JP2004289225A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】所定の歪曲収差を有する撮像画像を表示用の表示画像に変換する際に生じる変換不能領域を補正すると共に、有効に利用することができる撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像素子202は、複数の画素が2次元的に配置されてなる撮像面に結像される光像を各画素で電気信号に光電変換し、結像部201は、撮像された画像の中心部分と周辺部分とで分解能が異なる光像を撮像面に結像し、画像生成部203は、撮像素子202から出力される電気信号に基づいて撮像画像を生成し、画像処理部206は、画像生成部203によって生成された撮像画像を表示用の表示画像に変換し、画像合成部207は、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域を、別途撮像した表示画像の一部を用いて補正する。
【選択図】 図5
【解決手段】撮像素子202は、複数の画素が2次元的に配置されてなる撮像面に結像される光像を各画素で電気信号に光電変換し、結像部201は、撮像された画像の中心部分と周辺部分とで分解能が異なる光像を撮像面に結像し、画像生成部203は、撮像素子202から出力される電気信号に基づいて撮像画像を生成し、画像処理部206は、画像生成部203によって生成された撮像画像を表示用の表示画像に変換し、画像合成部207は、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域を、別途撮像した表示画像の一部を用いて補正する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像された撮像画像を表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域を有効利用するための撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、CCD等の撮像素子を用いたデジタルカメラにおいて、複数の部分的に撮像された画像を合成してなる被写体全体の撮像画像を生成することにより解像度を高める方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、近年、人間の視覚機能の一つである中心窩を模したレンズ(以下、中心窩レンズとする)が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この中心窩レンズを用いて撮像された画像の特徴は、中心部分の分解能が高く、周辺部分の分解能が低くなっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−196317号公報
【非特許文献1】
「中心窩を有する新しい視覚センサの開発−広角高歪曲レンズの開発−」,計測自動制御学会論文集,1995年,第31巻,第10号,p.1556−1563
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記中心窩レンズを用いて撮像した場合、レンズの特性により歪曲が生じる。そのため、撮像画像から幾何変換を行い、歪曲を除去した表示画像を作成する必要がある。図16は、撮像素子の撮像面に対する光像の大きさを示す図である。図16(a)は、撮像素子の撮像面の上辺及び下辺に円形状の光像が接する場合における撮像面に対する光像の大きさを示す図であり、図16(b)は、撮像素子の撮像面の右辺及び左辺に円形状の光像が接する場合における撮像面に対する光像の大きさを示す図であり、図16(c)は、撮像素子の撮像面の各頂点に円形状の光像が接する場合における撮像面に対する光像の大きさを示す図である。図16(a)〜(c)に示すように、撮像素子の撮像面は、上辺と下辺との長さが等しく、右辺と左辺との長さが等しく、上辺及び下辺の長さが右辺及び左辺の長さよりも長い長方形状であり、中心窩レンズによって撮像面に結像される光像は、撮像面の2つの対角線の交点を中心点とする円形状である。
【0006】
図16(a)に示すように、撮像面に光像全体が納まる場合、結像されない領域が大きくなるため、使用しない画素が多くなり、分解能が低下してしまう。また、図16(c)に示すように、光像に撮像面全体が収まる場合、分解能は高くなるが、光像が撮像面から大きくはみ出しているため、撮影対象物を広画角に撮像することが困難である。そこで、図16(b)に示すように、撮像面の右辺及び左辺と光像が接するように光像の位置と撮像面の位置とを設定することにより、分解能を損なうことなく、広画角に撮像することが可能となる。
【0007】
しかしながら、上記図16(b)に示す撮像画像を表示画像に変換する際に、表示画像の上下に変換不能な領域が発生する。これは、撮像画像が、レンズの特性により樽型歪曲収差となるためであり、樽型歪曲収差を表示画像に変換した場合、撮像面の上辺部分の画像が下方に湾曲し、撮像面の下辺部分の画像が上方に湾曲して変換されるためである。
【0008】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、所定の歪曲収差を有する撮像画像を表示用の表示画像に変換する際に生じる変換不能領域を補正すると共に、有効に利用することができる撮像装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る撮像装置は、複数の画素が2次元的に配置されてなる撮像面に結像される光像を各画素で電気信号に光電変換する撮像素子と、撮像された画像の中心部分と周辺部分とで分解能が異なる光像を前記撮像面に結像する結像部とを備える撮像部と、前記撮像素子から出力される電気信号に基づいて撮像画像を生成する撮像画像生成部と、前記撮像画像生成部によって生成された撮像画像を表示用の表示画像に変換する表示画像作成部と、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域を、別途撮像した表示画像の一部を用いて補正する表示画像補正部とを備える。
【0010】
この構成によれば、撮像された画像の中心部分で解像度が高く、周辺部分で中心部分よりも解像度が低くなるように光像が撮像面に結像され、撮像素子から出力される電気信号に基づいて撮像画像が生成され、生成された撮像画像が表示用の表示画像に変換され、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域が、別途撮像した表示画像の一部を用いて補正されるので、表示用の画像である表示画像内の変換不能な領域を補正して表示することができ、解像度の高い表示画像を作成することができる。
【0011】
また、上記の撮像装置において、前記撮像部を所定の方向に駆動する駆動部をさらに備え、前記表示画像補正部は、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域を、前記駆動部によって前記撮像部を所定の方向に駆動することで得られる表示画像の一部を用いて補正することが好ましい。
【0012】
この構成によれば、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域が、駆動部によって撮像部を所定の方向に駆動することで得られる表示画像の一部を用いて補正されるので、表示用の画像である表示画像内の変換不能な領域を補正して表示することができ、解像度の高い表示画像を作成することができる。
【0013】
また、本発明に係る撮像装置は、複数の画素が2次元的に配置されてなる撮像面に結像される光像を各画素で電気信号に光電変換する撮像素子と、撮像された画像の中心部分と周辺部分とで分解能が異なる光像を前記撮像面に結像する結像部とを備える撮像部と、前記撮像素子から出力される電気信号に基づいて撮像画像を生成する撮像画像生成部と、前記撮像画像生成部によって生成された撮像画像を表示用の表示画像に変換する表示画像作成部と、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に所定の情報を合成する情報合成部とを備える。
【0014】
この構成によれば、撮像された画像の中心部分で解像度が高く、周辺部分で中心部分よりも解像度が低くなるように光像が撮像面に結像され、撮像素子から出力される電気信号に基づいて撮像画像が生成され、生成された撮像画像が表示用の表示画像に変換され、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に所定の情報が合成されるので、表示用の画像である表示画像内に変換不能な領域が含まれている場合でも、この変換不能な領域を有効に利用することができる。
【0015】
また、上記の撮像装置において、前記情報合成部は、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に文字情報を合成することが好ましい。
【0016】
この構成によれば、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に文字情報が合成されるので、表示画像と共に当該表示画像に関する文字情報を表示することができ、変換不能な領域を有効に利用することができる。
【0017】
また、上記の撮像装置において、前記情報合成部は、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に前記表示画像の一部を拡大した拡大画像を合成することが好ましい。
【0018】
この構成によれば、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に当該表示画像の一部を拡大した拡大画像が合成されるので、表示画像と共に当該表示画像の一部を拡大した拡大画像を表示することができ、変換不能な領域を有効に利用することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の監視システムの構成図である。
【0020】
図1に示すように、監視システム1は、所定の監視対象領域を撮影する監視カメラ(撮像装置に相当する)2とコントローラ3とが通信ネットワーク4を介して通信可能に接続されている。コントローラ3は、例えば、パーソナルコンピュータや携帯電話などであり、監視カメラ2から送信される画像を表示する画像表示部31を備えている。画像表示部31としては、コントローラ3がパーソナルコンピュータであれば、例えば、CRTモニタや液晶モニタで構成され、コントローラ3が携帯電話であれば、例えば、液晶モニタで構成される。また、監視カメラ2及びコントローラ3は、相互に通信可能にするための通信部(図示省略)をそれぞれ備えて構成される。
【0021】
監視システム1においては、監視カメラ2により上記監視対象領域が撮影されると、その画像のデータが監視カメラ2から通信ネットワーク4を介してコントローラ3に送信される一方、コントローラ3において、監視カメラ2に対する何らかの要求が入力されると、その要求を示す情報(以下、要求情報という)が、コントローラ3から通信ネットワーク4を介して監視カメラ2に送信され、監視カメラ2は、その要求情報に基づき動作する。
【0022】
なお、この要求としては、例えば、監視カメラ2との通信のコネクションを確立する要求、監視カメラ2から送信される画像データの切換えの要求、監視カメラ2の動作に関する要求等がある。
【0023】
これにより、コントローラ3の画像表示部31において、監視カメラ2により撮影された画像を視認することができるとともに、監視カメラ2の動作を遠隔で操作することができる。
【0024】
監視カメラ2とコントローラ3とを通信可能に接続する通信ネットワーク4は、例えば、電波や赤外線などの伝送媒体を利用した無線LAN(Local Area Network)や、Ethernet(登録商標)の規格により構築されたLAN等からなる。
【0025】
なお、本実施の形態では、監視カメラ2とコントローラ3とを通信ネットワーク4を介して接続するとしたが、本発明は特にこれに限定されず、監視カメラ2とコントローラ3とを直接有線で接続してもよく、また、通信ネットワーク4としてインターネットを用いてもよい。さらに、本実施形態では、監視カメラ2とコントローラ3とをBluetooth(登録商標)などの無線通信によって接続してもよい。
【0026】
図2は、監視システム1において使用される監視カメラ2の外観図である。図2に示すように、監視カメラ2は、カメラ21、U字型に屈曲した枠体22、カメラ21の光軸(監視方向)Lを上下方向(以下、チルト方向という)に移動させるギヤードモータ23及びカメラ21の光軸Lを左右方向(以下、パン方向という)に移動させるギヤードモータ24を備えて構成されている。
【0027】
カメラ21は、左右の側面に突設されたチルト方向の回転軸25をU字型の枠体22の側面22A,22A’に穿設された孔22Bに貫通させてU字型の枠体22に取り付けられ、側面22Aを貫通して突出された回転軸25の先端にはギヤードモータ23の出力軸が取り付けられている。U字型の枠体22の下面中央には、パン方向の回転軸26が下方向に突設され、この回転軸26の先端に上記ギヤードモータ24の出力軸が取り付けられている。
【0028】
ギヤードモータ24は枠体22に固定され、該枠体22と一体的にパン方向に回動可能に構成され、ギヤードモータ23はカメラ21に固定されている。
【0029】
上記の構成において、ギヤードモータ24を回転駆動すると、U字型の枠体22が回転軸26の周りに回転し、これによりカメラ21の光軸Lがパン方向に移動し、ギヤードモータ23を回転駆動すると、カメラ21が回転軸25の周りに回転し、これによりカメラ21の光軸Lがチルト方向に移動する。
【0030】
なお、以下の説明において、カメラ21の光軸Lがパン方向に移動する監視カメラ2の動作をパン動作、チルト方向に移動する監視カメラ2の動作をチルト動作という。
【0031】
監視カメラ2には、監視対象領域を撮影するための光学系として、人間の視覚機能の一つである中心窩を模したレンズ(以下、中心窩レンズとする)が採用されている。そこで、以下に、監視カメラ2に用いられる中心窩レンズについて説明する。
【0032】
図3(a)は、中心窩レンズの歪曲収差・画角特性を示すグラフであり、横軸は百分率で示す歪曲収差Xであり、縦軸は度(°)単位で示す画角θである。図3(b)は、画角・像高特性を示すグラフであり、横軸は画角θであり、縦軸は像高Yである。
【0033】
図3(a)に示すように、中心窩レンズは、画角θが小さい領域(図3では約5度までの領域)では、歪曲収差Xが所定値Xiであり、画角θがその領域を超えると急激に大きくなるという特性を有する。
