JP2004290879A - 触媒反応器の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】反応が十分促進できる程度の触媒層を簡易に形成できる触媒反応器の製造方法を提供すること。
【解決手段】第一基板54の一方の面54aに、葛折りした断面形状アーチ状の溝56aを形成する。次いで、第一基板54の一方の面54aの一面に金属酸化物膜70を成膜する。次にその面54aを研磨すると、溝56aの内壁面には金属酸化物膜70が残留するが、溝56a以外の部分では金属酸化物膜70が除去される。遂に、その面54aに触媒分散液又は触媒溶液を塗布すると、触媒は第一基板54の露出した部分よりも優先的に溝56aの金属酸化物膜70に吸着するので、金属酸化物膜70の表面に触媒層59が形成される。次いで、第一基板54の一方の面54aに第二基板55を接合する。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一方の面に凹部が形成された第一の基板の前記凹部に蓋をするように第二の基板を接合することによってこの凹部が内部空間となり、この内部空間に触媒が設けられた触媒反応器を製造する触媒反応器の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、高いエネルギー利用効率を実現できる燃料電池についての研究・開発が盛んにおこなわれている。燃料電池は、燃料と大気中の酸素とを電気化学的に反応させて化学エネルギーから電気エネルギーを直接取り出すものであり、将来性に富む有望な電池であると位置付けられている。燃料電池に用いる燃料としては水素が挙げられるが、常温で気体であることによる取り扱い・貯蔵に問題がある。そこで、アルコール類及びガソリンといった液体燃料を用いれば、液体燃料と水蒸気を高温に加熱して反応させることによって発電に必要な水素を生成する改質装置が必要であるが、液体燃料を貯蔵するためのシステムが比較的小型になる。燃料改質型の燃料電池を小型の電子機器の電源として用いる場合には、燃料電池だけでなく改質装置も小型化する必要がある。
【0003】
一方、複数の基板を接合してなる小型のケミカルマイクロリアクタを用いることによって微量の化学反応を行うことが特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されたマイクロリアクタの製造方法を簡単に説明すると、まず一方の面に流路となる溝が形成されたポリスチレン製の第一の基板を形成し、この溝に蓋をするように第二の基板を紫外線硬化樹脂で接着することによって溝が流路を形成している。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−102681号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなマイクロリアクタ内で起きる化学反応は、触媒を用いることで促進されるが、流路が微細なために流路内に触媒を効率的に担持することが困難であるといった問題を生じていた。
特にマイクロリアクタの基板としてシリコン基板を用いた場合、シリコン基板の高精細な溝に金属粒子等を含む触媒を吹き付けても、溝の側壁と底辺の壁に均等な厚さでむらなく触媒を担持させることが難しかった。また基板同士を貼り合わせて流路を形成するために、基板の貼り合わせ面に触媒が存在すると、良好に基板同士を接合できないばかりでなく、触媒のために基板間に生じる隙間によって流路から流体が漏れてしまい、機能しないといった問題を引き起こしてしまった。この問題を解決するため、触媒を溝に合わせてパターニングするために溝表面の触媒層上にフォトマスクを形成して不要部分の触媒層をエッチング除去すると、パターニング後にフォトマスクを除去する際のエッチング液等の除去剤によって溝に形成された触媒層が損傷したり、触媒としての機能を低下させてしまうことがある。
そこで、本発明の目的は、反応が十分促進できる程度の触媒層を簡易に形成できる触媒反応器の製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の触媒反応器の製造方法は、例えば図6に示すように、
一方の面(例えば、面54a)に凹部(例えば、溝56a)が形成された第一の基板(例えば、第一基板54)の前記一方の面に吸着膜(例えば、金属酸化物膜70)を成膜する工程と、
次いで、前記一方の面を研磨することによって前記一方の面のうち前記凹部以外の部分の吸着膜を除去する工程と、
次いで、触媒を含有した触媒含有液を前記一方の面に塗布することによって前記凹部に残留した吸着膜に触媒を吸着させる工程と、
次いで、第二の基板(例えば、第二基板55)を前記第一の基板の一方の面に接合する工程と、を含むことを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明では、凹部が形成された面に吸着膜を形成すると、凹部の内壁面にも吸着膜が形成され、次にその面を平面的に研磨するだけで、凹部以外の部分では吸着膜が除去され、凹部の内壁面に吸着膜を残留させることができる。その後に、凹部が形成された面に触媒含有液を塗布すると、触媒は吸着膜が除去された部分よりも優先的に凹部に残留した吸着膜に吸着するから、従来のように触媒が凹部からはずれた部分に形成されることは殆どない。そして、第二の基板を凹部の形成された面に接合すると、凹部が流路となり流路の内壁面に触媒が形成されている。ここで、触媒が凹部からはずれた部分に形成されていないので、第一の基板と第二の基板との接合性が弱くなることを回避することができる。
また、凹部に吸着膜を形成し、その吸着膜に触媒を吸着させているから、第一の基板及び第二の基板が金属製でなくても流路の内壁面に触媒を設けることができ、第一の基板及び第二の基板の材料を金属に限定しなくても済む。
更には、第一の基板の凹部以外の部分にマスクを施さずとも、流路の内壁面に触媒を設けることができるから、触媒がマスクの除去液等で損傷するということを回避することができる。
なお、吸着とは、物理的又は化学的に、係止、結合、担持のいずれをも含む。
