JP2004228042A - 電気部品用ソケット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上面にICパッケージ4の載置部を有すると共にその載置部に載置されるICパッケージ4のリード5と接続する複数のコンタクトピンが取り付けられたソケット本体2の中央部付近に、上記ICパッケージ4の底面に設けられた接地用のグランド面27に対し先端部31が弾性的に接触するグランドピン28を設け、ソケット本体2の上面側に上下動可能に組み付けられたソケットカバー3の下降に連動してグランドピン28を押し下げると共に、ソケットカバー3が上昇する際にはコンタクトピンでICパッケージ4のリード5に接続した後に、上記グランドピン28の先端部31をICパッケージ4のグランド面27に接触させるように動作する作動バー33を設けたものである。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ICパッケージ等の電気部品を着脱可能に保持し他の電気回路装置に接続する電気部品用ソケットに関し、詳しくは、電気部品を確実に接続固定した状態でこの電気部品の底面に設けられた接地用のグランド面に対しグランドピンを弾性的に接触させる電気部品用ソケットに係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の電気部品用ソケット、特に、オープントップタイプの電気部品用ソケットは、上面に電気部品の載置部を有すると共にその載置部に載置される電気部品のリードと接続する複数のコンタクトピンが取り付けられたソケット本体と、このソケット本体の上面側に上下動可能に組み付けられ、その上下動により上記ソケット本体の載置部に載置される電気部品のリードを上記コンタクトピンで挟み込んで接続固定するように作動させるソケットカバーとを有して成っている。
【0003】
従来のオープントップタイプの電気部品用ソケットで接続固定する電気部品としてのICパッケージは、パッケージ本体の両側辺部に多数のリードが整列して突出されており、或いはパッケージ本体の全周の側辺部に多数のリードが整列して突出されている。そして、このようなICパッケージを電気部品用ソケットに接続固定するには、ソケット本体の上面側に上下動可能に組み付けられたソケットカバーを押し下げて、上記ソケット本体の載置部の周囲に設けられたコンタクトピンを開き、この状態で上記載置部にICパッケージのリードを載置する。その後、上記ソケットカバーの押し下げを解除すると、ソケットカバーがソケット本体に対して上昇し、上記コンタクトピンが閉じて載置部に載置されたICパッケージのリードを所定の押圧力で挟み込んで、このICパッケージを電気部品用ソケットに接続固定するようになっていた(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−182738号公報(第4〜5頁、図1〜図4)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、最近のICパッケージは、通常のコンタクトピンの他に、パッケージ底面に放熱のためとアースをとるために金属片からなるグランド面を設けたものが出てきている。そして、このようなICパッケージに合わせて、パッケージ底面のグランド面に接触してアースするためのグランドピンを備えた電気部品用ソケットが望まれている。しかしながら、この要求に応えて、電気部品を確実に接続固定した状態でこの電気部品の底面に設けられた接地用のグランド面に対しグランドピンを接触させる電気部品用ソケットはまだ提供されていない。
【0006】
ここで、上記パッケージ底面にグランド面を有するICパッケージに対しては、ソケット本体の中央部付近にてグランドピンが上向きに突出することとなるので、ソケットカバーを押し下げてソケット本体の載置部の周囲に設けられたコンタクトピンを開き、上記載置部にICパッケージのリードを載置した後、ソケットカバーの押し下げを解除してソケット本体に対して上昇させる際に、コンタクトピンが閉じて載置部に載置されたICパッケージのリードを挟み込んで固定してからでないと、上記グランドピンでICパッケージの底面を突き上げてしまい、ICパッケージを電気部品用ソケットに接続固定できないこととなる。
【0007】
