JP2004233070A - Fbgセンシングシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】FBGセンシングシステムにおいて、一つのFBGセンサーが断線等の破損に至っても他のFBGセンサーの信号には影響を与えない信頼性の高い頑強なシステムを構築することを課題とする。
【解決手段】FBGセンシングシステムにおいて、広帯域光源の出力光を導出する光ファイバに、複数個の波長分割型光合分岐器が各々の透過ポートを介して直列に接続し、該波長分割型合分岐器のそれぞれの分岐ポートにはFBG(ファイバ・ブラッグ・グレーティング)で作られた一つのFBGセンサーを接続し、該FBGセンサーからの反射波長を測定する手段を有する構成とする。
【選択図】 図1
【解決手段】FBGセンシングシステムにおいて、広帯域光源の出力光を導出する光ファイバに、複数個の波長分割型光合分岐器が各々の透過ポートを介して直列に接続し、該波長分割型合分岐器のそれぞれの分岐ポートにはFBG(ファイバ・ブラッグ・グレーティング)で作られた一つのFBGセンサーを接続し、該FBGセンサーからの反射波長を測定する手段を有する構成とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、FBGを用いて歪計測や温度計測を行うFBGセンシングシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバセンシング分野において、FBG(ファイバ・ブラッグ・グレーティング)は広帯域光源であるASE(Amplified Spontaneous Emission)光源などと組み合わせて、構造物の歪計測に用いられている。FBGはグレーティング間隔で決まる特定の光を反射する。FBGの反射波長幅(−3dB幅)は約0.1nmで、FBGに応力が加わり延び縮みする(FBGが歪む)ことでFBGの反射波長が変化する。このFBGを構造物の測定ヶ所に取り付けASE光を入射し、反射波長を波長計等で測定すればFBGの歪み、すなわち構造物の歪みが計測できる。この使い方は反射型FBGセンサーと呼ばれている。
【0003】
またFBGは透過型センサーとしても使用できる。特定波長を反射するFBGは、言いかえれば特定波長の透過光を遮断する遮断体である。この遮断する波長と反射する波長はセンサーとしてみれば等価であるため、遮断光の波長を測定することで透過型センサーとして使用できる。
【0004】
さらにFBGは温度変化に対してはファイバの屈折率が変化するため、FBGは温度検出にも使用できる。言い換えればFBGを用いた歪計測は温度の影響を受けやすいので、歪計測には温度の影響を無くすような手段が必要である。
【0005】
上記の光ファイバセンシングでは30Km程遠方まで光ファイバを張り巡らせ、その地点の歪み量測定が可能である。光ファイバの伝送損失、FBG損失があるので、測定距離を伸ばしさらに測定点数を増やすために、広帯域光源としては高出力で広帯域なASE光源が用いることが多い。また精度良く反射波長を計測することが必要である。
【0006】
広帯域光源であるASE光源としては、特許文献2において波長範囲100nm程度で光パワースペクトラム密度−20dB/nm以上の物が既に公開されている。
【0007】
また波長1550nmで用いられるFBGの場合、反射波長の変化は1.2pm/μストレイン程度である。即ちFBGからの反射波長の変化を1pmの分解能で計測すれば1μストレインの分解能で歪み計測が可能となる。
【0008】
図5は特許文献1に従来技術として示されているFBGセンシングシステムである。センサーとしてFBGが一つのファイバ上を直列に接続されている。
【0009】
広帯域光源90からの出力光はカプラ130を介して光ファイバ140を経由しFBGセンサー105に導かれる。FBGセンサー105は複数個あり、各々反射波長の異なるもので直列に接続されている。FBGセンサー105で反射されたそれぞれ異なる反射波長は、カプラ130に戻り、波長計150に導かれそれぞれの波長が検出される。
【0010】
また図6は特許文献3に記載されている内容を簡略化して示したものである。広帯域光源201、波長計202、3dBカプラ203(特許文献3では方向性結合器と表現されている)、光ファイバ204、FBGセンサ205で構成されている。多くのFBGセンサの測定が可能なように3dBカプラ203で分岐して使用している。
【0011】
【特許文献1】
米国特許 第5,361,130号
【特許文献2】
特開2001−111145号
