JP2004223660A - ブッシュ圧入装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】予め押し治具をかぶせた弾性ブッシュをブッシュ挿入孔に仮挿入した上で圧入部材にて圧入するにあたり、押し治具の取り扱い性を改善する。
【解決手段】予め押し治具16をかぶせた弾性ブッシュ4をカラー3に仮挿入した上で圧入ヘッド13にてカラー3に圧入する。圧入ヘッド13にチャック21を付帯させておき、圧入開始後の初期段階でそのチャック21にて押し治具16をチャッキングする。圧入完了後に圧入ヘッド13が上昇する過程で、チャック21にチャッキングされている押し治具16をそのまま弾性ブッシュ4から取り出す。これにより、ブッシュ圧入完了後に押し治具16をその都度作業者が取り外す必要がなくなる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴム等の弾性部材を主体とするブッシュ(弾性ブッシュ)をワークに圧入するための装置に関し、特にブッシュの圧入に際してそのブッシュの上に置かれる押し治具を併用する場合に、押し治具の取り扱いを簡素化できるようにしたブッシュ圧入装置に関するである。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車のサスペンションメンバーのうち車体側へのマウント部となる部分にはインシュレータと称される弾性ブッシュが圧入されており、その弾性ブッシュをブッシュ挿入孔に圧入するための装置として特許文献1に記載のものが知られている。
【0003】
特許文献1に記載の技術では、ワーク支持台上にサスペンションメンバーを位置決め固定する一方、その上方側に予め弾性ブッシュを支持させた保持部材とガイド部材とを設け、弾性ブッシュをガイド部材に通すことで縮径させながらその下方のサスペンションメンバーのブッシュ挿入孔に圧入するようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−263350号公報 (図1)
その一方、弾性ブッシュの圧入に際して回転方向の方向性が要求されるような場合には、弾性ブッシュを予め支持部材側に支持させることなくブッシュ挿入孔側に仮挿入した上で、その上から圧入部材にて押し込んだ方が都合が良い場合がある。
【0005】
例えば本発明の実施の形態を示している図2を借りて説明すると、弾性ブッシュ4にはその弾性ブッシュ4を軸心方向に貫通する空洞部9が形成されていたり、あるいは弾性ブッシュ4の一端面に部分的に突起部10が形成されているような場合には、操縦安定性や防音,防振性能等の観点から相手側となるブッシュ挿入孔への圧入に際して回転方向の位相合わせを行う必要がある。
【0006】
そこで、図7の(A)に示すように、サスペンションメンバー1のうちブッシュ挿入孔として機能するカラー3をワーク受け台50上に投入して位置決めする一方、同図(B)に示すように弾性ブッシュ4に押し治具51を挿入するとともにその弾性ブッシュ4側の突起部10と押し治具51側の切欠部52とを係合させることによって両者の回転方向の相対位置決めを行った上で、同図(C)に示すように弾性ブッシュ4をカラー3に仮挿入して図8の(A)の状態とする。なお、これらの一連の作業のうちサスペンションメンバー1の投入以外は手作業で行われる。この時、ワーク受け台50側のガイドチューブ53と押し治具51側のガイドシャフト54とが図5と同様に異形穴と異形棒との関係にあることから、両者の回転方向の位相を合わせながらはめ合わせることで、それらワーク受け台50や押し治具51を介してブッシュ挿入孔たるカラー3と弾性ブッシュ4との回転方向の相対位置決めがなされることになる。
【0007】
