JP2004234880A - 積層型電池 - Google Patents

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洋光 三島
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誠 大崎
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Abstract

【課題】従来にないハンダリフロー法によって直接回路基板に実装することができる小型の積層型電池を提供することを目的とする。
【解決手段】正極板および負極板からなる電極板が電解質を介して対向して成る発電要素を、開口部を有するセラミックス製の筐体に配置するとともに、該開口部と蓋体とを樹脂接着剤を介してで封止してなる積層型電池において、前記蓋体をセラミックス製の薄板で形成した。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電要素を筐体内に封入した積層型電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、リチウム二次電池等の充電可能なコイン形電池が実用化され、各種電子機器の主電源やメモリバックアップ用電源として利用されている。特に、携帯用小型電子機器のメモリバックアップ用としては、直径6mm以下の超小型コイン形電池が主流となっている。また、近年、部品の小型化や実装作業の効率化を図るため、電池にも他の電子部品と同様にハンダリフロー法を用いた自動ソルダリングへの対応が強く求められている。
【0003】
しかしながら、上述のコイン形電池はその上面を正極用端子、その下面を負極用端子とした構造であることから、回路基板に実装する際には別途端子が必要となり、その結果、電池自体の大きさよりも大きな実装面積と高さが必要となるため、小型化することができず、また、部品点数が多くなるために、コストアップにもつながるといった課題があった。
【0004】
そこで、端子等を使うことなく、ハンダリフロー法によって直接回路基板へ実装することが可能な小型の電池として、本発明者らは特許文献1に開示されたセラミックス製の筐体に発電要素を収容し、樹脂接着剤を介して金属箔製の蓋体を接着した積層型電池の開発を行ったが、電池を小型化する目的で発電要素と蓋体の間の空間を少なくしたところ、ハンダリフロー時の発電要素の熱膨張によって金属製の蓋体が押し上げられ、樹脂封止部が開口するという不具合があることが分かった。電池の発電要素はその一部が高分子材料によって形成されているためその発電要素の構成にもよるが、その線熱膨張率が100×10−6〜200×10−6(K−1)と一般的な無機物のみによって構成される電子部品、例えばICやトランジスター、圧電素子、振動子などの線熱膨張率1×10−6(K−1)オーダーに比べ著しく大きいため、外装体を小型化した場合、他の電子素子を封入したときには見られない上述の開口という不具合が顕著に現れることが分かった。
【0005】
そこで、本発明は、従来にないハンダリフロー法によって直接回路基板に実装することができる小型の気密封止された積層型電池を提供することを目的とするものである。
【特許文献1】特開平7−212169号公報
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は正極板および負極板からなる電極板が電解質を介して対向して成る発電要素を、開口部を有するセラミックス製の筐体に配置するとともに、該開口部と蓋体とを樹脂接着剤を介してで封止してなる積層型電池において、前記蓋体をセラミックス製の薄板で形成した。
また、前記蓋体の厚みは0.05mm以上0.5mm以下が好ましい。
さらに、前記蓋体の少なくとも筐体との接着領域の中心平均粗さ(Ra)は0.1〜2.0μmが好ましい。
そして、前記樹脂接着剤にはエポキシ系熱硬化樹脂が好適である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
図1(a)は本発明の積層型電池の一例を示す平面図、図1(b)は同図(a)のA−A線断面図、図1(c)は本発明の積層型電池に備える発電要素の積層状態を示す斜視図である。図2(a)は図1(c)の極群を形成するための方法を説明するための側面図、図2(b)は図1(c)の極群を形成するための方法を説明するための平面図である。
【0007】
本発明の積層型電池26は、正極板2および負極板3からなる電極板が電解質4を介して対向して成る発電要素1を、開口部17を有するセラミックス製の筐体11に配置するとともに、開口部17に樹脂接着剤18を介してセラミックス製の薄板からなる蓋体12が気密的に封止したものである。
