JP2004277120A - エレベータの群管理制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】乗場呼びの無駄な割当をなくし、乗場の待ち客に対する運転サービスの向上を図る。
【解決手段】乗場呼びの入力時に群管理制御部4内の戸開中エレベータ検出部402により戸開中のエレベータの有無を検出する。該当するエレベータがあれば、乗車判断部403によりかご内荷重に基づいて当該乗場における利用客の乗り込みが可能であるか否かを判断し、乗車可であれば、そのときの乗場呼び情報を乗場呼び記憶部401から消去する。そして、エレベータの出発時に乗場呼び情報が保持されていれば、当該乗場に利用客が残っているものとして、同一階同方向の乗場呼びを自動発生する。これにより、満員で乗り込めなかった利用者が再度乗場呼び釦を押下操作して呼び登録する面倒をなくすことができる。
【選択図】 図1
【解決手段】乗場呼びの入力時に群管理制御部4内の戸開中エレベータ検出部402により戸開中のエレベータの有無を検出する。該当するエレベータがあれば、乗車判断部403によりかご内荷重に基づいて当該乗場における利用客の乗り込みが可能であるか否かを判断し、乗車可であれば、そのときの乗場呼び情報を乗場呼び記憶部401から消去する。そして、エレベータの出発時に乗場呼び情報が保持されていれば、当該乗場に利用客が残っているものとして、同一階同方向の乗場呼びを自動発生する。これにより、満員で乗り込めなかった利用者が再度乗場呼び釦を押下操作して呼び登録する面倒をなくすことができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータがサービス中の階における乗場呼びの登録制御とその乗場呼びの通過を防止するエレベータ群管理制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
高層ビルなどに設置されるエレベータシステムでは、通常、併設された複数のエレベータの運転効率向上およびエレベータ利用客へのサービス向上を図るため、各階床の乗場呼びに対して応答するエレベータの割当てをマイクロコンピュータにより合理的かつ速やかに行っている。
【0003】
すなわち、乗場に設置された上方向あるいは下方向の呼び釦の押下操作によって乗場呼びが発生すると、エレベータの群管理制御装置は、稼働中の複数のエレベータの中から当該乗場呼びに対してサービス可能な最適なエレベータを選択して、その選択されたエレベータに乗場呼びを割り当て、その他のエレベータには当該乗場呼びに応答させないように制御している。
【0004】
一方、乗場では、上記群管理制御装置からの指令により、呼びが割り当てられたエレベータの入口付近に設置された到着予報ランタンが点灯し、更にはエレベータの到着直前に、チャイムが鳴動すると共に上記到着予報ランタンが点滅する。
【0005】
図5はこのようなエレベータの群管理制御装置を示す概略構成を示すブロック図である。
【0006】
各階に設置された乗場呼び釦1a1〜1anと、これらに接続された乗場呼び入出力制御部2a1〜2anは、低速伝送路3を介して群管理制御部4に接続されている。この群管理制御部4は、低速伝送路3を介して各エレベータに設置された運転制御部5a1〜5amと監視室内に設置された監視盤6に接続されており、また、群管理制御部4と運転制御部5a1〜5amとは高速伝送路7によっても接続されている。
【0007】
このような構成において、例えば1階の乗場における利用客が乗場呼び釦1a1を押下すると、乗場呼び入出力部2a1から低速伝送路3を介して群管理制御部4に対して乗場呼び信号が送出される。群管理制御部4はこの乗場呼び信号を入力すると、各エレベータの現在位置を検出して夫々の予測到着時間を演算し、この演算結果に基いて所定の割当評価を行い、最適なエレベータに1階の乗場呼びを割り当てる。
【0008】
ここで、最適なエレベータが運転制御部5a1の管理下にあるエレベータ(1号機とする)であったとすると、群管理制御部4は運転制御部5a1に高速伝送路7を介して割当指令信号を送出し、この割当指令信号に基いて1号機のエレベータ付近に設置された到着予報ランタン(図示せず)を点灯させる。この到着予報ランタンの点灯により、1階で待っている利用客は複数のドアのうちの1号機のエレベータのドア前で待機していればよいことが分かる。また、1号機のエレベータが到着する直前になると、チャイム(図示せず)の鳴動と共に到着予報ランタンを点滅させる。そして、到着すると、エレベータのドアを開けて乗場の待ち客を乗車させる。
【0009】
ところで、一般に、エレベータが戸閉途中のときに乗場呼び釦を押すと、ドアが開くようになっている。これは、「リオープン」と呼ばれるもので、乗り遅れた利用客を乗車させるための機能として存在する。
【0010】
また、従来、エレベータがいる階で乗場呼び釦が押されると、乗場呼びを仮登録し、戸閉途中のエレベータに利用客が乗り込んだときには乗場呼びをリセットし、乗り込みがなかったときにはエレベータの出発時に乗場呼び割当を行うものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】
特許第2507419号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述したリオープンによれば、乗り遅れた利用客を乗車させてから出発することができる。しかしながら、リオープン時にエレベータのかご内が満員であった場合には、戸閉途中でドアが開いたとしても乗車することはできない。このため、リオープンによる戸開動作が無駄になり、戸開時間が延びることで全体の運転効率の低下を招くことになる。
【0013】
また、例えば昼食時間帯など、乗場に大勢の利用客が待っている場合には、その乗場に到着したエレベータに数人の利用客が乗り込んだ状態で直ぐに満員となり、乗場に利用客が残されてしまうことが多い。上記特許文献1では、このような乗場に残された利用客に対するサービスに欠けている。
【0014】
すなわち、上記特許文献1では、利用客がエレベータに乗り込んだときに乗場呼びが直ぐにリセットされる。このため、満員などに乗車できずに、乗場に利用客が残された場合には、その乗場にて再度乗場呼び釦を押下して乗場呼びの登録を行わなければならない。
【0015】
また、上記特許文献1では、エレベータの出発時に乗場呼びの割当を行っているので、例えばエレベータが出発するまでの間に、他のエレベータが近くを走行していても当該乗場で止まらずに通過してしまう。この場合、乗場にインジケータが設置されていれば、他のエレベータが通過してしまったことを利用客がわかるため、不快感を与えてしまうことになる。また、このようなエレベータの通過により全体のサービスの低下を招くことにもなる。
【0016】
そこで、本発明はこのような問題を解消して、乗場呼びの無駄な割当をなくし、乗場の待ち客に対する運転サービスの向上を図ることのできるエレベータ群管理制御装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明のエレベータの群管理制御装置は、各階の乗場呼びに対し、稼働中の複数のエレベータのうちの最適なエレベータを割り当てる割当制御機能を備えたエレベータの群管理制御装置であって、乗場呼びの入力があったときに、同一階同方向にて戸開中のエレベータの有無を検出する戸開中エレベータ検出手段と、この戸開中エレベータ検出手段によって戸開中のエレベータが検出された場合に乗場呼びの入力があったことを記憶する乗場呼び記憶手段と、上記エレベータのかご内荷重に基づいて当該乗場における利用客の乗り込みが可能であるか否かを判定する乗車判定手段と、この乗車判定手段によって利用客の乗り込みが可能であると判定された場合に上記乗場呼び記憶手段に記憶された乗場呼び情報を消去する乗場呼び消去手段と、上記エレベータが戸閉して出発するときに、上記乗場呼び記憶手段に乗場呼び情報が保持されていれば、当該乗場に利用客が残っているものと判断して同一階同方向の乗場呼びを内部的に発生する乗場呼び自動発生手段とを具備して構成される。
