JP3814165B2 - 金属筒体の絞り方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属筒体の絞り方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
いわゆる金属筒体としての防振ブッシュ80は、図1に示すように、略円筒状のゴム製の本体81と、金属製の内筒82及び外筒83と、からなっている。
【0003】
このような防振ブッシュ80においては、所期の性能特性を得るためにゴム製の本体81を圧縮する必要があり、製造時に外筒83の外径を所定量縮径している。
【0004】
外筒83を縮径し、防振ブッシュ80に絞り加工を施すためには、絞り穴が設けられた絞りダイスが用いられる。絞り穴は、その軸方向に沿ってその内径が漸次小さくなるよう形成されているものであって、この絞り穴に防振ブッシュ80を押し込むことで、防振ブッシュ80に絞り加工を施している。
【0005】
図10及び11は、絞りダイスの絞り穴に防振ブッシュ80を押し込むためのプレス棒84を示している。このプレス棒84は、上記絞り穴の内径の変化に追従するよう、絞り穴の内壁面に当接する先端側の外径が縮径可能な構造となっている。
【0006】
すなわち、絞り穴内に挿入される部分を、互いに離間した略円弧状の4つの押圧子85によって構成し、これら押圧子85の先端によって構成されるプレス棒先端の外径が縮径可能となるよう、各押圧子85が互いに離間した状態でボルト86によって揺動可能に支持された構造となっている。尚、図中の87は、ボルト88でプレス棒84に固定されたゴム製の弾性部材であり、89は、押圧子85の回転可能に支持する軸部材89である。
【0007】
そして、防振ブッシュ80の外筒83の一端面に、各押圧子85の先端85aが当接し、防振ブッシュ80は絞り穴内に押し込まれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなプレス棒においては、図10に示すように、構造上、隣接する押圧子85間に隙間90が生じている。そのため、押圧子85が当接する防振ブッシュ80の外筒83の一端面に、図9に示すように、突起79が形成されてしまい、防振ブッシュ80の外観形状が悪化してしまうという問題がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、請求項1に記載の発明は、金属筒体が挿入保持される絞り穴が形成された絞りダイスと、上記絞り穴内に保持された上記金属筒体を上記絞り穴に沿って押し込む挿入体を有するプレス棒と、を備え、上記絞り穴は、金属筒体が挿入保持される大径部と、テーパ穴部を介してこの大径部に連続する小径穴部と、からなり、上記挿入体は、断面略円弧形状の複数の押圧子から構成されて全体として略円筒形状を呈し、上記大径穴部内では、これら各押圧子が互いに離間した状態で、上記大径穴部の内壁面に当接すると共に、上記挿入体が上記大径穴部から上記小径穴部に向かって押し込まれると、上記各押圧子は、上記テーパ穴部及び上記小径穴部の内径に対応して、それぞれその先端を上記テーパ穴部及び小径穴部の内壁面に当接させながらそれぞれ内側に移動して、上記挿入体先端の外径が縮径可能となっている金属筒体絞り装置を用いた金属筒体の絞り方法であって、上記金属筒体絞り装置は、上記絞り穴の中心軸を回転中心として上記絞りダイスを回転させる回転手段を備え、上記大径穴部内にセットされた上記金属筒体を上記小径穴部に向かって上記プレス棒で所定量まで押し込み、上記金属筒体に所定量の絞り加工を施す第1工程と、上記プレス棒を上記絞りダイスから引き抜いて、上記絞りダイスを上記回転手段で所定量回転させる第2工程と、所定量回転させた上記絞りダイスに上記プレス棒を押し込み、所定量の絞り加工が施された金属筒体を、上記小径穴部内まで完全に押し込み、所望の最終量まで絞り加工を施す第3工程と、行うことを特徴としている。プレス棒は、各押圧子先端によって構成される挿入体先端の最大外径を、大径穴部の内径から小径穴部の内径までの範囲で縮径可能とするために各押圧子が互いに離間しており、隣接する押圧子間には隙間が生じる。従って、第1工程では、この押圧子間の隙間の位置に対応する金属筒体の一端面に突起が形成されることになる。
【0010】
