JP4102268B2 - 圧縮着火内燃機関 - Google Patents

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Description

この発明は、圧縮着火内燃機関に関する。
内燃機関の着火手法としては、軽油を燃料とするディーゼル機関に代表される、高圧縮によって高温にされた空気に直接、燃料(軽油)を注入して自然着火させる圧縮着火手法と、ガソリンを燃料とする機関での火花点火手法の2つがあり、着火手法はほぼ燃料によって決められているのが現状である。それに加え、近時、ガソリン、軽油など種々の燃料を空気と十分に混合させて得た混合気を高温高圧にして供給し、自己着火させる試みもなされている。
このような機関にあっては燃焼室全体で着火が開始し、同時に反応するため、燃焼は低温酸化反応で開始することとなり、燃焼温度を比較的低くすることができて窒素酸化物の排出を低減できると共に、圧縮比を火花点火機関より上げることができて燃費性能も向上させることができる。この種の機関は圧縮着火機関あるいは予混合圧縮着火機関と呼ばれる。
この圧縮機関(予混合圧縮着火機関)で問題となるのは、負荷の減少につれて着火遅れが増大して、ついには失火に至ることであり、逆に負荷の増加に伴って過早着火が起こってノッキングが発生することである。その対策として、着火の促進には混合気温度を上昇させるのが有効であることが知られており、高温のEGRガスを導入して着火を促進させることが知られている。(例えば特許文献1参照)。
特開平11−343887号公報
この従来技術においては、4気筒4ストローク(サイクル)の内燃機関において、各気筒の特定のポートを共通の連通路(移送手段)で接続し、部分負荷時に排ガスを排気行程にある気筒から吸気行程にある気筒に移送し、よって自己着火させるように構成している。
上記した従来技術においては、吸気行程中に吸気バルブと排気バルブとを同時に開弁させられるため、排ガスと混合気あるいは空気が同時に燃焼室に流入する。その結果、燃焼に必要な混合気の量が少ない低負荷時にあっては所期通りに圧縮着火することできるが、負荷の増加に伴って必要な混合気あるいは空気の量が増加するにつれて排ガスの量が不足し、混合気を圧縮着火に必要とされる温度まで昇温させることができず、よって予定する運転領域において圧縮着火(自己着火)を十分に達成できない不都合がある。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、負荷の増加に応じて混合気量あるいは空気量が増加するときも必要な排ガス量を確保し、よって着火性能を向上させて圧縮着火が可能な運転領域を拡大するようにした圧縮着火内燃機関を提供することにある。
上記の目的を解決するために、請求項1にあっては、複数の気筒を備えた圧縮着火内燃機関において、それぞれの気筒に吸入空気通路を開閉する吸気バルブと、排気管に連通する通路を開閉する第1の排気バルブと、前記通路以外の第2の通路を開閉する第2の排気バルブとを設けると共に、前記複数の気筒の中の第1の気筒において膨張行程から排気行程にかけて前記第2の排気バルブを開弁させる一方、第2の気筒において吸気行程から圧縮行程にかけて前記吸気バルブを閉弁させた後に前記第2の排気バルブを開弁させ、よって前記第1の気筒で生じた排ガスを前記第2の気筒に導入する排ガス導入手段を備え、さらに前記第2の通路が、前記第1の気筒と前記第2の気筒のみを接続する通路であるように構成した。
請求項1に係る圧縮着火内燃機関にあっては、複数の気筒の中の第1の気筒において膨張行程から排気行程にかけて第2の排気バルブを開弁させる一方、第2の気筒において吸気行程から圧縮行程にかけて吸気バルブを閉弁させた後に第2の排気バルブを開弁させ、よって第1の気筒で生じた排ガスを第2の気筒に導入する排ガス導入手段を備え、さらに第2の通路が、第1の気筒と第2の気筒のみを接続する通路である如く構成したので、第2の気筒において吸気行程中に吸気バルブと排気バルブとを同時に開弁することがなく、排ガスと混合気あるいは空気が同時に燃焼室に流入するのを回避することができる。従って、負荷の増加に伴って混合気あるいは空気の量が増加するときも必要な排ガス量も確保することができる。
