JP2004263013A - 食器皿洗浄装置用洗浄剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)カチオン系殺菌剤及び両性系殺菌剤から選ばれる少なくとも1種の殺菌成分と、(b)非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種以上の洗浄成分とからなることを特徴とする食器皿洗浄装置用洗浄剤組成物である。
【選択図】なし。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転寿司用コンベア式飲食物提供システム等において、寿司等の飲食物を載せる食器皿を自動的に洗浄するための洗浄装置に適用できる食器皿洗浄装置用洗浄剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、寿司等の食材を載せた食器皿を搬送するのに回転寿司システムが採用されている。このシステムは、調理した寿司類を載せた多数の食器皿を客先にまで巡回して自動的に移送する方法である。この食器皿は、陶磁器製の材質であるほか、耐久性等を考慮してメラミン樹脂等のプラスチック製の材質のものが使用されている。ここで、食器皿を寿司類の受け皿として使用すると、載せた寿司類等から米(デンプン)、魚類のタンパク質、魚油、わさび、酢、醤油等が食器皿の面に残留付着する。従来、この付着物を食器皿の面から洗浄処理により取り除くと共にさらに食器皿を殺菌処理するために、洗浄成分と殺菌成分の二液剤が併用されている。
【0003】
回転寿司用コンベア式飲食物提供システムにおいては一度に多数の食器皿が使用されるため、それらの食器皿を迅速に洗浄処理することが要請される。このため、図1に示すような食器皿洗浄装置1が一般的に利用されている。
【0004】
図1に示す従来の食器皿洗浄装置1では、洗浄成分と殺菌成分との二液を分けて貯留するための貯留タンク2、3を備えている。貯留タンク2は洗浄成分用のタンクであり、貯留タンク3は殺菌成分用のタンクである。各貯留タンク2、3には成分供給用のパイプの途中に供給ポンプ2a、3aがそれぞれ設けられている。各供給ポンプ2a、3aが洗浄直前にタイミングを合わせて駆動することにより、洗浄成分と殺菌成分との二液剤が混合される。この洗浄成分と殺菌成分としては、食器皿洗浄装置1内の泡立ちが大きくなり過ぎると泡の排水が追いつかず、洗浄装置内が泡まみれになり、洗浄効率が低下してしまう。このような障害の発生するのを防止するため、洗浄水溶液については泡立ち性が小さいこと、すなわち、抑泡性が求められている。
【0005】
食器皿洗浄装置1には、図1に示すように、寿司等を載せて使用した後の被洗浄食器皿Aの供給部4と、洗浄後の食器皿Bの排出部5とが設けられている。また供給部4と排出部5との間には、供給部4に投入した被洗浄食器皿Aを供給部4から排出部5へ向けて移送する搬送部6が設けられている。
【0006】
供給部4は案内筒4aからなり、案内筒4aの底部4bは可動式の支持機8により支持されている。被洗浄食器皿Aが供給部4に投入されると、被洗浄食器皿Aを案内筒4a内に案内するために底部4bは降下する。降下した被洗浄食器皿Aは案内筒4aの下部に達し、案内筒4aの下部位置に設けられている開口部4cから食器皿Aが搬送部6に順次移載される。
【0007】
図2に示すように、搬送部6は水平面に沿って設けられている。搬送部6は2本の搬送スクリュー軸7からなり、各搬送スクリュー軸7がそれぞれ軸回転することにより、その搬送翼7aの間に食器皿Aを平面状態で挟持して搬送する。従って、搬送部6では、図2に示すように、複数の被食器皿Aを順次連続して搬送することができる。
【0008】
搬送部6の上下位置には回転ブラシ10がそれぞれ設けられている。これらの回転ブラシ10がそれぞれ軸回転することにより、搬送部6で搬送途中の被食器皿Aの上下面を機械的に洗浄する。また回転ブラシ10の前方の上下位置には洗浄水溶液の供給ノズル11がそれぞれ設けられている。殺菌成分と洗浄成分の二液による洗浄時にタイミングを合わせて水中に混合され、この洗浄水溶液が回転ブラシ10により洗浄中の被洗浄食器皿Aに対して洗浄剤供給ノズル11から散布される。この際、被洗浄食器皿Aに対し、回転ブラシ10による機械的な洗浄操作と同時に洗浄水溶液による化学的な洗浄処理が行われる。
【0009】
回転ブラシ10の後方で上下位置にはすすぎ水の散水ノズル12が設けられている。各散水ノズル12からすすぎ水が食器皿Aの洗浄水溶液の付着面に散布され、洗浄後の食器皿面をすすぎ洗いする。さらに、この食器皿には散水ノズル12の後方位置のエアーブロア装置13からエアーが吹き付けられ、搬送部6で搬送されてきた被洗浄食器皿Aの面は乾燥され、これにより洗浄操作は完了し、洗浄食器皿Bを得る。
