JP2000352547A - 分岐光線路監視システム及び分岐光線路監視方法 - Google Patents

分岐光線路監視システム及び分岐光線路監視方法

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JP2000352547A
JP2000352547A JP11163959A JP16395999A JP2000352547A JP 2000352547 A JP2000352547 A JP 2000352547A JP 11163959 A JP11163959 A JP 11163959A JP 16395999 A JP16395999 A JP 16395999A JP 2000352547 A JP2000352547 A JP 2000352547A
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light
monitoring
optical line
wave
branch
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JP11163959A
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English (en)
Inventor
Kazumasa Ozawa
一雅 小澤
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価に構成することができる分岐光線路監視
システムを提供する。 【解決手段】 分岐光線路監視システム1は、監視光λ
1〜λ4を出力する光源と、監視光λ1〜λ4を分岐光
線路に導入する方向性結合器30と、分岐後の光ファイ
バ線路11〜14それぞれに設けられた4個の光フィル
タ41〜44と、監視光λ1〜λ4の後方散乱光を検出
する検出部63と、当該後方散乱光の検出結果から分岐
後の光ファイバ線路11〜14の状態を演算する演算部
64とを備える。光フィルタ41は監視光λ1のみを透
過させ、光フィルタ42は監視光λ1とλ2のみを透過
させ、光フィルタ43は監視光λ1〜λ3のみを透過さ
せ、光フィルタ44は監視光λ1〜λ4を透過させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1対n分岐光線路
の状態を監視する分岐光線路監視システム及び分岐光線
路監視方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ線路の長手方向の破断や損失
分布等を監視する光線路監視システムとして、OTDR
(Optical Time Domain Reflectometer)を利用したも
のが知られている。OTDRは、光ファイバ線路に監視
光を伝搬させ、その光ファイバ線路の損失等により監視
光が散乱されて後方に進む光(後方散乱光)の強度を時
間の関数として検出し、その検出結果に基づいて光ファ
イバ線路の長手方向の損失分布や故障(破断等)を監視
する手法である。
【0003】このOTDRを1対n分岐光線路(n≧
2)に適用したものとして、例えば特開平2−1416
41号公報に記載されているような分岐光線路監視シス
テムが知られている。この分岐光線路監視システムは、
分岐後のn本の光ファイバ線路それぞれに、互いに波長
が異なるn波の監視光のうち何れか1波を選択的に透過
させるバンドパスフィルタを設けておく。そして、その
n波の監視光それぞれを分岐前の位置から入力して、n
本の光ファイバ線路それぞれの状態を順次に監視するも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
にかかる分岐光線路監視システムは、分岐後のn本の光
ファイバ線路それぞれに、互いに遮断特性の異なるバン
ドパスフィルタを設ける必要があり、製造コストが多大
になるという問題点を有する。
【0005】そこで本発明は、上記問題点を解決し、安
価に構成することができる分岐光線路監視システム及び
分岐光線路監視方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の分岐光線路監視システムは、1本の分岐前
の光線路を伝搬する信号光を分岐部により分岐させてn
本(n≧2)の分岐後の光線路に伝搬させる分岐光線路
を監視する分岐光線路監視システムであって、上記信号
光の波長と異なり、かつ、互いに波長が異なるn波の監
視光それぞれを出力する光源と、上記光源から出力され
た上記n波の監視光それぞれを上記分岐前の光線路に導
入して上記分岐部へ向けて伝搬させる監視光導入部と、
上記n本の分岐後の光線路それぞれに設けられ、上記n
波の監視光が含まれる波長帯域において、上記n波の監
視光のうち互いに異なるいずれか1波の監視光と上記1
波の監視光よりも短波長の監視光とを透過させるととも
に、上記1波の監視光よりも長波長の監視光を遮断する
n個の光透過部と、上記n本の分岐後の光線路で生じた
上記n波の監視光それぞれの後方散乱光を上記分岐前の
光線路から取り出して検出する後方散乱光検出部と、上
記後方散乱光検出部による上記n波の監視光それぞれの
後方散乱光の検出結果に基づいて演算を行い、上記n本
の分岐後の光線路それぞれの状態を求める演算部とを備
えることを特徴としている。
【0007】バンドパスフィルタよりも安価に構成でき
るローパスフィルタ(上記特性を有する光透過部)を分
岐後の光線路に設け、n波の監視光それぞれの後方散乱
光の検出結果に基づく演算によってn本の分岐後の光線
路それぞれの状態を求めることで、分岐光線路監視シス
テムを安価に構成することができる。
【0008】また、本発明の分岐光線路監視システムに
おいては、上記演算部は、上記n波の監視光のうち短波
長側から順に第i番目の監視光が上記光源から出力され
たときの上記後方散乱光検出部による検出結果をmi
したときに、上記n個の光透過部のうち上記第i番目の
監視光と上記第i番目の監視光よりも短波長の監視光と
を透過させるとともに、上記第i番目の監視光よりも長