したがって、載置部に載置されたICパッケージのリードをコンタクトピンが挟み込んで接続固定した後に、グランドピンの先端部がICパッケージのグランド面に接触するようなソケット構造としなければならないが、例えば対向する2側辺部にコンタクトピンが設けられたSOP(スモールアウトラインパッケージ)用の電気部品用ソケット、又は4辺の全周にコンタクトピンが設けられたQFP(クワッドフラットパッケージ)用の電気部品用ソケットにおいては、多数のコンタクトピンの存在によって、上記グランドピンの作動を制御する構造が組み込みにくいものであった。
【0008】
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、電気部品を確実に接続固定した状態でこの電気部品の底面に設けられた接地用のグランド面に対しグランドピンを弾性的に接触させる構造を有する電気部品用ソケットを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による電気部品用ソケットは、電気部品の載置部を有すると共にその載置部に載置される電気部品のリードと接続する複数のコンタクトピンが取り付けられたソケット本体と、このソケット本体に上下動可能に組み付けられ、その上下動により上記ソケット本体の載置部に載置される電気部品のリードを上記コンタクトピンで接続するように作動させるソケットカバーと、を有する電気部品用ソケットであって、上記ソケット本体に、上記電気部品の底面に設けられた接地用のグランド面に対し先端部が弾性的に接触するグランドピンを設け、上記ソケットカバーの下降に連動してソケット本体のグランドピンを押し下げると共に、このソケットカバーが上昇する際にはソケット本体のコンタクトピンで電気部品のリードに接続した後に、上記グランドピンの先端部を電気部品のグランド面に接触させるように動作する作動バーを設けたものである。
【0010】
このような構成により、ソケットカバーの上下動に従って上下する作動バーによって、このソケットカバーの下降に連動してソケット本体のグランドピンを押し下げると共に、そのソケットカバーが上昇する際にはソケット本体のコンタクトピンで電気部品のリードに接続した後に、ソケット本体に設けられたグランドピンの先端部を電気部品の底面のグランド面に弾性的に接触させるように動作する。これにより、ソケット本体のコンタクトピンで電気部品を確実に接続した状態で、電気部品の底面に設けられた接地用のグランド面に対しグランドピンを弾性的に接触させることができる。
【0011】
また、上記グランドピンは、作動バーの一部に接触して弾性変形しその先端部が下降する形状とされている。これにより、ソケットカバーの下降に連動してソケット本体のグランドピンを押し下げることができる。
さらに、上記グランドピンは、1本又は複数本設けられている。
【0012】
また、上記作動バーは、ソケット本体の対角線上にて相対する角部の間に張設されて上下動可能な部材から成る。
さらに、上記作動バーは、ソケット本体の対角線上にて相対する角部の間に張設されて水平方向にスライド可能な部材から成る。
さらにまた、上記作動バーは、ソケット本体の対角線上にて一つの角部から中央部付近に向けて伸び中間支点を中心に回動可能なレバーから成る。
これらにより、ソケット本体に多数のコンタクトピンが存在していても、それらに影響されずにグランドピンの作動を制御する作動バーを組み込むことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明による電気部品用ソケットの実施の形態を示す半分断面した状態の正面図であり、図2は上記電気部品用ソケットを示す平面図である。この電気部品用ソケット1は、ICパッケージ等の電気部品を着脱可能に保持し、ICパッケージ等の初期不良を取り除くバーンインテスト、電気的導通テスト等において他の電気回路装置(テスト装置)に接続するもので、図1に示すように、ソケット本体2と、ソケットカバー3とを有して成る。
【0014】
上記電気部品としてのICパッケージ4は、デバイスを封入した矩形状のパッケージ本体に複数のリード5,5,…を設けたもので、パッケージ本体の両側辺部に複数のリード5,5,…が整列して突出されたものや、或いはパッケージ本体の全周の側辺部に複数のリード5,5,…が整列して突出されたものがある。ここでは、パッケージ本体の全周の側辺部に多数のリード5,5,…が突出されたQFP型のICパッケージを例として述べる。そして、このICパッケージ4は、通常のコンタクトピンの他に、パッケージ底面に放熱のためとアースをとるために金属片からなるグランド面27が設けられている。