この状態で圧入部材55を圧入シリンダ56にて下降させると、図8の(B)に示すように押し治具51を介して弾性ブッシュ4に圧入力が作用して、弾性ブッシュ4は回転方向の相対位置決め状態を保ったままでカラー3に正しく圧入されることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の技術では、ブッシュ圧入完了後のサスペンションメンバー1を搬出するにあたり、図8の(C)に示すように予め押し治具51を除去しないとそのサスペンションメンバー1を取り出すことができず、余分な工数を必要とすることとなって好ましくない。また、ブッシュ圧入作業完了後のサスペンションメンバー1を外部に取り出した上で次のサスペンションメンバー1を投入し、先に取り外した押し治具51をセットして再使用する形態となっているため、その都度押し治具51を保管する治具置台が必要となり、設備のスペース効率が悪くなる。
【0009】
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、とりわけ図7,8に示した従来のブッシュ圧入手順を前提としつつも押し治具の取り扱い性を改善したブッシュ圧入装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、ワークを位置決め支持するワーク受け台と、このワーク受け台と対向配置されて該ワーク受け台に対し昇降動作可能な圧入部材とを備えていて、ワーク受け台上のワークのブッシュ挿入孔にブッシュを仮挿入するとともに、そのブッシュの上に押し治具を載置し、圧入部材の下降動作にて押し治具を介してブッシュを押圧してそのブッシュをブッシュ挿入孔に圧入するようにした装置であることを前提としている。その上で、圧入部材にその圧入部材によるブッシュ圧入動作の際に押し治具を把持するチャックを設け、ブッシュ圧入完了後の圧入部材の上昇動作時に、チャックが把持している押し治具をそのまま圧入完了後のブッシュから取り出すようになっていることを特徴とする。
【0011】
より具体的には、請求項2,3に記載のように、例えば円筒状をなすブッシュをブッシュ挿入孔に圧入する際に回転方向の方向性が要求されるようになっていて、ブッシュと押し治具との回転方向の相対位置決めを行った上で、そのブッシュをブッシュ挿入孔に仮挿入しつつ押し治具とワーク受け台との回転方向の相対位置決めを行うことにより、これら押し治具とワーク受け台を介してブッシュとブッシュ挿入孔との回転方向の相対位置決めがなされるようになっているものとする。
【0012】
また、請求項4に記載のように、圧入部材の下降動作に伴う押し治具とチャックとの相対変位に応じて、そのチャックが自律的に押し治具を把持するようになっていることが望ましい。
【0013】
より望ましくは、請求項5に記載のように、圧入部材とともに上昇復帰したチャックは、次のサイクルのブッシュ圧入動作に際して押し治具が必要になるまでその押し治具を把持状態のままで保管する治具置台を兼ねていて、さらに請求項6に記載のように、ブッシュ圧入動作に先立ってブッシュ上に置かれた押し治具の姿勢とチャックに把持された押し治具の姿勢とが一致するように設定されているものとする。
【0014】
したがって、少なくとも請求項1に記載の発明では、ブッシュ圧入動作完了後の押し治具の取り外しが圧入部材に付帯しているチャックによって自動的に行われ。そして、先に述べたように次のサイクルのブッシュ圧入動作に際して押し治具が必要になるまでその押し治具を把持状態のままで保管する治具置台をチャックが兼ねていて、なお且つブッシュ圧入動作に先立ってブッシュ上に置かれた押し治具の姿勢とチャックに把持された押し治具の姿勢とが一致するように設定されていれば、圧入部材の上昇動作をもってそのままブッシュが次のサイクルで必要になるまで保管される。したがって、ブッシュの圧入作業完了後に少なくとも押し治具の取り外しに作業者が関与する必要がなくなる。
【0015】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、ブッシュ圧入完了後の圧入部材の上昇動作をもって押し治具の取り外しが自律的に行われるので、少なくともその押し治具の取り外し作業に作業者が関与する必要がなくなり、作業工数の削減とともに作業性を改善できる効果がある。また、圧入部材の上昇動作をもって押し治具の保管状態とすれば、別途押し治具を保管管理するための治具置台の設置が不要であり、設備のスペース効率の改善にも寄与できるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1〜6は本発明の好ましい実施の形態を示す図で、特に図1の(A),(B)は自動車のサスペンションメンバーの概略構造を、図2はそのサスペンションメンバーに使用される弾性ブッシュの構造をそれぞれ示している。