【0034】
ここで、歪曲収差Xにおける所定値Xiは、中心窩レンズの中心領域を透過した被写体の光像による画像を人間が見た場合において相似形の歪みのない自然な画像に見える値であり、例えばXi=3%(この時θi=約8°)である。勿論、所定値Xiを3%以下の値、例えば約2%や約1%に設定したとしても、人間の見た目では相似形の歪みのない自然な画像に見える。
【0035】
なお、図3(a)は、約50度の半画角で約−70%の歪曲収差を有する中心窩レンズの特性を示している。
【0036】
この特性により、図3(b)に示すように、中心窩レンズに結像される光像の高さ(以下、像高という)Yは、画角θが小さい領域(図3(b)に示す点線より左側の領域)では、画角θに対して像高Yは、略線形であって、画角θの単位変化に対する変化量は大きい。
【0037】
一方、画角θが大きい領域(図3(b)に示す点線より右側の領域)では、画角θに対して像高Yは、非線形であって、画角θの単位変化に対する変化量は、画角θの増大に伴って徐々に小さくなり、像高Yは、略一定値となる。換言すれば、画角θが小さい領域では解像度が高く、画角θが大きい領域では解像度が低くなる。
【0038】
そして、中心窩レンズの曲率半径等を適切に設定することで、中心窩レンズは、大きな像高Yが得られる中心窩レンズの中心領域(「画角θが小さい領域」に相当)と同等のズーム倍率を、この中心窩レンズの代わりに通常のレンズを用いて得る場合に比して、広い視野を有するとともに、この広い視野を有する中心窩レンズの周辺領域(「画角θが大きい領域」に相当)と同等の視野を、この中心窩レンズの代わりに通常のレンズを用いて得る場合に比して、中心窩レンズの中心領域で被写体の光像を大きく投影する。
【0039】
なお、本実施形態では、中心窩レンズとして、中心領域が35mmカメラに換算して焦点距離fが80mm、周辺領域が35mmカメラに換算して焦点距離fが16mmに相当するレンズが採用されているが、これに限定されるものではない。
【0040】
中心窩レンズは、視野における中心領域で画像を拡大し、その周辺領域で画像を圧縮する機能を有するレンズであり、広い視野、中心領域での高解像度及び中心領域でひずみの目立たない自然な画像が得られる等の特徴を有する。
【0041】
なお、上記にいう通常のレンズとは、像高Y、焦点距離f、画角θの関係が、Y=f・tanθで表されるレンズのことをいう。
【0042】
以上のような特性を有する中心窩レンズを結像部として用いて撮影を行うことにより、撮影画像は、例えば図4に示すように、中心窩レンズの広角領域に対応する部分が、広い領域の被写体が圧縮されたものとなる一方、中心窩レンズの望遠領域に対応する部分が、中心部分に位置する被写体がその周辺部分に位置する被写体に比して拡大されたものとなる。
【0043】
したがって、監視カメラ2は、撮影領域のうち中心部分を高い解像度で撮影しつつ、広い領域を撮影することができるものである。
【0044】
次に、本発明に係る第1の実施形態の監視カメラについて説明する。図5は、第1の実施形態における監視システム1の構成を示すブロック図である。
【0045】
図5に示すように、第1の実施形態における監視システム1は、監視カメラ2及びコントローラ3で構成される。第1の実施形態における監視カメラ2は、結像部201、撮像素子202、画像生成部(撮像画像生成部に相当する)203、画像記憶部204、CPU(中央演算処理装置)205、画像処理部(表示画像作成部に相当する)206、画像合成部(表示画像補正部に相当する)207、I/O(入出力)部208及び駆動部209を備えて構成されている。撮像部210は、結像部201及び撮像素子202で構成され、制御部220は、画像生成部203、画像記憶部204、CPU205、画像処理部206、画像合成部207及びI/O部208で構成される。
【0046】
結像部201は、撮像された画像の中心部分と周辺部分とで分解能が異なる光像を撮像素子202の撮像面に結像するものであり、例えば、上述した中心窩レンズに相当するものである。
【0047】
撮像素子202は、例えばフォトダイオード等の複数の光電変換素子がマトリックス状に2次元配列され、各光電変換素子の受光面に、それぞれR(赤),G(緑),B(青)の色フィルタが1:2:1の比率で配設されてなるCCDカラーエリアセンサである。撮像素子202は、結像部201により結像された被写体の光像をR(赤),G(緑),B(青)各色成分のアナログの電気信号(画像信号)に変換し、R,G,B各色の画像信号として出力する。なお、撮像素子202は、モノクロの撮像素子でもよい。
【0048】
撮像素子202は、図略のタイミングジェネレータ等により、撮像素子202の露出動作の開始及び終了や、撮像素子202における各画素の出力信号の読出し(水平同期、垂直同期、転送)等の撮像動作が制御される。
【0049】
画像生成部203は、撮像素子202から出力される電気信号に基づいて撮像画像を生成する。まず、画像生成部203は、撮像素子202から出力されるアナログの画像信号に所定のアナログ信号処理を施す。具体的には、画像生成部203は、CDS(相関二重サンプリング)回路により画像信号のノイズの低減を行い、AGC(オートゲインコントロール)回路により画像信号のレベル調整を行う。そして、画像生成部203は、出力されたアナログのR,G,Bの画像信号を、複数のビットからなるデジタルの画像信号(以下、デジタル信号という)にそれぞれ変換する。画像生成部203は、A/D変換されたR,G,Bの各デジタル信号に、黒レベルを基準の黒レベルに補正する黒レベル補正、光源に応じた白の基準に基づいて、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色成分のデジタル信号のレベル変換を行うホワイトバランス、R(赤),G(緑),B(青)の各色のデジタル信号のγ特性を補正するγ補正を行う。画像生成部203によって生成される撮像画像は、結像部として上述の中心窩レンズが用いられているため、図4に示すような所定の歪曲収差を有する画像となる。
【0050】
なお、以下の説明において、画像生成部203による処理が施された信号を撮像画像データ、撮像画像データを構成する各画素の画素データを撮像画素データ、撮像画像データに係る画像を撮像画像とする。なお、本実施形態においては、各色の撮像画像データは、1280(個)×1024(個)の画素の画素データをそれぞれ有してなる。
【0051】
画像記憶部204は、画像生成部203から出力される撮像画像データを一時的に記憶するとともに、この画像データに対しCPU205により後述の処理を行うための作業領域として用いられるメモリである。なお、画像記憶部204は、少なくとも1フレーム前の撮像画像データを記憶する。
【0052】
CPU205は、例えば制御プログラムを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAMからなる記憶部が内蔵されたマイクロコンピュータからなり、上述したカメラ21及びカメラ本体内の各部材の駆動を有機的に制御して、監視カメラ2の撮影動作を統括的に制御するものである。なお、CPU205と画像記憶部204と画像処理部206と画像合成部207とI/O部208とは、バス230を介して相互に接続されており、画像記憶部204と画像処理部206と画像合成部207とI/O部208とは、CPU205による指示に基づいて動作する。
【0053】
画像処理部206は、画像記憶部204に記憶されている撮像画像を表示用の表示画像に変換することによって、撮像画像の歪曲を補正する。上述したように、撮像画像は全体的に歪みが生じているため、この撮像画像のデータをコントローラ3にそのまま送信するように構成すると、コントローラ3の画像表示部31には、歪みの生じた画像が表示されるため、画像の良好な視認性(肉眼で画像を見たときの自然な見た目)が得られない。そのため、撮像画像の歪みを補正する必要があり、画像処理部206は、撮像画像を幾何変換することにより、通常のレンズで撮影された表示用の表示画像を作成する。画像処理部206は、変換された表示画像を画像記憶部204に記憶する。なお、本実施形態において、画像処理部203による処理が施された信号を表示画像データ、表示画像データに係る画像を表示画像とする。
【0054】
ここで、中心窩レンズによって撮像された画像から、通常のレンズによって撮像された画像に変換する方法について説明する。
【0055】
まず、撮像画像の画素数をM(pix)×N(pix)、表示画像の画素数をK(pix)×L(pix)として、表示画像における任意の画素(以下、注目画素とする)の座標(i,j)(0≦i≦K,0≦j≦K)に対応する撮像画像の対応点の座標(u,v)を計算する。表示画像の注目画素の座標(i,j)について、表示画像の中心座標(cvx,cvy)からの距離d(dx:x成分、dy:y成分)は、下記の(1)〜(3)式で表される。なお、表示画像の中心座標(cvx,cvy)は表示画像の中央、つまり、cvx=K/2、cvy=L/2である。
dx=(K/2−i)・・・・(1)
dy=(L/2−j)・・・・(2)
d=(dx2+dy2)1/2・・・・(3)
【0056】
また、注目画素(i,j)における入射角θは、下記の(4)式及び(5)式により、(6)式で表される。
tanθ=d/fl・・・・(4)
tan(θv/2)=(K/2)/fl・・・・(5)
θ=atan(d・tan(θv/2)/(K/2))・・・・(6)
【0057】
なお、上記(4)〜(6)式において、flは、中心窩レンズから撮像素子までの焦点距離を表し、θvは、水平画角を表す。
【0058】
撮像画像での像高hは、h=f(θ)で表されるので、撮像画像における対応点の座標(u,v)は、撮像画像の中心座標(cwx,cwy)を用いて下記の(7)式及び(8)式で表される。なお、表示画像の中心座標(cwx,cwy)は表示画像の中央、つまり、cwx=M/2、cwy=N/2である。
u=cwx+h×(dx/d)・・・・(7)
v=cwy+h×(dy/d)・・・・(8)
【0059】
ここで、u,vが撮像画像内(0≦u≦Mかつ0≦v≦L)であれば、表示画像の注目画素(i,j)の画素値を計算する。なお、注目画素(i,j)の画素値は、対応する撮像画像の座標(u,v)の画素値が代入される。なお、u,vが整数で表されない(小数となる)場合、小数点以下を切り捨てる整数化処理を行う。ここで、整数化処理を行うと、撮像画像における画素には、対応する表示画像の画素がない画素が生じる可能性がある。すなわち、整数化処理によって位置データに整数値で不連続となっている部分が生じ得る。そこで、撮像画像の画素に対応する表示画像の画素がない場合、表示画像における画素の画素値を生成する補間処理を行う。この補間処理は、例えば、画素値のない画素に垂直方向で隣接する画素の一方における画素の画素値をそのまま使用する。あるいは、補間処理は、例えば、画素値のない画素に垂直方向で隣接する画素の画像データを用いて、位置と輝度との関係を示す一次関数を求め、整数化処理によって画素値のない画素の画素値を算出する線形補間を行う。また、u,vが撮像画像外であれば、変換不能な領域(以下、欠損領域とする)と判断し、画素値の計算を行わない。
【0060】
このようにして、表示画像の各画素値が計算され、撮像画像から表示画像への変換が行われ、撮像画像から表示用に変換された表示画像が画像記憶部204に記憶される。
【0061】
画像合成部207は、画像処理部206において撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域(欠損領域)を、駆動部209によって撮像部を所定の方向に駆動することで得られる表示画像の一部を用いて補正する。すなわち、画像合成部207は、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な欠損領域を、後述する駆動部209によって撮像部210を垂直方向に駆動することで得られる第1の表示画像と、駆動部209によって撮像部210をさらに垂直方向に駆動することで得られる第2の表示画像とを合成する。
【0062】
I/O部208は、コントローラ3及び駆動部209とのデータの入出力を制御するものであり、コントローラ3への画像データの送信や、該コントローラ3からの要求情報の受信等を行う。
【0063】
駆動部209は、ギヤードモータ23,24を含んでなり、CPU205からの指令により、監視カメラ21の光軸Lをパン方向及びチルト方向に駆動するものである。
【0064】
次に、第1の実施形態における監視カメラ2の動作について説明する。図6は、第1の実施形態における監視カメラ2の動作を示すフローチャートである。
【0065】
ステップS1において、CPU205は、駆動部209のリセットを指示する。CPU205は、駆動部209に対して撮像部210の位置を初期位置に戻すよう指示する。
【0066】
ステップS2において、CPU205は、表示画像をコントローラ3に出力する。すなわち、CPU205は、画像記憶部203に記憶されている表示画像を読み出し、I/O部208を介してコントローラ3に出力する。コントローラ3の画像表示部31は、入力される表示画像を表示する。なお、監視カメラ2の起動時、つまり、最初に監視対象領域を撮像する場合、ステップS2の処理はスルーされ、ステップS3以降の処理が行われる。
【0067】
ステップS3において、CPU205は、コントローラ3から出力されるパン動作、チルト動作及びズーム動作のそれぞれの駆動量(PTZ量)p、t、zを検知したか否かを判断する。ここで、パン動作、チルト動作及びズーム動作のそれぞれの駆動量p、t、zが検知された場合(ステップS3でYES)、ステップS4に移行し、パン動作、チルト動作及びズーム動作のそれぞれの駆動量p、t、zが検知されない場合、ステップS2に戻り、ステップS2以降の処理が行われる。なお、パン動作、チルト動作及びズーム動作のそれぞれの駆動量は、コントローラ3が備える入力部によって指示される。
【0068】
ステップS4において、CPU205は、駆動部209に対してパン方向への駆動量及びチルト方向への駆動量を指示する。ここで、CPU205が指示するパン方向への駆動量は、コントローラ3から出力される駆動量pであり、CPU205が指示するチルト方向への駆動量は、コントローラ3から出力される駆動量tから欠損領域の垂直方向の画角αを減算した量t−αである。
【0069】
ここで、欠損領域の垂直方向の画角αの算出方法について説明する。図7は、欠損領域の垂直方向の画角αの算出方法について説明するための図である。
【0070】