【0018】
このような構成によれば、乗場呼びの入力があったときに、戸開中のエレベータがあれば、そのエレベータのかご内荷重に基づいて当該乗場における利用客の乗り込みが可能であるか否かが判断される。この場合、かご内荷重が所定値未満である場合には乗車可と判断され、そのときの乗場呼び情報が消去される。そして、上記エレベータが戸閉して出発するときに上記乗場呼び情報が保持されていれば、当該乗場に利用客が残っているものと判断され、同一階同方向の乗場呼びが自動的に発生される。したがって、満員で乗り込めなかった利用客が再度乗場呼び釦を押下操作して呼び登録する面倒を解消することができる。
【0019】
また、この群管理制御装置において、上記乗場呼び記憶手段に乗場呼び情報が保持されている間、その乗場呼びの継続状態を表示する乗場呼び表示手段をさらに具備することで、乗場で待機している利用客に現在乗場呼びが登録されているか否かを明示することができる。
【0020】
また、この群管理制御装置において、上記エレベータのかご内荷重が所定値以上の場合に上記エレベータの戸閉動作中におけるリオープン動作を禁止制御するリオープン制御手段をさらに具備することで、エレベータの戸閉途中で乗場呼び釦を押しても、かご内が満員で乗り込めないような状況ではリオープンが禁止されることになり、無駄な戸開動作が抑制される。
【0021】
本発明のエレベータの群管理制御装置は、各階の乗場呼びに対し、稼働中の複数のエレベータのうちの最適なエレベータを割り当てる割当制御機能を備えたエレベータの群管理制御装置であって、乗場呼びの入力があったときに、その乗場呼びに応答するエレベータ以外の別のエレベータが上記乗場呼びのあった階を通過する可能性があるか否かを判断する通過判断手段と、この通過判断手段によって上記乗場呼びのあった階を通過するエレベータがあると判断された場合に、その通過対象エレベータに対してダミー呼びを登録することで上記乗場呼びのあった階に強制的に停止させる通過防止手段とを具備して構成される。
【0022】
このような構成によれば、乗場呼びに応答するエレベータ以外の別のエレベータが上記乗場呼びのあった階を通過する可能性がある場合に、その通過対象エレベータに対してダミー呼びが登録される。この場合、該当するエレベータが複数台存在する場合には、これらの中の最速で応答可能なエレベータに対してダミー呼びの登録がなされる。このダミー呼びの登録により、通過対象エレベータが当該階床に強制的に停止することになり、乗場での待ち客に対する運転サービスを効率的に行うことができる。
【0023】
また、上記群管理制御装置において、上記ダミー呼びに応答するエレベータの到着を予報する到着予報手段をさらに具備することで、そのエレベータの到着を確認することができる。
【0024】
また、上記群管理制御装置において、所定のタイミングで上記ダミー呼びを消去するダミー呼び消去手段をさらに具備することで、上記ダミー呼びがいつまでも保持されていることで通常の割当て制御に影響することを回避するものである。上記所定のタイミングとは、上記ダミー呼びに応答するエレベータが上記乗場呼びのあった階に着床して全戸開した時点、あるいは、上記ダミー呼びに応答するエレベータが上記乗場呼びのあった階に向かって減速を開始した時点である。また、上記乗場呼びに応答したエレベータの出発時に上記ダミー呼びが存在する場合に、上記ダミー呼びに応答するエレベータの減速開始前に上記ダミー呼びを消去することも含む。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0026】
図1は本発明の一実施形態に係るエレベータの群管理制御装置の機能構成を示すブロック図である。なお、この群管理制御装置の全体の構成は図5と同様であり、図1では主要部の構成についてのみ示す。図1において、図5と同じ部分には同一符号を付してある。
【0027】
本実施形態において、群管理制御部4は、乗場呼び記憶部401と、戸開中エレベータ検出部402と、乗車判断部403と、ドアリオープン判断部404と、乗場呼び表示部405と、通過判断部406と、通過防止部407と、通過エレベータ減速状態判断部408と、乗場呼び消去部409と、ダミー呼び消去部410と、乗場呼び自動発生部411とから構成されている。
【0028】
乗場呼び記憶部401は、図5に示した各階の乗場呼び釦1a1〜1anの押下に伴い、これらに接続された乗場呼び入出力制御部2a1〜2anから低速伝送路3を介して入力される乗場呼びの情報を記憶する。例えば、1Fの乗場に設置された乗場呼び釦1a1が押下されると、乗場呼び入出力制御部2a1から1F乗場の呼びが低速伝送路3を介して群管理制御部4に転送される。そして、1F乗場から呼び入力があったことを示す情報が乗場呼び記憶部401に記憶されることになる。
【0029】
戸開中エレベータ検出部402は、乗場呼びの入力があったときに同一階同方向で戸開中のエレベータの有無を検出する。乗車判断部403は、戸開中のエレベータがあった場合に、そのエレベータのかご内荷重に基づいて乗場の待ち客が乗車可能であるか否かを判断する。この場合、かご内荷重が所定値未満であれば待ち客の乗車可と判断され、かご内荷重が所定値以上であれば待ち客の乗車不可と判断される。
【0030】
ドアリオープン判断部404は、エレベータが戸閉途中のときに当該エレベータのかご内荷重の状態からリオープンするか否かを判断する。この場合、かご内荷重が所定値未満であればリオープンが許可され、かご内荷重が所定値以上であればリオープンが禁止される。乗場呼び表示部405は、乗場呼び記憶部401に乗場呼び情報が記憶されている場合に、その状態を乗場に設置されたランプの点灯などにより表示する。
【0031】
通過判断部406は、乗場呼びのあった階を通過する別のエレベータがあるか否かを判断する。通過防止部407は、通過判断部406によって乗場呼びのあった階を通過するエレベータがあると判断された場合に、その通過対象エレベータに対しダミー呼びを登録して当該乗場に強制的に停止させる。通過エレベータ減速状態判別部408は、ダミー呼びに応答する通過対象エレベータが減速状態にあるか否かを判断する。
【0032】
乗場呼び消去部409は、通過エレベータ減速状態判断部408によって通過対象エレベータが減速を開始したと判断された場合、もしくは、当該エレベータが戸閉して出発するなどの所定のタイミングで乗場呼びの記憶を消去する処理を行う。ダミー呼び消去部410は、ダミー呼びに通過対象エレベータが応答して減速を開始した場合、もしくは、通過対象エレベータがダミー呼びに応答する前に当該エレベータが出発した場合などの所定のタイミングでダミー呼びの消去処理を行う。
【0033】
乗場呼び自動発生部411は、当該エレベータが戸閉して出発するときに、乗場呼び記憶部401に乗場呼び情報が保持されていれば、当該乗場に利用客が残っているものとして同一階同方向の乗場呼びを内部的に自動発生させる。