波長の監視光を遮断する光透過部が設けられた分岐後の
光線路の状態Riを、 Ri = mi − mi+1 (i≦n−1のとき) Ri = mi (i=nのとき) なる演算式により求めることを特徴としてもよい。
【0009】上記演算式を用いることで、分岐後の光線
路の状態を容易に求めることが可能となる。
【0010】また、上記課題を解決するために本発明の
分岐光線路監視システムは、1本の分岐前の光線路を伝
搬する信号光を分岐部により分岐させてn本(n≧2)
の分岐後の光線路に伝搬させる分岐光線路を監視する分
岐光線路監視システムであって、上記信号光の波長と異
なり、かつ、互いに波長が異なるn波の監視光それぞれ
を出力する光源と、上記光源から出力された上記n波の
監視光それぞれを上記分岐前の光線路に導入して上記分
岐部へ向けて伝搬させる監視光導入部と、上記n本の分
岐後の光線路それぞれに設けられ、上記n波の監視光が
含まれる波長帯域において、上記n波の監視光のうち互
いに異なるいずれか1波の監視光と上記1波の監視光よ
りも長波長の監視光とを透過させるとともに、上記1波
の監視光よりも短波長の監視光を遮断するn個の光透過
部と、上記n本の分岐後の光線路で生じた上記n波の監
視光それぞれの後方散乱光を上記分岐前の光線路から取
り出して検出する後方散乱光検出部と、上記後方散乱光
検出部による上記n波の監視光それぞれの後方散乱光の
検出結果に基づいて演算を行い、上記n本の分岐後の光
線路それぞれの状態を求める演算部とを備えることを特
徴としてもよい。
【0011】バンドパスフィルタよりも安価に構成でき
るハイパスフィルタ(上記特性を有する光透過部)を分
岐後の光線路に設け、n波の監視光それぞれの後方散乱
光の検出結果に基づく演算によってn本の分岐後の光線
路それぞれの状態を求めることで、分岐光線路監視シス
テムを安価に構成することができる。
【0012】また、本発明の分岐光線路監視システムに
おいては、上記演算部は、上記n波の監視光のうち長波
長側から順に第j番目の監視光が上記光源から出力され
たときの上記後方散乱光検出部による検出結果をmj
したときに、上記n個の光透過部のうち上記第j番目の
監視光と上記第j番目の監視光よりも長波長の監視光と
を透過させるとともに、上記第j番目の監視光よりも短
波長の監視光を遮断する光透過部が設けられた分岐後の
光線路の状態Rjを、 Rj = mj − mj+1 (j≦n−1のとき) Rj = mj (j=nのとき) なる演算式により求めることを特徴としてもよい。
【0013】上記演算式を用いることで、分岐後の光線
路の状態を容易に求めることが可能となる。
【0014】また、本発明の分岐光線路監視システムに
おいては、上記n個の光透過部それぞれは、光ファイバ
グレーティングによって構成されることを特徴としても
よい。
【0015】光ファイバグレーティングにより、精度の
高い遮断特性を有する光透過部を構成することが可能と
なる。
【0016】また、本発明の分岐光線路監視システムに
おいては、上記n個の光透過部それぞれは、光ファイバ
グレーティングと誘電体多層膜とを組み合わせて構成さ
れることを特徴としてもよい。
【0017】精度の高い遮断特性の実現が可能な光ファ
イバグレーティングと比較的安価に構成できる誘電体多
層膜とを組み合わせることで、精度の高い遮断特性を有
する光透過部を安価に構成することが可能となる。
【0018】また、本発明の分岐光線路監視システムに
おいては、上記n個の光透過部それぞれの光遮断特性を
周囲温度に関わらず略一定に制御する遮断特性制御部を
さらに備えることを特徴としてもよい。
【0019】遮断特性制御部を備えることで、周囲環境
に関わらずn個の光透過部それぞれの光遮断特性を略一
定に保つことが可能となり、高い測定精度を維持するこ
とが可能となる。
【0020】また、上記課題を解決するために、本発明
の分岐光線路監視方法は、1本の分岐前の光線路を伝搬
する信号光を分岐部により分岐させてn本(n≧2)の
分岐後の光線路に伝搬させる分岐光線路を監視する分岐
光線路監視方法であって、上記信号光の波長と異なり、
かつ、互いに波長が異なるn波の監視光それぞれを光源
から出力し、上記n波の監視光それぞれを上記分岐前の
光線路に導入して上記分岐部へ向けて伝搬させ、上記n
波の監視光が含まれる波長帯域において、上記n波の監
視光のうち互いに異なるいずれか1波の監視光と上記1
波の監視光よりも短波長の監視光とを透過させるととも
に、上記1波の監視光よりも長波長の監視光を遮断する
n個の光透過部それぞれが設けられた上記n本の分岐後
の光線路で生じた上記n波の監視光それぞれの後方散乱
光を上記分岐前の光線路から取り出して検出し、上記n
波の監視光それぞれの後方散乱光の検出結果に基づいて
演算を行い、上記n本の分岐後の光線路それぞれの状態
を求めることを特徴としている。
【0021】バンドパスフィルタよりも安価に構成でき
るローパスフィルタ(上記特性を有する光透過部)を分
岐後の光線路に設け、n波の監視光それぞれの後方散乱
光の検出結果に基づく演算によってn本の分岐後の光線
路それぞれの状態を求めることで、安価に分岐光線路の
監視を行うことが可能となる。
【0022】また、本発明の分岐光線路監視方法におい
ては、上記n波の監視光のうち短波長側から順に第i番
目の監視光が上記光源から出力されたときの上記後方散
乱光の検出結果をmiとしたときに、上記n個の光透過
部のうち上記第i番目の監視光と上記第i番目の監視光
よりも短波長の監視光とを透過させるとともに、上記第
i番目の監視光よりも長波長の監視光を遮断する光透過
部が設けられた分岐後の光線路の状態Riを、 Ri = mi − mi+1 (i≦n−1のとき) Ri = mi (i=nのとき) なる演算式により求めることを特徴としてもよい。
【0023】上記演算式を用いることで、分岐後の光線
路の状態を容易に求めることが可能となる。
【0024】また、上記課題を解決するために、本発明
の分岐光線路監視方法は、1本の分岐前の光線路を伝搬
する信号光を分岐部により分岐させてn本(n≧2)の
分岐後の光線路に伝搬させる分岐光線路を監視する分岐