即ち、これにより、第2の気筒において吸気行程において先ず吸気バルブを開弁して空気あるいは混合気を必要量だけ燃焼室に導入した後、吸気バルブの閉弁に応じて第2の排気バルブを開弁し、第1の気筒において膨張行程から排気行程にかけて第2の排気バルブを開弁させることが可能となり、それによって必要な排ガス量を確保することができる。また、第1の気筒の開弁時期が膨張行程から排気行程にかけて行われることから、その第1の気筒の排気エネルギを利用して第2の気筒に排ガス(EGRガス)を導入することができ、限られた開弁時間でも大量の排ガスを導入できて必要量を確保することができ、混合気を圧縮着火に必要とされる温度まで昇温させることができる。従って、負荷の増加に応じて混合気量あるいは空気量を増加するときも必要な排ガス量も確保することができ、よって着火性能を向上させることができて圧縮着火が可能な運転領域を拡大することができる。
尚、ここで「第1の気筒において膨張行程から排気行程にかけて前記第2の排気バルブを開弁させる」とは、具体的には、膨張行程から排気行程の間で開弁させる、より具体的には、膨張行程に開弁、より正確には、膨張行程を前半と後半に二分するとき、膨張行程の後半に開弁させ、排気行程に閉弁、より正確には排気行程を前半と後半に二分するとき、排気行程の前半に閉弁させることを意味する。
また、「第2の気筒において吸気行程から圧縮行程にかけて・・・前記第2の排気バルブを開弁させ」とは、具体的には、吸気バルブの閉弁に応じて吸気行程において第2の排気バルブを開弁させる、より具体的には、吸気行程に開弁、より正確には、吸気行程を前半と後半に二分するとき、吸気行程の後半に開弁させ、圧縮行程に閉弁、より正確には圧縮行程を前半と後半に二分するとき、圧縮行程の前半に閉弁させることを意味する。
尚、「吸気バルブの閉弁に応じて吸気行程において第2の排気バルブを開弁させる」とは、上記から明らかな如く、排ガスと混合気あるいは空気が同時に燃焼室に流入するのを回避するように吸気バルブと第2の排気バルブとを同時に開弁させないことを意味し、従って、吸気バルブの閉弁と第2の排気バルブの開弁とが全くオーバーラップしないことを意味するものでない。即ち、排ガスと混合気あるいは空気が同時に燃焼室に流入するのを回避できれば、吸気バルブの閉弁と第2の排気バルブの開弁とが若干オーバーラップしても良いことを意味する。
また、第2の通路が、第1の気筒と第2の気筒のみを接続する通路であるように構成したので、換言すれば、従来技術の場合と異なり、専用の通路によって第1の気筒と第2の気筒とを接続するようにしたので、それによって必要な排ガス量を一層確実に確保することができる。尚、上記で「第1の気筒」と「第2の気筒」が、点火順序における気筒を示すものではないことは、いうまでもない。
以下、添付図面に即してこの発明に係る圧縮着火内燃機関を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係る圧縮着火内燃機関を全体的に示す概略図である。
図1において、符合10は、ガソリンを燃料とする4気筒4サイクル(4ストローク)の直列形の内燃機関(以下「エンジン」という)を示す。エンジン10において、エアクリーナ(図示せず)から吸入された空気はスロットルバルブ(図示せず)で流量を調節されて吸気マニホルド16を流れ、吸気バルブ18が開弁されるとき、燃焼室(図示せず)に流入する。