【0008】
次に、積層型電池26の構成要素について具体例を挙げて説明する。
【0009】
一般的に用いられる金属箔の蓋体はその製造工程、特に圧延工程によって箔表面が鏡面に近いレベルまで平滑化されているためアンカー効果がほとんどなく、接合面積が増えても強い接着強度が得られ難いのに対して、本発明の蓋体12はその筐体11との接着面が適度に荒れており、その荒れた表面間隙に樹脂接着剤が流れ込み硬化することによるアンカー効果によって筐体11と強固に、そして気密的に接着(密着)することで封止できる。具体的には、表面平均粗さ(Ra)が0.1〜2.0μmのセラミックスが好ましい。これはRaが0.1μm未満ではアンカー効果が減少してしまい接着強度が低下することになる。逆に2.0μmを越えるということは深い傷があるのと同じことになり薄い蓋体12の強度が低下することになる。
【0010】
蓋体12の材質としては、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化ジルコニウム、ムライト、炭化珪素、窒化珪素、ガラスセラミックス等の絶縁性セラミックスが用いられる。
【0011】
上述の絶縁性セラミックスの中でも、特に酸化アルミニウムと酸化ジルコニウムは工業用のカッター刃などにも利用されており薄板材料の入手が容易なうえに強度も高いことから積層型電池26の蓋体12として好適である。
また、蓋体12の厚みは0.05mm以上0.5mm以下であることが好ましい。
これはいくら強靱なセラミックスといえども0.05mm未満の厚みではハンダリフロー時に発電要素1が蓋体12を押し上げる圧力に耐えられず蓋体12が割れてしまうという不具合が発生するためである。一方、0.5mmを越えると電池体積に占める蓋体12の割合が高くなってしまい、小型化の意味が無くなってしまう。従って、積層型電池26の蓋体12としては厚み0.08mm以上0.2mm以下が最も適当である。
【0012】
筐体11の材質としては、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ムライト、炭化珪素、窒化珪素、ガラスセラミックス等の絶縁性セラミックスを用いることができる。この絶縁性セラミックスは、気密性、耐熱性、耐湿性の点で優れ、発電要素1が外気に暴露されるのを効果的に防止することができ、信頼性の高い積層型電池26を提供することができる。特に、酸化アルミニウムを主体とする絶縁性セラミックスは、優れた気密性、耐熱性、耐湿性を有することは勿論のこと、材料の入手が容易であること及びコストの観点から特に好適である。
【0013】
正極用端子14および負極用端子15はセラミックスと金属を接合するのに用いられるメタライズ手法によって筐体11に一体的に形成されている。具体的には焼成前のセラミック成型品の所定箇所ににタングステンを印刷し焼成した後、該タングステン上にニッケルメッキ、金メッキの順でメッキを施したものである。表面が金メッキされた端子は鉛入り半田、鉛なし半田ともに乗りがよく、また、端子表面の酸化劣化や電気化学的な腐食等もなく好適である。また、形状は図1に示すように筐体11の上面から側面および下面にわたって形成されていてもよいし、上面と下面の端子がスルーホールを通じて接続されていてもよい。
【0014】
接着剤18としては、樹脂接着剤が用いられるが特にエポキシ系熱硬化樹脂を用いるのが好ましい。それはセラミックスを含む種々の材質への接着力が大きく、耐湿性も良好であり、熱硬化性であるので耐熱性も高く、更には種々のエポキシ系接着剤が既に上市されており、選択の幅も広いからである。従って、エポキシ系接着剤は本発明の接着剤として最適なものの一つである。ただし、その選定にあたっては注意を要し、エポキシ系熱硬化樹脂の中でも150℃以下の低温硬化が可能なものを選定することが好ましい。
【0015】
低温硬化が可能な樹脂を選択するのは、積層型電池26内の発電要素25は200℃以上のリフロー時の加熱に耐える耐熱性は有していても電解質4として有機電解液や高分子固体電解質といった有機物を含んでいるため、仮に150℃であっても1時間といった加熱には耐えられず、有機物と活物質の反応などによって内部抵抗が上昇し電池性能が劣化するということが起こるためである。従って、積層型電池で表面実装型とするのに使用される樹脂は低温硬化、例えば硬化温度100℃、硬化時間30分といった材料を選択する必要がある。
【0016】
また、接着剤18には必要に応じて助剤、充填剤といったものを添加してもよい。特に、湿分不活性な鉱物質、例えばガラス、アルミナ、シリカなどの微粉の添加は、封止部の耐透湿性を高めるために有効である。