光線路監視方法であって、上記信号光の波長と異なり、
かつ、互いに波長が異なるn波の監視光それぞれを光源
から出力し、上記n波の監視光それぞれを上記分岐前の
光線路に導入して上記分岐部へ向けて伝搬させ、上記n
波の監視光が含まれる波長帯域において、上記n波の監
視光のうち互いに異なるいずれか1波の監視光と上記1
波の監視光よりも長波長の監視光とを透過させるととも
に、上記1波の監視光よりも短波長の監視光を遮断する
n個の光透過部それぞれが設けられた上記n本の分岐後
の光線路で生じた上記n波の監視光それぞれの後方散乱
光を上記分岐前の光線路から取り出して検出し、上記n
波の監視光それぞれの後方散乱光の検出結果に基づいて
演算を行い、上記n本の分岐後の光線路それぞれの状態
を求めることを特徴としてもよい。
【0025】バンドパスフィルタよりも安価に構成でき
るハイパスフィルタ(上記特性を有する光透過部)を分
岐後の光線路に設け、n波の監視光それぞれの後方散乱
光の検出結果に基づく演算によってn本の分岐後の光線
路それぞれの状態を求めることで、安価に分岐光線路の
監視を行うことが可能となる。
【0026】また、本発明の分岐光線路監視方法におい
ては、上記n波の監視光のうち長波長側から順に第j番
目の監視光が上記光源から出力されたときの上記後方散
乱光の検出結果をmjとしたときに、上記n個の光透過
部のうち上記第j番目の監視光と上記第j番目の監視光
よりも長波長の監視光とを透過させるとともに、上記第
j番目の監視光よりも短波長の監視光を遮断する光透過
部が設けられた分岐後の光線路の状態Rjを、 Rj = mj − mj+1 (j≦n−1のとき) Rj = mj (j=nのとき) なる演算式により求めることを特徴としてもよい。
【0027】上記演算式を用いることで、分岐後の光線
路の状態を容易に求めることが可能となる。
【0028】また、本発明の分岐光線路監視方法におい
ては、上記n個の光透過部それぞれは、光ファイバグレ
ーティングによって構成されることを特徴としてもよ
い。
【0029】光ファイバグレーティングにより、精度の
高い遮断特性を有する光透過部を構成することが可能と
なる。
【0030】また、本発明の分岐光線路監視方法におい
ては、上記n個の光透過部それぞれは、光ファイバグレ
ーティングと誘電体多層膜とを組み合わせて構成される
ことを特徴としてもよい。
【0031】精度の高い遮断特性の実現が可能な光ファ
イバグレーティングと比較的安価に構成できる誘電体多
層膜とを組み合わせることで、精度の高い遮断特性を有
する光透過部を安価に構成することが可能となる。
【0032】また、本発明の分岐光線路監視方法におい
ては、上記n個の光透過部それぞれの光遮断特性を周囲
温度に関わらず略一定に制御することを特徴としてもよ
い。
【0033】光透過部の遮断特性を略一定に保つこと
で、高い測定精度を維持することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態に係る分岐光線
路監視システムについて、図面を参照して説明する。本
実施形態にかかる分岐光線路監視システムは、1対4分
岐光線路(n=4)を監視する分岐光線路監視システム
である。
【0035】まず、本実施形態に係る分岐光線路監視シ
ステムの構成について説明する。図1は本実施形態に係
る分岐光線路監視システムのシステム構成図である。
【0036】監視対象となる1対4分岐光線路は、図1
に示すように、1本の分岐前の光ファイバ線路10と4
本の分岐後の光ファイバ線路11〜14と分岐部20と
を備えて構成される。ここで、分岐部20は、それぞれ
2分岐する3つの分岐素子21〜23からなる。なお、
分岐部20がスターカプラであるのが、安価に構成でき
る点で好適である。この1対4分岐光線路では、光ファ
イバ線路10を伝搬してきた信号光は、分岐部20によ
り4分岐され、光ファイバ線路11〜14それぞれを伝
搬していく。
【0037】本実施形態にかかる分岐光線路監視システ
ム1は、方向性結合器30(監視光導入部)と、4個の
光フィルタ41〜44(光透過部)と、4個のターミネ
ーションフィルタ51〜54と、OTDR装置60と、
光ファイバセレクタ70と、光フィルタ80とを備えて
構成される。以下、各構成要素について詳細に説明す
る。
【0038】OTDR装置60は、光源61と、方向性
結合器62と、検出部63(後方散乱光検出部)と、演
算部64とを備えて構成される。光源61は、図2に示
すように、信号光の波長と異なり、かつ、互いに波長が
異なる4波の監視光それぞれを出力する。すなわち、光
源61は、波長λ1のパルス状の監視光(以下、監視光
λ1という)、波長λ2のパルス状の監視光(以下、監
視光λ2という)、波長λ3のパルス状の監視光(以
下、監視光λ3という)、及び、波長λ4のパルス状の
監視光(以下、監視光λ4という)それぞれを、順次出
力できるようになっている。ここで、監視光λ1〜λ4
それぞれの波長は、式(1)の関係を満たしている。
【0039】λ1<λ2<λ3<λ4 (1) かかる光源61は、例えば、半導体発光素子と、互いに
異なる格子間隔を有する複数の光ファイバグレーティン
グを組み合わせることで容易に実現できる。
【0040】方向性結合器62は、光源61から出力さ
れた監視光λ1〜λ4を光ファイバセレクタ70の側に
通過させるとともに、光ファイバセレクタ70の側から
到達した監視光λ1〜λ4の後方散乱光を入力し、検出
部63に対して出力する。尚、検出部63、演算部64
については後述する。
【0041】光ファイバセレクタ70は1対nの光切替
器であり、当該光ファイバセレクタ70の切替動作によ
り、光源61から出力されて方向性結合器62を通過し
た監視光λ1〜λ4を所望の監視対象(分岐光線路)に
入射させることができる。
【0042】方向性結合器30は、分岐前の光ファイバ
線路10に設けられている。方向性結合器30は、信号
光をそのまま通過させて光ファイバ線路10を伝搬させ
るとともに、光源61から出力されて方向性結合器6
2、光ファイバセレクタ70を通過してきた監視光λ1
〜λ4それぞれを、光ファイバ線路10に導入して分岐