吸気バルブ18の付近にはインジェクタ20が配置される。インジェクタ20には燃料供給管(図示せず)を介して燃料タンク(図示せず)に貯留されたガソリン燃料が圧送されると共に、駆動回路22を通じてECU(電子制御ユニット)24に接続される。ECU24から開弁時間を示す駆動信号が駆動回路22に供給されると、インジェクタ20は開弁し、開弁時間に応じたガソリン燃料を燃焼室に噴射する。噴射されたガソリン燃料は流入した空気と混合して混合気を形成する。このように、エンジン10は筒内噴射型のエンジンとして構成される。
インジェクタ20の付近には点火プラグ26が配置される。点火プラグ26はイグナイタなどからなる点火装置30を介してECU24に接続され、ECU24から点火信号が点火装置30に供給されると、燃焼室に臨む電極間に火花放電を生じ、混合気を着火して燃焼させる。尚、後述するように、混合気は圧縮着火によっても燃焼させられる。即ち、エンジン10は、運転状態に応じて混合気を圧縮着火で燃焼させる圧縮着火燃焼と火花点火で燃焼させる火花点火燃焼との間で切り換える(予混合)圧縮着火エンジン(内燃機関)として構成される。
燃焼によって生じたガス(排ガス)は、第1の排気バルブ32aが開弁するとき、排気マニホルド34に流れる。排気マニホルド34は下流で集合して排気系集合部34aを形成し、そこに排気管36が接続される。排ガスは排気マニホルド34を流れた後、排気管36を流れ、さらにはエンジン外の大気に放出される。
このようにそれぞれの気筒には排気管36に連通する通路を開閉する第1の排気バルブ32aが設けられると共に、図示の如く、排気マニホルド34と排気管36からなる前記通路以外のEGR専用通路(第2の通路)38を開閉する第2の排気バルブ32bが設けられる。即ち、第2の排気バルブ32bは、EGR専用通路38に接続され、それを開閉する。
ここで、直列形のエンジン10の4個の気筒を図において左から#1、#2、#3、#4とし、その点火順序(燃焼順序)を#1、#3、#4、#2とするとき、#1気筒は#4気筒とEGR専用通路38aを介して接続されると共に、#2気筒は#3気筒とEGR専用通路38bを介して接続され、それらの通路38a,38bが第2の排気バルブ32bによって開閉されるように構成される。このように、EGR専用通路38aは#1気筒と#4気筒のみを、EGR専用通路38bは#2気筒と#3気筒のみを接続する。
エンジン10のクランクシャフトあるいはカムシャフト(共に図示せず)の付近にはクランク角センサ(図で「ENG回転数」と示す)40が配置され、気筒判別信号と、各気筒のTDC(上死点)あるいはその付近のクランク角度を示すTDC信号と、TDC信号を細分してなるクランク角度信号とを出力する。それらの出力はECU24に入力される。
ECU24はマイクロコンピュータからなり、CPU,ROM,RAM,A/D変換回路、入出力回路およびカウンタを備える。ECU24は入力信号の中、クランク角度信号をカウントしてエンジン回転数(ENG回転数)NEを算出(検出)する。
エンジン10が搭載される車両の運転席(図示せず)の床面にはアクセルペダル(図示せず)が配置されると共に、その付近にはアクセル開度センサ(図で「アクセル開度」と示す)42が設けられ、運転者のアクセルペダル踏み込み量を示すアクセル開度ACCに応じた信号を出力する。その出力もECU24に入力される。尚、それら以外にも多くのセンサが用いられて吸入空気量など多くの運転パラメータが検出されるが、それらはこの発明の要旨に直接関連を要しないため、説明を省略する。
前記した吸気バルブ18と第1、第2の排気バルブ32a,32bは可変動弁機構54に接続される。可変動弁機構54はそれぞれのバルブシャフト付近にそれぞれ配置される電磁ソレノイドからなり、通電されるときシャフトを駆動して吸気バルブ18あるいは第1、第2の排気バルブ32a,32bを独立に開弁あるいは閉弁させる。
次いで、このエンジン10の動作を説明すると、アクセル開度ACCとエンジン回転数NEとから、エンジン10の要求負荷(要求トルク)PMECMD[N・m]がマップデータ(特性の図示省略)を検索して算出され、エンジン10の運転が予混合圧縮着火(HCCI)運転領域か否か判断される。これは、算出した要求負荷PMECMDとエンジン回転数NEとから、図2にその特性を示すマップデータを検索することで行なう。