しかしながら、第2工程で絞りダイスを回転させることで、第1工程で形成された突起は第3工程において押圧子によって押し潰され、消去されることになる。 また、第3工程においても、隣接する押圧子に隙間があると、この隙間に対応する位置に、新たに突起が形成されることになる。しかしながら、第1工程と第3工程の2回に分けて金属筒体に絞り加工を行うために、第3工程で金属筒体に施される絞り量は相対的に小さいものになるため、金属筒体の外観品質を損なうような突起が形成されることはない。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記金属筒体絞り装置は、上記金属筒体を上記絞りダイスに供給するメカニカルハンドを備え、上記メカニカルハンドの互いに対向する一対のチャックハンドで上記金属筒体の外周側を把持し、上記金属筒体を上記大径穴部の上方まで搬送する金属筒体搬入工程と、上記一対のチャックハンドを開動作して、上記大径穴部内に上記金属筒体を落下させセットする金属筒体セット工程と、上記一対のチャックハンドの開動作に連続して、上記一対のチャックハンドの閉動作を行い、上記メカニカルハンドに取り付けられたチャックセンサーで一対のチャックが正しく閉動作されるかを確認する金属筒体挿入確認工程と、が上記第1工程に先立って行われていることを特徴としている。金属筒体が絞りダイスの大径穴部に正しくセットされない場合、金属筒体は大径穴部内に完全に挿入されず、金属筒体挿入確認工程において、一対のチャックに金属筒体が引っ掛かり、一対のチャックを正しく閉動作させることができない。
【0012】
従って、チャックセンサーで一対のチャックの閉動作を確認することで、金属筒体セット工程で金属筒体が大径穴部内に正しくセットされたかを確認することができる。そのため、絞りダイスの大径穴部から傾いた状態で突出した金属筒体をプレス棒で誤ってプレスしてしまうことがない。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】
図2は、金属筒体絞り装置2の概略説明図を示している。
【0015】
この金属筒体絞り装置2は、上述した図1に示す防振ブッシュのような金属筒体をワーク3とし、このワーク3に絞り加工を施す装置であって、油圧によって図2の上下方向に進退移動可能なロッド4と、ロッド4に固定された取付治具6と、取付治具6を介してロッド4に固定され、ロッド4の動きに連動する金属製のプレス棒8と、ワーク3がセットされる金属製の絞りダイス10と、絞りダイス10の下方に位置し、絞り加工済みのワーク3を所定位置に運ぶ絞り加工済みワーク運搬機構12と、メカニカルハンド13(詳しくは後述)の互いに対向する一対のチャックハンド14,14(詳しくは後述)でコンベア16上のワーク3を絞りダイス10に搬入すると共に、絞り加工済みワーク運搬機構12によって所定位置に運ばれた絞り加工済みのワーク3をコンベア16上に搬出するワーク搬入搬出機構18と、から大略構成されている。尚、19は絞りダイス10が載置された作業台である。
【0016】
絞りダイス10には、図3に示すように、絞り穴21が形成されている。この絞り穴21は、ワーク3が挿入保持される大径穴部20と、この大径穴部20に連続し、大径穴部20の内径に対して漸次小径となるテーパ穴部22と、テーパ穴部22を介して大径穴部20に連続し、大径穴部20よりもその内径が小径となる小径穴部24と、からなっている。
【0017】
大径穴部20内にセットされたワーク3は、プレス棒8によって小径穴部24側に向かってプレスされ、テーパ穴部22を経て小径穴部24に至る過程で所定の絞り加工を施されることになる。そして、さらにプレス棒8によってプレスされると、ワーク3が小径穴部24から抜け落ち、絞りダイス10の小径穴部24下方に待機している絞り加工済みワーク運搬機構12の受け取りピン26(図2を参照)で受け取られる。受け取りピン26が絞り加工済みのワーク3を受け取ると、絞り加工済みワーク運搬機構12が稼働し、受け取りピン26を作業台19の脇まで移動させ、上述したチャックハンド14、14で絞り加工済みのワーク3を把持し、上述したコンベア16上に搬出する。コンベア16上に搬出された絞り加工済みのワーク3は、コンベア16で次工程へ搬送される。
【0018】
プレス棒8は、図4及び図5に示すように、取付治具6に固定される基体28と、絞りダイス10に挿入される略円柱形状の挿入体30と、から大略構成されている。挿入体30は、基体28よりも長くなっている。
【0019】
基体28は、挿入体30の基端側が収容される略有底円筒形状の挿入体収容部32と、取付治具6側の端部となる略円柱形状の基端部34と、挿入体収容部32と基端部34との間に位置して両者を接続する略円柱形状のくびれ部36と、を備えている。
【0020】
くびれ部36の外径は、挿入体収容部32及び基端部34の外径に比べて小径となるよう形成されている。また、基端部34の基端面34aの中央には突起部38が形成されている。