部20へ向けて伝搬させる。また、方向性結合器30
は、分岐部20の側から到達する監視光λ1〜λ4の後
方散乱光を入力し、当該後方散乱光を光ファイバセレク
タ70、方向性結合器62に向けて出力する。
【0043】4個の光フィルタ41〜44それぞれは、
4本の分岐後の光ファイバ線路11〜14に設けられて
おり、より詳細には、分岐部20との接続部の近傍に設
けられている。4個の光フィルタ41〜44の透過率T
の波長λへの依存性(以下、遮断特性という)はそれぞ
れ、図3(a)〜(d)に示すようになっており、4波
の監視光が含まれる波長帯域において、4波の監視光の
うち互いに異なるいずれか1波の監視光と当該1波の監
視光よりも短波長の監視光とを透過させるとともに、当
該1波の監視光よりも長波長の監視光を遮断する。
【0044】すなわち、分岐後の光ファイバ線路11に
設けられた光フィルタ41は、図3(a)に示すよう
に、監視光λ1〜λ4が含まれる波長帯域において、監
視光λ1を透過させるとともに、監視光λ1よりも長波
長の監視光λ2〜λ4を遮断する。分岐後の光ファイバ
線路12に設けられた光フィルタ42は、図3(b)に
示すように、監視光λ1〜λ4が含まれる波長帯域にお
いて、監視光λ2と当該監視光λ2よりも短波長の監視
光λ1とを透過させるとともに、監視光λ2よりも長波
長の監視光λ3,λ4を遮断する。分岐後の光ファイバ
線路13に設けられた光フィルタ43は、図3(c)に
示すように、監視光λ1〜λ4が含まれる波長帯域にお
いて、監視光λ3と当該監視光λ3よりも短波長の監視
光λ1,λ2とを透過させるとともに、監視光λ3より
も長波長の監視光λ4を遮断する。分岐後の光ファイバ
線路14に設けられた光フィルタ44は、図3(d)に
示すように、監視光λ1〜λ4が含まれる波長帯域にお
いて、監視光λ4と当該監視光λ4よりも短波長の監視
光λ1〜λ3とを透過させる。
【0045】4個の光フィルタ41〜44それぞれは、
光ファイバグレーティングと誘電体多層膜フィルタ(誘
電体多層膜)とを組み合わせて構成される。以下、光フ
ィルタ41を例にとってその構成を説明する。光フィル
タ41は、図4に示すように、分岐後の光ファイバ線路
11に内蔵された回折格子からなる光ファイバグレーテ
ィング41aと、分岐後の光ファイバ線路11に挿入さ
れた誘電体多層膜フィルタ41bとを組み合わせて構成
される。
【0046】光ファイバグレーティング41aの遮断特
性は、図5(a)に示すように、監視光λ1よりも長波
長の比較的狭い波長帯域の光のみを遮断し、透過率の立
ち下がりが極めて鋭いという特徴を有している。このよ
うな遮断特性は、光ファイバグレーティング51aの格
子間隔を調節することで実現可能である。
【0047】一方、誘電多層膜フィルタ41bの遮断特
性は、図5(b)に示すように、監視光λ1よりも長波
長の比較的広い波長帯域の光のみを遮断するが、透過率
の立ち下がりが鈍いという特徴を有している。このよう
な遮断特性は、誘電体多層膜フィルタ51dを構成する
各誘電体膜の膜厚を調節することで実現可能である。
【0048】従って、光ファイバグレーティング41a
と誘電体多層膜フィルタ41bとを組み合わせた光フィ
ルタ41の遮断特性は図5(c)に示すようになり、監
視光λ1よりも短波長側の光を透過させ、かつ、透過率
の立ち下がりが極めて鋭いローパスフィルタが実現す
る。
【0049】4個のターミネーションフィルタ51〜5
4それぞれは、4本の分岐後の光ファイバ線路11〜1
4の終端部に設けられている。ターミネーションフィル
タ51〜54それぞれは、4本の分岐後の光ファイバ線
路11〜14を伝搬してきた監視光λ1〜λ4を反射さ
せる。
【0050】光フィルタ80は、方向性結合器30の前
段(信号光の入射側)に設けられている。光フィルタ8
0は、信号光をそのまま通過させて光ファイバ線路10
を伝搬させるとともに、方向性結合器30の側から到達
した監視光λ1〜λ4の後方散乱光を遮断する。
【0051】OTDR装置60の検出部63は、4本の
分岐後の光ファイバ線路11〜14で生じた4波の監視
光λ1〜λ4それぞれの後方散乱光を検出する。より具
体的には、フォトディテクタ等を用い、方向性結合器6
2から出力される光の強度を経時的に観測することによ
り、監視光λ1〜λ4の後方散乱光を検出する。尚、当
該後方散乱光は、方向性結合器30によって、分岐前の
光ファイバ線路10から取り出される。
【0052】OTDR装置60の演算部64は、検出部
63によって検出された4波の監視光λ1〜λ4それぞ
れの後方散乱光の検出結果に基づいて演算を行い、4本
の分岐後の光ファイバ線路11〜14それぞれの状態を
求める。より詳細には、監視光λ1〜λ4が光源61か
ら出力されたときの検出部63による検出結果をそれぞ
れm1〜m4としたときに、分岐後の光ファイバ線路11
〜14の状態R1〜R4を式(2)〜(5)によって求
める。 R1 = m1 − m2 (2) R2 = m2 − m3 (3) R3 = m3 − m4 (4) R4 = m4 (5) ここで、m1〜m4は、監視光λ1〜λ4の後方散乱光強
度を表しており、経時的に変化する量(時間の関数)で
ある。上記式(2)〜(5)より求めた、状態R1〜R
4は、具体的には、光ファイバ線路11〜14それぞれ
を単独で測定した場合の後方散乱光の強度パターンを表
すことになる。
【0053】続いて、本実施形態にかかる分岐光線路監
視システムの作用について説明し、併せて本発明の実施
形態にかかる分岐光線路監視方法について説明する。図
6は、光源61から出力された監視光λ1〜λ4それぞ
れの伝搬を説明する図であり、図7は、光源61から監
視光λ1〜λ4それぞれが出力された場合の検出部64
による検出結果を示す図である。
【0054】光源61から監視光λ1が出力されると、
監視光λ1は方向性結合器62、光ファイバセレクタ7
0を通過し、方向性結合器30によって分岐前の光ファ
イバ線路10に導入される。分岐前の光ファイバ線路1
0に導入された監視光λ1は、当該光ファイバ線路10
内を分岐部20に向かって伝搬し、分岐部20によって