予混合圧縮着火運転領域は、図示の如く、要求負荷PMECMDとエンジン回転数NEが極小さいアイドル領域などの領域(極低負荷領域)と、要求負荷PMECMDとエンジン回転数NEが高くなる領域(高負荷領域)を除く領域、換言すれば低負荷および中負荷領域とされる。そして、予混合圧縮着火運転領域にあるときは混合気を圧縮着火で燃焼させる圧縮着火燃焼が実行されると共に、それ以外の運転領域にあるときは火花点火で燃焼させる火花点火燃焼が実行される。尚、この発明の要旨はそのような燃焼制御自体にはないので、詳細な説明は省略する。
この発明に係る圧縮着火機関において特徴的なことは、4個(複数)の気筒の中の第1の気筒において膨張行程から排気行程にかけて第2の排気バルブ32bを開弁させる一方、第2の気筒において吸気行程から圧縮行程にかけて第2の排気バルブ32bを開弁させ、よって第1の気筒で生じた排ガスをEGR専用通路38を介して第2の気筒に導入する排ガス導入手段を備えるように構成したことである。尚、ECU24および可変動弁機構54がこの排ガス導入手段に相当し、ECU24は可変動弁機構54の動作を制御してかかる処理を行う。
以下、それについて図3を参照して説明する。図3は、吸、排気バルブの開、閉弁時期(バルブタイミングおよびリフト量)の特性をクランク角度について示す説明図である。
尚、以下の説明では、#1気筒を第1の気筒、#4気筒を第2の気筒とした場合を例にとる。
ECU24は可変動弁機構54の動作を制御し、#4気筒において吸気行程から圧縮行程にかけて第2の排気バルブ32bを開弁させる。より具体的にはECU24は可変動弁機構54の動作を制御し、先ず、吸気行程で吸気バルブ18を開弁し、より正確には排気行程の終端付近から吸気バルブ18を開弁し、必要な吸入空気が燃焼室に導入される間、開弁し続けた後、閉弁する。そして吸気バルブ18の閉弁に応じて吸気行程において第2の排気バルブ32bを開弁させる、より具体的には、吸気行程に開弁、より正確には、吸気行程を前半と後半に二分するとき、吸気行程の後半に開弁させ、圧縮行程に閉弁、より正確には圧縮行程を前半と後半に二分するとき、圧縮行程の前半に閉弁させる。
他方、ECU24は可変動弁機構54の動作を制御し、#1気筒において膨張行程から排気行程にかけて第2の排気バルブ32bを開弁させて排ガスの一部を排気する。即ち、膨張行程から排気行程の間で開弁させる、より具体的には、膨張行程に開弁させる、より正確には、膨張行程を前半と後半に二分するとき、膨張行程の後半に開弁させ、排気行程に閉弁、より正確には排気行程を前半と後半に二分するとき、排気行程の前半に閉弁させる。
尚、ECU24は可変動弁機構54の動作を制御し、#1気筒の排気行程において第2の排気バルブ32bを閉弁させる前に、破線で示す如く、第1の排気バルブ32aを開弁し始め、排気行程の大部分の間、開弁し続けて排ガスの残部を排気する。これによって排出される排ガスは排気マニホルド34へ、さらには排気管36へと流れる。図示の如く、第1の排気バルブ32aの開弁期間の方が第2の排気バルブ32bのそれよりも大きくされ、主たる排気は第1の排気バルブ32aによってなされる。
上記したように、#4気筒において吸気行程において先ず吸気バルブ18を開弁して空気を必要量だけ燃焼室に確保した後、吸気バルブ18の閉弁に応じて第2の排気バルブ32bを開弁し、#1気筒において膨張行程から排気行程にかけて第2の排気バルブ32bを開弁させ、#1気筒で生じた排ガスの一部をEGR専用通路38aを介して導入する。
このとき、#1気筒の開弁時期が膨張行程から排気行程にかけて行われることから、その#1気筒の排気エネルギを利用して#4気筒に排ガス(EGRガス)を導入することができ、破線で示す第1の排気バルブ32aに比して少ない(限られた)開弁時間でも大量の排ガスを確保することができ、混合気を圧縮着火に必要とされる温度まで昇温させることができる。従って、負荷の増加に応じて混合気量あるいは空気量が増加するときも必要な排ガス量も確保することができ、よって着火性能を向上させることができて圧縮着火が可能な運転領域を拡大することができる。