【0017】
正極板2および負極板3は活物質を主体とした合剤層19,22と集電体21,24が導電性接着剤層20,23を介してそれぞれ一体化されたものをいう。
【0018】
合剤層19,22としては、活物質に導電剤、バインダー、有機溶剤、さらに必要に応じて電解液や固体電解質を添加して製作したスラリーを乾燥させた複合材、あるいは活物質からなる焼結体を用いることができる。
【0019】
活物質としては、リチウムマンガン複合酸化物、二酸化マンガン、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケルコバルト複合酸化物、リチウムバナジウム複合酸化物、リチウムチタン複合酸化物、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化バナジウム、酸化タングステンを用いることができるが、これらの中でもLi1+xMn2−x(0≦x≦0.2)、LiMn2−yMe(Me=Ni、Cr、Cu、Zn、0≦y≦0.6)、LiTi12、あるいはLiMn12は、充放電中の体積変化が小さいため、活物質として好適である。
【0020】
なお、正極板2や負極板3は相対的なものであって、それぞれの活物質の充放電電位を比較し、より貴な電位を示すものを正極板2、より卑な電位を示すものを負極板3とすれば良く、これらの組み合わせにより任意の電圧の積層型電池26を構成することができる。
【0021】
導電剤としては、アセチレンブラックやケッチェンブラック、カーボンブラック、黒鉛などの炭素材料が充放電過程での溶出がなく好適であるが、活物質の作動電圧範囲によっては金やニッケルなどの金属も使用可能である。また、導電性は低いが酸化錫や酸化亜鉛、酸化インジウムなどの酸化物も適用可能である。
【0022】
バインダーとしては、ポリフッ化ビニリデン、テフロン(R)、エチレンプロピレン共重合体ゴムなどを挙げることができる。
【0023】
有機溶媒は、主にバインダーを溶解する目的で使用されることからバインダーとの組合せにおいて適切なものを選択すればよい。例えば、ポリフッ化ビニリデン使用の場合N−メチルピロリドンが適切である。
【0024】
正極用集電体21や負極用集電体24の材質としては、例えばステンレス、アルミニウム、ニッケル、銅、コバール、鉄、チタンあるいはアルミニウム合金などの金属薄板を用いることができ、正負極板2,3の動作電圧範囲等を考慮して適宜選択すれば良い。
【0025】
正極用集電体21と正極合剤層19及び負極用集電体24と負極合剤層22とをそれぞれ接合する導電性接着剤20、23としては、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、ブチラール系樹脂、シリコン系樹脂、ポリアミド系樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂もしくはスチレン系の合成ゴムなどの熱可塑性あるいは熱硬化性樹脂のうち少なくとも一種類の高分子材料からなる接着剤中に、カーボンブラック、グラファイト、金、銀、ニッケル、酸化亜鉛、酸化錫、酸化アンチモンをドープした酸化錫、酸化インジウム、酸化錫をドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化錫を被覆した酸化チタン、アンチモンをドープした酸化錫を被覆したチタン酸カリウムのうち、少なくとも一種類の導電材を含有させたものを用いれば良い。なお、導電性接着剤19、22は同一のものであっても構わないし、導電剤を電極板の作動電圧範囲に応じて適宜選択し異なるものを用いても何ら差し支えはない。
【0026】
電解質4としては、イオン伝導性を有するものであれば液体でも固体でも構わない。電解質4には有機溶媒に電解質塩を溶解させた有機電解液やイオン伝導性高分子材料に電解質塩を溶解させ、重合させた高分子固体電解質、あるいは有機電解液と高分子固体電解質を複合させたゲル電解質、または無機材料からなる無機固体電解質などを用いることができる。
【0027】
電解質4に有機電解液を用いる場合、有機溶媒には例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ガンマ−ブチロラクトン、スルホラン、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、メチルエチルカーボネートから選ばれる1種もしくは2種以上を混合した溶媒を用いることができ、また、電解質塩には例えばLiClO、LiBF、LiPF、LiCFSO、LiN(SOCF、LiN(SOなどのリチウム塩を用いることができる。
