JP2004245631A - 圧力センサ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハウジングの貫通穴にステムを圧入固定するとともに貫通穴にシール部材を配置するようにした圧力センサ装置において、ステムを貫通穴へ圧入する際に、貫通穴におけるシール部材の配置部分の内面が傷つくのを防止する。
【解決手段】一端側にダイアフラム21および歪みゲージ部23を有し、他端側に開口部22を有する中空筒状のステム20が、ハウジング10の貫通穴11に対して、ハウジング10の一面側にダイアフラム21側が露出しハウジング10の他面側に開口部22側が露出するように圧入固定され、ステム20の他端側の端面22aがハウジング10の他面よりも奥まって貫通穴11の内部に位置している。貫通穴11の内部にはステム20の他端側の端面22aに隣り合った位置にシール部材としてのOリング30が設けられ、貫通穴11におけるステム20の圧入部の径D1は、Oリング30の設置部位の径D2よりも小さい。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、センシング部としてのダイアフラムを有するステムを、ハウジングの貫通穴に固定してなる圧力センサ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、センシング部としてのダイアフラムを有するステムを、ハウジングの貫通穴に固定してなる圧力センサ装置としては、ステムを当該貫通穴に挿入し、ネジ結合させて固定するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−272297号(第5頁、第1−2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、上記したハウジングの貫通穴にステムをネジ結合させるタイプの代わりに、組付けの容易なものとして、ハウジングの貫通穴にステムを圧入して固定するタイプの圧力センサ装置の開発を進め、試作検討した。図10にその試作品の断面構成を示す。
【0005】
ステム20は、一端側にダイアフラム21およびこのダイアフラム21の歪みを検出する歪みゲージ部23を有し、他端側にダイアフラム21に圧力を導入するための開口部22を有する金属製中空筒状をなす。
【0006】
ここで、歪みゲージ部23は、シリコン基板に拡散抵抗を形成したピエゾ感圧素子等であり、ダイアフラム21に低融点ガラス等の接着材24を介して固定されている。
【0007】
ハウジング10は、例えばアルミダイカスト加工により形成されたもので、一面側から他面側に貫通する貫通穴11を有する。そして、貫通穴11には、ハウジング10の一面側にダイアフラム21側が露出し且つハウジング10の他面側に開口部22側が露出するように、ステム20が圧入されて固定されている。
【0008】
ここで、ステム20の他端側の端面22aがハウジング10の他面よりも奥まって貫通穴11の内部に位置しており、貫通穴11の内部にはステム20の他端側の端面22aに隣り合った位置に、Oリング等の弾性材からなるシール部材30が設けられている。
【0009】
このような圧力センサ装置は、ハウジング10と共にステム20を被測定部材K1へ搭載したときに、シール部材30を介して被測定部材K1とステム20の他端側の端面22aとの間がシールされるようになっている。これにより、被測定部材K1からの圧力Pはステム20の開口部22からダイアフラム21の裏面に対して漏れなく印加されるようになっている。
【0010】
ところで、上記試作品においては、ステム20をハウジング10の他端側から貫通穴11に挿入していく際に、圧入という形態を採っているがゆえに、貫通穴11の内面とステム20の外面との強い擦れにより、貫通穴11の内面に傷が付くという問題がある。
【0011】
特に、貫通穴11のうちシール部材30が配置される部位の内面に傷が付くと、傷ついた内面の部分によって、一般に弾性材からなるシール部材30にも傷が付き、シール部材30の劣化や破損等を招く恐れがある。その結果、圧力センサ装置におけるシール性の悪化を招き、圧力漏れ等の問題を生じさせることになる。
【0012】