【0015】
上記ソケット本体2は、ICパッケージ4を載置して位置決めするもので、図1に示す従来公知の構造により、上面にICパッケージ4の載置部を有すると共にその載置部に載置されるICパッケージ4のリード5と接続する複数のコンタクトピン6,6,…が取り付けられている。これらのコンタクトピン6は、その基部7がソケット本体2のピン取付溝8に挿入されている。また、各コンタクトピン6は、ソケット本体2に形成されたリブ9で隣接する他のコンタクトピン6に接触しないように仕切られ、絶縁されている。なお、図1において符号10は、上記コンタクトピン6の基部7から下方へ向けて突出形成された接続アームを示しており、接続アーム10が図示外の電気回路装置に接続されるようになっている。
【0016】
上記ソケット本体2の上面側には、ソケットカバー3が上下動可能に組み付けられている。このソケットカバー3は、その上下動によりソケット本体2の載置部に載置されるICパッケージ4のリード5をコンタクトピン6で挟み込んで接続固定するように作動させるものである。
【0017】
詳しくは、図1において、ソケット本体2の両側面部にはカバーガイド溝11が上下方向に例えば2箇所ずつ形成され、これらのカバーガイド溝11にスライド可能に係合するスライドガイド12が上記カバーガイド溝11に対応してソケットカバー3の外側面に下向きに形成されている。そして、上記カバーガイド溝11とスライドガイド12との係合により、ソケットカバー3がソケット本体2のカバーガイド溝11に案内されて上下動するようになっている。なお、ソケット本体2とソケットカバー3は、絶縁性の樹脂材料で形成されている。
【0018】
上記ソケット本体2とソケットカバー3との間には、角部に1個ずつで合計4個のカバースプリング13が配置されている。すなわち、図1に示すように、ソケット本体2にバネ装着穴14が形成され、ソケットカバー3には下向きにバネ支持軸15が突出され、このバネ支持軸15の周りにカバースプリング13を巻き付けて上記バネ装着穴14内に挿入されている。ここで、ソケットカバー3は、カバースプリング13を所定量圧縮するようにソケット本体2に組み付けられ、カバースプリング13で上向きに常時付勢されて上昇しており、ストッパ手段16でその上方位置が固定されるようになっている。
【0019】
次に、上記ソケット本体2の上面側にて上下動するソケットカバー3によって作動されるコンタクトピン6の細部の構造と、その動作について図3を参照して説明する。このコンタクトピン6は、例えばベリリウム銅等の導電性に優れ且つ弾性を有する材料で形成されており、図1に示す基部7に図3に示す第1のバネ部17を介して形成された第1の接触部18と、同じく基部7に第2のバネ部19を介して形成された第2の接触部20とを有している。
【0020】
このうち、第1のバネ部17及び第1の接触部18は、図3においてソケット本体2の中心側に傾斜した位置から直立位置まで弾性変形させられた状態でソケット本体2のピン支持部21に係合させられるようになっている。そして、第1の接触部18の後端面22は、第1のバネ部17の弾性力でピン支持部21の側面に押圧されている。その結果、第1の接触部18は、図3において左右方向にずれないように位置決めされる。また、第1の接触部18は、図3においてICパッケージ4のリード5を第2の接触部20と共働して挟持しても、ピン支持部21の側面との接触により作用する摩擦抵抗及び第1のバネ部17の剛性により、図3において簡単に上下方向へずれるようなことがなく、所望の接触圧でICパッケージ4のリード5を挟み込むようになっている。
【0021】
また、第2のバネ部19の上端部には、図3に示すように、アーム23が図中上方へ向けて伸びている。このアーム23は、ソケットカバー3がカバースプリング13のバネ力に抗して押し下げられると、ソケットカバー3の内側に形成された円弧状又は直線状の押圧部斜面24で押されて、図3において実線の位置から2点鎖線の位置まで変位する。
【0022】