また、EGR専用通路38aが#1気筒と#4筒のみを接続する通路であるので、#4気筒に導入されるべき排ガスが他の気筒に流入して吸気あるいは燃焼を妨げることがない。それによって必要な排ガス量を一層確実に確保することができる。
尚、「吸気バルブ18の閉弁に応じて吸気行程において第2の排気バルブ32を開弁させる」とは、上記から明らかな如く、排ガスと空気が同時に燃焼室に流入するのを回避するように吸気バルブ18と第2の排気バルブ32bとを同時に開弁させないことを意味し、従って、吸気バルブ18の閉弁と第2の排気バルブ32bの開弁とが全くオーバーラップしないことを意味するものでない。即ち、排ガスと混合気あるいは空気が同時に燃焼室に流入するのを回避できれば、吸気バルブ18の閉弁と第2の排気バルブ32bの開弁とが若干オーバーラップしても良い。
また、図3の右側に示す如く、#4気筒が膨張行程から排気行程に移行しつつあり、#1気筒が吸気行程から圧縮行程に移行しつつあるときは、EGR専用通路38aを流れる排気ガスが逆方向となるような、上記したのと同様の処理が行われる。
さらに、EGR専用通路38aで接続される#1気筒と#4気筒についてのみ説明したが、EGR専用通路38bで接続される#2気筒と#3気筒についても同様の処理が行われることはいうまでもない。
以上述べた如く、この実施例は、4個(複数)の気筒を備えた圧縮着火内燃機関、より具体的には4個の気筒を備えると共に、運転状態に応じて混合気を圧縮着火で燃焼させる圧縮着火燃焼と火花点火で燃焼させる火花点火燃焼との間で切り換える圧縮着火エンジン(内燃機関)において、それぞれの気筒に吸気マニホルド(吸入空気通路)16を開閉する吸気バルブ18と、排気管36に連通する排気マニホルド(通路)34を開閉する第1の排気バルブ32aと、前記通路以外のEGR専用通路(第2の通路)38a,38bを開閉する第2の排気バルブ32bとを設けると共に、前記複数の気筒の中の第1の気筒(例えば#1気筒)において膨張行程から排気行程にかけて前記第2の排気バルブ32bを開弁させる一方、第2の気筒(例えば#4気筒)において吸気行程から圧縮行程にかけて前記吸気バルブを閉弁させた後に前記第2の排気バルブ32bを開弁させ、よって前記第1の気筒で生じた排ガスを前記第2の気筒に導入する排ガス導入手段(ECU24,可変動弁機構54)を備え、さらに前記EGR専用通路(第2の通路)38a,38bが、前記第1の気筒と前記第2の気筒のみを接続する通路であるように構成した。
これにより、第2の気筒において吸気行程中に吸気バルブと排気バルブとを同時に開弁することがなく、排ガスと混合気あるいは空気が同時に燃焼室に流入するのを回避することができる。従って、負荷の増加に伴って必要な混合気あるいは空気の量が増加するときも必要な排ガス量も確保することができる。
即ち、これにより、第2の気筒において吸気行程において先ず吸気バルブ18を開弁して空気を必要量だけ燃焼室に導入した後、吸気バルブ18の閉弁に応じて第2の排気バルブ32bを開弁し、第1の気筒において膨張行程から排気行程にかけて第2の排気バルブ32bを開弁させることが可能となり、排ガスを必要な量だけ導入することができる。また、第1の気筒の開弁時期が膨張行程から排気行程にかけて行われることから、その第1の気筒の排気エネルギを利用して第2の気筒に排ガス(EGRガス)を導入することができ、限られた開弁時間でも必要な排ガスを確保することができ、混合気を圧縮着火に必要とされる温度まで昇温させることができる。従って、負荷の増加に応じて混合気量あるいは空気量を増加するときも必要な排ガス量を確保することができ、よって着火性能を向上させることができて圧縮着火が可能な運転領域を拡大することができる。