【0008】
請求項2に記載の発明の触媒反応器の製造方法は、例えば図7に示すように、
一方の面(例えば、面54a)に凹部(例えば、溝56a)が形成された第一の基板(例えば、第一基板54)の前記一方の面に吸着膜(例えば、金属酸化物膜70)を成膜する工程と、
次いで、触媒を含有した触媒含有液を前記一方の面に塗布することによって前記吸着膜に触媒を吸着させる工程と、
次いで、前記一方の面を研磨することによって前記一方の面のうち前記凹部以外の部分の吸着膜を除去する工程と、
次いで、第二の基板(例えば、第二基板55)を前記第一の基板の一方の面に接合する工程と、を含むことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明では、凹部が形成された面に吸着膜を形成すると、凹部の内壁面にも吸着膜が形成され、次にその面に触媒含有液を塗布すると吸着膜に触媒が吸着する。次にその面を平面的に研磨するだけで凹部以外の部分では吸着膜とともに触媒も除去され、凹部の内壁面には吸着膜とともに触媒も残留する。従って、従来のように触媒が凹部からはずれた部分に形成されることがない。そして、第二の基板を凹部の形成された面に接合すると、凹部が流路となり流路の内壁面に触媒が形成されている。ここで、触媒が凹部からはずれた部分に形成されていないので、第一の基板と第二の基板との接合性が弱くなることを回避することができる。
また、第一の基板の一方の面に吸着膜を形成し、その吸着膜に触媒を吸着させているから、第一の基板及び第二の基板が金属製でなくても流路の内壁面に触媒を設けることができ、第一の基板及び第二の基板の材料を金属に限定しなくても済む。
更には、第一の基板の凹部以外の部分にマスクを施さずとも、流路の内壁面に触媒を設けることができるから、触媒がマスクの除去液等で損傷するということを回避することができる。
なお、上記吸着は、物理的又は化学的に、係止、結合、担持のいずれをも含む。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の触媒反応器の製造方法において、前記吸着膜が金属酸化物膜であることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3の何れか一項に記載の触媒反応器の製造方法において、前記第一の基板の一方の面に沿って連続して形成された溝であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の具体的な態様について説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。
図1は、本発明の製造方法により製造された触媒反応器を組み込んだ燃料電池式発電システム1を一部破断して示した斜視図である。
【0013】
図1に示すように、燃料電池式発電システム1は、燃料99を貯蔵する燃料貯蔵モジュール2と、本発明の製造方法により製造された触媒反応器である改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44を具備した小型改質装置40を内蔵するとともに燃料貯蔵モジュール2に貯蔵された燃料99を用いて発電を行う発電モジュール3と、を備える。
【0014】
燃料貯蔵モジュール2は略円筒状の筐体4を有しており、この筐体4が発電モジュール3に対して着脱自在に取り付けられるようになっている。筐体4の頭頂部には円形の貫通孔5が形成されており、筐体4の外周側には、発電モジュール3で生成された副生成物の水を流通させるための第一排水管6が形成されている。燃料貯蔵モジュール2の底部には、排水用の水を貯留する排水容器7(図2に図示)が配設されており、この排水容器7に上記第一排水管6が接続されている。
【0015】
筐体4の内部には燃料タンク8が収納されており、燃料タンク8の外周面の一部が筐体4の外部に露出している。燃料タンク8の内部には液体の燃料99が貯蔵されている。燃料タンク8は、内部空間を有した透明又は半透明な円柱状の部材であって、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アクリル等の材料から構成されている。燃料タンク8の一部が露出しており、燃料タンク8が透明又は半透明であるため、燃料タンク8を通じて内部の燃料99の有無及び残量を容易に確認できるようになっている。
【0016】
燃料99は、液状の化学燃料と水との混合液であり、化学燃料としてはメタノール,エタノール等のアルコール類やガソリンといった水素元素を含む化合物が適用可能である。本実施形態では、燃料99としてメタノールと水とを等モルで均一に混合した混合液を用いている。
【0017】
燃料タンク8の頭頂部には、燃料99を発電モジュール3に供給するための供給口10が突出して筐体4の貫通孔5にまで挿入されるように配設されており、供給口10の内部には、供給口10全体を閉塞する閉塞膜11が配設されている。燃料タンク8の内部には、図1において上下方向に延在して供給口10に挿入された供給管12が配設されている。この供給管12は、燃料タンク8の底部から供給口10内の閉塞膜11のすぐ下方にまで延在している。閉塞膜11によって供給口10が閉塞されることによって、燃料タンク8から外部に燃料98が漏出することが防止されている。
【0018】
次に、発電モジュール3について説明する。
発電モジュール3は、略円筒状の筐体30と、筐体30の内部に配設された小型改質装置40と、小型改質装置40の周囲であって筐体30の外周面側に配設された燃料電池91と、を備える。
【0019】
燃料電池91の外側であって筐体30の外周面には、空気中の酸素を吸気するための複数のスリット31,31,…が互いに平行に並んだ状態で形成されている。
【0020】
筐体30の頭頂部には、外部のデバイスに電気エネルギーを供給するための端子32が配設されており、端子32の周囲であって筐体30の頭頂部には、副生成物の二酸化炭素及び水蒸気等を排気するための複数の通気孔33,33,…が形成されている。
【0021】
