JP2004232577A - 圧縮自着火運転が可能なエンジン - Google Patents

圧縮自着火運転が可能なエンジン Download PDF

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Abstract

【課題】圧縮自着火運転可能なエンジンの始動時において、排気管から未燃の燃料が外部に排出されてしまうことを防止する。
【解決手段】吸気弁と排気弁は開閉を行うか否かを切換可能であり、エンジンには燃焼が生じているか否かを検出するためのセンサが設けられている。エンジンの始動時には、燃焼室内に燃料が少なくとも1回噴射された後に、吸気弁と排気弁とを閉状態に保つとともに各サイクルで前記点火プラグを点火させる。そして、センサによって燃焼が検出された後に、吸気弁と排気弁の開閉動作を開始する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮自着火運転が可能なエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】
ガソリンエンジンは、点火プラグを用いて火花点火運転を行うのが普通であるが、近年では、ガソリンエンジンに混合気を自着火させる燃焼方式(「予混合自着火燃焼方式」とも呼ばれている)を採用することが検討されている。この自着火燃焼方式は、例えば、ガソリンを吸気と予混合しておき、圧縮によって自着火させるものである。このような自着火燃焼を利用すると、燃費が向上し、また、大気汚染物質(特にNOx )の排出量も大幅に低減できるという利点がある。
【0003】
このような圧縮自着火運転可能なエンジンの始動方法として、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1の方法では、エンジンの始動時の数サイクルの間は点火プラグを点火させ、着火したことが確認できた後に圧縮自着火運転を開始している。なお、本明細書において、「エンジンの始動」とは、ピストンの上下動を開始することを意味している。
【0004】
【特許文献1】特開平2001−303957号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1の方法では、着火するまでの数サイクルの間に、排気管から未燃の燃料が外部に排出されてしまう可能性があるという問題があった。
【0006】
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、圧縮自着火運転可能なエンジンの始動時において、排気管から未燃の燃料が外部に排出されてしまうことを防止できる技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記目的の少なくとも一部を達成するために、本発明のエンジンは、圧縮自着火運転が可能なエンジンであって、
シリンダとピストンとで構成される燃焼室と、
前記燃焼室内に燃料を直接噴射するための燃料噴射弁と、
前記燃焼室に設けられた点火プラグと、
前記燃焼室に設けられた吸気弁および排気弁と、
前記吸気弁と前記排気弁の開閉を行うか否かを切換可能な第1と第2の弁駆動機構と、
前記燃焼室内で燃焼が生じているか否かを検出するためのセンサと、
前記燃料噴射弁と前記点火プラグと前記第1と第2の弁駆動機構とを制御するための制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記エンジンの始動時において前記燃焼室内に燃料が少なくとも1回噴射された後に、前記吸気弁と前記排気弁とを閉状態に保つとともに各サイクルで前記点火プラグを点火させ、前記センサによって燃焼が検出された後に前記吸気弁と前記排気弁の開閉動作を開始する始動モードを有する。
【0008】
このエンジンでは、始動時に燃料が噴射された後は、着火するまで吸気弁と排気弁とが閉状態に保たれるので、自着火燃焼が困難な低温始動時においても、排気管から未燃の燃料が外部に排出されてしまうことを防止できる。
【0009】
なお、前記制御部は、前記エンジンの始動直後において前記吸気弁を開くタイミングでは前記吸気弁を開いて新気を前記燃焼室内に導入し、その後、前記吸気弁と前記排気弁とを閉状態に保つようにしてもよい。
【0010】
この構成によれば、始動時に新気を燃焼室内に導入できるので、始動を行い易くすることができる。
【0011】
また、前記制御部は、前記エンジンの始動直後において前記吸気弁の開弁タイミングの前に前記排気弁を開くようにしてもよい。
【0012】
この構成によれば、停止中に燃焼室内に残存していたガスを排出できるので、燃焼室内に新気を十分に導入することができ、始動をより行い易くすることができる。
【0013】
前記制御部は、前記センサによって燃焼が検出される前の各サイクルにおいて前記燃料噴射弁から燃料を噴射させるようにしてもよい。