【0034】
ドアリオープン判断部404と乗場呼び表示部405と乗場呼び自動発生部411は、乗場呼び記憶部401と同様に低速伝送路3を介して図5に示す乗場呼び入出力制御部2a1〜2anに接続されている。
【0035】
また、ドアリオープン判断部404は、高速伝送路7を介して運転制御部5a1〜5amとも接続されており、エレベータの位置、方向、かご内荷重、ドアの状態などの各エレベータ情報の授受やリオープンなどの指令を図5に示す各エレベータの運転制御部5a1〜5amに送出することが可能となっている。通過判断部406、通過防止部407、通過エレベータ減速状態判断部408、ダミー呼び消去部410も同様に高速伝送路7を介して運転制御部5a1〜5amに接続されており、エレベータ情報の授受や制御指令を各エレベータの運転制御部5a1〜5amに送出できるようになっている。
【0036】
また、乗場呼び記憶部401、戸開中エレベータ検出部402、乗車判断部403、乗場呼び表示部405、乗場呼び消去部409、通過判断部406は、互いに接続されており、各々信号の授受が可能となっている。
【0037】
各エレベータの運転制御部5a1〜5amは、それぞれに速度制御部501と、ドア制御部502と、到着予報部503などで構成されている。なお、図1では、運転制御部5a1のみの構成を示す。
【0038】
速度制御部501は、上記ダミー呼びに対し応答、減速、着床などの制御を行う行う。ドア制御部502は、呼び応答時におけるエレベータの戸開閉制御の他、リオープン指令による再戸開制御や、呼びに応じた戸開時間の制御などを行う。到着予報部503は、ダミー呼びを含む呼びに対しエレベータが応答減速したときに到着灯の点滅や到着チャイムの鳴動の制御を行う。これらは高速伝送路7を介して互いに接続されると共に群管理制御部4にも接続されている。
【0039】
なお、群管理制御部4および運転制御部5a1〜5amは、プログラムによってその動作が制御されるマイクロコンピュータによって構成されるものであり、図1ではそのマイクロコンピュータによって実現される各機能を模式的に示している。この場合、例えば運転制御部5a1〜5amの持つ機能の一部を群管理制御部4に持たすことも可能である。
【0040】
次に、図2乃至図4のフローチャートを用いて本装置の処理動作について詳しく説明する。
【0041】
図2は乗場呼びの記憶からリオープン、記憶の消去、乗場呼びの自動発生の一連の動作を示すフローチャートである。
【0042】
複数のエレベータ(フローチャート中では“かご”と表現)が稼働中にある場合において、群管理制御部4は、まず、乗場呼びの入力があるか判断する(ステップA11)。乗場呼びの入力があると(ステップA11のYes)、群管理制御部4は、同一階同方向で戸開中のエレベータが当該乗場に存在するか否かを各運転制御部5a1〜5amから高速伝送路7を介して授受したエレベータ情報に基づいて判断する(ステップA12)。その結果、該当するエレベータが存在しない場合には(ステップA12のNo)、通常通りの乗場呼びを登録する(ステップA13)。
【0043】
ここで、乗場呼びの入力があったときに、戸開中のエレベータがあれば(ステップA12のYes)、群管理制御部4は乗場呼び記憶部401にそのときの乗場呼び情報を記憶した後(ステップA14)、以下のような処理を行う。
【0044】
すなわち、当該エレベータが戸閉動作中であれば(ステップA15のYes)、群管理制御部4はドアリオープン判断部404にてかご内荷重に基づくリオープンの判断処理を実行し、そのときのかご内荷重が所定値未満であれば(ステップA16のYes)、リオープンを許可するべく当該エレベータの運転制御部に対し、高速伝送路7を介してリオープン動作指令を送出する(ステップA17a)。これにより、戸閉途中で乗場呼び釦が押された場合にドアがリオープンして、乗り遅れた利用客を乗車させることができる。一方、かご内荷重が所定値以上であった場合(ステップA16のNo)、群管理制御部4はリオープンしても定員オーバーにて利用客を乗せられないものと判断し、リオープン動作指令は出さない。
【0045】
このように、かご内荷重によってエレベータの戸閉動作中におけるリオープンの動作を制御することで、例えばかご内が既に満員でリオープンしても乗り込めないような場合に、無駄な戸開動作を禁止せしめて、運転効率の低下を防ぐことができる。
【0046】
また、当該エレベータが全戸開の状態にある場合に(ステップA18のYes)、そのときのかご内荷重が所定値未満であれば(ステップA19のYes)、群管理制御部4は乗車判断部403にて乗場の待ち客が全員乗り込めたものと判断して、乗場呼び消去部409にて乗場呼び記憶部401に記憶された乗場呼び情報を消去する(ステップA20)。一方、当該エレベータが全戸開の状態で、かご内荷重が所定値以上であれば(ステップA19のNo)、群管理制御部4は乗場呼び情報を消去せずに乗場呼び記憶部401に保持しておく。乗場呼び記憶部401に乗場呼び情報が保持されている間、乗場呼び表示部405により乗場に設置されたランプが点灯される。
【0047】
そして、当該エレベータが戸閉して出発するときに(ステップA21のYes)、乗場呼び記憶部401に乗場呼び情報が記憶されていれば(ステップA22のYes)、群管理制御部4は当該乗場に利用客がまだ残っているものと判断し、乗場呼び自動発生部411にて同一階同方向の乗場呼びを内部的に発生する(ステップA23)。その後、乗場呼び消去部409にて乗場呼びの記憶を消去する(ステップA24)。
【0048】
このように、エレベータが全戸開状態にあるとき(つまり、乗場の待ち客がエレベータに乗り込める状態のとき)、そのエレベータのかご内荷重により乗場呼びの登録制御を行うことで、例えばかご内が満員になり、乗り込めなかった利用客が乗場に残っているような状況であれば、乗場呼びを自動発生することにより、その利用客が当該乗場にて再度乗場ボタンを押下して呼びを登録する手間を省くことができる。
【0049】
図3は乗場呼びを通過するエレベータを停止させる動作を示すフローチャート、図4はダミー呼びに対する運転制御の動作を示すフローチャートである。
【0050】
図3に示すように、群管理制御部4内の乗場呼び記憶部401に乗場呼び情報が記憶されている場合において(ステップB11のYes)、群管理制御部4は、通過判断部406によって上記乗場呼びに応答するエレベータ以外の別のエレベータが上記乗場呼びのあった階を通過する可能性があるか否かを判断する(ステップB12)。詳しくは、上記乗場呼びに対し、別のエレベータが所定時間内に当該乗場に到着でき、かつ、停止可能であるエレベータが存在するか否かを各運転制御部5a1〜5amから高速伝送路7を介して授受したエレベータ情報に基づいて判断する。
【0051】
通過対象エレベータが存在する場合には(ステップB12のYes)、群管理制御部4は通過防止部406によって上記通過対象エレベータに対しダミー呼びを登録する(ステップB13)。すなわち、上記乗場呼びのあった階を通過するエレベータに対しダミー呼びを登録して当該乗場の階床に強制的に停止させる。なお、上記通過対象エレベータが複数存在する場合には、上記乗場呼びに対し、最速で応答可能なエレベータ1台のみにダミー呼びを登録して当該乗場の階床に強制的に停止させるものとする。
【0052】