【0028】
また、電解質4に有機電解液を用いる場合、セパレータに含浸させて用いれば良く、セパレータとしては、例えばポリオレフィン繊維製の不織布やテフロン(R)製、ポリオレフィン製などの微多孔膜を用いることができる。ここで、ポリオレフィンとしては、ポリプロピレン、ポリエチレンなどを挙げることができる。
【0029】
さらに、電解質4に高分子固体電解質を用いる場合、高分子固体電解質には例えばポリエチレンオキシド骨格を持つ高分子やプロピレンオキシド骨格を持つ高分子、あるいはこれらの混合物及び共重合体を用いることができ、高分子固体電解質やゲル電解質を用いる場合には電極間距離を適正に保ったり、電解質層の厚みを一定に制御したり、機械的強度を向上させる目的でフィラーを添加して用いても良い。
【0030】
フィラーとしては、絶縁物でかつ電極間距離を適度に保つ大きさと強度があればよく、例えば、アルミナ(Al),シリカ(SiO)、ZrO、ガラス、アクリル樹脂、ナイロンなどの球状粉末や無定型粉末、ウィスカー状粉末などを用いることができる。
【0031】
また、電解質4に無機固体電解質を用いる場合、無機固体電解質には例えばLi1.3Al0.3Ti18(POやLi3.6Ge0.60.4などの結晶質固体電解質、30LiI−41LiO−29Pや40LiO−35B−25LiNbOなどの酸化物系非晶質固体電解質を用いることができる。
【0032】
正極用端面電極5及び負極用端面電極6を形成する導電材としては、カーボン、グラファイト(40〜70μΩ・cm)、酸化亜鉛(1011〜1016μΩ・cm)、酸化錫(10μΩ・cm)、アンチモンをドープした酸化錫(1×10〜5×10μΩ・cm)、酸化インジウム(10〜1011μΩ・cm)、酸化錫をドープした酸化インジウム(10μΩ・cm)、炭化チタン(190μΩ・cm)のうちの少なくとも一種を用いることができる。これらの導電材は充放電を繰り返してもイオン化せず、電解質へ溶出してリチウムイオンの出入りを阻害するようなことがないため、充放電の繰り返しによる放電容量の低下を防止し、積層型電池26の寿命を向上させることができる。なお、積層型電池26の内部抵抗を小さくするためには、抵抗値の小さいカーボンを用いることが好ましい。
【0033】
また、正極用端面電極5及び負極用端面電極6を形成する樹脂としては、ポリブチラール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、エポキシ系樹脂のうちの少なくとも一種を用いればよい。
【0034】
また、極群25の最下部に位置する正極板2が導電性接着剤10と接触することが原因となる短絡を防止する目的で、極群25の筐体11との対向面25aに絶縁層を配置することもできる。
【0035】
絶縁層16を形成する材質としては、粘着テープ、塗料、接着剤を用いることができる。
【0036】
このうち、絶縁層16として粘着テープを用いれば、所定の形状に切り出した粘着テープを極群25の筐体11との対向面25aに貼りつけるだけで良いため、電池21の製造における作業性を向上させることができるので好適である。
【0037】
絶縁層16として粘着テープを用いる場合、ポリイミド、フッ素樹脂、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンナフタレート、ポリエステル、アラミド樹脂から選ばれた少なくとも1種類の絶縁性樹脂膜の表面にシリコーン系粘着剤又はアクリル系粘着剤からなる粘着剤を有するものを用いれば良い。
【0038】
発電要素1の端面用電極5,6と筐体11の端子14,15を電気的に接続する導電性接着剤10としては合剤層19,22と集電体21,24とを接合する導電性接着剤20あるいは23と同様のもの使用することができる。
【0039】
次に、積層型電池26の製法について具体例を挙げて詳細に説明する。
【0040】
正極板2及び負極板3を形成する合剤層19,22として粉末状の活物質を結着剤で固めたものを用いる場合、金属薄板上に、活物質、導電剤、結着剤を混練したスラリーを塗布した後、乾燥硬化させることにより製作することができる。
【0041】
合剤層19,22として活物質の焼結体を用いる場合、次の(1)〜(3)のいずれかの方法により製作したものも用いることができる。
(1)活物質を、成形助剤を溶解させた水又は溶剤に分散させ、必要に応じて可塑剤、分散材を混合してスラリーを調整し、このスラリーを基材フィルム上に塗布、乾燥させた後、基材フィルムから成形体を剥離して焼成する。
(2)活物質を直接もしくは造粒したものを金型に投入してプレス機で加圧成形した成形体を焼成する。