【特許文献3】
特表2001−511895号
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら特許文献1を用いた場合、FBGセンサー105は直列に接続されているため、例えばカプラ130側の一つのFBGセンサー105が断線すれば、全部のFBGセンサーが使用できなくという問題があった。すなわちこの直列接続方式は安全性、信頼性に乏しいシステムであった。特にFBGセンサーは歪計測に用いられるもので、センサー部に応力がかかるため断線する可能性もありえるからである。
【0013】
また特許文献3を用いた場合にもFBGセンサー205は直列に接続されているため上記のように信頼性に欠けるものであった。また3dBカプラ203では透過光の挿入損失は3dB以上有るためその損失を補うには広帯域光源201の出力を高めなければならないという問題もあった。
【0014】
ここでは一つのFBGセンサーが断線等の破損に至っても他のFBGセンサーの信号には影響を与えない信頼性の高い頑強なシステムを構築することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明はこれらの課題を解決するためのものであり、広帯域光源と該広帯域光源の出力光を導出する光ファイバと、該光ファイバには複数個の波長分割型光合分岐器が各々の透過ポートを介して直列に接続し、該波長分割型合分岐器のそれぞれの分岐ポートにはFBG(ファイバ・ブラッグ・グレーティング)を用いた一つのFBGセンサーを接続し、該FBGセンサーからの反射光を測定する手段を有することを特徴とする。
【0016】
また本発明は、前記波長分割型光合分波器がWDMカプラあるいはバンドパスフィルタであることを特徴とする。
【0017】
また本発明は、前記WDMカプラあるいはバンドパスフィルタは透過ポートの透過光に対する挿入損失あるいは分岐ポートの分岐光に対する挿入損失が1dB以下であことを特徴とする。
【0018】
さらに本発明は、前記一つのFBGセンサーとは、温度補正用のFBGと歪測定用のFBGからなることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に実施例として、本発明によるFBGセンシングシステムについて説明する。図1は本発明の第1の実施形態を示す構成図である。
【0020】
広帯域光源であるASE光源1、光ファイバ2、光分岐手段として光サーキュレータ3、光ファイバ4、光ファイバ5、波長計6、波長分割型合分波器として各々透過光波長帯域の異なるバンドパスフィルタ7〜9、バンドパスフィルタ7〜9の分岐ポートである反射ポートに接続された反射波長の異なるFBGセンサー10〜15で構成されている。
【0021】
広帯域ASE光源1からの出力光は光ファイバ2、光サーキュレータ3、光ファイバ4を介してバンドパスフィルタ7に導かれる。バンドパスフィルタ7〜9はそれぞれの透過ポートを介して直列に接続され、また各々の透過光波長帯域、反射光波長帯域は異なるように設定されている。さらにそれぞれの反射光波長帯域内にそれぞれFBG10〜15の反射波長がくるように設定されている。
【0022】
例えばバンドパスフィルタ7の分岐ポートである反射ポートにはFBG10およびFBG11が接続され、FBG10およびFBG11で反射された帯域のASE光はバンドパスフィルタ7に戻り、さらに光サーキュレータ3に戻ってきて光ファイバ5を介して波長計6で波長が測定される。
【0023】
さらにバンドパスフィルタ7を透過した帯域のASE光はバンドパスフィルタ8に導かれる。以下同様にしてFBG12、13の反射波長も波長計6で計測されることになる。
【0024】
またバンドパスフィルタ8を透過した帯域のASE光も同様にFBG14、15で反射され波長計6で計測されることになる。ここでバンドパスフィルタ7〜9のそれぞれの反射ポートに接続されている一対のFBG(たとえばFBG10とFBG11)は、一つは歪計測用のFBGセンサーで他の一つは温度補正用のFBGセンサーであり、この一対のFBGを一つのセンサーとみなせる。
【0025】
このような構成でFBGからの反射波長を測定しその波長変化からFBGの歪み量が変換出来る。
【0026】
なお、バンドパスフィルタ7〜9は図2に示すように、入射ポート20からの入射光をバンドパスフィルタ素子22によって、分岐ポート21と透過ポート23に分波するようにしたものである。
【0027】