4分岐される。分岐部20によって4分岐された監視光
λ1それぞれは、光フィルタ41〜44に入射する。こ
こで、図3(a)〜図3(d)を用いて説明した光フィ
ルタ41〜44の遮断特性により、図6(a)に示すよ
うに、分岐後の光ファイバ線路11〜14に導入された
監視光λ1は光フィルタ41〜44それぞれを通過し、
後方散乱光を発しながらターミネーションフィルタ51
〜54に向かって伝搬する。
【0055】分岐後の光ファイバ線路11〜14に導入
された監視光λ1の後方散乱光は、分岐部20によって
分岐前の光ファイバ線路10に導入され、方向性結合器
30により、光ファイバセレクタ70の側に出力され
る。一方、監視光λ1の後方散乱光の一部が方向性結合
器30を信号源の側に通過してしまったとしても、当該
監視光λ1の後方散乱光は、光フィルタ80によって遮
断される。光ファイバセレクタ70の側に出力された監
視光λ1の後方散乱光は、光ファイバセレクタ70を通
過し、方向性結合器62によって検出部63に導かれ
る。
【0056】分岐光線路に故障がない場合、検出部63
によって検出される検出結果m1は、図7(a)に示す
ようになり、これは、光ファイバ線路11〜14を単独
で測定した場合の後方散乱光の強度パターンの和を表す
ことになる。
【0057】一方、光源61から監視光λ2が出力され
た場合は、図6(b)に示すように、分岐後の光ファイ
バ線路12〜14に導入された監視光λ2が光フィルタ
42〜44をそれぞれ通過し、後方散乱光を発しながら
ターミネーションフィルタ52〜54に向かって伝搬す
る。分岐後の光ファイバ線路12〜14に導入された監
視光λ2の後方散乱光は、検出部63によって検出され
る。検出部63によって検出された検出結果m2は、図
7(b)に示すようになり、これは、光ファイバ線路1
2〜14をそれぞれ単独で測定した場合の後方散乱光の
強度パターンの和を表すことになる。
【0058】また、光源61から監視光λ3が出力され
た場合は、図6(c)に示すように、分岐後の光ファイ
バ線路13,14に導入された監視光λ3が光フィルタ
43,44をそれぞれ通過し、後方散乱光を発しながら
ターミネーションフィルタ53,54に向かって伝搬す
る。分岐後の光ファイバ線路13,14に導入された監
視光λ3の後方散乱光は、検出部63によって検出され
る。検出部63によって検出された検出結果m3は、図
7(c)に示すようになり、これは、光ファイバ線路1
3,14をそれぞれ単独で測定した場合の後方散乱光の
強度パターンの和を表すことになる。
【0059】また、光源61から監視光λ4が出力され
た場合は、図6(d)に示すように、分岐後の光ファイ
バ線路14に導入された監視光λ4のみが光フィルタ4
4を通過し、後方散乱光を発しながらターミネーション
フィルタ54に向かって伝搬する。分岐後の光ファイバ
線路14に導入された監視光λ4の後方散乱光は、検出
部63によって検出される。検出部63によって検出さ
れた検出結果m4は、図7(d)に示すようになり、こ
れは、光ファイバ線路14を単独で測定した場合の後方
散乱光の強度パターンを表すことになる。
【0060】その後、演算部64により、上記式(2)
〜(5)に基づいて、分岐後の光ファイバ線路11〜1
4の状態R1〜R4が求められる。かかる状態R1〜R
4は、具体的には、光ファイバ線路11〜14それぞれ
を単独で測定した場合の後方散乱光の強度パターンを表
すことになる。
【0061】ここで、例えば図8に示すように、分岐後
の光ファイバ線路12の途中に破断等の故障が生じた場
合、検出部63によって検出された検出結果m1〜m4
れぞれは、図9(a)〜図9(d)に示すようになる。
すなわち、検出結果m3,m4は、図9(c)及び図9
(d)に示すように、故障が生じていない場合と比較し
て変化していないが、検出結果m1,m2は、図9(a)
及び図9(b)に示すように、故障の生じている箇所に
対応して一定の減衰パターンを生ずる。ここで、図9
(a)及び図9(b)に示す減衰パターンは、同様のも
のであるため、上記式(2)〜(5)に基づいて演算を
行うと、状態R2のみに変化が生じる。その結果、分岐
後の光ファイバ線路12に故障が生じていること、及
び、故障の個所を特定することが可能となる。
【0062】また、特定の分岐後の光ファイバ線路の状
態のみを検出したい場合は、2種の監視光を分岐光線路
に導入することで十分となる。すなわち、分岐後の光フ
ァイバ線路12の状態R2を検出するためには、上記式
(3)より、m2,m3のみが必要となり、従って、監視
光λ2,λ3を分岐光線路に導入することで十分とな
る。
【0063】続いて、本実施形態にかかる分岐光線路監
視システムの効果について説明する。本実施形態にかか
る分岐光線路監視システム1は、ローパスフィルタであ
る光フィルタ41〜44を分岐後の光ファイバ線路11
〜14それぞれに設け、監視光λ1〜λ4それぞれの後
方散乱光の検出結果に基づく演算によって4本の分岐後
の光ファイバ線路11〜14それぞれの状態R1〜R4
を求めている。ローパスフィルタは一般にバンドパスフ
ィルタよりも安価に構成することができるため、分岐後
の光ファイバ線路11〜14それぞれに互いに異なる波
長の監視光λ1〜λ4を導入すべくバンドパスフィルタ
を備える場合と比較して、分岐光線路監視システムを安
価に構成することができる。
【0064】また、本実施形態にかかる分岐光線路監視
システム1は、分岐後の光ファイバ線路11〜14の状
態R1〜R4それぞれを、上記式(2)〜(5)に基づ
いて演算しているため、分岐後の光ファイバ線路11〜
14の状態R1〜R4それぞれを極めて容易に求めるこ
とが可能となる。
【0065】また、本実施形態にかかる分岐光線路監視
システム1は、精度の高い遮断特性の実現が可能な光フ
ァイバグレーティングと比較的安価に構成できる誘電体
多層膜フィルタとを組み合わせて光フィルタ41〜44
を構成していることで、精度の高い遮断特性を有する光
フィルタ41〜44を安価に構成することが可能とな
る。
【0066】上記実施形態にかかる分岐光線路監視シス
テム1においては、光フィルタ41〜44の遮断特性