【0014】
この構成によれば、比較的少量の燃料が各サイクルで噴射されるので、燃焼室内で燃料を気化・混合し易い。
【0015】
なお、前記センサによって燃焼が検出される前の各サイクルにおいて前記燃焼室内に噴射される燃料の量は、前記エンジンが圧縮自着火運転が可能な量に設定されることが好ましい。
【0016】
この構成によれば、始動時の着火後に圧縮自着火運転にスムーズに移行することができる。
【0017】
前記制御部は、前記エンジンの始動後の最初の燃料噴射において、前記センサによって燃焼が検出される後の各サイクルで噴射される燃料の2回分以上の燃料を前記燃料噴射弁から噴射させるとともに、前記最初の燃料噴射以降は前記センサによって燃焼が検出されるまで前記燃料噴射弁による燃料噴射を行わないものとしてもよい。
【0018】
この構成によれば、最初に比較的多量の燃料を噴射した後に、サイクルが進行するに従って燃焼室内の燃料が気化・混合して火炎伝播可能な濃度に達成するので、火花点火による始動がより容易になる。
【0019】
前記センサとしては、前記燃焼室内の圧力を検出するセンサと、前記エンジンの回転数を検出するセンサのいずれかを採用することができる。
【0020】
この構成によれば、燃焼室内の圧力変化または回転数の変化に応じて、燃焼室内で燃焼が発生したか否かを判定することが可能である。
【0021】
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、エンジンや、エンジンの制御方法または装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の態様で実現することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
A.第1実施例:
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施例としてのガソリンエンジン100の構成を概念的に示した説明図である。図1には、ガソリンエンジン100の燃焼室の中心で断面を取ったときの燃焼室の構造が表示されている。
【0023】
このガソリンエンジン100の燃焼室は、シリンダブロック140内に設けられた中空円筒形のシリンダ142と、シリンダ142内を上下に摺動するピストン144と、シリンダブロック140の上部に設けられたシリンダヘッド130によって形成されている。なお、シリンダブロック140とシリンダヘッド130の両方で構成される筒状体を、広義の「シリンダ」と呼ぶ。各燃焼室には、燃焼室の内圧(「筒内圧」とも呼ばれる)を測定するための筒内圧センサ36(「燃焼圧センサ」とも呼ぶ)が設けられている。
【0024】
シリンダヘッド130には、吸入空気が流入する吸気ポートの開口部を開閉する吸気弁132と、排気ガスが流出する排気ポートの開口部を開閉する排気弁134と、点火プラグ136と、燃焼室内に燃料噴霧を噴射する燃料噴射弁14とが設けられている。吸気弁132および排気弁134は、それぞれ電動アクチュエータ162,164で駆動されている。電動アクチュエータ162,164は、任意のタイミングでそれぞれの吸気弁132および排気弁134を開閉することが可能である。なお、電動アクチュエータの代わりに、油圧アクチュエータやカム機構によって吸気弁132および排気弁134を駆動しても良い。但し、これらの弁132,134の駆動機構としては、弁の開閉動作を行うか否かを切り換えられる機能を有しているものが使用される。
【0025】
吸気ポートには吸入空気を導く吸気通路12が接続され、排気ポートには排気ガスが通過する排気通路16が接続されている。排気通路16の下流には、排気ガスに含まれる大気汚染物質を浄化するための触媒26と、過給器50のタービン52とが設けられている。排気通路16内を通過する排気ガスはタービン52を回転させた後、大気に放出される。また、吸気通路12には、過給器50のコンプレッサ54が設けられている。コンプレッサ54は、シャフト56を介してタービン52に接続されており、排気ガスによってタービン52が回転するとコンプレッサ54も回転する。その結果、コンプレッサ54はエアクリーナ20から吸い込んだ空気を加圧した後、吸気ポートに向かって圧送する。
【0026】
コンプレッサ54で加圧すると空気温度が上昇するので、吸入空気を冷却するために、コンプレッサ54の下流側にはインタークーラ62が設けられている。また、吸気通路12内にはサージタンク60や、スロットル弁22も設けられている。サージタンク60は、燃焼室が空気を吸い込んだときに生じる圧力波を緩和させる作用を有しており、またスロットル弁22は電動アクチュエータ24によって適切な開度に設定されて、吸入空気量を調整する機能を有している。
【0027】