図7に示すように、表示画像の垂直方向の画素数をL(pix)とし、表示画像の垂直方向の画角をθHとし、焦点距離をflとし、欠損領域の垂直方向の画素数をn(pix)とし、欠損領域の垂直方向の画角をαとすると、下記の(9)式が成り立つ。
tanθH=L/fl・・・・(9)
【0071】
上記(9)式は、下記の(10)式に置き換えることができる。
fl=L/tanθH・・・・(10)
【0072】
さらに、表示画像の垂直方向の画角θHから欠損領域の垂直方向の画角αを減算した場合、下記の(11)式で表される。
θH−α=atan((L−n)/fl)・・・・(11)
【0073】
上記(11)式におけるαは、flに上記(10)式を代入することによって、下記の(12)式で表される。
α=θH−atan((L−n)/(L/tanθH))・・・・(12)
【0074】
このようにして求められた欠損領域の垂直方向の画角αを用いて、チルト方向への駆動量t−αが算出され、CPU205は、算出されたチルト方向への駆動量t−αを駆動部209に対して指示する。駆動部209は、CPU205から指示されるパン方向への駆動量及びチルト方向への駆動量に基づいて、撮像部210をそれぞれの方向に回転駆動させる。
【0075】
図6に戻って、ステップS5において、CPU205は、画像処理部206へ焦点距離flの第1の表示画像の作成を指示する。すなわち、結像部201は、監視対象範囲内の光像を撮像素子202の撮像面に結像し、撮像素子202は、撮像面に結像された監視対象範囲内の光像を光電変換し、画像生成部203は、撮像素子202によって光電変換された電気信号から第1の撮像画像を生成する。画像記憶部204は、第1の撮像画像を一時的に記憶する。画像処理部206は、CPU205からの指示に基づいて、画像記憶部204に記憶されている第1の撮像画像を読み出し、第1の撮像画像から歪みを補正した焦点距離flにおける第1の表示画像を作成する。作成された第1の表示画像は、画像記憶部204に記憶される。
【0076】
図8は、第1の撮像画像の一例を示す図である。図8に示す第1の撮像画像SG1は、コントローラ3から入力されるパン方向の駆動量pで撮像部210をパン方向に駆動し、コントローラ3から入力されるチルト方向の駆動量tから欠損領域の画角αだけ減算した駆動量t−αで撮像部210をチルト方向に駆動することによって撮像される画像である。すなわち、画像生成部203は、駆動部209によって、パン方向へ駆動量pで駆動され、チルト方向へ駆動量t−αで駆動された場合における第1の撮像画像SG1を生成する。図8に示すように、中心窩レンズを有する結像部201によって撮像された第1の撮像画像SG1は、樽型に歪曲する。
【0077】
図9は、第1の表示画像の一例を示す図である。画像処理部206は、図8に示す第1の撮像画像SG1の歪みを補正することによって、第1の表示画像HG1を作成する。図9に示すように、第1の表示画像HG1は、歪み補正が行われることによって、画像の上部分及び下部分に表示されない欠損領域KRが発生する。また、図9に示すように、第1の表示画像HG1は、コントローラ3から入力されるチルト方向の駆動量tから欠損領域の垂直方向の画角の分だけ下方にずれた画像となる。
【0078】
図6に戻って、ステップS6において、CPU205は、駆動部209に対してチルト方向への駆動量を指示する。ここで、CPU205が指示するチルト方向への駆動量は、欠損領域の垂直方向の画角αを2倍した量2αである。
【0079】
ステップS7において、CPU205は、画像処理部206へ第1の表示画像と同じ焦点距離flであり、2つの欠損領域の垂直方向の画角の分だけ上方にずらした第2の表示画像の作成を指示する。すなわち、画像生成部203は、撮像素子202によって光電変換された電気信号から第2の撮像画像を生成し、生成された第2の撮像画像は、画像記憶部204に一時的に記憶される。画像処理部206は、CPU205からの指示に基づいて、画像記憶部204に記憶されている第2の撮像画像から歪みを補正した焦点距離flにおける第2の表示画像を作成する。
【0080】
図10は、第2の撮像画像の一例を示す図である。図10に示す第2の撮像画像SG2は、2つの欠損領域の垂直方向の画角αの分だけさらに上方にずらす駆動量2αで撮像部210をチルト方向に駆動することによって撮像される画像である。すなわち、画像生成部203は、駆動部209によって、チルト方向へ駆動量2αでさらに駆動された場合における第2の撮像画像SG2を生成する。図10に示すように、中心窩レンズを有する結像部201によって撮像された第2の撮像画像SG2は、樽型に歪曲する。
【0081】
図11は、第2の表示画像の一例を示す図である。画像処理部206は、図10に示す第2の撮像画像SG2の歪みを補正することによって、第2の表示画像HG2を作成する。図11に示すように、第2の表示画像HG2は、歪み補正が行われることによって、画像の上部分及び下部分に表示されない欠損領域KRが発生する。また、図11に示すように、第2の表示画像HG2は、第1の表示画像HG1より2つの欠損領域の垂直方向の画角の分だけ上方にずれた画像となる。
【0082】
図6に戻って、ステップS8において、CPU205は、画像合成部207へ第1の表示画像HG1と第2の表示画像HG2との合成を指示する。画像合成部207は、第1の表示画像HG1の合成領域GR1(図9参照)と第2の表示画像HG2の合成領域GR2(図11参照)とを合成することによって合成画像GGを作成し、作成された合成画像を画像記憶部203に記憶する。合成領域GR1は、合成画像GGの上半分の画像であり、起点を(0,n)とし、サイズをK×L/2とする画像である。また、合成領域GR2は、合成画像GGの下半分の画像であり、起点を(0,L/2−n)とし、サイズをK×L/2とする画像である。なお、nは第1の表示画像HG1における欠損領域の垂直方向の画素数であり、Kは第1の表示画像HG1における水平方向の画素数であり、Lは第1の表示画像HG1における垂直方向の画素数である。画像記憶部203に記憶された合成画像は、I/O部208を介してコントローラ3に出力され、コントローラ3の画像表示部31に表示される。
【0083】
図12は、合成画像の一例を示す図である。画像合成部207は、CPU205の指示に基づいて、図9に示す第1の表示画像HG1における合成領域GR1と、図11に示す第2の表示画像HG2における合成領域GR2とを合成することによって、合成画像GGを作成する。この合成画像GGが、パン方向に駆動量pだけ駆動させ、チルト方向に駆動量tだけ駆動させた画像となる。図12に示すように、第1の表示画像HG1における合成領域GR1と第2の表示画像HG2における合成領域GR2とを合成した合成画像GGが、表示画像としてコントローラ3の画像表示部31に表示されるため、撮像画像を表示画像に変換することによって生じる欠損領域KRを補正した画像を提供することができる。
【0084】
図6に戻って、ステップS9において、CPU205は、コントローラ3から送信される終了信号を検知したか否かを判断する。終了信号は、監視対象領域の撮影を終了するための信号であり、コントローラ3の入力部によって入力され、I/O部208を介してCPU205に出力される。ここで、終了信号が検知された場合(ステップS9でYES)、処理は終了となり、終了信号が検知されない場合(ステップS9でNO)、ステップS2に戻り、表示画像のコントローラ3への出力が行われ、ステップS2以降の処理が行われる。
【0085】
なお、本実施の形態では、撮像部210をチルト方向に上下に駆動することによって2つの表示画像を作成し、作成された2つの表示画像を合成することによって、欠損領域のない画像を作成したが、本発明は特にこれに限定されず、撮像部210をパン方向に左右に駆動することによって複数の表示画像を作成し、作成された複数の表示画像のうちの欠損領域のない画像を合成することによって、欠損領域のない表示画像を作成してもよい。
【0086】
また、撮像部210がチルト方向にのみ駆動する場合、前フレームの画像の一部を用いて補正してもよい。すなわち、撮像部210がチルト方向にのみ駆動する場合、前フレームの表示画像の欠損領域を除く画像と、次フレームの表示画像の欠損領域を除く画像とを合成することによって補正を行う。この場合、補正のために画像を取り直す必要がなくなり、高速に欠損領域の補正をすることができる。
【0087】
このように、撮像された画像の中心部分で解像度が高く、周辺部分で中心部分よりも解像度が低くなるように光像が撮像面に結像され、撮像素子202から出力される電気信号に基づいて撮像画像が生成され、生成された撮像画像が表示用の表示画像に変換され、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域(欠損領域)が、別途撮像した表示画像の一部を用いて補正されるので、表示用の画像である表示画像内の変換不能な領域を補正して表示することができ、解像度の高い表示画像を作成することができる。
【0088】
また、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域が、駆動部209によって撮像部210を所定の方向に駆動することで得られる表示画像の一部を用いて補正されるので、表示用の画像である表示画像内の変換不能な領域を補正して表示することができ、解像度の高い表示画像を作成することができる。
(第2の実施形態)
次に本発明に係る第2の実施形態の監視カメラについて説明する。第1の実施形態では、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域を、駆動部209によって撮像部210を所定の方向に駆動することで得られる表示画像の一部を用いて補正したが、第2の実施形態では、表示画像の変換不能な領域に様々な情報を合成して表示する。なお、第2の実施形態における監視システム1及び監視カメラ2は、図1及び図2に示す監視システム1及び監視カメラ2と同様の構成であるため、説明を省略する。図13は、第2の実施形態における監視システム1の構成を示すブロック図である。
【0089】
図13に示すように、第2の実施形態における監視システム1は、監視カメラ2、コントローラ3及びGPS5で構成される。第2の実施形態における監視カメラ2は、結像部201、撮像素子202、画像生成部203、画像記憶部204、CPU(中央演算処理装置)205、画像処理部206、I/O(入出力)部208、駆動部209、文字情報合成部211及び画像情報合成部212を備えて構成されている。撮像部210は、結像部201及び撮像素子202で構成され、制御部220は、画像生成部203、画像記憶部204、CPU205、画像処理部206、I/O部208、文字情報合成部211及び画像情報合成部212で構成される。撮像情報合成部(情報合成部に相当する)240は、文字情報合成部211及び画像情報合成部212で構成される。なお、第2の実施形態における監視カメラ2は、図5に示す第1の実施形態における監視カメラ2とほぼ同様の構成であるので、異なる構成のみを以下に説明する。
【0090】
撮像情報合成部240は、撮像装置に関する情報を、表示画像の欠損領域に合成するものであり、文字情報合成部211及び画像情報合成部212を含む。
【0091】
文字情報合成部211は、画像処理部206によって作成された表示画像の欠損領域KRに文字又は図形等のキャラクタベースで表される文字情報を合成する。文字情報とは、撮像装置に関する様々な情報であり、例えば、撮像部210のパン方向の駆動量、チルト方向の駆動量及びズーム量などの撮像装置の動作に関する情報、現在時刻などの情報、撮像装置が設置されている位置に関する位置情報などである。また、位置情報には、撮像装置が設置されている緯度経度に関する情報、撮像装置が向いている方位に関する情報、撮像装置が設置されている高度に関する情報などがある。なお、これら位置情報は、監視カメラ2の3次元の位置の測定するGPS(Global Positioning System)5によって測定される情報であり、I/O部208を介して入力される。また、欠損領域に表示する文字情報は、上記に限らず、その他ユーザが所望する種々の情報を提供してもよい。
【0092】
画像情報合成部212は、画像処理部206によって作成された表示画像の欠損領域KRに当該表示画像に含まれる画像に関する画像情報を合成する。具体的には、画像情報合成部212は、画像処理部206によって作成された表示画像の所定の領域を拡大し、拡大された拡大画像を表示画像の欠損領域KRに合成する。表示画像上の拡大する所定の領域は、その範囲がコントローラ3によって指定され、指定された表示画像上の範囲内の画像が、表示画像の欠損領域に拡大されて合成される。なお、本実施の形態では、表示画像上の拡大する所定の領域は、コントローラ3によって指定される領域であるとしているが、本発明は特にこれに限定されず、あらかじめ設定されている領域、例えば、表示画像の中心部分の領域でもよい。また、画像情報としては、表示画像が撮像画像の所定の領域を切り出した画像である場合、撮像画像のうちの表示画像として切り出された領域を表す画像でもよい。
【0093】
次に、第2の実施形態における監視カメラ2の動作について説明する。図14は、第2の実施形態における監視カメラ2の動作を示すフローチャートである。
【0094】
ステップS11からステップS13までの処理は、図6に示すステップS1からステップS3までの処理と同じであるので説明を省略する。
【0095】
ステップS14において、CPU205は、駆動部209に対してパン方向への駆動量及びチルト方向への駆動量を指示する。ここで、CPU205が指示するパン方向への駆動量は、コントローラ3から出力される駆動量pであり、CPU205が指示するチルト方向への駆動量は、コントローラ3から出力される駆動量tである。ステップS15において、CPU205は、コントローラ3からI/O部208を介して入力されるズーム量zを焦点距離flに変換する。
【0096】
ステップS16において、CPU205は、変換された焦点距離flの表示画像の作成を画像処理部206に指示する。画像処理部206は、CPU205からの指示に基づいて、画像記憶部204に記憶されている撮像画像から歪みを補正した焦点距離flにおける表示画像を作成する。なお、この場合、表示画像の上方及び下方には、画像が表示されない欠損領域が含まれる。
【0097】
ステップS17において、CPU205は、監視カメラ2に関する文字情報の表示画像の欠損領域への合成を文字情報合成部211に指示する。文字情報合成部211は、画像処理部206によって作成された表示画像の欠損領域に文字情報を合成する。
【0098】