は、図3(a)〜図3(d)に示すように、透過させる
べき波長の透過率を1(=100%)とし、遮断すべき
波長の透過率を0(=0%)としていたが、透過させる
べき波長の透過率は、遮断すべき波長の透過率よりも十
分大きければ、30%以上であれば十分であり、90%
以上であることが好適である。同様に、遮断すべき波長
の透過率は、透過させるべき波長の透過率よりも十分小
さければ、70%以下であれば十分であり、10%以下
であることが好適である。
【0067】上記実施形態にかかる分岐光線路監視シス
テム1においては、光ファイバグレーティングと誘電体
多層膜フィルタとを組み合わせて光フィルタ41〜44
を構成していたが、光ファイバグレーティングのみで光
フィルタ41〜44を構成してもよい。
【0068】また、上記実施形態にかかる分岐光線路監
視システム1において、長波長域のノイズ等が問題とな
らない場合は、光フィルタ14を設けなくてもよい。こ
の場合は、分岐後の光ファイバ線路14自体が、監視光
λ1〜λ4が含まれる波長帯域において監視光λ4と当
該監視光λ4よりも短波長の監視光λ1〜λ3とを透過
させる光透過部として作用する。
【0069】また、光源61から出力される4波の監視
光λ1〜λ4それぞれは、波長帯域幅が有限であり、4
個の光フィルタ41〜44それぞれも、遮断波長帯域幅
が有限(少なくとも片側は有限)である。そして、監視
光λ1の波長帯域は光フィルタ41〜44の遮断波長帯
域に含まれず、監視光λ2の波長帯域は光フィルタ41
の遮断波長帯域に含まれかつ光フィルタ42〜44の遮
断波長帯域に含まれず、監視光λ3の波長帯域は光フィ
ルタ41,42の遮断波長帯域に含まれかつ光フィルタ
43,44の遮断波長帯域に含まれず、監視光λ4の波
長帯域は光フィルタ41〜43の遮断波長帯域に含まれ
かつ光フィルタ44の遮断波長帯域に含まれないことが
好適である。しかし、例えば光フィルタ41〜44の温
度が変化することによってかかる条件を満たさなくなっ
た場合は、必要となる監視光の光量の減少、不要となる
監視光の混入により、S/N比が低減する。そこで、4
個の光フィルタ41〜44それぞれの遮断特性が温度に
依らず一定であるのが好適である。或いは、4個の光フ
ィルタ41〜44それぞれの遮断波長が温度に依存する
場合には、これらの温度を制御する温度制御部を更に備
えるのが好適である。
【0070】図10は、4個の光フィルタ41〜44そ
れぞれを光ファイバグレーティングを含んで構成した場
合における遮断波長を温度によらず一定にする為の遮断
特性制御部90の構成図である。遮断特性制御部90
は、図10に示すように、断面が凹形状の鉄製部材91
と、その鉄製部材91の上に互いに離れて配された矩形
状の2つのアルミ製部材92および93とを備えて構成
され、分岐後の光ファイバ線路11〜14それぞれは、
光ファイバグレーティングを含んで構成される光フィル
タ41〜44がアルミ製部材92と93との間に位置す
るよう、アルミ製部材92および93の上に適当に張力
が加えられて接着剤94,95により固定配置される。
この接着剤94,95による接着位置は、アルミ製部材
92,93が鉄製部材91に固定される位置より内側に
位置する。
【0071】温度が上昇した場合には、鉄製部材91よ
り熱膨張係数が大きいアルミ製部材92および93それ
ぞれが熱膨張することにより、光ファイバグレーティン
グの張力が弛み、遮断波長が短波長側にシフトすること
になる一方、光ファイバグレーティングの平均屈折率が
上昇することにより、遮断波長が長波長側にシフトする
ことになり、結局、遮断波長のシフトは相殺され、遮断
波長は温度によらず一定に保たれる。同様に、温度が低
下した場合には、アルミ製部材92および93それぞれ
が熱収縮することにより遮断波長が長波長側にシフトす
ることになる一方、光ファイバグレーティングの平均屈
折率が低下することにより遮断波長が短波長側にシフト
することになり、結局、遮断波長のシフトは相殺され、
遮断波長は温度によらず一定に保たれる。
【0072】また、上記実施形態にかかる分岐光線路監
視システム1においては、光フィルタ41〜44の遮断
特性はそれぞれ、図3(a)〜図3(d)に示すように
なっていたが、これは、図11(a)〜図11(d)に
示すようなものであってもよい。すなわち、分岐後の光
ファイバ線路11に設けられた光フィルタ41は、図1
1(a)に示すように、監視光λ1〜λ4が含まれる波
長帯域において、監視光λ4を透過させるとともに、監
視光λ4よりも短波長の監視光λ1〜λ3を遮断する。
分岐後の光ファイバ線路12に設けられた光フィルタ4
2は、図11(b)に示すように、監視光λ1〜λ4が
含まれる波長帯域において、監視光λ3と当該監視光λ
3よりも長波長の監視光λ4とを透過させるとともに、
監視光λ3よりも短波長の監視光λ1,λ2を遮断す
る。分岐後の光ファイバ線路13に設けられた光フィル
タ43は、図11(c)に示すように、監視光λ1〜λ
4が含まれる波長帯域において、監視光λ2と当該監視
光λ2よりも長波長の監視光λ3,λ4とを透過させる
とともに、監視光λ2よりも短波長の監視光λ1を遮断
する。分岐後の光ファイバ線路14に設けられた光フィ
ルタ44は、図11(d)に示すように、監視光λ1〜
λ4が含まれる波長帯域において、監視光λ1と当該監
視光λ1よりも長波長の監視光λ2〜λ4とを透過させ
る。
【0073】この場合、監視光λ1〜λ4が光源61か
ら出力されたときの検出部63による検出結果をそれぞ
れm1〜m4としたときに、分岐後の光ファイバ線路11
〜14の状態R1〜R4は式(6)〜(9)によって求
められる。 R1 = m4 − m3 (6) R2 = m3 − m2 (7) R3 = m2 − m1 (8) R4 = m1 (9)
【0074】また、上記実施形態にかかる分岐光線路監
視システム1において、監視光として波長1.55μm
帯の光を用いる場合は、ダイナミックレンジの不足を解
消するために、必要に応じて監視光を増幅するエルビウ
ム添加光ファイバ増幅器を設けてもよい。
【0075】