またここでは波長分割型合分波器としてバンドパスフィルタを用いているが、WDMカプラで合分波してもよい。但し単なる3dBカプラ等の分岐器では信号光の損失が大きくなるため用いないほうが良い。例えば3dBカプラを信号光が往復すれば6dBの損失となる。このような損失の大きい部品を直列に接続することは実用的でない。一方バンドパスフィルタやWDMカプラの信号光損失の実力は0.5dB程度と小さいのでFBGセンシングシステムには適する。
【0028】
このように、前記WDMカプラあるいはバンドパスフィルタは、透過ポートの透過光に対する挿入損失あるいは分岐ポートの分岐光に対する挿入損失が1dB以下であることが好ましい。
【0029】
【実施例】
図1に示す本発明のFBGセンシング装置を作成した。
【0030】
図5にASE光源のスペクトラム波形を示す。ASE光源1は特許文献2のものであり、波長範囲100nm程度で光パワースペクトラム密度−20dB/nm以上の広帯域光源である。センサー用のFBG10〜FBG15の中心反射波長はそれぞれ3.2nm毎で、1541.3nm、1544.5nm、1547.7m、1550.9nm、1554.1nm、1557.3nm、1560.6nm、1563.8nmに設定している。
【0031】
図2はバンドパスフィルタ(又はWDMカプラ)の構造を示す図である。バンドパスフィルタとWDMカプラの構造の違いはフィルタ素子の違いである。バンドパスフィルタ素子を使えばバンドパスフィルタになり、WDMフィルタ素子を使えばWDMカプラとなりなる。
【0032】
図3はバンドパスフィルタの反射、透過特性を示す図である。入射ポート20から入力された光は図3の特性に従って分岐ポート(反射ポート)及び透過ポート23にわかれる。また透過帯域の光が透過ポート23から入力すれば、入射ポート20から出力される。同様に反射帯域の光が分岐ポート21から入力されれば、入射ポート20から出力される。
【0033】
図4はWDMカプラの反射、透過特性を示す図である。WDMカプラ7,8,9は図1におけるバンドパスフィルタ7、8、9をそれぞれ置き換えたものである。動作はバンドパスフィルタの場合と同じになる。
【0034】
この結果、例えばFBGセンサー10、が故障して断線した場合でも、FBGセンサー12〜15には何ら影響を与えることなく計測を続けることが出来で、頑強なセンシングシステム構築が可能となる。
【0035】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、FBGセンシングシステムにおいて波長分割型光合分波器の透過ポートを直列に接続し、それぞれの波長分割型光合分波器の分岐ポートにFBGセンサーを接続して使用することで、一つのFBGセンサーが断線等の破損に至っても他のFBGセンサーの信号には影響を与えない信頼性の高い頑強なシステムを構築することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるFBGセンシングシステムの実施形態を示す構成図である。
【図2】本発明のFBGセンシングシステムに用いるバンドパスフィルタの構成を示す図である。
【図3】本発明に用いるバンドパスフィルタの反射特性と透過特性を示す図である。
【図4】本発明に用いるWDMカプラの反射特性と透過特性を示す図である。
【図5】本発明に用いたASE光源のスペクトラム波形である。
【図6】従来のFBGセンシング装置を示す図である。
【図7】従来のFBGセンシング装置を示す図である。
【符号の説明】
1:ASE光源
2:光ファイバ
3:光サーキュレータ
4:光ファイバ
5:光ファイバ
6:波長計
7〜9:バンドパスフィルタ
10〜15:FBGセンサー
20:入射ポート
21:分岐ポート
22:バンドパスフィルタ素子
23:透過ポート
90:広帯域光源
105:FBGセンサー
130:カプラ
140:光ファイバ
150:波長計
201:広帯域光源
202:波長計
203:3dBカプラ
204:光ファイバ
205:FBGセンサー
【発明の属する技術分野】
本発明は、FBGを用いて歪計測や温度計測を行うFBGセンシングシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバセンシング分野において、FBG(ファイバ・ブラッグ・グレーティング)は広帯域光源であるASE(Amplified Spontaneous Emission)光源などと組み合わせて、構造物の歪計測に用いられている。FBGはグレーティング間隔で決まる特定の光を反射する。FBGの反射波長幅(−3dB幅)は約0.1nmで、FBGに応力が加わり延び縮みする(FBGが歪む)ことでFBGの反射波長が変化する。このFBGを構造物の測定ヶ所に取り付けASE光を入射し、反射波長を波長計等で測定すればFBGの歪み、すなわち構造物の歪みが計測できる。この使い方は反射型FBGセンサーと呼ばれている。
