランジスタM7からなるソースフォロワ回路で構成される。また、第2バッファ回路2bは、MOSトランジスタM6とMOSトランジスタM8からなるソースフォロワ回路で構成される。
【0022】
具体的には、MOSトランジスタM5はP型からなり、そのドレインがグランドに接続され、そのゲートが出力端子8に接続されている。MOSトランジスタM5のソースは、P型のMOSトランジスタM7のドレインに接続されている。MOSトランジスタ7のゲートは、MOSトランジスタ7に流れる電流を制御するバイアス電圧が供給されるバイアス端子10に接続されている。MOSトランジスタM7のソースには、電源電圧VDDが供給されるようになっている。
【0023】
MOSトランジスタM6はP型からなり、そのドレインがグランドに接続され、そのゲートが出力端子7に接続されている。MOSトランジスタM6のソースは、P型のMOSトランジスタM8のドレインに接続されている。MOSトランジスタ8のゲートは、MOSトランジスタ8に流れる電流を制御するバイアス端子10に接続されている。MOSトランジスタM8のソースには、電源電圧VDDが供給されるようになっている。
【0024】
平均値算出回路3は、第1バッファ回路2aの出力信号と第2バッファ回路2bの出力信号の平均値を求め、この求めた平均値を出力する回路である。この平均値算出回路3は、図1に示すように、同一の抵抗値からなる抵抗R1と抵抗R2の組み合わせにより構成されている。
具体的には、抵抗R2の一端は、第1バッファ回路2aの出力信号が得られる出力端子に接続されている。また、抵抗R1の一端は、第2バッファ回路2bの出力信号が得られる出力端子に接続されている。そして、抵抗R1,R2の各他端は共通接続され、この共通接続部が平均値算出回路3の出力端子を形成している。
【0025】
同相制御アンプ4は、平均値算出回路3からの出力信号のレベルを、基準信号入力端子11に入力される基準値である基準電圧Vrefと比較し、その比較結果に応じた同相レベル制御信号を生成するものである。この生成した同相レベル制御信号は、MOSトランジスタM3,M4の各ゲートに供給され、MOSトランジスタM3,M4の同相レベル制御、すなわちMOSトランジスタM3,M4に流れる直流電流のレベル制御を行うようになっている。
【0026】
ここで、基準信号入力端子11に入力される基準電圧Vrefは、増幅部本体1のトランスコンダクタンス値を決めるものであり、その値は外部から任意に設定できるようになっている。
このような同相制御アンプ4の具体的の回路の一例について、図2を参照しながら説明する。
【0027】
この同相制御アンプ4は、一般的な差動増幅器からなる。すなわち、同相制御アンプ4は、図2に示すように、入力端子31、32に入力される入力信号を差動増幅するN型のMOSトランジスタM9,M10からなる差動対と、その負荷となるP型のMOSトランジスタM11、M12と、電流源として機能するN型のMOSトランジスタM13とを備えている。
【0028】
MOSトランジスタM9,M10の各ゲートは、入力端子31、32に接続されている。MOSトランジスタM10のドレインは、出力端子33に接続されている。また、MOSトランジスタM13のゲートはバイアス端子34に接続され、バイアス端子34にはMOSトランジスタM13に流れる電流を決めるバイアス電圧が供給されるようになっている。
【0029】
このような構成からなる同相制御アンプ4では、その入力端子31、32および出力端子33は、図1の平均値算出回路3の出力端子、基準信号入力端子11、および増幅部本体1のバイアス端子9に接続される。
次に、このような構成からなる実施形態の動作について、図1を参照して説明する。
【0030】
この動作例では、増幅器本体1の入力端子5、6に入力される入力電圧Vin1,Vin2は、(5)式および(6)式に示すような差動信号と仮定し、その入力電圧Vin1,Vin2が、MOSトランジスタM1,M2の各ゲートにそれぞれ対称に入力される。
Vin1=Vref1+Δvin・・・・(5)
Vin2=Vref1−Δvin・・・・(6)
ここで、Vref1は任意の基準電圧であり、Δvinと−Δvinは位相が逆相(180°異なる)の入力電圧である。
【0031】
一方、出力電圧Vout1,Vout2は、同相制御アンプ4の働きによってそれらの平均値がいつも一定値になるように制御されている。この一定値をVref2とすると、
(Vout1+Vout2)/2=Vref2・・・・(7)
が成立する。
【0032】
従って、出力電圧Vout1,Vout2は、入力電圧Vin1,Vin2の(5)式および(6)式と同様に、(8)式および(9)式に示すようになる。
Vout1=Vref2+Δvout・・・・(8)