そこで、本発明は上記問題に鑑み、ハウジングの貫通穴にステムを圧入固定するとともに貫通穴にシール部材を配置するようにした圧力センサ装置において、ステムを貫通穴へ圧入する際に、貫通穴におけるシール部材の配置部分の内面が傷つくのを防止することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、一端側にダイアフラム(21)およびこのダイアフラムの歪みを検出する歪みゲージ部(23)を有し、他端側にダイアフラムに圧力を導入するための開口部(22)を有する中空筒状のステム(20)と、一面側から他面側に貫通する貫通穴(11)を有するハウジング(10)とを備え、貫通穴には、ハウジングの一面側にダイアフラム側が露出し且つハウジングの他面側に開口部側が露出するように、ステムが圧入されて固定されており、ステムの他端側の端面(22a)がハウジングの他面よりも奥まって貫通穴の内部に位置しており、貫通穴の内部にはステムの他端側の端面に隣り合った位置にシール部材(30)が設けられており、貫通穴におけるステムの圧入部の径(D1)は、シール部材が設けられる部位の径(D2)よりも小さくなっており、ハウジングと共にステムを被測定部材(K1)へ搭載したときに、シール部材を介して被測定部材とステムの他端側の端面(22a)との間がシールされるようになっていることを特徴とする。
【0014】
それによれば、貫通穴(11)においてシール部材(30)が設けられる部位の径(D2)がステムの圧入部の径(D1)よりも大きくなっているため、ステム(20)を貫通穴へ圧入していく際に、貫通穴におけるシール部材配置部の内面とステムの外面との強い擦れを防止できる。
【0015】
よって、本発明によれば、ハウジングの貫通穴にステムを圧入固定するとともに貫通穴にシール部材を配置するようにした圧力センサ装置において、ステムを貫通穴へ圧入する際に、貫通穴におけるシール部材の配置部分の内面が傷つくのを防止することができる。
【0016】
ここで、請求項2に記載の発明のように、貫通穴(11)におけるステムの圧入部の形状と、シール部材(30)が設けられる部位の形状とは、同心円の関係となっているものにできる。
【0017】
それによれば、シール部材(30)の中心軸とステム(20)の中心軸とが実質的に同軸となるので、シール部材とステムの他端側の端面(22a)との間の位置合わせが容易になる。
【0018】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。図1は本発明の実施形態に係る圧力センサ装置S1の全体概略断面図、図2は図1の上視平面図でありカバー60を取り除いた状態で示してある。また、図3は図1中のハウジング10単体を示す厚み方向の断面図、図4は図3の上視平面図である。
【0020】
この圧力センサ装置S1は自動車の電子ブレーキ制御システムに適用され、ブレーキ油圧等を検出するものである。圧力センサ装置S1は、金属や樹脂等により成形された板状のハウジング10を備えており、このハウジング10は本例ではアルミダイカスト加工により成形されたものである。
【0021】
図3および図4に示すように、ハウジング10には一面(図3中の上面)側から他面(図3中の下面)側に貫通する複数個の貫通穴11が形成されている。また、このハウジング10はその他面側にて被測定部材であるアクチュエータK1(図5参照)上に搭載される。
【0022】
ハウジング10の他面側には樹脂などからなる位置決めピン10aが形成されており、この位置決めピン10aは被測定部材に設けられた穴に挿入される。そして、ハウジング10は、その周辺部に形成されているネジ穴12によりアクチュエータK1にネジ結合されるようになっている。
【0023】
本例では、ハウジング10の各貫通穴11は7個形成されており、図2、図4に示すように、千鳥状に配置されている。また、図4に示すように、ハウジング10においては、その周辺部および貫通穴11の周囲を除く部位が他の部位よりも肉薄な肉薄部10bとなっている。例えばハウジング10の一面(図3中の上面)側においてこの肉薄部10bの面と肉厚部の面とは約2mm以上の段差を有している。
【0024】
そして、各貫通穴11にはセンシング部としての金属製のステム20が挿入され固定されている。図5はこのステム20の拡大断面を示す図である。また、図6はステム20をダイアフラム21側からみた図すなわち図5の上視図であり、さらに、図7はステム20の軸方向に沿った断面を示す斜視図である。