ピストン144は、コネクティングロッド146を介してクランクシャフト148に接続されており、クランクシャフト148には、クランク角度を検出するクランク角センサ32が取り付けられている。
【0028】
このガソリンエンジン100の動作は、エンジン制御用ユニット(以下、ECU)30によって制御されている。ECU30は、エンジン回転速度Ne やアクセル開度θacを検出し、これらに基づいてスロットル弁22の開度の制御や、点火プラグ136の点火タイミング制御、燃料噴射弁14の制御を実行する。エンジン回転速度Ne はクランク角センサ32によって検出され、アクセル開度θacはアクセルペダルに内蔵されたアクセル開度センサ34によって検出される。
【0029】
ECU30は、筒内圧センサ36で測定された各燃焼室の内圧の変化から、各燃焼室内で燃焼が生じているか否かを判定する機能を有している。なお、このエンジン100は、バルブタイミングや燃料噴射タイミングなどを調整することによって、2サイクル運転と4サイクル運転とを切り換えて実行することが可能である。
【0030】
図2は、第1実施例におけるエンジンの始動方法を示す説明図である。ここでは、運転者がイグニッションキーを操作してエンジン100を始動してからの6サイクルに関して、シリンダ内の空気および既燃ガスの量と、シリンダ内の燃料の量と、吸気弁132および排気弁134の開閉動作の有無と、点火プラグ136の点火の有無とが示されている。また、この例では4サイクル運転を行っており、720°のクランク角度で1サイクルが構成されている。なお、空気と既燃ガスと燃料の量は正確ではなく、説明の便宜上、簡略化して描かれている。
【0031】
エンジン100の始動直後の1サイクル目では、吸気弁132が開いてシリンダ内に新たな空気が供給され、燃料噴射弁14から燃料が噴射される。但し、排気弁134は閉じたままである。1サイクルで噴射される燃料の量は、圧縮自着火運転が可能な量に設定されることが好ましい。1サイクル目では点火プラグ136が点火するが、シリンダ内の混合気は着火していない。この理由は、始動時にはシリンダの温度が低く、また、シリンダ内の燃料も十分に空気と混合していないためである。
【0032】
2サイクル目では、吸気弁132と排気弁134が閉じたままに維持され、燃料噴射弁14からは燃料が噴射される。本実施例では、各サイクルで噴射される燃料の量は同一であるものとしているが、この代わりに、1サイクル目の燃料噴射量を2サイクル目以降の噴射量よりもやや多く設定してもよい。
【0033】
2サイクル目のシリンダ内には、1サイクル目で供給された空気と、2サイクル分の燃料とが収容される。この例では、2サイクル目で点火プラグ136が点火しても混合気が着火していない。3サイクル目、4サイクル目においても、同様に、吸気弁132と排気弁134が閉じたままに保たれており、燃料噴射弁14から追加の燃料が噴射される。従って、サイクルが進むに従ってシリンダ内の燃料が次第に増加してゆく。また、各サイクルではシリンダ内の混合気が圧縮・膨張しているので、燃料の予混合と昇温が進んで次第に燃焼し易くなる傾向にある。図2の例では、4サイクル目において、点火プラグ136の点火に応じて混合気が着火している。
【0034】
ECU30は、筒内圧センサ36の出力信号に応じてシリンダ内で燃焼が発生したことを検知し、この検知に応じて排気弁134と吸気弁132の動作を開始する。従って、着火が発生した4サイクル目における排気動作以降は、吸気弁132と排気弁134とがそれぞれ開閉動作を実行する。このときのバルブタイミングは、吸気弁132と排気弁134の開弁期間がオーバーラップしないように(すなわち、いわゆる「負のオーバーラップ」を有するように)設定されることが好ましい。こうすれば、シリンダ内にかなりの量の既燃ガス(内部EGRガス)を残存させることができる。既燃ガスは、シリンダ内の混合気の平均温度を高めるので、自着火燃焼を発生し易いという効果を有している。図2の5サイクル目では、シリンダ内には新規に供給された空気と、既燃ガスと、新規に供給された燃料とが収容される。
【0035】
着火以降のサイクルでは、自着火運転に適したバルブタイミングおよび燃料噴射が各サイクル毎に行われて、自着火運転が実行される。なお、本実施例では、着火前の各サイクルの燃料噴射量も、自着火運転に適した量に設定されているので、着火後に自着火運転にスムーズに移行することができる。
【0036】
なお、自着火運転が始まった後のサイクルにおいても、点火プラグ136を点火させることによって、失火をより確実に防止するようにしてもよい。但し、この場合の点火のタイミングは、自着火が起こらなかった場合に着火させるためのものなので、通常の火花点火運転の点火タイミング(上死点よりも約10°進角側)よりも遅角側のタイミングに設定されることが好ましい。
【0037】