ステップS18において、CPU205は、表示画像内の所定の領域を拡大した拡大画像の当該表示画像の欠損領域への合成を画像情報合成部212に指示する。画像情報合成部212は、表示領域内の所定の領域の画像を拡大し、拡大した拡大画像を表示画像の欠損領域に合成する。
【0099】
ステップS19における処理は、図6に示すステップS9における処理と同じであるので説明を省略する。
【0100】
図15は、欠損領域に文字情報及び画像情報を表示する場合の表示画像の一例を示す図である。図15に示すように、表示画像HG3の上部の欠損領域KRUには、文字情報が合成され、表示画像HG3の下部の欠損領域KRDには、拡大画像が合成されている。図15に示す表示画像HG3の上部の欠損領域KRUには、撮像部210のパン方向の駆動量301、チルト方向の駆動量302、ズーム量303、現在時刻304、撮像装置が設置されている緯度経度305及び撮像装置が向いている方位306が文字情報として表示されている。図15におけるパン方向の駆動量301には、撮像部210がパン方向に10センチメートル回転しているため、「P:10」と表示され、チルト方向の駆動量302には、撮像部210がチルト方向に20センチメートル回転しているため、「P:20」と表示され、ズーム量303には、撮像部210が等倍率でズーミングされているため、「Z:1×」と表示されている。図15における現在時刻には、現在の時刻が12時34分であるため、「12:34」と表示されている。図15における緯度経度305には、監視カメラ2が東経135度、北緯20度の位置に設置されているため、「東経135°北緯20°」と表示されている。図15における方位306には、撮像部210が北の方角の監視対象領域を撮影しているため、表示画像HG3の上方に「N」、下方に「S」と表示されている。
【0101】
図15に示す表示画像HG3の下部の欠損領域KRDには、表示画像HG3内の一部分である領域WRの画像を拡大した拡大画像WGが表示されている。なお、拡大して表示する領域WRは、コントローラ3が備える入力部(図示省略)より指示される。なお、入力部としては、例えば、コントローラ3がパーソナルコンピュータで構成される場合、キーボード及びマウス等である。
【0102】
なお、本実施形態では、表示画像HG3の上部の欠損領域KRUに文字情報を合成し、表示画像HG3の下部の欠損領域KRDに拡大画像を合成しているが、本発明は特にこれに限定されず、表示画像HG3の上部の欠損領域KRUに拡大画像を合成し、表示画像HG3の下部の欠損領域KRDに文字情報を合成してもよく、また、表示画像HG3の上部の欠損領域KRU及び表示画像HG3の下部の欠損領域KRDのうちの一方にのみ文字情報及び拡大画像のうちの一方を合成してもよい。
【0103】
このように、撮像された画像の中心部分で解像度が高く、周辺部分で中心部分よりも解像度が低くなるように光像が撮像面に結像され、撮像素子202から出力される電気信号に基づいて撮像画像が生成され、生成された撮像画像が表示用の表示画像に変換され、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域(欠損領域)に撮像装置に関する撮像情報が合成されるので、表示用の画像である表示画像内に変換不能な領域が含まれている場合でも、この変換不能な領域を有効に利用することができる。
【0104】
また、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に文字情報が合成されるので、表示画像と共に当該表示画像に関する文字情報を表示することができ、変換不能な領域を有効に利用することができる。
【0105】
さらに、画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に当該表示画像の一部を拡大した拡大画像が合成されるので、表示画像と共に当該表示画像の一部を拡大した拡大画像を表示することができ、変換不能な領域を有効に利用することができる。
【0106】
なお、本実施形態では、撮像装置を監視カメラとして説明しているが、本発明は特にこれに限定されず、例えば、WEBカメラや車載カメラなどでもよい。
【0107】
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が主に含まれている。
【0108】
(1)複数の画素が2次元的に配置されてなる撮像面に結像される光像を各画素で電気信号に光電変換する撮像素子と、撮像された画像の中心部分と周辺部分とで分解能が異なる光像を前記撮像面に結像する結像部とを備える撮像部と、前記撮像素子から出力される電気信号に基づいて、所定の歪曲収差を有する撮像画像を生成する撮像画像生成部と、前記撮像画像生成部によって生成された撮像画像を歪曲のない表示用の表示画像に変換する表示画像作成部と、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域を、別途撮像した表示画像の一部を用いて補正する表示画像補正部とを備えることを特徴とする撮像装置。
【0109】
この構成によれば、撮像された画像の中心部分で解像度が高く、周辺部分で中心部分よりも解像度が低くなるように光像が撮像面に結像され、撮像素子から出力される電気信号に基づいて、所定の歪曲収差を有する撮像画像が生成され、生成された撮像画像が歪曲のない表示用の表示画像に変換され、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域が、別途撮像した表示画像の一部を用いて補正される。
【0110】
(2)前記撮像部を垂直方向及び水平方向に駆動する駆動部をさらに備え、前記表示画像補正部は、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域を、前記駆動部によって前記撮像部を垂直方向に駆動することで得られる第1の表示画像と、前記駆動部によって前記撮像部をさらに垂直方向に駆動することで得られる第2の表示画像とを合成することによって補正することを特徴とする上記(1)記載の撮像装置。
【0111】
この構成によれば、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域が、駆動部によって撮像部を垂直方向に駆動することで得られる第1の表示画像と、駆動部によって撮像部をさらに垂直方向に駆動することで得られる第2の表示画像とを合成することによって補正される。
【0112】
(3)前記撮像部を垂直方向及び水平方向に駆動する駆動部をさらに備え、前記表示画像補正部は、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に表示画像内の上部及び下部に生じる変換不能な領域を、前記駆動部によって前記撮像部を垂直下方向に駆動することで得られる第1の表示画像の変換不能な領域が含まれない画像と、前記駆動部によって前記撮像部を垂直上方向に駆動することで得られる第2の表示画像の変換不能な領域が含まれない画像とを合成することによって補正することを特徴とする上記(1)記載の撮像装置。
【0113】
この構成によれば、撮像画像から表示画像に変換する際に表示画像内の上部及び下部に生じる変換不能な領域が、駆動部によって撮像部を垂直下方向に駆動することで得られる第1の表示画像の変換不能な領域が含まれない画像と、駆動部によって撮像部を垂直上方向に駆動することで得られる第2の表示画像の変換不能な領域が含まれない画像とを合成することによって補正される。
【0114】
(4)前記撮像部を垂直方向及び水平方向に駆動する駆動部をさらに備え、前記表示画像補正部は、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域を、前記駆動部によって前記撮像部を垂直方向に駆動することで得られる複数の表示画像の変換不能な領域が含まれない画像を合成することによって補正することを特徴とする上記(1)記載の撮像装置。
【0115】
この構成によれば、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域が、駆動部によって撮像部を垂直方向に駆動することで得られる複数の表示画像の変換不能な領域が含まれない画像を合成することによって補正される。
【0116】
(5)複数の画素が2次元的に配置されてなる撮像面に結像される光像を各画素で電気信号に光電変換する撮像素子と、撮像された画像の中心部分と周辺部分とで分解能が異なる光像を前記撮像面に結像する結像部とを備える撮像部と、前記撮像素子から出力される電気信号に基づいて、所定の歪曲収差を有する撮像画像を生成する撮像画像生成部と、前記撮像画像生成部によって生成された撮像画像を歪曲のない表示用の表示画像に変換する表示画像作成部と、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に撮像装置に関する撮像情報を合成する撮像情報合成部とを備えることを特徴とする撮像装置。
【0117】
この構成によれば、撮像された画像の中心部分で解像度が高く、周辺部分で中心部分よりも解像度が低くなるように光像が撮像面に結像され、撮像素子から出力される電気信号に基づいて撮像画像が生成され、生成された撮像画像が表示用の表示画像に変換され、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に撮像装置に関する撮像情報が合成される。
【0118】
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の撮像装置と、画像を表示する画像表示部を備えたコントローラとが、それぞれ備えられた通信部により通信ネットワークを介して互いに通信可能に構成されてなり、前記撮像装置からコントローラに前記表示画像が送信されると、この表示画像を前記コントローラの画像表示部に表示することを特徴とする撮像システム。
【0119】
この構成によれば、撮像装置において作成された表示画像は、該カメラの通信部によりコントローラに送信される。一方、コントローラにおいては、撮像装置から表示画像が送信されると、該表示画像が通信部により受信され、画像表示部にその表示画像が表示される。
【0120】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、撮像された画像の中心部分で解像度が高く、周辺部分で中心部分よりも解像度が低くなるように光像が撮像面に結像され、撮像素子から出力される電気信号に基づいて撮像画像が生成され、生成された撮像画像が表示用の表示画像に変換され、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域が、別途撮像した表示画像の一部を用いて補正されるので、表示用の画像である表示画像内の変換不能な領域を補正して表示することができ、解像度の高い表示画像を作成することができる。
【0121】
請求項2に記載の発明によれば、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域が、駆動部によって撮像部を所定の方向に駆動することで得られる表示画像の一部を用いて補正されるので、表示用の画像である表示画像内の変換不能な領域を補正して表示することができ、解像度の高い表示画像を作成することができる。
【0122】
請求項3に記載の発明によれば、撮像された画像の中心部分で解像度が高く、周辺部分で中心部分よりも解像度が低くなるように光像が撮像面に結像され、撮像素子から出力される電気信号に基づいて撮像画像が生成され、生成された撮像画像が表示用の表示画像に変換され、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に所定の情報が合成されるので、表示用の画像である表示画像内に変換不能な領域が含まれている場合でも、この変換不能な領域を有効に利用することができる。
【0123】
請求項4に記載の発明によれば、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に文字情報が合成されるので、表示画像と共に当該表示画像に関する文字情報を表示することができ、変換不能な領域を有効に利用することができる。
【0124】
請求項5に記載の発明によれば、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に当該表示画像の一部を拡大した拡大画像が合成されるので、表示画像と共に当該表示画像の一部を拡大した拡大画像を表示することができ、変換不能な領域を有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の監視システムの構成図である。
【図2】監視システムにおいて使用される監視カメラの外観図である。
【図3】監視カメラに採用されるレンズの特性を示す図である。
【図4】監視カメラで撮影を行って得られた画像の一例を示す図である。
【図5】第1の実施形態における監視システムの構成を示すブロック図である。
【図6】第1の実施形態における監視カメラの動作を示すフローチャートである。
【図7】欠損領域の垂直方向の画角の算出方法について説明するための図である。
【図8】第1の撮像画像の一例を示す図である。
【図9】第1の表示画像の一例を示す図である。
【図10】第2の撮像画像の一例を示す図である。
【図11】第2の表示画像の一例を示す図である。
【図12】合成画像の一例を示す図である。
【図13】第2の実施形態における監視システムの構成を示すブロック図である。
【図14】第2の実施形態における監視カメラの動作を示すフローチャートである。
【図15】欠損領域に文字情報及び画像情報を表示する場合の表示画像の一例を示す図である。
【図16】撮像素子の撮像面に対する光像の大きさを示す図である。
【符号の説明】
1 監視システム
2 監視カメラ
3 コントローラ
4 通信ネットワーク
5 GPS
31 画像表示部
201 結像部
202 撮像素子
203 画像生成部
204 画像記憶部
205 CPU
206 画像処理部
207 画像合成部
208 I/O部
209 駆動部
210 撮像部