このとき、第2のバネ部19は、図3において反時計方向へ弾性的に変形する。その結果、第2の接触部20が第1の接触部18の上端面25を開いて退避し、第1の接触部18の上端面25が解放される。この状態において、ソケットカバー3に形成されたパッケージ挿入窓26(図1参照)から、ICパッケージ4が矢印Aのようにソケットカバー3の内部に挿入され、ICパッケージ4のリード5が第1の接触部18の上端面25に載置される。
【0023】
その後、ソケットカバー3に作用させていた押し下げ力を解除すると、ソケットカバー3がカバースプリング13のバネ力により元の位置に上昇する。その結果、第2のバネ部19が図3において2点鎖線の位置から実線の位置まで時計回り方向へ弾性的に復元し、第2の接触部20が第2のバネ部19の弾性力でICパッケージ4のリード5を第1の接触部18の上端面25に対して押圧する。したがって、ICパッケージ4のリード5は、第1の接触部18と第2の接触部20とによって所定の接触圧で挟み込まれて、確実に接続固定されることになる。そして、この状態で、図示外の電気回路装置とICパッケージ4とがコンタクトピン6を介して電気的に接続され、所要の電気的テストが行われる。
【0024】
ここで、本発明においては、図4に示すように、上記ソケット本体2の中央部付近に、ICパッケージ4の底面に設けられた接地用のグランド面27に対し先端部が弾性的に接触するグランドピン28が設けられている。すなわち、ソケット本体2の中央部付近に差込み孔があけられ、この差込み孔にグランドピン28の基部29から下向きに突出した取付けピン30を挿入して取り付けられている。このグランドピン28は、ICパッケージ4の底面のグランド面27にその先端部31が接触してアースをとるもので、金属で形成され、後述の作動バー33の一部に接触して弾性変形しその先端部31が下降する形状とされている。具体的には、基部29から一側上方に伸びた部分に略C形状に湾曲した弾性部32が形成され、この弾性部32によりグランドピン28の上部が弾性変形して先端部31が上下に動くようになっている。
【0025】
また、上記グランドピン28の上方には、図4に示すように、作動バー33が設けられている。この作動バー33は、ソケットカバー3の下降に連動してソケット本体2のグランドピン28を押し下げると共に、ソケットカバー3が上昇する際にはソケット本体2のコンタクトピン6(図3参照)でICパッケージ4のリード5を接続固定した後に、そのグランドピン28の先端部31をICパッケージ4のグランド面27に接触させるように動作するものである。
【0026】
具体的には、作動バー33は、図5及び図6に示すように、ソケット本体2の対角線上にて相対する角部2a,2bの間に張設されて上下動可能な部材から成る。そして、作動バー33の両端部33a,33bにあけられた孔を、図4に示すように、ソケットカバー3の角部に設けられたバネ支持軸15に挿通し、その下面側にカバースプリング13を装着して、そのカバースプリング13の上向きの付勢力により作動バー33の全体が、バネ支持軸15の上端の段部に押し付けて保持されている。また、作動バー33の中間部には、グランドピン28の先端部31が下から上方へ突き抜けるピン孔34が形成されている。
【0027】
このような状態で、図4において、ソケットカバー3がカバースプリング13の上向きの付勢力により最も上昇した位置にあり、作動バー33も同様にカバースプリング13の上向きの付勢力によりバネ支持軸15の上端の段部に保持されており、グランドピン28の中間部の弾性部32が上記作動バー33の下面に接した状態となっている。したがって、ソケットカバー3を矢印C方向に押し下げると、作動バー33も押し下げられ、これと同時に作動バー33の下面に接したグランドピン28も押し下げられて、その先端部31が下降することとなる。また、ソケットカバー3を矢印D方向に上昇させると、作動バー33も上昇して、グランドピン28の先端部31が作動バー33のピン孔34から上方へ突き抜けることとなる。
【0028】
なお、図5においては、作動バー33をソケット本体2の対角線上にて一対の相対する角部2a,2bの間に張設したものとしたが、本発明はこれに限らず、図7に示すように、ソケット本体2の対角線上にて二対の相対する角部2a,2b;2c,2dの間に十字型の作動バー33を張設してもよい。また、ソケット本体2の中央部付近に設けるグランドピン28は1本に限られず、図7に示すように、2本(28a,28b)又はそれ以上の本数を設けてもよい。複数本のグランドピン28を設けた場合は、ICパッケージ4の電気容量が大きい場合に好適である。