【0010】
食器皿洗浄装置1において、洗浄食器皿Bの排出部5は供給部4と対称に設けられている。排出部5は案内筒5aからなる。5bは案内筒5aの底部、9は底部5bを支持する可動式の支持機である。案内筒5aの下部には開口部5cが設けられている。開口部5cに洗浄後の洗浄食器皿Bが搬送部6の機能により順次送り込まれる。そして底部5bには複数の洗浄食器皿Bが順に積み重ねられる。この積み重ねられた複数の洗浄食器皿Bは支持機9により一時に上昇されて、各洗浄食器皿Bを案内筒5aに沿って上方に移動させることにより、複数の洗浄食器皿Bが一時に案内筒5aから排出される。このように排出された各洗浄食器皿Bは手作業により食器皿洗浄装置1から外部に取り出されるか、あるいは自動的にコンベアにより外部へと排出される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来は、次亜塩素酸又はその塩類の水溶液で生成される次亜塩素酸の殺菌作用に基づいて、食器皿Aの面は殺菌処理されている。しかし、次亜塩素酸又はその塩類は、ある種のビルダーや界面活性剤等の洗浄成分と混合されると、有効成分が分解しその殺菌性能が低下してしまう性質がある。従って、寿司類等の食器皿を洗浄するのに好ましい洗浄剤成分である洗浄ビルダーや界面活性剤等の使用が制限される。このため、食器皿洗浄装置1においては、従来殺菌成分としての次亜塩素酸又はその塩類と洗浄ビルダー等からなる洗浄剤が洗浄時に併用されてきた。
【0012】
前記した従来の食器皿洗浄装置1は、殺菌成分と洗浄成分との二液剤の併用に適合するように構成されている。すなわち、食器皿洗浄装置1においては、殺菌成分と洗浄成分との二液剤をそれぞれ分けて貯留するタンク2、3が必須であるのに加えて、洗浄時の直前に二液剤を水中に混合する量と混合時のタイミングの調整を図る精密な構成が要請される。このように、食器皿洗浄装置1の構成が複雑かつ精密となると、装置1が大変高価なものとなってしまうという欠点がある。さらに、ジュラコン、SUS等の装置部の腐食、変質等の問題があった。
【0013】
また、当該食器皿洗浄装置では、洗浄水溶液における泡立ちが大きいと、その洗浄水溶液の泡立ちにより泡の排水が追いつかず、洗浄装置内が泡まみれになり洗浄効率が低下する。この食器皿洗浄装置における機能上の障害を防止するため、洗浄水溶液について泡立ちが小さいことが求められる。
【0014】
そこで、本発明は、殺菌力及び洗浄力に優れ、安定した濃度の一液系として使用することができると共に、食器皿洗浄装置の機能に適した泡立ち性を有し、さらに、食器皿洗浄装置における構成及びその精度をより簡略化して、食器皿洗浄装置をより安価に構成することができる食器皿洗浄装置用洗浄剤組成物を提供することを目的とした。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するため、本発明の食器皿洗浄装置用洗浄剤組成物は、(a)カチオン系殺菌剤及び両性系殺菌剤から選ばれる少なくとも1種の殺菌成分と、(b)非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種以上の洗浄成分とからなることを特徴とする。
【0016】
上記した本発明の洗浄剤組成物は、前記(a)の殺菌剤から選ばれる少なくとも1種を殺菌成分と、前記(b)の界面活性剤から選ばれる少なくとも1種以上の洗浄成分とからなるから、食器皿に対し有効な殺菌力及び洗浄力を有する組成の一液系の洗浄水溶液を安定した濃度で得ることができる。
【0017】
本発明の食器皿洗浄装置用洗浄剤組成物については、その洗浄性をさらに高めるためにアルカリ剤又は/及び金属イオン封鎖剤を配合することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の食器皿洗浄装置用洗浄組成物においては、前記(a)のカチオン系殺菌剤又は両性系殺菌剤は被洗浄食器皿に対する殺菌成分として配合される。
【0019】
(a)成分のカチオン系殺菌剤としては、第4級アンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤系殺菌剤、ポリヘキサメチレンビグアナイド塩酸塩、クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン等のビグアナイド系殺菌剤等が挙げられる。カチオン系殺菌剤の配合量は、0.001〜80重量%が好ましく、より好ましくは、殺菌効果及び配合時の溶解安定性の点から、0.01〜50重量%である。