220 制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像された撮像画像を表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域を有効利用するための撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、CCD等の撮像素子を用いたデジタルカメラにおいて、複数の部分的に撮像された画像を合成してなる被写体全体の撮像画像を生成することにより解像度を高める方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、近年、人間の視覚機能の一つである中心窩を模したレンズ(以下、中心窩レンズとする)が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この中心窩レンズを用いて撮像された画像の特徴は、中心部分の分解能が高く、周辺部分の分解能が低くなっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−196317号公報
【非特許文献1】
「中心窩を有する新しい視覚センサの開発−広角高歪曲レンズの開発−」,計測自動制御学会論文集,1995年,第31巻,第10号,p.1556−1563
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記中心窩レンズを用いて撮像した場合、レンズの特性により歪曲が生じる。そのため、撮像画像から幾何変換を行い、歪曲を除去した表示画像を作成する必要がある。図16は、撮像素子の撮像面に対する光像の大きさを示す図である。図16(a)は、撮像素子の撮像面の上辺及び下辺に円形状の光像が接する場合における撮像面に対する光像の大きさを示す図であり、図16(b)は、撮像素子の撮像面の右辺及び左辺に円形状の光像が接する場合における撮像面に対する光像の大きさを示す図であり、図16(c)は、撮像素子の撮像面の各頂点に円形状の光像が接する場合における撮像面に対する光像の大きさを示す図である。図16(a)〜(c)に示すように、撮像素子の撮像面は、上辺と下辺との長さが等しく、右辺と左辺との長さが等しく、上辺及び下辺の長さが右辺及び左辺の長さよりも長い長方形状であり、中心窩レンズによって撮像面に結像される光像は、撮像面の2つの対角線の交点を中心点とする円形状である。
【0006】
図16(a)に示すように、撮像面に光像全体が納まる場合、結像されない領域が大きくなるため、使用しない画素が多くなり、分解能が低下してしまう。また、図16(c)に示すように、光像に撮像面全体が収まる場合、分解能は高くなるが、光像が撮像面から大きくはみ出しているため、撮影対象物を広画角に撮像することが困難である。そこで、図16(b)に示すように、撮像面の右辺及び左辺と光像が接するように光像の位置と撮像面の位置とを設定することにより、分解能を損なうことなく、広画角に撮像することが可能となる。
【0007】
しかしながら、上記図16(b)に示す撮像画像を表示画像に変換する際に、表示画像の上下に変換不能な領域が発生する。これは、撮像画像が、レンズの特性により樽型歪曲収差となるためであり、樽型歪曲収差を表示画像に変換した場合、撮像面の上辺部分の画像が下方に湾曲し、撮像面の下辺部分の画像が上方に湾曲して変換されるためである。
【0008】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、所定の歪曲収差を有する撮像画像を表示用の表示画像に変換する際に生じる変換不能領域を補正すると共に、有効に利用することができる撮像装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る撮像装置は、複数の画素が2次元的に配置されてなる撮像面に結像される光像を各画素で電気信号に光電変換する撮像素子と、撮像された画像の中心部分と周辺部分とで分解能が異なる光像を前記撮像面に結像する結像部とを備える撮像部と、前記撮像素子から出力される電気信号に基づいて撮像画像を生成する撮像画像生成部と、前記撮像画像生成部によって生成された撮像画像を表示用の表示画像に変換する表示画像作成部と、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域を、別途撮像した表示画像の一部を用いて補正する表示画像補正部とを備える。
【0010】
この構成によれば、撮像された画像の中心部分で解像度が高く、周辺部分で中心部分よりも解像度が低くなるように光像が撮像面に結像され、撮像素子から出力される電気信号に基づいて撮像画像が生成され、生成された撮像画像が表示用の表示画像に変換され、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域が、別途撮像した表示画像の一部を用いて補正されるので、表示用の画像である表示画像内の変換不能な領域を補正して表示することができ、解像度の高い表示画像を作成することができる。
【0011】
また、上記の撮像装置において、前記撮像部を所定の方向に駆動する駆動部をさらに備え、前記表示画像補正部は、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域を、前記駆動部によって前記撮像部を所定の方向に駆動することで得られる表示画像の一部を用いて補正することが好ましい。
【0012】
この構成によれば、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域が、駆動部によって撮像部を所定の方向に駆動することで得られる表示画像の一部を用いて補正されるので、表示用の画像である表示画像内の変換不能な領域を補正して表示することができ、解像度の高い表示画像を作成することができる。
【0013】
また、本発明に係る撮像装置は、複数の画素が2次元的に配置されてなる撮像面に結像される光像を各画素で電気信号に光電変換する撮像素子と、撮像された画像の中心部分と周辺部分とで分解能が異なる光像を前記撮像面に結像する結像部とを備える撮像部と、前記撮像素子から出力される電気信号に基づいて撮像画像を生成する撮像画像生成部と、前記撮像画像生成部によって生成された撮像画像を表示用の表示画像に変換する表示画像作成部と、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に所定の情報を合成する情報合成部とを備える。
【0014】
この構成によれば、撮像された画像の中心部分で解像度が高く、周辺部分で中心部分よりも解像度が低くなるように光像が撮像面に結像され、撮像素子から出力される電気信号に基づいて撮像画像が生成され、生成された撮像画像が表示用の表示画像に変換され、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に所定の情報が合成されるので、表示用の画像である表示画像内に変換不能な領域が含まれている場合でも、この変換不能な領域を有効に利用することができる。
【0015】
また、上記の撮像装置において、前記情報合成部は、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に文字情報を合成することが好ましい。
【0016】
この構成によれば、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に文字情報が合成されるので、表示画像と共に当該表示画像に関する文字情報を表示することができ、変換不能な領域を有効に利用することができる。
【0017】
また、上記の撮像装置において、前記情報合成部は、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に前記表示画像の一部を拡大した拡大画像を合成することが好ましい。
【0018】
この構成によれば、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に当該表示画像の一部を拡大した拡大画像が合成されるので、表示画像と共に当該表示画像の一部を拡大した拡大画像を表示することができ、変換不能な領域を有効に利用することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の監視システムの構成図である。
【0020】
図1に示すように、監視システム1は、所定の監視対象領域を撮影する監視カメラ(撮像装置に相当する)2とコントローラ3とが通信ネットワーク4を介して通信可能に接続されている。コントローラ3は、例えば、パーソナルコンピュータや携帯電話などであり、監視カメラ2から送信される画像を表示する画像表示部31を備えている。画像表示部31としては、コントローラ3がパーソナルコンピュータであれば、例えば、CRTモニタや液晶モニタで構成され、コントローラ3が携帯電話であれば、例えば、液晶モニタで構成される。また、監視カメラ2及びコントローラ3は、相互に通信可能にするための通信部(図示省略)をそれぞれ備えて構成される。
【0021】
監視システム1においては、監視カメラ2により上記監視対象領域が撮影されると、その画像のデータが監視カメラ2から通信ネットワーク4を介してコントローラ3に送信される一方、コントローラ3において、監視カメラ2に対する何らかの要求が入力されると、その要求を示す情報(以下、要求情報という)が、コントローラ3から通信ネットワーク4を介して監視カメラ2に送信され、監視カメラ2は、その要求情報に基づき動作する。
【0022】
なお、この要求としては、例えば、監視カメラ2との通信のコネクションを確立する要求、監視カメラ2から送信される画像データの切換えの要求、監視カメラ2の動作に関する要求等がある。
【0023】
これにより、コントローラ3の画像表示部31において、監視カメラ2により撮影された画像を視認することができるとともに、監視カメラ2の動作を遠隔で操作することができる。
【0024】
監視カメラ2とコントローラ3とを通信可能に接続する通信ネットワーク4は、例えば、電波や赤外線などの伝送媒体を利用した無線LAN(Local Area Network)や、Ethernet(登録商標)の規格により構築されたLAN等からなる。
【0025】
なお、本実施の形態では、監視カメラ2とコントローラ3とを通信ネットワーク4を介して接続するとしたが、本発明は特にこれに限定されず、監視カメラ2とコントローラ3とを直接有線で接続してもよく、また、通信ネットワーク4としてインターネットを用いてもよい。さらに、本実施形態では、監視カメラ2とコントローラ3とをBluetooth(登録商標)などの無線通信によって接続してもよい。
【0026】
図2は、監視システム1において使用される監視カメラ2の外観図である。図2に示すように、監視カメラ2は、カメラ21、U字型に屈曲した枠体22、カメラ21の光軸(監視方向)Lを上下方向(以下、チルト方向という)に移動させるギヤードモータ23及びカメラ21の光軸Lを左右方向(以下、パン方向という)に移動させるギヤードモータ24を備えて構成されている。
【0027】
カメラ21は、左右の側面に突設されたチルト方向の回転軸25をU字型の枠体22の側面22A,22A’に穿設された孔22Bに貫通させてU字型の枠体22に取り付けられ、側面22Aを貫通して突出された回転軸25の先端にはギヤードモータ23の出力軸が取り付けられている。U字型の枠体22の下面中央には、パン方向の回転軸26が下方向に突設され、この回転軸26の先端に上記ギヤードモータ24の出力軸が取り付けられている。
【0028】
ギヤードモータ24は枠体22に固定され、該枠体22と一体的にパン方向に回動可能に構成され、ギヤードモータ23はカメラ21に固定されている。
【0029】
上記の構成において、ギヤードモータ24を回転駆動すると、U字型の枠体22が回転軸26の周りに回転し、これによりカメラ21の光軸Lがパン方向に移動し、ギヤードモータ23を回転駆動すると、カメラ21が回転軸25の周りに回転し、これによりカメラ21の光軸Lがチルト方向に移動する。
【0030】
なお、以下の説明において、カメラ21の光軸Lがパン方向に移動する監視カメラ2の動作をパン動作、チルト方向に移動する監視カメラ2の動作をチルト動作という。
【0031】
監視カメラ2には、監視対象領域を撮影するための光学系として、人間の視覚機能の一つである中心窩を模したレンズ(以下、中心窩レンズとする)が採用されている。そこで、以下に、監視カメラ2に用いられる中心窩レンズについて説明する。
【0032】
図3(a)は、中心窩レンズの歪曲収差・画角特性を示すグラフであり、横軸は百分率で示す歪曲収差Xであり、縦軸は度(°)単位で示す画角θである。図3(b)は、画角・像高特性を示すグラフであり、横軸は画角θであり、縦軸は像高Yである。
【0033】
図3(a)に示すように、中心窩レンズは、画角θが小さい領域(図3では約5度までの領域)では、歪曲収差Xが所定値Xiであり、画角θがその領域を超えると急激に大きくなるという特性を有する。
【0034】
ここで、歪曲収差Xにおける所定値Xiは、中心窩レンズの中心領域を透過した被写体の光像による画像を人間が見た場合において相似形の歪みのない自然な画像に見える値であり、例えばXi=3%(この時θi=約8°)である。勿論、所定値Xiを3%以下の値、例えば約2%や約1%に設定したとしても、人間の見た目では相似形の歪みのない自然な画像に見える。
【0035】
なお、図3(a)は、約50度の半画角で約−70%の歪曲収差を有する中心窩レンズの特性を示している。
【0036】
この特性により、図3(b)に示すように、中心窩レンズに結像される光像の高さ(以下、像高という)Yは、画角θが小さい領域(図3(b)に示す点線より左側の領域)では、画角θに対して像高Yは、略線形であって、画角θの単位変化に対する変化量は大きい。
【0037】
一方、画角θが大きい領域(図3(b)に示す点線より右側の領域)では、画角θに対して像高Yは、非線形であって、画角θの単位変化に対する変化量は、画角θの増大に伴って徐々に小さくなり、像高Yは、略一定値となる。換言すれば、画角θが小さい領域では解像度が高く、画角θが大きい領域では解像度が低くなる。
【0038】
そして、中心窩レンズの曲率半径等を適切に設定することで、中心窩レンズは、大きな像高Yが得られる中心窩レンズの中心領域(「画角θが小さい領域」に相当)と同等のズーム倍率を、この中心窩レンズの代わりに通常のレンズを用いて得る場合に比して、広い視野を有するとともに、この広い視野を有する中心窩レンズの周辺領域(「画角θが大きい領域」に相当)と同等の視野を、この中心窩レンズの代わりに通常のレンズを用いて得る場合に比して、中心窩レンズの中心領域で被写体の光像を大きく投影する。
【0039】
なお、本実施形態では、中心窩レンズとして、中心領域が35mmカメラに換算して焦点距離fが80mm、周辺領域が35mmカメラに換算して焦点距離fが16mmに相当するレンズが採用されているが、これに限定されるものではない。
【0040】
中心窩レンズは、視野における中心領域で画像を拡大し、その周辺領域で画像を圧縮する機能を有するレンズであり、広い視野、中心領域での高解像度及び中心領域でひずみの目立たない自然な画像が得られる等の特徴を有する。