【0029】
次に、このように構成された電気部品用ソケット1の動作について説明する。まず、図1において、ICパッケージ4を挿入する前は、ソケットカバー3は上昇した位置に保持されている。この状態で、図4において、ソケットカバー3を矢印C方向に押し下げる。すると、図1又は図4に示すカバースプリング13の上向きの付勢力に抗してソケットカバー3が下降して、図3に示す押圧部斜面24でコンタクトピン6のアーム23を押し下げる。これにより、コンタクトピン6の第2のバネ部19が弾性的に変形して、第2の接触部20が第1の接触部18の上端面25を開いて退避し、第1の接触部18の上端面25が解放される。
【0030】
これと同時に、図4において、ソケットカバー3の矢印C方向の下降に連動して、作動バー33が下降してその下面に接したグランドピン28も押し下げられ、中間部の弾性部32の弾性変形によりその先端部31がピン孔34から下降する。これにより、電気部品用ソケット1の内部にて、ICパッケージ4の載置部がパッケージの受け入れ状態となる。
【0031】
この状態で、図1において、ソケットカバー3に形成されたパッケージ挿入窓26から、ICパッケージ4を矢印Aのようにソケットカバー3の内部に挿入し、図3に示すように、ICパッケージ4のリード5をコンタクトピン6の第1の接触部18の上端面25に載置する。このようにして、ICパッケージ4の総てのリード5が第1の接触部18の上端面25に載置されたのを確認したら、前記ソケットカバー3に作用させていた押し下げ力を解除する。
【0032】
すると、図4において、ソケットカバー3がカバースプリング13のバネ力により矢印Dのように上昇する。このとき、図3において、ソケットカバー3の押圧部斜面24によるコンタクトピン6のアーム23に対する押し下げが無くなるので、コンタクトピン6の第2のバネ部19が2点鎖線の位置から実線の位置まで弾性的に復元し、第2の接触部20が第2のバネ部19の弾性力でICパッケージ4のリード5を第1の接触部18の上端面25に対して押圧する。これにより、ICパッケージ4のリード5は、第1の接触部18と第2の接触部20とによって所定の接触圧で挟み込まれて、確実に接続固定される。
【0033】
上記ソケットカバー3の矢印D方向の上昇と共に作動バー33も上昇してグランドピン28が上向きに弾性変形するが、上記ICパッケージ4のリード5の厚み分だけ早く、コンタクトピン6の第2の接触部20がリード5を第1の接触部18の上端面25に対して押圧することとなる。したがって、コンタクトピン6でICパッケージ4のリード5を接続固定した後に、グランドピン28が上向きに弾性変形してその先端部31が作動バー33のピン孔34から上方へ突き抜けることとなる。そして、図4に示すように、グランドピン28の先端部31がICパッケージ4の底面のグランド面27に弾性的に接触してアースする。このことから、グランドピン28でICパッケージ4の底面を突き上げることなく、電気部品用ソケット1に接続固定することができる。
【0034】
そして、この状態で、図示外の電気回路装置とICパッケージ4とがコンタクトピン6を介して電気的に接続され、所要の電気的テストが行われる。
【0035】
図8は、本発明による電気部品用ソケットの第二の実施形態を示す図4と同様の要部断面図である。この実施形態は、グランドピン28の形状を少し変えて、基部29から一側上方に伸びた略C形状の弾性部32の一部にトリガー部35を突出させている。また、作動バー33を、ソケット本体2の対角線上にて一つの角部から中央部付近に向けて伸び中間支点36を中心に回動可能なレバー(てこ)から成るものとし、その作動バー33の先端部が上記トリガー部35に係合している。そして、ソケットカバー3からは操作棒37が垂れ下がっており、この操作棒37の先端部が作動バー33の基端部に接触している。
【0036】
このような構造で、ソケットカバー3がカバースプリング13のバネ力により矢印Dのように上昇した状態で、グランドピン28の弾性部32のトリガー部35と係合した作動バー33は、弾性部32の弾性力によって中間支点36を中心に時計回りに付勢されて略水平方向の状態となり、その基端部がソケットカバー3の操作棒37の先端部に接触して保持されている。
【0037】