【発明の効果】本発明の分岐光線路監視システム及び分
岐光線路監視方法は、バンドパスフィルタよりも安価に
構成できるローパスフィルタあるいはハイパスフィルタ
(上記特性を有する光透過部)を分岐後の光線路に設
け、n波の監視光それぞれの後方散乱光の検出結果に基
づく演算によってn本の分岐後の光線路それぞれの状態
を求めることで、分岐光線路監視システムを安価に構成
することができる。
【0076】また、本発明の分岐光線路監視システム及
び分岐光線路監視方法においては、上記一定の演算式を
用いることで、分岐後の光線路の状態を容易に求めるこ
とが可能となる。
【0077】また、本発明の分岐光線路監視システム及
び分岐光線路監視方法においては、光透過部を、光ファ
イバグレーティングによって構成することで、精度の高
い遮断特性を有する光透過部を構成することが可能とな
る。
【0078】また、本発明の分岐光線路監視システム及
び分岐光線路監視方法においては、光透過部を、精度の
高い遮断特性の実現が可能な光ファイバグレーティング
と比較的安価に構成できる誘電体多層膜とを組み合わせ
て構成することで、精度の高い遮断特性を有する光透過
部を安価に構成することが可能となる。
【0079】また、本発明の分岐光線路監視システム及
び分岐光線路監視方法においては、遮断特性制御部を備
えることで、光透過部の遮断特性を略一定に保つことが
可能となり、高い測定精度を維持することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】分岐光線路監視システムのシステム構成図であ
る。
【図2】光源から出力される4波の監視光λ1〜λ4の
波長スペクトルを示す図である。
【図3】光フィルタの遮断特性を示す図である。
【図4】光フィルタの構成図である。
【図5】光フィルタの遮断特性を示す図である。
【図6】光源から出力された監視光λ1〜λ4それぞれ
の伝搬を説明する図である。
【図7】光源から監視光λ1〜λ4それぞれが出力され
た場合の検出部による検出結果を示す図である。
【図8】分岐光線路の故障の箇所を示す図である。
【図9】光源から監視光λ1〜λ4それぞれが出力され
た場合の検出部による検出結果を示す図である。
【図10】遮断特性制御部の構成図である。
【図11】光フィルタの透過率の波長特性を示す図であ
る。
【符号の説明】
10〜14…光ファイバ線路、20…分岐部、21〜2
3…分岐素子、30…方向性結合器、41〜44…光フ
ィルタ、51〜54…ターミネーションフィルタ、60
…OTDR装置、61…光源、62…方向性結合器、6
3…検出部、64…演算部、90…遮断特性制御部。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1本の分岐前の光線路を伝搬する信号光
    を分岐部により分岐させてn本(n≧2)の分岐後の光
    線路に伝搬させる分岐光線路を監視する分岐光線路監視
    システムにおいて、 前記信号光の波長と異なり、かつ、互いに波長が異なる
    n波の監視光それぞれを出力する光源と、 前記光源から出力された前記n波の監視光それぞれを前
    記分岐前の光線路に導入して前記分岐部へ向けて伝搬さ
    せる監視光導入部と、 前記n本の分岐後の光線路それぞれに設けられ、前記n
    波の監視光が含まれる波長帯域において、前記n波の監
    視光のうち互いに異なるいずれか1波の監視光と前記1
    波の監視光よりも短波長の監視光とを透過させるととも
    に、前記1波の監視光よりも長波長の監視光を遮断する
    n個の光透過部と、 前記n本の分岐後の光線路で生じた前記n波の監視光そ
    れぞれの後方散乱光を前記分岐前の光線路から取り出し
    て検出する後方散乱光検出部と、 前記後方散乱光検出部による前記n波の監視光それぞれ
    の後方散乱光の検出結果に基づいて演算を行い、前記n
    本の分岐後の光線路それぞれの状態を求める演算部とを
    備えることを特徴とする分岐光線路監視システム。
  2. 【請求項2】 前記演算部は、 前記n波の監視光のうち短波長側から順に第i番目の監
    視光が前記光源から出力されたときの前記後方散乱光検
    出部による検出結果をmiとしたときに、 前記n個の光透過部のうち前記第i番目の監視光と前記
    第i番目の監視光よりも短波長の監視光とを透過させる
    とともに、前記第i番目の監視光よりも長波長の監視光
    を遮断する光透過部が設けられた分岐後の光線路の状態
    Riを、 Ri = mi − mi+1 (i≦n−1のとき) Ri = mi (i=nのとき) なる演算式により求めることを特徴とする請求項1に記
    載の分岐光線路監視システム。
  3. 【請求項3】 1本の分岐前の光線路を伝搬する信号光
    を分岐部により分岐させてn本(n≧2)の分岐後の光
    線路に伝搬させる分岐光線路を監視する分岐光線路監視
    システムにおいて、 前記信号光の波長と異なり、かつ、互いに波長が異なる
    n波の監視光それぞれを出力する光源と、 前記光源から出力された前記n波の監視光それぞれを前
    記分岐前の光線路に導入して前記分岐部へ向けて伝搬さ
    せる監視光導入部と、 前記n本の分岐後の光線路それぞれに設けられ、前記n
    波の監視光が含まれる波長帯域において、前記n波の監
    視光のうち互いに異なるいずれか1波の監視光と前記1
    波の監視光よりも長波長の監視光とを透過させるととも
    に、前記1波の監視光よりも短波長の監視光を遮断する
    n個の光透過部と、 前記n本の分岐後の光線路で生じた前記n波の監視光そ
    れぞれの後方散乱光を前記分岐前の光線路から取り出し
    て検出する後方散乱光検出部と、 前記後方散乱光検出部による前記n波の監視光それぞれ
    の後方散乱光の検出結果に基づいて演算を行い、前記n
    本の分岐後の光線路それぞれの状態を求める演算部とを
    備えることを特徴とする分岐光線路監視システム。
  4. 【請求項4】 前記演算部は、 前記n波の監視光のうち長波長側から順に第j番目の監