【0025】
図5〜図7に示すように、ステム20は、有底中空円筒形状をなすものである。ステム20を構成する金属材料には、具体的にFe、Ni、CoまたはFe、Niを主体とし、必要強度によっては析出強化材料としてTi、Nb、Alまたは、Ti、Nbが加えられた材料を選定し、形成できる。
【0026】
ステム20は、その一端側すなわち底部側に圧力の印加により歪み可能なダイアフラム21を有し、その他端側にダイアフラム21に圧力を導入するための開口部22を有する。また、ダイアフラム21の表面にはシリコン基板等の半導体基板からなる矩形板状のセンサチップ23が低融点ガラス等の接着材24を介して固定されている。
【0027】
このセンサチップ23は、ダイアフラム21が歪んだときにその歪みを検出する歪みゲージ部として構成されている。例えば、シリコン基板に拡散抵抗を形成し、この拡散抵抗によってフルブリッジまたはハーフブリッジなどのブリッジ回路を形成し、ダイアフラム21の歪みに基づく電気信号を出力可能としている。なお、図6に示すように、センサチップ23には、ステム20の軸回りの位置決めを行うための目視可能なマーク23aが形成されている。
【0028】
また、図5に示すように、ステム20のダイアフラム21部分およびセンサチップ23は貫通穴11から突出してハウジング10の一面側に露出している。一方、ステム20の開口部22側は、ハウジング10の他面側に露出している。ただし、ステム20の他端側の端面22aすなわち開口部22の縁部22aはハウジング10の他面よりも奥まって貫通穴11の内部に位置している。
【0029】
このように筒状のステム20はその軸方向(長手方向)に沿って貫通穴11に挿入されている。また、ステム20は外面に段差部25を有し、この段差部25を介してダイアフラム21側(一端側)が小径部26、開口部22側(他端側)が大径部27となっている。ここで、図5や図7に示すように段差部25の角部には面取りが施され、面取り部25aが形成されている。
【0030】
そして、貫通穴11の内面はステム20の外形に対応した段付形状をなしている。すなわち貫通穴11は段付内孔としての丸穴であり、ステム20はその大径部27において貫通穴11に圧入されることでハウジング10に固定されている。この貫通穴11に対するステム20の取付は次の図8に示すようにしてなされる。
【0031】
図8に示すように、貫通穴11においてハウジング10の他面側からステム20のダイアフラム21側を挿入していく。そして、ステム20の段差部25が貫通穴11の段部11aに当たって止まり位置決めがなされる。このようなステム20における段差部25の大きさは、小径部26と大径部27との直径の差にして1mm以上の差を持たせる程度の大きさとしている。
【0032】
また、詳しくは図5に示すように、個々のステム20におけるダイアフラム21側(一端側)の外面すなわち小径部26の外面と貫通穴11の内面との間には隙間13が設けられている。この隙間13の大きさは例えば0.2mm以上とすることができる。
【0033】
また、貫通穴11の内部にはステム20の他端側(開口部22側)の端面22aに隣り合った位置にシール部材30が設けられている。このシール部材30は弾性を有し気密性に優れたものを用いることができる。本例ではシール部材30としてゴム等からなるOリング30を用いている。このOリング30は、上記図8に示したように、ステム20を貫通穴11に圧入した後、配置される。
【0034】
そして、図5に示すように、ハウジング10と共に複数個のステム20を被測定部材K1へ搭載したときに、Oリング30を介して被測定部材K1とステム20の他端側の端面22aとの間がシールされるようになっている。これにより、被測定部材K1からの圧力Pはステム20の開口部22からダイアフラム21の裏面に対して漏れなく印加されるようになっている。
【0035】
ここで、図5に示すように、貫通穴11におけるステム20の圧入部の径D1は、Oリング30が設けられる部位の径D2よりも小さくなっている。図5や図1等ではこの穴径の違いをデフォルメしてしめしてあるが、具体的には、Oリング30が設けられる部位の径D2は、ステム20の圧入部の径D1よりも数十μm〜数百μm程度大きくなっている。