Vout2=Vref2−Δvout・・・・(9)
ここで、Δvoutと−Δvoutは位相が逆相の出力電圧である。
【0033】
これらの出力電圧Vout1,Vout2を受けて、第1バッファ回路2aおよび第2バッファ回路2bはそれぞれ動作し、出力電圧Vout1,Vout2はある電圧だけレベルシフトされる。第1バッファ回路2a,2bは両出力は、平均値算出回路3に入力されてその平均値Vaveが求められ、この平均値Vaveは、出力電圧Vout1,Vout2のレベルの如何にかかわらずいつも同じ電圧になる。
【0034】
同相制御アンプ4は、その平均値算出回路3が求めた平均値Vaveを基準信号入力端子11に入力される基準値としての基準電圧Vrefと比較し、その比較結果に応じた同相レベル制御信号を生成する。この生成された同相レベル制御信号は、MOSトランジスタM3,M4の各ゲートに供給され、MOSトランジスタM3,M4の同相レベル制御、すなわちMOSトランジスタM3,M4に流れる直流電流のレベル制御が行なわれる。この結果、(8)式および(9)式に示す出力電圧Vout1、Vout2のうちの同相レベル、すなわち基準電圧Vref2のレベルが制御される。
【0035】
従って、同相制御アンプ4に供給される基準電圧Vrefを任意に設定することにより、増幅部本体1が出力する出力電圧Vout1、Vout2のうちの同相レベルを任意に設定することができる。
このような動作により、増幅部本体1の入力端子5、6に入力される入力電圧Vin1、Vin2として過大な信号が入力されたとしても、その出力電圧Vout1、Vout2として(8)式および(9)式に示すような対称な信号が得られている限り、同相制御アンプ4に入力される平均値算出回路3からの平均値Vaveは、一定電圧となる。このため、同相制御アンプ4を構成する入力のMOSトランジスタ(図2の場合には、MOSトランジスタM9)がオフするようなことがなく、常に正常に動作する。
【0036】
この結果、この実施形態では、増幅部本体1の入力電圧範囲が同相制御アンプ4の動作不良による制限を受けることがないので、動作電圧範囲が広くなる。
さらに、この実施形態では、図6のように過大な信号によって、MOSトランジスタM34,M35,M36,M37のいずれかがオフすることがないため、そのオフに伴う非線形領域で生ずる位相遅れもなく、安定した回路動作が可能になる。
【0037】
なお、上記の実施形態では、バッファ回路2を第1バッファ回路2aと第2バッファ回路2bで構成し、両バッファ回路2a,2bを図1に示すようにソースフォロワ回路で構成した。しかし、これに代えて、両バッファ回路2a,2bをオペアンプを用いたボルテージフォロワ回路で構成するようにしても良い。
さらに、上記の実施形態では、同相制御アンプ4の具体例として、図2に示すように一般的(標準的)な差動増幅器としたが、同一の機能を有する差動増幅器に置き換えるようにしても良い。
【0038】
次に、この実施形態に係る増幅部本体1の第1の変形例について、図3を参照して説明する。
この第1の変形例に係る増幅部本体1Aは、出力インピーダンスを高くするために、図1に示すトランスコンダクタンスアンプ1に対して、図3に示すようにMOSトランジスタM14,M15を追加するようにしたものである。
【0039】
すなわち、増幅部本体1Aは、図3に示すように、MOSトランジスタM3,M4に対してMOSトランジスタM14,M15をそれぞれ直列に接続(縦続接続)するようにした。そして、そのMOSトランジスタM14,M15の各ゲートはバイアス端子34に接続し、バイアス端子34には所定のバイアス電圧を供給するようにした。
【0040】
なお、図3の増幅部本体1Aの他の部分の構成は、図1の増幅部本体1の構成と同様であるので、同一の構成要素には同一符号を付してここではその説明を省略する。
次に、この実施形態に係る増幅部本体1の第2の変形例について、図4を参照して説明する。
【0041】
この第2の変形例に係る増幅部本体1Bは、出力インピーダンスを高くするために、図1に示すトランスコンダクタンスアンプ1に対して、図4に示すようにMOSトランジスタM16〜M19を追加するようにしたものである。
すなわち、増幅部本体1Bは、図4に示すように、N型のMOSトランジスタM16とP型のMOSトランジスタM18を直列に接続し、この直列回路の一端をMOSトランジスタM1とMOSトランジスタM3の共通接続部に接続し、その他端をグランドに接続するようにした。換言すると、その直列回路を、MOSトランジスタM1と並列に接続するようにした。
【0042】
また、N型のMOSトランジスタM17とP型のMOSトランジスタM19を直列に接続し、この直列回路の一端をMOSトランジスタM2とMOSトランジスタM4の共通接続部に接続し、その他端をグランドに接続するようにした。換言すると、その直列回路を、MOSトランジスタM2と並列に接続するようにした。