【0041】
なお、上記にいう通常のレンズとは、像高Y、焦点距離f、画角θの関係が、Y=f・tanθで表されるレンズのことをいう。
【0042】
以上のような特性を有する中心窩レンズを結像部として用いて撮影を行うことにより、撮影画像は、例えば図4に示すように、中心窩レンズの広角領域に対応する部分が、広い領域の被写体が圧縮されたものとなる一方、中心窩レンズの望遠領域に対応する部分が、中心部分に位置する被写体がその周辺部分に位置する被写体に比して拡大されたものとなる。
【0043】
したがって、監視カメラ2は、撮影領域のうち中心部分を高い解像度で撮影しつつ、広い領域を撮影することができるものである。
【0044】
次に、本発明に係る第1の実施形態の監視カメラについて説明する。図5は、第1の実施形態における監視システム1の構成を示すブロック図である。
【0045】
図5に示すように、第1の実施形態における監視システム1は、監視カメラ2及びコントローラ3で構成される。第1の実施形態における監視カメラ2は、結像部201、撮像素子202、画像生成部(撮像画像生成部に相当する)203、画像記憶部204、CPU(中央演算処理装置)205、画像処理部(表示画像作成部に相当する)206、画像合成部(表示画像補正部に相当する)207、I/O(入出力)部208及び駆動部209を備えて構成されている。撮像部210は、結像部201及び撮像素子202で構成され、制御部220は、画像生成部203、画像記憶部204、CPU205、画像処理部206、画像合成部207及びI/O部208で構成される。
【0046】
結像部201は、撮像された画像の中心部分と周辺部分とで分解能が異なる光像を撮像素子202の撮像面に結像するものであり、例えば、上述した中心窩レンズに相当するものである。
【0047】
撮像素子202は、例えばフォトダイオード等の複数の光電変換素子がマトリックス状に2次元配列され、各光電変換素子の受光面に、それぞれR(赤),G(緑),B(青)の色フィルタが1:2:1の比率で配設されてなるCCDカラーエリアセンサである。撮像素子202は、結像部201により結像された被写体の光像をR(赤),G(緑),B(青)各色成分のアナログの電気信号(画像信号)に変換し、R,G,B各色の画像信号として出力する。なお、撮像素子202は、モノクロの撮像素子でもよい。
【0048】
撮像素子202は、図略のタイミングジェネレータ等により、撮像素子202の露出動作の開始及び終了や、撮像素子202における各画素の出力信号の読出し(水平同期、垂直同期、転送)等の撮像動作が制御される。
【0049】
画像生成部203は、撮像素子202から出力される電気信号に基づいて撮像画像を生成する。まず、画像生成部203は、撮像素子202から出力されるアナログの画像信号に所定のアナログ信号処理を施す。具体的には、画像生成部203は、CDS(相関二重サンプリング)回路により画像信号のノイズの低減を行い、AGC(オートゲインコントロール)回路により画像信号のレベル調整を行う。そして、画像生成部203は、出力されたアナログのR,G,Bの画像信号を、複数のビットからなるデジタルの画像信号(以下、デジタル信号という)にそれぞれ変換する。画像生成部203は、A/D変換されたR,G,Bの各デジタル信号に、黒レベルを基準の黒レベルに補正する黒レベル補正、光源に応じた白の基準に基づいて、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色成分のデジタル信号のレベル変換を行うホワイトバランス、R(赤),G(緑),B(青)の各色のデジタル信号のγ特性を補正するγ補正を行う。画像生成部203によって生成される撮像画像は、結像部として上述の中心窩レンズが用いられているため、図4に示すような所定の歪曲収差を有する画像となる。
【0050】
なお、以下の説明において、画像生成部203による処理が施された信号を撮像画像データ、撮像画像データを構成する各画素の画素データを撮像画素データ、撮像画像データに係る画像を撮像画像とする。なお、本実施形態においては、各色の撮像画像データは、1280(個)×1024(個)の画素の画素データをそれぞれ有してなる。
【0051】
画像記憶部204は、画像生成部203から出力される撮像画像データを一時的に記憶するとともに、この画像データに対しCPU205により後述の処理を行うための作業領域として用いられるメモリである。なお、画像記憶部204は、少なくとも1フレーム前の撮像画像データを記憶する。
【0052】
CPU205は、例えば制御プログラムを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAMからなる記憶部が内蔵されたマイクロコンピュータからなり、上述したカメラ21及びカメラ本体内の各部材の駆動を有機的に制御して、監視カメラ2の撮影動作を統括的に制御するものである。なお、CPU205と画像記憶部204と画像処理部206と画像合成部207とI/O部208とは、バス230を介して相互に接続されており、画像記憶部204と画像処理部206と画像合成部207とI/O部208とは、CPU205による指示に基づいて動作する。
【0053】
画像処理部206は、画像記憶部204に記憶されている撮像画像を表示用の表示画像に変換することによって、撮像画像の歪曲を補正する。上述したように、撮像画像は全体的に歪みが生じているため、この撮像画像のデータをコントローラ3にそのまま送信するように構成すると、コントローラ3の画像表示部31には、歪みの生じた画像が表示されるため、画像の良好な視認性(肉眼で画像を見たときの自然な見た目)が得られない。そのため、撮像画像の歪みを補正する必要があり、画像処理部206は、撮像画像を幾何変換することにより、通常のレンズで撮影された表示用の表示画像を作成する。画像処理部206は、変換された表示画像を画像記憶部204に記憶する。なお、本実施形態において、画像処理部203による処理が施された信号を表示画像データ、表示画像データに係る画像を表示画像とする。
【0054】
ここで、中心窩レンズによって撮像された画像から、通常のレンズによって撮像された画像に変換する方法について説明する。
【0055】
まず、撮像画像の画素数をM(pix)×N(pix)、表示画像の画素数をK(pix)×L(pix)として、表示画像における任意の画素(以下、注目画素とする)の座標(i,j)(0≦i≦K,0≦j≦K)に対応する撮像画像の対応点の座標(u,v)を計算する。表示画像の注目画素の座標(i,j)について、表示画像の中心座標(cvx,cvy)からの距離d(dx:x成分、dy:y成分)は、下記の(1)〜(3)式で表される。なお、表示画像の中心座標(cvx,cvy)は表示画像の中央、つまり、cvx=K/2、cvy=L/2である。
dx=(K/2−i)・・・・(1)
dy=(L/2−j)・・・・(2)
d=(dx2+dy2)1/2・・・・(3)
【0056】
また、注目画素(i,j)における入射角θは、下記の(4)式及び(5)式により、(6)式で表される。
tanθ=d/fl・・・・(4)
tan(θv/2)=(K/2)/fl・・・・(5)
θ=atan(d・tan(θv/2)/(K/2))・・・・(6)
【0057】
なお、上記(4)〜(6)式において、flは、中心窩レンズから撮像素子までの焦点距離を表し、θvは、水平画角を表す。
【0058】
撮像画像での像高hは、h=f(θ)で表されるので、撮像画像における対応点の座標(u,v)は、撮像画像の中心座標(cwx,cwy)を用いて下記の(7)式及び(8)式で表される。なお、表示画像の中心座標(cwx,cwy)は表示画像の中央、つまり、cwx=M/2、cwy=N/2である。
u=cwx+h×(dx/d)・・・・(7)
v=cwy+h×(dy/d)・・・・(8)
【0059】
ここで、u,vが撮像画像内(0≦u≦Mかつ0≦v≦L)であれば、表示画像の注目画素(i,j)の画素値を計算する。なお、注目画素(i,j)の画素値は、対応する撮像画像の座標(u,v)の画素値が代入される。なお、u,vが整数で表されない(小数となる)場合、小数点以下を切り捨てる整数化処理を行う。ここで、整数化処理を行うと、撮像画像における画素には、対応する表示画像の画素がない画素が生じる可能性がある。すなわち、整数化処理によって位置データに整数値で不連続となっている部分が生じ得る。そこで、撮像画像の画素に対応する表示画像の画素がない場合、表示画像における画素の画素値を生成する補間処理を行う。この補間処理は、例えば、画素値のない画素に垂直方向で隣接する画素の一方における画素の画素値をそのまま使用する。あるいは、補間処理は、例えば、画素値のない画素に垂直方向で隣接する画素の画像データを用いて、位置と輝度との関係を示す一次関数を求め、整数化処理によって画素値のない画素の画素値を算出する線形補間を行う。また、u,vが撮像画像外であれば、変換不能な領域(以下、欠損領域とする)と判断し、画素値の計算を行わない。
【0060】
このようにして、表示画像の各画素値が計算され、撮像画像から表示画像への変換が行われ、撮像画像から表示用に変換された表示画像が画像記憶部204に記憶される。
【0061】
画像合成部207は、画像処理部206において撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域(欠損領域)を、駆動部209によって撮像部を所定の方向に駆動することで得られる表示画像の一部を用いて補正する。すなわち、画像合成部207は、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な欠損領域を、後述する駆動部209によって撮像部210を垂直方向に駆動することで得られる第1の表示画像と、駆動部209によって撮像部210をさらに垂直方向に駆動することで得られる第2の表示画像とを合成する。
【0062】
I/O部208は、コントローラ3及び駆動部209とのデータの入出力を制御するものであり、コントローラ3への画像データの送信や、該コントローラ3からの要求情報の受信等を行う。
【0063】
駆動部209は、ギヤードモータ23,24を含んでなり、CPU205からの指令により、監視カメラ21の光軸Lをパン方向及びチルト方向に駆動するものである。
【0064】
次に、第1の実施形態における監視カメラ2の動作について説明する。図6は、第1の実施形態における監視カメラ2の動作を示すフローチャートである。
【0065】
ステップS1において、CPU205は、駆動部209のリセットを指示する。CPU205は、駆動部209に対して撮像部210の位置を初期位置に戻すよう指示する。
【0066】
ステップS2において、CPU205は、表示画像をコントローラ3に出力する。すなわち、CPU205は、画像記憶部203に記憶されている表示画像を読み出し、I/O部208を介してコントローラ3に出力する。コントローラ3の画像表示部31は、入力される表示画像を表示する。なお、監視カメラ2の起動時、つまり、最初に監視対象領域を撮像する場合、ステップS2の処理はスルーされ、ステップS3以降の処理が行われる。
【0067】
ステップS3において、CPU205は、コントローラ3から出力されるパン動作、チルト動作及びズーム動作のそれぞれの駆動量(PTZ量)p、t、zを検知したか否かを判断する。ここで、パン動作、チルト動作及びズーム動作のそれぞれの駆動量p、t、zが検知された場合(ステップS3でYES)、ステップS4に移行し、パン動作、チルト動作及びズーム動作のそれぞれの駆動量p、t、zが検知されない場合、ステップS2に戻り、ステップS2以降の処理が行われる。なお、パン動作、チルト動作及びズーム動作のそれぞれの駆動量は、コントローラ3が備える入力部によって指示される。
【0068】
ステップS4において、CPU205は、駆動部209に対してパン方向への駆動量及びチルト方向への駆動量を指示する。ここで、CPU205が指示するパン方向への駆動量は、コントローラ3から出力される駆動量pであり、CPU205が指示するチルト方向への駆動量は、コントローラ3から出力される駆動量tから欠損領域の垂直方向の画角αを減算した量t−αである。
【0069】
ここで、欠損領域の垂直方向の画角αの算出方法について説明する。図7は、欠損領域の垂直方向の画角αの算出方法について説明するための図である。
【0070】
図7に示すように、表示画像の垂直方向の画素数をL(pix)とし、表示画像の垂直方向の画角をθHとし、焦点距離をflとし、欠損領域の垂直方向の画素数をn(pix)とし、欠損領域の垂直方向の画角をαとすると、下記の(9)式が成り立つ。
tanθH=L/fl・・・・(9)
【0071】
上記(9)式は、下記の(10)式に置き換えることができる。
fl=L/tanθH・・・・(10)
【0072】
さらに、表示画像の垂直方向の画角θHから欠損領域の垂直方向の画角αを減算した場合、下記の(11)式で表される。
θH−α=atan((L−n)/fl)・・・・(11)
【0073】
上記(11)式におけるαは、flに上記(10)式を代入することによって、下記の(12)式で表される。
α=θH−atan((L−n)/(L/tanθH))・・・・(12)
【0074】
このようにして求められた欠損領域の垂直方向の画角αを用いて、チルト方向への駆動量t−αが算出され、CPU205は、算出されたチルト方向への駆動量t−αを駆動部209に対して指示する。駆動部209は、CPU205から指示されるパン方向への駆動量及びチルト方向への駆動量に基づいて、撮像部210をそれぞれの方向に回転駆動させる。
【0075】
図6に戻って、ステップS5において、CPU205は、画像処理部206へ焦点距離flの第1の表示画像の作成を指示する。すなわち、結像部201は、監視対象範囲内の光像を撮像素子202の撮像面に結像し、撮像素子202は、撮像面に結像された監視対象範囲内の光像を光電変換し、画像生成部203は、撮像素子202によって光電変換された電気信号から第1の撮像画像を生成する。画像記憶部204は、第1の撮像画像を一時的に記憶する。画像処理部206は、CPU205からの指示に基づいて、画像記憶部204に記憶されている第1の撮像画像を読み出し、第1の撮像画像から歪みを補正した焦点距離flにおける第1の表示画像を作成する。作成された第1の表示画像は、画像記憶部204に記憶される。
【0076】