ここで、運転制御部5a1〜5amでは、群管理制御部4からのダミー呼びを高速伝送路7を介して受信すると、以下のようにして、そのダミー呼びに対してエレベータを応答させる。
【0053】
すなわち、図4に示すように、まず、速度制御部501によって通過対象エレベータ(ダミー呼びに応答するエレベータ)が当該階床に向かって減速を開始する(ステップC11)。その際、到着予報部503によって到着チャイムを鳴動すると共に(ステップC12)、到着ランタンを点滅させ(ステップC13)、さらに、乗場呼びと同一の戸開時間をセットする(ステップC14)。なお、戸開時間は乗場呼びと同一としているが、かご呼びやその他の時間を設定してもかまわない。そして、速度制御部501により当該階床に通過対象エレベータを着床制御し(ステップC15)、ドア制御部502により上記戸開時間分の戸開制御を行う(ステップC16)。
【0054】
図3に戻って、上記通過対象エレベータが上記ダミー呼びに応答して全戸開すると(ステップB14のYes)、群管理制御部4内のダミー呼び消去部410では上記ダミー呼びを、乗場呼び消去部409では上記乗場呼びの記憶を各々消去する(ステップB15、B16)。
【0055】
なお、ここでは通過対象エレベータが全戸開したタイミングでダミー呼びを消去するものとして説明したが、例えばステップC11においてダミー呼びに対して減速を開始したタイミングなど、要するにダミー呼びを確実に消去できるタイミングであればかまわない。
【0056】
また、当該エレベータ(元々乗場呼びに応答して対象階で戸開していたエレベータ)が対象階を出発したにもかかわらず、通過対象エレベータが対象階のダミー呼びに応答していない場合、つまり、当該エレベータが戸閉して出発したことにより乗場呼び入力の記憶が消去されたとときに(ステップB11のNo)、ダミー呼びがある場合において(ステップB17のYes)、通過対象エレベータが対象階のダミー呼びに対して減速を開始する前であれば(ステップB18のYes)、ダミー呼びを消去するものとする(ステップB19)。このように、当該エレベータが出発することで乗場呼びが自動発生し、その時点で最適なエレベータに割当を行うことができるため、ダミー呼びによる無駄な停止がなくなることになる。
【0057】
以上のように本実施形態によれば、乗場呼びに応答したエレベータが戸開中(戸閉動作中を含む)の状態で、乗場呼び釦を押した利用客が乗り込み、そのときのかご内荷重が所定値未満であれば乗場呼びの記憶を消去し、かご内荷重が所定値以上であれば乗場呼びの記憶を保持しておき、同一階同方向の乗場呼びを内部的に発生するようにしたことで、乗場の待ち客が再度乗場呼び釦を押下しなくとも別のエレベータを応答させることができ、利用客に対する運転サービスを向上させることができる。
【0058】
また、乗場呼びに応答したエレベータの戸閉途中で乗場呼び釦が押された場合でも、そのときのかご内荷重が所定値以上であればリオープンさせないように制御することで、無駄な戸開動作による運転率の低下を防ぐことができる。
【0059】
また、乗場呼び釦を押してからエレベータが出発するまでの間に、別のエレベータが通過するような場合に、その通過対象エレベータに対してダミー呼びを登録して強制的に停止させるようにしたことで、乗場の待ち客に別のエレベータをいち早く提供することができる。したがって、従来のように乗場の待ち客に対して別のエレベータの通過によって不快感を与えてしまうことを解消することができ、効率的に運転サービスを行うことができる。
【0060】
なお、上記実施形態では、乗場呼びのあった階を通過するエレベータが複数台存在する場合に、上記乗場呼びに対して最速で応答できるエレベータ1台のみにダミー呼びを登録して強制停止させるようにしたが、例えば乗場人数検出装置などによって乗場の待ち客人数を検出し、あるいは、定期的に収集した乗場の待ち客人数の学習データに基づいて予測した結果に基づいてよって、乗場の待ち客人数に相応した台数のエレベータにダミー呼びを登録して強制停止させることも可能である。
【0061】
また、乗場呼びに応答したエレベータが戸閉途中で乗場呼び釦が押された場合にかご内荷重が所定値以上であれば、リオープンさせないようにしているが、上記通過対象エレベータがダミー呼びに応答して上記階床に戸開中であれば、そのエレベータをリオープン対象とすることでも良い。
【0062】
要するに、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態で示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、「発明が解決しようとする課題」で述べた効果が解決でき、「発明の効果」の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0063】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、乗場呼びの無駄な割当がなくなり、全体のサービスを低下させることなく、乗場の待ち客に対しては通過による不快感の解消とサービスの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るエレベータの群管理制御装置の機能構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態における乗場呼びの記憶から呼びの自動発生までの一連動作を示すフローチャート。
【図3】同実施形態における乗場呼びを通過するエレベータを停止させる動作を示すフローチャート。
【図4】同実施形態におけるダミー呼びに対する運転制御の動作を示すフローチャート。
【図5】エレベータの群管理制御装置の概略構成を示すブロック図。
【符号の説明】
4…群管理制御部
5a1〜5am…運転制御部
401…乗場呼び記憶部
402…戸開中エレベータ検出部
403…乗車判断部
404…ドアリオープン判断部
405…乗場呼び表示部
406…通過判断部
407…通過防止部
408…通過エレベータ減速状態判別部
409…乗場呼び消去部
410…ダミー呼び消去部
411…乗場呼び自動発生部
501…速度制御部
502…ドア制御部
503…到着予報部
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータがサービス中の階における乗場呼びの登録制御とその乗場呼びの通過を防止するエレベータ群管理制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
高層ビルなどに設置されるエレベータシステムでは、通常、併設された複数のエレベータの運転効率向上およびエレベータ利用客へのサービス向上を図るため、各階床の乗場呼びに対して応答するエレベータの割当てをマイクロコンピュータにより合理的かつ速やかに行っている。
【0003】
すなわち、乗場に設置された上方向あるいは下方向の呼び釦の押下操作によって乗場呼びが発生すると、エレベータの群管理制御装置は、稼働中の複数のエレベータの中から当該乗場呼びに対してサービス可能な最適なエレベータを選択して、その選択されたエレベータに乗場呼びを割り当て、その他のエレベータには当該乗場呼びに応答させないように制御している。
【0004】
一方、乗場では、上記群管理制御装置からの指令により、呼びが割り当てられたエレベータの入口付近に設置された到着予報ランタンが点灯し、更にはエレベータの到着直前に、チャイムが鳴動すると共に上記到着予報ランタンが点滅する。
【0005】