(3)造粒した活物質をロールプレス機で加圧成形してシート状に成形したものを焼成する。
【0042】
ただし、(2)及び(3)の造粒については、(1)の方法で述べたスラリーから造粒する湿式造粒であっても溶剤を用いない乾式造粒であっても良く、また、(2)の方法では必ずしも成形助剤を用いる必要はない。
【0043】
次に、正極合剤層19の電解質4との接触面と反対側の表面に熱可塑性樹脂と導電剤からなる正極用導電性接着剤層20を配して正極用集電板21を熱圧着し長尺の正極用集電板21付き正極板2(正極材31)を作製するるとともに、負極合剤層22の電解質4との接触面と反対側の表面に同じく導電性接着剤層23を配して負極用集電板24を熱圧着し長尺の負極用集電板24付き負極板3(負極材32)を作製する。
【0044】
図1に示すような発電要素1を形成するには、図2(a)(b)に示すように、負極用集電板24付き負極板3からなる複数枚の負極材32を所定の間隔を隔てて並設した後、これらを覆うように電解質33を積層し、さらに電解質33上に上記負極材32と直交するように正極用集電板20付き正極板2からなる複数枚の正極材31を所定の間隔を隔てて並設した後、これらを覆うようにさらに電解質33を積層する。そして、この作業を繰り返すことで負極材32、電解質33、正極材31、電解質33の順序で複数層積み重ねた井形状の多数個取り極群を製作する。
【0045】
次いで、点線Pで示す正極材31と負極材32が交差していない箇所を切断することにより、図1(c)に示すような平面形状が長方形をした正極板2と負極板3とが交差するように配置され、正極板2と負極板3との間に電解質4を備えた極群25を切り出す。
【0046】
しかる後、切り出した極群25のうち、正極板2が露出する極群25の端面に導電性樹脂層を被着して正極用端面電極5を形成するとともに、負極板3が露出する極群25の端面に導電性樹脂層を被着して負極用端面電極6を形成することにより発電要素1を形成する。
【0047】
この際、端面電極5,6の形成には端面電極5,6を所定形状で形成できる手法が必要で、例えばディスペンサー塗布やスクリーン印刷、メタルマスク印刷、パッド印刷などのパターン印刷手法のほか、マスクを用いたスプレー塗布法などが適用できる。
【0048】
次に、発電要素1を形成する極群25の筐体11との対向面25aに粘着テープからなる絶縁層16を形成する。
【0049】
次に図1(b)に示すように筐体11の各端子14,15上に導電性接着剤10をディスペンサーなどで所定量塗布し、発電要素1を載置して各端面電極5,6と各端子14,15を電気的に接続するとともに、発電要素1を筐体11に接着する。この際、発電要素1の筐体11との対向面25aには絶縁層16を設けてあることから、導電性接着剤10が対向面25aに回り込んだとしても短絡を起こすことがない。
【0050】
しかる後、筐体11の開口部周囲に接着剤18を塗布し、セラミックス製の蓋体12を配置して加圧しながら接着剤を硬化して接合し、発電要素1を筐体11と蓋体12とからなる外装体13内に気密に封入することにより小型で高性能な積層型電池26を得ることができる。
【0051】
【実施例】
以下、本発明の効果を実施例を用いて説明する。
(実施例1)
正極活物質にLiMnを負極活物質にLiTi12をそれぞれ用いた焼結体電極からなる正極板2と負極板3を作製した。これらをエチレンオキシドとプロピレンオキシドのランダム共重合体からなる高分子にLiN(SOCFを溶解した高分子固体電解質を介して6層積層し一体化した厚み約1mmの多数個取り極群を裁断して端面に電極板端部を露出させた極群とし、そこにカーボン系導電性塗料からなる端面電極を形成して発電要素を作製した。
【0052】
この発電要素を酸化アルミニウムからなる筐体に収容し筐体の開口部周囲に接着剤をスクリーン印刷によって塗布し、セラミックス製の蓋体を配置して加圧しながらエポキシ系熱硬化樹脂接着剤を100℃、60分の条件で熱硬化して接合し、発電要素を筐体と蓋体とからなる外装体内に気密に封入することにより積層型電池を得た。
【0053】
この時上述のセラミックス製の蓋体には表1に示す如く接着領域の中心平均粗さ(Ra)の異なる酸化アルミニウムから成る厚み0.2mmの6種類の蓋体を用いそれぞれの蓋体を用いた評価用電池を実施例a〜fとした。なお、評価用電池はそれぞれの条件で10個作製した。
(実施例2)
実施例1と同様に表1に示す如く厚みの異なる酸化アルミから成る中心平均粗さ(Ra)0.8μmの6種類の蓋体を用いた積層型電池(実施例g〜l)を作製した。なお、評価用電池はそれぞれの条件で10個作製した。
(比較例1)