筐体30の外周側には第二排水管34が配設されている。この第二排水管34は、筐体30の底部から下方に突出し、燃料貯蔵モジュール2の第一排水管6に対応する位置に配されている。第二排水管34は燃料電池91で生成された副生成物の水を流通させるためのものであり、副生成物の水は第二排水管34及び第一排水管6を通じて排水容器7へ排水されるようになっている。
また、第二排水管34にはバルブ35が配設されており、筐体30に設けられた水導入管36がバルブ35を介して第二排水管34に通じている。バルブ35及び水導入管36は燃料電池91で生成された副生成物の水を小型改質装置40に必要に応じて導入させるものであり、これにより燃料タンク8中の燃料99に含有した化学燃料の濃度をより高くすることができる。
【0022】
筐体30の底部であってその中央部には、吸入ニップル部37が下方に突出するように配設されている。吸入ニップル部37には、先端から中心線に沿って貫通する流路が形成されている。吸入ニップル部37は、燃料貯蔵モジュール2の貫通孔5に対応する位置に配されており、燃料タンク8から燃料99を吸入するためのものである。
【0023】
以上のような燃料貯蔵モジュール2及び発電モジュール3において、燃料タンク8を収納した燃料貯蔵モジュール2を発電モジュール3に取り付ける(接続する)と、両モジュール2,3の接続箇所の外周側では、発電モジュール3の第二排水管34が燃料貯蔵モジュール2の第一排水管6と接続される。これにより、第二排水管34が第一排水管6に通じ合い、発電モジュール3で生成された副生成物の水を、第二排水管34から第一排水管6へと流通させて排水容器7に排出可能な状態となる。
【0024】
一方、両モジュール2の接続箇所の中央部では、発電モジュール3の吸入ニップル部37が燃料貯蔵モジュール2の貫通孔5及び燃料タンク8の供給口10に挿入され、供給口10の閉塞膜11を突き破る。これにより、吸入ニップル部37が燃料タンク8の供給管12と通じ合い、燃料タンク8に貯蔵された燃料99を供給管12から吸入ニップル部37へと供給可能な状態となる。
【0025】
次に、図2、図3を用いて発電モジュール3に内蔵された小型改質装置40について説明する。ここで、図2は燃料電池式発電システム1の構成を示したブロック図であり、図3は小型改質装置40を破断して示した断面図である。
【0026】
図2、図3に示すように、小型改質装置40は、燃料タンクから供給された燃料99を蒸発させるための蒸発器41と、蒸発器41で気化した燃料99から水素ガスと二酸化炭素ガスを生成するための改質反応器42と、改質反応器42から供給された混合気に含まれる一酸化炭素ガスと水から二酸化炭素と水素ガスを生成するための水性シフト反応器43と、水性シフト反応器43から供給された混合気に含まれる一酸化炭素ガスを酸化させて一酸化炭素ガスを除去するための選択酸化反応器44と、を備える。そして、蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43、選択酸化反応器44の順に積み重なっている。
【0027】
蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44は何れも、反応のための内部空間を形成した反応容器本体50と、反応容器本体50及びその内部空間を加熱するために反応容器本体50の外壁に設けられたヒータ51と、反応容器本体50及びヒータ51を内側に内包した断熱パッケージ52と、を備える。
【0028】
蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44の何れの断熱パッケージ52も、ガラス等の比較的熱伝導率の低い断熱材で形成されている。断熱パッケージ52の内壁には、Au、Ag、Al等で形成された輻射反射膜(図示略)が形成されている。輻射反射膜は赤外線を含む電磁波に対して高反射率で反射するものであり、内部の反応容器本体50で発された電磁波が輻射反射膜で反射されることによって断熱パッケージ52に熱が伝わることが抑えられている。これにより、電磁波による輻射熱が断熱パッケージ52外に放熱することを防止できるようになっている。
【0029】
また、蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44の何れについても、断熱パッケージ52内の内部空間が真空に設けられているか、又は断熱パッケージ52内の内部空間にフッ素を含むメタン若しくはエタンの多ハロゲン化誘導体ガス(フレオン(商品名)ガス)又は炭酸ガスが充填されている。フッ素を含むメタン又はエタンの多ハロゲン化誘導体ガスとしては、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン等がある。
【0030】
蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44の何れについても、断熱パッケージ52の内壁の各入隅には、支持体53,53,…がそれぞれ配設されている。そして、反応容器本体50は、各支持体53により支持された状態で断熱パッケージ52の内壁から離れるようにして、断熱パッケージ52の内部に配設されている。
【0031】
蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44の何れの反応容器本体50も、シリコン結晶、アルミニウム、ガラス等の材料で形成された二枚の基板54,55を互いに重ね合わせて接合した構造を有している。そして、図4には反応容器本体50の斜視図が示されているが、この図に示す通り、第一基板54と第二基板55との接合部には、接合面に沿った葛折り状のマイクロ流路56が形成されている。図3に示す通り、マイクロ流路56の長手方向に直角な断面形状は、アーチ状を呈している。
【0032】