【0003】
またFBGは透過型センサーとしても使用できる。特定波長を反射するFBGは、言いかえれば特定波長の透過光を遮断する遮断体である。この遮断する波長と反射する波長はセンサーとしてみれば等価であるため、遮断光の波長を測定することで透過型センサーとして使用できる。
【0004】
さらにFBGは温度変化に対してはファイバの屈折率が変化するため、FBGは温度検出にも使用できる。言い換えればFBGを用いた歪計測は温度の影響を受けやすいので、歪計測には温度の影響を無くすような手段が必要である。
【0005】
上記の光ファイバセンシングでは30Km程遠方まで光ファイバを張り巡らせ、その地点の歪み量測定が可能である。光ファイバの伝送損失、FBG損失があるので、測定距離を伸ばしさらに測定点数を増やすために、広帯域光源としては高出力で広帯域なASE光源が用いることが多い。また精度良く反射波長を計測することが必要である。
【0006】
広帯域光源であるASE光源としては、特許文献2において波長範囲100nm程度で光パワースペクトラム密度−20dB/nm以上の物が既に公開されている。
【0007】
また波長1550nmで用いられるFBGの場合、反射波長の変化は1.2pm/μストレイン程度である。即ちFBGからの反射波長の変化を1pmの分解能で計測すれば1μストレインの分解能で歪み計測が可能となる。
【0008】
図5は特許文献1に従来技術として示されているFBGセンシングシステムである。センサーとしてFBGが一つのファイバ上を直列に接続されている。
【0009】
広帯域光源90からの出力光はカプラ130を介して光ファイバ140を経由しFBGセンサー105に導かれる。FBGセンサー105は複数個あり、各々反射波長の異なるもので直列に接続されている。FBGセンサー105で反射されたそれぞれ異なる反射波長は、カプラ130に戻り、波長計150に導かれそれぞれの波長が検出される。
【0010】
また図6は特許文献3に記載されている内容を簡略化して示したものである。広帯域光源201、波長計202、3dBカプラ203(特許文献3では方向性結合器と表現されている)、光ファイバ204、FBGセンサ205で構成されている。多くのFBGセンサの測定が可能なように3dBカプラ203で分岐して使用している。
【0011】
【特許文献1】
米国特許 第5,361,130号
【特許文献2】
特開2001−111145号
【特許文献3】
特表2001−511895号
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら特許文献1を用いた場合、FBGセンサー105は直列に接続されているため、例えばカプラ130側の一つのFBGセンサー105が断線すれば、全部のFBGセンサーが使用できなくという問題があった。すなわちこの直列接続方式は安全性、信頼性に乏しいシステムであった。特にFBGセンサーは歪計測に用いられるもので、センサー部に応力がかかるため断線する可能性もありえるからである。
【0013】
また特許文献3を用いた場合にもFBGセンサー205は直列に接続されているため上記のように信頼性に欠けるものであった。また3dBカプラ203では透過光の挿入損失は3dB以上有るためその損失を補うには広帯域光源201の出力を高めなければならないという問題もあった。
【0014】
ここでは一つのFBGセンサーが断線等の破損に至っても他のFBGセンサーの信号には影響を与えない信頼性の高い頑強なシステムを構築することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明はこれらの課題を解決するためのものであり、広帯域光源と該広帯域光源の出力光を導出する光ファイバと、該光ファイバには複数個の波長分割型光合分岐器が各々の透過ポートを介して直列に接続し、該波長分割型合分岐器のそれぞれの分岐ポートにはFBG(ファイバ・ブラッグ・グレーティング)を用いた一つのFBGセンサーを接続し、該FBGセンサーからの反射光を測定する手段を有することを特徴とする。
【0016】
また本発明は、前記波長分割型光合分波器がWDMカプラあるいはバンドパスフィルタであることを特徴とする。
【0017】
また本発明は、前記WDMカプラあるいはバンドパスフィルタは透過ポートの透過光に対する挿入損失あるいは分岐ポートの分岐光に対する挿入損失が1dB以下であことを特徴とする。