【0036】
また、貫通穴11におけるステム20の圧入部の径D1により構成される円と、Oリング30が設けられる部位の径D2により構成される円とは、同心円の関係にあることが好ましい。
【0037】
また、図1、図2に示すように、ハウジング10の一面上にはステム20のセンサチップ23から出力される信号を増幅したり調整したりするなど信号処理を行うための回路基板(本例ではプリント基板)40が搭載されハウジング10に固定されている。
【0038】
回路基板40には信号処理用のICパッケージ41やコンデンサ42などが実装されている。そして、図2に示すように、ステム20のセンサチップ23は回路基板40のパッド43に対して、ワイヤボンディングなどにより形成されたワイヤ50により結線され電気的に接続されている。なお、図1ではワイヤ50は省略してある。
【0039】
ここで、回路基板40とハウジング10との固定は図示しない接着剤によりなされる。この接着剤は上記回路基板40におけるパッド43の直下には必ず存在させることが好ましい。これは、回路基板40におけるパッド43の部分を十分に固定し、ワイヤボンディングの超音波パワーを確実にワイヤ50に伝えるためである。
【0040】
また、回路基板40とハウジング10とを固定するための上記接着剤は、ステム20と貫通穴11との隙間13に流れ込む懸念がある。隙間13に当該接着剤が流れ込んだ場合、接着剤のヤング率が高いとダイアフラム21に対してセンサ特性上無視できない応力を発生する可能性がある。そのため、本発明者らの検討によれば、当該接着剤のヤング率は100MPa以下であることが好ましい。
【0041】
また、図2に示すように、回路基板40の周辺部には外部と接続するためのリードピン44がはんだ45などにより電気的・機械的に接続されている。こうして、センサチップ23からの電気信号は回路基板40にて処理され、リードピン44を介して外部に出力される。
【0042】
また、図1に示すように、回路基板40の上は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などの樹脂などからなるカバー60により覆われており機械的な保護をなしている。このカバー60は、ハウジング10に対して圧入や接着などにより固定される。図9はカバー60で覆った状態を示す概略平面図である。
【0043】
ここで、図1、図9に示すように、リードピン44は途中部で曲げられてカバー60の上に重なるとともにカバー60に近接して配置されている。これにより、リードピン44が図1中の上方から押し付け力を受けてたわんだ場合に、リードピン44がカバー60に当たって支持される。そのため、リードピン44における過大な変形を防止したり、リードピン44におけるはんだ接合部の破損等が防止できる。
【0044】
このような圧力センサ装置S1は例えば次のようにして製造される。切削加工やプレス加工等により形成された中空円筒状のステム20に対し、低融点ガラスからなる接着材24を印刷しこれを仮焼成する。そして接着材24の上に半導体製造プロセスなどにより形成されたセンサチップ23を組み付け、焼成することでステム20にセンサチップ23を固定する。
【0045】
次に、アルミダイカスト加工により形成されたハウジング10の各貫通穴11に対して、上記図8に示すようにステム20を圧入し固定する。このとき、上記図6に示したセンサチップ23のマーク23aを画像認識などにより確認しながら、ステム20の軸回りの位置決めを行う。それにより、正確なワイヤボンディングが可能となる。その後、Oリング30を配置する。
【0046】
次に、ハウジング10に回路基板40を接着などにより組み付け固定する。その後、センサチップ23と回路基板40のパッド43とをワイヤボンディングすることにより結線する。そして、図示しないが、回路基板40上においてICパッケージ41の接続部やワイヤ50の接続部を保護するためにゲルを塗布し硬化させる。
【0047】
その後、カバー60を組み付け、さらにリードピン44を回路基板40にはんだ付けする。こうして上記圧力センサ装置S1が完成する。
【0048】
ところで、本実施形態によれば、上述したように、ハウジング10の貫通穴11においてシール部材としてのOリング30が設けられる部位の径D2がステム10の圧入部の径D1よりも大きくなっている。そのため、ステム20を貫通穴11へ圧入していく際に、貫通穴11におけるOリング30の配置部の内面とステム20の外面との強い擦れを防止できる。