図5(a)は接合前の第一基板54の一方の面54aを示した平面図であり、図5(b)は第一基板54の他方の面54bを示した平面図である。第一基板54の一方の面54aにはその面54aに沿った葛折り状の溝56aが形成されている。詳細には、溝56aは、縦方向に長尺となる縦直線部56bと横方向に長尺となる横直線部56cとが溝56aの一方の端部から他方の端部に向かうにつれて交互に連なるように形成されている。そして、マイクロ流路56は第一基板54の溝56a側の面54aを第二基板55に向かい合わせて第一基板54と第二基板55とを接合することによって形成されており、第二基板55によって蓋をされた溝56aがマイクロ流路56となる。マイクロ流路56としての溝56aは、第一基板54の一方の面54aにフォトリソグラフィー法・エッチング法等を適宜施すことによって形成されている。
【0033】
第一基板54の他方の面54b、つまり反応容器本体50の外壁には、葛折り状のヒータ51が形成されている。このヒータ51は、電気抵抗性発熱体、半導体性発熱体を薄膜状に成膜したものであり、電流が流れたり電圧が印加されたりすることによって電気エネルギーで発熱するものである。葛折り状のヒータ51の両端部にはそれぞれリード線(図示略)が接続されており、どちらのリード線も断熱パッケージ52を貫通して外部にまで延出しており、リード線を通じてヒータ51に電気エネルギーが供給されるようになっている。なお、リード線が貫通している箇所は密閉されており、断熱パッケージ52の内部空間と外部との間で気体がリークしないようになっている。
【0034】
図3及び図4に示すように、マイクロ流路56の一方の端部には、流入管57が接続されており、マイクロ流路56の他方の端部には、流出管58が接続されている。流入管57は、第二基板55及び断熱パッケージ52を貫通して反応容器本体50から断熱パッケージ52の外部にまで延出している。流出管58も、第一基板54及び断熱パッケージ52を貫通して反応容器本体50から断熱パッケージ52の外部にまで延出している。
【0035】
そして、蒸発器41の流入管57は吸入ニップル部37に通じており、燃料タンク8に貯蔵された燃料99が吸入ニップル部37及び流入管57を通じてマイクロ流路56に供給されるようになっている。また、蒸発器41の流入管57と吸入ニップル部37との間には、ポンプ(図示略)が設けられており、このポンプによって蒸発器41の流入管57に流れ込む燃料99の流量を調節できるようになっている。
【0036】
蒸発器41の流出管58は改質反応器42の流入管57に通じており、改質反応器42の流出管58は水性シフト反応器43の流入管57に通じており、水性シフト反応器43の流出管58は選択酸化反応器44の流入管57に通じている。選択酸化反応器44の流出管58は、後述する燃料電池91の燃料極にまで通じている。
【0037】
また、選択酸化反応器44のマイクロ流路56には空気流入管60が通じており、この空気流入管60は断熱パッケージ52を貫通して外部にまで延出している。この空気流入管60はバルブ又はポンプを介してスリット31にまで通じており、外気がスリット31及び空気流入管60を介して選択酸化反応器44のマイクロ流路56に供給されるようになっている。
【0038】
改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44の何れの反応容器本体50でも、金属、金属酸化物等の触媒からなる触媒層59がマイクロ流路56の内壁面に設けられている。この触媒層59は、金属酸化物膜に触媒が吸着することでこの金属酸化物膜に担持されたものである。以降、吸着は、物理的又は化学的に、係止、結合、担持のいずれをも含む。改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44の間で、触媒層59は同じ材料で形成されていても良いし、異なる材料で形成されていても良い。また、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44何れでも、一つの反応器の触媒層59が一種類の材料で形成されていても良いし、複数種類の材料で形成されてマイクロ流路56内の場所によって異なっていても良い。
【0039】
特に、改質反応器42の触媒層59は、化学反応式(1)のように、メタノールと水とを反応させて二酸化炭素と水を生成することを促進させるものである。
CHOH+HO→3H+CO … (1)
【0040】
一方、水性シフト反応器43の触媒層59は、化学反応式(2)のように、一酸化炭素と水を反応させて二酸化炭素と水素を生成することを促進させるものである。
CO+HO→CO+H … (2)
【0041】
また、選択酸化反応器44の触媒層59は、化学反応式(3)のように、混合気中の一酸化炭素を選択して、一酸化炭素と酸素を反応させて二酸化炭素を生成することを促進させるものである。
2CO+O→2CO … (3)
【0042】
なお、本実施形態では蒸発器41のマイクロ流路56の内壁面には触媒層が設けられていないが、化学反応式(1)の反応を促進させる触媒層が蒸発器41のマイクロ流路56の内壁面に設けられても良い。
【0043】
次に、燃料電池91について説明する。燃料電池91は、触媒微粒子を含有させた又は触媒微粒子を付着させた燃料極(カソード)と、触媒微粒子を含有させた又は触媒微粒子を付着させた空気極(アノード)と、燃料極と空気極との間に挟まれたフィルム状のイオン伝導膜と、を具備するものである。
【0044】
燃料電池91においては、電気化学反応式(4)に示すように、燃料極に水素ガスが供給されると、燃料極の触媒により電子の分離した水素イオンが発生し、水素イオンがイオン伝導膜を通じて空気極へ伝導し、燃料極より電子が取り出されるようになっている。
3H→6H+6e … (4)
一方、電気化学反応式(5)に示すように、空気極に酸素ガスが供給されると、イオン導電膜を通過した水素イオンと、酸素ガスと、電子とが反応して、水が副生成物として生成されるようになっている。
6H+3/2O+6e→3HO … (5)
燃料電池91で以上のような電気化学反応が起こることによって、電気エネルギーが生成されるようになっている。
【0045】
次に、図6、図7を用いて、蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44の製造方法について説明するが、このうち改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44に本発明の触媒反応器製造方法を適用する。