図5はこのようなエレベータの群管理制御装置を示す概略構成を示すブロック図である。
【0006】
各階に設置された乗場呼び釦1a1〜1anと、これらに接続された乗場呼び入出力制御部2a1〜2anは、低速伝送路3を介して群管理制御部4に接続されている。この群管理制御部4は、低速伝送路3を介して各エレベータに設置された運転制御部5a1〜5amと監視室内に設置された監視盤6に接続されており、また、群管理制御部4と運転制御部5a1〜5amとは高速伝送路7によっても接続されている。
【0007】
このような構成において、例えば1階の乗場における利用客が乗場呼び釦1a1を押下すると、乗場呼び入出力部2a1から低速伝送路3を介して群管理制御部4に対して乗場呼び信号が送出される。群管理制御部4はこの乗場呼び信号を入力すると、各エレベータの現在位置を検出して夫々の予測到着時間を演算し、この演算結果に基いて所定の割当評価を行い、最適なエレベータに1階の乗場呼びを割り当てる。
【0008】
ここで、最適なエレベータが運転制御部5a1の管理下にあるエレベータ(1号機とする)であったとすると、群管理制御部4は運転制御部5a1に高速伝送路7を介して割当指令信号を送出し、この割当指令信号に基いて1号機のエレベータ付近に設置された到着予報ランタン(図示せず)を点灯させる。この到着予報ランタンの点灯により、1階で待っている利用客は複数のドアのうちの1号機のエレベータのドア前で待機していればよいことが分かる。また、1号機のエレベータが到着する直前になると、チャイム(図示せず)の鳴動と共に到着予報ランタンを点滅させる。そして、到着すると、エレベータのドアを開けて乗場の待ち客を乗車させる。
【0009】
ところで、一般に、エレベータが戸閉途中のときに乗場呼び釦を押すと、ドアが開くようになっている。これは、「リオープン」と呼ばれるもので、乗り遅れた利用客を乗車させるための機能として存在する。
【0010】
また、従来、エレベータがいる階で乗場呼び釦が押されると、乗場呼びを仮登録し、戸閉途中のエレベータに利用客が乗り込んだときには乗場呼びをリセットし、乗り込みがなかったときにはエレベータの出発時に乗場呼び割当を行うものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】
特許第2507419号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述したリオープンによれば、乗り遅れた利用客を乗車させてから出発することができる。しかしながら、リオープン時にエレベータのかご内が満員であった場合には、戸閉途中でドアが開いたとしても乗車することはできない。このため、リオープンによる戸開動作が無駄になり、戸開時間が延びることで全体の運転効率の低下を招くことになる。
【0013】
また、例えば昼食時間帯など、乗場に大勢の利用客が待っている場合には、その乗場に到着したエレベータに数人の利用客が乗り込んだ状態で直ぐに満員となり、乗場に利用客が残されてしまうことが多い。上記特許文献1では、このような乗場に残された利用客に対するサービスに欠けている。
【0014】
すなわち、上記特許文献1では、利用客がエレベータに乗り込んだときに乗場呼びが直ぐにリセットされる。このため、満員などに乗車できずに、乗場に利用客が残された場合には、その乗場にて再度乗場呼び釦を押下して乗場呼びの登録を行わなければならない。
【0015】
また、上記特許文献1では、エレベータの出発時に乗場呼びの割当を行っているので、例えばエレベータが出発するまでの間に、他のエレベータが近くを走行していても当該乗場で止まらずに通過してしまう。この場合、乗場にインジケータが設置されていれば、他のエレベータが通過してしまったことを利用客がわかるため、不快感を与えてしまうことになる。また、このようなエレベータの通過により全体のサービスの低下を招くことにもなる。
【0016】
そこで、本発明はこのような問題を解消して、乗場呼びの無駄な割当をなくし、乗場の待ち客に対する運転サービスの向上を図ることのできるエレベータ群管理制御装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明のエレベータの群管理制御装置は、各階の乗場呼びに対し、稼働中の複数のエレベータのうちの最適なエレベータを割り当てる割当制御機能を備えたエレベータの群管理制御装置であって、乗場呼びの入力があったときに、同一階同方向にて戸開中のエレベータの有無を検出する戸開中エレベータ検出手段と、この戸開中エレベータ検出手段によって戸開中のエレベータが検出された場合に乗場呼びの入力があったことを記憶する乗場呼び記憶手段と、上記エレベータのかご内荷重に基づいて当該乗場における利用客の乗り込みが可能であるか否かを判定する乗車判定手段と、この乗車判定手段によって利用客の乗り込みが可能であると判定された場合に上記乗場呼び記憶手段に記憶された乗場呼び情報を消去する乗場呼び消去手段と、上記エレベータが戸閉して出発するときに、上記乗場呼び記憶手段に乗場呼び情報が保持されていれば、当該乗場に利用客が残っているものと判断して同一階同方向の乗場呼びを内部的に発生する乗場呼び自動発生手段とを具備して構成される。
【0018】
このような構成によれば、乗場呼びの入力があったときに、戸開中のエレベータがあれば、そのエレベータのかご内荷重に基づいて当該乗場における利用客の乗り込みが可能であるか否かが判断される。この場合、かご内荷重が所定値未満である場合には乗車可と判断され、そのときの乗場呼び情報が消去される。そして、上記エレベータが戸閉して出発するときに上記乗場呼び情報が保持されていれば、当該乗場に利用客が残っているものと判断され、同一階同方向の乗場呼びが自動的に発生される。したがって、満員で乗り込めなかった利用客が再度乗場呼び釦を押下操作して呼び登録する面倒を解消することができる。
【0019】
また、この群管理制御装置において、上記乗場呼び記憶手段に乗場呼び情報が保持されている間、その乗場呼びの継続状態を表示する乗場呼び表示手段をさらに具備することで、乗場で待機している利用客に現在乗場呼びが登録されているか否かを明示することができる。
【0020】
また、この群管理制御装置において、上記エレベータのかご内荷重が所定値以上の場合に上記エレベータの戸閉動作中におけるリオープン動作を禁止制御するリオープン制御手段をさらに具備することで、エレベータの戸閉途中で乗場呼び釦を押しても、かご内が満員で乗り込めないような状況ではリオープンが禁止されることになり、無駄な戸開動作が抑制される。
【0021】
本発明のエレベータの群管理制御装置は、各階の乗場呼びに対し、稼働中の複数のエレベータのうちの最適なエレベータを割り当てる割当制御機能を備えたエレベータの群管理制御装置であって、乗場呼びの入力があったときに、その乗場呼びに応答するエレベータ以外の別のエレベータが上記乗場呼びのあった階を通過する可能性があるか否かを判断する通過判断手段と、この通過判断手段によって上記乗場呼びのあった階を通過するエレベータがあると判断された場合に、その通過対象エレベータに対してダミー呼びを登録することで上記乗場呼びのあった階に強制的に停止させる通過防止手段とを具備して構成される。
【0022】