【0021】
挿入体30は、断面略円弧形状で互いに合同な4つの押圧子30a,…30aからなり、これら4つの押圧子30a,…30aによって、略円筒形状を呈している。押圧子30aの曲率半径は、小径穴部24内径の半径と等しいか、それより小さくなっている。
【0022】
各押圧子30a…30aの基端には、挿入体収容部32の外周側から挿入された2本のボルト40がそれぞれ組み付けられている。このボルト40は押圧子30aに対して直交するよう固定されている。各ボルト40と挿入体収容部32の外周面との間には、それぞれスプリング42が介装されており、これらのスプリング42の付勢力によって、各ボルト40は、挿入体収容部32の半径方向外側に向かって付勢されている。そして、各押圧子30a…30aは、互いに離間した状態でこららのボルト40を介して基体28に支持されている。このとき、各押圧子30a…30aによって構成される挿入体30の先端の最大外径は、絞りダイス10の大径穴部20の内径と略等しくなっている。
【0023】
また、各ボルト40が挿入される挿入体収容部32に設けられた各貫通穴44は、ボルト40の頭部よりは小径であるがボルト40の軸部よりも大径となっている。
【0024】
挿入体30は、各押圧子30a…30aの先端を絞り穴21の内壁面に当接させながら絞りダイス10に押し込まれる。このとき、ボルト40の軸部が貫通穴44内で傾くことができるので、押圧子30aの先端が、テーパ穴部22及び小径穴部24の内径に対応して内側に移動することが可能となる。すなわち、挿入体30は、テーパ穴部22及び小径穴部24の内径に対応して縮径可能な構造となっている。換言すれば、貫通穴44内でボルト40の軸部を揺動可能にすることによって、挿入体30先端の外径が縮径可能となるよう、押圧子30aは揺動可能な状態で基体28に支持されている。
【0025】
取付治具6は、図6及び図7に示すように、ロッド4の先端に固定されたジョイント部材46と、ジョイント部材46の下端面46aに2本の支持ボルト48,48によって吊り下げられた略円板状のプレス棒受け50と、プレス棒受け50とジョイント部材46とに連係し、プレス棒受け50をジョイント部材46に向かって押し上げるクランプ機構52と、を備えている。
【0026】
ジョイント部材46の下端面46aの中央には、プレス棒8の基体28の基端面34aに形成された突起部38が嵌合する凹部54が形成されている。
【0027】
プレス棒受け50には、上述したプレス棒50のくびれ部36をスライド挿入可能な略U字形の切欠部56が形成されている。また、プレス棒受け50には、段付き穴58が形成されており、この段付き穴58の段部58aに上述した支持ボルト48の頭部を係合させることによって、プレス棒受け50は、ジョイント部材46に支持されている。
【0028】
つまり、支持ボルト48はプレス棒受け50のジョイント部材46からの脱落を規制しているに過ぎず、プレス棒受け50は支持ボルト48の軸部に沿ってジョイント部材46側に移動可能となっている。
【0029】
クランプ機構52は、プレス棒受け50に固定された固定部60と、この固定部50に対して第1ピン62,62を介して回転自在に取り付けられた一対のアーム64,64と、一端が第2ピン65を介してアーム64に回転自在に取り付けられ、他端66aがジョイント部材46の下端に対して係合する一対のリンク部材66,66と、からなっている。
【0030】
リンク部材66は、その他端66aが相対的に大径となっており、ジョイント部材46のフランジ68に形成された段付き穴70の段部70aに係合している。フランジ68に形成された段付き穴70は、断面略長円形となっており、いわゆる長穴となっている。
【0031】
また、各リンク部材66,66は、未クランプ状態(図6を参照)において、それぞれ一端側が他端66aよりも外側に開き、かつ段付き穴70が長穴となっているため図6の紙面垂直方向に傾いた状態となっている。この状態から一対のアーム64,64を押し下げると、他端66a,66aは段部70a,70aの角部70bに沿ってそれぞれ摺動する。すなわち、リンク部材66,66の他端66a,66aは、アームを押し下げることで、図6の紙面垂直方向に移動する。
【0032】
このクランプ機構52は、リンク機構を利用して僅かな力で大きな力仕事を行ういわゆるトグルクランプであって、プレス棒8を係合支持したプレス棒受け50をジョイント部材46に向かって持ち上げ、プレス棒8の基体28の基端面34aをジョイント部材46の下端面46aに当接させ、プレス棒8の基体28の基端部34をプレス棒受け50とジョイント部材46とによって大きな力で挟持した状態で保持するものである。