【0020】
(a)成分の両性系殺菌剤としては、当該洗浄剤組成物において殺菌力を有効に発揮する点から、アルキルジアミノエチルグリシン、アルキルポリアミノエチルグリシン等のアミノ酸系殺菌剤等が挙げられる。この両性系殺菌剤の配合量は、0.001〜80重量%が好ましく、殺菌効果及び配合時の溶解安定性の点から、0.01〜50重量%であることがより好ましい。
【0021】
(b)成分の非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤及び両性界面活性剤は、被洗浄食器皿に対する洗浄成分として配合される。
【0022】
この非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル等を挙げることができる。このうち、洗浄性の点から、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが特に好ましい。この非イオン界面活性剤の配合量は、0.001〜50重量%が好ましく、洗浄効果及び溶液安定性の点から、0.01〜30重量%であることがより好ましい。
【0023】
陰イオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩(ABS)、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)、高級アルコール硫酸エステル塩、第2級高級アルコール硫酸エステル塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩(AOS)、アルキルスルホン酸塩(SAS)、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩(AES)、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩、脂肪酸アルキロールアマイドの硫酸エステル塩等を挙げることができる。この陰イオン界面活性剤の配合量は、0.001〜50重量%が好ましく、洗浄効果及び配合時の溶液安定性の点から、0.01〜30重量%であることがより好ましい。
【0024】
(b)成分の両性界面活性剤は、当該洗浄剤組成物において高い洗浄力を発揮させるために配合される。この両性界面活性剤としては、デシルジメチルアミンオキシド、ドデシルジメチルアミンオキシド等のアルキルジメチルアミンオキシド、アルキルジメチルアミン脂肪酸ベタイン、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン等が挙げられる。特に、洗浄性の点から、炭素数1〜18のアルキル基を有するアルキルジメチルアミンオキシドが特に好ましい。この両性界面活性剤の配合量は、0.001〜50重量%が好ましく、洗浄性及び溶液安定性が得られる点から、0.01〜30重量%であることがより好ましい。
【0025】
アルカリ剤としては、さらに洗浄性能を高め得る点から、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、珪酸塩、アルカノールアミン類等が挙げられる。特に洗浄力の安定の点から、アルカリ金属の水酸化物が特に好ましい。アルカリ剤の配合量は、0.01〜30重量%が好ましく、0.1〜10重量%であることがより好ましい。
【0026】
金属イオン封鎖剤としては、アミノカルボン酸系、ヒドロキシカルボン酸系及びリン酸系のものから選択される1又は2以上を使用することができる。
【0027】
アミノカルボン酸系のものとしては、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリアセチックアシッド、トリエチレンテトラアミンヘキサアセチックアシド、ジカルボキシメチルグルタミックアシッド、ヒドロキシエチルイミノジアセチックアシッド、ジヒドロキシエチルグリシン、1,3−プロパンジアミンテトラアセチックアシッド、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパンテトラアセチックアシッド及びその塩類の1種、又はこれらから選択される2以上を使用することができる。また、ヒドロキシカルボン酸系のものとしては、グルコン酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、乳酸、酒石酸あるいはこれらの塩等の1種、又はこれらから選択される2種以上を混合して使用することができる。また、リン酸系のものとしては、ヒドロキシエチリデンジホスホニックアシッド、ニトリロトリスメチレンホスホニックアシッド、ホスホノブタントリカルボキシシリックアシッドあるいはこれらの塩、トリポリリン酸塩等の一種、又はこれらから選択される2種以上を混合したものを使用することができる。