【0046】
まず、蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44のそれぞれについて、両面が平坦である正方形状又は矩形状の基板54,55を準備する。
【0047】
そして、第一基板54の一方の面54aにフォトリソグラフィー法によってマスク(レジスト)を施すが、マスクによって覆われていない部分つまり第一基板54の一方の面54aで露出した部分の形状は葛折り状とされている。そして、第一基板54の一方の面54aに対してエッチングを行うことによって、第一基板54の一方の面54aの露出した部分が除去される。このようなフォトリソグラフィー法・エッチング法による形状加工によって、葛折り状であり断面形状アーチ状である溝56aを第一基板54の一方の面54aに形成する。その後、マスクを除去する(図6(a)又は図7(a)に図示)。なお、溝56aの形成は、フォトリソグラフィー法・エッチング法によらず、研削、ブラスト法、その他の機械的手法、化学的手法であっても良い。また、射出成形法、金型成形法、その他のモールド成形法により予め溝56aを有した第一基板54を成形しても良い。
【0048】
次に、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44のそれぞれについて、以下の二通りの方法のどちらかのようにして溝56aの内壁面に触媒層59を形成する。
【0049】
〔方法(1)〕
まず、図6(b)に示すように、第一基板54の溝56aが形成された面54aの一面(溝56aの内壁面も含む。)に吸着膜としての金属酸化物膜70を成膜する。金属酸化物膜70は多孔質であり、その表面積が見かけ上の面積より遙かに大きい。金属酸化物膜70の成膜方法としては、ゾルゲル法、化学蒸着法(CVD法)、物理蒸着法(PVD法)、スパッタリング法、その他のコーティング法が挙げられる。また、第一基板54の面54aの一面に金属膜を蒸着法、スパッタリング法等で形成し、その金属膜を熱酸化法、陽極酸化法等で酸化させることによって、金属酸化物膜70を成膜しても良い。
【0050】
以下、ゾルゲル法によって金属酸化物膜70を成膜する方法について詳細に説明する。まず、アルミニウムイソプロポキシドを水に溶かし、濃度0.1〜2mol/lのアルミニウムイソプロポキシド水溶液を調製する。次に、調製した水溶液を加熱すると水溶液中で加水分解が起こり、水酸化アルミニウムの微粒子とイソプロピルアルコールに分解してゾルが得られる。ここで、加熱温度及びその加熱温度の保持時間に応じて水酸化アルミニウムの粒子径を調製することができるが、溶液を80℃で24時間保持すると、10nm程度の水酸化アルミニウムの粒子径を得ることができた。そして、発生したイソプロピルアルコールを十分に揮発させた後、水酸化アルミニウム粒子の成長を止めるために安定剤をゾルに投入する。使用する安定剤としては酸又はアルカリで良いが、水酸化アルミニウム1molに対して0.1molの硝酸を投入することによって、水酸化アルミニウム粒子の成長が止まった。このように調製したゾルを室温まで冷却し、溝56aが形成された第一基板54をゾルに浸漬する(ディップコート法)。そして、ゾルから第一基板54を引き上げた後に、酸素が存在する雰囲気(大気)中でその第一基板54を360℃に焼成することにより、γ−アルミナの前駆体であるベーマイト膜が金属酸化物膜70として得られる。
【0051】
第一基板54の一方の面54aに金属酸化物膜70を成膜したら、その面54aに対して平面的に、機械的研磨(Mechanical Polishing)、化学的研磨(Chemical Polishing)及び機械化学的研磨(Chemical Mechanical Polishing)のいずれかの研磨を行う。ここで、第一基板54の一方の面54aのうち溝56a以外の部分の金属酸化物膜70を除去する程度の研磨であって、溝56aの内壁面に金属酸化物膜70が残留する程度の研磨を行い、第一基板54の一方の面54aを平滑化して溝56aを除去する程度の研磨は行わない。従って、図6(c)に示すように、第一基板54の一方の面54aのうち溝56a以外の部分では第一基板54が露出し、溝56aの内壁面では金属酸化物膜70が露出している。この時の研磨によって第一基板54の一方の面54aのうち溝56a以外の部分を鏡面仕上げしても良い。
【0052】
次に、金属、金属酸化物といった触媒を分散した触媒分散液又は触媒を溶解した触媒溶液に第一基板54を浸漬する(ディップコート法)。第一基板54の露出した部分が緻密であり、第一基板54に対して金属酸化物膜70が粗いから、触媒が第一基板54よりも金属酸化物膜70に優先的に吸着する。従って、図6(d)に示すように溝56aの内壁面のみに触媒層59が形成される。触媒層59は、多孔質の金属酸化物膜70の表面に広く形成されているので見かけ上よりも表面積が大きい。なお、触媒分散液又は触媒溶液は改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44それぞれについて準備するが、上述したように用いる触媒の材料は改質反応器42の場合には上記化学反応式(1)を促進するもの、水性シフト反応器43の場合には上記化学反応式(2)を促進するもの、選択酸化反応器44の場合には上記化学反応式(3)を促進するものを用いる。また、触媒分散液又は触媒溶液を第一基板54の一方の面54aに塗布するのであれば、ディップコート法によらず、スピンコート法、ロールコート法、液滴吐出法(インクジェット法)、ディスペンサ法によって触媒分散液又は触媒溶液を第一基板54の面54aに塗布しても良い。何れの塗布方法でも、触媒が第一基板4よりも金属酸化物膜70に優先的に吸着する。
【0053】
〔方法(2)〕
まず、上記方法(1)の場合と同様に、図7(b)に示すように、第一基板54の溝56aが形成された面54aの一面(溝56aの内壁面も含む。)に吸着膜としての金属酸化物膜70を成膜する。