このような構成によれば、乗場呼びに応答するエレベータ以外の別のエレベータが上記乗場呼びのあった階を通過する可能性がある場合に、その通過対象エレベータに対してダミー呼びが登録される。この場合、該当するエレベータが複数台存在する場合には、これらの中の最速で応答可能なエレベータに対してダミー呼びの登録がなされる。このダミー呼びの登録により、通過対象エレベータが当該階床に強制的に停止することになり、乗場での待ち客に対する運転サービスを効率的に行うことができる。
【0023】
また、上記群管理制御装置において、上記ダミー呼びに応答するエレベータの到着を予報する到着予報手段をさらに具備することで、そのエレベータの到着を確認することができる。
【0024】
また、上記群管理制御装置において、所定のタイミングで上記ダミー呼びを消去するダミー呼び消去手段をさらに具備することで、上記ダミー呼びがいつまでも保持されていることで通常の割当て制御に影響することを回避するものである。上記所定のタイミングとは、上記ダミー呼びに応答するエレベータが上記乗場呼びのあった階に着床して全戸開した時点、あるいは、上記ダミー呼びに応答するエレベータが上記乗場呼びのあった階に向かって減速を開始した時点である。また、上記乗場呼びに応答したエレベータの出発時に上記ダミー呼びが存在する場合に、上記ダミー呼びに応答するエレベータの減速開始前に上記ダミー呼びを消去することも含む。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0026】
図1は本発明の一実施形態に係るエレベータの群管理制御装置の機能構成を示すブロック図である。なお、この群管理制御装置の全体の構成は図5と同様であり、図1では主要部の構成についてのみ示す。図1において、図5と同じ部分には同一符号を付してある。
【0027】
本実施形態において、群管理制御部4は、乗場呼び記憶部401と、戸開中エレベータ検出部402と、乗車判断部403と、ドアリオープン判断部404と、乗場呼び表示部405と、通過判断部406と、通過防止部407と、通過エレベータ減速状態判断部408と、乗場呼び消去部409と、ダミー呼び消去部410と、乗場呼び自動発生部411とから構成されている。
【0028】
乗場呼び記憶部401は、図5に示した各階の乗場呼び釦1a1〜1anの押下に伴い、これらに接続された乗場呼び入出力制御部2a1〜2anから低速伝送路3を介して入力される乗場呼びの情報を記憶する。例えば、1Fの乗場に設置された乗場呼び釦1a1が押下されると、乗場呼び入出力制御部2a1から1F乗場の呼びが低速伝送路3を介して群管理制御部4に転送される。そして、1F乗場から呼び入力があったことを示す情報が乗場呼び記憶部401に記憶されることになる。
【0029】
戸開中エレベータ検出部402は、乗場呼びの入力があったときに同一階同方向で戸開中のエレベータの有無を検出する。乗車判断部403は、戸開中のエレベータがあった場合に、そのエレベータのかご内荷重に基づいて乗場の待ち客が乗車可能であるか否かを判断する。この場合、かご内荷重が所定値未満であれば待ち客の乗車可と判断され、かご内荷重が所定値以上であれば待ち客の乗車不可と判断される。
【0030】
ドアリオープン判断部404は、エレベータが戸閉途中のときに当該エレベータのかご内荷重の状態からリオープンするか否かを判断する。この場合、かご内荷重が所定値未満であればリオープンが許可され、かご内荷重が所定値以上であればリオープンが禁止される。乗場呼び表示部405は、乗場呼び記憶部401に乗場呼び情報が記憶されている場合に、その状態を乗場に設置されたランプの点灯などにより表示する。
【0031】
通過判断部406は、乗場呼びのあった階を通過する別のエレベータがあるか否かを判断する。通過防止部407は、通過判断部406によって乗場呼びのあった階を通過するエレベータがあると判断された場合に、その通過対象エレベータに対しダミー呼びを登録して当該乗場に強制的に停止させる。通過エレベータ減速状態判別部408は、ダミー呼びに応答する通過対象エレベータが減速状態にあるか否かを判断する。
【0032】
乗場呼び消去部409は、通過エレベータ減速状態判断部408によって通過対象エレベータが減速を開始したと判断された場合、もしくは、当該エレベータが戸閉して出発するなどの所定のタイミングで乗場呼びの記憶を消去する処理を行う。ダミー呼び消去部410は、ダミー呼びに通過対象エレベータが応答して減速を開始した場合、もしくは、通過対象エレベータがダミー呼びに応答する前に当該エレベータが出発した場合などの所定のタイミングでダミー呼びの消去処理を行う。
【0033】
乗場呼び自動発生部411は、当該エレベータが戸閉して出発するときに、乗場呼び記憶部401に乗場呼び情報が保持されていれば、当該乗場に利用客が残っているものとして同一階同方向の乗場呼びを内部的に自動発生させる。
【0034】
ドアリオープン判断部404と乗場呼び表示部405と乗場呼び自動発生部411は、乗場呼び記憶部401と同様に低速伝送路3を介して図5に示す乗場呼び入出力制御部2a1〜2anに接続されている。
【0035】
また、ドアリオープン判断部404は、高速伝送路7を介して運転制御部5a1〜5amとも接続されており、エレベータの位置、方向、かご内荷重、ドアの状態などの各エレベータ情報の授受やリオープンなどの指令を図5に示す各エレベータの運転制御部5a1〜5amに送出することが可能となっている。通過判断部406、通過防止部407、通過エレベータ減速状態判断部408、ダミー呼び消去部410も同様に高速伝送路7を介して運転制御部5a1〜5amに接続されており、エレベータ情報の授受や制御指令を各エレベータの運転制御部5a1〜5amに送出できるようになっている。
【0036】
また、乗場呼び記憶部401、戸開中エレベータ検出部402、乗車判断部403、乗場呼び表示部405、乗場呼び消去部409、通過判断部406は、互いに接続されており、各々信号の授受が可能となっている。
【0037】
各エレベータの運転制御部5a1〜5amは、それぞれに速度制御部501と、ドア制御部502と、到着予報部503などで構成されている。なお、図1では、運転制御部5a1のみの構成を示す。
【0038】
速度制御部501は、上記ダミー呼びに対し応答、減速、着床などの制御を行う行う。ドア制御部502は、呼び応答時におけるエレベータの戸開閉制御の他、リオープン指令による再戸開制御や、呼びに応じた戸開時間の制御などを行う。到着予報部503は、ダミー呼びを含む呼びに対しエレベータが応答減速したときに到着灯の点滅や到着チャイムの鳴動の制御を行う。これらは高速伝送路7を介して互いに接続されると共に群管理制御部4にも接続されている。
【0039】
なお、群管理制御部4および運転制御部5a1〜5amは、プログラムによってその動作が制御されるマイクロコンピュータによって構成されるものであり、図1ではそのマイクロコンピュータによって実現される各機能を模式的に示している。この場合、例えば運転制御部5a1〜5amの持つ機能の一部を群管理制御部4に持たすことも可能である。
【0040】
次に、図2乃至図4のフローチャートを用いて本装置の処理動作について詳しく説明する。
【0041】
図2は乗場呼びの記憶からリオープン、記憶の消去、乗場呼びの自動発生の一連の動作を示すフローチャートである。
【0042】
複数のエレベータ(フローチャート中では“かご”と表現)が稼働中にある場合において、群管理制御部4は、まず、乗場呼びの入力があるか判断する(ステップA11)。乗場呼びの入力があると(ステップA11のYes)、群管理制御部4は、同一階同方向で戸開中のエレベータが当該乗場に存在するか否かを各運転制御部5a1〜5amから高速伝送路7を介して授受したエレベータ情報に基づいて判断する(ステップA12)。その結果、該当するエレベータが存在しない場合には(ステップA12のNo)、通常通りの乗場呼びを登録する(ステップA13)。