【0033】
ワーク搬入搬出機構18のメカニカルハンド13は、図8に示すように、互いに対向する一対のチャックハンド14,14と、各チャックハンド14,14の位置を検出するチャックセンサ72,72と、を有している。各チャックハンド14,14は、開閉自在にメカニカルハンド13の本体部74に取り付けられている。チャックセンサ72,72は、一対のチャックハンド14,14を閉動作させ、一対のチャックハンド14,14がそれぞれ所定位置まで閉動作可能かを確認する各チャックハンド14,14の位置検出センサである。
【0034】
また、図8に示すように、絞りダイス10には、回転手段としての回転シリンダー76が取り付けられている。この回転シリンダー76は、シリンダーロッド76aを伸縮させることで、作業台19上の絞りダイス10を絞り穴21の中心軸を回転中心として所定量回転させることが可能となっている。
【0035】
次に、上述した金属筒体絞り装置2を用いたワークの絞り方法を説明する。尚、ワーク3としては、図1で上述した防振ブッシュ80を用いるものとする。
【0036】
まず、金属筒体絞り装置2の脇に位置するコンベア16に置かれた防振ブッシュ80の外周側をメカニカルハンド13の一対のチャックハンド14,14で把持する。そして、メカニカルハンド13を移動し、防振ブッシュ80を絞りダイス10の大径穴部20の上方まで搬送する。
【0037】
次に、防振ブッシュ80を把持した一対のチャックハンド14,14を開動作し、防振ブッシュを大径穴部20内に落下させ、大径穴部20内にセットする。
【0038】
そして、一対のチャックハンド14,14の開動作に連続して、この一対のチャックハンド14,14を開動作した位置で、一対のチャックハンド14,14を閉動作させ、防振ブッシュ80が大径穴部20内に完全にセットされているかをチャックセンサ72,72で確認する。防振ブッシュ80が大径穴部20内に完全にセットされていないと、防振ブッシュ80が大径穴部20から傾いて突出した状態となる(図8を参照)。従って、防振ブッシュ80が大径穴部20内に完全にセットされていない場合、一対のチャックハンド14,14を閉動作させると、一対のチャックハンド14,14に防振ブッシュ80が引っ掛かることになり、一対のチャックハンド14,14を所定位置まで閉動作させることができないことがチャックセンサ72,72によって確認できる。
【0039】
ここで、チャックセンサ72,72によって、一対のチャックハンド14,14を所定位置まで閉動作させることができないと判定されると、パトライトが点灯し、防振ブッシュ80の絞りダイス10へのセットにエラーが発生していることを作業者に知らせる。
【0040】
チャックセンサ72,72によって、一対のチャックハンド14,14が所定位置まで閉動作させることができると判定されると、メカニカルハンド13が絞りダイス10上から待避し、プレス棒8が絞りダイス10の大径穴部20に向かって下降する。
【0041】
プレス棒8と絞りダイス10による防振ブッシュ80の絞り工程は、第1〜第3工程とからなっている。
【0042】
第1工程では、プレス棒8で大径穴部20内にセットされた防振ブッシュ80に、全体の絞り量に対して2/3の絞り量が加えられるまで、プレス棒8を絞り穴21に押し込む。
【0043】
第2工程では、絞り穴21から一旦プレス棒8を引き抜き、絞りダイス10を回転シリンダ76によって45°回転させる。
【0044】
第3工程では、残り1/3の絞り量が防振ブッシュ80に加えられるよう、45°回転した絞りダイス10の絞り穴21にプレス棒8を再び押し込み、プレス棒8と接触する防振ブッシュ80の外筒83の一端部が小径穴部24内に位置するまでプレス棒8が押し込まれる。
【0045】
プレス棒8の押圧子30a…30aは、隣接する押圧子30a,30a間に隙間78を有する構造となっているため、絞り加工を行うと、この隙間78に絞られることで余った外筒83の肉が逃げることになり、上述した第1工程の時点では、図9に示すように、押圧子30aの先端が当接する外筒83の一端面に突起79が形成される。
【0046】
しかしながら、上述した金属筒体の絞り方法によれば、第2工程で絞りダイス10を回転させることで、第1工程で外筒83の一端面に形成された突起79が第3工程で押圧子30aの先端で押潰されることになる。
【0047】
また、第3工程で防振ブッシュ80に施される絞り量は、相対的に小さいものとなるため、防振ブッシュ80の外観品質を著しく損なうような突起79が第3工程で外筒83の一端面に形成されることはない。