【0054】
次に、金属、金属酸化物といった触媒を分散した触媒分散液又は触媒を溶解した触媒溶液に第一基板54の面54aの一面に塗布すると、触媒が金属酸化物膜70に吸着し、図7(c)に示すように金属酸化物膜70上に触媒層59が一面(溝56aの内壁面も含む。)に形成される。ここで、溝56aの内壁面でも触媒層59が形成される。触媒層59を形成する方法としては、ディップコート、スピンコート法、ロールコート法、液滴吐出法(インクジェット法)、ディスペンサ法等が挙げられる。なお、触媒分散液又は触媒溶液は改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44それぞれについて準備するが、上述したように用いる触媒の材料は改質反応器42の場合には上記化学反応式(1)を促進するもの、水性シフト反応器43の場合には上記化学反応式(2)を促進するもの、選択酸化反応器44の場合には上記化学反応式(3)を促進するものを用いる。
【0055】
次に、第一基板54の一方の面54aに対して機械的研磨、化学的研磨、機械化学的研磨といった研磨を行う。ここで、第一基板54の面54aのうち溝56a以外の部分の触媒層59及び金属酸化物膜70を除去する程度の研磨であって、溝56aの内壁面に触媒層59及び金属酸化物膜50が残留する程度の研磨を行い、第一基板54の一方の面54aを平滑化して溝56aを除去する程度の研磨は行わない。従って、図7(d)に示すように、第一基板54の一方の面54aのうち溝56a以外の部分では第一基板54が露出し、溝56aの内壁面では触媒層59が露出している。この時の研磨によって第一基板54の一方の面54aのうち溝56a以外の部分を鏡面仕上げしても良い。
【0056】
以上の方法(1)又は方法(2)を行った後に第一基板54を洗浄する。第そして、二基板55であって溝56aの一方の端部に対応した部分に貫通孔57aを形成し、第一基板54であって溝56aの他方の端部に貫通孔(図示略)を形成する。第二基板55に形成した貫通孔57aは、流入管57を挿入するためのものであり、第一基板54に形成した貫通孔は、流出管58を挿入するためのものである。
【0057】
そして、第一基板54の他方の面54bに対して、CVD法、PVD法、スパッタリング法といった成膜方法、フォトリソグラフィー法及びエッチング法を適宜行うことによって、葛折り状のヒータ51を形成する。
【0058】
次いで、図6(e)、図7(e)に示すように、蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44それぞれについて、第一基板54の溝56aが形成された面54aを第二基板55に対向させて第一基板54を第二基板55に接合する。接合方法としては、陽極接合法が挙げられる。以上により、マイクロ流路56が形成されて反応容器本体50が完成する。
【0059】
次いで、蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44それぞれについて、第二基板55の貫通孔57aに流入管57を挿入し、第一基板54の貫通孔に流出管58を挿入し、更にヒータ51にリード線を接続する。選択酸化反応器44については、マイクロ流路56に空気流入管60も接続する。その後、流入管57、流出管58及びリード線が断熱パッケージ52の内部から外部に延出するように反応容器本体50を断熱パッケージ52でパッケージングすると、蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44が完成する。次いで、蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44を順に積み重ねて、蒸発器41の流出管58を改質反応器42の流入管57に接続し、改質反応器42の流出管58を水性シフト反応器43の流入管57に接続し、水性シフト反応器43の流出管58を選択酸化反応器44の流入管57に接続する。以上により小型改質装置40が完成する。この小型改質装置40、筐体30、燃料電池31等をアセンブリーすれば、発電モジュール3が完成する。
【0060】
次に、燃料電池式発電システム1の動作について説明する。
まず、燃料電池式発電システム1が起動すると、蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44それぞれのヒータ51が発熱する。更に、発電モジュール3内の各バルブ・各ポンプの動作により、外部の空気がスリット31,31,…に吸引されて燃料電池91の空気極及び選択酸化反応器44のマイクロ流路56に供給されるとともに、燃料タンク8内の燃料99が吸入ニップル部37に吸引され蒸発器41の流入管57を通じて蒸発器41のマイクロ流路56に供給される。
【0061】
燃料99は蒸発器41のマイクロ流路56を流れている時に蒸発器41のヒータ51の熱によって蒸発する。燃料99の気化により燃料99がメタノールと水との混合気に相変化し、蒸発器41のマイクロ流路56内の気圧が高くなって対流が生じ、混合気が流体として化学的に変化しながら蒸発器41から改質反応器42、水性シフト反応器43、選択酸化反応器44及び燃料電池91までこの順に流動する。
【0062】
混合気流体は改質反応器42のマイクロ流路56を流動している時に改質反応器42のヒータ51によって加熱され、更に改質反応器42の触媒層59によって上記化学反応式(1)のような反応が促進される。これにより、改質反応器42では、混合気から水素ガスと二酸化炭素ガスが生成される。
【0063】
また、改質反応器42のマイクロマイクロ流路56を流れている混合気が完全に水素ガスと二酸化炭素ガスに改質されない場合もあり、化学反応式(6)のような化学反応も僅かに起こり、二酸化炭素ガス、一酸化炭素ガス及び水が生成される。
2CHOH+HO→5HO+CO+CO … (6)
【0064】