【0043】
ここで、乗場呼びの入力があったときに、戸開中のエレベータがあれば(ステップA12のYes)、群管理制御部4は乗場呼び記憶部401にそのときの乗場呼び情報を記憶した後(ステップA14)、以下のような処理を行う。
【0044】
すなわち、当該エレベータが戸閉動作中であれば(ステップA15のYes)、群管理制御部4はドアリオープン判断部404にてかご内荷重に基づくリオープンの判断処理を実行し、そのときのかご内荷重が所定値未満であれば(ステップA16のYes)、リオープンを許可するべく当該エレベータの運転制御部に対し、高速伝送路7を介してリオープン動作指令を送出する(ステップA17a)。これにより、戸閉途中で乗場呼び釦が押された場合にドアがリオープンして、乗り遅れた利用客を乗車させることができる。一方、かご内荷重が所定値以上であった場合(ステップA16のNo)、群管理制御部4はリオープンしても定員オーバーにて利用客を乗せられないものと判断し、リオープン動作指令は出さない。
【0045】
このように、かご内荷重によってエレベータの戸閉動作中におけるリオープンの動作を制御することで、例えばかご内が既に満員でリオープンしても乗り込めないような場合に、無駄な戸開動作を禁止せしめて、運転効率の低下を防ぐことができる。
【0046】
また、当該エレベータが全戸開の状態にある場合に(ステップA18のYes)、そのときのかご内荷重が所定値未満であれば(ステップA19のYes)、群管理制御部4は乗車判断部403にて乗場の待ち客が全員乗り込めたものと判断して、乗場呼び消去部409にて乗場呼び記憶部401に記憶された乗場呼び情報を消去する(ステップA20)。一方、当該エレベータが全戸開の状態で、かご内荷重が所定値以上であれば(ステップA19のNo)、群管理制御部4は乗場呼び情報を消去せずに乗場呼び記憶部401に保持しておく。乗場呼び記憶部401に乗場呼び情報が保持されている間、乗場呼び表示部405により乗場に設置されたランプが点灯される。
【0047】
そして、当該エレベータが戸閉して出発するときに(ステップA21のYes)、乗場呼び記憶部401に乗場呼び情報が記憶されていれば(ステップA22のYes)、群管理制御部4は当該乗場に利用客がまだ残っているものと判断し、乗場呼び自動発生部411にて同一階同方向の乗場呼びを内部的に発生する(ステップA23)。その後、乗場呼び消去部409にて乗場呼びの記憶を消去する(ステップA24)。
【0048】
このように、エレベータが全戸開状態にあるとき(つまり、乗場の待ち客がエレベータに乗り込める状態のとき)、そのエレベータのかご内荷重により乗場呼びの登録制御を行うことで、例えばかご内が満員になり、乗り込めなかった利用客が乗場に残っているような状況であれば、乗場呼びを自動発生することにより、その利用客が当該乗場にて再度乗場ボタンを押下して呼びを登録する手間を省くことができる。
【0049】
図3は乗場呼びを通過するエレベータを停止させる動作を示すフローチャート、図4はダミー呼びに対する運転制御の動作を示すフローチャートである。
【0050】
図3に示すように、群管理制御部4内の乗場呼び記憶部401に乗場呼び情報が記憶されている場合において(ステップB11のYes)、群管理制御部4は、通過判断部406によって上記乗場呼びに応答するエレベータ以外の別のエレベータが上記乗場呼びのあった階を通過する可能性があるか否かを判断する(ステップB12)。詳しくは、上記乗場呼びに対し、別のエレベータが所定時間内に当該乗場に到着でき、かつ、停止可能であるエレベータが存在するか否かを各運転制御部5a1〜5amから高速伝送路7を介して授受したエレベータ情報に基づいて判断する。
【0051】
通過対象エレベータが存在する場合には(ステップB12のYes)、群管理制御部4は通過防止部406によって上記通過対象エレベータに対しダミー呼びを登録する(ステップB13)。すなわち、上記乗場呼びのあった階を通過するエレベータに対しダミー呼びを登録して当該乗場の階床に強制的に停止させる。なお、上記通過対象エレベータが複数存在する場合には、上記乗場呼びに対し、最速で応答可能なエレベータ1台のみにダミー呼びを登録して当該乗場の階床に強制的に停止させるものとする。
【0052】
ここで、運転制御部5a1〜5amでは、群管理制御部4からのダミー呼びを高速伝送路7を介して受信すると、以下のようにして、そのダミー呼びに対してエレベータを応答させる。
【0053】
すなわち、図4に示すように、まず、速度制御部501によって通過対象エレベータ(ダミー呼びに応答するエレベータ)が当該階床に向かって減速を開始する(ステップC11)。その際、到着予報部503によって到着チャイムを鳴動すると共に(ステップC12)、到着ランタンを点滅させ(ステップC13)、さらに、乗場呼びと同一の戸開時間をセットする(ステップC14)。なお、戸開時間は乗場呼びと同一としているが、かご呼びやその他の時間を設定してもかまわない。そして、速度制御部501により当該階床に通過対象エレベータを着床制御し(ステップC15)、ドア制御部502により上記戸開時間分の戸開制御を行う(ステップC16)。
【0054】
図3に戻って、上記通過対象エレベータが上記ダミー呼びに応答して全戸開すると(ステップB14のYes)、群管理制御部4内のダミー呼び消去部410では上記ダミー呼びを、乗場呼び消去部409では上記乗場呼びの記憶を各々消去する(ステップB15、B16)。
【0055】
なお、ここでは通過対象エレベータが全戸開したタイミングでダミー呼びを消去するものとして説明したが、例えばステップC11においてダミー呼びに対して減速を開始したタイミングなど、要するにダミー呼びを確実に消去できるタイミングであればかまわない。
【0056】
また、当該エレベータ(元々乗場呼びに応答して対象階で戸開していたエレベータ)が対象階を出発したにもかかわらず、通過対象エレベータが対象階のダミー呼びに応答していない場合、つまり、当該エレベータが戸閉して出発したことにより乗場呼び入力の記憶が消去されたとときに(ステップB11のNo)、ダミー呼びがある場合において(ステップB17のYes)、通過対象エレベータが対象階のダミー呼びに対して減速を開始する前であれば(ステップB18のYes)、ダミー呼びを消去するものとする(ステップB19)。このように、当該エレベータが出発することで乗場呼びが自動発生し、その時点で最適なエレベータに割当を行うことができるため、ダミー呼びによる無駄な停止がなくなることになる。
【0057】
以上のように本実施形態によれば、乗場呼びに応答したエレベータが戸開中(戸閉動作中を含む)の状態で、乗場呼び釦を押した利用客が乗り込み、そのときのかご内荷重が所定値未満であれば乗場呼びの記憶を消去し、かご内荷重が所定値以上であれば乗場呼びの記憶を保持しておき、同一階同方向の乗場呼びを内部的に発生するようにしたことで、乗場の待ち客が再度乗場呼び釦を押下しなくとも別のエレベータを応答させることができ、利用客に対する運転サービスを向上させることができる。
【0058】
また、乗場呼びに応答したエレベータの戸閉途中で乗場呼び釦が押された場合でも、そのときのかご内荷重が所定値以上であればリオープンさせないように制御することで、無駄な戸開動作による運転率の低下を防ぐことができる。