蓋体12にセラミックスに比較的熱膨張係数の近い厚み0.1mmのコバール製金属箔を用いたこと以外は実施例1と同様にして積層型電池(比較例1)を作製した。なお、評価用電池は10個作製した。
(比較例2)
蓋体と筐体とを接合するエポキシ系熱硬化樹脂の代わりにシリコーン系熱硬化性樹脂を用い100℃、60分の条件で熱硬化したこと以外は実施例1と同様にして酸化アルミニウムから成る中心平均粗さ(Ra)0.8μm、厚み0.2mmの蓋体を用いた積層型電池(比較例2)を作製した。なお、評価用電池は10個作製した。
(評価)
実施例1、2により得られた積層型電池と比較例1,2により得られた積層型電池を図3に示す最高温度260℃のハンダリフローに2回かけ、開口や蓋のワレの有無を拡大鏡(10倍)を使った目視により調べた。結果を表1に示す。なお、開口など不具合の有無は分母に評価した電池の個数を、分子に不具合のあった電池の個数の形式で示した。
【0054】
【表1】
Figure 2004234880
【0055】
表1から明らかなように金属箔を用いた比較例の積層型電池に対してセラミックス製の蓋体を用いた積層型電池はバラツキがあるものの全ての条件で良好な結果となった。特に中心平均粗さ(Ra)が0.1〜2.0μmの範囲と厚み0.05mm以上の範囲では不具合は認められなかった。このことから、セラミックス製の薄板からなる蓋体は樹脂接着剤との接着性に優れ、樹脂封止してなる積層型電池用外装体の蓋体として最適であることが分かった。
【0056】
また、シリコーン系熱硬化樹脂を用いた比較例2の積層型電池は全てハンダリフローで開口したのに対しエポキシ系熱硬化樹脂を用いた積層型電池(実施例j)は不具合が生じなかった。このことからエポキシ系熱硬化樹脂が本発明の接着剤として最適なものの一つであることが分かった。
【0057】
以上、本発明について説明したが、本発明は上述した実施形態および実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能であることは言う迄もない。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば電解質からなる極群の内部に、正負極から成る電極板を交互に交差させて配置するとともに、前記電極板の同一極と接合する二つの端面電極を、前記極群の互いに隣り合う端面に形成してなる発電要素を、開口部を有する筐体に配置するとともに、該開口部を蓋体で封止してなる積層型電池において、前記蓋体をアルミナもしくはジルコニアの薄板で形成しておくことで、従来にないハンダリフロー法によって直接回路基板に実装することができる小型の積層型電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の積層型電池の一例を示す上面図、(b)は同図(a)のA−A線断面図、(c)は本発明の積層型電池に備える発電要素の積層状態を示す斜視図である。
【図2】(a)は図1(c)の極群を形成するための方法を説明するための側面図、(b)は図1(c)の極群を形成するための方法を説明するための平面図である。
【図3】評価に用いたハンダリフロー温度プロファイルを示す図である。
【符号の説明】
1…発電要素
2…正極板
3…負極板
4…電解質
5…正極用端面電極
6…負極用端面電極
10…導電性接着剤層
11…筐体
12…セラミックス製の蓋体
13…外装体
14…正極用端子
15…負極用端子
16…絶縁層
17…開口部
18…樹脂接着剤
19…正極合剤層
20…正極用導電性接着剤層
21…正極用集電板
22…負極合剤層
23…負極用導電性接着剤層
24…負極用集電板
25…極群
26…積層型電池
31…正極材
32…負極材
33…電解質

Claims (4)

  1. 正極板および負極板からなる電極板が電解質を介して対向して成る発電要素を、開口部を有するセラミックス製の筐体に配置するとともに、該開口部と蓋体とを樹脂接着剤を介してで封止してなる積層型電池において、前記蓋体はセラミックス製の薄板から成ることを特徴とする積層型電池。
  2. 前記蓋体の厚みが0.05mm以上0.5mm以下であることを特徴とする請求項1記載の積層型電池。
  3. 前記蓋体の少なくとも筐体との接着領域の中心平均粗さ(Ra)を0.1〜2.0μmとしたことを特徴とする請求項1又は2記載の積層型電池。
  4. 前記樹脂接着剤が、エポキシ系熱硬化樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層型電池。
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