改質反応器42のマイクロマイクロ流路56で生成された水素ガス、二酸化炭素ガス、一酸化炭素ガス及び水蒸気からなる混合気は、水性シフト反応器43のマイクロ流路56に供給される。水性シフト反応器43のマイクロ流路56に供給された混合気は、そのマイクロ流路56を流動している時に水性シフト反応器43のヒータ51によって加熱され、更に水性シフト反応器43の触媒層59によって上記化学反応式(2)のような反応が促進される。これにより、混合気が無毒化される。
【0065】
そして、水性シフト反応器43を流動した混合気は、選択酸化反応器44のマイクロ流路56に供給される。また、外気中の空気がスリット31及び空気導入管60を通じて選択酸化反応器44のマイクロ流路56に供給され、混合気と空気が混合する。空気を含む混合気が、選択酸化反応器44のマイクロ流路56を流動している時に選択酸化反応器44のヒータ51によって加熱され、更に選択酸化反応器44の触媒層59によって上記化学反応式(3)のような反応が促進される。ここで、選択酸化反応器44の触媒層59が化学反応式(3)の化学反応を選択的に促進するから、混合気に含まれる水素は殆ど酸化しない。
【0066】
選択酸化反応器44のマイクロマイクロ流路56を流れている混合気が流出管58に至る時点では、その混合気には一酸化炭素が殆ど含まれず、水素ガス及び二酸化炭素ガスの濃度が非常に高い。そして、水素ガス及び二酸化炭素ガスの濃度が高い混合気は、選択酸化反応器44の流出管58を流れて、燃料電池91の燃料極に供給される。燃料電池91では、混合気中の水素ガスが燃料極で上記電気化学反応式(4)のような反応をし、スリット31,31,…を通じて空気極に酸素ガスが供給されて空気極で上記電気化学反応式(5)のような反応をする。電気化学反応式(4)、(5)のような電気化学反応によって燃料電池91で電気エネルギーが生成される。生成された電気エネルギーは外部のデバイスに供給されたり、内部のヒータ51,51,…、ポンプ、バルブその他を駆動するためのエネルギーに利用されたり、内部の蓄電部に貯蔵されたりする。また、空気極で生成された水は、通気孔33,33,…を通じて外部に排出されたり、排水管34,6を通じて排水容器7に排水されたりする。排水容器7では水が貯留される。
【0067】
次に、本実施形態の効果について説明する。
方法(1)では、第一基板54の一方の面54aに金属酸化物膜70を形成すると、溝56aの内壁面にも金属酸化物膜70が形成され、次にその面54aを研磨すると溝56a以外の部分では金属酸化物膜70が除去され、溝56aの内壁面には金属酸化物膜70が残留する。その後に、第一基板54の一方の面54aに触媒分散液又は触媒溶液を塗布すると、触媒は金属酸化物膜が除去された部分よりも優先的に溝56aに残留した金属酸化物膜70に吸着するから、従来のように触媒が溝56aからはずれた部分に形成されることは殆どない。そして、第二基板55を第一基板54の一方の面54aに接合しても、触媒が溝56aからはずれた部分に形成されていないので、第一基板54と第二基板55との接合性が弱くなることを回避することができる。
【0068】
また、溝56aに金属酸化物膜70を成膜し、その金属酸化物膜70に触媒を吸着させているから、第一基板54及び第二基板55が金属製でなくても流路56の内壁面に触媒層59を設けることができ、第一基板54及び第二基板55の材料を金属に限定しなくても済む。
【0069】
更には、第一基板54の溝56a以外の部分にマスクを施さずとも、流路56の内壁面に触媒層59を設けることができるから、触媒層59がマスクの除去液等で損傷するということを回避することができる。
【0070】
方法(2)では、第一基板54の一方の面54aに金属酸化物膜を形成すると、溝の内壁面にも金属酸化物膜が形成され、次にその面54aに触媒分散液又は触媒溶液を塗布すると金属酸化物膜70に触媒が吸着する。次にその面54aを研磨すると溝56a以外の部分では金属酸化物膜70とともに触媒層59も除去され、溝56aの内壁面には金属酸化物膜70とともに触媒層59も残留する。従って、従来のように触媒が溝56aからはずれた部分に形成されることがない。そして、第二基板55を第一基板54の一方の面54aに接合しても、触媒が溝56aからはずれた部分に形成されていないので、第一基板54と第二基板55との接合性が弱くなることを回避することができる。
また、方法(1)の場合と同様に、第一基板54及び第二基板55の材料を金属に限定しなくても済む上、触媒層59がマスクの除去液等で損傷するということも回避することができる。
【0071】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の改良及び設計の変更をおこなっても良い。
例えば、上記実施形態では溝56aがアーチ状の断面形状に形成されているが、溝56aを流れる流体が滞留しにくく、且つ流体が触媒層59に効率的に接触できるのであれば、溝56aの断面形状は底が頂点となる三角形状であっても良いし、底が底辺となる四角形状であっても良く、その他の多角形や幾何学的な形状であってもよい。
【0072】
第一基板54と第二基板55との接合面に形成される内部空間が流路56であったが、直方体状、半球状等を呈したチャンバー(内部空間)であっても良い。この場合は、第一基板54の一方の面54aに形成する凹部は葛折り状の溝56aではなく、チャンバーの形状に合わせた凹部である。
【0073】
また、上記実施形態では第二基板55の接合面が平坦とされているが、接合面を中心として第一基板54の溝56aと対称的な溝を第二基板55の接合面に形成しても良い。この場合、第一基板54と第二基板55を接合すると、第一基板54の溝56aと第二基板55の溝が重なる。
【0074】
また、上記実施形態では本発明の方法で製造された触媒反応器を改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44に適用した場合を例に挙げて説明したが、触媒反応を行うための他の反応器、例えば燃料と酸素を酸化させて燃焼させる触媒燃焼器に適用しても良い。
【0075】