【0059】
また、乗場呼び釦を押してからエレベータが出発するまでの間に、別のエレベータが通過するような場合に、その通過対象エレベータに対してダミー呼びを登録して強制的に停止させるようにしたことで、乗場の待ち客に別のエレベータをいち早く提供することができる。したがって、従来のように乗場の待ち客に対して別のエレベータの通過によって不快感を与えてしまうことを解消することができ、効率的に運転サービスを行うことができる。
【0060】
なお、上記実施形態では、乗場呼びのあった階を通過するエレベータが複数台存在する場合に、上記乗場呼びに対して最速で応答できるエレベータ1台のみにダミー呼びを登録して強制停止させるようにしたが、例えば乗場人数検出装置などによって乗場の待ち客人数を検出し、あるいは、定期的に収集した乗場の待ち客人数の学習データに基づいて予測した結果に基づいてよって、乗場の待ち客人数に相応した台数のエレベータにダミー呼びを登録して強制停止させることも可能である。
【0061】
また、乗場呼びに応答したエレベータが戸閉途中で乗場呼び釦が押された場合にかご内荷重が所定値以上であれば、リオープンさせないようにしているが、上記通過対象エレベータがダミー呼びに応答して上記階床に戸開中であれば、そのエレベータをリオープン対象とすることでも良い。
【0062】
要するに、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態で示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、「発明が解決しようとする課題」で述べた効果が解決でき、「発明の効果」の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0063】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、乗場呼びの無駄な割当がなくなり、全体のサービスを低下させることなく、乗場の待ち客に対しては通過による不快感の解消とサービスの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るエレベータの群管理制御装置の機能構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態における乗場呼びの記憶から呼びの自動発生までの一連動作を示すフローチャート。
【図3】同実施形態における乗場呼びを通過するエレベータを停止させる動作を示すフローチャート。
【図4】同実施形態におけるダミー呼びに対する運転制御の動作を示すフローチャート。
【図5】エレベータの群管理制御装置の概略構成を示すブロック図。
【符号の説明】
4…群管理制御部
5a1〜5am…運転制御部
401…乗場呼び記憶部
402…戸開中エレベータ検出部
403…乗車判断部
404…ドアリオープン判断部
405…乗場呼び表示部
406…通過判断部
407…通過防止部
408…通過エレベータ減速状態判別部
409…乗場呼び消去部
410…ダミー呼び消去部
411…乗場呼び自動発生部
501…速度制御部
502…ドア制御部
503…到着予報部
Claims (10)
- 各階の乗場呼びに対し、稼働中の複数のエレベータのうちの最適なエレベータを割り当てる割当制御機能を備えたエレベータの群管理制御装置であって、
乗場呼びの入力があったときに、同一階同方向にて戸開中のエレベータの有無を検出する戸開中エレベータ検出手段と、
この戸開中エレベータ検出手段によって戸開中のエレベータが検出された場合に乗場呼びの入力があったことを記憶する乗場呼び記憶手段と、
上記エレベータのかご内荷重に基づいて当該乗場における利用客の乗り込みが可能であるか否かを判定する乗車判定手段と、
この乗車判定手段によって利用客の乗り込みが可能であると判定された場合に上記乗場呼び記憶手段に記憶された乗場呼び情報を消去する乗場呼び消去手段と、
上記エレベータが戸閉して出発するときに、上記乗場呼び記憶手段に乗場呼び情報が保持されていれば、当該乗場に利用客が残っているものと判断して同一階同方向の乗場呼びを内部的に発生する乗場呼び自動発生手段と
を具備したことを特徴とするエレベータの群管理制御装置。 - 上記乗場呼び記憶手段に乗場呼び情報が保持されている間、その乗場呼びの継続状態を表示する乗場呼び表示手段を具備したことを特徴とする請求項1記載のエレベータの群管理制御装置。
- 上記エレベータのかご内荷重が所定値以上の場合に上記エレベータの戸閉動作中におけるリオープン動作を禁止制御するリオープン制御手段を具備したことを特徴とする請求項1記載のエレベータの群管理制御装置。
- 各階の乗場呼びに対し、稼働中の複数のエレベータのうちの最適なエレベータを割り当てる割当制御機能を備えたエレベータの群管理制御装置であって、
乗場呼びの入力があったときに、その乗場呼びに応答するエレベータ以外の別のエレベータが上記乗場呼びのあった階を通過する可能性があるか否かを判断する通過判断手段と、
この通過判断手段によって上記乗場呼びのあった階を通過するエレベータがあると判断された場合に、その通過対象エレベータに対してダミー呼びを登録することで上記乗場呼びのあった階に強制的に停止させる通過防止手段と
を具備したことを特徴とするエレベータの群管理制御装置。 - 上記通過防止手段は、上記通過判断手段によって複数のエレベータが上記乗場呼びのあった階を通過する可能性があるものと判断された場合に、これらの中の最速で応答可能なエレベータに対してダミー呼びの登録を行うことを特徴とする請求項4記載のエレベータの群管理制御装置。
- 上記ダミー呼びに応答するエレベータの到着を予報する到着予報手段を具備したことを特徴とする請求項4記載のエレベータの群管理制御装置。
- 所定のタイミングで上記ダミー呼びを消去するダミー呼び消去手段を具備したことを特徴とする請求項4記載のエレベータの群管理制御装置。
- 上記ダミー呼び消去手段は、上記ダミー呼びに応答するエレベータが上記乗場呼びのあった階に着床して全戸開した時点で上記ダミー呼びを消去することを特徴とする請求項7記載のエレベータの群管理制御装置。
- 上記ダミー呼び消去手段は、上記ダミー呼びに応答するエレベータが上記乗場呼びのあった階に向かって減速を開始した時点で上記ダミー呼びを消去することを特徴とする請求項7記載のエレベータの群管理制御装置。
- 上記ダミー呼び消去手段は、上記乗場呼びに応答したエレベータの出発時に上記ダミー呼びが存在する場合に、上記ダミー呼びに応答するエレベータの減速開始前に上記ダミー呼びを消去することを特徴とする請求項7記載のエレベータの群管理制御装置。
Priority Applications (1)
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JP2016044006A (ja) * | 2014-08-20 | 2016-04-04 | 東芝エレベータ株式会社 | エレベータシステム |
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2003
- 2003-03-17 JP JP2003071936A patent/JP2004277120A/ja active Pending
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