そして、このような状態で、ソケットカバー3を矢印C方向に押し下げると、操作棒37に押されて作動バー33が中間支点36を中心に矢印E方向に回動し、作動バー33の先端部とグランドピン28のトリガー部35との係合により弾性部32が弾性変形して、先端部31が矢印F方向に回動して下降する。これにより、図1において、ICパッケージ4を矢印Aのようにソケットカバー3の内部に挿入した際に、グランドピン28の先端部31でICパッケージ4の底面を突き上げることなく、電気部品用ソケット1に接続固定することができる。この場合、作動バー33の中間支点36を中心とする両側方のレバーの長さを変えることにより、グランドピン28の先端部31の上下動のタイミングを調整することができる。
【0038】
図9は、本発明による電気部品用ソケットの第三の実施形態を示す部品展開斜視図である。この実施形態は、グランドピン28の形状を図8の実施形態に対し少し変えて、トリガー部35を先端部31と反対側に延長している。また、作動バー33は、ソケット本体2の対角線上にて相対する角部2a,2bの間に張設されて水平方向にスライド可能な部材から成るものとしている。なお、図9において、符号40はICパッケージ4の載置部となるシーティング部材を示している。
【0039】
具体的には、ソケットカバー3から垂れ下がった操作棒37の先端部が作動バー33の基端部に接触するようになっている。また、作動バー33の操作棒37側の端部には図9で右傾斜の第1のテーパー面38が形成されており、作動バー33の他端部にてグランドピン28のトリガー部35に対応する端部には図9で左傾斜の第2のテーパー面39が形成されている。この状態で、水平に張設された作動バー33の第1のテーパー面38に対してソケットカバー3の操作棒37の先端部が係合し、第2のテーパー面39に対して上記グランドピン28のトリガー部35が係合している。なお、作動バー33は、図示省略のスプリング等の弾性部材で、常時第1のテーパー面38側に寄るように付勢されている。
【0040】
このような構造で、ソケットカバー3が図4に示すカバースプリング13のバネ力により矢印Dのように上昇した状態で、作動バー33が第1のテーパー面38側にスライドして寄っており、作動バー33の第1のテーパー面38に対してソケットカバー3の操作棒37の先端部が係合し、第2のテーパー面39に対して上記グランドピン28のトリガー部35が係合して、先端部31は上昇している。
【0041】
そして、このような状態で、ソケットカバー3を矢印C方向に押し下げると、操作棒37に押されて作動バー33が矢印G方向にスライドし、この作動バー33のスライドにより第2のテーパー面39に係合するグランドピン28のトリガー部35が矢印H方向に上昇して、弾性部32の弾性変形により先端部31が回動しながら矢印J方向に下降する。これにより、図1において、ICパッケージ4を矢印Aのようにソケットカバー3の内部に挿入した際に、グランドピン28の先端部31でICパッケージ4の底面を突き上げることなく、電気部品用ソケット1に接続固定することができる。
【0042】
なお、グランドピン28及び作動バー33の形状、並びにそれらの組み付け構造は、図4〜図9に示したものに限られず、ソケットカバー3の下降に連動してグランドピン28を押し下げると共に、ソケットカバー3が上昇する際にはソケット本体2のコンタクトピン6でICパッケージ4のリード5を接続固定した後に、上記グランドピン28の先端部31をICパッケージ4のグランド面27に接触させるように動作するものであるならば、どのような形状及び構造であってもよい。また、ICパッケージ4は、側方にリード5を突出させたものに限られず、パッケージ本体の下面に接続端子とグランド面27を有するものであってもよく、本発明を同様に適用することができる。
【0043】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されたので、請求項1〜3に係る発明によれば、ソケットカバーの上下動に従って上下する作動バーによって、ソケットカバーの下降に連動してソケット本体のグランドピンを押し下げると共に、そのソケットカバーが上昇する際にはソケット本体のコンタクトピンで電気部品のリードに接続した後に、ソケット本体に設けられたグランドピンの先端部を電気部品の底面のグランド面に弾性的に接触させることができる。これにより、ソケット本体のコンタクトピンで電気部品を確実に接続した状態で、この電気部品の底面に設けられた接地用のグランド面に対しグランドピンを弾性的に接触させることができる。したがって、電気部品を挿入する際に、グランドピンで電気部品の底面を突き上げることなく、その電気部品を電気部品用ソケットに確実に接続することができる。