また、上記実施形態ではヒータ51が第一基板54の他方の面54bに形成されているが、第二基板55に形成されていても良い。特に、第一基板54と第二基板55との接合面を中心として溝56aと対称的な平面形状を呈した葛折り状のヒータを第二基板55の接合面に形成しても良い。この場合には、第一基板54と第二基板55を接合すると、第一基板54の溝56aに第二基板55のヒータが重なり、マイクロ流路56にヒータが露出した状態となる。
【0076】
また、フォトリソグラフィー法・エッチング法を用いて、第一基板54と第二基板55との接合面を中心として溝56aと対称的な平面形状を呈した葛折り状の金属酸化物膜を第二基板55の接合面に形成し、第二基板55の接合面に触媒分散液又は触媒溶液を塗布することによって第二基板55に形成された金属酸化物膜に優先的に触媒を吸着させても良い。この場合には、第一基板54と第二基板55を接合すると、第一基板54の溝56aに第二基板55の金属酸化物膜及び吸着した触媒が重なり、第二基板55の金属酸化物膜に吸着した触媒が露出した状態となる。この場合でも、第二基板55の金属酸化物膜が形成されていない部分に触媒が殆ど吸着しないので、第一基板54と第二基板55との接合性が弱くなるということを回避することができる。
【0077】
また、方法(1)、方法(2)のどちらにおいても、第一基板54自体が金属から形成されており、溝56aの形成後に第一基板54の一方の面54aを酸化させることで、その面54aの表層に金属酸化物膜70を形成しても良い。
【0078】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、凹部が形成された面に吸着膜を形成し、その面を研磨すると、凹部以外の部分では吸着膜が除去され、凹部の内壁面には吸着膜が残留する。その後に、凹部が形成された面に触媒含有液を塗布すると、触媒は吸着膜が除去された部分よりも優先的に凹部に残留した吸着膜に吸着するから、従来のように触媒が凹部からはずれた部分に形成されることは殆どない。そして、第二の基板を凹部の形成された面に接合しても、触媒が凹部からはずれた部分に形成されていないので、第一の基板と第二の基板との接合性が弱くなることを回避することができる。
また、凹部に吸着膜を形成し、その吸着膜に触媒を吸着させているから、第一の基板及び第二の基板が金属製でなくても流路の内壁面に触媒を設けることができ、第一の基板及び第二の基板の材料を金属に限定しなくても済む。
更には、第一の基板の凹部以外の部分にマスクを施さずとも、流路の内壁面に触媒を設けることができるから、触媒がマスクの除去液等で損傷するということを回避することができる。
【0079】
請求項2に記載の発明によれば、凹部が形成された面に吸着膜を形成し、その面に触媒含有液を塗布すると吸着膜に触媒が吸着する。その後、その面を研磨すると凹部以外の部分では吸着膜とともに触媒も除去され、凹部の内壁面には吸着膜とともに触媒も残留する。従って、従来のように触媒が凹部からはずれた部分に形成されることがない。そして、第二の基板を凹部の形成された面に接合しても、触媒が凹部からはずれた部分に形成されていないので、第一の基板と第二の基板との接合性が弱くなることを回避することができる。
また、第一の基板の一方の面に吸着膜を形成し、その吸着膜に触媒を吸着させているから、第一の基板及び第二の基板が金属製でなくても流路の内壁面に触媒を設けることができ、第一の基板及び第二の基板の材料を金属に限定しなくても済む。
更には、第一の基板の凹部以外の部分にマスクを施さずとも、流路の内壁面に触媒を設けることができるから、触媒がマスクの除去液等で損傷するということを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料電池式発電システムの燃料貯蔵モジュール及び発電モジュールを一部破断して示した斜視図である。
【図2】燃料電池式発電システムの基本構成を示したブロック図である。
【図3】発電モジュールに内蔵された小型改質装置を破断して示した側面図である。
【図4】蒸発器、改質反応器、水性シフト反応器及び選択酸化反応器の反応容器本体を示した斜視図である。
【図5】図5(a)は反応容器本体に用いられた基板の一方の面を示した平面図であり、図5(b)はこの基板の他方の面を示した平面図である。
【図6】反応容器本体の製造手順を順に示した図面である。
【図7】図6の場合とは別の製造手順を順に示した図面である。
【符号の説明】
40 … 改質装置
41 … 蒸発器
42 … 改質反応器(触媒反応器)
43 … 水性シフト反応器(触媒反応器)
44 … 選択酸化反応器(触媒反応器)
50 … 反応容器本体
54 … 第一基板
55 … 第二基板
56 … マイクロ流路
56a … 溝
59 … 触媒層
70 … 金属酸化物膜

Claims (4)

  1. 一方の面に凹部が形成された第一の基板の前記一方の面に吸着膜を成膜する工程と、
    次いで、前記一方の面を研磨することによって前記一方の面のうち前記凹部以外の部分の吸着膜を除去する工程と、
    次いで、触媒を含有した触媒含有液を前記一方の面に塗布することによって前記凹部に残留した吸着膜に触媒を吸着させる工程と、
    次いで、第二の基板を前記第一の基板の一方の面に接合する工程と、を含むことを特徴とする触媒反応器の製造方法。
  2. 一方の面に凹部が形成された第一の基板の前記一方の面に吸着膜を成膜する工程と、
    次いで、触媒を含有した触媒含有液を前記一方の面に塗布することによって前記吸着膜に触媒を吸着させる工程と、
    次いで、前記一方の面を研磨することによって前記一方の面のうち前記凹部以外の部分の吸着膜を除去する工程と、
    次いで、第二の基板を前記第一の基板の一方の面に接合する工程と、を含むことを特徴とする触媒反応器の製造方法。
  3. 前記吸着膜が金属酸化物膜であることを特徴とする請求項1又は2に記載の触媒反応器の製造方法。
  4. 前記凹部は前記第一の基板の一方の面に連続して形成された溝であることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の触媒反応器の製造方法。
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