図8は、第1の撮像画像の一例を示す図である。図8に示す第1の撮像画像SG1は、コントローラ3から入力されるパン方向の駆動量pで撮像部210をパン方向に駆動し、コントローラ3から入力されるチルト方向の駆動量tから欠損領域の画角αだけ減算した駆動量t−αで撮像部210をチルト方向に駆動することによって撮像される画像である。すなわち、画像生成部203は、駆動部209によって、パン方向へ駆動量pで駆動され、チルト方向へ駆動量t−αで駆動された場合における第1の撮像画像SG1を生成する。図8に示すように、中心窩レンズを有する結像部201によって撮像された第1の撮像画像SG1は、樽型に歪曲する。
【0077】
図9は、第1の表示画像の一例を示す図である。画像処理部206は、図8に示す第1の撮像画像SG1の歪みを補正することによって、第1の表示画像HG1を作成する。図9に示すように、第1の表示画像HG1は、歪み補正が行われることによって、画像の上部分及び下部分に表示されない欠損領域KRが発生する。また、図9に示すように、第1の表示画像HG1は、コントローラ3から入力されるチルト方向の駆動量tから欠損領域の垂直方向の画角の分だけ下方にずれた画像となる。
【0078】
図6に戻って、ステップS6において、CPU205は、駆動部209に対してチルト方向への駆動量を指示する。ここで、CPU205が指示するチルト方向への駆動量は、欠損領域の垂直方向の画角αを2倍した量2αである。
【0079】
ステップS7において、CPU205は、画像処理部206へ第1の表示画像と同じ焦点距離flであり、2つの欠損領域の垂直方向の画角の分だけ上方にずらした第2の表示画像の作成を指示する。すなわち、画像生成部203は、撮像素子202によって光電変換された電気信号から第2の撮像画像を生成し、生成された第2の撮像画像は、画像記憶部204に一時的に記憶される。画像処理部206は、CPU205からの指示に基づいて、画像記憶部204に記憶されている第2の撮像画像から歪みを補正した焦点距離flにおける第2の表示画像を作成する。
【0080】
図10は、第2の撮像画像の一例を示す図である。図10に示す第2の撮像画像SG2は、2つの欠損領域の垂直方向の画角αの分だけさらに上方にずらす駆動量2αで撮像部210をチルト方向に駆動することによって撮像される画像である。すなわち、画像生成部203は、駆動部209によって、チルト方向へ駆動量2αでさらに駆動された場合における第2の撮像画像SG2を生成する。図10に示すように、中心窩レンズを有する結像部201によって撮像された第2の撮像画像SG2は、樽型に歪曲する。
【0081】
図11は、第2の表示画像の一例を示す図である。画像処理部206は、図10に示す第2の撮像画像SG2の歪みを補正することによって、第2の表示画像HG2を作成する。図11に示すように、第2の表示画像HG2は、歪み補正が行われることによって、画像の上部分及び下部分に表示されない欠損領域KRが発生する。また、図11に示すように、第2の表示画像HG2は、第1の表示画像HG1より2つの欠損領域の垂直方向の画角の分だけ上方にずれた画像となる。
【0082】
図6に戻って、ステップS8において、CPU205は、画像合成部207へ第1の表示画像HG1と第2の表示画像HG2との合成を指示する。画像合成部207は、第1の表示画像HG1の合成領域GR1(図9参照)と第2の表示画像HG2の合成領域GR2(図11参照)とを合成することによって合成画像GGを作成し、作成された合成画像を画像記憶部203に記憶する。合成領域GR1は、合成画像GGの上半分の画像であり、起点を(0,n)とし、サイズをK×L/2とする画像である。また、合成領域GR2は、合成画像GGの下半分の画像であり、起点を(0,L/2−n)とし、サイズをK×L/2とする画像である。なお、nは第1の表示画像HG1における欠損領域の垂直方向の画素数であり、Kは第1の表示画像HG1における水平方向の画素数であり、Lは第1の表示画像HG1における垂直方向の画素数である。画像記憶部203に記憶された合成画像は、I/O部208を介してコントローラ3に出力され、コントローラ3の画像表示部31に表示される。
【0083】
図12は、合成画像の一例を示す図である。画像合成部207は、CPU205の指示に基づいて、図9に示す第1の表示画像HG1における合成領域GR1と、図11に示す第2の表示画像HG2における合成領域GR2とを合成することによって、合成画像GGを作成する。この合成画像GGが、パン方向に駆動量pだけ駆動させ、チルト方向に駆動量tだけ駆動させた画像となる。図12に示すように、第1の表示画像HG1における合成領域GR1と第2の表示画像HG2における合成領域GR2とを合成した合成画像GGが、表示画像としてコントローラ3の画像表示部31に表示されるため、撮像画像を表示画像に変換することによって生じる欠損領域KRを補正した画像を提供することができる。
【0084】
図6に戻って、ステップS9において、CPU205は、コントローラ3から送信される終了信号を検知したか否かを判断する。終了信号は、監視対象領域の撮影を終了するための信号であり、コントローラ3の入力部によって入力され、I/O部208を介してCPU205に出力される。ここで、終了信号が検知された場合(ステップS9でYES)、処理は終了となり、終了信号が検知されない場合(ステップS9でNO)、ステップS2に戻り、表示画像のコントローラ3への出力が行われ、ステップS2以降の処理が行われる。
【0085】
なお、本実施の形態では、撮像部210をチルト方向に上下に駆動することによって2つの表示画像を作成し、作成された2つの表示画像を合成することによって、欠損領域のない画像を作成したが、本発明は特にこれに限定されず、撮像部210をパン方向に左右に駆動することによって複数の表示画像を作成し、作成された複数の表示画像のうちの欠損領域のない画像を合成することによって、欠損領域のない表示画像を作成してもよい。
【0086】
また、撮像部210がチルト方向にのみ駆動する場合、前フレームの画像の一部を用いて補正してもよい。すなわち、撮像部210がチルト方向にのみ駆動する場合、前フレームの表示画像の欠損領域を除く画像と、次フレームの表示画像の欠損領域を除く画像とを合成することによって補正を行う。この場合、補正のために画像を取り直す必要がなくなり、高速に欠損領域の補正をすることができる。
【0087】
このように、撮像された画像の中心部分で解像度が高く、周辺部分で中心部分よりも解像度が低くなるように光像が撮像面に結像され、撮像素子202から出力される電気信号に基づいて撮像画像が生成され、生成された撮像画像が表示用の表示画像に変換され、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域(欠損領域)が、別途撮像した表示画像の一部を用いて補正されるので、表示用の画像である表示画像内の変換不能な領域を補正して表示することができ、解像度の高い表示画像を作成することができる。
【0088】
また、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域が、駆動部209によって撮像部210を所定の方向に駆動することで得られる表示画像の一部を用いて補正されるので、表示用の画像である表示画像内の変換不能な領域を補正して表示することができ、解像度の高い表示画像を作成することができる。
(第2の実施形態)
次に本発明に係る第2の実施形態の監視カメラについて説明する。第1の実施形態では、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域を、駆動部209によって撮像部210を所定の方向に駆動することで得られる表示画像の一部を用いて補正したが、第2の実施形態では、表示画像の変換不能な領域に様々な情報を合成して表示する。なお、第2の実施形態における監視システム1及び監視カメラ2は、図1及び図2に示す監視システム1及び監視カメラ2と同様の構成であるため、説明を省略する。図13は、第2の実施形態における監視システム1の構成を示すブロック図である。
【0089】
図13に示すように、第2の実施形態における監視システム1は、監視カメラ2、コントローラ3及びGPS5で構成される。第2の実施形態における監視カメラ2は、結像部201、撮像素子202、画像生成部203、画像記憶部204、CPU(中央演算処理装置)205、画像処理部206、I/O(入出力)部208、駆動部209、文字情報合成部211及び画像情報合成部212を備えて構成されている。撮像部210は、結像部201及び撮像素子202で構成され、制御部220は、画像生成部203、画像記憶部204、CPU205、画像処理部206、I/O部208、文字情報合成部211及び画像情報合成部212で構成される。撮像情報合成部(情報合成部に相当する)240は、文字情報合成部211及び画像情報合成部212で構成される。なお、第2の実施形態における監視カメラ2は、図5に示す第1の実施形態における監視カメラ2とほぼ同様の構成であるので、異なる構成のみを以下に説明する。
【0090】
撮像情報合成部240は、撮像装置に関する情報を、表示画像の欠損領域に合成するものであり、文字情報合成部211及び画像情報合成部212を含む。
【0091】
文字情報合成部211は、画像処理部206によって作成された表示画像の欠損領域KRに文字又は図形等のキャラクタベースで表される文字情報を合成する。文字情報とは、撮像装置に関する様々な情報であり、例えば、撮像部210のパン方向の駆動量、チルト方向の駆動量及びズーム量などの撮像装置の動作に関する情報、現在時刻などの情報、撮像装置が設置されている位置に関する位置情報などである。また、位置情報には、撮像装置が設置されている緯度経度に関する情報、撮像装置が向いている方位に関する情報、撮像装置が設置されている高度に関する情報などがある。なお、これら位置情報は、監視カメラ2の3次元の位置の測定するGPS(Global Positioning System)5によって測定される情報であり、I/O部208を介して入力される。また、欠損領域に表示する文字情報は、上記に限らず、その他ユーザが所望する種々の情報を提供してもよい。
【0092】
画像情報合成部212は、画像処理部206によって作成された表示画像の欠損領域KRに当該表示画像に含まれる画像に関する画像情報を合成する。具体的には、画像情報合成部212は、画像処理部206によって作成された表示画像の所定の領域を拡大し、拡大された拡大画像を表示画像の欠損領域KRに合成する。表示画像上の拡大する所定の領域は、その範囲がコントローラ3によって指定され、指定された表示画像上の範囲内の画像が、表示画像の欠損領域に拡大されて合成される。なお、本実施の形態では、表示画像上の拡大する所定の領域は、コントローラ3によって指定される領域であるとしているが、本発明は特にこれに限定されず、あらかじめ設定されている領域、例えば、表示画像の中心部分の領域でもよい。また、画像情報としては、表示画像が撮像画像の所定の領域を切り出した画像である場合、撮像画像のうちの表示画像として切り出された領域を表す画像でもよい。
【0093】
次に、第2の実施形態における監視カメラ2の動作について説明する。図14は、第2の実施形態における監視カメラ2の動作を示すフローチャートである。
【0094】
ステップS11からステップS13までの処理は、図6に示すステップS1からステップS3までの処理と同じであるので説明を省略する。
【0095】
ステップS14において、CPU205は、駆動部209に対してパン方向への駆動量及びチルト方向への駆動量を指示する。ここで、CPU205が指示するパン方向への駆動量は、コントローラ3から出力される駆動量pであり、CPU205が指示するチルト方向への駆動量は、コントローラ3から出力される駆動量tである。ステップS15において、CPU205は、コントローラ3からI/O部208を介して入力されるズーム量zを焦点距離flに変換する。
【0096】
ステップS16において、CPU205は、変換された焦点距離flの表示画像の作成を画像処理部206に指示する。画像処理部206は、CPU205からの指示に基づいて、画像記憶部204に記憶されている撮像画像から歪みを補正した焦点距離flにおける表示画像を作成する。なお、この場合、表示画像の上方及び下方には、画像が表示されない欠損領域が含まれる。
【0097】
ステップS17において、CPU205は、監視カメラ2に関する文字情報の表示画像の欠損領域への合成を文字情報合成部211に指示する。文字情報合成部211は、画像処理部206によって作成された表示画像の欠損領域に文字情報を合成する。
【0098】
ステップS18において、CPU205は、表示画像内の所定の領域を拡大した拡大画像の当該表示画像の欠損領域への合成を画像情報合成部212に指示する。画像情報合成部212は、表示領域内の所定の領域の画像を拡大し、拡大した拡大画像を表示画像の欠損領域に合成する。
【0099】
ステップS19における処理は、図6に示すステップS9における処理と同じであるので説明を省略する。
【0100】
図15は、欠損領域に文字情報及び画像情報を表示する場合の表示画像の一例を示す図である。図15に示すように、表示画像HG3の上部の欠損領域KRUには、文字情報が合成され、表示画像HG3の下部の欠損領域KRDには、拡大画像が合成されている。図15に示す表示画像HG3の上部の欠損領域KRUには、撮像部210のパン方向の駆動量301、チルト方向の駆動量302、ズーム量303、現在時刻304、撮像装置が設置されている緯度経度305及び撮像装置が向いている方位306が文字情報として表示されている。図15におけるパン方向の駆動量301には、撮像部210がパン方向に10センチメートル回転しているため、「P:10」と表示され、チルト方向の駆動量302には、撮像部210がチルト方向に20センチメートル回転しているため、「P:20」と表示され、ズーム量303には、撮像部210が等倍率でズーミングされているため、「Z:1×」と表示されている。図15における現在時刻には、現在の時刻が12時34分であるため、「12:34」と表示されている。図15における緯度経度305には、監視カメラ2が東経135度、北緯20度の位置に設置されているため、「東経135°北緯20°」と表示されている。図15における方位306には、撮像部210が北の方角の監視対象領域を撮影しているため、表示画像HG3の上方に「N」、下方に「S」と表示されている。
【0101】
図15に示す表示画像HG3の下部の欠損領域KRDには、表示画像HG3内の一部分である領域WRの画像を拡大した拡大画像WGが表示されている。なお、拡大して表示する領域WRは、コントローラ3が備える入力部(図示省略)より指示される。なお、入力部としては、例えば、コントローラ3がパーソナルコンピュータで構成される場合、キーボード及びマウス等である。