このように、図2の例では、始動後の1サイクル目に吸気弁132が開いた後は吸気弁132と排気弁134が共に閉じた状態を保たれているので、始動時に着火しない場合にも、未燃の燃料が燃焼室の外に排出されることを防止することが可能である。
【0038】
図3は、2サイクル運転でエンジンを始動する方法を示す説明図である。図2との主な違いは、吸気弁132と排気弁134の開弁タイミングである。よく知られているように、2サイクル運転では1サイクルのほぼ中間において吸気弁132と排気弁134とが共に開状態となって、いわゆる掃気が行われる。
【0039】
図3の例においても、始動後の最初の吸気弁132の開弁タイミングにおいて吸気弁132が開き、新規の吸気がシリンダ内に供給される。そして、各サイクルにおいて、燃料噴射と、点火プラグ136による点火とが行われるが、吸気弁132と排気弁134は閉じたままである。また、1サイクルで噴射される燃料の量は、エンジン100が圧縮自着火運転が可能な量に設定されている。そして、混合気が着火すると、その以降のサイクルで自着火運転が実行される。
【0040】
このように、2サイクル運転を行う場合にも、4サイクル運転の場合と同様に、始動後の1サイクル目に吸気弁132が開いた後に吸気弁132と排気弁134とを共に閉じた状態を保つことによって、始動時に点火しない場合に未燃の燃料が燃焼室の外に排出されることを防止できる。
【0041】
B.第2実施例:
図4は、第2実施例におけるエンジンの始動方法(2サイクル運転)を示す説明図である。図3との違いは、始動後の1サイクル目において排気弁134を開いている点だけであり、他の点は図3と同一である。
【0042】
このように、1サイクル目に排気弁134を開くようにすれば、停止中にシリンダ内に残存していたガスを排出して、新規な空気をより多量にシリンダ内に導入することができる。この結果、始動をより容易に行うことができるという効果がある。なお、始動時に4サイクル運転を行う場合にも、2サイクル運転の場合と同様に、吸気弁132の開弁タイミングの前に排気弁134を開くことが好ましい。
【0043】
C.第3実施例:
図5は、第3実施例におけるエンジンの始動方法(2サイクル運転)を示す説明図である。図3との違いは、始動後の1サイクル目において4サイクル分の燃料を噴射し、2サイクル目以降は着火が発生するまで燃料噴射を行わない点だけであり、他の点は図3と同一である。
【0044】
1サイクル目に複数サイクル分の燃料を噴射すると、最初のうちは燃料が十分に気化・混合していないので着火しないが、数サイクル経過すると気化・混合が進行して火炎伝播可能な混合気濃度に達するので点火プラグ136の点火に応じて着火する。一般には、1サイクル目に2サイクル分以上の燃料を噴射することによって、その後の燃料の気化・混合をより早めることができる可能性がある点で好ましい。
【0045】
但し、燃料噴射弁14の噴射特性によっては、過度に大量の燃料を1サイクルに噴射すると、燃料が十分な噴霧状態で噴射されなくなるので、却って燃料の気化・混合が遅くなる場合もある。このような燃料噴射弁14を用いる場合には、図3の例のように、各サイクルにおいて燃料を噴射する方が好ましい。
【0046】
なお、4サイクル運転においても同様に、1サイクル目に2サイクル分以上の燃料を噴射するようにしてもよい。また、第3実施例において、図4の第2実施例のように、1サイクル目で吸気弁132が開くよりも前のタイミングで排気弁134を開くようにしてもよい。
【0047】
D.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0048】
D1.変形例1:
燃焼室内で燃焼が起こっているか否かを検出するためのセンサとしては、筒内圧センサ以外の他の種類のセンサを用いてもよい。例えば、燃焼が起こるとエンジン回転数が上昇する。従って、エンジンの回転数を検出する回転数センサを用い、エンジン回転数が上昇したか否かに応じて燃焼室内で燃焼が起こっているか否かを検出することも可能である。
【0049】
D2.変形例2:
上記実施例では、2サイクル運転と4サイクル運転とを切り換えることが可能なエンジンについて説明したが、本発明は、2サイクル運転のみを行うエンジンや、4サイクル運転のみを行うエンジンにも適用可能である。
【0050】
D3.変形例3:
上記実施例では、多気筒エンジンの各気筒で同じ始動方法を採用するものとしていたが、多気筒エンジンのうちの一部の気筒のみに関して上記実施例の始動方法を採用し、他の気筒に関しては、着火前も吸気弁と排気弁の開閉動作を行なうようにしてもよい。但し、すべての気筒に上記実施例の始動方法を適用すれば、各燃焼室から外部への未燃燃料の排出量をより低減できるという利点がある。
【0051】
D4.変形例4:
上述した第1ないし第3実施例から理解できるように、本発明では、エンジンの始動時において燃焼室内に燃料が少なくとも1回噴射された後に、吸気弁と排気弁とを閉状態に保つとともに各サイクルで点火プラグを点火させ、センサによって燃焼が検出された後に、吸気弁と排気弁の開閉動作を開始する始動モードを有することが好ましい。このような始動モードを採用することによって、エンジンの始動時において排気管から未燃の燃料が外部に排出されてしまうことを防止することが可能である。
【0052】
但し、エンジンのECU(制御部)は、他の始動モードを有するようにしてもよい。例えば、シリンダ温度が十分に高い状態では、1サイクル目から吸気弁132と排気弁134の開閉動作を開始するようにしてもよい。なお、低温始動時には特に圧縮自着火が困難なので、上述した実施例のような始動方法を採用することによって、未燃燃料の排出を防止する効果が顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としてのガソリンエンジン100の構成を概念的に示した説明図。
【図2】第1実施例におけるエンジンの始動方法(4サイクル運転)を示す説明図。
【図3】第1実施例におけるエンジンの始動方法(2サイクル運転)を示す説明図。
【図4】第2実施例におけるエンジンの始動方法(2サイクル運転)を示す説明図。
【図5】第3実施例におけるエンジンの始動方法(2サイクル運転)を示す説明図。
【符号の説明】
12…吸気通路
14…燃料噴射弁
16…排気通路
20…エアクリーナ
22…スロットル弁
24…電動アクチュエータ
26…触媒
30…ECU
32…クランク角センサ
34…アクセル開度センサ
36…筒内圧センサ
50…過給器
52…タービン
54…コンプレッサ
56…シャフト
60…サージタンク
62…インタークーラ
100…ガソリンエンジン
130…シリンダヘッド
132…吸気弁
134…排気弁
136…点火プラグ
140…シリンダブロック
142…シリンダ
144…ピストン
146…コネクティングロッド
148…クランクシャフト
162,164…電動アクチュエータ

Claims (7)

  1. 圧縮自着火運転が可能なエンジンであって、
    シリンダとピストンとで構成される燃焼室と、
    前記燃焼室内に燃料を直接噴射するための燃料噴射弁と、
    前記燃焼室に設けられた点火プラグと、
    前記燃焼室に設けられた吸気弁および排気弁と、
    前記吸気弁と前記排気弁の開閉を行うか否かを切換可能な第1と第2の弁駆動機構と、
    前記燃焼室内で燃焼が生じているか否かを検出するためのセンサと、
    前記燃料噴射弁と前記点火プラグと前記第1と第2の弁駆動機構とを制御するための制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記エンジンの始動時において前記燃焼室内に燃料が少なくとも1回噴射された後に、前記吸気弁と前記排気弁とを閉状態に保つとともに各サイクルで前記点火プラグを点火させ、前記センサによって燃焼が検出された後に前記吸気弁と前記排気弁の開閉動作を開始する始動モードを有する、エンジン。
  2. 請求項1記載のエンジンであって、
    前記制御部は、前記エンジンの始動直後において前記吸気弁を開くタイミングでは前記吸気弁を開いて新気を前記燃焼室内に導入し、その後、前記吸気弁と前記排気弁とを閉状態に保つ、エンジン。
  3. 請求項2記載のエンジンであって、
    前記制御部は、前記エンジンの始動直後において前記吸気弁の開弁タイミングの前に前記排気弁を開く、エンジン。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のエンジンであって、
    前記制御部は、前記センサによって燃焼が検出される前の各サイクルにおいて前記燃料噴射弁から燃料を噴射させる、エンジン。
  5. 請求項4記載のエンジンであって、
    前記センサによって燃焼が検出される前の各サイクルにおいて前記燃焼室内に噴射される燃料の量は、前記エンジンが圧縮自着火運転が可能な量に設定される、エンジン。
  6. 請求項1ないし3のいずれかに記載のエンジンであって、
    前記制御部は、前記エンジンの始動後の最初の燃料噴射において、前記センサによって燃焼が検出される後の各サイクルで噴射される燃料の2回分以上の燃料を前記燃料噴射弁から噴射させるとともに、前記最初の燃料噴射以降は前記センサによって燃焼が検出されるまで前記燃料噴射弁による燃料噴射を行わない、エンジン。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載のエンジンであって、
    前記センサは、前記燃焼室内の圧力を検出するセンサと、前記エンジンの回転数を検出するセンサのいずれかである、エンジン。
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