【0044】
また、請求項4〜6に係る発明によれば、グランドピンの先端部を電気部品のグランド面に弾性的に接触させるように動作する作動バーがソケット本体の対角線上にて相対する角部の間に設けられていることから、例えばSOPタイプのICパッケージ或いはQFPタイプのICパッケージ用の電気部品用ソケットのようにソケット本体に多数のコンタクトピンが存在していても、それらに影響されずにグランドピンの作動を制御する作動バーを組み込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電気部品用ソケットの実施の形態を示す半分断面した状態の正面図である。
【図2】上記電気部品用ソケットを示す平面図である。
【図3】ソケット本体内に取り付けられたコンタクトピンの細部の構造とその動作を説明する要部拡大断面図である。
【図4】ソケット本体の中央部付近に設けられたグランドピンと作動バーとの取り付け構造を示す図2のB−B線断面図である。
【図5】ソケット本体に対する作動バーの取り付け状態を示す平面図である。
【図6】ソケット本体に対する作動バーの取り付け状態を説明する部分断面斜視図である。
【図7】ソケット本体に対する作動バーの取り付け状態の他の例を示す平面図である。
【図8】本発明による電気部品用ソケットの第二の実施形態を示す図4と同様の要部断面図である。
【図9】本発明による電気部品用ソケットの第三の実施形態を示す部品展開斜視図である。
【符号の説明】
1…電気部品用ソケット
2…ソケット本体
3…ソケットカバー
4…ICパッケージ(電気部品)
5…ICパッケージのリード
6…コンタクトピン
13…カバースプリング
15…バネ支持軸
18…コンタクトピンの第1の接触部
20…コンタクトピンの第2の接触部
23…コンタクトピンのアーム
24…ソケットカバーの押圧部斜面
26…ソケットカバーのパッケージ挿入窓
27…ICパッケージのグランド面
28…グランドピン
31…グランドピンの先端部
32…グランドピンの弾性部
33…作動バー
35…グランドピンのトリガー部
37…ソケットカバーの操作棒
38…作動バーの第1のテーパー面
39…作動バーの第2のテーパー面
Claims (6)
- 電気部品の載置部を有すると共にその載置部に載置される電気部品のリードと接続する複数のコンタクトピンが取り付けられたソケット本体と、
このソケット本体に上下動可能に組み付けられ、その上下動により上記ソケット本体の載置部に載置される電気部品のリードを上記コンタクトピンで接続するように作動させるソケットカバーと、
を有する電気部品用ソケットであって、
上記ソケット本体に、上記電気部品の底面に設けられた接地用のグランド面に対し先端部が弾性的に接触するグランドピンを設け、
上記ソケットカバーの下降に連動してソケット本体のグランドピンを押し下げると共に、該ソケットカバーが上昇する際にはソケット本体のコンタクトピンで電気部品のリードに接続した後に、上記グランドピンの先端部を電気部品のグランド面に接触させるように動作する作動バーを設けた、
ことを特徴とする電気部品用ソケット。 - 上記グランドピンは、作動バーの一部に接触して弾性変形しその先端部が下降する形状とされていることを特徴とする請求項1記載の電気部品用ソケット。
- 上記グランドピンは、1本又は複数本設けられたことを特徴とする請求項1又は2記載の電気部品用ソケット。
- 上記作動バーは、ソケット本体の対角線上にて相対する角部の間に張設されて上下動可能な部材から成ることを特徴とする請求項1記載の電気部品用ソケット。
- 上記作動バーは、ソケット本体の対角線上にて相対する角部の間に張設されて水平方向にスライド可能な部材から成ることを特徴とする請求項1記載の電気部品用ソケット。
- 上記作動バーは、ソケット本体の対角線上にて一つの角部から中央部付近に向けて伸び中間支点を中心に回動可能なレバーから成ることを特徴とする請求項1記載の電気部品用ソケット。
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