上記を図4と図5を参照して説明する。図4はこの実施例に係る装置の動作を示す説明図であり、図5は従来技術に係る装置の動作を示す説明図である。
図5に示す従来技術の場合、その上図に示すように負荷の増加につれて必要な空気量が増加するのに伴い、前記した理由から必要なEGR(排ガス)量は減少し、その結果、その下図に示すようにある負荷(図中のa点)で筒内の実際の温度が自己着火可能温度を満足できなくなり、圧縮着火を予定する運転領域においても圧縮着火が不可能となる。
それに対し、図4に示すこの実施例に係る装置の場合、その上図に示すように、破線で示す従来技術に比してEGR量を増加させることができ、その下図に示すように圧縮着火可能な運転領域を拡大することができる。より正確には、図2に示す圧縮着火を予定する範囲において、圧縮着火を確実に実現することができる。
尚、上記は4個の気筒を備えたエンジン10の場合である。気筒の個数が異なる場合、第1の気筒が第2の気筒のみ対応するものでなく、EGR専用通路(第2の通路)38が第1の気筒と前記第2の気筒のみを接続する通路であるとは限らない。例えば、8気筒のエンジンにあっては、第1の気筒が1個の気筒からなると共に、第2の気筒が2個の気筒からなる。
即ち、第1の気筒と第2の気筒の関係は、そのエンジンにおける気筒の個数と点火順序に依存すると共に、エンジンの形状(直列形、V形、星形、水平対向形など)にも依存する。
しかしながら、この発明の要旨は、それぞれの気筒に排気管に連通する通路を開閉する第1の排気バルブと、前記通路以外の第2の通路を開閉する第2の排気バルブとを設けると共に、複数の気筒の中の第1の気筒において膨張行程から排気行程にかけて第2の排気バルブを開弁させる一方、第2の気筒において吸気行程から圧縮行程にかけて第2の排気バルブを開弁させ、よって前記第1の気筒で生じた排ガスを前記第2の気筒に導入する排ガス導入手段を備えるように構成したことにあるので、この発明は、それが満足される限り、対となる第1、第2の気筒の個数の多寡に係らず、妥当する。
尚、上記において、図3に示す吸気バルブ18と排気バルブ32の開、閉弁特性は例示であり、これに限定されるものではない。
また、筒内噴射エンジンを例にとってこの発明の実施例を説明したが、この発明はポート噴射エンジンであっても妥当する。
この発明の第1実施例に係る圧縮着火内燃機関を全体的に示す概略図である。 図1に示す機関における予混合圧縮着荷運転領域のマップデータ特性を示す説明グラフである。 図1に示す機関の動作である吸、排気バルブの開、閉弁時期(バルブタイミングおよびリフト量)特性をクランク角度について示す説明図である。 図1に示す機関の動作を示す説明図である。 従来技術の動作を図4に対比して示す説明図である。
符号の説明
10 圧縮着火内燃機関(エンジン)
18 吸気バルブ
24 ECU(電子制御ユニット)
32a 第1の排気バルブ
32b 第2の排気バルブ
34 排気マニホルド(通路)
36 排気管(排気系)
38 EGR専用通路(第2の通路)
54 可変動弁機構

Claims (1)

  1. 複数の気筒を備えた圧縮着火内燃機関において、それぞれの気筒に吸入空気通路を開閉する吸気バルブと、排気管に連通する通路を開閉する第1の排気バルブと、前記通路以外の第2の通路を開閉する第2の排気バルブとを設けると共に、前記複数の気筒の中の第1の気筒において膨張行程から排気行程にかけて前記第2の排気バルブを開弁させる一方、第2の気筒において吸気行程から圧縮行程にかけて前記吸気バルブを閉弁させた後に前記第2の排気バルブを開弁させ、よって前記第1の気筒で生じた排ガスを前記第2の気筒に導入する排ガス導入手段を備え、さらに前記第2の通路が、前記第1の気筒と前記第2の気筒のみを接続する通路であることを特徴とする圧縮着火内燃機関。
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