【0017】
図1の(A),(B)に示すように、ワークとしてのサスペンションメンバー1のメンバー本体2のうち車体側へのマウント部となる四隅には円筒状のカラー3が溶接等にて固定されており、このカラー3の内周面であるブッシュ挿入孔にゴム等の弾性体からなる弾性ブッシュすなわち図2に示す弾性ブッシュ(以下、単にブッシュという)4が圧入され、これをもって前後各一対のフロントマウントインシュレータ5およびリアマウントインシュレータ6が形成されている。
【0018】
ここで、図2に示すブッシュ4は、金属製の内筒7の周りにゴム等の弾性体8を一体成形した円筒状のものであり、その弾性体8には例えば軸心方向に貫通する空洞部(空隙部)9が形成されているとともに、一端面には位置決め係合部としての突起部10が一体成形されている。そして、ブッシュ4は操縦安定性や防音,防振性能等の観点からX,Y方向および回転方向(円周方向)につき特定の方向性をもって、すなわち相手側のカラー3と所定の位相関係となるように回転方向での相対位置決めを行いながら圧入される。なお、弾性体8はその外周面に近い部分に金属製の外筒が埋設されていたり、あるいはその弾性体8を囲繞するように金属製の外筒が外挿されていることもある。
【0019】
このブッシュ4の圧入作業は、例えばサスペンションメンバー1のメンバー本体2を水平に置いた状態で各カラー3ごとに独立して行われ、そのブッシュ4の圧入作業を司るブッシュ圧入装置の一例を図3に示す。
【0020】
図3の(A)に示すように、台座11上には定位置固定式の円形のワーク受け台12が配置されているとともに、その上方にはワーク受け台12に対して昇降動作可能な圧入部材として圧入ヘッド13が対向配置されている。ワーク受け台12の中央部にはガイドチューブ14が立設されていて、サスペンションメンバー1のカラー3をワーク受け台12にて受容することでその位置決めを行うようになっているとともに、圧入ヘッド13は圧入シリンダ(油圧シリンダもしくはエアシリンダ)15の伸縮動作に応じて昇降動作するようになっている。なお、後述するようにブッシュ4の圧入に際して押し治具16と当接することになる圧入ヘッド13の先端面13aは球面状のものとして形成されている。
【0021】
ブッシュ4には、その圧入作業に先立って上面に専用の押し治具16が載置されるようになっている。この押し治具16は周縁部にテーパ部17aを有する円形のトッププレート17の中心部にガイドロッド18を垂設したものであり、トッププレート17の下面には図2に示すブッシュ4側の突起部10と凹凸係合可能な位置決め係合部としての切欠部19が形成されている。また、トッププレート17の外周部のうち互いに対向する二箇所には図4にも示すようにいわゆる二面幅形状の係合溝20が形成されている。この係合溝20は後述するチャック21による把持部(チャッキング部)として機能することになる。そして、ブッシュ4側の突起部10と押し治具16側の切欠部19とを相互に係合合致させることで両者の一時的な回転方向での相対位置決めがなされるようになっている。
【0022】
ここで、ワーク受け台12側のガイドチューブ14と押し治具16側のガイドシャフト18とは互いに相対回転不能に挿入可能な関係となっていて、例えば図5に示すようにガイドチューブ14が位置決め係合部として機能するべく円周方向の一部に平坦面14aを有する断面異形穴形状のものとして形成されているのに対して、ガイドシャフト18は同じく位置決め係合部として機能するべく円周方向の一部に平坦面18aを有する同断面形状の異形棒状のものとして形成されている。
【0023】
したがって、後述するようにブッシュ4をカラー3に仮挿入する際に、ワーク受け台12側のガイドチューブ14と押し治具16側のガイドシャフト18との回転方向位相を合わせながら両者を挿入することにより、それらワーク受け台12と押し治具16とを介してカラー3に対するブッシュ4の回転方向での相対位置決めがなされるようになっている。
【0024】