    視光が前記光源から出力されたときの前記後方散乱光検
    出部による検出結果をmjとしたときに、 前記n個の光透過部のうち前記第j番目の監視光と前記
    第j番目の監視光よりも長波長の監視光とを透過させる
    とともに、前記第j番目の監視光よりも短波長の監視光
    を遮断する光透過部が設けられた分岐後の光線路の状態
    Rjを、 Rj = mj − mj+1 (j≦n−1のとき) Rj = mj (j=nのとき) なる演算式により求めることを特徴とする請求項3に記
    載の分岐光線路監視システム。
  5. 【請求項5】 前記n個の光透過部それぞれは、光ファ
    イバグレーティングによって構成されることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれか1項に記載の分岐光線路監視
    システム。
  6. 【請求項6】 前記n個の光透過部それぞれは、光ファ
    イバグレーティングと誘電体多層膜とを組み合わせて構
    成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の分岐光線路監視システム。
  7. 【請求項7】 前記n個の光透過部それぞれの光遮断特
    性を周囲温度に関わらず略一定に制御する遮断特性制御
    部をさらに備えることを特徴とする請求項1〜6のいず
    れか1項に記載の分岐光線路監視システム。
  8. 【請求項8】 1本の分岐前の光線路を伝搬する信号光
    を分岐部により分岐させてn本(n≧2)の分岐後の光
    線路に伝搬させる分岐光線路を監視する分岐光線路監視
    方法において、 前記信号光の波長と異なり、かつ、互いに波長が異なる
    n波の監視光それぞれを光源から出力し、 前記n波の監視光それぞれを前記分岐前の光線路に導入
    して前記分岐部へ向けて伝搬させ、 前記n波の監視光が含まれる波長帯域において、前記n
    波の監視光のうち互いに異なるいずれか1波の監視光と
    前記1波の監視光よりも短波長の監視光とを透過させる
    とともに、前記1波の監視光よりも長波長の監視光を遮
    断するn個の光透過部それぞれが設けられた前記n本の
    分岐後の光線路で生じた前記n波の監視光それぞれの後
    方散乱光を前記分岐前の光線路から取り出して検出し、 前記n波の監視光それぞれの後方散乱光の検出結果に基
    づいて演算を行い、前記n本の分岐後の光線路それぞれ
    の状態を求めることを特徴とする分岐光線路監視方法。
  9. 【請求項9】 前記n波の監視光のうち短波長側から順
    に第i番目の監視光が前記光源から出力されたときの前
    記後方散乱光の検出結果をmiとしたときに、 前記n個の光透過部のうち前記第i番目の監視光と前記
    第i番目の監視光よりも短波長の監視光とを透過させる
    とともに、前記第i番目の監視光よりも長波長の監視光
    を遮断する光透過部が設けられた分岐後の光線路の状態
    Riを、 Ri = mi − mi+1 (i≦n−1のとき) Ri = mi (i=nのとき) なる演算式により求めることを特徴とする請求項8に記
    載の分岐光線路監視方法。
  10. 【請求項10】 1本の分岐前の光線路を伝搬する信号
    光を分岐部により分岐させてn本(n≧2)の分岐後の
    光線路に伝搬させる分岐光線路を監視する分岐光線路監
    視方法において、 前記信号光の波長と異なり、かつ、互いに波長が異なる
    n波の監視光それぞれを光源から出力し、 前記n波の監視光それぞれを前記分岐前の光線路に導入
    して前記分岐部へ向けて伝搬させ、 前記n波の監視光が含まれる波長帯域において、前記n
    波の監視光のうち互いに異なるいずれか1波の監視光と
    前記1波の監視光よりも長波長の監視光とを透過させる
    とともに、前記1波の監視光よりも短波長の監視光を遮
    断するn個の光透過部それぞれが設けられた前記n本の
    分岐後の光線路で生じた前記n波の監視光それぞれの後
    方散乱光を前記分岐前の光線路から取り出して検出し、 前記n波の監視光それぞれの後方散乱光の検出結果に基
    づいて演算を行い、前記n本の分岐後の光線路それぞれ
    の状態を求めることを特徴とする分岐光線路監視方法。
  11. 【請求項11】 前記n波の監視光のうち長波長側から
    順に第j番目の監視光が前記光源から出力されたときの
    前記後方散乱光の検出結果をmjとしたときに、 前記n個の光透過部のうち前記第j番目の監視光と前記
    第j番目の監視光よりも長波長の監視光とを透過させる
    とともに、前記第j番目の監視光よりも短波長の監視光
    を遮断する光透過部が設けられた分岐後の光線路の状態
    Rjを、 Rj = mj − mj+1 (j≦n−1のとき) Rj = mj (j=nのとき) なる演算式により求めることを特徴とする請求項10に
    記載の分岐光線路監視方法。
  12. 【請求項12】 前記n個の光透過部それぞれは、光フ
    ァイバグレーティングによって構成されることを特徴と
    する請求項8〜11のいずれか1項に記載の分岐光線路
    監視方法。
  13. 【請求項13】 前記n個の光透過部それぞれは、光フ
    ァイバグレーティングと誘電体多層膜とを組み合わせて
    構成されることを特徴とする請求項8〜11のいずれか
    1項に記載の分岐光線路監視方法。
  14. 【請求項14】 前記n個の光透過部それぞれの光遮断
    特性を周囲温度に関わらず略一定に制御することを特徴
    とする請求項8〜13のいずれか1項に記載の分岐光線
    路監視方法。
JP11163959A 1999-06-10 1999-06-10 分岐光線路監視システム及び分岐光線路監視方法 Pending JP2000352547A (ja)

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