【0049】
よって、本実施形態によれば、ハウジング10の貫通穴11にステム20を圧入固定するとともに貫通穴11にOリング30を配置するようにした圧力センサ装置S1において、ステム20を貫通穴11へ圧入する際に、貫通穴11におけるOリング30の配置部分の内面が傷つくのを防止することができる。
【0050】
その結果、弾性材からなるOリング30の傷付きを防止でき、Oリング30の耐久性を適切に確保することができるため、信頼性の高い圧力センサ装置S1を実現することができる。
【0051】
また、上述したように、貫通穴11におけるステム20の圧入部の形状と、Oリング30が設けられる部位の形状とは、同心円の関係となっていることが好ましい。
【0052】
それによれば、Oリング30の中心軸とステム20の中心軸とが実質的に同軸となるので、Oリング30とステム20の他端側の端面22aとの間の位置合わせが容易になる。
【0053】
また、本実施形態の圧力センサ装置S1によれば、複数個の圧力センサすなわち複数個のステム20を一つのハウジング10に固定しユニット化した構成とすることによって、次に示すような各種の効果等を発揮することができる。
【0054】
各ステム20はその開口部22から圧力を導入しこの圧力をダイアフラム21で受圧して歪みージ部としてのセンサチップ23にてセンシングするという1個のセンサとして機能する。そして、複数個のステム20がハウジング10によって一体化、すなわちパッケージ化されることにより、このハウジング10を介して被測定部材K1に装着可能となる。
【0055】
よって、あるステム20が故障したとしても、ハウジング10を被測定部材K1から取り外して交換すれば良く、従来のように被測定部材K1ごと取り替える必要はなくなる。
【0056】
また、単純にハウジングに複数個のセンサを取り付けた場合、各部のシール構成が複雑化するなどの問題となるが、本実施形態では、各ステム20と被測定部材K1との間にシール部材としてのOリング30を設けるだけでシール性を確保できる。つまり、被測定部材K1からの圧力はステム20の開口部22から導入されるが、この圧力導入部分はOリング30にてシールされており圧力の漏れはない。
【0057】
また、ステム20の他端側の端面22aをハウジング10の他面よりも奥まって貫通穴11の内部に位置させることで、空いたスペースにOリング30を設けている。そのため、Oリング30を貫通穴11内に保持することができ、Oリング30の取り扱い性に優れる。
【0058】
さらに、装置S1側すなわちハウジング10にOリング30を保持できるため、被測定部材K1側にOリング30を保持するための溝などを設けるといった手間が不要となる。
【0059】
また、装置S1側のシール面は、ハウジング10の他面よりも奥まって位置するステム20の他端側の端面22aである。そのため、シール面22aが傷つくのを防止できるとともに、ハウジング10にシール面を持たせることが不要となり、ハウジング10の材質や加工などの面で制約を低減することができる。
【0060】
このように、本圧力センサ装置S1によれば、単純に複数個の圧力センサすなわちステム20をユニット化しただけでなく、上記した種々の効果を有するものとなる。そのため、本実施形態によれば、複数個のステム20をユニット化して被測定部材K1への取り付けを適切に行えるような圧力センサ装置S1を提供することができる。
【0061】
また、本実施形態では、個々のステム20における一端側の外面すなわち小径部26の外面と貫通穴11の内面との間には隙間13が設けられている。ダイアフラム21および歪みゲージ部としてのセンサチップ23はステム20におけるセンシング部を構成し、センサ特性を決定する部位である。
【0062】
本実施形態では、ステム20のセンシング部がハウジング10と非接触状態にできるため、ステム20とハウジング10との熱膨張係数の差などによる応力が当該センシング部に加わるのを抑制できる。そのため、良好なセンサ特性を確保できる。
【0063】