ブッシュ4の圧入を司る圧入ヘッド13には上記押し治具16を把持可能なチャック21が装着されている。このチャック21は、図6に示すように圧入ヘッド13に固定されたチャックボディ22に左右一対の開閉可能なチャック爪23をヒンジピン24を介して回転可能に支持させたものであり、各チャック爪23は圧縮コイルスプリング25にてチャッキング方向に付勢されているとともに、ストッパーボルト26にてそのチャッキング方向の開度が規制されている。そして、チャック爪23は図4に示すように押し治具16側の二面幅形状の係合溝20に係合しつつ当該部分を把持部としてチャッキングするようになっていて、これによりチャック爪23は押し治具16の回転方向姿勢を規制しつつ安定してその押し治具16をチャッキングするようになっている。
【0025】
このように構成されたブッシュ圧入装置によれば、図3の(A)に示すように圧入ヘッド13が上昇限位置で待機している状態でワークであるサスペンションメンバー1をワーク受け台12上に投入して、そのワーク受け台12にてカラー3を受容することでその位置決めを行う。このサスペンションメンバー1の投入はハンドリングロボット等の自動化機械にて行ってもよく、また手作業にて行ってもよい。また、同図から明らかなように、この時にはチャック21のチャック爪23は空チャッキング状態にある。
【0026】
次いで、図示外のブッシュストッカー等から手作業にてブッシュ4を取り出す一方、予め用意してある押し治具16をブッシュ4にかぶせて、押し治具16側のガイドシャフト18をブッシュ4の内筒部内に挿入しながらブッシュ4側の突起部10(図2参照)と押し治具16側の切欠部19とを係合合致させて、両者の回転方向(円周方向)での相対位置決めを行う。そして、ブッシュ4と押し治具16との相対位置決めが施されたならば、図3の(A)に示すようにブッシュ4の端部をカラー3に対して仮挿入しつつ、ワーク受け台12側のガイドチューブ14と押し治具16側のガイドシャフト18とを回転方向位相を合わせながら相互に挿入する。これにより、ワーク受け台12と押し治具16とを介して、カラー3とこれに圧入されるべきブッシュ4同士の回転方向での相対位置決めすなわち位相合わせがなされたことになる。
【0027】
こうしてブッシュ4の仮挿入が完了したならば、作業者は設備から離れて起動スイッチを投入する。これにより、圧入シリンダ15が伸長動作して圧入ヘッド13が下降動作を開始する。圧入ヘッド13が下降すると、同図(B)に示すように押し治具16に圧入ヘッド13が当接するよりもわずかに先行してチャック21側の各チャック爪23が押し治具16側のテーパ部17aに接触することになる。このテーパ接触のために各チャック爪23が押し開かれて、各チャック爪23がそのテーパ部17aを乗り越えた時点で二面幅形状の係合溝20に係合し、その係合溝20を把持部として押し治具16がチャック21にて機械的にチャッキングされる。すなわち、押し治具16は回転方向の姿勢を規制されながら安定してチャッキングされる。このチャッキング完了とほぼ同時に、圧入ヘッド13の先端面13aが押し治具16のトッププレート17に当接するようになる。
【0028】
なおも圧入ヘッド13が下降動作すると、その圧入ヘッド13による圧入力が押し治具16を介してブッシュ4に負荷され、ブッシュ4はブッシュ挿入孔として機能するカラー3に圧入される。この時、チャック21はそのチャッキング状態をもってなおも押し治具16を把持したままである。また、圧入ヘッド13の先端面13aが球状面となっていて押し治具16のトッププレート17に対し点接触するかたちとなるため、カラー3の軸心とブッシュ4の軸心とを相互に一致させるように圧入力が負荷され、同時にワーク受け台12側のガイドチューブ14と押し治具16側のガイドロッド18との係合によって案内効果が発揮されるために、ブッシュ4は当初の回転方向の相対位置決め状態を保ったままでスムーズにカラー3に圧入される。なお、圧入ヘッド13と押し治具16のトッププレート17との接触は、点接触に代えて凹状の球面と凸状の球面とによる球面接触としてもよい。
【0029】