【0028】
金属イオン封鎖剤は、洗浄力及びキレート力の点から、特に、ニトリロ三酢酸やエチレンジアミン四酢酸、又はその塩類が好ましい。その配合量は、0.001〜30重量%が好ましく、溶液安定性及びキレート効果の点から、0.01〜20重量%であることがより好ましい。
【0029】
本発明の洗浄剤組成物は、使用の簡便性から、前記(a)成分や(b)成分、さらにはアルカリ剤、金属イオン封鎖剤等の任意成分を水性媒体に混合した水性液体の一液系のものに調製した水溶液として使用することができる。
【0030】
本発明の食器皿洗浄装置用洗浄剤組成物には、必要に応じて香料、染料、顔料等の任意成分を適宜添加してもよい。この任意成分の配合量は、他の殺菌成分や洗浄成分の配合量の点から1重量%以下であることが好ましい。
【0031】
【実施例】
(実施例1〜13)表1〜表3に示した配合成分の食器皿洗浄装置用洗浄剤組成物を調製し、これらを実施例1〜13の試料とした。
【0032】
【表1】
【0033】
表1中、第4級アンモニウム塩50%溶液は、商品名バーダック(BARDAC)205M、ロンザジャパン製、化学構造式が[R1 −N(CH3 )2 CH2 −C6 H5 ]+ Cl− /[R2 −N(CH3 )R3 ]+ Cl− 、成分含有量が50%の混合物である。以下の表2〜3の洗浄剤組成物についても同じ。
【0034】
【表2】
【0035】
表2中、ポリオキシエチレントリデシルエーテルは、商品名ファインサーフTD−100、青木油脂工業(株)製である。
【0036】
【表3】
【0037】
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルA〜Cは、商品名ナロアクティーN−120、ナロアクティーN−160及びナロアクティーN−85、いずれも三洋化成工業(株)製である。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルDは、商品名ファインサーフTD−100、青木油脂工業(株)製である。
【0038】
<人工汚垢の調製>
人工汚垢は、牛脂と大豆油を重量比で1:1で混合した油脂20g、モノオレイン0.25g及びオイルレッド0.1gをクロロホルム60gに溶解することにより調製した。
【0039】
<洗浄力試験方法>
リーナッツ法(JIS K 3370)に準じた方法で洗浄力を測定した。汚垢支持体には75mm×25mmのスライドグラス6枚を1組として用い、前記した人工汚垢0.02〜0.03gを各スライドグラスにそれぞれ塗布した。また、実施例1〜13の試料を0.2重量%水溶液とし、これを洗浄液とした。リーナッツ法試験器を用いて、人工汚垢を塗布した支持体を洗浄温度30℃で洗浄を行った。なお、洗浄率は、前記したステンドグラスに塗布した人工汚垢に対する洗浄状態を示した。
【0040】
<泡立ち試験>
泡立ち試験は、食器皿洗浄装置における洗浄水溶液の供給性能を確認するため、次のように行った。すなわち、各試料の0.2%水溶液を液温が60℃となるように昇温し、この水溶剤液を500mlの容器内に充填して蓋をする。その後、この蓋付き容器を振り混ぜて洗浄剤液を泡立たせ、5分間放置した後の、洗浄水溶液面からの泡立ちの高さを測定した。この泡立ちの高さが、3cm未満のとき◎、3〜6cmとき○、6〜9cmのとき△、9cm以上のとき×、と判定した。
【0041】
この洗浄後の各汚垢支持体の洗浄率については、次式により洗浄指標率をそれぞれ求めその洗浄指標率の平均値の数値、及び泡立ち試験の判定結果とをそれぞれ表4に示した。つまり、泡立ちが3cm未満であれば、当該食器洗浄装置における洗浄水溶液に対する排水口による排水性能を有効に保持できる。
【0042】
【数1】
【0043】
【表4】
【0044】
<殺菌力テスト方法>
普通ブイヨン培地で、大腸菌(Escherichia coli IFO3301)、サルモネラ属菌(Salmonella enteritidis IFO3313)及び黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus IFO12732)の各菌株を、37℃、24時間培養したものを検査菌液とした。
【0045】
各洗浄剤組成物の試料を滅菌精製水で0.1%及び0.2%に調製した。この調製液10mlに上記した各検査菌液0.1mlを接種し攪拌混合した後、20℃で一定時間作用させた。作用開始から0.5分及び1分後に対象液からSCDLP培地に1白金耳移植し、37℃48時間培養後、菌の生死を判定した。なお、各菌に対する実施例の試料の効果及び比較例の試料の効果を判定し、その結果を表5及び表6に示した。