【0048】
したがって、絞り加工が施された防振ブッシュ80の外観形状を向上させることができる。
【0049】
また、メカニカルハンド13にチャックセンサ72,72を設け、防振ブッシュ80を大径穴部20にセットする毎に、一対のチャックハンド14,14の閉動作を確認することによって、絞りダイス10の大径穴部20から傾いた状態で突出した防振ブッシュ80をプレス棒8で誤ってプレスしてしまうことがなく、プレス棒8や絞り台10を破損させてしまうことを防止することができると共に、プレス不良による不良品の発生を防止することができる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、押圧子が圧接する金属筒体の一端面に、金属筒体の外観品質を損なうような突起が形成されることを防止することができる。
【0051】
また、請求項2の発明によれば、絞りダイスの大径穴部から傾いた状態で突出した金属筒体をプレス棒で誤ってプレスして、プレス棒や絞り台を破損させてしまうことを防止することができると共に、プレス不良による不良品の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属筒体としての防振ブッシュを断面図。
【図2】金属筒体絞り装置の全体構成図。
【図3】金属筒体絞り装置の絞りダイスの断面図。
【図4】プレス棒の正面図。
【図5】プレス棒の平面図。
【図6】金属筒体絞り装置の取付治具の説明図。
【図7】金属筒体絞り装置の取付治具のプレス棒受けの平面図。
【図8】本発明の要部を示す説明図。
【図9】従来の方法で絞り加工が加えられた防振ブッシュの斜視図。
【図10】従来からある金属筒体絞り装置のプレス棒の平面図。
【図11】図10のA−A線に沿った断面図。
【符号の説明】
8…プレス棒
10…絞りダイス
13…メカニカルハンド
14…チャックハンド
19…作業台
72…チャックセンサ
76…回転シリンダー

Claims (2)

  1. 金属筒体が挿入保持される絞り穴が形成された絞りダイスと、
    上記絞り穴内に保持された上記金属筒体を上記絞り穴に沿って押し込む挿入体を有するプレス棒と、を備え、
    上記絞り穴は、金属筒体が挿入保持される大径部と、テーパ穴部を介してこの大径部に連続する小径穴部と、からなり、
    上記挿入体は、断面略円弧形状の複数の押圧子から構成されて全体として略円筒形状を呈し、上記大径穴部内では、これら各押圧子が互いに離間した状態で、上記大径穴部の内壁面に当接すると共に、上記挿入体が上記大径穴部から上記小径穴部に向かって押し込まれると、上記各押圧子は、上記テーパ穴部及び上記小径穴部の内径に対応して、それぞれその先端を上記テーパ穴部及び小径穴部の内壁面に当接させながらそれぞれ内側に移動して、上記挿入体先端の外径が縮径可能となっている金属筒体絞り装置を用いた金属筒体の絞り方法であって、
    上記金属筒体絞り装置は、上記絞り穴の中心軸を回転中心として上記絞りダイスを回転させる回転手段を備え、
    上記大径穴部内にセットされた上記金属筒体を上記小径穴部に向かって上記プレス棒で所定量まで押し込み、上記金属筒体に所定量の絞り加工を施す第1工程と、
    上記プレス棒を上記絞りダイスから引き抜いて、上記絞りダイスを上記回転手段で所定量回転させる第2工程と、
    所定量回転させた上記絞りダイスに上記プレス棒を押し込み、所定量の絞り加工が施された金属筒体を、上記小径穴部内まで完全に押し込み、所望の最終量まで絞り加工を施す第3工程と、を行う金属筒体の絞り方法。
  2. 請求項1に記載の金属筒体の絞り方法において、
    上記金属筒体絞り装置は、上記金属筒体を上記絞りダイスに供給するメカニカルハンドを備え、
    上記メカニカルハンドの互いに対向する一対のチャックハンドで上記金属筒体の外周側を把持し、上記金属筒体を上記大径穴部の上方まで搬送する金属筒体搬入工程と、
    上記一対のチャックハンドを開動作して、上記大径穴部内に上記金属筒体を落下させセットする金属筒体セット工程と、
    上記一対のチャックハンドの開動作に連続して、上記一対のチャックハンドの閉動作を行い、上記メカニカルハンドに取り付けられたチャックセンサーで一対のチャックが正しく閉動作されるかを確認する金属筒体挿入確認工程と、が上記第1工程に先立って行われていることを特徴とする金属筒体の絞り方法。
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