【0018】
さらに本発明は、前記一つのFBGセンサーとは、温度補正用のFBGと歪測定用のFBGからなることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に実施例として、本発明によるFBGセンシングシステムについて説明する。図1は本発明の第1の実施形態を示す構成図である。
【0020】
広帯域光源であるASE光源1、光ファイバ2、光分岐手段として光サーキュレータ3、光ファイバ4、光ファイバ5、波長計6、波長分割型合分波器として各々透過光波長帯域の異なるバンドパスフィルタ7〜9、バンドパスフィルタ7〜9の分岐ポートである反射ポートに接続された反射波長の異なるFBGセンサー10〜15で構成されている。
【0021】
広帯域ASE光源1からの出力光は光ファイバ2、光サーキュレータ3、光ファイバ4を介してバンドパスフィルタ7に導かれる。バンドパスフィルタ7〜9はそれぞれの透過ポートを介して直列に接続され、また各々の透過光波長帯域、反射光波長帯域は異なるように設定されている。さらにそれぞれの反射光波長帯域内にそれぞれFBG10〜15の反射波長がくるように設定されている。
【0022】
例えばバンドパスフィルタ7の分岐ポートである反射ポートにはFBG10およびFBG11が接続され、FBG10およびFBG11で反射された帯域のASE光はバンドパスフィルタ7に戻り、さらに光サーキュレータ3に戻ってきて光ファイバ5を介して波長計6で波長が測定される。
【0023】
さらにバンドパスフィルタ7を透過した帯域のASE光はバンドパスフィルタ8に導かれる。以下同様にしてFBG12、13の反射波長も波長計6で計測されることになる。
【0024】
またバンドパスフィルタ8を透過した帯域のASE光も同様にFBG14、15で反射され波長計6で計測されることになる。ここでバンドパスフィルタ7〜9のそれぞれの反射ポートに接続されている一対のFBG(たとえばFBG10とFBG11)は、一つは歪計測用のFBGセンサーで他の一つは温度補正用のFBGセンサーであり、この一対のFBGを一つのセンサーとみなせる。
【0025】
このような構成でFBGからの反射波長を測定しその波長変化からFBGの歪み量が変換出来る。
【0026】
なお、バンドパスフィルタ7〜9は図2に示すように、入射ポート20からの入射光をバンドパスフィルタ素子22によって、分岐ポート21と透過ポート23に分波するようにしたものである。
【0027】
またここでは波長分割型合分波器としてバンドパスフィルタを用いているが、WDMカプラで合分波してもよい。但し単なる3dBカプラ等の分岐器では信号光の損失が大きくなるため用いないほうが良い。例えば3dBカプラを信号光が往復すれば6dBの損失となる。このような損失の大きい部品を直列に接続することは実用的でない。一方バンドパスフィルタやWDMカプラの信号光損失の実力は0.5dB程度と小さいのでFBGセンシングシステムには適する。
【0028】
このように、前記WDMカプラあるいはバンドパスフィルタは、透過ポートの透過光に対する挿入損失あるいは分岐ポートの分岐光に対する挿入損失が1dB以下であることが好ましい。
【0029】
【実施例】
図1に示す本発明のFBGセンシング装置を作成した。
【0030】
図5にASE光源のスペクトラム波形を示す。ASE光源1は特許文献2のものであり、波長範囲100nm程度で光パワースペクトラム密度−20dB/nm以上の広帯域光源である。センサー用のFBG10〜FBG15の中心反射波長はそれぞれ3.2nm毎で、1541.3nm、1544.5nm、1547.7m、1550.9nm、1554.1nm、1557.3nm、1560.6nm、1563.8nmに設定している。
【0031】
図2はバンドパスフィルタ(又はWDMカプラ)の構造を示す図である。バンドパスフィルタとWDMカプラの構造の違いはフィルタ素子の違いである。バンドパスフィルタ素子を使えばバンドパスフィルタになり、WDMフィルタ素子を使えばWDMカプラとなりなる。
【0032】
図3はバンドパスフィルタの反射、透過特性を示す図である。入射ポート20から入力された光は図3の特性に従って分岐ポート(反射ポート)及び透過ポート23にわかれる。また透過帯域の光が透過ポート23から入力すれば、入射ポート20から出力される。同様に反射帯域の光が分岐ポート21から入力されれば、入射ポート20から出力される。
【0033】