【0046】
【表5】
【0047】
【表6】
【0048】
なお、比較例1の試料は既存の処方(水酸化カリウム5重量%、水酸化ナトリウム5重量%、ニトリロトリ酢酸ナトリウム5重量%、ケイ酸カリウム10重量%、ポリアクリル酸ナトリウム(分子量3000)3重量%、水72重量%)の0.1%及び0.2%水溶液、また比較例2の試料は次亜塩素酸塩ナトリウム6重量%の0.1%及び0.2%水溶液である。
【0049】
これらの比較例1〜2の試料についても前記した洗浄力試験方法及び殺菌力試験方法により試験を行い、その結果を表7及び表8に示した。
【0050】
【表7】
【0051】
【表8】
【0052】
表4、表5及び表6の結果から、実施例1〜13の各試料によれば、(a)成分の第4級アンモニウム塩等の陽イオン界面活性活性剤を使用することにより、高い殺菌効果を有すると共に、(b)成分の非イオン界面活性剤、両性界面活性剤を使用することにより、洗浄率の数値から洗浄力を有効に発揮していること、また、泡立ちの判定結果から当該食器皿洗浄装置における洗浄機能について支障のない泡立ちであることが分かる。
【0053】
なお、表7及び表8に示す結果から、比較例1の試料では、洗浄率及び殺菌力に乏しいこと、また比較例2の試料では、殺菌力を効果的に示すことが分かる。
【0054】
【実施例14】
実施例1〜13に係る洗浄剤組成物の試料として、次の条件下で、メラミン樹脂製食器皿に寿司類を載せて使用し、その食器皿の複数枚を連続的に前記した食器皿洗浄装置1で洗浄した。
(1)試料の洗浄水溶液濃度:0.2重量%
(2)洗浄剤供給ノズル洗浄剤組成物の供給量:125ml/秒
(3)洗浄剤供給ノズルの傾斜角度:45°
この場合、洗浄操作時に、所定の殺菌作用及び洗浄作用と共に、必要な泡立ちであることを確認した。したがって、実施例1〜13の洗浄剤組成物については、当該食器皿洗浄用装置において洗浄水溶液により洗浄、殺菌効果を有すると共に、この装置において支障なく供給し得る泡立ちであることが分かる。
【0055】
【発明の効果】
上述したように本発明の食器皿洗浄装置用洗浄剤組成物は構成されるから、次のような効果が発揮される。本発明の食器皿洗浄装置用洗浄剤組成物は、陽イオン界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の殺菌成分と、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の洗浄成分とを混合したものであるから、食器皿洗浄装置において一液系の洗浄剤組成物として安定した濃度で使用することができる。したがって、食器皿洗浄装置において一液系の洗浄剤として支障なく利用することができる。
【0056】
このため、食器皿洗浄装置については、単一の洗浄剤タンクを設けておくだけでよく、しかも二液混合時の量と濃度調整のタイミングについては考慮しないでよいから、食器皿洗浄装置の構成の簡略化を図ることができる。この装置の簡略化により、食器皿洗浄装置をより安価にすることができる。
【0057】
さらにアルカリ剤を当該洗浄剤組成物に配合して洗浄力を高め、また、金属イオン封鎖剤を当該洗浄剤組成物に配合して洗浄水溶液中に生じる金属イオンを除去することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の食器皿洗浄装置の概略を説明する縦断面図である。
【図2】従来の食器皿洗浄装置における被洗浄食器皿の搬送部の機能を説明する平面図である。
【符号の説明】
A 被洗浄食器皿
B 洗浄食器皿
1 食器皿洗浄装置
2、3 貯留タンク
2a、3a 供給ポンプ
4 供給部
4a 案内筒
4b 底部
4c 開口部
5 排出部
5a 案内筒
5b 底部
5c 開口部
6 搬送部
7 搬送スクリユー
7a 搬送翼
8、9 支持機
10 回転ブラシ
11 洗浄剤供給ノズル
12 すすぎ水ノズル
13 エアーブロア
Claims (3)
- (a)カチオン系殺菌剤及び両性系殺菌剤から選ばれる少なくとも1種の殺菌成分と、(b)非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種以上の洗浄成分とからなることを特徴とする食器皿洗浄装置用洗浄剤組成物。
- さらにアルカリ剤を含む請求項1に記載された食器皿洗浄装置用洗浄剤組成物。
- さらに金属イオン封鎖剤を含む請求項1又は2に記載された食器皿洗浄装置用洗浄剤組成物。
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