【0102】
なお、本実施形態では、表示画像HG3の上部の欠損領域KRUに文字情報を合成し、表示画像HG3の下部の欠損領域KRDに拡大画像を合成しているが、本発明は特にこれに限定されず、表示画像HG3の上部の欠損領域KRUに拡大画像を合成し、表示画像HG3の下部の欠損領域KRDに文字情報を合成してもよく、また、表示画像HG3の上部の欠損領域KRU及び表示画像HG3の下部の欠損領域KRDのうちの一方にのみ文字情報及び拡大画像のうちの一方を合成してもよい。
【0103】
このように、撮像された画像の中心部分で解像度が高く、周辺部分で中心部分よりも解像度が低くなるように光像が撮像面に結像され、撮像素子202から出力される電気信号に基づいて撮像画像が生成され、生成された撮像画像が表示用の表示画像に変換され、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域(欠損領域)に撮像装置に関する撮像情報が合成されるので、表示用の画像である表示画像内に変換不能な領域が含まれている場合でも、この変換不能な領域を有効に利用することができる。
【0104】
また、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に文字情報が合成されるので、表示画像と共に当該表示画像に関する文字情報を表示することができ、変換不能な領域を有効に利用することができる。
【0105】
さらに、画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に当該表示画像の一部を拡大した拡大画像が合成されるので、表示画像と共に当該表示画像の一部を拡大した拡大画像を表示することができ、変換不能な領域を有効に利用することができる。
【0106】
なお、本実施形態では、撮像装置を監視カメラとして説明しているが、本発明は特にこれに限定されず、例えば、WEBカメラや車載カメラなどでもよい。
【0107】
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が主に含まれている。
【0108】
(1)複数の画素が2次元的に配置されてなる撮像面に結像される光像を各画素で電気信号に光電変換する撮像素子と、撮像された画像の中心部分と周辺部分とで分解能が異なる光像を前記撮像面に結像する結像部とを備える撮像部と、前記撮像素子から出力される電気信号に基づいて、所定の歪曲収差を有する撮像画像を生成する撮像画像生成部と、前記撮像画像生成部によって生成された撮像画像を歪曲のない表示用の表示画像に変換する表示画像作成部と、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域を、別途撮像した表示画像の一部を用いて補正する表示画像補正部とを備えることを特徴とする撮像装置。
【0109】
この構成によれば、撮像された画像の中心部分で解像度が高く、周辺部分で中心部分よりも解像度が低くなるように光像が撮像面に結像され、撮像素子から出力される電気信号に基づいて、所定の歪曲収差を有する撮像画像が生成され、生成された撮像画像が歪曲のない表示用の表示画像に変換され、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域が、別途撮像した表示画像の一部を用いて補正される。
【0110】
(2)前記撮像部を垂直方向及び水平方向に駆動する駆動部をさらに備え、前記表示画像補正部は、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域を、前記駆動部によって前記撮像部を垂直方向に駆動することで得られる第1の表示画像と、前記駆動部によって前記撮像部をさらに垂直方向に駆動することで得られる第2の表示画像とを合成することによって補正することを特徴とする上記(1)記載の撮像装置。
【0111】
この構成によれば、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域が、駆動部によって撮像部を垂直方向に駆動することで得られる第1の表示画像と、駆動部によって撮像部をさらに垂直方向に駆動することで得られる第2の表示画像とを合成することによって補正される。
【0112】
(3)前記撮像部を垂直方向及び水平方向に駆動する駆動部をさらに備え、前記表示画像補正部は、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に表示画像内の上部及び下部に生じる変換不能な領域を、前記駆動部によって前記撮像部を垂直下方向に駆動することで得られる第1の表示画像の変換不能な領域が含まれない画像と、前記駆動部によって前記撮像部を垂直上方向に駆動することで得られる第2の表示画像の変換不能な領域が含まれない画像とを合成することによって補正することを特徴とする上記(1)記載の撮像装置。
【0113】
この構成によれば、撮像画像から表示画像に変換する際に表示画像内の上部及び下部に生じる変換不能な領域が、駆動部によって撮像部を垂直下方向に駆動することで得られる第1の表示画像の変換不能な領域が含まれない画像と、駆動部によって撮像部を垂直上方向に駆動することで得られる第2の表示画像の変換不能な領域が含まれない画像とを合成することによって補正される。
【0114】
(4)前記撮像部を垂直方向及び水平方向に駆動する駆動部をさらに備え、前記表示画像補正部は、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域を、前記駆動部によって前記撮像部を垂直方向に駆動することで得られる複数の表示画像の変換不能な領域が含まれない画像を合成することによって補正することを特徴とする上記(1)記載の撮像装置。
【0115】
この構成によれば、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域が、駆動部によって撮像部を垂直方向に駆動することで得られる複数の表示画像の変換不能な領域が含まれない画像を合成することによって補正される。
【0116】
(5)複数の画素が2次元的に配置されてなる撮像面に結像される光像を各画素で電気信号に光電変換する撮像素子と、撮像された画像の中心部分と周辺部分とで分解能が異なる光像を前記撮像面に結像する結像部とを備える撮像部と、前記撮像素子から出力される電気信号に基づいて、所定の歪曲収差を有する撮像画像を生成する撮像画像生成部と、前記撮像画像生成部によって生成された撮像画像を歪曲のない表示用の表示画像に変換する表示画像作成部と、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に撮像装置に関する撮像情報を合成する撮像情報合成部とを備えることを特徴とする撮像装置。
【0117】
この構成によれば、撮像された画像の中心部分で解像度が高く、周辺部分で中心部分よりも解像度が低くなるように光像が撮像面に結像され、撮像素子から出力される電気信号に基づいて撮像画像が生成され、生成された撮像画像が表示用の表示画像に変換され、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に撮像装置に関する撮像情報が合成される。
【0118】
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の撮像装置と、画像を表示する画像表示部を備えたコントローラとが、それぞれ備えられた通信部により通信ネットワークを介して互いに通信可能に構成されてなり、前記撮像装置からコントローラに前記表示画像が送信されると、この表示画像を前記コントローラの画像表示部に表示することを特徴とする撮像システム。
【0119】
この構成によれば、撮像装置において作成された表示画像は、該カメラの通信部によりコントローラに送信される。一方、コントローラにおいては、撮像装置から表示画像が送信されると、該表示画像が通信部により受信され、画像表示部にその表示画像が表示される。
【0120】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、撮像された画像の中心部分で解像度が高く、周辺部分で中心部分よりも解像度が低くなるように光像が撮像面に結像され、撮像素子から出力される電気信号に基づいて撮像画像が生成され、生成された撮像画像が表示用の表示画像に変換され、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域が、別途撮像した表示画像の一部を用いて補正されるので、表示用の画像である表示画像内の変換不能な領域を補正して表示することができ、解像度の高い表示画像を作成することができる。
【0121】
請求項2に記載の発明によれば、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域が、駆動部によって撮像部を所定の方向に駆動することで得られる表示画像の一部を用いて補正されるので、表示用の画像である表示画像内の変換不能な領域を補正して表示することができ、解像度の高い表示画像を作成することができる。
【0122】
請求項3に記載の発明によれば、撮像された画像の中心部分で解像度が高く、周辺部分で中心部分よりも解像度が低くなるように光像が撮像面に結像され、撮像素子から出力される電気信号に基づいて撮像画像が生成され、生成された撮像画像が表示用の表示画像に変換され、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に所定の情報が合成されるので、表示用の画像である表示画像内に変換不能な領域が含まれている場合でも、この変換不能な領域を有効に利用することができる。
【0123】
請求項4に記載の発明によれば、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に文字情報が合成されるので、表示画像と共に当該表示画像に関する文字情報を表示することができ、変換不能な領域を有効に利用することができる。
【0124】
請求項5に記載の発明によれば、撮像画像から表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に当該表示画像の一部を拡大した拡大画像が合成されるので、表示画像と共に当該表示画像の一部を拡大した拡大画像を表示することができ、変換不能な領域を有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の監視システムの構成図である。
【図2】監視システムにおいて使用される監視カメラの外観図である。
【図3】監視カメラに採用されるレンズの特性を示す図である。
【図4】監視カメラで撮影を行って得られた画像の一例を示す図である。
【図5】第1の実施形態における監視システムの構成を示すブロック図である。
【図6】第1の実施形態における監視カメラの動作を示すフローチャートである。
【図7】欠損領域の垂直方向の画角の算出方法について説明するための図である。
【図8】第1の撮像画像の一例を示す図である。
【図9】第1の表示画像の一例を示す図である。
【図10】第2の撮像画像の一例を示す図である。
【図11】第2の表示画像の一例を示す図である。
【図12】合成画像の一例を示す図である。
【図13】第2の実施形態における監視システムの構成を示すブロック図である。
【図14】第2の実施形態における監視カメラの動作を示すフローチャートである。
【図15】欠損領域に文字情報及び画像情報を表示する場合の表示画像の一例を示す図である。
【図16】撮像素子の撮像面に対する光像の大きさを示す図である。
【符号の説明】
1 監視システム
2 監視カメラ
3 コントローラ
4 通信ネットワーク
5 GPS
31 画像表示部
201 結像部
202 撮像素子
203 画像生成部
204 画像記憶部
205 CPU
206 画像処理部
207 画像合成部
208 I/O部
209 駆動部
210 撮像部
220 制御部
Claims (5)
- 複数の画素が2次元的に配置されてなる撮像面に結像される光像を各画素で電気信号に光電変換する撮像素子と、
撮像された画像の中心部分と周辺部分とで分解能が異なる光像を前記撮像面に結像する結像部とを備える撮像部と、
前記撮像素子から出力される電気信号に基づいて撮像画像を生成する撮像画像生成部と、
前記撮像画像生成部によって生成された撮像画像を表示用の表示画像に変換する表示画像作成部と、
前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域を、別途撮像した表示画像の一部を用いて補正する表示画像補正部とを備えることを特徴とする撮像装置。 - 前記撮像部を所定の方向に駆動する駆動部をさらに備え、
前記表示画像補正部は、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域を、前記駆動部によって前記撮像部を所定の方向に駆動することで得られる表示画像の一部を用いて補正することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 複数の画素が2次元的に配置されてなる撮像面に結像される光像を各画素で電気信号に光電変換する撮像素子と、
撮像された画像の中心部分と周辺部分とで分解能が異なる光像を前記撮像面に結像する結像部とを備える撮像部と、
前記撮像素子から出力される電気信号に基づいて撮像画像を生成する撮像画像生成部と、
前記撮像画像生成部によって生成された撮像画像を表示用の表示画像に変換する表示画像作成部と、
前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に所定の情報を合成する情報合成部とを備えることを特徴とする撮像装置。 - 前記情報合成部は、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に文字情報を合成することを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
- 前記情報合成部は、前記撮像画像から前記表示画像に変換する際に生じる表示画像内の変換不能な領域に前記表示画像の一部を拡大した拡大画像を合成することを特徴とする請求項3又は4記載の撮像装置。
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- 2003-03-19 JP JP2003075568A patent/JP2004289225A/ja not_active Withdrawn
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