圧入ヘッド13が予め定められた所定ストロークだけ下降してブッシュ4の圧入を終えると、圧入ヘッド13は再び下降限位置から上昇し始め、同図(C)に示すように初期位置まで戻って停止する。この圧入ヘッド13の上昇過程において、チャック21は押し治具16をなおも把持したままであるから、チャック21は圧入ヘッド13と一体的に上昇しながら押し治具16を圧入済みのブッシュ4から取り外すこととなり、最終的には圧入ヘッド13の停止位置をもって、すなわち同図(C)の状態をもってそのまま待機することになる。
【0030】
こうして圧入ヘッド13が上昇すると、これをもって一つのサスペンションメンバー1についてのブッシュ圧入作業が完了し、ブッシュ圧入後のサスペンションメンバー1は自動化機械もしくは手作業にて次工程に向けて搬出される一方、代わってブッシュ4が未圧入の新たなサスペンションメンバー1が投入されて先の場合と同様にワーク受け台12上に位置決めされる。
【0031】
以降は、先の場合と同様に、作業者は図示外のブッシュストッカー等から手作業にてブッシュ4を取り出す一方、押し治具16をブッシュ4にかぶせた上でカラー3に仮挿入することになる。
【0032】
この時、ブッシュ未圧入状態のカラー3の真上では押し治具16を把持したチャック21が待機しており、したがって作業者は圧入ヘッド13に付帯しているチャック21から押し治具16を取り出してブッシュ4にかぶせればよいことになる。すなわち、図4から明らかなようにチャック21のチャック爪23は二面幅形状の係合溝20を把持部として押し治具16を把持しているだけであるから、図4の矢印方向に押し治具16を引き出せばその押し治具16をチャック21からきわけて容易に取り出すことができる。
【0033】
言い換えるならば、ブッシュ4に押し治具16をかぶせたときの姿勢と、圧入ヘッド13の上昇限位置にてチャック21に把持されている押し治具16の姿勢とが一致していることから、チャック21から引き出した押し治具16をそのままの姿勢でブッシュ4にかぶせればよく、きわめて作業性に優れる。しかも、チャック21が圧入ヘッド13とともに上昇限位置にあるかぎりは、実質的にそのチャック21が押し治具16の置台を兼ねているため、別途押し治具16を保管するための置台を用意する必要がなく、設備のスペース効率の面でも有利となる。
【0034】
こうして、押し治具16のセットとカラー3に対するブッシュ4の仮挿入が終わったならば、以降は先の場合と全く同様にして圧入ヘッド13の下降動作によりブッシュ4の圧入が行われ、上記一連の動作を繰り返すことになる。
【0035】
このように本実施の形態によれば、ブッシュ圧入完了後の押し治具16の取り出しおよび保管に従来のように作業者が関与する必要がないため、作業工数の削減とともにその作業性を大幅に改善できことになる。
【0036】
ここで、先の発明の効果の欄に記載した以外の本実施の形態の効果をその発生要因とともに列挙すれば次のとおりである。
【0037】
(1)ブッシュ4と押し治具16との凹凸係合によって両者の回転方向での相対位置決めがなされているだけでなく、ワーク受け台12側のガイドチューブ14と押し治具16側のガイドシャフト18との係合によってもその回転方向での相対位置決めと案内効果が発揮されるため、圧入動作中にブッシュ4の位相がずれてしまうことがなくブッシュ4の圧入精度が向上するとともに、圧入作業そのものもスムーズに行える。
【0038】
(2)チャック21による押し治具16の把持すなわちチャッキングは、チャック21と押し治具16との上下方向での相対変位に基づくテーパ接触によって自律的に行われるため、チャック21のチャッキング,アンチャッキングのためのアクチュエータを一切必要とせず、構造の簡素化と小型化が図れる。
【0039】
(3)圧入ヘッド13とともに上昇して待機しているチャック21が実質的に押し治具16の置台を兼ねていて、サスペンションメンバー1の入れ換え中はその押し治具16を保管していることになるため、従来のように別途押し治具16の置台を設ける必要がなく、スペース的に有利となる。
【0040】