また、上述したように、ステム20を貫通穴11に圧入すると互いの段差部11a、25で当たってステム20が止まり、ステム20の軸方向の位置決めがなされる。そのとき、ステム20がハウジング10を削り、その削りかすが互いの段差部11a、25の間に溜まり、溜まった削りかすの厚みによってステム20の軸方向の位置がばらつく可能性がある。
【0064】
その点、本実施形態では、ステム20の段差部25の角部に面取りを施すことにより、貫通穴11とステム10の面取り部25aとの間に上記削りかすを溜めるスペースが形成され、ステム20の位置決めに有利である。
【0065】
また、本実施形態では、ハウジング10はダイカスト加工により成形されたものにできる。上述したように、ステム20にシール面があるためハウジング10にはシール面を持たせることが不要となる。すなわちシール面を持つ場合に必要な平坦性や気密性といった制約がハウジング10には不要となる。そのため、安価なダイカスト加工にてハウジング10を形成することができる。
【0066】
また、本実施形態では、ハウジング10において、その周辺部および貫通穴11の周囲を除く部位が他の部位よりも肉薄となっている。もし、ハウジング10を全体が均一な肉厚であるものとした場合、反りなどが発生しやすいが、本実施形態によれば、そのような反りを防止し強度を向上させたハウジング10を実現できる。また、必要な部位のみを肉厚とし、それ以外を肉薄とすることでハウジング10の軽量化が図れる。
【0067】
また、本実施形態では、複数個の貫通穴11を千鳥形状に配置しているため、複数個の貫通穴11を面積的に効率良く配置することができ、圧力センサ装置S1の小型化に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る圧力センサ装置の全体概略断面図である。
【図2】図1の圧力センサ装置におけるカバーを取り除いた状態の上視図である。
【図3】図1中のハウジング単体を示す断面図である。
【図4】図3の上視平面図である。
【図5】図1中のステムの拡大断面図である。
【図6】図5の上視図である。
【図7】ステムの一部断面斜視図である。
【図8】ハウジングの貫通穴に対するステムの取付の様子を示す断面図である。
【図9】図1に示す圧力センサ装置におけるカバーをつけた状態を示す概略平面図である。
【図10】本発明者が試作した試作品としての圧力センサ装置を被測定部材に取り付けた状態にて示す概略断面図である。
【符号の説明】
10…ハウジング、11…貫通穴、13…隙間、20…ステム、
21…ダイアフラム、22…開口部、22a…ステムの他端側の端面、
23…歪みゲージ部としてのセンサチップ、
25…段差部、30…シール部材としてのOリング、
D1…貫通穴におけるステムの圧入部の径、
D2…貫通穴におけるOリングが設けられる部位の径、K1…被測定部材。

Claims (2)

  1. 一端側にダイアフラム(21)およびこのダイアフラムの歪みを検出する歪みゲージ部(23)を有し、他端側に前記ダイアフラムに圧力を導入するための開口部(22)を有する中空筒状のステム(20)と、
    一面側から他面側に貫通する貫通穴(11)を有するハウジング(10)とを備え、
    前記貫通穴には、前記ハウジングの一面側に前記ダイアフラム側が露出し且つ前記ハウジングの他面側に前記開口部側が露出するように、前記ステムが圧入されて固定されており、
    前記ステムの他端側の端面(22a)が前記ハウジングの他面よりも奥まって前記貫通穴の内部に位置しており、
    前記貫通穴の内部には前記ステムの他端側の端面に隣り合った位置にシール部材(30)が設けられており、
    前記貫通穴における前記ステムの圧入部の径(D1)は、前記シール部材が設けられる部位の径(D2)よりも小さくなっており、
    前記ハウジングと共に前記ステムを被測定部材(K1)へ搭載したときに、前記シール部材を介して前記被測定部材と前記ステムの他端側の端面(22a)との間がシールされるようになっていることを特徴とする圧力センサ装置。
  2. 前記貫通穴(11)における前記ステムの圧入部の形状と、前記シール部材(30)が設けられる部位の形状とは、同心円の関係となっていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ装置。
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