図4はWDMカプラの反射、透過特性を示す図である。WDMカプラ7,8,9は図1におけるバンドパスフィルタ7、8、9をそれぞれ置き換えたものである。動作はバンドパスフィルタの場合と同じになる。
【0034】
この結果、例えばFBGセンサー10、が故障して断線した場合でも、FBGセンサー12〜15には何ら影響を与えることなく計測を続けることが出来で、頑強なセンシングシステム構築が可能となる。
【0035】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、FBGセンシングシステムにおいて波長分割型光合分波器の透過ポートを直列に接続し、それぞれの波長分割型光合分波器の分岐ポートにFBGセンサーを接続して使用することで、一つのFBGセンサーが断線等の破損に至っても他のFBGセンサーの信号には影響を与えない信頼性の高い頑強なシステムを構築することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるFBGセンシングシステムの実施形態を示す構成図である。
【図2】本発明のFBGセンシングシステムに用いるバンドパスフィルタの構成を示す図である。
【図3】本発明に用いるバンドパスフィルタの反射特性と透過特性を示す図である。
【図4】本発明に用いるWDMカプラの反射特性と透過特性を示す図である。
【図5】本発明に用いたASE光源のスペクトラム波形である。
【図6】従来のFBGセンシング装置を示す図である。
【図7】従来のFBGセンシング装置を示す図である。
【符号の説明】
1:ASE光源
2:光ファイバ
3:光サーキュレータ
4:光ファイバ
5:光ファイバ
6:波長計
7〜9:バンドパスフィルタ
10〜15:FBGセンサー
20:入射ポート
21:分岐ポート
22:バンドパスフィルタ素子
23:透過ポート
90:広帯域光源
105:FBGセンサー
130:カプラ
140:光ファイバ
150:波長計
201:広帯域光源
202:波長計
203:3dBカプラ
204:光ファイバ
205:FBGセンサー
Claims (4)
- 広帯域光源の出力光を導出する光ファイバに、複数個の波長分割型光合分岐器を各々の透過ポートを介して直列に接続し、該波長分割型合分岐器のそれぞれの分岐ポートにはFBG(ファイバ・ブラッグ・グレーティング)を用いた一つのFBGセンサーを接続し、該FBGセンサーからの反射光を測定する手段を有することを特徴とするFBGセンシングシステム。
- 前記波長分割型光合分波器がWDMカプラあるいはバンドパスフィルタであることを特徴とする請求項1記載のFBGセンシングシステム。
- 前記WDMカプラあるいはバンドパスフィルタは、透過ポートの透過光に対する挿入損失あるいは分岐ポートの分岐光に対する挿入損失が1dB以下であことを特徴とする請求項2記載のFBGセンシングシステム。
- 前記一つのFBGセンサーは、温度補正用のFBGと歪測定用のFBGからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のFBGセンシングシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003018659A JP2004233070A (ja) | 2003-01-28 | 2003-01-28 | Fbgセンシングシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003018659A JP2004233070A (ja) | 2003-01-28 | 2003-01-28 | Fbgセンシングシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004233070A true JP2004233070A (ja) | 2004-08-19 |
Family
ID=32948727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003018659A Pending JP2004233070A (ja) | 2003-01-28 | 2003-01-28 | Fbgセンシングシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004233070A (ja) |
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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