(4)圧入ヘッド13とともに上昇して待機しているチャック21に把持されている押し治具16の姿勢と、ブッシュ圧入動作に先立ってそのブッシュ4にかぶせられたときの押し治具16の姿勢とが一致しているため、チャック21からの押し治具16の取り出しとそれに続くブッシュ4への押し治具16の装着作業とをきわめて迅速且つ容易に行える利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブッシュ圧入作業の対象となるワークの一例として自動車のサスペンションメンバーの概略構造を示す図で、(A)はその平面説明図、(B)は同図(A)の右側面説明図。
【図2】図1のサスペンションメンバーに圧入されることになるブッシュの概略構造を示す斜視図。
【図3】本発明の好ましい実施の形態としてブッシュ圧入装置の要部の構造を示す図で、(A)はブッシュ圧入前の説明図、(B)は圧入末期の説明図、(C)はブッシュ圧入完了後の状態を示す説明図。
【図4】図3の(A)に示した押し治具の平面説明図。
【図5】ワーク受け台と押し治具との関係を示す斜視図。
【図6】図3の(A)に示したチャックの拡大図。
【図7】(A)〜(C)は従来のブッシュ圧入手順を示す工程説明図。
【図8】(A)〜(C)は図7に続くブッシュ圧入手順を示す工程説明図。
【符号の説明】
1…サスペンションメンバー(ワーク)
3…カラー(ブッシュ挿入孔)
4…弾性ブッシュ
8…弾性体
10…突起部(位置決め係合部)
12…ワーク受け台
13…圧入ヘッド(圧入部材)
14…ガイドチューブ(位置決め係合部)
15…圧入シリンダ
16…押し治具
17a…テーパ部
18…ガイドロッド(位置決め係合部)
19…切欠部(位置決め係合部)
20…係合溝
21…チャック
23…チャック爪

Claims (6)

  1. ワークを位置決め支持するワーク受け台と、このワーク受け台と対向配置されて該ワーク受け台に対し昇降動作可能な圧入部材とを備えていて、ワーク受け台上のワークのブッシュ挿入孔にブッシュを仮挿入するとともに、そのブッシュの上に押し治具を載置し、圧入部材の下降動作にて押し治具を介してブッシュを押圧してそのブッシュをブッシュ挿入孔に圧入するようにした装置であって、
    圧入部材にその圧入部材によるブッシュ圧入動作の際に押し治具を把持するチャックを設け、
    ブッシュ圧入完了後の圧入部材の上昇動作時に、チャックが把持している押し治具をそのまま圧入完了後のブッシュから取り出すようになっていることを特徴とするブッシュ圧入装置。
  2. 円筒状をなすブッシュをブッシュ挿入孔に圧入する際に回転方向の方向性が要求されるようになっていて、
    ブッシュと押し治具との回転方向の相対位置決めを行った上で、そのブッシュをブッシュ挿入孔に仮挿入しつつ押し治具とワーク受け台との回転方向の相対位置決めを行うことにより、
    これら押し治具とワーク受け台を介してブッシュとブッシュ挿入孔との回転方向の相対位置決めがなされるようになっていることを特徴とする請求項1に記載のブッシュ圧入装置。
  3. ブッシュおよび押し治具には両者の回転方向の相対位置決めのために互いに係合する位置決め係合部がそれぞれに形成されているとともに、
    押し治具およびワーク受け台には両者の回転方向の相対位置決めのために互いに係合する位置決め係合部がそれぞれに形成されていることを特徴とする請求項2に記載のブッシュ圧入装置。
  4. 圧入部材の下降動作に伴う押し治具とチャックとの相対変位に応じて、そのチャックが自律的に押し治具を把持するようになっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のブッシュ圧入装置。
  5. 圧入部材とともに上昇復帰したチャックは、次のサイクルのブッシュ圧入動作に際して押し治具が必要になるまでその押し治具を把持状態のままで保管する治具置台を兼ねていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のブッシュ圧入装置。
  6. ブッシュ圧入動作に先立ってブッシュ上に置かれた押し治具の姿勢とチャックに把持された押し治具の姿勢とが一致するように設定されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のブッシュ圧入装置。
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