【0043】
さらに、MOSトランジスタM16とMOSトランジスタM18の共通接続部を出力端子7に接続し、MOSトランジスタM17とMOSトランジスタM19の共通接続部を出力端子8に接続するようにした。
また、MOSトランジスタM16,M17の各ゲートをバイアス端子35に接続し、バイアス端子35に所定のバイアス電圧を供給するようにした。さらに、MOSトランジスタM18,M19の各ゲートをバイアス端子36に接続し、バイアス端子36に所定のバイアス電圧を供給するようにした。
【0044】
なお、図4の増幅部本体1Bの他の部分の構成は、図1の増幅部本体1の構成と同様であるので、同一の構成要素には同一符号を付してここではその説明を省略する。
ここで、上記の例では、バイアス端子9に同相制御アンプ4の出力を供給し、バイアス端子35に所定のバイアス電圧を供給するようにしたが、この両バイアス端子9,35の供給電圧を上記とは逆にするようにしても良い。すなわち、同相制御アンプ4の出力は、バイアス端子9またはバイアス端子35のいずれか一方に供給するようにしても良い。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、出力動作範囲、換言すれば入力動作範囲が広くて線形性能に優れ、かつ入力信号が大きな場合でも安定な動作を実現できるトランスコンダクタンスアンプを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す回路図である。
【図2】図1に示す同相制御アンプの具体的な構成を示す回路図である。
【図3】図1に示す増幅部本体の第1の変形例を示す回路図である。
【図4】図1に示す増幅部本体の第2の変形例を示す回路図である。
【図5】従来回路の構成を示す回路図である。
【図6】従来回路の他の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1,1A,1B 増幅部本体
2 ユニティゲインバッファ回路
2a 第1バッファ回路
2b 第2バッファ回路
3 平均値算出回路
4 同相制御アンプ
5、6 入力端子
7、8 出力端子
9 バイアス端子

Claims (5)

  1. 入力信号の差動増幅を行う差動対からなる第1のMOSトランジスタと、その負荷として動作するとともに同相レベル制御信号で制御される2つの第2のMOSトランジスタと、を有する増幅部本体と、
    前記増幅部本体の各出力信号をそれぞれ入力する2つのバッファ回路と、
    前記2つのバッファ回路の両出力の平均値を求める平均値算出回路と、
    前記平均値算出回路が求めた平均値を前記増幅部本体のトランスコンダクタンス値を決めるための基準値と比較し、この比較結果に応じて前記同相レベル制御信号を生成し、この生成した同相レベル制御信号を前記2つの第2のMOSトランジスタにそれぞれ供給する同相制御アンプと、
    を備えていることを特徴とするトランスコンダクタンスアンプ。
  2. 前記2つのバッファ回路は、それぞれソースフォロワ回路またはボルテージフォロワ回路からなることを特徴とする請求項1に記載のトランスコンダクタンスアンプ。
  3. 前記平均値算出回路は、同一抵抗値からなる第1抵抗および第2抵抗から構成するようにし、前記第1抵抗および第2抵抗の各一端を前記2つのバッファ回路の各出力側にそれぞれ接続するとともに、前記第1抵抗および第2抵抗の各他端を共通接続し、その共通接続部を出力端子としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトランスコンダクタンスアンプ。
  4. 前記増幅部本体は、前記各第2のMOSトランジスタに直列に接続される第3のMOSトランジスタを、さらに含むことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載のトランスコンダクタンスアンプ。
  5. 前記増幅部本体は、2つの所定のMOSトランジスタを直列に接続した第1の直列回路と、2つの所定のMOSトランジスタを直列に接続した第2の直列回路とをさらに含み、
    前記第1の直列回路を前記差動対のうちの一方のMOSトランジスタに並列に接続し、かつ前記第2の直列回路を前記差動対のうちの他方のMOSトランジスタに並列に接続するようにしたことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載のトランスコンダクタンスアンプ。
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